JP5586164B2 - 潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法 - Google Patents

潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法 Download PDF

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Description

本発明は、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法に関する。
潰瘍性大腸炎は、発症要因が未だ解明されておらず、直腸に限局して起こる比較的良性型の大腸炎で、幅広い年齢に発症する発症頻度の高い疾患である。予後は、炎症と潰瘍が直腸だけに限局している潰瘍性直腸炎では良好で、重篤な合併症はほとんどみられない。一方で約10−30%では、潰瘍性直腸炎が大腸全体に広がる。結腸癌は、末期の潰瘍性大腸炎患者に毎年100人に1人の割合で発症するとされており、潰瘍性大腸炎が腸内の広範囲にわたる場合は、100人に10人が結腸癌になるとされている。また、罹患期間が8年以上の場合も結腸癌に進行する率が高いとされている(非特許文献1)。
このようなことから、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクの予測は臨床上重要であり、診断治療においては、癌化リスクを予測する評価方法が求められている。
RUNX3は、転写因子の一種類である。その上流部位のメチル化、若しくはそのヘテロ接合体の欠失(Loss−of−Heterozygosity,LOH)が、胃癌の発症リスク要因となることが示唆され(非特許文献2)、大腸癌(非特許文献3)、膵臓癌(非特許文献4)においても同様であるとの報告がある。一方、長期罹患潰瘍性大腸炎患者の炎症部位は、正常部位と比較してRUNX3のmRNA発現量が増加していることが示されているが、癌化リスクとの関連は示されていない(非特許文献5)。
一方、その他の疾患の指標としてDNAコピー数があるが、これは、mRNA発現量とは独立した指標として用いられている。実際、DNAコピー数と遺伝子発現量との間で相関があるのは、3.8%の遺伝子のみであり、ほとんどの遺伝子において相関がないことが知られている(非特許文献6)。ここ数年間でDNAコピー数の解析にアレイCGH法などを用いて網羅的に検索する方法が開発された。更にDNAコピー数変異(Copy Number Variation、以下、単にCNVと示すこともある)と疾患との関連が示唆され(非特許文献7,非特許文献8)、具体的な遺伝子のCNVを指標として癌患者の予後を予測する方法も開示されている(特許文献1)。
しかし、長期罹患潰瘍性大腸炎患者の発癌リスクと、DNAコピー数との間での関連性は全く報告されていない。
国際公開WO2007086351パンフレット メルクマニュアル医学百科最新家庭版2004/06/14発行 Cell 109: 113,2002 Cancer Cell 14: 226,2008 Br J Cancer 98: 1690,2008 Inflamm Bowel Dis E−Publication 2008/Jul/30 Cancer Res 62: 1134,2002 Nature 444: 444−54,2006 Science 305: 525−8,2004
本発明は、潰瘍性大腸炎患者の診断において、潰瘍性大腸炎患者の臨床サンプルを対象とし、癌化リスクを予測するための客観的な方法を提供することを課題とする。
本発明者らは長期間臨床サーベイランスを行い集積した潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜組織を解析(遺伝子発現プロファイリング、DNAコピー数の変異プロファイリング)することで、本疾患に伴うDNAコピー数変異と癌化リスクとの間に関連があることを解明し、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法を発明した。従って、本発明は、以下の項に示す潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを判定する方法、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを判定するためのキット及びプライマーセットを提供する。
項1.潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を指標として、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法。
項2.項1に記載の方法であって、被験者由来の大腸粘膜組織におけるRUNX3のDNAコピー数が2の場合には被験者の癌化発症リスクが高いと決定し、コピー数が2よりも大きい場合には癌化リスクが低いと決定する方法。
項3.潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を測定する工程を含む、項1又は2に記載の方法。
項4.RUNX3のDNAコピー数をPCR法、FISH法、アレイCGH法、DNAマイクロアレイ法又はサザンハイブリダイゼーション法で測定する項3に記載の方法。
項5.RUNX3のDNAコピー数のPCR法での測定値が、2.4〜2.6の数値範囲内で予め設定された境界値A以下の場合にはコピー数が2であるとして被験者の癌化発症リスクが高いと決定し、当該測定値が境界値Aよりも大きい場合にはコピー数が2より大きいとして癌化リスクが低いと決定する、項4に記載の方法。
項6.RUNX3の塩基配列が配列番号1又は2で示される、項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
項7.RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬を含む潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定するためのキット。
項8.RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬が、RUNX3の全部又は一部を増幅するRUNX3特異的プライマー、又はRUNX3特異的プローブである項7記載のキット。
項9.RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬として、Genbankアクセス番号NT_004610で表される配列の8070211〜8070141番目の領域を含む核酸断片を増幅する一対のRUNX3特異的プライマーを含む、項7に記載のキット。
項10.配列番号5で示されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチド及び配列番号6で示されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチドの組み合せからなるプライマーセット。
本発明によれば、高い検査感度で、RUNX3のDNAコピー数から、潰瘍性大腸炎患者の発癌リスクを客観的に予測することに利用できる。
大腸癌周辺大腸粘膜上皮組織(LI)、一般大腸癌(SC)、癌非合併潰瘍性大腸炎大腸粘膜上皮組織(UC)、潰瘍性大腸炎合併癌組織(UC−Ca)及び癌合併潰瘍性大腸炎大腸粘膜上皮組織(UCC)でのRUNX3のDNAコピー数の箱ひげ図を示している。
以下、本発明の実施の形態についてより詳細に説明する。
潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法
本発明は、潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を指標として、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法を提供する。
本発明の方法と対象となる潰瘍性大腸炎患者とは、潰瘍性大腸炎と診断された患者をいい、活動期及び緩解期のいずれの患者も含まれる。
ここで、通常、潰瘍性大腸炎は、症状の経過と病歴、内視鏡による大腸検査をし、感染症等を除外することで診断する。好ましくは、厚生省特定疾患 難治性炎症性腸管障害調査研究班潰瘍性大腸炎診断基準改定案(平成9年度研究報告)又は厚生科学研究費補助金特定疾患対策研究事業難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班潰瘍性大腸炎の難治例の定義に関する研究(平成14年度研究報告書)に従い診断する。
また、本発明において、癌化リスクの高い患者とは、将来癌に罹患する可能性が高い患者を示す。
本明細書において、「RUNX3」とは、前述するように転写因子の一種であって、分子量約44Kダルトンの蛋白質をコードする遺伝子を指す。その遺伝子配列情報はNCBIweb site(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)データーベース(Genbank)において、RefSeq ID:NM_00103168(ヒト,isoform 1)、RefSeq ID:NM_004350(ヒト,isoform 2)等として登録されている。また、当該RUNX3遺伝子は、1番染色体(アクセス番号NC_000001)の25164088〜25098589番目の領域にコードされている。即ち、上記データベースにアクセス番号NT_004610として登録されている配列の8024579〜8090078番目の領域にコードされている。また、アミノ酸配列については、同データベースにおいてNP_001026850(ヒト,isoform 1)、NP_004311(ヒト,isoform 2)等として登録されている(ヒトの核酸及びアミノ酸配列については、文献:Bae,S.C,et al.,Oncogene. 8: 809−814,1993を参照)。
ここで、本発明の方法には、潰瘍性大腸炎患者である被験者(以下、本発明において被験者とは潰瘍性大腸炎患者を示す)から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を測定する工程及び測定したDNAコピー数から癌化リスクを決定する工程を含む方法だけでなく、ゲノムDNAの配列が既知である被験者のRUNX3のDNAコピー数の情報から癌化リスクを決定する方法も包含される。
また、本発明は、ゲノムDNA中のRUNX3のコピー数を指標にするため、潰瘍性大腸炎患者のゲノムDNAを採取する組織としては、特に限定されないが、例えば、大腸粘膜組織、便検、腸液等が挙げられ、大腸粘膜組織が好ましい。被験者由来の大腸粘膜組織におけるRUNX3のDNAコピー数を測定するためには、生検体試料、摘出臓器、パラフィン包埋組織標本、腸液、便、あるいはそこから得られる培養細胞、培養組織などを用いるとよい。
ゲノム中におけるRUNX3の正常の遺伝子コピー数は、ヒト体細胞、すなわちディプロイドゲノムでは2である。しかし、本発明者らは、潰瘍性大腸炎患者を母集団とした場合、さらに大腸癌を発症した患者の多くについてRUNX3のDNAコピー数が正常値の2であり、大腸癌を発症していない患者の多くについてRUNX3のDNAコピー数が正常値より有意に大きい(例えば、コピー数3)ことを見出した。
従って、本発明の1つの実施態様において、本発明の方法によれば、被験者由来の大腸粘膜組織におけるRUNX3のDNAコピー数を指標とし、コピー数が2の場合には被験者の癌化発症リスクが高いと予測し、コピー数が2よりも大きい場合には癌化リスクが低いと決定することができる。
ここで、RUNX3のDNAコピー数は、例えばPCR法、FISH法、アレイCGH法、DNAマイクロアレイ法、サザンハイブリダイゼーション法で測定することができるが、これらの方法に限るものではない。
Polymerase Chain Reaction(PCR)法
PCR法を利用したRUNX3のDNAコピー数の測定方法は、例えば以下のような手順で行うことができるが、これに特に限定されず、PCR条件等は公知のCNV測定方法に従い適宜設定できる。
フェノール・クロロホルム法、遠心カラム法、磁気ビーズ法などを用いて調製された癌細胞のゲノムDNAを鋳型にしてPCRを実施する。
PCRについては、下記実施例にて記載したABI Fast SYBR Green master mix (株式会社アプライドバイオシステムズ)を用いた方法を例示することができる。すなわち、95℃20秒(1サイクル)及び95℃1秒、60℃20秒、40サイクルである。但し、これらの条件は、再現できる限り、適宜変更できる。その変更した条件で発明が実施される場合も、本発明の範囲に含まれるものとする。ターゲットDNAの定量値は、任意の閾値にPCR産物が到達した時のPCRサイクル数(Ct値)を基に求めることができる。さらに、遺伝子のコピー数は癌と正常細胞でのコピー数変化のほとんどないリファレンス配列を用いた定量値により補正することによって、算出することができる。
従って、PCR法を用いて得られるRUNX3のDNAコピー数の測定値は、通常、自然数ではなく、2.323・・・等の小数点以下の数字が生じるかたちで得られる。このため、本発明の方法において、PCR法を用いる場合、好ましくは、所定の値を境界値とし、RUNX3のDNAコピー数の測定値が当該境界値以下の場合には当該コピー数が2であると判定、すなわち、被験者の癌化発症リスクが高いと決定し、測定値が境界値よりも大きい場合には当該コピー数が2よりも大きいと判定、すなわち、癌化リスクが低いと決定する。ここで、当該境界値は、コピー数が2であると予想され得るPCR測定値の上限値として、予備実験等により適宜設定できる。例えば、コピー数が2であることが判明している、またはその可能性が高い1人または複数の被験者由来の検体からPCR法により複数のコピー数の測定値を取得し、その標準誤差に基づき境界値を設定することができる。本発明において、境界値は、好ましくは、2.4〜2.6である。
RUNX3のDNAコピー数をPCR法で測定する場合には、RUNX3の全部又は一部を増幅することができるオリゴヌクレオチドプライマー等のRUNX3特異的プライマーを用いるとよい。このRUNX3特異的プライマーは、RUNX3の全領域中、他のゲノムDNAには見られない塩基配列を有する領域にハイブリダイズし得るものであるとよい。
プライマーのサイズは、好ましくは17〜25塩基程度である。プライマーのTm値は上流プライマーと下流プライマーで揃え、55〜65℃くらいに設定すると良好な結果を得られる傾向がある。プライマー間の相補性が少ないペアを選択し、2つのプライマー同士がアニールしないようにする。特にプライマーダイマーの形成による増幅効率の低下を防ぐため、各プライマーの3'末端同士が3塩基以上連続して相補的にならないように設計する。また、通常、プライマー内の二次構造形成を避けるために、4塩基以上の自己相補配列を含まないようにする。通常、GC含量は40〜60%前後とし、部分的にGCあるいはAT−richにならないようにする。また、通常、プライマーの3’末端と鋳型DNAが安定して結合するように、特にプライマーの3’側がAT−rich又はGC−richにならないように設定される。
プライマーは、RUNX3のDNAコピー数を特異的に測定することができる配列が好ましく、ゲノム上のRUNX3遺伝子をコードしている領域を含む近傍領域の配列がより好ましく、ゲノム上のRUNX3の配列と相同性を有する配列が更に好ましく、ゲノム上のRUNX3のイントロン部分を検出できる配列が更に好ましく、ゲノム上のRUNX3のイントロン部分とエクソン部分を跨ぐような配列が更に好ましく、データベース(Genbank)のアクセス番号NT_004610.18で表される配列の8070211〜8070141の領域を含む核酸断片を増幅する一対のRUNX3特異的プライマーが更に好ましく、配列番号5及び配列番号6の配列で示されるオリゴヌクレオチドからなるプライマーセットが特に好ましい。
PCR法に用いるプライマーの塩基配列の一例を以下に記載する。
Forward primer: 5’−CCAACCACCTGCCTCTATTCC−3’(配列番号5)
Reverse primer: 5’−TTGGTGAACACAGTGATGGTCA−3’(配列番号6)
参照ゲノムとしては、例えば、LINE−1(癌でも正常でもほとんどDNAコピー数が変わらないと考えられているゲノム上に多数存在する配列)等を用いることができ、そのプライマーの塩基配列の一例を以下に記載する。
Forward primer: 5’− AAAGCCGCTCAACTACATGG −3’(配列番号7)
Reverse primer: 5’− TGCTTTGAATGCGTCCCAGAG −3’(配列番号8)
螢光 in situ Hybridization (FISH)法
RUNX3のDNAコピー数をFISH法で測定する場合は、以下のような手順で行うとよいが、これらの方法に限るものではない。プローブとしては、RUNX3と特異的にハイブリダイズすることができるオリゴ又はポリヌクレオチドプローブが好ましい(以下、RUNX3と特異的にハイブリダイズすることができるオリゴ又はポリヌクレオチドプローブをRUNX3特異的プローブと示すこともある)。このRUNX3特異的プローブは、RUNX3の全領域中、癌細胞に存在しうる他のゲノムDNAには見られない塩基配列を有する領域にハイブリダイズしうるものであるとよい。
FISH法に用いるプローブとしては、目的の配列を有するDNA断片、PCR産物、cDNA、PACクローン、BACクローン等を用いることができる。in situハイブリダイゼーション法は、細胞や組織内の特定のDNAあるいはRNA(核酸)の有無及び分布を確認する方法として発展してきた。その原理としては、細胞内の特定核酸に相補的な塩基配列をもつプローブ核酸が特異的に複合体を形成(ハイブリダイゼーション)する性質を利用したもので、プローブに予め放射線同位元素(RI)や抗原物質(ハプテン)などを標識しておくとハイブリダーゼーションした個所が識別可能となることによる。従来プローブの標識としては、RIだけでなく、非放射線物質のビオチン、ジゴキシゲニン等のハプテンを利用した蛍光標識方法を用いてもよい(参考文献:実験医学別冊、蛋白質・核酸分子のin situ同定法、遠山編)。
FISH法は、公知の方法に従い実施することができるが、その手順を以下に例示する。染色体標本は、単離癌培養細胞のスライドガラス塗末標本でも良いし、ホルマリン固定しパラフィン包埋した癌を含む組織ブロックから薄切されたスライド標本でも良い。染色体標本スライドはハードニング(固着)させハイブリダイゼーション過程でのスライドガラスからの脱落を防いでからホルムアミド処理により変性させておく。ビオチンを標識とするFISH法においてはビオチン−dUTP(又はdATP)を用いてプローブDNAを標識し、DNAを熱変性させた後、1本鎖DNAとハイブリダーゼーションを行なう。形成されたビオチン標識DNAとゲノムDNAの2本鎖DNAをSSCバッファーを主とする洗浄液を用いて洗浄し、ビオチンと親和性の高いアビジン−FITC溶液で処理する。さらにSSCバッファー系列により洗浄し、抗退色剤を滴下しカバーグラスをかけ、蛍光顕微鏡により観察し写真撮影する。細胞内の螢光箇所はRUNX3を示しているので、その数を測定し、DNAコピー数を測定する。
アレイComparative Genomic Hybridization(アレイCGH)法
CGH法は、蛍光色素を用い、どこの染色体で異常が生じているのかを特定する解析方法でFISH法の一種であるであるが、従来法では分解能が低く、得られたゲノム異常のデータから標的の遺伝子への同定には結びつきにくかった。今回DNAコピー数異常を検出する対象とするゲノム領域は明確になっていることから、以下のCGH法でのDNAコピー数の異常の検出が可能である。
アレイCGH法は、以下のような手順で行うとよいが、これらの方法に限るものではない。被験者由来細胞と、対照として用いる正常細胞からDNAを抽出し、被験者由来細胞のDNAを緑色蛍光色素(FITC)で標識し、正常細胞由来のDNAを赤色蛍光色素(Texas red)で標識する。双方の標識DNAの等量からなる混合溶液を調製しハイブリダイゼーションを行なう。従来法ではハイブリダイズさせる標本として正常のヒトから採取した血液を培養後、細胞***を***中期で停止させ、細胞膜を露出した状態でスライドガラスに塗末した染色体標本スライドとして用いていたが、多数のクローン化したDNA断片をアレイ化したスライドグラスを用いてCGHを行なうことで(アレイCGH)、ラベルした癌及び正常細胞由来DNA由来の蛍光シグナル強度比をもとにアレイ化されたDNA断片に相当する領域の癌のDNAコピー数を定量化できる。アレイ化するDNAとして、100kbのヒトゲノム断片をクローン化したBACクローン、BACを鋳型にDOP−PCR法などでクローン化ゲノム断片を増やした産物を使うことができる。(参考文献:アレイCGH診断活用ガイドブック 2008年2月発行)。
DNAマイクロアレイ法
アレイCGH法と同様に、市販のSNP検出用DNAマイクロアレイ(オリゴヌクレオチドアレイ又はcDNAマイクロアレイ)を用いてゲノム特定領域のDNAコピー数の変化を検出することができる。DNAの調製方法、標識方法についてはそれぞれの市販アレイの標準プロトコールを用いることができる。DNAコピー数は、その標準プロトコールに従い定量化できる。
サザンハイブリダイゼーション法
サザンハイブリダイゼーション法は核酸の相補性を利用して目的のDNAを検出する古典的な方法である。すなわち癌及び正常細胞から調製したゲノムDNAを適当な制限酵素で処理した後、アガロースゲル電気泳動してDNAのサイズに応じて分画する。次にアルカリ変性により1本鎖DNAへの変性を行なった後、ニトロセルロースなどのフィルターに転写し固定化する。このフィルターに対し標的配列を含むDNA断片を放射性同位元素等で標識したプローブを反応させ、目的の遺伝子領域のDNAコピー数の変化を検出することができる。
潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定するためのキット
また、本発明は、RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬を含む潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定するためのキットを提供する。
RUNX3のコピー数を測定するための試薬としては、前述したRUNX3の全部又は一部を増幅するRUNX3特異的プライマー、RUNX3特異的プローブ等を挙げることができる。これらのRUNX3特異的プライマー及びRUNX3特異的プローブについては上述した通りである。
当該キットには、さらに、PCR法、FISH法などによるRUNX3のDNAコピー数の測定に必要なその他の試薬一式、緩衝液、取扱説明書等が含まれてもよい。取扱説明書には、キットの使用方法の他、癌化リスクを予測するための判定基準なども記載しておくとよい。
プライマーセット
さらに、本発明は、配列番号5のDNA配列からなるオリゴヌクレオチド及び配列番号6のDNA配列からなるオリゴヌクレオチドの組み合せからなる一セットのプライマーを提供するが、RUNX3のDNAコピー数を測定するためであれば、この配列に限定するものではなく、前述したRUNX3特異的プライマーを適宜使用することができる。本発明のプライマーを用いることにより、被験者由来の大腸粘膜上皮におけるRUNX3のDNAコピー数をPCR法により測定することができ、この測定結果に基づいて、被験者の癌化リスクの有無を予測することができる。
本発明は、潰瘍性大腸炎と診断された患者、又はそれと疑われる患者の検体に対して実施できる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
潰瘍性大腸炎患者粘膜上皮組織を用いた検証
癌早期発見のためのサーベイランス内視鏡検査時の生検組織検体、あるいは手術切除標本の一部よりDNA及びRNAを抽出し、RUNX3のDNAコピー数及びその発現レベルを測定した。解析対象は、文書にて研究協力の同意が得られた患者である。手術時に採取する検体は切除標本の一部であり、内視鏡検査時に組織を採取する場合には、右側結腸(上行結腸、横行結腸)、左側結腸(下行結腸、S状結腸)及び直腸の腫瘍部あるいは非腫瘍部の大腸粘膜から生検鉗子にて採取された組織である。なお本試験はヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則及び臨床研究に関する倫理指針に従い実施された。
実施例1.RUNX3のDNAコピー数の測定
RUNX3のDNAコピー数を求めるために、以下の配列のプライマーを設計した。
Forward primer: 5’−CCAACCACCTGCCTCTATTCC−3’(配列番号5)
Reverse primer: 5’−TTGGTGAACACAGTGATGGTCA−3’(配列番号6)
参照ゲノムとしてLINE−1(癌でも正常でもほとんどDNAコピー数が変わらないと思われるゲノム上に多数存在する配列)を用い、以下の配列のプライマーを設計した。
Forward primer: 5’− AAAGCCGCTCAACTACATGG −3’(配列番号7)
Reverse primer: 5’− TGCTTTGAATGCGTCCCAGAG −3’(配列番号8)
潰瘍性大腸炎大腸上皮組織のゲノムDNAはQIAAMP DNA mini kit (株式会社キアゲン) を用い使用説明書に従い2 μg/mLに調製し,DNAコピー数の定量に使用した。
PCR反応は、ABI Fast SYBR Green master mixを用い、ABI7900シークエンスディテクターにより下記のPCR条件で行った。PCR反応条件は95℃20秒(1サイクル)及び95℃1秒、60℃20秒、40サイクルである。
ターゲットDNAの定量値は、任意の閾値にPCR産物が到達した時のPCRサイクル数(Ct値)を基に検量線を作成して求めた回帰式より計算された。さらに、RUNX3のDNAコピー数は下式により算出された。
(T (RUNX3) / T (LINE−1)) / (C (RUNX3) / C (LINE−1)) x 2
(ここで、Tは求めたい腫瘍のDNAでのRUNX3又はLINE−1の定量値、Cは対照として用いたヒト(男)正常組織由来のゲノムDNAでのRUNX3又はLINE−1の定量値である。)
結果
潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜組織[35症例、内訳は、癌非合併症例(図1中、UCと示す)が18症例、癌合併症例(図1中、UCCと示す)が17症例]、潰瘍性大腸炎を伴わない大腸癌患者より切除した癌組織(図1中、SCと示す:16症例)及びその周辺粘膜上皮組織(図1中、LIと示す:21症例)、さらに潰瘍性大腸炎と合併した大腸癌(図1中、UC−Caと示す:13症例)でのRUNX3のDNAコピー数の分布を図1に示す。
潰瘍性大腸炎の粘膜組織において大腸癌を発症していない患者(UC:18症例)においては、平均値及び標準偏差が2.96±0.13と、2よりも優位に高い値を示したのに対し、大腸癌を発症した潰瘍性大腸炎患者(UCC:17症例)の粘膜組織では、平均値が1.93±0.18と、2付近のコピー数を示した。潰瘍性大腸炎患者が合併した大腸癌組織(UC−Ca)でのRUNX3のDNAコピー数は1.89±0.17と2付近のコピー数を示した。潰瘍性大腸炎を伴わない患者での大腸癌(SC)及び大腸癌周辺大腸粘膜上皮組織(LI)では、それぞれ1.88±0.16及び2.00±0.14とRUNX3のDNAコピー数は約2の値を示した。Tukey−Kramer HSD test(Trans N Y Acad Sci 16:88,1953)により多重性を考慮した総当たりの検定を行った結果、UCのRUNX3のDNAコピー数は他のいずれとも優位に高値であった。これらの結果から、潰瘍性大腸炎患者のうちRUNX3のDNAコピー数が2より大きい患者は大腸癌発症リスクが低く、RUNX3のDNAコピー数が2である患者は大腸癌発症リスクが高いことが分かる。
上記のように、潰瘍性大腸炎を伴わない大腸癌患者(SC、LI)及び大腸癌の合併した潰瘍性大腸炎患者(UCC、UC−Ca)のいずれも、サンプルを採取した部位に関わらずコピー数は、2付近の値を示していた。従って、本発明の方法によれば、サンプルの採取部位に関わらず、高感度で癌化リスクを決定できることが分かる。
実施例2.潰瘍性大腸炎患者における癌化リスクの決定
次に潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜組織について、癌化リスクの決定を行った。
具体的には、まずRUNX3のDNAコピー数が正常であると予想されるPCRでの測定値の範囲を設定するために、カットオフ値(境界値)として癌周辺組織粘膜組織での測定値の標準誤差を元にA=2.42(2+3SD)及びA=2.56(2+4SD)を設定した。そして、潰瘍性大腸炎患者について、RUNX3のDNAコピー数がカットオフ値以下である場合、癌合併リスク大と判定した(表1)。
Figure 0005586164
上記表1から明らかなように、カットオフ値をA=2.42とした場合、癌合併症例(17症例)のうち、15症例は正しく癌合併リスク大と判定され、誤って癌合併リスク小と判定されるのは2症例に止まることとなる。一方、癌非合併症例(18症例)のうち、12症例は正しく癌合併リスク小と判定され、誤って癌合併リスク大と判定されるのは6症例に止まることとなる。
一般に、リスク判定方法において生じる誤判定には、癌化リスクが実際には高い患者を誤って癌化リスク小と判定してしまう誤判定及び癌化リスクが実際には低い患者を誤って癌化リスク大と判定してしまう誤判定がある。ここで、癌の早期発見のためのサーベイランスにおいては、癌化リスクのある患者をもれなく検出することが重要であるため、上記誤判定のうち、癌化リスクが実際には高い患者を誤って癌化リスク小と判定しまう誤判定がなるべく少なくする方法が好ましい。
本方法の場合、潰瘍性大腸炎の合併症例の検査感度は88%であり、非常に高い感度で癌合併リスクを決定することができる。
さらに、カットオフ値をA=2.56とした場合、癌合併症例(17症例)のうち、17症例全てが正しく癌合併リスク大と判定される。従って、この場合、潰瘍性大腸炎の合併症例を100%の検査感度検査感度で判定できた。
RUNX3のDNAコピー数が潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクと関連することを見出した。これにより、被験者の癌化リスクを検出することが可能となり、この予測結果は癌早期発見のためのサーベイランス治療に利用できる。
配列番号1は、ヒト由来RUNX3(isoform 1)の遺伝子DNA配列を示す。
配列番号2は、ヒト由来RUNX3(isoform 2)の遺伝子DNA配列を示す。
配列番号3は、ヒト由来RUNX3(isoform 1)のアミノ酸配列を示す。
配列番号4は、ヒト由来RUNX3(isoform 2)のアミノ酸配列を示す。
配列番号5は、RUNX3のDNAコピー数を求めるために用いたフォワードプライマーのDNA配列を示す。
配列番号6は、RUNX3のDNAコピー数を求めるために用いたリバースプライマーのDNA配列を示す。
配列番号7は、参照ゲノム配列LINE−1のDNAコピー数を求めるために用いたフォワードプライマーのDNA配列を示す。
配列番号8は、参照ゲノム配列LINE−1のDNAコピー数を求めるために用いたリバースプライマーのDNA配列を示す。

Claims (10)

  1. 潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を指標として、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定する方法であって、被験者由来の大腸粘膜組織におけるRUNX3のDNAコピー数が2の場合には被験者の癌化発症リスクが高いと決定し、コピー数が2よりも大きい場合には癌化リスクが低いと決定する方法。
  2. 潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNAが、非腫瘍部の大腸粘膜から採取されたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 潰瘍性大腸炎患者から採取したゲノムDNA中のRUNX3のDNAコピー数を測定する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. RUNX3のDNAコピー数をPCR法、FISH法、アレイCGH法、DNAマイクロアレイ法又はサザンハイブリダイゼーション法で測定する請求項3に記載の方法。
  5. RUNX3のDNAコピー数のPCR法での測定値が、2.4〜2.6の数値範囲内で予め設定された境界値A以下の場合にはコピー数が2であるとして被験者の癌化発症リスクが高いと決定し、当該測定値が境界値Aよりも大きい場合にはコピー数が2より大きいとして癌化リスクが低いと決定する、請求項4に記載の方法。
  6. RUNX3の塩基配列が配列番号1又は2で示される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法に使用するための潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを決定するためのキット。
  8. RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬が、RUNX3の全部又は一部を増幅するRUNX3特異的プライマー、又はRUNX3特異的プローブである請求項7記載のキット。
  9. RUNX3のDNAコピー数を測定するための試薬として、配列番号9に示す塩基配列の領域を含む核酸断片を増幅する一対のRUNX3特異的プライマーを含む、請求項7に記載のキット。
  10. 配列番号5で示されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチド及び配列番号6で示されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチドの組み合せからなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法に使用するためのプライマーセット。
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