JP5526901B2 - 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法 - Google Patents

直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5526901B2
JP5526901B2 JP2010065034A JP2010065034A JP5526901B2 JP 5526901 B2 JP5526901 B2 JP 5526901B2 JP 2010065034 A JP2010065034 A JP 2010065034A JP 2010065034 A JP2010065034 A JP 2010065034A JP 5526901 B2 JP5526901 B2 JP 5526901B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
training
trs
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010065034A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011199666A (ja
Inventor
郁 横尾
和男 長谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2010065034A priority Critical patent/JP5526901B2/ja
Priority to US13/049,046 priority patent/US8514914B2/en
Priority to EP11158728.3A priority patent/EP2367332B1/en
Priority to CN2011100669021A priority patent/CN102195914B/zh
Publication of JP2011199666A publication Critical patent/JP2011199666A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5526901B2 publication Critical patent/JP5526901B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2647Arrangements specific to the receiver only
    • H04L27/2649Demodulators
    • H04L27/26524Fast Fourier transform [FFT] or discrete Fourier transform [DFT] demodulators in combination with other circuits for demodulation
    • H04L27/26526Fast Fourier transform [FFT] or discrete Fourier transform [DFT] demodulators in combination with other circuits for demodulation with inverse FFT [IFFT] or inverse DFT [IDFT] demodulators, e.g. standard single-carrier frequency-division multiple access [SC-FDMA] receiver or DFT spread orthogonal frequency division multiplexing [DFT-SOFDM]
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/36Modulator circuits; Transmitter circuits
    • H04L27/362Modulation using more than one carrier, e.g. with quadrature carriers, separately amplitude modulated
    • H04L27/364Arrangements for overcoming imperfections in the modulator, e.g. quadrature error or unbalanced I and Q levels
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/38Demodulator circuits; Receiver circuits
    • H04L27/3845Demodulator circuits; Receiver circuits using non - coherent demodulation, i.e. not using a phase synchronous carrier
    • H04L27/3854Demodulator circuits; Receiver circuits using non - coherent demodulation, i.e. not using a phase synchronous carrier using a non - coherent carrier, including systems with baseband correction for phase or frequency offset
    • H04L27/3863Compensation for quadrature error in the received signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • H04L2027/0018Arrangements at the transmitter end
    • H04L2027/0022Arrangements at the transmitter end using the carrier of the associated receiver of a transceiver
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • H04L2027/0024Carrier regulation at the receiver end
    • H04L2027/0026Correction of carrier offset
    • H04L2027/003Correction of carrier offset at baseband only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Discrete Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Description

本発明は、直交変復調機能を含む無線通信装置におけるIQ不平衡補正方法に関する。
ベースバンド(BB)信号から一度の周波数変換で無線周波数(RF)信号に変換して送信し、受信したRF信号を一度の周波数変換(周波数逆変換)でBB信号に変換する直接直交変復調機能を含む無線通信装置(ダイレクトコンバージョン無線機)が知られている。この無線通信装置は、中間周波数(IF)信号を処理するIF段が不要であるので、ハードウェア規模の増大を招かない利点を有する。
しかし、この無線通信装置の直交変復調器においては、ハードウェア(厳密には、アナログ構成部品)の不完全性に起因して、周波数変換(直交変調)及び周波数逆変換(直交復調)でのIQ不平衡(In-phase and Quadrature Imbalance)が発生することを免れな
い。つまり、IQ不平衡は、直交変復調器におけるI(同相)チャネル及びQ(直交位相)チャネルのゲインアンバランスと、Iチャネル及びQチャネルの直交性誤差とに起因するIチャネル及びQチャネル間の干渉である。このIQ不平衡(以下、IQインバランスと記載することもある)の発生は、特に、ミリ波帯などの高い周波数を利用して通信を行う場合、広帯域信号を扱う場合、または安価な構成部品を用いた場合に顕著である。
IQインバランスが生じた場合、IQインバランスは、直交変復調器におけるIチャネル及びQチャネルのそれぞれの振幅偏差(ati,atq,ari,arq)及び位相偏差(+φ/2,−φ/2,+ψ/2,−ψ/2)として表される(図1参照)。これらのインバランスが生じると、キャリア(搬送波)の中心周波数(Fc)を中心として対称となる周波数成分が相互いに干渉する。つまり、軸対称の周波数にイメージ信号が生じる(図2参照)。これにより、信号品質が劣化する。
この信号品質劣化を回避するために、様々なIQインバランスの補償(補正)方法が提案されている。無線通信装置におけるIQインバランスを補正する第1の先行技術として、受信器側で既知の信号であるトレーニング信号を送信器側から送信し、受信器側で観測されるトレーニング信号の変化に基づいて、送信器及び受信器のIQインバランスと、伝搬環境のチャネル特性とを一括して補正して、干渉を除去する方法を開示するものがある。
この第1の先行技術における手法では、送信されるトレーニング信号は送信器側のIQインバランスの影響を受けているので、仮に理想的な受信器が用意されたとしても、受信器側でも補正を行わなければ、干渉の影響を除去することができない。
また、第2の先行技術として、送信側(送信部)及び受信側(受信部)で別々に補正するための補正係数を求めて、特性の補正を行い、送信される信号が理想に近いものになるように処理を行うことを開示するものがある。
一層詳述すると、この第2の先行技術においては、送信信号が受信側にフィードバックされる経路が設けられており、補正係数を算出する際には、送信側から送信されたトレーニング信号が受信側で受信できるようにフィードバックされる。また、補正係数を算出する際には、局部発振器の発振周波数をシフトすることで、アナログ/ディジタル(A/D)変換器で中間周波数(IF)サンプリングを行う。IFサンプリングされた信号はディジタル回路領域で直交復調される。ディジタル回路での直交復調は、アナログ回路特有の
IQインバランスの影響がないため、理想的な受信器として動作する。
このため、第2の先行技術においては、受信したトレーニング信号を解析することにより、送信側でのIQインバランスの影響のみを考慮したインバランス係数を算出することが可能となる。算出された送信側インバランス係数により、送信側のIQインバランスを補正した後、再度トレーニング信号を送信し、今度は受信側の局部発振器を通常の発振周波数で動作させて、通常通りベースバンドサンプリングを行う。その後、受信したトレーニング信号を解析することで、受信側のIQインバランスの補正係数を算出し、補正を行っている。
この第2の先行技術における手法では、第1の先行技術における問題である送信信号でのIQインバランスの影響は除去できるものの、受信側でIFサンプリングを行うことを可能にするために、A/D変換器として、通常の2倍以上(サンプリング定理により、ベースバンド周波数帯域の4倍以上)の帯域を有するA/D変換器が必要となる。また、IQインバランスの影響は除去可能であるが、途中のアナログ部品(例えば、ローパスフィルタLPF)に存在する、振幅及び位相の周波数偏差については除去が難しい。
特開2007−60106号公報 特開2008−167057号公報 特開2008−263585号公報 特表2005−527152号公報
鎌田裕之,阪口啓,荒木純道,"MIMO−OFDMにおけるIQインバランスの影響とその補償法",信学技報WBS2004−57,2005 田邉康彦,江頭慶真,佐藤一美,"MIMO−OFDM伝送用IQインバランス補正方式に関する一検討",信学技報RCS2006−272,2007
課題は、ハードウェア規模を維持しつつ、送信部及び受信部の双方のIQインバランス補正を可能にするRFトレーニング信号の送信技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、アナログ回路領域における直交変復調機能を含む無線通信装置によって実行されるIQ不平衡補正方法は、周波数軸上で中心周波数に対して対称な配置位置がそれぞれペアとなる複数組の無線周波数(RF)トレーニング信号をペア毎に分割送信し;外部空間ではない内部経路を介して、分割送信された前記複数組のRFトレーニング信号をペア毎に受信して中間周波数(IF)トレーニング信号にそれぞれ変換するために、受信ローカル周波数を変更設定し;アナログ/ディジタル変換された前記IFトレーニング信号をディジタル回路領域でそれぞれ直交復調して、ベースバンド(BB)トレーニング信号を生成し;前記BBトレーニング信号を前記ディジタル回路領域でそれぞれ復調するとき、IQ不平衡補正のための補正係数を計算し;周波数領域全体の前記補正係数に基づいて直交変調機能を含む送信部のIQ不平衡補正を行う。
開示したIQ不平衡補正方法によれば、ハードウェア規模を維持しつつ、送信部及び受信部の双方のIQインバランスを抑制することができる。
他の課題、特徴及び利点は、図面及び特許請求の範囲とともに取り上げられる際に、以下に記載される発明を実施するための形態を読むことにより明らかになるであろう。
従来の無線通信装置の直交変復調器においてIQインバランスが生じた場合のIチャネル及びQチャネルの振幅偏差及び位相偏差を示す。 従来の無線通信装置の直交変復調器におけるIQインバランスによる信号干渉を示す。 一実施の形態及び変形例の直接直交変復調装置の構成を示すブロック図。 一実施の形態の直接直交変復調装置におけるディジタル変調部の詳細構成を示すブロック図。 一実施の形態の直接直交変復調装置におけるディジタル復調部の詳細構成を示すブロック図。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第1のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第2のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第2のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第2のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第2のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第2のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第3のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第3のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第3のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第3のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第4のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第4のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第4のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第4のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 第4のIQインバランス補正処理におけるトレーニング信号を示す。 IQインバランス補正処理の概要を説明するためのフローチャート。 IQインバランス補正処理の概要を説明するためのフローチャート。 第2の変形例の直接直交変復調装置におけるディジタル変調部の詳細構成を示すブロック図。 第2の変形例の直接直交変復調装置におけるディジタル復調部の詳細構成を示すブロック図。
以下、添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されてはならない。
[一実施の形態の直接直交変復調装置]
[装置構成及び機能]
一実施の形態における装置構成を示す図3を参照すると、無線通信装置としての直接直
交変復調装置10は、送信機能部20、受信機能部30、補正機能部40、制御部CONT、及び送受信アンテナATを備える。
送信機能部20はディジタル変調部BMOD及びアナログ回路領域の送信部TRを備えている。受信機能部30はディジタル復調部BDEM及びアナログ回路領域の受信部RECを備えている。補正機能部40は、トレーニング信号メモリ41、送信用補正係数メモリ42、受信用補正係数メモリ43、波形メモリ44、補正係数計算部45,及び複数のスイッチSW1,SW2,SW3,FB−SWを備えている。補正機能部40はディジタル直交復調部DDEMを更に備えている。
この直接直交変復調装置10は、ベースバンド(BB)信号から一度の周波数変換で無線周波数(RF)信号に変換して送信し、受信したRF信号を一度の周波数変換(周波数逆変換)でBB信号に変換するゼロIFのダイレクトコンバージョン無線機であり、通常の通信においては、中間周波数(IF)信号を扱うことはない。
しかし、この直接直交変復調装置10は、アナログ回路領域での直交変調及び直交復調に起因するIQインバランスを補正するために、IF信号をBB信号に直交復調するディジタル直交復調部DDEMを補正機能部40に含んでいる。
更に詳述すると、この実施の形態においては、送信機能部20は、マルチキャリア変調による直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信する。送信機能部20を構成するディジタル変調部BMODにおいては、シリアル入力された送信信号は、OFDMシンボル毎に、シリアル/パラレル変換を施され、それぞれサブキャリア変調される。この送信信号は、通常の送信データまたはトレーニング信号TRSであり、いずれもビットストリームである。
また、ディジタル変調部BMODにおいては、送信用補正係数がそれぞれのサブキャリア毎に乗算され、フーリエ逆変換(IFFT:Inverse Fast Fourier TransformまたはIDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)演算によりOFDM変調された後に、ガードインターバル(GI)としてサイクリック・プリフィックス(CP:Cyclic Prefix
)が付加されて送信ベースバンド信号(複素信号)が生成される。なお、送信用補正係数の初期値をオール「1」とすれば、補正なしと等価であり、補正値算出前は、オール「1」が格納されているようにしてもよい。
この機能を達成するためにディジタル変調部BMODは、図4に詳細構成の一例を示すように、シリアル/パラレル(S/P)変換器S/P、複数の変調器MOD、乗算器MP、フーリエ逆変換器IFFT、及びサイクリック・プリフィックス付加回路+CPを含んでいる。
送信機能部20を構成する送信部TRは、ディジタル変調部BMODから入力された複素のBB信号の実数成分及び虚数成分をディジタル/アナログ(D/A)変換器DACにより、それぞれディジタル/アナログ変換した後、対応のローパスフィルタLPFに入力する。直交変調部QMODは、各ローパスフィルタLPFにおいて帯域制限処理されたアナログのBB信号を搬送周波数(ローカル周波数)Fcの余弦波信号及び正弦波信号を用いてRF信号に直接直交変調(以下、ダイレクトコンバージョンと記載することもある)した後、送信信号として電力増幅器(送信増幅器)PAに入力する。ダイレクトコンバージョンでは、RF信号への周波数変換とともに直交変調が行われる。直交変調部QMODは、この直交変調機能を達成するために、局部発振器LO1、ミキサ(乗算器)T1,T2、+45゜移相器T3、−45゜移相器T4、及び加算器T5を含んでいる。送信部TRは、直交変調部QMODから入力された送信信号に所定の電力増幅を電力増幅器PAに
よって施した後、送信する。
また、この実施の形態においては、受信したOFDM信号を復調する受信機能部30を構成する受信部RECは、低雑音増幅器(受信増幅器)LNAによって所定の電力増幅を施した受信信号を直交復調部QDEMに入力する。
直交復調部QDEMは、搬送周波数Fcの余弦波信号及び正弦波信号を用いて受信信号をBB信号に直接直交復調(以下、ダイレクトコンバージョンと記載することもある)する。直交復調部QDEMは、この直交復調機能を達成するために、局部発振器LO2、ミキサ(乗算器)R1,R2、+45゜移相器R3、及び−45゜移相器R4を含んでいる。
直交復調部QDEMは周波数逆変換後のこれらの信号を利得調整のために対応の自動利得制御器AGCに入力する。各ローパスフィルタLPFは対応の自動利得制御器AGCから入力されたアナログのベースバンド信号から高域成分を除去する。ここで、一般的には、ローパスフィルタLPFの通過帯域Lは、ベースバンド信号の全帯域の1/2(B/2)が少なくとも通過するように設計される。アナログ/ディジタル(A/D)変換器ADCは、対応のローパスフィルタLPFから入力されたBB信号をサンプリングしてディジタル信号化する。
受信機能部30を構成するディジタル復調部BDEMは、通常通信時には、A/D変換器ADCによって入力された複素のディジタルBB信号の実数成分及び虚数成分からサイクリック・プリフィックス(CP)を除去した後、フーリエ変換(FFT:Fast Fourier
TransformまたはDFT:Discrete Fourier Transform)演算を行って時間領域から周波数領域の信号に戻すことにより、OFDM復調を行う。また、ディジタル復調部BDEMは、補正係数を算出してIQインバランス補正を行う場合は、ディジタル直交復調部DDEMから入力された複素のディジタルBB信号に基づいて同様に動作する。
そして、フーリエ変換後の周波数領域の信号は、補正係数算出用信号として波形メモリ44に格納されるとともに、乗算器MPに入力される。受信用補正係数がある場合は、乗算器MPにおいて、受信用補正係数がフーリエ変換後の信号にサブキャリア毎に乗算されることにより、補正が施される。
複数の復調器DEMのそれぞれは乗算器MPからの信号をサブキャリア復調する。パラレル/シリアル(P/S)変換器P/Sは、サブキャリア復調されたOFDMシンボル毎の信号にパラレル/シリアル変換を施した後、受信信号として出力する。この受信信号は、通常の受信データまたはトレーニング信号TRSであり、いずれもビットストリームである。
この機能を達成するためにディジタル復調部BDEMは、図5に詳細構成の一例を示すように、パラレル/シリアル(P/S)変換器P/S、複数の復調器DEM、乗算器MP、フーリエ変換器FFT、及びサイクリック・プリフィックス除去回路−CPを含んでいる。
IQインバランス補正係数を算出するために、直交復調部QDEMに選択的に接続されるディジタル直交復調部DDEMは、直交復調部QDEMからのIF信号を所定の搬送周波数の余弦波信号及び正弦波信号を用いて直交復調し、ディジタルBB信号をディジタル復調部BDEMに入力する。ディジタル直交復調部DDEMは、この直交復調機能を達成するために、ディジタル局部発振器LO3、ミキサ(乗算器)D1,D2、0゜移相器D3、及び+/−90゜移相器D4を含んでいる。
IQインバランス補正のための補正係数を算出する場合、補正機能部40は送信機能部20及び受信機能部30と次のように協働する。また、制御部CONTは、スイッチSW1,SW2,SW3、フィードバックスイッチFB−SW、電力増幅器PA、低雑音増幅器LNA、及び局部発振器LO2などの必要な各種設定を事前に行う。
まず、送信用補正係数を算出する場合、トレーニング信号TRSは、トレーニング信号メモリ41からスイッチSW1を介してディジタル変調部BMODにロードされて(読み出されて)、OFDMシンボル毎に、シリアル/パラレル変換を施され、それぞれサブキャリア変調される。そして、トレーニング信号TRSは、フーリエ逆変換演算によりOFDM変調された複素のBB信号の実数成分及び虚数成分として、ディジタル変調部BMODから出力される。
ディジタル変調部BMODから送信部TRに入力されたトレーニング信号TRSは、複素のBB信号の実数成分及び虚数成分として、対応のD/A変換器DAC及び対応のローパスフィルタLPFで処理された後、直交変調部QMODのI(同相)チャネル側及びQ(直交位相)チャネル側に入力される。トレーニング信号(アナログBB信号)TRSは、直交変調部QMODにおいて、搬送周波数Fcの余弦波信号及び正弦波信号を用いてRF信号に直接直交変調される。
RF帯域のトレーニング信号TRSは、送信信号として、予め利得制御されている電力増幅器PAからフィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを経て、受信機能部30に送信される。
受信機能部30において、受信信号としてのRFトレーニング信号TRSは、予め利得制御されている低雑音増幅器LNAによって所定の電力増幅を施された後、受信部RECの直交復調部QDEMに入力される。RFトレーニング信号TRSは、直交復調部QDEMにおいて、予め変更設定されている局部発振器LO2のローカル周波数Fc+Fcontの余弦波信号及び正弦波信号を用いて、IF信号に直交復調される。
トレーニング信号(アナログIF信号)TRSは、それぞれ対応の自動利得制御器AGC、ローパスフィルタLPF、及びA/D変換器ADCを経て、受信部RECからディジタルIF信号として出力される。ここでは、スイッチSW2が予め開放制御され、かつスイッチSW3が予め切替制御されているので、トレーニング信号(ディジタルIF信号)TRSは、受信部RECのQチャネル対応のA/D変換器ADCからQブランチでディジタル直交復調部DDEMに入力される。
受信部RECから入力されたディジタルIF信号のトレーニング信号TRSは、ディジタル直交復調部DDEMにおいて、ディジタル局部発振器LO3のローカル周波数の余弦波信号及び正弦波信号を用いて直交復調され、複素のディジタルBB信号として、実数成分及び虚数成分が得られる。
複素のディジタルBB信号のトレーニング信号TRSは、ディジタル直交復調部DDEMからディジタル復調部BDEMに入力された後、フーリエ変換演算によってOFDM復調される。フーリエ変換演算後のトレーニング信号(周波数領域信号)TRSは、補正係数算出用信号として波形メモリ44に入力される。そして、補正係数算出用信号が波形メモリ44から補正係数計算部45に送出される。
補正係数計算部45においては、送信用補正係数が計算される。計算された送信用補正係数は送信用補正係数メモリ42に格納される。なお、補正係数の計算方法の詳細につい
ては、上記非特許文献1,2記載などの方法を採用することが可能である。なお、後述するように、トレーニング信号TRSは、信号帯域上で分割されて送信され、受信の際に合成される。
次に、受信用補正係数を算出する場合について説明するが、ここでは、補正機能部40と協働する送信機能部20及び受信機能部30の機能については、上述した送信用補正係数を算出する場合と同一事項は不明確を生じない限り省略する。
全帯域のトレーニング信号TRSは、トレーニング信号メモリ41からスイッチSW1を介してディジタル変調部BMODにロードされて、サブキャリア変調される。サブキャリア変調されたトレーニング信号TRSは、送信用補正係数メモリ42からの送信用補正係数を乗算することにより、補正される。そして、補正されたトレーニング信号TRSは、フーリエ逆変換演算によりOFDM変調された複素のディジタルBB信号の実数成分及び虚数成分として、ディジタル変調部BMODから出力される。
ディジタル変調部BMODから送信部TRに入力されたトレーニング信号(複素のディジタルBB信号)TRSは、直交変調部QMODのIチャネル側及びQチャネル側に入力される。D/A変換後のアナログBB信号のトレーニング信号TRSは、直交変調部QMODにおいて、RF信号に直接直交変調される。
直交変調処理後のRFトレーニング信号TRSは、送信信号として、予め利得制御されている電力増幅器PAからフィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを経て、受信機能部30に送信される。
受信機能部30において、受信信号としての全帯域のRFトレーニング信号TRSは、予め利得制御されている低雑音増幅器LNAによって所定の電力増幅を施された後、受信部RECの直交復調部QDEMに入力される。RFトレーニング信号TRSは、直交復調部QDEMにおいて、局部発振器LO1のローカル周波数Fcと同一に予め変更設定されている局部発振器LO2のローカル周波数Fc+Fcont(Fcont=0)の余弦波信号及び正弦波信号を用いて、アナログBB信号に直接直交復調される。
直交復調処理後のトレーニング信号(複素のディジタルBB信号)TRSは、通常状態に予め設定されているスイッチSW2,SW3を介して、直交復調部QDEMからディジタル復調部BDEMに入力された後、フーリエ変換演算によってOFDM復調される。復調後のトレーニング信号(周波数領域信号)TRSは、補正係数算出用信号として波形メモリ44に入力される。そして、補正係数算出用信号が波形メモリ44から補正係数計算部45に送出される。
補正係数計算部45においては、受信用補正係数が計算される。計算された受信用補正係数は受信用補正係数メモリ43に格納される。
この状態で通常通信を行う場合について説明するが、ここでは、補正機能部40と協働する送信機能部20及び受信機能部30の機能については、上述した送信用補正係数及び受信用補正係数を算出する場合と同一事項は不明確を生じない限り省略する。
通常の送信データである送信信号は、予め切替設定されているスイッチSW1を介して、ディジタル変調部BMODに入力される。シリアル入力された送信信号は、ディジタル変調部BMODにおいて、サブキャリア変調される。サブキャリア変調された送信信号は、送信用補正係数メモリ42からの送信用補正係数を乗算することにより、補正される。そして、補正された送信信号は、フーリエ逆変換演算によりOFDM変調された複素のデ
ィジタルBB信号の実数成分及び虚数成分として、ディジタル変調部BMODから出力される。
ディジタル変調部BMODから送信部TRに入力された送信信号(複素のディジタルBB信号)は、直交変調部QMODのIチャネル側及びQチャネル側に入力される。D/A変換後のアナログBB信号の送信信号は、直交変調部QMODにおいて、RF信号に直接直交変調される。
直交変調処理後の送信信号は、RF帯域の送信信号として、予め利得制御されている電力増幅器PAからスイッチT/R−SW及び送受信アンテナATを経て、外部空間に送信される。
受信機能部30において、RF帯域の受信信号は、予め利得制御されている低雑音増幅器LNAによって所定の電力増幅を施された後、受信部RECの直交復調部QDEMに入力される。受信信号は、直交復調部QDEMにおいて、局部発振器LO1のローカル周波数Fcと同一に予め変更設定されている局部発振器LO2のローカル周波数Fc+Fcont(Fcont=0)の余弦波信号及び正弦波信号を用いて、複素のアナログBB信号に直接直交復調される。
直交復調処理後の複素のアナログBB信号は、受信部RECからディジタルBB信号として出力され、通常状態に予め設定されているスイッチSW2,SW3を介してディジタル復調部BDEMに入力される。
受信部RECから入力されたディジタルBB信号の受信信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいて、フーリエ変換演算によってOFDM復調される。フーリエ変換演算後のサブキャリア毎のBB信号(周波数領域信号)は、受信用補正係数メモリ43からロードされた(読み出された)受信用補正係数を乗算されることにより、補正が施される。
複数の復調器DEMのそれぞれは補正済のサブキャリア毎のBB信号を復調する。サブキャリア復調されたOFDMシンボル毎のBB信号は、P/S変換後に受信信号として出力される。
上述した各機能を遂行するために、制御部CONTは直接直交変復調装置10の全体を統括して制御する。図3において、点線の矢印は制御部CONTから各構成要素への主な制御線を示す。
[IQインバランス補正処理]
次に、図3に示す一実施の形態の直接直交変復調装置10におけるIQインバランス補正処理例を関連図を併せ参照して説明する。
[IQインバランス補正処理の概要]
一実施の形態の直接直交変復調装置10においては、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを設けて、送信部TRからの送信信号を受信部RECで受信できるようにしている。
制御部CONTからの指示を契機に、送信機能部20は、周波数軸上で、中心周波数Fcに対して対称な配置位置がペアとなる上側波帯(USB:Upper Side Band)及び下側
波帯(LSB:Lower Side Band)の無線周波数(RF)のトレーニング信号TRSを複
数回に分けて送信する(例えば、図6参照)。トレーニング信号TRSの分割ペア(組)数は任意に設定可能である。ただし、分割ペアは、後述するように、IF信号として受信
する際、中心周波数を変化させることで、ディジタル変換部(後述のLPF、ADC)の受信帯域の制約下で、同時に受信できるか、あるいは互いに干渉が起こらない条件で片方ずつ別々に受信できる。
受信機能部30の受信部RECでは、送信ローカル周波数(搬送周波数)Fcと異なるローカル周波数Fc+FcontでRFトレーニング信号TRSを受信する。受信ローカル周波数のFcontはRFトレーニング信号TRSの送信パターンによって異なる値を採る。
受信部RECでフィードバック受信されるRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスがあると、中心周波数Fcに対称にイメージ信号を含む(例えば、図7参照)。受信ローカル周波数Fc+Fcontを周波数Fz(Fcont=−f1)に変更設定した後、イメージ信号を含むRFトレーニング信号TRSは、周波数変換され、中心周波数f1のアナログ中間周波数(IF)信号として、アナログ/ディジタル(A/D)変換器ADCによってサンプリング周波数fsでIFサンプリングを行われる(例えば、図8参照)。
好ましくは、ある分割ペアの全体の帯域が、LPFの帯域Lに収まらないような場合(例えば、図6中のトレーニング(2)のような場合)には、RFトレーニング信号TRSは2回送信される。1回目では、トレーニング信号TRSは受信ローカル周波数Fc+Fcontを周波数FL(Fcont=−F2L−f2)に変更設定して周波数変換される(例えば、図9参照)。そして、片側の信号のみがLPFの帯域Lを通過するように設定される(例えば、図6中のトレーニング(2)−LSB)。
2回目では、トレーニング信号TRSは、受信ローカル周波数Fc+Fcontを周波数FU(Fcont=+F2R+f2,FU>FL)に変更設定して周波数変換される(
例えば、図11参照)。そして、1回目で選択されなかった方の信号(例えば、図6中のトレーニング(2)−USB)がLPFの帯域Lを通過するように設定される。なお、このとき、図12中の点線矢印で示すように、IFサンプリングされたIFトレーニング信号TRSは周波数軸上で反転したものになる。
しかし、分割ペアのRFトレーニング信号TRSを2回送信することは、受信ローカル周波数Fc+Fcontの変更設定の仕方に応じて必須ではない。つまり、取り出したい中心周波数f2のIFトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅Lに確実に収まり、かつ不要信号がLPFにより抑圧されるように変更設定すれば、1回の送信でよい。
上述したように、複数回に分けて受信された分割ペアのトレーニング信号TRSは、Iチャネル側またはQチャネル側でA/D変換された後、中心周波数に応じて、ディジタル直交復調処理を施される。更に、トレーニング信号TRSには、ベースバンド復調処理が行われ、送信部TR単体のIQインバランス補正のための送信用補正係数が、分割パート毎に計算され、計算結果を合算して、データ信号帯域全体の送信用補正係数とする。
通常、IFサンプリングした信号をディジタル直交復調処理すると、この復調処理自体ではIQインバランスを生じないので、送信部TRのIQインバランスのみを検出できる。送信用補正係数を用いて送信部TRのIQインバランス補正を行った後、受信部RECのIQインバランス補正を行えば、送信部TRと受信部RECとをあたかも分離して補正したものと同様の効果が得られる。
続いて、IQインバランス補正処理の概要フローを示す図27A及び図27Bを参照すると、制御部CONTは次の処理手順で送信部TR及び受信部RECのIQインバランス
補正を実行する。
先ず、送信部TR及び受信部RECのIQインバランス補正係数を取得済か否かが判断され(S1)、取得済でないときは、送信部TRを補正済か否かが判断される(S2)。送信部TRを補正済でないときは、BBトレーニング信号TRSの分割ペアがトレーニング信号メモリ41から読み出される(S3)。また、局部発振器LO2の受信ローカル周波数が変更される(S4)。
ディジタル変調部BMODにおいて、BBトレーニング信号TRSの分割ペアのOFDM変調が行われた後(S5)、直交変調部QMODにおけるダイレクトコンバージョンにより送信RF信号が生成される(S6)。
送信RF信号は、受信部RECにフィードバックされ(S7)、直交復調部QDEMにおいてIF信号に変換される(S8)。IFトレーニング信号TRSの分割ペアは、ディジタル領域のディジタル直交復調部DDEMにおいて直交復調される(S9)。
直交復調後のBBトレーニング信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいてOFDM復調される(S10)。BBトレーニング信号TRSの分割ペアに対応する補正係数が、補正係数計算部45において算出される(S11)。そして、全帯域(周波数領域全体)で送信部TR単体のIQインバランス補正のための送信用補正係数が算出されるまで、処理S3から処理S11までを繰り返す(S12)。
全帯域での送信用補正係数が算出されたときは(S12)、この送信用補正係数が送信用補正係数メモリ42に格納された後(S13)、処理S2に戻り、送信部TRを補正済か否かが判断される。
送信部TRを補正済であるときは、全帯域のBBトレーニング信号TRSがトレーニング信号メモリ41から一括に読み出される(S14)。また、局部発振器LO2の受信ローカル周波数が、局部発振器LO1と同一に変更される(S15)。
ディジタル変調部BMODにおいて、送信用補正係数メモリ42からの全帯域での送信用補正係数を用いて、全帯域のBBトレーニング信号TRSが補正され(S16)、補正されたBBトレーニング信号TRSのOFDM変調が行われる(S17)。そして、直交変調部QMODにおける直接直交復調により送信RF信号が生成される(S18)。
送信RF信号は、受信部RECにフィードバックされ(S19)、直交復調部QDEMにおいてBB信号に変換される(S20)。BBトレーニング信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいてOFDM復調される(S21)。
そして、補正係数計算部45において、全帯域での受信部RECのIQインバランス補正のための受信用補正係数が算出される(S22)。算出された全帯域での受信用補正係数が受信用補正係数メモリ43に格納され後(S23)、IQインバランス補正処理を終了する。なお、処理S1において、送信部TR及び受信部RECのIQインバランス補正係数が取得済と判断されたときは、通常の通信における送信信号及び受信信号に対して補正処理を行う。
[第1のIQインバランス補正処理]
第1のIQインバランス補正処理におけるRFトレーニング信号TRSは、図6に周波数配置を示すように、周波数軸上で4分割可能となるようなものを準備する。ここでは、周波数軸上において、中心周波数Fcの両側に配置される中央の2ブロック分の2つのト
レーニング信号(トレーニング(1)−USB、トレーニング(1)−LSB)TRSと、周波数軸上において、中心周波数Fcの更に両側に配置される外側の2ブロック分の2つのトレーニング信号(トレーニング(2)−USB、トレーニング(2)−LSB)TRSとが用いられ、全帯域Bを4等分するブロックを構成しているものとする。中央の2ブロック分の2つのトレーニング信号TRS及び外側の2ブロック分の2つのトレーニング信号TRSのそれぞれは、全帯域(帯域幅)B(B=B1+B2(B1=B2))に対して同一の部分帯域B1/2,B2/2を有する。これらのトレーニング信号TRSの送信順番は特に制限しない。しかし、中央の1ペアのトレーニング信号TRSと、外側の1ペアのトレーニング信号TRSとは、それぞれ同時に送信する必要がある。
[処理1−1]まず、送信部TRは、図7に示すように、中心周波数Fcを中心とした、帯域Bの半分(Fc−B/4〜Fc+B/4)対応の1ペアのRFトレーニング信号(トレーニング(1):p1)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを通じて受信部RECで受信される。
受信部RECの局部発振器LO2は、受信された全信号(図7中のUSB及びLSBのトレーニング信号TRS)がLPFの受信帯域幅Lに収まるように、中心周波数Fcから一定量のB/4シフトした周波数Fz(Fz=Fc−B/4)を発振する。
これにより、直交復調部QDEMによる周波数変換後には、受信RFトレーニング信号TRSは、図8に示すように、IFトレーニング信号TRSとして、中心周波数f1=B/4で、帯域B/2の信号となる。受信LPFの通過帯域Lは、通常の受信処理と共通であり、上述のように、少なくとも帯域B/2の信号(より好ましくは、帯域B/2の信号のみ)を通過させられるように設定されているため、受信RFトレーニング信号TRSは受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号TRSはディジタル領域のディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMは、ディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理1−2]次に、送信部TRは、図9に示されるように、外側の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(2):p2)TRSを同時に送信する。このトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図9に示す一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まり、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FLは、中心周波数Fcから−B/2−B/4+B/8分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFL=Fc−B/2−B/4+B/8の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p2)TRSは、図10に示すように、一方(図9中のLSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f2=B/4、帯域幅B/4の信号となって受信LPFに収まり、他方(図9中のUSBのトレーニング信
号TRS)は、信号の左端が7/8×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<7/8×B)であるため、受信LPFにより十分にカット(遮断)される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理1−3]続いて、送信部TRは、上記処理1−2と同一のトレーニング信号TRS、つまり図11に示されるように、外側の2ブロック分の1ペアのRFトレーニング信号(p2)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FUは、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置するように、中心周波数Fcから+B/2+B/4−B/8分シフトして設定される(図12参照)。制御部CONTは、発振周波数FUがFU=Fc+B/2+B/4−B/8の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
なお、よく知られているように、この処理により、図12に信号配置を示すように、A/D変換器ADCの特徴として、周波数変換後のIFトレーニング信号TRSがDC(直流)成分を軸に対称に折り返る。ここでは、具体的には述べないが、IFトレーニング信号TRSを直交復調するディジタル直交復調部DDEMにおいて、この折り返りを考慮した処理がなされるものとする。
これにより、処理1−2で記載したときと同様、2ブロック分のIFトレーニング信号(p2)TRSは、図12に示すように、一方(図11中のUSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFに収まり、他方(図11中のLSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理1−4]次に、補正係数計算部45は、上記処理1−2,1−3で波形メモリ44に保存されたデータを合成し、上記処理1−1と同様にIQインバランス補正係数算出のために処理する。
上記処理1−1〜1−4で算出された補正係数は、それぞれ別々の周波数領域の補正係数であるため、これらの補正係数をディジタル領域の補正係数計算部45で合算し、周波数領域全体の補正係数とする。その後、算出された送信用補正係数を用いて、送信部TRのIQインバランス補正を行う。
送信部TRのIQインバランスが補正された後には、図6に示す2ペアのRFトレーニ
ング信号TRSは、送信部TRから周波数領域で一括送信され、フィードバック経路FBを介して受信部RECで受信される。このとき、受信部RECの局部発振器LO2が、制御部CONTの制御により、通常の発振周波数、すなわち送信部TRの局部発振器LO1と同じ周波数に設定された後、直交復調部QDEMによる直接直交復調が行われる。
つまり、送信部TRから受信した2ペアのRFトレーニング信号TRSは、直交復調部QDEMのIQインバランスのみを受けて、周波数変換される。周波数変換されたBBトレーニング信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいて同様に処理され、IQインバランス補正係数が算出される。算出されたIQインバランス補正係数は、受信側のIQインバランスを補正する係数であるので、この受信用補正係数を用いて受信部RECのIQインバランス補正を行う。
上述したように、この第1のIQインバランス補正処理においては、周波数軸上で中心周波数に対して対称な配置位置がそれぞれペアとなる複数組のRFトレーニング信号TRSをペア毎に分割送信し、分割送信された複数組のRFトレーニング信号TRSをペア毎に受信してIFトレーニング信号TRSにそれぞれ変換する。この変換のために、受信ローカル周波数を随時変更設定し、A/D変換されたIFトレーニング信号TRSをディジタル回路領域でそれぞれ直交復調して、BBトレーニング信号TRSを生成する。生成したBBトレーニング信号TRSをディジタル回路領域でそれぞれ復調するとき、IQ不平衡補正のための補正係数を計算し、周波数領域全体の補正係数に基づいて直交変調機能を含む送信部TRのIQインバランス補正を行った後、直交復調機能を含む受信部RECのIQインバランス補正を行う。
この第1のIQインバランス補正処理によると、受信機能部30のA/D変換器ADCの変換速度を倍増することなく、つまりA/D変換器ADCを通信に必要とされる最低限度の速度のものを利用して、IQインバランス補正係数の算出が可能となる。この結果、IQインバランス補正のためだけにA/D変換器ADCの高速化やローパスフィルタLPFの変更などを行う必要がなくなり、アナログ回路領域における構成要素のハードウェア規模の増大を抑制できる。
[第2のIQインバランス補正処理]
第2のIQインバランス補正処理におけるRFトレーニング信号TRSは、図13に周波数配置を示すように、周波数軸上で8等分された2個ずつのブロックp1,p2,p3,p4に分割されている。したがって、この第2のIQインバランス補正処理においては、分割組数が4ペアのトレーニング信号TRSを用いる。
[処理2−1]まず、送信部TRは、図14(A)に示すように、中心周波数Fcを中心とした、帯域Bの1/4(Fc−B/8〜Fc+B/8)対応の1ペアのRFトレーニング信号(トレーニング(1):p1)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを通じて受信部RECで受信される。
受信部RECの局部発振器LO2は、受信された全信号(図14(A)中のUSB及びLSBのトレーニング信号TRS)がLPFの受信帯域幅Lに収まるように、中心周波数Fcから一定量の−B/8シフトした周波数FA1(FA1=Fc−B/8)を発振する。
これにより、直交復調部QDEMによる周波数変換後には、受信RFトレーニング信号TRSは、図14(B)に示すように、IFトレーニング信号TRSとして中心周波数f1=B/8、帯域幅B/4の信号となって受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIF
トレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。以下、特に限定を要しない場合、ここでの処理は簡略に記載する。
[処理2−2]次に、送信部TRは、図15(A)に示されるように、内側から2番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(2):p2)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図15(A)に示す2ブロック分のRFトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まるように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FA2は、中心周波数Fcから−B/4分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFA2=Fc−B/4の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p2)TRSは、図15(B)に示すように、中心周波数f2=B/4、帯域幅B/2の信号となって受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理2−1と同様の処理が行われる。
[処理2−3−1]次に、送信部TRは、図16に示されるように、内側から3番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(3):p3)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図16(A)に示す2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まり、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FA3は、中心周波数Fcから−3/8×B−B/4+B/16分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFA3=Fc−3/8×B−B/4+B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、IFトレーニング信号(p3)TRSは、図16(B)に示すように、一方(図16(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f3=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図16(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数が13/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<13/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理2−1と同様の処理が行われる。
[処理2−3−2]次に、送信部TRは、上記処理2−3−1と同一のトレーニング信号(P3)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで
受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FA3は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置するように、中心周波数Fcから+3/8×B+B/4−B/16分シフトして設定される(図16(A)参照)。制御部CONTは、発振周波数がFA3=Fc+3/8×B+B/4−B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図16(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p3)TRSは、図16(C)に示すように、一方(図16(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f3=B/4で、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図16(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数が13/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<13/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理2−1と同様の処理が行われる。
[処理2−3−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理2−3−1,2−3−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成し、上記処理2−1と同様にIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理2−4−1]次に、送信部TRは、図17(A)に示される内側から4番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(4):p4)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号(p4)TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図17(A)に示す2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まり、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FA4は、中心周波数Fcから−B/2−B/4+B/16分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFA4=Fc−B/2−B/4+B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、1ペアのIFトレーニング信号(p4)TRSは、図17(B)に示すように、一方(図17(B)中のLSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f4=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図17(B)中のUSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数が17/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<17/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理2−1と同様の処理が行われる。
[処理2−4−2]次に、送信部TRは、上記処理2−4−1と同一の1ペアのトレーニング信号(p4)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FA4は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側
に位置するように、中心周波数Fcから+B/2+B/4−B/16分シフトして設定される(図17(C)参照)。制御部CONTは、発振周波数がFA4=Fc+B/2+B/4−B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図17(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p4)TRSは、図17(C)に示すように、一方(図17(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f4=B/4で、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図17(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数は17/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<17/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理2−1と同様の処理が行われる。
[処理2−4−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理2−4−1〜2−4−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成し、上記処理2−1と同様にIQインバランス補正係数算出のために処理する。
上記処理2−1〜2−4−3で算出された補正係数は、それぞれ別々の周波数領域の補正係数であるため、これらの補正係数をディジタル領域の補正係数計算部45で合算し、周波数領域全体の補正係数とする。その後、算出された送信用補正係数を用いて、送信部TRのIQインバランス補正を行う。
送信部TRのIQインバランスが補正された後には、図13に示す4ペアのRFトレーニング信号(p1,p2,p3,p4)TRSは、送信部TRから周波数領域で一括送信され、フィードバック経路FBを介して受信部RECで受信される。このとき、受信部RECの局部発振器LO2が、制御部CONTの制御により、通常の発振周波数、すなわち送信部TRの局部発振器LO1と同じ周波数に設定され後、直交復調部QDEMによる直接直交復調が行われる。
つまり、送信部TRから受信した4ペアのRFトレーニング信号TRSは、直交復調部QDEMのIQインバランスを受けて、周波数変換される。周波数変換されたBBトレーニング信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいて同様に処理され、IQインバランス補正係数が算出される。この受信用補正係数を用いて受信部RECのIQインバランス補正を行う。
この第2のIQインバランス補正処理によると、上述した第1のIQインバランス補正処理と同様の効果が期待できる。
[第3のIQインバランス補正処理]
第3のIQインバランス補正処理におけるRFトレーニング信号TRSは、図18に周波数配置を示すように、周波数軸上で不均等の帯域幅で2個ずつのブロックp1,p2,p3に6分割されている。したがって、この第3のIQインバランス補正処理においては、分割組数が3ペアのトレーニング信号TRSを用いる。
[処理3−1]まず、送信部TRは、図19(A)に示すように、中心周波数Fcを中心とした、帯域Bの1/2(Fc−B/4〜Fc+B/4)対応の1ペアのRFトレーニング信号(トレーニング(1):p1)TRSを同時に送信する。このRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを通じて受信部RECで受信される。
受信部RECの局部発振器LO2は、受信された全信号(図19(A)中のUSB及びLSBのトレーニング信号TRS)がLPFの受信帯域幅Lに収まるように、中心周波数Fcから一定量の−B/4シフトした周波数FB1(FB1=Fc−B/4)を発振する。
これにより、直交復調部QDEMによる周波数変換後には、受信RFトレーニング信号TRSは、図19(B)に示すように、中心周波数f1=B/4、帯域幅B/2の信号となって受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。以下、特に限定を要しない場合、ここでの処理は簡略に記載する。
[処理3−2−1]次に、送信部TRは、図20(A)に示されるように、内側から2番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(2):p2)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図20(A)に示す2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まり、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FB2は、中心周波数Fcから−3/8×B−B/4+B/16分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFB2=Fc−3/8×B−B/4+B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、IFトレーニング信号(p2)TRSは、図20(B)に示すように、一方(図20(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f2=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図20(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数は13/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<13/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理3−1と同様の処理が行われる。
[処理3−2−2]次に、送信部TRは、上記処理3−2−1と同一のRFトレーニング信号(p2)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FB2は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後のIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置するように、中心周波数Fcから−3/8×B+B/4−B/16分シフトして設定される(図20(C)参照)。制御部CONTは、発振周波数がFB2=Fc−3/8×B+B/4−B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図20(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p2)TRSは、図20(C)に示すように、一方(図20(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f2=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図20(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数は13/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<13/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理3−1と同様の処理が行われる。
[処理3−2−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理3−2−1,3−2−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成し、上記処理3−1と同様にIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理3−3−1]次に、送信部TRは、図21(A)に示されるように、内側から3番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(3):p3)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図21(A)に示す内側から3番目の2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まり、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FB3は、中心周波数Fcから−B/2−B/4+B/16分シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数がFB3=Fc−B/2−B/4+B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、IFトレーニング信号(p3)TRSは、図21(B)に示すように、一方(図21(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f3=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図21(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数は17/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<17/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理3−1と同様の処理が行われる。
[処理3−3−2]次に、送信部TRは、上記処理3−3−1と同一のRFトレーニング信号(p3)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FB3は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後のIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置するように、中心周波数Fcから+B/2+B/4−B/16分シフトして設定される(図21(C)参照)。制御部CONTは、発振周波数がFB3=Fc+B/2+B/4−B/16の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図21(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p3)TRSは、図21(C)に示すように、一方(図21(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が中心周波数f3=B/4、帯域幅B/8の信号となって受信LPFに収まり、他方(図21(A)中の
LSBのトレーニング信号TRS)は、左端の周波数は17/16×Bとなり、これは受信LPFの通過帯域外(L≒B/2<17/16×B)であるため、受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理3−1と同様の処理が行われる。
[処理3−3−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理3−3−1〜3−3−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成し、上記処理3−1と同様にIQインバランス補正係数算出のために処理する。
上記処理3−1〜3−3−3で算出された補正係数は、それぞれ別々の周波数領域の補正係数であるため、これらの補正係数をディジタル領域の補正係数計算部45で合算し、周波数領域全体の補正係数とする。その後、算出された送信用補正係数を用いて、送信部TRのIQインバランス補正を行う。
送信部TRのIQインバランスが補正された後には、図18に示す3ペアのRFトレーニング信号(p1,p2,p3)TRSは、送信部TRから周波数領域で一括送信され、フィードバック経路FBを介して受信部RECで受信される。このとき、受信部RECの局部発振器LO2が、制御部CONTの制御により、通常の発振周波数、すなわち送信部TRの局部発振器LO1と同じ周波数に設定され後、直交復調部QDEMによる直接直交復調が行われる。
つまり、送信部TRから受信した3ペアのRFトレーニング信号TRSは、直交復調部QDEMのIQインバランスを受けて、周波数変換される。周波数変換されたBBトレーニング信号TRSは、ディジタル復調部BDEMにおいて同様に処理され、IQインバランス補正係数が算出される。この受信用補正係数を用いて受信部RECのIQインバランス補正を行う。
なお、RFトレーニング信号TRSの不均等分割の方法は、受信部RECにおけるLPFの受信帯域幅LにIFトレーニング信号TRSが収まり、かつ不要なIFトレーニング信号TRSが抑圧できるような周波数関係になっていれば、任意に決定してよい。
この第3のIQインバランス補正処理によると、上述した第1のIQインバランス補正処理と同様の効果が期待できる。
[第4のIQインバランス補正処理]
第4のIQインバランス補正処理においては、直交復調部QDEMによる周波数変換後の中心周波数Fcが同一になるようにすれば、送信部TRのIQインバランス補正の情報に加えて、直交変調部QMODにおける振幅の周波数特性も同時に得ることができる。この振幅周波数特性の逆特性を送信側で補正すれば、送信信号の振幅の周波数偏差を取り除くことが可能である。この補正処理においては、受信側の局部発振器LO2の周波数を、IFサンプリングする際の信号の中心周波数f0が同じになるように調整する。
第4のIQインバランス補正処理におけるRFトレーニング信号TRSは、図22に周波数配置を示すように、周波数軸上で8等分された2個ずつのブロックp1,p2,p3,p4に分割されている。送信部TRから受信部RECに至るまでのRF系に、振幅及び位相の周波数特性が存在する場合、4ペアのRFトレーニング信号TRSは、図22に示すような周波数特性を持つ。この例では、振幅の周波数特性の影響により、RFトレーニング信号TRSが不均一な高さである。
[処理4−1−1]まず、送信部TRは、図23(A)に示すように、中心周波数Fcを中心とした、帯域Bの1/4(Fc−B/8〜Fc+B/8)対応の1ペアのRFトレーニング信号(トレーニング(1):p1)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを通じて受信部RECで受信される。
受信部RECの局部発振器LO2は、受信された全信号(図23(A)中のUSB及びLSBのトレーニング信号TRS)がLPFの受信帯域幅Lに収まり、かつ左側のブロックp1(LSBのトレーニング信号TRS)の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトした周波数FC0(FC0=Fc−B/4−B/8/2)を発振する。
これにより、直交復調部QDEMによる周波数変換後には、受信RFトレーニング信号TRSは、図23(B)に示すように、1ペアのIFトレーニング信号TRSとして受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。以下、特に限定を要しない場合、ここでの処理は簡略に記載する。
[処理4−1−2]次に、送信部TRは、上記処理4−1−1と同一のRFトレーニング信号(p1)TRSを送信する。この1ペアのトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FC0は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置し、かつUSBのトレーニング信号TRSの中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数FC0がFC0=Fc+B/4+B/8/2)の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。このIFトレーニング信号TRSの信号配置を図23(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p1)TRSは、図23(C)に示すように、受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理4−1−1と同様の処理が行われる。
[処理4−1−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理4−1−1,4−1−2で波形メモリ44に保存されたデータから、中心がIF信号の中心周波数がf0になっていたほうのトレーニング信号TRSをそれぞれ取り出して合成した後、IQインバランス補正の係数と、1ペアのトレーニング信号(p1)TRSの帯域内偏差とを算出する。
[処理4−2−1]次に、送信部TRは、図24(A)に示されるように、内側から2番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(トレーニング(2):p2)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部T
Rで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECの局部発振器LO2は、受信された全信号(図24(A)中のUSB及びLSBのトレーニング信号TRS)がLPFの受信帯域幅Lに収まり、かつ左側のブロックp2(LSBのトレーニング信号TRS)の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトした周波数FC1(FC1=Fc−3/8×B−B/8/2)を発振する。
これにより、直交復調部QDEMによる周波数変換後には、受信RFトレーニング信号TRSは、図24(B)に示すように、1ペアのIFトレーニング信号TRSとして受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理4−2−2]次に、送信部TRは、上記処理4−2−1と同一のRFトレーニング信号(p2)TRSを送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FC1は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置し、折り返った信号の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数FC1がFC1=Fc+3/8×B+B/8/2の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図24(C)に示す。
これにより、2ブロック分のIFトレーニング信号(p2)TRSは、図24(C)に示すように、受信LPFに収まる。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB,LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理4−2−1と同様の処理が行われる。
[処理4−2−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理4−2−1,4−2−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成した後、IQインバランス補正の係数と、1ペアのトレーニング信号(p2)TRSの帯域内偏差とを算出する。
[処理4−3−1]次に、送信部TRは、図25(A)に示されるように、内側から3番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(p3)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図25(A)に示す2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まるとともに左側のブロックp3(LSBのトレーニング信号TRS)の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置し、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RE
Cにおける局部発振器LO2の発振周波数FC2は、中心周波数Fcから一定量シフトした周波数を発振する。制御部CONTは、発振周波数がFC2=Fc−B/2−B/8/2の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、IFトレーニング信号(p3)TRSは、図25(B)に示すように、一方(図25(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFに収まり、他方(図25(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号(LSB)TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理4−3−2]次に、送信部TRは、上記処理4−3−1と同一のRFトレーニング信号(p3)TRSを送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FC2は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置し、折り返った信号の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数FC2がFC2=Fc+B/2+B/8/2の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図25(C)に示す。
これにより、IFトレーニング信号(p3)TRSは、図25(C)に示すように、一方(図25(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFに収まり、他方(図25(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理4−3−1と同様の処理が行われる。
[処理4−3−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理4−3−1,4−3−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成した後、IQインバランス補正の係数と、1ペアのトレーニング信号(p3)TRSの帯域内偏差とを算出する。
[処理4−4−1]次に、送信部TRは、図26(A)に示されるように、内側から4番目の2ブロック分のRFトレーニング信号(p4)TRSを同時に送信する。この1ペアのRFトレーニング信号TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
直交復調部QDEMによる周波数変換後には、図26(A)に示す2ブロック分の内の一方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L内に収まるとともに左側のブロックp4(LSBのトレーニング信号TRS)の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置し、他方のトレーニング信号TRSがLPFの受信帯域幅L外に出るように、受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FC3は、中心周波数Fcから一定量シフトした周波数を発振する。制御部CONTは、発振周波数がFC3=Fc−5/8×B−B/
8/2の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。
これにより、IFトレーニング信号(p4)TRSは、図26(B)に示すように、一方(図26(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFに収まり、他方(図26(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(LSB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。
ディジタル化されたIFトレーニング信号(LSB)TRSはディジタル直交復調部DDEMにて直交復調される。そして、ディジタル直交復調部DDEMからBBトレーニング信号TRSが出力される。ディジタル復調部BDEMはディジタル直交復調部DDEMから入力されたBBトレーニング信号TRSをIQインバランス補正係数算出のために処理する。
[処理4−4−2]次に、送信部TRは、上記処理4−4−1と同一のRFトレーニング信号TRSを送信する。この1ペアのRFトレーニング信号(p4)TRSは、IQインバランスを送信部TRで受けた後、フィードバック経路FBを通って受信部RECで受信される。
受信部RECにおける局部発振器LO2の発振周波数FC3は、直交復調部QDEMにおける周波数変換後の1ペアのIFトレーニング信号TRSが周波数軸上で互いに反対側に位置し、折り返った信号の中心が周波数f0(f0=B/4)に位置するように、中心周波数Fcから一定量シフトして設定される。制御部CONTは、発振周波数FC3がFC3=Fc+5/8×B+B/8/2の関係となるように、局部発振器LO2を予め制御する。この折り返りのIFトレーニング信号TRSの信号配置を図26(C)に示す。
これにより、IFトレーニング信号(p4)TRSは、図26(C)に示すように、一方(図26(A)中のUSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFに収まり、他方(図26(A)中のLSBのトレーニング信号TRS)が受信LPFにより遮断される。受信LPFの出力のIFトレーニング信号(USB)TRSは、Qチャネル側のA/D変換器ADCにおいて、IFサンプリングが行われ、ディジタル化される。続いて、上記処理4−4−1と同様の処理が行われる。
[処理4−4−3]次に、補正係数計算部45は、上記処理4−4−1,4−4−2で波形メモリ44に保存されたデータを合成した後、IQインバランス補正の係数と、1ペアのトレーニング信号(p4)TRSの帯域内偏差とを算出する。
上記処理4−1−1〜4−4−3で算出された補正係数は、それぞれ別々の周波数領域の補正係数であるため、これらの補正係数をディジタル領域の補正係数計算部45で合算し、周波数領域全体の補正係数とする。その後、算出された送信用補正係数を用いて、送信部TRのIQインバランス補正を行う。
ここで、トレーニング信号TRSのすべての小ブロックp1,p2,p3,p4の中心周波数が、同じ周波数f0+B/16になっていることに着目すると、仮に直交復調部QDEMに帯域内の位相偏差及び振幅偏差があったとしても、ベースバンドで比較すれば、その偏差を無視することができる。この性質に基づいて、上記処理4−1−1〜4−1−3で得られた信号で上記処理4−2−1〜4−4−3で得られた信号を規格化することにより、直交復調部QDEMの周波数特性を無視した形態での周波数特性、すなわちRF系での周波数特性を調べることができる。この周波数特性の周波数分解能はトレーニング信号TRSの分割組数で決定される。
上述したように、第4のIQインバランス補正処理によると、受信側の直交復調部QDEMでは必ず同じ中心周波数f0のIFトレーニング信号TRSとなるため、受信側の直交復調部QDEMの周波数特性を無視して、送信側のアナログ回路領域から受信側の直交復調部QDEMの前までの相対的な周波数特性を得ることができる。
[変形例の直接直交変復調装置]
[第1の変形例]
上述した一実施の形態の直接直交変復調装置10においては、IQインバランス補正を行うために、フィードバックスイッチFB−SWを含むフィードバック経路FBを設け、このフィードバック経路FBを通じて、送信部TRから受信部RECにRF帯域のトレーニング信号TRSを伝送している。しかし、この第1の変形例においては、ハードウェア規模の増大を招く、個別のフィードバックスイッチFB−SWを設けることなく、IQインバランス補正を行うことを可能にする。
このためには、フィードバックスイッチFB−SWの代替として、次の手法により、RFトレーニング信号TRSのフィードバックを行う。つまり、送受信アンテナATの送受信切替スイッチT/R−SWのアイソレーション特性に応じた送信部TRから受信部RECへの送信信号の漏れ(リーケージ)を利用して、フィードバック経路FBを形成する。なお、送受信切替スイッチT/R−SWはサーキュレータであってもよい。
送信部TRから受信部RECにトレーニング信号TRSを送信する際には、制御部CONTの制御に基づいて、スイッチT/R−SWは、負荷状態、つまり送信も受信もせず、送信電力を抵抗などに吸収させる構成を採るように切り替えられる。また、制御部CONTの制御に基づいて、電力増幅器PA及び低雑音増幅器LNAが同時にON状態に設定される。
制御部CONTは、電力増幅器PAの利得(ゲイン)を制御して、低雑音増幅器LNAが飽和しないレベルにリーケージを抑える。詳述すると、トレーニング信号TRSを送信する際には、制御部CONTは、電力増幅器PAを制御して、出力電力を低下させる。低下させる程度は、スイッチT/R−SWなどでの減衰を考慮した上で、低雑音増幅器LNAの飽和入力レベルに達しない程度とする。さらに、制御部CONTは、低雑音増幅器LNAのゲインを制御して、低雑音増幅器LNAの飽和出力レベルあるいは後段の回路の飽和入力レベルに達しないように制御を行う。
具体的には、電力増幅器PAのゲインを下げる程度は、例えば送信電力を約−20dBmにする。また、低雑音増幅器LNAのゲインは、ノイズファクタ(NF)が大幅に変わらない範囲で下げる。例えば、これは+20dB程度とする。このような制御をすると、低雑音増幅器LNAによる増幅後の受信電力は、スイッチT/R−SWのアイソレーションロスを20dBとすれば、−20dBm程度となる。
さらに、制御部CONTは、受信部RECのローカル周波数Fc+Fcntを変更するとともに、直交復調部QDEMとディジタル復調部BDEMとの間にディジタル直交復調部DDEMを接続する。そして、上述した一実施の形態と同様に、RFトレーニング信号TRSを送信して、IQインバランス補正を行う。
[第2の変形例]
上述した一実施の形態の直接直交変復調装置10においては、マルチキャリア変復調によるOFDMでの実施について説明したが、シングルキャリア変復調による直接直交変復調装置10Aでも、周波数等価(FDE:Frequency Domain Equalization)を行うもの
であれば、同様の手法が適用可能である。
OFDM技術でのkサブキャリア目の送信信号ベクトルs及び受信信号ベクトルyの関係は、式(1)に示すとおりである(詳細は非特許文献1参照)。
[数1]
式(1)・・・
Figure 0005526901
ここで、Fはフーリエ直交関数行列であり、Hはkサブキャリアにおけるチャネル行列を表す。
また、周波数等価型シングルキャリア(SC−FDE:Single-Carrier Modulation with Frequency Domain Equalization)伝送では、OFDMでのkサブキャリア目に相当する周波数応答は、式(2)のように表現できる。
[数2]
式(2)・・・
Figure 0005526901
したがって、SC−FDE伝送におけるトレーニング信号sチルダ(〜)を周波数軸上におけるトレーニング信号sから、式(3)となるように準備すればよい。
[数3]
式(3)・・・
Figure 0005526901
なお、実際は離散的な値となるため、サブキャリア毎に、式(4)に示す計算を行う。
[数4]
式(4)・・・
Figure 0005526901
上述したように、シングルキャリアであっても、周波数等価を行う直接直交変復調装置10Aであれば、OFDMと同様に、補正係数の演算が可能である。ただし、補正係数を用いてIQインバランスを補正する際には工夫が必要である。補正係数ベクトルをcとすると、OFDM信号の場合の信号補正は、式(5)のように表される。
[数5]
式(5)・・・
Figure 0005526901
よって、シングルキャリアの場合は、式(6)に示すように、フーリエ変換(FFTまたはDFT)演算及びフーリエ逆変換(IFFTまたはIDFT)演算を送信機能部20のディジタル変調部BMODで行うか、あるいは式(7)に示すタップ係数を持つフィルタを用意し、式(8)に示す畳み込み演算を行ってもよい。
[数6]
式(6)・・・
Figure 0005526901
[数7]
式(7)・・・
Figure 0005526901
[数8]
式(8)・・・
Figure 0005526901
なお、サイクリック・プリフィックス(CP)は、あくまでもマルチパス干渉を抑圧するための技術であり、CP付加処理及びCP除去処理を行わなくても、SC−FDM(Single-Carrier Frequency Division Multiplexing)などの周波数等価を行う直接直交変復調装置であれば、この第2の変形例による技術の適用が可能である。
この第2の変形例の直接直交変復調装置10Aを実現する場合、送信機能部20のディジタル変調部BMOD及び受信機能部30のディジタル復調部BDEMは、それぞれ図27及び図28に示す構成を採ることが可能である。なお、他の構成要素である送信機能部20の直交変調部QMOD、受信機能部30の直交復調部QDEM、及び補正機能部40などは、一実施の形態の直接直交変復調装置10と同一構成を採る。
この第2の変形例の直接直交変復調装置10Aにおいては、ディジタル変調部BMODは、図28に詳細構成の一例を示すように、変調器MOD、シリアル/パラレル変換器S/P、フーリエ変換器FFT、マッピング回路MAP、乗算器MP、フーリエ逆変換器IFFT、パラレル/シリアル変換器P/S、波形整形回路SP、及びサイクリック・プリフィックス付加回路+CPを含んでいる。
周波数等価型シングルキャリアのディジタル変調部BMODにおいては、シリアル入力された送信信号は、シングルキャリア変調を施され、更にシリアル/パラレル変換された後に、フーリエ変換(FFTまたはDFT)演算で時間領域から周波数領域の信号に変換され、更に周波数軸上にマッピングされる。そして、送信信号は、周波数毎に補正係数(送信用補正係数)が乗算され、フーリエ逆変換(IFFTまたはIDFT)演算で時間軸上の信号(複素のディジタルBB信号)に戻される。更に、送信信号は、パラレル/シリアル変換が施され、サイクリック・プリフィックスの付加及び波形整形後に送出される。
一方、ディジタル復調部BDEMは、図29に詳細構成の一例を示すように、復調器D
EM、パラレル/シリアル変換器P/S、フーリエ逆変換器IFFT、デマッピング回路DMAP、周波数等価器EQ、フーリエ変換器FFT、シリアル/パラレル変換器S/P、及びサイクリック・プリフィックス除去回路−CPを含んでいる。
ディジタル復調部BDEMにおいては、入力された受信信号(複素のディジタルBB信号)からサイクリック・プリフィックス(CP)を除去した後、フーリエ変換演算を行って時間領域から周波数領域の信号に戻す。そして、フーリエ変換後の周波数領域の信号は、補正係数算出用信号として波形メモリに格納されるとともに、デマッピング回路DMAP及び周波数等価器EQに入力される。補正係数(受信用補正係数)がある場合は、デマッピング及び周波数等価の段階で補正が施される。
補正後の受信信号は、フーリエ逆変換演算で時間軸上の信号(BB信号)に戻され、パラレル/シリアル変換が施され、更にシングルキャリア復調後に、送出される。
[その他変形例]
上述した一実施の形態及び変形例における処理はコンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、CD−ROMやフレキシブルディスクなどの記録媒体、さらには通信回線を経て提供可能である。
また、上述した一実施の形態及び変形例における各処理はその任意の複数または全てを選択し組合せて実施することもできる。
[その他]
上述した一実施の形態及び変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)アナログ回路領域における直交変復調機能を含む無線通信装置によって実行されるIQ不平衡補正方法であって;
周波数軸上で中心周波数に対して対称な配置位置がそれぞれペアとなる複数組の無線周波数(RF)トレーニング信号をペア毎に分割送信し;
外部空間ではない内部経路を介して、分割送信された前記複数組のRFトレーニング信号をペア毎に受信して中間周波数(IF)トレーニング信号にそれぞれ変換するために、受信ローカル周波数を変更設定し;
アナログ/ディジタル変換された前記IFトレーニング信号をディジタル回路領域でそれぞれ直交復調して、ベースバンド(BB)トレーニング信号を生成し;
前記BBトレーニング信号を前記ディジタル回路領域でそれぞれ復調するとき、IQ不平衡補正のための補正係数を計算し;
周波数領域全体の前記補正係数に基づいて直交変調機能を含む送信部のIQ不平衡補正を行う
IQ不平衡補正方法。
(付記2)前記送信部のIQ不平衡補正を行った後、直交復調機能を含む受信部のIQ不平衡補正を行うとき、
前記複数組のRFトレーニング信号を周波数領域で一括送信し、
前記受信ローカル周波数を送信ローカル周波数と同一に変更設定して、前記RFトレーニング信号を前記BBトレーニング信号に直接直交復調し、
更にアナログ/ディジタル変換された前記BBトレーニング信号を前記ディジタル回路領域で復調するとき、IQ不平衡補正のための受信用補正係数を計算する
付記1記載のIQ不平衡補正方法。
(付記3)前記複数組のRFトレーニング信号の内の少なくとも1つの特定ペアは2回
送信され、
下側波帯(LSB)及び上側波帯(USB)の双方の前記RFトレーニング信号を前記IFトレーニング信号に変換するために、前記受信ローカル周波数を第1の周波数(FR1)及び第2の周波数(FR2;FR2>FR1)に変更設定する
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記4)前記IFトレーニング信号は、Iチャネル側またはQチャネル側でアナログ/ディジタル変換された後、前記ディジタル回路領域で直交復調されて、前記BBトレーニング信号に変換される
付記1または3記載のIQ不平衡補正方法。
(付記5)前記複数組のRFトレーニング信号から変換される複数組のIFトレーニング信号の中心周波数が常に一定になるように前記受信ローカル周波数を変更設定し、前記複数組のIFトレーニング信号に関する振幅偏差及び位相偏差の少なくとも一方を偏差として取得し、取得した偏差に基づいて補正係数を求めて補正を行う
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記6)前記内部経路は、送受信アンテナの送受信切替スイッチのアイソレーション特性に応じた前記送信部から前記受信部への信号リーケージを利用して形成される
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記7)前記内部経路は、前記送受信アンテナの送受信切替スイッチが送信電力を吸収する負荷状態の構成を採るように設定され、送信増幅器及び受信増幅器の双方がオン状態に設定され、かつ前記送信増幅器の利得を制御して、前記受信増幅器が飽和しないレベルに信号リーケージを抑えることにより形成される
付記6記載のIQ不平衡補正方法。
(付記8)前記内部経路は、フィードバックスイッチを含むフィードバック経路である
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記9)前記複数組のRFトレーニング信号は、マルチキャリア変調による直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号である
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記10)前記複数組のRFトレーニング信号は、周波数等価型シングルキャリア(SC−FDE:Single-Carrier Modulation with Frequency Domain Equalization)信号である
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記11)前記複数組のRFトレーニング信号は、少なくとも2ペアである
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記12)前記複数組のRFトレーニング信号は、周波数軸上の均等帯域または不均等帯域で分割送信される
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
(付記13)前記無線通信装置は、直接直交変復調機能を含む
付記1または2記載のIQ不平衡補正方法。
10 直接直交変復調装置
10A 直接直交変復調装置
20 送信機能部
30 受信機能部
40 補正機能部
CONT 制御部
AT 送受信アンテナ
TR 送信部
QMOD 直交変調部
BMOD ディジタル変調部
LO1 局部発振器
LO2 局部発振器
REC 受信部
QDEM 直交復調部
DDEM ディジタル直交復調部
BDEM ディジタル復調部
FB−SW フィードバックスイッチ
T/R−SW 送受信切替スイッチ
FB フィードバック経路

Claims (7)

  1. アナログ回路領域における直交変復調機能を含む無線通信装置によって実行されるIQ不平衡補正方法であって;
    周波数軸上で中心周波数に対して対称なペアの無線周波数(RF)トレーニング信号毎にRFトレーニング信号を送信し;
    前記アナログ回路領域における直交復調回路において、前記RFトレーニング信号を中間周波数(IF)トレーニング信号に変換し;
    アナログ/ディジタル変換器で前記IFトレーニング信号にアナログ/ディジタル変換を遂行し、ベースバンド(BB)トレーニング信号を生成するためにディジタル回路領域において前記IFトレーニング信号をそれぞれ処理し;
    前記BBトレーニング信号を前記ディジタル回路領域でそれぞれ復調するとき、IQ不平衡を補正するための補正係数を計算し;
    前記補正係数の使用により、直交変調機能を含む送信部のIQ不平衡を補正することを備え;
    前記送信ステップは、複数ペアの前記RFトレーニング信号を分割送信し、
    前記遂行ステップは、前記BBトレーニング信号を生成するために、前記IFトレーニング信号に前記ディジタル回路領域において直交復調を遂行し、
    前記変換ステップは、受信側ローパスフィルタ(LPF)の受信帯域幅の範囲内に含まれる組合せ帯域を有する1つのペアを構成するRFトレーニング信号を受信する場合は、前記受信側LPFの受信帯域幅の範囲内に1つのペアを構成する両方のRFトレーニング信号を配置することに適合し、前記受信側LPFの受信帯域幅の範囲内に含まれない組合せ帯域を有する1つのペアを構成するRFトレーニング信号を受信する場合は、前記受信側LPFの受信帯域幅の範囲内に1つのペアを構成する一方のRFトレーニング信号を配置することに適合する、周波数に変更するために、前記アナログ回路領域における前記直交復調回路の受信ローカル周波数を設定し、
    前記補正ステップは、周波数領域全体の補正係数を使用する、
    IQ不平衡補正方法。
  2. 前記送信部のIQ不平衡補正を行った後、直交復調機能を含む受信部のIQ不平衡補正を行うとき、
    前記複数ペアのRFトレーニング信号を周波数領域で一括送信し、
    前記受信ローカル周波数を送信ローカル周波数と同一に変更設定して、前記アナログ回路領域の前記直交復調回路における直接直交復調により前記RFトレーニング信号を前記BBトレーニング信号に復調し、
    更に前記アナログ/ディジタル変換器によりアナログ/ディジタル変換された前記BBトレーニング信号を前記ディジタル回路領域で復調するとき、IQ不平衡補正のための受信用補正係数を計算する
    請求項1記載のIQ不平衡補正方法。
  3. 前記複数ペアのRFトレーニング信号の内の少なくとも1つの特定ペアのRFトレーニング信号は2回送信され、
    下側波帯(LSB)及び上側波帯(USB)の双方の前記RFトレーニング信号を前記IFトレーニング信号に変換するために、前記受信ローカル周波数を第1の周波数(FR1)及び第2の周波数(FR2;FR2>FR1)に変更設定する
    請求項1または2記載のIQ不平衡補正方法。
  4. 前記IFトレーニング信号は、Iチャネル側またはQチャネル側でアナログ/ディジタル変換された後、前記ディジタル回路領域で直交復調されて、前記BBトレーニング信号に変換される
    請求項1または3記載のIQ不平衡補正方法。
  5. 前記複数ペアのRFトレーニング信号から変換される複数ペアのIFトレーニング信号の中心周波数が常に一定になるように前記受信ローカル周波数を変更設定し、前記複数ペアのIFトレーニング信号に関する振幅偏差及び位相偏差の少なくとも一方を偏差として取得し、取得した偏差に基づいて補正係数を求めて補正を行う
    請求項1または2記載のIQ不平衡補正方法。
  6. 外部空間ではない内部経路は、送受信アンテナの送受信切替スイッチのアイソレーション特性に応じた前記送信部から前記受信部への信号リーケージを利用して形成される
    請求項2記載のIQ不平衡補正方法。
  7. 前記内部経路は、前記送受信アンテナの送受信切替スイッチが送信電力を吸収する負荷状態の構成を採るように設定され、送信増幅器及び受信増幅器の双方がオン状態に設定され、かつ前記送信増幅器の利得を制御して、前記受信増幅器が飽和しないレベルに信号リーケージを抑えることにより形成される
    請求項6記載のIQ不平衡補正方法。
JP2010065034A 2010-03-19 2010-03-19 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法 Expired - Fee Related JP5526901B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010065034A JP5526901B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法
US13/049,046 US8514914B2 (en) 2010-03-19 2011-03-16 IQ imbalance correction method in a wireless communication device including a quadrature modulation/demodulation function
EP11158728.3A EP2367332B1 (en) 2010-03-19 2011-03-17 IQ imbalance correction method in a wireless communication device including a quadrature modulation/demodulation function
CN2011100669021A CN102195914B (zh) 2010-03-19 2011-03-18 无线通信设备中的iq失衡校正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010065034A JP5526901B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011199666A JP2011199666A (ja) 2011-10-06
JP5526901B2 true JP5526901B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=44351562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010065034A Expired - Fee Related JP5526901B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8514914B2 (ja)
EP (1) EP2367332B1 (ja)
JP (1) JP5526901B2 (ja)
CN (1) CN102195914B (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188436A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Advantest Corp 測定装置、測定方法およびプログラム
JP5732373B2 (ja) * 2011-11-01 2015-06-10 ルネサスエレクトロニクス株式会社 高周波信号処理装置および無線通信システム
US8792582B2 (en) * 2012-01-27 2014-07-29 Blackberry Limited Mobile wireless communications device having auxiliary receiver to determine transmit impairment and generate transmit impairment compensation signal, and associated methods
JP5696068B2 (ja) * 2012-02-23 2015-04-08 株式会社東芝 符号化装置及び通信装置
US9281907B2 (en) 2013-03-15 2016-03-08 Analog Devices, Inc. Quadrature error correction using polynomial models in tone calibration
CN105264813B (zh) * 2013-03-15 2018-12-18 美国亚德诺半导体公司 正交误差检测和校正
US9356732B2 (en) 2013-03-15 2016-05-31 Analog Devices, Inc. Quadrature error detection and correction
US9300444B2 (en) 2013-07-25 2016-03-29 Analog Devices, Inc. Wideband quadrature error correction
US11012201B2 (en) 2013-05-20 2021-05-18 Analog Devices, Inc. Wideband quadrature error detection and correction
JP5474240B1 (ja) * 2013-06-10 2014-04-16 株式会社ソニック パルス圧縮相関係数生成回路及びパルス圧縮超音波探知装置
EP2830227B1 (en) * 2013-07-25 2017-08-30 Analog Devices, Inc. Wideband quadrature error detection and correction
JP5474241B1 (ja) * 2013-07-26 2014-04-16 株式会社ソニック パルス圧縮相関係数生成回路及びパルス圧縮超音波探知装置
TWI536779B (zh) * 2014-05-29 2016-06-01 瑞昱半導體股份有限公司 校正傳送器/接收器的第一、第二訊號路徑之間的不匹配的校正方法與校正裝置
GB2537800B (en) * 2014-12-22 2018-05-30 Imagination Tech Ltd IQ imbalance estimator
CN106301418B (zh) * 2015-05-25 2019-08-09 宁波芯路通讯科技有限公司 射频接收机及其射频信号处理方法及装置
JP6381494B2 (ja) * 2015-08-07 2018-08-29 三菱電機株式会社 受信機および誤差補正方法
US9509489B1 (en) * 2015-08-10 2016-11-29 Altiostar Networks, Inc. Correction of quadrature modulation errors
EP3764549A1 (en) * 2015-12-17 2021-01-13 Huawei Technologies Co. Ltd. Method for determining calibration parameter of zero intermediate frequency radio receiver, and zero intermediate frequency radio receiver
JP2017212594A (ja) * 2016-05-25 2017-11-30 富士通株式会社 無線通信装置及びキャリブレーション方法
EP3267646B1 (en) 2016-07-06 2021-06-02 Nxp B.V. Iq mismatch correction module
JP2019054497A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 東芝メモリ株式会社 受信装置、送信装置、及び通信システム
CN108881079B (zh) * 2018-05-25 2020-04-28 浙江大学 一种基于模拟退火算法的i/q不平衡校正方法
CN109617563B (zh) * 2018-12-27 2020-12-11 中国电子科技集团公司第七研究所 一种基于互补网络的正交调制器失真校正方法
CN110166087B (zh) * 2019-05-13 2020-10-27 东南大学 Iq失衡下导频复用大规模mimo-ofdm无线通信方法
US10763905B1 (en) * 2019-06-07 2020-09-01 Micron Technology, Inc. Wireless devices and systems including examples of mismatch correction scheme
EP3967007A4 (en) 2019-07-18 2022-07-06 Samsung Electronics Co., Ltd. ELECTRONIC DEVICE WITH TRANSCEIVER FOR CALIBRATION OF I/Q MISRATIO IN MM WAVE COMMUNICATION SYSTEM AND METHODS OF OPERATING THEREOF
CN110677201B (zh) * 2019-10-23 2022-03-01 中国科学院微电子研究所 频域补偿及校准方法
CN111490959B (zh) * 2020-04-03 2020-12-01 北京力通通信有限公司 宽带多通道射频收发机iq失衡校正方法、装置及电路
US10972139B1 (en) 2020-04-15 2021-04-06 Micron Technology, Inc. Wireless devices and systems including examples of compensating power amplifier noise with neural networks or recurrent neural networks
US11374803B2 (en) * 2020-10-16 2022-06-28 Analog Devices, Inc. Quadrature error correction for radio transceivers
US11528179B1 (en) * 2021-07-15 2022-12-13 Silicon Laboratories Inc. System, apparatus, and method for IQ imbalance correction for multi-carrier IQ transmitter
CN114374399B (zh) * 2021-12-30 2022-10-28 北京力通通信有限公司 高精度iq失衡矫正***

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7295626B2 (en) * 2002-03-08 2007-11-13 Alvarion Ltd. Orthogonal division multiple access technique incorporating single carrier and OFDM signals
EP1506654A1 (en) 2002-05-23 2005-02-16 Interuniversitair Microelektronica Centrum Vzw Method and device for estimating and compensating iq imbalance
JP4434983B2 (ja) * 2005-02-15 2010-03-17 三菱電機株式会社 伝送路推定機能付ディジタル放送受信装置
JP4702883B2 (ja) 2005-08-23 2011-06-15 国立大学法人東京工業大学 送信装置、受信装置、mimo−ofdm通信システム及びmimo−ofdm通信システムにおけるiqインバランス補償方法
JP4261578B2 (ja) * 2006-12-27 2009-04-30 株式会社東芝 無線通信装置及び受信方法
JP4925462B2 (ja) 2007-03-19 2012-04-25 株式会社日立国際電気 受信機
JP4421635B2 (ja) * 2007-06-18 2010-02-24 株式会社東芝 無線通信方法及び無線通信装置
CN101610230B (zh) 2008-06-17 2012-07-18 富士通株式会社 信号失衡补偿装置和方法
ATE536689T1 (de) 2008-06-30 2011-12-15 Ericsson Telefon Ab L M Iq-ungleichgewichtskompensation bei anwesenheit von trägeroffset

Also Published As

Publication number Publication date
CN102195914A (zh) 2011-09-21
US8514914B2 (en) 2013-08-20
EP2367332A1 (en) 2011-09-21
JP2011199666A (ja) 2011-10-06
US20110228826A1 (en) 2011-09-22
CN102195914B (zh) 2013-10-30
EP2367332B1 (en) 2015-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526901B2 (ja) 直交変復調機能を含む無線通信装置におけるiq不平衡補正方法
US7653164B2 (en) Adaptive IQ imbalance correction for multicarrier wireless communication systems
JP4261578B2 (ja) 無線通信装置及び受信方法
JP2011055271A (ja) 無線通信装置
US20080273608A1 (en) Method and Apparatus for Correcting IQ Imbalance in an OFDM Receiver
CN109257308B (zh) 一种相位噪声估计方法及装置
WO2016174305A1 (en) Methods and apparatus for mitigation of i/q imbalance in wireless communication network
CN104584502A (zh) 用于ofdm***中的校准的iq不平衡估算的回送技术
JP2007329539A (ja) 無線送信装置及び無線送信方法
US10848360B1 (en) Receiver for receiving discrete fourier transform-spread-OFDM with frequency domain precoding
KR20080038509A (ko) 복수의 복조 경로를 가진 ofdm 수신회로
JP2002084146A (ja) プリディストーション型歪補償電力増幅器
JPWO2013105538A1 (ja) Iqミスマッチ補正方法およびrf送受信装置
WO2005029798A1 (en) Adaptive iq imbalance correction for multicarrier wireless communication systems
US8842753B2 (en) Orthogonal frequency division multiplexed (OFDM) demodulator imbalance estimation
JPH11289312A (ja) マルチキャリア無線通信装置
JP2002290368A (ja) Ofdm変調回路
JP2013118530A (ja) I/qインバランス補償方法およびi/qインバランスを補償する複素復調器と受信装置
WO2007063855A1 (ja) マルチキャリア送信装置、マルチキャリア受信装置、送信方法及び受信方法
JP7052273B2 (ja) 信号送受信装置、送信機、受信機、信号送受信装置の制御方法、およびプログラム
JP2012023670A (ja) Ofdm伝送方式における受信機
JP4930262B2 (ja) Ofdm受信装置及びofdm受信方法
JP2010272927A (ja) 無線通信装置
JP2002314501A (ja) Ofdm送信装置
JP5559759B2 (ja) 無線通信システム、及び無線通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5526901

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees