JP5585669B2 - 固定部材解体システム、固定部材解体方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
また、解体する電化製品は、製品ごとに、その大きさや、部品の固定方法も異なるため、解体作業のオートメーション化が難しく、手作業により、各製品を解体していた。
例えば、作業内容ごとに割り当てられた解体作業員が、搬送ベルトで搬送される解体対象であるテレビを順次解体していく方法が採られていた(例えば、特許文献1参照)。
また、家電製品の多くは固定部材が飛び出さないように設計されているため、固定部材の固定が解除されているのかどうかが判断しにくくなっていた。よって、固定部材の固定の解除が不十分な場合、解体作業に時間がかかる問題があった。
このように、本発明の一実施形態に係る固定部材解体システムによれば、固定部材による固定が解除したかどうかを判断しながら、固定部材による固定を解除することができる。よって、固定部材による固定を確実に解除しながら解体対象を解体することができるため、効率よく解体を行うことができる。また、固定部材による固定の解除が不十分なために再度、同じ固定部材による固定を解除する等の作業が発生しないため、解体時間を短縮することができる。さらに、固定部材による固定の解除が判定された場合、迅速に、次の固定部材の解除を行うことができるため、無駄な時間を排除し、解体時間を短縮することができる。
このように、本発明の一実施形態に係る固定部材解体システムによれば、固定が既に解除されている固定部材の解除を再度実行してしまうという事態や、固定部材による固定の解除が不十分なために再度同じ固定部材による固定を解除するという事態を防止し、解体時間を短縮することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る固定部材解体システム100の構成を示すブロック図である。
図1に示す通り、本実施形態に係る固定部材解体システム100は、高さ測定ユニット1と、固定部材検出ユニット2と、固定部材解体ユニット3と、搬送ユニット4と、統括制御ユニット5とを含む。統括制御ユニット5は、高さ測定ユニット1と、固定部材検出ユニット2、固定部材解体ユニット3、および搬送ユニット4を、統括的に制御する。
本実施形態に係る固定部材解体システム100は、固定部材検出ユニット2により解体対象に固定されている固定部材を検出し、検出された固定部材を固定部材解体ユニット3により解体するシステムである。本実施形態において、この固定部材解体システム100の解体対象として、例えば、ネジ留めされているディスプレイDPのキャビネットを例に、以下説明する。また、本実施形態において、固定部材は、ネジであり、以下、固定部材をネジNJと呼称する。さらに、ネジNJの固定解除方法としては、固定解除ツール、例えばドライバービッドを用いて、ネジ留めされているネジNJを緩ませる方向に回転させてディスプレイDPのキャビネットから取り外す方法の一例を用いて、以下説明する。しかしながら、本発明はこの例に限られない。
図示の通り、搬送ユニット4は、搬送ベルト401と搬送ローラ402とを備え、搬送ローラ402の回転を制御することにより、予め決められた搬送方向に搬送ベルト401を搬送する。なお、この搬送ユニット4は、統括制御ユニット5によって、搬送速度や搬送タイミング等が制御されるものであってもよい。
搬送ユニット4の付近には、搬送ユニット4による搬送方向の上流側から下流側に沿って、高さ測定ユニット1、固定部材検出ユニット2、ならびに固定部材解体ユニット3がこの順番で設置されている。この搬送ベルト401上には解体対象であるディスプレイDPが載置されており、搬送ユニット4が、高さ測定ユニット1、固定部材検出ユニット2、固定部材解体ユニット3の順番で、ディスプレイDPをこれらに搬送する。このディスプレイDPは、搬送ベルト401上に背面を上にして載置されており、搬送ベルト401上のディスプレイDPには、その上面にネジNJが見えている。なお、搬送方向は図示の通り直線でなくてもよく、固定部材解体システム100が設置される環境に応じて変更可能である。
高さ測定ユニット1は、搬送ベルト401に載置されたディスプレイDPの垂直方向の長さ、すなわちディスプレイDPの厚みを測定する。本実施形態において、ディスプレイDPは、背面を垂直方向の上に、表示面を垂直方向の下にして、搬送ベルト401上に載置される。高さ測定ユニット1は、搬送ベルト401によって搬送されるディスプレイDPの最も高い部分の高さ位置を測定することによって、ディスプレイDPの垂直方向の長さを測定する。高さ測定ユニット1は、測定結果である垂直方向の長さを示す高さ情報を固定部材検出ユニット2に出力する。
なお、本実施形態において、解体対象がディスプレイDPである例について説明するため、高さ測定ユニット1は、ディスプレイDPの厚みを垂直方向の長さとして測定する。しかし、本発明はこれに限られず、高さ測定ユニット1は、予め決められた面を下にして載置された解体対象の垂直方向の長さを測定すればよく、垂直方向に長い長さをもつ解体対象に対しても適用可能である。
本実施形態において、固定部材検出ユニット2は、例えば、高さ測定ユニット1が測定したディスプレイDPの高さ情報に基づき、ディスプレイDPの垂直方向の長さの半分の高さ位置で焦点が合うようにディスプレイDPを撮像し、この撮像画像に基づき、ネジNJを検出する。このネジNJの検出方法を、以下、単数撮像に基づく検出方法という。
しかし、本発明はこれに限られず、固定部材検出ユニット2は、高さ測定ユニット1が測定したディスプレイDPの高さ情報に基づき、ディスプレイDPの厚み方向にそれぞれ異なる位置で焦点が合うようにディスプレイDPを撮像し、それぞれディスプレイDPの垂直方向において焦点が合う高さ位置が異なる複数の撮像画像に基づき、ネジNJを検出するものであってもよい。このネジNJの検出方法を、以下、複数撮像に基づく検出方法という。
なお、ネジNJの位置は、ディスプレイDPにおいて決められた位置決め基準位置Pを原点(0,0,0)としてXYZ座標値で示される。本発明はこれに限られず、ネジNJの位置は、ディスプレイDPにおいて決められた位置決め基準位置Pを原点としてXY座標値で示されるものであってもよい。
この位置決め基準位置Pを原点(0,0,0)とする三次元空間をステージ座標空間という。このステージ座標空間は、XY平面が水平面と一致し、Z軸方向が垂直方向と一致している。なお、X軸−方向から+方向に向かう方向が搬送方向(つまり、上流から下流に向かう方向)と一致し、Z軸−方向から+方向に向かう方向が上下方向(つまり、垂直方向に下側から上側に向かう方向)と一致している。
具体的に説明すると、固定部材検出ユニット2は、解体対象であるディスプレイDPについての水平面方向の全領域を撮像した撮像画像のデータに基づき、固定部材であるネジNJを検出し、検出されたネジNJのXY座標値を算出する。ここで算出されるネジNJの位置は、ディスプレイDPのステージ座標空間において予め決められた位置決め基準位置P(0,0,0)に対するXY座標値で示される。なお、この位置決め基準位置P(0,0,0)は、位置決めされたディスプレイDPの一角であり、詳細については後述する。
なお、本発明はこれに限られず、固定部材検出ユニット2は、ネジNJのXY座標値のみを算出し、位置情報として固定部材解体ユニット3に送信するものであってもよい。
また、単数撮像に基づく検出方法が利用される場合、固定部材解体ユニット3は、高さ測定ユニット1によって測定された高さ情報に基づき、ドライバービッドの移動速度を変更する。具体的説明すると、固定部材解体ユニット3は、ドライバービッドを垂直方向に降下させてネジNJに近づける際、ディスプレイDPの上面までドライバービッドを降下させる速度を、ドライバービッドを垂直方向においてディスプレイDPの最も高い位置から下方に降下させる速度に比べて速くする。これにより、固定部材解体ユニット3は、ネジNJの上方の近傍まで迅速にドライバービッドの先端を移動させることができる。また、固定部材解体ユニット3は、ドライバービッドでネジNJの固定を解除させる際には、解除に応じた速度でドライバービッドを移動させることができる。
図3は、高さ測定ユニット1の概略を説明するための図である。図3に示す通り、高さ測定ユニット1は、例えば、発光装置101と、受光装置102を備える。
この発光装置101は、垂直方向に並んだ複数の発光部101_1〜101_nを備える。これら複数の発光部101_1〜101_nは、それぞれ異なる高さの位置に配置されている。本実施形態において、発光部101_1は、最も高い位置に位置されている。一方、発光部101_nは、最も低い位置に位置されている。これら発光部101_1〜101_nは、受光装置102に向かって水平方向に光を出射する。
受光装置102は、発光装置101から出射される光を受光する受光部を備える。本実施形態において、受光装置102は、複数の発光部101_1〜101_nからの光をそれぞれ受光する受光部102_1〜102_nを備える。この受光装置102は、受光部102_1〜102_nによる受光の有無に基づき、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)を測定する。
例えば、発光装置101と受光装置102との間を通過するディスプレイDPによって発光装置101からの光が遮光された場合、受光装置102は、この遮光された発光部101_1〜101_nからの光の出射位置のうち最も高い位置がディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)に相当すると判定する。本実施形態において、受光装置102は、遮光された発光部101_1〜101_nのうち最も高い位置にある発光部からの光の出射位置(つまり、発光部の設置位置)を示す高さを、ディスプレイDPの垂直方向の長さを示す高さ情報として、固定部材検出ユニット2に出力する。
図4は、固定部材検出ユニット2の概略を説明するための図である。図4に示す通り、固定部材検出ユニット2は、カメラ201を保持した状態で、このカメラ201をXZ空間内で移動させるXZ移動機構202を備える。このXZ移動機構202は、カメラ201を支持する支持部202aと、この支持部202aをZ軸方向に移動可能に支持するZ移動機構202zと、このZ移動機構202zをX軸方向に移動可能に支持するX移動機構202xとを備える。
このXZ移動機構202が動作することによりカメラ201をX軸方向に沿って水平に移動させ、カメラ201が解体対象であるディスプレイDPの水平面方向の全域を撮像する。なお、本実施形態において、カメラ201は、ディスプレイDPの横方向(Y方向)の全域を同時に撮像可能なラインセンサカメラである。XZ移動機構202は、搬送ベルト401に載置されたディスプレイDPの背面の全域を撮像するように、カメラ201をX軸方向に沿って水平に移動させる。カメラ201は、X軸方向に沿って水平に1回移動されることにより、ディスプレイDPの背面の全域を撮像し、一枚の画像としてディスプレイDPを撮像することができる。
一方、複数撮像に基づく検出方法が利用される場合、XZ移動機構202は、搬送ベルト401に載置されたディスプレイDPの垂直方向の長さを示す高さ情報に基づき、垂直方向(Z軸方向)においてディスプレイDPの最も高い位置で焦点が合う基準カメラ位置、および、垂直方向に基準カメラ位置よりもディスプレイDPに近い位置に、ディスプレイDPを撮像するカメラ201を段階的に移動させる。このXZ移動機構202は、例えば、基準カメラ位置を初期位置として、この初期カメラ位置から、予め決められた降下量(例えば、5mm)ずつ、カメラ201をディスプレイDPに近づけるようにカメラ201を移動させる。
図5は、本実施形態に係る解体対象であるディスプレイDPの断面的な概略図の一例を示す。
このディスプレイDPは、例えば、厚さが50mmである。よって、載置されたディスプレイDPの垂直方向において最も高い位置は、搬送ベルト401の上面(Z座標値=ZL)から高さ位置ZH(Z座標値=ZH)の位置である。すなわち、垂直方向においてディスプレイDPの最も高い部分の高さ位置は、Z座標値=50mmとなる位置である。
XZ移動機構202は、垂直方向においてディスプレイDPの最も高い部分の高さ位置の半分の高さ位置ZM(Z座標値=ZM)に焦点が合うようにカメラ201を位置させる。例えば、XZ移動機構202は、高さ位置ZMの被写体面であってX座標値=XAの位置にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を位置させる。そして、XZ移動機構202は、高さ位置ZMの被写体面に焦点を合わせた状態のまま、X座標値=XBの位置まで、カメラ201をX軸方向の+方向に沿って水平に移動させる。
図6は、本実施形態に係る解体対象であるディスプレイDPの断面的な概略図の一例を示す。
このディスプレイDPは、厚みが50mmである。よって、載置されたディスプレイDPの垂直方向において最も高い位置は、搬送ベルト401の上面から高さ位置H0=50mmの位置である。すなわち、垂直方向においてディスプレイDPの最も高い部分の高さ位置は、Z座標値=50mmとなる位置である。ここで、カメラ201が、垂直方向においてディスプレイDPの最も高い部分の高さ位置、つまり、ディスプレイDPの厚みをZ座標値とした位置に焦点が合うように位置される位置を、基準カメラ位置という。
このディスプレイDPの垂直方向において、基準カメラ位置から、予め決められたカメラ201の降下量(例えば、5mm)ごとに、搬送ベルト401にカメラ201を段階的に近づける。つまり、カメラ201の焦点が合う被写体面の高さ位置は、高さ位置H1,H2,H3・・・H10と変化する。
例えば、固定部材検出ユニット2は、高さ位置H0の被写体面においてX座標値=XAの位置にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を位置させる。そして、固定部材検出ユニット2は、高さ位置H0の被写体面に焦点を合わせた状態のまま、カメラ201をX軸方向の+方向に沿って水平に移動させる。固定部材検出ユニット2は、カメラ201をX座標値=XBの位置まで移動させた後、予め決められた降下量(5mm)だけ、カメラ201をZ軸方向に沿って降下させる。つまり、固定部材検出ユニット2は、高さ位置H1の被写体面においてX座標値=XBの位置にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を移動させる。
このようにして、固定部材検出ユニット2は、カメラ201をXZ面においてジグザグに移動させる。これにより、カメラ201は、ディスプレイDPの垂直方向においてそれぞれ異なる高さ位置で焦点が合うように撮像された画像を複数枚、撮像することができる。
なお、ここまでカメラ201にラインセンサカメラを使用した場合の動きの一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、広角対応のエリアセンサカメラを使用して、カメラ201の移動方向をZ軸方向のみとしてもよい。
図8に示す通り、XZ移動機構202は、駆動制御部204と接続されている。この駆動制御部204は、XZ移動機構202に動力を提供し、XZ移動機構202の動作を制御する。
駆動制御部204は、X移動機構202xおよびZ移動機構202zを、それぞれ動作させるためのモータ制御部241xおよびモータ制御部241zと、駆動部242xおよび駆動部242zと、モータ243xおよびモータ243zとを備える。
モータ制御部241xおよびモータ制御部241zは、X移動機構202xおよびZ移動機構202zのそれぞれの動作量(移動距離)に応じた駆動コマンドを駆動部242xおよび駆動部242zにそれぞれ出力する。この駆動部242xおよび駆動部242zは、入力する駆動コマンドに応じて、モータ243xおよびモータ243zをそれぞれ駆動させる。このモータ243xおよびモータ243zは、それぞれ、X移動機構202xおよびZ移動機構202zと接続されており、駆動部242xおよび駆動部242zにより駆動され、X移動機構202xおよびZ移動機構202zを、それぞれをX軸方向およびZ軸方向に移動させる。
図9に示す通り、固定部材検出ユニット2は、XZ移動機構202と、操作部203と、駆動制御部204と、位置決めガイド205と、位置決め移動機構206と、駆動制御部207と、表示部209と、情報処理部210とを備える。
また、固定部材検出ユニット2は、カメラ201を備える。このカメラ201は、レンズ201aと、CCD201bと、A/D変換部201cとを備える。カメラ201は、入射する光学像をレンズ201aを介してCCD201bの光電変換面(撮像面)に結像させる。このCCD201bによって光電変換された光学像は、A/D変換部201cによってデジタル信号に変換される。このA/D変換部201cは、このデジタル信号を、カメラ201によって撮像された画像データとして出力する。
駆動制御部204は、XZ移動機構202を動作して、カメラ201を移動させる。
なお、位置決めガイド205および位置決め移動機構206は、例えば、図10に示すような構造である。図10には、位置決め基準位置PにディスプレイDPの一角が当接して固定されるように支持ガイド208が設けられている。なお、これに限られず、ディスプレイの側面が支持ガイド208に当接して位置決めガイド205によって固定されていればよく、ディスプレイDPの一角が位置決め基準位置Pと一致していない状態であってもよい。
情報処理部210は、制御部211と、記録部212と、画像解析部213と、位置検出部214と、送受信部215とを備える。
制御部211は、記録部212に記録されているプログラムに従って、固定部材検出ユニット2を統括的に制御する。
記録部212は、固定部材検出ユニット2の動作に利用される種々の情報を記録する。
画像解析部213は、カメラ201によって撮像された画像に基づき、ディスプレイDPの表面に露出したネジNJの頭部の形状として予め決められている形状を検出する。この画像解析部213は、例えば、幾何学形状パターンマッチングにより円形状の固定部材エリアLiを検出する。なお、iは、各ネジNJを識別するために割り当てられた数字である。
画像解析部213は、この固定部材エリアL1〜L3ごとに、各画素の輝度値の平均を算出する。画像解析部213は、算出した輝度値の平均を閾値として、固定部材エリアの画像に対して二値化処理を行う。例えば、固定部材エリアL1の輝度値と、この固定部材エリアL1の二値化処理後の画像の一例を図11(c)に示す。
図11(c)に示す通り、固定部材エリアL1の輝度値は、円形形状の全体に比べて中心の十字形状の輝度値が低くなっている。これは、十字形状のネジ穴部分が凹状に窪んでいるためである。よって、画像解析部213は、二値化処理を実行することより、十字形状のネジ穴エリアの画像領域を検出することができる。つまり、画像解析部213により二値化処理された画像は、ネジNJの頭部に形成されている凹凸形状を明確に表わすことができる。
送受信部215は、固定部材解体ユニット3と通信可能に接続されており、入力する位置情報(Xi,Yi)を固定部材解体ユニット3に送信することができる。
図12に示す通り、レンズ201aは、被写体から入射する光を集光して、CCD201bの光電変換面(撮像面)に被写体像を結像させる。図示の通り、被写体面からレンズ201aまでの距離を被写体距離という。レンズ201aからCCD201bの撮像面までの距離をレンズ距離という。この被写体面に被写体が存在している状態で撮像された場合に、被写体面に焦点があう。このときのレンズ201aの位置を合焦位置という。なお、レンズ距離と被写体距離との関係は、レンズ201aの特性等に応じて予め決められている。
なお、誤差範囲内で一致している二次元座標値(Xi,Yi)とは、検出された全ての二次元座標値(Xi,Yi)のX座標値とY座標値をそれぞれ比較した場合、このX座標値の差が予め決められた範囲(誤差範囲)であって、かつ、Y座標値の差が予め決められた範囲(誤差範囲)である場合をいう。
図13は、固定部材解体ユニット3の概略を説明するための図である。図13に示す通り、固定部材解体ユニット3は、固定解除ツール301を保持した状態でXYZ空間に移動させるXYZ移動機構302と、Z軸と平行な回転軸を中心に固定解除ツール301を回転させる回転移動機構303とを備える。このXYZ移動機構302は、固定解除ツール301と回転移動機構303とを支持する支持部302aと、この支持部302aをZ軸方向に移動可能に支持するZ移動機構302zと、このZ移動機構302zをX軸方向に移動可能に支持するX移動機構302xと、このX移動機構302xをY軸方向に移動可能に支持するY移動機構302yとを備える。このZ移動機構302zは、固定解除ツール301のZ方向の移動量を計測するリニアゲージ302bを備える。このリニアゲージ302bは、計測した固定解除ツール301の移動量を示す情報であるZ軸方向移動情報を出力する。なお、XYZ移動機構302のその他の構成については、上述のXZ移動機構202と同様の構成と機能を有するものには、各構成部に同一の名称を付して詳細な説明は省略する。
固定解除ツール301は、例えば、固定部材であるネジNJのネジ穴と噛み合うドライバービッドである。本明細書において、固定解除ツール301を、ドライバービッド301と記す。このドライバービッド301は、先端が永久磁石で構成されており、鉄等の磁性体で構成されるネジNJを磁力により保持可能であってもよい。
この固定解除ツール301の付近には、回収ボックス320が備え付けられている。この回収ボックス320は、Z移動機構302zに移動可能に固定されているものであってもよい。
本実施形態において、エアー注入部308cは、エアーレギュレータ308bに0.6MPaの圧力を注入する。このエアーレギュレータ308bは、注入されるエアーの圧力を調整して、0.04MPaのエアーを押し圧制御機構308aに出力する。これにより、ドライバービッド301がネジNJのネジ頭に接触する位置に移動された場合、押し圧制御機構308aは、エアーレギュレータ308bから注入されるエアーの一定の圧力でドライバービッド301をネジNJのネジ頭に押し当てる。よって、ドライバービッド301の先端とネジNJのネジ頭とがしっかりと噛み合わされた状態で、ドライバービッド301が回転されることで、ネジNJを取り外す精度が高まる。
なお、ドライバービッド301はその先端が磁力を帯びているものであってもよく、この場合、ドライバービッド301は磁力によってネジNJを保持したままZ軸方向の上側に持ち上げられる。次いで、固定部材解体ユニット3は、ドライバービッド301を回収ボックス320の上部に移動させ、取り外したネジNJを回収ボックス320に収容する。しかし、本発明は、これに限られず、取り外したネジNJを回収せずに、取り付けられていたネジ穴に取り外された状態のままにしておくものであってもよい。
図14に示す通り、固定部材解体ユニット3は、固定解除ツール301と、XYZ移動機構302と、回転移動機構303と、駆動制御部304と、位置決めガイド305と、位置決め駆動機構306と、駆動制御部307と、エアー機構308と、レーザー変位計309と、情報処理部310とを備える。
駆動制御部304は、X移動機構302x、Y移動機構302y、およびZ移動機構302zをそれぞれ動作させるためのモータ制御部341x、モータ制御部341y、およびモータ制御部341zと、駆動部342x、駆動部342y、および駆動部342zと、モータ343x、モータ343y、およびモータ343zとを備える。
モータ制御部341x、モータ制御部341y、およびモータ制御部341zは、X移動機構302x、Y移動機構302y、およびZ移動機構302zのそれぞれの動作量(移動距離)に応じた駆動コマンドを駆動部342x、駆動部342y、および駆動部342zにそれぞれ出力する。この駆動部342x、駆動部342y、および駆動部342zは、入力する駆動コマンドに応じて、それぞれモータ343x、モータ343y、モータ343zを駆動させる。このモータ343x、モータ343y、モータ343zは、それぞれ、X移動機構302x、Y移動機構302y、Z移動機構302zと接続されており、駆動部342x、駆動部342y、駆動部342zにより駆動され、X移動機構302x、Y移動機構302y、Z移動機構302zを、それぞれをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させる。
制御部311は、記録部312に記録されているプログラムに従って、固定部材解体ユニット3を統括的に制御する。また、この制御部311は、判定部311aを備える。
記録部312は、固定部材解体ユニット3の動作に利用される種々の情報を記録する。
送受信部313は、固定部材検出ユニット2と通信可能に接続されており、固定部材検出ユニット2から送信される位置情報(Xi,Yi)を受信することができる。
(1)判定部311aは、例えば、ネジNJによる固定を解除させる際にドライバービッド301をネジNJに押し当てるエアー機構308のエアーレギュレータ308bからの出力圧力に基づき、エアー機構308がドライバービッド301をネジNJに押し当てる圧力が変化した場合、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを判定する。この判定部311aは、例えば、エアーレギュレータ308bからの出力圧力値が変動している場合(つまり、一定値でない場合)、あるいは、エアーレギュレータ308bの出力圧力が予め決められた閾値を下回った場合、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを判定する。
図16は、ドライバービッド301でネジNJによる固定を解除させた場合のエアーレギュレータ308bからの出力圧力の一例を示すグラフである。このグラフは、横軸が経過時間[単位:sec]を示し、縦軸がエアーレギュレータ308bからの出力圧力[単位:MPa]を示す。横軸に示すタイミングt101は、ドライバービッド301の先端とネジNJのネジ頭が接触したときであって、ネジNJを緩め始めたときである。横軸に示すタイミングt102は、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除完了させたときであって、ネジNJを緩め終わったときである。横軸を示すタイミングt103は、タイミングt102から予め決められた時間T1が経過したときである。
よって、判定部311aは、例えば、エアーレギュレータ308bからの出力圧力値が変動している状態(つまり、一定値でない場合)、あるいは、エアーレギュレータ308bの出力圧力が予め決められた閾値を下回った状態が予め決められた時間T1以上継続した場合、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを判定することができる。
図17は、ドライバービッド301でネジNJによる固定を解除させた場合のリニアゲージ302bの出力の一例を示すグラブである。このグラフは、横軸が経過時間[単位:sec]を示し、縦軸がリニアゲージ302bの出力[単位:mm]を示す。横軸に示すタイミングt201〜t203は、上述のt101〜t103と同様、それぞれ、タイミングt201がネジNJを緩め始めたとき、タイミングt202がネジNJを緩め終わったとき、タイミングt203がタイミングt202から予め決められた時間T2が経過したときである。
よって、判定部311aは、例えば、リニアゲージ302bの出力値に基づき、ドライバービッド301がZ軸方向に下側から上側に移動している状態において、ドライバービッド301の単位時間当たりの移動変化量が穏やかになった時間(単位時間当たりの移動変化量が減少した時間)が予め決められた時間T2以上継続した場合、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを判定することができる。なお、本発明に係る判定部311aは、上述の方法に限られず、リニアゲージ302bの単位時間当たりの出力値が前の出力値よりも減少したと判定された回数が予め決められた回数以上であった場合や、リニアゲージ302bの単位時間当たりの出力値の変化量が予め決められた閾値以下であると判定された回数が予め決められた回数以上であった場合に、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを判定するものであってもよい。なお、この回数の閾値は、時間T2が経過したか否かを判定するための設定値である。
具体的に説明すると、判定部311aは、レーザー変位計309の出力に基づき、ネジNJのネジ頭の高さ位置を算出する。
ここで、図18を参照して、レーザー変位計309の一例について説明する。図18は、このレーザー変位計309の一例を示す断面的な図である。
照射部309aは、例えば、固定部材検出ユニット2によって検出されたネジNJの水平方向の位置を示す位置情報(Xi,Yi)に基づき、この位置に検出光を照射する。照射部309aは、検出光として、例えば、予め決められた周波数のレーザー光を照射する。
受光部309bは、照射部309aからのレーザー光が計測対象で反射して入射する位置に位置されている。この受光部309bは、図18に示す通り、ネジNJの頭部から反射したレーザー光を受光する。
レーザー変位制御部309dは、照射部309aに対してレーザー光の照射を制御する。また、レーザー変位制御部309dは、受光部309bが受光したレーザー光の出力に基づき、照射部309aからネジNJで反射して受光部309bに入射するまでのレーザー光の光路長を算出し、インターフェース309cに出力する。
インターフェース309cは、ネジNJの水平方向の位置を示す位置情報(Xi,Yi)を送受信部313から入力して、レーザー変位制御部309dに出力する。また、インターフェース309cは、照射部309aからネジNJで反射して受光部309bに入射するまでのレーザー光の光路長を示す情報をレーザー変位制御部309dから入力して判定部311aに出力する。
照射部309aから出射したレーザー光は、位置情報(Xi,Yi)が示すネジNJの位置で反射して受光部309bに入射する。受光部309bは、ネジNJの頭部から反射したレーザー光を受光して、レーザー光の出力をレーザー変位制御部309dに出力する。レーザー変位制御部309dは、受光部309bが受光したレーザー光の出力に基づき、照射部309aからネジNJで反射して受光部309bに入射するまでのレーザー光の光路長を算出し、インターフェース309cに出力する。インターフェース309cは、照射部309aからネジNJで反射して受光部309bに入射するまでのレーザー光の光路長を示す情報を判定部311aに出力する。
判定部311aは、照射部309aからネジNJで反射して受光部309bに入射するまでのレーザー光の光路長を示す情報に基づき、三次元空間内において前記固定部材の垂直方向の位置を示す座標値(Zi)を取得する。
本実施形態において、レーザー変位計309は、解体処理の前後において、ネジNJ座標値(Zi)を取得する。
なお、解体処理前のネジNJの高さ位置(Zi)は、固定部材検出ユニット2によって検出されたネジNJのZ軸方向(垂直方向)の高さ位置を示す位置情報(Zi)であってもよい。
なお、本実施形態において、固定部材検出ユニット2に搬送されるディスプレイDPは、その上流側において、高さ測定ユニット1によってその厚み(垂直方向の長さ)が測定されている。そして、高さ測定ユニット1は、測定結果である高さ情報を固定部材検出ユニット2に出力しているものとする。
また、制御部211は、送受信部215を介して高さ測定ユニット1から高さ情報を受信すると、この高さ情報を駆動制御部204に出力する。駆動制御部204は、制御部211から高さ情報を入力すると、高さ情報が示す厚さ(垂直方向の長さ)の半分の高さ位置にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を移動するようXZ移動機構202を制御する。例えば、ディスプレイDPの厚みが50mmである場合、XZ移動機構202は、搬送ベルト401の上面から高さ25mmの高さ位置ZMのXY平面にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を位置させる。なお、XZ移動機構202は、カメラ201をディスプレイDPの一端側のスタート位置(図5を参照して説明したX=XAの位置)に位置させる。
そして、駆動制御部204は、高さ位置ZMのXY平面に焦点が合うような位置にカメラ201を位置させた状態で、X軸の+方向に沿ってカメラ201を水平に移動させるようXZ移動機構202を制御する。XZ移動機構202は、高さ位置ZMのXY平面に焦点が合うようにカメラ201を位置した状態で、ディスプレイDPの一端(X=XA)から他端(X=XB)まで、カメラ201をX軸方向に沿って水平に移動するとともに撮像させる。これにより、カメラ201は、高さ位置ZMのXY平面に焦点を合わせた状態でディスプレイDPの全面を撮像し、撮像画像D101を取得する。
画像解析部213は、この撮像画像D101に対して、予め決められた円形状のパターンマッチングを行い、撮像画像D101に含まれる全ての円形状の固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}を検出する。なお、画像解析部213は、検出された固定部材エリアLiを識別するための固有の識別番号i{i=1,2,3・・・}を、各固定部材エリアLiに割り当てる。
そして、画像解析部213は、この固定部材エリアLi内の画素の輝度値の平均を算出する。この画像解析部213は、算出した輝度値の平均を閾値として、固定部材エリアLiを含む画像に対して二値化処理を行う。
次いで、画像解析部213は、二値化処理後の画像データに対して、例えば、予め決められた十字形状のパターンマッチングを行い、十字形状のネジ穴エリアNiの検出を行う。
十字形状のネジ穴エリアNiの画像領域が検出された場合、画像解析部213は、検出したネジ穴エリアNiの十字形状の中心点Miを示す位置情報(Xi,Yi)を取得する。そして、画像解析部213は、この位置情報(Xi,Yi)を記録部212に記録する。
この画像解析部213は、撮像画像D101から検出された全ての固定部材エリアLi{i=2,3・・・}に対して、ステップST104およびステップST105を実行する。位置情報(Xi,Yi){i=2,3・・・}が取得された場合、画像解析部213は、取得した位置情報(Xi,Yi){i=2,3・・・}を記録部212に記録する。
そして、画像解析部213は、検出結果として、検出したネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiの画像領域を示す情報を制御部211に出力する。この制御部211は、入力した情報に基づき、検出したネジ穴エリアNiの画像領域を示す情報および固定部材エリアLiの画像領域を示す情報を表示部209に表示する。例えば、制御部211は、カメラ201が撮像した撮像画像D101上において、検出したネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiを示すアイコンを重畳して表示させる。
次いで、制御部211は、操作部203を介して、ユーザから画像解析部213によって検出されたネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiをネジ穴の画像領域としての設定を取り消す指示が入力されたか否かを判定する。
例えば、ネジ穴の画像領域としての設定を取り消す指示が入力されなかった場合、制御部211は、表示部209に表示したネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiの全てを、ネジ穴の画像領域として決定する。そして、制御部211は、表示部209にアイコンが重畳して表示されているネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiについては、ネジ穴の画像領域として取り扱う旨を表示部209に表示する。
(ステップST108)
一方、ネジ穴エリアNiあるいは固定部材エリアLiを指定して、ネジ穴の画像領域としての設定を取り消す指示が入力された場合、制御部211は、表示部209に検出されたことを示すアイコンのうち、操作部203を介して取消の指示が入力されたネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiについて、ネジ穴の画像としての指定を解除する。
しかし、本発明はこれに限られず、ステップST107において、検出されたネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiのうち、ネジ穴の画像領域として設定するものをユーザが操作部203を介して決定するものであってもよい。
この場合、制御部211は、ユーザによって指定されたネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiを、ネジ穴の画像領域として設定し、表示部209に表示されているディスプレイDPの撮像画像上におけるネジ穴の画像領域として設定されたネジ穴エリアNiおよび固定部材エリアLiにアイコンを重畳して表示させる。
次いで、制御部211は、操作部203を介して、ユーザからネジ穴の画像領域として新規に追加する指示が入力されたか否かを判定する。
(ステップST110)
ここで、制御部211は、表示部209に検出されたことを示すアイコンのうち、操作部203を介して追加の指示が入力されたネジ穴エリアNiについて、ネジ穴の画像領域としての指定を追加する。
(ステップST111)
そして、制御部211は、ネジ穴の画像領域として指定および追加された各ネジ穴についての位置情報(Xi,Yi)を、送受信部215を介して、固定部材解体ユニット3に出力する。
なお、複数撮像に基づく検出方法に利用可能な固定部材検出ユニット2に搬送されるディスプレイDPは、その上流側において、高さ測定ユニット1によってディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)が測定されている。そして、高さ測定ユニット1は、測定結果である高さ情報を固定部材検出ユニット2に出力しているものとする。
また、制御部211は、送受信部215を介して高さ測定ユニット1から高さ情報を受信すると、この高さ情報を駆動制御部204に出力する。駆動制御部204は、制御部211から高さ情報を入力すると、高さ情報が示す高さ位置の被写体面にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を移動するようXZ移動機構202を制御する。例えば、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)が50mmである場合、XZ移動機構202は、搬送ベルト401の上面から高さ50mmの高さ位置H0(基準カメラ位置)の被写体面にカメラ201の焦点が合うようにカメラ201を位置させる。なお、XZ移動機構202は、カメラ201をディスプレイDPの一端側のスタート位置(図7を参照して説明したX=XAの位置)に位置させる。
そして、駆動制御部204は、高さ位置H0の被写体面に焦点を合わせる位置にカメラ201を位置させた状態で、X軸の+方向に沿ってカメラ201を水平に移動させるようXZ移動機構202を制御する。これにより、XZ移動機構202は、高さ位置H0の被写体面に焦点を合わせる位置にカメラ201を位置させた状態において、ディスプレイDPの一端(X=XA)から他端(X=XB)まで、カメラ201を水平に移動させる。これにより、カメラ201は、高さ位置H0の被写体面に焦点を合わせた状態でディスプレイDPの全面を撮像し、撮像画像D201を取得する。
画像解析部213は、この撮像画像D201に対して、予め決められた円形状のパターンマッチングを行い、撮像画像D201に含まれる全ての円形状の固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}を検出する。なお、画像解析部213は、検出された固定部材エリアLiを識別するための固有の識別番号i{i=1,2,3・・・}を、各固定部材エリアLiに割り当てる。
そして、画像解析部213は、この固定部材エリアLi内の画素の輝度値の平均を算出する。この画像解析部213は、算出した輝度値の平均を閾値として、固定部材エリアLiを含む画像に対して二値化処理を行う。
次いで、画像解析部213は、二値化処理後の画像データに対して、例えば、予め決められた十字形状のパターンマッチングを行い、十字形状のネジ穴エリアNiの検出を行う。
そして、画像解析部213は、十字形状のネジ穴エリアNiの画像領域が検出されたか否かを判定する。つまり、画像解析部213は、ネジ穴が検出されたか否かを判定する。
十字形状のネジ穴エリアNiの画像領域が1つも検出されなかった場合、画像解析部213は、撮像画像D201を検出データから除外する。そして、画像解析部213は、ステップST210の処理に移行する。
十字形状のネジ穴エリアNiの画像領域が少なくとも1つ検出された場合、画像解析部213は、検出したネジ穴エリアNiの十字形状の中心点Miを示す位置情報(Xi,Yi)を取得する。
次いで、制御部211は、画像解析部213によって取得した位置情報を記録部212に登録されている位置情報と照合し、登録済みの情報であるか(言い換えると新規な情報であるか)否かを判定する。つまり、制御部211は、検出したネジ穴の位置情報が複数存在するか否かを判定する。ステップST207において画像解析部213によって取得された位置情報(Xi,Yi)が既に登録済みの情報である場合、制御部211は、ステップST206の処理に移行する。
ステップST207において画像解析部213によって取得された位置情報(Xi,Yi)が新規の場合には、制御部211は、この位置情報(Xi,Yi)を記録部212に記録する。
この制御部211及び画像解析部213は、撮像画像D201から検出された全ての固定部材エリアLi{i=2,3・・・}に対して、ステップST204からステップST208の処理を実行する。位置情報(Xi,Yi){i=2,3・・・}が取得された場合、画像解析部213は、取得した位置情報(Xi,Yi){i=2,3・・・}を記録部212に記録する。
そして、画像解析部213は、カメラ201の焦点が合っている高さ位置に基づき、ネジ穴エリアNiの十字形状の中心点Miを示す位置情報(Xi,Yi)のZ座標値(Zi)を算出する。本実施形態において、この位置情報(Xi,Yi)を取得した撮像画像D201は、ディスプレイDPの最上面(載置されたディスプレイDPの垂直方向に最も高い部分を含む水平面方向の被写体面)に焦点が合うようにして撮像された画像である。つまり、撮像画像D201を撮像した際のカメラ201の焦点は、搬送ベルト401から垂直方向上方に50mmの被写体面上で合っている。従って、画像解析部213は、Z座標値(Zi)=50mmと算出する。
画像解析部213は、算出したZ座標値(Zi)=50mmを、ステップST208で新規な情報であると判定した位置情報(Xi,Yi)に組み合わせて、ネジ穴エリアNiの十字形状の中心点Miの三次元座標値(Xi,Yi,Zi)を算出し、記録部212に書き込む。
そして、制御部211は、降下量と降下回数を乗算した値と、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)を比較する。
(ステップST211)
この制御部211は、降下量と降下回数を乗算した値が、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)未満であるか否かを判定する。つまり、制御部211は、カメラ201の焦点が合う高さ位置を段階的に変更したディスプレイDPの撮像を終了するか否かを判定する。
本実施形態において、1回の降下の降下量は、5mmである。また、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)は、50mmである。撮像画像D201を撮像した段階で、降下量=0、降下回数=0であるため、降下量×降下回数=0<ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)50mmとなる。
この場合、降下量と降下回数を乗算した値が、ディスプレイDPの厚み(垂直方向の長さ)未満であるため、制御部211は、カメラ201を予め決められた降下量(例えば、5mm)だけ下げるように駆動制御部204に指示する。
そして、駆動制御部204は、カメラ201を5mm下げるようにXZ移動機構202を制御する。このXZ移動機構202は、カメラ201の高さ位置を5mm下げる。
次いで、ステップST202に戻って、駆動制御部204は、カメラ201を45mmの高さ位置H1に焦点が合うように位置させた状態で、カメラ201をX軸の−方向に沿って水平に移動させるようXZ移動機構202を制御する。XZ移動機構202は、45mmの高さ位置H1に焦点が合うよう位置された状態において、ディスプレイDPの一端から他端まで、カメラ201をX軸の−方向に沿って水平に移動させる。これにより、カメラ201は、45mmの高さ位置H1の被写体面に焦点が合っているディスプレイDPの全面を撮像し、撮像画像D202を取得する。
なお、本実施形態において、固定部材検出ユニット2は、ステップST202〜212を繰り返して、カメラ201の焦点の合う被写体面の高さ位置を50mm〜0mmの範囲で5mm刻みごとに、段階的に変更し、撮像画像D201〜D211を取得する。
そして、制御部211は、各ネジ穴についての三次元座標値(Xi,Yi,Zi)を、送受信部215を介して、固定部材解体ユニット3に出力する。
固定部材検出ユニット2による位置情報の取得が終了すると、統括制御ユニット5が搬送ユニット4を制御して、固定部材解体ユニット3の位置にディスプレイDPを搬送する。そして、固定部材解体ユニット3の制御部311は、駆動制御部307に、ディスプレイDPの位置決め処理を指示する。なお、駆動制御部307による位置決め処理は、上述の駆動制御部207による処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
はじめに、駆動制御部304は、位置情報(Xi,Yi)が示す位置の高さ位置を測定するため、レーザー変位計309を位置情報(Xi,Yi)が示す位置に移動させる。レーザー変位計309は、位置情報(Xi,Yi)が示すネジNJにレーザー光を照射して、ネジNJのネジ頭からの反射光に基づき、このネジNJの高さ位置(Zi)を測定し、判定部311aに出力する。
(ステップST302)
次いで、駆動制御部304は、位置情報(Xi,Yi)が示す位置とドライバービッド301の回転中心軸とが直交する位置にドライバービッド301を移動させるようにXYZ移動機構302のX移動機構302xとY移動機構302yとを動作させる。これにより、図22(a)に示す位置P1にドライバービッド301の先端が位置される。なお、このときのZ座標値は、ディスプレイDPから十分離れた位置として予め決められている。
次いで、駆動制御部304は、例えば、高さ測定ユニット1が取得した高さ情報をネジ穴の位置情報(Zi=ZH)として、位置情報(Zi=ZH)までドライバービッド301を下降させるようにXYZ移動機構302を動作させる。つまり、駆動制御部304は、ドライバービッド301の先端がZ座標値=ZHの位置となるように、XYZ移動機構302のZ移動機構302zを駆動して、ドライバービッド301を下降させる。なお、駆動制御部304は、このドライバービッド301が、位置P1から位置P2までは第1のスピードでZ軸方向に移動するように制御する。
これにより、ドライバービッド301は、その回転中心軸がXY座標値(Xi,Yi)と直交する位置に位置されるとともに、その先端がZ座標値(ZH)の位置に位置される。つまり、図22(a)に示す位置P2(言い換えると、ディスプレイDPの厚さ位置)に、ドライバービッド301の先端が位置される。この駆動制御部304は、位置P2にドライバービッド301の先端が到達した場合、ドライバービッド301の動きを一時的に停止するようにしてもよい。
そして、駆動制御部304は、ネジNJを緩める方向(例えば左回転)にドライバービッド301を低速回転させるように回転移動機構303を動作させる。これにより、ドライバービッド301は、Z軸と平行な回転軸を中心にして低速で回転する。なお、本発明はこれに限られず、ドライバービッド301を低速で回転させながら、ステップST303,304の処理を実行するものであってもよい。
次いで、駆動制御部304は、ドライバービッド301を低速で下降させるようにXYZ移動機構302を動作させる。なお、ドライバービッド301を下降させるスピードは、位置P1からP2までドライバービッド301をZ軸方向に移動させる第1のスピードよりも遅い第2のスピードである。つまり、駆動制御部304は、回転移動機構303がドライバービッド301を回転させるためのトルクが回転閾値以上まで上昇したか否かを判定しながら、ドライバービッド301の移動量を調整する。この回転トルクが閾値以上となった場合、モータ制御部341cは、ドライバービッド301の先端がネジ穴と嵌合している状態であると判定し、ドライバービッド301のZ軸方向の移動を停止することを指示するコマンドをモータ制御部341zに出力する。なお、ドライバービッド301の先端がネジ穴と嵌合したときのドライバービッド301の先端は、図22(a)に示す位置P3に位置されている。
つまり、XYZ移動機構302は、第1のスピードで位置P1からP2まで固定解除ツール301をZ軸方向に移動させ、第1のスピードよりも遅い第2のスピードで位置P2からP3までドライバービッド301をZ軸方向に移動させる。
また、モータ制御部341cは、ドライバービッド301の先端がネジNJのネジ穴と嵌合している状態であると判定した場合、ドライバービッド301の回転速度を上げるような駆動コマンドを駆動部342cに出力する。これにより、ドライバービッド301の回転速度が上がり、ドライバービッド301がネジNJを緩める。
このようにして、ネジNJが緩められると、ネジNJはZ軸方向の上側に持ち上げられる。
また、ドライバービッドが前記ネジを緩めている解体処理中、駆動制御部304は、ドライバービッド301の回転中心軸をネジNJの回転中心軸と異なる位置に移動させるように制御する。この移動軌跡の一例を、図23に示す。
ドライバービッド301がネジNJのネジ頭に当接した時点で、ドライバービッド301の回転中心軸は、ネジNJの回転中心軸と一致している。その後、ドライバービッド301がネジNJを緩める方向に回転される。これに伴い、駆動制御部304は、ドライバービッド301の回転中心軸を、図23に示す通り、例えば180°の弧を描くように動かす。
これにより、緩められたネジNJは倒れる可能性が高いため、確実にネジNJを取り外すことができる。
なお、本発明はこれに限られず、駆動制御部304が、ドライバービッド301の回転中心軸をネジNJの回転中心軸と異なる位置に、直線的に移動させるものであってもよい。
判定部311aは、上述の(1)〜(3)のいずれか一つの判定方法を用いて、ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したか否かを判定する。
(ステップST309)
ドライバービッド301がネジNJによる固定を解除したことを、判定部311aが判定した場合、モータ制御部341cは、ドライバービッド301の回転を停止させるような駆動コマンドを駆動部342cに出力する。これにより、ドライバービッド301の回転が停止する。また、モータ制御部341zは、ドライバービッド301をZ軸方向の上側に持ち上げる。このモータ制御部341zは、例えば、図22(b)に示す位置P4にドライバービッド301の先端が位置される位置までドライバービッド301を持ち上げる。
そして、判定部311aは、固定部材検出ユニット2によって検出された全てのネジNJの固定を解除したか否かを判定する。この判定部311aは、例えば、ステップST302の処理として、固定部材検出ユニット2によって検出された全てのネジNJの位置にドライバービッド301を移動したか否かを判定し、全てのネジNJの位置にドライバービッド301を移動するステップST302の処理をしたと判定した場合、全てのネジNJの固定を解除したと判定するものであってもよい。また、判定部311aは、固定が解除されたことが判定されたネジNJであること示す情報を参照して、固定部材検出ユニット2によって検出された全てのネジNJの固定が解除されたか否かを判定するものであってもよい。なお、判定部311aは、固定が解除されたことを判定した場合、判定結果を、解体処理をしたネジNJが固定を解除されたことが判定されたネジNJであること示す情報として、記録部312に書き込む。
なお、ステップST301,302に戻った場合、駆動制御部304は、固定部材検出ユニット2によって検出されたネジNJのうち、固定が解除されたと判定されていないネジNJの位置にレーザー変位計309およびドライバービッド301を移動させる。
一方、判定部311aが、固定部材検出ユニット2によって検出された全てのネジNJの固定を解除したことを判定した場合、ドライバービッド301を元の位置に戻して処理を終了させる。
なお、ここで、キャリブレーションを実行することが予め決められている場合、制御部311は、キャリブレーションを実行する。
図示の例では、キャリブレーション検出部330に、らせん状に段差が付けらえているが、本発明にこれに限られず、同心円上に同じ高さの段差がつけられているものであってもよい。
また、本発明にかかるキャリブレーション検出部330はこの構成に限られず、真ん中の高さ位置が最も高く、外側の高さ位置が最も低い凸部構造であってもよい。
このキャリブレーション検出部330は、例えば、ドライバービッド301が初期位置に戻された状態において、レーザー変位計309のレーザー光がZ軸方向の下側に向かって照射される位置に設けられている。例えば、キャリブレーション検出部330のうち高さ位置が最も低い位置H11が、Z軸の座標値=0となる位置に設けられている。
具体的説明すると、制御部311は、ネジNJの解体処理の前、事前に、初期位置におけるキャリブレーション検出部330の高さ位置を計測しておく。そして、制御部311は、計測結果を記録部312に書き込む。その後、全てのネジNJの解体処理が終了した後、ドライバービッド301が初期位置に戻された場合、制御部311は、レーザー変位計309のレーザー光をキャリブレーション検出部330に照射させて反射した光の光路長に基づき、レーザー光が照射されたキャリブレーション検出部330の高さ位置を検出する。
制御部311は、ドライバービッド301の位置補正が必要と判定された場合、Z軸の座標値=0となる位置に、ドライバービッド301を移動させる。これにより、ドライバービッド301の位置ずれが補正される。
よって、解体処理を繰り返すことによって初期位置がずれてしまい、ディスプレイDPが位置されているXYZ座標空間の原点と、制御部311がレーザー変位計309およびドライバービッド301を制御する際のXYZ座標空間の原点との位置ずれが補正される。よって、ネジNJの解体制度を高めることができる。
また、固定が既に解除されているネジNJの解除を再度実行してしまうという事態や、ネジNJによる固定の解除が不十分なために再度同じネジNJによる固定を解除してしまうという事態を防止し、解体時間を短縮することができる。
この類似画像としては、例えば、ディスプレイDPの背面に設けられている端子穴、操作ボタン、メッシュ加工された通気孔、あるいは、「0(数字のゼロ)」や「O、Q(アルファベットのオー、キュー)」等が予め決められている。
画像解析部213は、例えば、類似画像の特徴を有する画像領域を撮像画像のそれぞれからパターンマッチングにより検出し、固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}の検出対象から誤検出しやすい画像を切り取っておくものであってもよい。これにより、ネジNJ以外の画像を誤って検出してしまう可能性を低減させるとともに、ネジNJの画像の検出精度を高めることができる。
後者について具体的に説明すると、画像解析部213は、固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}を検出した後に、この固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}の中から、ネジNJと似ている類似画像とマッチングする固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}があるか否かを判定する。画像解析部213は、この類似画像の特徴と対応する特徴を有する固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}を、類似画像とマッチングしていると判定し、この固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}をネジNJの画像でないと判定する。そして、画像解析部213は、ネジNJの画像でないと判定した固定部材エリアLi{i=1,2,3・・・}を位置情報の検出対象から除外する。
例えば、本実施形態において、固定部材検出ユニット2は、カメラ201の焦点を合わせる際に、XZ移動機構202によってカメラ201のZ軸方向の位置を変更する実施例を参照して説明した。しかし、本発明はこれに限られず、固定部材検出ユニット2は、AF機能を備えており、このAF機能を利用して、焦点位置を調整するものであってもよい。
図25は、固定部材検出ユニット2_2の概略を説明するための図である。図25に示す通り、固定部材検出ユニット2_2は、エリアカメラ2010を保持した状態で、このエリアカメラ2010をXYZ空間内で移動させるXYZ移動機構2020を備える。このXYZ移動機構2020は、エリアカメラ2010を支持する支持部2020aと、この支持部2020aをZ軸方向に移動可能に支持するZ移動機構2020zと、このZ移動機構2020zをX軸方向に移動可能に支持するX移動機構2020xと、このX移動機構2020xをY軸方向に移動可能に支持するY移動機構2020yとを備える。なお、XYZ移動機構2020は、XYZ移動機構302と同様の機能を有する構成であるため、同一の名称を付して詳細な説明は省略する。また、固定部材検出ユニット2_2は、固定部材検出ユニット2と同様に、操作部203と、駆動制御部204と、位置決めガイド205と、位置決め移動機構206と、駆動制御部207と、表示部209と、情報処理部210とを備える。詳細な説明は省略する。
図26に示す通り、ディスプレイDPの背面の全体は、例えば、撮像される領域として仮想的に9つの分割領域に分割され、これら分割領域のそれぞれを撮像した分割画像D1〜D9によって表わされる。なお、分割画像D1〜D9は、位置決め基準位置Pを原点(0,0)として、ステージ座標空間におけるXY座標値によりディスプレイDPの背面全体における位置が予め決められている。例えば、分割画像D1は、位置決め基準位置P(0,0)と、他の3点(xa,0)、(0,ya)、(xa,ya)とによって示される領域である。また、この分割画像の分割数は、ディスプレイDPの大きさやエリアカメラ2010の性能よって予め決められている。エリアカメラ2010の分解能は、例えば、60〜80μmである。
画像解析部213は、このエリアカメラ2010によって撮像された分割画像に基づき、固定部材エリアL1およびネジ穴エリアNiを検出し、この検出結果に基づき、ネジ穴の位置を示す位置情報を算出する。
また、上記プログラムは、このプログラムを記録装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
Claims (9)
- 解体対象の少なくとも一部を撮像した撮像画像に基づき、前記解体対象を固定している固定部材を検出し、この検出された前記固定部材の前記解体対象における位置を示す位置情報を取得する固定部材検出ユニットと、
前記固定部材検出ユニットによって検出された前記位置情報に基づき前記固定部材の位置に、前記固定部材による固定を解除させるための固定解除ツールを移動させて、前記固定解除ツールにより前記固定部材による固定を解除させるとともに、前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したか否か判定する固定部材解体ユニットと、
を備え、
前記固定部材解体ユニットは、
前記固定解除ツールであるドライバービッドを回転させて前記固定部材であるネジによる固定を解除する場合、前記ドライバービッドが前記ネジを緩めている解体処理中に、前記ドライバービッドの回転中心軸を前記ネジの回転中心軸と一致する位置から異なる位置に移動させることにより緩められたネジを倒すことを特徴とする固定部材解体システム。 - 前記固定部材解体ユニットは、
前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したことを判定した場合、前記固定部材検出ユニットによって検出された前記固定部材のうち、固定が解除されたと判定されていない前記固定部材の位置に前記固定解除ツールを移動させることを特徴とする請求項1に記載の固定部材解体システム。 - 前記固定部材解体ユニットは、
前記固定部材による固定を解除させる際に前記固定解除ツールを前記固定部材に押し当てるエアー機構の圧力に基づき、前記エアー機構が前記固定部材を押し当てる圧力が変化した場合、前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したことを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の固定部材解体システム。 - 前記固定部材解体ユニットは、
前記固定部材による固定を解除させる際に前記固定解除ツールを垂直方向に移動させる移動機構の移動量に基づき、前記移動量の単位時間当たりの移動変化量が減少した場合、前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したことを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の固定部材解体システム。 - 前記固定部材の高さを測定する高さ測定機構をさらに備え、
前記固定部材解体ユニットは、
解体処理前の前記固定部材の垂直方向の高さ位置を示す情報に基づき、前記高さ測定機構によって測定された前記固定部材の高さが前記固定部材の解体処理の前後で変化したか否かを判定し、解体処理の前後で前記固定部材の高さが変化したと判定した前記固定部材による固定を前記固定解除ツールが解除したことを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の固定部材解体システム。 - 前記固定部材解体ユニットは、
解体処理後、前記固定解除ツールが予め決められた初期位置に戻された場合、高さ位置が異なる段差が設けられた構造であって、前記初期位置に対応する位置に設けられたキャリブレーション検出部の解体処理前の高さ位置と、前記高さ測定機構によって測定された解体処理後の前記キャリブレーション検出部の高さ位置とを比較して、前記高さ位置が一致していない場合、前記固定解除ツールの初期位置がずれていることを判定することを特徴とする請求項5に記載の固定部材解体システム。 - 予め決められた面を下にして載置された前記解体対象の垂直方向の長さを測定する高さ測定ユニットをさらに備え、
前記固定部材検出ユニットは、
前記高さ測定ユニットが測定した前記垂直方向の長さを示す高さ情報に基づき、前記解体対象の垂直方向の長さの半分の高さ位置で焦点が合うように前記解体対象を撮像した撮像画像に基づき、前記解体対象を固定している前記固定部材を検出し、この検出された前記固定部材の前記解体対象における位置を示す位置情報を算出することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の固定部材解体システム。 - 解体対象の少なくとも一部を撮像した撮像画像に基づき、前記解体対象を固定している固定部材を検出し、この検出された前記固定部材の前記解体対象における位置を示す位置情報を取得するステップと、
固定部材検出ステップによって検出された前記位置情報に基づき前記固定部材の位置に、前記固定部材による固定を解除させるための固定解除ツールを移動させるステップと、
前記固定解除ツールにより前記固定部材による固定を解除させるステップと、
前記固定解除ツールであるドライバービッドを回転させて前記固定部材であるネジによる固定を解除する場合、前記ドライバービッドが前記ネジを緩めている解体処理中に、前記ドライバービッドの回転中心軸を前記ネジの回転中心軸と一致する位置から異なる位置に移動させることにより緩められたネジを倒すステップと、
前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したか否か判定するステップと、
を備えることを特徴とする固定部材解体方法。 - コンピュータに、
解体対象の少なくとも一部を撮像した撮像画像に基づき、前記解体対象を固定している固定部材を検出し、この検出された前記固定部材の前記解体対象における位置を示す位置情報を取得する手順、
固定部材検出手順によって検出された前記位置情報に基づき前記固定部材の位置に、前記固定部材による固定を解除させるための固定解除ツールを移動させる手順、
前記固定解除ツールにより前記固定部材による固定を解除させる手順、
前記固定解除ツールであるドライバービッドを回転させて前記固定部材であるネジによる固定を解除する場合、前記ドライバービッドが前記ネジを緩めている解体処理中に、前記ドライバービッドの回転中心軸を前記ネジの回転中心軸と一致する位置から異なる位置に移動させることにより緩められたネジを倒す手順、
前記固定解除ツールが前記固定部材による固定を解除したか否か判定する手順、
を実行させるためのプログラム。
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