JP5531683B2 - 層間接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた耐熱性、低い吸水性、180〜250℃程度の低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにはシリコン基板や特定の金属などに対しても改良された接着性を有するので、半導体実装分野などの電子部品用途に好適に用いることができる接着剤特に層間接着剤に関する。この接着剤の樹脂成分はテトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒に可溶であり、容易にフィルム状に加工ができるのでフィルム接着剤として好適に用いることができる。
近年、半導体チップなどの電子部品は高機能化・大容量化されているが、一方で電子機器として、従来にも増して小型化・薄型化が要求されている。このような要求に対応して、半導体チップなどの電子部品において、高密度化と高密度実装に対応した新しい実装方式が提案されている。
例えば、メモリー素子において、ダイ・パッドのないリードフレームとチップをフィルム接着剤で固定するLOC(リード・オン・チップ)構造が提案されている。また、論理素子において、電源やグランドを別フレームにし、放熱のための金属プレートをフィルム接着剤で多層化した多層リードフレーム構造が提案されている。これらの実装方式によって、チップ内配線やワイヤー・ボンディングの合理化や配線短縮による信号高速化、放熱性向上が達成されると共に、小型化が可能になる。
ところで、このような実装方式では、半導体チップとリードフレーム、リードフレームとプレ−ト、或いはリードフレーム同士などの同種や異種の材質間に接着界面が多く存在し、その同種や異種の材質間における接着信頼性が、得られる電子部品の信頼性に大きな影響を与える。このため、接着剤に対して、実装工程や実装後において、優れた耐熱性、低い吸水性、低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにはシリコン基板や金属などに対して改良された接着性を発現できること、容易にフィルム状に加工できてフィルム接着剤として好適に用いることができることなどの特性が求められている。
従来、電子部品分野では、主に、取り扱いが容易なペースト状接着剤或いは予め接着剤を塗布した部品を用いることによって接着工程が行われてきた。これらの接着剤には、例えばエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ゴム−フェノール樹脂系、ポリアミド樹脂系、ポリアミドイミド樹脂系、ポリイミド樹脂系などの熱硬化性樹脂が使用されていた。
しかしながら、これらの接着剤では、イオン性不純物が多い、加熱硬化時に多量の揮発分が発生し部品特にリードを汚染する、耐熱性が十分でない、吸湿性が高い、加熱硬化に高温で長時間を必要とし生産性が悪い、或いはシリコン基板や特定の金属などに対して十分な接着性が得られないなどの問題があった。
例えば、ポリアミド樹脂系やポリアミドイミド樹脂系は、アミド基の親水性のために吸水率が大きくなる。またポリイミド樹脂系は、熱圧着条件が250℃以上と高温であり、いずれもシリコン基板や特定の金属などに対して十分な接着性が得られないなどの問題があった。
特許文献1には、ポリブタジエンジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポ
リイミド樹脂が記載されている。
特許文献2には、ポリブタジエンジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポ
リイミド樹脂及び該変性ポリイミド樹脂からなる組成物が記載されている。
特許文献3には、ポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性
ポリイミド樹脂及び該変性ポリイミド樹脂からなる組成物が記載されている。
特許文献4には、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポリイミド樹脂を用いた密着性が改良された組成物が開示されている。
特開平7−113004号公報 特開2006−104462号公報 特開2006−307183号公報 特開2007−246632号公報
本発明の目的は、優れた耐熱性、低い吸水性、180〜250℃程度の低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにはシリコン基板や特定の金属などに対しても改良された接着性を有するので、半導体実装分野などの電子部品用途に好適に用いることができる接着剤特に層間接着剤を提供することである。この接着剤の樹脂成分はテトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒に可溶であり、容易にフィルム状に加工ができるのでフィルム接着剤として好適に用いることができる。
本発明は、以下の各項の発明に関する。
1) (a)ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポリイミド樹脂100質量部、(b)エポキシ化合物0.5〜20質量部、及び(c)グリシジル基を有するシランカップリング剤0.2〜5質量部を含んでなる接着剤。
2) さらに、(d)付加型イミド樹脂0.2〜20質量部を含んでなる前記項1に記載の接着剤。
3) フィルム接着剤として用いられる前記項1又は2に記載の接着剤。
4) 電子部品の層間接着剤として用いられる前記項1〜3のいずれかに記載の接着剤。
本発明によって、優れた耐熱性、低い吸水性、180〜250℃程度の低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにシリコン基板や特定の金属などに対しても改良された接着性を有するので、半導体実装分野などの電子部品用途に好適に用いることができる接着剤特に層間接着剤を提供することができる。また、この接着剤の樹脂成分はテトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒に可溶であり、フィルム状に容易に加工ができるのでフィルム接着剤として好適に用いることができる。
本発明の変性ポリイミド樹脂(a)は、イミド環(特に芳香族イミド環)構造を有するハードセグメントに、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入して変性した変性ポリイミド樹脂である。この変性ポリイミド樹脂は、前記ハードセグメントと前記ソフトセグメントとを併せ持つものであれば特に限定されない。例えば、特許文献1に記載されているように、ジオールとジイソシアネートとから末端イソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、前記プレポリマーと芳香族テトラカルボン酸成分とを反応させることによって得ることができる。また、特許文献2及び3に記載されているように、予めアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを調製し、前記アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーと、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールと、ジイソシアネートとを反応させて得ることができる。後者の方が、得られる変性ポリイミド樹脂の溶解性と耐熱性とが優れるのでより好ましい。
以下では、変性ポリイミド樹脂(a)を、アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを用いて調製されたものに基づいて説明するが、本発明は、アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを用いて調製された変性ポリイミド樹脂に限定されるものではない。
本発明の接着剤は、少なくとも、(a)ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポリイミド樹脂100質量部、(b)エポキシ化合物0.5〜20質量部、及び(c)グリシジル基を有するシランカップリング剤0.2〜5質量部を含んで構成される。
変性ポリイミド樹脂(a)は、好ましくは、ジイソシアネート化合物、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオール、及び下記化学式(1)で示されるアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを反応して得られる。
Figure 0005531683
式中、Rは2価の炭化水素基を示し、Xはテトラカルボン酸のカルボキシル基を除いた4価の基を示し、Yはジアミンのアミノ基を除いた2価の基を示し、mは0〜50の整数である。
ジイソシアネート化合物としては、1分子中にイソシアネ−ト基を2個有するものであればどのようなものでもよい。例えば、脂肪族、脂環族又は芳香族のジイソシアネ−ト、好ましくはイソシアネート基を除いて炭素数が2〜30の脂肪族、脂環族又は芳香族のジイソシアネ−トであり、具体的には1,4−テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,5−ペンタメチレンジイソシアネ−ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、2,2,4−トリメチル−1,6−へキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト、3−イソシアネ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(イソホロンジイソシアネ−ト)、1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、トリジンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト等を例示することができる。また、前記ジイソシアネ−ト化合物は、イソシアネ−ト基をブロック化剤でブロックしたブロックジイソシアネ−トを好適に用いることができる。
ポリブタジエンジオールは、数平均分子量が500〜10000のものが好ましく、1000〜5000のものがより好ましい。数平均分子量が500未満になると好適な柔軟性が得難くなり、また数平均分子量が10000を越えると耐熱性や耐溶剤性が悪くなることがあるので前記程度のものが好適である。また、ポリブタジエンジオールは、分子内に二重結合を有していても、分子内の二重結合を水添したものであってもよいが、分子内に二重結合が残っていると架橋反応を起こして柔軟性がなくなる場合があるので、分子内の二重結合を水添された水添ポリブタジエンジオールが好ましい。本発明で用いられるポリブタジエンジオールとしては、日本曹達株式会社製のGI−1000、GI−2000、出光興産株式会社社製のR−45EPI、三菱化学株式会社製のポリテールHなどを好適に挙げることができる。
ポリカーボネートジオールは、数平均分子量が500〜10000のものが好ましく、1000〜5000のものがよりこのましい。数平均分子量が500未満になると好適な柔軟性が得難くなり、また数平均分子量が10000を越えると耐熱性や耐溶剤性が悪くなることがあるので前記程度のものが好適である。また、本発明で用いられるポリカーボネートジオールとしては、宇部興産株式会社製のUH−CARB、UD−CARB、UC−CARB、ダイセル化学工業株式会社製のプラクセルCD CD205、プラクセルCD CD205PL、プラクセルCD CD210、プラクセルCD CD220、株式会社クラレ製のクラレポリオールCシリーズなどを好適に例示することができる。これらのポリブタジエンジオールやポリカーボネートジオールは、単独で、または二種類以上を組合せて用いられる。
前記化学式(1)で示されるアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーは、テトラカルボン酸成分と、ジアミン化合物及びアルコール性水酸基を1個有するモノアミン化合物からなるアミン成分とから得られる。前記式中mは0〜50の整数を示し、好ましくは0〜20であり、より好ましくは0〜10であり、特に1〜5である。mが50以上では溶解性や柔軟性が劣る場合があるので前記程度のものが好適である。
前記テトラカルボン酸成分としては、芳香族テトラカルボン酸、又はそれらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物が好適であり、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ヘキサフルオロプロパン、ピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(3,4−フェノキシジカルボン酸)フェニル〕プロパン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタンなどの芳香族テトラカルボン酸、又はそれらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物を好適に例示できる。また、テトラカルボン酸成分としては、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2,4,5−テトラカルボン酸などの脂環族テトラカルボン酸、又はそれらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物を用いることもできる。
前記ジアミン化合物としては、芳香族、脂環式及び脂肪族ジアミンを用いることができる。具体的には、芳香族ジアミンとしては1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−ジアミノ−2,5−ジハロゲノベンゼンなどのベンゼン1個を含むジアミン類、ビス(4−アミノフェニル)エ−テル、ビス(3−アミノフェニル)エ−テル、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(3−アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、o−ジアニシジン、o−トリジン、トリジンスルホン酸類などのベンゼン2個を含むジアミン類、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼンなどのベンゼン3個を含むジアミン類、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4’−(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセンなどのベンゼン4個以上を含むジアミン類など、脂環式ジアミンとしてはイソホロンジアミン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)など、脂肪族ジアミンとしてはヘキサメチレンジアミン、ジアミノドデカンなどを挙げることができる。なかでも脂環式ジアミンは耐熱性と溶解性を併せ持つアルコール性水酸基末端イミドオリゴマー得ることができるので特に好適である。
前記アルコール性水酸基を1個有するモノアミン化合物としては、分子中にアルコール性水酸基とアミノ基とを各1個有する炭化水素化合物であり、好ましくは、アミノエタノール、アミノプロパノール、アミノブタノールなどの炭素数が1〜10のアルコール性水酸基を有する脂肪族モノアミン化合物、アミノシクロヘキサノールなどの炭素数が3〜20のアルコール性水酸基を有する脂環式モノアミン化合物を挙げることができる。
アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーは、テトラカルボン酸成分と、ジアミン化合物及び水酸基を1個有するモノアミン化合物からなるアミン成分とを、テトラカルボン酸成分の酸無水物基(あるいは隣接する二個のカルボキル基等)の当量数と、アミン成分のアミノ基の当量数とが略等量となるようにして、有機溶媒中で重合及びイミド化反応させて得ることができる。具体的には、テトラカルボン酸成分(特にテトラカルボン酸二無水物)と、ジアミン化合物と水酸基を有するモノアミン化合物からなるアミン成分とを、酸無水物基(または隣接するジカルボン酸基)とアミン成分のアミノ基とが略当量となるような割合で使用して、各成分を有機極性溶媒中で、約100℃以下、特に80℃以下の反応温度で反応させてアミド−酸結合を有するオリゴマーを生成し、次いで、そのアミド−酸オリゴマー(アミック酸オリゴマーともいう)を、約0℃〜140℃の低温でイミド化剤を添加するか或いは140℃〜250℃の高温で加熱して脱水・イミド化させる方法によって得ることができる。脱水・イミド化反応のとき、トルエンやキシレンを加えて、共沸によって縮合水を除去しながら反応させてもよい。
アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを製造する際に使用される有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、などのアミド類溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフォスホルムアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホンなどの硫黄原子を含有する溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノールなどのフェノール類溶媒、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)、テトラグライムなどのジグライム類溶媒、γ−ブチロラクトンなどのラクトン類溶媒、イソホロン、シクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンなどのケトン類溶媒、ピリジン、エチレングリコール、ジオキサン、テトラメチル尿素などがある。
前述のようにして製造したアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーは、前記化学式(1)中のmが異なる複数のオリゴマーの混合物になることがある。本発明では、mが異なる複数のイミドオリゴマーからなる混合物を、それぞれのイミドオリゴマーに分離して用いても構わないが、分離しないで混合物のままで好適に用いることができる。なお、2官能性水酸基末端イミドオリゴマーのm(混合物の場合はmの平均値)は、製造時のアミン成分中のジアミン化合物とモノアミン化合物との仕込み比(モル比)によって制御することができる。
変性ポリイミド樹脂(a)は、ジイソシアネート化合物、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオール、アルコール性水酸基末端イミドオリゴマーとを同時に反応させてもよいが、好ましくは、ジイソシアネート化合物と、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールとを、イソシアネート基が水酸基に対して過剰量になるようにして反応させて末端イソシアネート化合物を調製し、次いで、前記末端イソシアネート化合物にアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを反応させることによって好適に得ることができる。これらの反応は無溶媒或いは有機溶媒中で、通常は、反応温度30℃〜150℃、反応時間1〜10時間、好ましくは不活性雰囲気下で行うことができる。有機溶媒は、前述のアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを製造する際に使用される溶媒が好適に使用できる。また、変性ポリイミド樹脂の詳細については特許文献1〜4にさらに詳しく記載されているとおりである。
さらに、本発明の変性ポリイミド樹脂(a)では、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールの一部(通常はジオール成分中の5〜40モル%程度)を、反応性極性基含有ジオールに置き換えることが、変性ポリイミド樹脂組成物を加熱処理によって硬化させる際に好適である。反応性極性基含有ジオールとしては、置換基として活性水素を有するジオール化合物、例えばカルボキシル基やフェノール性水酸基を持ったジオール化合物が好ましく、特に置換基としてカルボキシル基やフェノール性水酸基を持った炭素数が1〜30更に炭素数が2〜20のジオール化合物が好適である。具体的には、カルボキシル基を有するジオール化合物として、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸などを挙げることができる。フェノール性水酸基を有するジオール化合物として、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−フェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾールなどを挙げることができる。
本発明の接着剤において、エポキシ化合物(b)は、変性ポリイミド樹脂(a)100質量部に対して、0.5〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは0.5〜8質量部の割合で含んで構成される。エポキシ化合物(b)の役割は、接着剤の表面濡れ性を高めること及びBステージ化を可能にすることにあって、通常の硬化性組成物の主たる硬化成分として(主たる硬化反応に関与する)役割ではない。
すなわち、エポキシ化合物(b)の含有量が、0.5質量部未満では、接着剤の表面濡れ性を高めることができないので基材との親和性が低くなって十分な接着性を得ることができないし、Bステージ化することが容易ではなくなる。また、含有量が多くなると、通常の硬化性組成物の主たる硬化成分の役割を果たすために、接着剤が剛直になって接着性の低下が見られる。また耐熱性を高めることも難しくなる。
エポキシ化合物(b)としては、エポキシ当量が100〜4000程度であって、分子量が300〜10000程度の、液状又は固体状のエポキシ樹脂、特に液状のエポキシ樹脂が好ましい。例えば、ビスフェノールA型やビスフェノールF型のエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:jER806、jER807、jER825、jER828、jER1001、jER1002、jER1003、jER1004、jER1055、jER1004AF、jER1007、jER1009、jER1010など)、3官能以上のエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:jER152、jER154、jER180シリ−ズ、jER157シリ−ズ、jER1032シリ−ズ、住友化学工業株式会社製:スミエポキシELM100、ダイセル化学工業株式会社製:EHPE3150、チバガイギ−製:MT0163など)、末端エポキシ化オリゴマー(ナガセケムテックス株式会社製のデナレックスR−45EPTなど)、エポキシ化ポリブタジエン(日本石油化学株式会社製:E−1000−8、E−1800−6.5、ダイセル化学工業株式会社製:エポリードPB3600など)、脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学株式会社性:セロキサイド2021P、セロキサイド2080、エポリードGT400、EHPE)などを挙げることができる。
本発明の接着剤において、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)は、変性ポリイミド樹脂(a)100質量部に対して、0.2〜5質量部、好ましくは0.2〜4質量部、より好ましくは0.2〜3質量部の割合で含んで構成される。
本発明の接着剤において、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)は、比較的少量で接着性を大幅に向上させる役割を有するが、グリシジル基を有さないシランカップリング剤を用いたのでは、本発明のような優れた接着性を得ることができなかったり、接着剤が容易にゲル化し易くなったりするので好適ではない。また、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)の含有量が、0.2質量部未満では、接着性を向上する効果が充分でなくなる。また5質量部を越えると、逆に接着性が低下したり、加熱時に多量の揮発分(アウトガス)が発生し部品特にリードを汚染したりするため好ましくない。
グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)は、分子内にグリシジル基を有するシランカップリング剤であって、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどの、分子内にグリシジル基を有するトリアルコシキシランカップリング剤が好ましい。これらのシランカップリング剤は、例えば信越化学工業株式会社製のKBM403、KBE402、KBE403などとして好適に入手できる。
本発明の接着剤において、好ましくは、さらに付加型イミド樹脂(d)を、変性ポリイミド樹脂(a)100質量部に対して、0.2〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部を含んで構成される。付加型イミド樹脂とは、末端に付加反応が可能な基を有するイミドモノマー、イミドオリゴマー、或いはそれらの前駆体のことである。
付加型イミド樹脂は、イミド環を有するので接着剤の耐熱性をさらに高めることが可能になるが、その含有量が20質量部を越えると、弾性率が高くなり過ぎるのでピール強度が低下することがあり好ましくない。
付加型イミド樹脂としては、例えば、三菱瓦斯化学株式会社製のBTレジンシリーズを好適に挙げることができる。
さらに、本発明の接着剤は、酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、グラファイト、カーボン、アルミナ、カオリン、ゼオライト、硫化モリブデン、窒化アルミニウム、フッ化ホウ素、窒化ホウ素、ポリイミドフィラー、架橋高分子粒子などの、好ましくは化学的に不活性な無機フィラー或いは有機フィラーを好適に含有することができる。さらに、消泡剤等を好適に含有することができ、場合により、加工助剤、抗酸化剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等を好適に含有することができる。
本発明の接着剤は、必須成分である、ポリブタジエンジオール又はポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポリイミド樹脂(a)、エポキシ化合物(b)、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)、必要に応じて付加型イミド樹脂(d)などの成分を、テトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒の所定量中で、均一に混合することで容易に得ることができる。具体的には、例えば所定量のテトラヒドロフランやγ-ブチロラクトン溶媒中に変性ポリイミド樹脂(a)、エポキシ化合物(b)、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)、必要に応じて付加型イミド樹脂(d)などの成分を添加し、0〜60℃程度の温度好ましくは室温で1時間以上好ましくは2時間以上より好ましくは5時間以上攪拌することにより、溶液組成物として好適に得ることができる。
ここで使用される溶媒は、前記変性ポリイミド樹脂(a)、エポキシ化合物(b)、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)、必要に応じて付加型イミド樹脂(d)を溶解できるものであればよく、例えば前記のアルコール性水酸基末端イミドオリゴマーを製造する際に使用される有機溶媒などを好適に用いることができるが、フィルム接着剤に書こうする際の加工性から、テトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンが好ましい。
本発明の接着剤の特徴の一つは、必須成分である、変性ポリイミド樹脂(a)、エポキシ化合物(b)、グリシジル基を有するシランカップリング剤(c)、及び必要に応じて含有される付加型イミド樹脂(d)がいずれも、テトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒に可溶であるので、接着剤の少なくとも主要な樹脂成分を溶媒に均一に溶解した溶液組成物を容易に得ることができることにある。この結果、多量の充填材を容易に均一に分散できる。また、容易にフィルム形状に成形できる。例えば、アルミナなどの充填材を、接着剤溶液組成物に添加しヘンシェルミキサーで1時間以上攪拌すれば、容易に均一に分散した組成物とすることができる。
本発明の接着剤は、この溶液組成物を、例えば基材表面に塗布するなどの方法によって、フィルム状に成形し、次いで自己支持性を有する程度以上に溶媒を除去することによって、容易にフィルム接着剤を得ることができる。例えば、固形分濃度10質量%〜60質量%に調整した接着剤溶液を、基材表面に、乾燥後に5μ〜100μの厚さになるようにフィルム状に流延させ、100℃〜200℃の温度範囲で1分間〜2時間好ましくは1分間〜30分間程度の低温で短時間の乾燥により溶媒を十分に除去でき、且つ硬化反応を抑制して好適にBステージ化することができるので、容易にフィルム接着剤を得ることができる。
本発明の接着剤は、好ましくはフィルム接着剤として、単体または複合体で用いることができる。すなわち、複数の被着体間にフィルム接着剤(単体)を被着体と重なるように積層して、または一方の被着体表面にあらかじめ接着剤溶液を塗布乾燥してフィルム接着剤層を形成した複合体、或いはその上に更に被着体を積層した複合体を形成し、それを150℃〜300℃好ましくは180℃〜250℃の温度範囲に設定したラミネート機でロールラミ後、さらに150℃〜300℃好ましくは180℃〜250℃の温度範囲で1分間〜3時間好ましくは20分間〜90分間熱処理するか、またはホットプレス機を使用し150℃〜300℃好ましくは180℃〜250℃の温度範囲に設定後、限定するものではないが例えば10〜30kg/mmの圧力で、1分間〜2時間好ましくは20分間〜1時間、加熱・加圧することによって、容易に接着剤として用いることができる。
本発明の接着剤は、前記のような条件で容易に用いることができる。その結果、優れた耐熱性、低い吸水性、200〜250℃程度の低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにはシリコン基板やPIフィルム、銅箔、各種金属等の各種材料間の接着剤として好適に使用できる。特に接着することが困難とされている酸化しにくい金属(例えば、42合金)を好適に接着することができる。したがって、半導体実装分野などの電子部品用途に好適に用いることができる。
以下本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の下記の例で用いた原材料について説明する。
クラレポリオールC−2015N:炭素数が9のジオールを原料としたポリカーボネートジオール、株式会社クラレ製、Mn=約2000
クラレポリオールC2090R:炭素数が6のジオールを原料としたポリカーボネートジオール、株式会社クラレ製、Mn=約2000
jER807:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、ジャパンレジン株式会社製
KBM403:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製
KBM303:2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製
KBM903:3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製
BT3033:ビスマレイミドトリアジン樹脂、三菱瓦斯化学株式会社製
〔180度剥離強度の測定〕
1)42合金/接着剤/42合金
厚さ35μmのテープ接着剤を、2枚の42合金箔(厚さ25μm)間に挟み込み熱プレスで温度250℃、圧力30kg/cmの条件で30分間加熱・加圧して接着した。得られた42合金/接着剤/42合金の積層体を幅10mmに切り出して試験体とし、その試験体について、23℃、50RH%で、オリエンテック社製の引張り試験機を使用し、50mm/分の剥離速度で180度剥離強度を測定した。
2)ポリイミドフィルム/接着剤/ポリイミドフィルム
42合金箔の代わりにポリイミドフィルム(UPILEX−50S、宇部興産株式会社製、厚さ50μm)を用いて、前記と同様にしてポリイミドフィルム/接着剤/ポリイミドフィルムの積層体からなる試験体を作成し、その試験体について、前記と同様にして180度剥離強度を測定した。
3)ポリイミドフィルム/接着剤/ポリイミドフィルム(200℃エージング後)
前記のポリイミドフィルム/接着剤/ポリイミドフィルムの積層体からなる試験体を、200℃のオーブン中で500時間エージングした後で、その試験体について、前記と同様にして180度剥離強度を測定した。
4)電解銅箔/接着剤/ポリイミドフィルム
電解銅箔(CF−T9B−THE、福田金属箔粉工業株式会社製、厚さ35μm)とポリイミドフィルム(UPILEX−50S、宇部興産株式会社製、厚さ50μm)とを用いて、前記と同様にして電解銅箔/接着剤/ポリイミドフィルムの積層体からなる試験体を作成し、その試験体について、前記と同様にして180度剥離強度を測定した。
〔参考例1〕
2官能性水酸基末端イミドオリゴマーの製造
窒素導入管、ディーンスタークレシバー、冷却管を備えた容量500ミリリットルのガラス製セパラブルフラスコに、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物58.8g(0.20モル)、イソホロンジアミン17.0g(0.10モル)、3−アミノプロパノール15.0g(0.20モル)、及びジメチルアセトアミド200ミリリットルを仕込み、窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。次いで、トルエン50ミリリットルを加え、180℃4時間加熱し、イミド化反応により生じた水をトルエンと共沸により除いた。反応溶液を水2リットルに投入して、生じた沈殿を濾取し、水洗後減圧乾燥し、2官能性水酸基末端イミドオリゴマーBの粉末78.8gを得た。この2官能性水酸基末端イミドオリゴマーBのH−NMRスペクトルを図2に示す。図2のプロパノールの2位メチレンプロトン(1.65〜1.85ppm)とビフェニルテトラカルボン酸イミドのフェニレンプロトン(7.50〜8.20ppm)の積分強度比から、2官能性水酸基末端イミドオリゴマーは前記化学式(1)のm(平均値)が1の2官能性水酸基末端イミドオリゴマーであることが確認できた。
〔参考例2〕
変性ポリイミド樹脂(a−1)の製造
窒素導入管を備えた容量300ミリリットルのガラス製フラスコに、ポリカーボネートジオールであるクラレポリオールC−2015N 50.00g(25ミリモル)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 3.35g(25ミリモル)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 15.64g(62.5ミリモル)、溶媒のγ−ブチロラクトン 69.76gを仕込み、窒素雰囲気下、60℃で3.5時間撹拌した。次いで、参考例1で調製した2官能性水酸基末端イミドオリゴマー 20.92g(25ミリモル)、溶媒のγ−ブチロラクトン20.92gを加え、80℃で10時間撹拌し、変性ポリイミド樹脂(a−1)溶液を得た。この変性ポリイミド樹脂(a−1)溶液は、ポリマー固形分濃度55質量%、粘度490Pa・sの溶液であった。GPCから求めた数平均分子量は6800であった。
〔参考例2〕
変性ポリイミド樹脂(a−2)の製造
ポリカーボネートジオールをクラレポリオールC2090R 50.00g(25ミリモル)に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを 17.54g(70.1ミリモル)に変更したこと以外は参考例1と同様の操作を行って、変性ポリイミド樹脂(a−2)溶液を得た。この変性ポリイミド樹脂(a−2)溶液は、ポリマー固形分濃度40質量%、粘度120Pa・sの溶液であった。GPCから求めた数平均分子量は17500であった。
〔実施例1〕
容量500容量部のガラス製フラスコに、変性ポリイミド樹脂(a−1)100質量部、液状エポキシ化合物のjER807 5質量部、グリシジル基を有するシランカップリング剤のKBM403 2質量部、および溶剤のγ−ブチロラクトン 95質量部を仕込み、23℃で約5時間撹拌して均一な溶液組成物からなる液状接着剤(30℃の粘度:85Pa・s)を調製した。
この溶液組成物は室温で1週間放置しても均一な溶液(粘度)の状態を保持していた。
このようにして得た液状接着剤を離型処理が施されたポリエステルフィルム〔藤森工業(株)製:バイナシート〕に塗布し、120℃で10分乾燥した。乾燥後、バイナシートから簡単に剥離し電子部品用のテープ接着剤を得た。
このテープ接着剤を、島津製作所製GC−MSで250℃で10分加熱した時の発生ガスを測定したところ、ほとんど認められなかった。
このテープ接着剤を用いて金属やポリイミドフィルムとの接着性を、180度剥離強度を測定することで評価した。
以上の評価結果を、接着剤の組成と共に表1示す。
〔実施例2〕
変性ポリイミド樹脂(a−1)の代わりに変性ポリイミド樹脂(a−2)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔実施例3〕
さらに、付加型イミド樹脂であるBT3032を加えたこと以外は、実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例1〕
エポキシ化合物及びグリシジル基を有するシランカップリング剤を含まないこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例2〕
グリシジル基を有するシランカップリング剤を含まないこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例3〕
グリシジル基を有するシランカップリング剤の代わりに、脂環式エポキシ基を有するシランカップリング剤を用いたこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例4〕
グリシジル基を有するシランカップリング剤の代わりに、アミノ基を有するシランカップリング剤を用いたこと以外は実施例3と同様の操作を行った。溶液組成物からなる液状接着剤の段階で、均一とならずゲル的な挙動を示した。
結果を表1に示す。
〔比較例5〕
エポキシ化合物を多量に用いたこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
Figure 0005531683
本発明によって、優れた耐熱性、低い吸水性、180〜250℃程度の低温で短時間の加圧によって容易に接着できる良好な接着作業性、さらにシリコン基板や特定の金属などに対しても改良された接着性を有するので、半導体実装分野などの電子部品用途に好適に用いることができる接着剤特に層間接着剤を提供することができる。また、この接着剤の樹脂成分はテトラヒドロフランやγ-ブチロラクトンなどの溶媒に可溶であり、フィルム状に容易に加工ができるのでフィルム接着剤として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (a)ポリカーボネートジオールからなるソフトセグメントを導入した変性ポリイミド樹脂100質量部、(b)エポキシ化合物0.5〜20質量部、及び(c)グリシジル基を有するシランカップリング剤0.2〜5質量部を含んでなる接着剤。
  2. さらに、(d)付加型イミド樹脂0.2〜20質量部を含んでなる請求項1に記載の接着剤。
  3. フィルム接着剤として用いられる請求項1又は2に記載の接着剤。
  4. 電子部品の層間接着剤として用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤。
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