JP5565436B2 - 昇圧装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング素子、該スイッチング素子の両端のうち一方に接続された第1のインダクタ、及び他方に接続された第2のインダクタを有する昇圧回路と、前記昇圧回路の入力電圧を昇圧して出力すべく前記スイッチング素子をオンオフ操作する操作手段と、を備える昇圧装置に関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、スイッチング素子(NチャネルMOSFET)、一対のインダクタ及びダイオードを備え、入力電圧を昇圧させて出力するチョッパ方式の昇圧回路が知られている。詳しくは、スイッチング素子の両端のそれぞれには一対のインダクタのそれぞれが接続され、これらインダクタのうち一方とスイッチング素子との接続点にはダイオードのアノード側が接続されている。
ここで、昇圧回路と、筐体(フレームグランド)との間には、浮遊コンデンサが形成され得る。詳しくは、例えば、スイッチング素子のドレイン及び筐体の間と、ダイオードのカソード及び筐体の間とに浮遊コンデンサが形成され得る。この場合、スイッチング素子のスイッチングによってこの素子の両端の印加電圧が変動することに起因して、筐体へとコモンモード電流が流れる。詳しくは、昇圧回路及び筐体の間に形成された浮遊コンデンサが、スイッチング素子のスイッチングによる電圧変動にて充放電されることでコモンモード電流が流れる。コモンモード電流が筐体を介して外部へと流れると、例えば、他の電子機器に障害を与えるおそれがある。
こうした問題を解決すべく、下記特許文献1記載の昇圧回路では、一対のインダクタのインダクタンスと、昇圧回路及び筐体の間の一対の浮遊コンデンサの静電容量とを所定の関係としている。具体的には、例えば、一対のインダクタのインダクタンスを同一にするとともに、一対の浮遊コンデンサの静電容量を同一にしている。これにより、コモンモード電流を低減することができる。
米国特許第7804281号明細書
ここで、上記特許文献1に記載された技術によれば、コモンモード電流を低減することはできるものの、昇圧回路を設計・量産する上で、一対のインダクタのインダクタンスと一対の浮遊コンデンサの静電容量とを上記所定の関係とすることが困難な事情も存在する。上記所定の関係を満足させることができないと、コモンモード電流の低減効果が低下する懸念がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、昇圧回路外部へと流れるコモンモード電流を低減できる新たな昇圧装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、スイッチング素子(22p,22n)、該スイッチング素子の両端のうち一方に接続された第1のインダクタ(20p)、及び他方に接続された第2のインダクタ(20n)を有する昇圧回路(14)と、前記昇圧回路の入力電圧を昇圧して出力すべく前記スイッチング素子をオンオフ操作する操作手段(18)と、前記スイッチング素子が取り付けられてかつ熱伝導性及び導電性を有する取付部材(28)と、前記昇圧回路のフレームグランドとなる基準電位部材(32)と、を備え、前記スイッチング素子及び前記第1のインダクタの接続点と同電位であってかつ該接続点を含む第1の電気経路(23p)と、前記取付部材との間には、第1の浮遊コンデンサ(34p,36p)が形成され、前記スイッチング素子及び前記第2のインダクタの接続点と同電位であってかつ該接続点を含む第2の電気経路(23n)と、前記取付部材との間には、第2の浮遊コンデンサ(34n,36n)が形成され、前記取付部材と前記基準電位部材とは絶縁体(30)を介して接続されていることを特徴とする。
上記発明では、取付部材及び基準電位部材を絶縁体を介して接続することで、これら部材間に浮遊コンデンサを形成させ、昇圧回路から基準電位部材への電流経路のインピーダンスを高くしている。このため、スイッチング素子のオンオフ操作によって第1の浮遊コンデンサ及び第2の浮遊コンデンサが充放電されることで、第1の電気経路側から取付部材及び第1の浮遊コンデンサを介して基準電位部材へと流れるコモンモード電流や、第2の電気経路側から取付部材及び第2の浮遊コンデンサを介して基準電位部材へと流れるコモンモード電流を好適に低減することができる。
充電装置の構成図。 充電処理の概要を示す図。 回路基板上の部品配置を示す図。 回路基板上の部品配置を示す図。 回路基板上の部品配置を示す図。 充電処理のシミュレーション結果を示すタイムチャート。 シミュレーションに用いた充電装置の構成図。 コモンモード電流の流通経路の等価回路を示す図。 絶縁シートの効果を調べるシミュレーション結果を示す図。 コモンモードノイズの低減効果を調べるシミュレーション結果を示す図。
以下、本発明にかかる昇圧装置を車載充電装置に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるように、充電装置10は、交流電圧を出力する外部電源12(商用電源)と図示しない車載プラグ等を介して接続可能とされており、チョッパ方式の昇圧回路14、全波整流回路16及び制御回路18を備えている。
詳しくは、昇圧回路14は、充電装置10の一対の入力端子(p側入力端子Tpin、n側入力端子Tnin)を介してこの回路に入力される電圧を昇圧させる機能を有し、一対のインダクタ素子(p側インダクタ20p、n側インダクタ20n)及び一対のスイッチング素子(p側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22n)を備えている。ここで、本実施形態では、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nとして、NチャネルMOSFETを用いている。なお、図中、これらスイッチング素子22p,22nに並列接続されたダイオードは、NチャネルMOSFETのボディダイオードを示している。
ちなみに、本実施形態において、p側インダクタ20pが第1のインダクタに相当し、n側インダクタ20nが第2のインダクタに相当する。また、p側スイッチング素子22pが第1のスイッチング素子に相当し、n側スイッチング素子22nが第2のスイッチング素子に相当する。
p側インダクタ20p及びn側インダクタ20nのそれぞれの両端のうち一端同士は、p側入力端子Tpin、外部電源12及びn側入力端子Tninを介して接続されている。一方、p側インダクタ20p及びn側インダクタ20nのそれぞれの両端のうち他端同士は、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nの直列接続体を介して接続されている。詳しくは、p側スイッチング素子22pのドレインがp側インダクタ20pの一端に接続され、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nのソース同士が接続され、n側スイッチング素子22nのドレインがn側インダクタ20nの一端に接続されている。こうした接続手法によれば、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nの双方がオフ操作される場合、これらスイッチング素子22p,22nの直列接続体の両端のうち一方から他方への電流の流通が阻止される。
昇圧回路14の出力側(p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nのドレイン側)は、全波整流回路16の入力側に接続されている。全波整流回路16は、第1のダイオードD1及び第3のダイオードD3の直列接続体と、第2のダイオードD2及び第4のダイオードD4の直列接続体との並列接続体を備えている。詳しくは、第1のダイオードD1のアノード及び第3のダイオードD3のカソードの接続点は、p側スイッチング素子22pのドレイン側に接続され、第2のダイオードD2のアノード及び第4のダイオードD4のカソードの接続点は、n側スイッチング素子22nのドレイン側に接続されている。
なお、p側インダクタ20pの両端のうちp側スイッチング素子22p側、p側スイッチング素子22pのドレイン、第1のダイオードD1のアノード及び第3のダイオードD3のカソード同士は、第1の配線パターンとしてのp側配線パターン23pによって接続されている。また、n側インダクタ20nの両端のうちn側スイッチング素子22n側、n側スイッチング素子22nのドレイン、第2のダイオードD2のアノード及び第4のダイオードD4のカソード同士は、第2の配線パターンとしてのn側配線パターン23nによって接続されている。
さらに、p側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22n及び第1〜第4のダイオードD1〜D4は、ヒートシンク28及び絶縁体(絶縁シート30)を介して筐体32に接続されている。筐体32は、昇圧回路14及び全波整流回路16等を収容してかつこれら回路14,16のフレームグランドと接続され、自身に設けられた冷却用のフィンによってp側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22n及び第1〜第4のダイオードD1〜D4等を冷却する機能を有する。p側スイッチング素子22p及びヒートシンク28等の接続関係については、後に詳述する。
全波整流回路16の出力側(第1,第2のダイオードD1,D2のカソード側と、第3,第4のダイオードD3,D4のアノード側)は、平滑コンデンサ24及び充電装置10の一対の出力端子(p側出力端子Tpout、n側出力端子Tnout)を介して車載バッテリ26に接続されている。車載バッテリ26は、車載主機となる回転機の電力供給源となる蓄電池である。車載バッテリ26としては、例えば、リチウムイオン蓄電池や、ニッケル水素蓄電池を用いることができる。
上記制御回路18は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nのゲート電圧を制御することによってこれら素子をオンオフ操作することで、車載バッテリ26の充電処理を行う。なお、上記充電処理は、例えば、充電装置10が外部電源12と接続されたとの条件を含む所定の実行条件が成立すると判断された場合に実行される。以下、図2を用いて、上記充電処理について詳述する。
図2(a),(b)は、外部電源12の出力電圧がその平均電圧より高い期間における充電装置10内の電流の流通経路を示し、図2(c),(d)は、外部電源12の出力電圧がその平均電圧より低い期間における充電装置10内の電流の流通経路を示す。なお、上記平均電圧とは、例えば、外部電源12の出力電圧の周期の整数倍の期間における上記出力電圧の時間平均値のことである。
まず、外部電源12の出力電圧がその平均電圧よりも高い期間においては、n側スイッチング素子22nがオフ操作される状況下、p側スイッチング素子22pがオンオフ操作される。詳しくは、図2(a)に示すように、n側スイッチング素子22nがオフ操作される状況下、p側スイッチング素子22pがオン操作される。このため、外部電源12、p側インダクタ20p、p側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22nのボディダイオード、n側インダクタ20n及び外部電源12にて形成される閉回路に電流が流れる。これにより、p側インダクタ20p及びn側インダクタ20nに電気エネルギが蓄えられる。なお、図2(a)に示す期間において、車載バッテリ26の充電電流は、平滑コンデンサ24から供給される。
その後、図2(b)に示すように、p側スイッチング素子22pがオフ操作に切り替えられると、外部電源12、p側インダクタ20p、p側配線パターン23p、第1のダイオードD1、車載バッテリ26、第4のダイオードD4、n側配線パターン23n、n側インダクタ20n及び外部電源12にて形成される閉回路に電流が流れる。これにより、外部電源12の出力電圧が昇圧されて車載バッテリ26に印加され、車載バッテリ26が充電される。なお、図2(a),(b)に示す期間における充電装置10による車載バッテリ26の印加電圧は、規定時間(p側スイッチング素子22pのオンオフ1周期)に対するp側スイッチング素子22pのオン時間の比率である通流率を調節することで調節することができる。
続いて、外部電源12の出力電圧がその平均電圧よりも低くなる期間においては、p側スイッチング素子22pがオフ操作される状況下、n側スイッチング素子22nがオンオフ操作される。詳しくは、図2(c)に示すように、p側スイッチング素子22pがオフ操作される状況下、n側スイッチング素子22nがオン操作される。このため、外部電源12、n側インダクタ20n、n側スイッチング素子22n、p側スイッチング素子22pのボディダイオード、p側インダクタ20p及び外部電源12にて形成される閉回路に電流が流れる。これにより、先の図2(a)と同様に、p側インダクタ20p及びn側インダクタ20nに電気エネルギが蓄えられる。なお、図2(c)に示す期間において、車載バッテリ26の充電電流は、平滑コンデンサ24から供給される。
その後、図2(d)に示すように、n側スイッチング素子22nがオフ操作に切り替えられると、外部電源12、n側インダクタ20n、n側配線パターン23n、第2のダイオードD2、車載バッテリ26、第4のダイオードD4、p側配線パターン23p、p側インダクタ20p及び外部電源12にて形成される閉回路に電流が流れる。これにより、先の図2(b)と同様に、外部電源12の出力電圧が昇圧されて車載バッテリ26に印加され、車載バッテリ26が充電される。なお、図2(c),(d)に示す期間における充電装置10による車載バッテリ26の印加電圧は、規定時間(n側スイッチング素子22nのオンオフ1周期)に対するn側スイッチング素子22nのオン時間の比率である通流率を調節することで調節することができる。
ところで、充電装置10内には浮遊コンデンサが形成されている。本実施形態では、先の図1に示すように、p側配線パターン23p及びn側配線パターン23nのそれぞれと筐体32との間に、浮遊コンデンサ32p,32nが形成され、また、p側スイッチング素子22p,n側スイッチング素子22nのドレイン側とヒートシンク28との間に、浮遊コンデンサ34p,34nが形成されている。さらに、第3のダイオードD3,第4のダイオードD4のカソード側とヒートシンク28との間に、浮遊コンデンサ36p,36nが形成されている。なお、図1では、浮遊コンデンサ32p,32n,34p,34n,36p,36nのそれぞれの静電容量をCpP,CnP,CpS,CnS,CpD,CnDと表記した。また、浮遊コンデンサ34p,36pを併せたものが第1の浮遊コンデンサに相当し、浮遊コンデンサ34n,36nを併せたものが第2の浮遊コンデンサに相当する。さらに、浮遊コンデンサ32pが第3の浮遊コンデンサに相当し、浮遊コンデンサ32nが第4の浮遊コンデンサに相当する。
続いて、図3〜図5を用いて、上記浮遊コンデンサの形成について詳述する。ここで、図3は、筐体32に収容される回路基板34の板面の正面視における回路基板34上の部品配置を示す図であり、図4は、図3のb矢視図であり、図5は、図3のc矢視図である。
図示されるように、回路基板34は、その板面の正面視において矩形状(例えば長方形状)をなしており、筐体32の底面と略平行となるように上記底面に近接して筐体32に収容されている。回路基板34には、p側インダクタ20p、n側インダクタ20n、p側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22n、及び第1〜第4のダイオードD1〜D4が実装されている。また、回路基板34には、p側スイッチング素子22p、n側スイッチング素子22n、及び第1〜第4のダイオードD1〜D4が取り付けられるヒートシンク28も設けられている。本実施形態では、ヒートシンク28として、直方体形状のものを用いている。そして、回路基板34の板面の正面視において、回路基板34の一辺と平行な基準軸線lb(図中、一点鎖線にて表記)とヒートシンク28の長手方向の中心軸線と一致するようにヒートシンク28が設けられている。
回路基板34の板面の正面視において、基準軸線lbを挟んだヒートシンク28の一対の端面のうち、一方には、絶縁体(絶縁シート38)を介してp側スイッチング素子22p、第1のダイオードD1及び第3のダイオードD3が取り付けられ、他方には、絶縁体(絶縁シート40)を介してn側スイッチング素子22n、第4のダイオードD4及び第2のダイオードD2が取り付けられている。そして、p側インダクタ20pの一端、p側スイッチング素子22pのドレイン、第1のダイオードD1のアノード及び第3のダイオードD3のカソード同士は、p側配線パターン23pによって接続されている。また、n側インダクタ20nの一端、n側スイッチング素子22nのドレイン、第2のダイオードD2のアノード及び第4のダイオードD4のカソード同士は、n側配線パターン23nによって接続されている。
ここで、上述したように、回路基板34は、この基板と筐体32の底面とが略平行となるように上記底面に近接して筐体32に収容されている。このため、p側配線パターン23p及びn側配線パターン23nのそれぞれと筐体32との間に、浮遊コンデンサ32p,32nが形成されることとなる。
また、図4及び図5に示すように、n側スイッチング素子22nのうちヒートシンク28への取り付け面にドレイン電極の一部が設けられ、また、n側スイッチング素子22n及びヒートシンク28の間に絶縁シート40が介在する。このため、n側スイッチング素子22nのドレインとヒートシンク28との間に浮遊コンデンサ34nが形成されることとなる。なお、浮遊コンデンサ34pについても、上記と同様の要因によって形成されることとなる。
さらに、第4のダイオードD4のうちヒートシンク28への取り付け面にカソード電極の一部が設けられ、また、第4のダイオードD4及びヒートシンク28の間に絶縁シート40が介在する。このため、第4のダイオードD4のカソードとヒートシンク28との間に浮遊コンデンサ36nが形成されることとなる。なお、浮遊コンデンサ36pについても、上記と同様の要因によって形成されることとなる。
上述した浮遊コンデンサが形成されると、p側スイッチング素子22pやn側スイッチング素子22nが高速でオンオフ操作されることでこれらスイッチング素子22p,22nのソース・ドレイン間の印加電圧が変動する。上記印加電圧が変動すると、浮遊コンデンサが充放電され、p側配線パターン23pやn側配線パターン23n側から浮遊コンデンサを介して筐体32側へとコモンモード電流が流れることがある。コモンモード電流が筐体32を介して外部へと流れると、例えば、他の電子機器に障害を与えるおそれがある。
こうした問題に対処すべく、本実施形態では、p側インダクタ20pのインダクタンスLp、n側インダクタ20nのインダクタンスLn、浮遊コンデンサ32p,34p,36pの静電容量CpS,CpP,CpDの合計値であるp側静電容量Cpall(=CpS+CpP+CpD)、及び浮遊コンデンサ32n,34n,36nの静電容量CnS,CnP,CnDの合計値であるn側静電容量Cnall(=CnS+CnP+CnD)について、「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係を満足させることとしている。そして、この関係式を満足させるべく、以下(A)〜(D)の設定を採用している。
(A)p側スイッチング素子22pのインダクタンスLpと、n側スイッチング素子22nのインダクタンスLnとを同一にするとの設定。
上記設定とすべく、本実施形態では、これらインダクタ20p,20nのそれぞれの巻数及び巻線の材質を同一とする等、これらインダクタ20p,20nとして同一仕様のものを採用している。
(B)浮遊コンデンサ32p,32nの静電容量CpP,CnPを同一にするとの設定。
上記設定とすべく、本実施形態では、先の図3に示すように、回路基板34の板面の正面視においてp側配線パターン23pの面積Spとn側配線パターン23nの面積Snとを同一としている。
ちなみに、本実施形態では、回路基板34の板面の正面視において、p側インダクタ20p、p側スイッチング素子22p、第1のダイオードD1及び第3のダイオードD3と、n側インダクタ20n、n側スイッチング素子22n、第4のダイオードD4及び第2のダイオードD2とを基準軸線lbを基準として対称に配置している。こうした配置によれば、p側配線パターン23pの面積Spとn側配線パターン23nの面積Snとを同一とすることを容易に実現することができる。
(C)浮遊コンデンサ34p,34nの静電容量CpS,CnSを同一にするとの設定。
上記設定とすべく、本実施形態では、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nとして同一仕様のものを採用している。
(D)浮遊コンデンサ36p,36nの静電容量CpD,CnDを同一にするとの設定。
上記設定とすべく、本実施形態では、第3のダイオードD3及び第4のダイオードD4仕様として同一仕様のものを採用している。
なお、以降、浮遊コンデンサ32p,34p,36pを併せたものをp側浮遊コンデンサと称すこととし、浮遊コンデンサ32n,34n,36nを併せたものをn側浮遊コンデンサと称すこととする。
続いて、図6を用いて、上記(A)〜(D)の設定によってコモンモード電流を低減可能な理由について説明する。詳しくは、図6は、充電処理のシミュレーション結果であり、図6(a)は、外部電源12の出力電圧Vinの推移を示し、図6(b)は、p側インダクタ20pの両端のうちp側スイッチング素子22p側に対する外部電源12側の電位(p側インダクタ電圧Vlp)及びn側インダクタ20nの両端のうち外部電源12側に対するn側スイッチング素子22n側の電位(n側インダクタ電圧Vln)の推移を示し、図6(c)は、n側スイッチング素子22nのドレイン側に対するp側スイッチング素子22pのドレイン側の電位(端子間電圧Vsw)の推移を示す。また、図6(d)は、筐体32に対するn側スイッチング素子22nのドレイン側の電位(n側ライン電圧Vng)の推移を示し、図6(e)は、筐体32に対するp側スイッチング素子22pのドレイン側の電位(p側ライン電圧Vpg)の推移を示す。
なお、図6において、右側に示す推移は、左側に示す推移の一部についてタイムスケールを拡大したものである。詳しくは、外部電源12の出力電圧が平均電圧よりも高い期間における拡大図である。このため、図6の右側に示す推移においては、n側スイッチング素子22nがオフ操作される状況下、p側スイッチング素子22pがオンオフ操作されている。
p側インダクタ20pのインダクタンスLpとn側インダクタ20nのインダクタンスLnとが同一であることから、図示される例では、p側スイッチング素子22pのオン操作期間及びオフ操作期間のそれぞれにおいて、p側インダクタ電圧Vlp及びn側インダクタ電圧Vlnが同一の値となる。こうしたインダクタ電圧Vlp,Vlnの推移から、p側ライン電圧Vpg及びn側ライン電圧Vngのそれぞれは、コモンモード電圧(0V)を基準として相補的に変化する。ここでは、これらライン電圧Vpg,Vngの絶対値が同一となっている。
p側ライン電圧Vpg及びn側ライン電圧Vngの相補的な変化と、p側静電容量Cpall及びn側静電容量Cnallが同一に設定されていることとにより、p側スイッチング素子22pのオンオフ操作に伴いp側配線パターン23p側からp側浮遊コンデンサを介してヒートシンク28又は筐体32へと流れた電流は、n側浮遊コンデンサに流れ込み、その後、n側配線パターン23n側からn側浮遊コンデンサを介してヒートシンク28又は筐体32へと流れた電流は、p側浮遊コンデンサに流れ込む。具体的には、先の図1に破線矢印で示すように、浮遊コンデンサ32p,32nのうち一方から他方へと筐体32を介して電流が流れ、また、浮遊コンデンサ34p,34nのうち一方から他方へとヒートシンク28を介して電流が流れ、さらに、浮遊コンデンサ36p,36nのうち一方から他方へとヒートシンク28を介して電流が流れる。これにより、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流を理論的には「0」とすることができる。
しかしながら、上述した「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係式を満足させることができないことがある。この理由は、例えば、p側静電容量Cpall及びn側静電容量Cnallが相違するためである。具体的には、例えば、先の図3に示したように、p側スイッチング素子22p,n側スイッチング素子22nを絶縁シート38,40を介してヒートシンク28に取り付けた状態において、絶縁シート38,40のうちこれら素子に接する部分の厚さが互いに相違することで、p側静電容量Cpall及びn側静電容量Cnallが相違する。なお、第3のダイオード及び第4のダイオードについても同様である。
「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係式を満足させることができないと、コモンモード電流の低減効果が低下する。
こうした問題に対処すべく、本実施形態では、以下(E)〜(G)の対策を採用する。
(E)ヒートシンク28と筐体32との間に上記絶縁シート30を介在させる対策。
(F)筐体32と昇圧回路14の入力側とをYコンデンサ48によって接続する対策(先の図1参照)。
(G)筐体32と昇圧回路14の入力側とを接続する電気経路に抵抗体50を設ける対策(先の図1参照)。
以下、これら対策について説明する。
まず、図7〜図9を用いて、上記(E)の対策について説明する。ここで、図7は、上記対策の効果を調べるためのシミュレーションに用いた充電装置10の回路図である。図7には、絶縁シート30が設けられることによってヒートシンク28及び筐体32の間に形成される浮遊コンデンサ41も示している。なお、図中、浮遊コンデンサ34p,36pを併せたものを浮遊コンデンサ46pとして示し、この静電容量を「Cpg」で示した。また、浮遊コンデンサ34n,36nを併せたものを浮遊コンデンサ46nとして示し、この静電容量を「Cng」で示した。さらに、外部電源12及び昇圧回路14の入力側の間には、擬似電源回路網LISNが介在している。
図8は、先の図7に示した回路のうち擬似電源回路網LISNを含むコモンモード電流の流通経路の簡易等価回路を示している。なお、等価回路には、擬似電源回路網LISNが備える抵抗体の抵抗成分42と、p側スイッチング素子22p,n側スイッチング素子22nのオンオフ操作によってp側配線パターン23p,n側配線パターン23nに生じる電圧変動に相当するp側電源44p,n側電源44nとを示した。
図8に示す等価回路には、ヒートシンク28及び筐体32の間に形成された上記浮遊コンデンサ41が含まれる。ここで、筐体32を流れるコモンモード電流icomは、p側配線パターン23p側から浮遊コンデンサ46p及び浮遊コンデンサ41を介して筐体32側へと流れる第1のコモンモード電流i1から、筐体32側から浮遊コンデンサ41及び浮遊コンデンサ46nを介してn側配線パターン23n側へと流れる第2のコモンモード電流i2を減算することで算出される。「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係式が満足されると、第1のコモンモード電流i1及び第2のコモンモード電流i2の絶対値が等しくなり、これによりコモンモード電流icomが「0」となる。しかしながら、上記関係式が満足されないと、第1のコモンモード電流i1及び第2のコモンモード電流i2の絶対値が相違し、コモンモード電流icomが「0」以外の値となる。
ここで、上記コモンモード電流icomが「0」以外の値となる場合であっても、上記(E)の対策によって形成される浮遊コンデンサ41の静電容量Ccを小さくするほど、コモンモード電流icomの低減効果が大きくなる。これは、上記静電容量Ccが小さいほど、浮遊コンデンサ46p(浮遊コンデンサ46n)と浮遊コンデンサ41との静電容量の合計値が小さくなり、図8に示す等価回路のコモンモード電流経路のインピーダンスのうち上記浮遊コンデンサ46p(46n),41に起因する成分が高くなるためである。
ここで、浮遊コンデンサ41の静電容量Ccに対するコモンモード電流の低減効果について、さらに図9を用いて説明する。ここで、図9は、浮遊コンデンサ41の静電容量Ccに対するアンバランス割合Rubの計算結果である。アンバランス割合Rubとは、コモンモード電流の低減効果の大きさを示す指標となるパラメータである。本実施形態では、浮遊コンデンサ46pの静電容量Cpgから浮遊コンデンサ46nの静電容量Cngを減算した値の絶対値を浮遊コンデンサ46nの静電容量Cngで除算した値の百分率としてアンバランス割合Rubを定義する。
図示されるように、浮遊コンデンサ41の静電容量Ccを小さくするほど、アンバランス割合Rubが小さくなっている。すなわち、上記静電容量Cpg及び静電容量Cngが相違する場合であっても、浮遊コンデンサ41の静電容量Ccを小さくすることで、上記静電容量Cpg及び静電容量Cngのずれを小さくするといった効果と同様な効果を奏することができる。なお、図9には、絶縁シート30を備えない場合のアンバランス割合Rub(16%)として、上記静電容量Cpgを「70pF」とし、静電容量Cngを「60pF」としたときの結果を示した。
ちなみに、浮遊コンデンサ41の静電容量Ccは、絶縁シート30を厚くするほど小さくなる。ただし、絶縁シート30を厚くするほど、コモンモード電流の低減効果が増大するものの、ヒートシンク28から筐体32への放熱性能が低下する。このため、上記絶縁シート30の厚さは、コモンコード電流の低減要求と、上記放熱性能の要求とに基づき設定すればよい。
次に、上記(F)の対策について説明する。
上記(F)の対策によれば、p側配線パターン23p側やn側配線パターン23n側からヒートシンク28へと電流が流れる場合であっても、ヒートシンク28からYコンデンサ48を介して昇圧回路14の入力側へと電流を戻すことができる。これにより、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流を低減することができる。
なお、Yコンデンサ48の静電容量を大きくするほど、ヒートシンク28から昇圧回路14の入力側へと流れる電流が大きくなることから、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流の低減効果が大きくなる。ただし、例えば、ヒートシンク28と昇圧回路14側との間のインピーダンスを過度に低くしないとの要求がある場合、Yコンデンサ48の静電容量を過度に大きくしないことが望ましい。
続いて、上記(G)の対策について説明する。
上記(G)の対策によれば、ヒートシンク28からYコンデンサ48を介して昇圧回路14へと流れる電流の経路(例えば、抵抗、インダクタ及びコンデンサからなる直列共振回路)において、この経路の共振周波数近傍における電流の低減効果を大きくすることができる。これは、上記経路を流れる電流のリンギングを抑制することができるためである。
ちなみに、抵抗体50の抵抗値を高くすると、上記共振周波数近傍における電流の低減効果は大きくなるものの、上記共振周波数近傍以外の周波数における電流の低減効果は小さくなる傾向にある。これは、ヒートシンク28、Yコンデンサ48及び抵抗体50を介して昇圧回路14へと流れる電流経路のインピーダンスがコモンモード電流経路のインピーダンスに対して相対的に大きくなるためである。したがって、抵抗体50の抵抗値は、上記共振周波数近傍における電流の低減要求と、上記共振周波数近傍以外の周波数における電流の低減要求とに基づき設定すればよい。
次に、図10を用いて、上記(A)〜(G)の対策によるコモンモード電流の低減効果について説明する。ここで、図10(a)は、上記対策を採用しない場合のコモンモード電流の強度分布のシミュレーション結果を示し、図10(b)は、上記対策を採用した場合の上記強度分布のシミュレーション結果を示す。
図示されるように、上記対策(A)〜(G)を採用することにより、全周波数域に渡ってコモンモード電流が低減されている。特に、コモンモード電流の流通経路の共振周波数近傍では、コモンモード電流が20dB程度低減されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)先の図1に示した充電装置10において、ヒートシンク28及び筐体32を絶縁シート30を介して接続した。このため、「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係を満足させることができない場合であっても、p側配線パターン23p側やn側配線パターン23n側から筐体32を介して外部へと流れるコモンモード電流を低減することができる。これにより、コモンモード電流が充電装置10の外部に及ぼす影響を好適に抑制することができる。
(2)昇圧回路14の入力側とヒートシンク28とをYコンデンサ48を介して接続した。このため、p側配線パターン23p側やn側配線パターン23n側からヒートシンク28へとコモンモード電流が流れる場合であっても、そのコモンモード電流をYコンデンサ48を介して昇圧回路14の入力側に戻すことができる。これにより、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流をより好適に低減することができる。
さらに、Yコンデンサ48を介して昇圧回路14の入力側とヒートシンク28とを接続する電気経路に抵抗体50を備えた。これにより、Yコンデンサ48を含むコモンモード電流経路の共振周波数におけるコモンモード電流を好適に低減することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態において、抵抗体50を備えない構成を採用してもよい。この場合であっても、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流をYコンデンサ48によって低減することはできる。
また、上記実施形態において、抵抗体50及びYコンデンサ48を備えない構成を採用してもよい。この場合であっても、筐体32から外部へと流れるコモンモード電流を絶縁シート30によって低減することはできる。
・上記実施形態において、「Lp×Cpall=Ln×Cnall」の関係を満足するなら、p側インダクタ20pのインダクタンスLp及びn側インダクタ20nのインダクタンスLn同士や、p側浮遊コンデンサの静電容量Cpall及びn側浮遊コンデンサの静電容量Cnall同士を同一とせず、これらパラメータLp,Ln,Cpall,Cnallを任意の値に設定してもよい。すなわち、例えば、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22nの仕様を相違させてもよい。
・整流回路が備える整流手段としては、ダイオードに限らず、例えばサイリスタであってもよい。
・第1,第2のスイッチング素子としては、一対のMOSFETの直列接続体に限らず、例えば、特願2011−270103号の図1及び図7〜図11に記載されたものを採用してもよい。具体的に例示すると、一対のIGBTの並列接続体であってかつ、これらIGBTのうち一方のコレクタと他方のエミッタとを接続したものを採用してもよい。
・昇圧回路としては、上記実施形態に例示したものに限らない。例えば、「平衡化スイッチング電源におけるコモンモードノイズ低減のための最適設計法 津村哲史、他2名 電子情報通信学会技術研究報告、電子情報通信学会、2005年2月、vol.104、no.651、p.57−62」の図1(b)に記載された昇圧回路であってもよい。この場合、スイッチング素子としては、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を備えるものではなく、単一のスイッチング素子となる。なお、上記回路構成において、昇圧回路の入力側に直流電源を接続することなく、全波整流回路を介して交流電源を接続してもよい。こうした回路構成を採用する場合であっても、本願発明の適用が有効である。
・上記実施形態では、p側スイッチング素子22p及びn側スイッチング素子22n等の素子を共通のヒートシンクに取り付けたがこれに限らず、例えば、これら素子のそれぞれを各別のヒートシンクに取り付けてもよい。
・絶縁体としては、絶縁シート等の絶縁部材に限らず、例えば、シリコングリース等であってもよい。
・取付部材としては、ヒートシンク28に限らず、また、基準電位部材としては、筐体32に限らない。外部へと流れるコモンモード電流を低減することを目的とした昇圧装置において、絶縁シートを介して取付部材及び基準電位部材を接続することでこれら部材間に浮遊コンデンサを形成させることができるなら、取付部材及び基準電位部材としては、昇圧装置内の他の部材であってもよい。
・本願発明の適用対象としては、車載充電装置に限らず、例えば、建物に備えられる等、定置式の充電装置であってもよい。また、本願発明の適用対象としては、充電装置に限らない。
14…昇圧回路、18…制御回路、20p…p側インダクタ、20n…n側インダクタ、22p…p側スイッチング素子、22n…n側スイッチング素子、23p…p側配線パターン、23n…n側配線パターン、28…ヒートシンク、30…絶縁シート、32…筐体。

Claims (7)

  1. スイッチング素子(22p,22n)、該スイッチング素子の両端のうち一方に接続された第1のインダクタ(20p)、及び他方に接続された第2のインダクタ(20n)を有する昇圧回路(14)と、
    前記昇圧回路の入力電圧を昇圧して出力すべく前記スイッチング素子をオンオフ操作する操作手段(18)と、
    前記スイッチング素子が取り付けられてかつ熱伝導性及び導電性を有する取付部材(28)と、
    前記昇圧回路のフレームグランドとなる基準電位部材(32)と、
    を備え、
    前記スイッチング素子及び前記第1のインダクタの接続点と同電位であってかつ該接続点を含む第1の電気経路(23p)と、前記取付部材との間には、第1の浮遊コンデンサ(34p,36p)が形成され、
    前記スイッチング素子及び前記第2のインダクタの接続点と同電位であってかつ該接続点を含む第2の電気経路(23n)と、前記取付部材との間には、第2の浮遊コンデンサ(34n,36n)が形成され、
    前記取付部材と前記基準電位部材とは絶縁体(30)を介して接続されていることを特徴とする昇圧装置。
  2. 前記昇圧回路の入力側には、交流電源(12)が接続され、
    前記昇圧回路の出力側には、該昇圧回路の出力電流を整流する整流回路(16)が接続され、
    前記スイッチング素子は、
    前記交流電源の出力電圧がその平均電圧よりも高い状況下、前記交流電源から前記第1のインダクタを介して前記第2のインダクタへと向かう電流の流通を断続することで前記出力電圧を昇圧させるべく、前記操作手段によってオンオフ操作される第1のスイッチング素子(22p)と、
    前記交流電源の出力電圧が前記平均電圧よりも低い状況下、前記交流電源から前記第2のインダクタを介して前記第1のインダクタへと向かう電流の流通を断続することで前記出力電圧を昇圧させるべく、前記操作手段によってオンオフ操作される第2のスイッチング素子(22n)と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の昇圧装置。
  3. 前記昇圧回路の入力側と前記取付部材とは所定の電気経路(48)を介して接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の昇圧装置。
  4. 前記所定の電気経路には、抵抗体(50)が備えられていることを特徴とする請求項3記載の昇圧装置。
  5. 前記第1のインダクタのインダクタンス(Lp)と、前記第2のインダクタのインダクタンス(Ln)とが同一に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の昇圧装置。
  6. 前記第1の電気経路を構成する第1の配線パターン(23p)と、前記第2の電気経路を構成する第2の配線パターン(23n)とが形成された回路基板(34)を備え、
    前記第1の配線パターンと前記基準電位部材との間には、第3の浮遊コンデンサ(32p)が形成され、
    前記第2の配線パターンと前記基準電位部材との間には、第4の浮遊コンデンサ(32n)が形成され、
    前記回路基板の板面の正面視において、前記第1の配線パターンの面積(Sp)と前記第2の配線パターンの面積(Sn)とが同一に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の昇圧装置。
  7. 前記昇圧回路の入力側には、交流電源(12)が接続され、
    前記昇圧回路の出力側には、該昇圧回路の出力電流を整流する整流回路(16)が接続され、
    前記スイッチング素子は、
    前記交流電源の出力電圧がその平均電圧よりも高い状況下、前記交流電源から前記第1のインダクタを介して前記第2のインダクタへと向かう電流の流通を断続することで前記出力電圧を昇圧させるべく、前記操作手段によってオンオフ操作される第1のスイッチング素子(22p)と、
    前記交流電源の出力電圧が前記平均電圧よりも低い状況下、前記交流電源から前記第2のインダクタを介して前記第1のインダクタへと向かう電流の流通を断続することで前記出力電圧を昇圧させるべく、前記操作手段によってオンオフ操作される第2のスイッチング素子(22n)と、
    を備え、
    前記整流回路は、
    前記交流電源の出力電圧が前記平均電圧よりも高い状況下、前記第1のスイッチング素子がオフ操作される場合における前記昇圧回路の出力電流を整流する第1の整流手段(D1,D4)と、
    前記交流電源の出力電圧が前記平均電圧よりも低い状況下、前記第2のスイッチング素子がオフ操作される場合における前記昇圧回路の出力電流を整流する第2の整流手段(D2,D3)と、
    を備え、
    前記第1の整流手段及び前記第2の整流手段は、前記取付部材に取り付けられ、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子同士と、前記第1の整流手段及び前記第2の整流手段同士とのうち少なくとも一方が同一仕様であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の昇圧装置。
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