JP5532582B2 - フリップチップ型半導体装置を封止する方法、チップ・オン・チップ用アンダーフィル材の選定方法、及びフリップチップ型半導体装置 - Google Patents

フリップチップ型半導体装置を封止する方法、チップ・オン・チップ用アンダーフィル材の選定方法、及びフリップチップ型半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の封止に際し、チップ・オン・チップ(以下、「COC」と表記する。)用アンダーフィル材として、基板、素子等の間の隙間侵入性と該素子への汚染防止(ブリード防止)の機能を併わせもつ半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法、COC用アンダーフィル材の選定方法、及び、該封止する方法か又は該選定方法で選定されたCOC用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置に関するものである。
電気機器の小型、軽量化、高性能化にともない半導体の実装方法も多様化している。ピン挿入タイプから表面実装、そしてベアチップ実装の一つにフリップチップ実装がある。フリップチップ実装とは、LSIチップの配線パターン面に高さ10μmから100μm程度のバンプといわれる電極を数個から数千個形成し、基板の電極を導電ペーストあるいは半田等で接合する方式である。このため、フリップチップの封止保護に用いる封止材料は、基板とLSIチップ等の隙間に浸透させる必要がある。従来のフリップチップ用アンダーフィル材として使用される液状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤及び無機充填材を配合し、信頼性を高めるため、半導体チップや基板、バンプと線膨張係数を一致させるため多量の無機充填材を配合する必要がある。一方、COC構造は、一般的に下のチップ周辺上より、信号を伝達するためのリード線が基板に向けて張り出されており、このリード線を固定するパッドがチップ上周辺に設置されている。更に、このチップは、軽薄短小を要求される部位に設置されるため、フリップチップ及びその周辺素子を微細にする必要があり、その際、一般のアンダーフィル材以上に基板、素子等の間の隙間侵入性が要求されるとともに、アンダーフィル後のリード線を結線するパッド等の周辺素子へのブリードを防止する必要がある。
しかしながら、COC用アンダーフィル材として、このような隙間侵入性とブリード防止の機能を充分に併わせもつ液状エポキシ樹脂組成物が存在していない実情がある。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、下記のものが挙げられる。
特開2001−200139号公報 特開2001−354751号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、半導体装置の封止に際し、COC用アンダーフィル材として、基板、素子等の間の隙間侵入性と該素子への汚染防止(ブリード防止)の機能を併わせもつ半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法、COC用アンダーフィル材の選定方法、及び、該封止する方法か又は該選定方法で選定されたCOC用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、(A)ナフタレン型エポキシ樹脂、(B)酸無水物硬化剤:前記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モルとなる量、(C)平均粒子径が0.3〜0.8μmである球状シリカ粉末:前記(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%となる量を含有し、かつ前記(C)成分の平均粒子径が、半導体装置の基板と素子間の隙間寸法に対して1/10以下である液状エポキシ樹脂組成物をチップ・オン・チップ用アンダーフィル材として用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法等が、有用であることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物をCOC用アンダーフィル材として用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法、COC用アンダーフィル材の選定方法、及び、該封止する方法か又は該選定方法で選定されたCOC用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置を提供する。
請求項1:
(A)ナフタレン型液状エポキシ樹脂、
(B)酸無水物硬化剤:前記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モルとなる量、
(C)平均粒子径が0.3〜0.8μmである球状シリカ粉末:前記(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%となる量
を含有し、かつ前記(C)成分の平均粒子径が、半導体装置の基板と素子間の隙間寸法に対して1/10以下である液状エポキシ樹脂組成物であって、
(i)室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を初期とするとき、該初期の粘度が20Pa・s以下、
(ii)120℃に加熱された10μmの隙間を有する二枚重ねのガラス板の該隙間への端部から深さ10mmまでの侵入時間が60秒以下、及び
(iii)120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値が5mm以下
なる特性を満足するものをチップ・オン・チップ用アンダーフィル材として用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法。
請求項2:
(A)ナフタレン型液状エポキシ樹脂、
(B)酸無水物硬化剤:前記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モルとなる量、
(C)平均粒子径が0.3〜0.8μmである球状シリカ粉末:前記(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%となる量
を含有し、かつ前記(C)成分の平均粒子径が、半導体装置の基板と素子間の隙間寸法に対して1/10以下である液状エポキシ樹脂組成物において、
)室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を初期とするとき、該初期の粘度が20Pa・s以下、
ii)120℃に加熱された10μmの隙間を有する二枚重ねのガラス板の該隙間への端部から深さ10mmまでの侵入時間が60秒以下、及び
iii)120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値が5mm以下
なる特性を満足するものをフリップチップ型半導体装置の封止材として選定することを特徴とするチップ・オン・チップ用アンダーフィル材の選定方法。
請求項3:
請求項1記載の方法で封止されたフリップチップ型半導体装置。
請求項4:
請求項2記載の方法で選定されたチップ・オン・チップ用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置。
本発明によれば、半導体装置の封止に際し、COC用アンダーフィル材として、基板、素子等の間の隙間侵入性と該素子への汚染防止(ブリード防止)の機能を併わせもつ半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法、COC用アンダーフィル材の選定方法、及び、該封止する方法か又は該選定方法で選定されたCOC用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置を提供することができる。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)球状シリカ粉末を必須成分として含有する。
(A)液状エポキシ樹脂
液状エポキシ樹脂としては、1分子あたり2個以上のエポキシ基を持ち、常温(20〜30℃)で液状のものであればよく、一般に公知のものを使用することができる。
例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等がエポキシ樹脂として挙げられる。
特に、耐熱性や耐湿性に優れるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂を使用するのが好ましい。
また、下記構造のエポキシ樹脂も使用することができる。
Figure 0005532582
このようなエポキシ樹脂には、その合成過程で使用するエピクロルヒドリン由来の塩素が少量含まれるが、エポキシ樹脂における全塩素含有量は、1500ppm以下、望ましくは1000ppm以下である必要がある。また、100℃、50%エポキシ樹脂濃度における20時間での抽出水塩素が10ppm以下であることが好ましい。全塩素含有量が1500ppm超過、抽出塩素が10ppm超過の場合、半導体素子の信頼性、特に耐湿性に悪影響を与えるためである。
上記液状エポキシ樹脂は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(B)硬化剤
硬化剤としては、一般的に公知のものを使用することができる。
例えば、芳香族アミン系化合物、フェノール系化合物、酸無水物、カルボン酸が挙げられる。
特に、接着性、耐環境試験における信頼性の観点から、芳香族アミン、フェノール系化合物、酸無水物を使用するのが好ましい。
これらは1種単独又は2種以上を混合して用いても差し支えないが、2種以上を混合する場合は、保存安定性の悪化を考慮し、酸性物と塩基性物を併用することは好ましくない。
また、硬化剤として、フェノール系化合物、酸無水物を用いる場合は、作業性の観点から、本発明のエポキシ樹脂組成物は室温における適度な流動性が必要であり、硬化剤は25℃において液状であるものを使用することが望ましく、25℃において固形の硬化剤を使用する場合は、25℃において液状の硬化剤に溶解し、硬化剤全体で液状とするのが望ましい。
硬化剤としての芳香族アミン系化合物の具体例としては、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノフェニルメタン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン等が好ましく使用される。硬化剤としてこのような芳香族アミン系化合物を用いる場合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して0.7〜1.2モル、特に、0.85〜1.05モルの芳香族アミン系化合物を配合することが望ましく、配合量が0.7モル未満では硬化性が不充分となる場合があり、1.2モルを超えるとポットライフが短くなる場合がある。
硬化剤としてのフェノール系化合物の具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;パラキシリレン変性ノボラック樹脂、メタキシリレン変性ノボラック樹脂、オルソキシリレン変性ノボラック樹脂等のキシリレン変性ノボラック樹脂;ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールF型樹脂等のビスフェノール型フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型樹脂、ビフェニルアラルキル型樹脂等のフェノール樹脂;トリフェノールメタン型樹脂、トリフェノールプロパン型樹脂等のトリフェノールアルカン型樹脂及びその重合体等のフェノール樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等が好ましく使用される。硬化剤としてこのようなフェノール系化合物を用いる場合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して0.8〜1.2モル、特に、0.9〜1.1モルのフェノール系化合物を配合することが望ましく、配合量が0.8モル未満では硬化性が不充分となる場合があり、1.2モルを超えるとポットライフが短くなる場合がある。
硬化剤としての酸無水物の具体例としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミックス酸等が好ましく使用される。硬化剤としてこのような酸無水物を用いる場合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モル、特に0.4〜0.6モルの酸無水物を配合することが望ましく、配合量が0.3モル未満では硬化性が不充分となる場合があり、0.7モルを超えると未反応の酸無水物が残存し、ガラス転移温度の低下となる場合がある。
更に、酸無水物を硬化剤として使用する場合の硬化促進剤として、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体等を配合することができるが、本発明の目的でもある高流動性(隙間侵入性)を維持するためには、潜在性も合わせもつ必要がある。このため、マイクロカプセル等で硬化促進剤を被覆し、所定の温度で反応するよう設計されたものを使用するのが望ましい。
なお、これらイミダゾール誘導体は、酸無水物系硬化剤の硬化促進剤としてもエポキシ樹脂の硬化剤としても使用できるものであるが、硬化促進剤として使用する場合は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量100質量部に対して1〜10質量部、特に2〜5質量部の範囲で添加することが好適である。添加量が1質量部に満たないと反応性低下に伴うブリードが生起する場合があり、10質量部を超えると硬化性に優れるが保存性が低下する傾向となる場合がある。
また、硬化剤としては、上記の他にジシアンジアミド、アジピン酸ヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド等のカルボン酸ヒドラジドも使用することができる。硬化剤としてこのようなカルボン酸ヒドラジドを用いる場合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モル、特に、0.4〜0.6モルのカルボン酸ヒドラジドを配合することが望ましく、配合量が0.3モル未満では硬化性が不充分となる場合があり、0.7モルを超えるとポットライフが短くなる場合がある。
(C)球状シリカ粉末
球状シリカ粉末としては、平均粒子径が0.1〜1.0μm、特に、0.3〜0.8μmにコントロールしたものを使用することができる。なお、平均粒子径は、遠心沈降法や、レーザー回折法等で測定可能である。
ここで、平均粒子径が、0.1μm未満であると充填材の表面積が増大するため、流動性が低下し、組成物が高粘性になり過ぎ好ましくない。また、1.0μmを超えると10μm程度の隙間を有するフリップチップ型半導体装置に対し、組成物が侵入しにくくなる傾向にある。
また、球状シリカ粉末は、(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%、特に、30〜50質量%含有させることが好ましい。20質量%未満では、膨張係数が大きく、熱衝撃試験においてクラックの発生を誘発させ、60質量%を超過では、粘度が高くなり過ぎ、アンダーフィル材としての流動性が低下するため薄膜侵入性の低下をもたらす。
本発明の組成物は、アンダーフィル材として、毛細管現象を利用し半導体装置の基板、素子等の間の隙間に注入されるが、その隙間への流動性(侵入性)及び球状シリカ粉末の沈降を防止するため、その隙間寸法に対してその最大粒子径が1/2以下であって、かつ平均粒子径は1/10以下に設計される。
ここで、最大粒子径及び平均粒子径が、上記寸法を超えると流動性が低下することによりボイドが発生したり、球状シリカ粉末の沈降により半導体チップ界面付近で球状シリカ粉末の少ない層が形成され、その部分の熱膨張率が大きくなるため信頼性が低下するという問題が生じる。従って、球状シリカの平均粒子径は0.1〜1.0μm、好ましくは0.3〜0.8μmであることが好適である。
球状シリカ粉末は、樹脂成分との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤で予め表面処理したものを配合することが好ましい。
このようなカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、γ−メルカプトシラン等のメルカプトシランなどのシランカップリング剤を用いることが好ましい。
市販化されているシランカップリング剤としては、例えば、KBM403(商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、ヘキサメチルジシラザン、テトラエトキシシラン等の表面処理剤を用いても良く、該表面処理剤は、球状シリカ粉末の表面を疎水化処理し、樹脂成分との濡れ性向上に効果を発揮する。
ここで、表面処理に用いるカップリング剤等の配合量及び表面処理方法については、特に制限されるものではない。
その他の添加剤
本発明の組成物には、その硬化物の応力を低下させる目的で、シリコーンゴム、シリコーンオイルや液状のポリブタジエンゴム等を配合してもよい。
また、必要に応じ、カーボンブラック等の顔料、染料、酸化防止剤、その他の添加剤等を配合してもよい。
これらの添加剤の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲内であれば特に制限されるものではない。
本発明の組成物は、上記液状エポキシ樹脂、硬化剤、球状シリカ粉末、及び必要に応じてその他の添加剤を、同時に又は別々に必要に応じて、加熱処理しながら、攪拌、溶解、混合、分散させることによって得ることができる。
これらの攪拌等の装置は、特に限定されないが、攪拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。また、これら装置を適宜組み合わせて用いてもよい。
得られた組成物の隙間侵入性の機能としては、組成物の粘度及び隙間侵入時間で表現できるが、室温(23〜25℃)における初期の粘度は、20Pa.s以下1Pa.s以上、より好ましくは15Pa.s以下1Pa.s以上であるとともに、120℃に加熱された10μmの隙間を有する二枚重ねのガラス板の該隙間への端部から深さ10mmまでの侵入時間が60秒以下10秒以上、より好ましくは40秒以下10秒以上であることを要する。
ここで、粘度が、20Pa.sを超え、隙間侵入時間が、60秒を超えると、塗布量に対し隙間侵入量が確保できず、チップへの這い上がりが発生する。また、粘度が、1Pa.s未満で、隙間侵入時間が、10秒を未満だと、巻き込みボイドが発生し易くなる。
このような隙間侵入性の機能を得るためには、上記粘度を確保しつつ、充填材の樹脂への濡れ性を向上すべく、上記100時間程度、室温(23〜25℃)に放置する必要がある。
なお、ここでいう初期とは、本発明の組成物が室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を指し、粘度は、単一円筒型回転粘度計、共軸二重円筒型回転粘度計、円錐平板型(コーンプレートタイプ)回転粘度計等の任意の粘度計、又はレオメーターを用いて測定することができるが、特にサンプル量が少なく済むため、円錐平板型回転粘度計を用いて測定するのが好ましい。
また、上記10μmの隙間は、二枚重ねのガラス板の間に、厚さ10μm相当の一対の両面テープ等の任意のスペーサーを挟むことによって形成することができるが、該一対のスペーサーの間隔を充分にとる(5〜10mm)ことにより、スペーサー端面の表面自由エネルギーの影響を実質的になくし、ガラス面の表面自由エネルギーの影響のみとすることができる。なお、ガラス板は、600℃で1時間焼成し、アセトンで拭き取ったもので、常時同様な表面自由エネルギーを有するものである。
また、組成物の周辺素子への汚染防止(ブリード防止)の機能としては、組成物の硬化速度及び液滴径で表現できるが、120℃保持における粘度挙動が初期の10倍に到達する時間が30〜100秒、より好ましくは50〜90秒であるとともに、120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値が5mm以下2mm以上であることを要する。
ここで、120℃保持における粘度挙動が初期の10倍に到達する時間が、30秒未満であると、ブリード防止にはなるが、隙間侵入性が劣り、チップへの這い上がりが生じ、一方、100秒を超えると、侵入後の流動性も大きいため、ブリードの原因となり得る。また、120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径も、5mmを超えると、侵入後の流動性も大きいため、ブリードの原因となり、一方、2mm未満だとチキソ性が発生していること、すなわち流動性を損なっている証拠であるので、アンダーフィルする上で支障をきたす。
このような汚染防止(ブリード防止)の機能を得るためには,隙間侵入性を損なうことなく、所定の温度でのゲル化時間を短くする必要がある。
なお、ここでいう初期とは、本発明の組成物が室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を指し、粘度は、上記と同様に任意の粘度計、又はレオメーターを用いて測定することができるが、特に恒温槽中での120℃保持における粘度挙動を測定するため、レオメーターを用いて測定するのが好ましい。
また、Siの鏡面とは、Si単結晶基板の表面を鏡面研磨したもので、このような表面は一般に表面自由エネルギーが大きく、通例、常時同様な表面自由エネルギーを有するものである。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
本実施例及び比較例で使用される材料は下記の通りである。
(A)液状エポキシ樹脂
エポキシ樹脂a:ナフタレン型エポキシ樹脂
(DIC(株)製、HP−4032D)
エポキシ樹脂b:下記式で示される3官能型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート630LSD)
Figure 0005532582
(B)硬化剤
硬化剤a:メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物
(新日本理化(株)製、MH−700)
硬化剤b:ジエチルジアミノジフェニルメタン
(日本化薬(株)製、カヤハードA−A)
硬化剤c:ジエチルトルエンジアミン
(アルベール・コーポレーション(株)製、ETHACURE100)
(C)球状シリカ粉末
球状シリカa:平均粒子径0.6μmの球状シリカ
((株)アドマテックス製、SE2030−SEE)
球状シリカb:平均粒子径7μmの球状シリカ
((株)龍森製、TSS−AH)
(D)その他の添加剤
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(信越化学工業(株)製、KBM−403)
硬化促進剤:ノバキュアHX−3741
(旭化成ケミカルズ社製)
[実施例1,2、比較例1〜5]
(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)シランカップリング剤、及び(D)球状シリカとを、表1に基づき配合し、均一に混練し、各種エポキシ樹脂組成物を得た。
得られた各種エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度は、ブルックフィールド社製コーンプレートタイプE型粘度計により、コーンNo:CP51にて各種エポキシ樹脂組成物の測定時のトルクが20〜70%に入る回転数にて測定した。ゲル化時間は、Rheology社製レオメーターMR−300にて、120℃保持での粘度挙動を測定し、粘度が10倍に到達した時間を測定した。侵入性は、10μmギャップ(幅10mm)を形成した二枚重ねのガラス板をホットプレートの上に載せ、120℃に加熱し、ガラスの隙間から侵入させ、その端部から10mmに到達するまでの時間を測定した。なお、ガラス板は、600℃で1時間焼成し、アセトンで拭き取ったものを使用した。また、Siの鏡面に各種エポキシ樹脂組成物3mg滴下し、120℃の雰囲気下、その広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値を算出した。
ついで、このようにコントロールされた各種エポキシ樹脂組成物を用いて、下記簡易デバイスへの侵入性及び汚染防止性(ブリード防止性)、並びに熱衝撃試験によるチップクラックの有無を評価した。結果を表1に併記する。
(i)簡易デバイス1の作製
図1に示すように、寸法35mm(l)×35mm(w)×0.7mm(t)のSi板2をその鏡面を上にして、その上に一対の寸法30mm(l)×5mm(w)×70μm(t)の両面テープ(日東製)4を20mmの間隔で設置し、更にその上に寸法30mm(l)×30mm(w)×0.7mm(t)のSi板3を鏡面を上に重ね合わせて、70μm(h)×20mm(w)の隙間を有する簡易デバイス1を作製した。
(ii)侵入性及び汚染防止性の評価
上記簡易デバイス1に、その隙間端部から上記各種エポキシ樹脂組成物を120℃の条件下で侵入させ、150℃/1時間の条件下で硬化させることにより、その際の侵入性及び汚染防止性について評価した。
侵入性:隙間端部侵入後、反対側の隙間端部から滲み出るまでの時間
100秒未満で良好 ○
100以上、200秒未満で良 △
200秒以上で劣悪 ×
汚染防止性:
下Si板3の端面に到達していなければ良好 ○
下Si板3の端面で止まっていれば良 △
下Si板3から垂れてしまったら劣悪 ×
(iii)チップクラックの評価
上記(ii)の簡易デバイス(硬化済み)1を、JIS C0025に基づく、−55〜125℃、500サイクルの熱衝撃試験を行い、チップに見立てたSi板2,3のクラックについて評価した。
Figure 0005532582
本発明の半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を説明するために、用いた簡易デバイスの概略斜視図である。
符号の説明
1 簡易デバイス
2 基板
3 Si板
4 両面テープ

Claims (4)

  1. (A)ナフタレン型液状エポキシ樹脂、
    (B)酸無水物硬化剤:前記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モルとなる量、
    (C)平均粒子径が0.3〜0.8μmである球状シリカ粉末:前記(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%となる量
    を含有し、かつ前記(C)成分の平均粒子径が、半導体装置の基板と素子間の隙間寸法に対して1/10以下である液状エポキシ樹脂組成物であって、
    (i)室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を初期とするとき、該初期の粘度が20Pa・s以下、
    (ii)120℃に加熱された10μmの隙間を有する二枚重ねのガラス板の該隙間への端部から深さ10mmまでの侵入時間が60秒以下、及び
    (iii)120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値が5mm以下
    なる特性を満足するものをチップ・オン・チップ用アンダーフィル材として用いてフリップチップ型半導体装置を封止する方法。
  2. (A)ナフタレン型液状エポキシ樹脂、
    (B)酸無水物硬化剤:前記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7モルとなる量、
    (C)平均粒子径が0.3〜0.8μmである球状シリカ粉末:前記(A)〜(C)成分の合計量に対して20〜60質量%となる量
    を含有し、かつ前記(C)成分の平均粒子径が、半導体装置の基板と素子間の隙間寸法に対して1/10以下である液状エポキシ樹脂組成物において、
    )室温(23〜25℃)下で作製された直後〜100時間後までの状態を初期とするとき、該初期の粘度が20Pa・s以下、
    ii)120℃に加熱された10μmの隙間を有する二枚重ねのガラス板の該隙間への端部から深さ10mmまでの侵入時間が60秒以下、及び
    iii)120℃の雰囲気下に置かれたSiの鏡面に3mg滴下し、広がりが止まった状態でのその直径、すなわち、短径と長径の平均値が5mm以下
    なる特性を満足するものをフリップチップ型半導体装置の封止材として選定することを特徴とするチップ・オン・チップ用アンダーフィル材の選定方法。
  3. 請求項1記載の方法で封止されたフリップチップ型半導体装置。
  4. 請求項2記載の方法で選定されたチップ・オン・チップ用アンダーフィル材で封止されたフリップチップ型半導体装置。
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