JP5521991B2 - 立体画像表示装置 - Google Patents

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Description

この発明は、立体映像をなす一対の画像を入力し、前記一対の画像を補正して表示する立体画像表示装置に関する。
近年、観察者が擬似的に立体感を得るための画像表示技術として、両眼視差を利用した立体画像表示技術が多く提案されている。これは、3次元空間を左眼で見た映像と右眼で見た映像をそれぞれ観察者の左右眼に見せることによって、擬似的に奥行き感を誘発する技術である。
観察者の左右眼に異なる映像を見せるための技術として、左眼用画像と右眼用画像を時間的に交互に切り替えてディスプレイに表示すると同時に、画像が切り替わるタイミングに同期して左右それぞれの視界を閉じる眼鏡を用いて左右の視界を時間的に分離する方式や、ディスプレイの前面にディスプレイに表示された画像の表示角を制限するバリアやレンズを用いることで左右眼それぞれに分離して左眼用画像と右眼用画像を見せる方式など、様々な方式が提案されている。
これらのような方式を用いた立体画像表示装置においては、観察者が注視している物体が飛び出した点(結像する点)に目の輻輳角を合わせながら、ディスプレイ表面にピント(眼の焦点調節)を合わせるという、輻輳と調節の不整合により、飛び出し量が大きすぎると目の疲れを誘発するという問題点がある。また、観察者とディスプレイの表示面との距離や、観察者の視力の個人差によって、観察者にとって2つの画像が1つに見える融合が得やすい好適な視差が異なる。これにより条件の違いによって融合が得にくく、眼の疲れを誘発するという問題点がある。
このような眼の疲れを誘発する問題に対して、異なる視差に対応する複数の視点画像をもとに表示された立体画像を表示して、利用者自身が好む立体感になったときの利用者からの応答を取得し、あるいはその応答結果や利用者の年齢、車に酔いやすいかなど利用者への問診の応答結果に基づいて利用者ごとの視差量データを特定することで、利用者の視差量データに基づいて立体画像データから異なる視差に対応する複数の視点画像を取得する方法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平2004−289527号公報(第3頁、第4―5図)
しかしながら、表示する映像がシーンチェンジのように視差量が急激に変化する画像を視聴するような場合、利用者がその変化に対応して立体視を得られるかは個人によって差が生じる。このように、視差量が急激に変化する画像を含む映像を視聴するには、特許文献1に開示された方法で利用者自身が好む立体感になったときの利用者からの応答結果や、利用者の年齢、車に酔いやすいかなど問診の応答結果から特定する視差量データでは、本来その利用者にとって好適な視差に調整するには不十分であった。
この発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、視差量が急激に変化する画像を含む立体映像を観察者に好適な視差量に調整しうる観察者個々の視差特性データに基づいて、入力される立体映像の視差を調整する立体画像表示装置を得ることを目的とする。
この発明に係る立体画像表示装置は、視差量評価画像を用いて観察者の視差特性を計測する視差計測部と、観察者ごとの前記視差計測部の計測結果、観察者条件、及び計測している環境条件を含む視差特性データを格納する視差特性データ格納部と、前記観察者の視差特性データに基づいて視差調整量条件の設定をする視差調整量条件設定部と、入力される立体映像から画像視差量を算出する画像視差算出部と、前記画像視差算出部で算出された画像視差量に基づいてフレーム間の視差変化量を算出する視差変化量算出部と、前記視差調整量条件と前記視差変化量とから視差調整量を算出する視差調整量算出部と、前記視差調整量に基づいて入力される立体映像の視差を調整する画像生成部と、前記画像生成部で調整された映像を表示する表示部とを備え、視差計測部は、前記観察者の分離開始視差を評価する分離開始視差評価部と前記観察者の融合開始視差を評価する融合開始視差評価部を有するようにしたものである。
この発明は、観察者ごとの視差特性、観察者条件、及び環境条件を含む視差特性データに基づいて、入力される立体映像の視差を調整することで、より観察者にとって好適な視差変化量に調整された映像を観察者に提供できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る立体画像表示装置を示すブロック図である。 画面の手前に飛び出すときの画像と目の位置関係を示す図である。 画面の奥に引き込むときの画像と目の位置関係を示す図である。 融合開始視差計測を示す図である。 融合開始視差分布と累積頻度比を示す図である。 分離開始視差計測を示す図である。 分離開始視差分布と累積頻度比を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る融合限界評価の画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る分離限界評価の画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る融合分離時間評価の画像の例を示す図である。 融合開始範囲と分離観察範囲の関係を示す図である。 画像内の好適な視差範囲を示す図である。 融合開始範囲と分離観察範囲の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る立体画像表示装置を示すブロック図である。
実施の形態1
まず本発明の実施の形態1に係る立体画像表示装置について概要を説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る立体画像表示装置を示すブロック図である。本発明の実施の形態1に係る立体画像表示装置において、画像視差算出部1は、入力される立体映像から画像視差量を算出する。ここで、入力される立体映像は、放送や映像再生装置などから入力される映像ソースである。また、画像視差量とは立体のオブジェクトの左眼用画像及び右眼用画像の同じ点の画素のシフト量によって得ることができる。
視差変化量算出部2は、フレーム間での画像視差量の変化量を算出し、視差調整量算出部3は、視差変化量算出部2の算出結果を視差調整量条件設定部4から供給される観察者の視差調整量条件に基づいて視差の調整量を算出する。画像生成部20は、入力される立体映像を視差調整量算出部3の算出された視差の調整量に基づいて画像を生成し、表示部100が画像生成部20で生成された画像を表示する。
視差量評価画像格納部8には観察者の視差特性として融合開始視差及び分離開始視差を計測するときに用いる評価画像が格納されている。また、好適視差量評価画像格納部9には観察者の視差特性として融合分離時間を計測するときに用いる評価画像が格納されている。視差計測部10は、観察者の計測項目に応じて視差量評価画像格納部8及び好適視差量評価画像格納部9から評価画像を選択して表示部100を通じて観察者に表示する。ユーザー操作部14は観察者が計測のときに表示部100で表示された評価画像を観察して応答する際に用いる入力手段となる。この応答結果を受けて、視差計測部10は視差特性データ格納部5に被試験者である観察者の視差特性を格納する。
観察者条件入力部6は、ユーザー操作部14から入力される観察者の年齢、性別、乱視及び斜位などを含む視力、テレビ視聴時は矯正眼鏡を外すかなど観察者に関する情報を視差特性データ格納部5に格納する。この際、表示部100にこれらの質問内容を表示することで観察者に分かりやすく入力させることができる。また、観察者に関する情報だけでなく、視差計測の試験を行ったときの明るさや観察距離などの周辺の試験環境、視聴するときの明るさや観察距離などの周辺の試験環境についてもユーザー操作部14から入力された情報を視差特性データ格納部5に格納する。
視差特性データ格納部5は、複数の観察者の視差特性、観察者に関する情報、試験環境、及び視聴環境を格納し、ユーザー選択部7によってこれから観察する観察者に関する視差特性データを選択して該当する観察者の視差特性データ、試験環境、及び試験環境を視差調整量条件設定部4に供給する。ここで、ユーザー選択部7は視差特性データを格納する際に、観察者に対応付ける為に予めユーザー番号やマーク記号決めたものを表示部100に表示し、観察者にユーザー操作部14を用いて入力することで対応付けた視差特性データを確定することができる。
視差調整量条件設定部4は、視差特性データ格納部5から供給されるデータに基づいて視差調整量条件を設定する。これによって観察者の特性と視聴環境に応じて設定された視差調整量条件を用いて、入力される立体映像の調整をして表示することが可能となる。
次に、立体映像を用いた立体視について説明する。図2はディスプレイに表示される左眼用画像及び右眼用画像と、ディスプレイから観察距離Z離れて観察する観察者の眼との関係を示している。図2のように左眼用画像の点から観察者の左眼の位置を結ぶ直線上と、左眼用画像の点から観察者の右眼の位置を結ぶ直線上との交点について、その角度を輻輳角αとする。また、両眼でディスプレイ面の1点を見たときの両眼の視線が交差するときの輻輳角をβとした場合、輻輳角αが輻輳角βより角度が大きい場合は、交点がディスプレイ面と観察者の間に存在し、観察者がその融合が得られたときはその表示物(以下、オブジェクト)がディスプレイから飛び出したようにみえる。このときのディスプレイ面から交点までの距離を飛び出し量といい、視差角はα−βとなる。
図3は、図2と同様にディスプレイに表示される左眼用画像と右眼用画像と、ディスプレイから観察距離Z離れて観察する観察者の眼との関係を示している。このように輻輳角αが輻輳角βより角度が小さい場合は、交点が観察者にとってディスプレイ面より奥に存在することとなり、観察者がその融合が得られたときはそのオブジェクトがディスプレイより引き込んだようにみえる。このときのディスプレイ面から交点までの距離を引き込み量といい、視差角はβ−αとなる。
このように、立体画像と立体視したときの飛び出し量は、画像視差量と観察距離と観察者の眼の間隔が大きく関係している。
ここで、引用文献1のように観察者自身が好適な視差量を選択する場合に、試験映像もしくは画像の選択を誤ると正確に計測することが困難であることを示す試験結果を示す。図4は、輻輳角αが輻輳角βに対して充分に大きい視差角になるように画像視差量を充分に大きくした左眼用画像及び右眼用画像から、徐々に画像視差量が小さくなるように表示させて評価する評価画像の例を示す。
図5は、図4のような評価画像を用いて観察者が融合したと感じて応答する評価試験について、被験者を20代から60代までの男女36名としたときの結果であり、横軸は視差角(融合時の輻輳角αと画面上の輻輳角βの差)を示し、縦軸はその視差角が融合開始ポイントとした人数を表している。なお、この計測の観察条件は、ディスプレイとして用いた立体テレビが55型の液晶立体画像表示装置であり、観察距離が画面高さの3倍(205[cm])、目の間隔は平均値の6.5[cm]としている。図5の結果では視差角が4[deg]付近が多いことを示している。
図6は、輻輳角αが輻輳角βに対して充分に小さい視差角になるように画像視差量を小さくした左眼用画像及び右眼用画像から、徐々に画像視差量を大きくなるように表示させて評価する評価画像の例を示す。図7は、図6のような評価画像を用いて観察者が融合が分離したと感じて応答する評価試験について、図5の被試験者と同じ被試験者で行ったときの結果であり、横軸は視差角を示し、縦軸は頻度を示す。この結果から、この実験を行った観察条件では、分離する視差角は、ほとんどの被験者が11.5[deg]以上であることを示している。
これら図5及び図7の結果から、提示される左右画像の視差量の初期条件と変化方向によって、左右の画像が融合して立体に見える視差限界の視差量が変化することがわかる。同様に、画面の奥にて融合する画像の融合限界も、提示される左右画像の初期条件と視差の変化方向によって、融合開始、分離開始の視差量が変化する。
図8は上述の試験結果によって得られた融合開始視差によってできる融合開始ポジションと分離観察視差によってできる分離開始ポジションとの関係を示す。このように、融合開始ポジションは分離開始ポジションの内側になる。これは、視差の変化が大きい方から小さくなっていく映像については、分離開始視差の範囲であっても融合開始視差の範囲でない為に観察者は融合を得られないこととなる。
つまり、実際の映像から考えると、シーンチェンジや2次元から3次元表示に切り替えたときなどの瞬間的な3次元表示に対する限界値としては、融合開始視差が示している範囲とするのが望ましい。
また、分離開始視差は、3次元表示を見ているときに、オブジェクトが徐々に遠くへ引き込んだり近くへ飛び出したりするときの限界値であり、これを超えると時間をかけても立体視を得ることが出来なくなる最大の限界値として設定することで、観察者に立体視を提供し続けることが可能となる。
次に、一枚の立体画像内で異なる視差の表示物を用いて、観察者に好適な視差を応答させる方法について説明する。このような試験であっても、全ての表示物において観察者が立体視を得てしまったあとでは、画像が分離しにくいために、観察者にとって好適なポジションを選択することが難しくなる。
つまり、融合した状態から分離する方向に画像視差量を大きくする視差量評価画像を表示して被験者が立体視を得られるとした視差量は、融合開始視差よりも大きい視差量を含む場合がある為、その視差量に調整したとしても、別の違う映像では立体視が得られない視差量であることとなる。
また、この場合は、画面内の複数の異なる視差の対象物から融合が得られた時間を示す融合分離時間を計測することで、画像の見易さの判断とすることが可能になる。画面内の複数点の観察ポイントを見るためにかかった時間が長い場合は、静止画像で融合が得られていても動画像では立体に見える前に画像が変わってしまうことになる。
図9は、融合分離時間評価から得られる画像内好適範囲の例を示す図であって、被験者aによる画面内好適範囲の計測結果を図9(a)、被験者bによる画面内好適範囲の計測結果を図9(b)として示す。ここで画面内好適範囲は、観察者が好適と応答した飛び出し量と引き込み量との範囲を示すものである。このように、観察者によっては画面内好適範囲が融合ポジションと分離ポジションに関係ない場合があるので、観察者にとっての画面内好適範囲を求める場合は、融合ポジションと分離ポジションに関係なく求めることが望ましい。
そこで、これらのことを踏まえて、本発明の実施の形態に係る視差計測部10における視差特性の計測について説明する。図10は、観察者個々の視差特性として融合開始視差を計測する融合開始視差評価部11にて使用するときの視差量評価画像格納部8に格納された評価画像の例を示す。評価画像が、図10(a)のように画像視差量が非常に大きな表示条件から、図10(b)のように所定の速さで画像視差量を小さくするように表示し、観察者がその表示された画像を観察して画像が1つに融合して見えたときにユーザー操作部14を介して画像が1つに融合して見えた旨を視差計測部10に知らせることで、融合開始視差評価部11は観察者の融合開始視差をそのときの画像視差量として視差特性データ格納部5に格納する。たとえば、リモコンにより融合したポジションにてボタン操作により入力をする。図10のような評価画像を用いてこの計測を行うことにより、観察者の融合開始の飛び出し条件を確定することができる。
図10では、飛び出し側の融合開始視差を計測する為の評価画像を示したが、評価画像の左眼用画像と右眼用画像との位置関係を変更した引き込み用評価画像を用いることで、引き込み側の融合開始視差を計測する計測することができる。
これらの計測を行うことにより、観察者が計測を行う観察条件と、観察者の融合開始の飛び出し条件と、引き込み条件を決める。この範囲の視差量を超えると、急激な視差変化では、観察者が立体視を得るまでに時間がかかるために、みやすさ限界として設定値に用いる。具体的には、シーンチェンジや起動時などの限界値条件として用いられる。画像視差算出部で求めた最大視差量や平均視差量が、この融合開始視差を超えた場合は最大視差量を小さくしたり、これにあわせて全体の視差量を小さくする処理を行うことで、急激な視差変化の画像を視聴する場合に観察者が立体視を得られなかったり、観察者が疲労を感じるような無理な視差で表示されることを防ぐことが出来る。
図11は、観察者個々の視差特性として分離開始視差を計測する分離開始視差評価部12にて使用するときの視差量評価画像格納部8に格納された評価画像の例を示す。評価画像が、図11(a)のように画像視差量がない表示条件から、図11(b)のように所定の速さで画像視差量を大きくするように表示し、観察者がその表示された画像を観察して融合していた画像が分離して見えたときにユーザー操作部14を介して画像が分離して見えた旨を視差計測部10に知らせることで、分離開始視差評価部12は観察者の分離開始視差をそのときの画像視差量として視差特性データ格納部5に格納する。たとえば、リモコンにより融合したポジションにてボタン操作により入力をする。図11のような評価画像を用いてこの計測を行うことにより、観察者が立体視を得られてから、融合の限界値である飛び出しの視差量を確定することができる。
図11では、飛び出し側の分離開始視差を計測する為の評価画像を示したが、評価画像の左眼用画像と右眼用画像との位置関係を変更した引き込み用評価画像を用いることで、引き込み側の分離開始視差を計測する計測することができる。
これらの計測を行うことにより、観察者が計測を行う観察条件と、観察者が立体視を得られてから、融合の限界値である最大の飛び出しと引き込みの視差量を求め、この視差量から、個人の分離限界となる最大視差量を決めることができる。画像視差算出部で求めた最大視差量がこれを超えた場合は、この視差量を超えるところは、立体視が得られないために、視差変化量を止めたり、視差量に制限を設けたり、この最大視差量にあわせて全体の視差量を小さくしたりする処理を行うことで、観察者が立体視を得ることが出来ない無理な視差で表示されることを防ぐことが出来る。
また、このとき時間と視差量の変化量の関係を求めることにより、飛び出しの時間変化量と引き込みの時間変化量に対する視差の限界値を求めることが出来る。
具体的には、棒が画面からすこしずつ飛び出したり、固定したカメラの向きを振るパンニングや被写体から遠ざかる引きの映像で徐々に変化したりするような、徐々に飛び出しや引き込み量が大きくなる画像に有効で、目の輻輳の限界に飛び出し量や引き込み量が大きくなりすぎることを防ぐことが出来る。このときの飛び出しの速さや引き込みの速さに応じた視差限界値も用いることが出来る。
ここで視差量評価画像格納部8において、融合開始視差及び分離開始視差を計測するときに用いる評価画像を複数種類格納し、計測を行う毎に前回と違う評価画像を用いることで観察者が評価画像に対する慣れを抑えることができる。
図12は、観察者個々の視差特性として融合分離時間を計測する融合分離時間評価部13にて使用するときの好適視差量評価画像格納部9に格納された評価画像の例を示す。評価画像が、図12(a)のように複数のオブジェクトを表示し、画像が表示されてから複数個のオブジェクトが立体として認識できた時間を、リモコンによる操作で計測する。
また、その画像の視差量情報(最大飛び出し量、最大引き込み量、飛び出し量と引き込み量の差など)とともに視差特性データ格納部5に格納される。具体的には、画像が提示されてから画面内の複数個所の視差の異なる画像を観察し、立体視が得られるとリモコン操作等により、得られた時間を計測する。ここで図12(a)では複数のオブジェクトが2つだが、複数あったほうが定量化しやすいため望ましい。
例えば、視差の範囲(視差量=飛び出し視差+引き込み視差)について、条件の異なる複数段階の視差範囲の画像を提示し、観察者がリモコン操作により、それぞれの視差範囲にて立体視が得られた時間を計測する。視差の範囲(視差量)と融合分離時間との関係は、図13に示すように視差量が大きくなれば融合分離時間は長くなる。この計測により、このグラフを求めることで、1枚の画像内の好適な範囲をもとめることが出来る。
尚、融合分離時間を計測するための画像の提示の方法は、図12(b)に示すように、時間でフレームを切り替える画像を表示してもよい。これら画像の融合が得られた時間は、フレーム数でカウントしてもよい。
これにより、一枚の画像内の視差範囲の最適値を求めることが出来、最大飛び出し量と最大引き込み量の差や、平均飛び出し量と最大引き込み量、最大飛び出し量と平均引き込み量、平均飛び出し量と平均引き込み量の差、などの1組の立体画像内の視差の範囲を決めることが出来る。
次に本発明の実施の形態1に係る立体画像表示装置において、入力される立体画像を観察者個々の特性に応じて調整して表示部100から表示するまでの詳細な動作を説明する。画像視差算出部1では、左右の画像から画像視差量として、最大の飛び出し量Fmax、最小の飛び出し量Fmin、平均の飛び出し量Fave、最大の引き込み量Rmax、最小の引き込み量Rmin、平均の引き込み量Rave、全体の平均視差量Paveを算出する。
飛び出し量は右眼用画像のオブジェクトが観察者の左眼側にあり、かつ左眼用画像のオブジェクトが観察者の右眼側にある状態であって、最大の飛び出し量Fmaxは画素差が大きいもの、最小の飛び出し量Fminは画素差が一番小さいものとなる。
引き込み量は右眼用画像のオブジェクトが観察者の右眼側にあり、かつ左眼用画像のオブジェクトが観察者の左眼側にある状態であって、最大の引き込み量Rmaxは画素差が大きいもの、最小の引き込み量Rminは画素差が一番小さいものとなる。ただし引き込み量の最大は観察者の目の間隔にも影響する。
また、飛び出し量と引き込み量は、オブジェクトごとの値であっても、画面内の特定のエリアに区切った場合の値であってもよい。全体の平均は、オブジェクトごとやエリア毎の値から得られる平均値である。最小の飛び出し量Fminと飛び出し量平均Faveは、画像全体が飛び出しているときに用いられる。最小の引き込み量Rminと平均引き込み量Raveも画像全体が引き込んでいるときに用いられる。
これらの値それぞれに対して、視差変化量算出部2では、フレーム毎もしくは、数フレーム間隔、もしくは複数フレーム平均の差分を算出する。
視差調整量算出部3では、視差調整量条件設定部4で設定された視差量制限条件(飛び出し分離開始視差量Lfs、飛び出し融合開始視差量Lff、引き込み分離開始視差量Lrs、引き込み分離開始視差量Lrf、融合分離時間Tfs)に基づき視差調整量を算出する。
たとえば、飛び出し分離開始視差量Lfsをもとに最大の飛び出し量Fmaxに制限をかける。FmaxがLfsを超えたときは、飛び出しが止まる設定とする。また、同様に引き込み分離開始視差量Lrsをもとに引き込み量の最大値Rmaxに制限をかける。これにより、完全に融合しない範囲まで飛び出したり、引き込んだりすることを防ぐ。
また、制限の方法として、平均の飛び出し量Faveが飛び出し融合開始視差量Lffより超えた場合は、飛び出し量を制限し、一律に一定割合、もしくは一定値の減算を行う制御を行うこともできる。また、平均の引き込み量Raveが引き込み分離限界視差量Lrfを超えた場合は、引き込み量に一律に一定割合、もしくは一定値の減算をおこなう。これらの制限は、全体の平均視差量Paveを制限の基準として用いてよい、たとえば、全体の平均視差量Paveが、飛び出し融合限界視差量Lffもしくは引き込み分離限界視差量Lrfよりも大きいときに制限を設けるとよい。
これにより、平均値のみの容易な視差制限処理を設けることが出来る。
飛び出し分離開始視差量Lfs、引き込み分離開始視差量Lrsによる制限は、主に静止画を見るときや、画面上から秒単位でゆっくりと飛び出したり、引き込んだりするときの制限値として用いられる。
たとえば、飛び出し融合開始視差量Lffと引き込み融合開始視差量Lrfは、シーンチェンジなどの切り替え時の限界として用いられる。視差変化量算出部で、最大の飛び出し量Fmaxのフレーム間の変化量や、飛び出し量平均Faveのフレーム間の変化量が、飛び出し融合開始視差量Lffを超えた場合や、最大の引き込み量Rmaxや平均の引き込み量Raveのフレーム間の変化量が引き込み分離開始視差量Lrfを超えた場合に制限を設け、急激な変化量が生じないように制御する。
また、融合分離時間Tfsは、立体動画を見るときの好適視差設定指標として用いる。前述した、立体視が得られる時間計測より、一定時間よりも速く立体視が得られる条件を選択し、その条件によりフレーム毎の最大の飛び出し量Fmax、最大の引き込み量Rmax、平均の飛び出し量Fave、平均の引き込み量Rave、全体の平均視差量Paveが一定視差量を越えないように、それぞれに制限を設ける。例えば、最大の飛び出し量Fmaxと最大の引き込み量Rmaxとの差分絶対値、若しくは最大の飛び出し量Fmaxと全体の平均視差量Paveとの差分絶対値が好適視差設定より大きくならないように制限を加える。この融合分離時間は、フレーム間の視差設定にも用いてよい。
このように、観察者の分離開始視差値、融合開始視差値、融合分離時間を計測し、観察者の視差特性データを蓄えることにより、個人の好適な視差データを設定することが可能となる。
ここで、視差を計測するユーザー操作部14は、リモコンのように通常の観察位置から画面を見ながら操作するデバイスを用いる。
視差を計測するときの観察者条件を入力するデバイスは、リモコンのように通常の観察位置から画面を見ながら操作することが望ましいが、テレビに備えられた入力キーを用いて入力してもよい。
観察者条件は、視差特性データ格納部5に格納され、ユーザーがリモコン操作などにより、自分の視差条件を選択することで、視差量を好適な値に設定できる。また、観察するたびに視差特性データを求めることで、慣れによる好適な視差条件の変化を格納することで、より視差量の調整条件を最適なものにすることも可能である。
実施の形態2.
実施の形態1では、係る立体画像表示装置の視差計測部によって観察者の視差特性を計測して視差特性データ格納部に格納していたが、本実施の形態に係る立体画像表示装置では、直接計測結果の情報を視差特性データ格納部に格納する立体画像表示装置である。
図14は、本発明の実施の形態2に係る立体画像表示装置の構成を示すブロック図である。なお、図14において実施の形態1の図1と同一の符号のものにおいては、それぞれ実施の形態1の同一の符号のものと相当するものであるので、その説明を省略する。視差特性データ格納部50は、観察者条件入力部60を介して観察者個々の視差特性データを入力する。観察者の入力はユーザー操作部14を用いて入力する。若しくは、ユーザー操作部14から視差特性データ格納部50に直接アクセスして入力するとしても、視差特性データ格納部50に直接アクセスできるインターフェースを設けて格納してもよい。ここでのインターフェースとは例えばUSBやメモリカードスロットなどをさす。
ここで観察者個々の視差特性データとは、融合開始視差、分離開始視差、融合分離時間を含むものであって、例えば別途、実施の形態1に係る立体画像表示装置にて計測したときの情報そのものを入力する。別の計測機器を用いて得られた情報であっても良い。ただし計測したときの試験環境についての情報も併せて格納することで、試験の際の環境を加味して視差特性を調整できるので、観察者にとって好適な視差量の調整が可能となる。
これにより、所期の目的を達成しうることはいうまでもない。
1 画像視差算出部
2 視差変化量算出部
3 視差調整量算出部
4 視差調整量条件設定部
5 視差特性データ格納部
6 観察者条件入力部
7 ユーザー操作部
8 視差量評価画像格納部
9 好適視差量評価画像格納部
10 視差計測部
11 融合開始視差評価部
12 分離開始視差評価部
13 融合分離時間評価部
14 ユーザー操作部
20 画像生成部
30 表示部

Claims (4)

  1. 視差量評価画像を用いて観察者の視差特性を計測する視差計測部と、
    観察者ごとの前記視差計測部の計測結果、観察者条件、及び計測している環境条件を含む視差特性データを格納する視差特性データ格納部と、
    前記観察者の視差特性データに基づいて視差調整量条件の設定をする視差調整量条件設定部と、
    入力される立体映像から画像視差量を算出する画像視差算出部と、
    前記画像視差算出部で算出された画像視差量に基づいてフレーム間の視差変化量を算出する視差変化量算出部と、
    前記視差調整量条件と前記視差変化量とから視差調整量を算出する視差調整量算出部と、
    前記視差調整量に基づいて入力される立体映像の視差を調整する画像生成部と、
    前記画像生成部で調整された映像を表示する表示部とを備えた立体画像表示装置において、
    前記視差計測部は、前記視差量評価画像として表示された画像を観察して、融合していた画像が分離して見えたときの画像視差である分離開始視差を評価する分離開始視差評価部、前記視差量評価画像として表示された画像を観察して、画像が融合して見えたときの画像視差である融合開始視差を評価する融合開始視差評価部、画像内の複数の異なる視差の対象物から融合が得られた時間を示す融合分離時間を計測する融合分離時間評価部を有することを特徴とする立体画像表示装置。
  2. 視差計測部は、複数の視差量評価画像を有し、計測が行われる度に前回と異なる視差量評価画像が選択されることを特長とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
  3. 前記視差特性データ格納部に格納される複数の視差特性データから視差調整量条件設定部に入力する視差特性データを選択するユーザー選択部を備えることを特長とする請求項1または請求項2に記載の立体画像表示装置。
  4. 融合していた画像が分離して見えたときの画像視差である分離開始視差と画像が融合して見えたときの画像視差である融合開始視差、画像内の複数の異なる視差の対象物から融合が得られた時間を示す融合分離時間を含む視差特性情報、観察者条件、及び観察する環境条件を含む視差特性データを格納する第2の視差特性データ格納部と、
    前記観察者の視差特性データに基づいて視差調整量条件の設定をする視差調整量条件設定部と、
    入力される立体映像から画像視差量を算出する画像視差算出部と、
    前記画像視差算出部の算出結果に基づいてフレーム間の視差変化量を算出する視差変化量算出部と、
    前記視差調整量条件と前記視差変化量とから視差調整量を算出する視差調整量算出部と、
    前記視差調整量に基づいて入力される立体映像の視差を調整する画像生成部と、
    前記画像生成部で調整された映像を表示する表示部とを備える立体画像表示装置。
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