以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、表示装置100の特徴を概略的に説明する図の一例である。画像形成装置200には、複数のアプリケーションが独立に搭載されている。アプリケーションを定義すれば、画像形成装置200が備える複数の入力手段の1つと複数の出力手段の1つの組み合わせに応じて、一連の処理を提供するソフトウェアである。アプリケーションには種々のものがあるが、図1では、コピーアプリ、スキャナアプリ、ファクシミリアプリ(送信アプリ)、及び、データ蓄積アプリをアプリケーションとした。例えば、コピーアプリの入力手段は、スキャナエンジンによる原稿の読み取り、出力手段はプリントエンジンによる紙媒体への印刷である。また、例えば、スキャナアプリの入力手段は、スキャナエンジンによる原稿の読み取り、出力手段は画像データの記憶装置への記憶である。このように、入力手段と出力手段の組み合わせにより、画像形成装置は種々のアプリケーションをユーザに提供できる。
内部的には、アプリケーションとハードウェア資源の間に、複数のアプリケーションが共通に利用できる、コントロールサービスとプラットホーム等を設け、このコントロールサービスとプラットホーム等が、操作パネルの画面制御、ハードウェア資源の管理、実行制御等の各種サービスを提供する。ユーザは、アプリケーション毎に異なる操作画面から、そのアプリケーションにて利用可能な機能を選択するが、内部で作動するコントロールサービスを意識する必要はない。
各機能は、さらに詳細な動作を指定するための設定が可能になっており、アプリケーションの操作画面には、そのアプリケーションにて利用可能な機能A、B、C…(区別しない場合、以下、単に「機能」という)の設定値が表示される。設定値は、ユーザが機能毎に設定可能なパラメータである。機能が「カラー選択」の場合の代表的な設定値は「白黒」「フルカラー」「2色」「単色」「自動カラー選択」であり、設定値とは、例えば、アプリケーションが機能を用いて出力する際にその出力結果を制御する情報、と表現することができる。
したがって、機能と設定値が一体に表示されていれば、ユーザにとっても操作方法を視覚的に把握でき、操作性が向上すると考えられる。本実施形態では、この機能と設定値を一体に(ひとかたまりに)表示する部品を「ビュー」と称す(ビューは、特許請求の範囲の機能設定部品に相当する)。本実施形態の画像形成装置200は、複数のビューを配置することで操作画面を構成する。各ビューは、選択可能なものとして表示される設定値の数が可変であり、また、設定値が同じ数であっても表示される設定値の1つ以上を異ならせることができる。例えば、ビューAは、設定値A、設定値B、設定値Cの3つの設定値を有し、ビューBは、設定値Aと設定値Bの2つの設定値を有する。
図2は、表示装置100の特徴を概略的に説明する図の一例である。図2(a)は操作画面の一例を示す図である。図2(a)の左の操作画面には、ビューFで表示された機能A、ビューEで表示された機能B、ビューDで表示された機能C、ビューCで表示された機能D、ビューBで表示された機能E、ビューAで表示された機能F、が配置されている。
しかし、ユーザによっては、機能Fはほとんど使わなかったり、また、機能Aはよく使うがビューFにある設定値はほとんど使わないということが生じうる。そこで、まず、表示装置100は、ユーザの過去の使用履歴からユーザがよく利用するビューが含まれる1以上の操作画面を提示し、ユーザの選択を受け付ける。この選択候補の操作画面の1つ1つがおすすめレイアウト220である。
図2(a)の右と左の操作画面は、おすすめレイアウト220の一例を示す。図2(a)に示すような複数の操作画面から、ユーザは、ユーザが使用する機能や設定値を多く反映している操作画面を選択することができる。
また、ユーザは、選択したおすすめレイアウト220をビュー単位でカスタマイズすることができる。図2(b)は、操作画面のビュー単位のカスタマイズを模式的に説明する図の一例である。新たに提示されるビューをおすすめビュー210という。本実施例の表示装置100は、ユーザの過去の使用履歴から操作頻度の高い設定値を含むおすすめビュー210を代替用のビューとして提案することが特徴と一つである。ユーザは、代替用のおすすめビュー210の設定値を確認して、すでに操作画面に表示されているビューと交換したいと思えば、操作画面のビューを削除する操作と、代替用のビューを操作画面に新たに配置する操作を入力する。
このように、本実施形態の表示装置100は、使用履歴から構成された、機能と設定値とが一体となった複数のビューの組み合わせから操作画面を選択できるので、ユーザが使用することの多い機能や設定値を反映している操作画面を簡単に選択できる。また、操作画面を使用履歴に応じてビュー単位で変更できるので、カスタマイズに不慣れなユーザでも容易に所望の操作画面にカスタマイズすることができる。代替用のビューは使用履歴から決定されているので、ユーザがよく使う設定値を含むビューを提案することができる。
なお、代替用の機能のビューで、操作画面の機能のビューを置き換える場合、機能が共通している必要はない。すなわち、図2(b)では、代替用の機能が機能Aで、操作画面の機能も機能Aであるが、代替用の機能Aのビューで、操作画面の機能Bのビューで置き換えることもできる。
〔画像形成装置200〕
画像形成装置200について説明する。本実施形態では、画像形成装置200に搭載される表示装置100を例にして画面のカスタマイズを説明するが、画面の大きさに制約のある装置(例えば、カーナビゲーション装置、携帯電話、スマートフォン、PDA、音楽再生機等)に、本実施形態の表示装置100を好適に搭載することができる。
図3は、画像形成装置200のハードウェア構成図の一例を示す。画像形成装置200は、CPU18、パネル制御部12、エンジン制御部14、記憶装置ドライブ16、通信制御部22、補助記憶装置21、ROM20及びRAM19がバスにより接続された構成を有する。パネル制御部12には操作パネル11が、エンジン制御部14にはスキャナエンジン13、プリントエンジン15及びFAXエンジン17が、それぞれ接続されている。
操作パネル11は主にハードキーとタッチパネルとを有し、パネル制御部12は、ユーザによる操作パネル11の操作を受け付けると共に、タッチパネルに各種の画面を表示する。
スキャナエンジン13は、コンタクトガラス越しの原稿を光源で照らし、その反射光をミラー及びレンズの光学系を介してCCD等の光電変換素子でデジタルデータ化する。デジタル化された原稿の画像データは、不図示のASIC(Application Specific Integrated Circuit)やCPU18が実行するソフト的なプロセスにより画像処理される。
プリントエンジン15は、像担持体であるドラム状の感光体ドラムと、感光体ドラムを帯電させる帯電装置と、感光体ドラムを露光する露光装置と、現像装置と、クリーニング装置とにより、画像データから形成されたトナー像を用紙に転写し、さらに定着装置で用紙に定着させる。
FAXエンジン17は、電話回線からのファクシミリデータを復調して画像データを生成し補助記憶装置21に記憶したり、FAXアプリが起動している際はスキャナエンジン13で読み取った画像データをファクシミリ用に変調して電話回線から出力する。電話回線でなくIPネットワークを使用してFAXを送受信することもできる。
記憶装置ドライブ16は、記憶媒体23からデータを読み出し、また、CPU18から受け取ったデータを記憶媒体23に書き込む。記憶媒体23は、フラッシュメモリを採用したメモリカード等の半導体メモリ、CD−ROM等の光ディスク等である。
通信制御部22は、例えばイーサネット(登録商標)カードであり、HTTP等に従うデータをネットワークに接続されたルータに送信する。ルータはデータが含むIPアドレスに基づきデータを目的のサーバ等までルーティングする。
ROM20は、OSを起動するためのプログラムやI/Oシステムを記憶している。補助記憶装置21は、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュドライブであり、アプリケーション、OSを含むプラットホーム、デバイスドライバ、及び、操作画面をカスタマイズするためのプログラム24を記憶している。RAM19は、CPU18がOSやプログラム24を実行するための作業メモリであり、一時的な記憶場所として利用される。
プログラム24は、補助記憶装置21に記憶された状態で画像形成装置200と共に出荷されることが多いが、プログラム24の一部又は全部を記憶媒体23に記憶された状態で配布することもできる。また、プログラム24は、通信制御部22が不図示のサーバから受信して補助記憶装置21にインストールする形態で配布されることもできる。
図4は、操作パネル11の一例を示す図である。操作パネル11は、固定されたハードキーである、初期設定キー111、コピーキー112、スキャナキー113、プリンタキー114、ファクシミリキー115、データ蓄積キー116、テンキー121、リセットキー118、プログラムキー119、クリア/ストップキー123、スタートキー122、及び、液晶表示部117を有する。液晶表示部117は、タッチパネルを一体に有し、タッチパネルには各種の画面に応じて、ソフトキーとしての操作キーが形成される。初期設定キー111は、各アプリ毎にユーザが操作画面のアイコンの表示/非表示を設定したり、認証機能のオン/オフなど各種設定をするために使用される。
コピーキー112、スキャナキー113、ファクシミリキー115、データ蓄積キー116は、各アプリケーションを切り替えるためのキーである。テンキー121は印刷枚数やFAX番号をユーザが入力するためのキーである。リセットキー118は、各アプリケーションの操作のために設定された設定値を初期値に戻すためのキーである。プログラムキー119は、画像形成装置200にプログラムを登録、呼び出し又は消去するためのキーである。クリア/ストップキー123は、入力した数値を取り消したり、読み取りや印刷を中断するためのキーである。スタートキー122は、コピーの実行や、ファクシミリ送信を開始するための実行キーである。
図5は、画像形成装置200のソフトウェア構成図の一例を示す。画像形成装置200は、アプリケーション51と、API(Application Programming Interface)52、コントロールサービス53と、リソース管理部54と、プラットホーム55と、ハードウェア資源56とを有する。
アプリケーション51は、上述してきたコピーアプリ31、スキャナアプリ32、FAXアプリ33、プリンタアプリ34及び蓄積データアプリ35である。この他、Webアプリ、ネットワークアプリ等を有していてもよい。アプリケーション51の各プロセス、コントロールサービス53の各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値の取得や、メッセージの送受信によってプロセス間通信を行い、コピー、スキャナ、ファクシミリ、データ蓄積などのサービスを提供する。
また、コントロールサービス53は、ECS(エンジンコントロールサービス)36と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)37と、FCS(ファックスコントロールサービス)38と、NCS(ネットワークコントロールサービス)39と、SCS(システムコントロールサービス)40の各プロセスを有する。ECS36のプロセスは、エンジンI/F71を介して接続されたプリントエンジン15、スキャナエンジン13及びFAXエンジン17を制御する。OCS37のプロセスは、ユーザと画像形成装置200との間で情報伝達手段となる操作パネル11の制御を行う。OCS37のプロセスは、操作パネル11からハードキーやソフトキーをキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS40に通知する。FCS38のプロセスは、PSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、補助記憶装置21に記憶されている各種ファクシミリデータの登録/引用、送信用の画像データ読み取り、受信したファクシミリの印刷等を行うためのインターフェイスを提供する。NCS39のプロセスは、ネットワークを介して送受信するアプリケーション51に対して共通に通信サービスを提供する。例えば、アプリケーション51からデータを受け取り通信制御部22にネットワーク側に送信するよう要求し、ネットワーク側から通信制御部22が受信したデータを各アプリケーション51に振り分ける。この他、画像形成装置200は、ユーザ情報を管理するユーザ情報制御部、ユーザ認証を管理するユーザ認証管理部、補助記憶装置21に蓄積されている文書データやファイルの登録、配送、削除、移動などの制御を行うファイル制御部等の、各プロセスを有していてもよい。
また、SCS40のプロセスは、アプリ管理、セッション管理、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みによるアプリ制御などを行う。また、SCS40は、OCS37から通知されたイベント関数に基づき描画関数を呼び出し操作パネル11に各種画面を描画し、さらに、アプリケーション51又はコントロールサービス53からの要求により描画関数を呼び出して操作パネル11に各種画面を描画する。
メモリリソース管理部41は、RAM19の使用状況を監視して、RAM19の開放又は確保等を行う。エンジンリソース管理部42は、SCS40と共に、ハードウェア資源56を利用する上位層からの要求の調停を行い、実行を制御する。エンジンリソース管理部42は、要求されたハードウェア資源56が利用可能であるか否かを判定し、利用可能であれば要求した上位層にその旨を伝える。
アプリケーション51は、API52を介して、コントロールサービス53に機能の提供を要求する。コントロールサービス53は、アプリケーション51からの処理要求を解釈して、ハードウェア資源56の獲得要求を発生させる。メモリリソース管理部41又はエンジンリソース管理部42は、これらの獲得要求を調停する。また、OS(例えば、LINUX(登録商標))43は、アプリケーション51及びコントロールサービス53の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
また、デバイスドライバ44は、エンジンI/F45と操作部I/F48を利用して、ハードウェア資源56に対し処理を要求する。このような構成により、画像形成装置200は、各アプリケーション51で共通に必要な処理をコントロールサービス53以下のプロセスで一元的に処理することができる。
〔表示装置100の機能〕
図6は、本実施形態の表示装置100の機能ブロック図の一例を示す。図6の機能ブロックは、パネル部60と本体コントローラ部70とに分かれているが、主に、パネル部60は操作パネル11とパネル制御部12に対応し、本体コントローラ部70はCPU18や不図示のASICが対応する。
まず、パネル部60は、CPU18がプログラム24を実行して実現される、パネル管理部61、おすすめビュー構築部62、ビュー情報選択部63、画面配置場所選択部64、機能UI制御部66、おすすめ設定順構築部67及びおすすめ画面構築部68を有する。また、保存部69は、補助記憶装置21を実体とし、グラフィックデータ71と設定値表示順データ72、画面レイアウト構成情報79、配置規定情報80を有する。
パネル管理部61は、ユーザからの操作を受け付ける。すなわち、ユーザが押下したハードキーの識別情報、ソフトキーの識別情報、又は、ユーザが押下した位置の位置情報を受け付ける。
おすすめビュー構築部62は、後述するビュー部品と設定値からビューを生成する。ビュー生成の際、おすすめビュー構築部62は機能の利用頻度に応じてビュー部品を選択する。
ビュー情報選択部63は、ビューの生成や表示に関する機能を提供する。具体的には、ビュー情報選択部63は、機能に対応する機能UI制御部66を生成し、この機能UI制御部66がグラフィックからビュー部品を生成し、ビュー部品の各領域に設定値を配置することで各ビューを生成する。このため、機能UI制御部66は、各ビューのグラフィックデータ71と設定値表示順データ72を記憶している(アクセスできる)。
なお、ビュー情報選択部63は、操作画面201のカスタマイズだけに利用されるのでなく、通常操作、すなわち、各アプリケーションにおいて操作画面201から各ビューの設定値の選択を受け付ける操作においても動作する。したがって、操作画面201のカスタマイズのために新たにビュー情報選択部63を実装する必要がなくコスト増を抑制し、開発期間を短縮できる。
おすすめ設定順構築部67は、使用履歴から集計された設定回数又は実行回数に基づき、ビュー部品に配置する設定値を選択する。この設定値は、履歴データから抽出してもよいし、設定値表示順データ72から抽出してもよい。
画面配置場所選択部64は、おすすめ画面構築部68から取得した操作画面を縮小するなどにより配置して初期選択画面203を、また、おすすめ画面構築部68から取得した操作画面とビュー情報選択部63から取得したビューによりビュー選択画面205を生成する。
おすすめ画面構築部68は、各機能のビューを重ならないように画面に配置することで操作画面201を構築する。
また、本体コントローラ70は、CPU18がプログラム24を実行して実現される、インストール管理部73を有する。また、ユーザ情報保存部74と保存部75は、補助記憶装置21を実体とし、ユーザ情報保存部74はカスタマイズデータ71と履歴データ78を有し、保存部75はインストールデータ77を有する。
インストール管理部73は、画像形成装置200にインストールされている機能を、インストールデータ77としてアプリケーション51毎に管理している。
ユーザ情報保存部74は、ユーザに関連する情報を保持している。グラフィックデータ71は、機能UI制御部66がビュー部品の生成のために使用するデータであり、ビュー部品の形状、サイズ(大きさ)、領域の区分と領域を識別する番号の対応情報等を規定する。設定値表示順データ72は、各機能の設定値をビューとして表示する際に、設定値そのものと、各設定値の優先順位を記録したデータである。カスタマイズデータ76は、ユーザごとの画面のカスタマイズ結果を含むデータであり、具体的には設定値表示順データ72へのリンク情報とビューの場所情報(操作画面における配置位置)を含む。なお、各データの記憶場所は一例に過ぎない。
〔各データについて〕
以下、本実施形態の表示装置100が扱うデータについて説明する。
図7は、ユーザ情報保存部74に記憶されているユーザ情報の一例を示す図である。ユーザ情報には、ユーザ名に対応づけて「メールアドレス」「利用制限機能」「カスタマイズデータへのリンク」等が登録されている。「メールアドレス」はユーザへ各種の情報を送信するためのものであり、IPアドレス等でもよい。「利用制限機能」は、そのユーザに対し使用が許可されていない機能である。「カスタマイズデータへのリンク」は、後述するようにユーザが操作画面201をカスタマイズした場合、ユーザのカスタマイズデータ76の保存場所を示す。ユーザ「abiko」の「カスタマイズデータへのリンク」は「No1」、ユーザ「biwako」の「カスタマイズデータへのリンク」は「No2」である。一人のユーザが複数のカスタマイズデータ76へのリンクを有していてもよい。
図8は、カスタマイズデータ76の一例を示す図である。図8(a)はNo1(ユーザ「abiko」の)カスタマイズデータ76を、図8(b)はNo2(ユーザ「biwako」の)カスタマイズデータ76を、それぞれ示す。カスタマイズデータ76は、各機能に対応づけて、「グラフィックデータ名」「設定値表示順データ名」「場所情報」が登録されている。この「グラフィックデータ名」が各機能のビューを決定するグラフィックデータ(画像データ)71を指定する。例えば、「カラー選択」という機能のビューが5つ用意されていれば、グラフィックデータ71も5つ用意されている。図8では、カラー選択のグラフィックデータ名を「ColorSelect1」とした。他の4つのビューのグラフィックデータ名は、例えばColorSelect2〜5となる。
図8では、No1の「カラー選択」とNo2の「カラー選択」のグラフィックデータ名が異なっているので、ユーザ「abiko」と「biwako」はカラー選択について異なるビューを選択したことになる。一方、「変倍」という機能については、No1とNo2のグラフィック名がいずれも「Magnification1」なので、ユーザ「abiko」と「biwako」は変倍について同じビューを選択したことになる。
図9は、「カラー選択」という機能のグラフィックデータ71を模式的に説明する図の一例である。図9では、「グラフィックデータ名」に対応づけて、「グラフィックデータ」と「サイズ情報」が登録されている。「カラー選択」という機能の場合、5つのビューを選択可能なので、「ColorSelect1〜5」に対応づけてそれぞれグラフィックデータ(ビューの形状やサイズ等)が登録されている。以下、設定情報が配置されていないビューを「ビュー部品」という(特許請求の範囲の「表示部品」に相当する)。
各ビュー部品は、1つ以上の領域を有し、領域には領域を識別するための番号(1〜5)が付されている。「ColorSelect1」のグラフィックデータ71は5つの設定値を表示できること、「ColorSelect2」のグラフィックデータ71は2つの設定値を表示できること、「ColorSelect3」と「ColorSelect4」のグラフィックデータ71は3つの設定値を表示できること、「ColorSelect5」のグラフィックデータ71は4つの設定値を表示できること、を意味する。
ビュー情報選択部63は、領域を識別するための番号に、使用頻度から決定した設定値の順番を対応させて、設定値を各領域に配置する。設定値は、例えば「白黒」「フルカラー」「2色」「単色」「自動カラー選択」である。不図示であるが、設定値には「∴」などのアイコンも含まれる。
また、図9のグラフィックデータ71には、各ビュー部品のサイズ情報(単位はピクセル)が登録されている。例えば、「ColorSelect1」の縦の長ささは15ピクセルで、横の長さは20ピクセルである。表示装置100は、このサイズ情報を利用して、ユーザが選択したビューを囲む枠線等を表示することができる。
なお、アプリケーション51が異なっても、操作画面201の機能は共通に表示すべきなので、同じ機能であればグラフィックデータ名も同じになる。
図8に戻り、「設定値表示順データ名」は、設定値の表示順が登録された設定値表示順データ72の名前(リンク情報)を示す。すなわち、設定値表示順データ72には、ユーザが選択したビュー部品(グラフィックデータ名)における、各設定値の配置情報が登録されている。
図10は、設定値表示順データの一例を示す。設定値表示順データは、ユーザが操作画面201を所望のビューにカスタマイズした際の表示順である。したがって、各ユーザは、カスタマイズした後、画像形成装置200に再ログインしても、設定値表示順データにより、カスタマイズした操作画面201で操作できる。
図10(a)はユーザ「abiko」のカスタマイズ前の設定値表示順データを、図10(b)はユーザ「abiko」のカスタマイズ後の設定値表示順データを、それぞれ示す。図9によれば、「ColorSelect1」のグラフィックデータ71には5つの設定値を登録可能なので、図10の設定値表示順データにも5つの設定値が登録されている。「ColorSettingList1」の数字1〜5が、ユーザの使用頻度により決定された配置情報(又は初期の表示順)である。
設定値表示順データ72は、ユーザ毎かつ機能毎かつビュー部品毎に登録される。設定値表示順データ72によって、ビューが含む設定値とその位置を特定でき、カスタマイズデータにより各ビューの位置が特定できるので、操作画面201を再現できるようになる。
図8に戻り、「場所情報」は、操作画面201におけるビューの配置場所を指定する。「場所情報」は、例えばビューの左上の位置をピクセル単位で指定する。No1のユーザにおいて、「カラー選択」のビューの場所は(Cx1、Cy1)で、「変倍」のビューの場所は(Mx1、My1)である。
図11は、インストールデータ77の一例を示す図である。画像形成装置200にインストールされている機能がアプリケーション51毎に登録されている。機能名が特定されれば、カスタマイズデータ76からその機能のグラフィックデータ名が明らかになるので、ユーザが機能を選択すれば、グラフィックデータ名から図9のような各ビューが表示可能になる。なお、アプリケーション51が異なっても、同じ機能は共通に登録される。
図12(a)は履歴データ78の一例を、図12(b)は履歴データ78の集計結果(設定回数)の一例を、図12(c)は履歴データ78の集計結果(実行回数)の一例を、それぞれ示す。
履歴データ78は、「ID」「発生日時」「終了日時」「ユーザ名」「操作元」「アプリ種類」「ジョブ種類」「設定値」「結果」「エラー情報」の各項目を有する。履歴データ78から、おすすめレイアウトとおすすめビューが構築される。「ID」は履歴データ78の1つ1つを識別する番号である。「発生日時」は、例えば、ユーザがコピージョブや印刷ジョブ(以下、単にジョブという)の実行をスタートした時刻を、「終了日時」はそのジョブが終了した時刻をそれぞれ示す。「ユーザ名」はジョブを実行したユーザの識別情報である。「操作元」は、ユーザが操作パネル11からジョブを実行したか、PC(Personal Computer)から操作したかの区別を示す。「アプリ種類」は、実行したジョブのアプリケーション名である。「ジョブ種類」はジョブの具体的な内容である。「設定値」は、ジョブの実行に利用される機能の設定値である。「結果」は、ジョブが正常に完了した(成功)かエラーが生じたか(エラー)を示す。「エラー情報」はエラーが生じた場合のエラー内容(エラー内容を示す番号)である。
おすすめビュー構築部62とおすすめ設定順構築部67は、履歴データ78から集計結果を算出する。設定回数の集計結果とは、ユーザが、操作画面の設定値を「変更」する操作をした回数である。つまり、操作画面201ではデフォルトの(優先順位が1番の)設定値が反転表示されており、スタートキー122を押下すると設定値の変更なしにユーザはジョブを実行できる。ユーザが設定値を変更することは、変更前の設定値よりも変更後の設定値の方を使用する傾向にあることを意味するので、図12(b)の設定回数の集計結果はこの傾向を反映させることができる。図12(b)では、アプリケーション毎に、機能名と設定値名と設定回数が登録されている。
これに対し、図12(c)の実行回数の集計結果は、その設定値でスタートキー122が押下された回数である。すなわち、ユーザがよく使用する設定値ほど実行回数は多くなる。
おすすめビュー構築部62とおすすめ設定順構築部67が、設定回数と実行回数のいずれを用いて履歴データ78を集計するかは、予め登録されているか、又は、ユーザが設定できる。
おすすめビュー構築部62とおすすめ設定順構築部67は、発生日時・終了日時の両方又はいずれかを用いて履歴データ78を抽出する期間を特定し、ユーザ名を用いて履歴データ78から抽出する対象を特定し、アプリ種類を用いてアプリケーション毎の集計を行い、ジョブ種類や設定値を用いて、設定回数や実行回数の集計を行う。
図13は、画面レイアウト構成情報79の一例を示す図である。図13(a)はコピーアプリの画面レイアウト構成情報79の一例を、図13(b)はスキャナアプリの画面レイアウト構成情報79の一例を、それぞれ示す。
画面レイアウト構成情報79は、アプリケーション毎に、画面のレイアウトの候補を規定する。画面レイアウト構成情報79は、1つの画面に配置するビューの数、位置を規定する。図では、コピーアプリの画面レイアウト構成情報79が3つ用意されており、左の画面レイアウト構成情報79は2つのビューを図示する位置に配置することを規定し、中央の画面レイアウト構成情報79は3つのビューを図示する位置に配置することを規定し、右の画面レイアウト構成情報79は4つのビューを図示する位置に配置することを規定している。また、スキャナアプリに関し、画面レイアウト構成情報79は、スキャナアプリに好適な画面レイアウトを規定している。なお、画面レイアウト構成情報79は、各アプリケーションに共通に用意していてもよい。この場合、各アプリケーションに共通であれば、アプリケーションが切り替わっても、共通の操作性を提供できる。
なお、画面レイアウト構成情報79は、配置を固定するものでなく、重ならないように各ビューを配置するなどの規則であってもよい。
図14は、初期選択画面203において、おすすめレイアウト220の配置を規定する配置規定情報80を模式的に説明する図の一例である。図14(a)は2つの、図14(b)は4つの、図14(c)は6つの、おすすめレイアウト220の配置位置を指定する。実際には、配置規定情報80には、各おすすめレイアウト220の配置位置(例えば、左上の角の位置)、及び、縦・横の長さ情報が、例えばピクセル単位で登録されている。
〔カスタマイズの全体的な手順〕
まず、ユーザが行う作業と画面の遷移例を用いて、操作画面のカスタマイズの全体的な手順を説明する。図15は、操作画面のカスタマイズの全体的な手順の流れを示すフローチャート図の一例であり、図16〜図18は、ユーザが操作画面201をカスタマイズする際、操作パネル11に表示される画面の遷移例を示す図である。
<S10:カスタマイズ画面の表示>
画像形成装置200の起動直後、又は、ユーザが操作パネル11のコピーキー112を押下すると、OCS37がこれを検出してSCS40に通知することで、SCS40は図16(a)に示すコピーアプリ31の操作画面201を表示する。したがって、SCS40は、アプリケーション51毎に図16(a)のようにアプリケーション51の初期画面を表示することができる。コピーアプリ31の場合、「簡単コピー」という操作画面201と「詳細コピー」という操作画面201が用意されているが、いずれの操作画面201に対しても本実施形態のカスタマイズを好適に適用することができる。「詳細コピー」の操作画面201は、一覧表示される機能の数が「簡単コピー」よりも多い。「簡単コピー」と「詳細コピー」の操作画面201は、ユーザがタブを選択することで切り替えることができる。以下では、「簡単コピー」の操作画面201を例に説明する。
「簡単コピー」の操作画面201は、機能一覧部2012をメインに、設定部2011と、書誌的事項表示部2013とを有する。ユーザは、この操作画面201と機能一覧部2012に配置された各ビューをカスタマイズできる。1つのビューには直接選択できる設定値が表示されている。例えば、「カラー選択」という機能では「白黒」と「フルカラー」という2つの設定値が、「給紙トレイ」という機能では「トレイ1」という設定値の1つだけが、それぞれ選択可能になっている。これに対し、「変倍」という機能では「141%」「等倍」「8×13→A4、B4JIS→A4」「8×13→A4、B4JIS→A4」「用紙指定変倍」の5つの設定値から設定値を選択可能になっている。
しかしながら、ユーザによっては、「カラー選択」という機能に関し、ほとんど「白黒」しか使用しないし、「変倍」という機能に関しほとんど「等倍」しか使用しないということもある。本実施形態の表示装置100は、このような機能毎に表示する設定値やその数を、各ユーザがカスタマイズすることを可能にする。
なお、図16(a)では、機能によっては複数のビューが表示されている。例えば、「両面」という機能に関し、「片面→両面」という設定値と、「両面→両面」という設定値が、それぞれ配置されたビューが表示されている。同様に、「仕上げ」という機能に関し、「左上1箇所」という設定値と、「左2箇所」という設定値が、それぞれビューとして表示されている。機能一覧部2012に同じ機能のビューが複数個、表示か否かは、予め定められている。同じ機能の設定値が複数のビューに分けられているのは、ユーザの選択のしやすさ(使いやすさ)を考慮したためであって、「両面」や「仕上げ」の機能に関し複数の設定値をひとかたまりのビューにまとめて表示してもよいし、「変倍」という機能の各設定値を別々のビューに表示するよう、操作画面201を設計することもできる。
操作画面201に表示するビューをカスタマイズしたいユーザは、設定部2011の「何でもメニュー」キーを押下する。このキーは画像形成装置200に関する種々の設定を受け付けるキーであり、ユーザがその中から不図示の「カスタマイズキー」を押下することで、液晶表示部117にカスタマイズ方法選択画面202が表示される。
図16(b)は、カスタマイズ方法選択画面202の一例を示す図である。カスタマイズ方法選択画面は、2つのカスタマイズ方法「通常カスタマイズ」と「おすすめカスタマイズ」のイメージを表示する欄を有する。ユーザは、欄内のそれぞれのイメージを目視して、2つのカスタマイズ方法を理解し、どちらのカスタマイズ方法を選択するかを判断できる。なお、ユーザが、例えば、イメージを押下することで、押下されたカスタマイズ方法の説明を表示してもよい。本実施形態で説明するのは、「おすすめカスタマイズ」である。
<S20:初期選択画面の表示>
ユーザは、「おすすめカスタマイズ」キー2021を押下することで、カスタマイズ方法を選択する。ユーザが「おすすめカスタマイズ」キー2021を押下すると、液晶表示部117に初期選択画面203が表示される。
<S22:通常カスタマイズの画面の表示>
ユーザが「通常カスタマイズ」キー2022を押下すると、液晶表示部117に通常カスタマイズの画面が表示される。
<S52:通常のビュー選択>
通常カスタマイズの画面については説明を省略するが、例えば、機能毎にその機能で設定可能な1以上の設定値が表示され、ユーザは設定値を1つ1つ選択して、ビューに配置される設定値を決定することができる。
<S30:おすすめレイアウト220の選択受付>
図17(a)は、初期選択画面203の一例を示す図である。初期選択画面203は、複数のおすすめレイアウト220を表示する。おすすめレイアウト220は、履歴データ78から作成されたものである。作成方法は後述するが、ユーザがよく使用する機能及びよく使用する設定値が含まれるように各機能のビューの設定値が選択されている。図では4つのおすすめレイアウト220が表示されているが、表示するおすすめレイアウト220の数は1〜3つでもよいし、5つ以上でもよい。表示するおすすめレイアウト220の数は後述する図19の「表示候補数」に設定されている。1つの画面に収まりきらない場合、ユーザはスクロールバー等を操作することでおすすめレイアウト220を表示することができる。
ユーザが、おすすめレイアウト220を押下すると、選択されたおすすめレイアウト220を囲む枠線2031等が表示される。枠線2031によりユーザが自分が選択したおすすめレイアウト220を確認できる。ユーザが枠線2031が表示された状態で「決定」キー2032を押下すると、液晶表示部117におすすめレイアウト確認画面204が表示される。「戻る」キー2033が押下されると、カスタマイズ方法選択画面202に戻る。
図17(b)はおすすめレイアウト確認画面204の一例を示す。おすすめレイアウト確認画面204は、ユーザが図17(a)で選択したおすすめレイアウト220をカスタマイズするか否かを判断するための画面である。初期選択画面203が複数のおすすめレイアウト220を一度に表示する関係上、ユーザは各操作画面201の各ビューの設定値までを読み取ることが困難になることがある。このため、おすすめレイアウト確認画面204にユーザが選択したおすすめレイアウト220を大きく表示することで、ユーザが各ビューを目視することが可能になる。なお、初期選択画面203に、おすすめレイアウト220に各ビューが目視可能な程度に大きく表示されるような場合、おすすめレイアウト確認画面204を省略してもよい。
おすすめレイアウト確認画面204のおすすめレイアウト220の各ビューを目視したユーザは、カスタマイズするか否かを判断し、カスタマイズする場合は「カスタマイズ」キー2042を、カスタマイズしない場合は「完了」キー2041を、押下する。ユーザが「カスタマイズ」キー2042を押下した場合、液晶表示部117にビュー選択画面205が表示される。
おすすめレイアウト220はユーザの履歴から構築されているので、おすすめレイアウト220であればそのユーザが日常的に使用する設定値の操作の多くが可能であると考えらえる。したがって、ユーザはこの時点でカスタマイズを終了しても、十分に、好みの操作画面201にカスタマイズできたことになる。
<S40:ビュー選択画面205の表示>
図18(a)は、ビュー選択画面205の一例を示す。ビュー選択画面205は、おすすめビュー欄2053と、おすすめレイアウト欄2054とを有する。おすすめビュー欄2053は、おすすめのビューが表示される欄であり、おすすめレイアウト欄2054はおすすめレイアウト確認画面204にて選択されたおすすめレイアウト220が表示される欄である。
<S50:おすすめビュー210の選択>
おすすめビュー210も、図19の「表示候補数」に登録された数だけ表示可能になっている。ユーザはおすすめビュー欄2053のおすすめビュー210を切り替えて、所望のおすすめビュー210をおすすめビュー欄2053に表示させる。
ユーザは、おすすめレイアウト欄2054の各ビューを押下したままおすすめビュー欄2053に指先を移動する(以下、この操作を「ドラッグ」という)ことで、おすすめレイアウト欄2054からドラッグしたビューを消去できる。また、ユーザは、おすすめビュー欄2053のおすすめビュー210をおすすめレイアウト欄2054までドラッグすることで、おすすめレイアウト欄2054におすすめのビューを登録することができる。
なお、このおすすめビュー210の選択操作はあくまで一例であり、例えば、ユーザが、おすすめレイアウト欄2054のビューを押下して、枠線2055を表示させ、その後、ユーザが「この項目を削除」キー2051を押下することでも、おすすめレイアウト欄2054からビューを消去できる。
<S60:カスタマイズ結果の保存>
また、ユーザが「完了」キー2052を押下すると、液晶表示部117に登録完了画面206が表示される。図18(b)は登録完了画面206の一例を示す。登録完了画面206には、ビュー選択画面205でユーザがカスタマイズした操作画面201がカスタマイズデータに登録されたことを通知するメッセージ「登録しました」が表示されている。ビュー選択画面205の設定内容は、設定値表示順データ72に登録される。この後、ユーザの操作又は時間の経過により、液晶表示部117には操作画面207が表示される。
図18(c)は操作画面207の一例を示す。操作画面207は、おすすめレイアウト確認画面204の「カラー選択」の機能のビューが、ビュー選択画面205で表示されたおすすめのビュー210により置き替わっている。
以上のように、表示装置100は、まず、おすすめのおすすめレイアウト220を提示して、さらに、ユーザが選択した操作候補画面におすすめのビューを提示する。したがって、ユーザは、おすすめのおすすめレイアウト220とおすすめのビューを選択するだけで、操作画面201をカスタマイズすることができる。
〔おすすめ画面設定〕
図19を用いて、おすすめカスタマイズに関する設定について説明する。図19は、「おすすめ画面設定」画面の一例を示す図である。ユーザが、例えば、操作パネル11の初期設定キー111を押下して、さらに画面からいくつかの操作キーを選択すると、「おすすめ画面設定」画面が表示される。
「おすすめ画面設定」画面は、取消キー81、設定キー82、利用履歴範囲の設定欄83、画面の共有の設定欄84、おすすめレイアウトの設定欄85、及び、おすすめビューの設定欄86を有する。利用履歴範囲の設定欄83は、期間指定欄88及びユーザ名指定欄92を有する。期間指定欄88は、履歴データ78の集計期間を指定する欄で、図では3日、14日、30日、から選択可能になっている。ユーザは期間指定欄88に数値を入力することもできる。ユーザは、利用期間を指定する場合、「利用期間ボタン」87をチェックする。したがって、ユーザは、利用期間を指定しないこともできる。利用期間を指定しない場合は、過去の利用データの全てから、おすすめレイアウト220やおすすめビュー210が生成される。
ユーザ名指定欄92は、どの(だれの)履歴データ78をおすすめレイアウト220やおすすめビュー210を生成するために使用するかを指定する欄である。ユーザが「デフォルトボタン」89をチェックした場合、ユーザ名指定欄92は管理者やログインしたユーザが登録される。また、「ユーザ指定ボタン」90をチェックした場合、ユーザは、参照ボタン91を押下してユーザ名を選択でき、また、ユーザ名指定欄926直接ユーザ名を入力できる。
画面の共有の設定欄84は、機器指定欄96を有する。機器指定欄96は、おすすめレイアウト220やおすすめビュー210を提供する他の機器を指定する欄である。図では「MFP2」という機器名が入力されているが、IPアドレスで指定してもよい。ユーザが「ONボタン」93をチェックした場合、機器指定欄96の設定が有効になり、ユーザは、参照ボタン95を押下して機器名を選択でき、また、機器指定欄96に直接、機器名を入力できる。ユーザが「OFFボタン」94をチェックした場合、機器指定欄96の設定は無効になり、おすすめレイアウト220やおすすめビュー210は他の機器に提供されない。 おすすめレイアウトの設定欄85は、表示候補数指定欄98を有する。表示候補数指定欄98は、初期選択画面203で表示されるおすすめレイアウト220の数を指定する欄である。すなわち、表示装置100は、表示候補数指定欄98の数だけおすすめレイアウト220を生成する。また、ユーザは「ONボタン」97をチェックすることで、おすすめレイアウト220の提供を有効にでき、「OFFボタン」99をチェックすることで、おすすめレイアウト220の提供を無効にできる。したがって、初期選択画面203でおすすめレイアウト220を一切、提示しないこともできる。
おすすめビューの設定欄86は、表示候補数指定欄131を有する。表示候補数指定欄131は、ビュー選択画面205で表示されるおすすめビュー210の数を指定する欄である。すなわち、表示装置100は、表示候補数指定欄131の数だけおすすめビュー210を生成する。また、ユーザは「ONボタン」132をチェックすることで、おすすめビュー210の提供を有効にでき、「OFFボタン」133をチェックすることで、おすすめビュー210の提供を無効にできる。したがって、ビュー選択画面205でおすすめビュー210を一切、提示しないこともできる。
なお、図示するほか、ビューの配置を規定する画面レイアウト構成情報79を指定する設定が可能になっていてもよい。この場合、ユーザは、1つのおすすめレイアウトにいくつのビューを配置するか指定できる。
「おすすめ画面設定」画面にて設定された内容は、補助記憶装置21等に記憶される。
〔履歴データ78を用いたおすすめレイアウト220とおすすめビュー210の作成〕
<おすすめレイアウト220の作成>
図20は、表示装置100が、履歴データ78を用いておすすめレイアウト220を作成する手順を示すフローチャート図の一例である。図20の手順は、例えば、カスタマイズ方法選択画面202でおすすめカスタマイズキー2024が押下されるとスタートする。なお、この手順は下記のシーケンス図の手順と必ずしも一致していない。
まず、おすすめビュー構築部62とおすすめ設定順構築部67は、予め登録されている履歴データ78の「利用期間」を読み出す(S110)。また、おすすめビュー構築部62とおすすめ設定順構築部67は、設定回数又は実行回数による集計結果を算出する。
つぎに、おすすめ画面構築部68は、画面レイアウトを選択する(S120)。このため、まず、おすすめ設定順構築部67は、実行回数の集計結果を利用して、アプリケーション毎の実行回数を集計する(S1201)。そして、おすすめ設定順構築部67は、最も多く利用されたアプリケーションを、おすすめレイアウト220の作成の対象とする(S1202)。なお、コピーアプリ以外にも各アプリケーション毎におすすめレイアウト220を作成することができる。
図21(a)は、アプリケーション毎の実行回数の一例を示す。図21(a)では、コピーアプリの実行回数が10回、FAXアプリの実行回数が5回となっている。したがって、おすすめ画面構築部68は、コピーアプリをおすすめレイアウト220の作成の対象とする。
次に、おすすめ画面構築部68は、コピーアプリの画面レイアウト構成情報79を読み出す(S1203)。
図21(b)は、コピーアプリの画面レイアウト構成情報79の一例である。おすすめ画面構築部68は、配置するビューの数に応じて画面レイアウト構成情報79を選択する。
次に、おすすめ設定順構築部67は、おすすめレイアウト220を作成するアプリケーションについて、設定回数又は実行回数による集計結果を取得する(S1204)。
図12(b)に示した設定回数よる集計結果によれば、設定の変更が1回以上行われている機能は、「カラー選択」、「用紙選択」、「集約設定」の3つである。おすすめ設定順構築部67は、設定回数が所定値N1以上の機能をおすすめレイアウト220上に搭載する機能(ビュー)とする。ここでは、複数回(=所定値N1)の設定の変更が行われている「カラー選択」、「用紙選択」をおすすめレイアウト220上に搭載する機能とする(S1205)。ユーザが画面レイアウト構成情報79を指定している場合、機能の数は決まっているので、その数だけ、集計結果の多いものから順に取りだしてもよい。
以上で、おすすめレイアウト220に表示するビューの数(2つ)が決まったので、おすすめ画面構築部68は、ステップS1203で候補とした3つの画面レイアウト構成情報79から、ビューの数に基づきおすすめレイアウト220に用いる画面レイアウト構成情報79を選択する(S1206)。ビューの数が同じ画面レイアウト情報が複数ある場合、全ての画面レイアウト構成情報79を利用してもよいし、利用頻度が最も高い画面レイアウト構成情報79に絞ってもよい。
図21(c)は、おすすめ画面構築部68が選択した画面レイアウト構成情報79の画面レイアウトを模式的に示す図の一例である。上記の決定により、この画面レイアウトには2つのビュー部品が配置されている。
図20に戻り、おすすめビュー構築部62は、おすすめレイアウト220に配置するビューを作成する(S130)。このため、おすすめビュー構築部62は、履歴データ78のうち、実行回数又は設定回数の集計結果を参照する(S1301)。
図12(c)に示した集計結果によれば、「カラー選択」という機能では「白黒」が13回実行され、「フルカラー」が3回実行され、「単色」1回実行されている。「自動フルカラー選択」と「2色」の実行回数は、それぞれ0回である。
本実施形態では、実行回数が所定値N2以上の設定値をビュー部品に配置するものとする(S1302)。例えば、所定値N2を「1回」とする。したがって、おすすめビュー構築部62は、配置すべき設定値を「白黒」「フルカラー」「単色」の3つとする。
そして、おすすめビュー構築部62は、ビュー部品に配置すべき設定値の数に応じてビュー部品(グラフィックデータ)を決定する(S1303)。図9に示したように、「カラー選択」という機能のグラフィックデータ71によれば、3つの設定値が配置できるビュー部品は「ColorSelect3」又は「ColorSelect4」である。おすすめビュー構築部62は、例えば無作為に又は番号が若い「ColorSelect3」を選択する。このように、おすすめビュー構築部62は、履歴データ78の集計結果から、おすすめレイアウト220に配置するビュー部品(グラフィックデータ)を決定できる。
同様に、図12(c)に示した集計結果から、「用紙選択」という機能について、おすすめビュー構築部62は、配置すべき設定値を「自動選択」「A4」「B5」「B4」「A3」の5つとする。おすすめビュー構築部62は、グラフィックデータ71から5つの設定値が配置できる「用紙選択」のビュー部品を選択する。
図20に戻り、おすすめ設定順構築部67は、各ビュー部品に配置する設定値を決定する(S140)。図9に示したようにビュー部品の各領域には領域を識別するための番号が付されている。おすすめ設定順構築部67は、この番号に集計結果の順位をあてはめて、ビュー部品における設定値の配置を決定する。
図22(a)は、「カラー選択」という機能について、集計結果とグラフィックデータ71から作成されるビュー部品の一例を、図22(b)は、「用紙選択」という機能について、集計結果とグラフィックデータ71から作成されるビュー部品の一例を、それぞれ示す。
図22(a)に示すように、集計結果において、設定値「白黒」の実行回数が1位、設定値「フルカラー」の実行回数が2位、設定値「単色」の実行回数が3位であるので、おすすめ設定順構築部67は、ビュー部品の「1番」の領域に「白黒」を、「2番」の領域に「フルカラー」を、「3番」の領域に「単色」を、それぞれ配置すると決定する。以上により、ビュー情報選択部63は図22(a)の右側のビューを作成できる。
同様に、図22(b)に示すように、集計結果において、設定値「自動選択」の実行回数が1位、設定値「A4」の実行回数が2位、設定値「B5」の実行回数が2位、設定値「B4」の実行回数が2位、設定値「A3」の実行回数が2位であるので、おすすめ設定順構築部67は、ビュー部品の「1番」の領域に「自動選択」を、「2番」の領域に「A4」を、「3番」の領域に「B5」を、「4番」の領域に「B4」を、「5番」の領域に「A3」を、それぞれ配置すると決定する。以上により、ビュー情報選択部63は図22(b)の右側のビューを作成できる。
以上のようにして、ビューが作成される。画面配置場所選択部68は、ビューの数に基づき決定した画面レイアウト構成情報79を用いて、ビューを配置する。これにより、1つのおすすめレイアウト220が生成される。
図23は、以上の流れで作成されたおすすめレイアウト220の一例を示す図である。これまで説明したように、ステップS120で決定した、2つのビューを有するおすすめレイアウト220の画面レイアウトに配置されている。この2つのビューには、履歴データ78から求められた使用頻度の高い設定値がその順番に従って配置されている。
なお、おすすめ画面構築部68は、コピーアプリについて別のおすすめレイアウト220を作成する。別のおすすめレイアウト220は、例えば、ステップS120で所定値N1を変えることで得られた、設定回数の下限を変えて作成されるビューの数が異なるおすすめレイアウト220である。また、別のおすすめレイアウト220は、例えば、ステップS130で所定値N2を変えることで得られる、実行回数の下限を変えて作成されたビュー部品内の設定値の数が異なるおすすめレイアウト220である。または、これらのビューの組み合わせによりおすすめレイアウト220を作ることもできる。
このように、ステップS120〜S140を繰り返すことで、コピーアプリについて複数のおすすめレイアウト220を作成することができる。何個のおすすめレイアウト220を作成するかは、「おすすめ画面設定」にて設定されている。
<おすすめビュー210の作成>
続いて、おすすめビュー210の作成手順について説明する。おすすめビュー210の作成手順は、おすすめレイアウト220に配置するビューを作成する手順とほぼ同じである。
図24は、おすすめビュー構築部62が、履歴データ78を用いておすすめビュー210を作成する手順を示すフローチャート図の一例である。図24の手順は、例えば、カスタマイズ方法選択画面202でおすすめカスタマイズキー2024が押下されるとスタートする。
おすすめビュー構築部62は、実行回数の集計結果を利用して、アプリケーション毎の実行回数を集計する(S201)。ここでも、コピーアプリを例にして説明する。
次に、おすすめビュー構築部62は、設定回数による集計結果を参照して、機能の設定回数を取得する(S202)。おすすめレイアウト220ですでに作成されているビューがあれば、同じビューをおすすめビュー210として作成する必要はない。しかし、おすすめビュー210は、複数のおすすめレイアウト220に対し提示されるので、おすすめビュー210を作成する時点では、そのおすすめビュー210がおすすめレイアウト220に含まれているかどうかを判断できない。このため、おすすめビュー構築部62は、おすすめレイアウト220の作成時と同様に、機能の設定回数が所定値N1以上の機能を特定する(S203)。
次に、おすすめビュー構築部62は、履歴データ78のうち、実行回数の集計結果を参照する(S204)。
図12(c)に示した集計結果によれば、「カラー選択」という機能では「白黒」が13回実行され、「フルカラー」が3回実行され、「単色」が1回実行されている。「自動フルカラー選択」と「2色」の実行回数は、それぞれ0回である。
おすすめビュー構築部62は、実行回数が所定値N2以上の設定値をビュー部品に配置するものとする(S205)。おすすめレイアウト220ですでに作成されているビューがあれば、おすすめビュー構築部62は同じビューをおすすめビュー210として作成する必要はないが、ここでも同様の理由でおすすめビュー構築部62は、おすすめレイアウト220の作成時と同様に、実行回数が所定値N2以上の設定値をビュー部品に配置する。おすすめビュー210が、おすすめレイアウト220に既に表示されてビューと同一の場合は、画面配置場所選択部64はそのおすすめビュー210の提示を行わないようにする。
そして、おすすめビュー構築部62は、実行回数が所定値N2以上の設定値の数に基づき、おすすめレイアウト220に配置するビュー部品(グラフィックデータ71)を決定する(S206)。
次に、おすすめビュー構築部62は、ビュー部品の領域毎の番号に集計結果の順位をあてはめて、ビュー部品における設定値の配置を決定する(S207)。
以上で、ステップS203で特定した機能数だけ、おすすめビュー210が作成された。ビュー選択画面203に表示するおすすめビュー210の数は「おすすめ画面設定」により登録されているので、おすすめビュー構築部62は「表示候補数」を上限にさらにおすすめビュー210を作成する。
具体的には、ステップS203で機能を特定するための機能の設定回数の下限値を小さくすることで、他の機能のビューを生成できる。また、特定した機能について、ステップS205で実行回数の下限を徐々に小さくしてビュー部品に配置する設定値を特定していくことで、ビュー部品に配置する設定値やその数を可変にできる。
図25(a)は、元の所定値N2を下限として設定値を特定した場合のおすすめビュー210の一例を、図25(b)は、元の所定値N2よりも下限を小さく設定値を特定した場合のおすすめビュー210の一例を、図25(c)は、元の所定値N2よりも下限を大きくして設定値を特定した場合のおすすめビュー210の一例を、それぞれ示す。
おすすめビュー構築部62は、機能を特定し、また、1つの機能について設定値の数を1つずつ変える作業を行って、ビュー部品に配置する設定値を特定する。「所定値N2=設定値のうち最も大きい実行回数」、とすることで、設定値が1つのおすすめビュー210を作成でき、以降、「所定値N2=次に大きい実行回数」とすることで、設定値が2つのおすすめビュー210を作成できる。したがって、徐々に、設定値の数の多いおすすめビュー210を作成できる。この場合、実行回数の多い設定値からおすすめビュー210に含まれるので、ユーザが所望するビューを提示し易くできる。
図25(b)に示すように、実行回数の下限を小さくすることで(例えば、所定値N2を0回にする)、「自動フルカラー」「2色」の2つの設定値も含まれるようになる。また、図25(c)に示すように、実行回数の下限を大きくすることで(例えば、所定値N2を10回にする)、「白黒」の設定値だけがビューに含まれるようになる。
また、図25(d)は、機能を特定するための所定値N1を小さくした場合に生成されるおすすめビュー210の一例を示す。図25(d)のおすすめビュー210では、「集約設定」という機能について「片面」という1つの設定値が配置されている。「集約設定」という機能についても、所定値N2を大きく又は小さくしてビューに配置する設定値を特定することで、種々のおすすめビュー210が得られる。
なお、おすすめビュー構築部62は、全ての設定値から「1つだけを取り出す組み合わせ」「2つだけを取り出す組み合わせ」…「全ての設定値を取り出す組み合わせ(1つしかない)」のように、網羅的におすすめビュー210を作成することもできる。
〔動作手順〕
以下、図26〜27の手順をシーケンス図を用いて詳細に説明する。
<カスタマイズ方法選択画面202 → 初期選択画面203>
図26は、カスタマイズ方法選択画面202から初期選択画面203を表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図26のシーケンス図が実行される前に、ユーザは操作画面201の「何でもメニュー」キーを押下して表示された不図示の画面から、カスタマイズ方法選択画面202を表示させる。
なお、ユーザはコピーアプリ31を選択しているものとする。また、操作画面201が表示されている際、ユーザは画像形成装置200にログインしている。したがって、パネル管理部61は、ユーザ名とアプリケーション51の識別情報(以下、アプリケーション名という)を保持している。
ユーザがカスタマイズ方法選択画面202で「おすすめカスタマイズ」キー2024を押下すると、パネル管理部61はその操作を受け付けて、「おすすめカスタマイズ」キー2024が選択されたことをビュー情報選択部63に通知する(S11)。ビュー情報選択部63は、画面配置場所選択部64を呼び出す(S12)。
画面配置場所選択部64は履歴データ78を参照し(S13)、履歴データ78を読み出す(S14)。また、画面配置場所選択部64は、おすすめレイアウト220の「表示候補数」に基づき、おすすめレイアウト220の配置を規定する配置規定情報80を選択する(S15)。なお、画面配置場所選択部64は、履歴データ78で使われている機能の数に応じて配置規定情報80を選択してもよい。例えば、画面配置場所選択部64は、使われている機能の数が多いほど、一度に表示するおすすめレイアウト220の数が多い配置規定情報80を選択する。配置規定情報80を選択したら、画面配置場所選択部64はビュー情報選択部63を呼び出し、おすすめレイアウト220に配置するビューの生成を要求する(S16)。
ビュー情報選択部63は、おすすめビュー構築部62を呼び出す(S17)。おすすめビュー構築部62は履歴データ78を参照して(S18)、履歴データ78を取得する(S19)。そして、おすすめビュー構築部62は、図20(又は図24でもよい)の手順に従い、おすすめレイアウト220に表示するビュー部品を選択する(S20)。おすすめビュー構築部62は、選択したビュー部品の識別情報をビュー情報選択部63に送出する(S21)。
ビュー情報選択部63は、取得したビュー部品の識別情報をおすすめ設定順構築部67に送出する(S22)。
おすすめ設定順構築部67は履歴データ78を参照して(S23)、履歴データ78を取得する(S24)。おすすめ設定順構築部67は、取得したビュー部品の領域の数だけ、履歴データ78の集計結果から実行回数の多い順に設定値を特定する。おすすめ設定順構築部67はこの順位付けされた設定値をビュー情報選択部63に通知する(S25)。
ビュー情報選択部63は、ステップS21で取得した識別情報のビュー部品に、ステップS24で取得した設定値を配置する(S26)。ここまでで、おすすめレイアウト220に表示される1つのビューが作成された。ビュー情報選択部63は、画面配置場所選択部64に作成したビューを送出する(S27)。このステップS16〜S27までの処理を、おすすめレイアウト220に表示するビューの数だけ繰り返す。ビューの数は、ステップS203で特定された機能の数である。
画面配置場所選択部64は、ステップS27で取得した全てのビューを、おすすめ画面構築部68に送出し画面生成を要求する(S28)。
おすすめ画面構築部68は、取得したビューの数又はユーザによる画面レイアウト構成情報79の選択に応じて画面レイアウトを決定する。そして、ビューが配置されたおすすめレイアウト220を生成する(S29)。おすすめ画面構築部68は、おすすめレイアウト220の画像データを画面配置場所選択部64に送出する(S30)。
画面配置場所選択部64は、おすすめレイアウトの表示候補数の数だけ、初期選択画面203におすすめレイアウトを表示する。このため、画面配置場所選択部64は、おすすめレイアウト毎に、適宜、ビューを受け取り、おすすめレイアウト220の表示候補の数だけ、おすすめレイアウト220を作成するようおすすめ画面構築部68に要求する。
画面配置場所選択部64は、ステップS15で決定した配置規定情報80が指示する大きさに入るようにおすすめレイアウト220を縮小して、配置規定情報80が指示する位置に配置する。これにより、初期選択画面203が生成される。このように、画面配置場所選択部64は、「おすすめ画面設定」でユーザが設定した「表示候補数」の数だけ、おすすめレイアウト220を縮小して配置することで初期選択画面203を生成する。
初期選択画面203を生成したら、画面配置場所選択部64が操作パネル11に初期選択画面203を表示する(S31)。
<初期選択画面203 → ビュー選択画面205>
図27は、初期選択画面203からビュー選択画面205を表示する手順を示すシーケンス図の一例である。なお、操作画面201から直接、ビュー選択画面205を表示してビュー単位でカスタマイズすることもできる。
ユーザが初期選択画面203から所望のおすすめレイアウト220を押下すると、おすすめレイアウト確認画面204が表示される。ユーザは、選択したおすすめレイアウト220に対して、さらにカスタマイズを行う場合、「カスタマイズ」キー2041を押下する。パネル管理部61はその操作を受け付けて、「カスタマイズ」キー2041が選択されたことをビュー情報選択部63に通知する(S41)。ビュー情報選択部63は、おすすめビュー構築部62を呼び出す(S42)。
おすすめビュー構築部62は履歴データ78を参照して(S43)、履歴データ78を取得する(S44)。おすすめビュー構築部62は、図24の手順に従い、おすすめビュー210のビュー部品を選択する(S45)。おすすめビュー構築部62は、作成したビュー部品の識別情報をビュー情報選択部63に送出する(S46)。
ビュー情報選択部63は、取得したビュー部品をおすすめ設定順構築部67に送出する(S47)。おすすめ設定順構築部67は履歴データ78を参照して(S48)、履歴データ78を取得する(S49)。おすすめ設定順構築部67は、履歴データ78の集計結果から実行回数の多い順に設定値を特定する(S50)。おすすめ設定順構築部67はこの順位付けされた設定値をビュー情報選択部63に通知する(S51)。
ビュー情報選択部63は、ステップS46で取得した識別情報のビュー部品に、ステップS51で取得した設定値を配置する(S52)。ここまでで、おすすめビュー210が作成された。ビュー情報選択部63は、画面配置場所選択部64に作成したおすすめビュー210を送出する(S53)。
画面配置場所選択部64は、ステップS53で取得したおすすめビュー210と、ユーザが初期選択画面203で選択したおすすめレイアウト220をおすすめ画面構築部68に送出し画面生成を要求する(S54)。すなわち、画面配置場所選択部64は、おすすめビュー210の1つをカスタマイズ候補として画面上に表示するように設定し、おすすめレイアウト220、及び、ビュー選択画面205の表示場所情報、をおすすめ画面構築部68に送出し、画面生成を要求する。
おすすめ画面構築部68は、ビュー選択画面205の表示場所情報に基づき、おすすめビュー210とおすすめレイアウト220を配置して画面を構築する(S55)。ビュー選択画面205を生成したら、おすすめ画面構築部68は、画面配置場所選択部64にビュー選択画面205のデータを送出して(S56)、画面配置場所選択部64が操作パネル11にビュー選択画面205を表示する(S57)。
ユーザがビュー選択画面205からおすすめビュー210を選択すると、パネル管理部61はその操作を受け付けて、おすすめビュー210が選択されたことを画面配置場所選択部64に通知する(S58)。
ユーザが選択したおすすめビュー210を、ビュー選択画面205の適切な場所に配置できるよう、画面配置場所選択部64は配置場所候補を提示する。このため、画面配置場所選択部64は、おすすめビュー210の大きさを機能UI制御部(グラフィックデータ71)66に問いあわせ(S59)、おすすめビュー210の大きさ情報を取得する(S60)。
画面配置場所選択部64は、大きさ情報に基づきおすすめビュー210よりも一回り大きい、選択候補の欄として矩形状の枠線2055をビュー選択画面205に生成する(S61)。枠線2055の位置は、おすすめビュー210と同じ機能のビューが表示されている場所であり、画面レイアウト構成情報79から定まる。画面配置場所選択部64は、枠線2055のあるビュー選択画面205を操作パネル11に表示する(S62)。
ユーザが操作パネル11上の候補場所(枠線2055内)を押下すると、パネル管理部61はその操作を受け付けて、候補場所が選択されたことを画面配置場所選択部64に通知する(S63)。
画面配置場所選択部64は、ステップS53で取得したおすすめビュー210を生成するようビュー情報選択部63に通知する(S64)。
ビュー情報選択部63は、グラフィックデータ71とおすすめビュー構築部62を参照することにより(S65、S66)、おすすめビュー210を構築して、画面配置場所選択部64に送出する(S67)。
画面配置場所選択部64は得られたビューを配置する場所を指定して、おすすめ画面構築部68に画面生成を要求する(S68)。おすすめ画面構築部68は、ビュー選択画面205の表示場所情報に基づき、ビューを再配置したおすすめレイアウト220を配置して画面を構築する(S69)。ビュー選択画面205を生成したら、おすすめ画面構築部68は、画面配置場所選択部64にビュー選択画面205のデータを送出して(S70)、画面配置場所選択部64が操作パネル11にビュー選択画面205を表示する(S71)。なお、ビュー選択画面205のおすすめビュー欄2053に、次のおすすめのビューが表示されてもよい。
以上のように、本実施形態の表示装置100は、ユーザの利用履歴に基づき操作画面201の候補をいくつか表示するので、ユーザは利用頻度の高い機能や設定情報を有する操作画面201を選択するだけでよく、操作画面201を簡単にカスタマイズすることができる。また、候補の操作画面201には所望のビューが表示されていなくても、表示装置100はさらに別の候補のビューを表示するので、ユーザは簡単な操作で操作画面201のビューを置き換えることができる。したがって、極めて簡単な操作で所望の操作画面201にカスタマイズすることができる。
〔別の形態〕
なお、本実施形態では、ユーザが操作パネル11を直接操作して、画面のカスタマイズを行ったが、PC(パーソナルコンピュータ)300から画像形成装置の画面をカスタマイズすることもできる。
図28は、画像形成装置200とPC300とが接続されたカスタマイズシステムの概略構成図の一例を示す。ネットワークを介して画像形成装置200とPC300とが接続されている。画像形成装置200はWebサーバ機能を有し、PC300はWebブラウザを有する。ユーザがPC300からユーザ名とパスワードを画像形成装置200に送信すると画像形成装置200がユーザを認証して、上記のカスタマイズが可能になる。
ユーザがPC300を操作して、アプリケーションを指定すると共に、初期選択画面203のHTMLファイルを送信するよう画像形成装置200に要求する。画像形成装置200は初期選択画面203のHTMLファイルをPC300に送信する。
PC300のWebブラウザが初期選択画面203を表示すると、ユーザはマウスなどのポインティングデバイスを用いて1つのおすすめレイアウト220を選択する。PC300は、操作画面201の選択結果と、おすすめレイアウト確認画面204のHTMLファイルを送信するよう画像形成装置200に要求する。画像形成装置200はおすすめレイアウト確認画面204のHTMLファイルをPC300に送信する。
PC300のWebブラウザがおすすめレイアウト確認画面204を表示すると、ユーザはマウスなどのポインティングデバイスを用いて「カスタマイズ」キー2042を押下する。PC300はのビュー選択画面205のHTMLファイルを送信するよう画像形成装置200に要求する。画像形成装置200はビュー選択画面205のHTMLファイルをPC300に送信する。
PC300のWebブラウザがビュー選択画面205を表示すると、ユーザはマウスやキーボードを用いておすすめビュー210で、JavaScript(登録商標)の機能を利用しておすすめレイアウト220のビューを置き換える。PC300はビュー選択画面205のHTMLファイルを送信するよう画像形成装置200に要求する。画像形成装置200はビュー選択画面205のHTMLファイルをPC300に送信する。
PC300のWebブラウザがビュー選択画面205を表示することで、ユーザはおすすめレイアウト220のビューが、おすすめビュー210で置き換えられたこと、を確認することができる。
このように、本実施形態の表示装置100は、画像形成装置200とPC300が通信可能であれば、PC300を用いても適用できる。
また、図28では、ネットワークに他の画像形成装置400が接続されている。画像形成装置200は、この画像形成装置400に初期選択画面203やビュー選択画面205を送信することができる。画像形成装置400は、IPアドレスに基づき画像形成装置200にアクセスし、初期選択画面203を要求する。以降、画像形成装置400はユーザの操作によってビュー選択画面205等を受信できる。