JP5585678B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の動力特性や操舵特性あるいは懸架特性などの車両の挙動特性あるいは加減速特性(以下、走行特性という)を、車両の走行環境や運転者の嗜好・走行意図などに適合させるように構成された車両制御装置に関するものである。
車速や走行方向など車両の挙動は、運転者が加減速操作や操舵を行うことによって変化するが、その操作量と挙動の変化量との関係は、燃費などのエネルギ効率のみならず、車両に要求される乗り心地や静粛性あるいは動力性能などの特性によって決められる。
一方、車両が走行する環境は、市街地や高速道路、ワインデイング路、登坂路や降坂路など、様々であり、また運転者の嗜好・走行意図や運転者の車両から受ける印象は様々である。そのため、走行環境や運転者が代わった場合には、必ずしも期待した走行特性とはならず、その結果、いわゆるドライバビリティが低下する場合がある。
そこで、動力特性(あるいは加速特性)や懸架特性など車両の挙動に関する走行特性を、モード切替スイッチ操作によって手動選択できるように構成された車両が開発されている。すなわち、加速性に優れ、またサスペンションを幾分硬めに設定するスポーツモード、比較的にゆっくりした加速を行い、また柔らかめの懸架特性とするノーマルモード、燃費を優先したエコモードなどをスイッチ操作によって手動選択するように構成された車両である。
また、運転指向を車両の挙動制御に反映させるよう構成された装置が種々提案されている。この種の装置によれば、スイッチ操作が不要であるうえに、細かい特性の変更が可能である。その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された装置は、ニューロコンピュータを使用する駆動力制御装置であって、アクセルストロークおよび車速に対する加速度の関係を要求加速度モデルとして学習し、そのモデルと走りの指向を反映した第2の基準加速度モデルとの偏差、および第2の基準加速度モデルと標準的な第1の基準加速度モデルとの偏差に基づいてスロットル開度を演算するように構成されている。
また、運転特性もしくは運転指向を車両の前後方向と左右方向とに分けて検出するよう構成された装置が特許文献2に記載されている。この特許文献2に記載された装置は、アクセルペダルやブレーキペダルの操作量などの操作量情報と、前後方向加速度などの挙動情報とに基づいて、運転者の加速・制動モデルを求め、また舵角などの左右方向操作情報と、ヨーレートなどの左右方向挙動情報とに基づいて運転者の操舵モデルを求めるように構成されている。
これら特許文献1に記載された装置および特許文献2に記載された装置は、共に、運転者による操作量と実現されている車両の挙動変化量との関係を検出するように構成された装置である。これらと同様に、特許文献3には、運転者の操作を取り込んで求めた運転操作関連変数を使用して運転指向を推定するように構成された装置が記載されている。より具体的には、特許文献3に記載された装置は、車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間の少なくとも一つが入力されるニューラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指向が推定されるように構成されている。
また一方、特許文献4には、運転指向と道路状況とを変速制御に反映させるように構成された装置が記載されている。その運転指向は、特許文献4では「きびきび度」と記されており、車速、アクセル開度ならびに車両の前後加速および横加速を含む車両運転パラメータについてそれぞれ度数分布を求め、各度数分布の平均値および分散をニューラルネットワークに入力して運転者の運転状態を表すきびきび度が推定される。
車両の操作量として現れる運転者の意図を、より的確に駆動力制御に反映させることを目的とした駆動力制御装置が特許文献5に記載されている。この特許文献5に記載された装置によれば、実際の車速と、運転者の意志に基づいて設定される目標車速とに基づいて車速が制御され、横加速度に応じて車速の制御態様を変更し、その変更度合いを、実際の車速と目標車速との相対車速に基づいて変更するように構成されている。その目標車速は、アクセル開度に応じて設定される。
そして、運転者の走行意図を的確に判断し、これを変速制御に反映するように構成された変速制御装置が特許文献6に記載されている。この特許文献6に記載された装置では、車両加速度の絶対値が所定期間毎に積分されてその積分値が更新され、その積分値が第1基準値より大きい場合には、少なくとも一部が高車速側に変更された変速スケジュールに変更され、その変更された変速スケジュールに基づいて変速制御が実行される。
さらに、スポーティ度に応じて変速制御の内容を変更するよう構成されたシステムが非特許文献1に記載されている。この装置は、道路勾配と運転の仕方に応じて変速車速を変更するように構成されており、その運転の仕方をスポーティ度によって判定するように構成されている。このスポーティ度は、エンジン負荷またはタイヤ負荷度の大きい方の値に基づいて求められ、またそのタイヤ負荷度は、タイヤの限界摩擦力に対する負荷の度合いで表される値とされている。
特開平06−249007号公報 特開平11−129924号公報 特開平09−242863号公報 特開平07−156815号公報 特開2008−120172号公報 特開2004−257434号公報
社団法人自動車技術会 学術講演会前刷集944 1994−10 241頁−244頁
上述した特許文献1ないし6や非特許文献1に記載された装置は、運転指向を反映した制御を行うものであるが、未だ改善の余地がある。
この発明は、運転者の嗜好・走行意図や車両の走行状況を、車両の挙動や加速などの走行特性に的確に反映させることのできる車両制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両の走行状態に基づく指標を求め、前記指標に応じて前記車両の走行特性を変化させる車両制御装置において、前記指標は、前記車両の走行中に生じている加速度を繰り返し瞬時的に求めた瞬時加速度に基づいて求められ、かつ前記瞬時加速度が大きいほど前記車両の走行の機敏さを増大させる値に設定されるとともに前記瞬時加速度が小さいほど前記車両の走行の機敏さを低下させる値に設定される指示指標を含み、前記瞬時加速度の値が前記指示指標の値の元になった前記瞬時加速度の値以上の所定値になった場合に前記指示指標の値を該所定値に応じた値に素早く増大させかつ保持する一方、前記瞬時加速度の値が前記保持されている指示指標の値の元になった前記瞬時加速度の値よりも低下した場合に、前記指示指標の値を前記瞬時加速度の値の低下に対して遅れて低下させる指標設定手段を備え、前記指標設定手段は、前記素早く増大させた指示指標の保持を、予め定めた条件が成立するまで継続する指標保持手段と、前記条件が成立したことにより前記指示指標の値を前記車両の走行の機敏さが低下する値に低下させる指標低下手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記瞬時加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前後瞬時加速度成分と横瞬時加速度成分との瞬時合成加速度を含み、前記指示指標は、前記瞬時合成加速度の極大値に基づいて設定されるように構成されていることを特徴とする車両制御装置である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記瞬時合成加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前方瞬時加速度成分と後方瞬時加速度成分との少なくとも一方と横瞬時加速度成分との絶対値を合成した加速度を含むことを特徴とする車両制御装置である。
請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、前記瞬時合成加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前方瞬時加速度成分と後方瞬時加速度成分との少なくとも一方と横瞬時加速度成分との自乗の和の平方根で表される加速度を含むことを特徴とする車両制御装置である。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記条件は、保持されている前記指示指標の元になった瞬時加速度の値より小さい値の瞬時加速度が継続している時間を要件として成立するように構成されていることを含むことを特徴とする車両制御装置である。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記指標低下手段は、繰り返し求められている前記瞬時加速度の値と保持されている前記指示指標の値の元になった瞬時加速度の値との偏差の時間積分を行って時間偏差積分値を求めている際に、前記偏差が予め定めた所定値以下になった場合に前記条件の成立を遅延させるように構成されていることを特徴とする車両制御装置である。
請求項7の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記指標低下手段は、前記条件が成立するまでの経過時間が相対的に長い場合には、相対的に短い場合に比較して前記指示指標の値を緩やかに低下させるように構成されていることを特徴とする車両制御装置である。
請求項8の発明は、請求項6の発明において、前記指標設定手段は、前記条件の成立が遅延させられた場合には、前記時間偏差積分値を減少させることを特徴とする車両制御装置である。
請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかの発明において、前記車両は、駆動力源と、その駆動力源の回転数を制御する回転数制御機構とを備え、前記駆動力源の目標回転数を前記指示指標に基づいて求めるスポーツモード回転数算出手段と、前記駆動力源の目標回転数をアクセル操作と車速とに基づいて求めるノーマルモード回転数算出手段と、前記スポーツモード回転数算出手段によって求められた目標回転数と前記ノーマルモード回転数算出手段で求められた目標回転数のうち大きい値の目標回転数を達成するように前記回転数制御機構を制御する最終回転数指示手段とを更に備えていることを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記車両が旋回している場合には、前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数を保持するように構成されていることを特徴とする車両制御装置である。
請求項11の発明は、請求項9または10の発明において、前記最終回転数指示手段は、前記ノーマルモード回転数算出手段で求められた目標回転数が前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数より高回転数の場合、その時点における前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数と車両としての最大発生加速度を生じさせる回転数との差を、駆動要求量に基づいて補間した回転数を達成するように前記回転数制御機構を制御する手段を含むことを特徴とする車両制御装置である。
そして、請求項12の発明は、請求項1ないし8のいずれかの発明において、前記指示指標の増加中においては、第1の閾値に達するまでは、前記車両の加速性の向上制御を実行することなく、前記第1の閾値に達した後、前記車両の加速度の向上を実行し、前記指示指標が減少中においては、前記第1の閾値より小なる第2の閾値に達するまでは、第1の閾値に達したとしても、前記車両の加速性の向上制御を実行するが、前記第2の閾値に達した後は、前記車両の加速性の向上制御を禁止するように構成されていることを特徴とする車両制御装置である。
請求項13の発明は、請求項1ないし8のいずれかの発明において、前記指示指標に応じた前記車両の走行特性を変化させる制御を禁止するスイッチを有することを特徴とする車両制御装置である。
請求項14の発明は、請求項6の発明において、前記指標低下手段は、前記偏差を時間経過に応じて積分した値に応じて、保持されている前記指示指標の値の下げ方を変えることを特徴とする車両制御装置である。
請求項15の発明は、請求項1ないし14のいずれかの発明において、前記指示指標の値に応じて、アクセル操作に対する駆動力源の出力特性を変えることを特徴とする車両制御装置である。
請求項1の発明によれば、車両の走行状態を示す指標が、車両の走行の機敏さを増大させる方向には、低下させる方向よりも相対的に速く変化するので、その結果、走行路などの走行環境や運転指向などに適した走行特性の車両とすることができる。より具体的には、前記指示指標は、走行状態の変化によって瞬時加速度が大きい値になると、その大きい値に保持され、したがって大きい値が得られる都度、更新される。これに対して、指示指標を低下させる場合、走行状態に基づいて得られる瞬時加速度の値が相対的に小さくても、時間を要件とした条件が成立するまでは、従前の値に保持され、したがって指示指標およびそれに基づく走行特性の低下は、増大させる場合と比較して緩慢になる。
請求項2ないし4のいずれかの発明によれば、車両は前後方向の加速度のみを受けて走行しているわけではなく、横方向や旋回方向などの加速度を受けて走行しているので、これらの加速度を前記指示指標に反映させることができる。言い換えれば、前記指示指標は、車両の実際の挙動をより良く反映したものとすることができる。
請求項6の発明によれば、前記偏差が小さい場合には、その走行状態が指示指標の変更の要因とされず、したがって前記条件の成立の要因となる経過時間の積算が止められ、あるいは減少させられるので、走行特性の低下側への変更が過敏になることがない。
請求項7または8の発明によれば、前記指示指標を低下させる場合、その低下の条件が成立するまでの時間が長い場合には、短い場合に比較して緩やかに低下させられるので、走行環境や走行意図に、より適した指示指標とすることができる。
請求項9または10の発明によれば、前記指示指標に基づいて求められた駆動力源の目標回転数よりも、アクセル開度やスロットル開度などによって表される駆動要求量に基づいて求められる目標回転数の方が大きい場合、その大きい目標回転数を達成するように駆動力源の回転数が制御される。そのため、前記指示指標に応じた加速性を超える加速性が要求されている場合には、その加速要求を車両の制御に反映させることができ、その結果、運転者の意図に、より的確に即した車両の制御が可能になる。
特に、請求項11の発明によれば、指示指標に応じた加速性を超える加速要求があった場合には、その時点の最大回転数までのいわゆる加速余裕分を駆動要求量に応じて案分した駆動力源の回転数を達成するので、駆動要求量をより良く反映した制御が可能になる。
そして、請求項12の発明によれば、特には機敏な走行あるいはその操作が行われていないことにより前記指示指標が所定値より小さい場合には、その指示指標に基づく加速性の向上制御が実行されない。したがって特には機敏な走行もしくはその操作が行われていない状態で何らかの理由で車両の走行状態が一時的に変化して前記指示指標が増大したとしても、そのような走行状態もしくは操作の変化が加速性の向上制御に反映されない。そのため、特には機敏ではないいわゆるマイルドもしくはコンフォートな走行を継続することができる。また反対に、前記指示指標に基づく加速性の向上制御が実行されている状態で、その指示指標が前記第1の閾値より小さい値にまで低下した場合であっても、その指示指標に基づく加速性の向上制御が継続されるので、従前の加速特性に基づいた走行を行うことができ、その結果、運転者の意図に、より的確に即した車両の制御が可能になる。そして、指示指標の値が増大することに伴う加速性の向上制御の開始と、指示指標の値が減少することに伴う加速性の向上制御の終了とにヒステリシスを設定できるので、制御のハンチングを回避できる。
請求項13の発明によれば、指示指標は車両の走行状態に基づいて求められるから、走行状態の変化に伴って指示指標が変化するが、スイッチを操作することにより、指示指標が変化しても走行特性を変化させることを禁止し、スイッチを操作する前の走行特性を維持することができる。
請求項14の発明によれば、保持されている指示指標を低下させる場合、前記時間偏差積分値に応じて指示指標の低下の仕方を変えるので、車両の走行状態をより的確に走行特性に反映させることができる。
請求項15の発明によれば、アクセル操作に対する駆動力源の出力特性が、保持されている指示指標に応じて変化させられるので、駆動力源の出力が走行状態に適したものとなる。
前後加速度および横加速度の検出値をタイヤ摩擦円上にプロットして示す図である。 瞬時SPIに基づく指示SPIの変化の一例を示す図である。 瞬時SPIと指示SPIとの偏差の時間積分とその積分値のリセットの状況を説明するための図である。 指示SPIと要求最大加速度率との関係を示すマップである。 各要求回転数毎の車速と加速度との関係を示す図に指示SPIに基づく要求最大加速度率を書き加えた図、およびその図に基づいて最終指示回転数を求める手順を示す図である。 各変速段毎の車速と加速度との関係を示す図に指示SPIに基づく要求最大加速度率を書き加えた図、およびその図に基づいて最終指示変速段を求める手順を示す図である。 有段自動変速機を搭載した車両において指示SPIに基づいて求められた補正変速段および補正駆動力を変速制御およびエンジン出力制御に反映させる制御のブロック図である。 有段自動変速機を搭載した車両において指示SPIに基づいて求められた補正変速段および補正駆動力を変速制御およびエンジン出力制御に反映させる他の制御のブロック図である。 有段自動変速機を搭載した車両において指示SPIに基づいて求められた補正変速段および補正駆動力を変速制御およびエンジン出力制御に反映させる更に他の制御のブロック図である。 指示SPIに基づいて求められた補正ギヤ比および補正アシストトルクを操舵特性に反映させる制御のブロック図である。 指示SPIに基づいて求められた車高長および補正減衰係数ならびに補正ばね定数を懸架特性に反映させる制御のブロック図である。 この発明で対象とすることのできる車両の一例を模式的に示す図である。 スポーツモードとノーマルモードとの調停の実行および不実行の切り替えを行うための制御例を説明するフローチャートである。 指示SPIと要求最大加速度率との関係を定めた他のマップの例を示す図である。
つぎにこの発明の実施形態をより具体的に説明する。本実施形態で対象とする車両は、運転者の操作によって加減速し、また旋回する車両であり、その典型的な例が、内燃機関やモータを駆動力源とした自動車である。その一例を図12にブロック図で示してある。ここに示す車両1は、操舵輪である二つの前輪2と、駆動輪である二つの後輪3との四輪を備えた車両であり、これらの四輪2,3のそれぞれは懸架装置4によって車体(図示せず)に取り付けられている。この懸架装置4は、一般に知られているものと同様に、スプリングとショックアブソーバー(ダンパー)とを主体として構成されており、図12にはそのショックアブソーバー5を示してある。ここに示すショックアブソーバー5は、気体や液体などの流体の流動抵抗を利用して緩衝作用を生じさせるように構成され、モータ6などのアクチュエータによってその流動抵抗を大小に変更できるように構成されている。すなわち、流動抵抗を大きくした場合には、車体が沈み込みにくく、いわゆる堅い感じとなり、車両の挙動としては、コンフォートな感じが少なくなって、スポーティ感が増大する。なお、これらのショックアブソーバー5に加圧気体を給排することによって車高の調整を行うように構成することもできる。
前後輪2,3のそれぞれには、図示しないブレーキ装置が設けられており、運転席に配置されているブレーキペダル7を踏み込むことによりブレーキ装置が動作して前後輪2,3に制動力を与えるように構成されている。
車両1の駆動力源は、内燃機関やモータあるいはこれらを組み合わせた機構など、一般に知られている構成の駆動力源であり、図12には内燃機関(エンジン)8を搭載している例を示してあり、このエンジン8の吸気管9には、吸気量を制御するためのスロットルバルブ10が配置されている。このスロットルバルブ10は、電子スロットルバルブと称される構成のものであって、モータなどの電気的に制御されるアクチュエータ11によって開閉動作させられ、かつ開度が調整されるように構成されている。そして、このアクチュエータ11は、運転席に配置されているアクセルペダル12の踏み込み量すなわちアクセル開度に応じて動作してスロットルバルブ10を所定の開度(スロットル開度)に調整するように構成されている。
そのアクセル開度とスロットル開度との関係は適宜に設定でき、両者の関係が一対一に近いほど、いわゆるダイレクト感が強くなって車両の走行特性は、スポーティな感じになる。これとは反対にアクセル開度に対してスロットル開度が相対的に小さくなるように特性を設定すれば、車両の挙動特性あるいは加速特性(すなわち走行特性)はいわゆるマイルドな感じになる。なお、駆動力源としてモータを使用した場合には、スロットルバルブ10に替えてインバータあるいはコンバータなどの電流制御器を設け、アクセル開度に応じてその電流を調整するとともに、アクセル開度に対する電流値の関係すなわち挙動特性もしくは加速特性(すなわち走行特性)を適宜に変更するように構成する。
エンジン8の出力側に変速機13が連結されている。この変速機13は、入力回転数と出力回転数との比率すなわち変速比を適宜に変更するように構成されており、例えば一般に知られている有段式の自動変速機やベルト式無段変速機あるいはトロイダル型無段変速機などの変速機である。したがって、変速機13は、図示しないアクチュエータを備え、そのアクチュエータを適宜に制御することにより変速比をステップ的(段階的)に変化させ、あるいは連続的に変化させるように構成されている。具体的には、運転者のアクセル操作に基づくアクセル開度や車速などの車両の状態に対応させて変速比を決める変速マップを予め用意し、その変速マップに従って変速制御を実行し、あるいは車速やアクセル開度などの車両の状態に基づいて目標出力を算出し、その目標出力と最適燃費線とから目標エンジン回転数を求め、その目標エンジン回転数となるように変速制御を実行する。
このような基本的な変速制御に対して燃費優先の制御や駆動力を増大させる制御を選択できるように構成されている。燃費を優先する制御は、アップシフトを相対的に低車速で実行する制御もしくは相対的に高速側変速比を低車速側で使用する制御であり、また駆動力もしくは加速特性を向上させる制御は、アップシフトを相対的に高車速で実行する制御もしくは相対的に低速側変速比を高車速側で使用する制御である。このような制御は、変速マップを切り替えたり、駆動要求量を補正したり、あるいは算出された変速比を補正したりして行うことができる。なお、エンジン8と変速機13との間に、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータなどの伝動機構を、必要に応じて設けることができる。そして、変速機13の出力軸が終減速機であるデファレンシャルギヤ14を介して後輪3に連結されている。
前輪2を転舵する操舵機構15について説明すると、ステアリングホイール16の回転動作を左右の前輪2に伝達するステアリングリンケージ17が設けられ、またステアリングホイール16の操舵角度もしくは操舵力をアシストするアシスト機構18が設けられている。このアシスト機構18は、図示しないアクチュエータを備え、そのアクチュエータによるアシスト量を調整できるように構成されており、具体的には、アシスト量を少なくすることにより操舵力と前輪2の実際の転舵力とが、一対一の関係に近くなり、いわゆる操舵のダイレクト感が増して、車両の走行特性がいわゆるスポーティな感じになるように構成されている。その場合、結果的には、操舵角と前輪2の実際の転舵角とが一対一の関係に近くなる。また、本実施形態では、指示SPIが大きいほど、電動パワーステアリング機構(EPS)でのギヤ比を小さくして、いわゆるクイックな特性とするように構成してもよい。その場合、指示SPIが同一の値であれば、高車速ほどギヤ比が大きくなるが、同一車速の場合、指示SPIが大きいほどギヤ比を小さくしてもよい。
なお、特には図示しないが、上記の車両1には挙動あるいは姿勢を安定化させるためのシステムとして、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)やトラクションコントロールシステム、これらのシステムを統合して制御するビークルスタビリティコントロールシステム(VSC)などが設けられている。これらのシステムは一般に知られているものであって、車体速度と車輪速度との偏差に基づいて車輪2,3に掛かる制動力を低下させ、あるいは制動力を付与し、さらにはこれらと併せてエンジントルクを制御することにより、車輪2,3のロックやスリップを防止もしくは抑制して車両の挙動を安定させるように構成されている。また、走行路や走行予定路に関するデータ(すなわち走行環境)を得ることのできるナビゲーションシステムや、スポーツモードとノーマルモードおよび低燃費モード(エコモード)となどの走行モードを手動操作で選択するためのスイッチを設けてあってもよく、さらには登坂性能や加速性能あるいは回頭性などの走行特性を変化させることのできる四輪駆動機構(4WD)を備えていてもよい。
上記のエンジン8や変速機13あるいは懸架装置4のショックアブソーバー5、前記アシスト機構18、上述した図示しない各システムなどを制御するためのデータを得る各種のセンサが設けられている。その例を挙げると、前後輪2,3の回転速度を検出する車輪速センサ19、アクセル開度センサ20、スロットル開度センサ21、エンジン回転数センサ22、変速機13の出力回転数を検出する出力回転数センサ23、操舵角センサ24、前後加速度(Gx)を検出する前後加速度センサ25、横方向(左右方向)の加速度(横加速度Gy)を検出する横加速度センサ26、ヨーレートセンサ27などが設けられている。なお、各加速度センサ25,26は、上記のアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)やビークルスタビリティコントロールシステム(VSC)などの車両挙動制御で用いられている加速度センサと共用することができ、あるいはエアバッグを搭載している車両では、その展開制御のために設けられている加速度センサと共用することができる。さらに、前後左右の加速度Gx,Gyは、水平面上で、車両の前後方向に対して所定角度(例えば45°)傾斜させて配置した加速度センサで検出した検出値を、そのまま、もしくは前後加速度および横加速度に分解して得ることとしてもよい。またさらに、前後左右の加速度Gx,Gyはセンサーによって検出することに替えて、アクセル開度や車速、ロードロード、操舵角度などに基づいて演算して求めてもよい。これらのセンサ19〜27は、電子制御装置(ECU)28に検出信号(データ)を伝送するように構成されており、また電子制御装置28はそれらのデータおよび予め記憶しているデータならびにプログラムに従って演算を行い、その演算結果を制御指令信号として上述した各システムあるいはそれらのアクチュエータに出力するように構成されている。なお、合成加速度は、車両前後方向の加速度成分と、車幅方向(横方向)の加速度成分とを含む加速度等の複数の方向の加速度を成分を含む加速度に限らず、車両前後方向のみなど、いずれか一の方向の加速度を用いても良い。
この発明に係る車両制御装置は、車両の走行状態を車両の挙動制御(走行制御)に反映させるように構成されている。ここで車両の走行状態とは、前後加速度や横加速度あるいはヨーイングやローリングの加速度、もしくはこれら複数方向の加速度を合成した加速度で表される状態である。すなわち、車両を目標とする速度で走行させたり、目標とする方向に進行させたりすることにより、あるいは路面などの走行環境の影響を受けて車両の挙動を元の状態に戻したりする場合に、複数方向の加速度が生じるのが通常であることを考慮すると、車両の走行状態は走行環境や運転指向をある程度反映していると考えられる。このような背景に基づきこの発明では、車両の走行状態を車両の挙動制御に反映させるように構成されている。
前述したように、車両の挙動には、加速性や回頭性(旋回性)、懸架装置4による支持剛性(すなわちバンプ・リバウンドの程度や生じやすさ)、ローリングやピッチングの程度などが含まれ、この発明に係る車両制御装置は、これらの走行特性を上記の走行状態に基づいて変更する。その場合、上記の走行状態の一例であるいずれかの方向の加速度もしくは合成加速度の値をそのまま使用して走行特性を変更してもよいが、より違和感を減らすため、それらの値を補正した指標を用いてもよい。
その指標の一例としてスポーツ度SPIについて説明する。ここで、スポーツ度SPIとは、運転者の意図または車両の走行状態を示す指標である。本実施形態で採用することのできるスポーツ度SPIは、複数方向の加速度(特にその絶対値)を合成して得られる指標であり、走行方向に対する挙動に大きく関係する加速度として前後加速度Gxと横加速度Gyとを合成した加速度がその例である。例えば、
瞬時SPI=(Gx+Gy1/2
で算出される。ここで、「瞬時SPI」とは、車両の走行中における瞬間毎に、各方向の加速度が求められ、その加速度に基づいて算出される指標という意味であり、いわゆる物理量である。なお、「瞬間毎」とは、加速度の検出およびそれに基づく瞬時SPIの算出が所定のサイクルタイムで繰り返し実行される場合には、その繰り返しの都度を意味する。
また、上記の演算式に用いられる前後加速度Gxのうち、加速側加速度もしくは減速側の加速度(すなわち減速度)の少なくともいずれか一方は、正規化処理あるいは重み付けされたものを用いてもよい。すなわち、一般的な車両では、加速側の加速度に対して減速側の加速度の方が大きいが、その相違は運転者にはほとんど体感もしくは認識されず、多くの場合、加速側および減速側の加速度がほぼ同等に生じていると認識されている。正規化処理とは、このような実際の値と運転者が抱く感覚との相違を是正するための処理であり、前後加速度Gxについては、加速側の加速度を大きくし、あるいは減速側の加速度を小さくする処理である。より具体的には、それぞれの加速度の最大値の比率を求め、その比率を加速側あるいは減速側の加速度に掛ける処理である。もしくは横加速度に対する減速側の加速度を補正する重み付け処理である。要は、タイヤで生じさせることのできる前後力および横力がタイヤ摩擦円で表されるのと同様に、各方向の最大加速度が所定半径の円周上に位置するように、前後の少なくともいずれか一方を重み付けするなどの補正を行う処理である。したがって、このような正規化処理と重み付け処理とを行う手段を本発明では同期手段と言うことができ、このような処理を行うことにより、加速側の加速度と減速側の加速度との走行特性に対する反映の程度が異なることになる。そこで重み付け処理の一例として、車両の前後の減速方向の加速度と、車両の前後の加速方向の加速度とのうち、加速方向の加速度の影響度が、減速方向の加速度の影響度に対して相対的に大きくなるよう、減速方向の加速度と、加速方向の加速度とが重み付け処理してもよい。
このように、加速度の実際値と運転者が抱く感覚とには、加速度の方向によって相違がある。例えばヨーイング方向やローリング方向での加速度と前後加速度とには、そのような相違があることが考えられる。そこで本実施形態では、方向が異なる加速度ごとの走行特性に対する反映の程度、言い換えれば、いずれかの方向の加速度に基づく走行特性の変化の程度を、他の方向の加速度に基づく走行特性の変化の程度とは異ならせるように構成することができる。
横加速度Gyのセンサ値および上記の正規化と重み付け処理とを行った前後加速度Gxをタイヤ摩擦円上にプロットした例を図1に示してある。これは、一般道を模擬したテストコースを走行した場合の例であり、大きく減速する場合に横加速度Gyも大きくなる頻度は高くタイヤ摩擦円に沿って前後加速度Gxと横加速度Gyとが生じるのは一般的な傾向であることが看て取れる。
本実施形態では、上記の瞬時SPIから指示SPIが求められる。この指示SPIは、走行特性を変更する制御に用いられる指標であり、その算出の元になる前記瞬時SPIの増大に対しては直ちに増大し、瞬時SPIの低下に対して遅れて低下するように構成した指標である。特に、所定の条件の成立を要因として指示SPIを低下させるように構成されている。図2には、瞬時SPIの変化に基づいて求められた指示SPIの変化を示してある。ここに示す例では、瞬時SPIは上記の図1にプロットしてある値で示し、これに対して、指示SPIは、瞬時SPIの極大値に設定され、所定の条件が成立するまで、従前の値を保持するように構成されている。すなわち、指示SPIは、増大側には迅速に変化し、低下側には相対的に遅く変化する指標として構成されている。
具体的に説明すると、図2における制御の開始からT1 の時間帯では、例えば車両が制動旋回した場合など、その加速度の変化によって得られる瞬時SPIが増減するが、前回の極大値を上回る瞬時SPIが、前述した所定の条件の成立に先行して生じるので、指示SPIが段階的に増大し、増大された値に保持される。これに対してt2 時点あるいはt3 時点では、例えば車両が旋回加速から直線加速に移行した場合など、低下のための条件が成立したことにより指示SPIが低下する。このように指示SPIを低下させる条件は、要は、指示SPIを従前の大きい値に保持することが運転者の意図と合わないと考えられる状態が成立することであり、本実施形態では時間の経過を要因として成立するように構成されている。
すなわち、指示SPIを従前の値に保持することが運転者の意図に合わないと考えられる状態は、保持されている指示SPIとその間に生じている瞬時SPIとの乖離が相対的に大きく、かつその状態が継続蓄積している状態である。したがって、旋回加速コントロールした場合など、運転者によってアクセルペダル12を一時的に緩めるなどの操作に起因する瞬時SPIによっては指示SPIを低下させずに、緩やかに減速に移行した場合など、運転者によってアクセルペダル12を連続的に緩めるなどの操作に起因する瞬時SPIが、保持されている指示SPIを下回っている状態が所定時間継続した場合に、指示SPIを低下させる条件が成立した、とするように構成されている。このように指示SPIの低下開始条件は、瞬時SPIが指示SPIを下回っている状態の継続時間とすることができる。また実際の走行状態をより的確に指示SPIに反映させるために、保持されている指示SPIと瞬時SPIとの偏差の時間積分値(あるいは累積値)が予め定めたしきい値に達することを指示SPIの低下開始条件とすることができる。なお、そのしきい値は、運転者の意図に沿った走行実験やシミュレーションを行って適宜に設定できる。後者の偏差の時間積分値を用いるとすれば、指示SPIと瞬時SPIとの偏差および時間を加味して指示SPIを低下させることになるので、実際の走行状態あるいは挙動をより的確に反映した走行特性の変更制御が可能になる。
なお、図2に示す例では、上記のt2 時点に到るまでの指示SPIの保持時間が、t3 時点に到るまでの指示SPIの保持時間より長くなっているが、これは以下の制御を行うように構成されているためである。すなわち、前述したT1 の時間帯の終期に指示SPIが所定値に増大させられて保持され、その後、前述した低下開始条件が成立する前のt1 時点に瞬時SPIが増大して、更に保持されている指示SPIとの偏差積分値が予め定めた所定値以下となっている。なお、その所定値は、運転者の意図に沿った走行実験やシミュレーションを行って、あるいは瞬時SPIの算出誤差を考慮して適宜に設定できる。このように瞬時SPIが保持されている指示SPIに近くなったということは、その時点の走行状態が、保持されている指示SPIの元になった瞬時SPIを生じさせた加減速状態および/または旋回状態もしくはそれに近い状態になっていることを意味している。すなわち指示SPIを保持されている値に増大させた時点からある程度時間が経過しているとしても、走行状態はその時間が経過する前の時点の走行状態と近似しているので、瞬時SPIが保持されている指示SPIを下回る状態であっても、前述した低下開始条件の成立を遅延させ、指示SPIを従前の値に保持させることとしたのである。その遅延のための制御もしくは処理は、前述した経過時間の積算値(累積値)や偏差の積分値をリセットして、経過時間の積算や前記偏差の積分を再開したり、あるいはその積算値もしくは積分値を所定量減じたり、さらには積算もしくは積分を一定時間中断したりして行えばよい。
図3は前述した偏差の積分とそのリセットとを説明するための模式図であり、図3にハッチングを施してある部分の面積が偏差積分値に相当する。その過程で、瞬時SPIと指示SPIとの差が所定値Δd以下になったt11時点に積分値がリセットされてゼロに戻され、再度、前記偏差の積分が開始される。すなわち、求められた瞬時SPIの値と保持されている指示SPIの値との差が閾値以下の有無に基づいて前記積分値がリセットされる。したがって、その低下開始条件が成立しないので、指示SPIは従前の値に維持される。そして、積分を再開した後、瞬時SPIが保持されている指示SPIより大きい値になると、指示SPIが瞬時SPIに応じた大きい値に更新され、かつ保持され、前記の積分値がリセットされる。
上記の積分値に基づいて指示SPIの低下制御開始の条件を判断するよう構成した場合、指示SPIの低下の程度もしくは勾配を異ならせてもよい。上述した積分値は、保持されている指示SPIと瞬時SPIとの偏差を時間積分した値であるから、前記偏差が大きければ短時間に積分値が所定値に達して前記条件が成立し、また前記偏差が小さい場合には、相対的に長い時間が掛かって前記積分値が所定値に達して前記条件が成立する。
したがって、例えば上記のような指示SPIの低下制御開始の条件が成立するまでの経過時間の長短に応じて、指示SPIの低下の程度もしくは勾配を異ならせてもよい。短時間で前記条件が成立したとすれば、保持されている指示SPIに対する瞬時SPIの低下幅が大きいことになり、指示SPIがその時の運転者の意図と大きく乖離していることになる。そこで、このような場合には、指示SPIを大きい割合もしくは勾配で低下させる。これとは反対に、前記条件が成立するまでの時間が相対的に長い場合には、保持されている指示SPIに対する瞬時SPIの低下幅が小さいことになり、保持されている指示SPIがその時点の運転者の意図と特に大きく乖離しているとは言い得ない。そこで、このような場合には、指示SPIを小さい割合もしくは勾配でゆっくり低下させる。こうすることにより、走行特性を設定するための指示SPIと運転者の意図との乖離を迅速かつ的確に是正し、走行状態に適合した車両の走行特性を設定することが可能になる。
上記の指示SPIは、車両の走行状態を表しており、これは、路面勾配やコーナの有無あるいはその曲率などの走行環境、さらに運転者の運転指向を含んだものとなっている。走行路の状態によって車両の加速度が変化するとともに、走行路の状態によって運転者による加減速・操舵操作が行われ、さらにはその操作によって加速度が変化するからである。本実施形態に係る車両制御装置は、その指示SPIを車両の走行特性の制御に利用するように構成されている。本実施形態における走行特性には、加速特性や旋回特性、サスペンション特性、音特性などが含まれ、これらの特性は、前述したスロットルバルブ10の制御特性、変速機13の変速特性、懸架装置4におけるショックアブソーバー5による減衰特性、アシスト機構18のアシスト特性などをそれぞれに設けられているアクチュエータによって変化させることにより適宜に設定される。その走行特性の変化の一般的な傾向は、指示SPIが大きいほど、いわゆるスポーティな走行が可能になる特性の変化である。言い換えれば、本実施形態における指示SPIは、操作特性や加速特性もしくは挙動特性を変更するパラメータである。その操作特性には、ステアリングホイールやアクセルペダルあるいはブレーキペダルなどの操作子に対するモータやエンジンあるいは変速装置、もしくはステアリングやブレーキのアシスト装置などのアクチュエータの制御量もしくは制御速度の特性が含まれる。また加速特性もしくは挙動特性は、所定の指令値に基づき制御される、走行に係わるアクティブスタビライザーやサスペンションなどのアクチュエータの制御特性が含まれる。
そのような走行特性の変更の一例として加速性を指示SPIに応じて変更する例を説明す。上述したようにして設定される指示SPIに対応させて要求最大加速度率を求める。その例を図4に示してある。ここで要求最大加速度率とは、余裕駆動力を規定するものであって、例えば要求最大加速度率が100%とは、車両が発生し得る最大の加速度を可能にする状態であり、変速機13についてはエンジン回転数が最大になる変速比もしくは最も大きい変速比(最も低車速側の変速比)を設定することであり、また例えば要求最大加速度率が50%とは、車両が発生し得る最大の加速度の半分の加速度を可能にする状態であり、変速機13については中間の変速比を設定することである。図4に示す例では、指示SPIが大きくなるほど要求最大加速度率が大きくなるように構成されている。図4に実線で示す基本特性は、車両を実際に走行させて得られたデータに基づいて指示SPIと要求最大加速度率との関係を計算して求めたものであり、実車による走行やシミュレーションを行って適宜に修正を加えたものである。この基本特性に対して要求最大加速度率が大きくなる側に特性線を設定した場合には、車両の加速度が相対的に大きくなるので、いわゆるスポーティな挙動特性もしくは加速特性(すなわち走行特性)となる。これとは反対に要求最大加速度率が小さくなる側に特性線を設定した場合には、車両の加速度が瞬時に大きく取れるので、いわゆるコンフォートな挙動特性もしくは加速特性(すなわち走行特性)となる。これらの調整(すなわち適合もしくはチューニング)は、車両に要求される商品性などに応じて適宜行えばよい。なお、基本特性では、指示SPIがゼロより大きい状態で要求最大加速度率がゼロとなるように設定してあるのは、交通渋滞や車庫入れなどの微速走行状態で走行特性の設定もしくは変更するための制御に反映させないようにしたためである。
上記の要求最大加速度率を変速機13の変速特性に反映させて加速特性を変更する場合の制御について説明する。変速機13として無段変速機を搭載している車両やエンジン回転数をモータによって制御可能なハイブリッド車では、車速や駆動要求量に基づいて目標出力を算出し、その目標出力を達成するエンジン回転数となるように制御される。その要求回転数毎の車速と加速度との関係を示せば図5のようになり、これに上述した図4に基づいて指示SPIから求められた要求最大加速度率を書き加える。例えば100%と50%との要求最大加速度率を書き加えると図5の太い実線のようになる。したがって、指示SPIから求められた要求最大加速度を示す線と現在時点の車速を示す線との交点を通る線で表される回転数が要求回転数となる。
前述した図12を参照して説明したような変速機13を備えている車両では、その変速機13によって設定するべき変速比を制御するために、基本的な変速マップを備えている。その変速マップは、無段変速機については、車速とエンジン回転数とに応じて変速比を設定したマップである。その変速比制御の一例は、トルクデマンド制御として知られている制御であり、例えば駆動要求量としてのアクセル開度と車速とに基づいて駆動力マップから要求駆動力を求め、その要求駆動力と車速もしくはエンジン回転数とからエンジンの要求出力を求める。その要求出力を最適燃費で出力する目標エンジン回転数がエンジン回転数マップに基づいて求められ、その目標エンジン回転数を達成するように無段変速機の変速比が制御される。すなわち、変速機13を駆動力源であるエンジンの回転数制御機構として機能させる。なお、エンジンの出力はトルクと回転数との積で求められるから、上記の目標エンジン回転数あるいはこれに相当する車速とに基づいて要求出力を達成するエンジントルクが求められ、そのエンジントルクとなるようにスロットル開度が算出される。
図5に示すスポーツモード回転数指示手段B31は、上述した指示SPIに基づいて求められた要求回転数を指示する手段であってこの発明におけるスポーツモード回転数算出手段に相当し、またノーマルモード回転数指示手段B32は、トルクデマンド制御などの通常のエンジン回転数制御で求められた目標回転数を指示する手段であってこの発明におけるノーマルモード回転数算出手段に相当する。これらのいわゆるノーマルモード回転数と上記のいわゆるスポーツモード回転数とが回転数調停手段B33によって比較され(調停され)、大きい値の回転数が選択される。いわゆるマックスセレクトされる。こうして選択された回転数が最終回転数指示手段B34によって制御信号として出力される。したがって、アクセル開度が小さいことにより、ノーマルモード回転数がスポーツモード回転数より低回転数の場合には、スポーツモード回転数が維持されることになる。なお、アクセルペダルが大きく踏み込まれるなど、要求最大加速度を超える駆動要求量に増大するとダウンシフトが行なわれる。
このような制御は、無段変速機においては、低車速側の変速比(大きい値の変速比)を目標とした変速制御である。その結果、変速比が大きくなることにより最大駆動力あるいはエンジンブレーキ力が大きくなり、車両の挙動コントロールが機敏になり、いわゆるスポーティ感のある特性、あるいは運転者の運転指向もしくは走行路の状態などの走行環境に即した特性となる。なお、無段変速機を搭載している車両についてのこのような制御は、モード選択スイッチが搭載され、そのスイッチによって例えばスポーツモードが選択されている場合に実行するように構成してもよい。
一方、変速機13が有段変速機の場合には、図6に示すように制御する。有段変速機の変速制御では、目標とする変速段を定め、その変速段を設定するように変速機13のアクチュエータに制御指令信号が出力される。したがって、各変速段毎の車速と加速度との関係を示せば図6に示すようになり、これに指示SPIから求められた要求最大加速度率として100%および50%の要求最大加速度の線を書き加えると図6の太い実線のようになる。したがって、指示SPIから求められた要求最大加速度を示す線と現在時点の車速を示す線との交点に最も近い変速段の線で表される変速段が目標変速段となる。
本実施形態に係る車両制御装置による制御が実行されている場合、上記の図6で求められたスポーツモード目標変速段と、予め用意されている変速線図に基づくノーマルモード目標変速段(例えば、アクセル操作と、車速に基づいて定まる変速比)とが比較(ギヤ段調停)され、変速比が大きい低車速側の変速段が選択される。いわゆるミニマムセレクトされる。すなわち、有段変速機によるノーマルモード目標変速段は、アクセル開度などの駆動要求量と車速とによって各変速段の領域を定めた変速線図(変速マップ)に基づいて設定され、したがってアクセルペダルが大きく踏み込まれるなど、要求最大加速度を超える駆動要求量に増大するとダウンシフトが生じ、さらに車速が増大するとアップシフトが可能となる。
図6に示すスポーツモードギヤ段指示手段B41は、上述した指示SPIに基づいて求められたギヤ段を指示する手段であり、またノーマルモードギヤ段指示手段B42は通常のアクセルペダル開度と車速とによる変速線図に基づいて求められたギヤ段を指示する手段である。これらのいわゆるスポーツモードギヤ段とノーマルモードギヤ段とはギヤ段調停手段B43によって比較され(調停され)、より低速側のギヤ段(より変速比が大きいギヤ段)が選択される。いわゆるミニマムセレクトされる。こうして選択されたギヤ段が最終ギヤ段指示手段B44によって制御信号として出力される。すなわち、変速機13を駆動力源であるエンジンの回転数制御機構として機能させる。したがって、アクセル開度などにより、ノーマルモードギヤ段がスポーツモードギヤ段より高車速側のギヤ段である場合には、スポーツギヤ段が維持され、より低車速側のギヤ段(大きい変速比)が設定されることになる。
このような制御は、有段変速機においては、低車速側のギヤ段(大きい値の変速比)を目標とした変速制御である。その結果、変速比が大きくなることにより最大駆動力あるいはエンジンブレーキ力が大きくなり、車両の挙動コントロールが機敏になり、いわゆるスポーティ感のある特性、あるいは運転者の運転指向もしくは走行路の状態などの走行環境に即した特性となる。なお、このような制御は、モード選択スイッチが搭載され、そのスイッチによって例えばスポーツモードが選択されている場合に実行し、選択されていない場合に制御を禁止するように構成してもよい。
なお、図5に示す各手段の機能、あるいは図6に示す各手段の機能は、前述した電子制御装置28に備えさせることができ、あるいはスポーツモード制御用の電子制御装置を設け、そのスポーツモード制御用の電子制御装置に備えさせることができる。
すなわち、駆動要求量の増大に応じてエンジン回転数を増大させ、もしくはギヤ段を低速側ギヤ段に変化させる場合、そのエンジン回転数や低速側ギヤ段は、以下のように設定してもよい。車両の駆動力あるいはそれに基づく要求加速度は、アクセル開度などの駆動要求量や車速に基づいて求めることができるので、駆動要求量に基づいて求まる要求加速度が前述した指示SPIに基づいて求まる要求最大加速度率および車速から求まる加速度を超えている場合には、アクセル開度などの駆動要求量に基づいて求まる要求加速度を発生するように、エンジン回転数あるいはギヤ段を設定すればよい。あるいは駆動要求量が増大した時点に出力することのできる最大発生加速度は車速および変速比によって決まった値となるから、その最大発生加速度と指示SPIに基づいて例えば図5あるいは図6から求まる加速度との偏差を、アクセル開度などの駆動要求量のその最大値に対する割合によって案分した加速度を発生するように、エンジン回転数あるいはギヤ段を設定すればよい。すなわち、最大発生加速度と指示SPIに基づいて例えば図5あるいは図6から求まる加速度との間を、駆動要求量に応じて補間してもよい。
このように、指示SPIに基づく加速度から駆動要求量に基づく加速度に切り替える場合、その切り替えの制御応答性は、指示SPIが既に大きい場合ほど、速くしてもよい。すなわち、指示SPIが既に大きくなっていれば、運転者は、よりスポーティな走行、あるいはより機敏な走行を欲していると考えられ、その状態で駆動要求量が更に増大したのであるから、前述したマックスセレクトによって選択された目標回転数あるいはミニマムセレクトによって選択されたギヤ段を迅速に達成し、車両の加速特性を高めてもよい。これとは反対に指示SPIが比較的小さいのであれば、いわゆるマイルドな走行が求められているものと考えられるので、前述したマックスセレクトによって選択された目標回転数あるいはミニマムセレクトによって選択されたギヤ段をゆっくり達成してもよい。このようにすることにより加速度の変化が滑らかになり、求められている加速性とのズレが少なく、違和感を防止できる。
つぎに、この発明に係る車両制御装置を、内燃機関を駆動力源とし、かつ有段変速機を搭載した車両に適用した場合の変速段および駆動力の補正およびそれに伴う走行特性の変更の制御について説明する。図7は、要求駆動力から目標変速段および目標エンジントルクを求める例であり、その基本的な構成として、先ず、車速とアクセル開度とから要求駆動力が演算される(ブロックB1)。要求駆動力は、車体重量や車両に付与する動力性能などによって決められるものであるから、ブロックB1での演算は、車速とアクセル開度とに対応させて要求駆動力を定めたマップを用意しておき、そのマップに基づいて要求駆動力を求めることにより行われる。その要求駆動力に基づいて、一方では、変速段(ギヤ段)が演算される(ブロックB2)。有段変速機の変速制御は、車速と要求駆動力とをパラメータとして変速段領域あるいはアップシフト線およびダウンシフト線を設定した変速線図に基づいて行われるので、ブロックB2での変速段の演算は、予め用意してある変速線図に基づいて行う。こうして求められた要求変速段が変速制御装置(ECT)B3に制御指令信号として出力され、変速機13での変速制御が実行される。なお、車両1の動力伝達経路にロックアップクラッチ(LU)が設けられている場合には、予め用意したマップに基づいてそのロックアップクラッチの係合・解放を判断するとともに、その係合・解放を制御する指令信号も併せて出力される。
他方、前記ブロックB1で求められた要求駆動力と変速機13での実際の変速段とに基づいて要求エンジントルクが演算される(ブロックB4)。すなわち、変速段と車速とに基づいてエンジン回転数が決まるから、そのエンジン回転数と要求駆動力とに基づいて要求エンジントルクを演算することができる。こうして求められたエンジントルクを発生するようにエンジン(ENG)8が制御される(ブロックB5)。具体的にはスロットル開度が制御される。
前述したようにこの発明に係る車両制御装置では、前後加速度Gxや横加速度Gyあるいはこれらを合成した合成加速度などの瞬時SPIに基づき指示SPIが変化し、それに伴って要求最大加速度が変化する。その要求最大加速度は、図6を参照して説明したように変速制御に反映され、スポーツモードでの指示SPIに基づいて求まる変速段が、ノーマルモードでの変速段よりも低車速側の変速段であれば、その低車速側の変速段が最終指示変速段となる。図7を参照して説明した基本的な構成は、ノーマルモードでの変速制御を行うものであるから、指示SPIに基づく最終指示変速段がより低車速側の変速段であれば、これを上記のブロックB2で取り込み、要求変速段とする。その結果、相対的に大きい変速比が得られるので、最大駆動力あるいはエンジンブレーキ力が大きくなり、車両の挙動コントロールが機敏になり、いわゆるスポーティ感のある特性、あるいは運転者の運転指向もしくは走行路の状態などの走行環境に即した特性となる。
また、指示SPIに応じた加速特性とするためには、エンジン8が出力する動力を増減してもよく、その制御は、前述したブロックB1に補正駆動力を入力し、前述した基本構成で求まる要求駆動力を補正駆動力によって増減する。なお、その補正駆動力は、前述した指示SPIに基づいて求められるように構成されていればよい。例えば運転者の意図に合った実験やシミュレーションなどによって指示SPIと補正駆動力との関係を定めてこれを予めマップなどの形でデータとして用意しておき、走行中に得られた指示SPIと補正駆動力マップなどのデータとから補正駆動力を求めてもよい。
図8に示す例は、車速とアクセル開度とから変速段(ギヤ段)および要求駆動力を並行して求めるように構成した例である。前述したように、有段変速機の変速比は、車速とアクセル開度とによって変速段もしくはアップシフト線およびダウンシフト線を設定した変速線図に基づいて制御されるから、車速とアクセル開度とによって、一方では、変速段が演算され(ブロックB12)、他方で、車速とアクセル開度とから要求駆動力が演算される(ブロックB11)。この要求駆動力の演算は、前述した図7に示すブロックB1での演算と同様である。
ブロックB12で求められた要求変速段が変速制御装置(ECT)B13に伝送され、変速機13での変速制御が実行される。なお、車両1の動力伝達経路にロックアップクラッチ(LU)が設けられている場合には、予め用意したマップに基づいてそのロックアップクラッチの係合・解放を判断するとともに、その係合・解放を制御する指令信号も併せて出力される。
他方、前記ブロックB11で求められた要求駆動力と変速機13での実際の変速段とに基づいて要求エンジントルクが演算され(ブロックB14)、こうして求められたエンジントルクを発生するようにエンジン(ENG)8が制御される(ブロックB15)。そのブロックB14での制御は前述した図7に示すブロックB4での制御と同様であり、またブロックB15での制御は前述した図7に示すブロックB5での制御と同様である。
図8に示す構成においても、指示SPIに基づく最終指示変速段がより低車速側の変速段であれば、これを上記のブロックB12で取り込み、要求変速段とする。その結果、相対的に大きい変速比が設定されるので、車両の走行特性として加速性が増大する。また、指示SPIに応じた補正駆動力を前述したブロックB11に入力し、前述した基本構成で求まる要求駆動力を補正駆動力によって増減する。
さらに、図9に示す例は、車速とアクセル開度とに基づいて、変速機13およびエンジン8をそれぞれ独立して制御するように構成した例である。すなわち、車速とアクセル開度とに基づいて変速段が演算され(ブロックB22)、その演算で求められた要求変速段が変速制御装置(ECT)B23に伝送され、変速機13での変速制御が実行される。これらの制御は、図8に示すブロックB12およびブロックB13での制御と同様である。また、アクセル開度に基づいてスロットル開度が演算され(ブロックB24)、その要求スロットル開度に応じてエンジン8が制御される(ブロックB25)。なお、電子スロットルバルブを備えている場合には、アクセル開度と要求スロットル開度との関係は非線形とするのが一般的であり、アクセル開度が相対的に小さい状態では、アクセル開度の変化量に対してスロットル開度の変化量が小さく、アクセル開度が相対的に大きい場合には、アクセル開度の変化量とスロットル開度の変化量とが一対一の関係に近くなる。
基本構成を図9に示すように構成した場合であっても、指示SPIに基づく最終指示変速段がより低車速側の変速段であれば、これを上記のブロックB22で取り込み、要求変速段とする。その結果、相対的に大きい変速比が設定されるので、車両の走行特性として加速性が増大する。また、指示SPIに応じた補正スロットル開度を前述したブロックB24に入力し、前述した基本構成で求まる要求スロットル開度を補正スロットル開度によって増減する。すなわち、指示SPIが高くなった場合にアクセルに対する駆動力源の出力特性を変える(例えば、出力特性をあげる)構成としてもよい。
上述したようにこの発明に係る車両制御装置においては、アクセルペダル12を踏み込んで加速した場合や、ブレーキペダル7を踏み込んで減速した場合、あるいはステアリングホイール16を回転させて旋回した場合など、加減速や旋回などの意図に基づいて合成加速度が増大すると、指示SPIが合成加速度の増大に応じて直ちに増大する。そして、その指示SPIの増大に応じて、余裕駆動力が増大し、瞬時に要求する加速度が発生し、いわゆるスポーティな走行を行うことのできる走行特性となる。そして、運転者による上記の操作は、走行路の勾配など走行環境に応じた走行を行うべく実行されることが通常であるから、結局、上記の走行特性の変更は、運転者の指向や走行環境を反映したものとなる。
例えば、登坂路に差し掛かると、車両は重力加速度が作用する方向とは反対の方向に移動するので、加速度センサは実加速度に対応する値よりも大きい値を出力する。そのため、傾斜のない平坦路を走行している場合に比較して加速時は瞬時SPIが大きくなる。それに伴って、指示SPIが大きくなるから、車両の加速特性は加速力が大きくなる方向に変更される。そのため、登坂路では、相対的に大きい駆動力を得ることができる。これとは反対に降坂路では、加速度センサが実加速度に対応する値より小さい値を出力するので、減速時は瞬時SPIが相対的に小さくなる。しかしながら、降坂路で車速の増大を抑えるようにブレーキ操作すると、ブレーキ操作に伴う加速度に重力加速度が加わるので、加速度センサの出力値が相対的に大きくなり、その結果、瞬時SPIが大きくなり、相対的に大きいエンジンブレーキ力を得ることができる。したがって、登坂路走行および降坂路走行のための特別な加減速操作が必要なくなり、あるいは緩和され、一層ドライバビリティが向上する。また、一般に知られている高車速側の変速比を禁止もしくは制限するなどのいわゆる登降坂制御を軽減でき、あるいは不要にすることが可能になる。
また、この発明に係る上記の車両制御装置では、複数方向の加速度に基づいて車両の走行特性を変化させるにあたり、加速度の発生の程度あるいはその加速度の大きさ、もしくは運転者が抱く運転感覚や挙動に対する影響が、加速度の方向に応じて異なる場合があることに鑑み、所定の方向の加速度に基づく走行特性の変化の程度(言い換えれば、走行特性の反映の仕方)を他の方向の加速度とは異ならせたので、複数方向の加速度に基づく走行特性の変更をより的確に行うことが可能になる。
なお、前述した具体例では、車両が走行を開始すると、前後左右いずれかの方向の加速度が生じ、それに応じて指示SPIが増大していき、これに対して指示SPIの低下は相対的に遅延させられるから、指示SPIおよびそれに伴う要求最大加速度率を、走行開始後の経過時間や走行距離に従って増大することもできる。また、本実施形態では、走行開始後の経過時間や走行距離に応じて指示SPIを増大させる場合、相対的に大きい値の瞬時SPIが継続した場合には、指示SPIを更に大きくするように構成することができる。言い換えれば、一時的に瞬時SPIが大きくなった場合にその瞬時SPIに応じた指示SPIを設定するのに対して、大きい値の瞬時SPIが継続した場合あるいは大きい値の瞬時SPIの頻度が高い場合には、瞬時SPIの値が指示SPIの値を超えていなくても、指示SPIの値を徐々に増大させる。例えば、瞬時SPIが指示SPIを超えなくとも、両者の偏差が小さくなった場合に、指示SPIを上げる構成としてもよい。
なお、車両の走行特性に影響を与え、また走行特性を決める要因は、上述した変速比を制御するだけではないのであり、アクセル操作に対するエンジントルクの出力特性、操舵角あるいは操舵力に対する前輪の転舵角の関係である操舵特性、懸架装置4による振動の減衰特性あるいはそのバネ定数、四輪駆動車における前輪と後輪とに対するトルク配分率に基づく回頭性(旋回性)などがある。この発明に係る車両制御装置は、これらの各特性を、加速度から求められる指標に基づいて変更するように構成することができる。その例を挙げると、前述した指示SPIに合わせて、エンジン8の出力応答性を適正にし、すなわちスロットル開度の増大割合を適正にし、前記アシスト機構18によるアシストトルクを適正にしていわゆるダイレクト感を適正にし、さらに操舵機構15におけるギヤ比を適正にして、また後輪に対するトルク配分量を適正にして回頭性を適正にする。このような各特性を変更する制御は、それぞれの機構に設けられているアクチュエータの出力特性を変更することにより行うことができる。
また、この発明の車両制御装置は、車両の加速特性あるいは動力特性を変更する場合以外に、車両の走行特性の一つである操舵特性や懸架特性などを変更する場合にも使用することができる。図10はその操舵特性を上述した指示SPIに基づいて変更する制御を説明するためのブロック図であり、可変歯車比ステアリングギヤ(VGRSギヤ)を用いた電動パワーステアリング機構(EPS)を模式的に示している。操舵力を受けて車両の幅方向(横方向)に前後動するラック30が設けられ、このラック30にはVGRSギヤユニット31のギヤが噛み合っている。その歯車比を変更するためのVGRSアクチュエータ32が、VGRSユニット31に付設されている。また、操舵された方向へのラック30の移動を補助(アシスト)するEPSギヤモータ33が設けられている。さらに、VGRSアクチュエータ32に指令信号を出力して前記歯車比を変更するギヤ比演算部34と、前記EPSギヤモータ33が出力するべきトルク(ラック30に与える推力)を演算して指令信号として出力するアシストトルク演算部35とが設けられている。これら、伝動パワーステアリング機構や各演算部は、一般に知られている構成のものを使用することができる。
上記の各演算部34,35には、車速、操舵角、操舵トルクの検出値がデータとして入力されている。これらのデータは、それぞれに応じて設けられているセンサで得ることができる。これに加えてギヤ比演算部34には、補正ギヤ比がデータとして入力されている。この補正ギヤ比は、前記VGRSアクチュエータ32に対する指令信号を補正するためのギヤ比であり、前述した指示SPIに応じた値に設定するように構成されている。具体的には、指示SPIに対応する補正ギヤ比を定めたマップを予め用意し、そのマップによって補正ギヤ比を求めればよい。その指示SPIと補正ギヤ比との関係は必要に応じて適宜に決めておくことができる。
一方、アシストトルク演算部35には、上記の車速、操舵角ならびに操舵トルクに加えて、補正アシストトルクがデータとして入力される。この補正アシストトルクは、前記EPSギヤモータ33に対する指令信号を補正するためのトルクであり、前述した指示SPIに応じた値に設定するように構成されている。具体的には、指示SPIに対応する補正アシストトルクを定めたマップを予め用意し、そのマップによってアシストトルクを求めればよい。その指示SPIと補正アシストトルクとの関係は必要に応じて適宜に決めておくことができる。
したがって図10に示すように構成した場合には、車両に生じている加速度に基づいて求められる指示SPIの大小に応じて、VGRSユニット31における歯車比が変更され、また操舵力をアシストするトルクが変更される。
さらに、図11は懸架特性を上述した指示SPIに基づいて変更する制御を説明するためのブロック図であり、懸架機構(図示せず)による車高長および振動の減衰係数ならびにばね定数を制御するように構成した例である。これら車高長および振動の減衰係数ならびにばね定数の要求値を演算する演算部40が設けられている。この演算部40は、一例としてマイクロコンピュータを主体として構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータを使用して演算を行うことにより、要求車高長および要求減衰係数ならびに要求ばね定数を求めるように構成されている。そのデータの例を挙げると、車速、右前輪(FR)ハイトコントロールセンサの検出信号、左前輪(FL)ハイトコントロールセンサの検出信号、右後輪(RR)ハイトコントロールセンサの検出信号、左後輪(RL)ハイトコントロールセンサの検出信号、右前輪(FR)上下G(加速度)センサの検出信号、左前輪(FL)上下G(加速度)センサの検出信号、右後輪(RR)上下G(加速度)センサの検出信号、左後輪(RL)上下G(加速度)センサの検出信号がデータとして入力されている。これらは、一般に知られている装置と同様である。
そして、図11に示す例では、補正車高長および補正減衰係数ならびに補正ばね定数が、懸架特性の制御のためのデータとして入力されている。補正車高長は、前記指示SPIに応じて車高長を補正するためのデータであり、例えば指示SPIに対応する補正車高長を定めたマップを予め用意し、そのマップによって補正車高長を求めるように構成することができる。また、補正減衰係数は、ショックアブソーバーなどの振動減衰作用を行う機器における減衰係数を補正するためのデータであり、例えば指示SPIに対応する補正減衰係数を定めたマップを予め用意し、そのマップによって補正減衰係数を求めるように構成することができる。補正減衰係数は、指示SPIが大きいほど大きい値とされ、懸架装置がいわゆる硬い感じの特性に設定される。補正ばね定数も同様であって、懸架装置におけるばね定数を補正するためのデータとして、例えば指示SPIに対応する補正ばね定数を定めたマップを予め用意し、そのマップによって補正ばね定数を求めるように構成することができる。補正ばね定数は、指示SPIが大きいほど大きい値とされ、懸架装置がいわゆる硬い感じの特性に設定される。
上記の演算部40は、上述した各データを使用して演算を行い、算出された要求車高長を車高長制御部41に制御指令信号として出力し、指示SPIに応じた車高長に制御するように構成されている。具体的には、指示SPIが相対的に大きい場合には、車高が相対的に低くなるように制御される。また、演算部40は演算の結果得られた要求減衰係数を減衰係数制御部42に制御指令信号として出力し、指示SPIに応じた減衰係数に制御するように構成されている。具体的には、指示SPIが相対的に大きい場合には、減衰係数が相対的に大きくなるように制御される。さらに、演算部40は演算の結果得られた要求ばね定数をばね定数制御部43に制御指令信号として出力し、指示SPIに応じた減衰ばね定数に制御するように構成されている。具体的には、指示SPIが相対的に大きい場合には、ばね定数が相対的に大きくなるように制御される。
以上のように、この発明に係る車両制御装置は、走行特性の一例である懸架特性を加速度に基づいて求められる指示SPIなどの制御指標に応じて変化させ、運転者の意図と走行環境および車両の走行状態に適した懸架特性を設定することができる。その結果、前後および/または左右の加速度が相対的に小さいいわゆる滑らかな走行の場合には、懸架特性がいわゆる軟らかい感じの特性となって乗り心地が向上し、また前後および/または左右の加速度が相対的に大きいいわゆる俊敏な走行が要求されている場合には、懸架特性がいわゆる硬い感じの特性となり、車体の前後左右の沈み込みや跳ね上がりあるいはローリングやピッチングが抑制されてドライバビリティが向上する。なお、加速度は加速度センサの絶対値あるいは操作系や車両運動の情報に基づき算出もしくは組合せてもよい。
さらに図13はこの発明に係る車両制御装置で実行される他の制御の一例を説明するためのフローチャートであり、先ず、車両が旋回しているか否かが判断される(ステップS1)。この判断は、操舵角度もしくは転舵角度が予め定めた閾値以上であるか否か、あるいは車両に生じている実際のヨーレートが所定値以上か否か、さらに前述した合成加速度または瞬時SPIを表すベクトルと車両の前後方向とのなす角度が所定角度以上か否かなどを判断することにより行うことができる。なお、その判断基準となる値は、運転者の意図に合った実験やシミュレーションなどによって予め定めることができる。
車両が直線的に走行していることによりステップS1で否定的に判断された場合には、スポーツモードとノーマルモードとの調停が行われ(ステップS2)、リターンする。この「調停」とは、前述した図5に示す回転数調停手段B33によりマックスセレクトを行って選択された、より大きい回転数を最終回転数指示手段B34が出力する制御である。あるいは図6に示すギヤ段調停手段B43によりミニマムセレクトを行って選択された、より低車速側のギヤ段を最終ギヤ段指示手段B44が出力する制御である。したがって、要求最大加速度率に応じて車両としての余裕駆動トルクが増大するので、運転者が意図した走行を行うことができる。
これに対して車両が旋回していることによりステップS1で肯定的に判断された場合には、指示SPIによるエンジン回転数もしくは変速段の制御が維持され(ステップS3)、リターンする。さらに、アクセル開度などの駆動要求量に基づいて求まるエンジン回転数もしくはギヤ段が、指示SPIに基づいて求まるエンジン回転数やギヤ段を超えたとしても、指示SPIに基づいて求まるエンジン回転数やギヤ段が維持されてもよい。
この発明に係る車両制御装置では、前述した合成加速度などの車両の走行状態(瞬時SPI)に基づいて指示SPIなどの指標を求め、これを更に要求最大加速度率などのいわゆる中間指標に置き換え、その中間指標に基づいて余裕加速度が得られるエンジン回転数あるいは変速比などを設定するように構成することができる。その場合、上記の瞬時SPIや指示SPIなどの指標によって表される運転者の意図を、全てもしくは常時、走行状態や加速特性などに反映させる必要はなく、車両が走行している状況あるいは駆動状態もしくは運転者操作による駆動要求量などに応じて、スポーツ度の走行状態や加速特性に対する反映のさせ方を異ならせてもよい。例えば、比較的低車速で走行し、また加減速の程度が比較的緩やかな状態では、前述した瞬時SPIが求まり、それに応じた指示SPIが求まるとしても、アクセル開度などによって現れる駆動要求量以上にエンジン回転数を引き上げたり、あるいは変速比を低車速側に設定する必要はなく、運転者操作による駆動要求量に応じた加速性になれば良いものと考えられる。
このような制御の一例を説明すると、前述した具体例においては、指示SPIを要求最大加速度率に置き換えるように構成されているので、その置き換えのためのマップを図14に示すように構成すればよい。図14に示すマップは、前述した図4に示すマップを変更したものであり、指示SPIが予め定めた第1の所定値Yより小さい値から増大する場合、その第1の所定値Yより大きい第2の所定値Xになるまでは、要求最大加速度率を「0」とし、指示SPIが第2の所定値Xに到った時点に、その指示SPIに対応する要求最大加速度率が求まるように構成されている。なお、第2の所定値Xに対応する要求最大加速度率は、前述した図4に示すマップによって求まる値と同じである。また、指示SPIが第2の所定値Xより大きい値から低下する場合、第2の所定値Xを超えてそれより小さい第1の所定値Yに低下するまでは、各指示SPIに応じた要求最大加速度率が求まるように構成されている。すなわち、要求最大加速度率が「0」から立ち上がる指示SPIと、要求最大加速度率が「0」に低下する指示SPIとの間に所定のヒステリシスが設定されている。
したがって、図14に示すマップを使用した制御では、前後加速度および/または横加速度が小さいことにより指示SPIが小さい状態では、要求最大加速度率が「0」に維持され、いわゆる加速性を向上させる制御が実行されず禁止され、運転者のアクセル操作開度などの駆動要求量に基づいたエンジン回転数あるいはギヤ段が設定される。指示SPIが小さい状態は、例えば市街地あるいは繁華街を走行している場合に生じ、その過程で何からの要因で一時的に前後加速度あるいは横加速度が大きくなり、それに伴って指示SPIが増大したとしても、指示SPIが第2の所定値Xに至るまでは、要求最大加速度率の増大としては現れないので、市街地など走行環境に適した走行を行うことができる。
これに対して、指示SPIが前述した第2の所定値X以上になって指示SPIに応じた要求最大加速度率が設定された後は、指示SPIが第2の所定値Xを下回ったとしても、第1の所定値Yに低下するまではその指示SPIに対応した要求最大加速度率が設定され、運転者の意図に合った制御が継続できる。したがって、前述したようにヒステリシスが設定されていることに伴って、制御のハンチングを回避することができる。
また、上述した図2には、指示SPIを増大させる場合、ステップ的(段階的)に増大させる例を示してあるが、この発明では指示SPIとして説明されている指標を増大させる場合、リニアーに(連続的に)増大させるように構成してもよい。
さらに、この発明は、前述したように、電子制御装置を主体として構成され、かつ実行される。
なお、上述したようなこの発明の車両制御装置による制御と、関連技術とを組み合わせて実施することもできる。例えば、前述した特許文献1に記載されている装置におけるニューロコンピュータやニューラルネットワークなどの関連技術をこの発明の制御技術に適用して、この発明による制御を実施することもできる。
1…車両、 2…前輪、 3…後輪、 4…懸架装置、 5…ショックアブソーバー、 6…モータ、 7…ブレーキペダル、 8…内燃機関(エンジン)、 10…スロットルバルブ、 11…アクチュエータ、 12…アクセルペダル、 13…変速機、 15…操舵機構、 16…ステアリングホイール、 17…ステアリングリンケージ、 18…アシスト機構、 19…車輪速センサ、 20…アクセル開度センサ、 21…スロットル開度センサ、 22…エンジン回転数センサ、 23…出力回転数センサ、 24…操舵角センサ、 25…前後加速度センサ、 26…横加速度センサ、 27…ヨーレートセンサ、 28…電子制御装置(ECU)。

Claims (15)

  1. 車両の走行状態に基づく指標を求め、前記指標に応じて前記車両の走行特性を変化させる車両制御装置において、
    前記指標は、前記車両の走行中に生じている加速度を繰り返し瞬時的に求めた瞬時加速度に基づいて求められ、かつ前記瞬時加速度が大きいほど前記車両の走行の機敏さを増大させる値に設定されるとともに前記瞬時加速度が小さいほど前記車両の走行の機敏さを低下させる値に設定される指示指標を含み、
    前記瞬時加速度の値が前記指示指標の値の元になった前記瞬時加速度の値以上の所定値になった場合に前記指示指標の値を該所定値に応じた値に素早く増大させかつ保持する一方、前記瞬時加速度の値が前記保持されている指示指標の値の元になった前記瞬時加速度の値よりも低下した場合に、前記指示指標の値を前記瞬時加速度の値の低下に対して遅れて低下させる指標設定手段を備え、
    前記指標設定手段は、前記素早く増大させた指示指標の保持を、予め定めた条件が成立するまで継続する指標保持手段と、前記条件が成立したことにより前記指示指標の値を前記車両の走行の機敏さが低下する値に低下させる指標低下手段とを備えている
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記瞬時加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前後瞬時加速度成分と横瞬時加速度成分との瞬時合成加速度を含み、
    前記指示指標は、前記瞬時合成加速度の極大値に基づいて設定されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記瞬時合成加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前方瞬時加速度成分と後方瞬時加速度成分との少なくとも一方と横瞬時加速度成分との絶対値を合成した加速度を含むことを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記瞬時合成加速度は、前記車両の走行中に繰り返し求められる前方瞬時加速度成分と後方瞬時加速度成分との少なくとも一方と横瞬時加速度成分との自乗の和の平方根で表される加速度を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の車両制御装置。
  5. 前記条件は、保持されている前記指示指標の元になった瞬時加速度の値より小さい値の瞬時加速度が継続している時間を要件として成立するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両制御装置。
  6. 前記指標低下手段は、繰り返し求められている前記瞬時加速度の値と保持されている前記指示指標の値の元になった瞬時加速度の値との偏差の時間積分を行って時間偏差積分値を求めている際に、前記偏差が予め定めた所定値以下になった場合に前記条件の成立を遅延させるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両制御装置。
  7. 前記指標低下手段は、前記条件が成立するまでの経過時間が相対的に長い場合には、相対的に短い場合に比較して前記指示指標の値を緩やかに低下させるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両制御装置。
  8. 前記指標設定手段は、前記条件の成立が遅延させられた場合には、前記時間偏差積分値を減少させることを特徴とする請求項6に記載の車両制御装置。
  9. 前記車両は、駆動力源と、前記駆動力源の回転数を制御する回転数制御機構とを備え、
    前記駆動力源の目標回転数を前記指示指標に基づいて求めるスポーツモード回転数算出手段と、
    前記駆動力源の目標回転数を運転者のアクセルペダル操作開度と車速とに基づいて求めるノーマルモード回転数算出手段と、
    前記スポーツモード回転数算出手段によって求められた目標回転数と前記ノーマルモード回転数算出手段で求められた目標回転数のうち大きい値の目標回転数を達成するように前記回転数制御機構を制御する最終回転数指示手段とを更に備えている
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両制御装置。
  10. 前記車両が旋回している場合には、前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数を保持するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の車両制御装置。
  11. 前記最終回転数指示手段は、前記ノーマルモード回転数算出手段で求められた目標回転数が前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数より高回転数の場合、その時点における前記スポーツモード回転数算出手段で求められた目標回転数と車両としての最大発生加速度を生じさせる回転数との差を、駆動要求量に基づいて補間した回転数を達成するように前記回転数制御機構を制御する手段を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の車両制御装置。
  12. 前記指示指標の増加中においては、第1の閾値に達するまでは、前記車両の加速性の向上制御を実行することなく、前記第1の閾値に達した後、前記車両の加速性の向上制御を実行し、
    前記指示指標が減少中においては、前記第1の閾値より小なる第2の閾値に達するまでは、第1の閾値に達したとしても、前記車両の加速性の向上制御を実行するが、前記第2の閾値に達した後は、前記車両の加速性の向上制御を禁止する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両制御装置。
  13. 前記指示指標に応じて前記車両の走行特性を変化させる制御を禁止するスイッチを有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両制御装置。
  14. 前記指標低下手段は、前記偏差を時間経過に応じて積分した値に応じて、保持されている前記指示指標の値の下げ方を変えることを特徴とする請求項6に記載の車両制御装置。
  15. 前記指示指標の値に応じて、アクセル操作に対する駆動力源の出力特性を変えることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の車両制御装置。
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