JP5561223B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、窓の車内側における上縁側に折り畳まれて収納されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて窓の車内側を覆うように展開膨張するエアバッグを備える頭部保護エアバッグ装置に関する。
従来、頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグは、内部に膨張用ガスを流入させて窓の車内側を覆うように展開膨張する膨張遮蔽部と、膨張遮蔽部の上縁側において前後方向に沿って複数配置される取付部と、を備える構成として、取付部を、窓の上縁側の車体側の取付部位に取り付けることにより、車体側に取り付けられる構成であった(例えば、特許文献1参照)。この従来の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグを収納するための窓の上縁側の収納部位が、湾曲していることから、この収納部位に支障なく収納させるために、エアバッグを、各取付部間を弛ませた状態で、取付部位に取付可能に、前後の長さ寸法を、長くしていた。
特開平10−166991号公報
通常、頭部保護エアバッグ装置では、作動時に乗員の頭部を安定して保護するために、所定の箇所を厚く膨張させることが望まれている。また、頭部保護エアバッグ装置は、窓の上縁側においてエアバッグを収納させるスペースが狭いことから、エアバッグをコンパクトに折り畳んで収納させる必要もある。なお、従来の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグにおける取付部間の弛みは、膨張完了時のエアバッグが部分的に引きつって歪むことを抑制するためのものであり、エアバッグは、膨張完了時に、取付部間の弛みをなくした状態として、膨張遮蔽部は、前後方向に略沿った方向でテンションを張った略板状として配置されるものであった。すなわち、従来の頭部保護エアバッグ装置では、取付部間に弛みを生じさせた状態で、エアバッグを車体側の取付部位に取り付けている構成であるものの、エアバッグの膨張遮蔽部は、膨張完了形状を略板状として、前後方向に略沿って配置されるものであり、膨張遮蔽部を厚く膨張させる点に改善の余地があった。なお、膨張遮蔽部の膨張完了時の厚さを厚くする場合、単純に、膨張遮蔽部の厚さを厚くするように設定することもできるが、膨張遮蔽部の厚さを厚くすれば、容積が増大することとなって、インフレーター等が大型化して、好ましくない。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、容積の増大を抑制して、かつ、エアバッグの所定の箇所を厚く膨張させることが可能な頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、窓の車内側における上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグを備え、
エアバッグが、内部に膨張用ガスを流入させて窓の車内側を覆うように展開膨張する膨張遮蔽部と、膨張遮蔽部の上縁側において前後方向に沿って複数配置される取付部と、を備える構成として、取付部を、窓の上縁側の車体側の取付部位に取り付けることにより、車体側に取り付けられる構成とされる頭部保護エアバッグ装置であって、
エアバッグが、
膨張遮蔽部を平らに展開した状態において、隣接する取付部間の前後の離隔距離を、対応する取付部位間の離隔距離よりも大きく設定されるとともに、エアバッグの膨張完了時に膨張遮蔽部における取付部間の領域を車幅方向側で蛇行させるような距離に設定され
膨張遮蔽部を平らに展開した状態で、
エアバッグの膨張完了時に車幅方向側で蛇行させる部位において、取付部間の離隔距離を、対応する取付部位間の離隔距離に対応させるように、上下方向に略沿った折目を付けて、取付部間の領域の前後方向の幅寸法を縮めて折り畳むとともに、折り畳み状態を、エアバッグの膨張完了時に、平らに展開すれば前後方向の幅寸法を折り畳み前の状態に復元可能とする状態として、折り畳み、さらに、
上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、
収納されていることを特徴とする。
本発明の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグが、平らに展開した状態で、所定の隣接する取付部間の前後の離隔距離を、これらの取付部を取り付けるための車体側の取付部位間の離隔距離よりも大きく設定することにより、エアバッグの膨張完了時に、膨張遮蔽部において、隣接する取付部間の部位を、車幅方向側で蛇行させるようにして、厚く膨張させることができる。すなわち、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、膨張遮蔽部を、厚く膨張させたい領域の上方に配置される取付部間の離隔距離を大きくするように、設定するだけで、任意の箇所の膨張完了時の厚さを厚くすることができることから、容積の増大を極力抑制して、所定箇所を実質的に厚く膨張させることができる。
したがって、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、容積の増大を抑制して、かつ、エアバッグの所定の箇所を厚く膨張させることができて、乗員をクッション性良く受け止めることができる。
また、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグを、膨張遮蔽部を平らに展開した状態で、取付部間の領域の前後方向の幅寸法を縮めて折り畳んだ後、上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳んで収納させる構成としていることから、上下方向の幅寸法を縮めた後に前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳む場合と比較して、エアバッグを折り畳んで形成される折り完了体に、部分的に大きく嵩張る領域が生じ難く、エアバッグをコンパクトに折り畳むことができ
本発明の一実施形態である頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た概略正面図である。 図1のII−II部位の断面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置で使用するエアバッグを平らに展開した状態の正面図である。 図3のエアバッグを予備折りした状態の正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を車内側から見た概略正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す前後方向に沿った概略部分拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、2つの窓(サイドウィンド)W1,W2を有した二列シートタイプの車両Vに搭載されている。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ19と、インフレーター14と、取付ブラケット11,15と、エアバッグカバー9と、を備えて構成されている。エアバッグ19は、図1,2に示すように、車両Vの車内側における窓W1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方の領域まで、折り畳まれて収納されている。
エアバッグカバー9は、図1,2,6に示すように、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5と、のそれぞれの下縁から、構成されている。フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製として、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1(車体)側のインナパネル2における車内側に、取付固定されている。また、エアバッグカバー9は、折り畳まれて収納されるエアバッグ19の車内側を覆うように配設されるとともに、展開膨張時のエアバッグ19を車内側へ突出可能とするために、エアバッグ19に押されて開き可能な構成とされている。
インフレーター14は、エアバッグ19に膨張用ガスを供給するもので、図1に示すように、外形形状を略円柱状としたシリンダタイプとして、先端側に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口を、配設させている。インフレーター14は、ガス吐出口付近を含めた先端側を、エアバッグ19の後述するガス流入口部24に挿入させ、ガス流入口部24の後端24a側に外装されるクランプ17を利用して、エアバッグ19に対して連結されている。また、インフレーター14は、インフレーター14を保持する取付ブラケット15と、取付ブラケット15をボディ(車体)1側のインナパネル2に固定するためのボルト16と、を利用して、インナパネル2においてセンターピラー部CPの上方となる位置に、取り付けられている。インフレーター14は、図示しないリード線を介して、車両の図示しない制御装置と電気的に接続されており、制御装置が車両Vの側面衝突を検知した際に、制御装置からの作動信号を入力させて、作動するように構成されている。
各取付ブラケット11は、2枚の板金製のプレートから構成されるもので、図2に示すように、エアバッグ19の後述する各取付部31を挟むようにして、各取付部31に取り付けられ、取付ボルト12と、インナパネル2の取付部位3に固着されるナット3aと、を利用して、各取付部31をボディ(車体)1側のインナパネル2に形成される取付部位3に、取付固定している。
エアバッグ19は、図1の二点鎖線及び図5に示すように、インフレーター14からの膨張用ガスを内部に流入させて、折り畳み状態から展開して、窓W1,W2や、窓W1,W2の間に配置されるセンターピラー部CPのピラーガーニッシュ6、及び、窓W2の後側に配置されるリヤピラー部RPのピラーガーニッシュ7の車内側を覆うように、展開膨張する構成とされている。エアバッグ19は、図3に示すように、膨張完了時に窓W1,W2の車内側を覆うように膨張する膨張遮蔽部20と、膨張遮蔽部20の上縁20a側において前後方向に沿って複数配設される取付部31と、を備える構成であり、膨張遮蔽部20は、膨張完了時に、窓W1からセンターピラー部CPを経てリヤピラー部RPの前側にかけての車内側を覆い可能に、膨張完了形状を、長手方向を前後方向に略沿わせた略長方形板状とされている。また、膨張遮蔽部20は、図5に示すように、上下の幅寸法を、座席に着座した乗員の頭部を保護可能として、かつ、下縁20bを、窓W1,W2の下縁から構成されるベルトラインBLより下方に位置させるような寸法に、設定されている。詳細には、膨張遮蔽部20は、後述する前席用膨張部26,後席用膨張部27の下縁を、ベルトラインBLより下方に位置させるように、構成されている。なお、実施形態の場合、膨張遮蔽部20は、エアバッグ19において、取付部31とガス流入口部24とを除いた領域から構成される。
また、実施形態の場合、エアバッグ19は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りによって、製造されている。エアバッグ19は、図3に示すように、膨張完了時に車内側に位置する車内側壁部22aと車外側に位置する車外側壁部22bとを離すようにしてインフレーター14からの膨張用ガスを内部に流入させて膨張するガス流入部22と、膨張用ガスを流入させない非流入部29と、から構成されている。
ガス流入部22は、実施形態の場合、膨張遮蔽部20におけるガス案内流路23及び保護膨張部25と、膨張遮蔽部20の上縁20a側から突出するように形成されるガス流入口部24と、を備えて構成されている。
ガス案内流路23は、図3に示すように、膨張遮蔽部20の上縁20a側において、前後方向に略沿って延びるように、前後の略全域にわたって配設されるもので、インフレーター14から吐出される膨張用ガスGを、ガス案内流路23の下方に配置される保護膨張部25の領域に、案内する構成である。実施形態の場合、ガス案内流路23における前後の中央付近には、インフレーター14と接続されるガス流入口部24が、ガス案内流路23と連通されて、ガス案内流路23(膨張遮蔽部20)から上方に突出するように、配設されている。実施形態の場合、ガス流入口部24は、ガス案内流路23に対して後上がりに傾斜して形成されて、後端24a側を、インフレーター14を挿入可能に開口させている。そして、ガス流入口部24は、インフレーター14に外装された状態で、クランプ17を利用して、インフレーター14に連結されることとなる。
保護膨張部25は、図3,5に示すように、前席の側方の窓W1の車内側を覆うように膨張する前席用膨張部26と、後席の側方の窓W2の車内側を覆うように膨張する後席用膨張部27とを備えている。各前席用膨張部26,後席用膨張部27は、内部領域を、後述する区画部32,33によって区画されて、膨張完了時の厚さを規制される構成とされるもので、区画部32,33により区画された複数の縦セル26a,26b,26c,26d,26e,27a,27bを、前後方向で並設させて構成されている。詳細には、前席用膨張部26は、5つの縦セル26a,26b,26c,26d,26eを前後方向で並設させて構成され、後席用膨張部27は、2つの縦セル27a,27bを前後方向で並設させて構成されている。なお、各縦セル26a,26b,26c,26d,26e,27a,27bは、エアバッグ19の膨張完了時に、それぞれ、略上下方向に沿った棒状に膨らむ構成である。
非流入部29は、取付部31と、膨張遮蔽部20を構成する周縁部30、区画部32,33、板状部34、及び、連結布35と、を備えて構成されている。周縁部30は、エアバッグ19の外周縁を構成するもので、ガス流入部22の周囲を囲むように、形成されている。取付部31は、エアバッグ19をボディ1側のインナパネル2における取付部位3に取り付けるための部位であり、膨張遮蔽部20の上縁20a側となる周縁部30から上方に突出するようにして、前後方向に沿って複数配置されている。実施形態の場合、取付部31は、5個配置されている。各取付部31には、取付ボルト12を挿通可能な取付孔(図符号省略)が、形成されている。
区画部32,33は、前席用膨張部26及び後席用膨張部27の領域内に、それぞれ、配置されるもので、各前席用膨張部26,後席用膨張部27の内部領域を、複数の縦セル26a,26b,26c,26d,26e,27a,27bに区画する部位である。区画部32A,32B,32C,32Dは、周縁部30の下縁側から上方に延びるように形成され、区画部33は、板状部34の上部前端から前下方に延びるように形成されている。板状部34は、略長方形板状として、前席用膨張部26と後席用膨張部27との間においてガス案内流路23の下方に、配置されている。連結布35は、エアバッグ19の前端側に縫着されるもので、先端側に、取付部31と同様に、ボディ1側のインナパネル2に取り付けられる取付片部35aを有している。
そして、実施形態のエアバッグ19では、膨張遮蔽部20を平らに展開した状態において、前席用膨張部26の領域内である隣接する取付部31A,31B間の前後の離隔距離L1(図3参照)が、インナパネル2において取付部31A,31Bを取り付ける取付部位3A,3Bの離隔距離L2(参照)よりも、大きく設定されている。詳細には、実施形態の場合、前席の略直上となる位置に取り付けられる取付部31Bと、取付部31Bの前側で隣接する取付部31Aと、の離隔距離L1が、取付部31A,31Bを取り付ける取付部位3A,3Bの離隔距離L2より、大きく設定されている。厳密には、取付部31A,31Bは、前後方向に略沿って、エアバッグ19(膨張遮蔽部20)の下縁20bと略平行に並設されている。そして、取付部31A,31B間の離隔距離L1は、各取付部31A,31Bに形成される取付孔(図符号省略)の中心間の離隔距離であり、取付部位3A,3B間の離隔距離L2は、取付部位3A,3Bに配置されるナット3aの中心間の離隔距離である。また、取付部位3A,3Bは、車両VにおけるベルトラインBLに略沿って、ベルトラインBLと略平行に、配置されている。この取付部31A,31Bの離隔距離L1は、エアバッグ19の膨張完了時に、膨張遮蔽部20の前席用膨張部26の領域内において、取付部31A,31B間の部位を、車幅方向側(左右方向側、車内外方向側)で蛇行させるような距離に設定されるもので、実施形態の場合、取付部位3A,3B間の離隔距離の1.7倍程度に設定されている。
そして、実施形態では、エアバッグ19は、取付部31A,31B間の離隔距離を取付部位3A,3B間の離隔距離に対応させるように、膨張遮蔽部20における取付部31A,31Bの部位に、上下方向に略沿った折目C1,C2を付けて、取付部31A,31B間の領域の前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳んだ後、上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれることとなる。この取付部31A,31B間の領域の前後方向の幅寸法を縮めるような折り畳み時には、エアバッグ19は、折り畳み状態を、エアバッグ19の膨張完了時に、平らに展開すれば前後方向の幅寸法を折り畳み前の状態に復元可能とする状態として、折り畳まれることとなる。実施形態の場合、取付部31A,31B間の領域は、取付部31A,31B間の前後の略中央において前後で並設され、かつ、それぞれ、上下方向に略沿って形成される2本の折目C1,C2によって、前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれることとなる。さらに詳細には、実施形態では、前側の折目C1は、縦セル26bの領域内に形成され、後側の折目C2は、縦セル26b,26cを区画している区画部32B上に形成されており、取付部31A,31B間の領域は、前側の折目C1を車外側Oに位置させ、後側の折目C2を車内側Iに位置させるように、部分的に蛇腹折りされている(図4参照)。そして、実施形態のエアバッグ19の膨張遮蔽部20では、前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれる取付部31A,31B間の領域(縦セル26b,26c)は、エアバッグ19の膨張完了時に、上縁20a側の領域に襞を寄せられるような状態で、前後で収縮されるようにして、配置されることとなる。そして、この取付部31A,31B間の領域の襞を寄せられたような状態は、下縁20b側まで連続的に配置されることとなって、この取付部31A,31B間の領域は、エアバッグ19の膨張完了時に、縦セル26b,26cを、車幅方向側(左右方向側、車内外方向側)で蛇行させるようにして、前席用膨張部26,後席用膨張部27における他の領域からなる一般膨張部37よりも厚肉の厚肉膨張部38を構成することとなる。
次に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について説明をする。まず、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを重ねて平らに展開した状態のエアバッグ19の膨張遮蔽部20において、取付部31A,31Bの間の領域を、上下方向に沿った折目C1,C2の部位で蛇腹折りして、膨張遮蔽部20全体の前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳んで、予備折りする(図4参照)。図4に示す予備折りされたエアバッグ40では、取付部31A,31B間の離隔距離L3(図4参照)は、取付部位3A,3B間の離隔距離L2と略一致することとなる。その後、予備折りされたエアバッグ40を、上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳む。実施形態では、具体的には、予備折りされたエアバッグ40において、膨張遮蔽部20における上縁20a近傍の領域であるガス案内流路23の領域を、前後方向に沿った複数の折目を付けて蛇腹折りするとともに、ガス案内流路23より下方となる前席用膨張部26と後席用膨張部27との領域を、下縁20b側を車外側に向かって巻くようにロール折りして、エアバッグ19を折り畳んでいる。そして、このエアバッグ19の折り畳み完了後には、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材により、所定箇所をくるんでおく。
その後、取付ブラケット15を取付済みのインフレーター14を、クランプ17を利用して、エアバッグ19のガス流入口部24と接続させ、エアバッグ19の各取付部31に、取付ブラケット11を固着させて、エアバッグ組付体を形成する。
次いで、取付ブラケット15を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させ、ボルト16止めして、インフレーター14をインナパネル2に固定するとともに、各取付部31を、取付ブラケット11ごと、インナパネル2に形成される取付部位3に取り付ければ、エアバッグ組付体をボディ1に取り付けることができる。そして、インフレーター14に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、センターピラーガーニッシュ6やリヤピラーガーニッシュ7をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
そして、頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後において、車両Vの側面衝突時、制御装置からの作動信号を受けてインフレーター14が作動されれば、インフレーター14から吐出される膨張用ガスGが、エアバッグ19の膨張遮蔽部20内に流入して、膨張する膨張遮蔽部20が、図示しないラッピング材を破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5との下縁で構成されるエアバッグカバー9を押し開いて、下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線及び図5に示すごとく、窓W1,W2、センターピラー部CP、及び、リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨張することとなる。
そして、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ19が、平らに展開した状態で、所定の隣接する取付部31A,31B間の前後の離隔距離L1を、これらの取付部31A,31Bを取り付けるための車体(ボディ1)側のインナパネル2における取付部位3A,3B間の離隔距離L2よりも大きく設定することにより、エアバッグ19の膨張完了時に、膨張遮蔽部20において、隣接する取付部31A,31B間の部位(実施形態の場合、前席用膨張部26における縦セル26b,26cの領域)を、図6に示すように、車幅方向側(左右方向側)で蛇行させるようにして、膨張遮蔽部20における他の領域(一般膨張部37)より車幅方向側(左右方向側)の実質的な幅寸法を大きくして、厚く膨張させることができる。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、膨張遮蔽部20を、厚く膨張させたい領域の上方に配置される取付部31A,31B間の離隔距離を大きくするように、設定するだけで、任意の箇所を、厚肉膨張部として、膨張完了時の実質的な厚さを厚くすることができることから、容積の増大を極力抑制して、所定箇所を実質的に厚く膨張させることができる。なお、図6に、従来のエアバッグの膨張完了時の前後方向に沿った概略断面を二点鎖線で示すが、この二点鎖線で示すエアバッグと比較して、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ19の膨張遮蔽部20における取付部31A,31B間の部位(厚肉膨張部38)を、厚く膨張させることができる。
したがって、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、容積の増大を抑制して、かつ、エアバッグ19の所定の箇所を厚く膨張させることができて、乗員をクッション性よく受け止めることができる。
特に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、図5に示すように、エアバッグ19の膨張完了時に、膨張遮蔽部20の下縁20b側が、窓W1,W2の下縁から構成されるベルトラインBLより下方に位置している。詳細には、前席用膨張部26,後席用膨張部27を構成する各縦セル26a,26b,26c,26d,26e,27a,27bが、下縁を、ベルトラインBLより下方に位置させるように構成されている。そのため、側面衝突後のロールオーバー時にも、膨張遮蔽部20の下縁20b側の車外側を、前後の略全域にわたって、ベルトラインBLにより安定して支持させることができて、乗員の車外側への移動を抑えて車内側に拘束することができ、かつ、厚く膨張した縦セル26b,26cの領域により、乗員の頭部を、クッション性を良好として、的確に保護することができる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ19を予備折りする折目C2を、厚肉膨張部38を構成する縦セル26b,26c間を区画する区画部32B上に配置させている。そのため、エアバッグ19の膨張完了時に、区画部32Bが、縦セル26b,26c間を屈曲して配置させる起点となって、縦セル26b,26cの屈曲状態を維持しやすい。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ19を、膨張遮蔽部20を平らに展開した状態で、取付部31A,31B間の領域の前後方向の幅寸法を縮めるように、上下方向に略沿った折目C1,C2を上下の幅寸法の全域にわたって付けて、折り畳んだ後、上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳んで収納させている。そのため、上下方向の幅寸法を縮めた後に前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳む場合と比較して、エアバッグ19を折り畳んで形成される折り完了体に、部分的に大きく嵩張る領域が生じ難く、エアバッグ19をコンパクトに折り畳むことができる。勿論、このような点を考慮しなければ、膨張遮蔽部を、上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳んだ後に、前後方向の幅寸法を縮めるように折り畳むようにしてもよい。なお、実施形態では、二本の折目C1,C2をつけて膨張遮蔽部20における取付部31A,31B間の領域の一部を蛇腹折りするように、予備折りしているが、予備折り形状は実施形態に限られるものではなく、3本以上の折目をつけるようにして予備折りしてもよい。
なお、実施形態では、予備折り前の状態において、取付部31A,31B間の離隔距離L1を、対応する取付部位3A,3B間の離隔距離L2の1.7倍程度に設定しているが、この数値は実施形態に限られるものではなく、エアバッグ19の膨張完了時における厚肉膨張部38の厚さにより、任意に設定可能である。また、実施形態のエアバッグ19では、膨張完了時に厚肉となる厚肉膨張部38を、前席用膨張部26の一部の領域である1箇所のみに、形成しているが、厚肉膨張部の配置数(取付部間の離隔距離を大きくする部位の数)は、1つに限られるものではなく、1つのエアバッグに複数形成する構成としてもよい。
1…ボディ(車体)、
2…インナパネル、
3(3A,3B)…取付部位、
9…エアバッグカバー、
11…取付ブラケット、
14…インフレーター、
19…エアバッグ、
20…膨張遮蔽部、
20a…上縁、
20b…下縁、
31(31A,31B)…取付部、
V…車両、
W1,W2…窓、
M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 窓の車内側における上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグを備え、
    該エアバッグが、内部に膨張用ガスを流入させて前記窓の車内側を覆うように展開膨張する膨張遮蔽部と、該膨張遮蔽部の上縁側において前後方向に沿って複数配置される取付部と、を備える構成として、該取付部を、前記窓の上縁側の車体側の取付部位に取り付けることにより、前記車体側に取り付けられる構成とされる頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、
    前記膨張遮蔽部を平らに展開した状態において、隣接する前記取付部間の前後の離隔距離を、対応する前記取付部位間の離隔距離よりも大きく設定されるとともに、前記エアバッグの膨張完了時に前記膨張遮蔽部における前記取付部間の領域を車幅方向側で蛇行させるような距離に設定され
    前記膨張遮蔽部を平らに展開した状態で、
    前記エアバッグの膨張完了時に車幅方向側で蛇行させる部位において、前記取付部間の離隔距離を、対応する前記取付部位間の離隔距離に対応させるように、上下方向に略沿った折目を付けて、前記取付部間の領域の前後方向の幅寸法を縮めて折り畳むとともに、折り畳み状態を、前記エアバッグの膨張完了時に、平らに展開すれば前後方向の幅寸法を折り畳み前の状態に復元可能とする状態として、折り畳み、さらに、
    上下方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、
    収納されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグが、前記エアバッグの膨張完了時に車幅方向側で蛇行させる部位における前後方向の幅寸法を縮めるような折り畳み時に、少なくとも2本の折目を付けて折り畳まれるとともに、前記膨張遮蔽部を平らに展開した状態において後側に位置する折目を、車内側に位置させるように、折り畳まれていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグは、膨張完了時に車内側に位置する車内側壁部と車外側に位置する車外側壁部とを離すようにして前記インフレーターからの膨張用ガスを内部に流入させて膨張するガス流入部と、前記膨張用ガスを流入させない非流入部と、から構成され、
    該非流入部が、前記膨張遮蔽部の領域内に配置されて、前記膨張遮蔽部の内部領域を区画するように、上下方向に略沿って配置される区画部を、備える構成とされ、
    前記エアバッグの膨張完了時に車幅方向側で蛇行させる部位における前後方向の幅寸法を縮めるような折り畳み時の後側に位置する折目が、前記区画部上に、形成されていることを特徴とする請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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