JP5521943B2 - 車両の総重量推定装置 - Google Patents

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本発明は、車両の総重量推定装置に関する。
従来より、車軸に対する車体の沈み込み量を検出し、その沈み込み量から車両の積載重量(従って、総重量)を推定する装置が知られている(特許文献1を参照)。この文献に記載の装置では、車体に対する積荷の偏りの影響を排除しつつ、車両総重量を正確に得るために必要な車体の沈み込み量を正確に検出するためには、少なくとも前輪位置と後輪位置に1つずつ車高センサが必要となる。
特開昭63−63924号公報
近年、ヘッドライトの光軸調整用に車高センサを搭載した車両が多く存在する。しかしながら、これらの殆どが後輪位置のみに車高センサを搭載している。後輪位置のみに車高センサを搭載した車両に対して上記文献に記載の装置を用いて車両総重量を推定する場合、積荷の重心位置が後輪位置に対して車体前方にずれるほど推定誤差が大きくなる、という問題が発生し得る。
ところで、近年、電動パワーステアリング装置を搭載した車両のように、運転者により操作されるステアリングホイールの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを搭載した車両も多く存在する。本発明者は、多くの車両に搭載されている後輪位置に配置された車高センサと、多くの車両に搭載されている操舵トルクセンサを有効に利用して、車両総重量を正確に推定する方法はないかと研究を重ねた結果、本発明に至った。
本発明の目的は、後輪位置に配置された車高センサと操舵トルクセンサの検出結果を有効に利用して、車両総重量を正確に推定できる車両総重量推定装置を提供することにある。
本発明に係る車両の総重量推定装置は、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、前輪のスリップ角を演算する前輪スリップ角演算手段と、後輪位置の車高を検出する車高センサと、前記車両が旋回中であるか非旋回中であるかを判定する旋回判定手段と、前記車両の前後加速度を検出する前後加速度検出手段とを備える。
本発明に係る車両の総重量推定装置の特徴は、前輪軸重推定手段と、後輪軸重推定手段と、車両総重量推定手段とを備えたことにある。以下、各手段について順に説明していく。
前輪軸重推定手段は、前記車両が旋回中であるとの判定がなされているとき、「前記操舵トルク、前記前輪スリップ角、及び前記車両の前輪軸重の間の予め定められた関係」と、前記検出された操舵トルクと、前記演算された前輪スリップ角とに基づいて前記車両の前輪軸重を推定する。前記関係において、「操舵トルク」を「セルフアライニングトルク」と書き換えることができる。
前記関係(後述する図4を参照)は、セルフアライニングトルクが発生する車両旋回中において得られる関係である。換言すれば、車両旋回中であれば、前記関係を利用して前輪軸重を正確に推定することができる。前記前輪軸重推定手段は、係る知見に基づいて構成されている。
後輪軸重推定手段は、前記車両が非旋回中であるとの判定がなされているとき、前記検出された後輪位置の車高に基づいて前記車両の後輪軸重を推定する。一般に、後輪位置の車高を検出する車高センサは、後輪車軸の左右一方側に配置される。従って、車両旋回中では、車両に作用する遠心力の影響により車高センサを利用して後輪軸重を正確に推定することはできない。換言すれば、車両非旋回中であれば、車高センサを利用して後輪軸重を正確に推定することができる。前記後輪軸重推定手段は、係る知見に基づいて構成されている。
車両総重量推定手段は、前記前輪軸重が推定されたときの前記前後加速度と前記後輪軸重が推定されたときの前記前後加速度との差が所定値以下となる前記前輪軸重と前記後輪軸重との組み合わせに基づいて、前記車両の総重量を推定する。
前記前輪軸重推定手段により(車両旋回中に)推定される前輪軸重は、定速走行時と比べて車両加速時では慣性力分だけ減少し車両減速時では慣性力分だけ増大する。逆に、後輪軸重推定手段により(車両非旋回中に)推定される後輪軸重は、定速走行時と比べて車両加速時では慣性力分だけ増大し車両減速時では慣性力分だけ減少する。即ち、車両加速時でも車両減速時でも、推定された前輪軸重と後輪軸重の和を算出することにより、慣性力分が互いに相殺される。
以上のことから、前輪軸重が推定されたときの前後加速度と後輪軸重が推定されたときの前後加速度との差が小さいという条件下では、定速走行時のみならず車両加速時・減速時であっても、推定された前輪軸重と後輪軸重の和は、車両総重量を正確に表す値となり得る。車両総重量推定手段は、係る知見に基づいて構成されている。
上記構成によれば、車両旋回中と車両非旋回中という異なるタイミングにおいて、操舵トルクセンサを利用した前輪軸重の推定と車高センサを利用した後輪軸重の推定がそれぞれ個別に行われ、それらの推定結果に基づいて、車両総重量が正確に推定され得る。
好適な態様では、前記前後加速度がゼロを含む所定範囲内にあるときに推定された前記前輪軸重と、前記前後加速度が前記所定範囲内にあるときに推定された前記後輪軸重との組み合わせに基づいて、前記車両総重量が推定される。
前記前輪軸重推定手段は、前輪スリップ角が所定値を超えていると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行しないように構成され得る。前輪スリップ角と操舵トルク(セルフアライニングトルク)とは、前輪スリップ角が小さい段階では略比例関係にある一方、前輪スリップ角が大きくなると、その比例関係が崩れる(後述する図5を参照)。前記関係(図4を参照)は、この比例関係に基づいて得られる関係である。以上より、前輪スリップ角がこの比例関係が崩れる程度に大きい場合、前記関係に基づいて前輪軸重を正確に推定することができない。上記構成は、係る知見に基づく。これによれば、不正確な前輪軸重に基づいて車両総重量が不正確に推定される事態の発生が抑制される。
また前記前輪軸重推定手段は、前記演算された前輪舵角の時間変化率が所定値を超えていると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行しないように構成され得る。上述した前記関係(図4を参照)は、前輪舵角が一定の状態での走行時において得られる関係である。前輪舵角の時間変化率が大きいと、前輪スリップ角の変化に対して操舵トルク(セルフアライニングトルク)の変化の遅れが大きくなる。この結果、前記関係が維持され得なくなる。以上より、前輪舵角の時間変化率が大きい場合、前記関係に基づいて前輪軸重を正確に推定することができない。上記構成は、係る知見に基づく。これによれば、不正確な前輪軸重に基づいて車両総重量が不正確に推定される事態の発生が抑制される。
本発明の実施形態に係る車両の総重量推定装置を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示した総重量推定装置によって車両総重量が推定される際の処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示した総重量推定装置によって参照される、後輪側車高と後輪軸重との関係を規定するマップを示したグラフである。 図1に示した総重量推定装置によって参照される、操舵トルク(セルフアライニングトルク)及び前輪スリップ角と、前輪軸重との関係を規定するマップを示したグラフである。 前輪スリップ角と操舵トルク(セルフアライニングトルク)との関係の一例を示したグラフである。 図1に示した総重量推定装置によって車両総重量が推定される際の各種物理量の変化の一例を示したタイムチャートである。
以下、本発明に係る車両の総重量推定御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る車両の総重量推定装置(以下、「本装置」と称呼する。)を搭載した車両の概略構成を示している。図1に示すように、本装置は、後輪位置の車高を検出する車高センサHGと、ステアリングホイールSWの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサSTとを備えている。車高センサHGは、後輪車軸の左右一方側(本例では、左側)に配置されている。車高センサHGは、車両のヘッドライト(図示せず)の光軸の調整用に使用され得る。操舵トルクセンサSTは、操舵軸(ステアリングコラム)に介装されている。操舵トルクセンサSTは、電動パワーステアリング装置EPSの制御に使用され得る。
本装置は、車輪WH**の車輪速度を検出する車輪速度センサWS**と、車両の前後方向の加速度(前後加速度)を検出する前後加速度センサGXと、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサYRと、前輪の舵角を検出する前輪舵角センサFSを備えている。ここで、「**」は、「fl」(左前)、「fr」(右前)、「rl」(左後)、「rr」(右後)を包括的に示す。
また、本装置は、電子制御ユニットECUを備えている。ECUは、上述した各種センサと通信可能に接続されている。ECUは、車高センサHGの出力に基づいて、ヘッドライトの光軸調整用のアクチュエータ(図示せず)を制御する。ECUは、操舵トルクセンサSTの出力に基づいて、EPS内の電動モータ(図示せず)を制御する。加えて、ECUは、上述した各種センサの出力に基づいて、車両の総重量を推定する。
(車両総重量の推定)
以下、本装置による車両総重量の推定について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートにより示されるルーチンは、ECUにより所定時間(例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップ205では、車両の前後加速度の絶対値がゼロを含む微小範囲内にあるか否かが判定される。即ち、車両が定速走行中であるか否かが判定される。この判定において、前後加速度として、前後加速度センサGXの出力に基づいて算出される値が使用されてもよいし、車輪速度センサWS**の出力に基づいて算出される値が使用されてもよい。ただし、前後加速度センサGXの出力は、坂道上の走行時、積荷の偏りに起因する車体の傾きが発生している場合等において正確な前後加速度を示さない場合がある。これは、車体が水平からピッチング方向に傾いていることにより車両前後方向の重力成分の影響を受けることに基づく。この点を鑑みると、この判定では、前後加速度として、車輪速度センサWS**の出力に基づいて算出される値が使用されることがより好適である。なお、本例では、前後加速度は、車両加速時に正の値をとり、車両減速時に負の値をとるものとする。
次に、ステップ210では、車両の旋回状態が判定される。具体的には、この判定では、車両が旋回中であるか非旋回中(直進中)であるかが判定される。「旋回中」との判定は、例えば、「前輪舵角が所定値以上、且つ、車速と前輪舵角から算出されるヨーレイト(所謂、舵角ヨーレイト)と実際のヨーレイトとの差が所定値以下」という条件が成立しているときになされ得る。また、「非旋回中」との判定は、例えば、「前輪舵角が所定値未満、且つ、車速と前輪舵角から算出されるヨーレイト(舵角ヨーレイト)が所定値未満」という条件が成立しているときになされ得る。前輪舵角は前輪舵角センサFSの出力から得られ、車速は車輪速度センサWS**の出力から得られ、実際のヨーレイトはヨーレイトセンサYRの出力から得られる。
先ず、「非旋回中」であるとの判定がなされた場合について説明する。この場合、ステップ215にて、車高センサHGの出力に基づいて、後輪側の車高が取得される。即ち、ステップ215では、定速走行時且つ非旋回中における後輪側の車高が取得される。
続いて、ステップ220にて、図3に示すMAP1と、前記取得された後輪側の車高と、に基づいて、後輪軸重Wrが取得される。MAP1から理解できるように、後輪側の車高が低いほど、後輪軸重Wrがより大きい値に算出される。
一般に、後輪位置の車高を検出する車高センサは、後輪車軸の左右一方側(本例の車高センサHGは後輪車軸の左側、図1を参照)に配置される。従って、車両旋回中では、車両に作用する遠心力の影響により車高センサHGを利用して後輪軸重を正確に推定できない。換言すれば、車両非旋回中であれば、車高センサHGを利用して後輪軸重を正確に推定することができる。ステップ220では、係る知見に基づいて後輪軸重Wrが正確に推定され得る。
次に、「旋回中」であるとの判定がなされた場合について説明する。この場合、ステップ225にて、前輪スリップ角と操舵トルクが取得される。即ち、ステップ225では、定速走行時且つ旋回中における「前輪スリップ角及び操舵トルク」が取得される。前輪スリップ角は、例えば、車速と前輪舵角から算出されるヨーレイト(舵角ヨーレイト)と実際のヨーレイトとの差を積算して得られる車体スリップ角に、前輪舵角を加えることにより算出され得る。操舵トルクは操舵トルクセンサSTの出力から得られる。
続いて、ステップ230にて、図4に示すMAP2と、前記取得された前輪スリップ角及び操舵トルクと、に基づいて、前輪軸重Wfが取得される。MAP2において、「操舵トルク」を「セルフアライニングトルク」と書き換えることができる。
一般に、前輪軸重が一定との条件下において、図5に示すように、前輪スリップ角が所定値以下の範囲内(図5における使用可能範囲を参照)において、「前輪スリップ角が大きいほど操舵トルク(セルフアライニングトルク)がより大きくなる関係(比例関係)」が成立する。また、前輪スリップ角が一定の条件下において、「前輪軸重が大きいほど操舵トルク(セルフアライニングトルク)がより大きくなる関係(比例関係)」が成立する。MAP2は、これらの関係を規定している。
具体的には、MAP2は、定常旋回走行中(車速及び前輪舵角一定)において「操舵トルク、前輪スリップ角、及び前輪軸重の間の関係」を取得する実験を「操舵トルク、前輪スリップ角、及び前輪軸重の組み合わせ」を種々変更しながら繰り返すことにより得られるデータに基づいて作製され得る。
図4に示す関係は、セルフアライニングトルクが発生する車両旋回中において得られる。換言すれば、車両旋回中であれば、この関係を利用して前輪軸重を正確に推定することができる。ステップ230では、係る知見に基づいて前輪軸重Wfが正確に推定され得る。
以上のように、ステップ220にて後輪軸重Wrが取得され、且つ、ステップ230にて前輪軸重Wfが取得された状態において、ステップ235にて、前輪軸重Wfと後輪軸重Wrを加算することにより車両総重量Wが算出される。
このように、本装置では、「旋回中」と「非旋回中」という異なるタイミングにおいて、操舵トルクセンサSTを利用した前輪軸重Wfの推定と、車高センサHGを利用した後輪軸重Wrの推定がそれぞれ個別且つ正確に行われ、それらの推定結果に基づいて、車両総重量Wが正確に推定され得る。
図6は、本装置によって車両総重量Wが推定される際の各種物理量の変化の一例を示す。この例では、車速は一定に維持されている(前後加速度=0)。時刻t1以前では車両は直進している(前輪舵角=0)。時刻t1以降、運転者によるステアリングホイールSWによって、前輪舵角がゼロから増大し、時刻t2〜t3まで前輪舵角が一定に維持されて、時刻t3以降、前輪舵角がゼロに向けて戻されている。即ち、時刻t1以前では車両は「非旋回中」であり、時刻t1以降、車両は「旋回中」となっている。
この場合、時刻t1以前では、車両が定速走行し(ステップ205で「Yes」)、且つ非旋回中である。従って、時刻t1までの期間(図6にAで示した期間を参照)、所定時間(例えば、6msec)の経過毎に、ステップ220の処理により後輪軸重Wrが繰り返し取得されていく。この例では、この段階では未だ前輪軸重Wfが取得されていないものとする。
時刻t1以降では、車両が定速走行し(ステップ205で「Yes」)、且つ旋回中である。従って、時刻t1以降、所定時間(例えば、6msec)の経過毎に、ステップ230の処理により前輪軸重Wrが繰り返し取得され得る。
ただし、上述したように、図4に示す関係は、前輪舵角が一定の状態における車両走行時にて得られる関係である。前輪舵角の時間変化率が大きいと、前輪スリップ角の変化に対して操舵トルク(セルフアライニングトルク)の変化の遅れが大きくなる。この結果、図4に示す関係が維持され得ない場合が発生し得る。従って、前輪舵角の時間変化率が大きい場合、図4に示す関係に基づいて前輪軸重を正確に推定できない可能性がある。
係る観点に基づけば、前輪舵角が増大する(前輪舵角の時間変化率が所定値を超える)時刻t1〜t2の間、並びに、前輪舵角が減少する(前輪舵角の時間変化率が所定値を超える)時刻t3以降は前輪軸重Wfを取得しないことが好ましい。即ち、この例では、前輪舵角が略一定となる(前輪舵角の時間変化率が所定値以下となる)時刻t2〜t3の間(図6にBで示した期間)のみ、所定時間(例えば、6msec)の経過毎に前輪軸重Wfを繰り返し取得することが好ましい。
加えて、上述した図5に示すように、前輪スリップ角と操舵トルク(セルフアライニングトルク)とは、前輪スリップ角が小さい段階では略比例関係にある一方、前輪スリップ角が大きくなると、その比例関係が崩れる。図4に示す関係は、この比例関係に基づいて得られる関係である。従って、前輪スリップ角がこの比例関係が崩れる程度に大きい場合(図5では、使用可能範囲の上限を超える場合)、図4に示す関係に基づいて前輪軸重を正確に推定できない可能性があるので、前輪軸重Wfを取得しないことが好適である。
一般に、前輪スリップ角がこの比例関係が崩れる程度に大きい状況では、車両がアンダーステア傾向となっていることが多い。従って、車両のアンダーステア抑制制御(例えば、旋回内側の車輪に制動力を付与し、或いは、エンジンの出力を低減する制御)が実行される車両では、アンダーステア抑制制御が介入することが多い。従って、アンダーステア抑制制御が介入したことに基づいて、「前輪スリップ角が所定値を超えた」と判定して、前輪軸重Wfの取得を中止するように構成してもよい。
以上、説明したように、図6に示す例では、時刻t1以前にて、複数の後輪軸重Wrのデータ(図6のAを参照)が取得・記憶され、時刻t2〜t3にて、複数の前輪軸重Wfのデータ(図6のBを参照)が取得・記憶される。この例では、時刻t3にて車両総重量Wが、時刻t1以前にて連続して繰り返し取得・記憶された「複数の後輪軸重Wrのデータ群(から得られる後輪軸重代表値Wr0)」と、時刻t2〜t3にて連続して繰り返し取得・記憶された「複数の前輪軸重Wfのデータ群(から得られる前輪軸重代表値Wf0)」とに基づいて、Wr0とWf0の和として算出されている。
この場合、車両総重量Wは、「複数の後輪軸重Wrのデータ群」の平均値(Wr0)と「複数の前輪軸重Wfのデータ群」の平均値(Wf0)を加算すること、或いは、「複数の後輪軸重Wrのデータ群」の最終値(Wr0)と「複数の前輪軸重Wfのデータ群」の最終値(Wf0)を加算すること、等により算出され得る。
以降、車両総重量Wは、上述の「複数の後輪軸重Wrのデータ群(から得られる後輪軸重代表値Wr0)」又は「複数の前輪軸重Wfのデータ群(から得られる前輪軸重代表値Wf0)」が新たに取得される毎に、新たなデータ群の平均値や最新値(Wr0又はWf0)を用いて逐次更新され得る。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態では、前記前後加速度がゼロを含む所定範囲内にあるとき(即ち、定速走行時、図2のステップ205を参照)に推定された前輪軸重Wf及び後輪軸重Wrとの組み合わせに基づいて車両総重量Wが推定されている。これに対し、前輪軸重Wfが推定されたときの前後加速度と後輪軸重Wrが推定されたときの前後加速度との差が所定値以下となる前輪軸重Wfと後輪軸重Wrとの組み合わせに基づいて車両総重量Wが推定され得る。これは、以下の理由に基づく。
即ち、前輪軸重Wfは、車両加速時では定速走行時と比べて慣性力分だけ減少し、車両減速時では定速走行時と比べて慣性力分だけ増大する。後輪軸重Wrは、車両加速時では定速走行時と比べて慣性力分だけ増大し、車両減速時では定速走行時と比べて慣性力分だけ減少する。即ち、車両加速時でも車両減速時でも、ステップ230で取得された前輪軸重Wfとステップ220で取得された後輪軸重Wrの和を算出することにより、慣性力分が互いに相殺される。
従って、前輪軸重Wfが推定されたときの前後加速度と後輪軸重Wrが推定されたときの前後加速度との差が小さいという条件下では、定速走行時のみならず車両加速時・減速時であっても、前輪軸重Wfと後輪軸重Wrの和は、車両総重量Wを正確に表す値となり得る。
また、図6に示した例では、時刻t3にて車両総重量Wが算出されているが、時刻t2にて取得・記憶された「前輪軸重Wfのデータ(前輪軸重代表値Wf0)」と、時刻t1以前にて連続して繰り返し取得・記憶された「複数の後輪軸重Wrのデータ群(から得られる後輪軸重代表値Wr0)」とに基づいて、時刻t2にて直ちに車両総重量Wを算出してもよい。
ST…操舵トルクセンサ、HG…車高センサ、YR…ヨーレイトセンサ、GX…前後加速度センサ、WS**…車輪速度センサ、FS…前輪舵角センサ、ECU…電子制御ユニット

Claims (4)

  1. 車両の運転者により操作される操舵操作部材に発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、
    前記車両の前輪のスリップ角を演算する前輪スリップ角演算手段と、
    前記車両の後輪位置の車高を検出する車高センサと、
    前記車両が旋回中であるか非旋回中であるかを判定する旋回判定手段と、
    前記車両の前後加速度を検出する前後加速度検出手段と、
    前記車両が旋回中であるとの判定がなされているとき、前記操舵トルク、前記前輪スリップ角、及び前記車両の前輪軸重の間の予め定められた関係と、前記検出された操舵トルクと、前記演算された前輪スリップ角とに基づいて前記車両の前輪軸重を推定する前輪軸重推定手段と、
    前記車両が非旋回中であるとの判定がなされているとき、前記検出された後輪位置の車高に基づいて前記車両の後輪軸重を推定する後輪軸重推定手段と、
    前記前輪軸重が推定されたときの前記前後加速度と前記後輪軸重が推定されたときの前記前後加速度との差が所定値以下となる前記前輪軸重と前記後輪軸重との組み合わせに基づいて、前記車両の総重量を推定する車両総重量推定手段と、
    を備えた車両の総重量推定装置。
  2. 請求項1に記載の車両の総重量推定装置において、
    前記車両総重量推定手段は、
    前記前後加速度がゼロを含む所定範囲内にあるときに推定された前記前輪軸重と、前記前後加速度が前記所定範囲内にあるときに推定された前記後輪軸重との組み合わせに基づいて、前記車両総重量を推定するように構成された車両の総重量推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の総重量推定装置において、
    前記前輪軸重推定手段は、
    前記演算された前輪スリップ角が所定値以下であると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行し、前記演算された前輪スリップ角が前記所定値を超えていると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行しない、車両の総重量推定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の車両の総重量推定装置であって、
    前記車両の前輪の舵角の時間変化率を演算する前輪舵角時間変化率演算手段を備え、
    前記前輪軸重推定手段は、
    前記演算された前輪舵角の時間変化率が所定値以下であると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行し、前記演算された前輪舵角の時間変化率が前記所定値を超えていると判定されているときに前記前輪軸重の推定を実行しない、車両の総重量推定装置。
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