JP5573087B2 - 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 - Google Patents
微粒子製造装置、微粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5573087B2 JP5573087B2 JP2009231753A JP2009231753A JP5573087B2 JP 5573087 B2 JP5573087 B2 JP 5573087B2 JP 2009231753 A JP2009231753 A JP 2009231753A JP 2009231753 A JP2009231753 A JP 2009231753A JP 5573087 B2 JP5573087 B2 JP 5573087B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- fine particle
- droplet
- receiving
- curing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Description
<1>紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして吐出口から吐出する液滴吐出装置と、
前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、前記吐出口から吐出して前記液滴が着弾する受容液体を収容する収容容器と、
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化手段と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化手段と、
を備え、
前記本硬化手段が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように配され、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化手段による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする微粒子製造装置。
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化工程と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化工程と、
を含み、
前記本硬化工程が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように行われ、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化工程による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送工程を有することを特徴とする微粒子の製造方法。
<1>にかかる発明によれば、微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有しない場合に比べて連続的に微粒子を量産することができる。
<1>にかかる発明によれば、他の硬化手段に比して低コストな硬化装置を用いて予備硬化手段を構成することができる。
個数平均粒径として30μm以下、より好ましくは10μm以上20μm以下。
※個数平均粒径の求め方としては、測定対象となる微粒子を顕微鏡で拡大し、任意10個について投影像から直接円相当径を求め、これを平均化する。
粒径分布の標準偏差σが個数平均粒径の15%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下。
※粒径のバラツキの求め方としては、上記個数平均粒径を求める際に測定した微粒子の粒径分布を利用して標準偏差σを求める。
以下の式(1)で示される形状係数SF−1が150以下、好ましくは140以下、さらに好ましくは130以下。
SF−1 = (π/4)×(ML2/A)×100 ・・・(1)
ML:微粒子の投影像における径の最大長
A :微粒子の投影像における投影面積
図1は、本発明の第1の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)102から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)112と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体110を収容する受液槽(収容容器)118と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)106と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)116とを備えている。また、第1紫外線照射装置106及び第2紫外線照射装置116による紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置112のオリフィス102の手前の開口周囲には、遮光板108が配されている。
このようにして半硬化状態になった微粒子前駆体114が、受容液体110中に溜まってゆく。
次に、それぞれの構成要素について詳しく説明する。
既述の通り、本実施形態において吐出液体120は、紫外線硬化剤を含み、紫外線の照射によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含むものである。
本実施形態において受容液体110としては、吐出液体120が不溶性を示す液体を用いる。ここで「不溶性を示す」とは、吐出液体120に受容液体110を着弾させた際に液滴が生成される(あるいは液滴が維持される)程度に液性が隔たっている状態を示し、一方が油性で他方が水性の媒体である場合は勿論これに該当する。明確に油性対水性では無くても、上記のように液滴が生成される(あるいは液滴が維持される)程度に液性が隔たっていれば、両液体の関係は「不溶性を示す」の範疇に含まれる。液滴が維持される時間としては、第1紫外線照射装置106による予備硬化までの時間であることが好ましく、第2紫外線照射装置116による本硬化までの時間であることがより好ましい。
そのような界面活性剤としては、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール485(以上、日信化学(株)製)などが挙げられる。
本実施形態において受液槽118としては、少なくとも底面が紫外線透過性を有することが必要であり、透明な材料からなることが好ましく、その他特に制限は無い。ただし、硬化反応時の反応熱によって、受容液体110の温度が上昇する場合があるため、その反応熱に対する耐熱性を有する材料を用いることが好ましい。
本実施形態においてインクジェット装置112としては、既述の通りピエゾ方式の装置を用いている。所望とする微粒子の径や吐出液体120の組成等に応じて、適切なオリフィス102の開口径と圧電素子126の変形量のノズルを選択し、及び圧電素子126への印加電圧を設定することで、粒子径を設計することができる。設計可能な粒子径は、大略8μm以上60μm以下の範囲であり、インクジェット方式並びに本発明の恩恵を享受するためには、既述の通り、30μm以下から選択することが好ましく、10μm以上20μm以下から選択することがより好ましい。
インクジェット装置112についてのその他詳細は、既述のとおりである。
本実施形態において第1紫外線照射装置106としては、飛翔液滴104が受容液体110に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時に、該液滴に予備的な紫外線U1を照射するものであり、受容液体110における飛翔液滴104の着弾地点及びその周辺のみに局所的に紫外線を照射することができればよい。
照射波長としては、吐出液体120中の紫外線硬化剤等の受光感度の波長選択性に応じて設計すればよい。
本実施形態において第2紫外線照射装置116としては、予備硬化され受容液体110中に溜まった微粒子前駆体114全体に紫外線を照射するものであり、受液槽118の底面から紫外線を面状に(すなわち平行光で)照射する。微粒子前駆体114全体をまとめて硬化するのに十分な紫外線を照射することができればよい。
図4は、本発明の第2の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)202から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)212と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体210を収容する受液槽(収容容器)218と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)206と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)216a,216bと、受液槽218をスライド(移動)可能に保持するホルダ234とを備えている。また、第1紫外線照射装置206及び第2紫外線照射装置216a,216bによる紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置212のオリフィス202の手前の開口周囲には、遮光板208が配されている。
(1)第1紫外線照射装置206と第2紫外線照射装置216a,216bとが離れた位置にあること、
(2)第2紫外線照射装置216a,216bが上下2つ配されていること、
(3)受液槽218がスライドして、液滴の着弾及び第1紫外線照射装置206による予備硬化が為される位置(位置X)と、第2紫外線照射装置216a,216bによる本硬化が為される位置(位置Y)との間を移動し得るように構成されていること、
の3点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
図7は、本発明の第3の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)302から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)312と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体310を収容する受液槽(収容容器)318と、予備的に紫外線Uを照射する紫外線照射装置(予備硬化手段)336と、本硬化のための熱を発生する加熱装置(本硬化手段)346とを備えている。また、紫外線照射装置336による紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置312のオリフィス302の手前の開口周囲には、遮光板308が配されている。
(1)不図示の吐出液体として、紫外線に対する硬化性(以下、単に「紫外線硬化性」という場合がある。)と熱に対する硬化性(以下、単に「熱硬化性」という場合がある。)の双方の性質を併せ持った材料を用いていること、
(2)本硬化手段として紫外線硬化装置ではなく加熱装置346を用いていること、
の2点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
また、硬化方法が、紫外線照射のように光を使った方式ではなく、熱を使った方式なので、吐出液体に色材を含ませていても、微粒子前駆体314全体に満遍なくエネルギーを行き渡らせることができ、より多くの微粒子前駆体314を溜めて一度で大量に硬化することができる。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
本実施形態において吐出液体は、既述の通り、紫外線硬化性と熱硬化性の双方の性質を併せ持った硬化性樹脂材料を用いている。より詳しくは、紫外線の照射及び/または熱の付与によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含むものである。
本実施形態において加熱装置346としては、予備硬化され受容液体310中に溜まった微粒子前駆体314全体に熱を付与するものであり、受液槽318の底面から加熱する。微粒子前駆体114のみならず受容液体310もろとも加熱して、微粒子前駆体114を硬化するのに十分な温度になるまで加熱する。
本実施形態において受液槽318としては、特に制限は無く、どのような液槽を用いても構わない。本実施形態では、本硬化手段として加熱装置346を用いているため、受液槽318の底面が紫外線透過性を有することも要求されない。
ただし、加熱装置346によって加熱されると共に、収容する受容液体310も高温になるため、相応の耐熱性を有する材料を用いることが好ましい。具体的な材料については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
図9は、本発明の第4の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)402から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)412と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体410を収容する受液槽(収容容器)418と、本硬化のための熱を発生する加熱装置(本硬化手段)446とを備えている。また、外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置412のオリフィス402の手前の開口周囲には、遮光板408が配されている。
(1)不図示の吐出液体が、顔料を含有していること、
(2)受容液体410が、多価金属塩を含有していること、
(3)予備硬化手段としての紫外線硬化装置が配されていないこと、
(4)本硬化手段として紫外線硬化装置ではなく加熱装置446を用いていること、
の4点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
本実施形態においては、不図示の吐出液体が顔料を含有しているとともに、受容液体410が多価金属塩を含有している。
まず、図9に示されるように、インクジェット装置412によって、吐出液体が飛翔液滴404として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴404が受容液体410に着弾して液中に入り込み、拡散/浮遊する。この時、液滴自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
本実施形態において、吐出液体には顔料が含まれる。
配合可能な顔料としては、特に制限は無いが、顔料表面が、カルボン酸、スルホン酸等のアニオン性官能基で修飾されていることが好ましい。配合可能な顔料として、具体的に例えば、cabojet−300、cabojet−260M、 cabojet−250C、cabojet−260Y(以上、キャボット社製)等を挙げることができる。
本実施形態においても吐出液体には、色材、酸素捕捉剤、その他各種添加剤を添加することができる。また、適当な分散媒を用いて吐出液体を調製することもできる。これらについては第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は割愛する。
本実施形態において受容液体410は、多価金属塩を含有する。多価金属塩とは、二価以上の金属の塩であり、そのような金属としては、Mg、Ca、Zn、Al、Cu、Ba、Fe、Mn等を挙げることができる。
図13に、多価金属塩に代えて有機酸を用いた場合の、図11と同様のイメージ図、すなわち、有機酸により顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図を示す。顔料が有機酸中のカチオンに出会うと、図13に示すように、負に帯電した官能基に結合し、当該官能基の逆極性に帯電した部分同士が互いに引き寄せ会い、顔料分子が凝集してネットワーク化する。ここで図11は、多価金属イオンが仲立ちして顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図である。アミンの場合も、アミノ基が同様の働きをすることで、顔料分子が凝集してネットワーク化する。
図14は、本発明の第5の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)502から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)512と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体510を収容する受液槽(収容容器)518と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)506と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)516a,516bとを備えている。また、第1紫外線照射装置506及び第2紫外線照射装置516a,516bによる紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置512のオリフィス502の手前の開口周囲には、遮光板508が配されている。
(1)受液槽518が幅広で、インクジェット装置512及び第1紫外線照射装置506と第2紫外線照射装置516a,516bとが離れた位置にあること、
(2)第2紫外線照射装置516a,516bが上下2つ配されていること、
(3)受液槽518の幅方向両端に配管538が連結され、かつ、配管538の途中に、矢印C方向へ液を移送するポンプ540が配されていること、
(4)受液槽518の幅方向の第2紫外線照射装置516a,516bが設けられた側の端部周辺に、フィルタ(微粒子前駆体堰き止め部材)542が配されていること、
の4点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
本実施形態において搬送手段の一部を担う配管538及びポンプ540は、特別な仕様のものである必要は無く、従来公知の、乃至、上市された何れの物も用いることができる。配管538の選択や取り回し、ポンプ540の選択等は、受液槽518内の受容液体514の液流(矢印D)が最適になるように適宜設計すればよい。
フィルタ542の材質は特に制限は無いが、受容液体514や本硬化工程の反応で侵されない材質を選択する。
図4に記載の第2の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図4〜図6を参照しつつ説明する。
フッ素系紫外線硬化型樹脂(モノマーまたはオリゴマー)であるディフェンサOP−43(DIC(株)製、粘度20mPa・s)に、酸素補足剤としてのジエタノールアミンを濃度が1質量%となるように添加して、実施例1で用いる吐出液体Aを調製した。
水(静的表面張力73mN/m)に、表面張力を低下させるための界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学(株)製)を濃度が1質量%となるように添加して、実施例1で受容液体210として用いる受容液体Aを調製した。得られた受容液体の静的表面張力は35mN/mであった。
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第2の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
・液滴体積:2pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
・光源:LED(光ファイバーで所定の位置まで導く)
・照射位置(光ファイバーの先端位置):受容液体210の液面から2cm
・照射光の波長:375nm
・照射強度:1000mW/cm2
・光源:水銀キセノンランプ×2個
・照射光の波長:250〜600nm
・照射強度:4500mW/cm2
・照射時間:5分
(吐出工程及び予備硬化工程)
図4に示されるように、受液槽218が位置Xにある状態で、インクジェット装置212から、吐出液体Aを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴204を、受液槽218に収容される受容液体210に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴204は受容液体210中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
図5に示すように、受液槽218をホルダ234内で矢印B方向にスライドさせて位置Yまで移動した。そして、第1紫外線照射装置206の稼働停止から30秒後、今度は、図6に示すように、第2紫外線照射装置216を稼働させ、大光量の光源により微粒子前駆体214に紫外線を照射してまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
得られた微粒子を受容液体210から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
得られた実施例1の微粒子の各種物性を測定したところ、個数平均粒径が16μm、粒径分布の標準偏差σが0.5μm、形状係数SF−1が125、屈折率が1.43(λ=589nm)であった。個数平均粒径と粒径分布の標準偏差σから粒径のバラツキを求めると、
(0.5/16)×100≒3.1
であり、粒径が揃っていることが確認された。
実施例1において、第1紫外線照射装置206を一切稼働させず、予備硬化工程の操作を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして微粒子を製造した。
(4.5/26)×100≒17.3
であり、粒度分布が大きく広がっていることが確認された。
図7に記載の第3の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図7及び図8を参照しつつ説明する。
アクリル系紫外線硬化型樹脂(モノマー)であるPEG400DA(ダイセルサイテック(株)製、粘度60mPa・s)に、色材としての黒色自己分散顔料Cabojet300(キャボット社製)を4質量%、重合開始剤IRGACURE754(チバスペシャルケミカルズ製)を1質量%、酸素補足剤としてのジエタノールアミンを1質量%添加して、吐出液体Bを調製した。
実施例2においては、実施例1と同様、受容液体として受容液体Aを用いた。
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第3の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
・液滴体積:1pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
紫外線照射装置306は、実施例1の第1紫外線照射装置206と同一諸元。
・電熱式プレートヒーター(600W)、温度調節器付
(吐出工程及び予備硬化工程)
図7に示されるように、インクジェット装置312から、吐出液体Bを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴304を、受液槽318に収容される受容液310に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴304は受容液体310中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
吐出液体Bを10秒間吐出したところでインクジェット装置312からの液滴吐出を停止し、その10秒後に紫外線照射装置306の稼働を停止した。
紫外線照射装置306の稼働停止と同時に、本硬化手段である加熱装置346の電源を入れ、受容液体310の温度を60℃に10分かけて昇温させた後、その温度で1時間保持して、熱により微粒子前駆体314をまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
得られた微粒子を受容液体310から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
(0.4/12)×100≒3.3
であり、粒径が揃っていることが確認された。
図9に記載の第4の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図9、図11及び図12を参照しつつ説明する。
実施例3においては、実施例2と同様、吐出液体として吐出液体Bを用いた。
水(静的表面張力73mN/m)に、表面張力を低下させるための界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学(株)製)を濃度が1質量%となるように、さらに多価金属塩としてMg(NO3)2を濃度が5質量%となるように添加して、実施例3で受容液体410として用いる受容液体Bを調製した。得られた受容液体の静的表面張力は29mN/mであった。
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第4の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
・液滴体積:1pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
加熱装置446は、実施例2の加熱装置346と同一諸元。
図7に示されるように、インクジェット装置412から、吐出液体Bを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴404を、受液槽418に収容される受容液410に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴404は受容液体410中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
吐出液体Bを20秒間吐出したところでインクジェット装置412からの液滴吐出を停止した。
インクジェット装置412からの液滴吐出停止と同時に、本硬化手段である加熱装置446の電源を入れ、受容液体410の温度を60℃に15分かけて昇温させた後、その温度で1時間保持して、熱により微粒子前駆体414をまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
得られた微粒子を受容液体410から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
(0.4/12)×100≒3.3
であり、粒径が揃っていることが確認された。
234:ホルダ、
336:紫外線照射装置(予備硬化手段)、
346,446:加熱装置(本硬化手段)、
538:配管(搬送手段)、
540:ポンプ(搬送手段)、
542:フィルタ(搬送手段)
Claims (5)
- 紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして吐出口から吐出する液滴吐出装置と、
前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、前記吐出口から吐出して前記液滴が着弾する受容液体を収容する収容容器と、
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化手段と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化手段と、
を備え、
前記本硬化手段が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように配され、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化手段による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする微粒子製造装置。 - 前記吐出液体が、さらに色材を含有することを特徴とする請求項1に記載の微粒子製造装置。
- 前記受容液体が、その表面張力を低下させる界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子製造装置。
- 前記受容液体が、着弾した前記液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子製造装置。
- 少なくとも紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして、前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、収容容器に収容された受容液体に、液滴吐出装置の吐出口から吐出する吐出工程と、
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化工程と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化工程と、
を含み、
前記本硬化工程が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように行われ、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化工程による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送工程を有することを特徴とする微粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009231753A JP5573087B2 (ja) | 2009-10-05 | 2009-10-05 | 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009231753A JP5573087B2 (ja) | 2009-10-05 | 2009-10-05 | 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011078878A JP2011078878A (ja) | 2011-04-21 |
JP5573087B2 true JP5573087B2 (ja) | 2014-08-20 |
Family
ID=44073524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009231753A Expired - Fee Related JP5573087B2 (ja) | 2009-10-05 | 2009-10-05 | 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5573087B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5488078B2 (ja) * | 2010-03-16 | 2014-05-14 | 株式会社リコー | 光硬化材料による微粒子製造方法 |
US9195156B2 (en) | 2013-02-25 | 2015-11-24 | Ricoh Company, Ltd. | Particulate material production method, and particulate material production apparatus |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5028100B1 (ja) * | 1970-12-21 | 1975-09-12 | ||
JPS61243803A (ja) * | 1985-04-22 | 1986-10-30 | Toray Ind Inc | 微粒子状ポリマの製造方法および装置 |
JPS61246202A (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-01 | Toray Ind Inc | 微粒子ポリマの製造方法および装置 |
JPH03155566A (ja) * | 1989-11-14 | 1991-07-03 | Fujitsu Ltd | 静電荷現像用光重合トナーの製造方法 |
JP2882669B2 (ja) * | 1990-07-06 | 1999-04-12 | 積水ファインケミカル株式会社 | 均一粒径を有する高分子微粒子の製造方法およびその製造装置 |
JP2002293814A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 1次微粒子の製造方法 |
JP2002322203A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 樹脂微粒子の製造方法及び樹脂微粒子 |
JP4070717B2 (ja) * | 2001-06-22 | 2008-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 樹脂微粒子の製造方法 |
JP2004300436A (ja) * | 2003-03-19 | 2004-10-28 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 樹脂微粒子の製造方法及び樹脂微粒子、それを装填した物品 |
JP5020001B2 (ja) * | 2007-08-31 | 2012-09-05 | 積水化成品工業株式会社 | スチレン系樹脂粒子の製造方法 |
JP2009178698A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-13 | Kanagawa Acad Of Sci & Technol | 膜乳化法により形成される単分散エマルションおよびその製造方法並びにその方法を用いたポリマー微粒子およびコンポジット粒子の製造方法 |
-
2009
- 2009-10-05 JP JP2009231753A patent/JP5573087B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011078878A (ja) | 2011-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2020211656A1 (zh) | 三维物体成型方法及成型装置 | |
KR101988677B1 (ko) | Uv 잉크 젯 프린팅 잉크 조성물 | |
US9982152B2 (en) | Active energy ray curable composition, cured product, composition storage container, two-dimensional or three-dimensional image forming apparatus, and two-dimensional or three-dimensional image forming method | |
JP2018509310A (ja) | 3d印刷用インク組成、3dプリンタ、及び同3dプリンタの制御方法 | |
JP7196392B2 (ja) | カラーフィルタ用インクジェットインク、光変換層及びカラーフィルタ | |
US10590264B2 (en) | Photopolymerization initiator, polymerizable composition, ink jet recording method, and acylphosphine oxide compound | |
WO2019017424A1 (ja) | インク組成物及びその製造方法、光変換層並びにカラーフィルタ | |
JP2021518284A (ja) | 磁気色可変マイクロカプセルを含む印刷装置および組成物 | |
JP2007245630A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2016097632A (ja) | 三次元造形物の製造方法、三次元造形物製造装置および三次元造形物 | |
US9242498B2 (en) | Printing method, printing device, printed material and molded article | |
JP2016078405A (ja) | 三次元造形物の製造方法、三次元造形物製造装置および三次元造形物 | |
JP5573087B2 (ja) | 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 | |
JP7124827B2 (ja) | インク組成物及びその製造方法、光変換層並びにカラーフィルタ | |
JP6972656B2 (ja) | インク組成物及びその製造方法、光変換層並びにカラーフィルタ | |
JP2016179584A (ja) | 三次元造形物製造用組成物および三次元造形物 | |
JP2016035017A (ja) | セルロース系材料、セルロース系部材および記録物 | |
JP6390236B2 (ja) | 三次元造形物の製造方法および三次元造形物 | |
JP5419605B2 (ja) | インク組成物、及び、インクジェット記録方法 | |
JP5488078B2 (ja) | 光硬化材料による微粒子製造方法 | |
JP2017217807A (ja) | インクジェットプリンタおよび印刷方法 | |
JP2015202614A (ja) | 三次元造形物の製造方法、三次元造形物製造装置および三次元造形物 | |
JP4337586B2 (ja) | 光学被膜の形成方法及びその方法で製造された光学物品 | |
JP6488583B2 (ja) | 三次元造形物の製造方法および三次元造形物 | |
US20240017542A1 (en) | Dual Photoinitiated Nanocomposite-Ink Printing |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120918 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130321 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140422 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140603 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140616 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5573087 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |