JP5569817B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、オリジナルカラー画像の処理を行う画像処理装置及び画像処理方法、並びに、当該画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
従来から、いわゆる色覚異常者にも識別し易い画像を提供することを目的として、オリジナルカラー画像(原画像ともいう)に対して画像処理を施す技術が提案されている。例えば、下記の特許文献1には、オリジナルカラー画像の中から、色覚異常者が識別し難い色相の画素領域(画像領域)を抽出し、当該画像領域の色相を色覚異常者が識別し易い色相に変換する技術が示されている。
特開2008−33489号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、オリジナルカラー画像の中から、所望する一部の画像領域を抽出する処理を行うものであるため、オリジナルカラー画像における画像処理の処理負荷が増大するという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、オリジナルカラー画像における画像処理の処理負荷を抑制しつつ、色覚異常者(2色覚者)がオリジナルカラー画像の色相を把握可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置であって、前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換手段と、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成手段と、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置による画像処理方法であって、前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換ステップと、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換ステップと、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換ステップによる変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成ステップと、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置による画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換ステップと、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換ステップと、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換ステップによる変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成ステップと、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、オリジナルカラー画像における画像処理の処理負荷を抑制しつつ、色覚異常者(2色覚者)がオリジナルカラー画像の色相を把握可能な仕組みを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)の機能構成の一例を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態を示し、色相環、及び、当該色相環において設定した、第1色差信号に基づく基準色差第1軸と第2色差信号に基づく基準色差第2軸の一例を示す模式図である。 図4Aは、本発明の実施形態を示し、図2に示す色相変換手段及び色圧縮処理手段の概略構成例を示す模式図である。 図4Bは、NTSC方式、MPEG方式、L***方式の各信号の対応関係を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)による画像処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態を示し、図5のステップS501において取得されたオリジナルカラー画像の一例を示す模式図である。 図7は、本実施形態を示し、図6に示すオリジナルカラー画像を1型/2型の2色覚者が観察した際のオリジナルカラー画像の一例を示す模式図である。 図8Aは、本発明の実施形態を示し、図5のステップS503における色相変換処理を行い、かつ、図5のステップS505における色圧縮処理を行わなかった場合に、図5のステップS506において生成された色相変換済カラー画像の一例を示す模式図である。 図8Bは、本発明の実施形態を示し、図5のステップS503における色相変換処理を行い、かつ、図5のステップS505における色圧縮処理を行った場合に、図5のステップS506において生成された色相変換済カラー画像の一例を示す模式図である。 図9は、本実施形態を示し、図8Aに示す色相変換済カラー画像又は図8Bに示す色相変換済カラー画像を1型/2型の2色覚者が観察した際の色相変換済カラー画像の一例を示す模式図である。 図10は、本発明の実施形態を示し、図5のステップS507における画像表示制御処理によりオリジナルカラー画像と色相変換済カラー画像とが表示部に切り替え表示される様子の一例を示す模式図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。具体的に、以下の実施形態の説明では、本発明に係る画像処理装置として、撮像装置(静止画を撮像するもの及び動画を撮像するものの両者を含む)を適用した例について説明を行う。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置100は、CPU101、RAM102、ROM103、外部メモリ104、撮像部105、入力デバイス106、表示部107、通信インタフェース(通信I/F)108、及び、バス109のハードウェア構成を有して構成されている。
CPU101は、例えば、ROM103或いは外部メモリ104に記憶されたプログラムやデータを用いて、当該撮像装置100全体の制御を行う。
RAM102は、SDRAM、DRAMなどによって構成され、ROM103或いは外部メモリ104からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するエリアを備えるとともに、CPU101が各種の処理を行うために必要とするワークエリアを備える。
ROM103は、変更を必要としないプログラムや各種のパラメータ等の情報などを格納している。
外部メモリ104は、例えば、オペレーティングシステム(OS)やCPU101が実行するプログラム、更には、本実施形態の説明において既知としている情報などを記憶している。なお、本実施形態においては、本発明の実施形態に係る処理を実行するためのプログラムは、外部メモリ104に記憶されているものとするが、例えばROM103に記憶されている形態であっても適用可能である。
撮像部105は、被写体Hの光学像をカラー画像として撮像するものである。具体的に、撮像部105は、被写体Hからの光学像を内部の撮像素子1052に導くための光学レンズ1051と、光学レンズ1051を介して導光された被写体Hの光学像をカラー画像(以下、「オリジナルカラー画像」と称する)として撮像する撮像素子1052を備えて構成されている。
入力デバイス106は、例えば、当該撮像装置100に備え付けられたスイッチやボタン、表示部107上に設けられた透明なタッチパネル等で構成されている。この入力デバイス106は、例えばユーザが当該撮像装置100に対して各種の指示を行う際に操作され、当該指示をCPU101等に入力する。
表示部107は、例えば、モニタ等を具備して構成されており、CPU101の制御に基づいて、各種の画像や各種の情報をモニタに出力する。
通信I/F108は、当該撮像装置100と外部装置Gとの間で行われる各種の情報等の送受信を司るものである。
バス109は、CPU101、RAM102、ROM103、外部メモリ104、撮像部105、入力デバイス106、表示部107及び通信I/F108を相互に通信可能に接続する。
図2は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)100の機能構成の一例を示すブロック図である。この図2において、図1に示す構成と同様の機能の構成については、同じ符号を付している。
図2に示すように、撮像装置100は、オリジナルカラー画像撮像手段121、2色覚者情報入力手段122、輝度信号・色差信号変換手段123、色相変換手段124、色圧縮指示情報入力手段125、色圧縮処理手段126、色相変換済カラー画像生成手段127、画像切替指示情報入力手段128、画像表示制御手段129、及び、表示部107の機能構成を有して構成されている。
ここで、図1に示す撮像装置100のハードウェア構成と、図2に示す撮像装置100の機能構成との対応関係の一例について以下に示す。
例えば、図1に示す撮像部105から、図2に示すオリジナルカラー画像撮像手段121が構成される。また、例えば、図1に示す入力デバイス106から、図2に示す2色覚者情報入力手段122、色圧縮指示情報入力手段125、及び、画像切替指示情報入力手段128が構成される。また、例えば、図1に示すCPU101及び外部メモリ104内に記憶されているプログラム、並びに、RAM102から、図2に示す輝度信号・色差信号変換手段123、色相変換手段124、色圧縮処理手段126、色相変換済カラー画像生成手段127、及び、画像表示制御手段129が構成される。
なお、上述した例では、図1に示すCPU101が外部メモリ104内に記憶されているプログラムを実行することによって図2に示す各機能構成123、124、126、127及び129を実現する形態について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、図2に示す各機能構成123、124、126、127及び129を、それぞれ、独立したハードウェア構成で形成する形態も本発明に適用可能である。
続いて、図2に示す各機能構成について説明する。
オリジナルカラー画像撮像手段121は、被写体Hの光学像に基づいて被写体Hのオリジナルカラー画像(原画像)を撮像する。
2色覚者情報入力手段122は、オリジナルカラー画像を視認する2色覚者の類型に係る2色覚者情報の入力を行う。
輝度信号・色差信号変換手段123は、オリジナルカラー画像撮像手段121による撮像処理により取得されたオリジナルカラー画像を、輝度信号と、当該オリジナルカラー画像を視認する2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、当該オリジナルカラー画像を視認する2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する処理を行う。この輝度信号・色差信号変換手段123は、「第1変換手段」を構成する。
具体的に、輝度信号・色差信号変換手段123は、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者情報に応じて、変換する第1色差信号及び第2色差信号を設定する。この輝度信号・色差信号変換手段123による第1色差信号及び第2色差信号の設定について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施形態を示し、色相環、及び、当該色相環において設定した、第1色差信号に基づく基準色差第1軸と第2色差信号に基づく基準色差第2軸の一例を示す模式図である。
具体的に、図3は、赤と緑の識別が困難な2色覚者(2色覚者の類型が、いわゆる1型2色覚者と2型2色覚者)の場合に色相環において設定される、第1色差信号に基づく基準色差第1軸(α)と第2色差信号に基づく基準色差第2軸(β)の一例を示したものである。この図3に示す色相環には、加法混色における3原色(R(赤)、G(緑色)、B(青色))及び減法混色における3原色(C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(黄色))に加えて、それらの各原色の中間に位置する6色(RM(ピンク)、O(オレンジ)、YG(黄緑)、GC(青緑)、CB(空色)、BM(青紫))を加えて、合計12色を示している。また、色相環における基準色差第1軸(α)と基準色差第2軸(β)との交点(即ち、色相環の座標原点)は、中性灰色のNとなっている。
図3に示す色相環において、基準色差第1軸に属する色相については第1色差信号の値で表され、基準色差第2軸に属する色相については第2色差信号の値で表され、また、基準色差第1軸又は基準色差第2軸のいずれにも属しない色相については、上述した第1色差信号及び第2の色差信号の両成分の値によって表されることになる。また、図3には、第1色差信号及び第2色差信号で定められる色相環が示されているが、基準色差第1軸と第2色差信号との交点を通り紙面と垂直の向きには輝度信号の軸が定められている。
ここで、図3に示す色相環は、本実施形態において定義した色空間の一例を示したものであり、また、本発明においては、他の一般的な色空間を適用することも可能であり、この他の一般的な色空間を用いて第1色差信号に基づく第1軸及び第2色差信号に基づく第2軸を設定した形態も適用可能である。
一般に、各種の色空間の原色Rは、やや黄色味を帯びた赤色(即ち朱色)である。通常、3色覚者(正常色覚者)は、2軸の色差を合成する感覚で色相を捉えており、図3に示す基準色差第1軸(α)として定義する色差軸(RM−GC)は、いわゆる赤−緑(又は、赤−シアン)軸と呼ばれるものに相当するものであり、2色覚者の混同色線を平均化することによって推定されたものである。また、この基準色差第1軸(α)と直交する基準色差第2軸(β)として定義する色差軸(Y−B)は、いわゆる黄−青軸と呼ばれるものに相当するものである。
本実施形態において、輝度信号・色差信号変換手段123は、例えば、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者の類型に係る2色覚者情報が、上述した1型2色覚者又は2型2色覚者の情報である場合には、当該2色覚者が識別困難な色対として例えば図3に示すRM及びGCを指定し、当該RM及びGCに係る色差信号である色差信号(RM−GC)を第1色差信号として設定するとともに、当該色差信号(RM−GC)に基づく色差軸を基準色差第1軸(α)として設定する。また、この場合、輝度信号・色差信号変換手段123は、当該2色覚者が識別容易な色対として図3に示すY及びBを指定し、当該Y及びBに係る色差信号である色差信号(Y−B)を第2色差信号として設定するとともに、当該色差信号(Y−B)に基づく色差軸を基準色差第2軸(β)として設定する。この際、図3に示す色相環において、基準色差第1軸(α)と基準色差第2軸(β)とは、直交(角度が90°)したものとなっている。
また、輝度信号・色差信号変換手段123は、例えば、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者の類型に係る2色覚者情報が、黄色と青紫色の識別が困難な2色覚者(2色覚者の類型が、いわゆる3型2色覚者)の情報である場合には、当該2色覚者が識別困難な色対として例えば図3に示すY及びBを指定し、この場合は図3に示すものと異なるが、当該Y及びBに係る色差信号である色差信号(Y−B)を第1色差信号として設定するとともに、当該色差信号(Y−B)に基づく色差軸を基準色差第1軸(α)として設定する。また、この場合、輝度信号・色差信号変換手段123は、当該2色覚者が識別容易な色対として図3に示すGC及びRMを指定し、この場合は図3に示すものと異なるが、当該GC及びRMに係る色差信号である色差信号(GC−RM)を第2色差信号として設定するとともに、当該色差信号(GC−RM)に基づく色差軸を基準色差第2軸(β)として設定する。この際も、基準色差第1軸(α)と基準色差第2軸(β)とは、直交(角度が90°)したものとなっている。
ここで、再び、図2の説明に戻る。
色相変換手段124は、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた第1色差信号の値を第2色差信号の値に変換するとともに、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた第2色差信号の値を第1色差信号の値に変換する色相変換を行う。この色相変換手段124の処理のイメージは、図3の色相環において矢印で示した処理のイメージとなる。また、この色相変換手段124は、「第2変換手段」を構成する。
色圧縮指示情報入力手段125は、色圧縮処理手段126による色圧縮処理を行う場合に、色圧縮処理手段126に対して色圧縮指示情報の入力を行う。
色圧縮処理手段126は、色圧縮指示情報入力手段125から色圧縮指示情報が入力された場合に、色相変換手段124による変換処理により得られた変換後の第1色差信号の値を縮小して、図3に示す色相環の色相に係る色圧縮処理を行う。
色相変換済カラー画像生成手段127は、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた輝度信号と、色相変換手段124による変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、RGB再変換処理を行って、色相変換済カラー画像を生成する処理を行う。また、色相変換済カラー画像生成手段127は、色圧縮処理手段126において色圧縮処理が行われた場合には、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた輝度信号と、色圧縮処理手段126による色圧縮処理により得られた変換・縮小後(色圧縮後)の第1色差信号と、色相変換手段124による変換処理により得られた変換後の第2色差信号とを用いて、色相変換済カラー画像を生成する処理を行う。ここで、「変換・縮小後(色圧縮後)の第1色差信号」とは、色相変換手段124で変換され、且つ、色圧縮処理手段126で縮小処理(色圧縮処理)された後の第1色差信号を意味する。
画像切替指示情報入力手段128は、画像表示制御手段129による表示部107への表示画像(オリジナルカラー画像/色相変換済カラー画像)の切替処理を行う場合に、画像表示制御手段129に対して画像切替指示情報の入力を行う。
画像表示制御手段129は、オリジナルカラー画像と色相変換済カラー画像とを、2色覚者情報入力手段122から入力された2色覚者情報に係る2色覚者が同一視点で視認可能に表示部107に切り替え表示する制御を行う。
次に、図2に示す色相変換手段124及び色圧縮処理手段126の構成例について説明する。
図4Aは、本発明の実施形態を示し、図2に示す色相変換手段124及び色圧縮処理手段126の概略構成例を示す模式図である。
ここで、図4Aには、NTSC方式における輝度信号及び色差信号の例が示されており、Yが本実施形態における輝度信号、Iが本実施形態における第1色差信号、Qが本実施形態における第2色差信号に対応するものとなっている。また、各信号を示す英字に付された添え字のiは入力を示し、添え字のoは出力を示している。
図4Aに示すように、色相変換手段124は、ゲインが−1の増幅器(反転器)1241、第1のスイッチSW1(1242)、及び、第2のスイッチSW2(1243)を有して構成されている。ここで、色相変換手段124において、上述した色相変換処理を行う場合には、制御信号CNT1により第1のスイッチSW1(1242)をb端子側に接続するとともに、制御信号CNT2により第2のスイッチSW2(1243)をb端子側に接続する。これにより、輝度信号・色差信号変換手段123から出力された第1色差信号である色差信号Iiの値が第2色差信号である色差信号Qo'の値に変換され、輝度信号・色差信号変換手段123から出力された第2色差信号である色差信号Qiの値が第1色差信号である色差信号Io'の値に変換される。この際、輝度信号・色差信号変換手段123から出力された輝度信号Yiは、そのまま輝度信号Yo'として出力される。
また、図4Aに示すように、色圧縮処理手段126は、ゲインがA(0≦|A|≪1)の増幅器(減衰器)1261、及び、第3のスイッチSW3(1262)を有して構成されている。ここで、色圧縮処理手段126において、上述した色圧縮処理を行う場合には、制御信号CNT3により第3のスイッチSW3(1262)をb端子側に接続する。これにより、色相変換手段124から出力された変換後の第1色差信号である色差信号Io'の値がA倍に縮小された縮小後(色圧縮後)の色差信号Ioが出力される。この際、色相変換手段124から出力された輝度信号Yo'は、そのまま輝度信号Yoとして出力され、色相変換手段124から出力された変換後の第2色差信号である色差信号Qo'は、そのまま輝度信号Qoとして出力される。
なお、制御信号CNT3により第3のスイッチSW3(1262)をa端子側に接続した場合には、色圧縮処理手段126による色圧縮処理は行われない。
即ち、色圧縮処理手段126は、制御信号CNT3により、色圧縮指示情報入力手段125から色圧縮指示情報が入力された場合に第3のスイッチSW3(1262)をb端子側に接続して色圧縮処理を行い、また、色圧縮指示情報入力手段125から色圧縮指示情報が入力されなかった場合に第3のスイッチSW3(1262)をa端子側に接続して色圧縮処理を行わない処理をする。
なお、図4Aに示す例では、NTSC方式における信号の例について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、図4Bに示すように、NTSC方式の他に、MPEG方式やL***方式における信号を用いる形態も適用可能である。図4Bは、この場合の各信号の対応関係について示したものである。
次に、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)100による画像処理方法の処理手順について説明を行う。
図5は、本発明の実施形態に係る撮像装置(画像処理装置)100による画像処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、図5のステップS501において、オリジナルカラー画像撮像手段121は、被写体Hの光学像に基づき被写体Hのオリジナルカラー画像を撮像して、被写体Hのオリジナルカラー画像を取得する処理を行う。ここでは、このステップS501で取得されるオリジナルカラー画像は、RGBカラー画像であるものとする。
図6は、本発明の実施形態を示し、図5のステップS501において取得されたオリジナルカラー画像600の一例を示す模式図である。
ここで、図6は、被写体Hとして、いわゆるカラーパッチを用いて撮像されたオリジナルカラー画像の例について示している。図6に示すように、オリジナルカラー画像600には、緑色(G)のカラーパッチC11、黄色(Y)のカラーパッチC12、赤(R)のカラーパッチC13、シアン(C)のカラーパッチC21、青色(B)のカラーパッチC22、及び、赤紫(M)のカラーパッチC23の合計6種類のカラーパッチが示されている。
3色覚者(正常色覚者)は、オリジナルカラー画像600において、左側に位置する緑色(G)のカラーパッチC11及びシアン(C)のカラーパッチC21をまとめて緑味を帯びた色、また、右側に位置する赤(R)のカラーパッチC13及び赤紫(M)のカラーパッチC23をまとめて赤味を帯びた色として知覚し、これらの色コントラストにまず着目する。次いで、それとは独立の色対として、黄色(Y)のカラーパッチC12及び青色(B)のカラーパッチC22の色対に対して黄色と青色の色コントラストを着目する。
図7は、本実施形態を示し、図6に示すオリジナルカラー画像600を1型/2型の2色覚者が観察した際のオリジナルカラー画像700の一例を示す模式図である。ここで、図7は、1型/2型の2色覚者が観察した際に眼に映るカラーパッチであるため、図6に示すカラーパッチC11に対してカラーパッチC11(2)のように、図6に示す各カラーパッチに対して(2)を付して識別を行っている。
上述したように、1型/2型の2色覚者は、赤と緑の識別が困難であるため、当該2色覚者の眼には、図6に示すオリジナルカラー画像600が図7に示すオリジナルカラー画像700ように映ることになる。
具体的に、1型/2型の2色覚者の眼には、図6に示す緑色(G)のカラーパッチC11が図7に示す淡い黄色(Y2(-))のカラーパッチC11(2)として映り、図6に示す黄色(Y)のカラーパッチC12が図7に示す非常に鮮やかな黄色(Y2(++))のカラーパッチC12(2)として映り、図6に示す赤(R)のカラーパッチC13が図7に示す淡い黄色(Y2(-))のカラーパッチC13(2)として映る。また、1型/2型の2色覚者の眼には、図6に示すシアン(C)のカラーパッチC21が図7に示す淡い青色(B2(-))のカラーパッチC21(2)として映り、図6に示す青色(B)のカラーパッチC22が図7に示す非常に鮮やかな青色(B2(++))のカラーパッチC22(2)として映り、図6に示す赤紫(M)のカラーパッチC23が図7に示す淡い青色(B2(-))のカラーパッチC23(2)として映る。この図7において、Y2における添え字の2は、2色覚者が分別した黄色という意味で付加しており、同様に、B2における添え字の2は、2色覚者が分別した青色という意味で付加している。
上述したように、3色覚者(正常色覚者)は、まず、左右に配置されたカラーパッチ(図6のC11、C13、C21、C23)の色のコントラストに注意が向くのに対して、1型/2型の2色覚者の場合、上部に配置された3つのカラーパッチ(図6のC11〜C13)については、図7においてY2と表記したようにいずれも黄色味を帯びた色として知覚され、下部に配置された3つのカラーパッチ(図6のC21〜C23)については、図7においてB2と表記したようにいずれも青味を帯びた色として知覚される。このように、3色覚者(正常色覚者)が左右方向の色の違いに注意が向くのに対して、1型/2型の2色覚者の場合には、90度ずれた上下方向の色の違いとして知覚されることになる。さらに、1型/2型の2色覚者が知覚するカラーパッチC11(2)及びC13(2)の色対、並びに、カラーパッチC21(2)及びC23(2)の色対は、3色覚者(正常色覚者)の場合には、図6に示すように、広義の緑と赤の色対としてはっきりと識別可能であるにもかかわらず、当該2色覚者の場合には、識別困難もしくは混同色となる。
ここで、再び、図5の説明に戻る。
図5のステップS501の処理が終了すると、ステップS502に進む。
ステップS502に進むと、輝度信号・色差信号変換手段123は、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者情報に応じて、ステップS501で取得されたオリジナルカラー画像600を、輝度信号と、当該2色覚者情報に基づく2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、当該2色覚者情報に基づく2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する処理を行う。
具体的に、ステップS502では、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者の類型に係る2色覚者情報が上述した1型2色覚者又は2型2色覚者の情報である場合には、ステップS501で取得されたオリジナルカラー画像600を、輝度信号と、図3に示す基準色差第1軸(α)として定義する色差軸(RM−GC)に対応する第1色差信号と、図3に示す基準色差第2軸(β)として定義する色差軸(Y−B)に対応する第2色差信号とに変換する処理が行われる。また、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者の類型に係る2色覚者情報が上述した3型2色覚者の情報である場合には、例えば、ステップS501で取得されたオリジナルカラー画像600を、輝度信号と、図3に示す色差軸(Y−B)に対応する第1色差信号と、図3に示す色差軸(GC−RM)に対応する第2色差信号とに変換する処理が行われる。
以降の処理では、2色覚者情報入力手段122により入力された2色覚者の類型に係る2色覚者情報が上述した1型2色覚者又は2型2色覚者の情報である場合の処理について説明を行う。
続いて、ステップS503において、色相変換手段124は、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた第1色差信号の値を第2色差信号の値に変換するとともに、輝度信号・色差信号変換手段123による変換処理により得られた第2色差信号の値を第1色差信号の値に変換する色相変換を行う。このステップ503の処理は、図3の色相環において矢印で示したように、色相を90°回転した処理のイメージであり、例えば、以下の(1)式及び(2)式で表すことができる。
(第2色差信号の値)'=(第1色差信号の値) ・・・(1)
(第1色差信号の値)'=−(第2色差信号の値) ・・・(2)
ここで、(1)式及び(2)式において、「'」は色相変換手段124による変換処理後の値を示している。本例では、色相を90°回転する場合について示したが、90°近傍の適切な角度にすることを妨げるものではない。しかしながら、本例のように、色相を90°回転するようにすれば、単に第1色差信号の値及び第2色差信号の値を相互に入れ替えて処理を行うことができ、その結果、色相変換処理の処理負荷を軽減することができるため、本実施形態においては特に好適である。
また、第1色差信号の値を第2色差信号の値に変換する際や、第2色差信号の値を第1色差信号の値に変換する際の色相の回転角度は90°近傍にも限定されない。即ち、第1色差信号の値を第2色差信号の値に変換する際の色相の回転角度は、2色覚者が識別困難な色(例えば、G〜C、M〜R)以外の色(例えば、Y、B)について、2色覚者がオリジナルカラー画像を視認した場合と反対の色相にならないような角度であればよい。さらに、第2色差信号の値を第1色差信号の値に変換する際の色相の回転角度は、3色覚者に色相変換手段124による変換処理後の画像であることを強調して相互確認を行う意図があるのか、或いは、3色覚者に色相変換手段124による変換処理後の画像であることを意識させないようにする意図があるのかに応じて決定してもよい。即ち、回転角度90°近傍にすることで、3色覚者、2色覚者双方にとって、色相変換手段124による変換処理後の画像であることをはっきりと認識させることができ、3色覚者と2色覚者との間で見にくい色、見やすい色の相互確認を行うことが可能となる。つまり、図3の例において、3色覚者が識別容易な色対の色差信号である第3色差信号に基づく基準色差第3軸と基準色差第1軸とは略同一である。従って、第3色差信号の値を第2色差信号の値に変換した場合、変換処理後の第2色差信号は2色覚者にとっては識別容易な色差信号となるが、3色覚者にとっては識別困難な色差信号となり、2色覚者は3色覚者の識別容易な色相、3色覚者は2色覚者の識別困難な色相を認識することができる。また、変換後の第1色差信号に後述する定数Aとして−1を乗算し、回転角度180°を追加したり(軸の反転)、変換後の第1色差信号に定数Aとして0を乗算することで、色相変換手段124による変換処理後の画像に対する3色覚者の違和感が減少し、3色覚者に当該変換処理後の画像であることを意識させないようにすることができる。
続いて、ステップS504において、色圧縮処理手段126は、色圧縮処理を実行するか否かを判断する。具体的に、ステップS504の判断は、色圧縮処理手段126に対して色圧縮指示情報入力手段125から色圧縮指示情報が入力されたか否かに応じて、色圧縮処理を実行するか否かを判断する。
ステップS504の判断の結果、色圧縮処理を実行する場合(S504/YES)には、ステップS505に進む。
ステップS505に進むと、色相変換手段124による変換処理により得られた変換後の第1色差信号の値を縮小して、図3に示す色相環の色相に係る色圧縮処理を行う。このステップ504の処理は、図3に示す色相環の各色相における変換後の第1色差信号の値を縮小処理するものであり、例えば、以下の(3)式で表すことができる。
(第1色差信号の値)"=A*(第1色差信号の値)'
・・・(3)
ここで、(3)式において、定数Aは0≦|A|≪1の値を採り、また、「"」は色圧縮処理手段126による変換・縮小後(色圧縮後)の第1色差信号を示している。
このステップS503及びS505の両方の処理を行う場合に、ステップS505の処理後の色差信号は、(1)式〜(3)式をまとめると、以下の(4)式及び(5)式で表すことができる。
(第2色差信号の値)'=(第1色差信号の値) ・・・(4)
(第1色差信号の値)'=−A*(第2色差信号の値) ・・・(5)
このステップS505における、変換後の第1色差信号の値に対する縮小処理により、図3に示す色相環の各色相において第1色差信号の成分を常に0もしくはそれに近い値にすることができ、その結果、色圧縮処理が実現される。なお、変換後の第2色差信号の値を2色覚者の見やすさに合わせて任意に調整可能な振幅調整手段を設けてもよい。これにより、2色覚者が後述の色相変換済カラー画像を見る際における鮮やかさを調整することが可能となる。
ステップS505の処理が終了した場合、或いは、ステップS504において色圧縮処理を実行しないと判断された場合(S504/NO)には、ステップS506に進む。
ステップS506に進むと、色相変換済カラー画像生成手段127は、ステップS502の変換処理により得られた輝度信号と、ステップS503の変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、RGB再変換処理を行って、色相変換済カラー画像を生成する処理を行う。ここで、このステップS506で生成される色相変換済カラー画像は、RGBカラー画像となる。
具体的に、ステップS506では、ステップS504において色圧縮処理を実行しないと判断された場合(S504/NO)には、色相変換済カラー画像生成手段127は、ステップS502の変換処理により得られた輝度信号と、ステップS503の変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とを用いて、RGB再変換処理を行って、色相変換済カラー画像を生成する処理を行う。
また、具体的に、ステップS506では、ステップS505の色圧縮処理が行われた場合には、ステップS502の変換処理により得られた輝度信号と、ステップS505の色圧縮処理により得られた変換・縮小後(色圧縮後)の第1色差信号と、ステップS503の変換処理により得られた変換後の第2色差信号とを用いて、RGB再変換処理を行って、色相変換済カラー画像を生成する処理を行う。
図8Aは、本発明の実施形態を示し、図5のステップS503における色相変換処理を行い、かつ、図5のステップS505における色圧縮処理を行わなかった場合に、図5のステップS506において生成された色相変換済カラー画像810の一例を示す模式図である。
この図8Aには、図5のステップS503における色相変換処理によって、図3に示す色相環において各色相を反時計周りに約90°回転させた色相に変換した色相変換済カラー画像810が示されている。具体的に、図8Aには、図6に示す緑色(G)のカラーパッチC11が空色(CB)のカラーパッチC11Pに色相変換され、図6に示す黄色(Y)のカラーパッチC12が青緑(GC)のカラーパッチC12Pに色相変換され、図6に示す赤(R)のカラーパッチC13が黄緑(YG)のカラーパッチC13Pに色相変換され、図6に示すシアン(C)のカラーパッチC21が青紫(BM)のカラーパッチC21Pに色相変換され、図6に示す青色(B)のカラーパッチC22がピンク(RM)のカラーパッチC22Pに色相変換され、図6に示す赤紫(M)のカラーパッチC23がオレンジ(O)のカラーパッチC23Pに色相変換された色相変換済カラー画像810が示されている。
このように、図8Aに示す色相変換済カラー画像810においては、3色覚者(正常色覚者)が緑味を帯びた色として知覚している、図6のオリジナルカラー画像600の緑色(G)とシアン(C)が、Y−Bの色対で考えた場合に青味を帯びた色である空色(CB)と青紫(BM)に変換されていることが分かる。同様に、図8Aに示す色相変換済カラー画像810においては、3色覚者(正常色覚者)が赤味を帯びた色として知覚している、図6のオリジナルカラー画像600の赤(R)と赤紫(M)が、Y−Bの色対で考えた場合に黄色味を帯びた色である黄緑(YG)とオレンジ(O)に変換されていることが分かる。
図8Bは、本発明の実施形態を示し、図5のステップS503における色相変換処理を行い、かつ、図5のステップS505における色圧縮処理を行った場合に、図5のステップS506において生成された色相変換済カラー画像820の一例を示す模式図である。
ここで、図5のステップS503における色相変換処理を実施したまでの色相は、上述した図8Aに示す色相変換済カラー画像810の色相となる。そして、この状態から更に、図5のステップS505における色圧縮処理を行うと、図3に示す色相環の各色相における第1色差信号の値が基準色差第1軸(α)方向に関して縮小されて、色圧縮処理が行われる。図8Bに示す色相変換済カラー画像820においては、(3)式及び(5)式、並びに、図4Aに示す定数Aを0とした縮小処理(即ち、ステップS503における色相変換後の各色相の第1色差信号の成分を0とした処理)を行った場合の色相変換済カラー画像が示されている。
具体的に、図8Bには、図6に示す緑色(G)のカラーパッチC11が青色(B)のカラーパッチC11Pに色相変換され、図6に示す黄色(Y)のカラーパッチC12が中性灰色(N)のカラーパッチC12Pに色相変換され、図6に示す赤(R)のカラーパッチC13が黄色(Y)のカラーパッチC13Pに色相変換され、図6に示すシアン(C)のカラーパッチC21が青色(B)のカラーパッチC21Pに色相変換され、図6に示す青色(B)のカラーパッチC22が中性灰色(N)のカラーパッチC22Pに色相変換され、図6に示す赤紫(M)のカラーパッチC23が黄色(Y)のカラーパッチC23Pに色相変換された色相変換済カラー画像820が示されている。
即ち、1型/2型の2色覚者については、カラー画像の視認に関して、図3に示す基準色差第1軸(α)の色差成分の寄与はほとんどないため、ステップS505の色圧縮処理では、当該色差成分を色相変換済カラー画像から取り除く処理を行って、図8Bに示すように、黄色(Y)と青色(B)の色対比のみを有する色相変換済カラー画像820としている。図5のステップS505の色圧縮処理を行って図8Bに示す色相変換済カラー画像820を生成することにより、1型/2型の2色覚者による色の見えを大きく損なうことなく、3色覚者(正常色覚者)に対して当該2色覚者による色再現を近似的に提示することが可能となる。
図9は、本実施形態を示し、図8Aに示す色相変換済カラー画像810又は図8Bに示す色相変換済カラー画像820を1型/2型の2色覚者が観察した際の色相変換済カラー画像900の一例を示す模式図である。ここで、図9は、1型/2型の2色覚者が観察した際に眼に映るカラーパッチであるため、図8A又は図8Bに示すカラーパッチC11Pに対してカラーパッチC11P(2)のように、図8A又は図8Bに示す各カラーパッチに対して(2)を付して識別を行っている。
具体的に、1型/2型の2色覚者の眼には、図8Aに示す空色(CB)のカラーパッチC11Pが図9に示す鮮やかな青色(B2(+))のカラーパッチC11P(2)として映り、図8Aに示す青緑(GC)のカラーパッチC12Pが図9に示す中性灰色(N)のカラーパッチC12P(2)として映り、図8Aに示す黄緑(YG)のカラーパッチC13Pが図9に示す鮮やかな黄色(Y2(+))のカラーパッチC13P(2)として映る。また、1型/2型の2色覚者の眼には、図8Aに示す青紫(BM)のカラーパッチC21Pが図9に示す鮮やかな青色(B2(+))のカラーパッチC21P(2)として映り、図8Aに示すピンク(RM)のカラーパッチC22Pが図9に示す中性灰色(N)のカラーパッチC22P(2)として映り、図8Aに示すオレンジ(O)のカラーパッチC23Pが図9に示す鮮やかな黄色(Y2(+))のカラーパッチC23P(2)として映る。
なお、1型/2型の2色覚者が図8Bに示す色相変換済カラー画像820の各カラーパッチを視認した場合も、図8Aに示す色相変換済カラー画像810の各カラーパッチを視認した場合と同様に、図9に示すものとなる。
1型/2型の2色覚者は、上述した図6のオリジナルカラー画像600については、図7のオリジナルカラー画像700に示すように上下方向に色の識別を行っているのに対して、図8A又は図8Bに示す色相変換済カラー画像については、図9の色相変換済カラー画像900に示すように左右方向の色の対比として色の識別を行っている。これは、3色覚者(正常色覚者)が図6のオリジナルカラー画像600を最初に知覚する色対と同様な向き(左右方向)となっている。即ち、色味自体は3色覚者(正常色覚者)の知覚と異なるが、3色覚者における赤と緑の対比を1型/2型の2色覚者が知覚可能になったことを示している。
ここで、再び、図5の説明に戻る。
図5のステップS506の処理が終了すると、ステップS507に進む。
ステップS507に進むと、画像表示制御手段129は、画像切替指示情報入力手段128から入力される画像切替指示情報に従って、ステップS501で取得されたオリジナルカラー画像とステップS506で生成された色相変換済カラー画像とを、2色覚者情報入力手段122から入力された2色覚者情報に係る2色覚者が同一視点で視認可能に表示部107に切り替え表示する制御を行う。
図10は、本発明の実施形態を示し、図5のステップS507における画像表示制御処理によりオリジナルカラー画像と色相変換済カラー画像とが表示部107に切り替え表示される様子の一例を示す模式図である。
図10(a)は、表示部107に表示されたオリジナルカラー画像表示画面の一例を示している。このオリジナルカラー画像表示画面には、画像表示領域1010に図5のステップS501で取得されたオリジナルカラー画像(図6の600)が表示され、その他、表示終了ボタン1020及び色相変換済カラー画像表示ボタン1030が設けられている。ここで、表示終了ボタン1020が操作されると、表示部107への画像表示が終了し、また、色相変換済カラー画像表示ボタン1030が操作されると、図10(b)に示す色相変換済カラー画像表示画面が表示部107に表示される。
図10(b)は、表示部107に表示された色相変換済カラー画像表示画面の一例を示している。この色相変換済カラー画像表示画面には、画像表示領域1010に図5のステップS506で生成された色相変換済カラー画像(図8Aの810又は図8Bの820)が表示され、その他、表示終了ボタン1020及びオリジナルカラー画像表示ボタン1040が設けられている。なお、図10(b)では、図10(a)に示す構成と同様の機能の構成については同じ符号を付している。ここで、オリジナルカラー画像表示ボタン1040が操作されると、図10(a)に示すオリジナルカラー画像表示画面が表示部107に表示される。
図10において、表示終了ボタン1020、色相変換済カラー画像表示ボタン1030及びオリジナルカラー画像表示ボタン1040は、例えば、表示部107上に設けられた透明なタッチパネル等で形成されており、図1に示す入力デバイス106に相当する。さらに、色相変換済カラー画像表示ボタン1030及びオリジナルカラー画像表示ボタン1040は、図2に示す画像切替指示情報入力手段128を構成する。
また、本実施形態では、オリジナルカラー画像600を表示する図10(a)の画像表示領域1010と、色相変換済カラー画像810又は820を表示する図10(b)の画像表示領域1010とは、各A〜Dに示す座標位置が同じものとなっている。即ち、本実施形態では、ステップS501で取得されたオリジナルカラー画像600とステップS506で生成された色相変換済カラー画像810又は820とが、2色覚者にとって同一視点で視認可能に表示部107に切り替え表示されるようになっている。
なお、図10に示す例では、画像切替指示情報入力手段128として、色相変換済カラー画像表示ボタン1030及びオリジナルカラー画像表示ボタン1040を用いてオリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820とを同一視点で視認可能に表示を行うようにしているが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、同一のウィンドウ内において、画像切替指示情報入力手段128として、オリジナルカラー画像表示用のタブと色相変換済カラー画像表示用のタブとを設け、各タブの選択に応じて対応する画像を画像表示領域1010に経時的に表示し、各画像を同一視点で視認可能に切り替え表示を行う形態も適用可能である。
ここで、本実施形態において、オリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820とを同一視点で視認可能に切り替え表示を行う場合の作用・効果について以下に説明する。
本実施形態では、オリジナルカラー画像600の色相変換を行って色相変換済カラー画像810等を生成する際に、オリジナルカラー画像600における一部の画像領域の色相変換処理を行うのではなく、オリジナルカラー画像600の全体について色相変換処理を行うようにしている。これにより、本実施形態では、オリジナルカラー画像600の一部の画像領域を色相変換処理する場合と比較して、当該一部の画像領域を抽出する等の処理が不要となるため、色相変換処理に係る処理負荷を軽減することができる。
しかしながら、本実施形態の場合において、単に、色相変換済カラー画像810又は820のみを1型/2型の2色覚者に提示した場合には、色相変換処理を行った結果として、オリジナルカラー画像600では識別可能な色対(第2色差信号に基づく色対)が、色相変換済カラー画像810又は820では識別困難な色対(第1色差信号に基づく色対)となってしまう。そこで、これを回避するために、本実施形態では、オリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820とを切り替え表示可能に構成して、2色覚者にオリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820との両方を提示することにより、相補的に2色覚者にオリジナルカラー画像600の色相を教示できるようにしている。即ち、2色覚者は、オリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820とを組み合わせて観察することにより、3色覚者が知覚する「色の鮮やかさの程度を含めた2組の色対比の構造」を直感的に理解して識別を行うことが可能となる。
この際、彩度については、1型/2型の2色覚者が色相変換済カラー画像の黄色と青色の鮮やかさの程度を感じ取ることにより、3色覚者の感じる赤と緑色の色差の程度を直感的に把握することができる。また、黄色と青色の色相については、当該2色覚者自身が有している色覚に従えばよいことになる。
また、2色覚者は、色相環を思い浮かべながら論理的な対応を考えることにより、色名についても簡単に理解することが可能となる。
3色覚者の場合には、全ての色相に対して、広義の赤−緑色の成分(図3の基準色差第1軸(α))と黄色−青色の成分(図3の基準色差第2軸(β))の割合を主観的に判断することが可能である。例えば、3色覚者において、赤と黄色が各々50%ずつ感じられたとすればオレンジ(O)、赤と青色が各々50%ずつ感じられたとすれば紫色といった具合になる。1型/2型の2色覚者も、それに倣って、黄色と青色については、当該2色覚者自身が有している色覚に従い、色相変換済カラー画像における黄色と青色の色覚を3色覚者の赤と緑色に置き換えて考えればよい。
具体例としては、1型/2型の2色覚者が観察した際に、図7のオリジナルカラー画像700で淡い黄色味を帯びていた画像領域(C11(2)及びC13(2))が、図9の色相変換済カラー画像900において黄色味が増せば(C13P(2))、3色覚者の色覚では赤(図6の例ではC13)と判断でき、逆に、図9の色相変換済カラー画像900において青味に転じれば(C11P(2))、3色覚者の色覚では緑色(図6の例ではC11)と判断できる。同様に、1型/2型の2色覚者が観察した際に、図7のオリジナルカラー画像700で淡い青味を帯びていた画像領域(C21(2)及びC23(2))が、図9の色相変換済カラー画像900において青味が増せば(C21P(2))、3色覚者の色覚ではシアン(図6の例ではC21)と判断でき、逆に、図9の色相変換済カラー画像900において黄色味に転じれば(C23P(2))、3色覚者の色覚では赤紫(図6の例ではC23)と判断できる。
また、本実施形態では、図10に示すように、オリジナルカラー画像600と色相変換済カラー画像810又は820との両画像を切り替え表示する際に、2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示を行うようにしている。このように2色覚者が同一視点で両画像を視認可能に切り替え表示を行うことは、例えば、同一画面に両画像を表示して両画像を観察する場合や、両画像を1枚の用紙に印刷出力する或いは両画像をそれぞれの用紙に印刷出力して両画像を観察する場合(即ち、両画像が同一視点で視認できない場合)と比較して、両画像の各色相に対して2色覚者が上述した相補的な知覚処理を行う際に、両画像の各色相の関係をより明確にした形で2色覚者に提示することが可能となる。
以上説明してきたように、本願発明の骨子は、3色覚者では識別可能であるが2色覚者では識別困難なオリジナルカラー画像の色対(その彩度も含む)を、当該2色覚者が識別可能な色対(その彩度も含む)に変換して、色相変換済カラー画像を生成し、この色相変換済カラー画像とオリジナルカラー画像とを切り替え表示することにより、2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に簡単に拡張して、2色覚者がオリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助をするものである。そして、本願発明は、一般的なの画像・映像システム、特にテレビジョンシステムとの互換性も高く、簡便でリアルタイムの実行速度を保証することができる。
以上の本実施形態によれば、オリジナルカラー画像における画像処理の処理負荷を抑制しつつ、色覚異常者である2色覚者がオリジナルカラー画像の色相を把握可能な仕組みを提供することができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
また、上述した実施形態では、画像処理装置として撮像装置を適用した例について説明を行ったが、本発明に係る画像処理装置においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、図1に示す撮像部105以外の構成を画像処理装置として構成し、当該画像処理装置の外部に撮像部105を設けて、当該撮像部105からのオリジナルカラー画像を当該画像処理装置で処理する形態も適用可能である。
また、上述した実施形態では、説明を簡単にするために、被写体Hとしてカラーパッチを用いた例について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではなく、例えば、被写体Hとして一般的な風景や人物等も適用可能である。
なお、前述した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
人間の五感(視覚,聴覚,触覚,味覚,嗅覚)のうち、現代社会で生活をしていく上で、視覚は特に重要である。また、現代において、この視覚に係る色覚異常者は、決して少なくないのが現状である。本発明は、この色覚異常者に対して、オリジナルカラー画像の色相を把握可能に提示するものであり、当該色覚異常者が感性豊かに現代社会を生活していくための手助けとなるものである。

Claims (13)

  1. オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置であって、
    前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換手段と、
    前記第1変換手段による変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成手段と、
    前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第2変換手段において、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換する際の色相の回転角度を決定する際に、前記2色覚者が識別困難な色以外の色について、前記オリジナルカラー画像を視認した場合と反対の色相にならないように色相の回転角度を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2変換手段において、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する際に、90°近傍の色相N回転角度で変換するか、或いは、前記変換後の第1色差信号の値を更に180°の色相の回転角度で変換するかを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第1色差信号の値を縮小して色圧縮処理を行う色圧縮処理手段を更に有し、
    前記画像生成手段は、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記輝度信号と、前記色圧縮処理手段による色圧縮処理により得られた縮小後の第1色差信号と、前記第2変換手段による変換により得られた変換後の第2色差信号とを用いて、前記色相変換済カラー画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記色圧縮処理手段は、前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第1色差信号の値を0に縮小して前記色圧縮処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第2色差信号の値を前記2色覚者の見やすさに合わせて任意に調整可能な振幅調整手段を更に有し、
    前記画像生成手段は、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記輝度信号と、前記色圧縮処理手段による色圧縮処理により得られた縮小後の第1色差信号と、前記振幅調整手段により調整された変換後の第2色差信号とを用いて、前記色相変換済カラー画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第2色差信号の値を前記2色覚者の見やすさに合わせて任意に調整可能な振幅調整手段を更に有し、
    前記画像生成手段は、前記第1変換手段による変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換手段による変換処理により得られた変換後の第1色差信号と、前記振幅調整手段により調整された変換後の第2色差信号とを用いて、前記色相変換済カラー画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 色相環において、前記第1色差信号に基づく第1軸と前記第2色差信号に基づく第2軸とは直交していることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記2色覚者の類型に係る2色覚者情報を入力する2色覚者情報入力手段を更に有し、
    前記第1変換手段は、前記2色覚者情報に応じて、前記第1色差信号及び前記第2色差信号を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1色差信号に基づく第1軸は、3色覚者が識別容易な色対の色差信号である第3色差信号に基づく第3軸と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 前記第3色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換する第3変換手段を更に有することを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置による画像処理方法であって、
    前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換ステップと、
    前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換ステップと、
    前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換ステップによる変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成ステップと、
    前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御ステップと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  13. オリジナルカラー画像の処理を行うとともに、2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断する際の補助を行うことを目的として、前記オリジナルカラー画像を含む少なくとも2種類の画像を前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像処理装置による画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記オリジナルカラー画像を、輝度信号と、前記2色覚者が識別困難な色対の色差信号である第1色差信号と、前記2色覚者が識別容易な色対の色差信号である第2色差信号とに変換する第1変換ステップと、
    前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第1色差信号の値を前記第2色差信号の値に変換するとともに、前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記第2色差信号の値を前記第1色差信号の値に変換する色相変換を行う第2変換ステップと、
    前記第1変換ステップによる変換処理により得られた前記輝度信号と、前記第2変換ステップによる変換処理により得られた変換後の第1色差信号及び変換後の第2色差信号とに基づいて、色相変換済カラー画像を生成する画像生成ステップと、
    前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを相補的に組み合わせることによって、前記2色覚者が本来有している1次元的な色差空間から3色覚者が有している2次元的な色差空間に拡張して前記2色覚者が前記オリジナルカラー画像の色相を知覚判断することができるように、前記オリジナルカラー画像と前記色相変換済カラー画像とを、前記2色覚者が同一視点で視認可能に切り替え表示する制御を行う画像表示制御ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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