JP5553538B2 - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5553538B2
JP5553538B2 JP2009146930A JP2009146930A JP5553538B2 JP 5553538 B2 JP5553538 B2 JP 5553538B2 JP 2009146930 A JP2009146930 A JP 2009146930A JP 2009146930 A JP2009146930 A JP 2009146930A JP 5553538 B2 JP5553538 B2 JP 5553538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
discharge head
liquid discharge
copolymer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009146930A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011000825A (ja
Inventor
勇 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2009146930A priority Critical patent/JP5553538B2/ja
Publication of JP2011000825A publication Critical patent/JP2011000825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5553538B2 publication Critical patent/JP5553538B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は液体を吐出する液体吐出ヘッドの製造方法に関し、具体的には被記録媒体にインクを吐出することにより記録を行うインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いる例としては、インクを被記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録方式が挙げられる。
インクジェット記録方式(液体噴射記録方式)に適用されるインクジェット記録ヘッドは、一般に微細な吐出口、液流路及び該液流路の一部に設けられる液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子を複数備えている。従来、このようなインクジェット記録ヘッドを作製する方法としては、例えば特許文献1に記載がある。
まず、エネルギー発生素子が形成された基板上に、溶解可能な樹脂にてインク流路の型材であるパターンを形成する。次いで、この流路パターン上に、インク流路壁となるエポキシ樹脂及び光カチオン重合開始剤を含む被覆樹脂層を形成し、フォトリソグラフィーによりエネルギー発生素子上に吐出口を形成する。最後に前記溶解可能な樹脂を溶出してインク流路壁となる被覆樹脂層を硬化させる。
このような製造方法では、現状から用いられている材料では型材のパターニング精度に一定の限界があるものの、従来のノズル密度(600dpi)までは、良好な流路壁を形成可能であった。図4は従来技術を説明するための断面図である。図4(a)に示すようにエネルギー発生素子12が設けられた基板11上に、密着向上層13とともに流路壁14が良好に形成されている。なお、流路壁14のアスペクト比(高さと幅との比)は4:3である。これに対し、ノズル密度を1200dpiに向上させた場合には、感光性材料からなる流路の型材の解像力が不足し、流路壁14を良好に形成できないという課題が発生する。例えば、図4(b)に示すように流路壁14の端部と密着向上層13との間に隙間が形成されてしまうと、流路16同士が連通してクロストークの影響を受けるため、インクを吐出口15から良好に吐出させることができない虞がある。また隙間が生じないまでも、流路壁と密着向上層3との接触面積が小さくなることは、流路壁と基板との接合が弱くなり信頼性が低下する一因となる懸念がある。
上記を解決するために型材の厚みを小さくすることも考えられる。しかし、ノズル密度を1200dpiに向上させた場合には各流路の流路幅が減少するため、ノズルへのインクのリフィル不足が発生しやすくなる。そのため、各流路の流路断面積を確保してそのようなリフィル不足を補うためには、各流路の高さを高くする必要がある。そのため、流路の型材の厚みを小さくすることは現実的には困難である。したがって、ノズル密度を向上させた場合に生じる問題を、型材の厚みを小さくすることによって解決することは現実的には困難である。
特開平6−286149号公報
そこで、本発明では前述した従来技術における課題を解決し、流路壁と基板との接合強度の向上が図られた液体吐出ヘッドを製造する方法を提供する事を目的の一つとする。
本発明の一例は、液体を吐出する吐出口と連通する液体の流路の壁を有する流路壁部材を備えた液体吐出ヘッドの製造方法において、ポリメチルイソプロペニルケトンと、メタクリル酸とメタクリレートとの共重合体と、の混合物を含む層を基板上に設ける工程、前記混合物を含む層に対して、250nm以上の波長のみの光を用いて露光を行った後に現像を行い、前記層から前記流路の型を形成する工程と、前記流路壁部材となる層を、前記型を被覆するように前記基板上に設ける工程と、前記型を除去して前記流路を形成する工程と、を有し、前記混合物には、前記ポリメチルイソプロペニルケトンと前記共重合体との重量の総和に対して、50重量パーセント以上70重量パーセント以下の割合で前記ポリメチルイソプロペニルケトンが含まれることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法である。
本発明によれば、流路壁と基板との接合強度の向上が図られた液体吐出ヘッドを提供することが可能となる。また、そのような液体吐出ヘッドを大掛かりな製造工程の改変を行うことなく製造することが可能となる。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す模式的断面図である。 本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す模式図である。 本発明の液体吐出ヘッドの一例の一部を示す模式図である。 従来技術を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明を更に詳細に説明する。
液体吐出ヘッドは、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。そして、この液体吐出ヘッドを用いることによって、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど種々の記録媒体に記録を行うことができる。なお、本明細書内で用いられる「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。
図2は、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドを示す模式図である。本実施形態の液体吐出ヘッドは、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子2が所定のピッチで2列に並んで形成されたSiの基板1を有している。基板1には、Siを異方性エッチングすることによって形成された供給口8が、エネルギー発生素子2の2つの列の間に開口されている。基板1上には、流路の壁を有する流路壁部材5によって、各エネルギー発生素子2に対向する位置に設けられた吐出口6と、供給口8から各吐出口6に連通する個別の流路が形成されている。なお、吐出口6の位置は、エネルギー発生素子2と対向する位置に限定されるものではない。
この液体吐出ヘッドは、吐出口6が形成された面が記録媒体の記録面に対面するように配置される。そしてこの液体吐出ヘッドは、供給口8を介して流路内に充填されたインクに、エネルギー発生素子2によって発生するエネルギー発生素子2が利用され、吐出口6からインク液滴を吐出させ、これを記録媒体に付着させることによって記録を行う。エネルギー発生素子2としては、熱エネルギーとして電気熱変換素子(所謂ヒーター)等、力学的エネルギーとして、圧電素子等があるが、これらに限定されるものではない。
以下に本発明の実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。なお以下の説明では、同一の機能を有する構成には図面中同一の番号を付与し、その説明を省略する場合がある。
図3は本発明の液体吐出ヘッドの一形態を示した平面透視図である。図3に示す形態は、供給口8の片側に、供給口に対して相対的に近い位置のエネルギー発生素子2aに対応する吐出口6と、相対的に遠い位置のエネルギー発生素子2bに対応する吐出口7とが、千鳥状に配列されたものである。
図1(f)は、発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す模式的断面図であり、図3におけるB−B’に沿った断面図である。図2の斜視図では、千鳥配置のものではないが、A―A’方向に相当する断面である。以降に、図1を用いて本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を説明する。
図1(a)に示すように、電熱変換素子2を複数個配置したSiウエハ基板1上に、ポリエーテルアミドからなる密着向上層3を形成する。
続いて、図1(b)に示すように、流路を形成する位置にポジ型感光性樹脂組成物を適当な溶媒に溶解させたものを、スピンコートにより厚さ10μm以上25μm以下で成膜する。上記によりポジ型感光性樹脂組成物の層4aを設ける。
本発明に適用可能なポジ型感光性樹脂組成物は、電離放射線、紫外線を照射することにより、ポジ型感光性樹脂の主鎖分解型分子崩壊反応が進行するため、パターニングが可能となる。また、パターニング後の樹脂組成物は、電離放射線の照射により主鎖分解型分子崩壊反応が進行し、低分子の化合物になるため、容易に溶解除去が可能となる。
本発明に適用可能なポジ型感光性樹脂組成物の一例としては、ポリメチルイソプロペニルケトンと、メタクリル酸とメタクリレートとの共重合体であるポリメタクリレート樹脂と、の混合物を含む組成物が挙げられる。250nm以上の波長に感度、吸収を持つポリメチルイソプロペニルケトンのようなカルボニル基を有するポジ型感光性樹脂と、同波長に対して透過性が高いポリメタクリレート樹脂と、を混合することによりパターン形状を垂直化できる。ポリメタクリレート樹脂は、ポリメタクリレート樹脂の重量とポリメチルイソプロペニルケトンの重量との総和に対して、15以上50重量%以下の割合で含有されることが好ましい。上記値は、露光に用いられる光に対する感光性樹脂組成物の透過率を上げつつ、感度を維持するために好適である。また上記のメタクリル酸の代替として構造が類似であるアクリル酸、メタリレートの代替として構造が類似であるアクリレートも本発明に適用可能である。
また、前記ポリメタクリレート樹脂の好ましい具体例としてはメタクリル酸エステル(MMA)を主成分とし、メタクリル酸(MAA)を含むメタクリル系共重合体がある。メタクリル酸エステルとメタクリル酸との総和に対してメタクリル酸を2〜30重量%の割合で用いることがこのまし。また、共重合体の分子量は10000以上50000以下であることが好ましい。理由は、耐溶媒性の観点から、メタクリル酸エステルはある程度の分量が必要であり、一方、感度を向上させる観点から、メタクリル酸は2パーセント以上含むことが好ましい。また、共重合体の分子量は感度を維持するために、50000以下が好ましく、耐溶剤性を維持するために10000以上が好ましい。また、現像後のパターン表面形状については、現像液に対する溶解速度を考慮した場合、PMMAを形成するためのMMAとMAAとの比率について、MAAは、MMAとMAAの和に対して20重量パーセント以下の割合で用いられることが好ましい。MAAは比較的溶媒親和性を示すため、20重量パーセント以下として、現像液への溶解速度をある程度抑制する方向が好適である。
次いで図1(c)に示されるように、波長が250nm以上の連続光を用いてポジ型感光性樹脂組成物の層4aを露光し、現像を行うことで、パターニングする。このときの露光量であるが8〜15J/cmが好ましい。以上により、流路の型である流路パターン4を形成する。本発明に適用されるポジ型感光性樹脂組成物の層4aは、ポリメチルイソプロペニルケトンのみのものと比べて、250nm以上の波長の光に対して透過率が向上されている。そのため、露光に用いられた光が層の表面から底部にいたる過程で生じる光の減衰がおきにくく、パターンの裾引きが抑制されている。よって、図1(c)中のθが大きく(ただしθ≦90°)、垂直性の高いパターンが得られる。露光は、250nm以上のみの光を用いて行われることが好ましいが、わずかであれば250nmのより小さい波長の光が含まれていてもよい。
その後、図1(d)に示されるように、エポキシ樹脂組成物からなり、流路の壁を形成するための流路壁部材となる流路形成部材5aを形成する。
次いで図1(e)に示されるように、マスクパターン(図示せず)を用いて露光を行った後、現像を行って、流路形成部材5aに吐出口6を形成する。
次いで、保護膜形成材料をスピンコートによる成膜後、80℃〜120℃で乾燥させて、エッチング保護膜(図示せず)を形成し、供給口8(図示せず)を形成する。
次いで、流路パターン4を除去して、さらに流路形成部材であるエポキシ樹脂を十分に硬化させるために、200℃1時間の加熱を行い、流路壁部材5を形成し、液体吐出ヘッドを得ることができる。
以降、必要な電気接続を行って装置に搭載される。
(実施例)
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。
ポジ型感光性樹脂組成物を以下に示す配合比で調合し、液体吐出ヘッドを作製した。液体吐出ヘッドおよびその製造過程物について、流路の型である流路パターンの垂直性、ポジ型感光性樹脂組成物の現像性(溶解除去性)、及び流路壁を形成するための被覆樹脂を塗布したときの流路パターンの形状維持性(耐溶媒性)を評価した。
(実施例1)
電熱変換素子2を複数個配置したSiウエハ基板1上に、ポリエーテルアミド層を成膜して100℃で30分間加熱し、次いで250℃で1時間加熱した。こうして塗布溶剤を蒸発させて、厚さ2.0μmの層にした。それから、このポリエーテルアミド層上にレジストを塗布してパターニングし、Oアッシングによりポリエーテルアミド層のパターニングを行った。その後に、マスクとして使用したレジストを剥離することによって、ポリエーテルアミドからなる密着向上層3を形成した(図1(a))。
重量比がメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=80:20から得られる共重合体(PMMA)を用意した。重量比でポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK(東京応化工業社製ODUR):共重合体(PMMA(重量平均分子量=約30000))=80:20となるようにシクロヘキサノン溶媒にそれぞれを溶解した。固形分濃度は20wt%とし、溶液状のポジ型の感光性樹脂組成物とした。
次いで、前記ポジ型感光性樹脂組成物を基板上にスピンコートにより成膜し、120℃で6分間ベークすることにより、厚さ15μmにした(図1(b))。
次に、ウシオ電機株式会社製露光装置UX3000(商品名)を用いて、波長が250nm以上の連続光を用いて、11J/cmの露光量で露光し、メチルイソブチルケトンで現像した。その後、イソプロピルアルコールでリンスを行い流路パターン4を形成した(図1(c))。
このようにして作製した流路パターン4の形状を確認するため、断面形状をSEM(電子走査型顕微鏡)で観察し、パターンの垂直性を確認した。また顕微鏡にて現像部に前記ポジ型感光性樹脂組成物の残渣が無いかを確認した。その結果、パターン壁θ(図1(c))は85°以上で立っており、残渣も見られなかった。
次いで前記流路パターンを被覆するように、基板上にエポキシ樹脂組成物を含む流路形成部材5を形成した(図1(d))。そして流路形成部材5に対してキヤノン株式会社製マスクアライナーMPA−600(商品名)により、マスクパターン(図示せず)を用いて露光を行った後、現像を行って、流路形成部材5に吐出口6を形成した(図1(e))。このエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂=100重量部、カチオン重合開始剤=2重量部、添加剤=5重量部からなり、流路形成部材はこの組成物を含む溶液であり、溶媒はキシレンである。
エポキシ樹脂は、ダイセル化学工業株式会社製のEHPE3150(商品名)を用い、カチオン重合開始剤として株式会社アデカ製SP−172(商品名)を用い、添加剤として日硝株式会社製SILQUEST A−187(商品名)を用いた。
その後、保護膜形成材料をスピンコートによる成膜後、80℃〜120℃で乾燥させて、エッチング保護膜を形成した(図示せず)。その後、供給口8を形成した(図示せず)。
次いで、ポジ型感光性樹脂組成物からなる流路パターン4を200〜330nmの光を用いて前面露光を行い、流路パターン4を可溶化した。引き続き、乳酸メチル中に超音波を付与しつつ浸漬し、流路パターン4を溶解除去した。
さらに流路形成部材である前記エポキシ樹脂5を十分に硬化させるために、200℃1時間加熱を行い、流路壁部材を得て液体吐出ヘッドを得た(図1(f))。
このようにして、作製した液体吐出ヘッドについて、顕微鏡にて流路形状を観察した。本実施例で用いられる流路壁部材は無色透明であるため、流路の形状は流路壁部材を通して観察することができる。その結果、インク流路の形状はシャープな形状であり、歪み等は見られなかった。さらに記録装置に装着し、インクを用いて印字を行ったところ、安定なかつ良好な印字が可能であった。
(実施例2)
実施例1と異なる点は、溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について重量比でポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=70:30とした点である。それ以外は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
実施例1と異なる点は、溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について重量比でポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=60:40とした点である。それ以外は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
実施例1と異なる点は、溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について重量比でポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=50:50とした点である。それ以外は実施例1と同様に行った。
(実施例5)
実施例1と異なる点は、以下の2点である。それ以外は実施例1と同様に行った。溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)の組成比を、重量比でメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=95:5とした。また、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=70:30とした。
(実施例6)
実施例1と異なる点は、以下の2点である。それ以外は実施例1と同様に行った。溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)の組成比を、重量比でメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=90:10とした。また、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=70:30とした。
(実施例7)
実施例1と異なる点は、以下の2点である。それ以外は実施例1と同様に行った。溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)の組成比を、重量比でメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=70:30とした。また、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=70:30とした。
(実施例8)
実施例1と異なる点は、以下の2点である。それ以外は実施例1と同様に行った。溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)の組成比を、重量比でメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=90:10とした。また、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=50:50とした。
(実施例9)
実施例1と異なる点は、以下の2点である。それ以外は実施例1と同様に行った。溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)の組成比を、重量比でメタクリル酸メチル(MMA):メタクリル酸(MAA)=70:30とした。また、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK):共重合体(PMMA)=50:50とした。
(比較例)
実施例1と異なる点は、溶液状のポジ型感光性樹脂組成物について、共重合体(PMMA)を混合せず、ポリメチルイソプロペニルケトンのみを使用した。それ以外は実施例1と同様に行った。
流路パターンの断面形状をSEM(電子走査型顕微鏡)で観察し、パターンの形状を確認した。また顕微鏡にて現像部に前記ポジ型感光性樹脂組成物の残渣が無いかを確認した。その結果、残渣は見られなかったが、パターン壁は85°未満でパターンは台形の形状になっていた。
液体吐出ヘッドの流路形状を観察したところ、流路形状は精細で形状の崩れなどは見られなかった。
以上の実施例、比較例について評価を行った結果を表1に示すとともに評価基準を下に記載する。
(評価基準)
垂直性:流路パターンの底部角θ(側壁パターン側と基板とが成す角)
で評価。
△:θ<85°
○:85°≦θ<90°
◎:θ≒90°
現像性:流路パターンの外観を観察して評価。
○:パターン表面に若干凹凸が見られる場合があるが、基板上に残渣が無い。
◎:パターン表面に凹凸は見られず、基板上に残渣も無い。
流路の形状については、全ての実施例、比較例ともに良好であり、流路形成部材を被覆しても流路パターンの形状の崩れはなかったと考えられる。
表1に示される垂直性の評価結果から、PMIPKは、PMIPK とPMMAとの総和に対して50重量パーセント以上70重量パーセント以下であることが好ましいことが伺える。
また、現像性の評価結果から、PMMAを形成するためのMMAとMAAとの比率について、MAAは、MMAとMAAの和に対して20重量パーセント以下の割合で用いられることが好ましいことが伺える。実施例2、6に関しては、MAAの濃度が20重量パーセント以下であり、同濃度が30重量パーセントであり、PMIPKとPMMAとの比が同じでの実施例7と比較して現像速度が適切に抑えられ、良好な現像性が得られていると考えられる。また、実施例6は、実施例8とMMAとMAAとの比が同じであるが、PMMAの割合が小さく、溶媒への溶解性が適切に高められ、現像性が特に良好であったと考えられる。
1 基板
2 エネルギー発生素子
3 密着向上層
4 型
5 流路壁部材
6 吐出口

Claims (5)

  1. 液体を吐出する吐出口と連通する液体の流路の壁を有する流路壁部材を備えた液体吐出ヘッドの製造方法において、
    ポリメチルイソプロペニルケトンと、メタクリル酸とメタクリレートとの共重合体と、の混合物を含む層を基板上に設ける工程
    前記混合物を含む層に対して、250nm以上の波長のみの光を用いて露光を行った後に現像を行い、前記層から前記流路の型を形成する工程と、
    前記流路壁部材となる層を、前記型を被覆するように前記基板上に設ける工程と、
    前記型を除去して前記流路を形成する工程と、
    を有し、前記混合物には、前記ポリメチルイソプロペニルケトンと前記共重合体との重量の総和に対して、50重量パーセント以上70重量パーセント以下の割合で前記ポリメチルイソプロペニルケトンが含まれることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記共重合体は、前記メタクリル酸の重量と前記メタクリレートの重量との総和に対して、20重量パーセント以下の割合で前記メタクリル酸が使用されて形成されたものであることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記型の厚さは、10μm以上25μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記共重合体の分子量が10000以上50000以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記混合物には、前記ポリメチルイソプロペニルケトンと前記共重合体との重量の総和に対して、15重量パーセント以上50重量パーセント以下の割合で共重合体が含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
JP2009146930A 2009-06-19 2009-06-19 液体吐出ヘッドの製造方法 Expired - Fee Related JP5553538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146930A JP5553538B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 液体吐出ヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146930A JP5553538B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 液体吐出ヘッドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011000825A JP2011000825A (ja) 2011-01-06
JP5553538B2 true JP5553538B2 (ja) 2014-07-16

Family

ID=43559201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009146930A Expired - Fee Related JP5553538B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 液体吐出ヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5553538B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3143307B2 (ja) * 1993-02-03 2001-03-07 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP4180844B2 (ja) * 2002-06-06 2008-11-12 昭和電工株式会社 硬化性難燃組成物、その硬化物及びその製造方法
JP4533256B2 (ja) * 2004-06-28 2010-09-01 キヤノン株式会社 微細構造体の製造方法および液体吐出ヘッドの製造方法
US20080292993A1 (en) * 2006-12-22 2008-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Photo-cationic polymerizable epoxy resin composition, liquid discharge head, and manufacturing method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011000825A (ja) 2011-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5279476B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP4834426B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP5279686B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP5084630B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法、構造体およびその製造方法
JP4095368B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの作成方法
JP2009119650A (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP5111544B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2012158189A (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP5653181B2 (ja) 親水被膜の形成方法および親水被膜、ならびにインクジェット記録ヘッドの製造方法およびインクジェット記録ヘッド
JP6000715B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2010131954A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP5783854B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法、および液体吐出ヘッド
JP2008100514A (ja) インクジェット記録ヘッド及びその製造方法
JP2005125619A (ja) 液体噴射記録ヘッド及びその製造方法
JP2007216415A (ja) 液体噴射記録ヘッド、およびその製造方法
JP5553538B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP5743637B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2021024276A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド
JP5414499B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2006110910A (ja) インクジェット記録ヘッド及びその製造方法
JP6132652B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP4164321B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド、およびインクジェット記録装置
JP2010208023A (ja) インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド
JP2005125577A (ja) 液体噴射記録ヘッド及びその製造方法
JP2009226845A (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法及び微細構造体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140527

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5553538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees