JP5525758B2 - スクリーン印刷機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリーン上に載せられた印刷剤をスキージによってスクリーンに沿って移動させ、被印刷材に印刷するスクリーン印刷機に関するものである。
スクリーン印刷機においてスキージは、下記の特許文献1に記載されているように、スキージ保持装置により保持される。特許文献1に記載のスキージ保持装置は保持部材および押さえ部材を備え、それらの間にスキージの上端部が挟まれ、押さえ部材がボルトによって保持部材に固定されることにより、スキージがスキージ保持装置により保持される。このスキージ保持装置は、スクリーンに沿って移動させられる移動部材に設けられた昇降用エアシリンダにより、スキージがスクリーン上方所定距離の位置へ下降させられた後、接触荷重調整用エアシリンダにより下降させられ、スキージが予め設定された荷重でスクリーンに接触させられる。スキージはスクリーンに対して前傾させられるとともに、保持部材に固定された上端部に対して他の部分が撓まされた状態で下端がスクリーンに密着させられ、スクリーンに沿って移動させられつつ、印刷剤をスクリーンの貫通孔に充填し、被印刷材に印刷する。
特開平7−76065号公報
しかしながら、従来のスクリーン印刷機には、未だ改善の余地がある。例えば、印刷剤の貫通孔への充填量は、スキージの下端部とスクリーンとの成す角であるスキージ角によって異なり、スキージ角が小さいほど充填量が多いのであるが、スキージの上記上端部を除く部分が撓まされて下端がスクリーンに密着させられる場合、スキージが設定された押付力でスクリーンに押し付けられても、その厚さおよび材質によって撓み量が異なり、スキージ角が変わって充填量にばらつきが生ずる。一方、スキージの厚さ等が異なっても、撓み量が同じになり、スキージ角が所定の大きさとなるように押付力を制御すれば、押付力が過大になり、あるいは不足し、印刷剤の充填が良好に行われないという問題があり、その点において改良の余地があるのである。
本発明は、以上の実情に鑑みて、より実用的なスクリーン印刷機を得ることを課題としてなされたものである。
上記の課題は、複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機において、スキージを保持するスキージ保持装置を、(a)スキージの高さ方向における中央より下の部分に作用して、そのスキージの下端をスクリーンに押し付ける押付力付与の主体をなす押付力付与部材と、(b)スキージの前面に接触し、押付力付与部材との間にスキージを挟んで固定する挟み部材とを含むものとすることにより解決される。
上記挟み部材は、張力を加えられた状態でスキージの前面に沿って延び、スキージの前面に接触し、スキージを押付力付与部材に向かって押圧する向きの力を付与することにより、スキージを押付力付与部材との間に挟んで固定する線材とすることが望ましい。
スキージは、押付力付与部材により、高さ方向における中央より下の部分を背面側から押されるため、スクリーンに押し付けられるとき、従来に比較して撓み量が少なくて済み、あるいは殆ど撓まないようにすることができる。そのため、厚さや材質に関係なく、スキージを設定された押付力により、設定された角度でスクリーンに押し付けることが容易
となり、印刷剤の種類や回路基板の種類に応じてスキージ角を精度よく制御して充填量を適正に制御し、良好な印刷を行うことが容易となる。
しかも、スキージは、スキージの前面に接触する挟み部材により押付力付与部材との間に挟んで固定されるため、押付力付与部材によるスキージへの押付力の付与が確実に行われる。また、スキージを押付力付与部材に固定すれば、押付力付与部材以外の部材をスキージに接触させる必要性が低下する効果が得られる。
挟み部材はスキージの前面に位置するため印刷剤に接触するが、挟み部材を線材とすれば、細くすることができるため、印刷剤がスキージによってスクリーンに沿って移動させられる際のローリングを妨げず、印刷剤が印刷に適した状態に保たれ易い特有の効果が得られる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施形態の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項が請求項4に、(5)項が請求項5に、(6)項が請求項6に、(7)項が請求項7に、(9)項が請求項8に、(11)項が請求項9に、(13)項が請求項10に、(1)項〜(7)項,(9)項,(11)項および(13)項のいずれかと共に適用される(21)項が請求項11にそれぞれ相当する。
(1)複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
前記スキージを保持するスキージ保持装置を含み、そのスキージ保持装置が、前記スキージの高さ方向における中央より下の部分に作用して、そのスキージの下端を前記スクリーンに押し付ける押付力付与の主体をなす押付力付与部材を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
スキージは、上記押付力付与部材に固定し、その固定される部分以外は自由状態とすることも可能である。その場合は、押付力付与部材が押付力のすべてを付与することとなる。しかし、スキージの、押付力付与部材により押付力が付与される部分以外の部分に、補助的に接触する部材まで排除されるわけではない。例えば、スキージの上部に、そのスキージの傾きを許容する状態で接触する部分を設けることは差し支えない。後述の(13)項および(14)項に記載の態様はその一例である。
(2)前記押付力付与部材が弾性材料から成り、前記スキージの背面に作用して前記押付力を付与するとともに、そのスキージの撓みを許容する(1)項に記載のスクリーン印刷機。
弾性材料としてはゴム状弾性を示す物質、例えば、天然ゴムや合成ゴム(ブタジエンスチレンゴム,ブチルゴム,ネオプレン,ウレタンゴム等)の加硫されたものが適している。
押付力付与部材の弾性変形によって撓みが許容されることにより、スキージはスクリーンの僅かな凹凸に追従し、スクリーンに密着した状態を保ちつつ移動し、印刷剤を貫通孔に充填することができる。
(3)前記スキージ保持装置がさらに、前記スキージを前記押付力付与部材に固定する固定手段を含む(1)項または(2)項に記載のスクリーン印刷機。
固定手段は、例えば、スキージを押付力付与部材に接着等により固着する手段としたり、押付力付与部材にスキージに向かって開口した凹部を形成し、その凹部に負圧を供給してスキージを吸着させるものとしたり、次項以下の固定手段としたりすることができる。
スキージが押付力付与部材に固定されることにより、押付力付与部材によるスキージへの押付力の付与が確実に行われる。また、スキージを押付力付与部材に固定すれば、押付力付与部材以外の部材をスキージに接触させる必要性が低下し、上記(1)項および(2)項の構成の効果をより良好に享受することが可能となる。
(4)前記押付力付与部材が前記スキージの背面に固着されておらず、前記固定手段が、前記スキージの前面に接触し、前記押付力付与部材との間にスキージを挟んで固定する挟み部材を含む(3)項に記載のスクリーン印刷機。
本項に記載のスクリーン印刷機においては、スキージを押付力付与部材から外すことができる。そのため、例えば、スキージが劣化したり、損傷した場合、スキージのみを交換すればよく、交換コストが少なくて済む。また、必要に応じて、長さが異なる複数種類のスキージに対して押付力付与部材を共用することも可能となり、そのようにすれば、装置コストを低減することができる。
押付力付与部材がスキージの背面に固着されないことによる効果は、固定手段が挟み部材を含む手段以外の手段である場合、例えば、前述のように負圧によってスキージが押付力付与部材に吸着される場合にも得られる。
本項から(15)項までの特徴は、上記(1)項ないし(3)項に記載の特徴と組み合わせて採用することが特に有効であるが、(1)項ないし(3)項に記載の特徴とは別に採用することも可能である。すなわち、「スクリーンに押し付ける押付力の付与の主体をなす押付力付与部材」を、「スキージの背面を受ける背面受け部材」に変更することが可能なのである。背面受け部材は、スキージの高さ方向の中央より下の部分に作用することが不可欠ではない。
(5)前記挟み部材が、張力を加えられた状態で前記スキージの前面に沿って延び、その前面に、前記スキージを前記押付力付与部材に向かって押圧する向きの力を付与することにより、前記スキージを前記押付力付与部材に固定する線材を含む(4)項に記載のスクリーン印刷機。
線材はスキージの前面に位置するため、印刷剤に接触するが、細くすることができるため、印刷剤がスキージによってスクリーンに沿って移動させられる際のローリングを妨げず、印刷剤が印刷に適した状態に保たれる。
(6)前記線材が複数本、互いに前記スキージの高さ方向に隔たって設けられた(5)項に記載のスクリーン印刷機。
線材は1本より複数本の方が強固にスキージを押付力付与部材に押し付けることができる。また、スキージの高さ方向に隔たった複数箇所においてスキージを押付力付与部材に押し付ければ、スキージをより安定させることができる。
(7)前記固定手段が、
前記線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分の各々を保持する2つの線材保持部と、
それら線材保持部により保持された線材の、それら線材保持部より前記スキージに近い2部分にそれぞれ作用して、その線材を前記スキージの前面に押し付ける2つの線材押付部と
を含む(5)項または(6)項に記載のスクリーン印刷機。
線材は、2つの線材押付部により押される2部分の間の部分がスキージの前面に押し付けられ、スキージを押付力付与部材に固定する。
線材押付部による押付けを解除すれば、スキージをスキージ保持装置から離脱させることが可能となる。また、必要に応じて、スキージがスキージ保持装置から離脱させられる際、線材がスキージの前面に付着した印刷剤をそぎ落とすようにすることも可能である。
(8)前記2つの線材押付部の各々が、前記スキージの前面に対して傾斜した傾斜作用面を備えたものであり、前記固定手段が、それら線材押付部を、前記傾斜作用面が前記線材から離れた位置から、前記線材に接触して斜面の作用により線材を前記スキージの前面に押し付ける位置まで移動させる線材押付部移動装置を含む(7)項に記載のスクリーン印刷機。
本項の構成を採用すれば、線材を容易にスキージの前面に押し付けることができる。
(9)前記固定手段が、
前記線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分を保持する2つの線材保持部と、
それら線材保持部を、それら線材保持部が保持した前記線材が前記スキージの前面から離れた位置から、そのスキージの前面に接触してそのスキージを前記押付力付与部材に押し付ける位置まで移動させる線材保持部移動装置と
を含む(5)項ないし(8)項のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
線材保持部移動装置は、線材をスキージの前面に直角な方向に移動させる装置としてもよく、次項に記載のスクリーン印刷機におけるように、傾斜した方向に移動させる装置としてもよい。いずれにしても、線材保持部が線材保持部移動装置によって移動させられ、線材が移動させられてスキージを押付力付与部材に押し付けて固定し、あるいはスキージから離間させられて固定を解除する。そのため、作業者は、スキージを押付力付与部材に取付け,取外しするためには線材保持部移動装置によって線材保持部を移動させればよく、作業が容易である。従来のスキージ保持装置は、特許文献1に記載されているように、ボルトによって固定される保持部材と押さえ部材とによってスキージを挟んで保持するようにされていたため、スキージの着脱には作業者が工具を用いてボルトを操作することが必要であり、面倒であったのに対し、線材保持部移動装置の操作に工具を不要とすることも可能であり、そのようにすれば、スキージのスキージ保持装置に対する取付け,取外しが容易になるのである。特に、線材保持部移動装置が動力源を備え、作業者の作動指令に基づいて作動させられ、線材保持部が自動的に移動させられるのであれば、作業がより容易となる。
工具が不要であることによるスキージの着脱作業容易化の効果は、(8)項に記載のスクリーン印刷機についても得ることができる。また、本項が、(8)項に従属する態様では、スキージは、線材押付部によってスキージに押し付けられる線材と、線材保持部移動装置によって移動させられる線材保持部に保持された線材とによって押付力付与部材に固定されることとなるが、その態様についても同様の効果が得られる。
(10)前記線材保持部移動装置が、前記線材保持部を、前記スキージの前面に対して、下方へ移動するにつれてその前面に接近する向きに傾斜した方向に移動させるものである(9)項に記載のスクリーン印刷機。
線材保持部が移動させられ、線材がスキージの前面に対して上方へ移動させられるとき、必要に応じて、スキージの前面に付着した印刷剤が線材によってそぎ落とされるようにすることも可能である。このそぎ落とし効果は、スキージの前面に対する線材の移動方向の傾斜角が小さいほど、良好に享受することができる。また、上記傾斜角が小さいほど、駆動力の小さい線材保持部移動装置を使用して、スキージを強く押付力付与部材に押し付けることが可能となる。この観点からして、上記傾斜角は、20度以下であることが望ましく、10度以下、6度以下であることがさらに望ましい。
なお、以上は、(9)項あるいは(10)項に記載の線材,線材保持部および線材保持部移動装置の作用、効果を、スキージを保持装置から取り外す際における印刷剤の掻き取りに限定して説明したが、印刷作業中においても利用することができる。
スクリーン上に載せられた印刷剤の量が少なくなった場合にスキージへの印刷剤の付着量が多ければ、貫通孔への充填量不足の一因となり、あるいはスキージを印刷剤から離間させる際に印刷剤がスキージに付いてくる糸引きが生じ、スクリーン上に載せられてロール状を成す印刷剤中に気泡が混入し、貫通孔に気泡を含んだ印刷剤が充填され、充填量が不足する等の問題が発生する。それに対し、線材による印刷剤のスキージからの掻き取りが印刷作業中の適宜の時期、例えば、スキージのスクリーンに沿った移動方向の反転時に行われるようにすれば、印刷不良の発生を抑制することができる。
さらに、線材,線材保持部および線材保持部移動装置を、スキージを押付力付与部材に固定する機能を有さず、印刷剤の掻取り専用の装置とすることも可能である。
(11)前記線材が、互いに前記スキージの高さ方向に隔たって設けられた第1線材と第2線材とを含み、
前記固定手段が、
前記第1線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分を保持する2つの第1線材保持部と、
(a)前記スキージの前面に対して傾斜し、前記第1線材の、前記2つの第1線材保持部より前記スキージに近い部分にそれぞれ作用する傾斜作用面を備えた2つの作用部と、(b)前記第2線材の前記スキージの側縁から側方へ出外れた2つの部分をそれぞれ保持する2つの第2線材保持部とを備え、前記スキージの前面に対して、下方へ移動するにつれて前記前面に接近する向きに傾斜した方向に移動可能な線材押付部材と、
その線材押付部材を、前記傾斜作用面が前記第1線材から離れた状態から、前記第1線材に接触してその第1線材を前記スキージの前面に斜面の作用により押し付ける状態となるとともに、前記第2線材が前記スキージの前面から離れた状態から、そのスキージの前面に接触してそのスキージを前記押付力付与部材に押し付ける状態となるまで移動させる線材押付部材移動装置と
を含む(5)項に記載のスクリーン印刷機。
線材押付部材の移動により、2つの線材について、スキージの押付力付与部材に対する固定と、固定の解除とを同時に行うことができ、2つの線材によってスキージを押付力付与部材に固定しつつ、構成が簡易な固定手段が得られる。
本項に記載のスクリーン印刷機によれば、(6)〜(10)項にそれぞれ記載の効果が得られる。
(12)前記スキージ保持装置が、前記押付力付与部材を着脱可能に保持する押付力付与部材保持装置を含む(1)項ないし(11)項のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
押付力付与部材が劣化,損傷した場合、劣化,損傷のない押付力付与部材と容易に交換することができる。
(13)前記スキージが長手形状を有するものであり、そのスキージの長手方向に隔たった複数箇所にそれぞれ第1係合部が形成され、前記スキージ保持装置が、それら複数の第1係合部と係合してスキージの上下方向の位置決めを行う第2係合部を含む(1)項ないし(12)項のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
本項の特徴を採用すれば、スキージの上下方向の位置決めを行うことが容易となる。
(14)前記複数の第1係合部の各々が、前記スキージの高さ方向の中央より上の部分に形成された貫通穴であり、前記複数の第2係合部の各々が前記貫通穴に嵌入する位置決めピンである(13)項に記載のスクリーン印刷機。
本項の特徴を採用すれば、一般に比較的多数準備することが必要であるスキージが、平板に貫通穴を形成した単純なもので済み、設備コストの低減が可能になる。
(15)前記複数の貫通穴の少なくとも1つが前記スキージの長手方向に長い長穴とされた(14)項に記載のスクリーン印刷機。
本項の特徴を採用すれば、スキージの長手方向の撓みが許容される効果、あるいは、貫通穴の中心間距離と位置決めピンの軸線間距離との誤差が吸収され、加工精度を高くする必要がなくなる効果が得られる。
(21)複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
前記スキージを保持するスキージ保持装置と、
そのスキージ保持装置を前記スクリーンに平行な軸線のまわりに回動させる回動装置と
を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
本項の特徴によれば、回動装置の作動によってスキージをスクリーンに接触させたり、スクリーンから離間させたりすることができる。また、必要に応じて、スキージの下端のスクリーンへの押付力を回転トルクの制御によって制御することも可能である。
そして、スキージに、スクリーンに直角な方向の力を加えて、スキージの下端がスクリーンに押し付けられていた従来のスクリーン印刷機に比較して、スクリーンおよび被印刷材に加えられる直角な方向の力を小さく抑えつつ、印刷時にスキージの下端がスクリーンから離間することを防止することが可能となる。その理由は、実施形態の項において説明する。
本項に係る発明は、前記(1)項ないし(15)項のいずれかに記載の発明と共に適用することが望ましいが、不可欠ではない。
(22)前記回動装置が、前記回動によって前記スキージの下端を前記スクリーンに押し付ける向きの回転トルクを制御する回転トルク制御部を含む(21)項に記載のスクリーン印刷機。
本項の特徴を採用すれば、スキージの下端のスクリーンへの押付力は、回転トルク制御部による回転トルクの制御によって制御されることとなる。
(23)さらに、
前記回動装置を、前記スクリーンに接近,離間する方向に移動させる回動装置移動装置と、
前記スキージと前記スクリーンとの成す角であるスキージ角の目標値である目標スキージ角が入力される目標スキージ角入力部と、
前記回動装置移動装置を制御することにより、前記回動装置を、その回動装置による回動によって前記スキージの下端が前記スクリーンに接触した状態における実スキージ角が、前記目標スキージ角と等しくなる位置まで移動させる移動装置制御部と
を含む(21)項または(22)項に記載のスクリーン印刷機。
本項の特徴によれば、所望のスキージ角が入力されれば、その入力スキージ角を目標スキージ角として、実スキージ角が目標スキージ角と一致する位置へ回動装置が自動で移動させられる。必要に応じて、印刷中にスキージ角を変更することもできる。
スクリーンとの接触状態でスキージの撓みが無視できる場合(例えば、前記(1)項ないし(15)項の特徴が理想的に採用された場合)には、平板状のスキージ全体とスクリーンとの成す角がスキージ角であることとなるが、スキージの撓みを無視できない場合には、スキージの下端におけるスキージの前面に対する接線がスクリーンと成す角がスキージ角となる。いずれにしても、移動装置制御部に、(A)実スキージ角が目標スキージ角と等しくなる場合の回動装置の位置が予め演算されて格納されたメモリが設けられるか、あるいは(B)(b-1)スキージの寸法,縦弾性係数,スクリーンへの目標押付力(後者2つはスキージが撓む場合)等の演算条件が入力される条件入力部と、(b-2)その条件入力部に入力された条件と目標スキージ角とに基づいて回動装置の位置を演算する位置演算部とが設けられることが望ましい。
また、スキージを目標スキージ角でスクリーンに接触させることと、押付力を所定の大きさとすることとの両方を回動装置によって行うことができ、それらを別々の装置によって行う場合に比較して装置コストを低減させることができる。例えば、従来のスクリーン印刷機において、スキージ保持装置を接触荷重調整用エアシリンダに対して回動可能に設け、回動装置によって回動させ、スキージをスクリーンに目標スキージ角で接触させられる姿勢とした状態で、スキージ保持装置を接触荷重調整用エアシリンダによって下降させ、設定された押付力でスクリーンに接触させるようにすれば、スキージ角を変更することができる。しかし、スキージ保持装置および接触荷重調整用エアシリンダを、スキージの下端がスクリーンから所定距離上方に位置する位置へ下降させる昇降装置,接触荷重調整用エアシリンダおよび回動装置が必要である。それに対し、本項に記載のスクリーン印刷機によれば、回動装置移動装置および回動装置があればよく、スキージ角を変更可能なスクリーン印刷機を簡易にかつ安価に構成することができる。
(31)複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
前記スキージを前傾した姿勢で保持するスキージ保持装置と、
そのスキージ保持装置に保持されたスキージの前面に接触または近接する傾斜縁と、前記スクリーンの上面に接触する下縁とをそれぞれ備えた2つの掻寄せ板と、
それら掻寄せ板を、それら掻寄せ板の、前記スクリーンに直角な方向から視た場合の、印刷時における前記スキージの移動方向である印刷方向に対する傾斜角度を、前記傾斜縁が前記スキージの前面への接触または近接を保った状態で変更可能に保持する掻寄せ板保持装置と
を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
本項に係る発明は、前記(1)項ないし(15)項のいずれかに係る発明と、前記(21)項ないし(23)項のいずれかに係る発明との少なくとも一方と共に適用することも可能である。
スキージがスクリーンに沿って移動させられ、スクリーン上において印刷剤を移動させるとき、印刷剤は横に広がり、スキージからはみ出そうとする。そのため、特開2007−15307号公報に記載のスクリーン印刷機においては、2つの掻寄せ板が設けられ、スキージの側方へはみ出そうとする印刷剤をスキージ側へ戻すようにされている。これら掻寄せ板は、掻寄せ板保持装置によってスキージ保持装置に取り付けられ、スキージの前面に印刷方向に対して傾斜して設けられているが、印刷方向に対する傾斜角度は一定であり、変更されない。そのため、例えば、スキージ角が変更される場合、それに応じて掻寄せ板を(場合によっては掻寄せ板保持装置と共に)交換することが必要であり、傾斜角度に対応する傾斜面を有する掻寄せ板を複数種類用意することが必要となって、装置コストが増大する。
それに対し、本項に記載のスクリーン印刷機においては、掻寄せ板の印刷方向に対する傾斜角度を変更することにより、傾斜縁のスキージの前面への接触または近接を保つことができ、掻寄せ板は1種類でもよく、装置コストの増大が抑制される。
掻寄せ板は、その傾斜縁がスキージの前面に接触または近接していればよく、スキージの両側部に設けられてもよく、さらに中央部寄りの位置に設けられてもよい。
(32)前記掻寄せ板保持装置が、前記掻寄せ板を、前記スクリーンと直交する回動軸線のまわりに回動可能、かつ、前記印刷方向の成分を有する方向に移動可能に保持するものである(31)項に記載のスクリーン印刷機。
スキージ角の変更に伴って、スキージの下端の印刷方向の成分を有する方向の位置が変わる場合に、掻寄せ板をそれに追従させ、スキージの前面に接触または近接した状態に保つことができる。
(33)前記掻寄せ板保持装置が、前記掻寄せ板を、前記スクリーンと直交する回動軸線のまわりに回動可能、前記スクリーンに平行な平面内であって前記印刷方向の成分を有する方向に移動可能、かつ、前記スクリーンに直角な方向に移動可能に保持するものである(32)項に記載のスクリーン印刷機。
スキージの傾斜角度が変えられる場合、その下端の、スクリーンに平行な平面内であって印刷方向の成分を有する方向の位置とスクリーンに直角な方向の位置とも変わる場合が多い。本項の掻寄せ板保持装置によれば、掻寄せ板の移動により、上記2方向の位置の変化に対応し、掻寄せ板の傾斜縁をスキージに接触または近接させた状態に保つとともに、スクリーンの上面に対して接触した状態に保つことができる。
本項の特徴は、上記(31)項に記載の特徴を、前記(21)項ないし(23)項に記載の特徴と組み合わせて採用する場合に特に好適である。
(34)前記掻寄せ板保持装置が、
前記スキージ保持装置を保持する保持装置本体と、
その保持装置本体に対して、前記スクリーンに平行な平面内であって前記印刷方向の成分を有する方向に移動可能に保持された第1可動部材と、
その第1可動部材を前記保持装置本体に対して相対位置調節可能に固定する第1固定装置と、
その第1可動部材に保持され、円形の横断面形状を有して前記スクリーンに直角な方向に延びるガイドバーと、
そのガイドバーに、そのガイドバーの軸方向に移動可能かつ回転可能に嵌合され、前記掻寄せ板を保持する第2可動部材と、
その第2可動部材を前記ガイドバーに固定する第2固定装置と
を含む(33)項に記載のスクリーン印刷機。
第1可動部材を保持装置本体に対して相対移動させる第1移動装置と、第2可動部材をガイドバーに対して、そのガイドバーの軸方向に移動させるとともに回転させる第2移動装置とを含み、動力により掻寄せ板を移動させる得るものとすることも可能であり、さらに、第1および第2移動装置を制御する制御装置を含み、自動で掻寄板の位置を制御可能なものとすることも可能である。
しかし、本項におけるように、第1可動部材と第2可動部材とを手動で所望の位置へ移動させ、第1固定装置と第2固定装置とにより所望の位置に固定し得るようにすれば、掻寄せ板保持装置の構成を単純化し得、設備コストを低減させ得る。
(35)前記ガイドバーが、外周面にガイド溝を有する一方、前記第2可動部材がそのガイド溝に嵌入して案内される被案内突部を有し、かつ、前記ガイド溝の形状が、第2可動部材のガイドバーに対する回転と軸方向の移動とを互いに連動させることにより、スキージの下端部とスクリーンとの成す角であるスキージ角の変更にかかわらず、掻寄せ板の傾斜縁のスキージの前面への接触または近接と掻寄せ板の下縁のスクリーン上面への接触とが共に維持される形状とされた(34)項に記載のスクリーン印刷機。
(41)複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
前記スキージを前傾した姿勢で保持するスキージ保持装置と、
そのスキージ保持装置をロードセルを介して保持する保持装置本体と、
前記スキージ保持装置に保持されたスキージの前面に接触または近接する傾斜縁と、前記スクリーンの上面に接触する下縁とをそれぞれ備えた2つの掻寄せ板と、
それら2つの掻寄せ板を保持するとともに、前記ロードセルを介することなく前記保持装置本体に保持される掻寄せ板保持装置と
を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
スキージ保持装置がロードセルを介して保持装置本体に保持される場合、ロードセルにより検出される負荷に基づいて、スキージのスクリーンに対する押付力を検出することができる。しかし、掻寄せ板がスキージ保持装置と共にロードセルを介して保持装置本体により保持されていれば、掻寄せ板がスキージより先にスクリーンに接触させられた場合、スキージがスクリーンに押し付けられていないにもかかわらず、押付力が検出されてしまい、スキージによる押付力が正確に検出されない恐れがある。
それに対し、本項のスクリーン印刷機によれば、掻寄せ板がスキージより先にスクリーンに接触させられても、それによりロードセルに負荷は加えられず、スキージのスクリーンへの押付けによってのみロードセルに負荷が加えられ、押付力が正確に検出される。
本項に記載のスクリーン印刷機において、スキージ保持装置が回動装置によってスクリーンに平行な軸線まわりに回動させられることにより、スキージがスクリーンに接触,離間させられてもよく、スキージ保持装置が直線移動装置によってスクリーンに直角な方向に移動させられることにより、スキージがスクリーンに接触,離間させられてもよい。
後者の場合には、ロードセルはスクリーンに直角な方向の負荷を検出するものとされることが望ましいが、前者の場合には、ロードセルがスキージの前面に直角な方向(あるいはスキージの下端が描く円弧に対するスクリーン上における接線の方向)の負荷を検出するものとされても、スクリーンに直角な方向の負荷を検出するものとされても、それら両方向の負荷を共に検出するものとされてもよい。
直線移動装置は、例えば、駆動源たる電動回転モータと、その電動回転モータの回転を直線運動に変換する送りねじ機構とを含む装置とされてもよく、それと共に、あるいはそれに替えて、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリンダとしてのエアシリンダを含む装置とされてもよい。
(1)項〜(15)項,(31)項〜(35)項に記載のスクリーン印刷機についても、スキージのスクリーンに対する接触,離間は、回動装置によるスキージ保持装置の回動により行われてもよく、直線移動装置によるスキージ保持装置の直角方向の移動のみにより行われてもよい。
本項に係る発明は、前記(1)項ないし(15)項のいずれかに係る発明と、前記(21)項ないし(23)項のいずれかに係る発明と、前記(31)項ないし(35)項に係る発明との少なくとも1つと組み合わせて適用することも可能である。
(42)さらに、前記ロードセルの出力に基づいて、前記スキージの前記スクリーンに対する押付力を表示する押付力表示装置を含む(41)項に記載のスクリーン印刷機。
作業者に押付力がわかる。
(43)さらに、
前記スキージの下端の前記スクリーンへの押付力を変更する押付力変更装置と、
その押付力変更装置を前記ロードセルの出力に基づいて制御する押付力制御部と
を含む(41)項または(42)項に記載のスクリーン印刷機。
押付力変更装置がロードセルの出力に基づいて制御されることにより、スキージが設定された押付力でスクリーンに押し付けられ、印刷剤の印刷が精度良く行われる。
(51)さらに、
前記被印刷材を保持する被印刷材保持装置と、
前記スクリーンを保持するスクリーン保持装置と、
前記スキージを、前記スクリーン保持装置に保持された前記スクリーンに沿って移動させるスキージ移動装置と、
前記スキージを前記スクリーンに接近離間させる接近離間装置と
を含む(1)項ないし(15)項,(21)項ないし(23)項,(31)項ないし(35)項,(41)項ないし(43)項のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
(52)さらに、前記被印刷材保持装置と前記スクリーン保持装置とを互いに接近離間させる、第1接近離間装置としての前記接近離間装置とは別の第2接近離間装置を含む(51)項に記載のスクリーン印刷機。
一実施形態であるスクリーン印刷機を概略的に示す正面図である。 上記スクリーン印刷機においてはんだの印刷に使用されるスクリーンを示す平面図である。 上記スクリーン印刷機のスキージ保持装置,スキージ移動装置およびスキージ昇降装置を示す正面図(一部断面)である。 上記スキージ保持装置,スキージ移動装置およびスキージ昇降装置を示す平面図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材を示す平面図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材を示す側面図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材を示す斜視図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材の一部を示す斜視図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材の別の一部を示す斜視図である。 図10(a)は上記スキージ保持装置および掻寄せ板を示す正面図であり、図10(b)は固定ワイヤの固定ワイヤ保持部材に保持される部分を拡大して示す正面図である。 図11(a)は上記スキージ保持装置を固定ワイヤ保持部材を除いた状態を示す正面図であり、図11(b)は可動ワイヤの可動ワイヤ保持部材に保持される部分を拡大して示す図である。 上記スキージ保持装置およびスキージ昇降装置の昇降部材の一部を側面上方から見た状態を示す斜視図である。 上記スキージ保持装置の固定装置およびスキージを示す側面図である。 上記スキージ保持装置の固定装置の固定ワイヤおよび可動ワイヤによるスキージの固定および解除を説明する図であり、図14(a)は固定状態を示す図であり、図14(b)は解除状態を示す図である。 上記固定ワイヤを保持する固定ワイヤ保持部材を示す平面図である。 上記掻寄せ板を保持する掻寄せ板保持装置を示す平面図(一部断面)である。 上記スキージ保持装置の回動により変えられるスキージ角および昇降部材の下降位置の関係を説明する図である。 上記スキージ角と、それによって決まる掻寄せ板の位置とを、スキージ角が2種類に異なる場合を例に取って説明する図である。 上記スクリーン印刷機においてスキージをスクリーンに押し付けるための力を説明するための図である。 従来のスクリーン印刷機においてスキージをスクリーンに押し付けるための力を説明するための図である。 図21(a)は掻寄せ板を示す正面図であり、図21(b)はスキージ角の違いによる掻寄せ板の印刷方向に対する傾斜角度の違いを説明する図である。 スキージ角の違いによるスキージの下端の、スクリーンに平行な方向の位置および直角な方向の位置の違いを説明する図である。 別の実施形態であるスクリーン印刷機のスキージ保持装置を示す正面図である。 さらに別の実施形態であるスクリーン印刷機のスキージ保持装置の押付力付与部材を示す側面図である。 さらに別の実施形態であるスクリーン印刷機のスキージ保持装置を示す正面図である。 さらに別の実施形態であるスクリーン印刷機の掻寄せ板保持装置を示す正面図である。 さらに別の実施形態であるスクリーン印刷機の回動装置および掻寄せ板保持装置を概略的に示す正面図である。
以下、請求可能発明のいくつかの実施形態を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に一実施形態としてのスクリーン印刷機を示す。本スクリーン印刷機は、被印刷材としての回路基板10を搬送する基板搬送装置12,スキージ装置14,スクリーン保持装置16,被印刷材保持装置としての基板保持装置18および制御装置20を含み、回路基板10に印刷剤としてのクリーム状のはんだを印刷する。
本基板搬送装置12および基板保持装置18は、例えば、特開2006−281712号公報に記載の基板搬送装置および基板保持装置と同様に構成されている。基板搬送装置12はベルトコンベヤにより構成され、搬入コンベヤ,メインコンベヤおよび搬出コンベヤを備え、回路基板10を、図1において紙面に直角な方向であって、水平方向に搬送し、スクリーン印刷機に搬入し、搬出する。基板保持装置18はメインコンベヤと共に設けられ、基板支持部材を備え、回路基板10を下方から支持する基板支持装置と、1対のクランプ部材を備え、回路基板10の搬送方向に直角で、その被印刷面に平行な方向の両側からクランプするクランプ装置とを含み、回路基板10を水平な姿勢で保持する。基板搬送装置12による回路基板10の搬送方向をX軸方向、基板保持装置18に保持された回路基板10の被印刷面に平行な平面であって、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(図1においては左右方向)とする。
基板保持装置18は基板保持装置昇降装置28により昇降させられ、回路基板10が、スクリーン保持装置16に保持されたスクリーン30に接近,離間させられ、スクリーン30の下面に接触させられ、あるいは接触可能とされる。基板保持装置昇降装置28は、図示は省略するが、例えば、駆動源たる基板保持装置昇降用モータと、ボールねじおよびナットを含み、モータの回転を基板保持装置18の昇降に変換する運動変換装置としての送りねじ装置とを含んで構成され、基板保持装置18とスクリーン保持装置16とを互いに接近,離間させる第2接近離間装置を構成している。
スクリーン30には、図2に示すように、複数の貫通孔32が形成され、矩形のスクリーン枠34に取り付けられている。スクリーン保持装置16は、図1に示すように、印刷機本体36の基板保持装置18の上方の部分に設けられ、スクリーン30を、スクリーン支持台40上に位置決め装置42により位置決めし、固定装置44により固定して水平な姿勢で保持する。
スキージ装置14は、図1に示すように、それぞれスキージ46,48を保持するスキージ保持装置50,52と、図3に示すように、スキージ保持装置50,52をそれぞれ昇降させ、スキージ46,48を昇降させるスキージ昇降装置58,60と、図6に示すように、スキージ保持装置50,52をそれぞれ、スクリーン30に平行な軸線のまわりに回動させる回動装置62(図6にスキージ保持装置50について設けられた回動装置62のみを示す)と、図1に示すように、スキージ46,48を、スクリーン保持装置16に保持されたスクリーン30に沿って移動させるスキージ移動装置66とを含む。
スキージ移動装置66は、図3に示すように、可動部材としてのスライド70と、スライド移動装置72とを含む。スライド移動装置72は、駆動源たるスライド移動用モータ74(図1参照)と、ボールねじ76およびナット78を含む送りねじ装置80とを含み、スライド70を、案内部材としてのガイドレール82(図4参照)に案内させつつ、Y軸方向において任意の位置へ移動させる。スライド移動用モータ74は、例えば、電動モータの一種であり、回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであるサーボモータにより構成される。このスライド70の移動方向が印刷時におけるスキージ46,48の移動方向であって、印刷方向であり、本スクリーン印刷機においては、スクリーン30に平行な平面である水平面内において印刷方向と直交する方向をスクリーン幅方向とする。
2つずつのスキージ保持装置50,52,スキージ昇降装置58,60および回動装置62はそれぞれ、印刷方向に直角な平面に対して対称に設けられ、スキージ46,48の傾斜方向が逆であるが、構成は同じであり、一方のスキージ保持装置50,スキージ昇降装置58および回動装置62を代表して説明する。
スキージ昇降装置58は、図3に示すように、前記スライド70に、スクリーン30に直角な方向に移動可能であって、昇降可能に設けられた可動部材としての昇降部材90および昇降部材駆動装置92を含む。昇降部材90は、図6および図7に示すように、長手形状の板状を成し、スクリーン幅方向に平行に配設された支持板94と、支持板94上に、スクリーン幅方向に距離を隔てて立設された1対の側壁部96と、それら側壁部96の支持板94からの突出端である上端部を連結する天壁部98とを含み、図3および図4に示すように、スライド70に鉛直方向に延びる状態で設けられた1対の案内部材としてのガイドレール100に摺動可能に嵌合されている。これらガイドレール100が案内装置102を構成している。
昇降部材駆動装置92は、図3に示すように、スキージ昇降用モータ110を駆動源とし、天壁部98に固定されたナット112と、スライド70に鉛直な軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に設けられたボールねじ114とを含む送りねじ装置116を備えている。スキージ昇降用モータ110の回転が、プーリ118,120およびベルト122を含む回転伝達装置124によってボールねじ114に伝達され、ボールねじ114の回転により、昇降部材90が1対のガイドレール100に案内されつつ、任意の位置へ昇降させられる。
昇降部材90には、図7に示すように、天壁部98の下面にロードセル130を介して前記回動装置62が取り付けられている。ロードセル130は、例えば、特許第3343284号公報に記載の荷重センサと同様に構成され、弾性変形部を有する本体と、弾性変形部に貼り付けられた複数枚のストレンゲージとを備えている。このロードセル130は、天壁部98と、回動装置62の装置本体134との間に、それらの上下方向の相対移動を許容し、上下方向に力が加えられたとき、弾性変形部が弾性変形し、ストレンゲージに歪が生じるように設けられている。ストレンゲージの歪は、ブリッジ回路により電気信号に変換されるとともに、図示しない信号処理回路を経て制御装置20に供給される。この歪はロードセル130に加えられる負荷に対応している。
本回動装置62は、流体圧アクチュエータの一種であるロータリアクチュエータ132を駆動源とする。本ロータリアクチュエータ132は圧縮エアを作動流体とし、シリンダ内に2つのエア室を有し、それらエア室はそれぞれ、電磁弁装置たる電磁方向切換弁138(図8参照)の切換えにより、正圧ポンプ等のエア源136に連通させられる状態と、大気に解放される状態と、いずれにも連通させられない状態とに制御される。また、図8に示すように、電磁方向切換弁138とエア源136との間には、圧力制御弁たる電磁圧力調整弁140が設けられ、エア室に供給される圧縮エアの圧力が適宜の大きさに調整される。さらに、電磁方向切換弁138の大気に開放されるポート側には、流量制御弁たる比例電磁流量調整弁142が設けられ、エア室から排出されるエアの流量が制御される。それにより、後述するように、スキージ46がスクリーン30に接触,離間させられる際のスキージ保持装置50の回動速度が制御される。
ロータリアクチュエータ132の回動軸144は、図6に示すように、スクリーン幅方向に平行な軸線まわりに回動可能に設けられ、両端部がそれぞれ、装置本体134の外へ突出させられるとともに、回動部材148が取り付けられている。回動部材148はコの字形を成し、コの字の1対のアーム部150,152により回動軸144に相対回動不能に取り付けられ、ロータリアクチュエータ132により回動させられる。回動部材148のアーム部150,152を連結する連結部154の下面には、揺動部材156が軸158により、回動部材148の回動軸線と直角に立体交差する軸線まわりに揺動可能に取り付けられている。
揺動部材156は、図8に示すように、その揺動軸線に平行であって、回動部材148の回動軸線に直角な1対の側壁部160,162と、それら側壁部160,162の揺動軸線から下方への突出端部に設けられた取付部164とを含む。取付部164は長手形状の板状を成し、スクリーン幅方向に平行に設けられ、前記スキージ保持装置50が着脱可能に取り付けられている。そのため、揺動部材156が回動装置62によって回動させられることにより、スキージ保持装置50がスクリーン幅方向に平行な軸線まわりに回動させられる。
スキージ保持装置50は、図8に示すように、押付力付与部材170,押付力付与部材保持装置172および固定装置174を含む。押付力付与部材170は長手形状の板状を成し、ウレタンゴムにより作られている。押付力付与部材保持装置172は、図12に示すように、それぞれ長手形状を成す保持部材176および押さえ部材178を含む。保持部材176は板状を成し、図11(a)に示すように、その長手方向に平行に切欠180が形成されるとともに、押付力付与部材170が嵌合されている。押さえ部材178は、保持部材176と、押付力付与部材170の長手方向に平行な両縁部のうち、スキージ保持装置50のはんだ印刷時における移動方向において上流側の縁部であって、後縁部とに跨って下方から当てられ、固定手段の一種である複数のボルト182によって保持部材176に固定されている。それにより、押付力付与部材170は、その後縁部を保持部材176と押さえ部材178とによって挟まれ、保持されている。また、押付力付与部材170は、図14に示すように、スキージ保持装置50のはんだ印刷時移動方向において下流側の縁部であって、前縁部が保持部材176から前方へ突出させられている。
保持部材176には、図9に示すように、その上面に突設された複数のねじ部184が、前記揺動部材156の取付部164に嵌合されるとともにナット186が螺合され、揺動部材156に着脱可能に固定されている。この状態では、押付力付与部材170は、その長手方向が回動装置62の回動軸線に平行となり、スクリーン幅方向に平行に延びるとともに、その板面が、回動部材148を含む平面に対して直角となる。作業者がナット186を回転操作することにより、押付力付与部材保持装置172を揺動部材156に取り付け、揺動部材156から取り外すことができる。また、作業者が工具を用いてボルト182(図11(a)参照)を回転操作することにより、押さえ部材182を保持部材176から外して押付力付与部材170を押付力付与部材保持装置172から外し、また、押付力付与部材170を保持部材176と押さえ部材178との間に挟んで保持させることができる。それにより、例えば、押付力付与部材170の交換を行うことができる。
保持部材176上には、その長手方向に平行な方向であって、スクリーン幅方向に平行な方向に隔たった両端部にそれぞれ、図6に示す位置決めピン190が設けられている。一対の位置決めピン190はそれぞれ、図11(a)に一方の位置決めピン190を示すように、保持部材176上に突設された取付台192の上部に設けられている。位置決めピン190は、押付力付与部材170から上方へ離れた箇所に、押付力付与部材170の板面に平行にかつ押付力付与部材170の長手方向に直角となり、押付力付与部材170より前方へ突出する状態で設けられている。これら位置決めピン190によって前記スキージ46が位置決めされるとともに、固定装置174によって押付力付与部材170に固定される。
スキージ46は、金属、例えば、ステンレススチール製の薄い長手形状の板状を成し、図7に示すように、その上縁部の長手方向に隔たった両端部にそれぞれ、長穴194が形成されている。これら長穴194は、スキージ46の高さ方向の中央より上の部分に、スキージ46を貫通して形成された貫通穴であり、前記2つの位置決めピン190はそれぞれ、長穴194に嵌入させられ、スキージ46を上下方向に位置決めしている。スキージ46は、位置決めピン190によって位置決めされた状態では、図6に示すように、長手方向がスクリーン幅方向に沿って延び、図11(a)に示すように、その下端部がちょうど押付力付与部材170と対向するとともに、下端縁が押付力付与部材170から下方へ突出した状態となる。
固定装置174は、図7に示すように、第1線材としての固定ワイヤ200,第2線材としての可動ワイヤ202,それぞれ第1線材保持部を構成する2つの固定ワイヤ保持部材204(図7には一方の固定ワイヤ保持部材204のみが図示されている),ワイヤ押付部材206および線材押付部材移動装置たるワイヤ押付部材移動装置208を含む。2つの固定ワイヤ保持部材204はそれぞれ、図7に一方を示すように、取付部材210と、取付部材210にボルト212によって固定される押さえ部材214とを含む。取付部材210は板材が屈曲させられて成り、互いに直交する2平面内にそれぞれ位置するアーム部216,218を備えている。一方のアーム部216の先端部には、図10(b)に示すように、下向きに開口する凹部219が形成されるとともに、板状の押さえ部材214が固定される。
固定ワイヤ200は、図10(b)に示すように、その一端部が凹部219に掛けられ、上下方向および前後方向において位置決めされるとともに、アーム部216と押さえ部材214との間に挿入され、ボルト212のねじ部に下方から掛けられる。その状態でボルト212が締め付けられ、押さえ部材214が取付部材210に固定される。それにより、固定ワイヤ200の一端部がアーム部216と押さえ部材214とによって挟持される。
2つの固定ワイヤ保持部材204の各取付部材210は、図12に示すように、アーム部218同士が連結部材としての連結板220によって連結されている。この連結板220は、前記揺動部材156の取付部164に雄ねじ222およびナット224によって着脱可能に固定されている。この状態では、2つの固定ワイヤ保持部材204はそれぞれ、図12に一方の固定ワイヤ保持部材204を示すように、取付部材210のアーム部216および押さえ部材214が押付力付与部材170より外側へ突出させられ、押付力付与部材170の側面と対向させられるとともに、押付力付与部材170より前方へ突出させられる。
したがって、2つの固定ワイヤ保持部材204により両端部を保持された固定ワイヤ200は、スキージ46の側縁から出外れた両端部をそれぞれ、固定ワイヤ保持部材204によって保持されることとなる。そして、固定ワイヤ200は、押付力付与部材170に対向し、押付力付与部材170に沿って延びる状態となる。それにより、固定ワイヤ200は、図7に示すように、位置決めピン190により位置決めされたスキージ46の前面226の下端部に沿って延びるとともに、スキージ46との間にスキージ46の厚さより大きい隙間δ(図14(b)参照)が設けられる。なお、固定ワイヤ200および可動ワイヤ202は、ステンレススチール製である。スキージ46の前面226は、はんだ印刷時におけるスキージ46の移動方向において下流側の面であり、スキージ46と対向する側の面であり、はんだに接触させられる面である。
2つの固定ワイヤ保持部材204はそれぞれ、連結板220の長手方向の両端部に、連結板220の長手方向に移動可能であって、スクリーン幅方向に平行な方向の位置を調節可能に固定されている。固定ワイヤ保持部材204の取付部材210のアーム部218には、図15に示すように、長穴228,229がスクリーン幅方向に平行となる状態で形成されている。そして、一方の長穴228を通ってボルト230が連結板220に螺合され、固定ワイヤ保持部材204が連結板220に固定される。また、他方の長穴229は、連結板220に立設されたピン232に、長手方向に相対移動可能に嵌合されている。
したがって、作業者がボルト230の螺合を緩め、固定ワイヤ保持部材204を連結板220に対してスクリーン幅方向に平行に、他方の固定ワイヤ保持部材204から離れる向きに移動させることにより、2つの固定ワイヤ保持部材204の間隔が広げられ、固定ワイヤ200に張力が加えられる。この際、固定ワイヤ保持部材204の移動は、ボルト230,ピン232と長穴228,229との嵌合により案内され、固定ワイヤ保持部材204が回転することなく、確実に他方の固定ワイヤ保持部材204から離れる向きに移動させられる。移動後、ボルト230が締められ、固定ワイヤ保持部材204が連結板220に固定される。ボルト230が固定装置を構成している。ボルト230は案内部としても機能し、別の案内部たるピン232および被案内部たる長穴228,229と共に案内装置を構成している。
なお、固定ワイヤ保持部材204を連結板220に固定するボルトを、頭部と、長穴228に、長穴228の長手方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、長穴228の深さより長い軸部と、軸部の先端に設けられた雄ねじ部とを備えたものとしてもよい。このボルトは、軸部が、長穴228と、連結板220を厚さ方向に貫通して設けられた貫通孔の一部とに跨って嵌合され、固定ワイヤ保持部材204の移動を案内する。また、ねじ部が連結板220の裏面に設けられたナットに螺合され、固定ワイヤ保持部材204および連結板220が、ボルトの頭部とナットとによって挟まれ、固定ワイヤ保持部材204が連結板220に固定される。
この固定ワイヤ保持部材204の連結板220に対する移動は、連結板220にスクリーン幅方向に平行な姿勢で螺合されたアジャストボルト234(図15参照)を作業者が操作することにより行われる。連結板220は、雄ねじ222およびナット224によって揺動部材156に着脱可能に取り付けられている。そのため、本スクリーン印刷機においては、作業者がナット224を緩め、2つの固定ワイヤ保持部材204が取り付けられた連結板220を揺動部材156から外し、スクリーン印刷機外においてアジャストボルト234を操作して張力の付与を行う。作業者は、アジャストボルト234に螺合されたロックナット236を緩め、アジャストボルト234を回転させ、図15に示すように、取付部材210のアーム部218に設けられた立ち上がり部238を押して、固定ワイヤ保持部材204を移動させる。アジャストボルト234が張力付与装置を構成している。張力付与後、連結板220を揺動部材156に取り付ける。動力によりアジャストボルト234を回転させる回転駆動装置を設けてもよい。さらに回転駆動装置を制御する制御装置を設け、張力が自動的に加えられるとともに、固定ワイヤが揺動部材156に取り付けられた状態において張力が自動的に調整されるようにしてもよい。なお、図12には、アジャストボルト234の図示は省略されている。
また、固定ワイヤ200は、その端部を固定ワイヤ保持部材204の取付部材210および押さえ部材214によって挟まれて保持されているため、固定ワイヤ200が汚れた場合には、作業者はボルト212の螺合を緩め、固定ワイヤ200を固定ワイヤ保持部材204から外して掃除することができる。固定ワイヤ200の掃除もスクリーン印刷機外で行われ、清掃後、固定ワイヤ200の両端部が2つの固定ワイヤ保持部材204により保持され、張力が調整される。
前記ワイヤ押付部材206は、図7に示すように、それぞれ第2線材保持部を構成する2つの可動ワイヤ保持部材244,それら可動ワイヤ保持部材244を連結する連結部材たる連結板246および2つの作用部248(図11参照)を含む。可動ワイヤ保持部材244は、図11に示すように、前記固定ワイヤ保持部材204と同様に、取付部材250と、取付部材250にボルト252によって固定される押さえ部材254とを含む。取付部材250の2つのアーム部256,258は、図7に示すように、互いに直角に屈曲させられ、一方のアーム部256の下端部には、図11(b)に示すように凹部260が設けられている。可動ワイヤ202の端部は、凹部260に掛けられ、押さえ部材254とアーム部256との間に挿入されるとともに、ボルト252のねじ部に下方から掛けられ、ボルト252の締付けにより押さえ部材254とアーム部256とによって挟持される。アーム部256にはまた、凹部260より下側の部分に下方ほど前方へ向かう向きに傾斜させられ、スキージ46の前面226に対して傾斜させられた傾斜作用面262が設けられている。アーム部256の傾斜作用面262が設けられた部分が作用部248を構成している。可動ワイヤ保持部材244と作用部248とが一体に設けられているのである。
2つの可動ワイヤ保持部材244は、図7に示すように、取付部材250の他方のアーム部258同士が連結板246によって連結されている。2つの可動ワイヤ保持部材244は、各取付部材250のアーム部256および押さえ部材254がそれぞれ、スキージ46と固定ワイヤ保持部材204との間に位置させられている。アーム部256および押さえ部材254はまた、図10(a)に示すように、固定ワイヤ保持部材204のアーム部216および押さえ部材214よりやや上側に位置させられるとともに、図11(a)に示すように、押付力付与部材170より前方へ突出させられている。そのため、両端部を可動ワイヤ保持部材244により保持された可動ワイヤ202は、図13に示すように、スキージ46の側縁から側方へ出外れた両端部をそれぞれ、可動ワイヤ保持部材244により保持され、図11(a)に示すように、固定ワイヤ200より上側の位置において押付力付与部材170と対向し、固定ワイヤ200および可動ワイヤ202は互いにスキージ46の高さ方向に隔たって設けられている。可動ワイヤ202はまた、図7に示すように、スキージ46の前面226の下端部に沿って延び、押付力付与部材170との間にスキージ46の下端部を挟み、固定する。
また、2つの可動ワイヤ保持部材244と一体に設けられた2つの作用部248もそれぞれ、図13に示すように、スキージ46と固定ワイヤ保持部材204との間に位置する。そのため、2つの作用部248の各傾斜作用面262はそれぞれ、固定ワイヤ200の、2つの固定ワイヤ保持部材204よりスキージ46に近い部分に接触する。これら傾斜作用面262はまた、図11(b)に示すように、固定ワイヤ200にその上側から接触し、斜面の作用により固定ワイヤ200をスキージ46の前面226に押し付け、スキージ46を押付力付与部材170に向かって押し付け、固定させる。作用部248が線材押付部を構成している。
可動ワイヤ保持部材244は、図6に示すように、固定ワイヤ保持部材204と同様に、アーム部258に設けられた長穴268を通って連結板246にボルト270が螺合されることにより、スクリーン幅方向に平行な方向の位置調節可能に連結板246に固定され。可動ワイヤ保持部材244はまた、アーム部258に設けられた別の長穴271にピン274が嵌合され、その連結板246に対する移動が案内される。そして、図示は省略するが、連結板246に設けられたアジャストボルトを作業者が操作し、アーム部258の立ち上がり部272を押して可動ワイヤ保持部材244を連結板246に対して移動させることにより、2つの可動ワイヤ保持部材244の間隔が広げられ、可動ワイヤ202に張力が加えられる。
前記ワイヤ押付部材移動装置208は、図12に示す流体圧アクチュエータの一種であるロータリアクチュエータ280を駆動源とする。ロータリアクチュエータ280は、前記ロータリアクチュエータ132と同様に構成され、前記揺動部材156に取り付けられている。ロータリアクチュエータ280の回動軸282は、図6に示すように、スクリーン幅方向に平行に設けられ、その両端部はそれぞれ、揺動部材156の側壁部160,162から外方へ突出させられるとともに、アーム部284の一端部が取り付けられている。これらアーム部284の各他端部である自由端部にはそれぞれ、図12に一方のアーム部284を示すように、回転係合部材としてのローラ286が、回動軸282の軸線と平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられている。ローラ286は、前記2つの可動ワイヤ保持部材244を連結する連結板246と、連結板246に固定された可動部材たるスライド288とにより構成される移動体289に係合させられている。
スライド288には、図12に示すように、雄ねじ296が突設され、連結板246が嵌合されるとともに、ナット298が螺合されることにより、連結板246がスライド288に着脱可能に固定され、移動体289が形成されている。移動体289には、連結板246とスライド288との間に溝290が、回動軸282の回動軸線と直角な平面内に位置する状態で形成されており、ローラ286は溝290内に、回転可能かつ溝290の長手方向に相対移動可能に嵌合されている。
スライド288は、図12に示すように、前記取付部164上に立設された案内部材としての1対のガイドバー294に摺動可能に嵌合されている。したがって、ロータリアクチュエータ280によって回動軸282が回動させられ、一対のアーム部284が回動させられれば、移動体289は、ローラ286との係合により、ガイドバー294によって案内されつつ移動させられる。それにより、連結板246によって連結された2つの可動ワイヤ保持部材244を含むワイヤ押付部材206が昇降させられ、可動ワイヤ202が押付力付与部材170に接近,離間させられ、昇降させられる。
ガイドバー294は、図14に示すように、押付力付与部材170の板面に直角でスクリーン幅方向に延びる平面であって、スキージ保持装置50に保持された状態のスキージ46の前面226に平行な平面に対して、下方ほど後方へ向かう向きに適宜の角度、本装置では5度、傾斜して設けられている。それにより、移動体289の昇降に伴ってワイヤ押付部材206は、スキージ46の前面226に対して傾斜した方向へ移動させられ、下方へ移動するにつれてスキージ46の前面226に接近させられる。そして、可動ワイヤ保持部材244に保持された可動ワイヤ220とスキージ46とが為す楔の効果により、スキージ46が可動ワイヤ220によって押付力付与部材170に強く押し付けられる。
ワイヤ押付部材206の移動により2つの可動ワイヤ保持部材244が上記傾斜方向へ移動させられ、可動ワイヤ202は、図14(a)に示す接触位置ないし固定位置と、図14(b)に示す離間位置ないし解放位置とに移動させられる。接触位置ないし固定位置は、可動ワイヤ202がスキージ46の前面226に接触し、スキージ46の下端部を押付力付与部材170に押し付け、固定する位置である。離間位置ないし解放位置は、可動ワイヤ202がスキージ46の前面226から離れ、2つの位置決めピン190との間にスキージ46を挿入することのできる隙間が得られる位置である。
本可動ワイヤ保持部材244は、移動体289が下降端へ到達する前に可動ワイヤ202がスキージ46に接触した状態となるように設けられている。そのため、その状態からさらに移動体289が下降させられるとき、可動ワイヤ202は、スキージ46の前面226に対して傾斜した方向に対して前側へ外れ、スキージ46の前面226に沿って滑りつつ下降し、固定位置に至る。この可動ワイヤ202の下降は可動ワイヤ202およびスキージ46の弾性変形により許容され、可動ワイヤ202とスキージ46とが為す楔の効果が確実に得られ、スキージ46が可動ワイヤ202によって押圧力付与部材170に向かって押圧され、押付力付与部材170に強固に押し付けられて固定される。
また、ワイヤ押付部材206の移動により作用部248が移動させられ、図13に示すように、固定ワイヤ200の固定ワイヤ保持部材204によって保持された部分とスキージ46との間の部分に接触する。作用部248は傾斜作用面262において固定ワイヤ200に接触し、図14(a)に示す接触位置ないし押付位置と、図14(b)に示す離間位置ないし解放位置とに移動させられる。接触位置ないし押付位置は、傾斜作用面262の斜面の作用により、固定ワイヤ200をスキージ46の前面226に押し付ける位置であり、離間位置ないし解放位置は、傾斜作用面262が固定ワイヤ200から離れ、固定ワイヤ200のスキージ46への押付けが解除されて、押付力付与部材170との間に隙間δが得られる位置である。2つの作用部248による固定ワイヤ200のスキージ46への押付けにより、張力が加えられている固定ワイヤ200の2つの作用部248によって押される部分の間の部分全体がスキージ46の前面226に押し付けられ、スキージ46の下端部を押付力付与部材170に向かって押圧し、スキージ46を押圧力付与部材170に固定する。傾斜作用面262は、前記移動体289が下降端位置へ到達する前に固定ワイヤ200に接触し、スキージ46側へ押してスキージ46の前面226に接触させ、移動体289が下降端位置へ到達した状態では、固定ワイヤ200を弾性的にスキージ46に押し付けた状態となるように設けられている。本ワイヤ押付部材206では、移動体289が下降端位置へ到達した状態における作用部248の位置を接触位置ないし押付位置であって、固定位置とする。
なお、可動ワイヤ202の張力の付与および清掃は、固定ワイヤ200と同様に、スクリーン印刷機において行われる。作業者はナット298の螺合を緩め、連結板246を2つのワイヤ押付部材206ごと、スライド288から外し、ボルト252を緩めて押さえ部材254と取付部材250との固定を解き、可動ワイヤ202を外して清掃する。また、清掃後、可動ワイヤ202を可動ワイヤ保持部材244に保持させ、アジャストボルトを操作して可動ワイヤ保持部材244を連結板246に対して移動させ、可動ワイヤ202に張力を付与する。
前記昇降部材90には、図6に示すように、掻寄せ板保持装置300が設けられ、2つの掻寄せ板302が保持されている。掻寄せ板保持装置300は、図16に示すように、昇降部材90に対して、スクリーン30に平行な平面である水平面内であって、印刷方向に平行な方向に移動可能に保持された第1可動部材としてのスライド304を2つ含む(図16には一方のスライド304のみが図示されている)。2つのスライド304はそれぞれ板状を成し、印刷方向に平行に延びる長穴306が形成され、図5に示すように、昇降部材90の支持板94のスクリーン幅方向に隔たった両端部上にそれぞれ載置されている。スライド304は、ボルト308が長穴306を通って支持板94に螺合されることにより、昇降部材90に固定される。スライド304はまた、ボルト308を緩めた状態で昇降部材90に対して移動させられ、印刷方向の位置を調節することができる。スライド304の移動は、昇降部材90上に設けられた案内部たる一対のガイドレール309により案内される。昇降部材90が掻寄せ板保持装置300の本体を構成して、スキージ保持装置50,52を保持し、長穴306およびボルト308が第1固定装置を構成し、1対のガイドレール309が案内装置を構成している。なお、図12には掻寄せ板302の図示は省略されている。
スライド304には、図10(a)に示すように、円形の横断面形状を有するガイドバー310がスクリーン30に直角な方向に延びる状態で突設されるとともに、ガイドバー310に、第2可動部材としてのアーム312が、ガイドバー310の軸方向に移動可能かつ回動可能に嵌合されている。アーム312は、図10(a)に示すように、ガイドバー310に嵌合される嵌合部314と、嵌合部314から下方へ延び出させられた保持部316とを備えている。嵌合部314にはボス部318が設けられ、嵌合部314と共にガイドバー310に嵌合されている。ボス部318には、図16に示すように、アーム312の回動軸線と直角に形成された雌ねじ穴320にセットスクリュ322が螺合され、その先端部がガイドバー310に係合させられ、アーム312がガイドバー310に固定されている。セットスクリュ322が第2固定装置を構成している。
アーム312の保持部316の下端部に、図10(a)に示すように、掻寄せ板302がねじ324(図6参照)によって着脱可能に固定されている。アーム312は掻寄せ板保持部材でもある。2つの掻寄せ板302はそれぞれ、弾性材料であるゴム状弾性を示す物質、例えば、シリコンゴムにより作られ、図10(a)に示すように、スキージ保持装置50に保持されたスキージ46の両側部の前面226に接触または近接する傾斜縁328と、スクリーン30の上面に接触する下縁330とを備えている。掻寄せ板302は、アーム312を回動させることにより、スクリーン30と直交する軸線まわりに回動させられる。掻寄せ板302はまた、スライド304を昇降部材90に対して移動させることにより、印刷方向に移動させられる。掻寄せ板302はさらに、アーム312をガイドバー310に対して軸方向に移動させることにより、スクリーン30に直角な方向に移動させられ、昇降させられる。ガイドバー310およびボス部318が掻寄せ板302の昇降を案内する案内装置を構成している。
本掻寄せ板保持装置300では、アーム312の回動,移動およびスライド304の移動により、傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触または近接し、下縁330がスクリーン30の上面に接触する状態が得られる。傾斜縁328とスキージ46の前面226との間の隙間は、0mm以上、5mm以下の範囲から選定されることが望ましく、0mm以上、3mm以下の範囲、0mm以上、1mm以下の範囲から選定されることがさらに望ましく、本スクリーン印刷機においては0mm以上、1mm以下の範囲の大きさに設定されている。「接触」、すなわち隙間が0mmとは、傾斜縁328とスキージ46の前面226との間に隙間がなく、両者が丁度接触し、両者のいずれも弾性変形しない状態である。換言すれば、傾斜縁328とスキージ46の前面226とが接触しているが、スキージ46のスクリーン30への押付力の制御に悪影響を与えるほどの弾性変形はしない状態なのである。また、「近接」とは、傾斜縁328とスキージ46の前面226との間に、印刷剤であるはんだの通過を許容せず、かつ、傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触しない大きさの隙間がある状態である。
また、下縁330とスクリーン30の上面との間については隙間をなくし、はんだが掻寄せ板302とスクリーン30との隙間を通って掻寄せ板302の外側へ回り込むことがないようにすることが必要である。そのため、掻寄せ板302はスクリーン30に丁度接触させられ、あるいは下縁330の弾性変形によりスクリーン30に押し付けられ、掻寄せ板302は下縁330とスクリーン30との間の隙間が0mm以下となるようにされる。すなわち、下縁330とスクリーン30の上面との間の隙間は、−5mm以上、0mm以下の範囲から選定されることが望ましく、−3mm以上、0mm以下の範囲、−1mm以上、0mm以下の範囲から選定されることがさらに望ましい。本スクリーン印刷機では、隙間は−1mm以上、0mm以下の範囲の大きさに設定され、弾性変形量を抑えつつ、下縁330がスクリーン30に押し付けられる。
ただし、掻寄せ板302がスクリーン30に加える力は可及的に小さいことが望ましく、かつ、スクリーン30との間の摩擦力あるいははんだの圧力により掻寄せ板302が撓んではんだの通過を許容しないようにすることが必要である。そこで、本実施形態においては、掻寄せ板302がスクリーン30に線接触に近い状態で接触するようにされている。すなわち、掻寄せ板302は、底面、すなわちスクリーン30に対向する面のうち、掻寄せ板302の内側面、すなわちはんだを掻き寄せる面の側の部分のみがスクリーン30に接触し、内側面側から外側面側に向かうに従ってスクリーン30から離れる向きに底面が傾斜させられているのである。
掻寄せ板はウレタンゴム製とされてもよい。
アーム312は、図5に示すように、掻寄せ板302が、スクリーン30に直角な方向から視た状態において、印刷方向に対して傾斜し、スキージ保持装置50の印刷時の移動方向(図5においては下方)において下流側ほどスクリーン30の外方へ向かう向きに傾斜した姿勢となる回動位置に位置する状態でガイドバー310に固定されている。この傾斜角度は、アーム312を回動させ、掻寄せ板302を回動させることにより変えることができる。また、アーム312は、図16に示すように、その回動軸線が、掻寄せ板302の先端(傾斜縁328と下縁330とが交差する部分)と一致した状態となるように設けられている。そのため、掻寄せ板302を回動させるとき、その先端の位置は変わらず、2つの掻寄せ板302の先端間の距離は変わらない。
前記制御装置20は、図1に示すように、印刷制御コンピュータ350を主体として構成され、基板搬送装置12等、各種装置の駆動源や電磁弁等を制御する。印刷制御コンピュータ350には操作装置352が接続され、作業者がワイヤ押付部材移動装置208を操作することができるようにされている。印刷制御コンピュータ350にはまた、表示装置354が接続され、種々の情報等が表示されるようにされている。さらに、印刷制御コンピュータ350はホストコンピュータ360に接続され、印刷の実行に必要なデータ等が供給される。
以上のように構成されたスクリーン印刷機において、はんだの印刷時には、回路基板10が基板搬送装置12によりスクリーン印刷機に搬入され、基板保持装置18によって保持される。そして、基板保持装置18の上昇によりスクリーン30に接触し、あるいは接触可能な状態とされる。回路基板10へのはんだの印刷は、スキージ保持装置50,52の一方であって、はんだ印刷時における移動方向において上流側に位置するスキージ保持装置により保持されたスキージによって行われ、2つのスキージ46,48が交互にはんだを回路基板10に印刷する。
スクリーン印刷機においてはんだの印刷が行われない状態では、スキージ保持装置50,52は、図3に示すように、スクリーン30に対する接近,離間方向である昇降方向において上昇端位置に位置させられ、回動方向においては退避位置に位置させられている。はんだ印刷時には、スキージ保持装置50,52は、スキージ昇降装置58,60によって予め設定された下降位置へ下降させられる。昇降部材90の下降により、スキージ保持装置50,52がそれぞれ回動装置62と共に下降させられ、下降位置において回動装置62によって回動させられ、スキージ46,48がスクリーン30に、前傾した姿勢、すなわち上方ほど前方へ向かう向きに傾斜した姿勢で接触させられる。複数枚の回路基板10について連続して行われるはんだの印刷作業中は、スキージ保持装置50,52は下降位置へ下降させられたままの状態とされ、そのスキージ保持装置50,52の回動により、スキージ46,48がスクリーン30に接触,離間させられる。
スキージ46,48はスクリーン30に予め設定されたスキージ角で接触させられる。スキージ角θは、図17にスキージ46について示すように、スキージ保持装置50の回動角度によって変えられるのであるが、スキージ角θの大きさによって、回動軸線とスキージ46の先端とのスクリーン30に直角な方向の距離Lが変わる。この距離Lはスキージ角θが大きいほど大きく、スキージ角がθ1である場合の距離L1より、θ1より大きいθ2である場合の距離L2の方が大きい。換言すれば、回動装置62の上下方向の位置が決まれば、スキージ角θが決まるのであり、スキージ46の下端がスクリーン30に接触した状態における実スキージ角が、スキージ角の目標値である目標スキージ角と等しくなる場合の回動装置62の下降位置であって、昇降部材90の下降位置は演算によって得ることができる。はんだは、スキージ角が大きいほど、貫通孔32への充填量が少なくなり、はんだの種類および回路基板10の種類によってスキージ角が決められる。そのため、複数種類の目標スキージ角についてそれぞれ昇降部材90の下降位置が演算され、はんだの種類および回路基板10の種類と対応付けられて(本実施形態においてはテーブルの形態で)、ホストコンピュータ360のメモリに記憶させられている。
はんだの印刷時には、はんだが印刷される回路基板10の種類およびはんだの種類に基づいて、昇降部材90の下降位置がホストコンピュータ360から印刷制御コンピュータ350に供給され、入力される。この下降位置に従ってスキージ昇降装置58,60が制御され、昇降部材90が目標スキージ角が得られる位置へ下降させられ、スキージ保持装置50,52および回動装置62が下降させられる。スキージ保持装置50,52と共に、掻寄せ板302も下降させられる。そして、昇降部材90が下降位置へ下降させられた状態では、掻寄せ板302は、傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触あるいは近接する位置に位置させられ、また、下縁330がスクリーン30に丁度接触させられ、あるいは押し付けられる。
そして、例えば、スキージ46によるはんだの印刷時には、スキージ保持装置50が回動装置62によって回動させられる。ロータリアクチュエータ132の一方のエア室に圧縮エアが供給され、他方のエア室が大気に開放され、例えば、図18(a)に示すように、スキージ46の下端がスクリーン30に接触させられる。スキージ保持装置50は実スキージ角が目標スキージ角と等しくなる位置へ下降させられているため、回動によりスクリーン30に接触させられたスキージ46は、目標スキージ角でスクリーン30に接触させられる。
スキージ保持装置50の回動速度は、減速させられてスキージ46がスクリーン30に接触するように制御される。スキージ保持装置50の回動開始からの経過時間が計測され、設定時間の経過後、比例電磁流量調整弁142への供給電流の制御により、ロータリアクチュエータ132のエア室からのエアの排出が制御され、回動速度が規制される。設定時間は目標スキージ角に応じて設定され、スキージ保持装置50の回動開始後、スキージ46がスクリーン30に接触する前に減速が開始される時間に設定される。
スキージ46は、図11に示すように、その下端部が押付力付与部材170に固定されており、スキージ保持装置50が回動装置62によって回動させられることにより、押付力付与部材170はスキージ46の下端部を背面から押し、スキージ46の下端をスクリーン30に押し付ける。スキージ46の下端部は、その高さ方向における中央部より下の部分である。そのため、スキージ46は高さ方向において撓むことがなく、スクリーン30に押し付けられ、スキージ46が目標スキージ角θでスクリーン30に押し付けられた状態に保たれるとともに、スクリーン30上に載せられたはんだを掻き取りつつ移動させるのに要する必要最小限の押付力でスクリーン30に押し付けられる。押付力付与部材170はウレタンゴムによって作られており、その弾性変形により、スキージ46の撓みが許容される。ここにおいて「撓みが許容される」とは、従来のスクリーン印刷機におけるように、保持部材に固定された上端部に対して他の部分が撓むことが許容される(高さ方向において撓むことが許容される)という意味ではなく、スクリーン30の僅かな凹凸に追従し得るようにするために、スキージ46が長手方向において撓むことが許容されるという意味であり、かつ、撓みの量も従来に比較してごく小さくてよい。
スキージ46をスクリーン30に押し付ける押付力は予め設定され、ロータリアクチュエータ132のエア室に供給される圧縮エアの圧力が、設定された押付力が得られる圧力に、電磁圧力調整弁140により調整される。それにより、スキージ46の下端をスクリーン30に押し付ける向きの回転トルクが制御され、スキージ46が押付力付与部材170により、設定押付力でスクリーン30に押し付けられる。ロータリアクチュエータ132のエア室には圧縮エアが供給される状態に保たれ、スキージ46がスクリーン30に設定押付力で押し付けられた状態に保たれる。また、掻寄せ板302の傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触させられ、あるいは近接させられる。
スキージ保持装置50は、ロードセル130を介して昇降部材90に取り付けられており、スキージ46がスクリーン30に押し付けられるとき、ロードセル130に上向きの負荷が加えられる。この負荷は、押付力付与部材170がスキージ46をスクリーン30に押し付ける押付力と対応しており、印刷制御コンピュータ350において、ロードセル130により検出される負荷が、設定押付力に対応して設定された負荷と比較され、押付力が不足しているのであれば、電磁圧力調整弁140による調整圧が変更され、ロータリアクチュエータ132に供給されるエアの圧力が増大させられる。また、ロードセル130に加えられる負荷が、スキージ46のスクリーン30に対する、スクリーン30に直角な方向の押付力に換算されて表示装置354に表示され、作業者に押付力がわかる。この直角な方向の押付力と共に、あるいはそれに替えて、押付力付与部材170がスキージ46をスクリーン30に押し付ける押付力(スキージ46のスクリーン30に対する、スキージ46に直角な方向の押付力)が算出されて表示装置354に表示されてもよい。
掻寄せ板302は、昇降部材90が設定された下降位置へ下降させられた状態では、スクリーン30に丁度接触させられ、あるいは下縁330の弾性変形によりスクリーン30に押し付けられる。しかし、掻寄せ板302は、昇降部材90の支持板94上に設けられたアーム312に取り付けられ、ロードセル130を介することなく昇降部材90に取り付けられているため、掻寄せ板302のスクリーン30への接触,押付けによりロードセル130に負荷が加えられることはない。スキージ46がスクリーン30に押し付けられていないにもかかわらず、誤って押付力が検出されることがないのである。また、掻寄せ板302はシリコンゴム製であり、スクリーン30を損傷することがない。
このようにスキージ46がスクリーン30に押し付けられた状態でスキージ保持装置50がスキージ移動装置66により移動させられ、スキージ46がスクリーン30上に載せられたはんだをスクリーン30に沿って移動させつつ、貫通孔32に押し込み、回路基板10に塗布する。2つの掻寄せ板302は印刷方向に対して傾斜させられ、スクリーン30に接触(丁度の接触および押付けによる接触を含む)させられているため、その傾斜の作用により、移動時にスキージ46から横へはみ出したはんだをスキージ46側へ戻し、はんだは再びスキージ46により移動させられ、貫通孔32に押し込まれる。また、回路基板10に傾きがあれば、揺動部材156の揺動によりスキージ46が印刷方向に平行な軸線まわりに回動させられて回路基板10に沿いつつ移動し、はんだを印刷することができる。
上記のようにスキージ46がはんだをスクリーン30に沿って移動させる際、はんだ内の圧力が高まるが、その圧力はスキージ46にほぼ直角の方向に作用すると考えられる。この圧力に抗してスキージ46をスクリーン30に接触し続けさせるためには、スキージ46の前面226の上記圧力が作用する部分の面積と上記圧力との積以上の力を、スキージに直角な方向に加えることが必要である。
本実施形態のスクリーン印刷機においては、前述のように、スキージ保持装置50を回動装置62によって回動させれば、スキージ46を回動によってスクリーン30に接触,離間させるとともに、スキージ46の前面226に直角あるいはそれに近い角度の方向の力をスキージ46に加えることができ、その力は印刷剤の圧力に抗してスキージをスクリーンに接触させ続けるために有効に作用する。そして、図19に示すように、スキージ角θが60度であり、かつ、単純化のために回動装置62によるスキージ46の回動軸線O1がスキージ46の前面226を含む平面P上に存在すると仮定すれば、回動装置62によってスキージ46の下端がスクリーン30に押し付けられる力F1の1/2の大きさである力F2がスクリーン30に直角な方向に作用するのみである。
それに対し、前記特許文献1に記載されている従来のスクリーン印刷機においては、スキージ保持装置が接触荷重調整用エアシリンダによって下降させられ、図20に示すように、スキージ46にスクリーン30に直角な方向の押付力F3が加えられ、その押付力F3の、スキージ46に直角な方向の成分F4が、上記印刷剤の圧力に抗してスキージ46をスクリーン30に接触させ続けるために有効な成分となる。したがって、例えば、スキージ角が60度の場合には、スクリーン30に直角な方向の押付力F3の1/2が有効な成分F4であることになる。
したがって、スキージ46に直角な方向の力F1,F4を同じにすれば、本実施形態のスクリーン印刷機においては、従来のものに比較して、スクリーン30に直角な方向に作用する力が1/4で済むことになり、スクリーン30や被印刷材たる回路基板10を損傷させるおそれを著しく小さくすることができる。
ただし、上記説明は、単純化のために回動装置62によるスキージ46の回動軸線O1がスキージ46の前面226を含む平面P上に存在すると仮定した場合の説明であり、実際には、本実施形態において回動軸線O2が図19に示すようにスキージ46の前面226を含む平面Pより後方に位置しており、また、逆に、図19における回動軸線O3のように、スキージ46の前面226を含む平面Pより前方に位置させることも可能である。しかし、いずれの場合にも、図20に示す従来のものに比較すれば、スクリーン30に直角な方向の押付力を小さく抑えつつ、スキージ46に直角な方向において必要な力を確保することができる。
前述のように印刷が行われ、一方向の印刷が終われば、スキージ保持装置50が回動させられて、スキージ46がスクリーン30から離間させられ、退避位置へ退避させられる。この際、スキージ46は、はんだからも離間させられる。そのため、スキージ保持装置50は、スキージ46がはんだから離間するまでの間、規制された低い速度で回動させられ、はんだがスキージ46に付いてきて、スクリーン30上に載せられてロール状を成すはんだロールから引き出されないようにされる。そして、スキージ46のはんだからの離間後、スキージ保持装置50は高速で退避位置へ回動させられる。スキージ保持装置50の回動速度は、比例電磁流量調整弁142により、ロータリアクチュエータ132のエア室からのエアの排出が制御されることにより規制される。また、スキージ保持装置50の回動開始からの経過時間が計測され、設定時間の経過により、スキージ46がはんだから離間したと判定され、スキージ保持装置50の回動速度が大きくされて退避位置へ回動させられる。スキージ保持装置50の退避位置への到達も、時間の計測により検出されるようにすることも可能であるが、本実施形態においては、図示を省略するストッパによって、ロータリアクチュエータ132の回動限度が規定されることにより、スキージ保持装置50が退避位置に停止させられる。このスキージ保持装置50の停止は、例えば、スキージ保持装置50のストッパへの当接を検出するセンサを設けることにより検出される。スキージ保持装置50の停止後、電磁方向切換弁138が保持状態に切り換えられることにより、スキージ保持装置50が退避位置に保たれる。これら回動速度の制御は印刷制御コンピュータ350によって行われる。なお、昇降部材90は上昇させられず、掻寄せ板302はスクリーン30に接触したままである。そのため、対応するスキージがはんだの印刷を行わない掻寄せ板302は、他方のスキージによるはんだの印刷時にもスクリーン30に接触したままの状態で移動させられるが、掻寄せを行わないのみであり、支障はない。はんだは、印刷を行うスキージおよびそのスキージについて設けられた1対の掻寄せ板302の間にあって、それらからはみ出すことなく、移動させられて回路基板10に印刷される。
はんだの印刷が終了した回路基板10は、基板保持装置18の下降によりスクリーン30から離間させられ、基板保持装置18による保持を解除されるとともに、基板搬送装置12により搬出される。そして、次にはんだが印刷される回路基板10がスクリーン印刷機に搬入され、他方のスキージ保持装置52が保持するスキージ48により、はんだが印刷される。このスキージ48もスキージ46と同様に、昇降部材90の下降後、スキージ保持装置52の回動により、目標スキージ角に等しい角度、傾斜させられるとともに、設定押付力でスクリーン30に押し付けられる。そして、スキージ保持装置52がスキージ移動装置66により、逆向きに移動させられ、はんだを移動させ、貫通孔32を通して回路基板10にはんだを印刷する。
スキージ46はワイヤ200,202によって押付力付与部材170に押し付けられて固定されており、押付力付与部材170がスキージ46の背面に固着されていないため、ワイヤ200,202による固定を解除して取り外すことができ、別のスキージと交換することができる。スキージ46の取外し時には、作業者は、操作装置352によってワイヤ押付部材移動装置208の作動を指示し、図14(b)に示すように、移動体289を上昇させ、ワイヤ押付部材206を上昇させる。それにより、2つの可動ワイヤ保持部材244および2つの作用部248がそれぞれ解放位置へ移動させられ、可動ワイヤ202および固定ワイヤ200によるスキージ46の固定が解除される。この際、可動ワイヤ202は、上昇に伴ってスキージ46の前面226に付着したはんだをスキージ46からそぎ落とす。
可動ワイヤ保持部材244および作用部248が解放位置へ上昇させられた状態では、可動ワイヤ202は2つの位置決めピン190より前方に位置し、それら位置決めピン190との間にスキージ46の厚さよりやや大きい隙間が得られる。また、傾斜作用面262が固定ワイヤ200から離れ、固定ワイヤ200によるスキージ46の押付力付与部材170への押付けが解除される。それにより、固定ワイヤ200がスキージ46から離れ、固定ワイヤ200と押付力付与部材170の前面226との間に隙間δが得られる。そのため、作業者は、図14(b)に一点鎖線で示すように、スキージ46を位置決めピン190から外すとともに、下端部を固定ワイヤ200と押付力付与部材170との間から上方へ抜け出させ、さらに二点鎖線で示すように、上方へ持ち上げて外す。この際、固定ワイヤ200は、スキージ46の前面226の下端部に付着したはんだをそぎ落とす。
スキージ46を押付力付与部材170に固定する場合には、作業者はスキージ46を可動ワイヤ202と位置決めピン190との間に挿入し、下端部を押付力付与部材170と固定ワイヤ200との間に挿入する。また、2つの長穴194をそれぞれ位置決めピン190に嵌合させる。その状態で、作業者はワイヤ押付部材移動装置208を作動させ、移動体289を下降させる。移動体289が下降させられるに従って、ワイヤ押付部材206はスキージ46の前面226に接近させられ、図14(a)に示すように、可動ワイヤ202がスキージ46の前面226に接触してスキージ46を押付力付与部材170に押し付ける。可動ワイヤ02は、移動体289が下降端位置へ到達する前にスキージ46に接触し、スキージ46を押付力付与部材170に押し付ける。また、傾斜作用面262が固定ワイヤ200に係合し、斜面の作用によりスキージ46の前面226に押し付け、固定ワイヤ200および可動ワイヤ202によりスキージ46が押付力付与部材170に固定される。
はんだが印刷される回路基板10の種類が変わり、スキージ角が変えられる場合には、そのスキージ角の変更に応じて掻寄せ板302の位置が調節される。傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触または近接し、下縁330がスクリーン30に接触(丁度の接触および押付けによる接触を含む)する状態となる位置に調節されるのである。図21(a)に示すように、掻寄せ板302の傾斜縁328と下縁330とが成す角度βは一定であり、掻寄せ板302が昇降部材90に固定して設けられるのであれば、スキージ角の変更に対応することができず、傾斜縁328がスキージ46の前面226から大きく離れてしまい、あるいはスキージ46に当接してスキージ角の変更を妨げる。それに対し、本掻寄せ板302は昇降部材90にスクリーン30に直角な軸線まわりに回動可能に設けられている。そのため、図21(b)に示すように、異なる大きさのスキージ角θに対して、掻寄せ板302を回転させ、印刷方向(図21(b)においては左右方向)に対する傾斜角度αを変えることにより、傾斜縁328をスキージ46の前面226に沿った状態とすることができる。傾斜角度αの変更により、傾斜縁328を含み、スクリーン30との交線がスクリーン幅方向に平行となる平面の、スクリーン30に対する傾斜角度が変わり、スキージ角θと等しくなる状態が得られるからである。
さらに、スキージ角θの大きさによって、図22に示すように、スキージ46の下端の昇降部材90に対するスクリーン30に直角な方向の位置が変わり、スキージ角θが小さいほど、距離Lrが短くなる。また、スキージ46の下端の昇降部材90に対するスクリーン30に平行な方向の位置も変わり、スキージ角θが小さいほど、距離Lpが長くなる。そのため、スキージ角θに応じて掻寄せ板302のスクリーン30に直角な方向の位置が調節され、図18(a),(b)に示すように、スキージ46がスクリーン30に接触させられた状態で、掻寄せ板302がスクリーン30に丁度接触させられ、あるいは下縁330の弾性変形によりスクリーン30に押し付けられるようにされる。また、掻寄せ板302のスクリーン30に平行な方向の位置も調節され、傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触または近接する状態を保つようにされる。
これら掻寄せ板302の印刷方向に対する傾斜角度,スクリーン30に直角な方向および平行な方向の位置の調節は作業者により行われる。調節時には、作業者は、セットスクリュ322を緩め、アーム312をガイドバー310のまわりに回動させ、傾斜縁328がスキージ46の前面226に沿った状態となるようにする。また、アーム312をガイドバー310に沿って回転軸線に平行な方向に移動させ、掻寄せ板302を昇降させて下縁330がスクリーン30に接触(丁度の接触および押付けによる接触を含む)した状態となるようにする。そして、掻寄せ板302の回転および移動後、セットスクリュ322を締め付けてアーム312をガイドバー310に固定する。また、作業者はボルト308の螺合を緩め、スライド304を移動させて掻寄せ板302を印刷方向に移動させ、傾斜縁328がスキージ46の前面226に接触または近接した状態となるようにし、その後、ボルト308を締めてスライド304を昇降部材90に固定する。
以上の説明から明らかなように、本スクリーン印刷機においては、スキージ昇降装置58,60が回動装置移動装置を構成し、印刷制御コンピュータ350のホストコンピュータ360から供給される目標スキージ角に対応する昇降部材90の下降位置が入力される部分が目標スキージ角入力部を構成し、印刷制御コンピュータ350の電磁圧力調整弁140を制御する部分が回転トルク制御部を構成し、印刷制御コンピュータ350のスキージ昇降装置58,60を制御し、昇降部材90を目標スキージ角に対して設定された位置へ下降させる部分およびホストコンピュータ360のはんだおよび回路基板10の種類に対して昇降部材90の下降位置を設定するテーブルを記憶する部分が移動装置制御部を構成している。また、昇降部材90が、スキージ保持装置50,52をロードセル130を介して保持する保持装置本体を構成し、ワイヤ押付部材移動装置208が線材押付部移動装置および線材保持部移動装置を構成している。さらに、スキージ昇降装置58,60が直線移動装置を構成し、回動装置62と共に、スキージ46をスクリーン30に接近離間させる第1接近離間装置を構成していると考えることもでき、回動装置62が第1接近離間装置を構成し、スキージ昇降装置58,60が、回動装置62のスクリーン30に直角な方向の位置を調節する位置調節装置を構成していると考えることもできる。本回動装置62は、スキージ角変更装置でもある。また、回動装置62は、スキージ46をスクリーン30に押し付ける押付装置を構成すると考えることもできる。
さらに、表示装置354が押付力表示装置を構成し、電磁圧力調整弁140が押付力変更装置を構成し、印刷制御コンピュータ350のロードセル130の出力にもとづいて電磁圧力調整弁140を制御する部分が押付力制御部を構成している。
なお、スキージ保持装置を回動させる回動装置はサーボモータを駆動源とする装置とされ、サーボモータのトルク制御により、スキージが設定押付力でスクリーンに押し付けられるようにしてもよい。
スキージは、押付力付与部材に接着により固定してもよい。その実施形態を図23に基づいて説明する。前記実施形態のスキージ保持装置と同じ作用を成す構成要素には同じ符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
本スキージ保持装置400の押付力付与部材402および押付力付与部材保持装置404は、前記押付力付与部材170および押付力付与部材保持装置172と同様に構成されている。スキージ406は、その下端部を押付力付与部材402の前面に、下端縁が押付力付与部材402から下方に突出する状態で接着剤408により接着され、固定されている。本スキージ保持装置400では、接着剤408による接着が固定手段を構成している。
また、スキージは、押付力付与部材によって負圧により吸着されて固定されてもよい。その実施形態を図24に基づいて説明する。
本スキージ保持装置430の押付力付与部材432には、その前面に開口し、押付力付与部材432の長手方向に延びる凹部434および凹部434をバキュームポンプ等の負圧源436に接続するための通路438が形成されている。スキージ439は、前記スキージ46と同様に、押付力付与部材保持装置に設けられた位置決めピンに嵌合されて位置決めされるとともに、その下端部を、凹部434に供給される負圧によって吸着され、押付力付与部材432の前面に密着させられて固定される。本スキージ保持装置430では、凹部434および負圧源436が固定装置440を構成している。
スキージは、押さえ部材により押付力付与部材に押し付けられて固定されてもよい。その実施形態を図25に基づいて説明する。
本スキージ保持装置460の押付力付与部材462および押付力付与部材保持装置464は、前記押付力付与部材170および押付力付与部材保持装置172と同様に構成され、スキージ466は2つの位置決めピン468(図25には一方の位置決めピン468のみが図示されている)に嵌合されて上下方向に位置決めされる。2つの位置決めピン468がそれぞれ設けられる取付台472には、図25に一方の取付台472について示すように、その上面に取付部材474が設けられている。取付部材474には、押付力付与部材462の前面と直角な方向に貫通する貫通穴476が形成され、押さえ部材保持部材478の雄ねじ部480が嵌挿されている。雄ねじ部480は貫通穴476から突出させられ、その突出部と、取付部材474に対して突出部とは反対側の部分とにそれぞれナット482,484が螺合される。それにより、押さえ部材保持部材478が取付部材474に固定される。
押さえ部材保持部材478は、押さえ部材490を保持している。押さえ部材490は長手形状の板ばねによって作られており、その上縁部の長手方向に隔たった両端部がそれぞれ、押さえ部材保持部材478に固定され、保持されている。押さえ部材490は、押さえ部材保持部材478から下方へ延び出させられ、スキージ466を押付力付与部材462に押し付ける。押さえ部材保持部材478は、押さえ部材490の下端部が弾性変形させられ、スキージ466を押付力付与部材462に弾性的に押し付ける状態が得られる位置において取付部材474に固定され、スキージ466が押付力付与部材462に固定される。本スキージ保持装置460では、押さえ部材490および押さえ部材保持部材478が固定装置492を構成している。ナット482,484の螺合を緩め、押さえ部材保持部材478を取付部材474から外し、押さえ部材490による固定を解除することにより、スキージ466をスキージ保持装置460から外すことができる。
掻寄せ板保持装置は、掻寄せ板を保持する第2可動部材のガイドバーに対する回転と軸方向の移動とが互いに連動して行われるようにしてもよい。その実施形態を図26に基づいて説明する。
本掻寄せ板保持装置500のガイドバー502は、前記掻寄せ板保持装置300のガイドバー310と同様に、スライド504上に立設されるとともに、その外周面に開口してガイド溝506が形成されている。ガイドバー502には、掻寄せ板(図示省略)が取り付けられたアーム508の嵌合部510および嵌合部510に設けられたボス部512が軸方向に移動可能かつ回転可能に嵌合されるとともに、ボス部512の内周面から突出させられた突部514がガイド溝506に嵌入させられている。突部514は、ボス部512の周壁に直径方向に嵌合されたピンにより形成され、被案内突部を構成している。アーム508は、前記アーム312と同様に、ボス部512に螺合されるセットスクリュ(図示省略)によってガイドバー502に固定される。
アーム508が回転させられれば、突部514がガイド溝506内を移動し、アーム508はガイドバー502に対する回動と連動して、ガイドバー502の軸方向に移動させられる。ガイド溝506は、スキージ角が変更されても、アーム508の回動と移動との連動により、掻寄せ板の傾斜縁とスキージの前面との接触または近接および下縁とスクリーン上面との接触(丁度の接触および押付けによる接触を含む)が共に維持される形状に形成されている。
したがって、スキージ角が変更されるとき、作業者は、ガイドバー502に対するアーム508の固定を解除し、アーム508を回転させ、掻寄せ板の傾斜角度を、傾斜縁がスキージの前面に接触または近接した状態となる角度に変更すれば、それと共に掻寄せ板の下縁がスクリーン上面と接触する状態の得られる位置へ移動させられる。そのため、掻寄せ板を回転させて傾斜角を調整し、それとは別に掻寄せ板をスクリーンに直角な方向に移動させて掻寄せ板の下縁の位置を調整する場合に比較して作業者の作業が容易となる。掻寄せ板の傾斜縁は、スライド504を昇降部材90に対してスクリーンに平行な方向に移動させることにより、スキージの前面に接触または近接させられる。
なお、アームを動力により回転させる回転装置を設けてもよく、その回転装置を制御装置に制御させ、掻寄せ板の傾斜角度およびスクリーンに直角な方向の位置が自動で調整されるようにしてもよい。この場合、スライドも動力を有する移動装置により自動で移動させるようにすることが望ましい。
スキージ保持装置を回動させる回動装置は、スキージ保持装置を、スキージの下端のまわりに回動させ、スキージ角を変更する装置としてもよい。その実施形態を図27に基づいて説明する。
本回動装置550は、互いに噛み合わされた部分歯車552および歯車554と、駆動源たる回動用モータ(図示省略)とを含む。歯車552,554はそれぞれ、スキージ保持装置558を保持する保持装置本体(図示省略)に、スクリーン幅方向に平行な軸線まわりに回転可能に設けられ、歯車554が回動用モータによって回転させられることにより、部分歯車552が正方向あるいは逆方向に任意の角度回転させられる。部分歯車552の回転は、図示を省略する複数の案内ローラを含む案内装置により案内される。
部分歯車552には、スキージ保持装置558の押付力付与部材保持部材564が一体的に設けられ、部分歯車552から、その回転軸線側へ延び出させられるとともに、その延出し端部に保持された押付力付与部材566にスキージ568の下端部が適宜の固定手段(図示省略)によって固定されている。スキージ568は、その下端が、部分歯車552の回転軸線上に位置するように設けられている。したがって、部分歯車552が回転させられるとき、スキージ568は、その下端のまわりに回動させられてスキージ角が変更される。
この場合、スキージ568の回動によりスキージ角は変更されるが、スキージ568の下端のスクリーン570に対して直角な方向の位置および印刷方向に平行な方向の位置はいずれも変わらない。そのため、掻寄せ板保持装置580は、掻寄せ板582の印刷方向に対する傾斜角度を変更する装置とすればよい。本掻寄せ板保持装置580は、可動部材ないし掻寄せ板保持部材たるアーム584および可動部材回動装置586を備え、掻寄せ板582を動力により回動させ、傾斜角度を自動的に変更する装置とされている。
アーム584は、保持装置本体に、回動軸590により、スクリーン570に直角な軸線まわりに回動可能に取り付けられるとともに、回動軸590からスキージ568側へ延び出させられ、その延出し端部である下端部に掻寄せ板582が取り付けられている。掻寄せ板582は、その傾斜縁592と下縁594とが交差する先端の回動軸590の回動軸線と直交する方向の位置が、その回動軸線と一致する状態で取り付けられている。可動部材回動装置586は、回動軸590に取り付けられたセクタ596と、保持装置本体にスクリーン570に直角な軸線まわりに回転可能に支持され、セクタ596と噛み合わされた歯車598と、歯車598を回転させる駆動源たる回動用モータ600とを含む。
スキージ568が回動装置550によって回動させられ、スキージ角が変更されるとき、アーム584が可動部材回動装置586により回動させられ、掻寄せ板582が回動させられて、印刷方向に対する傾斜角度がスキージ角に応じた角度に自動的に変更される。掻寄せ板582は、スクリーン570に直角で、掻寄せ板582の先端を通る軸線まわりに回動させられる。そのため、掻寄せ板582は、その先端のスキージ568に対する位置を変えることなく回動させられ、回動により、印刷方向に対する傾斜角度が変更されるとともに、傾斜縁592がスキージ568に接触または近接する状態が得られる。掻寄せ板保持装置580は、掻寄せ板回動装置でもある。本回動装置550はスキージ保持装置558を回動させてスキージ角を変更させるが、スキージ568のスクリーン570への押付けおよびスクリーン570に対する接触,離間は行わず、スキージ角変更装置としてのみ機能する。スキージ保持装置558および掻寄せ板保持装置580は、接近離間装置の一種である直線移動装置たる昇降装置(図示省略)により昇降させられ、スキージ568および掻寄せ板582がスクリーン570に接触,離間させられ、スキージ568がスクリーン570に所定の押付力で押し付けられる。
なお、スキージ保持装置が回動装置によって回動させられる場合、印刷剤の印刷後、スキージを、スクリーンに対して直角な方向に移動させてスクリーンから離間させてもよく、直角方向の移動とスクリーンに平行な方向の移動との組合わせによって離間させてもよい。
また、スキージの移動の途中でスキージ角を変更するようにしてもよい。
例えば、スキージのスクリーンに対する接触,離間をスキージ保持装置の回動によって行う場合、スキージ角を変更するためには、回動装置のスクリーンに対する接近,離間方向の位置も変更することが必要である。そのため、例えば、前記図1〜図22に示す実施形態のスクリーン印刷機において印刷途中にスキージ角を大きくするのであれば、目標スキージ角に対応する位置へ昇降部材90を上昇させる。それにより、ロータリアクチュエータ132のエア室の圧力が低下するため、エア室へ圧縮エアが供給され、スキージ保持装置50が回動させられて、スキージ46がスクリーン30に接触させられた状態を保ちつつ、スキージ角が増大させられる。また、スキージ角を小さくするのであれば、昇降部材90を下降させる。それにより、ロードセル130によって検出される押付力が増大するため、ロータリアクチュエータ132の、スキージ保持装置50をスキージ46がスクリーン30に接触する向きに回動させる際に圧縮エアが供給されるエア室がエア源136から大気に連通する状態に切り換えられ、押付力が設定された大きさとなるようにする。また、他方のエア室に圧縮エアが供給される。それにより、スキージ46は所定の押付力でスクリーンに押し付けられつつ、回動させられ、スキージ角が減少させられる。昇降部材90がスキージ角に対応する下降位置へ下降させられた状態では、スキージ保持装置50をスキージ46がスクリーン30に接触する向きに回動させる際に圧縮エアが供給されるエア室にエアが供給される状態に切り換えられ、スキージ46が減少させられたスキージ角で傾斜させられるとともに、設定された押付力でスクリーン30に押し付けられる。
スキージ角の変更に伴って掻寄せ板の印刷方向に対する傾斜角度,印刷方向の成分を有する方向の位置およびスクリーンに直角な方向の位置が変更される。そのため、スキージ角が印刷途中で変更されるスクリーン印刷機においては、掻寄せ板をスクリーンに直角な軸線まわりに回動させる回動装置、印刷方向の成分を有する方向に移動させる第1移動装置、スクリーンに直角な方向に移動させる第2移動装置が設けられる。これら装置はいずれも動力により掻寄せ板を回動,移動させる装置とされ、制御装置により制御される。それにより、スキージ角の変更に伴って掻寄せ板が自動的に回動させられるとともに、第1および第2の移動が行われ、傾斜縁がスキージの前面に接触または近接した状態に保たれ、掻寄せ板がスクリーンに接触(丁度の接触および押付けによる接触を含む)した状態に保たれるようにされる。
図27に示すように、スキージ保持装置が回動させられてスキージ角が変更されるが、スキージのスクリーンへの接触,離間がスキージ保持装置のスクリーンに対して直角な方向における直線状の相対移動により行われる場合には、スキージがスクリーンに沿って移動させられつつ、スキージ保持装置が回動させられてスキージ角が変更されるとともに、接近離間装置によりスキージ保持装置が移動させられ、スクリーンの直角な方向の位置が調節され、スキージが所定の押付力でスクリーンに押し付けられるようにされる。また、掻寄せ板が自動的に回動させられて印刷方向に対する傾斜角度が変更され、その傾斜縁がスキージの前面に接触または近接した状態に保たれる。
さらに、線材を押付力付与部材に固定する固定手段の一種である固定装置は、線材を2本含むことは不可欠ではなく、線材を1本含む装置としてもよい。例えば、固定装置を可動ワイヤ,可動ワイヤ保持部材および可動ワイヤ保持部材移動装置を含むものとし、あるいは固定ワイヤ,固定ワイヤ保持部材,ワイヤ押付部材およびワイヤ押付部材移動装置を含むものとする。前者において可動ワイヤ保持部材移動装置は前記ワイヤ押付部材移動装置208と同様に構成される。後者において、ワイヤ押付部材は、前記ワイヤ押付部材206の作用部248のみを有するものとされ、ワイヤ押付部材移動装置は、例えば、前記ワイヤ押付部材移動装置208と同様に構成されてもよく、あるいは、ワイヤ押付部材をスキージの前面に平行な方向に移動させる装置とされてもよい。
10:回路基板 14:スキージ装置 16:スクリーン保持装置 18:基板保持装置 20:制御装置 30:スクリーン 32:貫通孔 46,48:スキージ 50,52:スキージ保持装置 58,60:スキージ昇降装置 62:回動装置 66:スキージ移動装置 170:押付力付与部材 172:押付力付与部材保持装置 174:固定装置 190:位置決めピン 194:長穴 200:固定ワイヤ 202:可動ワイヤ 204:固定ワイヤ保持部材 206:ワイヤ押付部材 208:ワイヤ押付部材移動装置 244:可動ワイヤ保持部材 262:傾斜作用面 300:掻寄せ板保持装置 302:掻寄せ板 304:スライド 306:長穴 308:ボルト 310:ガイドバー 312:アーム 322:セットスクリュ 328:傾斜縁 330:下縁 350:印刷制御コンピュータ 354:表示装置 400:スキージ保持装置 402:押付力付与部材 404:押付力付与部材保持装置 406:スキージ 408:接着剤 430:スキージ保持装置 432:押付力付与部材 434:凹部 436:負圧源 440:固定装置 460:スキージ保持装置 462:押付力付与部材 464:押付力付与部材保持装置 466:スキージ 468:位置決めピン 492:固定装置 500:掻寄せ板保持装置 502:ガイドバー 504:スライド 506:ガイド溝 514:突部 550:回動装置 558:スキージ保持装置 566:押付力付与部材 568:スキージ 570:スクリーン 580:掻寄せ板保持装置 582:掻寄せ板

Claims (9)

  1. 複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
    前記スキージを保持するスキージ保持装置を含み、そのスキージ保持装置が、
    前記スキージの高さ方向における中央より下の部分に作用して、そのスキージの下端を前記スクリーンに押し付ける押付力付与の主体をなす押付力付与部材と、
    張力を加えられた状態で前記スキージの前面に沿って延び、そのスキージの前面に接触し、そのスキージを前記押付力付与部材に向かって押圧する向きの力を付与することにより、そのスキージを前記押付力付与部材との間に挟んで固定する線材と
    を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
  2. 前記押付力付与部材が弾性材料から成り、前記スキージの背面に作用して前記押付力を付与するとともに、そのスキージの撓みを許容する請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  3. 前記線材が複数本、互いに前記スキージの高さ方向に隔たって設けられた請求項1または2に記載のスクリーン印刷機。
  4. 前記スキージ保持装置が、さらに、
    前記線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分の各々を保持する2つの線材保持部と、
    それら線材保持部により保持された線材の、それら線材保持部より前記スキージに近い2部分にそれぞれ作用して、その線材を前記スキージの前面に押し付ける2つの線材押付部と
    を含む請求項1ないし3のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
  5. 前記スキージ保持装置が、さらに
    前記線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分を保持する2つの線材保持部と、
    それら線材保持部を、それら線材保持部が保持した前記線材が前記スキージの前面から離れた位置から、そのスキージの前面に接触してそのスキージを前記押付力付与部材に押し付ける位置まで移動させる線材保持部移動装置と
    を含む請求項1ないし3のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
  6. 前記線材が、互いに前記スキージの高さ方向に隔たって設けられた第1線材と第2線材とを含み、
    前記スキージ保持装置が、さらに、
    前記第1線材の、前記スキージの側縁から側方へ出外れた2部分を保持する2つの第1線材保持部と、
    (a)前記スキージの前面に対して傾斜し、前記第1線材の、前記2つの第1線材保持部より前記スキージに近い部分にそれぞれ作用する傾斜作用面を備えた2つの作用部と、(b)前記第2線材の前記スキージの側縁から側方へ出外れた2つの部分をそれぞれ保持する2つの第2線材保持部とを備え、前記スキージの前面に対して、下方へ移動するにつれて前記前面に接近する向きに傾斜した方向に移動可能な線材押付部材と、
    その線材押付部材を、前記傾斜作用面が前記第1線材から離れた状態から、前記第1線材に接触してその第1線材を前記スキージの前面に斜面の作用により押し付ける状態となるとともに、前記第2線材が前記スキージの前面から離れた状態から、そのスキージの前面に接触してそのスキージを前記押付力付与部材に押し付ける状態となるまで移動させる線材押付部材移動装置と
    を含む請求項1または2に記載のスクリーン印刷機。
  7. 前記スキージが長手形状を有するものであり、そのスキージの長手方向に隔たった複数箇所にそれぞれ第1係合部が形成され、前記スキージ保持装置が、それら複数の第1係合部と係合してスキージの上下方向の位置決めを行う第2係合部を含む請求項1ないし6のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
  8. 前記スキージ保持装置を前記スクリーンに平行な軸線まわりに回動させる回動装置を含む請求項1ないし7のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
  9. 複数の貫通孔を有するスクリーン上に載せられた印刷剤を、スキージによってスクリーンに沿って移動させ、印刷剤を前記貫通孔を通して被印刷材に印刷するスクリーン印刷機であって、
    前記スキージを保持するスキージ保持装置を含み、そのスキージ保持装置が、
    前記スキージの高さ方向における中央より下の部分に作用して、そのスキージの下端を前記スクリーンに押し付ける押付力付与の主体をなす押付力付与部材と、
    前記スキージの前面に接触し、前記スキージの高さ方向における中央より下の部分において前記押付力付与部材との間に前記スキージを挟んで固定する挟み部材と
    含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
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