JP5577659B2 - 感光性黒色樹脂組成物、樹脂ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および液晶表示装置 - Google Patents

感光性黒色樹脂組成物、樹脂ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、感光性黒色樹脂組成物とそれを用いて形成した着色パターンに関し、詳しくはカラーフィルター用感光性黒色樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および液晶表示装置に関するものである。
カラーフィルターは、通常、ブラックマトリクスを形成したガラス、プラスチックシートなどの透明基板表面に、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法で製造されている。この遮光性膜として用いられるブラックマトリクスは画素間の光漏れによるコントラスト及び色純度の低下を防止する役割を果たしている。
従来、ブラックマトリクスとして、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属あるいは金属化合物の蒸着膜が用いられてきたが、その工程が複雑でかつ高価であり、また金属薄膜の表面が高反射性である等の問題点がある。そこで、この問題を解決するものとして、顔料を分散した樹脂組成物を用いる顔料分散法が現在主流となっている。
顔料分散法には、ネガ型とポジ型があるが、アクリルポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光開始剤、溶媒および顔料を主成分とするネガ型の感光性組成物が広く用いられている。遮光材としては、カーボンブラック、低次酸化チタンや酸窒化チタン等のチタンブラック、酸化鉄等の金属酸化物、その他有機顔料混色系が使用されているが、カーボンブラック及び酸窒化チタンが主流となっている。このような汎用的な顔料分散系の例として、特許文献1には、感光アクリル樹脂にカーボンブラックを分散した樹脂ブラックマトリクスが記載されている。
しかしながら、近年のカラーフィルターの薄膜化、高性能化の要求、及び液晶表示装置で使用されるバックライトの高輝度化に伴い、樹脂ブラックマトリクスの高OD値化への要求が高まっている中、このようなカーボンブラックを用いた従来の樹脂ブラックマトリクスではOD値が不十分であった。また、樹脂ブラックマトリクスが厚い場合、樹脂ブラックマトリクス上に乗り上げた色画素によって生じる表面段差が大きくなるためカラーフィルターの平坦性が低下し、液晶の配向が乱れるという問題が生じるため、樹脂ブラックマトリクス薄膜化の要求も高まっている。
一方、このような高OD値化及び薄膜化を達成するために遮光材の体積比率を増加させると、樹脂ブラックマトリクス中の樹脂比率を減少させることになり樹脂ブラックマトリクスとガラスとの密着性が低下し樹脂ブラックマトリクスが剥がれるといった問題や、十分な抵抗値が得られないという問題が生じる。さらに、遮光剤の高濃度化によって、十分な感度が得られず高精細なパターンの形成が難しくなるといった問題や、テーパー形状が急唆になるなどの問題があった。感光性樹脂組成物の高感度化のために、開始剤種や感光性樹脂の種類について様々な検討がなされている(特許文献2,3)。また、紫外領域(365nm)での光透過率が高い遮光材、例えばチタン酸窒化物を用いることで感度を高めるなどの検討もなされている(特許文献4)。しかしながら、OD値=5(光の透過率=0.001%)を越えるような非常に遮光性の高い塗膜のパターン加工は非常に困難であり、不十分であった。よって少量の含有率であってもより高いOD値を実現し、かつ紫外領域での光透過率が高い遮光材が必要であった。
他の黒色顔料としては窒化チタンが挙げられ、感光性樹脂組成物中で用いられる技術が開示されているが(特許文献5,6)、ブラックマトリクスとして要求される可視光領域での透過率極小、すなわち黒色度と言う点では十分ではなく、また、黒色組成物として塗布・パターン形成するものではないため、簡便に基板上に形成することが困難であった。
特開平10−300923号公報 特開2005−338328号公報 特開2005−77451号公報 WO2005−037926号公報 特開2003−252955号公報 特開2004−339499号公報
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、高OD値でありながら、高い密着性、高い解像度、更には良好なテーパー形状を有するブラックマトリクスを容易に形成することが可能な黒色樹脂組成物を提供することにある。このような黒色樹脂組成物を用いることにより、薄膜で高ODかつ形状の良好な樹脂ブラックマトリクスが得られるため、そのような樹脂ブラックマトリクスを形成したカラーフィルターを用いることにより、表示特性の優れた液晶表示装置が得られる。
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、遮光材として以下のような特定のチタン窒化物粒子を選択し、感光性基を有する樹脂と組み合わせることにより、本発明の課題を解決できることを見いだした。
すなわち、かかる本発明の目的は以下の構成により達成される。
(1) 少なくとも遮光材、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、反応性モノマーおよび有機溶剤を含有する感光性黒色樹脂組成物であって、前記遮光材として少なくともチタン窒化物粒子を含有し、前記黒色樹脂組成物を用いて形成された塗膜の光学濃度(OD値)が3である場合の光透過率について、550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率が0.3以上であることを特徴とする感光性黒色樹脂組成物。
(2) 前記チタン窒化物粒子のCuKα線をX線源とした場合の(200)面に由来するピークの回折角2θが42.5°以上42.8°以下であり、かつ(200)面に由来するピークの半値幅より求めた結晶子サイズが20nm以上50nm以下である(1)に記載の感光性黒色樹脂組成物。
(3) 前記遮光材の全重量に占めるチタン窒化物粒子の割合が10wt%以上であることを特徴とする(1)または(2)いずれかに記載の感光性黒色樹脂組成物。
(4) 前記のチタン窒化物粒子が熱プラズマ法により製造されたものであることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の感光性黒色樹脂組成物。
(5) 前記光重合開始剤として、(a)アルキルフェノン系化合物を少なくとも含有することを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載の感光性黒色樹脂組成物。
(6) 前記光重合開始剤として、(a)アルキルフェノン系化合物と(b)オキシムエステル系化合物の少なくとも2成分を含み、光重合開始剤量の全重量に占める(b)の含有量が30wt%以下であることを特徴とする(5)に記載の感光性黒色樹脂組成物。
(7) (1)〜(6)のいずれか1項に記載の黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布し、パターン形成して得られた樹脂ブラックマトリックス基板であって、樹脂ブラックマトリックスの光学濃度(OD値)が膜厚1μmあたり4.0以上である樹脂ブラックマトリクス基板。
(8) (7)記載の樹脂ブラックマトリクス基板の開口部に赤、緑、青の画素が形成されていることを特徴とするカラーフィルター基板。
(9) (8)に記載のカラーフィルター基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。

本発明の黒色樹脂組成物を用いることにより、高遮光性、高密着性、高感度、良好なパターン形状とテーパー形状を有し、簡便に薄膜の樹脂ブラックマトリクスが得られるという効果が得られる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の黒色樹脂組成物は、少なくとも遮光材、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、反応性モノマーおよび有機溶剤を含み、遮光材として少なくとも特定の特性を有するチタン窒化物粒子を含有することが必要であり、以下にその望ましい特性を示す。
本発明の黒色樹脂組成物は、印刷インク、インクジェットインク、フォトマスク作製材料、印刷用プルーフ作製用材料、エッチングレジスト、ソルダーレジスト、プラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁、誘電体パターン、電極(導体回路)パターン、電子部品の配線パターン、導電ペースト、導電フィルム、ブラックマトリックス等の遮光画像等の作製に用いることができる。好ましくは、カラー液晶表示装置等に用いるカラーフィルター、およびタッチパネルの表示特性向上のために、着色パターンの間隔部、周辺部分、及びTFTの外光側等に遮光画像(ブラックマトリックスを含む。)を設けるために好適に用いることができる。
特に好ましくは、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、無機ELを備えたEL表示装置、CRT表示装置などの表示装置の周辺部に設けられた黒色の縁や、赤、青、緑の着色画素間の格子状やストライプ状の黒色の部分、更に好ましくはTFT遮光のためのドット状や線状の黒色パターン等のブラックマトリックスとして好適に用いられる。
本発明の黒色樹脂組成物は、遮光材として少なくともチタン窒化物粒子を用いることが重要であり、そのチタン窒化物とは、主成分として窒化チタンを含み、通常、副成分として酸化チタンTiO、Ti2n−1(1≦n≦20)で表せる低次酸化チタン及びTiN(0<x<2.0,0.1<y<2.0)で表せる酸窒化チタンを含有するものである。本発明の黒色樹脂組成物を用いて形成された塗膜の、光学濃度(OD値)が3である場合の紫外線透過率について、550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率が0.3以上で有ることが好ましく、さらには1.0以上であることが好ましい。550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率が0.3より小さくなると、OD値が5以上となる非常に遮光性の高い塗膜を形成した場合に、現像後の密着性が悪いために高精細な樹脂ブラックマトリクスを形成出来ないという問題や、樹脂ブラックマトリクスの形状が悪化するといった問題が生じるため好ましくない。遮光材としてカーボンブラックを用いた場合、その黒色樹脂組成物を用いて形成される塗膜の550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率は0.01以下であることから、前述の通り、遮光材として少なくともチタン窒化物粒子を用いることで重要であると言える。このような黒色樹脂組成物を用いることにより、高いOD値を有しながら、高精細かつテーパー形状の良好なブラックマトリクスを形成することが可能となる。また、本発明の樹脂ブラックマトリクスは、膜厚当たりのOD値が高いため、実用的なOD値(4.0)で膜厚は1.0μm以下となる。その結果、樹脂ブラックマトリクスを用いた場合でも、保護膜無しで平坦性に実用上の問題のないカラーフィルターを得ることができるようになった。
本発明の効果を顕著なものとするため、本発明で使用するチタン窒化物のCuKα線をX線源とした場合の(200)面に由来するピークの回折角2θとしては、42.5°以上42.8°以下であることが好ましく、更には42.5°以上42.7°以下であることが更に好ましい。回折角θがこの範囲となるチタン窒化物粒子を遮光材として用いることにより、黒色樹脂組成中の遮光材濃度を低く保ったまま、高いOD値を達成することが可能となり、更には、高い紫外線透過率を有するため、高精細かつテーパー形状の良好な樹脂ブラックマトリクスを容易に形成できるようになる。
チタン化合物のX線回折スペクトルはCuKα線をX線源とした場合、最も強度の強いピークとしてTiNは(200)面に由来するピークが2θ=42.5°近傍に、TiOは(200)面に由来するピークが2θ=43.4°近傍にみられる。一方、最も強度の強いピークではないがアナターゼ型TiOは(200)面に由来するピークは2θ=48.1°近傍に、ルチル型TiOは(200)面に由来するピークは2θ=39.2°近傍に観測される。よって、窒素原子及び酸素原子を有する結晶構造をとるチタン化合物は回折角2θが42.5°から43.4°の範囲において最も強度の強いピークがみられ、酸素原子を多く含有する結晶状態であるほどピーク位置は42.5°に対して高角度側にシフトする。酸化チタンを窒化して得られる、窒化還元が不十分な酸窒化チタンにおいては回折角2θとして42.9°から43.2°に最も強度の強いピークが確認される(特開2006−209102号公報)ことから、本発明のチタン窒化物とは結晶構造が異なることがわかる。また、副成分として酸化チタンTiOを含有する場合、最も強度の強いピークとしてアナターゼ型TiO(101)に由来するピークが2θ=25.3°近傍に、ルチル型TiO(110)に由来するピークが2θ=27.4°近傍に見られる。しかし、TiOは白色でありブラックマトリクスの遮光性を低下させる要因となるため、ピークとして観察されない程度に低減されていることが好ましい。
X線回折ピークの半値幅よりチタン窒化物粒子を構成する結晶子サイズを求めることができ、下式(1)、(2)に示すシェラーの式を用いて算出される。
Figure 0005577659
Figure 0005577659
ここで、K=0.9、λ(0.15418 nm)、βe:回折ピークの半値幅、βo:半値幅の補正値(0.12°)である。但し、β、βe及びβoはラジアンで計算される。
結晶子サイズとしては20nm以上であることが好ましく、更には20nm以上50nm以下であることが好ましい。結晶子サイズが20nm以上のチタン窒化物粒子を用いてブラックマトリクスを形成することにより、塗膜の透過光はそのピーク波長が475nm以下であるような青色から青紫色を呈し、高い遮光性と紫外線感度を併せ持つブラックマトリクスを得ることができる。
窒化チタンの合成には一般的に気相反応法が用いられ、電気炉法や熱プラズマ法等が挙げられるが、不純物の混入が少なく、粒子径が揃いやすく、また生産性も高い熱プラズマ法による合成が好ましい。熱プラズマを発生させる方法としては、直流アーク放電、多層アーク放電、高周波(RF)プラズマ、ハイブリッドプラズマ等が挙げられ、電極からの不純物の混入が少ない高周波プラズマがより好ましい。熱プラズマ法による窒化チタン微粒子の具体的な製造方法としては、プラズマ炎中で四塩化チタンとアンモニアガスを反応させる方法(特開平2−22110号公報)や、チタン粉末を高周波熱プラズマにより蒸発させ窒素をキャリアーガスとして導入し冷却過程にて窒化させ合成する方法(特開昭61−11140号公報)や、プラズマの周縁部にアンモニアガスを吹き込む方法(特開昭63−85007号)等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、所望とする物性を有するチタン窒化物粒子にできれば製造方法は問わない。なお、チタン窒化物粒子は種々のものが市販されており、本発明で規定される上記回折角及び上記酸素原子量、さらには、上記した好ましい結晶子サイズ及び比表面積を満足するものも複数市販されている。本発明において、それらの市販品を好ましく用いることができる。
本発明において、黒色被膜の色度調整のために、OD値が低下しない範囲でチタン窒化物の一部を他の顔料に変えることが可能であるが、良好なパターン加工性を得るためには、遮光材全量に対し前記チタン窒化物粒子を10重量%以上含有することが好ましく、更には30重量%以上含有することが好ましい。チタン窒化物以外の顔料としては、黒色有機顔料、混色有機顔料、および無機顔料等から用いることができる。黒色有機顔料としては、カーボンブラック、樹脂被覆カーボンブラック、ペリレンブラック、アニリンブラック等が、混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダ、シアン等から選ばれる少なくとも2種類以上の顔料を混合して疑似黒色化されたものが、無機顔料としては、グラファイト、およびチタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、カーボンブラックを使用すれば、黒色被膜のOD値の低下を最小限に抑えられるとともに、黒色被膜の抵抗値、色度などを調整することができる。すなわち、チタン窒化物粒子は高抵抗体であるのに対して、カーボンブラックは低抵抗であるため、両者の混合比率により黒色被膜の抵抗値をコントロールできることになる。また、カーボンブラックとして、表面処理されたものを使用すれば、さらに黒色被膜の抵抗値コントロールの幅が広がることになる。一方、色度に関しては、使用するチタン窒化物粒子の結晶子径にもよるが概して透過色が青色であるのに対して、カーボンブラックの透過色は赤色であるため、両者を混合すれば着色のない黒(ニュートラル・ブラック)が得られる。カーボンブラックを使用する場合、その含有量は適宜選択することができ、特に限定されないが、通常、チタン窒化物粒子の重量に対して5〜75重量%程度である。
本発明では、アルカリ可溶性樹脂を必須成分とするが、顔料に対してバインダーとして作用し、かつカラーフィルタを製造する際に、その現像工程においてアルカリ現像液に可溶するものであれば、特に限定されるものではない。中でも、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸などのモノカルボン酸類、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸またはその酸無水物、フタル酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)などの多価カルボン酸モノエステル類などがあげられる。特に(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位を含んでなるアクリル系ポリマーが好ましく、さらに、構成単位に含まれるカルボン酸に、エチレン性不飽和基とエポキシ基を含有してなる化合物を反応させて得られたアクリル系ポリマーを用いると、露光、現像の際の感度がよくなるので好ましく用いることができる。エチレン性不飽和基としては、アクリル基、メタクリル基が好ましい。
これらは単独で用いても良いが、他の共重合可能なエチレン性不飽和化合物と組み合わせて用いても良い。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソ−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ペンチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどの(架橋)環式炭化水素基、アミノエチルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、1,3−ブタジエン、イソプレンなどの脂肪族共役ジエン、それぞれ末端にアクリロイル基、あるいはメタクリロイル基を有するポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレートなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。とくに(メタ)アクリル酸およびベンジル(メタ)アクリレートを含んでなるアクリル系ポリマーは、分散安定性、パターン加工性の各観点から特に好ましい。
上記アクリル系ポリマーを、顔料分散時に顔料に対して5〜50%、好ましくは7〜40%添加すると、高度に分散が安定した顔料分散体が得られる。
また、上記記載の構成単位に含まれる(メタ)アクリル酸に、エチレン性不飽和基とエポキシ基を含有してなる化合物を反応させて得られたアクリル系ポリマー以外にも、側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系ポリマーを好ましく用いることができる。具体例としては、特許第3120476号公報、特開平8−262221号公報に記載されている共重合体、あるいは市販のアクリル系ポリマーである光硬化性樹脂「サイクロマー(登録商標)P」(ダイセル化学工業(株))、アルカリ可溶性カルド樹脂などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の平均分子量(Mw)としては、5千〜4万(テトラヒドロフランをキャリヤーとしてゲルパーミェーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算したもの)のものが好ましく、さらには平均分子量が8千〜3万であり、かつ酸価70〜150(mgKOH/g)のポリマーが感光特性、エステル系溶媒に対する溶解性、アルカリ現像液に対する溶解性、残渣抑制の各観点から最も好ましい。
モノマーとしては、多官能、単官能のアクリル系モノマーあるいはオリゴマーを用いることができる。多官能モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート、アルキッド変性(メタ)アクリレート、特許第3621533号公報や特開平8−278630号公報に記載されているようなフルオレンジアクリレート系オリゴマー、あるいはトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、2,2−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]シクロヘキサン、9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−メチル−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−クロロ−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジメタアクリレート、などがあげられる。これらは単独または混合して用いることができる。
これらの多官能モノマーやオリゴマーの選択と組み合わせにより、レジストの感度や加工性の特性をコントロールすることが可能である。とくに感度を上げるためには、官能基が3以上、より好ましくは5以上ある化合物の使用が望ましく、とくにジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びその酸変性体が好ましい。また、2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物とメタアクリル酸との反応物に多塩基酸カルボン酸又はその酸無水物を反応させて得られた不飽和基含有アルカリ可溶性モノマーも現像性、加工性の観点から好ましく用いられる。さらに、分子中に芳香環を多く含み撥水性が高いフルオレン環を有する(メタ)アクリレートの併用が現像時にパターンを望ましい形状にコントロールできるので好ましい。
本発明の効果を顕著なものとするために、光重合開始剤としては、少なくとも(a)アルキルフェノン系を含有することが好ましい。また、本発明の黒色樹脂組成物を露光・感光させる際の波長にあわせ、特に340nm以下の発光がない場合には、少なくとも(a)アルキルフェノン系かつ(b)オキシムエステル系の2成分以上を含むことが好ましく、その際の(b)オキシムエステル系光重合開始剤の含有量としては光重合開始剤全量に対してその含有量が30重量%以下とすることが好ましい。
アルキルフェノン系光重合開始剤として、α−アミノアルキルフェノン系あるいはα−ヒドロキシアルキルフェノン系などがあげられるが、特にα−アミノアルキルフェノン系が高感度の観点から好ましい。例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”369である2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379である2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホルニル)フェニル]−1−ブタノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどがあげられる。
オキシムエステル系光重合開始剤の具体例として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”OXE01である1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”OXE02であるエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、旭電化工業(株)製の “アデカ(登録商標)オプトマー”N−1818、N−1919などがあげられる。
これらの光重合開始剤を選択することで、高OD領域でもパターン形状およびテーパー形状が良好なブラックマトリクスが得られる。特に、j線がカットされた露光機を使用した場合でも、アルキルフェノン系光重合開始剤を必須成分とし、オキシムエステル系光重合開始剤を全光重合開始剤量の30重量%以下となるように併用することで、高感度でテーパー形状に優れたパターンが得られる。オキシムエステル系の含有量が30重量%をこえるとパターン形状が悪化し、テーパー形状は垂直に近づき問題となる。
また、これらの光重合開始剤に加えて、ベンゾフェノン系化合物、オキサントン系化合物、イミダゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾオキサゾール系化合物、カルバゾール系化合物、トリアジン系化合物、リン系化合物あるいはチタネート等の無機系光重合開始剤など公知の光重合開始剤を併用して用いることもできる。例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、4−(p−メトキシフェニル)−2,6−ジ−(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどがあげられる。
本発明の黒色組成物において、遮光材/樹脂成分の重量組成比は、80/20〜40/60の範囲であることが、高OD値の黒色被膜を得るために好ましい。また、遮光材/樹脂成分の重量組成比が75/25〜60/40の範囲であることが、密着性、パターン加工性およびOD値のバランスの点でより好ましい。ここで、樹脂成分とは、ポリマー、モノマーあるいはオリゴマーと高分子分散剤の合計とする。樹脂成分の量が少なすぎると、黒色被膜の基板との密着性が不良となり、逆に遮光材の量が少なすぎると厚み当たりの光学濃度(OD値/μm)が低くなり問題となる。
本発明の黒色樹脂組成物に用いられる溶媒としては特に限定はなく、分散する顔料の分散安定性および添加する樹脂等の溶解性に併せて、水および有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、特に限定されるものではなく、エステル類、脂肪族アルコール類、ケトン類などが使用できる。
具体的なエステル類としては、ベンジルアセテート(沸点214℃)、エチルベンゾエート(沸点213℃)、γ―ブチロラクトン(沸点204℃)、メチルベンゾエート(沸点200℃)、マロン酸ジエチル(沸点199℃)、2−エチルヘキシルアセテート(沸点199℃)、2−ブトキシエチルアセテート(沸点192℃)、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート(沸点188℃)、シュウ酸ジエチル(沸点185℃)、アセト酢酸エチル(沸点181℃)、シクロヘキシルアセテート(沸点174℃)、3−メトキシ−ブチルアセテート(沸点173℃)、アセト酢酸メチル(沸点172℃)、エチル−3−エトキシプロピオネート(沸点170℃)、2−エチルブチルアセテート(沸点162℃)、イソペンチルプロピオネート(沸点160℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート(沸点160℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点158℃)、酢酸ペンチル(沸点150℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)などが挙げられるがこれらに限定されない。
これらの溶媒のなかで、酢酸エステル系またはプロピオン酸エステル系の溶媒で、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、3−メトキシ−ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがとくに好ましい。
また、上記以外の溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点133℃)、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル(沸点153℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点188℃)などのプロピレングリコール誘導体などの脂肪族エーテル類、上記以外の脂肪族エステル類、例えば、酢酸エチル(沸点77℃)、酢酸ブチル(沸点126℃)、酢酸イソペンチル(沸点142℃)、あるいは、ブタノール(沸点118℃)、3−メチル−2−ブタノール(沸点112℃)、3―メチル―3―メトキシブタノール(沸点174℃)などの脂肪族アルコール類、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類、キシレン(沸点144℃)、エチルベンゼン(沸点136℃)、ソルベントナフサ(石油留分:沸点165〜178℃)などの溶媒を併用することも可能である。
さらに基板の大型化に伴いダイコーティング装置による塗布が主流になってきているので、適度の揮発性、乾燥性を実現するため、2成分以上の混合溶媒から構成するのが好ましい。該混合溶媒を構成する全ての溶媒の沸点が150℃以下の場合、膜厚の均一性が得られない、塗布終了部の膜厚が厚くなる、塗液をスリットから吐出する口金部に顔料の凝集物が生じ、塗膜にスジが発生するという多くの問題を生じる。一方、該混合溶媒の沸点が200℃以上の溶媒を多く含む場合、塗膜表面が粘着性となり、スティッキングを生じる。したがって沸点が150℃以上200℃の溶媒を30〜75質量%含有する混合溶媒が望ましい。
本発明の黒色樹脂組成物に用いられる密着性改良剤として、シランカップリング剤を含むことが出来る。シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが原料入手の容易さから好ましい。本発明で用いる上記化合物は少量で接着改良効果があるので、添加量としては多く添加する必要はなく、カラーレジスト全固形分に対して、好ましくは0.2〜20質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明の黒色樹脂組成物において、遮光材を樹脂溶液中に均一にかつ安定に分散させるために顔料分散剤を添加することが好ましい。顔料分散剤としては、ポリエステル系高分子顔料分散剤、アクリル系高分子顔料分散剤、ポリウレタン系高分子顔料分散剤、ポリアリルアミン系高分子分散剤、顔料誘導体、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カルボジイミド系顔料分散剤等が挙げられる。これらの顔料分散剤は、顔料の種類に応じて、適宜選択されて使用される。また、これらの顔料分散剤は、単独で用いてもよく、また、2種類以上組み合わせて用いてもよい。これらの高分子分散剤は感光性を有していないため、多量に添加すると目的のカラーレジストの感光性能を悪化させる懸念があり、分散安定性、感光性能を加味した適正な添加量にすることが望ましい。顔料に対して1〜50(質量%)添加、さらに好ましくは3〜30(質量%)添加すると、感光性能を悪化させずに、高度に分散を安定化させる効果があり、より一層好ましい。
また、本発明の黒色樹脂組成物には、塗布性、着色被膜の平滑性やベナードセルを防止する目的で、界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤の添加量は通常、顔料の0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%である。添加量が少なすぎると塗布性、着色被膜の平滑性やベナードセルを防止効果がなく、多すぎると逆に塗膜物性が不良となる場合がある。界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどの陰イオン界面活性剤、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの陽イオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインなどの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソルビタンモノステアレートなどの非イオン界面活性剤、ポリジメチルシロキサンなどを主骨格とするシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。本発明では、これらに限定されずに、界面活性剤を1種または2種以上用いることができる。
本発明の黒色樹脂組成物において樹脂成分(モノマーやオリゴマー、光重合開始剤等の添加剤も含む)と遮光材をあわせた固形分濃度としては、塗工性・乾燥性の観点から2%以上30%以下が好ましく、更には5%以上20%以下であることが好ましい。従って、本発明の黒色組成物は、好ましくは、溶媒と、樹脂成分と遮光材とから本質的に成り、樹脂成分と遮光材との合計量が好ましくは2%以上30%以下、さらに好ましくは5%以上20%以下であり、残部が溶媒である。上記のとおり、界面活性剤をさらに上記した濃度で含有していてもよい。
本発明での黒色樹脂組成物では、分散機を用いて樹脂溶液中に直接顔料を分散させる方法や、分散機を用いて水または有機溶媒中に顔料を分散して顔料分散液を作製し、その後樹脂溶液と混合する方法などにより製造される。顔料の分散方法には特に限定はなく、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法をとりうるが、分散効率と微分散化からビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、コボールミル、バスケットミル、ピンミル、ダイノーミルなどを用いることができる。ビーズミルのビーズとしては、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ、ジルコンビーズなどを用いるのが好ましい。分散に用いるビーズ径としては0.01mm以上5.0mm以下が好ましく、更に好ましくは0.03mm以上1.0mm以下である。顔料の一次粒子径及び一次粒子が凝集して形成された二次粒子の粒子径が小さい場合には、0.03mm以上0.10mm以下といった微小な分散ビーズを用いる事が好ましい。この場合、微小な分散ビーズと分散液とを分離することが可能な遠心分離方式によるセパレーターを有するビーズミルを用いて分散することが好ましい。一方、サブミクロン程度の粗大な粒子を含む顔料を分散させる際には、0.10mm以上の分散ビーズを用いる事により十分な粉砕力が得られ顔料を微細に分散できるため好ましい。
本発明の黒色樹脂組成物を用いたダイコーティング装置によるカラーフィルターの製造方法の例を説明する。基板としては通常、ソーダガラス、無アルカリガラス、石英ガラスなどの透明基板などが用いられるが、特にこれらに限定されない。ダイコーティング装置としては、例えば特許第3139358号公報、特許第3139359号公報などに開示されている枚葉塗布装置を挙げることができる。この装置により、本発明の黒色樹脂組成物(塗液)を口金から吐出させ、基板を移動させることにより、基板上に黒色樹脂組成物を塗布することができる。この場合、基板は枚葉で多数枚塗布されるため、長時間運転すると、塗液をスリットから吐出する口金部に顔料の凝集物が生じ、これが塗布欠点となり収率低下を招くことがある。この場合、該装置の吐出口である口金を上記150℃以上の沸点を有するエステル系の溶媒を全溶媒に対して40質量%以上含む溶媒で拭き取る工程を設けることにより、塗布欠点が解消され収率が向上する。上記により、基板上に黒色樹脂組成物を塗布した後、風乾、減圧乾燥、加熱乾燥などにより、溶媒を除去し、黒色樹脂組成物の塗膜を形成する。とくに減圧乾燥工程を設けた後、オーブンあるいはホットプレートで追加の加熱乾燥することにより、対流によって生じる塗布欠点が解消され収率が向上する。減圧乾燥は常温〜100℃、5秒〜10分、減圧度500〜10(Pa)、より好ましくは減圧度150〜50(Pa)の範囲で行うのが好ましい。加熱乾燥はオーブン、ホットプレートなどを使用し、50〜120℃の範囲で10秒〜30分行うのが好ましい。
続いて該被膜上にマスクを置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。ついでアルカリ性現像液で現像を行う。非イオン系界面活性剤などの界面活性剤を0.1〜5%添加したアルカリ性現像液を使用すると、より良好なパターンが得られて好ましい。アルカリ性現像液に用いるアルカリ性物質としては特に限定はしないが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の1級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の2級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の3級アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン等の4級アンモニウム塩、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール等のアルコールアミン類、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナン、モルホリン等の環状アミン類などの有機アルカリ類が挙げられる。
アルカリ性物質の濃度は0.01質量%から50質量%である。好ましくは0.02質量%から10質量%、さらに好ましくは0.02から1質量%である。また現像液がアルカリ水溶液の場合、現像液にエタノール、γーブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶媒を適宜加えても良い。
これら現像液の中では作業環境、廃現像液処理の点から、アルカリ水溶液の水系現像液が好ましい。
現像方式は浸漬法、スプレー法、パドル法等を用いるが特に限定しない。現像後、純水などによる洗浄工程を加える。
得られた黒色樹脂組成物の塗膜パターンは、その後、加熱処理(ポストベーク)することによってパターンニングされる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜300℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.25〜5時間、連続的または段階的に行われる。
このように、本発明の黒色樹脂組成物から得られた樹脂ブラックマトリクスの光学濃度(optical density、OD値)としては、波長380〜700nmの可視光域において膜厚1.0μmあたり4.0以上であることが好ましく、より好ましくは4.5以上、更には5.0以上であることが好ましい。なお、OD値は顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて測定を行い、下記の関係式(3)より求めることができる。
OD値 = log10(I /I) (3)
ここで、I;入射光強度、I;透過光強度となる。
本発明においては、前述の樹脂ブラックマトリクスを使用して液晶表示用カラーフィルターを製造することができる。すなわち、本発明は、上記本発明の樹脂ブラックマトリクスを具備することを特徴とするカラーフィルターをも提供する。該カラーフィルターは、透明基板と、該透明基板の一部領域上に形成された樹脂ブラックマトリクスと、前記透明基板上の、前記樹脂ブラックマトリックスが形成されていない領域に形成された画素を少なくとも具備するカラーフィルターであって、前記樹脂ブラックマトリックスが、上記本発明の樹脂ブラックマトリックスであるものである。
本発明の樹脂ブラックマトリクスを液晶表示用カラーフィルターに用いる場合、通常の製造工程としては、例えば特公平2−1311号公報に示されているように、まず透明基板上にブラックマトリクス、次いで赤(R)、緑(G)、青(B)の色選択性を有する画素を形成させ、この上に必要に応じてオーバーコート膜形成させるものである。なお、画素の具体的な材質としては、任意の光のみを透過するように膜厚制御された無機膜や、染色、染料分散あるいは顔料分散された着色樹脂膜などがある。また、画素の形成順は必要に応じて任意に変更可能である。さらに、必要に応じて、3原色の着色層を形成後または、3原色の着色層の上にオーバーコート膜を形成後に透明導電膜を形成することができる。透明導電膜としてはITOなどの酸化物薄膜が採用され、通常0.1μm程度のITO膜がスパッタリング法や真空蒸着法などで作成される。
本発明のカラーフィルターの画素に用いられる顔料には特に制限はないが、耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れた物が望ましい。代表的な顔料の具体的な例をカラーインデックス(CI)ナンバーで示すと、次のようなものが好ましく使用されるが、いずれもこれらに限定されるものではない。
赤色顔料の例としては、ピグメントレッド(以下PRと略す)9、PR48、PR97、PR122、PR123、PR144、PR149、PR166、PR168、PR177、PR179、PR180、PR190、PR192、PR209、PR215、PR216、PR217、PR220、PR223、PR224、PR226、PR227、PR228、PR240、PR254などが使用される。
オレンジ色顔料の例としては、ピグメントオレンジ(以下POと略す)13、PO31、PO36、PO38、PO40、PO42、PO43、PO51、PO55、PO59、PO61、PO64、PO65、PO71などが使用される。
黄色顔料の例としては、ピグメントイエロー(以下PYと略す)PY12、PY13、PY14、PY17、PY20、PY24、PY83、PY86、PY93、PY94、PY95、PY109、PY110、PY117、PY125、PY129、PY137、PY138、PY139、PY147、PY148、PY150、PY153、PY154、PY166、PY168、PY173、PY180、PY185などが使用される。
また、紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレット(以下PVと略す)19、PV23、PV29、PV30、PV32、PV36、PV37、PV38、PV40、PV50などが使用される。
また、青色顔料の例としては、ピグメントブルー(以下PBと略す)15、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB22、PB60、PB64などが使用される。
また、緑色顔料の例としては、ピグメントグリーン(以下PGと略す)7、PG10、PG36、などが使用される。
これらの顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表面処理がされていてもかまわず、分散剤として顔料誘導体を添加することもできる。
本発明のカラーフィルターの画素に用いられるマトリクス樹脂には特に制限は無いが、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミドなどを使用することができる。製造プロセスの簡便さや、耐熱性、耐光性などの面から画素としては顔料分散された樹脂膜を用いることが好ましい。パターン形成の容易さの点からは顔料分散された感光性のアクリル樹脂を用いることが好ましい。しかし、耐熱性、耐薬品性の面からは、顔料分散されたポリイミド膜を用いることが好ましい。
本発明の液晶表示装置用基板カラーフィルターでは、画素間にブラックマトリクスが配置される。また、画素の額縁部にもブラックマトリクスが配置される。ブラックマトリクスの配置により、液晶表示装置のコントラストを向上させることができることに加え、光による液晶表示装置の駆動素子の誤作動を防止することができる。
本発明の液晶表示装置用カラーフィルター上に固定されたスペーサーを形成してもよい。固定されたスペーサーとは、特開平4−318816号公報に示されるように液晶表示装置用基板の特定の場所に固定され、液晶表示装置を作製した際に対向基板と接するものである。これにより対向基板との間に、一定のギャップが保持され、このギャップ間に液晶が注入される。固定されたスペーサーを配することにより、液晶表示装置の製造工程において球状スペーサーを散布する行程や、シール剤内にロッド状のスペーサーを混練りする工程を省略することができる。
固定されたスペーサーの形成は、フォトリソグラフィーや印刷、電着などの方法でよって行われる。スペーサーを容易に設計通りの位置に形成できるので、フォトリソグラフィーによって形成することが好ましい。また、該スペーサーはR、G、B画素の作製と同時に積層構造で形成してもR、G、B画素作製後に形成しても良い。
本発明においては、上述のとおり樹脂ブラックマトリクスを薄膜に形成する事が可能なため、ブラックマトリクス上に乗り上げた色画素高さが低くなり、オーバーコート膜を形成しなくても平坦性の高いカラーフィルターを作製することが可能となる。しかし、より高い平坦性が求められる場合や、色画素に加工された穴や段差を平坦化する場合、また色画素に含有される成分の液晶層への溶出を防ぐ目的としてはオーバーコート膜を形成することが好ましい。オーバーコート膜の材質としては、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等が挙げられる。オーバーコート膜の形成は樹脂ブラックマトリクス形成後、あるいは画素形成後、あるいは固定されたスペーサー配置後のいずれであっても良い。加熱硬化後の該オーバーコートの厚みは、凹凸のある基板上に塗布された場合、オーバーコート剤のレベリング性により、凹部(周囲より低い部分)では厚く、凸部(周囲より高い部分)では薄くなる傾向がある。本発明においてのオーバーコートの厚みには、特に制限がないが、0.01〜5μm、好ましくは0.03〜4μm、さらに好ましくは0.04〜3μmである。
本発明はさらに、上記本発明のカラーフィルタを具備することを特徴とする液晶表示装置をも提供する。本発明の液晶表示装置は、上記本発明のカラーフィルターと、該カラーフィルターに対向して配置される電極基板と、該カラーフィルター及び該電極基板上にそれぞれ設けられた液晶配向膜と、これらの液晶配向膜間に空間を確保するスペーサーと、該空間内に充填された液晶とを具備する。
カラーフィルターを用いて作成した上記液晶表示装置の一例について述べる。上記カラーフィルターと電極基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させて貼りあわせる。なお、電極基板上には、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置やTFD液晶表示装置を作成することができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。次に、ICドライバー等を実装することにより液晶表示装置が完成する。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
「X線回折」
X線回折は粉末試料をアルミ製標準試料ホルダーに詰め、広角X線回折法(理学電機社製 RU−200R)により測定した。測定条件としては、X線源はCuKα線とし、出力は50kV/200mA、スリット系は1°−1°−0.15mm−0.45mm、測定ステップ(2θ)は0.02°、スキャン速度は2°/分とした。
回折角2θ=46°付近に観察される(200)面に由来するピークの回折角を測定した。更に、この(200)面に由来するピークの半値幅より、前述の式(1)、(2)のシェラーの式を用いて、粒子を構成する結晶子サイズを求めた。
「組成分析」
チタン原子の含有量はICP発光分光分析法(セイコーインスツルメンツ社製 ICP発光分光分析装置SPS3000)により測定した。
酸素原子及び窒素原子の含有量は(堀場製作所製 酸素・窒素分析装置 EMGA−620W/C)用いて測定し、不活性ガス融解−赤外線吸収法により酸素原子を、不活性ガス融解−熱伝導度法により窒素原子を求めた。
[OD値]
無アルカリガラス上に膜厚1.0μmの樹脂ブラックマトリクスを形成させ、顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて上述の式(3)より求めた。
[光透過光率]
無アルカリガラス上に樹脂ブラックマトリクスを形成させ、紫外・可視・近赤外分光光時計(島津分光光度計UV−2500PC)を用いて測定した。(測定条件は、測定波長領域;300〜780nm、サンプリングピッチ;1.0nm、スキャン速度;低速、スリット幅;2.0nm。)
[密着性]
解像度テスト用マスクを用い、未露光部分が溶解する時間の1.7倍の現像を行い、基板上の8ミクロンのレジストパターンが剥離しないものを○、8ミクロンのレジストパターンは剥離するが、10ミクロンのレジストパターンは剥離しないものを△、10ミクロンのレジストパターンが剥離するものを×とした。
[感度]
現像しても表面荒れがないパターンを形成するのに必要な最低必要露光量を示す。フォトマスク(HOYA(株)製、ネガマスク、ストライプ設計線幅50μm、100μmギャップ)を介して、塗膜にi線:365nm、h線:405nmおよびg線436nmの各波長を含む紫外線を、200mJ/cmを最大露光量として、随時露光量を下げて露光していき、現像後にパターン表面に荒れが生じない範囲の最低必要露光量を感度とした。
[パターン形状]
オリンパス(株)製BH3−C1410を用いて、パターン形状を観察した。直線性があるものは○、蛇行や形状端部に欠けのみられるものは程度に応じて△、×とした。
[テーパー形状]
テーパー形状は、電界放出系走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製 S−4800形)により観察した。テーパー角が60°以下のものを○とし、60〜80°を△、になったものを×とした。
アクリルポリマー(P−1)の合成
メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/シクロデカニルメタクリレート共重合体(重量組成比40/30/30)を合成後、グリシジルメタクリレート25重量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)49000、酸価110(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−1)粉末を得た。
アクリルポリマー(P−2)の合成
アクリルポリマー(P−1)と同様の方法で、平均分子量(Mw)36500、酸価104(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−2)粉末を得た。
アクリルポリマー(P−3)の合成
アクリルポリマー(P−1)と同様の方法で、平均分子量(Mw)12000、酸価100(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−3)粉末を得た。
アクリルポリマー(P−4)の合成
アクリルポリマー(P−1)と同様の方法で、平均分子量(Mw)7700、酸価110(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−4)粉末を得た。
アクリルポリマー(P−5)の合成
アクリルポリマー(P−1)と同様の方法で、平均分子量(Mw)3000、酸価102(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−5)粉末を得た。
実施例1
熱プラズマ法により製造したチタン窒化物粒子(試料1、日清エンジニアリング(株)製、TiN UFP Lot13406810)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.61°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは25.6nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークが25.23°及び27.50°に僅かに見られた。
試料1(200g)、アクリルポリマー(P−3)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート45重量%溶液(115g)、高分子分散剤としてビックケミー・ジャパンBYK2001、20重量%溶液(43.3g)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(659g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液1を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズ(ニッカトー製、YTZボール)を70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液1を供給し、回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度25重量%、顔料/樹脂(重量比)=80/20の顔料分散液1を得た。
この顔料分散液1(654.6g)に多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製DPHA)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50重量%溶液(33.9g)、光重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EG(13.0g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(6.0g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(3.2g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(196.2g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物1を得た。
この黒色樹脂組成物1を無アルカリガラスAN100基板上にミカサ(株)製スピンナー1H−DSで塗布し、100℃で10分間プリベイクして塗膜を作製した。 ユニオン光学(株)製マスクアライナーPEM−6Mを用い、フォトマスクを介して露光(200mJ/cm)し、0.045質量%KOH水溶液を用いて現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。さらに、230℃で30分間キュアした。このようにして、OD値が5.0となるように厚み1.00μmのブラックマトリクス1を作成した。
実施例2
熱プラズマ法により製造したチタン窒化物粒子(試料2、日清エンジニアリング(株)製、TiN UFP Lot13307215)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.62°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは29.4nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークは全く見られなかった。
使用する顔料として試料1の代わりに試料2を用いた以外は実施例1と同様にして、顔料分散液2および黒色樹脂組成物2を得た。
また、黒色樹脂組成物2を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス2を作成した。
実施例3
熱プラズマ法により製造したチタン窒化物粒子(試料3、日清エンジニアリング(株)製、TiN UFP Lot13307218)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.60°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは38.3nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークは全く見られなかった。
使用する顔料として試料1の代わりに試料3を用いた以外は実施例1と同様にして顔料分散液3および黒色樹脂組成物3を得た。
また、黒色樹脂組成物3を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み0.90μmのブラックマトリクス3を作成した。
実施例4
市販の窒化チタン試薬(試料4、和光純薬工業(株)製、窒化チタン50nm)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.57°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは44.6nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークは全く見られなかった。
使用する顔料として試料1の代わりに試料4を用いた以外は実施例1と同様にして、顔料分散液4および黒色樹脂組成物4を得た。
また、黒色樹脂組成物4を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み0.95μmのブラックマトリクス4を作成した。
実施例5
顔料分散液2(560.1g)にアクリルポリマーとして(P−3)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート45重量%溶液(27.6g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50重量%溶液(38.3g)、光重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EG(10.45g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(4.7g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(2.5g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(105.0g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=60/40の黒色樹脂組成物5を得た。
また、黒色樹脂組成物5を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み1.10μmのブラックマトリクス5を作成した。
実施例6
光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EGの代わりに、379EGを11.3g、“アデカ(登録商標)オプトマー”N−1919を1.7g混ぜたものを用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物6を得た。
また、黒色樹脂組成物6を用いて実施例2と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス6を作成した。
実施例7
光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EGの代わりに、379EGを9.5g、“アデカ(登録商標)オプトマー”N−1919を3.5g混ぜたものを用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物7を得た。
また、黒色樹脂組成物7を用いて実施例2と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス7を作成した。
実施例8
光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EGの代わりに、379EGを7.8g、“アデカ(登録商標)オプトマー”N−1919を5.2g混ぜたものを用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物8を得た。
また、黒色樹脂組成物8を用いて実施例2と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス8を作成した。
実施例9
光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)“イルガキュア(登録商標)”379EGの代わりに、“アデカ(登録商標)オプトマー”N−1919を5.2g混ぜたものを用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物9を得た。
また、黒色樹脂組成物9を用いて実施例2と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス9を作成した。
実施例10
アクリルポリマーとして、(P−3)の代わりに(P−2)を用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物10を得た。
また、黒色樹脂組成物10を用いて実施例2と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス10を作成した。
実施例11
アクリルポリマーとして、(P−3)の代わりに(P−4)を用いた以外は、実施例2と同様にして黒色樹脂組成物11を得た。
また、黒色樹脂組成物11を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス11を作成した。
比較例1
熱プラズマ法により製造したチタン化合物粒子(試料5、日清エンジニアリング(株)製、TiN UFP Lot13306B10)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.68°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは14.3nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークが25.31°及び27.52°に僅かに見られた。
使用する顔料として試料1の代わりに試料5を用いた以外は実施例1と同様にして、顔料分散液5および黒色樹脂組成物12を得た。
また、黒色樹脂組成物12を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み1.20μmのブラックマトリクス12を作成した。
比較例2
市販のチタンブラック顔料“13−MC”(試料6、三菱マテリアル(株)製)の(200)面に由来するピークの回折角2θは42.91°、このピークの半値幅より求めた結晶子サイズは29.6nmであった。また、TiOに起因するX線回折ピークが25.28°及び27.44°に見られた。
使用する顔料として試料1の代わりに試料6を用いた以外は実施例1と同様にして、顔料分散液6および黒色樹脂組成物13を得た。
また、黒色樹脂組成物13を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み1.20μmのブラックマトリクス13を作成した。
評価結果を表1に示す。酸窒化チタンでは、チタン窒化物粒子で顔料/樹脂の重量組成比が同じ場合に比べて、OD値および感度は低くなった。
比較例3
カーボンブラック(“9930CF”大同化成製、160g)に、分散剤として“アジスパー(登録商標)”PB821(味の素ファインテクノ(株)製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20質量%溶液80.0g、アクリルポリマー(P―3)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量%溶液120.0g、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート640.0gを秤量し、0.40mmφジルコニアビーズを80%充填したミル型分散機を用いて2000rpm、回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度22.4重量%、顔料/樹脂(重量比)=71/29の顔料分散液7を得た。
この顔料分散液7(639.1g)にビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50重量%溶液(40.9g)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50重量%溶液(13.6g)、光重合開始剤としてアデカオプトマー”N−1919(23.2g)、密着性改良剤としてKBM503(12.0g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(4.00g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(267.2g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=60/40の黒色樹脂組成物14を得た。
また、黒色樹脂組成物14を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み1.20μmのブラックマトリクス14を作成した。
比較例4
アクリルポリマーとして、(P−3)の代わりに(P−1)を用いた以外は、実施例2と同様にして顔料分散を行ったが、粘度上昇が見られ、安定した分散体は得られなかった。
比較例5
アクリルポリマーとして、(P−3)の代わりに(P−5)を用いた以外は、実施例2と同様にして顔料分散を行ったが、分散初期で激しく増粘し、安定した分散体は得られなかった。
実施例12
顔料分散液1の代わりに顔料分散液2と顔料分散液6を重量比50/50で混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして黒色樹脂組成物15を得た。
また、黒色樹脂組成物15を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み0.90μmのブラックマトリクス15を作成した。
実施例13
顔料分散液1の代わりに顔料分散液2と顔料分散液6を重量比25/75で混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして黒色樹脂組成物16を得た。
また、黒色樹脂組成物16を用いて実施例1と同様にOD値が5.0となるように厚み1.00μmのブラックマトリクス16を作成した。
参考例1
露光時にJ線カットフィルター(旭テクノグラス製UV35)を挿入した以外は、実施例2と同様にして、OD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス17を作成した。
実施例14
露光時にJ線カットフィルター(旭テクノグラス製UV35)を挿入した以外は、実施例6と同様にして、OD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス18を作成した。
実施例15
露光時にJ線カットフィルター(旭テクノグラス製UV35)を挿入した以外は、実施例7と同様にして、OD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス19を作成した。
実施例16
露光時にJ線カットフィルター(旭テクノグラス製UV35)を挿入した以外は、実施例8と同様にして、OD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス20を作成した。
実施例17
露光時にJ線カットフィルター(旭テクノグラス製UV35)を挿入した以外は、実施例9と同様にして、OD値が5.0となるように厚み0.85μmのブラックマトリクス21を作成した。
評価結果を表1に示す。実施例に示す樹脂組成物は紫外線透過率が高いため、感度および現像後の密着性が良好で有ることが判る。一方、遮光材としてチタン窒化物粒子を使用していても、光学濃度(OD値)が3である場合の光透過率について、550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率が0.5以下の性質を示すブラックマトリクスでは、紫外領域での光透過率が低くなるため、感度が低く、現像後の密着性が不良であった。
また、実施例のチタン窒化物粒子は紫外光透過率が高いため、N1919などのオキシムエステル系光重合開始剤をある一定量以上使用すると感度が高くなり過ぎ、パターン形状が蛇行したり、テーパーが垂直にきりたつなど加工性が悪化していることが判る。
顔料/樹脂の重量組成比が同じ条件のチタン窒化物粒子の系と比べて、カーボンではOD値と感度が共に非常に低くなった。また、チタン窒化物粒子の場合より高感度品のオキシムエステルを使用したにも関わらず感度が不十分であり、密着性、形状とも不良であった。
光透過性によるファクター以外にも、比重がカーボンに比べ高いため、同じ重量比でもカーボンより樹脂の被覆率が高くなるなどの理由から、比較的高い顔料濃度でのパターン加工性に優れるものと考えられる。
Figure 0005577659
Figure 0005577659
本発明の感光性黒色樹脂組成物は、液晶表示装置用カラーフィルター基板のブラックマトリックスに利用できる。

Claims (8)

  1. 少なくとも遮光材、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、反応性モノマーおよび有機溶剤を含有する感光性黒色樹脂組成物であって、前記遮光材として少なくともチタン窒化物粒子を含有し、前記黒色樹脂組成物を用いて形成された塗膜の光学濃度(OD値)が3である場合の光透過率について、550nmの光透過率に対する365nmの光透過率の比率が0.3以上であり、前記チタン窒化物粒子のCuKα線をX線源とした場合の(200)面に由来するピークの回折角2θが42.5°以上42.8°以下であり、かつ(200)面に由来するピークの半値幅より求めた結晶子サイズが20nm以上50nm以下であることを特徴とする感光性黒色樹脂組成物。
  2. 前記遮光材の全重量に占めるチタン窒化物粒子の割合が10wt%以上であることを特徴とする請求項1に記載の感光性黒色樹脂組成物。
  3. 前記のチタン窒化物粒子が熱プラズマ法により製造されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性黒色樹脂組成物。
  4. 前記光重合開始剤として、(a)アルキルフェノン系化合物を少なくとも含有することを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の感光性黒色樹脂組成物。
  5. 前記光重合開始剤として、(a)アルキルフェノン系化合物と(b)オキシムエステル系化合物の少なくとも2成分を含み、光重合開始剤量の全重量に占める(b)の含有量が30wt%以下であることを特徴とする請求項に記載の感光性黒色樹脂組成物。
  6. 請求項1〜いずれかに記載の黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布し、パターン形成して得られた樹脂ブラックマトリックス基板であって、樹脂ブラックマトリックスの光学濃度(OD値)が膜厚1μmあたり4.0以上である樹脂ブラックマトリクス基板。
  7. 請求項6に記載の樹脂ブラックマトリクス基板の開口部に赤、緑、青の画素が形成されていることを特徴とするカラーフィルター基板。
  8. 請求項に記載のカラーフィルター基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。
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