JP5589886B2 - ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる繊維 - Google Patents
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Description
pMC=(14Csa/14C50)×100
14C50:標準物質の14C濃度(1950年代の自然界における循環炭素中の14C濃度)
14Csa:測定サンプルの14C濃度。
バイオマス資源由来エチレングリコール:
・EG*1:インディアグリコール社製(純度99.5%)
・EG*2:長春大成集団製(純度97.7%)
・バイオマス資源由来1,3−プロパンジオール:グルコースを発酵し、その後精製した。
・バイオマス資源由来1,4−ブタンジオール:バイオマス資源由来こはく酸を還元した。
・化石資源由来エチレングリコール:日本触媒社製。
・バイオマス資源由来テレフタル酸:バイオマス資源由来p-キシレンを酸化した。
・バイオマス資源由来テレフタル酸ジメチル:バイオマス資源由来テレフタル酸をメチルエステル化した。
・化石資源由来テレフタル酸:三井化学社製
・化石資源由来テレフタル酸ジメチル:SKケミカル社製
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
DSC装置を用い、まず40℃から280℃まで16℃/分の昇温速度で昇温後、3分温度を維持して、熱履歴を取り除いた後、16℃/分の降温速度で40℃まで降温後3分温度を維持した。最後に16℃/分の昇温速度で280℃まで昇温し、第2回の昇温過程中に得られた融解温度をTmとした。
色差計(スガ試験機社製、SMカラーコンピュータ型式SM−T45)を用いて、ハンター値(L、a、b値)として測定した。
オルソクレゾールを溶媒として、25℃で0.02規定のNaOH水溶液を用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)にて滴定して測定した。
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、窒素雰囲気下290℃で60分間加熱溶融させた後、(3)および(4)の方法にてカルボキシル末端基量および色調を測定し、加熱溶融前後の差をそれぞれΔカルボキシル末端基290、Δb値290として測定した。
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、20mm径の一軸押出機にて、渡辺製作所製のX4型20μmダイナロイフィルター(ろ過面積4.5cm2)を用いて、温度280℃、通過量5g/分で溶融押出を行い、フィルターの1次圧と2次圧の差をろ圧として測定した。本発明では、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の溶融押出開始から120分経過時点と720分経過時点のろ圧差をろ圧上昇指標として測定した。
ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を、150℃で12時間減圧乾燥させた後、20mm径の一軸押出機にて280℃で溶融押出して、フラットダイスより110mm幅で吐出し、冷却ロールで冷却して厚み20μmの未延伸シートを平均押出し速度4m/分で製膜した。該製膜シートの冷却ロールから巻き取り機までの間にCCDカメラを設置し倍率40倍でフォーカススキャンしながら画像を画像処理装置に取り込み、画像処理装置で認識される粒子の周上の2点間の直線距離の最大値を最大径とし、その最大径10μm以上の粒子を異物粒子とカウントする測定を10分間ずつ3回測定しその平均値を1gのポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物重量当たりに換算した。なお、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中に酸化チタン粒子が入っている水準では異物粒子数の評価を実施しなかった。
モノエタノールアミンを溶媒として、1,6−ヘキサンジオール/メタノール混合溶液を加えて冷却し、中和した後遠心分離した後に、上澄み液をガスクロマトグラフィ(島津製作所社製、GC−14A)にて測定した。
チップ状のサンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平面を有する成形体を作成し、蛍光X線元素分析装置(理学電機工業社製、System3270)により求めた。
サンプルをサンドペーパーおよび粉砕機にて粉砕した後、酸化銅とともに加熱し、完全に二酸化炭素まで酸化し、これを鉄粉でグラファイトまで還元することにより、炭素単一化合物に変換する。得られたグラファイトをAMS装置に導入し、測定した。なお、標準物質であるシュウ酸(米国基準・科学技術協会NIST供給)を同時に測定し、標準物質の14C濃度を基準として14C濃度(pMC)を求めた。一方100%バイオ由来のポリ乳酸の14C濃度(pMC)を同様の方法で求めた。このポリ乳酸の14C濃度(pMC)を100%の基準としてサンプルの実測バイオ化率を求めた。少数第1位以下は四捨五入した。100%を超えた場合は100%とした。
繊維の紡出から72時間後の口金孔周辺の堆積物量を、長焦点顕微鏡を用いて観察した。堆積物がほとんど認められず、糸切れも発生しない状態を◎(合格・良好)、堆積物が多少認められるが糸切れは発生しない状態を○(合格)堆積物が認められ頻繁に糸切れが発生する状態を×(失格)として判定した。
東洋ボードウイン社製テンシロン引張試験機を用いて、試料長25cm、引張速度30cm/分でS−S曲線を求め、強伸度を算出した。
得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウムとバイオマス資源由来テレフタル酸ジメチル100kgとバイオマス資源由来エチレングリコール(インディアグリコール社製)58kgを、150℃、窒素雰囲気下で溶融後、攪拌しながら230℃まで3時間かけて昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換反応をおこない、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを得た。これを重縮合槽に移送した。
重合触媒として三酸化アンチモンの代わりに表1に示したチタン錯体を得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当用いる以外は実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリマー特性を表2にまとめた。
得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当のクエン酸キレートチタン錯体とバイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来1,3−プロパンジオール49.1kgを、温度240℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽で、留出物の温度が90℃を下回るまでエステル化反応を行った。得られたエステル化反応生成物140kgを重縮合槽に移送した。
得られるポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当のクエン酸キレートチタン錯体と、バイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来1,4−ブタンジオール89.5kgを、温度220℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽で、留出物の温度が90℃を下回るまでエステル化反応を行った。得られたエステル化反応生成物135kgを重縮合槽に移送した。
予め実測バイオ化率が100%のビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約100kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽にバイオマス資源由来テレフタル酸82.5kgとバイオマス資源由来エチレングリコール(インディアグリコール社製)35.4kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物101.5kgを重縮合槽に移送した。
用いるリン化合物を表1に示した通り、リン酸とした以外は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
得られるポリマーに対してマグネシウム原子換算で10ppm相当の酢酸マグネシウムのエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)溶液を重合時に添加し、重合触媒とその添加量、およびリン化合物を表1に示す通り変更した以外は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
バイオマス資源由来エチレングリコールと化石資源由来エチレングリコールの比を表1に示す通り変更した以外は実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
バイオマス資源由来テレフタル酸と化石資源由来テレフタル酸の比を表1に示す通り変更した以外は実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
化石資源由来のジカルボン酸共重合成分を表1に示す通り添加する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表2にまとめた。
リン化合物を表1に示す通り変更する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
色調調整剤を重合時にエチレングリコール(バイオマス資源由来、インディアグリコール社製)溶液として表1に示す通り添加する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例6で得られたペレットを150℃3時間真空乾燥した後、固相重合をおこなった。固相重合は、下部から不活性ガスなどが流通できる構造を持った管状の装置を用いて、100Paの減圧下、225℃で12時間実施した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
実施例9で得られたペレットを用い、実施例22と同様にして固相重合をおこなった。225℃で15時間実施することによって、実施例22と同じ固有粘度に達した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
バイオマス資源由来エチレングリコールとして長春大成集団製のものを用いた以外は、実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。若干黄味を帯びたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られた。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
バイオマス資源由来エチレングリコールとして長春大成集団製のものを用いた以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。かなり黄味を帯びたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られた。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
リン化合物の添加量を表3に示す通り変更する以外は、実施例9と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のリン含有量が少ない実施例29、30では異物粒子数がやや多かった。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表4にまとめた。
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例33は実施例1と同様にして、実施例34は実施例2と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例35は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を、実施例36は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例37は実施例6と同様にして、実施例38は実施例9と同様にして、実施例39は実施例11と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例40〜45はそれぞれ実施例18〜23と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例38で得られたペレットを用い、実施例22と同様にして固相重合をおこなった。225℃で15時間実施することによって、実施例22と同じ固有粘度に達した。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
酸化チタン粒子の添加を行わなかった以外は、実施例47〜50はそれぞれ実施例29〜32と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。重合時間、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表6にまとめた。
実施例1で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度285℃で溶融した後、孔径0.18mmφ、孔数36個の紡糸口金から吐出し、周速1000m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物は多少見られたが、糸切れはほとんど発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度90℃、熱処理温度140℃とし、延伸倍率3.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例51と同様にして、実施例2、3で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。結果を表7にまとめた。
実施例4で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度265℃で溶融した後、孔径0.3mmφ、孔数24個の紡糸口金から吐出し、周速1500m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度55℃、熱処理温度130℃とし、合計の延伸倍率2.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例5で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を150℃で12時間真空乾燥した後、紡糸温度260℃で溶融した後、孔径0.3mmφ、孔数24個の紡糸口金から吐出し、周速1500m/分の引き取りローラで引取って、未延伸糸を得た。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物はほとんど認められず、糸切れも発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。得られた未延伸糸をホットロール延伸機にて延伸温度65℃、熱処理温度130℃とし、合計の延伸倍率2.0倍として、延伸−熱処理を施し、延伸糸を得た。結果を表7にまとめた。
実施例51と同様にして、実施例6〜24、27〜32で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表7にまとめた。実施例61では、紡糸時の口金孔周辺の堆積物がわずかに認められ、糸切れがわずかに発生した。
実施例25で得られた固相重合チップを150℃15時間真空乾燥した後、エクストルーダー型紡糸機に供給し、紡糸温度300℃にて溶融した後、孔径0.6mmφ、孔数100個の紡糸口金から吐出した。この際、紡糸時の口金孔周辺の堆積物は多少認められたが、糸切れはほとんど発生せず、濾圧上昇もほとんど認められなかった。紡糸口金から吐出された溶融ポリマーは、295℃に加熱された15cmの加熱筒を経た後、冷却固化後、引き取りローラにて引き取り、これに引続いて、90℃、140℃に加熱されたローラにてトータルの延伸倍率が5.0倍になるよう2段延伸し、最後に230℃に加熱されたローラにて弛緩熱処理した後、3000m/minの速度で巻き取ることで、延伸糸を得た。表7に示したように高強度であり、良好な物性を有していた。また、耐加水分解性が良好であった。
実施例26で得られた固相重合チップを実施例75と同様にして紡糸・延伸した。結果を表7にまとめた。
実施例51と同様にして、実施例33〜34、37〜44、46〜49、参考例1で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。実施例97では、紡糸時の口金孔周辺の堆積物がわずかに認められ、糸切れがわずかに発生した。
実施例54と同様にして、実施例35で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
実施例55と同様にして、実施例36で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
実施例75と同様にして、実施例46で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。結果を表8にまとめた。
化石資源由来のエチレングリコールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、重合時の触媒を表9のように変更した以外は実施例6と同様にして、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
化石資源由来の1,3-プロパンジオールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、重合時の触媒を表7のように変更した以外は実施例4と同様にして、ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
化石資源由来の1,4-ブタンジオールと化石資源由来のテレフタル酸を用い、エステル化反応時の触媒を表7のように変更した以外は実施例5と同様にして、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の実質バイオ化率は0%であった。ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
ジオール成分、リン化合物の添加を表9のように変更し、比較例4、5は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を、比較例6は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物を、比較例7は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は20〜33%であった。ポリマー特性を表10にまとめた。
ジカルボン酸成分、リン化合物の添加を表9のように変更し、比較例8は実施例6と同様にしてポリエチレンテレフタレート組成物を、比較例9は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート組成物を、比較例10は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は67〜79%であった。ポリマー特性を表10にまとめた。
リン化合物を添加しないこと以外は比較例11は実施例6と同様にして、比較例12は実施例27と同様にして、ポリエチレンテレフタレート組成物を得た。得られたポリエチレンテレフタレート組成物の実質バイオ化率は100%であったが、ポリエチレンテレフタレート組成物中の異物粒子数が非常に多かった。ポリマー特性を表10にまとめた。
リン化合物を添加しないこと以外は比較例13は実施例4と同様にしてポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物、比較例14は実施例5と同様にしてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られたポリマーの実質バイオ化率は100%であったが、異物粒子数が非常に多かった。樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
酸化チタン粒子を添加しないこと以外は比較例11〜14と同様にしてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物、ポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の実質バイオ化率は100%であったが、ろ圧上昇指数が高く、また異物粒子数が非常に多かった。樹脂組成物の特性を表10にまとめた。
実施例51と同様にして、比較例1、4〜5、8、11〜12、15〜16で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
実施例54と同様にして、比較例2、6、9、13、17で得られたポリプロピレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
実施例55と同様にして、比較例3、7、28、32、36で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物をそれぞれ紡糸・延伸した。この際、紡糸時に口金孔周辺に堆積物が見られ、糸切れおよび濾圧上昇が発生した。結果を表11にまとめた。
Claims (5)
- バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体を原料として用いてなる、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、および融点が240℃以上であるポリエチレンテレフタレート樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアルキレンテレフタレート樹脂ならびにリン化合物を含有するポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物であって、そのリン化合物の含有量が、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物中を基準としてリン原子換算で合計して1〜300ppmの範囲であり、リン化合物が、リン酸、リン酸トリメチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、式(1)〜式(4)で表されるリン化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
- ポリアルキレンテレフタレート樹脂の全炭素原子に対して、1950年代の循環炭素中の放射性炭素(14C)の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の炭素の割合(実測バイオ化率)が60%以上であることを特徴とする請求項1記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
- 色調調整剤を含有することを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物からなることを特徴とする繊維。
- バイオマス資源由来グリコールとバイオマス資源由来テレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体とを、エステル化またはエステル交換反応させた後、重縮合反応を行いポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物を製造する際に、リン化合物を添加することを特徴とする請求項1記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法。
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