JP5582901B2 - 微粉セメントの製造方法およびセメント組成物の製造方法 - Google Patents

微粉セメントの製造方法およびセメント組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、通常のセメントに比べて小さな粒度を有する微粉セメントの製造方法、および、該微粉セメントを含むセメント組成物の製造方法に関する。
従来より、高強度のセメント組成物を得るために、高性能減水剤を用いて、水/セメント比を小さくすることが知られている。しかし、水/セメント比を小さくすると、混練性が低下して、均一なセメント組成物を得るまでの混練時間が長くなるとともに、混練して得られたセメント組成物の流動性が低下し、作業性が悪くなる。
この問題を解決するために、シリカフュームを混和材として用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。シリカフュームと高性能減水剤を併用すれば、セメント組成物の混練性および流動性が向上し、水/セメント比をより小さくすることができる。
特開平11−29349号公報
上述のとおり、セメント組成物の流動性等を向上させるために、シリカフュームを用いることが知られている。
しかし、シリカフュームは、金属シリコン等の製造時に生じる副産物であり、品質、価格、供給等の面において、必ずしも安定性が確保されているものではない。
また、シリカフュームを用いることによって、セメント組成物の凝結時間が長くなり、コンクリート二次製品工場における型枠を用いた製品(コンクリート成形体等)の製造効率が低下するという問題もある。
このため、シリカフュームのような混和材を用いなくても、小さな水/セメント比で、良好な混練性および流動性を得ることのできる技術が求められている。例えば、セメント自体が流動性等の向上の効果を有するものであれば、特殊な材料を追加する必要もなく、好都合である。
そこで、本発明は、シリカフュームのような混和材を用いない場合であっても、小さな水/セメント比で、良好な混練性および流動性を有するセメント組成物を得ることのできるセメントの製造方法、および、該製造方法によって得られるセメントを用いた、セメント組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の微粉セメントの製造方法によれば、上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
] セメントを粉砕して得られる粉体からなる微粉セメントの製造方法であって、以下の(a)および(b)の条件を満たすまでセメントの粉砕を行うことを特徴とする微粉セメントの製造方法。
(a) 微粉セメントの粒度分布は、粒径20μm以下の粉体の含有率が75体積%以上、粒径10μm以下の粉体の含有率が55体積%以上、粒径1μm以下の粉体の含有率が5体積%以上、粒径0.5μm以下の粉体の含有率が1体積%以上、の各条件を満たすものであること
(b) 微粉セメント100質量部、水18質量部、最大粒径1.2mmの珪砂73質量部、およびポリカルボン酸系高性能減水剤0.5質量部(固形分換算)の組成を有するセメント組成物を調製した場合における該セメント組成物のフロー値が、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定される値として、110mm以上であること
] 上記セメントの粉砕手段が、粉砕媒体として球体を用いた粉砕手段である、前記[]に記載の微粉セメントの製造方法。
上記微粉セメントのブレーン比表面積が5000cm/g以上である、前記[1]又は[2]に記載の微粉セメントの製造方法
[4] 前記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法によって微粉セメントを得た後、該微粉セメント、および水セメント比が0.25以下である量の水を用いて、セメント組成物を得ることを特徴とするセメント組成物の製造方法。
上記セメント組成物は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定されるフロー値が、110mm以上であり、かつ、圧縮強度が、120N/mm以上のものである、前記[4]に記載のセメント組成物の製造方法
本発明の製造方法によって得られる微粉セメント(以下、本発明の微粉セメントともいう。)によれば、例えば、シリカフュームのような流動性向上のための混和材を用いないかもしくは少量のみ用いる場合であっても、小さな水/セメント比で、良好な混練性および流動性を有するセメント組成物を得ることができる。具体的には、良好な混練性を有することによって、混練手段の負荷が小さくなり、混練時間が短くなる。また、良好な流動性を有することによって、打設時等の作業性が向上する。
また、本発明の微粉セメントによれば、水/セメント比を小さな値(例えば、0.2以下)に定めることができるので、大きな強度(例えば、120N/mm以上の圧縮強度)を有するセメント組成物を得ることができる。
本発明の微粉セメントの原料として用いられるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、エコセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメント等が挙げられる。
本発明の微粉セメントの粒度分布は、以下の各条件を満たすものである。以下の条件のいずれかを満たさない場合には、混練性や流動性の向上の効果を十分に得ることができないおそれがある。
本発明の微粉セメント中の粒径20μm以下の粉体の含有率は、75体積%以上、好ましくは80体積%以上、より好ましくは85体積%以上である。該含有率の上限値は、特に限定されないが、通常、100体積%である。
微粉セメント中の粒径10μm以下の粉体の含有率は、55体積%以上、好ましくは60体積%以上、より好ましくは65体積%以上である。該含有率の上限値は、特に限定されないが、通常、100体積%である。
微粉セメント中の粒径1μm以下の粉体の含有率は、5体積%以上、好ましくは10体積%以上、より好ましくは11体積%以上である。該含有率の上限値は、特に限定されないが、通常、30体積%である。
微粉セメント中の粒径0.5μm以下の粉体の含有率は、1体積%以上、好ましくは2体積%以上、より好ましくは3体積%以上である。該含有率の上限値は、特に限定されないが、通常、10体積%である。
本発明の微粉セメントのブレーン比表面積は、セメントの種類によっても異なるが、前記の粒度分布を有することから通常のセメントのブレーン比表面積(2500〜4600cm/g程度)に比べて大きく、好ましくは5000cm/g以上、より好ましくは6000cm/g以上、特に好ましくは7000cm/g以上である。
粉砕手段としては、本発明で規定する粒度分布を得ることができる限りにおいて、任意の粉砕手段を用いることができ、例えば、粉砕媒体として球体を用いた粉砕手段が挙げられる。
粉砕媒体として球体を用いた粉砕手段の例としては、ボールミル(被粉砕物の収容手段として、回転する円筒形のドラムを用いたもの)等が挙げられる。
なお、ドラム内に収容される粉砕媒体である球体としては、鋼球、セラミック球等が挙げられる。
本発明の微粉セメントは、該微粉セメント100質量部、水18質量部、最大粒径1.2mmの珪砂73質量部、およびポリカルボン酸系高性能減水剤0.5質量部(固形分換算)の組成を有するセメント組成物を調製した場合における該セメント組成物のフロー値が、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定される値として、110mm以上のものである。
該フロー値は、好ましくは150mm以上、より好ましくは200mm以上、特に好ましくは230mm以上である。
なお、前記ポリカルボン酸系高性能減水剤としては、例えば、ポリカルボン酸エーテル系化合物を主成分とする市販品(商品名:レオビルド SP8HU、BASFポゾリス社製)を用いることができる。
このように、本発明の微粉セメントは、シリカフューム等のセメント混和材を用いずに、水セメント比が0.18であるモルタルを調製した場合であっても、良好な流動性が得られるような性質を有するものである。
次に、本発明の微粉セメントの製造方法について説明する。
本発明の微粉セメントの製造方法は、上述の粒度分布の各条件およびセメント組成物を調製した場合のフロー値を満たすまで、セメントの粉砕を行うものである。
一般に、セメントの粉砕を開始した後、セメント粉砕物(微粉セメント)の粒度分布は、平均粒径が小さくなる方向に移動していく。その後、粉砕を継続しても、ほぼ一定の粒度分布を保つようになる。しかし、ほぼ一定の粒度分布を保っていても、セメント粉砕物の性状は、粉砕を継続している間に変化していると考えられる。その理由は、ほぼ一定の粒度分布を保った状態で粉砕を継続した場合において、粉砕時間の長さによって、セメント粉砕物を用いてモルタルを調製した場合の当該モルタルの流動性(フロー値)が異なるからである。具体的には、ほぼ一定の粒度分布を保つに至った当初は、セメント粉砕物を用いて、小さな水/セメント比を有するモルタルを調製しようとしても、均一な組成のモルタルを調製することが困難であったり、あるいは、急結性を示したり、フロー値が極端に小さかったりする。一方、ほぼ一定の粒度分布を保つに至った時から相当の時間、粉砕を継続した場合には、小さな水/セメント比を有するモルタルであっても、良好な混練性および流動性を得ることができる。このような知見に基づき、本発明では、ほぼ一定の粒度分布を保つに至った後も粉砕を継続することによって、良好な混練性および流動性を有するセメント組成物を調製しうる微粉セメントを得るものである。
本発明の微粉セメントの製造方法の形態例としては、(i)普通ポルトランドセメント等の既製品のセメントを粉砕する方法、(ii)既製品を用いずに、普通ポルトランドセメント等のセメントの製造用のクリンカおよび石膏を混合し、粉砕する方法、(iii)普通ポルトランドセメント等のセメントの製造用のクリンカおよび石膏を別々に粉砕した後、これらの粉砕物を混合する方法、等が挙げられる。中でも、前記の(i)、(ii)の方法は、製造の効率の観点から好ましい。なお、前記の(i)〜(iii)の方法は、いずれも、本発明における「セメントの粉砕」に該当するものとする。
本発明の微粉セメントの製造方法において、前記のフロー値の条件を満たしているか否かの確認に用いる「最大粒径1.2mmの珪砂」および「ポリカルボン酸系高性能減水剤」としては、任意のものを用いることができる。
本発明のセメント組成物は、上述の微粉セメントを含むものであって、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定されるフロー値が、110mm以上であり、かつ、圧縮強度が、120N/mm以上のものである。
本発明において、「セメント組成物」は、ペースト、モルタルまたはコンクリートを意味する。
本発明のセメント組成物のフロー値は、110mm以上、好ましくは150mm以上、より好ましくは200mm以上、特に好ましくは230mm以上である。
該フロー値の上限値は、特に限定されないが、通常、400mmである。
本発明のセメント組成物の圧縮強度は、120N/mm以上、好ましくは140N/mm以上、より好ましくは160N/mm以上、特に好ましくは170N/mm以上である。
本発明のセメント組成物は、上述の微粉セメントと、水と、減水剤と、他の任意材料(例えば、微粉セメント以外のセメント、混和材、細骨材、粗骨材等)を含む。
本発明のセメント組成物は、微粉セメント以外のセメント(以下、「他のセメント」という。)を含むことができる。他のセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、エコセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメント等が挙げられる。
微粉セメントと他のセメントの合計量中の微粉セメントの割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。該割合が50質量%未満では、微粉セメントによる混練性および流動性の向上の効果を十分に得ることが困難となる。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤または高性能AE減水剤が挙げられる。中でも、ポリカルボン酸系の高性能減水剤または高性能AE減水剤が好ましい。減水剤を用いることによって、流動性、強度(例えば、圧縮強度)等を向上させることができる。
減水剤の配合量は、微粉セメントと他のセメントの合計量100質量部に対して、固形分換算で、好ましくは0.1〜4.0質量部、より好ましくは0.1〜1.0質量部である。
水セメント比(水の量/微粉セメントと他のセメントの合計量の質量比)は、流動性および強度の観点から、好ましくは0.25以下、より好ましくは0.21以下、特に好ましくは0.19以下である。該比の下限値は、流動性の観点から、通常、0.15である。
混和材としては、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、石灰石粉末、珪石粉末等が挙げられる。混和材の量(2種以上を併用する場合は合計量)は、流動性、強度等の観点から、微粉セメントと他のセメントの合計量100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。特に、シリカフュームの配合量は、シリカフュームを用いなくても流動性を向上させうるという本発明の効果を考慮すると、微粉セメントと他のセメントの合計量100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、またはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。「細骨材の量/微粉セメントと他のセメントの合計量」の質量比は、強度等の観点から、好ましくは0.3〜1.5、より好ましくは0.5〜1.0である。
粗骨材としては、川砂利、山砂利、海砂利、砕石、またはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。粗骨材の配合量は、強度等の観点から、好ましくは、セメント組成物中の体積割合で50%以下である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
以下に示す材料を使用した。
1)セメント:
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
2)細骨材:珪砂(最大粒径:1.2mm)
3)減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名:レオビルド SP8HU、BASFポゾリス社製)
4)水:水道水
[(A)実施例1、比較例1〜2]
[微粉セメントの製造]
普通ポルトランドセメントを、以下の鋼球を使用したボールミルを用いて、4時間、36時間の各時間粉砕して、粉砕時間の異なる2種の微粉セメントを得た。
鋼球は、直径20mmの鋼球と直径17mmの鋼球と直径22mmの鋼球を5:3:2の質量比で構成したものである。また、粉砕の際には、被粉砕物100質量部に対して、0.1質量部のエタノールを粉砕助剤として使用した。
以下、36時間粉砕して得た試料を「A−1」、4時間粉砕して得た試料を「A−2」、未粉砕の試料(普通ポルトランドセメント)を「A−3」という。
[粒度分布の測定]
試料「A−1」〜「A−3」について、粒度分布測定装置(製品名:マイクロトラックHRA モデル9320−X100、日機装社製)を用いて、レーザー回折・散乱法により粒度分布を測定した。この際、分散媒であるエタノール30cmに対して試料0.06gを添加し、90秒間、超音波分散装置(製品名:US300、日本精機製作所社製)で超音波分散したものを測定した。また、各試料のブレーン比表面積を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005582901
[実施例1]
試料「A−1」100質量部、水18質量部、細骨材73質量部、減水剤0.5質量部(固形分換算)をミキサに投入して混練し、セメント組成物を調製した。なお、混練は、均一な組成のセメント組成物
が得られた時点で終了した。
[比較例1]
試料「A−1」に代えて試料「A−2」を使用し、かつ、減水剤の量を1.0質量部(固形分換算)に変えた以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を調製した。
[比較例2]
試料「A−1」に代えて試料「A−3」を使用し、かつ、減水剤の量を1.0質量部(固形分換算)に変えた以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を調製した。
[物性の測定]
前記の各セメント組成物の調製の際に、混練時間を測定した。
また、各セメント組成物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定した。
さらに、各セメント組成物について、φ50×100mmの型枠を用いて成形し、20℃で24時間前置きした後、脱型し、さらに90℃で48時間蒸気養生し、セメント質硬化体(3本)を得た。これらのセメント質硬化体(3本)の圧縮強度を測定し、平均値を算出した。
以上の結果を表2に示す。
Figure 0005582901
表1および表2から、実施例1では、本発明に該当する微粉セメントを用いているため、混練時間が短く、かつ、セメント組成物の流動性(フロー値)が良好であることがわかる。一方、比較例1では、本発明で規定する粒度分布の条件を満たしているため、混練することは可能であったが、水和に異状を来たし、急結性を示すため、流動性が低く、作業性も劣っていた。
[(B)実施例2]
[微粉セメントの製造]
普通ポルトランドセメントを、以下の鋼球を使用したボールミルを用いて、36時間粉砕して、微粉セメント「B−1」を得た。
鋼球は、直径12.7mmの鋼球と直径9.5mmの鋼球と直径6.4mmの鋼球を1:1:1の質量比で構成したものである。また、粉砕の際には、被粉砕物100質量部に対して、0.1質量部のエタノールを粉砕助剤として使用した。
[粒度分布の測定]
試料「B−1」について、試料「A−1」と同様にして、粒度分布を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005582901
[物性の測定]
試料「A−1」に代えて試料「B−1」を使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を調製し、混練時間、フロー値および圧縮強度を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0005582901
[(C)実施例3、比較例3]
[微粉セメントの製造]
低熱ポルトランドセメントを、以下の鋼球を使用したボールミルを用いて、36時間粉砕して、微粉セメント「C−1」を得た。
鋼球は、直径12.7mmの鋼球と直径9.5mmの鋼球と直径6.4mmの鋼球を1:1:1の質量比で構成したものである。また、粉砕の際には、被粉砕物100質量部に対して、0.1質量部のエタノールを粉砕助剤として使用した。
なお、未粉砕の低熱ポルトランドセメントを「C−2」と称する。
[粒度分布の測定]
試料「C−1」および「C−2」について、試料「A−1」と同様にして、粒度分布を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0005582901
[物性の測定]
試料「A−1」に代えて試料「C−1」、「C−2」を使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を調製し、混練時間、フロー値および圧縮強度を測定した。結果を表6に示す。なお、比較例3では、混練に長時間を要したうえ、混練物の粘性が非常に大きく、作業性が非常に劣っていた。
Figure 0005582901

Claims (5)

  1. セメントを粉砕して得られる粉体からなる微粉セメントの製造方法であって、以下の(a)および(b)の条件を満たすまでセメントの粉砕を行うことを特徴とする微粉セメントの製造方法。
    (a) 微粉セメントの粒度分布は、粒径20μm以下の粉体の含有率が75体積%以上、粒径10μm以下の粉体の含有率が55体積%以上、粒径1μm以下の粉体の含有率が5体積%以上、粒径0.5μm以下の粉体の含有率が1体積%以上、の各条件を満たすものであること
    (b) 微粉セメント100質量部、水18質量部、最大粒径1.2mmの珪砂73質量部、およびポリカルボン酸系高性能減水剤0.5質量部(固形分換算)の組成を有するセメント組成物を調製した場合における該セメント組成物のフロー値が、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定される値として、110mm以上であること
  2. 上記セメントの粉砕手段が、粉砕媒体として球体を用いた粉砕手段である、請求項に記載の微粉セメントの製造方法。
  3. 上記微粉セメントのブレーン比表面積が5000cm/g以上である、請求項1又は2に記載の微粉セメントの製造方法
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法によって微粉セメントを得た後、該微粉セメント、および水セメント比が0.25以下である量の水を用いて、セメント組成物を得ることを特徴とするセメント組成物の製造方法。
  5. 上記セメント組成物は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定されるフロー値が、110mm以上であり、かつ、圧縮強度が、120N/mm以上のものである請求項4に記載のセメント組成物の製造方法
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