JP5541360B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は画像を処理する画像処理装置および画像処理方法に関する。
従来、所定の情報(例えば、文字列)を符号化した2次元コードを印刷物に付加する技術がある。読み取り機は、印刷物から2次元コードを読み取り、復号して、文字列などの情報を取得できる。
また、画像情報や文書情報のうちの一部を暗号化する技術がある。一部が暗号化された画像情報を印刷したとき、暗号化した部分に元々含まれていた情報は、印刷物に直接出力されない。読み取り機は、印刷物から暗号化された部分を読み取り、復号して、暗号化された部分の基の情報を取得する。例えば、機密部分を暗号化することで印刷物による情報漏洩の危険性を低減できる。
また、2次元コードや暗号化部分(以下、符号化部分という)を読み取る読み取り機としては、2次元コードや符号化部分の四隅(あるいは、四隅のうちの一部)に付加されたマーカに基づいて、復号対象の領域を特定するものがある。
特開平07−254037号公報 特開2008−301044号公報 特開2009−232233号公報
ところで、印刷物に符号化部分を設ける際に、それを複数設けたい場合が考えられる。例えば、機密部分が複数存在する場合である。その際、各部分が近接していると、ある符号化部分を示すマーカが、他の符号化部分あるいは他のマーカに被る可能性がある。その場合、読み取り機側で(1)マーカ同士が重複してマーカ自体を検出できない、(2)マーカの組合せの判断を誤り各符号化部分を適切に検出できない、などの理由により、復号に失敗するおそれがある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、画像処理対象の領域を示すマーカを適正に付加できる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、領域指定部、画像処理部、マーカ領域検出部およびマーカ付加部を有する。領域指定部は、入力画像の内部に処理領域を指定する。画像処理部は、処理領域に対して所定の画像処理を行う。マーカ領域検出部は、入力画像の内部に、処理領域を示すマーカを付加可能な領域(以下、マーカ領域と定義する)を検出する。マーカ付加部は、マーカ領域内にマーカを付加する位置を、所定の優先条件に基づいて決定し、決定した位置にマーカを付加する。
また、上記課題を解決するために上記画像処理装置と同様の処理を実行する画像処理方法が提供される。
更に、上記課題を解決するために画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、マーカ検出部、処理領域検出部および画像処理部を有する。マーカ検出部は、第1の画像処理が施された処理領域を含む入力画像から複数のマーカを検出する。処理領域検出部は、処理領域内に付加された所定の位置情報を検出し、位置情報に応じた各マーカと所定の処理領域との相対位置を定義した制御情報を記憶する制御情報記憶部を参照し、制御情報記憶部に記憶された制御情報に基づいて、処理領域を検出する。画像処理部は、処理領域検出部が検出した処理領域に対して第2の画像処理を行う。
また、上記課題を解決するために画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、マーカ検出部、処理領域検出部および画像処理部を有する。マーカ検出部は、第1の画像処理が施された処理領域を含む入力画像から複数のマーカと処理領域内に付加された所定の基準マーカとを検出する。処理領域検出部は、各マーカと基準マーカとの位置関係を検出し、位置関係に応じた各マーカと所定の処理領域との相対位置を定義した制御情報を記憶する制御情報記憶部を参照し、制御情報記憶部に記憶された制御情報に基づいて、処理領域を検出する。画像処理部は、処理領域検出部が検出した処理領域に対して第2の画像処理を行う。
上記画像処理装置および画像処理方法によれば、画像処理対象の領域を示すマーカを適正に付加することができる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
第1の実施の形態に係る画像処理装置を示す図である。 第2の実施の形態に係る情報処理システムを示す図である。 第2の実施の形態の画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。 第2の実施の形態の画像処理装置の機能構成を示す第1の図である。 第2の実施の形態の画像処理装置の機能構成を示す第2の図である。 暗号化領域を含む画像を例示する図である。 マーカおよび調査領域を例示する図である。 優先度テーブルのデータ構造を例示する図である。 第2の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態のマーカ領域検出処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態のマーカ領域検出処理の具体例を示す図である。 第2の実施の形態のマーカ付加処理を示すフローチャートである。 基準マーカの付加方法を例示する図である。 基準マーカの付加方法の他の例を示す図である。 第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第1の図である。 第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第2の図である。 第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第3の図である。 復号処理を示すフローチャートである。 暗号化領域特定処理を示すフローチャートである。 暗号化領域特定処理の変形例を示すフローチャートである。 マーカおよびマーカ領域の第1の変形例を示す図である。 マーカおよびマーカ領域の第2の変形例を示す図である。 第3の実施の形態の画像処理装置の構成を示す図である。 第3の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の隣接マーカ変更処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態のマーカ付加方法を例示する図である。 第3の実施の形態のマーカ付加方法を例示する図である。 第4の実施の形態の画像処理装置の構成を示す図である。 第4の実施の形態の合成に係るマーカを例示する図である。 第4の実施の形態の既存マーカと調査領域との位置関係を例示する図である。 第4の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態のマーカ合成配置座標特定処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態のマーカ付加方法を例示する図である。 第4の実施の形態の暗号化処理の変形例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態のマーカ付加方法の変形例を示す図である。
以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る画像処理装置を示す図である。画像処理装置1は、領域指定部1a、画像処理部1b、マーカ領域検出部1cおよびマーカ付加部1dを有する。
領域指定部1aは、入力画像2の内部に処理領域4を指定する。領域指定部1aは、例えば、入力画像2に対して、ユーザの操作入力により受け付けた領域を処理領域4に指定する。また、例えば予め定められた所定の領域を処理領域4に指定する。
画像処理部1bは、領域指定部1aが指定した処理領域4に対して所定の画像処理を行う。画像処理の内容は、例えば、暗号化、2次元コードの付加、他の領域とは異なる圧縮率で符号化を行う処理、などが考えられる。
マーカ領域検出部1cは、入力画像2の内部に、処理領域4を示すマーカ6を付加可能領域であるマーカ領域5を検出する。マーカ6は、画像処理が施された出力画像が印刷された印刷物から、読み取り装置が処理領域4を特定できるように、処理領域4の周縁部付近に付加される画像である。マーカ6は、様々な形状を採り得る。例えば、所定の画素値パターンを備えるL字型の形状として、処理領域の四隅に配置することが考えられる。また、例えば、所定の画素値パターンを有する丸型や角型の記号として、処理領域の四隅に配置することが考えられる。
マーカ領域検出部1cは、例えば処理領域4の内部およびその周縁部からマーカ領域5を検出する。マーカ領域検出部1cは、例えば、マーカ6の形状に応じて予め定められた所定領域のうち、(1)処理領域4以外の他の処理領域に被る位置、(2)他の処理領域を示すマーカと被る位置、についてはマーカ6を付加可能な領域であると判断しない。すなわち、マーカ領域検出部1cは(1)、(2)を除く位置をマーカ領域5として検出する。
マーカ付加部1dは、マーカ領域5内にマーカ6を付加する位置を、所定の優先条件に基づいて決定する。優先条件は予め定められる。例えば、処理領域4にマーカ6が被らない位置ほど、優先度が高く設定される。マーカ付加部1dは、そのような優先条件を予め保持する。マーカ付加部1dは、当該決定に基づき、画像処理部1bによる処理後の画像にマーカ6を付加し、出力画像3を生成する。
画像処理装置1によれば、領域指定部1aにより、入力画像2が取得されると、入力画像2内の処理領域4が指定される。画像処理部1bにより、処理領域4に対して所定の画像処理が行われる。マーカ領域検出部1cにより、処理領域4を示すマーカ6を付加可能なマーカ領域5が検出される。マーカ付加部1dにより、マーカ領域5内からマーカ6を付加する位置が、所定の優先条件に基づいて決定される。
これにより、符号化対象の処理領域4を示すマーカを適正に付加することができる。例えば、マーカ6を設ける位置が他の処理領域と重複しないように、マーカ6を付加することができる。よって、出力画像3を印刷した印刷物の読み取りの際にも情報を適正に読み取ることができる。
入力画像2に複数の処理領域を設定する場合には、読み取り装置がマーカの適正な読み取りを行えるように、各処理領域を十分に離して設ける必要があった。一方、上記方法によれば、各処理領域を近接して設けることができる。よって、例えば複数の2次元コードを設ける場合に、省スペース化を図れる。また、例えば近接する複数の領域を暗号化することができる。
以下の実施の形態では、印刷物による情報漏洩を防止する情報処理システムに画像処理装置1を適用する場合を例に採り、更に具体的に説明する。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムを示す図である。この情報処理システムは、ネットワーク10を介してプリンタ20、スキャナ30および画像処理装置100,200が接続されている。
ネットワーク10は、イントラネットまたはインターネットである。
プリンタ20は、印刷物X1を印刷する出力装置である。
スキャナ30は、印刷物X1に印刷された内容を画像データとして読み取る入力装置である。
画像処理装置100,200は、画像データを画像処理するコンピュータである。画像処理装置100,200は、プリンタ20に画像データを印刷させる。画像処理装置100,200は、スキャナ30が読み取った画像データを取得する。画像処理装置100,200は、画像データの一部を暗号処理する。
暗号化された部分の元の情報は、印刷物X1に直接出力されない。このため、第三者が印刷物X1を閲覧したとしても、その内容を取得することはできない。すなわち、印刷物X1による情報漏洩の可能性を低減できる。
ここで、以下では、画像処理装置100が画像データの一部を暗号化し、画像処理装置200がその部分を復号する場合を例示する。ただし、画像処理装置100は画像処理装置200と同一の機能を備えることができる。また、画像処理装置200は画像処理装置100と同一の機能を備えることができる。
図3は、第2の実施の形態の画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。画像処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、グラフィック処理装置105、入力インタフェース106、記録媒体読取装置107および通信インタフェース108を有する。
CPU101は、画像処理装置100全体を制御する。
ROM102は、画像処理装置100上のBIOS(Basic Input / Output System)のプログラムなどを記憶する。
RAM103は、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションという)のプログラムの少なくとも一部を一時的に記憶する。また、RAM103は、CPU101による処理に必要な各種データを記憶する。
HDD104は、OSのプログラム、アプリケーションのプログラムを記憶する。また、HDD104はCPU101による処理に必要な各種データを記憶する。なお、HDD104に代えて(または、HDD104と併せて)、SSD(Solid State Drive)など他の種類の記憶装置を用いてもよい。
グラフィック処理装置105は、モニタ11と接続される。グラフィック処理装置105は、CPU101からの命令に従って画像をモニタ11の画面に表示させる。
入力インタフェース106は、キーボード12とマウス13と接続される。入力インタフェース106は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号をCPU101に送信する。
記録媒体読取装置107は、記録媒体14に記憶されたデータを読み取る読取装置である。例えば、画像処理装置100が有すべき機能は、その機能の処理内容を記述したプログラムをコンピュータが実行することで実現できる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体14に記録して配布できる。また、ネットワーク10に接続されたプログラム配信サーバ(図示せず)にプログラムを格納してもよい。この場合、画像処理装置100は、ネットワーク10を介してプログラム配信サーバからプログラムをダウンロードできる。
記録媒体14としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリを使用できる。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R/RW/RAMなどがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのフラッシュメモリがある。
通信インタフェース108は、ネットワーク10と接続される。通信インタフェース108は、ネットワーク10を介してプリンタ20、スキャナ30および他の情報処理装置とデータ通信する。
なお、画像処理装置200も画像処理装置100と同様のハードウェア構成により実現できる。
図4は、第2の実施の形態の画像処理装置の機能構成を示す第1の図である。画像処理装置100は、制御情報記憶部110、暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140およびマーカ付加部150を有する。これらの機能は、CPU101によって所定のプログラムが実行されることにより実現される。また、これらの機能の全部または少なくとも一部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。
制御情報記憶部110は、暗号化領域を特定するためのマーカを付加する位置を決定するために用いる制御情報を記憶する。制御情報には、次の情報が含まれる。
(A1)マーカの形状に応じてマーカ付加の可否を調査するための調査領域を示す情報。
(A2)調査領域からマーカ付加可能な領域として抽出されたマーカ領域からマーカ付加位置を特定するための優先条件を示す情報。
(A3)同一画像内で既に暗号化を行った他の暗号化領域および他の暗号化領域に付加したマーカの位置を示す情報。
暗号化領域指定部120は、入力画像300の入力を受け付ける。また、暗号化領域指定部120は、ユーザの操作入力により、入力画像300内の暗号化を行う領域の指定を受け付ける。暗号化領域指定部120は、指定された領域(以下、指定領域という)を暗号処理部130およびマーカ領域検出部140に出力する。
なお、暗号化領域指定部120は、受け付けた入力画像300のデータを例えばRAM103上の所定の領域に格納する。暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140およびマーカ付加部150は、以降の処理を当該RAM103上の入力画像300のデータを操作して行うことができる。
暗号処理部130は、入力画像300のうち暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、所定の鍵により暗号化を行う。暗号処理部130は、鍵を予め保持する。あるいは、暗号処理の際、ユーザに鍵となるキーフレーズを入力させてもよい。
マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対するマーカ領域を、制御情報記憶部110に記憶された制御情報に基づいて決定する。マーカ領域検出部140は、他の暗号化領域や他の暗号化領域を特定するためのマーカと重複する領域をマーカ領域に含めない。マーカ領域検出部140は、決定したマーカ領域をマーカ付加部150に出力する。
マーカ付加部150は、マーカ領域検出部140から取得したマーカ領域のうち、制御情報記憶部110に記憶された制御情報に基づいて、暗号処理部130による暗号化後の入力画像300に対するマーカの付加位置を決定する。マーカ付加部150は、決定した位置にマーカを付加し、暗号化画像300aを生成し、出力する。
画像処理装置100は、ユーザによる印刷指示に応じて、暗号化画像300aをプリンタ20に印刷させる。印刷物X1は、暗号化画像300aを含む。
ユーザは、印刷物X1の暗号化部分の内容を閲覧するために、画像処理装置200に暗号化画像300aを復号させる。その際、ユーザは、スキャナ30で印刷物X1の内容を読み取らせる。これにより、スキャナ30は、暗号化画像300aを取得する。画像処理装置200は、スキャナ30から暗号化画像300aを取得する。なお、印刷物X1から暗号化画像300aを取得する他の方法としては、印刷物X1をデジタルスチルカメラによって撮影する方法または、カメラ機能を有する情報機器(携帯電話、PC等)のカメラで直接印刷物X1を撮影する方法もある。
図5は、第2の実施の形態の画像処理装置の機能構成を示す第2の図である。画像処理装置200は、復号制御情報記憶部210、マーカ位置検出部220、暗号化領域検出部230および復号処理部240を有する。これらの機能は、画像処理装置200のCPUによって所定のプログラムが実行されることにより実現される。また、これらの機能の全部または少なくとも一部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。
復号制御情報記憶部210は、暗号化領域の特定に用いるマーカを検出するために必要な情報を記憶する。復号制御情報には、次の情報が含まれる。
(B1)マーカ位置から優先条件を特定するための情報(制御情報記憶部110に記憶される制御情報の説明で示した(A2)の内容に対応するもの)。
(B2)画像処理装置100が付加するマーカの形状や色のパターンを定義した情報。
マーカ位置検出部220は、暗号化画像300aの入力を受け付けると、暗号化画像300a内からマーカを示す所定のパターンを例えばパターンマッチング等の一般的な手法を用いて探索し、その位置を検出する。マーカ位置検出部220は、検出したマーカ位置を暗号化領域検出部230に出力する。
なお、マーカ位置検出部220は、取得した暗号化画像300aのデータを画像処理装置200に設けられたRAM上の所定の領域に格納する。マーカ位置検出部220、暗号化領域検出部230および復号処理部240は、以降の処理を当該領域上の暗号化画像300aのデータを操作して行うことができる。
暗号化領域検出部230は、マーカ位置検出部220が検出したマーカ位置と復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報とに基づいて、暗号化画像300a内の暗号化領域を検出する。暗号化領域検出部230は、検出した暗号化領域を示す情報を復号処理部240に出力する。
復号処理部240は、暗号化画像300aの暗号化領域を所定の鍵により復号する。復号処理部240は、鍵を予め保持する。あるいは、復号処理の際、ユーザに鍵となるキーフレーズを入力させてもよい。復号処理部240は、復号の結果、復号画像300bを生成し、出力する。
画像処理装置200は、例えば画像処理装置200と接続されたモニタに復号画像300bを表示させる。ユーザは、モニタの表示によって、印刷物X1の暗号化領域に含まれる情報を閲覧することができる。
図6は、暗号化領域を含む画像を例示する図である。(A)は、入力画像300の例である。(B)は、暗号化画像300aの例である。
暗号化領域指定部120は、入力画像300に対してユーザが指定した指定領域を受け付ける。例えば、入力画像300に対して、指定領域310,320の指定を受け付ける。ユーザは、例えばモニタ11に出力された入力画像300に対して、ポインタP1をマウス13で操作し、指定領域310,320に対応する領域をドラッグ操作によって選択できる。
更に、ユーザは、暗号化の開始を促すための入力を行うことができる。例えば、そのような操作入力を受け付けるための所定のボタンが、入力画像300とともに、モニタ11上に表示される(図示せず)。
暗号化領域指定部120は、暗号化の開始の操作入力を受け付けると、指定領域310,320のうち、最初に指定された指定領域から、暗号化処理を開始する。あるいは、入力画像300内の座標値(例えば、y座標)の小さい方から、暗号化処理を開始する。そして、最初に指定された指定領域の暗号化が完了すると、次の指定領域の暗号化を開始する。例えば、指定領域310が先に指定されたとすると、指定領域310について、暗号化およびマーカ付与の処理を行い暗号化領域310aを生成する。そして、次に指定領域320について、暗号化およびマーカ付与の処理を行い暗号化領域320aを生成する。このようにして、暗号化領域310a,320aが順次生成される。指定領域310,320の全てについて暗号化を行った画像、すなわち、暗号化領域310a,320aを含む画像が暗号化画像300aである。
なお、指定領域が2つの場合を例示したが、3つ以上の場合であっても同様である。
図7は、マーカおよび調査領域を例示する図である。(A)は、マーカの形状およびパターンを例示している。(B)は、そのマーカに応じた調査領域を例示している。
マーカM1,M2,M3,M4は、暗号化領域320aの四隅に設けられる。マーカM1,M2,M3,M4は、所定のパターンでL字に形成されている。パターンは、例えば、白一色、黒一色の画素ブロック(画素の集合)が所定の周期で並べられたものである。以下ではパターンを白または黒のブロックとして説明しているが、パターンが識別可能であればブロックは白または黒である必要はなく、例えば赤色と青色のような、色成分によるパターンであっても構わない。図7では、白黒のブロックが交互に並べられた場合を例示している。これ以外にも、例えば、白白黒白白黒、白黒黒白黒黒など、種々のパターンが考えられる。また、図7では、L字の横方向に5ブロック、縦方向に5ブロックを例示しているが、縦:横を7:7、5:7など他の数・比としてもよい。
画像処理装置200は、マーカM1,M2,M3,M4を検出することで、暗号化領域320aの範囲を特定できる。
調査領域Q1,Q2,Q3,Q4は、指定領域320に対応するマーカM1,M2,M3,M4を付加可能な領域である。調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を示す情報は、指定領域320の四隅を含む所定の領域として、マーカM1,M2,M3,M4の形状に応じて予め制御情報として定義され、制御情報記憶部110に保持される。
ここで、以下ではマーカM1,M2,M3,M4を付加する場合を主に説明するが、他の形状のマーカを用いることもできる。他の形状についての変形例は、後述する。
図8は、優先度テーブルのデータ構造を例示する図である。優先度テーブル111は、予め制御情報記憶部110および復号制御情報記憶部210に格納される。優先度テーブル111には、優先度および位置関係を示す項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの優先条件に関する情報を示す。
優先度の項目には、優先度を示す情報が設定される。例えば、優先度として設定された数値が小さいものほど、優先度が高いとする。位置関係の項目には、マーカと暗号化領域との位置関係が設定される。ここで、図8において、紙面の上側を上方向、下側を下方向、紙面に向かって右側を右方向、紙面に向かって左側を左方向とする。
優先度テーブル111には、例えば、優先度が“1”に対して、位置関係が“暗号化領域320aの左上領域に対してマーカM1が隙間なく隣接する位置”という条件が設定されている。優先度テーブル111では、この条件を図示している(以下、同様)。
また、優先度テーブル111には、例えば、優先度が“2”に対して、位置関係が“マーカM1を、優先度1の位置から下方向へ半ブロック分移動させた位置”という条件が設定されている。
また、優先度テーブル111には、例えば、優先度が“3”に対して、位置関係が“マーカM1を、優先度“2”の位置から右方向へ半ブロック分移動させた位置”という条件が設定されている。
また、優先度テーブル111には、例えば、優先度が“4”に対して、位置関係が“マーカM1を、優先度3の位置から下方向へ半ブロック分移動させた位置”という条件が設定されている。
また、優先度テーブル111には、例えば、優先度が“5”に対して、位置関係が“マーカM1を、優先度“4”の位置から右方向へ半ブロック分移動させた位置”という条件が設定されている。
ここで、優先度テーブル111に設定された、マーカM1が配置され得る領域が、図7に示した調査領域Q1となる。
なお、優先度テーブル111では、マーカM1を例示しているが、マーカM2,M3,M4についても、マーカM1と暗号化領域320aと同様の位置関係により優先度が定義される。
例えば、マーカM2,M3,M4ともに、優先度“1”の位置関係は“暗号化領域320aの角の領域に対して対応するマーカが隙間なく隣接する位置”となる。また、優先度“2”の位置関係は“各マーカを、優先度“1”の位置から暗号化領域320aの内側に向かうように上または下方向へ半ブロック分移動させた位置”となる。また、優先度“3”の位置関係は“各マーカを、優先度“2”の位置から暗号化領域320aの内側に向かうように左または右方向へ半ブロック分移動させた位置”となる。また、優先度“4”の位置関係は“各マーカを、優先度”3“の位置から暗号化領域320aの内側に向かうように上または下方向へ半ブロック分移動させた位置”となる。また、優先度“5”の位置関係は“各マーカを、優先度“4”の位置から暗号化領域320aの内側に向かうように左または右方向へ半ブロック分移動させた位置”となる。
上記の例のように、優先度テーブル111では、マーカが配置される位置のうち、マーカと暗号化領域320aとが重なる面積が小さい位置ほど、優先度が高くされる。
なお、優先度テーブル111の位置関係の項目には、実際には、例えば、マーカ内の基準点の座標と、暗号化領域320a内の基準点の座標との相対座標が設定されればよい。マーカ内の基準点の座標としては、例えば、マーカを構成する成分のうち横方向に長い成分を横向き成分、縦方向に長い成分を縦向き成分としたとき、横向き成分と縦向き成分とが交差する領域のうち最も内角側の画素の座標とすることができる。一方、暗号化領域320a内の基準点としては、例えば、マーカに対応する、暗号化領域の頂点画素の座標とすることができる。このような場合、マーカの幅を4画素とすると、図8において、優先度1に対応する相対座標は(1,1)、優先度3に対応する相対座標は(3,3)、優先度5に対応する相対座標は(5,5)となる。
また、上記の例では、各位置関係を各マーカの半ブロックを単位として示したが、例えば、3分の1ブロック、4分の1ブロック、あるいは更に細かい単位としてもよい。細かい単位とすることで、各マーカが暗号化領域320aに被る量を低減できる。
また、優先度“1”の位置関係において、マーカM1と暗号化領域320aが隣接する位置関係を示したが、更に優先度の高い位置関係を設けることもできる。例えば、マーカM1を暗号化領域320aから、優先度“1”の位置から上方向および左方向に所定の画素分だけ移動させた位置を更に優先度の高い位置とすることもできる。このようにすると、マーカM1と暗号化領域320aとが隙間を隔てて配置されるので、印刷の際に、マーカM1と暗号化領域320aとの境界が色の滲みで不明瞭となることを防止できる。
また、優先度テーブル111と同様の情報が、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4それぞれについて定義される。優先度テーブル111では、調査領域Q1に対応する情報を示している。
次に、以上の構成を備える画像処理装置100,200の処理の詳細を説明する。まず、画像処理装置100による暗号化処理について説明する。
図9は、第2の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]暗号化領域指定部120は、入力画像300を取得する。
[ステップS12]暗号化領域指定部120は、入力画像300に対するユーザの領域指定操作を受け付ける。ユーザは、複数の領域を指定したとする。
[ステップS13]暗号化領域指定部120は、複数の指定領域のうちから1つを選択する。例えば、ユーザによって指定された順番に領域を選択する。あるいは、入力画像300内における座標値(例えば、y座標)の小さい方から順番に領域を選択する。暗号化領域指定部120は、例えば、指定領域310,320に対して、まず、指定領域310を選択する。暗号化領域指定部120は、選択した領域を示す情報を暗号処理部130およびマーカ領域検出部140に出力する。
[ステップS14]暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化領域指定部120から取得した指定領域を暗号化する。暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS15]マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照して、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を取得する。マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4から他の暗号化領域や他の暗号化領域を示すマーカと重複する座標を除いて、マーカ領域を検出する。マーカ領域検出部140は、検出したマーカ領域をマーカ付加部150に出力する。
[ステップS16]マーカ付加部150は、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、入力画像300の暗号化領域に対し、マーカ領域内で最も優先度の高い位置にマーカを付加する。マーカ付加部150は、マーカを付加した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS17]マーカ付加部150は、入力画像300内に未処理の指定領域があるか否かを判定する。未処理の指定領域がある場合、処理をステップS13に進める。全ての指定領域について処理済みである場合、暗号化画像300aを出力して処理を完了する。
このように、画像処理装置100では、指定領域ごとに暗号化が行われる。そして、暗号化された指定領域(暗号化領域)ごとに当該領域を示すマーカが付加される。
なお、ステップS14の暗号化処理は、ステップS16のマーカ付加処理の直前に実行されてもよい。
次に、上記ステップS15の処理を詳細に説明する。
図10は、第2の実施の形態のマーカ領域検出処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照し、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を取得する。
[ステップS22]マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち1つを選択する。例えば、調査領域Q1を選択する。
[ステップS23]マーカ領域検出部140は、他の暗号化領域、およびその暗号化領域に付加されたマーカ位置を特定する。具体的には、マーカ領域検出部140は、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照して、既に暗号化された領域の座標範囲や既に付加されたマーカの存在する領域の頂点位置を示す座標を取得する。
[ステップS24]マーカ領域検出部140は、選択した調査領域に含まれる画素の座標を1つ取得する(座標Pとする)。
[ステップS25]マーカ領域検出部140は、座標Pが他の暗号化領域の範囲外であるか否かを判定する。範囲外である場合、処理をステップS26に進める。範囲内である場合、処理をステップS28に進める。
ここで、座標Pが他の暗号化領域(例えば、四角形ABCDで表されるとする)の範囲内であるかは、次の各ベクトルの外積によって判定できる。
Figure 0005541360
(1)〜(4)式において、A,B,C,Dは、四角形ABCDの4つの頂点の座標を示す。(1)〜(4)式が全て0以上、あるいは、全て0以下である場合、座標Pは、四角形ABCDの線上も含め内部に含まれる。なお、四角形以外の多角形に関しても同様にして、座標Pが当該多角形の内部に含まれるか否かを判断することができる。
[ステップS26]マーカ領域検出部140は、座標Pが他の暗号化領域を示すマーカの範囲外であるか否かを判定する。範囲外である場合、処理をステップS27に進める。範囲内である場合、処理をステップS28に進める。
ここで、座標Pが他のマーカの範囲内であるか否かの判定は、ステップS25で示した方法と同一の方法によって行うことができる。
[ステップS27]マーカ領域検出部140は、座標Pをマーカ領域に追加する。
[ステップS28]マーカ領域検出部140は、処理対象の調査領域に含まれる座標のうち、座標Pを調査済みに設定する。
[ステップS29]マーカ領域検出部140は、選択した調査領域のうち、未調査の座標が存在するか否かを判定する。未調査の座標が存在する場合、処理をステップS24に進める。未調査の座標が存在しない場合、マーカ領域検出部140は、取得したマーカ領域をマーカ付加部150に出力して、処理をステップS30に進める。例えば、マーカ領域検出部140は、調査領域Q1についてマーカ領域R1を示す情報を出力する。
[ステップS30]マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち、マーカ領域を未検出の調査領域が存在するか否かを判定する。マーカ領域を未検出の調査領域が存在する場合、処理をステップS22に進める。全ての調査領域につきマーカ領域を検出済みである場合、処理を完了する。
このように、マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち、他の暗号化領域や他のマーカと重複しない座標を取得する。その座標の集合がマーカ領域である。
図11は、第2の実施の形態のマーカ領域検出処理の具体例を示す図である。(A)は、暗号化領域310aおよび当該領域を示すマーカと、指定領域320の配置の例を示している。(B)は、(A)の配置においてマーカ領域検出部140が検出するマーカ領域の例を示している。なお、指定領域320よりも前に指定領域310が暗号化され、暗号化領域310aが生成済みであるとする。
暗号化領域310aと指定領域320とが近接している場合、暗号化領域310aやそのマーカに調査領域Q1,Q2,Q3,Q4の一部が被ることとなる。その場合、マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち、暗号化領域310aやそのマーカに被らない領域の座標をマーカ領域R1,R2,R3,R4として取得する。図11の例では、図7に示した調査領域Q1,Q2のそれぞれのうち、暗号化領域310aのマーカと重複する領域が排除された領域が、マーカ領域R1,R2とされる。マーカ付加部150は、マーカ領域R1,R2,R3,R4からマーカM1,M2,M3,M4を付加する位置を決定することで、暗号化領域310aやそのマーカに重複しないよう各マーカを付加することができる。
次に、図9の上記ステップS16の処理を詳細に説明する。
図12は、第2の実施の形態のマーカ付加処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]マーカ付加部150は、マーカ領域を選択する。具体的には、マーカ領域検出部140が検出したマーカ領域R1,R2,R3,R4のうちから1つを選択する。例えば、マーカ領域R1を選択する。
[ステップS32]マーカ付加部150は、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、最高優先度のマーカ位置を特定する。具体的には、優先度“1”のマーカ位置を特定する。なお、上述した通り、優先度テーブル111と同様の情報が、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4それぞれについて定義されている。例えば、調査領域Q1に対応するマーカ領域R1を選択した場合、マーカ付加部150は、調査領域Q1についての情報である優先度テーブル111を参照する。
[ステップS33]マーカ付加部150は、特定したマーカ領域にマーカの配置を試みる。マーカ付加部150は、マーカ領域内に現在の優先度のマーカ位置でマーカを配置できるか否かを判定する。配置不可の場合、処理をステップS34に進める。配置可の場合、処理をステップS37に進める。
ここで、マーカがマーカ領域の外部にはみ出さない場合、マーカ領域にマーカを配置できる。マーカがマーカ領域の外部にはみ出す場合、マーカ領域に配置不可である。例えば、図11(B)のようにマーカ領域R1が検出された場合、図8に示したマーカM1の優先度“1”のようにマーカを配置することは不可である。一方、図11(B)のようにマーカ領域R1が検出された場合、図8に示したマーカM1の優先度“2”のようにマーカを配置することは可能である。また、図11(B)のようにマーカ領域R3が検出された場合、マーカM3の優先度“1”の位置への配置は可能である。
[ステップS34]マーカ付加部150は、優先度テーブル111を参照して、現在選択しているよりも低い優先度が存在するか否かを判定する。低い優先度が存在しない場合、処理をステップS35に進める。低い優先度が存在する場合、処理をステップS36に進める。
[ステップS35]マーカ付加部150は、エラー処理を実行する。例えば、ユーザに、マーカの配置を行えない旨を通知するメッセージをモニタ11に表示させる。そして、処理を完了する。
[ステップS36]マーカ付加部150は、優先度テーブル111を参照して、現在選択しているよりも低い優先度を選択する。例えば、現在の優先度が“1”であれば、優先度“2”を選択する。そして、処理をステップS33に進める。
[ステップS37]マーカ付加部150は、現在選択している優先度の位置にマーカを付加する。マーカ付加部150は、現在のマーカ領域を処理済みに設定する。
ここで、マーカ付加部150は、何れの優先度によって設けたものであるかを読み取り時に識別可能となるように、マーカを付加する。例えば、新たに付加したマーカに対して、基準マーカを所定の位置に付加する。その具体例は、後述する。
[ステップS38]マーカ付加部150は、未処理のマーカ領域が存在するか否かを判定する。未処理のマーカ領域が存在する場合、処理をステップS31に進める。全てのマーカ領域が処理済みである場合、処理を完了する。なお、マーカ領域の選択順序は任意に決定できる。例えば、マーカ領域R1,R2,R3,R4の順で選択する。
このようにして、マーカ付加部150は、マーカ領域R1の外部にはみ出すことなくマーカM1を配置できる最高の優先度のマーカ位置を特定する。これにより、他の暗号化領域やマーカとの重複を避け、かつ、新たに設ける暗号化領域との重複を最小限に抑えて、新たなマーカを設けることができる。
ここで、以下では、上記ステップS37で示したマーカ付加部150によるマーカ付加方法の具体例について説明する。まず、読み取りの際に、優先度の判別を可能にするようなマーカ付加方法を説明する。
図13は、基準マーカの付加方法を例示する図である。マーカ付加部150は、マーカM1に対して、基準マーカM5,M6,M7,M8を付加する。(A)は優先度“1”の場合を例示している。(B)は優先度“5”の場合を例示している。
マーカ付加部150は、暗号化領域320aの頂点(図13では左上の頂点)から水平方向に所定の距離だけ暗号化領域320aの内側方向(図13では右側方向)の位置に基準点を設定する。そして、基準マーカM5,M6の何れか(例えば、基準マーカM5)が基準点に重なるように基準マーカM5,M6を付加する。
マーカ付加部150は、暗号化領域320aの頂点(図13では左上の頂点)から垂直方向に所定の距離だけ暗号化領域320aの内側方向(図13では下側方向)の位置に他の基準点を設定する。そして、基準マーカM7,M8の何れか(例えば、基準マーカM7)が基準点に重なるように基準マーカM7,M8を付加する。
このように、基準マーカM5,M6,M7,M8は、暗号化領域320aの所定位置に付加される。図13では基準マーカM5,M6,M7,M8として黒点を付加しているが、例えば白点を付加しても構わないし、暗号化領域320aの内側の所定の位置の画素の画素値を反転、シフトを行うことで基準マーカを作成しても構わない。読み取り時には、マーカM1と基準マーカM5,M6,M7,M8との位置を特定する。そして、マーカM1と基準マーカM5,M6,M7,M8との相対的な位置関係から、マーカM1が何れの優先度で設けられたものであるかを特定できる。
例えば、画像処理装置200は、暗号化画像300a上でマーカM1を包含する複数行を走査して基準マーカM5,M6を検出する。そして、基準マーカM5,M6のうち基準点である方(例えば、基準マーカM5)とマーカM1との垂直(または水平)方向の相対位置(ずれ量)を判別する。同様に、画像処理装置200は、暗号化画像300a上でマーカM1を包含する複数列を操作して基準マーカM7,M8を検出する。そして、基準マーカM7,M8のうち基準点である方(例えば、基準マーカM7)とマーカM1との垂直(または水平)方向の相対位置(ずれ量)を判別する。このようにして、画像処理装置200はマーカM1と各基準マーカとの相対的な位置関係を検出できる。
優先度とマーカM1および基準マーカM5,M6,M7,M8の位置関係との対応は、画像処理装置100,200との間で予め合意され、復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報に定義される。また、基準マーカM5,M6,M7,M8の配置パターン(基準マーカを検出するための基準マーカの色、配置間隔、基準点とするマーカなどを示す情報)は、制御情報記憶部110に記憶された制御情報および復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報に予め定義される。
画像処理装置200は、当該情報を参照し、マーカM1と基準マーカM5,M6,M7,M8との相対位置から、マーカM1が画像処理装置100により何れの優先度で付加されたものであるかを特定することができる。
なお、上記の例では、各マーカに対して複数の基準マーカを設けるものとしたが、暗号化領域320aの端部の各辺の中間点に所定パターンの基準マーカを設けて、隣り合う頂点のマーカで共用としてもよい。例えば、基準マーカM5,M6をマーカM1,M2の共用とし、基準マーカM5,M6をマーカM2の優先度を特定するために用いてもよい。また、例えば、基準マーカM7,M8をマーカM1,M3の共用とし、基準マーカM7,M8をマーカM3の優先度を特定するために用いてもよい。
また、上記の例では、水平方向および垂直方向に2つずつ基準マーカを設ける場合を説明したが、各方向に3つ以上の基準マーカを設けてもよい。
更に、新たに付加するマーカのパターンを優先度に応じて変更して、優先度を表示するようにしてもよい。以下、そのような変形例を説明する。
図14は、基準マーカの付加方法の他の例を示す図である。マーカ付加部150は、優先度に応じてマーカに含まれる各ブロックのパターンを変更する。当該パターンは、実質的に、暗号化領域に対するマーカの相対位置を示す。(A)は優先度“1”の場合を例示している。(B)は優先度“5”の場合を例示している。
優先度に応じてパターンを変化させる方法としては、白黒のブロックの出現する順序を変更する、白黒のブロックの周期を変更する、などの例が考えられる。図14の例では、優先度“1”で配置するマーカM1eに対して、優先度“5”で配置するマーカM1fにつきパターンを逆転する場合を例示している。
なお、何れのパターンが何れの優先度を示すものであるかは、画像処理装置100,200との間で予め合意される。そして、その対応情報は、制御情報記憶部110に記憶された制御情報および復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報に予め定義される。
画像処理装置200は、当該情報を参照することで、マーカM1が画像処理装置100により何れの優先度で付加されたものであるかを特定することができる。
なお、優先度を示す情報はマーカに重なる位置にあってもよいし、マーカと重ならない位置にあってもよい。例えば、図13で示した基準マーカのパターンを優先度に応じて変更することで、復号側がマーカM1の優先度を識別可能にしてもよい。
次に、マーカ付加方法の具体例について説明する。
図15は、第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第1の図である。(A)は、マーカM1を暗号化領域320aに被せて設ける場合を例示している。(B)は、マーカM1と被る領域321aを縮小して、マーカM1を設ける場合を例示している。
図15(A)は、画像処理装置100において次のように暗号化およびマーカ付加処理が行われた場合を示す。図12のステップS37において、マーカ付加部150は、暗号化領域とその一部が重複する領域にマーカを付加する。このとき、マーカと重複した暗号化領域のデータは失われる。
画像処理装置200は、読み取りの際に、暗号化領域320aのマーカM1と重なる部分を、暗号化領域320a中の、当該重複部分と隣接する他の部分の情報から補間する。画像処理装置200は、補間後の情報に基づいて暗号化領域320aを復号する。
一方、マーカと暗号化領域320aとが重なる部分が生じた場合には、図15(B)のようにしてマーカを付加してもよい。
マーカ付加部150は、図12のステップS37において、暗号化領域320aを領域321a,322a,323a,324aに分割し、重なる部分を含む領域321aを縮小して縮小画像を生成する。そして、縮小画像をマーカM1と重ならない領域321bに配置してから、マーカM1を付加する。縮小率は、例えば優先度に応じて決定する。例えば、縮小後の領域321bのマーカM1を配置する側の角がマーカM1とちょうど隣接するように縮小率を決定する。
なお、図15中、領域321a,321b,322a,323a,324aに付したABCDの文字は各領域を区別し易いように便宜的に記したものである。
(B)の場合、画像処理装置200は、読み取りの際に、領域321bを領域321aのサイズに拡大して復元する。拡大率は、優先度によって特定できる。画像処理装置200は、復元後の情報に基づいて暗号化領域320aを復号する。
次に、暗号化領域310a,320aが近接している場合のマーカ付加方法の具体例について説明する。
図16は、第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第2の図である。(A)は、暗号化領域310aと指定領域320とが隣接している場合のマーカ領域R1,R2,R3,R4を例示している。(B)は、そのマーカ領域R1,R2,R3,R4に対するマーカM1,M2,M3,M4の付加結果を例示している。
マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち、暗号化領域310aと重なる領域を除く領域を、マーカ領域R1,R2,R3,R4と検出する。(A)の例では、調査領域Q1,Q2と暗号化領域310aとの重なる領域を除く領域がマーカ領域R1,R2である。調査領域Q3,Q4は、他の暗号化領域と重なる領域が存在しないため、調査領域Q3,Q4とマーカ領域R3,R4とは一致する。
暗号処理部130は、指定領域320を暗号化し、暗号化領域320aを生成する。
マーカ付加部150は、暗号化領域320aに対するマーカ領域R1,R2,R3,R4それぞれにつき、優先度の最も高い位置にマーカM1,M2,M3,M4を配置する。
このように、暗号化領域320aが暗号化領域310aに隣接していても、画像処理装置100は、その隣接する境界に対してマーカM1,M2を適切に配置できる。
図17は、第2の実施の形態のマーカ付加方法を例示する第3の図である。(A)は、暗号化領域330aと指定領域320とが隣接している場合のマーカ領域R1,R2,R3,R4を例示している。(B)は、そのマーカ領域R1,R2,R3,R4に対するマーカM1,M2,M3,M4の付加結果を例示している。
マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4のうち、暗号化領域330aと重なる領域を除く領域をマーカ領域R1,R2,R3,R4と検出する。(A)の例では、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4と暗号化領域330aとの重なる領域を除く領域がマーカ領域R1,R2,R3,R4である。
暗号処理部130は、指定領域320を暗号化し、暗号化領域320aを生成する。
マーカ付加部150は、暗号化領域320aに対するマーカ領域R1,R2,R3,R4それぞれにつき、優先度の最も高い位置にマーカM1,M2,M3,M4を配置する。
このように、暗号化領域330aの複数の辺が暗号化領域320aに隣接していても、画像処理装置100は、その隣接する境界に対してマーカM1,M2,M3,M4を適切に配置できる。
画像処理装置200は、このようにして配置されたマーカM1,M2,M3,M4に基づいて、暗号化領域320aを適切に復号することができる。
次に、画像処理装置200による復号処理について説明する。
図18は、復号処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS41]マーカ位置検出部220は、暗号化画像300aを取得する。
[ステップS42]マーカ位置検出部220は、復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報に含まれるマーカの形状や色のパターンに基づいて、暗号化画像300aに含まれるマーカ位置を検出する。例えば、暗号化画像300aのうち、復号制御情報に含まれるマーカの形状や色のパターンと一致する領域をマーカ位置と検出する。
[ステップS43]暗号化領域検出部230は、1セットのマーカ(以下、マーカセットと称する)を選択する。暗号化領域検出部230は、マーカの形状によって、暗号化領域の四隅に存在する1つのマーカセットを特定できる。マーカセットが複数存在する場合、選択する順序は任意に決定できる。例えば、ステップS42において先に検出したマーカを含むマーカセットから順番に選択する。あるいは、暗号化画像300a内における座標値(例えば、y座標)の小さい方から順番に領域を選択する。
[ステップS44]暗号化領域検出部230は、マーカセットに基づいて暗号化領域を特定する。そして、暗号化領域検出部230は、特定した暗号化領域を復号処理部240に出力する。
[ステップS45]復号処理部240は、暗号化領域検出部230から取得した暗号化領域を復号する。
[ステップS46]復号処理部240は、暗号化画像300a内に未処理の暗号化領域があるか否かを判定する。未処理の暗号化領域がある場合、処理をステップS43に進める。全ての暗号化領域について処理済みである場合、処理をステップS47に進める。
[ステップS47]復号処理部240は、暗号化画像300aに含まれる暗号化領域を全て復号した画像、すなわち、復号画像300bを出力して処理を完了する。
このように、暗号化画像300aに含まれる各暗号化領域に対して順にマーカセットが特定され、マーカセットで示される暗号化領域に対して復号が行われる。そして、全ての暗号化領域に対して復号されると、その結果得られた復号画像300bが出力される。復号画像300bは、例えば、画像処理装置200に接続されたモニタにその内容が表示される。
次に、上記ステップS44の処理を詳細に説明する。なお、暗号化画像300aから、暗号化領域320aが選択されており、当該領域には基準マーカが付加されているとする。
図19は、暗号化領域特定処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS51]暗号化領域検出部230は、マーカセットのうちから、1つマーカを選択する。なお、選択する順序は任意に決定できる。例えば、マーカM1,M2,M3,M4の順で選択する。そして、例えばマーカM1を選択する。
[ステップS52]暗号化領域検出部230は、基準マーカの位置を検出する。例えば、暗号化領域検出部230は、復号制御情報記憶部210に記憶された復号制御情報を参照して、マーカM1に対する基準マーカM5,M6,M7,M8の配置パターンを取得し、その配置パターンに適合するマーカ群を基準マーカM5,M6,M7,M8と特定できる。その結果により、基準マーカM5,M6,M7,M8の位置を検出できる。
[ステップS53]暗号化領域検出部230は、マーカと各基準マーカとの位置関係から当該マーカが何れの優先度で付加されたものであるかを特定する。基準マーカM5,M6,M7,M8によるマーカM1の優先度の具体的な特定方法は、図13で示した通りである。
[ステップS54]暗号化領域検出部230は、マーカの優先度に基づいて、復号制御情報記憶部210に記憶された優先度テーブルを参照し、マーカと暗号化領域320aとの位置関係を特定する。暗号化領域検出部230は、特定した位置関係に基づいて暗号化領域320aのマーカに対応する頂点の位置を特定する。例えば、マーカM1に対して優先度“2”が特定されている場合、優先度テーブルを参照して、マーカM1を半ブロック分だけ上方向に移動させた場合に移動後のマーカM1の内側の角に隣接する位置を暗号化領域320aのマーカM1に対応する頂点の位置と特定することができる。暗号化領域検出部230は、当該マーカを処理済みに設定する。
[ステップS55]暗号化領域検出部230は、マーカセットに含まれる全てのマーカについて処理済みであるか否かを判定する。全てのマーカが処理済みである場合、処理をステップS56に進める。未処理のマーカがある場合、処理をステップS51に進める。
[ステップS56]暗号化領域検出部230は、ステップS51〜S56の処理によって取得した暗号化領域320aの頂点の位置を示す情報を復号処理部240に出力して処理を完了する。
このように、暗号化領域検出部230は、暗号化領域320aの頂点の位置を示す情報を取得し、復号処理部240に出力する。
次に、上記ステップS44の処理の変形例を説明する。図19では、暗号化領域320aに基準マーカが付加された場合(図13の場合)を説明した。一方、以下では優先度に応じてマーカのパターンが変更される場合(図14の場合)を説明する。なお、暗号化画像300aから、暗号化領域320aが選択されているとする。
図20は、暗号化領域特定処理の変形例を示すフローチャートである。図20では、図19のステップS52,S53に代えてステップS52a,S53aを実行とする点が異なっている。その他のステップに関しては、図19と同一の処理であるため説明を省略する。
[ステップS52a]暗号化領域検出部230は、マーカの色のパターンを検出する。例えば、暗号化領域検出部230は、マーカM1の白黒のパターンを検出する。
[ステップS53a]暗号化領域検出部230は、マーカのパターンから当該マーカが何れの優先度で付加されたものであるかを特定する。マーカM1の優先度の具体的な特定方法は、図14で示した通りである。
このような手順によっても、暗号化領域検出部230は暗号化領域320aの頂点の位置を示す情報を取得できる。暗号化領域検出部230は、暗号化領域320aの頂点の位置を示す情報を復号処理部240に出力する。
復号処理部240は、暗号化領域検出部230から取得した情報に基づいて、暗号化領域320aの範囲を特定し、当該領域を復号する。
ここで、復号処理部240は暗号化領域320aの復号に際し、マーカM1が暗号化領域320aに被っている場合、当該領域(重複領域)につき画像情報の補間を行う。
補間の方法は、暗号処理部130および復号処理部240が実行する暗号処理のアルゴリズムに準ずる。具体的には、次のような方法が考えられる。
(第1の補間方法)図15(A)で示したようにマーカM1と領域321aとの重複領域が存在する場合であって、当該重複領域を除いた領域で暗号化領域320aを復号できる場合には、復号処理部240はマーカM1の位置を除いた領域の復号を行う。復号処理の単位は、領域321a,322a,323a,324aなどの分割領域単位としてもよいし、暗号化領域320a全体を一単位としてもよい。そして、復号処理部240は、復号後のマーカM1周囲の画素情報を用いて、マーカM1の領域の画素情報を補間する。なお、基準マーカM5,M6,M7,M8を用いる場合もマーカM1と同様にして画素情報を補間する。補間の方法には、例えば、特開2009−232233号公報に記載の方法を適用することができる。
(第2の補間方法)図15(B)で示したように領域321aを縮小した領域321bを設ける場合には、復号処理部240は領域321bを領域321aのサイズに拡大した後に暗号化領域320aの復号処理を行う。
なお、暗号処理部130は、暗号処理時にマーカM1の領域を除いた領域で暗号化を行ってもよい。その場合、暗号処理部130はマーカ付加部150が決定したマーカ位置を取得し、当該マーカ位置に基づいて、マーカM1の領域を除いた領域を検出し暗号化する。この場合も、上記の第1の補間方法と同様に復号処理部240はマーカM1の位置を除いた領域の復号を行う。そして、復号処理部240は、復号後のマーカM1周囲の画素情報によってマーカM1の領域の画素情報を補間する。
復号処理部240は、このようにして復号画像300bを取得できる。
以上で説明した画像処理装置100によれば、指定領域310,320が近接して選択された場合でも、暗号化領域310a,320aをそれぞれ示すマーカを適正な位置に付与することができる。具体的には、画像処理装置100は、指定領域320の暗号化を行う際に、新たにマーカを付加し得る領域の中から、先に暗号化された暗号化領域310aおよび暗号化領域310aを特定するために付加されたマーカと重複しない領域であるマーカ領域を検出する。そして、所定の優先条件に基づいて、マーカ領域のうち新たにマーカを付加すべき位置を特定する。
画像処理装置200は、このようにして付加されたマーカに基づいて、近接した暗号化領域310a,320aを適正に特定できる。そして、各領域につき適正に復号を行うことができる。
これにより、複数の暗号化領域の配置の自由度が向上する。すなわち、複数の暗号化領域を従来よりも近接した位置に設けることができる。
なお、以上で説明したマーカ付加方法は、例えば印刷物に複数の2次元コードを設ける場合にも適用できる。複数の2次元コードを近接して設けることができるので、例えば各コードを設ける領域の省スペース化を図れる。
なお、マーカの形状には本実施の形態で示した形状以外にも種々の形状のものを使用することができる。例えば、以下に示すようなマーカを使用してもよい。
図21は、マーカおよびマーカ領域の第1の変形例を示す図である。(A)は、マーカの形状およびパターンを例示している。(B)は、そのマーカに応じた調査領域を例示している。
マーカM1a,M2a,M3a,M4aは、暗号化領域320aの四隅の近傍に設けられる。マーカM1a,M2a,M3a,M4aは、黒線の円内に黒線の「×」印を設けたパターンにより形成されている。例えば、円を形成する黒線の太さと「×」印を形成する二つの黒線の太さの比を変更する、線の交差する角度を変更する、などによって複数のパターンを形成することができる。
画像処理装置100は、前述のマーカM1,M2,M3,M4に代えて、マーカM1a,M2a,M3a,M4aを設けることもできる。
画像処理装置200は、マーカM1a,M2a,M3a,M4aを検出することで、暗号化領域320aの範囲を特定できる。
調査領域Q1a,Q2a,Q3a,Q4aは、指定領域320に対応するマーカM1a,M2a,M3a,M4aを付加し得る領域である。調査領域Q1a,Q2a,Q3a,Q4aを示す情報は、指定領域320の四隅を含む所定の領域として、予め制御情報として定義され、制御情報記憶部110に保持される。
調査領域Q1a,Q2a,Q3a,Q4aを、マーカM1a,M2a,M3a,M4aの形状に応じて最小限の範囲に決定することで、マーカ領域検出部140によるマーカ領域検出処理に要する時間を低減することができる。
図22は、マーカおよびマーカ領域の第2の変形例を示す図である。(A)は、マーカの形状およびパターンを例示している。(B)は、そのマーカに応じた調査領域を例示している。
マーカM1b,M2b,M3b,M4bは、暗号化領域320aの四隅に設けられる。マーカM1b,M2b,M3b,M4bは、黒線の四角形内に、黒の四角形を設けたパターンにより形成されている。例えば、外側の四角形と内側の四角形の大きさの比を変更することで複数のパターンを形成することができる。
調査領域Q1b,Q2b,Q3b,Q4bは、指定領域320に対してマーカM1b,M2b,M3b,M4bの付加可能な領域を探索すべき領域である。調査領域Q1b,Q2b,Q3b,Q4bを示す情報は、指定領域320の四隅を含む所定の領域として、予め制御情報として定義され、制御情報記憶部110に保持される。
なお、図21,22で示した各マーカを用いる場合にも、制御情報記憶部110には各マーカに対応付けた優先度テーブルが予め格納される。そして、画像処理装置100,200は、当該各マーカを用いた場合にも制御情報記憶部110を参照して、マーカM1,M2,M3,M4と同様の処理を実行することができる。これにより、マーカM1,M2,M3,M4を用いた場合と同様の効果を奏することができる。なお、図21,22で示したマーカを配置する位置としては、例えば、指定領域に近づく位置ほど、さらに指定領域の内部側の位置ほど、優先度が低く設定されればよい。
[第3の実施の形態]
以下、第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。前述の第2の実施の形態との相違点について主に説明し、同様の事項に関しては説明を省略する。
ここで、第2の実施の形態では、暗号化領域310a,320aのうち、後に暗号化を行う暗号化領域320aのマーカを付加する位置を調整する処理を説明した。しかし、指定領域320が暗号化領域310aを示すマーカと被っている場合、新たにマーカを付加することができない場合が生じ得る。
第3の実施の形態では、そのような場合に、先に暗号化した暗号化領域310aに対して既に付加されているマーカについても位置の調整を行って、暗号化領域320aのマーカの付加を試みる。以下では、そのような処理を実現する画像処理装置について説明する。
なお、第3の実施の形態における情報処理システムの全体構成は、図2で示した第2の実施の形態の情報処理システムと同様であるため説明を省略する。ただし、第3の実施の形態の情報処理システムは、画像処理装置100に代えて画像処理装置100aを有する。ここで、第3の実施の形態の画像処理装置100aのハードウェア構成は、図3で示した画像処理装置100のハードウェア構成と同一であるため説明を省略する。
図23は、第3の実施の形態の画像処理装置の構成を示す図である。画像処理装置100aは、制御情報記憶部110、暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140、マーカ付加部150および隣接マーカ変更部160を有する。これらの機能は、CPU101によって所定のプログラムが実行されることにより実現される。また、これらの機能の全部または少なくとも一部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。
ここで、制御情報記憶部110、暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140およびマーカ付加部150は、図4で示した画像処理装置100の同一符号・名称の構成と同一であるため、説明を省略する。
ただし、暗号化領域指定部120は、指定領域を示す情報を隣接マーカ変更部160にも出力する。
隣接マーカ変更部160は、既に暗号化されている他の暗号化領域を特定するためのマーカであって、暗号化領域指定部120から指定された指定領域と被るマーカ(隣接マーカと称する)の位置を変更する。具体的には、隣接マーカ変更部160は、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、入力画像300を操作し、当該隣接マーカを現在よりも低い優先度の位置に変更する。
マーカ領域検出部140は、隣接マーカが存在する場合、隣接マーカ変更部160による隣接マーカ位置の変更後の入力画像300に基づいてマーカ領域を検出する。
ここで、以降の説明では、第2の実施の形態と同様にマーカM1,M2,M3,M4を用いるものとする。ただし、図21,22で示したような他の形状のマーカを用いてもよい。
次に、以上の構成を備える画像処理装置100aの処理の詳細を説明する。
図24は、第3の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS61]暗号化領域指定部120は、入力画像300を取得する。
[ステップS62]暗号化領域指定部120は、入力画像300に対するユーザの領域指定操作を受け付ける。ユーザは、複数の領域を指定したとする。
[ステップS63]暗号化領域指定部120は、複数の指定領域のうちから1つを選択する。選択の順序は、図9のステップS13と同様に決定できる。例えば、指定領域310,320に対して、まず、指定領域310を選択する。暗号化領域指定部120は、選択した領域を示す情報を暗号処理部130、マーカ領域検出部140および隣接マーカ変更部160に出力する。
[ステップS64]暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化領域指定部120から取得した指定領域を暗号化する。暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS65]隣接マーカ変更部160は、隣接マーカを検出し、その位置を変更する。
[ステップS66]マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照して、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を取得する。マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4から他の暗号化領域や他の暗号化領域を示すマーカと重複する座標を除いて、マーカ領域を検出する。マーカ領域検出部140は、検出したマーカ領域をマーカ付加部150に出力する。
[ステップS67]マーカ付加部150は、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、入力画像300の暗号化領域に対し、マーカ領域内で最も優先度の高い位置にマーカを付加する。マーカ付加部150は、マーカを付加した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS68]マーカ付加部150は、入力画像300内に未処理の指定領域があるか否かを判定する。未処理の指定領域がある場合、処理をステップS63に進める。全ての指定領域について処理済みである場合、暗号化画像300aを出力して処理を完了する。
このように、指定領域ごとに暗号化が行われる。その際、隣接マーカが存在する場合には、隣接マーカの位置が変更される。
なお、ステップS64の暗号化処理は、ステップS67のマーカ付加処理の直前に実行されてもよい。
次に、上記ステップS65の処理を詳細に説明する。
図25は、第3の実施の形態の隣接マーカ変更処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS71]隣接マーカ変更部160は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に他のマーカが重なるか否かを判定する。指定領域に他のマーカが重なる場合、処理をステップS72に進める。指定領域に他のマーカが重ならない場合、処理を完了する。
[ステップS72]隣接マーカ変更部160は、指定領域に重なる他のマーカ、すなわち、隣接マーカを1つ選択する。隣接マーカ変更部160は、隣接マーカが何れの優先度で付加されたものであるかを特定する。隣接マーカの優先度は、図19,20で示した方法と同様の方法によって特定することができる。あるいは、隣接マーカの付加時に、その優先度を制御情報記憶部110に格納しておき、必要に応じて制御情報記憶部110を参照することで隣接マーカの優先度を特定可能としてもよい。また、隣接マーカの付加時に、その優先度を画像データのヘッダに付加しておき、必要に応じて当該ヘッダから隣接マーカの優先度を特定可能としてもよい。
[ステップS73]隣接マーカ変更部160は、選択した隣接マーカを消去する。隣接マーカ変更部160は、隣接マーカを消去した領域を補間する。具体的には、特開2009−232233号公報に記載の方法を適用できる。例えば、周囲の画像から近似的に補間する、予め退避しておいた隣接マーカに対応する一部画像から補間する、などの方法を採ることができる。
[ステップS74]隣接マーカ変更部160は、当該隣接マーカにつきステップS72で特定した優先度よりも低い優先度を決定する。例えば、ステップS72で特定した優先度よりも1段階低い優先度を決定する。隣接マーカ変更部160は、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、決定した優先度に対応するマーカ位置を特定する。
[ステップS75]隣接マーカ変更部160は、決定したマーカ位置に、隣接マーカに代わるマーカを付加する。そして、処理をステップS71に進める。
このようにして、隣接マーカの位置が変更される。隣接マーカの変更は、指定領域に重なる隣接マーカが存在しなくなるまで、順次行われる。
図26,27は、第3の実施の形態のマーカ付加方法を例示する図である。
暗号化領域指定部120は、入力画像300に対して指定領域310,320の指定を受け付ける。指定領域310,320の位置関係は、各四角形領域の1つの頂点が近接した状態であるとする。暗号化領域指定部120は、指定領域310,320のうち指定領域310を最初に選択する。そして、暗号処理部130は指定領域310につき暗号化領域310aを生成する。マーカ付加部150は、暗号化領域310aに対して、マーカを付加する。
次に、暗号化領域指定部120は、指定領域320を選択する。
隣接マーカ変更部160は、暗号化領域310aに付加されたマーカのうちの一つのマーカを隣接マーカMA1と検出する。隣接マーカ変更部160は、隣接マーカMA1が何れの優先度によって付加されたものであるかを特定する。隣接マーカ変更部160は、例えば、優先度“1”であると特定する(ステップST1)。
隣接マーカ変更部160は、隣接マーカMA1を消去する。隣接マーカ変更部160は、隣接マーカMA1を消去した領域を所定の方法によって補間する(ステップST2)。
隣接マーカ変更部160は、隣接マーカMA1を付加し得る位置のうち、優先度が現在よりも低い位置に、代わりのマーカを付加する。例えば、優先度“1”よりも1段階低い優先度“2”に対応する位置にマーカを付加する。隣接マーカ変更部160は、順に優先度を下げながら(ステップST1,ST2を繰り返し実行し)、そのマーカが指定領域320と重ならない位置となるまでマーカを移動させる。その結果、隣接マーカ変更部160は、マーカMA1aを付加する。マーカMA1aは、例えば優先度“4”に対応する位置に設けられたものであり、指定領域320と重ならないマーカである。これにより、隣接マーカ変更部160による隣接マーカ変更処理は完了する(ステップST3)。
マーカ領域検出部140は、隣接マーカ変更部160による隣接マーカ変更後の画像情報に基づいて、指定領域320に対する調査領域を検出する。マーカ付加部150は、暗号処理部130により暗号化された指定領域320のマーカ領域検出部140が検出した調査領域内から最も優先度の高い位置にマーカを付加する。その結果、マーカMA1aの角に対応する位置に、マーカMB1を付加する。マーカMB1は、例えば優先度“4”に対応する位置に設けられたものであり、マーカMA1aと重ならないマーカである。
このように、画像処理装置100aは、隣接マーカが存在する場合には、指定領域と重ならないよう隣接マーカの位置を変更した後に、指定領域に対応するマーカを付加する。これにより、付加済みのマーカが現在処理対象としている指定領域に重なる場合にも、指定領域に対応するマーカを適正に付加することができる。
このような処理により、第2の実施の形態よりも複数の暗号化領域の配置の自由度が向上する。すなわち、複数の暗号化領域をより近接した位置に設けることができる。更に、暗号化領域を複数設ける場合に、より省スペース化を図れる。
[第4の実施の形態]
以下、第4の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。前述の第2,第3の実施の形態との相違点について主に説明し、同様の事項に関しては説明を省略する。
ここで、第2,3の実施の形態では、マーカが他のマーカと重なる場合に、他のマーカと重ならない位置に新たなマーカを設けることとした。しかし、利用するマーカの形状や他のマーカとの位置関係によっては、他のマーカの一部を新たなマーカの一部とすることもできる。そこで、第4の実施の形態では、このように他のマーカの一部を新たなマーカの一部とできる画像処理装置を提供する。
なお、第4の実施の形態における情報処理システムの全体構成は、図2で示した第2の実施の形態の情報処理システムと同様であるため説明を省略する。ただし、第4の実施の形態の情報処理システムは、画像処理装置100に代えて画像処理装置100bを有する。ここで、第4の実施の形態の画像処理装置100bのハードウェア構成は、図3で示した画像処理装置100のハードウェア構成と同一であるため説明を省略する。
また、以下の説明では、第2の実施の形態で示したマーカM1,M2,M3,M4を用いるものとする。
図28は、第4の実施の形態の画像処理装置の構成を示す図である。画像処理装置100bは、制御情報記憶部110、暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140、マーカ付加部150および合成配置座標特定部170を有する。これらの機能は、CPU101によって所定のプログラムが実行されることにより実現される。また、これらの機能の全部または少なくとも一部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。
ここで、制御情報記憶部110、暗号化領域指定部120、暗号処理部130、マーカ領域検出部140およびマーカ付加部150は、図4で示した画像処理装置100の同一符号・名称の構成と同一であるため、説明を省略する。
合成配置座標特定部170は、制御情報記憶部110を参照して、調査領域と入力画像300に既に付加されているマーカの位置とに基づいて、合成配置座標を特定する。ここで、合成配置座標とは、マーカM1,M2,M3,M4の何れかに対して、他の所定の形状のマーカを付加すべき座標を示す。他の形状のマーカを付加する位置は、L字型のマーカM1,M2,M3,M4に対して、各辺が交わる位置である(後述する)。合成配置座標特定部170は、特定した合成配置座標をマーカ付加部150に出力する。
マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170から合成配置座標を取得している場合、その座標位置へのマーカの付加を優先して行う。合成配置座標を取得していない場合には、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、マーカ領域検出部140から取得したマーカ領域のうち、優先度の最も高い位置にマーカを付加する。
次に、以上の構成を備える画像処理装置100bの処理の詳細を説明する。
図29は、第4の実施の形態の合成に係るマーカを例示する図である。(A)は合成位置を示す。(B)は合成用マーカの一例を示す。(C)は合成用マーカの他の例を示す。合成位置BL1は、L字型のマーカ(図29では、マーカM3を例示している)の横のパターンと縦のパターンとが交差する位置である。合成配置座標は、例えば、合成位置BL1の中心の座標である。
合成用マーカM11,M12は、マーカM1,M2,M3,M4の各合成位置BL1に付加するためのマーカである。
合成用マーカM11は、合成位置BL2,BL3を有している。例えば、マーカM3の合成位置BL1と、合成用マーカM11の合成位置BL2とを重ねて配置することで、マーカM3と合成用マーカM11とを合成することができる。
合成用マーカM12は、合成位置BL4,BL5を有している。例えば、マーカM3の合成位置BL1と、合成用マーカM12の合成位置BL5を重ねて配置することで、マーカM3と合成用マーカM12とを合成することができる。
なお、合成用マーカM11,M12は、調査領域内に収まる場合のみ配置可能である。
図30は、第4の実施の形態の既存マーカと調査領域との位置関係を例示する図である。既存マーカMC1は、既に生成済みの暗号化領域に対して付加されている既存のマーカである。また、調査領域Q1は、上部Qtおよび左部Qlを有する。なお、上部Qtと左部Qlとが重なる領域は、上部Qtおよび左部Qlの何れにも属する。
以下の説明において、「既存マーカの一辺が調査領域に全て収まっている場合」との表現は、例えば既存マーカMC1の横の一辺が調査領域Q1の上部Qtに収まっているような状態(図30に示した状態)をいう。
なお、他の調査領域Q2,Q3,Q4に関しても同様に各部を定義することができる。例えば、調査領域Q2であれば、上部と右部とを同様に定義できる。調査領域Q3であれば、下部と左部とを同様に定義できる。調査領域Q4であれば、下部と右部とを同様に定義できる。
次に、以上の構成を備える画像処理装置100bの処理の詳細を説明する。
図31は、第4の実施の形態の暗号化処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS81]暗号化領域指定部120は、入力画像300を取得する。
[ステップS82]暗号化領域指定部120は、入力画像300に対するユーザの領域指定操作を受け付ける。ユーザは、複数の領域を指定したとする。
[ステップS83]暗号化領域指定部120は、複数の指定領域のうちから1つを選択する。選択の順序は、図9のステップS13と同様に決定できる。例えば、指定領域310,320に対して、まず、指定領域310を選択する。暗号化領域指定部120は、選択した領域を示す情報を暗号処理部130およびマーカ領域検出部140に出力する。
[ステップS84]暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化領域指定部120から取得した指定領域を暗号化する。暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS85]マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照して、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を取得する。マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4から他の暗号化領域や他の暗号化領域を示すマーカと重複する座標を除いて、マーカ領域を検出する。マーカ領域検出部140は、検出したマーカ領域をマーカ付加部150および合成配置座標特定部170に出力する。
[ステップS86]合成配置座標特定部170は、調査領域と既存マーカとの重複があるか否かを判定する。重複がある場合、処理をステップS87に進める。重複がない場合、処理をステップS88に進める。なお、重複がある場合とは、既存マーカの一辺が全て調査領域に収まっている場合をいう。例えば、調査領域Q1に既存マーカMC1の一辺が全て収まっていない場合には、マーカを合成したとしても、合成後のマーカが現在処理対象としている指定領域に対して適正な形状とはならない。例えば、縦5ブロック×横5ブロックで設けられるべきマーカが縦5ブロック×横3ブロックとなるなど、完全な形状・パターンを形成しない。このような理由から、既存マーカの一辺が調査領域に全て収まっていない場合には、マーカ合成は行わない。
[ステップS87]合成配置座標特定部170は、既存マーカに対して合成用マーカの合成を試みる。合成配置座標特定部170は、合成が可能な場合、合成配置座標を取得してマーカ付加部150に出力する。合成配置座標特定部170は、合成が不可能の場合、マーカ付加部150への情報の出力を行わない。
[ステップS88]マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170から合成配置座標を取得している場合、当該座標位置に合成用マーカを付加する。マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170から合成配置座標を取得していない場合、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、マーカ領域検出部140から取得したマーカ領域内で最も優先度の高い位置にマーカを付加する。マーカ付加部150は、マーカを付加した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS89]マーカ付加部150は、入力画像300内に未処理の指定領域があるか否かを判定する。未処理の指定領域がある場合、処理をステップS83に進める。全ての指定領域について処理済みである場合、暗号化画像300aを出力して処理を完了する。
このように、調査領域と既存マーカとの重複がある場合、合成配置座標が特定される。合成配置座標が特定された場合、合成配置座標に対して優先的に合成用マーカが付加される。
なお、ステップS84の暗号化処理は、ステップS88のマーカ付加処理の直前に実行されてもよい。
次に、上記ステップS87の処理を詳細に説明する。
図32は、第4の実施の形態のマーカ合成配置座標特定処理を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS91]合成配置座標特定部170は、調査領域と既存マーカとが重複する領域の中から1つ座標を取得する。
[ステップS92]合成配置座標特定部170は、その座標に合成用マーカの付加を試みる。付加する合成用マーカを何れの形状とすべきかについては、処理対象のマーカ領域が指定位置の何れに位置しているか、および、そのマーカ領域の何れの位置に既存マーカが存在するかにより判断できる。例えば、調査領域Q1の上部Qtに既存マーカの一辺との重複領域が存在すれば、合成用マーカM11を選択できる。また、例えば、調査領域Q1の左部Qlに既存マーカの一辺との重複領域が存在すれば、合成用マーカM12を選択できる。
合成配置座標特定部170は、当該座標に合成用マーカを配置した場合に、既存マーカのパターンに変化があるか否かを判定する。変化がない場合、処理をステップS93に進める。変化がある場合、処理をステップS95に進める。ここで、既存マーカのパターンに変化がある場合とは、例えば、黒白黒白黒のパターンが、合成用マーカの配置によって、黒黒黒白黒や黒白黒黒黒となってしまうような場合である。あるいは、各ブロックの中心座標が選択されていない場合には、当該ブロック内に、白と黒とが混在してしまうような場合も考えられる。
[ステップS93]合成配置座標特定部170は、合成用マーカを配置した場合に、調査領域内に配置できるか否かを判定する。調査領域内に配置できる場合、処理をステップS94に進める。調査領域内に配置できない場合、処理をステップS95に進める。
[ステップS94]合成配置座標特定部170は、ステップS91で選択した座標を合成配置座標としてマーカ付加部150に出力する。そして、処理を完了する。
[ステップS95]合成配置座標特定部170は、調査領域と既存マーカとが重複する領域に含まれる全ての座標について、処理済みであるか否かを判定する。未処理の座標が存在する場合、処理をステップS91に進める。全ての座標を処理済みである場合、処理を完了する。
このように、調査領域と既存マーカとが重複する領域に含まれる各座標に合成用マーカを配置した場合に、既存マーカのパターンが変更されるか否かなどに基づいて、合成配置座標が特定される。
次に、マーカ付加部150によるマーカ付加方法の具体例を説明する。
図33は、第4の実施の形態のマーカ付加方法を例示する図である。(A)は、暗号化領域310aと指定領域320が近接している場合で、かつ、指定領域320の調査領域Q1に既存マーカMC1の横方向の一辺の全てが含まれている場合を例示している。(B)は、その後、暗号化領域320aに対してマーカを付加した場合を例示している。
合成配置座標特定部170は、指定領域320に対する調査領域Q1に既存マーカMC1の横方向の一辺が全て含まれていることを検知する。すると、合成配置座標特定部170は、既存マーカMC1と調査領域Q1とが重複する座標において、合成用マーカの付加を試みる。合成配置座標特定部170は、調査領域Q1の上部Qtに重複領域が存在することから、合成用マーカM11を選択する。そして、既存マーカMC1のパターンを変更させず、かつ、調査領域Q1内に合成用マーカM11が収まる位置を検出する。その結果、合成配置座標特定部170は、例えば既存マーカMC1の合成位置BL1の中心の座標を合成配置座標として特定し、マーカ付加部150に出力する。
マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170が特定した合成配置座標に合成用マーカM11を付加し、合成マーカMC1aを生成する。
合成マーカMC1aは、暗号化領域310aの1つの頂点を特定するために用いることができるとともに、暗号化領域320aの1つの頂点を特定するために用いることもできる。画像処理装置200は、合成マーカMC1aを含む各マーカを検出することで、暗号化領域310a,320aを適正に検出できる。
このように、画像処理装置100bは、所定の場合に既存マーカMC1に合成用マーカM11を付加して合成マーカMC1aを生成する。これにより、暗号化領域310a,320aと各領域のマーカとが重複する領域を縮小できる。その結果、暗号化領域310a,320aを復号する際の補間範囲を縮小できるので、読み取り側での復号処理を効率的に行うことができる。
次に、上記マーカ合成配置座標特定処理の変形例を説明する。
図34は、第4の実施の形態の暗号化処理の変形例を示すフローチャートである。以下、各処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS101]暗号化領域指定部120は、入力画像300を取得する。
[ステップS102]暗号化領域指定部120は、入力画像300に対するユーザの領域指定操作を受け付ける。ユーザは、複数の領域を指定したとする。
[ステップS103]暗号化領域指定部120は、複数の指定領域のうちから1つを選択する。選択の順序は、図9のステップS13と同様に決定できる。例えば、指定領域310,320に対して、まず、指定領域310を選択する。暗号化領域指定部120は、選択した領域を示す情報を暗号処理部130およびマーカ領域検出部140に出力する。
[ステップS104]マーカ領域検出部140は、暗号化領域指定部120から取得した指定領域に対して、制御情報記憶部110に記憶された制御情報を参照して、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4を取得する。マーカ領域検出部140は、調査領域Q1,Q2,Q3,Q4から他の暗号化領域や他の暗号化領域を示すマーカと重複する座標を除いて、マーカ領域を検出する。マーカ領域検出部140は、検出したマーカ領域をマーカ付加部150および合成配置座標特定部170に出力する。
[ステップS105]合成配置座標特定部170は、調査領域と既存マーカとの重複があるか否かを判定する。重複がある場合、処理をステップS108に進める。重複がない場合、処理をステップS106に進める。なお、「重複がある場合」の判定方法は、図31のステップS86で示した方法と同様である。
[ステップS106]合成配置座標特定部170は、指定領域を変更することで調査領域と既存マーカとを重複関係にできるか否かを判定する。重複関係にできる場合、処理をステップS107に進める。重複関係にできない場合、処理をステップS109に進める。ここで、重複関係とは、ステップS105において「重複がある」と判定できる場合の調査領域と既存マーカとの位置関係を示す。すなわち、既存マーカの一辺が全て調査領域に収まっているような位置関係である。
[ステップS107]合成配置座標特定部170は、指定領域を変更する。例えば、指定領域を上記重複関係を形成できるまで所定方向(例えば、左右方向の何れか、あるいは上下方向の何れか)に広げる。あるいは、指定領域を上記重複関係を形成できるまで所定方向に移動させる。合成配置座標特定部170は、変更後の指定領域の範囲を示す情報を暗号処理部130に出力する。そして、処理をステップS108に進める。
[ステップS108]合成配置座標特定部170は、既存マーカに対して合成用マーカの合成を試みる。合成配置座標特定部170は、合成が可能な場合、合成配置座標を取得してマーカ付加部150に出力する。合成配置座標特定部170は、合成が不可能の場合、マーカ付加部150への情報の出力を行わない。
[ステップS109]暗号処理部130は、ステップS107で合成配置座標特定部170から変更後の指定領域を示す情報を取得している場合、入力画像300のうち、当該変更後の指定領域を暗号化する。暗号処理部130は、変更後の指定領域を示す情報を取得していない場合、暗号化領域指定部120から取得した指定領域を暗号化する。暗号処理部130は、入力画像300のうち、暗号化した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS110]マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170から合成配置座標を取得している場合、当該座標位置に合成用マーカを付加する。マーカ付加部150は、合成配置座標特定部170から合成配置座標を取得していない場合、制御情報記憶部110に記憶された優先度テーブル111を参照して、マーカ領域検出部140から取得したマーカ領域内で最も優先度の高い位置にマーカを付加する。マーカ付加部150は、マーカを付加した領域を示す情報(例えば、その領域の頂点位置を示す情報)を制御情報として制御情報記憶部110に格納する。
[ステップS111]マーカ付加部150は、入力画像300内に未処理の指定領域があるか否かを判定する。未処理の指定領域がある場合、処理をステップS103に進める。全ての指定領域について処理済みである場合、暗号化画像300aを出力して処理を完了する。
このように、ステップS106にいう「重複関係」が成立していない場合に、指定領域が変更され、「重複関係」を形成した後に、マーカ合成が行われる。
次に、当該変形例の場合におけるマーカ付加部150によるマーカ付加方法の具体例を説明する。
図35は、第4の実施の形態のマーカ付加方法の変形例を示す図である。(A)は、暗号化領域310aと指定領域320が近接している場合で、かつ、指定領域320の調査領域Q1に既存マーカMC1の横方向の一辺(辺MC1hとする)の一部が含まれている場合を例示している。なお、調査領域Q1から、既存マーカMC1の辺MC1hが長さL1だけはみ出しているとする。(B)は、その後、暗号化領域320aに対してマーカを付加した場合を例示している。
合成配置座標特定部170は、指定領域320を左方向に長さL2だけ拡大させれば、既存マーカMC1の辺MC1hを調査領域Q1に内に全て納めることができることを検知する。そして、合成配置座標特定部170は、指定領域320を左方向に長さL2だけ拡大させる。合成配置座標特定部170は、変更後の指定領域の範囲を示す情報を暗号処理部130に出力する。なお、合成配置座標特定部170は、指定領域320を左方向に長さL2だけ移動させてもよい。
以降の処理は、図32,33と同様である。ただし、暗号処理部130は変更後の指定領域に対して暗号化を行い、暗号化領域320aを生成する。そして、マーカ付加部150は、既存マーカMC1に合成用マーカM11を付加して、合成マーカMC1aを生成する。
このような方法によっても、画像処理装置100bは、既存マーカMC1に合成用マーカM11を付加して合成マーカMC1aを生成できる。これにより、合成マーカMC1aの生成機会を向上できる。その結果、暗号化領域310a,320aと各領域のマーカとが重複する領域をより低減できる。また、暗号化領域310a,320aを復号する際の補間範囲を低減できるので、読み取り側での復号処理をより効率的に行うことができる。
以上、本発明の画像処理装置および画像処理方法を図示の実施の形態に基づいて説明したが、これらに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。更に、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
1 画像処理装置
1a 領域指定部
1b 画像処理部
1c マーカ領域検出部
1d マーカ付加部
2 入力画像
3 出力画像
4 処理領域
5 マーカ領域
6 マーカ

Claims (9)

  1. 入力画像の内部に処理領域を指定する領域指定部と、
    前記処理領域に対して所定の画像処理を行う画像処理部と、
    前記入力画像の内部に、前記処理領域を示すマーカを付加可能な領域であるマーカ領域を検出するマーカ領域検出部と、
    前記マーカ領域内に前記マーカを付加する位置を、所定の優先条件に基づいて決定し、決定した位置に前記マーカを付加するマーカ付加部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記マーカ領域検出部は、前記入力画像のうち既存の処理領域と当該既存の処理領域を示す既存マーカとを除く領域から前記マーカ領域を検出することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記マーカ付加部は、優先度と前記マーカの前記処理領域に対する相対位置とが対応付けて定義され、かつ、前記マーカと前記処理領域とが重複する領域が小さいほど優先度が高く、当該重複する領域が大きいほど優先度が低く定義された前記優先条件を記憶する制御情報記憶部を参照し、前記制御情報記憶部に記憶された前記優先条件に基づいて、前記マーカを付加する位置を決定することを特徴とする請求項1または2の何れか一項に記載の画像処理装置。
  4. 前記マーカ付加部は、前記マーカを付加する位置に対応する前記相対位置を示す位置情報を前記入力画像に付加することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記領域指定部が指定した前記処理領域を取得すると、当該処理領域に重なる隣接マーカを検出し、前記優先条件に基づいて当該隣接マーカに代えて前記処理領域と重ならない代替マーカを付加する隣接マーカ変更部、
    を更に有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記領域指定部が指定した前記処理領域を取得すると、前記既存マーカに所定の合成用マーカを付加することで前記処理領域に対して前記マーカと同一のマーカを形成できる場合、当該合成用マーカを付加すべき位置を前記マーカ付加部に出力する合成配置座標特定部、
    を更に有し、
    前記マーカ付加部は、前記マーカに代えて前記合成配置座標特定部から取得した位置に前記合成用マーカを付加する、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  7. 第1の画像処理が施された処理領域を含む入力画像から複数のマーカを検出するマーカ検出部と、
    前記処理領域内に付加された所定の位置情報を検出し、前記各マーカと所定の処理領域との相対位置を前記位置情報ごとに定義した制御情報を記憶する制御情報記憶部を参照し、検出した前記位置情報と前記制御情報記憶部に記憶された前記制御情報とに基づいて、前記処理領域を検出する処理領域検出部と、
    前記処理領域検出部が検出した前記処理領域に対して第2の画像処理を行う画像処理部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  8. 第1の画像処理が施された処理領域を含む入力画像から、複数のマーカと前記処理領域内に付加された所定の基準マーカとを検出するマーカ検出部と、
    前記各マーカと前記基準マーカとの位置関係を検出し、前記各マーカと所定の処理領域との相対位置を前記位置関係ごとに定義した制御情報を記憶する制御情報記憶部を参照し、検出した前記位置関係と前記制御情報記憶部に記憶された前記制御情報とに基づいて、前記処理領域を検出する処理領域検出部と、
    前記処理領域検出部が検出した前記処理領域に対して第2の画像処理を行う画像処理部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記画像処理装置が、
    入力画像の内部に処理領域を指定し、
    前記処理領域に対して所定の画像処理を行い、
    前記入力画像の内部に、前記処理領域を示すマーカを付加可能な領域であるマーカ領域を検出し、
    前記マーカ領域内に前記マーカを付加する位置を、所定の優先条件に基づいて決定する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
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