JP5521652B2 - 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置(例えばインクジェット記録装置)が知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
従来、液体吐出ヘッドとして、液室内の液体であるインクを加圧する圧力を発生するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子、特に圧電層と内部電極を交互に積層した積層型圧電素子を用いて、積層型圧電素子のd33又はd31方向の変位で液室の壁面を形成する弾性変形可能な振動板を変形させ、液室内容積/圧力を変化させて液滴を吐出させるいわゆる圧電アクチュエータを用いた圧電型ヘッドが知られている。
このような圧電型ヘッドでは、例えば積層型圧電素子を用いて、内部電極を端面に引き出した共通電極となる外部電極(端面電極ともいう。)及び個別電極となる外部電極にそれぞれFPC(フレキシブル基板、フレキシブルプリントケーブル、フレキシブル配線基板)などの配線部材の共通配線電極、個別配線電極を接合し、各圧電素子に画像信号に応じた駆動信号を与えるようにしている。
この場合、圧電素子柱を形成する圧電素子部材の両端部を非駆動圧電素子柱とし、この両端部の非駆動圧電素子柱に共通電極を設けてFPCなどの配線部材の共通配線電極と接合するものが知られている(特許文献1)。
また、1枚の連続したノズルプレート上に複数個のノズル開口部を配列し、圧電素子は複数のバルク状圧電体を加工してノズル開口部に対応するように配置したライン型ヘッドにおいて、複数の圧電体の共通電極は導電性のベース部材に対して圧電体の導電部を導通させ、導電性のベース部材から外部に共通電極を取り出すことも知られている(特許文献2)。
また、ベース部材プレート上に配線パターンを形成して、その配線パターンと圧電素子の電極パターンを、導電粒子を含んだ樹脂材で導通させることも知られている(特許文献3)。
特許第3114771号公報 特開2007−055021号公報 特開2005−035226号公報
ところで、画像形成装置の高速化に伴って液体吐出ヘッドも長尺化しており、これに伴って複数配列される圧電素子柱の内の端部側の圧電素子柱と中央部の圧電素子柱との間で、電圧印加径路(一般的に圧電素子表面に形成された金属薄膜によって形成されている)の抵抗値の差が大きくなってしまい、各圧電素子柱で均一な変位量を確保できないという課題がある。
そこで、この電圧印加径路に導電性樹脂等を埋めて断面積を稼ぎ抵抗を下げることが行われていたが、ヘッドの長尺化に伴い、導電性樹脂では圧電素子の金属層との接合部の抵抗が無視できない状態になってきている。接合部の抵抗を下げるには、はんだ等を用いた金属溶融接合(金属を溶融して接合すること)が有効であるが、ベース部材は圧電素子の振動を低減するために重量(大きさ)が必要であることから、ベース部材は熱容量が大きく、そのため、はんだ接合には大きな熱量が必要となって、例えば、圧電素子部材間の隙間のような微細領域のはんだを加熱溶融するようなことは困難であった。
本願発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、例えばレーザー等を用いた金属溶融接合に必要な熱量を低減して微細な接合領域を低抵抗に接合することができ、また電圧印加径路の断面積を制御して抵抗値を自由に設定可能とすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、圧電アクチュエータは、
ベース部材上に複数配設された圧電素子部材に複数の圧電素子柱が形成され、
前記圧電素子柱に配線部材が接合され、
前記ベース部材上には、少なくとも前記圧電素子部材との接合部以外の領域に、前記ベース部材よりも熱伝導率の低い低熱伝導層と導電層とが積層され、
前記導電層は一部が溶融して又は溶融金属を介して前記圧電素子柱の共通電極と接合されている
構成とした。
ここで、前記ベース部材上の導電層は、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合部には形成されていない構成とできる。
また、前記ベース部材上の低熱伝導層は、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合部には形成されていない構成とできる。
また、前記ベース部材が導電性部材から形成され、前記導電層と前記ベース部材とが電気的に導通している構成とできる。
また、前記低熱伝導層と前記導電層との間には、前記導電層と異なる金属材料からなる金属層が形成されている構成とできる。
また、前記ベース部材と前記低熱伝導層との間の少なくとも一部には、前記ベース部材と異なる材質の導電層が形成されている構成とできる。
また、前記低熱伝導層は導電性を有している構成とできる。
また、前記低熱伝導層は、前記圧電素子部材に前記複数の圧電素子柱を形成する溝の底部よりも低い位置に位置している構成とできる。
また、前記ベース部材には前記圧電素子部材が2列配置され、前記2列の圧電素子部材の間の距離は前記低熱伝導層に突き当てられて位置決めされている構成とできる。
また、前記ベース部材には前記圧電素子部材が少なくとも2列配置され、前記ベース部材には、各圧電素子部材の列間に、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合面より低い凹部が形成され、前記凹部の底面に前記低熱伝導層が形成されている構成とできる。
この場合、前記凹部の幅は前記圧電素子部材の列間の幅よりも大きい構成とできる。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、本発明に係る圧電アクチュエータを備えたものである。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る圧電アクチュエータによれば、ベース部材上には、少なくとも圧電素子部材との接合部以外の領域に、ベース部材よりも熱伝導率の低い低熱伝導層と導電層とが積層され、導電層は一部が溶融して又は溶融金属を介して圧電素子柱の共通電極と接合されている構成としたので、例えばレーザー等を用いた金属溶融接合に必要な熱量を低減して微細な接合領域を低抵抗に接合することができ、また溶融して形成する金属の厚さを制御することで電圧印加径路の断面積を制御して抵抗値を自由に設定することが可能となる。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、本発明に係る圧電アクチュエータを備えているので、良好な滴吐出特性が得られる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えるので、安定した画像形成を行うことができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態の分解斜視図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う断面説明図である。 同じく配線部材(透過状態で図示)との接合を説明する側面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第1実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 同アクチュエータの圧電素子部材のスリット加工前の製作工程の説明に供する断面説明図である。 同じくスリット加工前の圧電素子部材の内部電極の平面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第2実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第3実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの第2実施形態の分解斜視説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う一部の断面説明図である。 同じく配線部材(透過状態で図示)との接合を説明する側面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第4実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第5実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第6実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第7実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 同アクチュエータのポリイミドシートの製作工程の説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第8実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第9実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る圧電アクチュエータの第10実施形態の配線部材を除く断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る圧電アクチュエータを含む液体吐出ヘッドの第1実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図3は同ヘッドの圧電アクチュエータのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う断面説明図、図4は同じく配線部材(透過状態で図示)との接合を説明する側面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、SUS基板で形成した流路基板(液室基板)1と、この流路基板1の下面に接合した振動板部材2と、流路基板1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出する複数のノズル4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路基板1は、流路板1Aと連通板1Bとを接着して構成している。この流路基板1は、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで、連通路5、加圧液室6、流体抵抗部7などの開口をそれぞれ形成している。
振動板部材2は各液室6に対応してその壁面を形成する各振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、振動領域2aの面外側(液室6と反対面側)に島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての積層型圧電素子部材12の圧電素子柱12Aの上端面(接合面)を接合している。また、積層型圧電素子部材12の下端面はベース部材13に接合している。
ここで、圧電素子部材12は、圧電材料層21と内部電極22A、22Bとを交互に積層したものであり、内部電極22A、22Bをそれぞれ端面、即ち圧電素子部材12の振動板部材2に略垂直な側面に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極)23、24に接続し、端面電極(外部電極)23、24間に電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。ここで、外部電極23を個別外部電極(個別電極)とし、外部電極24を共通外部電極(共通電極)として使用する。
この圧電素子部材12は、ハーフカットダイシングによって溝31(図3)を加工して1つの圧電素子部材に対して所要数の圧電素子柱12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成したものである。なお、圧電素子部材12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を駆動圧電素子柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を非駆動圧電素子柱12Bとして区別している。また、圧電素子部材12の端部の非駆動圧電素子柱12Bは共通電極を外部に取り出すために幅広に形成した非駆動圧電素子柱12Baとしている。
また、圧電素子部材12には駆動圧電素子柱12Aに駆動信号を与えるための可撓性を有する配線部材としてのFPC15が接続されている。FPC15には、駆動圧電素子柱12Aの個別電極23に接続する個別配線電極41と、端部の非駆動圧電素子12Baに取り出される複数の駆動圧電素子柱12Aの共通電極24に接続された共通の共通電極部25に接続する共通配線電極42を有している。なお、FPC15は圧電素子部材12の近傍でベース部材13に図示しないホットメルト接着剤で接着されている。また、FPC15と圧電素子部材12を接続するための加熱方法としては、ヒーター等を用いた接触加熱方法とレーザー等を用いた非接触加熱方法があるが、レーザーによる接合が好ましく、この場合、ガラス等の剛性部材でFPC15と圧電素子部材12を密着させて接合させてもよいが、エアー圧によってFPC15と圧電素子部材12を密着させながらレーザーによって接合する方が好ましい。
ノズル板3は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造している。このノズル板3には各液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板1に接着剤接合している。そして、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
なお、このヘッドでは、圧電素子部材12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室6内インクを加圧する構成とし、更に、液滴の吐出方向が液室6での記録液の流れ方向と異なるサイドシュータ方式で液滴を吐出させる構成としている。サイドシュータ方式とすることで、圧電素子部材12の大きさが略ヘッドの大きさとなり、圧電素子部材12の小型化を直接ヘッドの小型化に結びつけることができ、ヘッドの小型化を図り易い。
さらに、これらの圧電素子部材12、ベース部材13及びFPC15などで構成される本発明に係る圧電アクチュエータ100の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部から記録液を供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば押し打ち方式で駆動する場合には、図示しない制御部から記録する画像に応じて駆動圧電素子柱12Aに20〜50Vの駆動パルス電圧を選択的に印加することによって、パルス電圧が印加された駆動圧電素子柱12Aが変位して振動板部材2の振動領域2aをノズル板3方向に変形させ、液室6の容積(体積)変化によって液室6内の液体を加圧することで、ノズル板3のノズル4から液滴が吐出される。そして、液滴の吐出に伴って液室6内の圧力が低下し、このときの液流れの慣性によって液室6内には若干の負圧が発生する。この状態の下において、駆動圧電素子柱12Aへの電圧の印加をオフ状態にすることによって、振動板2が元の位置に戻って液室6が元の形状になるため、さらに負圧が発生する。このとき、共通液室10から液室6内に記録液が充填され、次の駆動パルスの印加に応じて液滴がノズル4から吐出される。
なお、液体吐出ヘッドは、上記の押し打ち以外にも、引き打ち方式(振動板2を引いた状態から開放して復元力で加圧する方式)、引き−押し打ち方式(振動板2を中間位置で保持しておき、この位置から引いた後、押出す方式)などの方式で駆動することもできる。
次に、上記液体吐出ヘッドを構成する本発明に係る圧電アクチュエータの第1実施形態について図5を参照して説明する。
この圧電アクチュエータ100は、ベース部材13上には接着剤50にて圧電素子部材12が接合され、ベース部材13の圧電素子部材12との接合領域以外の領域には、ベース部材13よりも熱伝導率の低い低熱伝導層51と導電層52とが積層され、導電層52の一部が溶融して圧電素子部材12の共通電極24と接合されている。
ここで、ベース部材13として、SUSを用いているが、これに限るものではない。例えば、Cuなどでもよく、圧電素子部材12の駆動圧電素子柱12Aを駆動するときに生じる振動を効率よく抑制することができるものであればよい。
低熱伝導層51としてはポリイミドを用いているが、これに限るものではない。例えば、セラミックや金属酸化物などの無機材料、有機材料の耐熱性のある材料などでもよい。また、ポリイミドの代わりにTiなどの低熱伝導率の金属材料を用いてもよい。Tiは、Cuの熱伝導率に比べて1/20ほどであり、蓄熱効果が高く、導電性のため、導電面積を十分に取ることが可能となり低抵抗化にも有利である。
導電層52としては、半田ペーストを用いて導電層52を形成するとともに、共通電極24と金属溶融接合を行っている。
このように、ベース部材上には、圧電素子部材との接合領域以外の領域に、ベース部材よりも熱伝導率の低い低熱伝導層と導電層とが積層され、導電層は一部が溶融して圧電素子柱の共通電極と接合されている構成とすることで、まず第1に低熱伝導層を設けることによって例えばレーザー等を用いた金属溶融接合に必要な熱量を低減して微細な接合領域を低抵抗に接合することができ、また溶融して形成する金属の厚さを制御することで電圧印加径路の断面積を制御して抵抗値を自由に設定することが可能となる。
さらに、第2に、複数の圧電素子柱に対する共通電極の電圧印加経路が導電層で形成されていることで電圧印加経路の低抵抗化を図れて、液体吐出ヘッドに適用した場合に、ノズル配列方向における各圧電素子柱の変位特性の均一化を図れ、安定した滴吐出特性を得ることができる。
次に、この圧電アクチュエータの製造工程の一例について図6及び図7をも参照して説明する。なお、図6は同アクチュエータの圧電素子部材のスリット加工前の製作工程の説明に供する断面説明図、図7は同じくスリット加工前の圧電素子部材の内部電極の平面説明図である。
まず、圧電素子部材12を形成するため、図6(a)に示すように、図7(a)に示すパターンを有する内部電極22Aと、同図(b)に示すパターンを有する内部電極22Bとを圧電層21を介して交互に積層した圧電素子部材70を製作し、図6(b)に示すように、この圧電素子部材70に金属膜71を成膜する。なお、金属膜71の材料としては、Ag、Au、Cuなどを用いることができ、この例ではAuをスパッタにより0.4μm厚みで成膜した。その後、図6(c)に示すように、ベース部材13との接合面となる底面側で接合時にベース部材13の短手方向外側になる端部を斜めに切り欠いた加工面74を形成することで、金属膜71からなる個別電極層72と共通電極層73を形成する。
次に、ベース部材13の圧電素子部材70と接合する面に、蓄熱層(低熱伝導層)51となる感光性のポリイミドの前駆体を厚さ5μmで塗布する。塗布方法は、転写法やスプレー法、ディッピング法など特に限定されるものではない。その後、100℃/1分でプリベークし、フォトリソ工程により、圧電素子部材70とベース部材13との接合部のポリイミドを除去する。
なお、低熱伝導層51としてのポリイミドの形状は、連続線状でも、間欠線状でもよい。ここでは、連続線状のパターンとした。また、低熱伝導層51としてのポリイミドの高さ(厚さ)は、圧電素子部材70に対する溝加工時のダイシング切り込みの底部54を越えない高さとしている。これにより、ダイシングによって圧電素子柱12A、12Bを形成するときに、ダイシングブレードの切削領域にポリイミドが侵入することが防止され、異種材料のダイシングが防止されてダイシングの溝形成精度の確保とブレードの長寿命化を図れる。
そして、パターン化したポリイミドを300℃の高温で5時間ベークし、低熱伝導層51としてポリイミド膜を形成する。
その後、圧電素子部材70の裏面、あるいはベース部材13上の接合面となる開口部(ポリイミドを形成していない領域)53に接着剤50を塗布する。接着剤50としては、エポキシ系接着剤、紫外線硬化性接着剤、嫌気性接着剤などを用いることができるが、低温で硬化して硬化時間が比較的早い嫌気性の紫外線硬化型の接着剤を用いている。
そして、圧電素子部材70とベース部材13とを、直接接着剤50で接合する。圧電素子部材70、70は、低熱伝導層(ポリイミド)51のエッジ51aに突き当てることにより位置決めしている。低熱伝導層(ポリイミド)51は、フォトリソ工程によりパターン形成しているので、高精度に形状形成することが可能であり、高精度に形成されたポリイミドに突き当て位置決めすることにより、圧電素子部材70、70の列間位置を高精度に位置決めすることができる。圧電素子部材70は、嫌気性の紫外線硬化型の接着剤50と、低熱伝導層(ポリイミド)51への突き当て位置決めにより列間位置精度±10μmで配置することができる。
次に、圧電素子部材70、70の列間に導電層52を形成する半田ペーストを供給する。供給方法としては、ディスペンスにより列間の間に注入することで供給する。半田ペーストの加熱方法としては、半導体レーザーを用い、ビーム径500μmに絞って圧電素子部材70、70の列間に照射した。半導体レーザーは、局所的に半田ペーストを加熱し、また、半田に供給された熱は、下地にある低熱伝導層(ポリイミド)51によって蓄熱される。また、照射されたレーザーによって、圧電素子部材70、70の共通電極層73も加熱され、導電層52となる半田ペーストが共通電極層73の金属部に接して十分に溶融するために良好な接合状態が得られる。
なお、導電層52となる半田ペーストの加熱方法としては、半導体レーザーに限った物ではなく、比較的照射エリアが狭いキセノンランプを光源に用いてもよい。また、レーザーではなく、半田ごてのような先端が鋭利な熱源を近づけて半田溶融させても可能である。圧電素子部材70とベース部材13は、直接接着剤50で接合されることにより、半田ペーストの加熱後であっても、圧電素子部材70、70の位置ずれは発生せず、加熱前の位置精度±10μm以下を確保することができる。
このように、圧電素子部材70とベース部材13は直接接着剤50で接合され、圧電素子部材70と導電層52となる半田ペーストの導通を得るための電気的接合を形成するのに、熱が低熱伝導層51であるポリイミドによってベース部材13側に拡散し難いために、レーザーを用いたスポット加熱で瞬時に十分な熱量が半田ペーストとその下地のポリイミドに蓄えられため、圧電素子部材70、70間の高精度の位置関係を保ったまま、圧電素子部材70、70の共通電極層73と導電層51となる半田ペーストの間には良好な電気的接合を形成でき、共通電極の低抵抗化が可能となる。
そして、圧電素子部材70、70の共通電極層73、73が導電層52と金属溶融接合された後、圧電素子部材70に溝加工を施して駆動圧電素子柱12A、12Bが形成されるとともに、個別電極層72が個別電極23に分割された圧電素子部材12とし、その後、圧電素子部材12の個別電極23及び共通電極部25にFPC15の各電極41、42を接合することで圧電アクチュエータ100が得られる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第2実施形態について図8を参照して説明する。なお、図8は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
ここでは、上記第1実施形態において、ベース部材13上に形成した低熱伝導層51を形成した後開口部53を形成しないで、そのまま低熱伝導層51上に接着剤50にて圧電素子部材12、12を接合している。このようにしても、前記第1実施形態と同様な作用効果が得られ、ポリイミドをパターニングするフォトリソ工程が省略できるため、より低コストで形成することができる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第3実施形態について図9を参照して説明する。なお、図9は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
ここでは、上記第1実施形態において、ベース部材13上に形成した低熱伝導層51に開口部53を形成した後、導電層52とは異なる金属層55をベース部材13及び低熱伝導層51の表面に形成し、金属層55上に接着剤50にて圧電素子部材12、12を接合している。金属層55の材料としては、AuやAgなど導電層52を形成する半田と接合しやすく、更に表面が酸化されにくい材料が好ましい。
このように、低熱伝導層と導電層の間に、導電層とは異なる金属層が形成されていることで、導電層と合金が形成しやすくなり、電気的な接続不良の低減を図れ、共通電極を低抵抗化できる。金属層として、Auなどの不活性材料を使用することで、表面の酸化を防止する効果もある。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第2実施形態について図10ないし図13を参照して説明する。なお、図10は同ヘッドの分解斜視説明図、図11は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図12は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う一部の断面説明図、図13は同じく配線部材(透過状態で図示)との接合を説明する側面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ベース部材13上に1列当たり3個の圧電素子部材12を溝31の幅に相当する隙間32を空けて配列することでライン型ヘッドを構成したものである。そして、圧電素子部材12の共通電極24とFPC15との電気的接続は、図13に示すように、ベース部材13にFPC15の共通配線電極42を半田などで接合することによって行っている。なお、圧電アクチュエータ100以外の構成については、前記第1実施形態に係る液体吐出ヘッドと略同様であるので対応する部分に同じ符号を付して説明を省略する。
そこで、この液体吐出ヘッドを構成している本発明に係る圧電アクチュエータの第4実施形態について図14を参照して説明する。なお、図14は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
この圧電アクチュエータ100は、ベース部材13上にベース部材13よりも熱伝導率の低い低熱伝導層51が形成され、この低熱伝導層51に形成されたスルーホール形状の開口部60を含めて導電層の一部となる金属層(ここでは半田層)61が積層され、更にこの半田層61上に導電層52が積層され、半田層61上に接着剤50で接合された圧電素子部材12の共通電極24に導電層52の一部が溶融して接合されている。
この実施形態においても、ベース部材13として、SUSを用いているが、これに限るものではない。例えば、Cuなど導電性を有する材料であればよく、圧電素子部材12の駆動圧電素子柱12Aを駆動するときに生じる振動を効率よく抑制することができるものであればよい。なお、導電率はできるだけ高いものが好ましい。
また、低熱伝導層51としてはポリイミドを用いているが、これに限るものではない。例えば、セラミックや金属酸化物などの無機材料、有機材料の耐熱性のある材料などでもよい。また、ポリイミドの代わりにTiなどの低熱伝導率の金属材料を用いてもよい。Tiは、Cuの熱伝導率に比べて1/20ほどであり、蓄熱効果が高く、導電性のため、導電面積を十分に取ることが可能となり低抵抗化にも有利である。
導電層52としては、半田ペーストを用いて導電層52を形成するとともに、共通電極24と金属溶融接合を行っている。また、金属層61としては半田層を用いているが、半田に限られるものではない。
このように、ベース部材上には、少なくとも圧電素子部材との接合領域以外の領域に、ベース部材よりも熱伝導率の低い低熱伝導層と導電層とが積層され、導電層は一部が溶融して圧電素子柱の共通電極と接合されている構成とすることで、例えばレーザー等を用いた金属溶融接合に必要な熱量を低減して微細な接合領域を低抵抗に接合することができ、また溶融して形成する金属の厚さを制御することで電圧印加径路の断面積を制御して抵抗値を自由に設定することが可能となる。
また、圧電素子部材12の共通電極24は導電層52及び半田層(金属層)61を通じてベース部材13と電気的に接続されるので、前述したようにFPC15の共通配線電極42をベース部材13に接続している。この結果、ライン型ヘッドの構成であっても容易に共通電極ラインを外部に取出すことができる。
次に、この圧電アクチュエータの製造工程の一例について説明する。
まず、前記第1実施形態で説明したような圧電素子部材70を作製する。ベース部材13から共通電極ラインを取り出すので、内部電極22A、22Bは図15に示すようなパターンであってもよい。そして、ベース部材13の圧電素子部材70と接合する面に、蓄熱層(低熱伝導層)51となる感光性のポリイミドの前駆体を厚さ5μmで塗布する。塗布方法は、転写法やスプレー法、ディッピング法など特に限定されるものではない。その後、100℃/1分でプリベークし、フォトリソ工程を経て、スルーホール形状の開口部60を形成する。なお、スルーホール形状とは、貫通している形状という意味であり、平面形状が限定されるものではなく、穴形状でもスリット形状などいずれでもよい。
そして、パターン化したポリイミドを300℃の高温で5時間ベークし、低熱伝導層51としてのポリイミド膜を形成する。
次に、金属層61となる半田膜を低熱伝導層(ポリイミド膜)51の上に10μm厚で形成した。半田膜の形成方法としては、ペースト状の半田をスクリーン印刷法により形成したが、スパッタ法等を用いても可能である。その後、250℃の熱処理を行うことにより、開口部60のベース部材13と金属層61となる半田が接する界面に電気的な接合が形成され、安定した接合状態が得られる。
その後、圧電素子部材70の裏面に接着剤50を塗布して金属層61上に接合する。接着剤50は前述したよう限定されるものではなく、ここでは紫外線硬化性接着剤を用いて位置精度±5μmで圧電素子部材70を接合した。
次に、圧電素子部材70、70の列間に導電層52を形成する半田ペーストを前述したようにディスペンサなどにより供給する。続いて、注入した半田ペーストを加熱して下地の半田層(金属層)61と合金化させる。加熱方法としては、前述したように半導体レーザーを用いて、ビーム径500μmに絞って圧電素子部材70、70の列間に照射した。半導体レーザーは局所的に加熱するためベース部材13と圧電素子部材70、70全体が熱せられることなく、熱膨張差が生じない。また、半田に供給された熱は下地にあるポリイミド膜(低熱伝導層)51によって蓄熱され、導電層52となる半田ペーストは下地の半田層(金属層)61と馴染み、良好な合金層を得ることができた。また、照射されたレーザーによって、圧電素子部材70の共通電極層73も加熱され共通電極層73の金属部とも良好な接合が得られる。
このように、圧電素子部材70とベース部材13との電気的な導通を得るために金属溶融接合するとき、熱を供給した際に熱がポリイミド(低熱伝導層)51によりベース部材13側に拡散し難いために、瞬時に十分な熱量が半田ペーストとその下地のポリイミドに蓄えられ、ベース部材13や圧電素子部材70全体を加熱する必要がなく、良好な接合が得られる。その結果、複数の圧電素子部材70とベース部材13間の線膨張差が生じにくく、高精度に位置合わせした圧電素子部材70、70間の高精度の位置関係を保ったまま電気的に安定した導電層52(金属層61を含む)を得ることができる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第5実施形態について図16を参照して説明する。なお、同図は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
ここでは、前記第4実施形態において、半田層で形成された金属層61上に、半田以外の金属で形成される金属層62を形成し、この金属層62上に導電層52を形成したものである。金属層62としては、AuやAgなど半田と合金層が形成しやすく、更に表面が酸化されにくい材料が好ましい。
このような構成とすることで、圧電素子部材12が半田層で形成された金属層61上に直接固定されないため、導電層52を溶融した際に圧電素子の固定部の金属層61が若干溶融したとしても、圧電素子部材70が位置ずれすることを防止できる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第6実施形態について図17を参照して説明する。なお、同図は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
ここでは、前記第4実施形態において、ベース部材13上に金属層61及び導電層52以外の材料であって、半田と合金層を形成しやすい材料からなる金属層63を形成し、この金属層63上に低熱伝導層51及び金属層61を形成している。金属層63としては、Auを5μm厚みでスパッタ法により成膜した。Au以外にも、CuやSiなど他の導電性の材料を用いることもできる。このように構成することで、ベース部材13と圧電素子部材12との電気的な接合が安定して信頼性の高い接合状態を得ることができる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第7実施形態について図18を参照して説明する。なお、同図は同アクチュエータの配線部材を除く断面説明図である。
ここでは、ベース部材13上にAuなどの金属層63を成膜し、この金属層63上に金属層としての半田層64を成膜し、更に半田層64上に、ポリイミド66aの両面にCuからなる導電層66b、66cが形成されたポリイミドシート66を接合し、更にポリイミドシート66上に導電層52を形成している。
なお、金属層63は例えばスパッタ法により3μm厚みで形成し、半田層64はスパッタ法で10μm厚みで形成している。
ポリイミドシート66は、例えば図19に示すように、導電層66bとなる10μmの厚みのCuのシート91に感光性ポリイミドの前駆体92を20μm厚みで形成し、フォトリソ工程を経て所定の位置に貫通口93を形成した後、300℃/5時間で硬化させ、その後シート91及び前駆体92上に導電層66cとなるCu94を10μm厚みにスパッタ法或いは電鋳法などにより形成したものである。このようにして得られたポリイミド92とCu91、94の積層体であるポリイミドシート66をベース部材13上に配置し、270℃の熱処理を行うことでシート66とベース部材13上の半田層63とが合金層を形成し、電気的に導通した構造体を得ることができる。このような構造体に、複数の圧電素子部材70、70を仮固定した後、半田ペーストを圧電素子部材70、70の列間に供給し、レーザー照射により圧電素子部材70とシート66のCu(導電層)66cを合金化させる。
本実施例においては、低熱伝導層となるポリイミドシート66をベース部材13とは別に作製しているので、工程を並列化させることでプロセスタイムを短縮することができる。また、ポリイミドシート66は個片を並べて大判化させて同時に作製することができるので、低コストで低熱伝導層用のシートを形成することができる。
なお、上記各実施形態の液体吐出ヘッドにインクを供給するタンクを一体にしたインクカートリッジを構成することもできる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第8実施形態について図20を参照して説明する。
本実施形態においては、ベース部材13に、各圧電素子部材12、12の列間に、ベース部材13と圧電素子部材12との接合面53より低い凹部57が形成され、凹部57の底面に低熱伝導層であるポリイミド51が形成されている。
ここで、凹部57の幅(列方向と直交する方向の幅)W1は、圧電素子部材12、12の列間の幅W2(例えば約0.3mm)以上であることが好ましい。また、凹部57の断面形状(図20の断面形状)は矩形に限るものではなく、曲線のR形状でもよい。さらに、凹部57の深さは、凹部57の幅W1の1/2以上であることが好ましい。
ここで、本実施形態の圧電アクチュエータの製造工程の一例について説明する。
例えばSUS、Cuなどからなるベース部材13の前述第1実施形態で説明した圧電素子部材70、70と接合する面で、圧電素子部材70、70の列間に凹部57を形成する。
そして、ベース部材13の圧電素子部材70、70を接合する面に、蓄熱層(低熱伝導層)51となる感光性のポリイミドの前駆体を厚さ5μmで塗布する。その後、100℃/1分でプリベークし、フォトリソ工程により、圧電素子部材70とベース部材13との接合部のポリイミドを除去する。これにより、凹部57の底面にのみポリイミド51が形成される。また、圧電素子部材70はベース部材13に直接接合されることになって、圧電素子部材70の位置ずれはなく、高精度に位置決めを行うことができる。
そして、パターン化したポリイミドを300℃の高温で5時間ベークし、低熱伝導層51としてポリイミド膜を形成する。
その後、圧電素子部材70の裏面、あるいはベース部材13上の接合面となる開口部(ポリイミドを形成していない領域)53に接着剤50を塗布する。
そして、圧電素子部材70とベース部材13とを、直接接着剤50で接合する。圧電素子部材70の接合に際しては、加圧力(例えば約30N)が加えられることにより、接着剤50が圧電素子部材70の両側に溢れ出してくる。接着剤50の溢れ出しの量は、接着剤50の塗布位置や、塗布量により適宜調整する。加圧後に圧電素子部材70の列間に向かって溢れ出してきた接着剤50は、凹部57の幅W1が、圧電素子列間の幅W2以上であり、接着剤50の進行方向に対して、凹部57のエッジが先に出現するため、凹部57の壁面に沿って、凹部57の底面側に流れこみ、貯留される。すなわち、接着剤50は、圧電素子部材70の共通電極層73側の面のエッジには到達しないため、圧電素子部材70の共通電極層73に這い上がることを確実に防止することができる。
次に、圧電素子部材70、70の列間に導電層52を形成する半田ペーストを供給する。供給方法としては、ディスペンスにより列間の間に注入することで供給する。半田ペーストの加熱方法としては、半導体レーザーを用い、ビーム径500μmに絞って圧電素子部材70、70の列間に照射した。半導体レーザーは、局所的に半田ペーストを加熱し、また、半田に供給された熱は、下地にある低熱伝導層(ポリイミド)51によって蓄熱される。また、照射されたレーザーによって、圧電素子部材70、70の共通電極層73も加熱され、導電層52となる半田ペーストが共通電極層73の金属部に接して十分に溶融するために良好な接合状態が得られる。
圧電素子部材70とベース部材13は、直接接着剤50で接合されることにより、半田ペーストの加熱後であっても、圧電素子部材70、70の位置ずれは発生せず、加熱前の位置精度±10μm以下を確保することができる。
このように、圧電素子部材70とベース部材13は直接接着剤50で接合され、圧電素子部材70と導電層52となる半田ペーストの導通を得るための電気的接合を形成するのに、熱が低熱伝導層51であるポリイミドによってベース部材13側に拡散し難いために、レーザーを用いたスポット加熱で瞬時に十分な熱量が半田ペーストとその下地のポリイミドに蓄えられるため、圧電素子部材70、70間の高精度の位置関係を保ったまま、圧電素子部材70、70の共通電極層73と導電層51となる半田ペーストの間には良好な電気的接合を形成でき、共通電極の低抵抗化が可能となる。
そして、圧電素子部材70、70の共通電極層73、73が導電層52と金属溶融接合された後、圧電素子部材70に溝加工を施して駆動圧電素子柱12A、12Bが形成されるとともに、個別電極層72が個別電極23に分割された圧電素子部材12とし、その後、圧電素子部材12の個別電極23及び共通電極部25にFPC15の各電極41、42を接合することで圧電アクチュエータ100が得られる。
なお、その他の点は、前記第1実施形態の圧電アクチュエータの製造工程で説明したと同様である。
このように、ベース部材に凹部を形成して、凹部底面に低熱伝導層を形成することで、接着剤接合時に共通電極側の面への接着剤への這い上がりを防止できる。そして、共通電極層への接着剤の這い上がりが防止されることで、半田ペーストなどの導電層を形成するとき、導電層と共通電極層との金属溶融による電気的接続が確実に行なわれる。
この場合、ベース部材に凹部の幅を圧電素子部材の列間の幅より大きくすることによって、圧電素子部材の接合接着剤のはみ出しを凹部で確実に貯留して、共通電極面への接着剤の這い上がりを防止することができる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第9実施形態について図21を参照して説明する。
本実施形態では、前記第8実施形態において、ベース部材13の圧電素子部材12との接合面に形成されたポリイミド膜に開口を形成しないで、そのまま低熱伝導層51として残している。
このように構成しても前記第8実施形態と同様の作用効果を得ることができ、また、ポリイミド膜のパターニングが不要になる。
次に、本発明に係る圧電アクチュエータの第10実施形態について図22を参照して説明する。
本実施形態では、前記第8実施形態において、ベース部材13の圧電素子部材12との接合面及び凹部57内の低熱伝導層51の表面に導電層52とは異なる金属層55を形成している。なお、金属層52の形成範囲は、ベース部材13上の全面に形成する必要はなく、少なくとも低熱伝導層(ポリイミド膜)51上に形成されていればよい。本実施形態では、スパッタ法により、Auを5μmを成膜している。
前述したように、低熱伝導層と導電層の間に、導電層とは異なる金属層が形成されていることで、導電層と合金が形成しやすくなり、電気的な接続不良の低減を図れ、共通電極を低抵抗化できる。金属層として、Auなどの不活性材料を使用することで、表面の酸化を防止する効果も得られる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図23及び図24を参照して説明する。なお、図23は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図24は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドユニットからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備える(前記図13、図26で説明した構成)こともできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド247で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、安定した滴吐出特性が得られ、安定して高画質画像を形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図25を参照して説明する。なお、図25は同装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部202等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412c、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドに記録液を供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電される。この場合、帯電ローラ434の帯電電圧は所定の時間間隔で極性を切り替えることによって、搬送ベルト433を所定の帯電ピッチで帯電させる。
ここで、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403内部が分極状態になり、搬送ベルト433上の電荷と逆極性の電荷が用紙403の搬送ベルト433と接触している面に誘電され、搬送ベルト433上の電荷と搬送される用紙403上に誘電された電荷同士が互いに静電的に引っ張り合い、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
このように、この画像形成装置においては本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッドを備えているので、安定した滴吐出特性が得られ、安定して高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1 流路板
2 振動板部材
3 ノズル板
4 ノズル
6 個別液室
10 共通液室
12 圧電素子部材
12A、12B 圧電素子柱
12Ba 圧電素子柱
13 ベース部材
15 FPC(配線部材)
23 個別電極
24 共通電極
41 個別配線電極
42 共通配線電極
50 接着剤
51 低熱伝導層
52 導電層
55 金属層
61 金属層(導電層)
62 金属層
63 金属層
66 ポリイミドシート
234…キャリッジ
235…記録ヘッド
411k、411c、411m、411y 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)

Claims (13)

  1. ベース部材上に複数配設された圧電素子部材に複数の圧電素子柱が形成され、
    前記圧電素子柱に配線部材が接合され、
    前記ベース部材上には、少なくとも前記圧電素子部材との接合部以外の領域に、前記ベース部材よりも熱伝導率の低い低熱伝導層と導電層とが積層され、
    前記導電層は一部が溶融して又は溶融金属を介して前記圧電素子柱の共通電極と接合されている
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記ベース部材上の導電層は、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合部には形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記ベース部材上の低熱伝導層は、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合部には形成されていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記ベース部材が導電性部材から形成され、前記導電層と前記ベース部材とが電気的に導通していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記低熱伝導層と前記導電層との間には、前記導電層と異なる金属材料からなる金属層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記ベース部材と前記低熱伝導層との間の少なくとも一部には、前記ベース部材と異なる材質の導電層が形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記低熱伝導層は導電性を有していることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記低熱伝導層は、前記圧電素子部材に前記複数の圧電素子柱を形成する溝の底部よりも低い位置に位置していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記ベース部材には前記圧電素子部材が2列配置され、前記2列の圧電素子部材の間の距離は前記低熱伝導層に突き当てられて位置決めされていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  10. 前記ベース部材には前記圧電素子部材が少なくとも2列配置され、前記ベース部材には、各圧電素子部材の列間に、前記ベース部材と前記圧電素子部材との接合面より低い凹部が形成され、前記凹部の底面に前記低熱伝導層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  11. 前記凹部の幅は前記圧電素子部材の列間の幅よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  13. 請求項12に記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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