JP5556018B2 - 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法 - Google Patents

基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5556018B2
JP5556018B2 JP2009005980A JP2009005980A JP5556018B2 JP 5556018 B2 JP5556018 B2 JP 5556018B2 JP 2009005980 A JP2009005980 A JP 2009005980A JP 2009005980 A JP2009005980 A JP 2009005980A JP 5556018 B2 JP5556018 B2 JP 5556018B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gps
building
position coordinates
black
absolute position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009005980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010164380A (ja
Inventor
雄一 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2009005980A priority Critical patent/JP5556018B2/ja
Publication of JP2010164380A publication Critical patent/JP2010164380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5556018B2 publication Critical patent/JP5556018B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Description

本発明は、建物を構築する際などに墨出しされた基準墨の位置精度の監視システム及び方法に関する。
複数層の建物を構築する場合には、建物の構築の進行に合わせて、水平方向の位置の基準となる基準墨を、順次、下階から上階へと盛り替える盛替作業を行う必要がある。
このような基準墨の位置精度の計測方法として、例えば、特許文献1にはGPS装置を用いた方法が記載されている。具体的には、建物の最上層の基準墨が墨出しされた位置に第1のGPS受信手段を設置するとともに、建物の周囲に第2のGPS受信手段を設置し、第1及び第2のGPS受信手段により受信されたGPS電波に基づき、第1のGPS受信手段の設置された位置の座標を求め、この座標と本来墨出しされるべき位置の座標とを比較することにより、基準墨の位置精度を計測する。
特開平6―289328号公報
しかしながら、建物は強風や地震により変位を生じ、特に、その変位は高層建物において大きくなる。このように強風や地震により変位が生じた状態で、基準墨の盛り替え作業を行うと、盛り替えた基準墨に誤差が生じてしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、強風や地震の影響により下階から上階に盛り替えた基準墨に生じる誤差を抑えることである。
本発明の基準墨の位置精度の監視システムは、建物の上層階に墨出しされた基準墨の位置精度を監視するシステムであって、前記建物の上層階に設置されたGPS観測局と、前記建物に所定以上の変位が生じているか否かを検知又は推定する変位判別手段と、現場において測定された前記GPS観測局に対する前記基準墨の相対位置座標の入力を受け付ける入力部と、前記GPS観測局が受信したGPS電波に基づき当該GPS観測局の絶対位置座標を取得するGPS座標取得部と、前記取得した絶対位置座標と、前記入力を受け付けた相対位置座標とに基づき、前記基準墨の絶対位置座標を算出する墨出し座標算出部と、前記変位検知手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出する誤差算出部と、を備えることを特徴とする。
上記のシステムにおいて、前記変位検知手段は、加速度計又は風速計を含んでもよい。
また、前記建物の近傍の他の建物の上部に設置されたGPS基準局を備え、前記GPS位置座標取得部は、前記GPS観測局と前記GPS基準局とが受信したGPS電波に基づき、相対測位により前記GPS観測局の絶対位置座標を取得してもよい。
また、前記誤差算出部は、所定の測定時間内の前記基準墨の絶対位置座標の標準偏差及び変動係数が所定の閾値よりも小さい時間帯における、前記基準墨の絶対位置座標の平均値と、前記本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出してもよい。
また、前記基準墨は複数点墨出しされており、前記入力部は、各基準墨の前記GPS観測局に対する相対位置座標の入力を受け付け、前記墨出し座標算出部は、各基準墨の絶対位置座標を算出し、前記誤差算出部は、前記変位検知手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差及び前記建物のねじれを算出してもよい。
また、記相対位置座標及び前記絶対位置座標は、3次元座標データであり、前記誤差算出部は、前記基準墨の水平方向誤差及び鉛直方向誤差を算出してもよい。
また、本発明の基準墨の位置精度の監視方法は、建物の上層階に墨出しされた基準墨の位置精度を監視する方法であって、前記建物の上層階にGPS観測局を設置し、前記建物に所定以上の変位が生じているか否かを検知又は推定する変位判別手段を設置し、現場において前記GPS観測局に対する前記基準墨の相対位置座標を測定し、前記GPS観測局が受信したGPS電波に基づき当該GPS観測局の絶対位置座標を取得し、前記取得した絶対位置座標と、前記測定した相対位置座標とに基づき、前記基準墨の絶対位置座標を算出し、前記変位判別手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出することを特徴とする。
本発明によれば、変位判別手段により建物に所定以上の変位が生じていないと検知又は推定された時間における基準墨の位置の誤差を算出するため、強風や地震の影響を受けていない状態における基準墨の位置の誤差を測定することができ、これに基づき、基準墨や基準レベルの位置を修正することで、強風や地震により生じる基準墨の位置の誤差を抑えることができる。
以下、本発明の基準墨の位置精度の監視方法の一実施形態を図面を参照しながら説明する。以下の説明では、下層から上層に向かって建物を構築しながら、その基準墨及び基準レベルを上階に盛り替える際に、盛り替えた基準墨及び基準レベルの位置及び高さの精度を監視する場合について説明する。
なお、以下の説明では、GPS装置により求められる、例えば、緯度、経度、及び海抜からなる位置情報をグローバル座標といい、設計上設定された基準点に対する位置情報をローカル座標という。ローカル座標は、例えば、設計上の直交する通り芯及び鉛直方向を座標軸とし、グランドレベルにおける所定の点をゼロ点とすることにより決定される。
図1は、本実施形態の墨出し位置の位置及び高さの精度を監視する精度監視システム10の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態の精度監視システム10は、建物1の最上階に設置された風向風速計30、加速度計31、及びGPS観測局32と、現場近傍のGPS電波の受信環境の良い位置に設置されたGPS基準局40と、これら風向風速計30、加速度計31、GPS観測局32及びGPS基準局40と通信可能に接続された処理端末20と、により構成される。
GPS基準局40及びGPS観測局32は観測されたGPS電波の方位等に関するGPS電波情報を処理端末20に送信する。
風向風速計30は、建物1の最上階における風向き及び風速を測定し、測定した風向及び風速に関する風向風速情報を処理端末20に送信する。
加速度計31は、建物1の最上階における加速度を測定し、測定した加速度に関する加速度情報を処理端末20に送信する。
処理端末20は、設計情報データベース21と、GPS情報データベース22と、測定情報データベース23と、座標変換部24と、GPS座標算出部25と、誤差算出部26と、出力部27と、入力部28とを備える。
設計情報データベース21には、建物1の設計情報に基づき求められた、設計上の墨出し位置及び墨出しレベルのグローバル座標が記録されている。
GPS情報データベース22には、後述する測定対象時間におけるGPS座標算出部25が算出したGPS観測局32のグローバル座標の時系列データが記録される。
測定情報データベース23には、測定対象時間における風向風速情報、加速度情報、及び後述する基準墨及び基準レベルのグローバル座標及びローカル座標の時系列データが記録される。
GPS座標算出部25は、GPS基準局40及びGPS観測局32から、夫々の装置において観測されたGPS電波の方位等に関するGPS電波情報を受信すると、このGPS電波情報に基づき、相対測位を用いてGPS観測局32が設置されている位置及びレベルに関する絶対位置情報を算出する。かかる絶対位置情報は、相対測位により求めているため、単独測位に比べて非常に精度が高い。
入力部28は、GPS観測局32が設置されている位置、基準墨の位置、及び基準レベルの位置に関するローカル座標の入力を受け付ける。なお、後述するように、これらのローカル座標は、現場においてレーザ位置測定器などを用いて測定することができる。
誤差算出部26は、設計情報データベース21及び測定情報データベース23を参照して、基準墨及び基準レベルの設計上の位置と、実際の位置との差を算出する。また、誤差算出部26には、後述するように、建物1に風などの外力により変形が生じているか否かを判定するための加速度及び風速の閾値と、建物1に振動及び共振が生じていると判定するための基準となる標準偏差及び変動係数が記録されている。
座標変換部24は、GPS観測局32が設置されている位置のローカル座標(X1R、Y1R、Z1R)及びグローバル座標(X1G、Y1G、Z1G)と、グローバル座標に対するローカル座標の傾きθに基づき、以下に説明するように、基準墨及び基準レベルのローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)をグローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)との間で座標の変換を行う。なお、座標変換部24が特許請求の範囲における墨出し座標算出部に該当する。
図2は、ローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)をグローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)に変換する方法を説明するための図である。なお、高さ方向(Z軸方向)の変換は、ローカル座標及びグローバル座標の原点の高さの差に基づき行うことができるため、同図には水平方向のみについて示している。同図に示すように、グローバル座標の原点はローカル座標において、(δ、δ)に位置し、ローカル座標の座標軸はグローバル座標の座標軸に対してθ傾いているとする。また、同図においてGPS観測局32と基準墨の位置を夫々、A,Bで示している。
このような場合に、ローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)は座標変換の公式を用いると、以下の式により、グローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)に変換することができる。
なお、以下の式によりグローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)をローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)に変換することができる。
出力部27は、誤差算出部26が算出した誤差を、接続されたディスプレー等に画面出力する。
なお、処理端末20としてはパーソナルコンピュータ等を用いることができ、データベース21〜23は、例えば、ハードディスク上に構築することができる。また、構成部24〜28はパーソナルコンピュータのCPUがメモリに記録されたプログラムを実行することで、実現される。
以下、上記のシステム10を用いて、基準墨及び基準レベルの精度を管理しながら、基準墨及び基準レベルを盛り替え作業を行うとともに、下層から上昇に向かって建物を構築する方法を図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、N−1節の最上階における基準墨及び基準レベルの墨出しが完了しており、また、N−1節までの柱梁架構の建て込み作業が完了いるものとする。
まず、STEP100において、建物1のN節の柱及び梁を構成する鉄骨を建て込む。
次に、STEP102において、GPS座標算出部25により所定の測定対象期間(例えば、夜間)、GPS観測局32のグローバル座標を測定する。上記の測定対象期間は、日射により建物1の変形の影響の受けない時間帯に設定するとよい。そして、STEP104において、測定したGPS観測局32のグローバル座標の時系列データをGPS情報データベース22に記録する。
また、STEP106において、上記の測定対象期間、加速度計により建物1の最上階における加速度を測定する。そして、STEP108において、測定した加速度の時系列データを測定情報データベース23に記録する。
また、STEP110において、上記の測定対象期間、風向風速計により建物1の最上階における風向及び風速を測定する。そして、STEP112において、測定した風向及び風速を測定情報データベース23に記録する。
次に、STEP114において、GPS座標算出部25により、基準墨及び基準レベルのグローバル座標の時系列データを算出する。
図4は、STEP114の処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、STEP200において、GPS情報データベース22を参照して、GPS観測局32の設置されている位置のグローバル座標(X1G、Y1G、Z1G)の時系列データを取得する。
次に、STEP202において、レーザ位置測定器を用いて、基準墨及び基準レベルのローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)を測定する。また、STEP204において、レーザ位置測定器を用いて、GPS観測局32が設置されている位置のローカル座標(X1R、Y1R、Z1R)を測定する。
次に、STEP206において、グローバル座標の座標軸に対するローカル座標の座標軸の傾きθを測定する。なお、グローバル座標の座標軸に対するローカル座標の座標軸の傾きθは、例えば、グローバル座標の座標軸を緯線及び経線に設定している場合には、設計図の通り線の緯線及び経線に対する角度を用いることができる。
次に、上記測定した基準墨及び基準レベルのローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)、GPS観測局32が設置されている位置のローカル座標(X1R、Y1R、Z1R)及びグローバル座標の座標軸に対するローカル座標の座標軸の傾きθを入力部28より入力する。
次に、座標変換部24により、入力された基準墨及び基準レベルのローカル座標(X2R、Y2R、Z2R)、GPS観測局32が設置されている位置のローカル座標(X1R、Y1R、Z1R)、グローバル座標の座標軸に対するローカル座標の座標軸の傾きθ及び、GPS情報データベース22を参照して取得したGPS観測局32の設置されている位置のグローバル座標(X1G、Y1G、Z1G)の時系列データに基づき、基準墨及び基準レベルのグローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)の時系列データを算出する。
次に、STEP116において、算出した基準墨及び基準レベルのグローバル座標(X2G、Y2G、Z2G)の時系列データを測定情報データベース23に記録する。
次に、STEP118において誤差算出部26により測定情報データベース23及び設計情報データベース21を参照して誤差を算出する。
図5は、STEP118における処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、STEP300において、所定の時間(例えば、10分間)を分析対象時間として設定する。そして、STEP302において、測定情報データベース23に記録されたこの分析対象時間の風速及び加速度を取得し、STEP304において、平均風速及び平均加速度を算出する。
次に、STEP306において、算出した平均風速及び平均加速度を予め設定された閾値と比較する。STEP306において、算出した平均風速及び平均加速度が予め設定していた閾値よりも大きい場合には、建物1が風や振動の影響を受けていると判定し、STEP300に戻り、異なる時間を分析対象時間として設定し、再度、上記のSTEP302〜STEP306の工程を行う。
また、STEP306において、算出した平均風速及び平均加速度が予め設定していた閾値よりも小さい場合には、建物1が風や振動の影響をあまり受けていないと判定して、STEP308において、基準墨及び基準レベルのグローバル座標の平均値、標準偏差及び変動係数を算出する。
次に、STEP310において、上記算出した基準墨及び基準レベルのグローバル座標の標準偏差と基準値とを比較する。STEP310において、基準墨及び基準レベルのグローバル座標の標準偏差が基準値よりも大きい場合には建物1が大きく振動していると判定し、再度上記のSTEP300〜STEP310の工程を行う。
STEP310において、基準墨及び基準レベルのグローバル座標の標準偏差が基準値よりも小さい場合には、建物1に大きな振動が生じていないと判定し、STEP312において基準墨及び基準レベルのグローバル座標の変動係数と基準値とを比較する。
STEP312において、変動係数が基準値よりも大きい場合には、建物1に共振が発生していると判定し、再度上記のSTEP300〜STEP310の工程を行う。また、STEP312において変動係数が基準値よりも小さい場合には、建物1に共振が生じていないと判定して、STEP314において、上記算出した基準墨及び基準レベルのグローバル座標の平均値を、基準墨及び基準レベルのグローバル座標(以下、測定グローバル座標という)として採用する。
次に、STEP120において、測定グローバル座標と、設計情報データベース21に記録された基準墨及び基準レベルの設計上のグローバル座標(以下、設計グローバル座標という)との差を算出する。
次に、STEP122において、算出した基準墨の水平誤差(すなわち、誤差のXY成分)が所定の閾値(例えば、10mm)よりも大きい場合には、STEP124においてN節の最上階へ基準墨の墨出しを行った後、STEP126において、この基準墨を所定の修正量(例えば、5mm)移動する修正を行う。また、STEP122において、算出した基準墨の水平誤差が所定の閾値よりも小さい場合には、STEP128においてN節の最上階へ基準墨の墨出しを行う。なお、基準墨の墨出しは、レーザ式の位置測定器等を用いて行えばよい。
次に、STEP130において、算出した基準レベルのレベル誤差(すなわち、誤差のZ成分)が所定の閾値(例えば、10mm)よりも大きい場合には、STEP132において、N節の最上階へ基準レベルの墨出しを行った後、STEP134において、この基準レベルを所定の修正量(例えば、5mm)上下に移動させて基準レベルの修正を行う。また、STEP130において、算出した基準レベルのレベル誤差が所定の閾値よりも小さい場合には、STEP136においてN節の最上階へ基準レベルの墨出しを行う。なお、基準レベルの墨出しは、スチールテープ等を用いて行えばよい。
以上説明した工程を繰り返すことにより、建物1を下層から上昇に向かって構築するとともに、基準墨及び基準レベルの盛り替えることができる。この際、図6に示すように、基準墨や基準レベルを盛り替える際に、基準墨や基準レベルの誤差が閾値を超える場合には修正されるため、誤差が蓄積することを防止し、誤差が設定された閾値以下となるように基準墨や基準レベルの墨出しを行うことができる。
本実施形態によれば、建物1の上部における風速及び加速度を測定し、測定された風速及び加速度が閾値以下となるような期間の基準墨及び基準レベルの誤差を算出し、この誤差に基づいて基準墨及び基準レベルの位置を修正しているため、強風などの外力の影響を抑えることができる。
さらに、基準墨及び基準レベルの時系列データの標準偏差及び変動係数が所定の閾値以下となるような期間の基準墨及び基準レベルの誤差を算出し、この誤差に基づいて基準墨及び基準レベルの位置を修正しているため、建物に生じる振動や共振による盛り替えた基準墨や基準レベルに生じる誤差を抑えることができる。
なお、本実施形態では、水平方向について、建物1の上部の基準墨を一点だけ墨出しし、この基準墨の水平方向の誤差を算出する場合について説明したが、複数点の基準墨を設定することにより建物1に生じる誤差及びねじれを算出することができる。かかる場合には、上記説明したSTEP100〜STEP118の工程については、複数の基準墨について夫々行う。そして、以下に説明するようにして、水平方向の誤差及びねじれを算出する。
図7は、基準墨を2点設定した建物にねじれが生じた場合の設計上の基準墨の位置及び測定された基準墨の位置を示す図である。同図において設計上の基準墨及び基準レベルの位置を(X、Y、Z)及び(X、Y、Z)とし、測定された基準墨の位置を(X´、Y´、Z´)及び(X´、Y´、Z´)とする。
かかる場合に、建物に生じたねじれの角度をφとすると以下の式が成立する。
また、(X、Y)及び(X、Y)を極座標に変換すると、以下の式で表される。
ここで、a=rcosθ−rcosθ、b=rsinθ−rsinθとおくと、ねじれ角φは以下の式で算出することができる。
また、水平方向及び鉛直方向の誤差は以下の式で算出することができる。
このように、設計上水平面上に位置する2以上の点を基準点とすることで、建物のねじれ角φを算出することが可能となる。
なお、上記の実施形態では、STEP126及びSTEP134において所定の修正量だけ、基準墨及び基準レベルの位置を修正するものとしたが、これに限らず、算出した誤差分だけ、基準墨及び基準レベルの位置を修正してもよい。
また、本実施形態では、加速度計31及び風向風速計30により測定された加速度や風速に基づき建物1の変位が所定値以上となったことを推定するものとしたが、これに限らず、レーザ距離計などにより建物1の変位を測定してもよい。
本実施形態の基準墨及び基準レベルの精度を監視する精度監視システムの構成を示す図である。 ローカル座標をグローバル座標に変換する方法を説明するための図である。 基準墨及び基準レベルを盛り替え作業を行うとともに、下層から上昇に向かって建物を構築する流れを示すフローチャートである。 STEP114における、GPS座標算出部により、基準墨及び基準レベルのグローバル座標の時系列データを算出する詳細な流れを示すフローチャートである。 STEP118における誤差算出部により誤差を算出する詳細な流れを示すフローチャートである。 基準墨及び基準レベルが盛り替えられる状況を示す図である。 基準墨を2点設定した建物にねじれが生じた場合の設計上の基準墨の位置及び測定された基準墨の位置を示す図である。
10 精度監視システム
20 処理端末
21 設計情報データベース
22 GPS情報データベース
23 測定情報データベース
24 座標変換部
25 GPS座標算出部
26 誤差算出部
27 出力部
28 入力部
30 風向風速計
31 加速度計
32 GPS観測局
40 GPS基準局

Claims (7)

  1. 建物の上層階に墨出しされた基準墨の位置精度を監視するシステムであって、
    前記建物の上層階に設置されたGPS観測局と、
    前記建物に所定以上の変位が生じているか否かを検知又は推定する変位判別手段と、
    現場において測定された前記GPS観測局に対する前記基準墨の相対位置座標の入力を受け付ける入力部と、
    前記GPS観測局が受信したGPS電波に基づき当該GPS観測局の絶対位置座標を取得するGPS座標取得部と、
    前記取得した絶対位置座標と、前記入力を受け付けた相対位置座標とに基づき、前記基準墨の絶対位置座標を算出する墨出し座標算出部と、
    前記変位検知手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出する誤差算出部と、を備えることを特徴とする基準墨の位置精度の監視システム。
  2. 請求項1記載の基準墨の位置精度の監視システムであって、
    前記変位検知手段は、加速度計又は風速計を含むことを特徴とする基準墨の位置精度の監視システム。
  3. 請求項1又は2記載の基準墨の位置精度の監視システムであって、
    前記建物の近傍に設置されたGPS基準局を備え、
    前記GPS位置座標取得部は、前記GPS観測局と前記GPS基準局とが受信したGPS電波に基づき、相対測位により前記GPS観測局の絶対位置座標を取得することを特徴とする位置精度の監視システム。
  4. 請求項1から3のうち何れか1項に記載の基準墨の位置精度の監視システムであって、
    前記誤差算出部は、所定の測定時間内の前記基準墨の絶対位置座標の標準偏差及び変動係数が所定の閾値よりも小さい時間帯における、前記基準墨の絶対位置座標の平均値と、前記本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出することを特徴とする基準墨の位置精度の監視システム。
  5. 請求項1から4のうち何れか1項に記載の基準墨の位置精度の監視システムであって、
    前記基準墨は複数点墨出しされており、
    前記入力部は、各基準墨の前記GPS観測局に対する相対位置座標の入力を受け付け、
    前記墨出し座標算出部は、各基準墨の絶対位置座標を算出し、
    前記誤差算出部は、前記変位検知手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差及び前記建物のねじれを算出することを特徴とする基準墨の位置精度の監視システム。
  6. 請求項1から5のうち何れか1項に記載の基準墨の位置精度の監視システムであって、
    前記相対位置座標及び前記絶対位置座標は、3次元座標データであり、
    前記誤差算出部は、前記基準墨の水平方向誤差及び鉛直方向誤差を算出することを特徴とする基準墨の位置精度の監視システム。
  7. 建物の上層階に墨出しされた基準墨の位置精度を監視する方法であって、
    前記建物の上層階にGPS観測局を設置し、
    前記建物に所定以上の変位が生じているか否かを検知又は推定する変位判別手段を設置し、
    現場において前記GPS観測局に対する前記基準墨の相対位置座標を測定し、
    前記GPS観測局が受信したGPS電波に基づき当該GPS観測局の絶対位置座標を取得し、
    前記取得した絶対位置座標と、前記測定した相対位置座標とに基づき、前記基準墨の絶対位置座標を算出し、
    前記変位判別手段により前記建物に所定以上の変位が生じていないことが検知又は推定された時間における、前記基準墨の絶対位置座標と本来基準墨が墨出しされるべき位置の絶対位置座標との誤差を算出することを特徴とする基準墨の位置精度の監視方法。
JP2009005980A 2009-01-14 2009-01-14 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法 Active JP5556018B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005980A JP5556018B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005980A JP5556018B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010164380A JP2010164380A (ja) 2010-07-29
JP5556018B2 true JP5556018B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=42580668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009005980A Active JP5556018B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5556018B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6371696B2 (ja) * 2014-12-09 2018-08-08 株式会社日立製作所 エレベータの強風管制運転装置及び強風管制運転方法
CN106468549B (zh) * 2015-08-19 2019-08-20 天津市北斗卫星导航定位技术有限公司 基于rtk***的建筑施工垂直度测量方法
JP2017161482A (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 三井 均 建築物の健全度を診断する建築物の診断システム
CN106595537A (zh) * 2016-12-30 2017-04-26 浙大正呈科技有限公司 一种基于北斗卫星的建筑物安全状态监测设备及监测方法
JP7232626B2 (ja) * 2018-11-30 2023-03-03 株式会社パスコ 測量方法及びデータ処理プログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07110235A (ja) * 1993-10-13 1995-04-25 Kajima Corp 建物全体を順次押し上げて構築する工法における計測システム
JP3429250B2 (ja) * 1994-11-24 2003-07-22 株式会社間組 マーキング装置
JP2003294443A (ja) * 2002-04-02 2003-10-15 Shoei Sokuryo Jimusho:Kk 建築構造物の鉛直監視システム
EP1806559A1 (en) * 2006-01-10 2007-07-11 Leica Geosystems AG Surveying procedure and system for a high-rise structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010164380A (ja) 2010-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107402001B (zh) 基于3d扫描的超高层建筑施工偏差数字化检验***及方法
CN107479078B (zh) 铁路测量中大地坐标转换为独立平面坐标的方法及***
US20140316708A1 (en) Oriented Wireless Structural Health and Seismic Monitoring
JP5556018B2 (ja) 基準墨の位置精度の監視システム、基準墨の位置精度の監視方法
CN105445756A (zh) 构造物的安全性诊断***
CN109914492B (zh) 一种单管桩轴线垂直度实时监测的***及方法
CN106199605A (zh) 风场误差修正方法
CN110261876B (zh) 高精度位置无关的gnss监测虚拟基准方法
CN106597504A (zh) 建筑施工测量***及方法
CN114396871B (zh) 一种基于三维激光扫描的预制墩柱安装位置姿态监测方法
CN103925904B (zh) 一种基于对称测线的超短基线安装角度偏差无偏估计方法
Yu et al. Displacement measurement of large structures using nonoverlapping field of view multi‐camera systems under six degrees of freedom ego‐motion
CN102508279A (zh) 卫星导航***gnss定姿测量值的处理方法及gnss定姿测量仪
CN109443316B (zh) 一种铁塔倾斜状态监测方法及***
CN112762935B (zh) 一种基于船体姿态监测的定位方法及***
CN112461199B (zh) 一种基于NBIoT的天线姿态检测方法及终端
CN108008353B (zh) 一种利用锚点相互测距来保证锚点位置稳定性的方法
Ebeling Ground-based deformation monitoring
CN209923999U (zh) 一种单管桩轴线垂直度实时监测的***
CN108917789B (zh) 一种基于俯仰轴和横滚轴相对夹角的倾角仪正交性评估方法
CN111308533A (zh) 建筑塔机塔顶三维动态检测与分级预警装置
CN110865425A (zh) 一种基于先验信息的雨量计粗差探测方法
KR101255901B1 (ko) 시공 중인 구조물의 수직 변위량 측정 장치 및 시공 중인 구조물의 기둥 축소량에 대한 보정값 산출 장치
CN112228288A (zh) 塔筒振动的监测***、方法及装置
CN101995236B (zh) 校正压力转高度的基准值的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20111220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20131119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20140114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140520

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5556018

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150