JP5589886B2 - ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維 - Google Patents

ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP5589886B2
JP5589886B2 JP2011031495A JP2011031495A JP5589886B2 JP 5589886 B2 JP5589886 B2 JP 5589886B2 JP 2011031495 A JP2011031495 A JP 2011031495A JP 2011031495 A JP2011031495 A JP 2011031495A JP 5589886 B2 JP5589886 B2 JP 5589886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terephthalate resin
acid
resin composition
derived
polyalkylene terephthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011031495A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011219736A5 (ja
JP2011219736A (ja
Inventor
国弘 森本
陽一郎 田中
義高 荒西
正人 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2011031495A priority Critical patent/JP5589886B2/ja
Publication of JP2011219736A publication Critical patent/JP2011219736A/ja
Publication of JP2011219736A5 publication Critical patent/JP2011219736A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5589886B2 publication Critical patent/JP5589886B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

本発明はバイオマス資源由来の原料から得られるポリエステルおよびそれからなる繊維に関する。さらに詳しくは、バイオマス資源から製造されたグリコールおよびバイオマス資源から製造されたテレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体を原料として用いてなり、リン化合物を含有することを特徴とするポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維に関する。
化石資源である石油は化学工業の重要な原料であるが、将来的には枯渇の懸念があるうえ、製造工程及び焼却廃棄時に大量の二酸化炭素を排出するため、地球規模での温暖化など一連の問題を招いている。このような状況の中、再生原材料や環境負荷の低い材料の使用に大きな注目が集まっている。
バイオマス資源は、植物が光合成により水と二酸化炭素を原料にして転化してなるものであり、でんぷん、炭水化物、セルロース、リグニンなどがある。バイオマス資源は生産過程の中で二酸化炭素を原料として用いているため、バイオマス資源を用いた材料は、使用後焼却処理して二酸化炭素と水に分解されたとしても、新たに二酸化炭素を発生することにはならず、場合によっては再び植物に取り込まれることになるため、再生可能資源であると言える。これらバイオマス資源を石油資源の代替として使用することができれば、化石資源の減少が抑制されることとなる。
ポリエステルは、機械的強度、化学的安定性、透明性に優れ、かつ安価であるため、各種の繊維、フィルム、シート、容器等として世界中で最も多く使用されている合成樹脂のひとつである。このような使用量の多いポリエステルを再生可能なバイオマス資源から合成する試みが種々検討されている。例えばとうもろこしを発酵して、生物工学と化学工学の工程を通じて、1,3−PDO(1,3−プロパンジオール)を得て、非石油由来のバイオ材料を含有するポリプロピレンテレフタレート(PPT)について報告されている(特許文献1)。また、バイオマス資源由来のエチレングリコールを原料としたポリエチレンテレフタレート(PET)に関して報告されている(特許文献2〜4)。しかしながら、これらポリマーの理論上の炭素原子バイオ化率はそれぞれ36%(PPT)、20%(PET)にとどまっている。一方で、農作物を原料にして、生物工学と化学工学の工程を通じて、生分解可能なポリ乳酸(PLA)が生産されている(特許文献5)。PLAの理論上の炭素原子バイオ化率は100%であるが、PLAは融点が低く、熱安定性が求められる用途への使用に不向きであるという根本的な課題を抱えている。このような状況から、理論上の炭素原子バイオ化率が100%であり、かつ融点が高く熱安定性の高いポリマーを得ることが求められている。
特表2007−502325号公報(特許請求の範囲) 中国特許公開200710038144.6(特許請求の範囲) 特開2009−91694号公報(特許請求の範囲) 国際公開第2009−72462号(特許請求の範囲) 特表2007−530319号公報(特許請求の範囲)
本発明は、化石資源の減少および二酸化炭素の増大を大幅に抑制しうる、バイオ化率が高く、かつ融点が高く、広範な用途へ展開可能なバイオマス資源由来のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、バイオマス資源由来のグリコールとバイオマス資源由来のテレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体を原料とし、リン化合物を含有するポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を得ることにより、バイオ化率が高く、融点の高いポリエステルが得られ、上記課題が達成されることを見出した。
すなわち本発明の課題は、バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体を原料として用いてなる、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、および融点が240℃以上であるポリエチレンテレフタレート樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアルキレンテレフタレート樹脂ならびにリン化合物を含有することを特徴とするポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物であって、そのリン化合物の含有量が、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中を基準としてリン原子換算で合計して1〜300ppmの範囲であり、リン化合物が、リン酸、リン酸トリメチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、式(1)〜式(4)で表されるリン化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物によって解決が可能である。
Figure 0005589886
その際、ポリマー中の全炭素原子に対して、1950年代の循環炭素中の放射性炭素(14C)の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の炭素の割合(実測バイオ化率)が60%以上であること、バイオマス資源由来グリコールがエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種であることが、好適に採用しうる。
また、本発明の別の目的は、上述のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物からなることを特徴とする繊維によって解決が可能である。
本発明により、バイオ化率が高く、融点の高いポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を得ることができ、このようなポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は広範な用途に利用され、使用量の多い従来の化石資源由来ポリエステル製品の代替となり、化石資源の減少および二酸化炭素の増大を大幅に抑制することが出来る。
本発明のバイオマス資源由来グリコールとしては、バイオマス資源から得られるものであれば特に限定されないが、得られるポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の物性が良好である観点から、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。特にエチレングリコールであると得られるポリマーの融点が高くなり好ましい。
本発明で使用するグリコールのうち、バイオマス資源由来グリコールの割合は全グリコール成分に対して50〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
バイオマス資源からこれらグリコールを得る方法は特に限定されず、どのような方法が用いられてもよいが、例としてそれぞれ以下の方法が挙げられる。
エチレングリコールを得る方法としては、例えば、とうもろこし、さとうきび、小麦または農作物の茎などのバイオマス資源から得る方法がある。これらバイオマス資源はまずでんぷんに転化され、でんぷんは水と酵素でグルコースに転化され、続いて水素添加反応にてソルビトールに転化され、ソルビトールは引続き一定の温度と圧力で触媒存在下、水素添加反応にて各種のグリコールの混合物となり、これを精製してエチレングルコールを得る方法がある。別の方法として、さとうきび等の炭水化物系作物などから生物学的処理方法によりバイオエタノールを得た後、エチレンへ変換し、さらにエチレンオキサイドを経てエチレングリコールを得る方法がある。さらに別の方法として、バイオマス資源からグリセリンを得た後、エチレンオキサイドを経由してエチレングリコールを得る方法がある。このようにして得られるエチレングリコールは種々の不純物を含んでいるが、不純物として1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのそれぞれが1重量%以下であることが好ましく、得られるポリエステルの物性面から0.5重量%以下であることが更に好ましく、得られるポリエステルの色調の観点から0.1重量%以下であることがより好ましい。
バイオマス資源から1,3−プロパンジオールを得る方法としては特に限定されないが、例えばグルコース等の糖から発酵、それに続く精製により得ることが出来る。
バイオマス資源から1,4−ブタンジオールを得る方法としては特に限定されないが、例えば発酵法により得られたコハク酸、コハク酸無水物、コハク酸エステル、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸エステル、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン等から還元等の化学合成により1,4−ブタンジオールを得ることが出来る。
一方、バイオマス資源由来テレフタル酸を得る方法としては特に限定されず、どのような方法が用いられてもよいが、例えばとうもろこしや糖類、木材からイソブタノールを得た後、イソブチレンへ変換し、その2量化によってイソオクテンを得た後に文献既知の方法(Chemische Technik,vol.38,No.3,P116−119;1986)、すなわちラジカル開裂、再結合、環化を経てp−キシレンを合成し、これを酸化してテレフタル酸を得る方法が挙げられる。また別の方法として、ユーカリ属の植物から得られるシネオールからp−シメンを合成し(日本化学会誌、(2)、P217−219;1986)、その後p−メチル安息香酸を経て(Organic Syntheses,27;1947)、テレフタル酸を得る方法が挙げられる。このようにして得られたバイオマス資源由来テレフタル酸はさらにエステル形成性誘導体に変換されてもよい。ここで言うエステル形成性誘導体とは低級アルキルエステル、酸無水物、アシル塩化物などである。
これらバイオマス資源由来グリコールやテレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体は、種々の不純物を含んでいる場合があり、ポリエステル製造過程中の加熱により不純物の影響で有色物質が生成し、製品の色調を悪化させる場合がある。このため、不純物が出来るだけ含まれないよう精製することが好ましい。上記バイオマス資源由来テレフタル酸もジメチルエステルやジエチルエステルに変換すると蒸留精製が可能となり純度を向上させることができるため好ましい。
本発明で用いるバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体の割合は、全ジカルボン酸成分に対して50〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
本発明の効果が実質的に損なわれない範囲内で共重合成分として、例えばイソフタル酸、イソフタル酸−5−スルホン酸塩、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ビスフェノールジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体、琥珀酸、アジピン酸、ピメリン酸、スべリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体などのようなジカルボン酸成分や、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、分子量が500〜20000のポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシトリメチレングリコール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のようなジオール成分を含有していてもよい。これら共重合成分は単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。
本発明の最も好ましい態様はグリコール成分としてはバイオマス資源由来のエチレングリコールのみからなり、ジカルボン酸成分としてはバイオマス資源由来のテレフタル酸のみからなり、融点が240℃以上であるバイオマス資源由来のポリエチレンテレフタレートである。
本発明でいう理論上の炭素原子バイオ化率とは、例えばポリエチレンテレフタレートにおいて、バイオマス資源由来のエチレングリコールと化石資源由来のテレフタル酸を用いた場合には、テレフタル酸の炭素数8に対して、エチレングリコールの炭素数は2であり、合計炭素数10のうち、2がバイオマス資源由来ということになるため、理論上の炭素原子バイオ化率は20%となる。逆にバイオマス資源由来テレフタル酸と化石資源由来のエチレングリコールを用いた場合には、理論上の炭素原子バイオ化率は80%となる。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の理論上の炭素原子バイオ化率は60%以上が好ましく、化石資源の減少および二酸化炭素の増大をより抑制するためには80%以上が好ましく、共重合成分がない場合は95%以上であることがより好ましい。
これに対して、「ポリマー中の全炭素原子に対して、1950年代の循環炭素中の放射性炭素(14C)の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の炭素の割合(実測バイオ化率)」について、以下説明する。
放射性炭素14Cの濃度は以下の放射性炭素濃度測定法により測定することが出来る。放射性炭素濃度測定法とは、加速器質量分析法(AMS:Accelerator Mass Spectrometry)により、分析する試料に含まれる炭素の同位体(12C,13C,14C)を加速器により原子の重量差を利用して物理的に分離し、同位体原子それぞれの存在量を計測する方法である。炭素原子は通常12Cであり、同位体である13Cは約1.1%存在している。14Cは放射性同位体と呼ばれ、その半減期は約5370年で規則的に減少している。これらが全て崩壊するには22.6万年を要する。地球の高層大気中では宇宙線が継続的に照射されつづけており、微量ではあるが、絶えず14Cが生成され放射壊変とバランスし、大気中では14Cの濃度はほぼ一定値(炭素原子の約一兆分の一)となっている。この14Cは直ちに二酸化炭素の12Cと交換反応をおこし、14Cを含んだ二酸化炭素が生成する。植物は大気中の二酸化炭素を取り込み光合成により成長するため、14Cが常に一定濃度で含まれることになる。これに対して化石資源である石油、石炭、天然ガスにおいては当初は含まれていた14Cが長い年月をかけて既に崩壊しており、ほとんど含まれていない。そこで14Cの濃度を測定することにより、バイオマス資源由来炭素をどの程度含んでいるのか、化石資源由来炭素をどの程度含んでいるのかを判別することが出来る。中でも特に1950年代の自然界における循環炭素中の14C濃度を100%とする基準を用いることが通常おこなわれ、標準物質としてシュウ酸(米国基準・科学技術協会NIST供給)が用いられ、下式のように表される値が求められる。この割合の単位としてはpMC(percent Modern Carbon)が用いられる。
pMC=(14Csa/14C50)×100
14C50:標準物質の14C濃度(1950年代の自然界における循環炭素中の14C濃度)
14Csa:測定サンプルの14C濃度。
現在このようにして測定される大気中の14C濃度は約110pMC(percent Modern Carbon)であることが測定されており、仮に100%バイオマス資源由来の物質であれば、ほぼ同じ110pMC程度の値を示すことが知られている。この値を100%の基準として求まる対象物質のpMCの割合(%)を本発明でいう「ポリマー中の全炭素原子に対して、1950年代の循環炭素中の放射性炭素(14C)の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の炭素の割合(実測バイオ化率)」と言う。一方、化石資源由来の物質を測定して求められる14C濃度(pMC)はほぼ0pMCであることが知られており、この場合実測バイオ化率は0%となる。本発明でいう実測バイオ化率は、化石資源の減少および二酸化炭素の増大をより抑制するためには60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、85%以上が特に好ましく、100%であることが最も好ましい。共重合成分がない場合は95%以上が好ましい。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は通常、次のいずれかのプロセスで製造される。
すなわち、(A)テレフタル酸とアルキレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセス、(B)ジメチルテレフタレートとアルキレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセスである。ここでエステル化反応は無触媒でも反応は進行するが、エステル交換触媒と同様にマグネシウム、マンガン、カルシウム、コバルト、亜鉛、リチウム、チタン等の化合物を触媒として用いてもよい。また重縮合の際に用いられる触媒としては、チタン化合物、アルミニウム化合物、スズ化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物などが用いられる。バイオマス資源由来の原料には不純物が多く含まれ、紡糸時に口金まわりの堆積物が増え、口金洗浄や糸切れの回数が増えて操業性を低下させるが、触媒として高活性なチタン化合物やアルミニウム化合物を用いると触媒の添加量を減らすことができ、結果として口金まわりの堆積物も減らすことが出来るため好ましい。一方、固相重合においてはバイオマス資源由来の原料中の不純物により触媒が失活されて重合時間が延びることがあるため、失活しにくいアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物を用いることが好ましい。
チタン化合物としては、チタン錯体、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートテトラマーなどのチタンアルコキシド、チタンアルコキシドの加水分解により得られるチタン酸化物、チタンアセチルアセトナートなどが挙げられる。中でも多価カルボン酸および/またはヒドロキシカルボン酸および/または多価アルコールをキレート剤とするチタン錯体であることが、ポリマーの熱安定性、色調および口金まわりの堆積物の少なさの観点から好ましい。チタン化合物のキレート剤としては、乳酸、クエン酸、マンニトール、トリペンタエリスリトール等が挙げられる。
アルミニウム化合物としては、カルボン酸アルミニウム、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート化合物、塩基性アルミニウム化合物などが挙げられ、具体的には酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、塩基性酢酸アルミニウムなどが挙げられる。
スズ化合物としてはモノブチルスズオキシド、アンチモン化合物としてはアンチモンアルコキシドや三酸化アンチモンが挙げられる。
バイオマス資源由来グリコール成分やバイオマス資源由来テレフタル酸成分は不純物を多く含むことがあるため、得られるポリアルキレンテレフタレート樹脂には不純物由来の異物が発生したり、色調、熱安定性が悪化する場合があるが、バイオマス資源由来グリコール成分と化石資源由来テレフタル酸成分からなるポリアルキレンテレフタレート樹脂、化石資源由来グリコール成分とバイオマス資源由来テレフタル酸成分からなるポリアルキレンテレフタレート樹脂のようにバイオ化率の低いバイオマス資源由来ポリアルキレンテレフタレート樹脂では大きな問題にはならなかった。
しかしながら、バイオマス資源由来グリコール成分とバイオマス資源由来テレフタル酸成分からなる完全バイオマス資源由来ポリアルキレンテレフタレート樹脂では、その現象が顕著に現れ、色調、熱安定性の悪化するだけでなく、異物粒子が大量に発生し、成形加工性が大幅に悪化する。この原因は、バイオマス資源由来グリコール成分中に含まれる不純物とバイオマス資源由来テレフタル酸成分中に含まれる不純物同士が反応もしくは凝集物を形成することによるものと推定している。
かかる課題に対して鋭意検討を重ねた結果、ポリアルキレンテレフタレート樹脂にリン化合物を含有させたポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物とすることによって、異物粒子の発生が抑制され、色調、熱安定性の良好なポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物が得られることが分かった。この効果は、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中のリン化合物が、不純物同士による反応、凝集を抑制することによるものと考えている。そのため、本発明では、ポリアルキレンテレフタレート樹脂に、リン化合物を含有させることが必須である。ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中にリン化合物が含有することによって、はじめて繊維、フィルム等に容易に加工することが可能となる。
リン化合物としては特に限定されないが、ホスファイト化合物、ホスフェート化合物、ホスホナイト化合物、ホスホネート化合物、ホスフィナイト化合物、ホスフィネート化合物から選ばれる1種以上の化合物から選ばれる。ホスファイト化合物としては、亜リン酸、亜リン酸モノアルキルエステル、亜リン酸ジアルキルエステル、亜リン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等、亜リン酸ナトリウム、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト等が挙げられる。ホスフェート化合物としては、リン酸、リン酸モノアルキルエステル、リン酸ジアルキルエステル、リン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、リン酸ナトリウム等が挙げられる。ホスホナイト化合物としては、亜ホスホン酸、亜ホスホン酸モノアルキルエステル、亜ホスホン酸ジアルキルエステル、亜ホスホン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、メチル亜ホスホン酸、エチル亜ホスホン酸、プロピル亜ホスホン酸、イソプロピル亜ホスホン酸、ブチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイト等が挙げられる。ホスホネート化合物としては、ホスホン酸、ホスホン酸モノアルキルエステル、ホスホン酸ジアルキルエステル、ホスホン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、ホスホン酸ナトリウム、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、イソプロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、トリルホスホン酸、キシリルホスホン酸、ビフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アントリルホスホン酸、2−カルボキシフェニルホスホン酸、3−カルボキシフェニルホスホン酸、4−カルボキシフェニルホスホン酸、2,3−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,6−ジカルボキシフェニルホスホン酸、3,4−ジカルボキシフェニルホスホン酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,4−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,5−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,6−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチルエステル、メチルホスホン酸ジエチルエステル、エチルホスホン酸ジメチルエステル、エチルホスホン酸ジエチルエステル、フェニルホスホン酸ジメチルエステル、フェニルホスホン酸ジエチルエステル、フェニルホスホン酸ジフェニルエステル、ベンジルホスホン酸ジメチルエステル、ベンジルホスホン酸ジエチルエステル、ベンジルホスホン酸ジフェニルエステル、リチウム(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、ナトリウム(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、マグネシウムビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、カルシウムビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、ジエチルホスホノ酢酸、ジエチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル等が挙げられる。ホスフィナイト化合物としては、亜ホスフィン酸、亜ホスフィン酸モノアルキルエステル、亜ホスフィン酸ジアルキルエステル、亜ホスフィン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、メチル亜ホスフィン酸、エチル亜ホスフィン酸、プロピル亜ホスフィン酸、イソプロピル亜ホスフィン酸、ブチル亜ホスフィン酸、フェニル亜ホスフィン酸、ジメチル亜ホスフィン酸、ジエチル亜ホスフィン酸、ジプロピル亜ホスフィン酸、ジイソプロピル亜ホスフィン酸、ジブチル亜ホスフィン酸、ジフェニル亜ホスフィン酸等が挙げられる。ホスフィネート化合物としては、次亜リン酸、次亜リン酸モノアルキルエステル、次亜リン酸ジアルキルエステル、次亜リン酸トリアルキルエステル、およびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。具体的には、次亜リン酸ナトリウム、メチルホスフィン酸、エチルホスフィン酸、プロピルホスフィン酸、イソプロピルホスフィン酸、ブチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、トリルホスフィン酸、キシリルホスフィン酸、ビフェニリルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジプロピルホスフィン酸、ジイソプロピルホスフィン酸、ジブチルホスフィン酸、ジトリルホスフィン酸、ジキシリルホスフィン酸、ジビフェニリルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アントリルホスフィン酸、2−カルボキシフェニルホスフィン酸、3−カルボキシフェニルホスフィン酸、4−カルボキシフェニルホスフィン酸、2,3−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,6−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、3,4−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,4−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,5−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,6−トリカルボキフェニルホスフィン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、ビス(2−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(4−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3−ジカルボキルシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,6−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,4−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,5−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,6−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,4,5−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、及びビス(2,4,6−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、メチルホスフィン酸メチルエステル、ジメチルホスフィン酸メチルエステル、メチルホスフィン酸エチルエステル、ジメチルホスフィン酸エチルエステル、エチルホスフィン酸メチルエステル、ジエチルホスフィン酸メチルエステル、エチルホスフィン酸エチルエステル、ジエチルホスフィン酸エチルエステル、フェニルホスフィン酸メチルエステル、フェニルホスフィン酸エチルエステル、フェニルホスフィン酸フェニルエステル、ジフェニルホスフィン酸メチルエステル、ジフェニルホスフィン酸エチルエステル、ジフェニルホスフィン酸フェニルエステル、ベンジルホスフィン酸メチルエステル、ベンジルホスフィン酸エチルエステル、ベンジルホスフィン酸フェニルエステル、ビスベンジルホスフィン酸メチルエステル、ビスベンジルホスフィン酸エチルエステル、ビスベンジルホスフィン酸フェニルエステル等が挙げられる。中でも、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル等は、異物粒子の発生を抑制する効果が高いため、成形加工性が良好となるため好ましい。また、化学式(1)で表される、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(PEP−36:旭電化社製)や化学式(2)で表される、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイト(GSY−P101:大崎工業社製)、化学式(3)で表される、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(PEP−24G:旭電化社製またはIRGAFOS126:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、化学式(4)で表されるテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイト(IRGAFOSP−EPQ:チバ・ジャパン・ケミカルズ社製またはSandostabP−EPQ:クラリアント社製)などの3価リン化合物は、色調や熱安定性改善の面から好ましい。これらのリン化合物は単独で用いても、2種以上を併用して用いても良い。
Figure 0005589886
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中に含有されるリン化合物の量は特に限定されないが、得られるポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物に対してリン原子換算で合計して0.1〜1000ppmの範囲であることが好ましい。添加量が上記範囲内であると、異物粒子の発生を抑制するため成形加工性が良好で、かつ色調、熱安定性に優れたポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物が得られる。より好ましくは1〜300ppmの範囲であり、特に好ましくは5〜100ppmの範囲である。
本発明において、リン化合物は、バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体とを、エステル化またはエステル交換反応させた後、重縮合反応を行いポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を製造する際に添加することが好ましい。リン化合物の添加時期としては特に限定されないが、エステル化またはエステル交換反応後から重縮合反応を開始するまでの間か、重縮合反応を開始してから重合が目標の重合度に到達するまでの間に添加することが好ましい。
また、本発明で得られるポリアルキレンテレフタレート樹脂の固有粘度IVは0.4〜2.0dlg−1であることが好ましい。ここで、ポリアルキレンテレフタレート樹脂の固有粘度は、オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した値であり、重合中に添加するリン化合物などの添加物が含まれるポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を用いて測定した値である。本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂がポリエチレンテレフタレート(PET)である場合は、固有粘度IVが0.4〜1.5dlg−1であることがさらに好ましく、0.6〜1.3dlg−1であることが特に好ましい。本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂がポリプロピレンテレフタレート(PPT)である場合は、固有粘度IVが0.6〜2.0dlg−1であることがさらに好ましく、0.7〜1.6dlg−1であることが特に好ましい。本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂がポリブチレンテレフタレート(PBT)である場合は、固有粘度IVが0.6〜2.0dlg−1であることがさらに好ましく、0.8〜1.8dlg−1であることが特に好ましい。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は、後述する方法によって測定されるろ圧上昇指標が10MPa以下であるので、成形加工を長期に行う場合、異物フィルター交換や口金交換などの作業回数が少なくすることが出来るため、操業性が良好となるため好ましい。ろ圧上昇指標が8MPa以下であることがより好ましく、ろ圧上昇指標が6MPa以下であることがさらに好ましく、ろ圧上昇指標が4MPa以下であることが特に好ましい。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は、後述する方法によって測定される最大径10μm以上の異物粒子の数が10個/g以下であるので、紡糸加工時の糸切れや製膜加工時のフィルム破れなどを抑制するため好ましい。最大径10μm以上の異物粒子の数が8個/g以下であることがより好ましく、最大径10μm以上の異物粒子の数が6個/g以下であることがさらに好ましく、最大径10μm以上の異物粒子の数が4個/g以下であることが特に好ましい。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は、色調調整剤を含有することが好ましい。バイオマス資源由来の原料を使用すると、ポリマーが着色する場合があり、その際には色調調整剤を用いると、化石資源由来のポリマーと同等の色調となるため好ましい。色調調整剤としては、樹脂等に用いられる染料を用いるのが好ましい。特にCOLOR INDEX GENERIC NAMEで具体的にあげると、SOLVENT BLUE 104やSOLVENT BLUE 45、SOLVENT BLUE 11、SOLVENT BLUE 25、SOLVENT BLUE 35、SOLVENT BLUE 36、SOLVENT BLUE 55、SOLVENT BLUE 63、SOLVENT BLUE 78、SOLVENT BLUE 83、SOLVENT BLUE 87、SOLVENT BLUE 94、SOLVENT BLUE 122等の青系の色調調整剤、SOLVENT VIOLET 36、SOLVENT VIOLET 8、SOLVENT VIOLET 13、SOLVENT VIOLET 14、SOLVENT VIOLET 21、SOLVENT VIOLET 27、SOLVENT VIOLET 28、SOLVENT VIOLET 37、SOLVENT VIOLET 49等の紫系色調調整剤、SOLVENT RED 24、SOLVENT RED 25、SOLVENT RED 27、SOLVENT RED 30、SOLVENT RED 49、SOLVENT RED 52、SOLVENT RED 100、SOLVENT RED 109、SOLVENT RED 111、SOLVENT RED 121、SOLVENT RED 135、SOLVENT RED 149、SOLVENT RED 168、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195等の赤系色調調整剤、SOLVENT ORANGE 60等の橙系色調調整剤が挙げられる。中でも、SOLVENT BLUE 104やSOLVENT BLUE 45等の青系の色調調整剤、SOLVENT VIOLET 36等の紫系色調調整剤は装置腐食の要因となりやすいハロゲンを含有せず、高温での熱安定性が比較的良好で発色性に優れ、化石資源由来のポリマーと同等の色調となるため好ましい。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中に含有される色調調整剤の量は特に限定されないが、得られるポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物に対して合計して0.1〜100ppmの範囲であること、明度が高いポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物が得られるため好ましい。より好ましくは0.5〜20ppmの範囲であり、特に好ましくは1〜5ppmの範囲である。
また、本発明のバイオマス資源由来ポリエステルには、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、蛍光増白剤、艶消剤、可塑剤もしくは消泡剤又はその他の添加剤等を配合してもよい。
また、本発明においてさらに高分子量のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を得るため、上記の方法で得られたポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物について、固相重合を行ってもよい。固相重合は、装置・方法は特に限定されないが、不活性ガス雰囲気下または減圧下で加熱処理されることで実施される。不活性ガスはポリエステルに対して不活性なものであれば良く、例えば窒素、ヘリウム、炭酸ガスなどを挙げることができるが、経済性から窒素が好ましく用いられる。また、減圧下としては、装置内の圧力を133Pa以下の条件とすることが好ましく、より減圧条件にすることが固相重縮合反応に要する時間を短くできるため有利である。
また本発明で得られるバイオマス資源由来のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物はリサイクルすることも出来る。具体的にはバイオマス資源由来ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の廃棄物を原料に用い、バイオマス資源由来または化石資源由来のグリコール成分により解重合反応をおこない、まずビス(ヒドロキシアルキル)テレフタレートを得る。これを再度重合してもよいが、好ましくはメタノールやエタノールでさらにエステル交換をおこない、テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸ジエチルとする。これらテレフタル酸ジアルキルエステルは蒸留により高純度に精製することが可能であるため好ましい。このようにして得られたバイオマス資源由来のテレフタル酸ジアルキルエステルを用いて再度重合することが出来る。
本発明にて得られるポリエステルはバッチ重合、半連続重合、連続重合で生産することができる。
本発明にて得られるバイオマス資源由来ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を使って生産されるポリエステルチップは通常のポリエステルの加工方法で加工することができる。本発明のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は繊維、フィルムや樹脂などの成形品として用いることができ、各種の最終製品に製造することができる。中でも環境負荷が低いことが重要な観点となりえるため、バイオマス資源由来原料が求められる自動車用途繊維、例えばカーシート、シートベルト、天井材等の内装材やタイヤのゴム補強用繊維に用いることが好ましい。特に本発明のバイオマス資源由来のポリエステルは焼却しても二酸化炭素の増大を抑制することが出来ることから、使用後にサーマルリサイクルとして焼却処分されることが多く、かつ高い熱安定性が求められるタイヤのゴム補強用繊維、例えばカーカス材やキャップ材に用いることが特に好ましい。また、本発明のバイオマス資源由来のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物は石油由来のポリエステルより接着性がよくなり、これらタイヤのゴム補強用繊維に用いられることが特に好ましい。これらの用途には、既存の理論上の炭素原子バイオ化率100%のポリ乳酸繊維は融点、熱安定性が低いために用いることが出来なかった。
上述ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物からポリエステル繊維を得る方法は、通常の溶融紡糸−延伸工程を適用することができる。具体的には、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を融点以上に加熱して溶融させた後に、細孔から吐出し、冷却風にて冷却固化後、油剤を付与して、引き取りローラによって引き取り、引き取りローラ後に配置された巻き取り装置によって巻き取ることで未延伸糸を採取することができる。上記した産業用ポリエステル繊維といった優れた力学特性を付与されるためには、高分子量ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を用いることが好ましく、このような高分子量ポリマーを溶融紡糸するには、溶融ポリマーを紡出してから冷風で冷却固化させる間に、高温に保持された加熱筒内を通過させることが紡糸性を向上させるという観点から好ましい。ここで、溶融紡出後のポリマーの急激な細化を緩和し、紡糸性を向上させるという観点では、この加熱筒内の温度は280℃〜330℃であることが好ましく、加熱筒長さは50mm〜500mmが好ましい。
このようにして巻き取られた未延伸糸は、加熱された一対以上のローラで延伸、最後に緊張又は弛緩熱処理を施すことで用途に応じた力学特性等の物性が付与されたポリエステル繊維となる。なお、この延伸工程においては、上記した溶融紡糸工程において引き取った後に一旦巻き取ることなく連続して行うことができ、生産性等の工業的な観点では連続延伸とすることが好ましい。ここで、この延伸−熱処理を施すにあたり、延伸倍率、延伸温度および熱処理条件は目標とする繊維の繊度、強度、伸度、収縮率等によって適宜選択することができるが、上記したタイヤコードといった産業用ポリエステル繊維とするためには、通常はトータル延伸倍率を3.5〜6.5とし、2〜3段延伸で実施することが好ましい。ここで、1段目の延伸を行う第1ローラの温度はガラス転移温度以上とし、2段目の延伸以降のローラは順次温度を高温化させるのが一般的である。なお、タイヤコードなどの成形時に加熱処理が加わる用途では、低収縮とすることが好適であり、これには、熱処理工程において弛緩熱処理を施すことが好ましい。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
用いた原料は以下のとおりである。
バイオマス資源由来エチレングリコール:
・EG*1:インディアグリコール社製(純度99.5%)
・EG*2:長春大成集団製(純度97.7%)
・バイオマス資源由来1,3−プロパンジオール:グルコースを発酵し、その後精製した。
・バイオマス資源由来1,4−ブタンジオール:バイオマス資源由来こはく酸を還元した。
・化石資源由来エチレングリコール:日本触媒社製。
・バイオマス資源由来テレフタル酸:バイオマス資源由来p-キシレンを酸化した。
・バイオマス資源由来テレフタル酸ジメチル:バイオマス資源由来テレフタル酸をメチルエステル化した。
・化石資源由来テレフタル酸:三井化学社製
・化石資源由来テレフタル酸ジメチル:SKケミカル社製
なお、実施例中の物性値は以下に述べる方法で測定した。
(1)ポリエステルの固有粘度IV
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(2)融点(Tm)
DSC装置を用い、まず40℃から280℃まで16℃/分の昇温速度で昇温後、3分温度を維持して、熱履歴を取り除いた後、16℃/分の降温速度で40℃まで降温後3分温度を維持した。最後に16℃/分の昇温速度で280℃まで昇温し、第2回の昇温過程中に得られた融解温度をTmとした。
(3)ポリマーの色調
色差計(スガ試験機社製、SMカラーコンピュータ型式SM−T45)を用いて、ハンター値(L、a、b値)として測定した。
(4)ポリマーのカルボキシル末端基量
オルソクレゾールを溶媒として、25℃で0.02規定のNaOH水溶液を用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)にて滴定して測定した。
(5)熱安定性指標(Δカルボキシル末端基290、Δb値290)
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、窒素雰囲気下290℃で60分間加熱溶融させた後、(3)および(4)の方法にてカルボキシル末端基量および色調を測定し、加熱溶融前後の差をそれぞれΔカルボキシル末端基290、Δb値290として測定した。
(6)ろ圧上昇指標
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、20mm径の一軸押出機にて、渡辺製作所製のX4型20μmダイナロイフィルター(ろ過面積4.5cm2)を用いて、温度280℃、通過量5g/分で溶融押出を行い、フィルターの1次圧と2次圧の差をろ圧として測定した。本発明では、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の溶融押出開始から120分経過時点と720分経過時点のろ圧差をろ圧上昇指標として測定した。
(7)異物粒子数
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、20mm径の一軸押出機にて280℃で溶融押出して、フラットダイスより110mm幅で吐出し、冷却ロールで冷却して厚み20μmの未延伸シートを平均押出し速度4m/分で製膜した。該製膜シートの冷却ロールから巻き取り機までの間にCCDカメラを設置し倍率40倍でフォーカススキャンしながら画像を画像処理装置に取り込み、画像処理装置で認識される粒子の周上の2点間の直線距離の最大値を最大径とし、その最大径10μm以上の粒子を異物粒子とカウントする測定を10分間ずつ3回測定しその平均値を1gのポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物重量当たりに換算した。なお、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中に酸化チタン粒子が入っている水準では異物粒子数の評価を実施しなかった。
(8)ポリマーのジエチレングリコール含有量
モノエタノールアミンを溶媒として、1,6−ヘキサンジオール/メタノール混合溶液を加えて冷却し、中和した後遠心分離した後に、上澄み液をガスクロマトグラフィ(島津製作所社製、GC−14A)にて測定した。
(9)ポリマーのリン含有量
チップ状のサンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平面を有する成形体を作成し、蛍光X線元素分析装置(理学電機工業社製、System3270)により求めた。
(10)実測バイオ化率測定方法
サンプルをサンドペーパーおよび粉砕機にて粉砕した後、酸化銅とともに加熱し、完全に二酸化炭素まで酸化し、これを鉄粉でグラファイトまで還元することにより、炭素単一化合物に変換する。得られたグラファイトをAMS装置に導入し、測定した。なお、標準物質であるシュウ酸(米国基準・科学技術協会NIST供給)を同時に測定し、標準物質の14C濃度を基準として14C濃度(pMC)を求めた。一方100%バイオ由来のポリ乳酸の14C濃度(pMC)を同様の方法で求めた。このポリ乳酸の14C濃度(pMC)を100%の基準としてサンプルの実測バイオ化率を求めた。少数第1位以下は四捨五入した。100%を超えた場合は100%とした。
(11)口金周りの堆積物と糸切れ頻度
繊維の紡出から72時間後の口金孔周辺の堆積物量を、長焦点顕微鏡を用いて観察した。堆積物がほとんど認められず、糸切れも発生しない状態を◎(合格・良好)、堆積物が多少認められるが糸切れは発生しない状態を○(合格)堆積物が認められ頻繁に糸切れが発生する状態を×(失格)として判定した。
(12)強伸度
東洋ボードウイン社製テンシロン引張試験機を用いて、試料長25cm、引張速度30cm/分でS−S曲線を求め、強伸度を算出した。
実施例1
得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウムとバイオマス資源由来テレフタル酸ジメチル100kgとバイオマス資源由来エチレングリコール(インディアグリコール社製)58kgを、150℃、窒素雰囲気下で溶融後、攪拌しながら230℃まで3時間かけて昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換反応をおこない、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを得た。これを重縮合槽に移送した。
移送後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で10ppm相当のリン酸トリメチルを添加する30分前に別の混合槽にてバイオマス資源由来エチレングリコール(インディアグリコール社製)中で事前混合し、常温にて30分撹拌した後、その混合物を添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子のエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)スラリーを、得られるポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3重量%添加した。そしてさらに5分後に、反応系を減圧にして反応を開始した。反応器内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の撹拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間20分であった。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、色調、熱安定性ともに良好であった。ポリマー特性を表2にまとめた。
実施例2、3
重合触媒として三酸化アンチモンの代わりに表1に示したチタン錯体を得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当用いる以外は実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリマー特性を表2にまとめた。
実施例4
得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当のクエン酸キレートチタン錯体とバイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来1,3−プロパンジオール49.1kgを、温度240℃、圧力1.2×10Paに保持されたエステル化反応槽で、留出物の温度が90℃を下回るまでエステル化反応を行った。得られたエステル化反応生成物140kgを重縮合槽に移送した。
移送後、エステル化反応生成物に、得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウム、および得られるポリマーに対してリン原子換算で10ppm相当のリン酸トリメチルを添加する30分前に別の混合槽にてバイオマス資源由来1,3−プロパンジオール中で事前混合し、常温にて30分撹拌した後、その混合物を添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子の1,3−プロパンジオール(バイオマス資源由来)スラリーを、得られるポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3重量%添加した。そしてさらに5分後に、反応系を減圧して反応を開始した。反応器内を240℃から280℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の撹拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間9分であった。得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物は、色調、熱安定性ともに良好であった。ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例5
得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当のクエン酸キレートチタン錯体と、バイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来1,4−ブタンジオール89.5kgを、温度220℃、圧力1.2×10Paに保持されたエステル化反応槽で、留出物の温度が90℃を下回るまでエステル化反応を行った。得られたエステル化反応生成物135kgを重縮合槽に移送した。
移送後、エステル化反応生成物に、得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウム、および得られるポリマーに対してリン原子換算で10ppm相当のリン酸トリメチルを添加する30分前に別の混合槽にてバイオマス資源由来1,4−ブタンジオール中で事前混合し、常温にて30分撹拌した後、その混合物を添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子の1,4−ブタンジオール(バイオマス資源由来)スラリーを、得られるポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3重量%添加した。そしてさらに5分後に、反応系を減圧して反応を開始した。反応器内を220℃から250℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を60Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の撹拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリマーのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間14分であった。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、色調、熱安定性ともに良好であった。ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例6
予め実測バイオ化率が100%のビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約100kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽にバイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来エチレングリコール(インディアグリコール社製)35.4kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物101.5kgを重縮合槽に移送した。
移送後、エステル化反応生成物に、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で10ppm相当のリン酸トリメチルのエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)溶液を添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子のエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)スラリーを、得られるポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3重量%添加した。その後、30rpmで撹拌しながら反応系を減圧して反応を開始した。反応器内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクに到達したら反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリマーのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間30分であった。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、色調、熱安定性ともに良好であった。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例7
用いるリン化合物を表1に示した通り、リン酸とした以外は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例8〜11
得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウムのエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)溶液を重合時に添加し、重合触媒とその添加量、およびリン化合物を表1に示す通り変更した以外は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例12,13
バイオマス資源由来エチレングリコールと化石資源由来エチレングリコールの比を表1に示す通り変更した以外は実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例14,15
バイオマス資源由来テレフタル酸と化石資源由来テレフタル酸の比を表1に示す通り変更した以外は実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
実施例16,17
化石資源由来のジカルボン酸共重合成分を表1に示す通り添加する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
Figure 0005589886
Figure 0005589886
実施例18〜22
リン化合物を表1に示す通り変更する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例23,24
色調調整剤を重合時にエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)溶液として表1に示す通り添加する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例25
実施例6で得られたペレットを150℃3時間真空乾燥した後、固相重合をおこなった。固相重合は、下部から不活性ガスなどが流通できる構造を持った管状の装置を用いて、100Paの減圧下、225℃で12時間実施した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例26
実施例9で得られたペレットを用い、実施例22と同様にして固相重合をおこなった。225℃で15時間実施することによって、実施例22と同じ固有粘度に達した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例27
バイオマス資源由来エチレングリコールとして長春大成集団製のものを用いた以外は、実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。若干黄味を帯びたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られた。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例28
バイオマス資源由来エチレングリコールとして長春大成集団製のものを用いた以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。かなり黄味を帯びたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られた。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例29〜32
リン化合物の添加量を表3に示す通り変更する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のリン含有量が少ない実施例29、30では異物粒子数がやや多かった。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
Figure 0005589886
Figure 0005589886
実施例33〜実施例34
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例33は実施例1と同様にして、実施例34は実施例2と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例35〜実施例36
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例35は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を、実施例36は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例37〜実施例39
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例37は実施例6と同様にして、実施例38は実施例9と同様にして、実施例39は実施例11と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例40〜実施例45
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例40〜45はそれぞれ実施例18〜23と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例46
実施例38で得られたペレットを用い、実施例22と同様にして固相重合をおこなった。225℃で15時間実施することによって、実施例22と同じ固有粘度に達した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例47〜49、参考例1
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例47〜50はそれぞれ実施例29〜32と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
Figure 0005589886
Figure 0005589886
実施例51
実施例1で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度285℃で溶融した後、孔径0.18mmφ、孔数36個の紡糸口金から吐出し、周速1000m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物は多少見られたが、糸切れはほとんど発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度90℃、熱処理温度140℃とし、延伸倍率3.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例52、53
実施例51と同様にして、実施例2、3で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。結果を表7にまとめた。
実施例54
実施例4で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度265℃で溶融した後、孔径0.3mmφ、孔数24個の紡糸口金から吐出し、周速1500m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度55℃、熱処理温度130℃とし、合計の延伸倍率2.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例55
実施例5で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度260℃で溶融した後、孔径0.3mmφ、孔数24個の紡糸口金から吐出し、周速1500m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度65℃、熱処理温度130℃とし、合計の延伸倍率2.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例56〜74、77〜82
実施例51と同様にして、実施例6〜24、27〜32で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表7にまとめた。実施例61では、紡糸時の口金孔周辺の堆積物がわずかに認められ、糸切れがわずかに発生した。
実施例75
実施例25で得られた固相重合チップを150℃15時間真空乾燥した後、エクストルーダー型紡糸機に供給し、紡糸温度300℃にて溶融した後、孔径0.6mmφ、孔数100個の紡糸口金から吐出した。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物は多少認められたが、糸切れはほとんど発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。紡糸口金から吐出された溶融ポリマーは、295℃に加熱された15cmの加熱筒を経た後、冷却固化後、引き取りローラにて引き取り、これに引続いて、90℃、140℃に加熱されたローラにてトータルの延伸倍率が5.0倍になるよう2段延伸し、最後に230℃に加熱されたローラにて弛緩熱処理した後、3000m/minの速度で巻き取ることで、延伸糸を得た。表7に示したように高強度であり、良好な物性を有していた。また、耐加水分解性が良好であった。
実施例76
実施例26で得られた固相重合チップを実施例75と同様にして紡糸・延伸した。結果を表7にまとめた。
Figure 0005589886
実施例83〜84、87〜94、96〜99、参考例2
実施例51と同様にして、実施例33〜34、37〜44、46〜49、参考例1で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。実施例97では、紡糸時の口金孔周辺の堆積物がわずかに認められ、糸切れがわずかに発生した。
実施例85
実施例54と同様にして、実施例35で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
実施例86
実施例55と同様にして、実施例36で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
実施例95
実施例75と同様にして、実施例46で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
Figure 0005589886
比較例1
化石資源由来のエチレングリコールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、重合時の触媒を表9のように変更した以外は実施例6と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
比較例2
化石資源由来の1,3-プロパンジオールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、重合時の触媒を表7のように変更した以外は実施例4と同様にして、ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
比較例3
化石資源由来の1,4-ブタンジオールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、エステル化反応時の触媒を表7のように変更した以外は実施例5と同様にして、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
比較例4〜7
ジオール成分、リン化合物の添加を表9のように変更し、比較例4、5は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を、比較例6は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を、比較例7は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は20〜33%であった。ポリマー特性を表10にまとめた。
比較例8〜10
ジカルボン酸成分、リン化合物の添加を表9のように変更し、比較例8は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート組成物を、比較例9は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート組成物を、比較例10は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は67〜79%であった。ポリマー特性を表10にまとめた。
比較例11〜12
リン化合物を添加しないこと以外は比較例11は実施例6と同様にして、比較例12は実施例27と同様にして、ポリエチレンテレフタレート組成物を得た。得られたポリエチレンテレフタレート組成物の実質バイオ化率は100%であったが、ポリエチレンテレフタレート組成物中の異物粒子数が非常に多かった。ポリマー特性を表10にまとめた。
比較例13〜14
リン化合物を添加しないこと以外は比較例13は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物、比較例14は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は100%であったが、異物粒子数が非常に多かった。樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
比較例15〜18
酸化チタン粒子を添加しないこと以外は比較例11〜14と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物、ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の実質バイオ化率は100%であったが、ろ圧上昇指数が高く、また異物粒子数が非常に多かった。樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
Figure 0005589886
Figure 0005589886
比較例19、22〜23、26、29〜30、33〜34
実施例51と同様にして、比較例1、4〜5、8、11〜12、15〜16で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
比較例20、24、27、31、35
実施例54と同様にして、比較例2、6、9、13、17で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
比較例21、25、28、32、36
実施例55と同様にして、比較例3、7、28、32、36で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
Figure 0005589886

Claims (5)

  1. バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体を原料として用いてなる、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、および融点が240℃以上であるポリエチレンテレフタレート樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアルキレンテレフタレート樹脂ならびにリン化合物を含有するポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物であって、そのリン化合物の含有量が、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中を基準としてリン原子換算で合計して1〜300ppmの範囲であり、リン化合物が、リン酸、リン酸トリメチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、式(1)〜式(4)で表されるリン化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
    Figure 0005589886
  2. ポリアルキレンテレフタレート樹脂の全炭素原子に対して、1950年代の循環炭素中の放射性炭素(14C)の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の炭素の割合(実測バイオ化率)が60%以上であることを特徴とする請求項1記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 色調調整剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物からなることを特徴とする繊維。
  5. バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体とを、エステル化またはエステル交換反応させた後、重縮合反応を行いポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を製造する際に、リン化合物を添加することを特徴とする請求項1記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法。
JP2011031495A 2010-03-23 2011-02-17 ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維 Active JP5589886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011031495A JP5589886B2 (ja) 2010-03-23 2011-02-17 ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010065873 2010-03-23
JP2010065873 2010-03-23
JP2011031495A JP5589886B2 (ja) 2010-03-23 2011-02-17 ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011219736A JP2011219736A (ja) 2011-11-04
JP2011219736A5 JP2011219736A5 (ja) 2013-05-09
JP5589886B2 true JP5589886B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=45037108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011031495A Active JP5589886B2 (ja) 2010-03-23 2011-02-17 ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5589886B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2722352A4 (en) 2011-06-17 2015-08-12 Toray Industries PROCESS FOR THE PRODUCTION OF POLYESTERS DERIVED FROM BIOMASS AND POLYESTER DERIVED FROM BIOMASS
JP5869396B2 (ja) * 2012-03-28 2016-02-24 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、それを用いた硬化物、接着剤およびポリウレタン樹脂
BR112014026053B1 (pt) * 2012-04-20 2021-06-29 The Coca-Cola Company Método de preparo de bio-para-xileno
DE102012108519A1 (de) 2012-09-12 2014-03-13 Continental Reifen Deutschland Gmbh Verstärkungscord für elastomere Erzeugnisse, insbesondere für einen Fahrzeugluftreifen, und Fahrzeugluftreifen
TWI628225B (zh) * 2013-04-04 2018-07-01 東洋紡股份有限公司 聚酯薄膜
KR101644068B1 (ko) * 2014-11-25 2016-08-01 주식회사 휴비스 바이오매스 유래 원료를 이용한 폴리트리메틸렌테레프탈레이트 복합섬유 및 그 제조방법
KR101744259B1 (ko) 2015-10-27 2017-06-20 주식회사 휴비스 바이오매스 유래 원료를 이용한 폴리트리메틸렌테레프탈레이트 복합섬유 및 그 제조방법
AU2017275297B2 (en) * 2016-05-31 2021-06-24 Suntory Holdings Limited Method for producing bio-PET resin
WO2018041818A1 (en) * 2016-09-01 2018-03-08 ROSOLEN-DELARUE, Katell Process for producing a bio-based polyethylene terephthalate (pet) polymer, entirely from bio-based materials
WO2018135616A1 (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2019021747A1 (ja) * 2017-07-28 2019-01-31 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの製造方法
CN107936237B (zh) * 2017-11-13 2020-10-30 东华大学 一种生物基可降解聚酯纤维及其制备方法
CN107915833B (zh) * 2017-11-13 2020-10-30 东华大学 一种纤维级生物基聚酯及其制备方法
WO2024062999A1 (ja) * 2022-09-22 2024-03-28 東洋紡株式会社 バイオマス資源由来のポリエステル樹脂を用いたポリエステルフィルムの製造方法およびポリエステルフィルム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176873A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toray Ind Inc 樹脂原料の製造方法及び樹脂とその製造方法
JP2009091694A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Unitica Fibers Ltd ポリエチレンテレフタレート、それを用いた繊維及び自動車内装材
JP2009108279A (ja) * 2007-11-01 2009-05-21 Toray Ind Inc 色調改善用ポリエステルマスターバッチおよびその製造方法
JP2009221411A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Toray Ind Inc 改質ポリエステルの製造方法
US20090246430A1 (en) * 2008-03-28 2009-10-01 The Coca-Cola Company Bio-based polyethylene terephthalate polymer and method of making same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011219736A (ja) 2011-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5589886B2 (ja) ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維
JP5326741B2 (ja) ポリエステル重合触媒およびそれを用いるポリエステルの製造方法
KR101113117B1 (ko) 폴리에스테르의 제조방법, 폴리에스테르 조성물 및폴리에스테르 섬유
JP2014001257A (ja) バイオマス資源由来ポリエステルの製造方法およびバイオマス資源由来ポリエステル
JP5384822B2 (ja) 製糸性向上ポリエステル繊維の製造方法
JP7251260B2 (ja) カチオン可染性ポリエステルおよびその製造方法
JP2005247883A (ja) ポリエステル組成物及びそれからなる繊維
JP2013064156A (ja) ポリエステルの製造方法およびそのポリエステルを用いてなるポリエステル繊維
JP2010195934A (ja) ポリエステルの製造方法
JP5504714B2 (ja) 共重合ポリエステルおよびその製造方法
JP6296059B2 (ja) 吸湿性ポリエステル繊維及びその製造方法
JP2017160325A (ja) ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法
JP2010126614A (ja) ポリエステル重縮合触媒およびそれを用いるポリエステルの製造方法
JP2006265376A (ja) ポリエステル組成物
JP2007016353A (ja) 分割型複合繊維
JP2021147724A (ja) 熱接着性芯鞘複合繊維
JP6500637B2 (ja) 難燃性ポリエステル組成物の製造方法
JP5245630B2 (ja) ポリエステルの製造方法およびそのポリエステルを用いてなるポリエステル繊維
JP5168938B2 (ja) ポリエステルの製造方法およびポリエステル
KR101643699B1 (ko) 열가소성 셀룰로오스 유도체 복합섬유의 제조방법
JP2011046828A (ja) 芳香族共重合ポリエステルの製造方法
JPS5946256B2 (ja) ポリエステルの製造法
JP2001213952A (ja) 非アンチモン系ポリエステル重合用触媒
TW202020011A (zh) 聚酯組成物
JP2002179893A (ja) 改質されたポリエステル樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130325

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140714

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5589886

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151