JP5524397B2 - 樽形ねじ状工具の製作方法 - Google Patents

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本発明は、内歯車の歯面を研削加工するために用いられる樽形形状をなす樽形ねじ状砥石を成形あるいはドレッシングする方法に関する。
歯車は自動車用トランスミッション等において多用されている。近年、トランスミッションの低振動化及び低騒音化を図ることを目的として、歯車の加工精度の向上が求められている。一般に、歯車加工法では、所定の歯車素材に対し歯切り加工を行って歯形を形成し、歯切り加工された歯車を熱処理した後に、この熱処理による歪等を除去するために仕上げ加工(研削加工)が行われている。従来から、熱処理後の被加工外歯車と砥石とを、軸交差角を与えた状態で噛み合わせ、被加工外歯車の歯面研削を行っている。これら研削方法に用いられる工具にも、研削する歯車の形状に応じて、外歯車形、内歯車形、ねじ(ウォーム)形等の各種形状の工具がある。
研削加工を行うに従い砥石は目詰まりや摩耗を生じ、砥石の切れ味が低下する。そのため、所定数量の歯車を研削した後に、研削面が摩耗した砥石に対して、ドレッシングやツルーイングを行って鋭い刃面を再生させることが必要となる。
ドレッシングやツルーイングを行う方法として、仕上げ加工された後の歯車とほぼ同じ歯車諸元に設定されたドレスギヤを用いて砥石をドレスすることが行われている。特許文献1には、熱処理後の歯車に対し内歯砥石を用いたハードギヤホーニング加工に関し、内歯砥石を高精度にドレッシングあるいはツルーイングを行うためにドレスギヤの歯数を被加工歯車(ワーク)歯数の1.5倍以上の歯数とするドレスギヤが開示されている。
特開平7−32214号公報(例えば、明細書の段落[0006]〜[0008]など参照)
近年は外歯車のみならず内歯車についても、その加工精度の更なる向上が求められている。被加工内歯車を研削加工する際に用いる砥石として、砥石の回転軸方向中間部から軸方向両端部に向かうに従って、その径寸法が漸次小さくなるような樽形に形成された樽形ねじ状砥石がある。この樽形ねじ状砥石に対しドレッシングあるいはツルーイングを行うドレスギヤの形状は、樽形ねじ状砥石の形状を仕上げ加工後の被加工内歯車の形状に適した形状とするため、仕上げ加工後の被加工内歯車と同一の諸元で設計製作されることが一般的である。
しかし、熱処理後の被加工内歯車には研削加工のための加工代が設定されているため、内歯車と同一諸元で製作されたドレスギヤによりドレッシング/ツルーイングされた樽形ねじ状砥石を用いて被加工内歯車を仕上げ加工しようとする際、樽形ねじ状砥石の歯形が被加工内歯車の歯形に適切に噛合うことができないことがある。具体的には、図9および図10に示すように、被加工内歯車211には歯形222の取代歯形(加工代)221が形成されている。そして、研削加工を始める際、樽形ねじ状砥石212と被加工内歯車211との位置を適切に噛み合わせるが、一般的には樽形ねじ状砥石212の中心位置を基準として噛み合わせを行っている。そのため、加工当初は樽形ねじ状砥石212の軸方向両端部212b,212cにて樽形ねじ状砥石212の刃212aが被加工内歯車211の取代歯形221にのみ接触することになり、樽形ねじ状砥石212の軸方向中心部よりも必要以上に喰い込むことになる。このような歯合わせ状態で研削加工を行うと、研削加工開始時においては、樽形ねじ状砥石212の両端部212b,212cに対して、局所的な負荷がかかってしまい、変則的な研削負荷や偏摩耗が発生するおそれがある。
従って、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたものであって、偏摩耗することなく効率良く研削できる樽形ねじ状工具を容易に製作できる樽形ねじ状工具の製作方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する第1の発明に係る樽形ねじ状工具の製作方法は、
軸方向端部から軸方向中間部に向かうに従って、その径が漸次大きくなるように形成され、被加工内歯車の歯車加工に用いられる樽形ねじ状工具に対して、ドレス工具を用いてドレッシングすることにより、樽形ねじ状工具を製作する方法であって、
前記ドレス工具として、前記被加工内歯車の歯の断面形状を輪郭とする形状をなすディスクドレッサが用いられ、
前記被加工内歯車の諸元データの歯数を少なくしてドレッシング動作データが演算され、
前記ドレッシング動作データと、前記被加工内歯車の歯数よりも少ない歯数のデータに基づき、前記ディスクドレッサと前記樽形ねじ状工具とが、前記樽形ねじ状工具による歯車加工時と同じ軸交差角にて噛み合わされ、互いに噛み合った状態で前記樽形ねじ状工具及び前記ディスクドレッサが移動されて、ドレッシングする
ことを特徴とする。
本発明に係る樽形ねじ状工具の製作方法によれば、従来の樽形ねじ状砥石と比べて、軸方向両端部における砥石ピッチ円直径が小さく、その箇所における曲率半径が小さい樽形ねじ状砥石を容易に製作することができる。このような樽形ねじ状砥石により、熱処理で歪んだり加工代が大きかったりする被加工内歯車を仕上げ加工する場合であっても、加工負荷及び偏摩耗の低減を図り、高精度に歯車加工を行うことができる。
内歯車研削盤の概略図である。 本発明の一実施形態に樽形ねじ状工具の製作方法を適用するドレッシング装置における砥石およびドレスギヤの支持構造を示した図である。 樽形ねじ状砥石の縦断面図である。 本発明の他実施形態に樽形ねじ状工具の製作方法を適用するドレッシング装置における砥石およびディスクドレッサの支持構造を示した図である。 樽形ねじ状砥石をディスクドレッサによりドレッシングするときの様子を示した図である。 ディスクドレッサのドレッシング動作を示した模式図である。 シミュレーション(1)の解析結果であって、図7(a)は各ドレスギヤ歯数に対する、ドレスギヤ歯底径(mm)、ドレスギヤ歯先径(mm)、軸方向中心部における砥石ねじれ角(deg)、軸角(deg)、軸方向中心部における砥石ピッチ円直径(mm)、軸方向端部における砥石ピッチ円直径(mm)、砥石ピッチ円半径変化量Δr(mm)を示した表であり、図7(b)は砥石ピッチ円半径変化量Δr(mm)とドレスギヤ歯数との関係を示したグラフである。 シミュレーション(2)の解析結果であって、図8(a)は各ドレスギヤ歯数に対する、ドレスギヤ歯底径(mm)、ドレスギヤ歯先径(mm)、軸方向中心部における砥石ねじれ角(deg)、軸角(deg)、軸方向中心部における砥石ピッチ円直径(mm)、軸方向端部における砥石ピッチ円直径(mm)、砥石ピッチ円半径変化量Δr(mm)を示した表であり、図8(b)は砥石ピッチ円半径変化量Δr(mm)とドレスギヤ歯数との関係を示したグラフである。 従来の砥石により被加工内歯車を研削加工するときの様子を示した図である。 図9の要部拡大図である。
本発明に係る樽形ねじ状工具の製作方法の各実施形態について、詳細に説明する。
[第一番目の実施形態]
第一番目の実施形態の樽形ねじ状工具の製作方法について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態では、ドレスギヤ(ドレス工具)を具備するドレッシング装置に適用した場合を説明する。
図1に示すように、内歯車研削盤1は、ベッド2、コラム3、サドル4、旋回ヘッド5、砥石ヘッド6を具備する。コラム3はベッド2上にて水平なX軸方向に移動可能に支持されている。X軸方向は砥石回転軸B1とワーク回転軸C1との間の距離が調整されるよう移動する方向であり、内歯車研削盤1の前後方向に沿っている。サドル4は、コラム3に取り付けられ、X軸方向と直行する鉛直なZ軸方向に昇降可能に支持されている。旋回ヘッド5はサドル4に取り付けられ、X軸と平行で水平な砥石旋回軸A周りに旋回可能に支持されている。砥石ヘッド6は旋回ヘッド5に取り付けられ、砥石回転軸B1と直交するY軸方向に移動可能に支持されている。砥石ヘッド6には図示しない砥石主軸及び砥石主軸に取り付けられた砥石アーバ6aが、砥石回転軸(工具回転軸)B1周りに回転可能に支持されている。砥石アーバ6aの先端部には樽形ねじ状砥石12が、着脱可能に装着されている。
上記のような軸構成の内歯車研削盤1では、コラム3を移動させることにより、このコラム3及びサドル4、旋回ヘッド5、砥石ヘッド6(砥石アーバ6a)とともに樽形ねじ状砥石12が、矢印aの如く、X軸方向に移動する。また、サドル4を移動させることにより、このサドル4及び旋回ヘッド5、砥石ヘッド6(砥石アーバ6a)とともに樽形ねじ状砥石12が、矢印bの如く、Z軸方向に(内歯車研削盤1の上下方向に)移動する。また、旋回ヘッド5を旋回させることにより、この旋回ヘッド5とともに樽形ねじ状砥石12が、矢印cの如く、砥石旋回軸A周りに旋回する。なお、このときY軸方向(砥石ヘッド6の移動方向)も、旋回ヘッド5とともに砥石旋回軸A周りに旋回することになる。砥石ヘッド6を移動させることにより、この砥石ヘッド6(砥石アーバ6a)とともに樽形ねじ状砥石12が、矢印dの如く、Y軸方向に移動する。そして、砥石ヘッド6内の砥石主軸を駆動させることにより、砥石アーバ6aとともに樽形ねじ状砥石12が、矢印eの如く、砥石回転軸B1周りに回転する。
ベッド2上においてコラム3の正面には、回転テーブル7が鉛直なワーク回転軸C1周りに回転可能に設けられている。回転テーブル7の上面には、円筒状の取付治具8が設けられており、この取付治具8の上端内周面には、被加工内歯車(ワーク)Wが着脱可能に取り付けられている。従って、回転テーブル7を駆動すると、回転テーブル7とともに被加工内歯車Wが、矢印iの如く、ワーク回転軸C1周りに回転する。
樽形ねじ状砥石12をドレスギヤ11によりドレッシングする場合には、ドレスギヤ11が取付治具8に取り付けられ、樽形ねじ状砥石12とドレスギヤ11が噛み合わされる。噛み合い状態において、ドレスギヤ11をドレスギヤ回転軸(ワーク回転軸)C1周りに回転させるとともに、樽形ねじ状砥石12を砥石回転軸B1周りに同期回転させながら、樽形ねじ状砥石12を上下方向(Z軸方向)に揺動させることにより、ドレスギヤ11の刃面11aにより、樽形ねじ状砥石12の刃面12aがドレッシングされる。
上述したドレスギヤ11は、被加工内歯車Wの歯数よりも少ない歯数のデータに基づくものであり、その歯数が樽形ねじ状砥石12により研削加工する被加工内歯車の歯数よりも少ない歯数にて形成されている。したがって、ドレスギヤ11は、通常の被加工内歯車の歯数と同じ歯数で形成されたドレスギヤと比べ小さいピッチ円直径を有する。このデータを基にドレッシング動作演算部にて動作データが演算され、ドレッシング時の動作が制御される。そのため、通常の被加工内歯車の歯数と同じ歯数で形成されたドレスギヤと比べ小さいピッチ円直径を有するドレスギヤ11により樽形ねじ状砥石12のドレッシング/ツルーイングを行うと、樽形ねじ状砥石12の形状は、図3に示すように、砥石幅(砥石の軸方向長さ)Hの方向にてその軸方向中間部(中心部)から軸方向両端部12b,12cに向かうに従って、その径寸法が仕上げ加工後の被加工内歯車の形状に適した寸法よりもさらに漸次小さくなるような樽形の形状に形成される。
これにより、樽形ねじ状砥石12を用いて熱処理後の被加工内歯車を仕上げ加工する際、樽形ねじ状砥石12の軸方向端部の刃が被加工内歯車の歯溝に必要以上に食い込むことを防止できる。よって、加工負荷及び偏摩耗の低減を図ることができる。さらには、樽形ねじ状砥石12全体が被加工内歯車の歯面と一様に接触することもでき、高精度に歯車加工を行うことができる。
なお、ドレスギヤ11の歯数の下限値は、被加工内歯車の加工代や樽形ねじ状砥石12により被加工内歯車を研削するときの樽形ねじ状砥石12と被加工内歯車との接触幅(長さ)から研削性(研削加工時間)が考慮され設定される。
次に、被加工内歯車が熱処理により歪んでいたり加工代が大きかったりするものであっても、加工負荷及び偏摩耗の低減を図り、高精度に歯車加工を行うことができる樽形ねじ状砥石を製作できることを目的とした、被加工内歯車の歯数に基づくドレスギヤの歯数の設定方法について、図7および図8を用いて具体的に説明する。
ここで、外歯状のドレスギヤの歯数と樽形ねじ状砥石の砥石ピッチ円半径変化量との関係を明らかにするため、後述するシミュレーション(1)、(2)の解析を行なった。なお、樽形ねじ状砥石の砥石ピッチ円半径変化量は、樽形ねじ状砥石の軸方向中心部におけるピッチ円半径と樽形ねじ状砥石の軸方向端部におけるピッチ円半径との差の値である。
先ず、シミュレーション(1)について、図7(a),図7(b)を用いて説明する。
このシミュレーション(1)にて、ドレスギヤ諸元を下記の(D1)、樽形ねじ状砥石諸元を下記の(T1)、ワーク(被加工内歯車)諸元を下記の(W1)にそれぞれ設定した。
(D1)ドレスギヤ諸元
モジュール :2
圧力角 :20°
ねじれ角 :20°
歯幅 :30mm
(T1)砥石諸元
歯数 :23
砥石外径(中心部) :75.6mm
砥石幅 :30mm
砥石ねじれ角(中心部) :50°
(W1)ワーク諸元
モジュール :2
歯数 :60
圧力角 :20°
ねじれ角 :20°
歯底径 :131.7mm
ワークピッチ円直径 :127.7mm
歯先径 :123.7mm
歯幅 :30mm
被加工内歯車の歯数より少ない歯数のドレスギヤにより樽形ねじ状砥石をドレッシングすることで(図7(a)における1〜5)、被加工内歯車の歯数と同じ歯数を有するドレスギヤにより樽形ねじ状砥石をドレッシングした場合(図7(a)における6)と比べて、砥石ピッチ円半径変化量Δrが大きくなることが分かった。すなわち、樽形ねじ状砥石の軸方向端部における砥石ピッチ円直径が変化すること、具体的には、ドレスギヤの歯数を被加工内歯車の歯数よりも少なくしていくにしたがって砥石ピッチ円半径変化量Δrが増加していくことが分かった。よって、被加工内歯車の歯数より少ない歯数のドレスギヤにより樽形ねじ状砥石をドレッシングすることにより、被加工内歯車の歯数と同じ歯数を有するドレスギヤにより樽形ねじ状砥石をドレッシングした場合と比べて、樽形ねじ状砥石の端部における直径を小さくすることができる。
これにより、樽形ねじ状砥石の曲率半径は、軸方向中心部と比べて軸方向端部にて小さくなった。その結果、樽形ねじ状砥石を用いて熱処理後の被加工内歯車を仕上げ加工する際、軸方向端部の刃が被加工内歯車の歯溝に必要以上に喰い込むことが防止できる。よって、加工負荷及び偏摩耗の低減を図ることができる。さらには、樽形ねじ状砥石12全体が被加工内歯車の歯面と一様に接触することもでき、高精度に歯車加工を行うことができる。このような樽形ねじ状砥石を容易に製作できることが分かった。
次いで、シミュレーション(2)について、図8(a),(b)を用いて説明する。
このシミュレーション(2)にて、ドレスギヤ諸元を下記の(D2)、樽形ねじ状砥石諸元を下記の(T2)、ワーク(被加工内歯車)諸元を下記の(W2)にそれぞれ設定した。
(D2)ドレスギヤ諸元
モジュール :1.2
圧力角 :20°
ねじれ角 :20°
歯幅 :30mm
(T2)砥石諸元
歯数 :31
砥石外径(中心部) :60.3mm
砥石幅 :30mm
砥石ねじれ角(中心部) :50°
(W2)ワーク諸元
モジュール :1.2
歯数 :90
圧力角 :20°
ねじれ角 :20°
歯底径 :117.3mm
ワークピッチ円直径 :114.9mm
歯先径 :112.5mm
歯幅 :30mm
図8(a)に示すように、シミュレーション(1)と比べて、異なる諸元の被加工内歯車を研削加工する場合であっても、シミュレーション(1)の場合と同様に、被加工内歯車の歯数と異なるドレスギヤを用いて樽形ねじ状砥石をドレッシング/ツルーイングした際、樽形ねじ状砥石の軸方向端部における砥石ピッチ円直径が変化すること、具体的には、ドレスギヤの歯数を被加工内歯車の歯数よりも少なくしていくにしたがって、樽形ねじ状砥石の軸方向端部におけるピッチ円直径が軸方向中心部のピッチ円直径と比べて小さくなっていくことが分かった。
これにより、樽形ねじ状砥石の曲率半径は、軸方向中心部と比べて軸方向端部にて小さくなった。その結果、樽形ねじ状砥石を用いて熱処理後の被加工内歯車を仕上げ加工する際、軸方向端部の刃が被加工内歯車の歯溝に必要以上に喰い込むことが防止できる。よって、加工負荷及び偏摩耗の低減を図ることができる。さらには、樽形ねじ状砥石12全体が被加工内歯車の歯面と一様に接触することもでき、高精度に歯車加工を行うことができる。このような樽形ねじ状砥石を容易に製作できることが分かった。
[第二番目の実施形態]
第二番目の実施形態の樽形ねじ状工具の製作方法について、図4〜図6を参照して説明する。本実施形態では、ディスクドレッサ(ドレス工具)を具備するドレッシング装置を適用した場合について説明する。
内歯車研削盤(図示せず)には、図4に示すように、ディスクドレッサ21を備えたドレッシング装置20が設けられている。すなわち、ドレッシング装置20が内歯車研削盤のベッド上の回転テーブルに設けられた取付治具に取り付けられる。これにより、ディスクドレッサ21は、鉛直方向に対して所定の取付角(例えばワークのねじれ角)A2をなすドレッサ回転軸(工具回転軸)C13周りに回転可能に支持されるとともに、鉛直なドレッサ旋回軸(ワーク回転軸)C1周りに旋回可能に支持される。ディスクドレッサ21はドレッサ旋回軸C1から所定の距離に配置され、C1軸周りに旋回される。
ディスクドレッサ21は、被加工内歯車Wの1歯の断面形状(砥石との接触線)を輪郭とした形状となっており、その周面に沿う縁部に刃面21aが形成され、樽形ねじ状砥石(樽形ねじ状工具)12をディスクドレッサ21によりドレッシング可能になっている。
次に、図5および図6を用いてドレッシング装置20によるドレッシング動作を説明する。
図5および図6に示すように、樽形ねじ状砥石12とディスクドレッサ21とが噛み合わされた後、樽形ねじ状砥石12の砥石回転軸B1周りの回転、ディスクドレッサ21のドレッサ回転軸C13周りの回転と共に、樽形ねじ状砥石12の刃溝にディスクドレッサ21が沿うよう樽形ねじ状砥石12をX軸、Y軸へ移動させながらディスクドレッサ21をドレッサ旋回軸C1周りに旋回させて、d1の位置から、樽形ねじ状砥石21の中間部と噛み合うd2の位置、次いで、d2の位置から、樽形ねじ状砥石21の他端部と噛み合うd3の位置に移動させドレッシング/ツルーイングが行われる。
ここで、上述したディスクドレッサ21の動作や樽形ねじ状砥石12の動作は、入力された被加工内歯車の諸元データにおける歯数を所定の数量少なく想定し、歯数以外のねじれ角などを被加工内歯車の諸元データと同一に想定した砥石形状に基づきドレッシング動作演算部にて動作データが演算され制御される。これにより、樽形ねじ状砥石12の形状は、砥石幅(砥石の軸方向長さ)の方向にてその軸方向中間部(中心部)から軸方向両端部12b,12cに向かうに従って、その径寸法が仕上げ加工後の被加工内歯車の形状に適した寸法よりもさらに漸次小さくなるような樽形の形状に形成される。
したがって、樽形ねじ状砥石12を用いて熱処理後の被加工内歯車を仕上げ加工する際、樽形ねじ状砥石12の軸方向端部の刃が被加工内歯車の歯溝に必要以上に喰い込むことが防止できる。よって、加工負荷及び偏摩耗の低減を図ることができる。さらには、樽形ねじ状砥石12全体が被加工内歯車の歯面と一様に接触することができ、高精度に歯車加工を行うことができる。
なお、ディスクドレッサ21によりドレッシング/ツルーイングを行う際に想定する被加工内歯車の歯数の下限値は、被加工内歯車の加工代や樽形ねじ状砥石12により被加工内歯車を研削するときの樽形ねじ状砥石12と被加工内歯車との接触幅(長さ)から研削性(研削加工時間)が考慮され設定される。
本発明によれば、加工負荷及び偏摩耗の低減を図り、高精度に歯車加工を行うことができる樽形ねじ状砥石を容易に作製できるため、工作機械産業などで有益に利用することができる。
11 ドレスギヤ
12 樽形ねじ状砥石
20 ドレッシング装置
21 ディスクドレッサ
A1 軸交差角
A2 ドレッサ取付角
B1 砥石回転軸
C1 ワーク回転軸(ドレスギヤ回転軸)
C13 ドレッサ回転軸

Claims (1)

  1. 軸方向端部から軸方向中間部に向かうに従って、その径が漸次大きくなるように形成され、被加工内歯車の歯車加工に用いられる樽形ねじ状工具に対して、ドレス工具を用いてドレッシングすることにより、樽形ねじ状工具を製作する方法であって、
    前記ドレス工具として、前記被加工内歯車の歯の断面形状を輪郭とする形状をなすディスクドレッサが用いられ、
    前記被加工内歯車の諸元データの歯数を少なくしてドレッシング動作データが演算され、
    前記ドレッシング動作データと、前記被加工内歯車の歯数よりも少ない歯数のデータに基づき、前記ディスクドレッサと前記樽形ねじ状工具とが、前記樽形ねじ状工具による歯車加工時と同じ軸交差角にて噛み合わされ、互いに噛み合った状態で前記樽形ねじ状工具及び前記ディスクドレッサが移動されて、ドレッシングする
    ことを特徴とする樽形ねじ状工具の製作方法。
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