JP5577592B2 - 波長分散測定装置及び波長分散測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、波長分散測定装置及び波長分散測定方法に関する。
光学部品の波長分散は、入射信号パルスの拡大を引き起こすことが知られている。したがって、光学部品の波長分散を測定する方法が種々検討されている。光学部品の波長分散の測定方法としては、例えば、飛行時間法(非特許文献1参照)、変調信号の位相シフト法(非特許文献2参照)、干渉法(非特許文献3参照)等が知られている。
さらに、ポンプ光とプローブ光が光ファイバ等の非線形媒質を透過する際に、3次の非線形光学効果によってアイドラ光を発生する現象である四光波混合(Four-wave mixing:FWM)を用いて、波長分散を測定する方法も検討されている(非特許文献4参照)。
L.G.Cohen and C.Lin, IEEE J. Quantum Electron., QE-14, No.11, p.855, 1978 B. Costa, et.al., IEEE J. Quantum Electron., QE-18, No.10, p.1509, 1982 長沼和則、NTT R&Dvol.42, p.1049, 1993. H. Hasegawa, et.al., OFC2006, paper OTuH5, 2006
近年、非線形性光学現象を用いた光信号処理の研究が進められており、この中でも高非線形性ファイバ中で発生するFWMが注目されており、様々な応用が提案されている。この高非線形性ファイバは、非線形発生効率を高めたファイバであり、数10m〜数100mの長さでFWMを応用したデバイスに使用されることが多い。
特にこのような用途では、波長分散だけでなく、分散スロープや、分散スロープの波長依存性等も重要なパラメータであるため、高非線形性ファイバの性能評価に用いられることが望まれる。しかしながら、上述の波長分散測定方法では、数10m〜数100mの長さの光学部品の波長分散を高い精度で測定することが困難であると共に、波長分散を精度よく測定するためには例えば非常に波長確度の高い光源や精度の高い位相変調器が必要である等、装置構成が複雑となる問題があった。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、簡単な装置構成により、光学部品である被測定物の波長分散を高い精度で測定することができる波長分散測定装置及び波長分散測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、波長λpumpのポンプ光を出射するポンプ光源と、波長λprobeのプローブ光を出射するプローブ光源と、ポンプ光とプローブ光とを被測定物に伝播させることで発生する四光波混合により被測定物から出射される波長λidlerのアイドラ光の強度を測定する測定手段と、ポンプ光とプローブ光との波長間隔又は周波数間隔を保持した状態でポンプ光とプローブ光を伝播させた場合に、アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性に基づいて、発生効率が極値となる光波長を検出し、被測定物におけるこの光波長を有するポンプ光波長、プローブ光波長、アイドラ光波長間の位相不整合量を算出し、この結果から被測定物の波長分散を算出する解析手段と、を備えることを特徴とする。
上記の波長分散測定装置のように、アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性を用いて、その主ピークとは異なる極値となる光波長の関係から波長分散を算出することにより、数値シミュレーション等を行うことなく、波長分散を高い精度で測定することができる。また、この測定は上述の装置により行うことができるため、例えば、ストリークカメラ、変調器等の特殊な機器を用いることなく測定ができると共に、参照光路長や遅延時間等を発生させる機構等も不要であり、より簡易な装置構成により高精度の測定を実現することができる。
ここで、被測定物は光ファイバであり、ポンプ光とプローブ光はパルス光であり、解析手段は、光ファイバの互いに異なる端部からポンプ光とプローブ光とがそれぞれ入射した場合に、ポンプ光とプローブ光とが光ファイバの特定の位置で相関することにより出射されるアイドラ光の強度を測定することで、光ファイバの特定の位置における波長分散を算出する態様とすることができる。
このように、ポンプ光とプローブ光とを互いに異なる端部からそれぞれ入射させた場合のアイドラ光の強度を測定する態様とすることにより、ポンプ光とプローブ光とが相関する位置における波長分散を測定することができるため、光ファイバからなる被測定物の波長分散を高い精度で測定することができる。
また、本発明に係る波長分散測定方法は、ポンプ光源から波長λpumpのポンプ光を出射させ、プローブ光源から波長λprobeのプローブ光を出射させ、ポンプ光とプローブ光とを被測定物に伝播させることで発生する四光波混合により被測定物から出射される波長λidlerのアイドラ光の強度を測定することにより被測定物の波長分散を測定する波長分散測定方法であって、ポンプ光とプローブ光との波長間隔又は周波数間隔を保持した状態でポンプ光とプローブ光を伝播させた場合に、アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性に基づいて、発生効率が極値となる光波長を検出し、被測定物におけるこの光波長を有するポンプ光波長、プローブ光波長、アイドラ光波長間の位相不整合量を算出し、この結果から被測定物の波長分散を算出することを特徴とする。
上記の波長分散測定方法によれば、アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性を用いて、その主ピークとは異なる極値となる光波長の関係から波長分散を算出することにより、数値シミュレーション等を行うことなく、波長分散を高い精度で測定することができる。
ここで、本発明に係る波長分散測定方法は、ポンプ光の波長λpumpを、被測定物のゼロ分散波長を含む範囲で変化させる態様とすることが好ましい。ゼロ分散波長を含む範囲で変化させることにより、より高い精度で波長分散の測定を行うことができる。
また、ポンプ光の波長λpumpを、アイドラ光の発生効率が主ピークに隣接して極小となるポンプ光波長を含む範囲で変化させる態様としてもよい。この態様とすることにより、より高い精度により波長分散測定を行うことができる。
さらに、本発明に係る波長分散測定方法は、被測定物のゼロ分散波長を求める態様としてもよい。
また、本発明に係る波長分散測定方法は、被測定物の波長λpumpにおける分散スロープをさらに算出することもできる。さらに、被測定物の波長λpumpにおける分散スロープの波長微分値をさらに算出することもできる。
本発明によれば、簡単な装置構成により、光学部品である被測定物の波長分散を高い精度で測定することができる波長分散測定装置及び波長分散測定方法が提供される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(波長分散測定装置)
図1は、本実施形態に係る波長分散測定装置1の構成を示す図である。波長分散測定装置1は、ポンプ光源10、プローブ光源11、光カプラ12、被測定物13、測定器14、解析部15、光増幅器16、バンドパスフィルタ17、偏波コントローラ18,19及び偏波モニター20を含んで構成される。
ポンプ光源10は、波長λpumpのポンプ光を出力する光源であり、単一波長を切り替えて出力する波長可変光源や、広帯域光源等が好適に用いられる。被測定物13へ入射するポンプ光の波長λpumpは、後述のプローブ光の波長λprobeとは異なるよう設定される。また被測定物13へ伝播する際のポンプ光の強度は、FWM以外の非線形現象が発生しない程度に高い方が良く、例えば、10mW〜数Wの範囲で設定される。
プローブ光源11は、波長λprobeのプローブ光を出射する光源であり、単一波長を切り替えて出力する波長可変光源や、広帯域光源等が好適に用いられる。被測定物13にプローブ光を入射する際には、プローブ光波長はポンプ光λpumpの波長を含まないようにする。被測定物13に対する入射光強度は、FWM以外の非線形現象が発生しない程度に高い方が良いが、ポンプ光の強度ほど高くなくてもよい。プローブ光の入射光強度は、具体的には、0.1mW〜数W程度である。被測定物13にプローブ光が入射される際、ポンプ光とプローブ光の光源の一方、または両方は、実質的に単一波長である。その際、例えば中心波長に対する半値半幅の割合が0.5%以下であることが好ましく、この割合は小さい方がより好ましい。
上述のポンプ光源10及びプローブ光源11から出射されるポンプ光及びプローブ光が、被測定物13を伝播することによって非線形光学現象(四光波混合)により波長λidlerのアイドラ光が発生する。以下の各手段は、ポンプ光及びプローブ光を被測定物13に入射させるためにその光路上に設けられるものである。
増幅器16は、ポンプ光源10から出力されたポンプ光を入射し、増幅して出射する機能を備える。増幅器16としては、希土類元素添加光増幅器(EDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)やTDFA(Thulium Doped Fiber Amplifier)等)、ラマン増幅器、OSA(Optical Semiconductor Amplifier)等が好適に用いられる。なお、ポンプ光源10から出力されるポンプ光の強度が高ければ不要であり、具体的には、数10mWから数Wの出力があれば良い。
バンドパスフィルタ17は、増幅器16から出射されたポンプ光のうち、必要な範囲の周波数の光のみを通過させ、他の周波数の光を減衰させる機能を備える。このバンドパスフィルタ17は、増幅器16からのノイズが大きく、アイドラ光の検出が困難になる場合には設けることが好ましいが、必須ではない。
偏波コントローラ18,19は、ポンプ光及びプローブ光の偏波状態を揃えるために設けられる。具体的には、偏波コントローラ18は、ポンプ光を入射して偏波状態を調整した後、光カプラ12に対して出射する。また、偏波コントローラ19は、プローブ光を入射して偏波状態を調整した後、光カプラ12に対して出射する。この偏波コントローラ18,19は必須ではないが、ポンプ光とプローブ光の偏波を揃えるとアイドラ光の出力強度が強くなるので、設置することが好ましい。なお、プローブ光とポンプ光のどちらか一方か又は両方に偏波スクランブルをかけ、偏光状態をランダムにする場合等には、偏波コントローラ18,19を設けなくてもよい。
偏波モニター20は、光カプラ12から被測定物13とは異なる方向に分岐して設けられ、ポンプ光とプローブ光との偏波面が一致しているかどうか確認するために必要に応じて設けられる。
光カプラ12は、ポンプ光及びプローブ光を合波させて被測定物13に対して入射させるために設けられる。なお、光カプラ12に代えてレンズ等の空間光学系を用いて、ポンプ光及びプローブ光を被測定物13に対して入射させてもよい。
測定器14は、ポンプ光とプローブ光とを被測定物13に伝播させることで四光波混合により被測定物13から出射されるアイドラ光の出力強度を測定する測定手段である。具体的には、測定器14は、光スペクトルアナライザー(Optical Spectrum Analyzer、OSA)や、測定対象のアイドラ光波長のみを切り出すモノクロメータと光カロリーメータ等により構成される。また、同時にポンプ光、プローブ光の出力光強度をモニターし、その結果からポンプ光、プローブ光の入射光強度を算出する機能を備えてもよい。
解析部15は、測定器14により得られたアイドラ光の出力強度に基づいて、被測定物13の波長分散を算出する解析手段である。解析手段による波長分散の測定方法は後述する。
(波長分散測定方法)
上記の構成を有する波長分散測定装置1を用いた波長分散測定方法について説明する。まず、波長分散について説明する。被測定物13の波長分散は、以下の式(1)において「n=2」とすることにより算出される。
Figure 0005577592
また、光通信で用いられる分散(Disp)、分散スロープ(Slope)、分散スロープの波長依存性(dS/dλ)は、それぞれ以下の式(2)〜(4)により求められる。
Figure 0005577592
Figure 0005577592
Figure 0005577592
なお、上記の式(2)〜(4)において、λは波長であり、角周波数ωとは、以下の式(5)に示す関係がある。なお、Cは真空中の光速を示す。
Figure 0005577592
ここで、被測定物13である光ファイバにおいて発現する非線形光学現象の一種である縮退四光波混合により発生するアイドラ光、ポンプ光、及びプローブ光のそれぞれの周波数であるωidler、ωpump、ωprobeの関係は、式(6)により示される関係を満たす。また、このアイドラ光の発生効率(すなわち、「アイドラ光の出射強度Pidler/(プローブ光の入射強度Pprobe×ポンプ光の入射強度の二乗Ppump 2)」)は、非線形係数γ、実効長Leff、線形の伝送損失αlinear、ファイバ長さL、位相整合パラメータηを用いて、式(7)の関係を満たす。
Figure 0005577592
Figure 0005577592
なお、非線形係数γは、下記の式(8)により算出される。
Figure 0005577592
ここで、nは非線形屈折率を示し、Aeffは実効断面積を示す。また、実効長Leffは下記の式(9)に基づいて算出される。
Figure 0005577592
なお、αlinearは、dB表示の伝送損失αとの間で、「αlinear= α/4.343」の関係を満たす。
ここで非線形係数γ及び線形の伝送損失αlinearの波長依存性がないと仮定すれば、式(7)に含まれるパラメータであるγ、αlinear 、Leff、L及びPpumpは被測定物13の特性及び実験条件で決まる値であり、係数として扱うことが可能である。一方、位相整合パラメータηはアイドラ光、ポンプ光、プローブ光間の位相不整合量
Δβ=2×β(ωpump)−β(ωprobe)−β(ωidler
β(ωpump):ポンプ光周波数におけるβ
β(ωprobe):プローブ光周波数におけるβ
β(ωidler):アイドラ光周波数におけるβ
を用いて下記の式(10)により示すことが可能である。
Figure 0005577592
Δβ=0(位相整合状態)では、η=1となるピーク値(最大値)を有する。
ここで、例えば、被測定物13がシリカベース光ファイバである場合にはαlinear 2は10-4/mオーダーと非常に小さいため、αlinear 2を無視すれば、式(10)は式(11)と書き換えることができる。
Figure 0005577592
従って、式(7)で示したアイドラ光の発生効率は、{sin(ΔβL/2)/ (ΔβL/2)}2によって、極大値と極小値を有する振動する関数となる。
ここで、下記の式(12)に示すようにXを定義し、式(11)をこのXにより微分すると、その結果は式(13)となる。
Figure 0005577592
Figure 0005577592
ηは、式(14)に示す関係を満たすときに極小値を有し(ただしX≠0)、式(15)の関係を満たすときに、極大値を有する。
Figure 0005577592
Figure 0005577592
ここで、式(13)、式(14)に基づいて、極小値を有する条件を求めると、式(16)に示すとおりである。また、式(13)、式(15)に基づいて、極大値を有する条件を求めると、式(17)に示すとおりである。
Figure 0005577592
Figure 0005577592
ここで、例えば「ΔβL/2>10π」といった大きな値を有する場合(N=・・・−7、−6、−5、5、6、7・・・)には、ηを極大にするΔβは、式(18)に示す値に近似される。
Figure 0005577592
ここで、位相不整合量Δβは、これをポンプ光周波数を中心としてテーラー展開し、式(6)の関係を用いれば、式(19)となる。なお、式(19)中において、β_pはポンプ光周波数におけるβを示す。
Figure 0005577592
また、2階微分βが非常に小さなポンプ光周波数がゼロ分散周波数の近傍となる位相整合付近の極値を除けば、2階微分βが大きくなるため、4階微分β以下は考慮不要な程度に小さくなり、式(19)は式(20)とすることができる。
Figure 0005577592
ここで、「β=0」となるゼロ分散周波数ωに対してβ_pを6次の項まで考慮してテーラー展開すると、下記(21)式のように表される。なお、β_zはゼロ分散周波数ωにおける、βである。
Figure 0005577592
また、β及びβが十分小さい場合には、式(21)を式(19)に代入し、さらに、「β4_p=β4_z」の関係を用いて、式(22)とすることができる。
Figure 0005577592
または、式(21)を式(20)に代入して、式(23)とすることができる。
Figure 0005577592
上記の結果から、極大値、極小値における位相不整合量Δβは、N値(次数)が判れば、式(16)、式(17)から決定される。
また、「Δω=ωprobepump(またはΔλ=λprobepump)」がほぼ一定となるような関係を保ちながら、ポンプ光を変化させた場合、Xは、ポンプ光周波数のみに依存する。したがって、Δω(またはΔλ)が実質的に等しい(測定時の差が±1%以下)関係を保ちながら、測定するポンプ光周波数ωpumpの範囲内にFWM効率が最大値となる(「Δβ=0」となる)ポンプ光周波数ωpumpを含めば、または含まなくとも「Δβ=0」となるポンプ光周波数ωpumpを予測できれば、N値を決定可能である。図2は、FWM効率のポンプ光周波数依存性を説明する図である。ポンプ光及びプローブ光を変化させた際のアイドラ光の発生効率である式(7)の値を縦軸に、式(12)のXを決定する唯一の変数であるポンプ光周波数を横軸にしたグラフを算出し、極大、極小となるポンプ光周波数を求めれば、図2のように、そのポンプ光周波数におけるΔβL/2の値は、式(16)、(17)から決定することが可能である。
したがって、極大値及び極小値又はそのいずれか一方となるポンプ光周波数ωpumpを横軸にし、式(16)及び式(17)で算出した位相不整合量Δβを縦軸にしたグラフから、近似双曲線を求め、その係数からβ、β、及びゼロ分散周波数ωZを算出することが可能である。
また、ゼロ分散周波数付近でないときには、位相不整合量Δβとポンプ光周波数ωpumpとは式(20)の関係で示され、「Δβ/Δω=−β_p」となる。つまり、ωpumpにおけるβを算出することが可能となる。また、βとωpumpの関係をグラフにしたとき、そのX軸切片がゼロ分散周波数ωzとなる。また、得られたプロットをn次の多項式関数でプロットすれば、その係数から、β、β、…、βn+1の算出が可能である。
なお、上記の波長分散の測定に係る説明では、角周波数ωを用いたが、波長λを用いても、「Δω=2πC×(λpump‐λprobe)/(λpump×λprobe)」の関係を満たし、「Δλ=(λpump‐λprobe)」が実質的に一定値(測定時の差が±1%以下)であればN値を決定することができる。このとき、上述の式(5)の関係から位相不整合量Δβの算出は可能であるし、また、式(1)〜(4)の関係などを用いてβnを一般にファイバ光学に用いる波長分散パラメータ「dn-11)/dλn-1 (n≧2)」に変換することも可能である。
続いて、実施例を用いて、本発明に係る波長分散装置及び波長分散方法をさらに詳細に説明する。
<実施例1>
図1に示す装置を用いて、後述の光ファイバAを被測定物13として波長分散を測定した。この波長分散測定装置1に含まれる各装置の構成は次に示すとおりである。
まず、ポンプ光源10としては、波長可変なLD光源を使用した。このときの半値半幅は0.1nm以下であった。また、ポンプ光の波長λpumpは、1525nm〜1585nmに変化させた。また、増幅器16としてはEDFAを用い、ポンプ光を+8〜+14dBmに増幅させた。なお、ポンプ光の波長λpumpが1525〜1566nmであるときには、Cバンド用のEDFAを使用し、ポンプ光の波長λpumpが1566〜1585nmであるときには、Lバンド用のEDFAを使用した。
一方、プローブ光源11としては、波長可変なLD光源を使用した。このときの半値半幅は0.1nm以下であった。また、ポンプ光の波長λpumpとの差が、それぞれ20,25,30nmを保つように、プローブ光の波長λprobeを変化させた。
なお、ポンプ光及びプローブ光の光路上にそれぞれ偏波コントローラ18,19を配置して被測定物13に入射されるポンプ光及びプローブ光の偏波面が一致するように調整をした。また、光カプラ12としては、3dB光カプラを使用した。
被測定物13の光ファイバAは、波長1.5μm帯の伝送損失が0.85dB/km=0.20/kmであり、実効断面積Aeffが8.9μm、PMD(Polarization Mode Dispersion)が0.02ps/√km、カットオフ波長が1440nm、長さが255m、線形の偏波状態における非線形係数が28/W/kmのものであった。
また、測定器14としては、光スペクトルアナライザー(OSA)を用いて、ポンプ光、プローブ光及びアイドラ光の強度を測定した。また、この結果と、光ファイバの伝送損失と、光ファイバとOSAに対する光学的な接続損失と、を用いてポンプ光及びプローブ光のそれぞれの光ファイバへの入射強度を算出した。また、光ファイバとOSAに対する光学的な接続損失を元に、アイドラ光の出力強度を算出した。
上述の式(7)を用いて、アイドラ光の発生効率を求め、この値が最大となる変換効率値を用いて規格化した。この規格化変換効率を、プローブ光波長λprobeに対してプロットした。この結果のうち、ポンプ光とプローブ光の波長差を25nmに固定して波長を変化させた場合の結果を図3に「×」印として示す。
さらに図3の結果のうち、極大値及び極小値となるポンプ光波長、及び式(16)、式(17)及び式(20)に示す関係から、2次分散β、さらに式(2)と式(5)から波長分散(Disp)を求めた。このとき、ピーク値(図3における波長1555nm)付近は、βが小さく、式(20)の関係が正しくなくなるため、波長1555±5nmの範囲における極大値及び極小値は使用しなかった。図4に、この解析により求めた分散(Disp)の波長依存性を示す。○は図3の極大値から、●は極小値からそれぞれ算出した結果である。さらに、図4の結果を、最小二乗法を用いて3次関数近似し、高次分散を求めた。結果は以下の通りである。
(ファイバA)
ゼロ分散波長:1555.1nm
ゼロ分散波長における分散スロープ(Slope):+0.0222ps/nm2/km
ゼロ分散波長における分散スロープの波長依存性(dS/dλ):-0.00011ps/nm3/km
d2(S)/dλ2(一定値と仮定):+1.4×10-6ps/nm4/km
ゼロ分散周波数:1211.3/ps
ゼロ分散周波数におけるβ:+0.0366ps3/km
ゼロ分散周波数におけるβ:+5.2×10-5ps4/km
β(一定値と仮定):+3×10-6ps5/km
上記の結果を用いて、式(22)に基づいて、より正確な位相不整合Δβを求め、これを用いて波長変換効率を計算した結果を図3に実線で示した。実測値と、計算結果の実線とが極めてよく一致しており、求めた波長分散特性が正しいことを確認することができた。
なお、上記の実施例で用いた光ファイバに対して、ポンプ光とプローブ光の波長間隔Δλを30nmとした場合についても上記と同様の測定を行った。図5に、波長間隔Δλを20nm,25nm,30nmと変化した場合の分散測定の結果を示す。また、図6には、波長間隔Δλを20nm,25nm,30nmと変化した場合の分散スロープ測定の結果を示す。なお、図6(A)は分散スロープ測定結果の全体図であり、図6(B)はその一部を拡大した図である。図5及び図6には、比較例として、一般的な変調信号の位相シフト法(Agilent社製、型番86037C)を用いた測定結果を併せて示した。
本実施形態に係る波長分散測定方法では、最小二乗法近似した曲線と実測値との差が、最大で0.007ps/nm/kmであり、極めて誤差が少なかった。これは、分散値Disp(またはβ)を物理法則的に式(20)を用いて算出することができ、極大値・極小値となるポンプ光波長の決定誤差が±0.2nm程度(波長1550nmに対して±0.01%程度の誤差)と非常に正確に測定することができるためである。
同様に分散スロープの実測値も示したが、本実施形態に係る方法によれば、比較に用いた変調位相法(−0.55〜+0.55ps/nm/kmに分布)よりも2桁正確な測定(+0.024±0.005ps/nm/kmの範囲に分布)を行うことができることが確認された。
上記の測定を、光ファイバAとは異なる光ファイバB及び光ファイバCを被測定物13とした場合についても行った。
まず、光ファイバBは、波長1.5μm帯の伝送損失が1.1dB/km=0.25/km、Aeffが9.4μm、PMDが0.1ps/√km、カットオフ波長が1600nm、長さが250m、線形の偏波状態における非線形係数が25/W/kmであった。
また、光ファイバCは、波長1.5μm帯の伝送損失が0.89dB/km=0.25/km、Aeffが8.5μm、PMDが0.05ps/√km、カットオフ波長が1490nm、長さが250m、線形の偏波状態における非線形係数が30/W/kmであった。
上記の光ファイバB及び光ファイバCについても光ファイバAと同様の測定を実施した。その結果は以下に示す通りである。
(光ファイバB)
ゼロ分散波長:1566.0nm
ゼロ分散波長におけるSlope:+0.0233ps/nm2/km
ゼロ分散波長におけるdS/dλ:-0.00097ps/nm3/km
d2(S)/dλ2(一定値と仮定):+1.4×10-6ps/nm4/km
ゼロ分散周波数:1211.3/ps
ゼロ分散周波数におけるβ:+0.0396ps3/km
ゼロ分散周波数におけるβ:+1.5×10-5ps4/km
β(一定値と仮定):+3×10-6ps5/km
(光ファイバC)
ゼロ分散波長:1556.9nm
ゼロ分散波長におけるSlope:+0.0188ps/nm2/km
ゼロ分散波長におけるdS/dλ:-0.00010ps/nm3/km
d2(S)/dλ2(一定値と仮定):+8×10-7ps/nm4/km
ゼロ分散周波数:1209.9/ps
ゼロ分散周波数におけるβ:+0.0312ps3/km
ゼロ分散周波数におけるβ:+6.5×10-5ps4/km
β(一定値と仮定):+9×10-7ps5/km
上記の光ファイバA、B及びCについてのβの周波数スペクトルを図7に示すが、いずれの光ファイバA〜Cについても、実線で示した3次関数での近似曲線からの誤差が小さく、正確な測定が実施できることが確認された。
<実施例2>
次に実施例2について説明する。図8に示す装置を用いて、後述の光ファイバDを被測定物13として波長分散を測定した。この波長分散測定装置2に含まれる各装置の構成は次に示すとおりである。なお、実施例2に用いる装置では、増幅器16と偏波コントローラ18の配置が実施例1に用いる装置と逆になっている。すなわち、ポンプ光源10から出射されたポンプ光は、偏波コントローラ18により偏波面を調整された後、増幅器16により増幅される構成である。
まず、ポンプ光源10及びプローブ光源11としては、波長可変なLD光源を使用した。このときの半値半幅は0.1nm以下であった。また、ポンプ光の波長λpumpは、1530nm〜1600nmに変化させた。また、また、ポンプ光の波長λpumpとの差が、それぞれ52,65nmを保つように、プローブ光の波長λprobeを変化させた。これらのポンプ光及びプローブ光は、偏波コントローラ18及び19によりそれぞれ偏波面を調整される。
また、増幅器16としてはEDFAを用い、ポンプ光を+12〜+16dBmに増幅させた。なお、ポンプ光の波長λpumpが1530〜1566nmであるときには、Cバンド用のEDFAを使用し、ポンプ光の波長λpumpが1566〜1600nmであるときには、Lバンド用のEDFAを使用した。一方、プローブ光は、被測定物13である光ファイバの入射端における強度は−6〜0dBmとした。また、光カプラ12としては、3dB光カプラを使用した。
被測定物13として用いられる光ファイバDは、波長1.5μm帯の伝送損失が0.60dB/km=0.14/kmであり、実効断面積Aeffが11μm、PMD(Polarization Mode Dispersion:偏波モード分散)が0.1ps/√km、カットオフ波長が1650nm、長さが16m、線形の偏波状態における非線形係数が19/W/kmのものであった。
また、測定器14としては、光スペクトルアナライザー(OSA)を用いて、ポンプ光、プローブ光及びアイドラ光の強度を測定した。また、この結果と、光ファイバの伝送損失と、光ファイバとOSAに対する光学的な接続損失と、を用いてポンプ光及びプローブ光のそれぞれの光ファイバへの入射強度を算出した。また、光ファイバとOSAに対する光学的な接続損失を元に、アイドラ光の出力強度を算出した。
上述の式(7)を用いて、アイドラ光の発生効率を求め、この値が最大となる変換効率値を用いて規格化した。この規格化変換効率を、プローブ光波長λprobeに対してプロットした。この結果のうち、ポンプ光とプローブ光の波長差を52nmに固定して波長を変化させた場合の結果を図9に示す。
本実施例において被測定物13として用いたファイバDは、ファイバAと比較してファイバ長が短く変換効率が低いため、実施例1に示した結果と比較すると極大値、極小値の判別が難しいが、図9において示した変換効率の波長微分値(測定ポンプ光波長の連続する0.5nm分の変換効率を2次関数で近似し、それを波長微分した値)から、明確に極大値及び極小値が算出することができる。
続いて、図9の極大値、極小値となるポンプ光波長、及び、式(16)、(17)、(20)の関係からβを算出し、さらに式(2)と式(5)から分散(Disp)を求めた。図10に、上記の解析により求めた分散(Disp)の波長依存性を示す。図10に示す点線は、最小二乗法を用いて2次関数近似した曲線である。この近似曲線と求めた分散値との差は最大でも0.031ps/nm/kmであった。なお、ファイバDのファイバ長が16mであるのを考慮すると、測定ファイバ全長での近似曲線と求めた分散値との差は最大で0.0004ps/nmであり、極めて小さいことが確認された。
なお、ファイバDについてもファイバA〜Cと同様に高次分散を求めた。結果は以下の通りである。
(ファイバD)
ゼロ分散波長:1547.3nm
ゼロ分散波長におけるSlope:+0.027ps/nm2/km
ゼロ分散波長におけるdS/dλ:-0.000073ps/nm3/km
ゼロ分散周波数:1217.4/ps
ゼロ分散周波数におけるβ:+0.0044ps3/km
ゼロ分散周波数におけるβ:+6.1×10-5ps4/km
なお、ポンプ光波長の強度が2倍(3dB)大きくなれば、ファイバ長は1/2であっても同じ変換効率を得ることが可能であるため、10m以下(例えば、数m)のファイバ長のファイバについてもポンプ光の強度を大きくすれば波長分散の測定が可能である。
このように、本実施形態に係る波長分散測定方法によれば、数m〜数100mの分散シフトファイバの波長分散値を極めて高い精度で測定することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る波長分散測定装置による波長分散測定方法は、種々の変更を行うことができる。
例えば、ポンプ光源10及びプローブ光源11としては、波長可変光源でなく、広帯域光源などの多波長光源を用いても良い。この場合は、ポンプ光源、プローブ光源のいずれか一方が実質的に単一波長(半値半幅が0.2nm以下程度)光源を用いると良い。線幅の狭い光源を変化させ、Δω(またはΔλ)が一定となるようにアイドラ光の周波数を選び、対応するポンプ光波長に対してΔβを算出すれば良い。
ここで、例えば、ポンプ光波長が実質的に単一波長である場合には、ポンプ光波長を変化させることが好ましい。この場合には、プローブ光波長は変化する必要はない。また、任意の範囲でポンプ光波長を変化させて測定を行うことができる。この場合、アイドラ光の出射光強度を測定し、式(19)に示される発生効率をポンプ光に対してプロットすることにより、波長分散の測定を行うことができる。この場合、ポンプ光源10のみを波長可変光源とすることにより、波長分散測定ができるため測定に要する時間が短縮可能となる。加えて、波長分散測定装置の作成に係る費用を低減させることができる。
また、プローブ光波長が実質的に単一波長の場合には、プローブ光波長を変化させることにより測定を行うことができる。この場合、可変である必要があるのはプローブ光波長のみであり、プローブ光波長は、ポンプ光波長に重ならない程度に変化させることが好ましい。この場合は、アイドラ光の出射光強度を測定し、式(19)に示される発生効率をプローブ光に対してプロットすることにより、波長分散の測定を行うことができる。
また、ポンプ光源10から出射されるポンプ光の波長範囲は1.55μm帯である必要はなく、任意の波長帯であってよい。このとき、測定するポンプ光の波長範囲は、被測定物13のゼロ分散波長を含むことが望ましいが、測定するポンプ光の波長範囲が被測定物13のゼロ分散波長を含まない場合であっても、極大値または極小値において式(16)、及び式(17)で表される位相不整合Δβが決定できればよい。つまり、ゼロ分散波長が推定可能であり、式(16)、(18)のN値がわかれば、本実施形態に示す解析により、波長分散を算出することができる。
また、上記実施形態において、ポンプ光とプローブ光とをパルス光とすることにより、光ファイバの長さ位置での分散値を求めることも可能である。ポンプ光とプローブ光とを光ファイバの異なる端面から入射時刻の差を制御しながら伝播させて、ポンプ光とプローブ光とが衝突する位置を制御する。前述の方法と同様にアイドラ光の強度のポンプ光波長依存性を求めることにより、このファイバの衝突位置における波長分散特性を算出することができる。
なお、上記の場合において、例えば、ポンプ光とプローブ光とのパルス幅を狭くすれば、位置分解能が高くなるという利点があるものの、一方で式(7)のアイドラ光の変換効率が低くなると共に、式(11)の位相不整合パラメータΔβが小さくなるという問題があるため、式(16)及び式(17)に基づいてポンプ光とプローブ光の波長間隔を大きくする必要がある。一方、ポンプ光とプローブ光とのパルス幅を広くした場合、ポンプ光とプローブ光の相関距離が長くなることからアイドラ光の変換効率が高くなり、ポンプ光とプローブ光の波長間隔は小さくても良いという利点があるが、一方で位置分解能が低くなるという問題がある。したがって、ポンプ光とプローブ光とのパルス幅については、測定条件等に応じて適宜選択することが好ましい。例えば、パルス幅が0.5nsの場合、ポンプ光とプローブ光との相関距離は0.1m程度である。同様に、パルス幅が5nsである場合には相関距離は1m程度である。パルス幅が500nsである場合には相関距離は100m程度であり、パルス幅が1000nsである場合には相関距離は200m程度になる。被測定物13が光ファイバである場合、パルス幅は0.5〜1000nsの範囲とすることが好ましい。
また、上述の波長分散の測定方法は、光ファイバのゼロ分散波長が均一であることが求められる。ただし、高精度なゼロ分散波長や高次分散の測定が求められるような光ファイバの長さは1km以下と短いため、均一なゼロ分散波長(例えば、±5nm以下の分布)を容易に得ることができる。すなわち、上記実施形態に係る波長分散の測定方法は、数m〜1km程度の長さの光ファイバに好適に用いることができる。
また、被測定物13のPMDは低い方が望ましいが、被測定物13が光ファイバである場合、ファイバ全長で0.5ps以下であれば測定可能である。また、カットオフ波長については、従来の方法では、位相変化、波長間の位相関係、及びパルスの移動時間等を使うため、測定波長においてシングルモード伝播である必要があったが、本方法では、式(19)の関係を満たすことが重要であるため、ゼロ分散波長が測定範囲付近にはない高次モードはその条件を満たさず、ノイズ要因とはならない。この点は、カットオフ波長が1600nmと長いファイバBについても1600nm以下の波長におけるその波長分散測定が可能であった。非線形現象を使うので、ファイバの非線形係数が高い方が測定は容易であるが、低い場合でもポンプ光の強度を強くすることにより、測定を行うことができるため、例えば非線形係数γが2/W/kmであるシングルモードファイバの波長分散についても測定を行うことができる。
本実施形態に係る波長分散測定装置1の構成を示す図である。 FWM効率のポンプ光周波数依存性を説明する図である。 プローブ光波長λprobeに対する規格化変換効率のうち、ポンプ光とプローブ光の波長差を25nmに固定して波長を変化させた場合の結果について示す図である。 光ファイバAの分散(Disp)の波長依存性を示す図である。 波長間隔Δλを20nm,25nm,30nmと変化した場合の分散測定の結果を示す図である。 波長間隔Δλを20nm,25nm,30nmと変化した場合の分散スロープ測定の結果を示す図である。 光ファイバA、B及びCについてのβの周波数スペクトルを示す図である。 本実施形態に係る波長分散測定装置2の構成を示す図である。 プローブ光波長λprobeに対する規格化変換効率のうち、ポンプ光とプローブ光の波長差を52nmに固定して波長を変化させた場合の結果について示す図である。 光ファイバDの分散(Disp)の波長依存性を示す図である。
符号の説明
1,2…波長分散測定装置、10…ポンプ光源、11…プローブ光源、12…光カプラ、13…被測定物、14…測定器、15…解析部、16…増幅器、17…バンドパスフィルタ、18,19…偏波コントローラ、20…偏波モニター。

Claims (8)

  1. 波長λpumpのポンプ光を出射する波長可変のポンプ光源と、
    波長λprobeのプローブ光を出射する波長可変のプローブ光源と、
    前記ポンプ光と前記プローブ光とを被測定物に伝播させることで発生する四光波混合により前記被測定物から出射される波長λidlerのアイドラ光の強度を測定する測定手段と、
    前記ポンプ光と前記プローブ光との波長間隔又は周波数間隔を保持した状態で前記ポンプ光と前記プローブ光を伝播させた場合に、前記アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性に基づいて、前記発生効率が極値となる複数のポンプ光波長を検出し、被測定物における前記発生効率が極値となる複数の前記ポンプ光波長、前記プローブ光波長、前記アイドラ光波長間の位相不整合量を算出し、この結果から前記被測定物の前記発生効率が極値となる複数のポンプ光波長それぞれに対する波長分散を算出する解析手段と、
    を備えることを特徴とする波長分散測定装置。
  2. 前記被測定物は光ファイバであり、
    前記ポンプ光と前記プローブ光はパルス光であり、
    前記解析手段は、前記光ファイバの互いに異なる端部から前記ポンプ光と前記プローブ光がそれぞれ入射した場合に、前記ポンプ光と前記プローブ光とが前記光ファイバの特定の位置で相関することにより出射される前記アイドラ光の強度を測定することで、前記光ファイバの特定の位置における波長分散を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の波長分散測定装置。
  3. ポンプ光源から波長λpumpのポンプ光を出射させ、プローブ光源から波長λprobeのプローブ光を出射させ、前記ポンプ光と前記プローブ光とを被測定物に伝播させることで発生する四光波混合により被測定物から出射される波長λidlerのアイドラ光の強度を測定することにより前記被測定物の波長分散を測定する波長分散測定方法であって、
    前記ポンプ光と前記プローブ光との波長間隔又は周波数間隔を保持した状態で前記ポンプ光と前記プローブ光を伝播させた場合に、前記アイドラ光の発生効率のポンプ光波長依存性に基づいて、前記発生効率が極値となる複数のポンプ光波長を検出し、被測定物における前記発生効率が極値となる複数の前記ポンプ光波長、前記プローブ光波長、前記アイドラ光波長間の位相不整合量を算出し、この結果から前記被測定物の前記発生効率が極値となる複数のポンプ光波長それぞれに対する波長分散を算出する
    ことを特徴とする波長分散測定方法。
  4. 前記ポンプ光の波長λpumpを、被測定物のゼロ分散波長を含む範囲で変化させることを特徴とする請求項3記載の波長分散測定方法。
  5. 前記ポンプ光の波長λpumpを、前記アイドラ光の発生効率が主ピークに隣接して極小となるポンプ光波長を含む範囲で変化させることを特徴とする請求項3記載の波長分散測定方法。
  6. 前記被測定物のゼロ分散波長を求めることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の波長分散測定方法。
  7. 前記被測定物の波長λpumpにおける分散スロープをさらに算出することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の波長分散測定方法。
  8. 前記被測定物の波長λpumpにおける分散スロープの波長微分値をさらに算出することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の波長分散測定方法。
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