次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1乃至図9を参照し、本発明の第1の実施の形態に係る回路基板及びアクティブマトリクス回路基板について説明する。
始めに、図1乃至図3を参照し、本実施の形態に係る回路基板及びアクティブマトリクス回路基板の構造について説明する。
図1は、本実施の形態に係る回路基板の構造を模式的に示す断面図である。図2は、本実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板の構造を模式的に示す上面図である。図2(a)は、スイッチング素子が形成されている状態を示し、図2(b)は、スイッチング素子の上にスルーホール(開口部)を有する層間絶縁膜が形成されている状態を示し、図2(c)は、スルーホール(開口部)の上に画素電極(上部電極)が形成されている状態を示す。図3は、本実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板の構造を、従来のアクティブマトリクス回路基板の構造と比較して模式的に示す断面図である。図3(a)は、図2(b)のA−A線に沿う断面図であり、図3(b)及び図3(c)は、比較のために従来の画素電極(上部電極)が形成されている基板上に表示パネル及び対向基板が形成されている状態を示す図である。
図1を参照するに、本実施の形態に係る回路基板20は、基板1、下部電極4、層間絶縁膜6、上部電極7を有する。すなわち、基板1と、基板1上に形成される複数の下部電極4と、基板1上に形成され、複数の下部電極4のそれぞれの上に複数のスルーホール(開口部)9を有する層間絶縁膜6と、複数のスルーホール(開口部)9のそれぞれを埋めるように形成され、複数の下部電極4のそれぞれと電気的に接続される上部電極7とを有する。換言すれば、基板1上に、下部電極4、層間絶縁膜6、上部電極7が形成されており、上部電極7と下部電極4は、スルーホール(開口部)9を介して導通している。
また、図1に示すように、層間絶縁膜6は、あるスルーホール(開口部)9と、そのスルーホールに最も近接するスルーホール(開口部)9又は次に近接するスルーホール(開口部)9との略中間点で、基板表面からの高さが極大高さdとなる極大点Cを備える曲面形状を有している。更に、スルーホール(開口部)9での上部電極7の基板表面からの高さtが、極大点Cの極大高さdよりも小さい。
以下、本実施の形態では、上記のような基板1、下部電極4、層間絶縁膜6、上部電極7を有する回路基板20の最良の形態として、ディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス回路基板30について例示する。なお、本発明に係る回路基板20は、ディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス回路基板30と同様に、後述するような上部電極7上の電界分布の各素子間での均一性を必要とする各種デバイスの駆動回路基板として利用できるものであり、ディスプレイ駆動用に限定するものではない。また、本実施の形態に係る回路基板をディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス回路基板として用いる場合は、マトリクス状に配列したスイッチング素子の出力端子が本発明の下部電極に相当し、ディスプレイ駆動時に表示パネル(表示部)に電界を印加する画素電極が本発明の上部電極に相当する。
本実施の形態では、スイッチング素子をマトリクスの交点に配置した(マトリクス状に配置した)基板として、スイッチング素子の出力端子から所定の電圧を出力できるものであれば、任意のものを用いることができる。このようなアクティブマトリクス回路基板30として、一般的なTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)をスイッチング素子に用いたものが例示される。その一例として、図2(a)〜(b)にアクティブマトリクス回路基板の上面図を示し、図3(a)にアクティブマトリクス回路基板の断面図を示す。基板1上にゲート電極2、ゲート絶縁膜3が順次積層され、ゲート絶縁膜3上にソース電極5、ドレイン電極4が形成されている。ドレイン電極4は、本発明の下部電極に相当する。また、ゲート絶縁膜3上であってソース電極5及びドレイン電極4との間のチャネル領域10に、半導体8が形成されている。
基板1は、パターニングされた回路を保持する機能を有するものであれば任意のものを使用することができ、基板1に接するゲート電極2およびゲート絶縁膜3の材料と密着性の高いものが好ましい。例としては、ガラス,シリコンなどの無機物やポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、アクリルなどの任意の樹脂が挙げられる。これらの材料に隣接層との密着性を高める表面処理やコーティング層を形成しても良い。
ゲート電極2、ソース電極5、ドレイン電極4の材料は、導電性の高い任意の材料を用いることができ、金属および合金が好ましい。ゲート電極2、ソース電極5、ドレイン電極4の成膜方法および形成方法として、任意のものを用いることができ、スパッタリングや真空蒸着のような真空成膜法とフォトリソグラフィを組み合わせて用いるものや、導電フィラーを分散させたインクを用いた印刷法が例として挙げられる。しかしながら、使用材料を低減することができ、製造コストを低減することができるという観点で印刷法が好ましい。印刷法としては、インクジェット法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法を例示することができる。これらの複数の印刷法については、必要な解像度に対応して適切な方法を選択することができる。
ゲート絶縁膜3の材料は、任意の絶縁体材料を用いることができる。但し、ゲート絶縁膜3上にソース電極5とドレイン電極4を形成することを考慮すると、平坦性の高い材料と成膜方法を用いることが好ましい。
本実施の形態では、図2(a)に示すように、チャネル領域10に半導体8をパターニングしてトランジスタを形成することにより、スイッチング素子を形成することができる。また図2(a)に示すように、スイッチング素子をマトリクス状に配置することによりアクティブマトリクス回路基板30とすることができる。
半導体8の材料は、公知の任意の無機半導体材料・有機半導体材料を用いることができる。また、半導体8の形成方法は、製造コストを低減することができるという理由により、有機半導体を印刷法でパターニングする方法が好ましい。図2(a)に例示したアクティブマトリクス回路基板30では、ゲート電極2が選択線に相当し、ソース電極5が信号線に相当する。スイッチング素子からの出力はドレイン電極4から取り出される。
尚、上記のアクティブマトリクス回路基板30は実施形態の一例であり、本発明の内容を制限するものではない。ディスプレイ駆動用の出力が可能であれば、複数のスイッチング素子を組み合わせても良く、キャパシタンスや低効率を補正するための電極を任意の方法で形成しても良い。
次に、図4乃至図5を参照し、本実施の形態に係る回路基板における層間絶縁膜の構造及び製造方法について説明する。
図4は、本実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板の層間絶縁膜のパターンを模式的に示す上面図である。図5は、本実施の形態に係る回路基板の製造方法を説明するための図であり、層間絶縁膜をスクリーン印刷により形成する様子を模式的に示す図である。
本実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板30を用いてディスプレイを駆動するためには、図2(b)および図3(a)に示すように、スルーホール(開口部)9を有する層間絶縁膜6を形成し、図2(c)に示すようにスルーホール(開口部)9上に画素電極(上部電極)7を形成する必要がある。それにより、ディスプレイを駆動する画素電極(上部電極)7を大面積化することができる。この際、ある画素電極(上部電極)7とその画素電極(上部電極)7に接続されていない他の電極との間の静電容量により高周波動作時にリーク電流が生じる。そのため、画素電極(上部電極)7とアクティブマトリクス回路基板30のその画素電極(上部電極)7に接続されていない他の電極との間に生じる静電容量を低減する必要がある。従って、層間絶縁膜6は、低誘電率を有する材料よりなる厚い膜で形成されることが好ましい。
層間絶縁膜6のパターンは、異なるパターンのスクリーンを用いた複数回の印刷で形成することができる。図4に層間絶縁膜のパターンを模式的に示す。図4(a)に示すように、ライン状のパターンの第1の層間絶縁膜61を形成し、その上に離散的なドット状パターンである第2の層間絶縁膜62を形成することによって、スルーホール(開口部)9を形成することができる。また、図4(b)に示すように、ライン状のパターンを有する第1の層間絶縁膜61を形成し、第1の層間絶縁膜61の上に90度回転させたライン状のパターンを有する第2の層間絶縁膜63を形成することによって、スルーホール(開口部)9を形成することができる。これらの手法により、周囲の領域は印刷し、微小面積の領域だけ印刷しないようにするいわゆる「抜き印刷」に適さないスクリーン印刷の短所を補うことが可能である。
このとき、層間絶縁膜6の表面形状は、図3(a)の断面図に示すように、上に凸の曲面である凸曲面形状であり、その頂点は隣接するスルーホール(開口部)の中間点付近に位置している。すなわち、層間絶縁膜上に平面部を有さないことが特徴である。その曲率半径は極大膜厚(頂点での膜厚)の30倍以上200倍以下の範囲が好ましい。層間絶縁膜の断面形状を緩やかな曲面構造とすることで、画素電極材料表面を平坦にすることができる。それにより、電極表面を対向電極と平行に保つことができ、電気力線の散逸を抑え表示品質を良好にすることができる。
なお、図4(a)の場合には、図3(a)に示す凸曲面形状を有する断面は、図4(a)のA−A線及びB−B線に沿う断面図となる。この場合、層間絶縁膜6は、図3(a)に示すように、あるスルーホール(開口部)9と、そのスルーホール(開口部)に最も近接するスルーホール(開口部)9との略中間点で、基板1の表面からの高さが極大高さdとなる極大点Cを備える曲面形状を有している。
また、図4(b)の場合には、図3(a)に示す凸局面形状を有する断面は、図4(b)のA−A線に沿う断面図となる。この場合、層間絶縁膜6は、図3(a)に示すように、あるスルーホール(開口部)9と、そのスルーホール(開口部)に最も近接するスルーホール(開口部)ではなく次に近接するスルーホール(開口部)9との略中間点で、基板1の表面からの高さが極大高さdとなる極大点を備える曲面形状を有している。すなわち、第1の層間絶縁膜61及び第2の層間絶縁膜63の重なる部分である重なり部64の中心点C付近が基板表面から層間絶縁膜の高さが極大高さdである極大点となる。
また、層間絶縁膜6の膜厚(隣接スルーホールとの中間点Cでの膜厚極大値)は厚くすることが、画素電極と下地であるスイッチング素子の電極との間の電気容量を低減することができるため好ましい。一方、膜厚が厚くなると前記曲率半径が小さくなり、画素電極表面形状に影響する。その最適な範囲は1μm〜20μmの範囲であり、さらに好ましくは3μm〜10μmの範囲である。
また、スルーホール(開口部)9のサイズは、接触抵抗が十分に低減できる大きさに設定される必要がある。スルーホール(開口部)9のサイズは、画素電極材料とスイッチング素子の出力電極材料によって最適な値が設定されるが、5〜80μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは20〜50μmの範囲である。
層間絶縁膜の形成方法として任意の方法を用いることができるが、本実施の形態では、所望の形状の厚い層間絶縁膜を形成することが可能である点で、スクリーン印刷法を用いることが好ましい。スクリーン印刷法は、真空成膜法や他の印刷法と比較して1μm以上の厚膜を容易に形成することができる。また、スクリーン印刷法は、フォトリソグラフィによる形成方法と比較すると、適切なスクリーンさえ作成することができるのであれば、パターニングされた状態の厚膜を容易に形成することができるため、生産性が高いという大きな利点を有する。
層間絶縁膜の材料としては、任意の絶縁体を用いることができるが、スクリーン印刷で使用できる材料を選定する必要がある。これらの材料はスクリーン印刷用ペーストとして市販される公知のものを利用しても良い。具体的には、ポリビニルアルコール、セルロース系ポリマー、シリコンポリマー、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、ブチルメタクリレート樹脂等のポリマー材料を用いることができる。これらの樹脂材料に可塑剤を添加しても良く、また任意の溶媒を用いて印刷性の良い粘度に調整しても良い。また、層間絶縁膜に高硬度、高熱伝導性、パシベーション性を付与したい場合は、絶縁性の無機物フィラーをこれらの樹脂に混合しても良い。フィラーとしては、金属酸化物や金属窒化物の微粒子が好ましい。絶縁性の無機物の例としては、絶縁性のセラミックスに用いられるアルミナ、シリカ、チタニア、イットリア、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化チタンなどの微粒子を用いることができる。
ここで、図5を参照し、スクリーン印刷法によるパターン形成プロセスについて説明する。
スクリーン印刷法を用いてスルーホールを有する層間絶縁膜を形成する場合、ペーストを透過するメッシュにペーストを透過しない乳剤をパターニングし乳剤開口部を設け、スクリーン上をスキージ走査することでペーストを塗布し乳剤開口部を通してパターニングすることができる。つまりスクリーン上に形成される乳剤開口部のパターンが層間絶縁膜のパターンとなる。従って、スルーホール(開口部)の部分に層間絶縁膜が形成されない乳剤開口部のパターンをもつスクリーンを用意すれば、スルーホール(開口部)を有する層間絶縁膜を形成することが可能となる。
図5(a)は、一般的なスクリーン印刷の概念図(断面)である。スクリーン枠21内に張られたスクリーン22上にペースト23を載せ、弾性体のスキージ24を図中の左から右へ走査することで、ステージ28上に載置された基板1上に印刷を行う。このとき、スクリーン22はペースト23が通過するメッシュ25の下にペースト23が通過しない乳剤26をパターニングすることでペースト吐出領域を限定することができる。
スクリーン22は弾性変形するため、スキージ24に図中下方向に圧力をかけながら走査することにより、スキージ24がある部分の近傍であるスクリーン接触部22aのみスクリーン22とサンプルが接触することになる。スキージを走査することで、乳剤26の乳剤開口部27にペースト23が充填され、ペースト23下面が被印刷物である基板1に接触する(図5(b))。スキージ24通過後は、スクリーン22の張力によりスクリーン22は図の上方に離れていく(図5(c)から図5(d))。その結果、基板1上にペースト23が残留する。この時、基板1上に残留するペースト量は乳剤26の乳剤開口部27の大きさに依存する。十分に広い乳剤26の乳剤開口部27aがある場合は充填されたペースト23aのほぼ全量が基板に付着するが、乳剤26の乳剤開口部27bが小さい場合は、図5(d)のように、充填されたペースト23bの一部のみが基板1に残留する。このような場合、乳剤開口部27aと乳剤開口部27bとを比較すると、残留ペースト23a、23bの高さ(厚さ)は、残留ペースト23bの方が低く(薄く)なる傾向がある。従って、スクリーン印刷の場合、サイズの異なるパターンの膜厚を同一にすることが困難であることが分かるが、逆に同一サイズの均一なパターンの印刷には適していることが分かる。
また、図5(e)に示す通り、基板1上に付着したペースト23は、その粘性・弾性・表面張力・基板との濡れ性によって安定な形状へと推移する。特に100μm以下のサイズの場合は、図5(e)に示すようなドーム型の断面形状となることが一般的である。さらに、基板との濡れ性により乳剤開口部よりも平面方向に広がる傾向がある。
上記のように、スクリーン印刷法を用いて印刷した場合、印刷したパターンの断面形状は緩やかなドーム形状となりやすい。また、濡れ広がる量は被印刷物との濡れ性や表面形状に依存する。
スルーホール(開口部)を配列する配列周期は、接続する下地の層であるスイッチング素子の出力電極(例えばドレイン電極)の密度に合わせる必要がある。本願発明においては80μm以上が好ましい範囲である。配列周期が80μm以下となると、スクリーンメッシュの影響が大きくなり、均一な膜厚を維持しづらくなる。
層間絶縁膜を形成するためのスクリーンとして、前述したように、メッシュに乳剤をパターニングしたものを用いる。ここで、100μm以下のサイズの高分解能のスクリーン印刷を行う場合には、メッシュの仕様が大きく影響する。高分解能のスクリーン印刷においては、スクリーン上のパターンの変形を抑制するため、金属よりなる金属メッシュを用いることが好ましい。金属メッシュとしては、金属よりなる金属ワイヤを編んだものや電鋳で作成したもの、金属よりなるフィルムにインプリントしたものが挙げられるが、高い開口率と高密度を実現できるように、金属ワイヤを編みこんだものが好ましい。開口率が高いと、ペーストの吐出抵抗が減少するため、高速印刷が可能となる。逆に、メッシュの開口率を低下させ、メッシュを高密度化すると、微細パターンを形成する際には有利になるが、細い金属ワイヤを用いる必要があるため強度が低下し変形しやすくなる。従って、メッシュ強度とパターンの大きさにあわせてメッシュの密度を最適化する必要がある。金属ワイヤよりなるスクリーンメッシュとしては、ステンレス製のものが上市されており、メッシュの密度がインチあたり500本の高密度メッシュ(#500メッシュ)も実用化されている。本願においては、微細パターンの印刷を目的としているため、メッシュ密度としては#200以上、さらに好ましくは#400以上である。
このような高密度メッシュを用いる場合、開口率を高めるために細いワイヤを使用するのが一般的である。本願で用いるメッシュではワイヤ径は10〜30μmの範囲であることが好ましく、前述の#500メッシュでは好ましくは20μm以下が好ましい。ワイヤ径が小さくなると開口率を高くできるが、変形しやすくなる。一方、ワイヤ径が太くなるとメッシュ厚さが厚くなると同時に開口率が低くなってしまう。
スクリーン印刷で形成された層間絶縁膜のパターンはペースト状となっているため、ペースト材料に適したパターンの硬化処理を行うことが好ましい。熱硬化性樹脂や溶媒で流動性を持たせたペーストの場合は熱処理を行うことでパターンを硬化することができる。また、フィラーを含有するペーストの場合は、バインダ成分の一部または全部を熱処理により分解することより高密度な硬化膜を得ることができる。また光硬化性の樹脂を用いた場合は紫外線等の光照射を行うことでパターンを硬化することができる。
次に、図6乃至図10を参照し、本実施の形態に係る回路基板における画素電極の構造及び製造方法について説明する。
始めに、図6及び図7を参照し、本実施の形態に係る回路基板における画素電極の構造について説明する。
図6は、本実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板の構造を模式的に示す断面図である。図6(a)は、画素電極(上部電極)の表面形状が平面である例を示し、図6(b)は、画素電極(上部電極)の表面形状が平面に近い例を示す。図7は、本実施の形態に係る回路基板を説明するための図であり、スルーホールが周期的に配列してできる断面形状を模式的に示す断面図である。
前述したように、層間絶縁膜6が形成された基板1上に、図2(c)に示すように、スルーホール(開口部)9を埋めるように画素電極(上部電極)7を形成する。画素電極(上部電極)7は、スルーホール(開口部)9を介して下地のアクティブマトリクス回路基板30の出力電極(図2の例ではドレイン電極4)と電気的に接続している。
図6(a)及び図6(b)の断面図に示すように、本実施の形態では、画素電極(上部電極)6の表面形状は、基板1上方に形成される表示パネル12下面と平行な形状、すなわち平面に近い形状が好ましい。具体的には、表面上の凹凸は5μm以下であることが良く、さらに好ましくは1μm以下である。平面に近い表面形状を有する構造をとることで、画素電極(上部電極)7の表面と対向電極14間の距離を均一にできるため、隣接する画素電極(上部電極)7による電気力線の散逸を防ぎ、表示分解能を向上することによって表示パネル12の表示品質を高めることが可能になる。
また、スルーホール(開口部)9での画素電極(上部電極)7の基板1の表面からの高さをtとすると、tは、層間絶縁膜6の極大高さdよりも小さい。更に、各極大点間で極大高さdにばらつきがある場合には、画素電極(上部電極)7の基板表面からの高さtは、全ての極大点での極大高さdの最大値dmaxよりも小さければよい。ここで、基板1の表面からの高さとは、前述したように、基板1の表面から同一の高さを有する面からの高さであってもよく、本実施の形態では、基板1上に形成されたゲート絶縁膜3の表面の高さとしてもよい。
なお、図6(b)に示すように、画素電極(上部電極)7の表面の高さは、スルーホール(開口部)の真上で最も高く、外周部で低くなる形状とすることができる。すなわち、画素電極(上部電極)7の厚さは、スルーホール(開口部)の真上で最も厚く、外周部で薄くなる形状とすることができる。
また、画素電極(上部電極)7の基板表面からの高さtは、後述するように、層間絶縁膜6の極大高さdの0.8倍以上であることが好ましい。
また、画素領域の面積S0は、画素電極(上部電極)およびスルーホールの縦横の配列周期を、図2(c)に示すように、それぞれPx、Pyとすると、S0=Px×Pyとして求めることができる。また、S1は、図7(c)に示すように、基板表面から極大点の極大高さdの1/2の高さd/2における画素電極(上部電極)の断面積である。また、S2は、スルーホール(開口部)の面積であり、図7(c)に示すように、ドレイン電極と画素電極の接触する面積である。また、実施例で後述するように、S1/S0の比は0.2以上が好ましく、S2/S1の比は0.3以下が好ましい。
画素電極の材料としては、導電性を有する金属・合金・化合物から選定され、Au、Ag、Cu、Pt、Al、C(グラファイト)、Niや酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ガリウムなどの透明導電体などが例として挙げられる。
画素電極(上部電極)7の形成は公知の成膜方法を用いることができ、スパッタリング、蒸着、CVDなどの気相法、電鋳法、印刷法が例として挙げられるが、前述したように、有機半導体形成や層間絶縁膜形成と同じく印刷法が高い生産性を有するため好ましい。
印刷法を用いる場合、画素電極の材料として導電性インクや導電性ペーストを用いることが必要である。特にスクリーン印刷法を用いて画素電極を形成する場合は、ペースト状の導電材料を用いる必要がある。導電性のペースト材料は金属フィラーや半導体フィラーに樹脂バインダを加えたものが一般的であり、印刷後に高温焼成することで導電性を高めるものが実用化されている。これらのペーストの粘度や焼成温度を調整するために適切な溶媒を加えても良い。一般に高温で焼成することにより、電極密度や結晶粒径が高まり、電気抵抗を下げることができるが、基板材料や半導体材料に有機材料を用いている場合は、200℃以下の熱処理とすることが好ましい。このような例としてAgフィラーを用いた導電ペーストが挙げられる。
ここで、層間絶縁膜をスクリーン印刷法で形成する場合、その膜厚がばらつく傾向にある。これは、スクリーンメッシュのワイヤ間隔とパターンの大きさが近くなることによって、発生するものである。図7(a)はスルーホール配列の断面形状を模式的にあらわしたものである。図の左側から順に、1番目の層間絶縁膜6の膜厚(基板表面からの極大高さ)をd1、2番目の層間絶縁膜6の膜厚(基板表面からの極大高さ)をd2・・・としていくと、膜厚(基板表面からの極大高さ)d1、d2・・・はある範囲で分布する。これらの膜厚(基板表面からの極大高さ)のばらつきは、スクリーンメッシュを構成するワイヤと乳剤開口部との位置関係に起因する。スクリーンメッシュのワイヤ間隔と乳剤開口部の大きさが近い場合、乳剤開口部にワイヤが無い部分では、図7(a)のd1、d5のように厚い膜となるが、乳剤開口部にワイヤがある部分は、絶縁ペーストの吐出が抑制されるために膜厚(基板表面からの極大高さ)dが薄くなる。特に乳剤開口部にワイヤの交点がある場合は、ペーストの吐出が最も抑制され、膜厚(基板表面からの極大高さ)が薄くなってしまう。これらの膜厚(基板表面からの極大高さ)dのばらつきは、乳剤の膜厚を厚くすることで対応でき、±2μm、さらに好ましくは±0.5μmとするのが良い。それにより、表示パネルとの平行度を維持しやすくなる。しかし、前述の通り、膜厚(基板表面からの極大高さ)dが大きくなる部分は、乳剤開口部とスクリーンメッシュのワイヤの位置関係によるもののため、パターンの周期とメッシュの間隔のモアレとして生じる。スクリーンメッシュを#500(1インチあたり500本)とし、パターンの周期を130μmとし、パターンとメッシュの方向を約30°傾けた(バイアス角度を設けた)スクリーンを用いると、1mm四方の範囲内に約20個所の膜厚(基板表面からの極大高さ)dが大きくなる厚膜部が発生する。これら厚膜部のみの膜厚(基板表面からの極大高さ)dのばらつきを測定した場合(図7(a)のd1やd5のみを測定した場合)、ばらつきは非常に小さくなる。厚膜部の頂点のみで包括平面を作成すると、図7(a)に示すように、基板表面からdmaxの高さを有し、基板1と平行な平面Pを得ることができる。図7(b)に示すように、画素電極(上部電極)7を平面Pより下面に形成し、表示パネルを接着する場合、表示パネルの下面は平面Pと略同一とすることができ、画素電極(上部電極)と表示パネルの位置関係を均一にすることができる。
次に、図8乃至図10を参照し、本実施の形態に係る回路基板における画素電極の製造方法について説明する。
図8は、本実施の形態に係る回路基板の製造方法を説明するための図であり、画素電極(上部電極)を形成する際の各工程の手順を説明するためのフローチャートである。図9は、本実施の形態に係る回路基板の製造方法を説明するための図であり、画素電極(上部電極)を形成する工程における画素電極(上部電極)周辺の構造を模式的に示す断面図である。図10は、本実施の形態に係る回路基板の製造方法を説明するための図であり、加圧ローラを用いて上部電極プレス工程を行う様子を示す図である。
本実施の形態に係る回路基板の製造方法は、図8に示すように、層間絶縁膜形成工程と、上部電極印刷工程と、上部電極仮硬化工程と、上部電極プレス工程と、上部電極本硬化工程とを含む。層間絶縁膜形成工程はステップS11乃至ステップS14の工程を含み、上部電極印刷工程はステップS15の工程を含み、上部電極仮硬化工程はステップS16の工程を含み、上部電極プレス工程はステップS17の工程を含み、上部電極本硬化工程はステップS18の工程を含む。
始めに、ステップS11乃至ステップS14を含む層間絶縁膜形成工程を行う。ステップS11は、基板上に第1の層間絶縁膜61を印刷する工程である。ステップS12は、印刷されている第1の層間絶縁膜61を熱処理し、硬化させる工程である。ステップS13は、硬化されている第1の層間絶縁膜61の形成されている基板上に、第2の層間絶縁膜62を印刷する工程である。ステップS14は、印刷されている第2の層間絶縁膜62を熱処理し、硬化させる工程である。第1の層間絶縁膜61及び第2の層間絶縁膜62としては、前述したように、例えば図4(a)に示すように、ライン状の第1の層間絶縁膜61と、ドット状の第2の層間絶縁膜62をそれぞれ印刷、硬化することによって形成することができる。また、例えば図4(b)に示すように、ライン状の第1の層間絶縁膜61と、第1の層間絶縁膜61と直交するライン状の第2の層間絶縁膜63とを印刷、硬化することによって形成することができる。
次に、ステップS15を含む上部電極印刷工程を行う。図9(a)は、ステップS15が行われた後の画素電極(上部電極)周辺の構造を模式的に示す断面図である。
図9(a)に示すように、層間絶縁膜6に形成されるスルーホール(開口部)9上に画素電極(上部電極)71を形成する。この画素電極(上部電極)71は、前述したように、電気伝導性と可塑性を有していることが必要であるため、導電性の印刷用ペーストであることが好ましく、例として市販されるAgペーストが挙げられる。Agペーストの様なペースト状の材料を形成した場合、その表面形状は、図9(a)に断面形状を示すように、表面張力や下地材料との濡れ性、粘性などにより凸曲面形状の表面形状となる。このような形状とするためには、画素電極(上部電極)71の体積は層間絶縁膜6の断面形状に合わせる必要がある。すなわち、隣接する両隣の層間絶縁膜6の頂点(表面高さが極大高さとなる極大点)よりも下側の部分の体積(層間絶縁膜の頂点(極大点)で形成される平面と、スルーホールの底面および側壁で囲まれる体積)よりも電極材料の体積を多くすると、平坦化した際に電極表面が層間絶縁膜の最厚部(極大高さdが最大値dmaxとなる部分、すなわち極大点の最高点)よりも高くなってしまう。また、さらに多すぎる場合は、加圧平面化により、隣接する画素電極(上部電極)と短絡して導通してしまう不具合が発生する。一方、前述の隣接する層間絶縁膜6の頂点より下側の体積に比べて画素電極材料の体積が少なすぎる場合は、加圧処理後に画素電極(上部電極)72の表面積が小さくなり、表示パネル(表示部)12において電圧印加が可能な領域の面積が減少してしまうという不具合が発生する。これらの観点から、画素電極(上部電極)71の体積は、隣接する層間絶縁膜6の頂点(極大点)で形成される平面と、スルーホール(開口部)9の底面および側面で囲まれる体積と略同一とすることが必要である。従って、画素電極(上部電極)71の体積は前述の体積の80%〜120%程度が好ましい。
次に、ステップS16を含む上部電極仮硬化工程を行う。図9(a)は、ステップS16が行われた後の画素電極(上部電極)周辺の構造をも示す。
ステップS16は、熱処理を行って、画素電極(上部電極)71を仮硬化させる工程である。画素電極(上部電極)71は可塑性を有していれば良く、次の上部電極平坦化工程の前に、導電ペーストを熱処理し、表面のみを硬化させるような仮硬化処理を行うことができる。なお、熱処理を行って仮硬化処理を行う代わりに、プレス板と画素電極(上部電極)との癒着を防ぐために、表面処理を施しても良い。
次に、ステップS17を含む上部電極平坦化工程を行う。図9(b)は、ステップS17が行われた後の画素電極(上部電極)周辺の構造を模式的に示す断面図である。
ステップS17は、画素電極(上部電極)71が形成されている基板をプレス板11を用いてプレスして画素電極(上部電極)71を平坦化し、画素電極(上部電極)71を、層間絶縁膜の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)で形成される平面より低い画素電極(上部電極)72にする工程である。
ステップS17の工程を行うことにより、図9(b)に示す様に、プレス板11にて圧力を印加することで画素電極(上部電極)71の表面を平面とすることができる。その結果、プレス板11で加圧された画素電極(上部電極)72は、層間絶縁膜6の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)と略同一の高さの平面とすることができる。このときプレス板11は層間絶縁膜6の最厚部に突き当てるようにすることで、マトリクスの交点に配置された(マトリクス状に配置された)全ての画素電極(上部電極)72の表面を均一な形状とすることができる。その際に従来、用いられていたリブの形成や、スペーサの分散等を行わなくても均一な表面形状を得られる利点がある。
プレス板11は画素電極(上部電極)71と癒着しない材質で作成、または表面処理を施すことが好ましい。また、加圧プロセスで変形や破損しない十分な硬度があるものがよく、これらの要件を満たせば任意の材料を用いても良い。また、プレス板11は平面であることが好ましいが、図10に示すように、加圧ローラ29を用いても良い。加圧ローラ29を用いる場合はローラ径を電極パターンに対して十分に大きいものとすることが必要である。また、加圧の際に画素電極材料の可塑性を高める目的や、加圧中に画素電極材料を硬化させるために、プレス板11を加熱しても良い。この場合は、ステップS16の上部電極仮硬化工程をステップS17の上部電極平坦化工程と同時に行うことになる。また、光硬化性の材料を用いた場合は、ステップS17の上部電極平坦化工程でのプレス中に光照射などを行っても良い。
ここで、画素電極(上部電極)71を、層間絶縁膜の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)で形成される平面より低くする方法としては、プレスする方法以外にも任意の方法を用いることができる。厚い膜を形成し最表面を研磨する方法や、可塑性の導電材料に圧力を加え平面化する方法があるが、前者は研磨の際の加工精度が低いと同時に研磨による回路の損傷が懸念されるため、好ましくない。それに対して、後者は層間絶縁膜の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)に平面状のプレス板11を突き当てることで精度が得られる利点があり、より好ましい方法である。
次に、必要に応じて、ステップS18を含む上部電極本硬化工程を行う。図9(c)は、ステップS18が行われる際の画素電極(上部電極)周辺の構造を模式的に示す断面図であり、図9(d)は、ステップS18が行われた後の画素電極(上部電極)周辺の構造を模式的に示す断面図である。
ステップS18は、平坦化されている画素電極(上部電極)72が形成されている基板を熱処理し、本硬化させる工程である。
ステップS17の上部電極平坦化工程の後、図9(c)に示すようにプレス板11を除去し、必要に応じて画素電極(上部電極)72の上部電極硬化工程を行う。上部電極硬化工程としては、熱処理や紫外線照射などの任意の方法を用いることができるが、例えばAgペーストを用いた場合は熱処理を行うことができる。熱処理を行うと溶媒成分または樹脂成分が揮発または分解して密度が高くなるため、体積は減少することになる。その結果、図9(d)に示すように、層間絶縁膜6の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)よりも下側に画素電極(上部電極)73の表面を形成することが可能である。
次に、本実施の形態に係る回路基板において、スクリーン印刷法を用いて平面性及びサイズの均質性に優れた上部電極を形成することができる作用効果について説明する。
スクリーン印刷法を用いてパターンを形成する場合、特に厚い塗布膜を形成する際に、高スループット、均一性、安定性に優れるという長所を有する。
一方、スクリーン印刷法を用いてパターンを形成する場合、粘性の高いペースト状の材料をスクリーンの開口部から吐出させてパターニングするため、前述したように、100μm以下の微細なパターンになると、パターンの大きさにより吐出されるペースト量が変動してしまうという短所を有する。
また、前述したように、スクリーン印刷プロセスでは印刷したペーストの濡れ広がる量が、被印刷物との濡れ性や表面形状に依存するため、多くの場合、印刷したパターンの断面形状は緩やかなドーム形状となってしまい、矩形の断面を形成することが困難である。この結果、ディスプレイ駆動用回路の層間絶縁膜上に画素電極をスクリーン印刷で形成すると、画素電極の表面は平面にならない。
層間絶縁膜を、従来のスクリーン印刷法を用いて形成した場合の断面図を図3(a)に示す。前述した通り、スクリーン印刷法を用いた場合、層間絶縁膜の断面は上に凸のゆるやかな凸曲面状形状となる。このような層間絶縁膜上に画素電極(上部電極)を形成した場合を図3(b)および図3(c)に示す。図3(b)は、画素電極(上部電極)7を公知のフォトリソグラフィを用いて形成した例であり、図3(c)は、従来のスクリーン印刷法を用いた方法で形成した例である。いずれの場合も画素電極の表面は平面にならない。
このような画素電極を用いてディスプレイ装置とする場合、図3(b)および図3(c)に示す通り、接着剤13を介して表示パネルを貼り合わせる。表示パネルの反対側には透明導電材料を用いた対向電極が形成され、スイッチング素子を介して画素電極と対向電極間に電圧を印加することで表示パネルを駆動する。この際、対向電極と画素電極表面との距離にばらつきがあるため、表示パネルに印加される電界が不均一となり、表示ムラが発生してしまう。
一方、本実施の形態に係るスクリーン印刷法を用いた回路基板の製造方法によれば、スクリーン印刷法により画素電極(上部電極)を形成した後、上部電極仮硬化工程、上部電極プレス工程、上部電極本硬化工程を行う。これらの工程により、プレス板を層間絶縁膜の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)に突き当てるようにすることで、マトリクス状に配置した全ての画素電極表面を均一な形状とすることができる。また、熱処理を行って画素電極(上部電極)の体積を減少させることができ、層間絶縁膜の厚膜部(極大高さが周囲の極大点より大きい部分)よりも下側に画素電極表面を形成することが可能である。これにより、スクリーン印刷法を用いても、各画素電極が短絡して導通することなく、平面性及びサイズの均質性に優れた上部電極を形成することができる。その結果、スクリーン印刷法を用いて形成されるスルーホールを有する層間絶縁膜の形状とディスプレイに電界を印加する画素電極の断面形状を規定することにより、例えば電気泳動方式表示パネル等の表示パネルのコントラストおよび分解能を高めることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図11を参照し、第2の実施の形態に係る画像表示装置である電気泳動ディスプレイについて説明する。図11は、本実施の形態に係る画像表示装置である電気泳動ディスプレイの構造を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る画像表示装置である電気泳動ディスプレイ40は、図11に示すように、第1の実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板30と、アクティブマトリクス回路基板上に形成される表示部31及び対向電極が形成された対向基板32とを有する。また、表示部31として、電気泳動方式を用いた表示パネル31を用いる。
電気泳動方式を用いた表示パネル31は公知のものを用いることができる。例えば、マイクロカプセル33を用いた電気泳動方式表示パネルを用いることができる。分散液中に分散された着色微粒子34がマイクロカプセル33内に封入される。着色微粒子34は白色の黒色の2種類を分散させ、それぞれに相反する電荷をもたせる。マイクロカプセル33は対向電極が形成された対向基板32と駆動用のアクティブマトリクス回路基板30との間に封入される。このとき、マイクロカプセル33は表示パネル31の全面において略1層とすることが必要である。その際、マイクロカプセル33と対向基板32またはアクティブマトリクス回路基板30の間にマイクロカプセル33を支持する基板を挟んでも良く、両者を密着させる接着剤を封入しても良い。また、マイクロカプセル33のすきまを分散液で充填しても良い。このような表示パネル31の下面は、画素電極(上部電極)7を形成したディスプレイ駆動回路と接し、表示パネル31の上面は、透明な対向基板32と接することになる。対向基板32の対向電極をアースに接続し、画素電極(上部電極)7にアクティブマトリクス回路基板30を介して電圧を印加することで、マイクロカプセル33内に分散された帯電微粒子34を移動することが出来る。白色微粒子を正に帯電させ、黒色微粒子を負に帯電させた場合、画素電極(上部電極)7を対向基板32の対向電極に対してプラスになるように電圧を印加すると、正に帯電した白色微粒子が表示パネル上面側に移動し、負に帯電した黒色微粒子が表示パネル下面側に移動する。その結果、白色に発色し、白色表示がされる。一方、画素電極(上部電極)7を対向基板32の対向電極に対してマイナスになるように電圧を印加すると、正に帯電した白色微粒子が表示パネル下面側に移動し、負に帯電した黒色微粒子が表示パネル上面側に移動し、黒色を発色することになる。
この際、着色した微粒子はマイクロカプセル33の各壁面に付着するため、電圧を印加し続けなくても(回路をオープンしても)表示を保持できる特徴がある。
微粒子の移動は画素電極(上部電極)7と対向基板32の対向電極との間に電圧を印加した場合に生じる電気力線に沿って移動する。しかし、画素電極(上部電極)の密度が高くなると隣接する画素が表示品質に影響する。例えば隣接する画素間で印加される電圧を反転した場合、垂直方向に向かう電気力線が隣接画素に向かってしまう。その結果、電気力線の水平方向成分が発生することで表示分解能およびコントラストが低下することになる。これらは、画素の配列周期が200μm以下になると顕著になる。200μm以下の配列周期(解像度)にて表示品質を良好に維持するためには画素電極(上部電極)7および層間絶縁膜6の表面形状を最適化することが必要である。
本実施の形態では、本発明の第1の実施の形態に係るアクティブマトリクス回路基板30に形成された画素電極(上部電極)7の上方に、図11に示すような表示パネル31と対向基板32を設け、画像表示装置40を構成することによって、画素電極(上部電極)7及び層間絶縁膜6の表面形状を適切な形状とすることができ、表示パネル31の表示均一性を改善することができる。
なお、本発明によれば、アクティブマトリクス方式の電気泳動ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、フォトクロミックディスプレイを駆動する際のディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス回路基板を、スクリーン印刷法等の印刷技術を用いて形成することができる。従って画像表示品質に優れた各種ディスプレイを低コストで製造することができる。
また、本発明に係る回路基板のディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス回路基板としての効果は前述の通りである。しかしながら、本発明に係る回路基板の用途としては、複数の上部電極において、上部電極の表面高さ及び平面形状を均一にすることができる点で、回路基板上に表示パネルを貼合わせて画像表示装置を構成するディスプレイ駆動用パネルとしての用途に限定されるものではなく、ディスプレイ駆動用パネル以外の各種用途が挙げられる。以下に、ディスプレイ駆動用パネル以外の用途について説明する。
本発明の回路基板では、上部電極(の表面)の基板表面からの高さが層間絶縁膜の極大点の基板表面からの高さよりも低いことが特徴である。その結果、回路基板上に素子を接着する場合に電極と素子との距離を均一にすることが可能である。このような特徴から、静電容量を感知する2次元センサ用の電極として応用することができる。
具体的には、例えば第1の実施の形態に係る回路基板上に絶縁体シートを接着し、絶縁体シート上に回路基板上の上部電極に対向して対向電極を形成する。これにより、対向電極と上部電極との間に、所定の静電容量が発生する。そして、対向電極と上部電極との間の電圧を計測することにより、圧力センサ等の静電容量センサを構成することが可能である。更に表示パネルと組合せれば、タッチパネル等を構成することも可能である。
ここで上記のセンサを例えばタッチパネル等の2次元センサとして構成するには、マトリクス状に配列した複数の上部電極と、複数の上部電極に対向する対向電極とよりなる電極対における静電容量が均一であることが必要である。静電容量は各電極対の面積及び各電極対の電極間の絶縁体の誘電率に比例し、各電極対の電極間距離に反比例する。すなわち、各電極対における上部電極と対向電極との間の距離の均一性がセンサの感度の重要な因子になる。従って、本発明に係る回路基板を用いることにより、高感度のセンサを実現することができる。
更に、本発明に係る回路基板は、電極内での電界の分布の均一性に優れることから、複数の電極対の間での静電容量の均一性を向上することにも効果がある。従って、高精度を有する2次元センサ用の回路基板として用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、実施例により限定されて解釈されるものではない。
[実施例1]
厚さ120μmのプラスチック基板上に配列周期130μmでマトリクス状に薄膜トランジスタを配列したアクティブマトリクス回路基板を準備した。薄膜トランジスタの素子数は480×480個とし、約50mm四方のアクティブマトリクスを有するアクティブマトリクス回路基板を形成した。
この基板上にスクリーン印刷法を用いてスルーホールを有する層間絶縁膜を形成した。スルーホールが薄膜トランジスタのドレイン電極上に位置するようにスクリーンの乳剤のパターンを形成した。前述の通り、図4(a)に示すようにライン状の第1の層間絶縁膜61とドット状の第2の層間絶縁膜62を印刷した。本実施例のサンプル作成は、図8に示すフローチャートに従って行った。
層間絶縁膜を形成するためのペーストとして、シリカ微粒子よりなるフィラーと、ポリビニルアルコール系樹脂よりなるバインダとを混合したものを用いた。その際、ペースト状とするためにエチレングリコール系溶媒を添加した。そのペーストのフィラーおよびバインダ濃度は58wt%とし、粘度は200Pa・sとなった。
スクリーンは#500(1インチ当たり500本の線密度)のステンレスメッシュ上に厚さ25μmの乳剤をパターニングしたものを用いた。メッシュのワイヤは高張力に対応できるステンレス線材を用い、その線径は19μmとした。
乳剤のパターンとして、図4(a)に示すように、ライン状のパターンとドット状のパターンの2種類を用意した。ライン状のパターンにおいて、乳剤開口部の幅を70μmとし、その配列周期を130μmとした。一方ドット状のパターンにおいて、乳剤開口部の幅を、ライン状のパターンのラインと垂直な方向に沿って45μmとし、ラインと平行な方向に沿って65μmとした。また、乳剤開口部の配列周期を、ラインに平行な方向及び垂直な方向に沿って、ともに同一の130μmとした。
第1の層間絶縁膜61および第2の層間絶縁膜62の形成には、公知のスクリーン印刷法を用いた。図5に示すスクリーン固定枠とサンプル面の距離を2.4mmとし、スキージ走査速度を60mm/sとした。スキージの材質は、溶媒によって溶解しにくく膨潤しにくいゴム材質を選定し、スキージとサンプル面との為す角度(スキージ走査方向側の角度)を70°とした。各層間絶縁膜の形成後にはペースト溶媒を気化させるために熱処理を行っている。第1の層間絶縁膜61および第2の層間絶縁膜62ともに、熱処理の条件を120℃で1時間とした。
その結果、約30μm四方の正方形の形状をしたスルーホールを有する層間絶縁膜を形成することができた。図4(a)におけるA−A線及びB−B線に沿う断面形状を市販のレーザー顕微鏡で観察した。その結果、図7に示すように、上に凸の凸曲面形状となっていることが確認され、その頂点、すなわち高さが極大となる極大点の基板表面からの高さである極大高さdは、おおむね4μm〜6μmの範囲で分布していた。
更に、レーザー顕微鏡を用いて層間絶縁膜の詳細な表面形状測定を行った。その結果、極大高さdの最大値dmaxが5.8μm、最小値dminが4.6μm、平均値davgが5.0μmとなった。
次に、形成されたスルーホール上に画素電極(上部電極)を形成した。画素電極(上部電極)の材料には、市販のスクリーン印刷用Agペーストを用いた。Agペースト材料は、Ag微粒子にアクリル系樹脂と溶媒を添加したものとし、その粘度は約300Pa・sであった。印刷に用いたスクリーンは、メッシュに前述の層間絶縁膜と同じ#500メッシュを用い、正方形の乳剤開口部が層間絶縁膜上のスルーホールに重なる様に130μmの配列周期でマトリクス状とした。その開口部は55μm四方の正方形とした。画素電極(上部電極)の配列周期が130μmであることを考慮すると、約40%の大きさの開口部を設けたことになる。
層間絶縁膜と同様の印刷条件で画素電極(上部電極)パターンを印刷し、70℃の温度で5分間の熱処理を行って画素電極(上部電極)ペーストの溶媒成分の一部を揮発させ可塑性を持たせた(仮硬化処理)。熱処理を行わない場合は、ペーストは弾性と流動性を持っているため、加圧後の形状が加圧前の形状に戻ってしまう。一方、本実施例のように熱処理を行うことによって、加圧後の形状が加圧前の形状に戻ることはない。
画素電極(上部電極)の仮硬化処理を行ったサンプルを2枚のガラス板で挟み、プレス機で加圧した。その圧力は、10kgf/cm2に設定し、加圧時間は3分とした。その後、ガラス板を除去し、100℃にて1時間の熱処理を行い、残留する溶媒を揮発させ画素電極(上部電極)を硬化することによって、ディスプレイ用アクティブマトリクス回路基板を得た。レーザー顕微鏡を用いて画素電極(上部電極)の表面の基板表面からの高さtを測定した結果、5.2μmとなった。その結果、tが層間絶縁膜の極大高さdの最大値dmax5.8μmよりも低くなっていることが確認できた。
上記のようにして得られた回路基板に、図6に示す構成で電気泳動式表示パネルとITO透明導電膜による対向電極を形成することによって、画像表示装置とした。対向電極とアクティブマトリクス回路基板のアクティブマトリクス回路を駆動装置に接続し、動作テストを行った。その結果、均一な表示コントラストおよび解像度を得ることができた。
[比較例1]
実施例1と同様の方法で層間絶縁膜を形成した。層間絶縁膜上の画素電極(上部電極)形成に用いるスクリーンの乳剤開口部を85μm四方の正方形とし、画素電極(上部電極)を印刷し、加圧処理なしに熱処理・硬化させ、同等の面積を有する画素電極(上部電極)を形成した。その断面は図3(c)に示すとおり、ドーム上の曲面を有する画素電極(上部電極)形状となった。画素電極(上部電極)の表面形状をレーザー顕微鏡を用いて測定した結果、画素電極(上部電極)の表面は、スルーホール直上で極大高さを有し、極大高さは10〜11μmとなった。
実施例1と同じく表示パネル・対向電極を組み合わせて表示装置とし、駆動装置に接続して動作テストを行った。その結果、表示コントラストおよび解像性が著しく不均一となった。これは、画素電極(上部電極)の表面が曲面状になっているのと同時に、表示パネルとの距離が電極内及び電極間で不均一になっているために発生したと考えられる。
[実施例2]
実施例1と同様の手法でサンプル作成を行った。但し画素電極(上部電極)形成に用いるAgペーストを溶媒で希釈し、熱処理後に画素電極(上部電極)の膜厚が減少する減少量を多くし、画素電極(上部電極)の薄膜化を行った。画素電極(上部電極)の表面の基板表面からの高さtを測定したところ、スルーホール直上部がやや凹んだ断面形状となっており、スルーホール直上でのtは4.6μmとなった。層間絶縁膜の極大高さの最大値dmax5.8μmと比較すると、tはdmaxの約80%の高さとなった。実施例1と同様の手法で表示テストを行ったところ、良好な均一性を得ることができた。
[比較例2]
実施例1で得られる層間絶縁膜状にAgインクを用いたインクジェット法で画素電極(上部電極)を形成した。Agインクは樹脂コーティングされたAg超微粒子(ナノパーティクル)を溶媒中に均一分散したものであり、約100nmのAg薄膜を形成できるものである。
インクジェット法で約100μmの直径の画素電極(上部電極)を形成できるように条件を設定し、画素電極(上部電極)を形成した。また、インクジェット法で形成される膜は十分に薄いためプレス工程を行って加圧を行う必要はない。
形成された画素電極(上部電極)の断面形状は、図3(b)に示すように、層間絶縁膜に完全に沿うような形状となった。その表面形状をレーザー顕微鏡で測定したところ、スルーホール(開口部)での画素電極(上部電極)の表面の基板表面からの高さtが120nmとなっていた。
表示パネルと組み合わせて、実施例1と同様の表示テストを行ったところ、十分な表示コントラストが得られなかった。
[実施例3]
実施例1と同様の手法で層間絶縁膜および画素電極を形成した。但し、層間絶縁膜の形成に用いる絶縁ペーストの溶媒比率を変更することで層間絶縁膜の断面形状が異なる4種類のサンプル(サンプル番号No.1〜4)を作成した。具体的には、実施例1で用いた層間絶縁膜を形成するためのペーストに、溶媒を0〜10%wtまでの範囲で添加したものを用いた。溶媒比率を高めることにより、粘性が低下し、乾燥プロセスでの形状の変化量も変動し、断面形状も変動するものと考えられる。得られたサンプルについて、実施例1と同様に、レーザー顕微鏡を用いて表面形状の3次元測定を行った。その結果から、層間絶縁膜の形状を測定した。その結果を表1に示す。
表1は、実施例3で得られたサンプル番号No.1〜4の4種類のサンプルについて、形状パラメータS1/S0、形状パラメータS2/S1、表示テスト結果を示す。S0は、画素電極(上部電極)の各々に対応して設けられる画素領域の面積である。S1は、図7(c)に示すように、基板表面から極大点の極大高さdの1/2の高さd/2における画素電極(上部電極)の断面積である。S2は、スルーホール(開口部)の面積であり、図7(c)に示すように、ドレイン電極と画素電極の接触する面積である。各測定値は、レーザー電子顕微鏡の3次元測定データから、コンピュータを用いた処理により算出した。
なお、断面積S1は、図7(c)に示すように、層間絶縁膜の基板表面からの極大高さdの各頂点(極大点)の間での平均値をdavgとするとき、davgの1/2であるdavg/2の高さにおける層間絶縁膜の断面積としてもよい。また、画素領域の面積S0は、画素電極(上部電極)およびスルーホールの縦横の配列周期を、図2(c)に示すように、それぞれPx、Pyとすると、S0=Px×Pyとして求めることができる。また、S2は、スルーホール(開口部)の面積であり、S1とS2の比S2/S1は、層間絶縁膜の断面形状がどれだけ緩やかな傾斜を有しているかを表す指標となる。
表1を参照するに、サンプル番号No.1〜3において、表示テストの結果は良好であったが、S1/S0が0.2よりも小さく、S2/S1が0.3よりも大きいサンプル番号No.4では、表示均一性に悪化が見られた。サンプル番号4の画素電極形状を光学顕微鏡で観察したところ、画素電極(上部電極)の大きさがサンプルの面内でばらついていることが分かった。サンプル番号4では、層間絶縁膜のスルーホール(開口部)の上方への広がり方が小さく、加圧プロセス(上部電極プレス工程)で各画素電極(上部電極)がプレスされて広がる量について、各画素電極(上部電極)間でのばらつきが大きくなり、各画素電極(上部電極)の大きさがサンプルの面内でばらついたものと考えられる。表1の結果から、層間絶縁膜の断面形状を規定する形状パラメータS1/S0は0.2以上、形状パラメータS2/S1は0.3以下が適切な範囲であると考えられる。
[実施例4]
実施例3で作成した4種類のサンプルの断面形状から層間絶縁膜の基板表面からの極大高さdと、層間絶縁膜の曲面形状(断面形状)の曲率半径Rとの関係を算出した。ここで断面形状を評価する断面は、図4(a)に示すような層間絶縁膜では、あるスルーホール(開口部)と、そのスルーホール(開口部)に最も近接するスルーホール(開口部)との間の層間絶縁膜の断面としている。一方、図4(b)に示すような層間絶縁膜では、断面形状を評価する断面は、あるスルーホール(開口部)と、そのスルーホール(開口部)に最も近接するスルーホール(開口部)ではなく、次に近接するスルーホール(開口部)との間の層間絶縁膜の断面としている。
実施例3にて表示均一性に悪化が見られたサンプル番号4では、曲率半径Rが極大高さdの20〜30倍の範囲で分布しているのに対し、サンプル番号3では、曲率半径Rが極大高さdの30〜50倍の範囲で分布していた。
上記より、層間絶縁膜の断面形状の曲率半径Rが少なくとも極大高さdの30倍以上である範囲が、適切な範囲であると考えられる。
[実施例5]
実施例1と同様の手法を用いて、薄膜トランジスタをマトリクス状に配列した基板上にスルーホール(開口部)を有する層間絶縁膜を形成した。但し、絶縁ペーストをエチレングリコール系の溶剤で1.25倍に希釈したものと1.35倍に希釈したものを用いた2種類のサンプルを作成した。粘度を下げると同時に固形分(フィラーとバインダ)比率を低下させることで乾燥後の膜厚を薄膜化することができる。層間絶縁膜を形成した後に、実施例4と同様の手法で断面形状の曲率半径Rを算出し、極大膜厚dの平均値davgで規格化した値をもとめた結果以下の通りとなった。
1.25倍希釈サンプル: R/davg=160〜200
1.35倍希釈サンプル: R/davg=240〜270
これらのサンプルに実施例1と同様に画素電極を形成したところ、1.35倍に希釈した絶縁ペーストでスルーホールを形成したサンプルでは画素電極が隣接する画素電極と接触してしまい、電気的にショートする結果となった。曲率半径が大きすぎる場合、プレスした際の電極の拡がり量が増加したためと考えられる。従って、少なくともR/davgを200以下とすることで、実施例1で記載するような画素電極をプレスして平坦化する工程を有する回路基板の製造方法に対応することができる。
また、上記のように算出した断面形状の曲率半径Rを、極大膜厚dの平均値davgではなく、極大膜厚dで規格化した場合にも、少なくともR/dを略200以下とすることで、実施例1で記載するような画素電極をプレスして平坦化する工程を有する回路基板の製造方法に対応することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。