JP5544732B2 - 連続焼成炉および製造システム - Google Patents

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本発明は、例えばフェライト磁石のようなセラミックス等を製造するために用いられる連続焼成炉およびこの連続焼成炉を用いた製造システムに関する。
例えば、フェライト磁石は、フェライト粒子からなる材料粉末を磁場中で金型を用いて圧縮成形して得られた成形体を焼結することで製造される。この成形体の焼結には、複数の成形体が搭載されたセッタを、炉内を所定速度で連続的に搬送させながら焼成する連続焼成炉が用いられる。例えば、特許文献1には、このような連続焼成炉に関する技術が開示されている。すなわち、焼成炉の入口側から徐々に昇温し(加熱部)、中央部(焼成に必要な最高温度部)を過ぎると、徐々に降温させる(冷却部)ように構成されている。
特開2006−306703号公報
しかしながら、フェライト磁石のようなセラミックス等の成形体を特許文献1等に開示される連続焼成炉で焼成する場合、緩やかに冷却を行わないと、焼成後の製品に関して、割れ、変形が発生しやすく、その後の研磨加工工程においても、変形によるカケ、研磨不良、製品の強度不足による割れ等が発生しやすいため、焼成時間が長くかかり、生産効率向上の妨げとなっていた。
図6は、従来の連続焼成炉の構成例を示す概略縦断側面図であり、図7は、その一部A部分を拡大して示す拡大図である。従来の連続焼成炉100は、概略的には、断熱材からなる炉内に、搬入側から搬出側に向けて、加熱部110と焼成に必要な最高温度部120と冷却部130とが順に配設され、これら加熱部110と最高温度部120と冷却部130との中央部を通るように設定された搬送路140に従い、それぞれセッタ150に搭載された複数のフェライト磁石用の成形体151を連続的に搬送させて焼成するように構成されている。ここで、搬送路140は、例えば複数のセッタ150を順次受け渡し搬送可能な等間隔で配設されて、例えば、共通のモータにより回転駆動される多数の搬送ローラ141を備えるローラハース方式として構成されている。
搬入側に位置する加熱部110は、断熱材からなる複数の隔壁111により搬送方向に対して仕切り形成された小部屋状の複数の加熱ゾーン112を有する。各加熱ゾーン112内の上下には、個別に温度制御可能なヒータ113が設けられている。これにより、加熱部110の各ヒータ113は、搬入側に位置する加熱ゾーン112から内部側に位置する加熱ゾーン112に向けて徐々に昇温するように所望の加熱温度プロファイルに従って制御され、最奥部側の加熱ゾーン112が、成形体151の焼成に必要な最高温度となる最高温度部120とされる。最高温度部120の温度は、フェライト磁石用の成形体151の場合であれば、例えば1250〜1350℃程度となるように設定される。
一方、搬出側に位置する冷却部130は、断熱材からなる隔壁131によりバッファゾーン132と冷却ゾーン133とに二分されている。冷却ゾーン133内には、冷却空気を噴出させる複数の冷却ノズル134が設けられている。バッファゾーン132は、過冷却による最高温度部120の温度低下を避けるために最高温度部120と冷却ゾーン133との間の緩衝部屋を構成するもので、冷却ノズルは設けられていない。
このような従来の連続焼成炉100の冷却部130の冷却性能を検討したところ、図8に示すような結果が得られたものである。まず、バッファゾーン132と冷却ゾーン133とに二分する隔壁131前後の温度変化が、−55℃/minと急勾配となっている。この結果、成形体151に急峻な冷却によるヒートショックを与えてしまい、焼成後の成形体151に関して、割れ、変形等が発生し、その後の研磨加工工程で、製品の強度不足による割れ、変形による搬送中のカケ、研磨不良等が発生したものである。また、冷却ゾーン133内の冷却温度勾配は、−10℃/min程度が限界であり、なだらか過ぎて、成形体151の冷却処理(したがって、焼成処理全体)の時間が長くかかってしまうものである。この結果、所望の温度まで冷却させるために冷却部130の長さを長くする必要があり、連続焼成炉100の炉長が極めて長くなってしまい、成形機や加工機に比べてかなり大型の設備になる。これらの原因は、冷却温度プロファイルを最適化できないためである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、冷却温度プロファイルを最適化することができる連続焼成炉および製造システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる連続焼成炉は、搬入側から搬出側に向けて順に配設された加熱部と焼成に必要な最高温度部と冷却部とを通る搬送路に従い複数の被焼成物を連続的に搬送させて焼成する連続焼成炉であって、前記冷却部は、複数の隔壁により搬送方向に対して仕切り形成されて前記被焼成物の搬送速度に合わせて個別に冷却温度プロファイルの制御が可能な複数のゾーンを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記冷却部は、前記ゾーン毎に、冷却空気を噴出させる冷却ノズルを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記冷却ノズルは、冷却空気の噴出方向が、前記各ゾーンの搬入側に位置する前記隔壁と前記搬送路との間の隙間へ向けた方向に設定されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記ゾーンを形成する前記隔壁は、前記搬送路を挟んで上下両方に設けられ、前記冷却ノズルは、前記ゾーン毎に前記搬送路を挟んで上下両方に設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記搬送路と該搬送路の下側に位置する前記隔壁との間に隙間があることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記各冷却ノズルは、冷却空気の噴出量が調節自在であり、搬入側のゾーン内の前記冷却ノズルほど冷却空気の噴出量が少なく、搬出側のゾーン内の前記冷却ノズルほど冷却空気の噴出量が多くなるように調節されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記複数のゾーンのうち、搬入側に位置する2以上の一部の前記ゾーンは、バッファゾーンとして設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記冷却部は、前記加熱部および前記最高温度部に対して、搬送方向における単位長さ当りの断面積が大きく形成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる連続焼成炉は、上記発明において、前記冷却部の搬入側寄りのゾーン内の余熱を吸引して前記加熱部内の搬入側寄り位置に供給する余熱回収部を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる製造システムは、成形機と、該成形機で成形された成形体を被焼成物として焼成する上記発明のいずれか一つに記載の連続焼成炉と、該連続焼成炉で焼成された前記成形体に対して所望の加工を施す加工機と、これら成形機と連続焼成炉と加工機との間で前記成形体を搭載したセッタを順次連続的に搬送させるセッタ搬送手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、冷却部は、複数の隔壁により搬送方向に対して仕切り形成されて被焼成物の搬送速度に合わせて個別に冷却温度プロファイルの制御が可能な複数のゾーンを有するので、急峻すぎる冷却温度勾配やなだらか過ぎる冷却温度勾配をなくして、より短時間でより均一冷却が可能となるように、冷却温度プロファイルを最適化することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる連続焼成炉の構成例を示す概略縦断側面図である。 図2は、図1の一部B部分を拡大して示す拡大図である。 図3は、本実施の形態にかかる連続焼成炉の冷却特性を示す特性図である。 図4は、従来の連続焼成炉と対比して冷却勾配の違いによる不良率の比較例を示す説明図である。 図5は、本発明の実施の形態にかかる製造システムの構成例を示す概略平面図である。 図6は、従来の連続焼成炉の構成例を示す概略縦断側面図である。 図7は、図6の一部A部分を拡大して示す拡大図である。 図8は、図6の連続焼成炉の冷却特性を示す特性図である。
以下、本発明にかかる連続焼成炉および製造システムを実施するための形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかかる連続焼成炉の構成例を示す概略縦断側面図であり、図2は、その一部B部分を拡大して示す拡大図であり、図3は、本実施の形態にかかる連続焼成炉の冷却特性を示す特性図である。
本実施の形態の連続焼成炉1は、概略的には、断熱材により細長く形成された炉内に、搬入側から搬出側に向けて、加熱部10と製品の特性を得るために必要な最高温度部20と冷却部30とが順に配設され、これら加熱部10と最高温度部20と冷却部30との中央部を通るように設定された搬送路40に従い、それぞれプレート状のセッタ50に搭載された複数のフェライト磁石用の成形体51を被焼成物として連続的に搬送させて焼成するように構成されている。なお、本実施の形態では、被焼成物がフェライト磁石用の成形体51の例で説明するが、被焼成物としては、このような成形体51に限らず、これ以外のセラミックス、その他の物に関しても同様に適用可能である。
ここで、搬送路40は、例えば複数のセッタ50を順次受け渡し搬送可能な等間隔で配設されて、例えば、共通のモータにより回転駆動されるSiC、ムライト、金属等を使用した複数の搬送ローラ41を備えるローラハース方式として構成されている。これにより、成形体51は、連続焼成炉1内を所定の搬送速度で搬送される。なお、この搬送速度は、成形体51の種類に応じて変更可能に構成されている。また、搬送路40は、ローラハース方式に限らず、例えば油圧押出方式のプッシャ炉として構成されていてもよい。要は、複数の成形体51が、同じ搬送条件で加熱部10、最高温度部20、冷却部30内をそれぞれ搬送されるものであればよい。
搬入側に位置する加熱部10は、断熱材からなる複数の隔壁11により搬送方向に対して仕切り形成された小部屋状の複数の加熱ゾーン12を有する。各加熱ゾーン12内の上下には、個別に温度制御可能なヒータ13が設けられている。これにより、加熱部10の各ヒータ13は、搬入側に位置する加熱ゾーン12から内部側に位置する加熱ゾーン12に向けて徐々に昇温するように所望の加熱温度プロファイルに従って制御され、最奥部側の加熱ゾーン12が、成形体51の焼成に必要な最高温度となる最高温度部20とされる。最高温度部20の温度は、フェライト磁石用の成形体51の場合であれば、例えば1250〜1350℃程度となるように設定される。また、加熱部10は、この加熱部10で生ずる脱バイガスを排気させるためのガス排気部14を備えている。
また、本実施の形態の連続焼成炉1は、炉内雰囲気の流れの制御及び省エネルギーを目的とした余熱回収部60を備える。この余熱回収部60は、冷却部30の搬入側寄りのゾーン32と加熱部10の搬入側寄りに位置する加熱ゾーン12とを外部で連結して、冷却部30のゾーン32の余熱を吸引して加熱部10の加熱ゾーン12内に供給するためのものである。冷却部30内で最高温度部20に近く比較的温度が高い搬入側寄りのゾーン32の余剰な熱を吸引し、加熱部10内で比較的温度の低い搬入側寄りに位置する加熱ゾーン12内に供給することにより熱源(予熱)として使用することができ、省エネルギーになる。さらに、連続焼成炉1内では、冷却ノズル34による冷却風により炉内雰囲気が搬出側から搬入側に流れてしまい加熱部10の温度プロファイルが調整し難い。そのため、余熱回収部60により加熱部10の炉内雰囲気の流れを抑えることで、プロファイル調整が容易にできる。
一方、搬出側に位置する冷却部30は、全体的には、加熱部10(最高温度部20を含む)に対して、搬送方向における単位長さ当りの断面積が大きくなるように形成されている。すなわち、加熱部10(最高温度部20を含む)では、ヒータ13により発生した熱が逃げにくくて消費電力を抑えるために単位長さ当りの断面積を相対的に小さくするが、冷却部30にあっては、放熱空間を確保することで放熱しやすくするために単位長さ当りの断面積が相対的に大きく設定されている。また、冷却部30は、断熱材からなる複数の隔壁31により搬送方向に対して仕切り形成された小部屋状の複数のゾーン32を有する。各隔壁31は、搬送路40を挟んで上下両側に設けられている。そして、上側に位置する隔壁31の下端と搬送路40の上端(成形体51)との間に隙間33が設けられているとともに、下側に位置する隔壁31の上端と搬送路40の下端(搬送ローラ41)との間にも隙間33が設けられている。
ここで、本実施の形態においては、各ゾーン32は、ほぼ等間隔に形成されている。また、最高温度部20に隣接するゾーン32を除く、各ゾーン32内には図示しない冷却ファンにより吸い込まれた外気を冷却空気として噴出させる冷却ノズル34が設けられている。これら冷却ノズル34は、搬送路40を挟んで上下両方に設けられている。また、これら冷却ノズル34は、冷却空気の噴出方向に指向性を有するもので、各ゾーン32内において、搬入側に位置する隔壁31および搬送路40寄りの位置に配置されているとともに、搬入側に位置する隔壁31と搬送路40との間の隙間33に向けて冷却空気を噴出させるように噴出方向が設定されている。
また、各冷却ノズル34より噴出される冷却空気量は、冷却ファンのインバーター又は各冷却ノズル34と冷却ファンとの間に設けられた図示しない調節バルブにより、調節自在に構成されている。そして、搬入側(最高温度部20側)に位置するゾーン32内の冷却ノズル34ほど冷却空気の噴出量が少なく、搬出側に位置するゾーン32内の冷却ノズル34ほど冷却空気の噴出量が多くなるように、冷却空気の噴出量が調節されている。また、冷却部30を構成する複数のゾーン32のうち、搬入側(最高温度部20側)に位置する一部のゾーン、例えば2つのゾーン32a,32bは、バッファゾーンとして設けられている。最高温度部20直後のバッファゾーン32aは、過冷却による最高温度部20の温度低下を避けるために最高温度部20と冷却部30との間の緩衝部屋を構成するもので、冷却ノズルは設けられていない。また、次のバッファゾーン32bは、バッファゾーン32aの搬出側に位置する隔壁31前後での急峻な冷却温度勾配を緩和してなだらかにするための緩衝部屋を構成するもので、冷却ノズル34による冷却空気の噴出量が少なくなるように調節されている。
このようにして、本実施の形態では、細分化されたこれら複数のゾーン32は、冷却部30内を順次搬送される成形体51の搬送速度に合わせて個別に冷却温度プロファイルの制御が可能に構成されている。すなわち、本実施の形態の連続焼成炉1の冷却部30の冷却性能を検討したところ、図3に示すように全体的に約−25℃/minなる略均一勾配で冷却を行うように冷却温度プロファイルを最適化することができたものである。これにより、急峻すぎる冷却温度勾配やなだらか過ぎる冷却温度勾配がなくなり、より短時間でより均一な冷却が可能となったものである。
特に、本実施の形態では、冷却部30を隔壁31により仕切り形成された小部屋状の複数のゾーン32により細分化し、必要なゾーン32に冷却ノズル34を設けているので、冷却を適宜促進させることができる。さらには、これら冷却ノズル34による冷却空気の噴出量を調節自在として搬出側ほど噴出量が多くなるように調節しているので、最高温度部20に近いゾーン32bではバッファゾーンとして急冷却を防ぐとともに搬出側に近いゾーン32では冷却を一層促進させることができる。また、冷却ノズル34による冷却空気の噴出方向を各ゾーン32の搬入側に位置する隙間33に向けて設定しているので、各ゾーン32間の隙間33に高温側空気の入り込みを防止するエアーカーテンを形成することができ、冷却温度プロファイルを適正に維持しやすくなる。特に、各ゾーン32において搬送路40を挟んで上下両方に冷却ノズル34を設けるとともに、下側の隔壁31の上端と搬送路40との間にも隙間33を形成して冷却空気の流れを可能としているので、ゾーン32毎に冷却空気の噴出量を適正に調節しやすくなるとともに、各ゾーン32間でのエアーカーテンの役割も果たしやすくなる。
この結果、本実施の形態の連続焼成炉1によれば、成形体51に急峻な冷却によるヒートショックを与えることがなく、焼成後の成形体51に関して、割れ、変形等の発生が激減し、その後の研磨加工工程で、製品の強度不足による割れ、変形によるカケ、研磨不良等の発生も激減させることができたものである。図4は、図6等に示した従来の連続焼成炉と対比して冷却勾配(従来例は、−55℃/min、本実施の形態は、−25℃/min)の違いによる不良率の比較例を示す説明図である。
また、冷却部30内の冷却温度勾配を全体に亘って−25℃/minで略均一化することができ、なだらか過ぎることがないので、成形体51の冷却処理(したがって、焼成処理全体)の時間を、例えば1〜2時間程度に短縮させることも可能となる。この結果、所望の温度まで冷却させるために冷却部30の長さを従来に比して短くすることができ、連続焼成炉1を小型化することができる(例えば、炉長が4〜12m程度)。冷却部30の単位長さ当りの断面積が相対的に大きいことも、連続焼成炉1の小型化に寄与している。
このように小型化された連続焼成炉1を用いることで、例えばフェライト磁石を製造するための製造システムとしては、図5に示すような生産効率の向上する一貫ラインとして構築することができる。この製造システムは、成形機2と、この成形機2で成形された成形体51を被焼成物として焼成する連続焼成炉1と、この連続焼成炉1で焼成された成形体51に対して所望の加工、例えば研磨加工を施す加工機3と、これら成形機2と連続焼成炉1と加工機3との間で成形体51を搭載したセッタ50を順次連続的に搬送させる環状のセッタ搬送手段4とからなる。
成形機2は、搬入されたフェライト粒子からなる材料粉末を磁場中で金型を用いて圧縮成形することで成形体51を形成するもので、上記のように小型化された連続焼成炉1に合わせた成形能力を持つものが用いられている。なお、この成形機2による磁場成形工程が、材料粉末をスラリー状にして成形を行う湿式の場合には、成形機2と連続焼成炉1との間のセッタ搬送手段4上に、特許文献1中に示されるような乾燥炉5を配置し、成形された成形体51を乾燥炉5で乾燥させてから連続焼成炉1内に搬入させるようにすればよい。
前述したように、従来の連続焼成炉100にあっては、所望の温度まで冷却させるために冷却部130の長さを長くする必要があり、連続焼成炉100の炉長が極めて長くなってしまい、成形機や加工機に比べてかなり大型の設備になる。この場合、実際の量産においては、エネルギーコストを考慮すると、一度になるべくたくさんの成形体を入れて焼成を行うほうが低コストであると考えられるため、必然的に複数の成形機で成形された成形体を焼成炉に入れて一度に焼成を行うことになる。またこれに伴い、焼成後の成形体を再び複数の加工機に振り分けて加工を行うことにもなる。このため、成形体の成形機から焼成炉への移動、焼成炉から加工機への移動に時間がかかり、このことも生産効率向上の妨げとなっていた。この点、本実施の形態によれば、冷却温度プロファイルを最適化することにより、連続焼成炉1の炉長を短くして、小型化することが可能となり、図5に示したように一貫ラインとして生産効率を向上させる製造システムを構築することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、数個の隔壁31により数個のゾーン32を形成するようにしたが、形成するゾーン32の数は、焼成する被焼成物やその搬送速度等に応じて適宜設定すればよく、さらに細分化してもよい。
また、本実施の形態では、各ゾーン32を適宜大きさで略均等に形成し、冷却ノズル34から噴出させる冷却空気の噴出量等によって、各ゾーン32を被焼成物の搬送速度に合わせて個別に冷却温度プロファイルの制御を可能としたが、このような形態に限らない。例えば、冷却ノズル34から噴出させる冷却空気の噴出量を略均等とし、各ゾーン32の大きさ(長さ)を例えば搬入側から搬出側に向けて段階的に小さくなるようにしてもよい。或いは、各ゾーン32の大きさと冷却ノズル34から噴出させる冷却空気の噴出量との組合せによって個別に冷却温度プロファイルの制御を可能としてもよい。さらには、細分化される各ゾーン32の大きさのみを適宜変えるようにしてもよい。
また、本実施の形態の連続焼成炉1は、ヒータ13を用いた電気炉の例で説明したが、ガス炉であっても同様に適用可能である。
1 連続焼成炉
2 成形機
3 加工機
4 セッタ搬送手段
10 加熱部
20 最高温度部
30 冷却部
31 隔壁
32 ゾーン
32a,32b バッファゾーン
33 隙間
34 冷却ノズル
40 搬送路
50 セッタ
51 成形体
60 余熱回収部

Claims (8)

  1. 搬入側から搬出側に向けて順に配設された加熱部と焼成に必要な最高温度部と冷却部とを通る搬送路に従い複数の被焼成物を連続的に搬送させて焼成する連続焼成炉であって、
    前記冷却部は、複数の隔壁により搬送方向に対して仕切り形成されて前記被焼成物の搬送速度に合わせて個別に冷却温度プロファイルの制御が可能な複数のゾーンを有し、
    前記冷却部は、前記ゾーン毎に、冷却空気を噴出させる冷却ノズルを有し、
    前記各冷却ノズルは、冷却空気の噴出量が調節自在であり、搬入側のゾーン内の前記冷却ノズルほど冷却空気の噴出量が少なく、搬出側のゾーン内の前記冷却ノズルほど冷却空気の噴出量が多くなるように調節されていることを特徴とする連続焼成炉。
  2. 前記冷却ノズルは、冷却空気の噴出方向が、前記各ゾーンの搬入側に位置する前記隔壁と前記搬送路との間の隙間へ向けた方向に設定されていることを特徴とする請求項に記載の連続焼成炉。
  3. 前記ゾーンを形成する前記隔壁は、前記搬送路を挟んで上下両方に設けられ、
    前記冷却ノズルは、前記ゾーン毎に前記搬送路を挟んで上下両方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の連続焼成炉。
  4. 前記搬送路と該搬送路の下側に位置する前記隔壁との間に隙間があることを特徴とする請求項に記載の連続焼成炉。
  5. 前記複数のゾーンのうち、搬入側に位置する2以上の一部の前記ゾーンは、バッファゾーンとして設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の連続焼成炉。
  6. 前記冷却部は、前記加熱部および前記最高温度部に対して、搬送方向と直交する断面積が大きく形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の連続焼成炉。
  7. 前記冷却部の搬入側寄りのゾーン内の余熱を吸引して前記加熱部内の搬入側寄り位置に供給する余熱回収部を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の連続焼成炉。
  8. 成形機と、
    該成形機で成形された成形体を被焼成物として焼成する請求項1〜のいずれか一つに記載の連続焼成炉と、
    該連続焼成炉で焼成された前記成形体に対して所望の加工を施す加工機と、
    これら成形機と連続焼成炉と加工機との間で前記成形体を搭載したセッタを順次連続的に搬送させるセッタ搬送手段と、
    を備えることを特徴とする製造システム。
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