以下に添付図面を参照して、本発明に係る各台対応装置及びその持ち遊技媒体返却方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明をパチンコ遊技に適用する場合について説明することとする。
まず、本実施例に係る各台対応装置の概念について説明する。実施例1に係る各台対応装置10は、計数機能を有するカード処理ユニット(以下、単にCRユニット10と言う)であり、各パチンコ機20に対応して配設されるとともに当該パチンコ機20における遊技結果として得られたパチンコ玉を計数し、該計数値を持ち玉として管理してその持ち玉数の範囲内で持ち玉の返却を行うものである。
ここで、本実施例に係るCRユニット10は、所定の設定値に収束するように持ち玉の返却制御を行う点にその特徴があり、持ち玉返却操作が行われた際に結果として残る持ち玉数が余すことなく特殊景品に交換できる玉数になるように持ち玉返却を行い、もって遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合することができるようにしている。
すなわち、このCRユニット10では、現存する持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数でない場合には、当該交換玉数で割り切れない端数の余り玉を投出させる一方で、現存の持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数である場合には、特殊景品の交換玉数の倍数(当然ながら持ち玉数よりも小さいこととする)を投出させることで、持ち玉が特殊景品の交換玉数の倍数に収束するように持ち玉返却を行う。
これを具体的に説明すると、図1に示すように、遊技客が持ち玉数を3247個保有している時に持ち玉返却操作が行われたならば、まず現存する持ち玉が特殊景品の交換玉数の倍数であるか否か、すなわち持ち玉「3247個」を特殊景品の交換玉数(例えば、125個=500円相当)で除した除算値に余りが存在するか否かを判定する。この場合、商が25、余りが122となり、余りが生じる。このように余りが生じる場合には、持ち玉数を交換玉数の倍数に収束させるべく、かかる余りとなる122個を持ち玉「3247個」から減算して持ち玉を3125個に更新するとともにその122個のパチンコ玉を投出させる。
さらに、持ち玉が3125個の時点で持ち玉返却操作が行われた場合には、先の持ち玉返却により交換玉数で除した際の余りが既に投出されていることから余りは生じない。このように持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数である場合には、特殊景品の交換玉数の倍数のパチンコ玉を返却すれば返却後の持ち玉も交換玉数の倍数となることから、たとえば125個(特殊景品の交換玉数の1倍)を持ち玉数「3125個」から減算して持ち玉を3000個に更新するとともにその125個のパチンコ玉を投出させる。
このようにして持ち玉数が特殊景品の交換玉数に収束した場合には、初めの持ち玉返却のように余り玉調整を行う必要がなくなるので、特賞等の払出しにより賞玉が計数されて持ち玉数が増加しない限りは持ち玉返却操作が行われる度に125個ずつ返却されることになる。なお、持ち玉が増加した場合には、あらためて特殊景品に交換できない余り玉を投出する必要がある。
その後、持ち玉数が2500個まで返却された時にカード返却操作を受け付けた場合には、当該持ち玉「2500個」をプリペイドカードに関連付けて返却されることになる。
仮に、上記の従来技術のように、持ち玉「3247個」から一定数(例えば、125個)ずつ持ち玉返却を行った場合には、特賞等の払出しにより持ち玉数が増加しない限りはいつカード返却操作がなされた場合でも122個の余り玉が生じ、返却数が3個多すぎたために景品交換できる特殊景品の数が常に1つ少なくなってしまう。
一方、本実施例では、特殊景品に交換することができない端数の余り玉を先行して返却するため、たとえば図1の例では持ち玉「2500個」を余すことなく特殊景品20個(=2500個÷125個)に交換することができることになる。
このように、本実施例では、交換可能な特殊景品の数が可及的に多くなるように持ち玉返却を行うとともに特殊景品に交換することができない端数の余り玉を遊技で消化させることができ、遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合することが可能となる。
また、かかる余り玉を遊技で消化させることができるので、景品カウンタで希望しない景品に交換せざるを得ない状況に陥ることを防止するとともに遊技台の稼働率を向上させることも可能となる。
さらに、これに関連して、端数となる余り玉が景品交換される頻度を低減させることができ、その結果、景品カウンタでの取込み玉を低減させるとともに景品交換業務を迅速に行うことが可能となる。特に、閉店前などの繁忙期には、景品カウンタの混雑を防止することにも寄与することが可能となる。
続いて、本実施例に係るCRユニットの構成を説明する。図2は、実施例1に係るCRユニットの外観を示した正面図である。なお、この図2には、CRユニット10が併設されたパチンコ機20を破線で示している。
図2に示すように、CRユニット10は、係員の呼び出し時などに点灯する状態表示部101と、玉貸しのための各種紙幣を受け付ける紙幣挿入部102と、持ち玉の返却要求を受け付ける持玉返却ボタン103と、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能なタッチパネル104と、持ち玉を払い出すノズルを備えた持ち玉払出部105と、プリペイドカード等のカード類の受付/返却を行うカード挿入部106と、持ち玉(獲得玉)を計数する計数部15と、持ち玉(獲得玉)を貯留する玉貯留部107とを有する。
また、パチンコ機20には、パチンコ遊技に使用するパチンコ玉を貯留する上皿210と、上皿210の許容容量を超えて溢れたパチンコ玉を貯留する下皿220とが設けられており、この上皿210には、プリペイドカードの残度数等を表示する7SEG表示部211と、玉貸し要求を受け付ける玉貸しボタン212と、プリペイドカードの返却要求を受け付ける返却ボタン213とがさらに設けられている。なお、本実施例では、玉貸しボタン212及び返却ボタン213をパチンコ機20に設けることとしたが、必ずしもパチンコ機20側に設ける必要はなく、CRユニット10に設けることとしてもよい。
パチンコ玉を借り受ける際には、遊技客がパチンコ機20側の玉貸しボタン212を押下操作すると、玉貸し操作信号がCRユニット10に転送されてCRユニット10側で玉貸し操作が受け付けられる。このとき、プリペイド残度数が存在する場合には、CRユニット10からパチンコ機20に玉投出指示が行われて貸し玉が上皿210に投出されることになる。
また、持ち玉が計数される際には、パチンコ機20の下皿220から獲得玉を玉貯留部107に投入すると、その投入玉が計数部15に誘導されて獲得玉の数量が計数される。そして、遊技者が持玉返却ボタン103を押下すると、後述する記憶部17によって持ち玉(獲得玉)として記憶管理されている玉数の範囲内であれば、持ち玉が持ち玉払出部105経由でパチンコ機20の上皿210に投出される。なお、持ち玉の払出は、貸出し玉と同様にパチンコ機20から払い出すようにしてもよい。
図3は、実施例1に係るCRユニットの内部構成を示す機能ブロック図である。なお、実際のCRユニット10では、図示した機能部以外の機能部(例えば、ビルバリユニットなど)を有するが、図3では、実施例1に係るCRユニット10の特徴点を説明するために必要な構成要素のみを抜粋している。
図3に示すように、このCRユニット10は、操作部11と、表示部12と、通信I/F部13aと、遊技機用通信I/F部13bと、カード処理部14と、計数部15と、持ち玉払出し制御部16と、記憶部17と、制御部18とを有する。
操作部11は、図2に示した持玉返却ボタン103やタッチパネル104などの各種ボタン群の総称であり、表示部12は、図2に示した状態表示部101やタッチパネル104などの総称である。
通信I/F部13aは、プリペイドカードの残度数や持ち玉数を統括管理する上位装置やCRユニット10を遊技島単位に束ねる島コントローラなどの他の装置の間で各種通信の制御を行うインターフェースである。
遊技機用通信I/F部13bは、当該CRユニット10に併設されるパチンコ機20との間で各種通信(例えば、玉貸し要求や玉投出指示などの)の制御を行うインターフェースである。
カード処理部14は、カード挿入部106から挿入された各種カードを取り扱う処理部である。具体的には、プリペイドカードや会員カードなどの各種カードに記録された情報を読み込んだり、また、これらのカードに情報を書き込んだりする。
計数部15は、ペアのパチンコ機20の下皿220から投入された獲得玉を計数する処理部であり、図示しない持ち玉を計数する計数センサを内在する。具体的には、この計数センサが玉貯留部107から導入した獲得玉の通過経路の近傍に設けられており、かかる通過経路に赤外線等の発光及びその反射光の受光を併せて行うことで獲得玉の通過を検知し、これらの通過数を後述する持ち玉加算部18cにカウントアップさせる。
持ち玉払出し制御部16は、持ち玉の投出制御を行う処理部である。具体的には、後述する持ち玉減算部18dから払出し(返却)数を含む玉払出し指示が行われると、当該払出し数分のパチンコ玉を持ち玉払出部105を介してパチンコ機20の上皿210に投出する。
記憶部17は、制御部18による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、例えば、持ち玉数を示す持ち玉データ17aを併せて記憶する。
制御部18は、CRユニット10を全体制御する制御部であり、残度数更新依頼部18aと、玉貸し処理部18bと、持ち玉加算部18cと、持ち玉減算部18dと、関連付け部18eとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、残度数更新依頼部18a、玉貸し処理部18b、持ち玉加算部18c、持ち玉減算部18d及び関連付け部18eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
残度数更新依頼部18aは、プリペイドカードの残度数の加算または減算を上位装置に依頼する処理部である。具体的には、玉貸しボタン212の押下操作(玉貸し操作)を受け付けた場合に、たとえば5度数などの貸出単位度数の減算依頼を上位装置に行う。なお、紙幣の価値付け依頼(加算依頼)は、既存のものと同様に特に制限なく、紙幣挿入部102への紙幣の挿入に応答して行われる。
玉貸し処理部18bは、残度数更新依頼部18aによってプリペイド残度数が減算された場合に、パチンコ機20に玉投出指示を行う処理部である。具体的には、遊技機用通信I/F部13bとパチンコ機20内の通信I/F部(図示せず)との両者の間でCRユニット10による1度の玉投出指示で所定数(例えば、1玉4円で玉貸しを行う場合は25個=1度数(100円))のパチンコ玉をパチンコ機20が投出するという規定が設定されており、挿入中のプリペイドカードの残度数から貸出単位度数が減算されると、当該度数に相当する回数の玉投出指示をパチンコ機20に行い、パチンコ機20に貸出単位度数分のパチンコ玉(この例では、5度数分の125個)を投出させる。
持ち玉加算部18cは、持ち玉の加算更新を行う処理部である。具体的には、計数部15からの計数センサ出力が得られた場合に、そのセンサ出力をカウントアップし、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数にカウントアップした値を加算する更新を行う。
持ち玉減算部18dは、持ち玉の減算更新を行う処理部である。具体的には、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けた場合に、現存する持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数でなければ、持ち玉数を交換玉数の倍数に収束させるべく、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から当該交換玉数で割り切れない端数の余り玉を減算するとともに当該余り玉数のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する。一方、現存の持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数であるならば、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から特殊景品の交換玉数、たとえば125個を減算するとともに当該交換玉数分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する。また、加算更新時または減算更新時には、記憶部17内に記憶された持ち玉数をタッチパネル104に表示させる処理も併せて行う。
ここで、持ち玉減算部18dは、現存する持ち玉数が特殊景品の交換玉数の倍数でない場合には、特殊景品に交換できない余り玉が遊技に供するには少量(例えば、75玉未満)であるならば、かかる余り玉に併せて特殊景品の交換玉数である125個を投出させることとした。
このように余り玉が少量である場合には、特殊景品の交換玉数分の125個を併せて投出させることで、持ち玉返却操作を1度行ってからすぐに再度持ち玉返却操作を行うという無駄な重複操作をさせなくともよくなる。
関連付け部18eは、持ち玉をプリペイドカードに関連付ける処理部である。具体的には、パチンコ機20で返却ボタン213の押下操作が受け付けられた場合に、記憶部17によって持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉がゼロ以上であるならば、記憶部17内に記憶された持ち玉データ17aを発行対象とするプリペイドカードのIDに対応付けて登録するように上位装置に依頼する。なお、プリペイド残度数だけが存在する場合には、発行対象のプリペイドカードがそのまま返却される。
なお、本実施例では、プリペイド残度数については、CRユニット10および上位装置の間で常に同期を取りつつ最新の残度数を両者によって管理する一方で、持ち玉については、プリペイドカードの返却が行われるまではCRユニット10内で持ち玉データ17aをローカルに管理し、プリペイドカードの返却時に持ち玉をプリペイドカードIDに対応付けて上位装置に通知することとしている。
次に、本実施例に係るCRユニットの処理の流れを説明する。図4は、実施例1に係る持ち玉返却処理の手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けると(ステップS401肯定)、持ち玉減算部18dは、記憶部17によって持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉がゼロであるか否かを判定する(ステップS402)。
このとき、持ち玉がゼロでない場合(ステップS402肯定)には、持ち玉減算部18dは、持ち玉数を特殊景品の交換玉数で除した除算値に余りが存在するか否かを判定する(ステップS403)。なお、持ち玉がゼロである場合(ステップS402否定)には、持ち玉返却を行う必要がないのでそのまま処理を終了する。
ここで、持ち玉数を特殊景品の交換玉数で除した除算値に余りが存在する場合(ステップS403肯定)に、持ち玉減算部18dは、特殊景品に交換できない余り玉が所定値(例えば、75個)以上であるか否かをさらに判定する(ステップS404)。
このとき、余り玉が所定値以上である場合(ステップS404肯定)には、持ち玉減算部18dは、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から当該余り玉のみを減算するとともに当該余り玉数のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示し(ステップS405)、処理を終了する。
一方、余り玉が所定値未満である場合(ステップS404否定)には、持ち玉減算部18dは、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から余り玉及び特殊景品の交換玉数の等倍である125個の合算値を減算するとともに当該合算値分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示し(ステップS406)、処理を終了する。
また、持ち玉数を特殊景品の交換玉数で除した除算値に余りが存在しない場合(ステップS403否定)に、持ち玉減算部18dは、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から特殊景品の交換玉数の倍数、たとえば交換玉数の等倍である125個を減算するとともに当該交換玉数分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示し(ステップS407)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例では、特殊景品との交換に必要な交換玉数の倍数を設定値とし、当該交換玉数の倍数に収束するように持ち玉の返却を行うように構成したので、交換可能な特殊景品の数が可及的に多くなるように持ち玉返却を行うとともに特殊景品に交換することができない端数の余り玉を遊技で消化させることができ、遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合することが可能となる。
なお、本実施例では、余り玉調整時以外の持ち玉の返却数を交換玉数の倍数である125個としたが、必ずしも特殊景品の倍数である必要はない。例えば、特殊景品の交換玉数が遊技台の上皿及び下皿の貯留容量に比較して大きい場合などには、貯留容量を超えて再度計数し直すこととなってしまうため、このような場合には、強いて持ち玉返却ごとに交換玉数で割り切れるように持ち玉を返却する必要はなく、余り玉調整時以外の持ち玉の返却数を該交換玉数の約数としてもよい。
また、本実施例では、特殊景品との交換に要する玉数(交換玉数)を125個とする例を説明したが、交換玉数は任意の玉数であってよく、また、複数種類の特殊景品が存在する場合にも同様に適用することができる。
例えば、交換玉数が遊技台の上皿及び下皿の交換玉数が250個(=1000円相当)及び625個(=2500円相当)の2種類の特殊景品が存在する場合には、持ち玉数が500個以上になれば125個単位で特殊景品に交換できるが、500個以上なるまでは、特殊景品には250個単位でしか交換できない。このような場合には、500個未満の場合と500個以上の場合で持ち玉の返却数を可変とすればよい。
なお、本実施例では、最初に余り玉調節を行う例を説明したが、必ずしも最初に行う必要はなく、2度目から最後までの任意のタイミングで余り玉調節を行うこととしてもよい。
また、本実施例では、各台計数機をCRユニット内下部に設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各台計数機がCRユニットと別体に設けられ、CRユニットと通信可能に接続されている各台計数システムにも本発明を同様に適用することができる。
なお、本実施例では、本発明をパチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも本発明を同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。
さて、上記の実施例1では、特殊景品の交換玉数で割り切れない持ち玉の端数を最初に払い出す場合を説明したが、必ずしも持ち玉の端数を最初に払い出す必要はない。そこで、実施例2では、持ち玉の端数をカード返却時に払い出す実施例について説明を行う。
すなわち、上記の実施例1に係るCRユニット10では、持ち玉の端数を最初に払い出すが、端数を払い出して持ち玉を特殊景品の交換玉数の倍数にしたとしても、それ以降にも遊技が継続する。このとき、パチンコ機20で特賞(大当たり)が当選してその出玉が得られた場合には、計数部15でパチンコ玉が新たに計数されて持ち玉が増加する。このため、上記の実施例1では、持ち玉を特殊景品の交換玉数の倍数に収束させることができる反面で、持ち玉の端数を再び払い出す必要が生じるので、端数分を含む持ち玉返却操作が持ち玉の加算更新の度に必要となる。
そこで、本実施例に係るCRユニット50では、持ち玉の端数を払い出すために行う持ち玉返却操作が1度だけで済むようにする機能を付加する。具体的には、CRユニット50には、持ち玉の端数調整のコマンド及びカード返却のコマンドの両方を1度に受け付ける操作部が新たに設けられる。そして、CRユニット50は、かかる操作部に対する操作を受け付けた場合に、特殊景品の交換玉数で割り切れない持ち玉の端数を持ち玉から減算する。また、CRユニット50は、端数分のパチンコ玉を持ち玉払出部105に投出させる。その後、CRユニット50は、端数投出後の持ち玉をカードに関連付けて返却する。
これによって、本実施例に係るCRユニット50によれば、持ち玉の端数を払い出すために行う持ち玉返却操作が1度だけで済み、端数調整のための持ち玉返却操作の回数を低減できる。この結果、上記の実施例1と同様に、遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合できる上、さらに、遊技客の操作利便性を向上させることもできる。
次に、本実施例に係るCRユニットの構成を説明する。なお、以下では、実施例1に係るCRユニット10の構成(図3参照)と対比しながら実施例2に係るCRユニット50の構成を説明することとし、同様の機能を有する機能部については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、実施例に係るCRユニットの内部構成を示す機能ブロック図である。図5に示すCRユニット50に接続されるパチンコ機20には、持ち玉の端数調整のコマンド及びカード返却のコマンドの両方を受け付けるカード返却(ピッタリ)ボタン214が設けられる。なお、ここでは、カード返却(ピッタリ)ボタンをパチンコ機20に設けることとしたが、CRユニット50に設けることとしてもよい。このようにカード返却(ピッタリ)ボタンをCRユニット50に設ける場合には、カード返却(ピッタリ)ボタンをタッチパネル104に表示させ、タッチパネル104上で操作を受け付けることとしてもよい。
また、カード返却ボタン213は、上記の実施例1と同様、カード返却操作がなされた場合にカード返却だけが実行される。ここでは、カード返却(ピッタリ)ボタン214との区別から、以下ではカード返却(通常)ボタン213と記載する。
図5に示すCRユニット50は、図3に示したCRユニット10に比べて、持ち玉減算部51を有する点が異なる。この持ち玉減算部51は、実施例1と同様、持ち玉の減算更新を行う処理部であるが、持ち玉の端数の減算更新を実行する契機が持ち玉減算部18dとは異なる。すなわち、持ち玉減算部51は、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けた場合には持ち玉の端数調整は行なわず、カード返却(ピッタリ)ボタン214の押下操作を受け付けた場合に持ち玉の端数調整を行う。
具体的に説明すると、持ち玉減算部51は、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けた場合には、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉が所定の払出玉数(例えば、125個)以上であるか否かを判定する。このとき、持ち玉減算部51は、持ち玉が払出玉数以上である場合には、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉から払出玉数を減算するとともに払出玉数分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する。一方、持ち玉減算部51は、持ち玉が払出玉数未満である場合には、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉から全玉数を減算するとともに全玉数分のパチンコ玉を強制的に払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する。
一方、持ち玉減算部51は、カード返却(ピッタリ)ボタン214の押下操作を受け付けた場合には、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から特殊景品の交換玉数で割り切れない端数の余り玉を減算する。そして、持ち玉減算部51は、端数の余り玉分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示するとともに、端数調整後の持ち玉をカードに関連付けて発行(返却)するように関連付け部18eに指示する。なお、持ち玉減算部51は、カード返却(通常)ボタン213の押下操作を受け付けた場合には、関連付け部18eによってカード発行(返却)だけが実行される。
続いて、本実施例に係るCRユニットの処理の流れを説明する。図6は、実施例2に係る持ち玉返却処理の手順を示すフローチャートである。この持ち玉返却処理は、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉がゼロよりも大きい場合に行われる。
図6に示すように、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けると(ステップS501肯定)、持ち玉減算部51は、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉が所定の払出玉数(例えば、125個)以上であるか否かを判定する(ステップS502)。
このとき、持ち玉が払出玉数以上である場合(ステップS502肯定)には、持ち玉減算部51は、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉から払出玉数を減算するとともに払出玉数分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する(ステップS503)。
一方、持ち玉が払出玉数未満である場合(ステップS502否定)には、持ち玉減算部51は、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉から全玉数を減算するとともに全玉数分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示し(ステップS504)、処理を終了する。
また、持玉返却ボタン103の押下操作がなされない場合(ステップS501否定)、或いは払出玉数分のパチンコ玉を返却した場合(ステップS503)には、CRユニット50は、カード返却ボタンの押下操作の待機状態(ステップS505)へ移行する。
ここで、カード返却ボタンの押下操作を受け付けると(ステップS505肯定)、持ち玉減算部51は、カード返却(ピッタリ)ボタン214またはカード返却(通常)ボタン213のいずれが押下操作されたのかを判定する(ステップS506)。なお、カード返却ボタンの押下操作がなされていない場合(ステップS505否定)には、持ち玉返却ボタン103の押下操作の待機状態(ステップS501)へ移行する。
このとき、カード返却(ピッタリ)ボタン214の押下操作がなされていた場合(ステップS506肯定)には、持ち玉減算部51は、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数から特殊景品の交換玉数で割り切れない端数の余り玉を減算するとともに端数の余り玉分のパチンコ玉を払い出すように持ち玉払出し制御部16に指示する(ステップS507)。そして、持ち玉減算部51は、端数調整後の持ち玉をカードに関連付けて発行(返却)するように関連付け部18eに指示する(ステップS508)。
一方、カード返却(通常)ボタン213の押下操作がなされていた場合(ステップS506否定)には、持ち玉の端数調整を行うことなく、関連付け部18eは、記憶部17内に記憶された持ち玉データ17aをカードに関連付けてカードを発行(返却)する(ステップS508)。
なお、図6に示すフローチャートでは、持ち玉の減算後に減算分のパチンコ玉を投出することとしたが、先にパチンコ玉を投出してから投出分のパチンコ玉を持ち玉から減算することとしてもよい。また、持ち玉の減算および投出を行ってからカード返却を行うこととしたが、カード返却を行ってから持ち玉の減算および投出を行うこととしてもよい。
例えば、持ち玉返却操作時の所定の払出玉数を125個とし、特殊景品の交換玉数を125個とした場合を想定する。このとき、持ち玉が3247個であった場合には、持ち玉返却ボタン103の押下操作がなされると、払出玉数125個が持ち玉返却されて持ち玉が3122個となる。
この段階でカード返却(ピッタリ)ボタン214の押下操作がなされた場合には、交換玉数125個で割り切れない端数の余り玉122個の持ち玉返却を行ってから持ち玉が3000個に減じられたカードを返却する。このため、特殊景品に交換することができない端数の余り玉を遊技で消化させるとともに、景品カウンタで特殊景品以外の景品に交換する必要がなくなる。なお、カード返却(通常)ボタン213の押下操作がなされた場合には、持ち玉3122個がそのまま関連付けられたカードが返却されることになる。
上述してきたように、本実施例に係るCRユニット50によれば、持ち玉の端数を払い出すために行う持ち玉返却操作が1度だけで済み、端数調整のための持ち玉返却操作の回数を低減できる。この結果、上記の実施例1と同様に、遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合できる上、さらに、遊技客の操作利便性を向上させることもできる。
ところで、上記の実施例2では、持ち玉の端数調整のコマンド及びカード返却のコマンドの両方を受け付けるカード返却(ピッタリ)ボタン214を設けることとしたが、必ずしも両方のコマンドを1度に受け付ける必要はなく、持ち玉の端数調整のコマンドを受け付けるピッタリボタンを別途設けることもできる。
例えば、持ち玉の端数調整のコマンドを受け付けるピッタリボタンを設けておき、このピッタリボタンの押下操作がなされてからは、記憶部17に持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉が特殊景品の交換玉数で割り切れるか否かを監視する。そして、持ち玉が交換玉数に割り切れない玉数になったことを所定時間以上継続して検知した場合には、持ち玉の端数調整を自動的に行うようにしてもよい。これによって、カード返却操作が行われるまで、持ち玉の端数調整のために持ち玉返却操作を行う必要がなくなる。さらに、カード返却操作が行われた段階でパチンコ機20の上皿210にパチンコ玉を残さず、カード返却後すぐに遊技を終了することもできる。
なお、ここでは、ピッタリボタンが1度操作された後は持ち玉の端数調整を自動的に行うこととしたが、ピッタリボタンの押下操作を都度受け付け、ピッタリボタンの押下操作を受け付けた場合にだけ端数調整を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施例1及び2では、持ち玉の端数調整を持ち玉返却ボタン103やカード返却(ピッタリ)ボタン214の押下操作と連動させることにより手動で実行させることとしたが、持ち玉の端数調整を自動的に実行させることもできる。例えば、持ち玉返却操作が行われてから所定の期間にわたって計数部15による計数が行われなかった場合に持ち玉の端数調整を自動的に実行させることとしてもよい。これによって、遊技客に特段の操作を行わせずとも、持ち玉を特殊景品の交換玉数の倍数に定常的に収束させることができる。
さて、上記の実施例1及び2では、特殊景品の交換玉数に収束するように持ち玉返却を行う実施例を説明したが、他の設定値に収束させることで、遊技客の持ち玉の使用ニーズに適合することもできる。
すなわち、遊技客には、遊技台に投資した投資額分の持ち玉だけは景品交換したいというニーズ、一万円や五千円などの切りがよい持ち玉数だけは遊技で消化せずに景品交換したいというニーズが存在する。
そこで、実施例3では、上記のニーズを実現すべく、持ち玉返却を行わずに確保する確保玉数を受け付けておき、受け付けた確保玉数を設定値とし、当該確保玉数に収束するように持ち玉の返却制御を行う実施例を説明する。
図7は、実施例3に係るCRユニットの構成を示す機能ブロック図である。なお、以下では、上記の実施例1に係るCRユニット10と対比しながら説明を進めることとし、同様の機能を発揮するものについては実施例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、実施例3に係るCRユニット30は、図3に示したCRユニット10に比較して、持ち玉返却を行わずに確保する確保玉数を示す確保玉数データ31aを記憶部31内に記憶する点、制御部32に確保玉数受付部32aをさらに内在する点が相違する。
確保玉数受付部32aは、持ち玉返却を行わずに確保することを希望する確保玉数を受け付ける処理部である。詳細は図8を用いて後述するが、概要としては、記憶部31によって持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数が所定値(例えば、3000個)以上になった場合に、タッチパネル104上に持ち玉確保ボタンを表示させ、この持ち玉確保ボタンの押下操作を受け付けたならば、テンキーや決定ボタン等をさらに表示させた上で確保玉数の指定を受け付ける(図9参照)。このようにして確保玉数の指定を受け付けた場合には、記憶部31に確保玉数データ31aとして設定登録する。なお、持ち玉確保ボタンをタッチパネル104上に表示させる場合だけでなく、CRユニット上に物理的なメカスイッチ等を最初から配置しておき、所定値以上になった場合にボタンを有効にするようにしてもよい。
持ち玉減算部32bは、図3に示した持ち玉減算部18dと同様に、持ち玉の減算更新を行う処理部であるが、記憶部31によって確保玉数データ31aとして記憶された確保玉数に収束するように持ち玉の返却制御を行う点が異なる。
詳細は図10を用いて後述するが、概要としては、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けた場合に、持ち玉数が確保玉数よりも大きければ、持ち玉の返却を行うことを基本とし、持ち玉数が確保玉数よりもどれだけ大きいかによって返却数を変化させる。例えば、持ち玉数から確保玉数を減算した差分値が引落し単位玉数(例えば、125個)よりも小さい場合には、その差分値を持ち玉から減算して投出させる。また、持ち玉数及び確保玉数の差分値が引落し単位玉数の125個よりも大きくとも、持ち玉数から確保玉数及び引落し単位玉数を減算した差分値が所定値(例えば、75個)よりも小さければ、次の返却で返却したとしても遊技に供するには少量となってしまうため、持ち玉数及び確保玉数の差分値を一度に返却する。なお、持ち玉数から確保玉数及び引落し単位玉数を減算した差分値が所定値(例えば、75個)より大きければ、引落し単位数である125個を持ち玉から減算して投出させる。
このように、確保玉数まで持ち玉返却を行う場合に一定数である引落し単位玉数を返却してゆき、最後に引落し単位玉数に満たない玉数を払い出すのは、遊技途中で特賞等に当選することも起こることもあり、初めに調節したからといって最後まで引落し単位数の持ち玉返却をできるとは限らないからである。
また、確保玉数まで持ち玉返却を行うに際して次回に持ち玉返却する返却数が所定値よりも少ない場合に、持ち玉数と確保玉数との差分値を1度に返却するのは、最後に遊技に供するには少量の持ち玉を返却するための無駄な持ち玉返却操作を行わせることを防止するためである。
次に、本実施例に係るCRユニットの処理の流れを説明する。なお、ここでは、遊技客から確保玉数を受け付ける(1)確保玉数受付処理を説明した後に、確保玉数に基づく(2)持ち玉返却処理を説明する。
(1)確保玉数受付処理
前述したように、本実施例に係る確保玉数受付処理について説明する。図8は、実施例3に係る確保玉数受付処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、持ち玉加算部18cによって持ち玉加算が行われた場合に開始される。
同図に示すように、確保玉数受付部32aは、記憶部31によって持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数が所定値(例えば、3000個)以上になるまでは(ステップS601否定)待機状態にあり、持ち玉数が所定値以上になると(ステップS601肯定)、タッチパネル104上に持ち玉確保ボタンを表示させる(ステップS602)。
ここで、持ち玉確保ボタンが押下された場合(ステップS603肯定)に、確保玉数受付部32aは、図9に示すように、テンキーや決定ボタン等をさらに表示させた上で確保玉数の指定を受け付け(ステップS604)、該指定を受け付けた確保玉数を確保玉数データ31aとして記憶部31に設定登録し(ステップS605)、処理を終了する。
一方、持ち玉確保ボタンが押下されないままに持ち玉数が所定値未満になった場合(ステップS603否定かつステップS606肯定)には、確保玉数受付部32aは、タッチパネル104上から持ち玉確保ボタンを消去し(ステップS607)、処理を終了する。
(2)持ち玉返却処理
次に、本実施例に係る持ち玉返却処理について説明する。図10は、実施例3に係る持ち玉返却処理の手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートでは、記憶部31に確保玉数データ31aが設定登録されている場合の処理を示している。
同図に示すように、持玉返却ボタン103の押下操作を受け付けると(ステップS801肯定)、持ち玉減算部32bは、記憶部31によって持ち玉データ17aとして記憶された持ち玉数が同記憶部31によって確保玉数データ31aとして記憶された確保玉数よりも大きいか否かを判定する(ステップS802)。
このとき、持ち玉数が確保玉数よりも大きかった場合(ステップS802否定)には、持ち玉減算部32bは、持ち玉数から確保玉数を減算した差分値が引落し単位玉数(例えば、125個)よりも大きいか否かを判定する(ステップS803)。なお、持ち玉数が確保玉数以下である場合(ステップS802肯定)には、先に設定登録を受け付けた意向を尊重して持ち玉返却を禁止し、そのまま処理を終了する。
ここで、持ち玉数から確保玉数を減算した差分値が引落し単位玉数である125個よりも大きい場合(ステップS803肯定)には、持ち玉減算部32bは、持ち玉数から確保玉数及び引落し単位玉数を減算した差分値が所定値(例えば、75個)よりも大きいか否かをさらに判定する(ステップS804)。
その結果、持ち玉数から確保玉数及び引落し単位玉数を減算した差分値が所定値(例えば、75個)よりも大きい場合(ステップS804肯定)には、持ち玉減算部32bは、引落し単位数である125個を持ち玉から減算して持ち玉払出し制御部16に減算分のパチンコ玉を投出させ(ステップS805)、処理を終了する。
一方、持ち玉数から確保玉数を減算した差分値が引落し単位玉数である125個よりも大きくとも、持ち玉数から確保玉数及び引落し単位玉数を減算した差分値が所定値(例えば、75個)以下である場合(ステップS803肯定かつステップS804否定)には、持ち玉減算部32bは、確保玉数まで持ち玉を減算して持ち玉払出し制御部16に減算分のパチンコ玉を投出させ(ステップS806)、持ち玉が確保玉数に到達した旨をタッチパネル104上に表示することにより報知し(ステップS807)、処理を終了する。
また、持ち玉数から確保玉数を減算した差分値が引落し単位玉数である125個以下である場合(ステップS803否定)にも、持ち玉減算部32bは、確保玉数まで持ち玉を減算して持ち玉払出し制御部16に減算分のパチンコ玉を投出させ(ステップS806)、持ち玉が確保玉数に到達した旨をタッチパネル104上に表示することにより報知し(ステップS807)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例では、持ち玉返却を行わずに確保する確保玉数を受け付けておき、受け付けた確保玉数を設定値とし、当該確保玉数に収束するように持ち玉の返却制御を行うように構成したので、たとえば遊技台に投資した投資額分の持ち玉だけは景品交換したいというニーズ、一万円や五千円などの切りがよい持ち玉数だけは遊技で消化せずに景品交換したいというニーズを満たすことができる結果、遊技客の持ち玉の使用ニーズにより柔軟に適合することが可能となる。
なお、本実施例では、確保玉数まで持ち玉返却を行う場合に一定数である引落し単位玉数を返却してゆき、最後に引落し単位玉数に満たない端数玉を払い出すこととしたが、確保玉数の設定登録を受け付けてから初めて持玉返却ボタン103が押下された場合に、かかる端数玉を返却することとしてもよい。なお、この場合、端数玉が所定値(例えば、75個)未満である場合には、端数玉に併せて引落し単位玉数を返却することとしてもよい。
また、本実施例では、確保玉数まで持ち玉返却を行うに際して次回に持ち玉返却する返却数が所定値よりも少ない場合には、持ち玉数と確保玉数との差分値を1度に返却することとしたが、持ち玉返却数が変化することを不当な持ち玉返却を行っていると誤解されることも考えられることから、必ずしも1度で返却する必要はない。
なお、本実施例では、持ち玉数が確保玉数に到達した際には持ち玉返却を禁止することとしたが、新たな確保玉数を設定させるようにしてもよいし、所定の操作を経て確保玉数の設定登録を解除するようにしてもよい。