JP5546049B2 - 剥離治具及び剥離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス式の微細構造転写成形装置に使用される微細構造体が転写成形された被成形体を、これが付着したスタンパ、上金型又は下金型(付着基体)から剥離する剥離治具及び剥離方法に関する。
上金型と下金型との協働により被成形体に微細構造を転写成形するプレス式の微細構造転写成形装置は、高い成形能力を有しており広く使用されている。例えば、プレス式の微細構造転写成形装置を使用して微細構造を有する光学素子、マイクロ化学チップ等が製造されている。このようなプレス式の微細構造転写成形装置は、スタンパ、下金型、上金型等に微細構造が刻まれており、この微細構造が被成形体に押圧されて転写成形されるようになっている。
上記のようなプレス式の微細構造転写成形装置においては、被成形体はそのガラス転移温度以上に加熱された状態で転写成形が行われ、その後、転写成形された被成形体をそのガラス転移温度以下の温度に冷却してスタンパ等の付着基体から剥離しなければならない。この剥離は容易でなく、被成形体を付着基体から剥離するときに微細構造に損傷を生じさせるという問題がある。一方、被成形体が容易に剥離できる程度に被成形体と付着基体との付着力が低下するまで金型温度を下げるならば、生産性が悪くなるという問題があり、さらに、被成形体と金型の熱収縮量の差が大きくなって微細構造に損傷を生じさせるという問題もある。
このような転写成形された被成形体を付着基体から剥離する際の問題を解決するために、被成形体と付着基体に関する付着力の温度依存性や熱収縮の差を利用した各種の提案がなされている。例えば、特許文献1に、成形型によって光学物品を製造する光学物品の製造方法において、前記成形型より前記光学物品を離型するに際し、前記成形型と前記光学物品との接合部に局所的な温度差を与えて該接合部を局所的に剥離し、該局所的な温度差による剥離域を順次拡大させて全域の離型を行い、光学物品を製造することを特徴とする光学物品の製造方法が提案されている。
特許文献2に、スタンパに形成された微細構造を成形部材に転写する転写方法であって、該スタンパの該微細構造を該成形部材に押圧して、前記微細構造を前記成形部材に転写し、前記スタンパの前記微細構造を、前記成形部材のガラス転移点以下の温度において冷却及び加熱を繰り返すことにより、前記スタンパからの前記成形部材の離型を促進することを特徴とする転写方法が提案されている。
特許文献3に、光ディスクの成形方法において、樹脂成形品を成形後金型より剥離する際に、スタンパ側より、成形品にブローすることによって発生する基板収縮を利用して剥離することを特徴とする光ディスクの成形方法が提案されている。
特許文献4に、被成形体と付着基体に関する付着力の温度依存性や熱収縮の差の利用と、エアブローによる剥離の促進に加え、さらに付着基体を変形させて被成形体の剥離を促進させようとする方法が提案されている。すなわち、重合コンタクトレンズ製品をコンタクトレンズモールド部材から取り出す方法であって、重合コンタクトレンズ製品と接触しているコンタクトレンズモールド部材の一部分を圧縮するステップと、ガスを前記重合コンタクトレンズ製品の方へ差し向けて前記コンタクトレンズモールド部材の前記一部分からの前記重合コンタクトレンズ製品の分離を容易にするステップとを有する、方法が提案されている。
特許文献5には、バネ力を利用して微細構造体を付着基体から機械的に剥離させる機構を設け、熱的及び機械的な力を利用して剥離を行うプレス式の微細構造転写成形装置が提案されている。すなわち、プレス固定部とプレス可動部とを有し、前記プレス固定部と前記プレス可動部との間に載置された被成形物に所望のパターンが形成されたスタンパを押し付けて熱転写する熱転写プレス成形装置において、前記プレス固定部と前記プレス可動部の少なくとも一方に、前記スタンパを装着可能なスタンパ保持部を有し、前記スタンパ保持部は、前記スタンパに接触する熱転写後の前記被成形物を前記スタンパから離れる方向に押出可能なノックアウトピンを備え、前記ノックアウトピンは、前記被成形物を押出可能な位置の近傍において空気噴出し可能なエアー噴出し部を有する熱転写プレス成形装置が提案されている。
特許文献6には、付着基体に付着した被成形体の縁部に空気を吹き付けることにより、微細構造が転写成形された被成形体を付着基体から剥離する際の剥離の部分やその剥離の順序を制御し、転写成形された微細構造に損傷を与えることなく迅速に被成形体を付着基体から剥離することができる剥離治具が提案されている。
特開2002-59440号公報 特開2009-274237号公報 特開2007-242090号公報 特開2007-320315号公報 特開2008-254353号公報 特開2012-35447号公報
しかし、被成形体と付着基体に関する付着力の温度依存性や熱収縮の差を利用して被成形体を付着基板から剥離する方法は、被成形体及び付着基板に局所的な熱勾配を与えることを特徴としており、本来剥離させたい部分やその剥離の順序を制御するのが容易でなく、被成形体の微細構造に局部的な損傷を与える恐れがあるという問題がある。
さらに、特許文献1又は2に記載の剥離方法は、剥離に時間を要するという問題がある。特許文献3に記載の剥離方法は被成形体の付着部分へのエアブローによる剥離の促進、特許文献4に記載の剥離方法はさらに付着基体の変形による剥離促進が期待できるという利点があるが、なお一層転写成形された微細構造に損傷を与えることなく迅速に剥離を行うことができる剥離方法が求められている。
特許文献5に記載の熱転写プレス成形装置は、被成形体と付着基体に関する付着力の温度依存性や熱収縮の差の利用、被成形体の付着部分へのエアブローによる剥離の促進、バネ力の利用による剥離の促進等により被成形体の付着基体からの剥離を迅速に行うことができる利点がある。しかし、バネ力が被成形体のノックアウトピン当接部に一律に作用するために、剥離する部分やその剥離の順序を制御するのが容易でなく、剥離が始まったとき又剥離が進行したときにその剥離の形態によりバネ力のバランスが崩れ、転写成形された微細構造に局部的な損傷が生じやすくなるという問題がある。また、金型ごとにノックアウトピン及びその作動機構を設けなければならないという問題がある。さらに、スタンパ等にノックアウトピン用の穴を設けなければならず、その穴部に被成形体用の樹脂が入り込んでノックアウトピンの作動を妨げ製品品質が損なわれるという問題がある。金型設計においては製品形状、ノックアウトピンの配列等を考慮しなければならず、コスト上の問題から製造可能な対象製品が限定され、また、多種少量生産が困難であるという問題がある。
また、被成形体はますます薄いものが求められており、微細構造がより微細化・複雑化したものが求められている。このため、薄い被成形体の微細構造を損傷させないで剥離することが困難になっている。特許文献6に記載の方法は、被成形体を把持して付着基体から剥離するためには一定の大きさ(面積)以上を把持しなければならず、薄い被成形体の微細構造を損傷させることなく付着基体から安全に剥離することが必ずしも容易でないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、薄い被成形体であっても微細構造が転写成形された被成形体の微細構造に損傷を与えることなく、被成形体を迅速かつ安全に付着基体から剥離することができる剥離治具及び剥離方法を提供することを目的とする。
本発明に係る剥離治具は、微細構造を有するスタンパが設けられた一対の上金型及び下金型を有するプレス式の微細構造転写成形装置により、前記微細構造が転写成形された被成形体をこれが付着したスタンパ、上金型又は下金型から剥離する剥離治具であって、前記被成形体の縁部を挟み込むはさみ手段と、そのはさみ手段を被成形体が付着したスタンパ、上金型又は下金型から引き離すはがし手段と、前記スタンパ、上金型又は下金型から剥離された被成形体を取り受け、回収する回収手段と、を有する。
上記発明において、はさみ手段は、被成形体の縁部に接触する片面又は両面にゴム部材が設けられているのがよい。
また、被成形体の縁部に空気を吹き付ける空気噴射手段を有するのがよい。空気噴射手段は、さらに、被成形体の中央部に空気を吹き付けるものとすることができる。
また、被成形体は、その縁部にはさみ手段に挟み込まれる張出部が設けられているのがよい。
本発明に係る剥離方法は、微細構造を有するスタンパが設けられた一対の上金型及び下金型を有するプレス式の微細構造転写成形装置により、前記微細構造が転写成形された被成形体をこれが付着したスタンパ、上金型又は下金型から剥離する剥離方法であって、前記被成形体に微細構造が転写成形された後に、前記上金型又は下金型を冷却して被成形体の冷却・固化を行うとともに、その被成形体の付着基体とする上金型、スタンパ又は下金型の何れかにその被成形体が付着するように付着力を調整して上下金型を開く段階と、前記上金型又は下金型の冷却により前記付着基体に付着した被成形体を冷却しつつ、その被成形体の縁部を挟み込む段階と、前記挟み込んだ被成形体の縁部から次第に引きはがし、その被成形体のピール剥離をする段階と、完全にピール剥離された被成形体を取り受け、回収する段階と、を有している。
上記剥離方法の発明において、ピール剥離する際に、剥離部分に空気を吹き付けるようにするのがよい。
本発明によれば、転写成形された被成形体が薄いものであってもその微細構造に損傷を与えることなく迅速に被成形体を付着基体から剥離することができる。また、本発明に係る剥離治具は、特に金型に工作を施さないのでプレス式の微細構造転写成形装置に容易に併設することができる。さらに、本発明に係る剥離治具は、その動作位置やストロークを調整することにより、様々な厚みや大きさの成形品についても対応することができる。
プレス式の微細構造転写成形装置により被成形体に微細構造が転写成形される様子を示す説明図である。 本発明に係る剥離治具を示す模式図である。 被成形体のピール剥離の状態、および、ピール剥離された被成形体を受け取る状態を示す説明図である。 本発明に係る剥離方法における金型の冷却、空気噴射及び挟み込み動作のタイムチャートの例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。図1は、プレス式の微細構造転写成形装置により、スタンパに設けられた微細構造を被成形体に転写成形する様子を示す。図2は、本発明に係る剥離治具の例を示す。本剥離治具は、プレス式の微細構造転写成形装置により転写成形された被成形体をこれが付着したスタンパ、上金型又は下金型から剥離するのに使用される。
転写成形は、図1(a)に示すように、下金型1に設けられたスタンパ2に溶融樹脂8を塗布した後に上金型5を閉じ、その後上金型5及び下金型1を冷却することにより行われる。そして、スタンパ2の微細構造2aが転写成形された被成形体が形成される。被成形体を剥離するには、転写成形後上下金型を開くときに、被成形体の剥離操作がしやすい上金型、スタンパ又は下金型の何れかを付着基体として定め、被成形体が必ずその付着基体に付着された状態で上下金型が開かれるようにするのがよい。これにより、剥離操作を機械的に行うことができるようになり、作業効率を高めることができる。
図1の例は、図1(b)に示すように、被成形体9がスタンパ2から剥離されるとともに、上金型5の鏡面板6に付着した状態で上下金型が開かれるようになっている。すなわち、鏡面板6が付着基体になっている。このように、被成形体9を付着基体に付着させた状態で上下金型が開かれるようにするには、例えば、上下金型を冷却する際に、鏡面板6の温度をスタンパ2の温度より高くすることにより、被成形体9の鏡面板6との付着力をスタンパ2との付着力より大きくし、図1(b)に示すように鏡面板6に付着した状態で上下金型が開かれるようにする。このような付着力の調整は、上金型、スタンパ又は下金型の付着力を調整する処理、例えばプラズマ放電照射処理や光オゾン法処理などにより行うこともできる。なお、微細構造は、下金型や上金型それ自体に設けることができ、下金型及び上金型の両者に微細構造を有するスタンパを設けることができる。このような場合は、微細構造の形状によってそれぞれの付着力に大小が生じるのでその大小によって付着基体を定めることもできる。
本発明においては、以下に説明する剥離治具による被成形体の挟み込みを容易にするため、図1(b)に示すように、被成形体9の縁部に張出部9aを設けるのがよい。この張出部9aは、剥離治具が挟み込むのに好適な部位、形状とすることができ、必ずしも鏡面板6から外部に突出した形態にしないこともできる。例えば、鏡面板6に切りかけがあるような場合は、その部分を張出部相当部分にすることができる。なお、被成形体9の張出部9aは、被成形体9の剥離が完了した後、被成形体9を移送や保管等する場合に有効に機能する。張出部9aのみをコンベアなどの搬送面に接触させることにより、被成形体9の微細構造部分を非接触で移送又は保管をすることができるからである。
本剥離治具10は、図2に示すように、基台11を有し、基台11には支持台12及び支持部材13が設けられている。そして、基台11にはアクチュエータ15が設けられ、このアクチュエータ15により、基台11すなわち剥離治具10の全体を上下動させ、あるいは、作業域又は作業域外に移動させることができる。
基台11上にはロッド22を介して開閉アクチュエータ23により左右に開閉する開閉枠21が設けられ、開閉枠21には突当てアクチュエータ25により上下動する突当て部材28が設けられている。突当て部材28の先端部は、ゴム部材が設けられている。そして、突当て部材28に対向するように開閉枠21の頂部に受け部材27が設けられている。この受け部材27は、図2(b)に示すように、被成形体9の張出部9aの両端部に設けられている。突当てアクチュエータ25の作動により、受け部材27と突当て部材28が協働して被成形体9の張出部9aを挟み込むことができる。被成形体9の張出部9aに多少の凹凸があっても、突当て部材28に設けたゴム部材の弾性力、摩擦力により被成形体9の張出部9aを確実に挟み込むことができる。
また、本剥離治具10には、被成形体9の縁部に空気を吹き付けることができる空気噴射手段30を有する。空気噴射手段30は、エアコンプレッサ(図示せず)により、ノズル35(35A、35B)から空気を噴射することができるようになっている。ノズル35Aは被成形体9の縁部に空気を噴射することができ、ノズル35Bは被成形体9の中央部に空気を噴射することができる。また、ノズル35A及びノズル35Bの噴射は、それぞれ独自に制御することができるようになっている。
この剥離治具10は、以下のように使用される。転写成形された被成形体が図1に示すように付着基体に付着された状態で上下金型が開かれたとき、本剥離治具10が、作業域外から被成形体の下部の作業域に挿入され、剥離操作が開始される。剥離操作は、図3(a)に示すように先ず、空気噴射手段30により被成形体9の縁部に空気を吹き付けるのがよい。これにより、被成形体9の縁部からの剥離が促進される。
次に、開閉アクチュエータ23を作動させて開閉枠21を開き、アクチュエータ15を作動させて受け部材27の高さを、受け部材27の下面が被成形体9の張出部9aの上面に来るように制御する。そして、開閉アクチュエータ23と突当てアクチュエータ25を作動させ、図3(b)に示すように、開閉枠21を閉じるとともに受け部材27と突当て部材28により張出部9aが挟み込まれるようにする。すなわち、本例の場合は、アクチュエータ15、開閉アクチュエータ23と突当てアクチュエータ25、受け部材27及び突当て部材28により被成形体9の縁部を挟み込むはさみ手段が構成される。
次に、図3(c)に示すように、アクチュエータ15を作動させて張出部9aを挟み込んだ受け部材27と突当て部材28を下方に移動させ、張出部9aを付着している付着基体(上金型5又は鏡面板6)から引きはがす。この引きはがしは、ピール剥離が行われるようにアクチュエータ15の速度が制御される。すなわち、本例の場合は、被成形体9の張出部9aを挟み込んだ受け部材27と突当て部材28と、それらを付着基体から引きはがす方向に移動させるアクチュエータ15とによりはがし手段が構成される。なお、ピール剥離中においても、付着基体と剥離された被成形体9との間に空気が噴射されるように空気噴射を行うのがよい。これにより被成形体9の剥離が促進される。また、被成形体9の中央部にも空気を噴射すると、さらに剥離が促進される。
被成形体9が付着基体から完全に剥離されると、図3(d)に示すように、被成形体9は張出部9aが受け部材27及び突当て部材28に挟み込まれた状態で支持部材13に支持される。支持部材13は、完全に剥離された被成形体9が損傷しない程度の大きさ及び高さ位置になっており、被成形体9のサイズや材質等により適切な寸法が選ばれる。支持部材13を設けないで、剥離された被成形体9を支持台12の頂部で支持するようにすることもできる。このように被成形体9が支持され取り受けられた後、剥離治具10はアクチュエータ15を作動させて作業域外に移送され、被成形体9は完成品として回収される。すなわち、本例の場合は、剥離された被成形体9を挟み込む受け部材27及び突当て部材28と、支持部材13とアクチュエータ15により、回収手段が構成される。
上記剥離操作におけるタイムチャートを図4に示す。図4に示すように、上下金型の冷却により転写成形が終わると、上下金型が開かれて剥離治具が被成形体の下部に挿入される。そして、被成形体の縁部及び中央部に空気噴射が行われ、ピール剥離操作が開始される。剥離が完了すると、剥離された被成形体は張出部が挟み込まれた状態で支持部材に支持され、作業域外に移送され回収されるとともに、次のサイクルが開始される。なお、被成形体の縁部又は中央部への空気吹きつけを行わないようにすることもできる。また、図4における縁部と中央部の空気噴射圧の大きさは説明のためであり、実際のそれぞれの空気噴射圧を示すものではない。
以上、本剥離治具10について説明した。本剥離治具10によれば、薄くて剥離しにくい被成形体の剥離を安全かつ迅速に行うことができる。本発明に係る剥離治具は、上記の実施例に限定されない。例えば、被成形体の張出部を挟み込むはさみ手段は、受け部材と突当て部材がともに上下動可能な構成であってもよい。また、受け部材と突当て部材は、被成形体の張出部の両端部を挟み込む形態でなくても、一つの受け部材と一つの突当て部材により挟み込むようにしてもよい。また、ピール剥離操作をする場合に、張出部を挟み込んだ受け部材と突当て部材を金型の中心方向に移動させるようにすることもできる。
図1に示す剥離治具からなる剥離治具を使用して被成形体の製造試験を行った。剥離は、上記ピール剥離により行った。被成形体の樹脂材料は、東洋スチレン株式会社製スチレン系樹脂(GPPS)を用いた。転写成形された被成形体のサイズは、102×133mmで厚さ500μmであった。スタンパに設けた微細構造は、線幅30μmと線幅10μmの格子形状であった。鏡面板のサイズは、102×128.6mmであった。被成形体の鏡面板からの突出長さ(張出部の長さ)は、2〜5mmであった。転写成形は上金型の温度が155℃、下金型の温度が155℃、加圧力が9.9MPaで行った。上記条件により、1日当たり7時間の転写成形及び剥離を行って330枚の被成形体を製造し、6日間継続した。製造した被成形体は、すべて良好な品質を有しており、剥離において何らの問題も生じなかった。
1 下金型
2 スタンパ
2a 微細構造
5 上金型
6 鏡面板
8 溶融樹脂
9 被成形体
9a 張出部
10 剥離治具
11 基台
12 支持台
13 支持部材
15 アクチュエータ
21 開閉枠
22 ロッド
23 開閉アクチュエータ
25 突当てアクチュエータ
27 受け部材
28 突当て部材
30 空気噴射手段
35、35A、35B ノズル

Claims (7)

  1. 微細構造を有するスタンパが設けられた一対の上金型及び下金型を有するプレス式の微細構造転写成形装置により、前記微細構造が転写成形された被成形体をこれが付着したスタンパ、上金型又は下金型から剥離する剥離治具であって、
    前記被成形体の縁部を挟み込むはさみ手段と、そのはさみ手段を被成形体が付着したスタンパ、上金型又は下金型から引き離す引離速度を制御する速度調整手段を設けたはがし手段と、
    前記スタンパ、上金型又は下金型から剥離された被成形体を取り受け、回収する回収手段と、を有する剥離治具。
  2. はさみ手段は、被成形体の縁部に接触する片面又は両面にゴム部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の剥離治具。
  3. 被成形体の縁部に空気を吹き付ける空気噴射手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の剥離治具。
  4. 空気噴射手段は、さらに、被成形体の中央部に空気を吹き付けることができるものであることを特徴とする請求項3に記載の剥離治具。
  5. 被成形体は、その縁部にはさみ手段に挟み込まれる張出部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の剥離治具。
  6. 微細構造を有するスタンパが設けられた一対の上金型及び下金型を有するプレス式の微細構造転写成形装置により、前記微細構造が転写成形された被成形体をこれが付着したスタンパ、上金型又は下金型から剥離する剥離方法であって、
    前記被成形体に微細構造が転写成形された後に、前記上金型又は下金型を冷却して被成形体の冷却・固化を行うとともに、その被成形体の付着基体とする上金型、スタンパ又は下金型の何れかにその被成形体が付着するように付着力を調整して上下金型を開く段階と、
    前記上金型又は下金型の冷却により前記付着基体に付着した被成形体を冷却しつつ、その被成形体の縁部を挟み込む段階と、
    前記挟み込んだ被成形体の縁部から次第に引きはがし、その被成形体のピール剥離をする段階と、
    完全にピール剥離された被成形体を取り受け、回収する段階と、を有してなる剥離方法。
  7. ピール剥離をする際に、剥離部分に空気を吹き付けるようにすることを特徴とする請求項6に記載の剥離方法。
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