JP5522775B2 - 柱脚構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築構造物における柱部材の下端部に接合された柱脚金物を、アンカーボルトの上端部とナットのネジ結合により、基礎コンクリート上に固定する柱脚構造に関するものである。
図6は、従来の柱脚構造2を示す側面図である。この従来の柱脚構造2は、その鉄骨柱4の下端面に溶接により接合される平板状の柱脚金物6を備えている。この柱脚金物6は、基礎コンクリート10の上面に設けられるモルタル層12上に載置されている。
基礎コンクリート10中からモルタル層12の上面よりも上方に突出するアンカーボルト14の上端ネジ部が、柱脚金物6に形成されたボルト用孔8を貫通して、ナット部材16とネジ結合することにより柱脚金物6が固定されるようになっている。このような従来の柱脚構造2に類する柱脚構造としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
上記した従来の柱脚構造2の鉄骨柱4に対して、例えば地震等により、図7に示すような、柱脚金物6との接合部の周りに反時計回り方向に、曲げモーメントMを発生させる荷重が作用した場合には、この曲げモーメントMは、柱脚金物6における図中右端部を浮き上がらせるように作用する。
これに対して、上記ナット部材16とのネジ結合により、柱脚金物6における図中右端部を固定するアンカーボルト14には、図7に示すように、このような浮き上がりを防ぐための反力として引張荷重Pを生じると共に、アンカーボルト14から柱脚金物6に伝達される引張力が発生する。
このため、図6に示す柱脚金物6の厚さtが十分な厚さを有していない場合には、図7に示すように、柱脚金物6における、上記した引張り荷重Pを受けるアンカーボルト側の鉄骨柱4との接合部分、及びその近傍部分が浮き上がって一時的に変形したり、曲げモーメントMが除去された後も塑性変形として残ってしまうおそれがあるので、このような事態を防ぐために、柱脚金物6の厚さtが十分な厚さに設定されてその曲げ耐力を向上させいた。
特許第4006503号公報
しかしながら、上記従来の柱脚構造2においては、その柱脚金物6において、上記したような塑性変形等を生じないようにするために、その厚さtが十分厚い厚さに設定されてその曲げ耐力を向上させていたので、柱脚金物6が重量化してしまい、そのことにより、柱脚金物6の材料費や運搬費の高額化を招いてしまうという問題があった。
さらに、上記従来の柱脚構造2において、曲げモーメントMに対抗して引張荷重Pを増大させるために大きな径のアンカーボルト14を採用した場合には、対応するナット16を大きくする必要があるばかりでなく、柱脚金物6の厚さtも大きくする必要があるという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造自身の大型化や高額化を防止することができる柱脚構造を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明による柱脚構造は、
第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの前記第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
前記第1コンクリート上に形成される第2コンクリートと、
前記柱脚金物を前記アンカーボルトに接合する接合金物の上面から前記アンカーボルトの上端までの長さの前記アンカーボルトの余長部を前記第2コンクリートに定着させる定着手段とを備え、
前記アンカーボルトの前記余長部は、前記第1コンクリート中に埋設された前記アンカーボルトから一体的に連続して伸びるように形成され、
前記柱部材と前記アンカーボルトの前記余長部との間が離れようとする力に抵抗することができる力が、前記第2コンクリート内の水平方向に作用するように、前記柱部材の外周部が、水平方向の所定の範囲に亘って前記第2コンクリートに覆われ、
前記定着手段が、前記余長部の上端部に設けられる拡径部材の下面と、前記第2コンクリートの前記拡径部材の下面に対応する段差上面との係合により前記アンカーボルトの前記余長部に鉛直下側方向に作用する力と、前記第2コンクリート内の水平方向に作用する力により、前記柱部材と前記柱脚金物の接合部分を押圧する力が生じるように構成されることを特徴とするものである。
また、本発明による柱脚構造は、
第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
前記第1コンクリート上に形成される第2コンクリートと、
前記柱脚金物を前記アンカーボルトに接合する接合金物の上面からアンカーボルトの上端までの長さのアンカーボルトの余長部を前記第2コンクリートに定着させる定着手段とを備え、
前記柱部材と前記アンカーボルトの余長部との間が離れようとする力に抵抗することができる力が、前記第2コンクリート内の水平方向に作用するように、前記柱部材の外周部が、水平方向の所定の範囲に亘って前記第2コンクリートに覆われ、
前記定着手段が、前記アンカーボルトの径より10倍以上の長さを有する前記余長部のネジ下面と、前記第2コンクリートの前記余長部のネジ下面に当接する面との係合により前記アンカーボルトの余長部に鉛直下側方向に作用する力と、前記第2コンクリート内の水平方向に作用する力により、前記柱部材と前記柱脚金物の接合部分を押圧する力が生じるように構成されることを特徴とするものである。
このような本発明の柱脚構造によれば、
第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
前記第1コンクリート上に形成される第2コンクリートと、
前記柱脚金物を前記アンカーボルトに接合する接合金物の上面からアンカーボルトの上端までの長さのアンカーボルトの余長部を前記第2コンクリートに定着させる定着手段とを備えたことにより、
柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造の大型化や高額化を防止することができる。
また、本発明の柱脚構造によれば、
前記定着手段が、前記余長部の上端部に設けられる拡径部材と、前記第2コンクリートとの係合により構成されることにより、
前記柱部材に曲げモーメントが発生したときに、前記拡径部材と前記第2コンクリートとの係合を介して定着力が作用して、前記アンカーボルトから柱脚金物に伝達される引張力が減少するので、柱脚金物の厚さを薄くすることができて、その軽量化をも図ることができる。
また、本発明の柱脚構造によれば、
前記定着手段が、前記アンカーボルトの径より10倍以上の長さを有する前記余長部と、前記第2コンクリートとの係合により構成されることにより、
前記柱部材に曲げモーメントが発生したときに、長い前記余長部のそれぞれと、前記第2コンクリートとの係合を介して定着力が作用して、前記アンカーボルトから柱脚金物に伝達される引張力が減少するので、柱脚金物の厚さを薄くすることができてその軽量化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る柱脚構造20を示す側面図である。 図1中の柱脚構造20を示す平面図である。 図1に示す柱脚構造20の図示領域のほぼ右側半分上側の一部領域だけを取り出して示す拡大側面図であって、アンカーボルト26については外側のものだけを図示するようにした図である。 本発明の第2の実施の形態に係る柱脚構造50を示す側面図である。 図4に示す柱脚構造50の図示領域のほぼ右側半分上側の一部領域だけを取り出して示す拡大側面図であって、アンカーボルト52については外側のものだけを図示するようにした図である。 従来の柱脚構造2を示す側面図である 従来の柱脚構造2を示す側面図である。
以下、図1から図3に基づいて、本発明に係る柱脚構造の一実施の形態に係る柱脚構造20について具体的に説明する。
本実施の形態に係る柱脚構造20は、図1及び図2に示すように、鉄骨柱22(柱部材)の下端部に溶接により接合された平板状の柱脚金物24を、8本のアンカーボルト26を用いて、基礎コンクリート28(第1コンクリート)上に固定するようにした構造である。
柱脚構造20は、基礎コンクリート28上に被覆コンクリート32(第2コンクリート)が所定の高さに形成されている。
柱脚構造20の柱脚金物24は、平面形状が略正方形である板状に形成されている。柱脚金物24の上面には、断面形状が略正方形である角筒状の鉄骨柱22の下端面が、上記したように溶接により接合されている。柱脚金物24は、基礎コンクリート28の上面から、後述するモルタル部材100の高さ分だけ上側に離れて水平に配置されている。
また、基礎コンクリート28内には、その上下方向に伸びるように4本の主筋34が配置されると共に、これら4本の主筋34を水平に囲むように、かつ互いに上下方向に離れて並ぶ複数の帯筋36が無端状に設けられている。
また、基礎コンクリート28内には、計8本のアンカーボルト26がそれぞれ上下方向に伸びるように配置されている。この8本のアンカーボルト26のそれぞれは、その上端部(突出部に相当)が基礎コンクリート28の上面から突出するように、この上端部以外の長さ部分が基礎コンクリート28内に埋設されている。この8本のアンカーボルト26のそれぞれの上端部には、オネジ部が形成されている。
また、8本のアンカーボルト26は、図2に示すように、これら8本のうちの2本ずつのそれぞれが、柱脚金物24における四辺のそれぞれの内側の位置に、この四辺それぞれの長さ方向に沿うように離れて並んで配置されている。これにより、8本のアンカーボルト26は、その上端部が鉄骨柱22の下端部を囲むように、水平方向に間隔を置いて並んで配置されている。
柱脚金物24には、図1に示すように、この8本のアンカーボルト26のそれぞれに対応する位置に、その厚さ方向に貫通するボルト用孔38が形成されている。柱脚金物24は、そのボルト用孔38のそれぞれにアンカーボルト26の上端部を貫通させた状態で、このアンカーボルト26の上端部のオネジ部に、第1ナット部材40(接合金物)が柱脚金物24の上面に接触するまでねじ込まれて堅くネジ結合することにより、基礎コンクリート28上にモルタル部材100を介して固定されるようになっている。
ここで、アンカーボルト26における第1ナット部材40の上面からアンカーボルト26の上端までの長さのオネジ部分を余長部26aと呼ぶこととする。この余長部26aの上端部には、第2ナット部材42(拡径部材)がネジ結合されている。このとき、第2ナット部材42はその高さ全体がネジ結合されていることが望ましい。
図1に示すように、被覆コンクリート32は、基礎コンクリート28の上面から、アンカーボルト26の余長部26aの上端面よりも高い高さまで形成されることにより、鉄骨柱22の下端部、柱脚金物24、アンカーボルト26の余長部26a、第1ナット部材40、第2ナット部材42、及びモルタル部材100等の各部材を埋設するように設けられている。
次に、柱脚構造20の設置作業の手順について説明する。
柱脚構造20を設置するには、まず、図1に示すように、基礎コンクリート28及び8本のアンカーボルト26の設置を行なう。
すなわち、主筋34や帯筋36等を配筋すると共に、8本のアンカーボルト26を不図示の架台により支持して所定の位置に設置した後、これらを埋設するように、不図示の型枠部材内に生コンクリートを打設して固化させることにより、基礎コンクリート28及び8本のアンカーボルト26を設置する。
次に、基礎コンクリート28を一定期間養生させて十分固化させた後、図1に示すように、その基礎コンクリート28の上面に、柱脚金物24の高さや角度調整用のモルタル部材100を載置する。
そして、柱脚構造20の設置現場に搬入される前段階の接合作業により既に一体化された状態の鉄骨柱22と柱脚金物24を、この柱脚金物24のボルト用孔38に、アンカーボルト26の上端部を貫通させながら、完全に固化する手前のモルタル部材100上に載置する。
モルタル部材100上において、鉄骨柱22と柱脚金物24の高さ調整及び角度調節等を行なった後、アンカーボルト26のオネジ部に、第1ナット部材40をネジ結合することにより、鉄骨柱22と柱脚金物24をモルタル部材100上に固定する。
次に、アンカーボルト26の余長部26aそれぞれの上端部に、第2ナット部材42を取り付けた後、基礎コンクリート28の外周面に沿って上方に伸びる不図示の型枠部材内に生コンクリートを打設し、時間をかけて固化させることにより、図1に示すように、被覆コンクリート32を形成する。
次に、図3に基づいて、このような本実施の形態に係る柱脚構造20の作用や効果について説明する。
図3は、図1に示す柱脚構造20のほぼ右側半分のうち、柱脚金物24の図中右側部を含む要部を拡大して示す要部拡大図である。また、アンカーボルト26は、説明の便宜上、図中右側の1本だけを図示して説明するものとする。
柱脚構造20は、上述したとおり、そのアンカーボルト26が、第1ナット部材40の上面からアンカーボルト26の上端までの長さの余長部26aを有し、この余長部26aの上端部に第2ナット部材42が固定されていると共に、余長部26aの上端面より高い高さの上面を有し、この上面と基礎コンクリート28の上面との間に配置される部材を埋設するように被覆コンクリート32が形成されている。
このため、柱脚構造20に曲げモーメントMが作用しても、後述するような、圧縮力に対する反力として作用する圧縮束(あっしゅくつか)(定着手段に相当)としての荷重F(以下、単に圧縮束Fと呼ぶ)が生じるので、柱脚金物24に曲げモーメントが生じても、圧縮束Fによりアンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少する。
このように、アンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少すると、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントも減少させることができるため、従来のように柱脚金物24の厚さを厚くする必要がなくなるので、柱脚金物24を薄型化してその軽量化を図ることができる。
一方、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、被覆コンクリート32は、例えば自身に対して水平方向の外力が加わった場合には、その反力としてそのような外力と反対方向に作用する力Rを生じるようになっているが、十分な抵抗力となる大きさの力Rを得るためには、鉄骨柱22の外周が十分に被覆コンクリート32に覆われていることが望ましい。
そして、被覆コンクリート32は、鉄骨柱22の各面や隅部から、少なくとも半径約1mの範囲にわたって形成されていることが望ましく、鉄骨柱22の外周の被覆コンクリート32の範囲を広くするほど、上記した力Rを大きくすることができる。
鉄骨柱22に、図3に示すような、反時計回り方向の曲げモーメントMを生ずるような荷重が作用した場合には、余長部26aの上端部に固定された第2ナット部材42が被覆コンクリート32に係合して、アンカーボルト26の余長部26aに引張り荷重P2が発生する。
この引張り荷重P2と、上述したような被覆コンクリート32内の水平方向の力Rにより、これらの合力として、第2ナット部材42と、鉄骨柱22と柱脚金物24との接合部分との間にわたって存在する被覆コンクリート32内に、図示するように斜め方向に沿って圧縮束Fが生じる。
このため、柱脚構造20は、上記曲げモーメントMが作用したときに、圧縮束Fが、鉄骨柱22と柱脚金物24との接合部分を押圧する作用をすることにより、上述したように、アンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少して、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントを減少させることができる。このため、柱脚金物24の厚さを従来よりも薄くすることが可能となる。
また、図3に示すような、反時計回り方向の曲げモーメントMを生ずるような荷重が鉄骨柱22に作用した場合には、アンカーボルト26に発生する合計引張り荷重Pのうちの、上述した引張り荷重P2を差し引いた引張り荷重P1により、第1ナット部材40を介して柱脚金物24を固定するようになっている。
このときの引張り荷重P1は、上記のように、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントが減少することにより、従来のアンカーボルト26に発生する引張り荷重よりも小さくすることができる。
また、被覆コンクリート層32そのものは、コンクリート製であるため、引張り荷重に対する耐力が小さいので、図3に示すような、反時計回り方向の曲げモーメントMを生ずるような荷重が鉄骨柱22に作用した場合には、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間の被覆コンクリート32にひび割れが生じる現象が、鉄骨柱22、柱脚金物24、及びアンカーボルト26の周囲の状況によっては起こるおそれがある。
しかしながら、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、基礎コンクリート28及び被覆コンクリート32が、水平方向に、鉄骨柱22の周囲の十分広い範囲に亘って形成されていることにより、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間が離れようとする力に抵抗するのに十分な力Rが被覆コンクリート32内の水平方向に作用しているので、上記のように被覆コンクリート32内にひび割れが生じる現象を確実に防止することができる。
一方、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部に第2ナット部材42(拡径部材)が固定され、この第2ナット部材42の下面が、この第2ナット部材42を埋設するよう固化して形成された被覆コンクリート32の、第2ナット部材42の下面に対応する段差上面に係合していることにより、アンカーボルト26に合計引張り荷重Pが発生したときに、第2ナット部材42を介して余長部26aに作用する下向きの引張り荷重P2が圧縮束Fの分力として作用するので、基礎コンクリート28と被覆コンクリート32との定着力を保持することができる。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部にネジ結合する拡径部材として、第2ナット部材42が用いられているので、アンカーボルト26の余長部26aに拡径部材としての第2ナット部材42を、溶接等よりも簡単に固定することができる。
このような本実施の形態に係る柱脚構造20によれば、上述したように、曲げモーメントMを生ずるような荷重が鉄骨柱22に作用した場合でも、柱脚金物24に作用する引張力を減少させることができるため、柱脚金物24を小さく(薄く)することができる。
このため、本実施の形態に係る柱脚構造20によれば、柱脚金物24の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造20の大型化や高額化を防止することができる。
次に、図4は、本発明の第2の実施の形態に係る柱脚構造50について説明するために参照する図である。前記第1の実施の形態に係る柱脚構造20と同様の部分には同じ符号を用いて説明し、同様の構成についての重複する説明は省略するものとする。
第2の実施の形態に係る柱脚構造50は、前記第1の実施の形態に係る柱脚構造20のアンカーボルト26の代わりに、アンカーボルト52を備えている。また、本実施の形態に係る柱脚構造50は、前記第1の実施の形態に係る柱脚構造20の第2ナット部材42に相当する部材を備えないようになっている。
また、アンカーボルト52のそれぞれの余長部52aは、アンカーボルト52の直径の10倍以上の長さを有するように形成されている。
このような第2の実施の形態に係る柱脚構造50によれば、余長部52aの長さが上記のようにアンカーボルト52の直径の10倍以上の長さになるように形成されているので、図5に示すように、余長部52aのネジ下面に当接した被覆コンクリート32に下向きに作用する荷重と水平方向に作用する力Rの合力として、鉄骨柱22と柱脚金物24の接合部と、アンカーボルト52の余長部52aとの間に圧縮束f(定着手段に相当)を発生させることができる。
このため、本実施の形態に係る柱脚構造50においても、上述したような曲げモーメントMが作用したときでも、前記第1の実施の形態と同様に、上記圧縮束fの一端が、鉄骨柱22と柱脚金物24との接合部分を押圧する作用をする。このことにより、アンカーボルト52から柱脚金物24に伝達される引張力が減少するため、柱脚金物24を小さく(薄く)することができる。
このため、本実施の形態に係る柱脚構造50によれば、柱脚金物24の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造50の大型化や高額化を防止することができる。
なお、前記第1の実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部の上端部に第2ナット部材42が取り付けられていたが、第2ナット部材42の代わりに、鍔形状の部材や板材等を拡径部材として溶接等により固定するようにしてもよい。
また、前記第1及び第2の実施の形態に係る柱脚構造20,50においては、その設置作業時にモルタル部材100が設置され、柱脚金物24がモルタル部材100の上に載置されるようになっていたが、モルタル部材100を形成せずに、柱脚金物24を基礎コンクリート28上に直接載置するようになっていてもよい。
また、図1、図3に示すように、前記第1の実施の形態に係る柱脚構造20においては、被覆コンクリート32の上面が第2ナット部材42の上面よりも高い位置に形成されるようになっていたが、このような構成に限定する必要は無く、例えば、被覆コンクリート32の上面は、図1、図3における第2ナット部材42の下面と同じ高さ位置に形成されて、第2ナット部材42は被覆コンクリート32の上面から突出するようになっていてもよい。
また、図4、図5に示すように、前記第2の実施の形態に係る柱脚構造50においては、被覆コンクリート32の上面が、アンカーボルト52のオネジ部52aの上端より高い位置に形成されるようになっていたが、このような構成に限定する必要は無く、例えば、被覆コンクリート32の上面は、図4、図5における、アンカーボルト52のオネジ部52aの高さ途中の位置にあって、オネジ部52aの上端部が被覆コンクリート32の上面から突出していてもよい。
また、前記第1及び第2の実施の形態に係る柱脚構造20,50においては、アンカーボルト26を8本備える構造になっていたが、8本以外の本数であってもよい。例えば、柱脚金物24における四隅のそれぞれに対応してアンカーボルト26が1本ずつ配置される構造とすることにより、アンカーボルト26を4本備える構造となっていてもよい。
また、前記第1及び第2の実施の形態に係る柱脚構造20,50においては、アンカーボルト26,52を備える構造になっていたが、アンカーボルトの代わりに、丸棒鋼や異形棒鋼(異形鉄筋)等の他部材を用いてもよい。
2 柱脚構造
4 鉄骨柱
6 柱脚金物
8 ボルト用孔
10 基礎コンクリート
12 モルタル層
14 アンカーボルト
16 ナット部材
20 柱脚構造
22 鉄骨柱
24 柱脚金物
26 アンカーボルト
26a オネジ部
28 基礎コンクリート
32 被覆コンクリート層
34 主筋
36 帯筋
38 ボルト用孔
40 第1ナット部材
42 第2ナット部材
50 柱脚構造
52 アンカーボルト
52a オネジ部
100 モルタル部材

Claims (2)

  1. 第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの前記第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
    前記第1コンクリート上に形成される第2コンクリートと、
    前記柱脚金物を前記アンカーボルトに接合する接合金物の上面から前記アンカーボルトの上端までの長さの前記アンカーボルトの余長部を前記第2コンクリートに定着させる定着手段とを備え、
    前記アンカーボルトの前記余長部は、前記第1コンクリート中に埋設された前記アンカーボルトから一体的に連続して伸びるように形成され、
    前記柱部材と前記アンカーボルトの前記余長部との間が離れようとする力に抵抗することができる力が、前記第2コンクリート内の水平方向に作用するように、前記柱部材の外周部が、水平方向の所定の範囲に亘って前記第2コンクリートに覆われ、
    前記定着手段が、前記余長部の上端部に設けられる拡径部材の下面と、前記第2コンクリートの前記拡径部材の下面に対応する段差上面との係合により前記アンカーボルトの前記余長部に鉛直下側方向に作用する力と、前記第2コンクリート内の水平方向に作用する力により、前記柱部材と前記柱脚金物の接合部分を押圧する力が生じるように構成される
    ことを特徴とする柱脚構造。
  2. 第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
    前記第1コンクリート上に形成される第2コンクリートと、
    前記柱脚金物を前記アンカーボルトに接合する接合金物の上面からアンカーボルトの上端までの長さのアンカーボルトの余長部を前記第2コンクリートに定着させる定着手段とを備え、
    前記柱部材と前記アンカーボルトの余長部との間が離れようとする力に抵抗することができる力が、前記第2コンクリート内の水平方向に作用するように、前記柱部材の外周部が、水平方向の所定の範囲に亘って前記第2コンクリートに覆われ、
    前記定着手段が、前記アンカーボルトの径より10倍以上の長さを有する前記余長部のネジ下面と、前記第2コンクリートの前記余長部のネジ下面に当接する面との係合により前記アンカーボルトの余長部に鉛直下側方向に作用する力と、前記第2コンクリート内の水平方向に作用する力により、前記柱部材と前記柱脚金物の接合部分を押圧する力が生じるように構成される
    ことを特徴とする柱脚構造。
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