JP5554512B2 - 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置 - Google Patents

眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5554512B2
JP5554512B2 JP2009133722A JP2009133722A JP5554512B2 JP 5554512 B2 JP5554512 B2 JP 5554512B2 JP 2009133722 A JP2009133722 A JP 2009133722A JP 2009133722 A JP2009133722 A JP 2009133722A JP 5554512 B2 JP5554512 B2 JP 5554512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
grindstone
mirror
rotation
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009133722A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010280018A (ja
JP2010280018A5 (ja
Inventor
教児 武市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidek Co Ltd
Original Assignee
Nidek Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidek Co Ltd filed Critical Nidek Co Ltd
Priority to JP2009133722A priority Critical patent/JP5554512B2/ja
Priority to KR1020100051618A priority patent/KR101725994B1/ko
Priority to EP10005774.4A priority patent/EP2263830B1/en
Priority to US12/792,438 priority patent/US8260451B2/en
Publication of JP2010280018A publication Critical patent/JP2010280018A/ja
Publication of JP2010280018A5 publication Critical patent/JP2010280018A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5554512B2 publication Critical patent/JP5554512B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B47/00Drives or gearings; Equipment therefor
    • B24B47/22Equipment for exact control of the position of the grinding tool or work at the start of the grinding operation
    • B24B47/225Equipment for exact control of the position of the grinding tool or work at the start of the grinding operation for bevelling optical work, e.g. lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B13/00Machines or devices designed for grinding or polishing optical surfaces on lenses or surfaces of similar shape on other work; Accessories therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B9/00Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor
    • B24B9/02Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of materials specific to articles to be ground
    • B24B9/06Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of materials specific to articles to be ground of non-metallic inorganic material, e.g. stone, ceramics, porcelain
    • B24B9/08Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of materials specific to articles to be ground of non-metallic inorganic material, e.g. stone, ceramics, porcelain of glass
    • B24B9/14Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of materials specific to articles to be ground of non-metallic inorganic material, e.g. stone, ceramics, porcelain of glass of optical work, e.g. lenses, prisms
    • B24B9/148Machines or devices designed for grinding edges or bevels on work or for removing burrs; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of materials specific to articles to be ground of non-metallic inorganic material, e.g. stone, ceramics, porcelain of glass of optical work, e.g. lenses, prisms electrically, e.g. numerically, controlled

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

本発明は、鏡面加工時の眼鏡レンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度の条件を設定する眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ加工装置に関する。
眼鏡枠に保持される眼鏡レンズの周縁は、眼鏡レンズ加工装置が持つ粗加工具により粗加工された後、仕上げ加工具により仕上げ加工される。近年では、眼鏡フレームの軽量化及びデザイン性の向上により、細いワイヤーによってレンズが保持されるタイプのフレーム及びリムレスタイプのフレームが普及し、レンズのコバ面の外観が重視されるようになっている。この対応として、仕上げ加工された白い摺り面のコバ面を、さらに鏡面砥石により鏡面加工し、透明化する加工が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−90805号公報
鏡面加工では、仕上げ砥石より粒度の細かな鏡面砥石が使用される。このため、従来は、加工時の熱の上がり過ぎによる被加工面の焼けを防止することを主にして鏡面砥石の回転速度等の条件が設定されていた。しかしながら、鏡面加工された被加工面での光の反射によって、コインのコバ面に形成された縦縞模様のように、レンズコバの厚み方向に細かな間隔の縦縞模様が現れていた。このため、鏡面加工に際して、見栄えの点でさらに改善の必要があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、鏡面加工後に現れるレンズコバ面の縦縞模様を目立たなくし、見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 眼鏡レンズをレンズチャック軸に保持して回転するレンズ回転手段と、砥石回転軸に取り付けられた鏡面砥石を回転する鏡面砥石回転手段と、前記レンズチャック軸と砥石回転軸との軸間距離を変動させる軸間距離変動手段とを備え、入力された玉型に基づいて仕上げ加工後のレンズの周縁を鏡面加工する眼鏡レンズ加工装置において、鏡面砥石が1回転するときの回転中心に対する鏡面砥石の加工面の高さの変動によって、鏡面加工時に所期する玉型のレンズの被加工面の1周に生じる周期的な縞模様の平均的な間隔が、0.1mm未満になるか、又は2mmより大きくなるか、どちらかを満たす条件にて設定されたレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を記憶する記憶手段と、仕上げ加工されたレンズ周縁を鏡面砥石によって所定の鏡面加工代分を加工するように、玉型に基づいて前記レンズ回転手段、鏡面砥石回転手段及び軸間距離変動手段を制御する制御手段であって、少なくともレンズの最終回転で前記記憶手段に記憶された鏡面仕上げ条件のレンズ回転速度及び鏡面砥石回転速度に基づいて前記レンズ回転手段及び鏡面砥石回転手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)の眼鏡レンズ加工装置において、(a)前記制御手段は、鏡面加工時にレンズを複数回回転して所定の鏡面加工代分をほぼ研削する第1段階と最終のレンズ回転を含む第2段階との少なくとも2段階でレンズ回転速度及び砥石回転速度の条件を変えて前記レンズ回転手段及び鏡面砥石回転手段を制御する手段であり、前記記憶手段は第1段階の条件として鏡面加工代分をほぼ研削すると共にレンズ周縁の焼けを防止するために設定されたレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を記憶し、第2段階の条件として前記鏡面仕上げ条件を記憶しているか、又は(b)前記制御手段は、鏡面加工時にレンズの1回転での回転速度が前記記憶手段に記憶された鏡面仕上げ条件のレンズの回転速度を満たし、且つ鏡面砥石と接触するレンズの接触点の移動速度を略一定にするように、玉型データ及び鏡面砥石の径に基づいてレンズの回転角毎の速度データを求め、該求めた速度データに基づいて前記レンズ回転手段を制御することを特徴とする。
(3) 眼鏡レンズの周縁を鏡面砥石により鏡面加工する際のレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度の条件を設定する眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法において、鏡面砥石が1回転するときの回転中心に対する鏡面砥石の加工面の高さの変動によって、鏡面加工時に所期する玉型のレンズの被加工面の1周に生じる周期的な縞模様の平均的な間隔が、0.1mm未満になるか、又は2mmより大きくなるか、どちらかを満たす条件にてレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を設定することを特徴とする。
本発明によれば、鏡面加工後に現れるレンズコバ面の縦縞模様を目立たなくでき、見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明が適用される眼鏡レンズ加工装置の実施形態の説明に先立ち、鏡面砥石による鏡面加工後にレンズコバの厚み方向に現れる周期的な縦縞模様の発生理由を説明する。
図1は、鏡面砥石の1回転により生じる加工面の高さ変動を説明する図である。図1において、仕上げ加工されたレンズLEは、チャック中心LOを中心に回転されると共にY軸方向に移動され、鏡面砥石GWにより周縁が鏡面加工される。鏡面砥石GWは、砥石スピンドル(砥石回転軸)が取り付けられ、砥石スピンドルの回転中心DCを中心に回転される。鏡面砥石GWが1回転されたとき、鏡面砥石GWの加工面の高さ(図1上のY軸方向の位置)は一定でなく、少なくともミクロンオーダではΔhで上下に変動される。これは、主に砥石スピンドルの回転中心DCに対する鏡面砥石GWの中心TCの偏心に起因している。鏡面砥石GWの中心には砥石スピンドルが通される穴GWaが形成され、鏡面砥石GWが砥石スピンドルに固定される。しかし、鏡面砥石GWに対する穴GWaの中心位置精度を厳密に確保することは極めて難しく、少なくともミクロンオーダでは偏心されている。また、鏡面砥石GWの加工面の高さ変動は、鏡面砥石GWの外径が真円から偏っている要因、砥石スピンドルが回転されるときの振動の要因も考えられる。
このような鏡面砥石GWの加工面の高さ変動があると、コバ面を一定の高さで鏡面加工するように、レンズLEの高さ(Y軸方向の位置)が制御されたとしても、図2のように、レンズの被加工面LEFは周期的な波を打つように加工される。図2は、レンズLEの被加工面LEFに現れる周期的な変動の説明図である。図2において、GSは半径Rを持つ鏡面砥石GWの加工面として示されている。
図2において、レンズLEの回転角θ(θ1、θ2、θ3、・・・)の変化に伴って鏡面砥石GWの中心TCが相対的に図2上の右方向に移動するものとし、砥石165が1回転されたときに、その中心TCの高さ(Y軸方向の位置)が正弦波状に変化するものとする。なお、レンズLEの被加工面LEFは、近似的に直線的に加工されるように、レンズLEのY軸方向の位置が制御されているものとする。
ここで、砥石GWの中心TCの高さが回転角θ1に対して回転角θ2、θ3、θ4、θ5で順次下がっている場合、加工面GSの最上端も徐々に下がるため、レンズLEの被加工面LEFは徐々に下がるように加工される。そして、砥石GWの中心TCが最下点に位置する回転角θ5で、レンズLEの被加工面LEFも最も低くなる。次に、砥石GWの中心TCの高さが回転角θ6、θ7、θ8、θ9で順次上がっている場合には、レンズLEの被加工面LEFも再び徐々に上がるように加工される。砥石GWの中心TC及び加工面GSの最上端は正弦波状に変化するが、レンズLEの被加工面LEFは、半径Rを持つ加工面GSが合成された結果となり、回転角θ5の位置で尖った山型状に加工される。
回転角θ1〜θ9で砥石GWが1回転されるため、この周期でレンズのコバ面に山型状の被加工面が出現することになる。そして、被加工面の周期的な変化に伴い、被加工面での光の反射方向も周期的に変化されるため、鏡面加工後のコバ面にはコバの厚み方向に現れる周期的な縦縞模様として観察される。
被加工面LEFの高さ変動について、従来の鏡面加工条件で確認した。レンズLEの外径形状を直径40mmの円形とし、仕上げ加工後の鏡面加工の加工条件は、レンズ回転速度Vlを15秒/1回転とし、鏡面砥石GWの回転速度Vwを2000rpm(2000回転/分)とした。また、仕上げ加工後の鏡面加工代を0.1mmとし、レンズLEを4回転させて鏡面加工代の0.1mmが研削されるものとした。この条件は粒度が4000番の鏡面砥石で、レンズの被加工面に焼け及び摺り残しを生じさせずに、加工効率が高くなるように設定され、また、鏡面加工の加工時間を長引かせないように設定されたものである。この条件で鏡面加工された被加工面の山型形状の高さ及び間隔を顕微鏡で確認した結果、高低差は数ミクロンであり、縦縞模様の周期的な間隔は平均的に0.3mm程度であった。このような間隔の縦縞模様は、コバでの反射光が強くなる方向から見ると、目立つように観察される。
次に、周期的な縦縞模様を目立たなくする加工条件の設定方法を説明する。前述のような周期的な縦縞模様の発生原因の究明により、レンズの回転速度と鏡面砥石GWの回転速度との関係で、レンズ1回転当りの鏡面砥石GWの回転数によって、レンズの1周に出現する縦縞模様の個数Nが決定されることが分った。すなわち、レンズの1回転当りのレンズ回転速度をVl(秒/1回転)とし、鏡面砥石の回転速度をVw(回転数/秒)としたとき、縦縞模様の個数Nは、以下の関係式で表される。
N=Vl×Vw ・・・(式1)
なお、砥石回転速度の単位がrpm(回転数/分)で扱われる場合は、上記の関係式を60秒で割り算することにより個数Nが求められる。また、個数Nは、レンズの1回転当りの鏡面砥石GWの回転数でもある。
例えば、前述と同じく、レンズ回転速度Vlが15秒/1回転であり、鏡面砥石GWの回転速度Vwが2000rpm(33.3回転/秒)である場合、個数Nは500個となる。レンズLEの外径形状(玉型)が直径40mmの円形である場合、レンズ1周分の長さ約126mmをN=500で分割すれば、縦縞模様の間隔は約0.25mmとして計算される。これは、前述の確認結果とほぼ同様な値である。
レンズの1周に出現する縦縞模様を目立たなくするために、次の2つの方法で解決できる。第1方法は、レンズ周縁に現れる縦縞模様の間隔(図2上の距離I)を人眼の分解能よりも密にするように、縦縞模様の個数Nを増加させる方法である。第2方法は、逆に、レンズ周縁に現れる縦縞模様の間隔を粗くし、細かな間隔として気にならなにように、縦縞模様の個数Nを減らす方法である。言い換えると、鏡面加工されるレンズのある玉型サイズを想定し(所期する径を持つレンズを想定し)、そのレンズの全周の周長を式1の数Nで分割したときの間隔が、人眼の分解能より小さくなるか、又は視覚的に粗くて目立ち難いものとして想定した距離以上となるか、何れかを満たすようにレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度の条件を設定する。
第1方法の条件設定を説明する。0.1〜1.0mmの間隔は、通常の分解能を持つ眼により十分に認識される間隔である。人の眼の分解能(近接した2点を識別する能力)は、正常な眼の場合で、明視距離250mmにおいて0.06mm(視角50秒)と言われている。したがって、縦縞模様の間隔が0.06mmよりも小さく、0.05mm以下であれば縞模様として認識しずらくなり、0.01mm以下になれば、もはや眼では認識できなくなる。
例えば、鏡面加工されるレンズLEの玉型として、平均的な直径40mm(回転中心からの半径が20mm)の円形を想定した場合、レンズの全周の周長は約1126mmであり、周期的な縦縞模様の間隔を0.05mmとする場合の個数Nは2520個である。個数Nが2520個となる条件として、レンズ回転速度Vlを15秒/1回転とした場合、砥石回転速度Vwは10080rpm(回転数/分)となる。砥石回転速度Vwを6000rpm(回転数/分)とした場合、レンズ回転速度Vlは25.2秒/1回転となる。
また、レンズの玉型が上記と同一で、より好ましく、周期的な縦縞模様の間隔を0.01mmとしたときの個数Nは12600個である。個数Nが12600個となる条件として、レンズ回転速度Vlを15秒/1回転とした場合、砥石回転速度Vwは50400rpm(回転数/分)となる。砥石回転速度Vwを6000rpm(回転数/分)とした場合、レンズ回転速度Vlは126秒/1回転となる。
第2の方法の条件設定を説明する。第2の方法では、できるだけ縦縞模様の間隔(図5上の距離I)を広くするために、レンズの回転速度Vlを速め、砥石回転速度Vwを遅くする。ただし、レンズの回転速度Vlを速くし過ぎると、回転中心からの動径長が急激に変化している場合(例えば、玉型が方形である場合)に、Y軸方向のレンズの移動が追いつかずに、レンズの加工形状の精度が確保できなくなる恐れがある。また、砥石回転速度Vwを遅くし過ぎると、鏡面砥石の安定した回転が確保できなくなる可能性がある。このため、加工条件として、例えば、レンズの加工形状の精度を安定して確保可能なレンズ回転速度Vlを4秒/1回転とし、また、鏡面砥石の安定した回転を確保可能な砥石回転速度Vwを500rpmとした場合、個数Nは約33個である。玉型サイズとして直径40mmを想定した場合、レンズの周長は約126mmであり、N=33により分割される間隔は約3.8mmとなる。
本発明者の実験によれば、周期的な縦縞模様の間隔が0.1〜1mmの場合には、縦縞模様が目立つが、間隔が2mmであれば縦縞模様として認識し難くなることが分った。間隔が3mm以上の場合には、光の反射によって現れる縦縞模様は観察できないくらいなっていた。したがって、少なくとも間隔が2mmより大きくなれば、縦縞模様として目立たなくなり、従来よりも見栄えの良い鏡面が得られる。より好ましくは間隔が3mm以上であれば、極めて見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる。
例えば、玉型サイズが直径40mmで、間隔が2mmとなる個数Nは63個であり、間隔が3mmとなる個数Nは約42個である。個数Nが42個となる条件として、砥石回転速度Vwを500rpmとした場合、レンズの回転速度Vlは約5秒/1回転となり、加工精度を確保できる。また、個数Nが42個となる条件として、レンズの回転速度Vlを4秒/1回転として場合、砥石回転速度Vwを630rpmとなり、安定した回転を確保できる。
なお、第1方法の条件設定で縦縞模様の間隔を0.05mmとする場合であっても、レンズ回転速度Vlを従来と同じ15秒/1回転とするためには、砥石回転速度Vwとして10080rpm(回転数/分)が必要となる。このためには、砥石回転用のモータとして回転能力の高いもの(又は回転速度を速める回転伝達機構)が必要となり、これは高価であり、装置が大型化する不利がある。6000rpmの回転速度が上限であるモータを使用する場合には、レンズ回転速度Vlは25.2秒/1回転となり、従来よりも加工時間を長く必要とする。これに対して、第2方法の条件を適用する場合には、モータの回転能力として大きなものを使用せず、且つ鏡面加工時間を長引かせることなく、鏡面加工を行える。
図3は、従来の加工条件、第1方法の加工条件及び第2方法の加工条件で、被加工面LEFの高さ変動をシミュレーションした結果の模式図である。図3(a)は、従来の加工条件によるものであり、図2と同じく、被加工面LEFには高さΔH1で尖った部分を持つ山型状の変動が現れている。図3(b)は、第1方法の条件で周期的な縦縞模様の間隔(距離I)を密にした場合である。この場合、被加工面LEFの変動の高さΔH2は、図3(a)のΔh1よりも低くなっている。したがって、図3(a)の場合よりも、縦縞模様が目立ちにくくなると考えられる。図3(c)は、第2方法の条件で周期的な縦縞模様の間隔(距離I)を粗くした場合である。この場合、被加工面LEFの変動の高さΔh3は図3(a)のΔj1よりも高くなっているが、周期が長くなっている分、尖った山型状の変動は緩和され、緩やかな変動になっている。このため、図3(a)の場合よりも、縦縞模様が目立ちにくくなると考えられる。
なお、上記の第1方法又は第2方法において、レンズ回転速度Vlでレンズの微小な回転角毎の回転速度を等速とし、玉型が円形で無い場合には部分的に縦縞模様の間隔が異なる。しかし、平均的な間隔が前述のような条件を満たすことにより、全体的には従来よりも、縦縞模様を目立たなくでき、見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる。
玉型が円形で無い場合には、レンズの回転角θi(i=1,2,3,…,N)毎の回転速度については、等速とするのではなく、次のようにすると、より仕上がり精度の高い鏡面を得ることができる。すなわち、図4のように、鏡面砥石GWと接触するレンズLEの接触点Piの移動速度(レンズの外形に沿った方向の移動速度)を略一定とするように、レンズの回転角θi毎の回転速度データを求め、これによりレンズ回転用のモータを制御する。例えば、図4に示すように、レンズLEの玉型が略方形である場合、仮に、レンズの回転角θi毎の回転速度が等速であるとすると、直線的な領域T1での接触点Piの移動速度に対して、玉型の動径長が急激に変化する領域T2での接触点Piの移動速度は遅くなる。この場合、接触点Piの移動速度に応じて、移動速度が速い領域T1の部分に対して、移動速度が遅い領域T2の部分では縦縞模様の間隔が密になる。これに対して、接触点Piの移動速度を略一定とするように、レンズの回転角θi毎の回転速度を制御すれば、縦縞模様の間隔も略一定となり、より見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる。
接触点Piの移動速度を略一定とする回転角θi毎の回転速度データは、次のように求めることができる。まず、レンズ1回転での回転速度が設定されたレンズ回転速度Vl(秒/1回転)を満たすように、レンズ回転速度Vl(秒/1回転)に基づいて、レンズの回転角θi(i=1,2,3,…,N)毎の回転速度を等速とした場合の平均速度Vavを求める。また、レンズLEの最終形状である玉型データに基づいてレンズの全周の周長を求め、回転角θiのトータル分割数に基づいて回転角θiの平均移動距離Davを求める。平均移動距離Davに対して、回転角θi毎に隣合う接触点Pi間の移動距離の変化率ΔDを求める。なお、回転角θi毎の接触点Piの位置は、玉型データと鏡面砥石GRの半径Rとに基づき、周知の方法で求めることができる。そして、求めた変化率ΔDに応じて、各回転角θiでの平均速度Vavを変化させることにより、各回転角θiでの回転速度を決定する。ただし、各回転角θiで回転速度を急激に変化できないところでは、徐々に回転速度を変化させる。これにより、レンズ回転速度Vl(秒/1回転)で接触点Piの移動速度を略一定にした加工が行える。
次に、本発明に係る眼鏡レンズ加工装置の実施形態を説明する。図5は、眼鏡レンズ加工装置の加工機構の概略構成図である。
加工装置本体1のベース170上にはキャリッジ部100が搭載されている。キャリッジ101が持つレンズチャック軸(レンズ回転軸)102L,102Rに挟持された被加工レンズLEの周縁は、砥石スピンドル(砥石回転軸)161aに同軸に取り付けられた円柱状の砥石群162の各砥石に圧接されて加工される。砥石群162は、プラスチック用の粗砥石163、ヤゲン形成用の溝及び平加工面を持つ仕上げ砥石164、ヤゲン形成用の溝及び平加工面を持つ鏡面砥石165から構成される。砥石スピンドル161aは、モータ160により回転される。これらにより、砥石回転ユニットが構成される。
鏡面砥石165は仕上げ砥石164により仕上げ加工されたレンズコバの摺り面に対して、さらに光沢を出し、透明化するために使用される。例えば、仕上げ砥石164の粒度が400番であり、鏡面砥石165の粒度は4000番程度のものが適用される。なお、レンズのコバ面の鏡面加工具としては砥石が好適に使用されるが、粗加工具及び仕上げ加工具としては、砥石に限られず、カッターが使用されても良い。
キャリッジ101の左腕101Lにレンズチャック軸102Lが、右腕101Rにレンズチャック軸102Rが、それぞれ回転可能に同軸に保持されている。レンズチャック軸102Rは、右腕101Rに取り付けられたモータ110によりレンズチャック軸102L側に移動される。また、レンズチャック軸102R,102Lは、左腕101Lに取り付けられたモータ120により、ギヤ等の回転伝達機構を介して同期して回転される。これらによりレンズ回転手段(レンズ回転ユニット)が構成される。
キャリッジ101は、X軸方向に延びるシャフト103,104に沿って移動可能な支基140に搭載され、モータ145の回転によりX軸方向(レンズチャック軸の軸方向)に直線移動される。これらによりX軸方向移動手段が構成される。また、支基140には、Y軸方向(レンズチャック軸102L、102Rと砥石スピンドル161aの軸間距離が変動される方向)に延びるシャフト156,157が固定されている。キャリッジ101はシャフト156,157に沿ってY軸方向に移動可能に支基140に搭載されている。支基140にはY軸移動用モータ150が固定されている。モータ150の回転はY軸方向に延びるボールネジ155に伝達され、ボールネジ155の回転によりキャリッジ101はY軸方向に移動される。これらにより、Y軸方向移動手段(軸間距離変動ユニット)が構成される。
図1において、キャリッジ101の上方には、レンズコバ位置測定部(レンズコバ位置検知ユニット)200F、200Rが設けられている。レンズコバ位置測定部200Fは、レンズLEの前面に接触される測定子を持ち、レンズコバ位置測定部200RはレンズLEの後面に当接される測定子を持つ。両測定子がそれぞれレンズLEの前面及び後面に接触された状態で、玉型データに基づいてキャリッジ101がY軸方向に移動され、レンズLEが回転されることにより、レンズ周縁加工のためのレンズ前面及びレンズ後面のコバ位置が同時に測定される。レンズコバ位置測定部200F、200Rの構成は、基本的に特開2003−145328号公報に記載されたものを使用できる。
また、加工装置本体1の手前側に面取り機構部300が配置されている。面取り機構部300の詳細は略すが、面取り機構部300は、モータにより回転される砥石回転軸を備え、砥石回転軸にはレンズ前面及びレンズ後面用の仕上げ面取り砥石及び鏡面面取り砥石が取り付けられている。面取り機構部300の砥石回転軸は、面取り加工時に退避位置から所定の加工位置に移動される。
図6は装置の制御系ブロック図である。制御部50には、眼鏡枠形状測定部2(特開平4−93164号公報等に記載したものを使用できる)、スイッチ部7、メモリ51、レンズコバ位置測定部200F、200R、タッチパネル式の表示手段及び入力手段としてのディスプレイ5、レンズLEの周縁加工時にノズルを介してレンズLEの加工面に研削水を供給する研削水供給ユニット52、等が接続されている。メモリ51には、粗加工、仕上げ加工及び鏡面加工の各加工段階におけるレンズ回転速度及び砥石回転速度の条件が記憶されている。制御部50は、ディスプレイ5が持つタッチパネル機能により入力信号を受け、ディスプレイ5の図形及び情報の表示を制御する。また、制御部50には、各モータ110,145,160,120,150及び面取り機構部300が接続されている。
次に、鏡面加工を中心とした本装置の動作を説明する。眼鏡枠形状測定部2の測定により得られたレンズ枠の玉型データ(rn,ρn)(n=1,2,3,…,N)は、スイッチ部7が持つスイッチが押されることにより入力され、メモリ51に記憶される。ρnは動径角であり、rnは動径長である。ディスプレイ5の画面500aには、入力された玉型データに基づく玉型図形FTが表示される。装用者の瞳孔間距離(PD値)、眼鏡フレームFの枠中心間距離(FPD値)、玉型の幾何中心FCに対する光学中心OCの高さ等のレイアウトデータが入力可能な状態とされる。レイアウトデータは、画面500bに表示される所定のタッチキーを操作することにより入力される。また、タッチキー510,511,512、513等により、レンズの材質、フレームの種類、加工モード(ヤゲン加工、平仕上げ加工等の加工条件が設定される。レンズの材質は、タッチキー510により、プラスチックレンズ及びポリカーボネイトレンズ等が選択できる。また、タッチキー512により、レンズの周縁の仕上げを、鏡面仕上げにするか否かが選択できる。以下では、レンズの材質としてプラスチックレンズが選択され、加工モードとして平仕上げ加工が選択され、さらに鏡面仕上げが選択された場合を説明する。
レンズチャック軸にレンズLEが保持された後、スイッチ7のスタートスイッチが押されると、制御部50によりレンズコバ位置測定部200F、200Rが作動され、玉型データに基づくレンズ前面及び後面のコバ位置が測定される。レンズのコバ位置測定により、玉型に対して未加工のレンズLEの径が不足しているか否かが確認される。ヤゲン加工が設定されている場合、レンズ前面及び後面のコバ位置データに基づいて、コバに形成するヤゲン軌跡が演算される。
レンズコバ位置測定の完了後、粗加工に移行される。制御部50は、X軸移動用モータ145の駆動を制御し、レンズLEを粗砥石163上に位置させる。その後、制御部50は、最終的な玉型に対して、仕上げ砥石165による仕上げ代(例えば、1.0mm)と鏡面砥石165による鏡面仕上げ代(例えば、0.1mm)を残すように演算された加工データに基づいて、レンズLEをモータ120により回転しながら、Y軸移動用モータ150の駆動を制御する。レンズLEの周縁は、レンズLEの複数回の回転により粗加工される。粗加工時のレンズの回転速度は、例えば、8秒/1回転にて設定されている。また、粗加工時の粗砥石163は、粗砥石163の加工性能を充分に活かすように、モータ160が安定して回転可能な最も速い速度に設定されている。本装置では、粗砥石163は6000rpmの回転速度で回転される。
粗加工が完了すると、仕上げ加工に移行される。制御部50は、X軸移動用モータ145の駆動を制御し、レンズLEを仕上げ砥石164の平加工面上に位置させる。その後、鏡面加工の所定の仕上げ代(0.1mm)を残すように演算された仕上げ加工データに基づき、Y軸移動用モータ150を制御し、仕上げ砥石164により仕上げ加工を行う。仕上げ加工時も、レンズの回転速度は8秒/1回転にて設定されている。また、仕上げ砥石164の回転速度は、粗加工時と同様に、モータ160が安定して回転可能な最も速い速度である6000rpmに設定されている。なお、粗加工時及び仕上げ加工時のレンズLEの回転速度及び各砥石の回転速度の条件は、メモリ51に予め記憶されている。
仕上げ加工が完了すると、鏡面加工に移行される。制御部50は、X軸移動用モータ145の駆動を制御し、レンズLEを鏡面砥石165の平加工面上に位置させる。その後、鏡面加工の仕上げ代(0.1mm)を研削するように演算された鏡面加工データに基づき、Y軸移動用モータ150を制御し、レンズLEの周縁を鏡面砥石165により鏡面加工する。なお、鏡面加工データは、最終形状の玉型データと鏡面砥石165の半径Rとに基づき、レンズLEを微小な回転角θi(i=1,2,3,…,N)毎に回転させ、各回転角θiで玉型が鏡面砥石165の加工面に接するときのレンズチャック軸102R,102Lの中心LOと砥石スピンドル(砥石回転軸)161aの中心DCとの軸間距離YDiを求めることにより演算され、(YDi,θi)(i=1,2,3,…,N)として得られる(図4参照)。ここでは、平仕上げ加工を例にしているが、ヤゲン加工が設定されているとの鏡面加工データは、さらにヤゲン軌跡データに基づいてX軸方向成分の移動データXDi(i=1,2,3,…,N)が加えられ、(YDi,XDi,θi)(i=1,2,3,…,N)として得られる。
この鏡面加工時、仕上げ加工後の鏡面加工代(0.1mm)がレンズLEの複数回の回転で研削されが、少なくとも最終のレンズ回転段階では、前述のように、周期的な縦縞模様の発生を抑える条件にて設定され、メモリ51に記憶されたレンズ回転速度Vl及び砥石回転速度Vwに基づいて各モータ120及び160の駆動が制御される。さらに、好ましくは、鏡面砥石165とレンズLEとの接触点Piの移動速度を略一定とするように、玉型データ、鏡面砥石165の半径R及びレンズ回転速度Vlに基づいて回転角θi毎のレンズ回転速度が求められ、モータ120の駆動が制御される。
レンズLEの複数回の回転で鏡面加工代(0.1mm)を加工する際には、次の2つの制御方法がある。鏡面加工時の第1の制御例を説明する。第1の制御例は、レンズLEの複数回の回転で鏡面加工代(0.1mm)が研削されるときに、レンズの回転速度と鏡面砥石165の回転速度が変えられた2段階で行われる例である。始めの第1段階では、主に、鏡面加工代(0.1mm)の大部分を効率的に研削するように設定されたレンズ回転速度と砥石回転速度により各モータ120及び160の駆動が制御される(この条件もメモリ51に記憶されている)。最終的なレンズの回転を含む第2段階は、前述の第1方法又は第2方法で設定されたレンズ回転速度と砥石回転速度により各モータ120及び160の駆動が制御される。
第1段階の加工条件は、粒度が4000番の鏡面砥石165で、レンズLEの被加工面に焼けを生じさせずに、加工効率が高くなるように設定された条件である。例えば、砥石回転速度Vwが2000rpmであり、レンズ回転速度Vlが15秒/1回転である。この第1段階の加工条件にて、レンズLEが2回転されることにより、鏡面加工代(0.1mm)の大部分が研削される。次の第2段階では、摺り残しを無くすと共に、周期的な縦縞模様の発生を抑えるために、前述の第1方法又は第2方法で設定された条件にレンズ回転速度と砥石回転速度が変えられ、レンズが2回転されて鏡面加工が行われる。本装置では、モータ160の大型化及び高コスト化を避けるため、回転能力が6000rpmのモータが使用されている。また、鏡面加工時の加工時間を長引かせないため、周期的な縦縞模様の発生を抑える方法として、第2の方法で設定された条件のレンズ回転速度Vl及び砥石回転速度Vwがメモリ51に記憶されている。例えば、レンズ回転速度Vlが4秒/1回転であり、砥石回転速度Vwを500rpmである。この条件にてレンズが2回転されることにより、周期的な縦縞模様が目立たない鏡面加工面が得られ、鏡面仕上がりの品質が向上される。
なお、第1段階から第2段階のレンズ回転速度Vl及び砥石回転速度Vwに変更される際、急激な変更が難しい場合には、レンズの1/2又は1/4回転では、速度が徐々に変えられる変遷領域として設けておけば良い。第2段階でのレンズの回転数は少なくとも1回転あれば良いが、摺り残しをできるだけ排除するためには、レンズが2回転行われるように設定されていることが好ましい。
第2の制御例を説明する。第2の制御例は、周期的な縦縞模様の発生を抑えるように前述の第1方法又は第2方法で設定された条件にて、鏡面加工の初期段階から行う制御方法である。この場合、レンズ1回転当りの鏡面加工代が多すぎると、レンズの被加工面に焼けが発生する可能性が高まるため、制御部50はレンズ1回転毎に微小な鏡面加工代が研削されるように演算された鏡面加工データに基づいてY軸方向移動手段のモータ150の駆動を制御し、微小な加工代分が全体の鏡面加工代となるまでレンズを回転させる。例えば、レンズ1回転毎の微小な加工代を0.01mmとし、レンズが10回転されることにより、全体の鏡面加工代0.1mmが加工される。
なお、第2の制御例において、周期的な縦縞模様を密にする第1の方法により設定された条件であっても、周期的な縦縞模様が目立たない鏡面加工面を得ることができる。しかし、例えば、砥石回転速度Vwが6000rpmに設定され、レンズ回転速度Vlが25.2秒/1回転に設定されている場合に、レンズが10回転される加工では加工時間が長くなる。このため、第2の制御例においては、周期的な縦縞模様を粗くする第2の方法により設定された条件を適用することが好ましい。例えば、砥石回転速度Vwが500rpmに設定され、レンズ回転速度Vlが5秒/1回転で設定されている場合には、レンズの10回転でも50秒の加工時間で行え、従来に対して加工時間を長引かせずに済む。
以上の第1の制御又は第2の制御により、レンズLEの周縁の鏡面加工が精度良く行われる。面取り加工が設定されている場合も、面取りの鏡面加工時には上述と同様な条件にて設定されたレンズ回転速度Vl及び砥石回転速度Vwにて鏡面面取り砥石を回転させるモータが制御される。
また、タッチキー510によりポリカーボネイトレンズが選択され、タッチキー512により鏡面加工が選択されている場合、レンズの周縁が粗砥石163により粗加工され、仕上げ砥石165に仕上げ加工される。ポリカーボネイトレンズの粗加工及び仕上げ加工の段階では、研削水供給ユニット52による研削水の供給は停止される。仕上げ加工終了後、鏡面砥石165による鏡面加工に移行される。ポリカーボネイトレンズの鏡面加工では、研削水の供給が行われずに加工される第1段階と、研削水の供給が行われながら加工される第2段階と、により加工が制御される。鏡面加工代はプラスチックの場合と同様に、例えば、0.1mmに設定されている。
鏡面加工の第1段階では、前述の第1の制御例が適用される。すなわち、鏡面加工代(0.1mm)の大部分を効率的に研削するように設定されたレンズ回転速度と砥石回転速度により各モータ120及び160の駆動が制御される。例えば、砥石回転速度Vwが2000rpmであり、レンズ回転速度Vlが15秒/1回転である。
鏡面加工の第2段階では、研削水の供給が行われると共に、周期的な縦縞模様を目立たなくするように設定された条件の砥石回転速度Vw及びレンズ回転速度Vlによってモータ321及びモータ120の駆動が制御される。ポリカーボネイトレンズの鏡面加工では、研削水が供給されることにより、被加工面の熱が下げられ、被加工面が艶を持つように加工される。このとき、前述の条件の砥石回転速度Vw及びレンズ回転速度Vlが適用されることにより、周期的な縦縞模様が目立たなくなり、見栄えの良い鏡面仕上がり面を得ることができる。
鏡面砥石の1回転により生じる加工面の高さ変動の説明図である。 レンズの被加工面に現れる周期的な変動の説明図である。 従来の加工条件、第1方法の加工条件及び第2方法の加工条件で、被加工面の高さ変動をシミュレーションした結果の模式図である。 鏡面加工時に鏡面砥石と接触するレンズの接触点を示す図である。 眼鏡レンズ加工装置の加工機構の概略構成図である。 装置の制御系ブロック図である。
50 制御部
51 メモリ
100 キャリッジ部
102L,102R レンズチャック軸
120 モータ
161a 砥石スピンドル
GW、165 鏡面砥石
160 モータ
145 モータ

Claims (3)

  1. 眼鏡レンズをレンズチャック軸に保持して回転するレンズ回転手段と、砥石回転軸に取り付けられた鏡面砥石を回転する鏡面砥石回転手段と、前記レンズチャック軸と砥石回転軸との軸間距離を変動させる軸間距離変動手段とを備え、入力された玉型に基づいて仕上げ加工後のレンズの周縁を鏡面加工する眼鏡レンズ加工装置において、
    鏡面砥石が1回転するときの回転中心に対する鏡面砥石の加工面の高さの変動によって、鏡面加工時に所期する玉型のレンズの被加工面の1周に生じる周期的な縞模様の平均的な間隔が、0.1mm未満になるか、又は2mmより大きくなるか、どちらかを満たす条件にて設定されたレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を記憶する記憶手段と、
    仕上げ加工されたレンズ周縁を鏡面砥石によって所定の鏡面加工代分を加工するように、玉型に基づいて前記レンズ回転手段、鏡面砥石回転手段及び軸間距離変動手段を制御する制御手段であって、少なくともレンズの最終回転で前記記憶手段に記憶された鏡面仕上げ条件のレンズ回転速度及び鏡面砥石回転速度に基づいて前記レンズ回転手段及び鏡面砥石回転手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  2. 請求項1の眼鏡レンズ加工装置において、(a)前記制御手段は、鏡面加工時にレンズを複数回回転して所定の鏡面加工代分をほぼ研削する第1段階と最終のレンズ回転を含む第2段階との少なくとも2段階でレンズ回転速度及び砥石回転速度の条件を変えて前記レンズ回転手段及び鏡面砥石回転手段を制御する手段であり、前記記憶手段は第1段階の条件として鏡面加工代分をほぼ研削すると共にレンズ周縁の焼けを防止するために設定されたレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を記憶し、第2段階の条件として前記鏡面仕上げ条件を記憶しているか、又は(b)前記制御手段は、鏡面加工時にレンズの1回転での回転速度が前記記憶手段に記憶された鏡面仕上げ条件のレンズの回転速度を満たし、且つ鏡面砥石と接触するレンズの接触点の移動速度を略一定にするように、玉型データ及び鏡面砥石の径に基づいてレンズの回転角毎の速度データを求め、該求めた速度データに基づいて前記レンズ回転手段を制御することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  3. 眼鏡レンズの周縁を鏡面砥石により鏡面加工する際のレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度の条件を設定する眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法において、
    鏡面砥石が1回転するときの回転中心に対する鏡面砥石の加工面の高さの変動によって、鏡面加工時に所期する玉型のレンズの被加工面の1周に生じる周期的な縞模様の平均的な間隔が、0.1mm未満になるか、又は2mmより大きくなるか、どちらかを満たす条件にてレンズの回転速度及び鏡面砥石の回転速度を設定することを特徴とする眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法。
JP2009133722A 2009-06-03 2009-06-03 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置 Active JP5554512B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009133722A JP5554512B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置
KR1020100051618A KR101725994B1 (ko) 2009-06-03 2010-06-01 안경 렌즈 가공 장치
EP10005774.4A EP2263830B1 (en) 2009-06-03 2010-06-02 Eyeglass lens processing apparatus
US12/792,438 US8260451B2 (en) 2009-06-03 2010-06-02 Eyeglass lens processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009133722A JP5554512B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010280018A JP2010280018A (ja) 2010-12-16
JP2010280018A5 JP2010280018A5 (ja) 2012-07-12
JP5554512B2 true JP5554512B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=43033278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009133722A Active JP5554512B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8260451B2 (ja)
EP (1) EP2263830B1 (ja)
JP (1) JP5554512B2 (ja)
KR (1) KR101725994B1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5976270B2 (ja) * 2010-09-30 2016-08-23 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
BR112013008228A2 (pt) * 2010-10-04 2016-06-14 Schneider Gmbh & Co Kg dispositivo e processo para trabalhar uma lente óptica, bem como um recipiente de transporte para lentes ópticas
JP2012250297A (ja) 2011-05-31 2012-12-20 Nidek Co Ltd 眼鏡レンズ加工装置
FR2979558B1 (fr) * 2011-09-01 2013-10-04 Essilor Int Procede de surfacage d'une surface d'un verre de lunettes
JP6236787B2 (ja) * 2013-01-17 2017-11-29 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
JP6187743B2 (ja) * 2013-03-29 2017-08-30 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
JP6187742B2 (ja) 2013-03-29 2017-08-30 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
JP6478095B2 (ja) * 2014-12-01 2019-03-06 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工方法
PL3322557T3 (pl) * 2015-07-13 2022-07-18 Rollomatic Sa Sposób szlifowania do obróbki przedmiotu obrabianego
JP6629816B2 (ja) * 2017-10-31 2020-01-15 ファナック株式会社 診断装置および診断方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5333412A (en) 1990-08-09 1994-08-02 Nidek Co., Ltd. Apparatus for and method of obtaining processing information for fitting lenses in eyeglasses frame and eyeglasses grinding machine
JP2918657B2 (ja) 1990-08-09 1999-07-12 株式会社ニデック 眼鏡レンズ研削加工機
US5410843B1 (en) * 1991-05-16 1998-06-09 Wernicke & Co Gmbh Process for finishing the edge of corrective lenses made of plastic
JPH07164025A (ja) * 1993-12-15 1995-06-27 Sumitomo Metal Ind Ltd 圧延ロールの研削方法および装置
JPH09277148A (ja) * 1996-04-17 1997-10-28 Topcon Corp レンズ周縁研削方法及びその装置
JP4034868B2 (ja) 1997-03-31 2008-01-16 株式会社ニデック レンズ研削加工装置
JP3688449B2 (ja) * 1997-09-24 2005-08-31 株式会社ニデック 眼鏡レンズ研削装置及び眼鏡レンズ研削方法
US6328630B1 (en) * 1998-10-05 2001-12-11 Hoya Corporation Eyeglass lens end face machining method
JP4162332B2 (ja) * 1999-07-07 2008-10-08 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
JP2001277086A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Topcon Corp レンズ周縁加工装置
JP3916445B2 (ja) 2001-11-08 2007-05-16 株式会社ニデック 眼鏡レンズ加工装置
WO2008120691A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Hoya Corporation レンズ加工方法およびレンズ加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010280018A (ja) 2010-12-16
EP2263830B1 (en) 2018-08-22
EP2263830A3 (en) 2013-11-20
KR101725994B1 (ko) 2017-04-11
KR20100130556A (ko) 2010-12-13
EP2263830A2 (en) 2010-12-22
US20100311310A1 (en) 2010-12-09
US8260451B2 (en) 2012-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5554512B2 (ja) 眼鏡レンズの鏡面加工条件設定方法及び眼鏡レンズ加工装置
US7322082B2 (en) Eyeglass lens processing apparatus
JP3916445B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置
EP1310326B1 (en) Eyeglass lens processing apparatus
EP2065129B1 (en) Eyeglass lens processing apparatus
US7281967B2 (en) Machine for grinding optical lenses
EP1266722B1 (en) Eyeglass lens processing apparatus
KR101397309B1 (ko) 안경 렌즈 가공 장치 및 안경 렌즈 가공 방법
US3117396A (en) Lens grinding apparatus and method
KR101516432B1 (ko) 안경 렌즈 가공 장치
EP0489856A1 (en) Method and apparatus for edging an optical lens
EP1815941B1 (en) Eyeglass lens processing apparatus
JP2001315045A (ja) 眼鏡レンズ加工装置
JP5976270B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置
JP5372628B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置及び該装置に使用されるヤゲン加工具
JP4781973B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置
JP6478095B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工方法
JP6244788B2 (ja) 眼鏡レンズ加工装置
JP4416885B2 (ja) レンズ研削加工方法およびレンズ研削加工装置
JP7359425B2 (ja) 非球面凸レンズの加工システム
JPH0929597A (ja) レンズ周縁加工装置及びレンズ周縁加工方法
JP2000176809A (ja) 眼鏡レンズの端面加工方法
JP4392140B2 (ja) レンズ研削加工方法及びレンズ研削加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5554512

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250