JP5517911B2 - 電力変換システム - Google Patents

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Description

本発明は、交流を交流に変換する電力変換システムに係り、特に、三相の交流電圧を単相の交流電圧に変換する電力変換システムに関わる。
非特許文献1は、オン・オフ制御が可能なスイッチング素子(Insulated-gate bipolar transistor:IGBT)を使用し、スイッチング素子の耐圧を超える高電圧を出力できる電力変換装置として、モジュラー・マルチレベル変換器(MMC)を提案している。
MMCは、直流コンデンサに接続された双方向チョッパ回路を単位セルとして、その入出力端子をカスケードに接続した変換器である。MMCは、単位セルのパルス・ウイルス・モジュレーション(PWM)制御用搬送波の位相を単位セル毎にずらすことにより、出力電圧高調波を抑制できるという特徴を有する。
MMCは、直流伝送(HVDC)等の異なる交流系統を接続する系統連系変換器として使用できることが知られている。
また、特許文献1には、単位セルをカスケードに接続した構成を有し、単位セルをカスケードに接続したカスケードレッグの中点に交流電圧を入力し、単位セルをカスケードに接続したカスケードレッグの両端の端子から直流電圧を出力する電力変換システムが記載されている。
また、特許文献2には、単位インバータをカスケードに接続した構成を有し、単位インバータがフルブリッチ構成を有する電力変換システムが記載されている。
特表2009−507462号公報 特開2009−183082号公報
萩原誠・赤木泰文:「モジュラー・マルチレベル変換器(MMC)のPWM制御法と動作検証」、電気学会論文誌D、128巻7号、pp.957−965。
MMCは、交流を直流に変換した後、再び、直流を交流に変換する。
MMCは、交直変換のためのレッグと直交変換のためのレッグとがそれぞれ必要になり、レッグ数が多くなる。例えば、三相を単相に変換する電力変換システムでは五つ〜六つのレッグが必要であり、単相を単相に変換する電力変換システムでは四つのレッグが必要である。
また、直流へ変換せずに、交流電圧を交流電圧に変換する電力変換システムは未だ十分な検討がされていない。
そこで、本発明は、少ないレッグ数(例えば三つ以下)で交流電圧を交流電圧に変換する電力変換システムを供給することを目的とする。
本発明の一実施態様である電力変換システムは、単位セルをカスケードに接続した構成を有するものであって、単位セルはフルブリッジ構成であり、単位セルをカスケードに接続したカスケードレッグの中点に交流電圧を入力し、単位セルをカスケードに接続したカスケードレッグの両端の端子から交流電圧を出力することを特徴としたものである。
なお、本発明における中点は、カスケードレッグを構成する二つのカスケードアームの間であればよい。
そして、複数の単位セルをカスケードに直列接続したカスケードレッグを有するマルチレベルシステムであって、複数のカスケードレッグの両端がそれぞれ電気的に接続されていることが好ましい。
ここで、マルチレベルシステムとは、複数の電圧レベルを出力する変換器であり、複数の単位セルを接続したものである。マルチレベルシステムは、接続した単位セルの数に応じて、段階的に電圧レベルを変更することができるマルチレベル変換器である。
そして、本発明の一実施態様である電力変換システムは、入力される交流電圧は三相の交流電圧であって、出力される交流電圧は単相の交流電圧であるものに適用することが、特に、有効である。
なお、本発明の一実施態様である電力変換システムは、入力される交流電圧は第一の単相の交流電圧であって、出力される交流電圧は第一の単相の交流電圧と異なる第二の単相の交流電圧であるものにも適用することができる。
なお、本発明の一実施態様である電力変換システムは、入力される交流電圧は第一の三相の交流電圧であって、出力される交流電圧は第一の三相の交流電圧と異なる第二の三相の交流電圧であるものにも適用することができる。
また、本発明の一実施態様である電力変換システムは、IGBTとダイオードとを有し、正負のいずれの極性の電圧も出力できる複数の単位セルをカスケード(直列)に接続したカスケードレッグを有することを特徴とする。
そして、特に、カスケードレッグの中点に三相の交流電圧を入力し、カスケードレッグの両端の端子から単相の交流電圧を出力することが好ましく、三相の交流電圧に対応した三つのカスケードレッグを有することが好ましい。
なお、三相の交流電圧の各相の交流電圧と単相の交流電圧との差電圧をそれぞれのカスケードレッグの両端の端子から出力することが、特に好ましい。
また、本発明の一実施態様電力変換システムにおいて使用する単位セルは、正負のいずれの極性の電圧も出力できるフルブリッチ構成を有するものであって、IGBTとダイオードとを組み合わせたIGBT並列体(スイッチング素子)を直列に二つ接続(IGBTレッグを形成)し、これらを並列に二つ接続したものである。そして、IGBTレッグに並列に直列コンデンサを接続したものである。
なお、それぞれのIGBTレッグのIGBT並列体の間に入出力端子を接続する。
ここでカスケードレッグやIGBTレッグにおけるレッグとは、正のアームと負のアームとの集合体である。
なお、本発明の一実施態様である電力変換システムは、例えば、鉄道変電システムに適用可能である。
また、本発明の一実施態様である電力変換システムは、三相の交流電圧を任意の周波数,任意の振幅の単相の交流電圧に変更するものである。変換に際して、三相の交流電力と単相の交流電力は等しく、単相交流は、三相に比して、相数が少ないので、三相の交流電圧に比較して単相の交流電圧もしくは電流をは三相交流の電圧もしくは電流のいずれかは大きい。
また、交流電圧を交流電圧に変換する場合の周波数成分ついても任意の周波数に変換できる。例えば、50Hzを60Hzに、60Hzを50Hzに変更することができる。
以上、本発明の一実施態様である電力変換システムは、少ないカスケードレッグ数(例えば三つ以下)で三相の交流電圧を単相の交流電圧に変換が可能である。
つまり、単位セルのそれぞれが単相側に正負の両極性を有する電圧を出力できるため、直流に変換することなく、交流電圧を交流電圧に変換が可能である。
U相,V相,W相の三相の各相のそれぞれにカスケードレッグを接続し、三つのカスケードレッグを用い、単相側にはこの三つの合成電圧を出力すればよく、三つのカスケードレッグで交流電圧を交流電圧に変換が可能である。
ちなみに、単相/単相の変換の場合は、二つのカスケードレッグで変換が可能である。
本発明は、少ないカスケードレッグ数(例えば三つ以下)で三相の交流電圧を単相の交流電圧に変換する電力変換システムを実現できる。
本発明の第1の電力変換システムの実施形態を示す回路図。 本発明の第2の電力変換システムの実施形態を示す回路図。 本発明の単位セルの実施形態を示す回路図。 本発明の第3の電力変換システムの実施形態を示す回路図。 シミュレーション波形を示す図。 シミュレーション波形を示す図。 シミュレーション波形を示す図。 シミュレーション波形を示す図。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
本発明を実施する第1の実施形態について説明する。
本実施形態の電力変換システムは、三つのカスケードレッグで三相の交流電圧(以下「三相交流」と称する場合がある)を単相の交流電圧(以下「単相交流」と称する場合がある)に変換することができるものである。
本実施形態の電力変換システムは、IGBTとダイオードと直流コンデンサとを有し、正負のいずれの極性の電圧も出力できるフルブリッジ構成の複数の単位セルをカスケードに直列接続した三つのカスケードレッグを有し、三相の交流電圧を単相の交流電圧に変換する電力変換システムであって、三つのカスケードレッグの中点にU相,V相,W相のそれぞれの交流電圧を入力し、三つのカスケードレッグの両端がそれぞれ電気的に接続され、両端の端子から交流電圧を出力するものである。
そして、三つのそれぞれのカスケードレッグは、それぞれU相,V相,W相として入力される交流電圧と出力される単相の交流電圧との差電圧を、それぞれのカスケードレッグの両端の端子から出力するものである。
そして、それぞれのカスケードレッグは、カスケードレッグの中点の両側に、複数の前記単位セルを有するカスケードアームを有し、中点とそれぞれのカスケードアームとの間にそれぞれアームリアクトルを有するものである。
そして、単位セルは、正負のいずれの極性の電圧も出力できるフルブリッチ構成を有するものであって、IGBTとダイオードとを組み合わせたIGBT並列体を直列に二つ接続したIGBTレッグを並列に二つ接続し、IGBTレッグに並列に直列コンデンサを接続し、二つのIGBTレッグ並列体の間に入出力端子を接続するものである。
図1は、本発明の電力変換システムの実施形態を示す回路図である。
本実施形態の電力変換システムは、三相交流を単相交流に変換する機能を有する。
まず、図1を用いて、本実施形態の電力変換システム101の構成を説明する。
電力変換システム101の主要部は、三つのカスケードレッグ20(20_U,20_V,20_W)で構成される。各カスケードレッグ20(20_U,20_V,20_W)の両端の端子は、それぞれ電気的に接続され、それぞれ単相交流出力端子25(25C,25D)として機能する。
なお、各カスケードレッグ20の20_Uはカスケードレッグ(U相)、各カスケードレッグ20の20_Vはカスケードレッグ(V相)、各カスケードレッグ20の20_Wはカスケードレッグ(W相)を示す。
また、単相交流出力端子25の単相交流出力端子25Cは第一の単相交流出力端子を、単相交流出力端子25の単相交流出力端子25Dは第二の単相交流出力端子を示す。
また、各カスケードレッグ20(20_U,20_V,20_W)のカスケードレッグの中点6(6_U,6_V,6_W)は、それぞれ交流入力端子として機能し、図1では、三相交流系統7に接続される。
なお、6_Uはカスケードレッグの中点(U相)、6_Vはカスケードレッグの中点(V相)、6_Wはカスケードレッグの中点(W相)を示す。
各カスケードレッグ20(20_U,20_V,20_W)は、カスケードアーム2(2_UP〜2_WP,2_UN〜2WN)とアームリアクトル5(5_UP〜5_WP,5_UN〜5WN)とで構成される。
各U相,V相,W相毎に、カスケードアーム2(2_UP〜2_WP)とアームリアクトル5(5_UP〜5_WP)、および、カスケードアーム2(2_UN〜2WN)とアームリアクトル5(5_UN〜5WN)が直列に接続される。
なお、2_UPはカスケードアーム(U相の一方のアーム)、2_UNはカスケードアーム(U相の他方のアーム)、2_VPはカスケードアーム(V相の一方のアーム)、2_VNはカスケードアーム(V相の他方のアーム)、2_WPはカスケードアーム(W相の一方のアーム)、2_WNはカスケードアーム(W相の他方のアーム)を示す。
また、5_UPはアームリアクトル(U相の一方のアーム)、5_UNはアームリアクトル(U相の他方のアーム)、5_VPはアームリアクトル(V相の一方のアーム)、5_VNはアームリアクトル(V相の他方のアーム)、5_WPはアームリアクトル(W相の一方のアーム)、5_WNはアームリアクトル(W相の他方のアーム)を示す。
ここでアームリアクトルは、過電流を抑制するものであり、例えば、三相交流系統とカスケードアームとを接続する際に生じる過電流や各U相,V相,W相間の電圧バランスによって生じる過電流を抑制するものである。
各カスケードアーム2(2_UP〜2_WP,2_UN〜2WN)は、それぞれ単位セル120がカスケードに接続された構造である。
なお、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WP,2_UN〜2_WN)の両端の単相交流出力端子25間(25Cと25Dとの間)の電圧を内側カスケード電圧V2(V2UP,V2VP,V2WP,V2UN,V2VN,V2WN)と定義する。但し、内側カスケード電圧V2(V2UP,V2VP,V2WP,V2UN,V2VN,V2WN)は、図1で下側に描いた第二の単相交流出力端子(25D)を基準とした電圧とする。
なお、V2UPは内側カスケード電圧(U相の一方の電圧)、V2UNは内側カスケード電圧(U相の他方の電圧)、V2VPは内側カスケード電圧(V相の一方の電圧)、V2VNは内側カスケード電圧(V相の他方の電圧)、V2WPは内側カスケード電圧(W相の一方の電圧)、V2WNは内側カスケード電圧(W相の他方の電圧)を示す。
例えば、カスケードアーム2_UPの内側カスケード電圧V2UPの基準電位は50_UPの電位であり、カスケードアーム2_UNの内側カスケード電圧V2UNの基準電位は51_UNの電位である。
なお、V50_UPは端子50_UPの電位、V50_UNは端子50_UNの電位、V50_VPは端子50_VPの電位、V50_VNは端子50_VNの電位、V50_WPは端子50_WPの電位、V50_WNは端子50_WNの電位である。
また、各相のアーム電圧、すなわち、カスケードレッグの中点6(6_U〜6_W)とカスケードレッグ20の両側の一方の端子との間に印加される電圧のことを、カスケードアーム電圧V2(V2UP〜V2WN)と呼ぶ。
なお、V2UPはカスケードアーム電圧(U相の一方の電圧)、V2UNはカスケードアーム電圧(U相の他方の電圧)、V2VPはカスケードアーム電圧(V相の一方の電圧)、V2VNはカスケードアーム電圧(V相の他方の電圧)、V2WPはカスケードアーム電圧(W相の一方の電圧)、V2WNはカスケードアーム電圧(W相の他方の電圧)を示す。
また、リアクトル5(5_UP〜5_WN)の両端に印加される電圧を、それぞれリアクトル電圧V5(V5_UP〜V5_WN)と呼ぶ。但し、カスケードアーム電圧V2(V2UP〜V2WN)やリアクトル電圧V5(V5_UP〜V5_WN)も、内側カスケード電圧V2(V2UP,V2VP,V2WP,V2UN,V2VN,V2WN)と同様に、基準電位は図1で下側に描いた第二の単相交流出力端子(25D)を基準とした電圧とする。
なお、V5UPはリアクトル5_UPに印加される電圧、V5UNはリアクトル5_UNに印加される電圧、V5VPはリアクトル5_VPに印加される電圧、V5VNはリアクトル5_VNに印加される電圧、V5WPはリアクトル5_WPに印加される電圧、V5WNはリアクトル5_WNに印加される電圧を示す。
一方、各カスケードレッグ20(20_U〜20_W)の一方の端子は、単相交流出力端子25Cと電気的に接続されているので、単相交流出力端子25Cと同電位であり、単相交流出力端子25Cの電位をV25C呼ぶ。
また、各カスケードレッグ20(20_U〜20_W)の他方の端子は、単相交流出力端子25Dと電気的に接続されているので、単相交流出力端子25Dと同電位であり、単相交流出力端子25Dの電位をV25Dと呼ぶ。
また、三相交流端子として機能するカスケードレッグの中点(以下「中点」と称する)(6_U〜6_W)の各電位をV6_U〜V6_Wと呼ぶ。
つまり、V6_Uは交流出力端子として機能する中点6_Uの電位、V6_Vは交流出力端子として機能する中点6_Vの電位、V6_Wは交流出力端子として機能する中点6_Wの電位を示す。
但し、各交流出力端子として機能する中点(6_U〜6_W)の各電位の基準電位は三相交流系統7の仮想中性点の電位とする。なお、三相交流系統7,単相交流出力電圧V25は、それぞれの基本波に対する仮想中性点の電位は等しい。
また、カスケードアーム2(2_UP〜2_WP)の内側の端子(50_UP〜50_WP)の電位(V50_UP〜V50_WP),カスケードアーム2(2_UN〜2_WP)の内側の端子(50_UN〜50_WN)の電位(V50_UN〜V50_WN)の基準電位は三相交流系統7の仮想中性点の電位とする。
なお、たとえば、三相交流系統7から入力される交流電圧が、60Hzまたは50Hzの交流電圧である場合、カスケードレッグ(U相)20_U,カスケードレッグ(V相)20_V,カスケードレッグ(W相)20_Wから出力される交流電圧は、それぞれ120度の位相差を有し、その周波数は等しい。カスケードレッグ(U相)20_U,カスケードレッグ(V相)20_V,カスケードレッグ(W相)20_Wの電圧の値は、それぞれが等しいことが好ましい。
そして、単相交流出力端子25から出力される単相の交流電圧と、カスケードレッグ(U相)20_U,カスケードレッグ(V相)20_V,カスケードレッグ(W相)20_Wが有する交流電圧と、の差電圧が、それぞれカスケードレッグ(U相)20_U,カスケードレッグ(V相)20_V,カスケードレッグ(W相)20_Wから出力される。
なお、入力される三相の交流電圧と電流との周波数は等しく、出力される単相の交流電圧と電流との周波数は等しい。
図3は、本発明の単位セルの実施形態を示す回路図である。
図3に示すように、単位セル120は、チョッパ構成ではなく、フルブリッジ構成である。
図3を用いて、本実施形態の単位セル120の構成を説明する。
フルブリッジ構成である単位セル120は、IGBTレッグ411(411L,411R)を2並列にして、直流コンデンサ406と並列接続した構成である。
各IGBTレッグ411は、IGBT並列体402(402P,402N)を直列に接続した構成である。
IGBT並列体402PとIGBT並列体402Nとの接続部に、入出力端子400(400L,400R)を設け、単位セル120の入出力端子400(400L,400R)がカスケード接続され、カスケードレッグが構成される。
なお、411Lは第一IGBTレッグ、411Rは第二IGBTレッグであり、402Pは第一IGBT並列体、402Nは第二IGBT並列体である。
また、400Lは第一の単位セル入出力端子、400Rは第二の単位セル入出力端子である。
各IGBT並列体402(402P,402N)は、ゲート信号により駆動されるが、ゲート信号を作成するゲートドライバや制御回路などは図示していない。
各IGBT並列体402(402P,402N)は、IGBT451とダイオード452とが並列接続される。
次に、電力変換システム101の動作について説明する。
図1に示すように、電力変換システム101は、カスケードレッグの中点6(6_U,6_V,6_W)に入力された三相の交流電圧を、電力変換して、単相交流出力端子25(25_C,25_D)に単相の交流電圧を出力するものである。
電力変換システム101は、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)のそれぞれに、カスケードレッグの中点6(6_U,6_V,6_W)と単相交流出力端子25(25_C,25_D)との差電圧に等しい電圧を出力させることにより、三相交流を単相交流に変換する。
なお、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)は、交流電圧と交流電圧との差電圧を出力するので正負の両極性を有する電圧を出力する必要がある。
各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)は、このような差電圧を出力するため、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)を構成する単位セル120に出力電圧を分担させる。つまり、単位セル120も正負の両極性を有する電圧を出力する必要があり、単位セル120をフルブリッチ構成とすることにより達成される。
また、通常は、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)を構成する単位セル120に同じ電圧を出力させる。すなわち、各単位セル120は、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)の電圧を単位セル120の数で除した電圧を出力する。
なお、前述のように、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)の電圧は、正負電圧を出力する必要があるので、各単位セル120も正負電圧を出力する必要がある。
単位セル120がチョッパ構成の場合、正電圧(0Vか正電圧)か負電圧(0Vか負電圧)かの一方の極性の電圧のみしか出力できないので、単位セル120の構成は、図3に示すような正負電圧を出力することができるフルブリッジ構成にする必要がある。
また、図3に示すような単位セル120の各IGBTレッグ411(411L,411R)は、上アームとしてのIGBT並列体402PのIGBT451と下アームとしてのIGBT並列体402NのIGBT451との間で、それぞれ相補的にスイッチングを行う。
各IGBTレッグ411(411L,411R)の入出力端子400(400L,400R)には、IGBT451がオン・オフすることにより、次の電位が印加される。
上アームとしてのIGBT並列体402PのIGBT451がオンしている時は、直流コンデンサ406の高電位側の電位が出力され、下アームとしてのIGBT並列体402NのIGBT451がオンしている時は、直流コンデンサ406の低電位側の電位が出力される。
単位セル120は、第一の単位セル入出力端子400Lと第二の単位セル入出力端子400Rと間の電圧を出力する。
第二の単位セル入出力端子400Rを基準電位とすると、第一の単位セル入出力端子400Lの電位を第二の単位セル入出力端子400Rより高くすることにより正電圧を出力でき、第一の単位セル入出力端子400Lの電位を第二の単位セル入出力端子400Rより低くすることにより負電圧を出力できる。
例えば、「IGBTレッグ411Lの上アームとしてのIGBT並列体402PのIGBT451」と「IBGTレッグ411Rの下アームとしてのIGBT並列体402NのIGBT451」とがオンの時は、単位セル120は正電圧を出力する。一方、「IGBTレッグ411Lの下アームとしてのIGBT並列体402NのIGBT451」と「IGBTレッグ411Rの上アームとしてのIGBT並列体402PのIGBT451」とがオンの時は、単位セル120は負電圧を出力する。
各単位セル120の出力電圧は、いわゆるPWM制御を実施することにより任意の電圧を出力できるため、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)も任意の電圧を出力することができる。
なお、三相側の交流電圧を基準に単相側の交流電圧を出力する方法を説明したが、各カスケードアーム2(2_UP〜2_WN)が、次のような電圧を出力することにより、三相の交流電圧と単相の交流電圧とを互いに干渉することなく制御することも可能である。
各カスケードレッグ20が有する単位セル120のIGBT並列体(上アーム)402PとIGBT並列体(下アーム)402Nとの出力電圧の和電圧が単相交流の出力電圧になり、各カスケードレッグ20が有する単位セル120のIGBT並列体(上アーム)402PとIGBT並列体(下アーム)402Nとの出力電圧の差電圧が三相交流の各相の出力電圧になる。
したがって、IGBT並列体(上アーム)402Pは、出力したい三相交流の各相の出力電圧の半電圧と出力したい単相交流の出力電圧の半電圧との和電圧を出力すればよい。
また、IGBT並列体(下アーム)402Nは、出力したい単相交流の出力電圧の半電圧と出力したい三相交流の各相の出力電圧の半電圧との差電圧を出力すればよい。
カスケードレッグ20_Uを例にとり、図1、および、図3を用いて、本実施形態の電力変換システムの電流制御方法を説明する。
カスケードレッグ20_Vやカスケードレッグ20_Wも電流制御方法はカスケードレッグ20_Uと同じである。但し、各相の三相交流端子として機能するカスケードレッグの中点6(6_U〜6W)の電位(V6_U〜V6_W)は、それぞれ120度ずつ位相が異なる。
三相交流系統7のU相から中点6_Uに流れる電流成分をi7Uとする。
また、三相交流系統7からU相のリアクトル5U_Pとリアクトル5U_Nとに流れる電流成分を、それぞれi5U_P7とi5U_N7とする。
当然、i7Uは電流i5U_P7と電流i5U_N7とに等しい。
ここでは、三相交流系統7からリアクトル5U_Pに流れる電流i5U_P7と三相交流系統7からリアクトル5U_Nに流れる電流i5U_N7が等しくなるように制御することにする。
なお、i5U_P7は三相交流系統7からリアクトル5U_Pに流れる電流成分、i5U_N7は三相交流系統7からリアクトル5U_Nに流れる電流成分、i5V_P7は三相交流系統7からリアクトル5V_Pに流れる電流成分、i5V_N7は三相交流系統7からリアクトル5V_Nに流れる電流成分、i5W_P7は三相交流系統7からリアクトル5W_Pに流れる電流成分、i5W_N7は三相交流系統7からリアクトル5W_Nに流れる電流成分を示す。
また、i7Uは三相交流系統7から中点6_Uに流れる電流成分、i7Vは三相交流系統7から中点6_Vに流れる電流成分、i7Wは三相交流系統7から中点6_Wに流れる電流成分を示す。
一方、単相交流出力端子25Cから単相交流出力端子25Dに流れる電流をi25とする。なお、単相交流出力端子25Cから単相交流出力端子25Dに流れる電流経路は図示していない。
ここでは、各カスケードレッグ20(20_U〜20_W)におけるU相のカスケードレッグ20_U,V相のカスケードレッグ20_V,W相のカスケードレッグ20_Wに、それぞれ流れる電流i25の電流成分の大きさが等しくなるように制御するものとする。
なお、i20_Uは単相交流出力端子25DからU相のカスケードレッグ20_Uを経由して単相交流出力端子25Dに流れる電流成分、i20_Vは単相交流出力端子25DからV相のカスケードレッグ20_Vを経由して単相交流出力端子25Dに流れる電流成分、i20_Wは単相交流出力端子25DからW相のカスケードレッグ20_Wを経由して単相交流出力端子25Dに流れる電流成分を示す。
また、電力変換システム101から、三相交流系統7や電力変換システム101の単相交流出力端子25(25C,25D)に流入出する電流は、アームリアクトル5(5_UP〜5_WN)に印加する電圧を調整することにより制御できる。
アームリアクトル5(5_UP〜5_WN)に印加する電圧Vと電流iとの関係は、式(0)で表すことができる。
V=jωL*i …(0)
任意の電流iを流すには、アームリアクトル5(5_UP〜5_WN)にjωL*iの電圧を印加すればよい。但し、ωは交流角速度、Jは複素数、Lはリアクトルのインダクタンスである。
しかし、アームリアクトル5(5_UP〜5_WN)に流れる電流には、三相交流から流入する電流成分と単相交流に流出する電流成分とが存在する。
したがって、アームリアクトル5(5_UP〜5_WN)には、二つの電流成分について、式(0)で演算した電圧の位相を考慮したベクトル和を印加すれば、任意の交流電流を流すことができる。
電力変換システム101に流入出する電流と各電流成分との関係について説明する。三相交流の周波数が50Hzと単相交流の周波数が60Hzと仮定して説明する。
単相交流出力端子25Dから流れる電流i25は、三つのレッグに分配されるので、単相交流出力端子25DからU相のカスケードレッグ20_Uを経由して単相交流出力端子25Cに流れる電流成分i20_Uは、式(1)で表すことができる。
i20_U=1/3*i25 …(1)
リアクトル5_UP,リアクトル5_UNに流れる電流を、それぞれi5_UP,i5_UNと呼び、図1の下から上に流れる電流を正にすると、
i5_UP=i20_U+i5U_P7 …(2)
i5_UN=i20_U−i5U_N7 …(3)
と表すことができる。但し、i25とi20_U,i5_UP,i5_UNは電流ベクトルとする。
なお、i5U_Pはリアクトル5U_Pに流れる電流、i5U_Nはリアクトル5U_Nに流れる電流、i5V_Pはリアクトル5V_Pに流れる電流、i5V_Nはリアクトル5V_Nに流れる電流、i5W_Pはリアクトル5W_Pに流れる電流、i5W_Nはリアクトル5W_Nに流れる電流である。
i20_Uの基本波成分は60Hz,i5U_P7,i5U_N7の基本波成分は50Hzなので、リアクトル5_UPを流れる電流i5_UP,リアクトル5_UNを流れる電流i5_UNは、50Hz成分と60Hz成分とを併せ持つ。
リアクトル5_UPとリアクトル5_UNとのインダクタンスが大略等しいと仮定して、そのインダクタンス値をLで表すと、リアクトル5_UPに印加される電圧V5_UPとリアクトル5_UNに印加される電圧V_5UNとは、それぞれ式(4),(5)で表すことができる。
なお、i5_UPはi5_WPの実効値、i5_UNはi5_VPの実効値である。
V5_UP=jL*ω50*i20_U+jL*ω50*i5U_P7 …(4)
V5_UN=jL*ω50*i20_U−jL*ω50*i5U_P7 …(5)
なお、ω50は50Hzの交流角速度である。
ここで、図1から明らかなように、リアクトル5_UPの端子電圧V5_UPは、式(6)で表すことができる。
V5_UP=V25C−V2_UP−V6_U …(6)
式(6)より、本実施形態の電力変換システム101の交流出力であるV25CとV6_Uとの電圧が、外部回路により、所定の交流電圧に拘束されているとすると、リアクトル5_UPの端子電圧V5_UPは、内側カスケード電圧V2_UPを、各周波数成分毎に、調整することにより制御できる。
したがって、式(4)から内側カスケード電圧V2_UPを調整することにより、リアクトル5_UPに流れる電流i5_UPを制御できる。
同様に、式(5)から内側カスケード電圧V2_UNを調整することにより、リアクトル5_UNに流れる電流i5_UNを制御できる。
次に、内側カスケード電圧V2の電圧制御について説明する。
各カスケードアーム2は、単位セル120がカスケードに直列接続した構成であるので、内側カスケードアーム電圧V2(V2UP,V2VP,V2WP,V2UN,V2VN,V2WN)は、各カスケードアーム2(2UP,2VP,2WP,2UN,2VN,2WN)を構成する各単位セル120の出力電圧の合成電圧である。
したがって,内側カスケード電圧V2は、各カスケードアーム2を構成する各単位セル120の出力電圧を調整することにより制御できる。
各単位セル120の出力電圧は、いわゆるPWM制御により制御する。各単位セル120は、出力したい内側カスケードアーム電圧V2を単位セル数で除した電圧指令によりPWM制御を行う。
なお、リアクトル5_UPに交流電流を流すと、リアクトル5_UPの両端には交流電圧が印加される。中点6_Uの電圧は交流電圧であり、リアクトル5_UPに印加される電圧も交流電圧であるので、内側カスケード電圧V2UPも交流電圧であり、カスケードアーム2_UPは正負両方の電圧を出力する。
また、カスケードアーム2_UPと同様に、カスケードアーム2_VP,2_WP,2_UN,2_VN,2_WNについても正負両方の電圧を出力する。
また、三相交流系統7の周波数と単相交流出力端子25の周波数とが異なる場合は、各カスケードアーム2は三相交流系統7と単相交流出力端子25との二つの周波数成分を有する。したがって、各単位セル120の出力電圧も三相交流系統7と単相交流出力25との二つの周波数成分を有する。
単位セル120はフルブリッジ構成であるので、各IGBTレッグ411をPWM制御することにより、正負電圧を出力できる。
仮に、単位セル120が、フルブリッジ構成でなく、チョッパ構成であるとすると、単位セル120は負の電圧または正の電圧のいずれかの電圧しか出力できないので、三相交流を単相交流に変換することはできない。
ところで、リアクトル5_UNに流れる電流i5_UNも、リアクトル5_UPに流れる電流i5_UPと同様に内側カスケードアーム電圧V2_UNを調整することにより制御できる。
次に、式(2)と式(3)との差をとると、式(7)となる。
i5_UP−i5_UN=i5U_P7+i5U_N7 …(7)
前述のようにi5U_P7とi5U_N7との和は、三相交流系統7のU相から6_Uに流れる電流をi7Uであるので、内側カスケード電圧V2を調整することにより、三相交流系統7から流れる電流を制御できる。
より具体的には、i5_UPとi5_UNとが、それぞれ、単相交流出力端子25から出力したい電流の1/2の電流成分がi5_UPに流れるように、それと逆極性の電流成分がi5_UNに流れるように、内側カスケード電圧V2の三相交流周波数と等しい電圧成分を調整すればよい。
また、式(2)と式(3)との和をとると、式(8)となる。
i5_UP+i5_UN=2*i20_U …(8)
単相交流出力端子25Cから単相交流出力端子25Dに流れる電流i25は、式(1)の関係があるので、式(8)は式(9)に変形することができる。
(i5_UP+i5_UN)*3/2=i25 …(9)
したがって、内側カスケード電圧V2を調整することにより、単相交流出力端子25から流れる電流を制御できる。
より具体的には、i5_UPとi5_UNとが、それぞれ、単相交流出力端子25から出力したい電流の1/3になるように、内側カスケード電圧V2の単相交流周波数と等しい電圧成分を調整すればよい。
次に、図1の単相交流出力端子25Cと単相交流出力端子25Dとの間に、交流電圧源を接続して、シミュレーションを行った。三相交流の周波数が50Hz、単相交流の周波数が60Hzと仮定した。
図5から図8は、シミュレーション波形を示す。
なお、図5から図8に示す電力変換システム101の電圧・電流は、基本波成分のみを抜き取って示している。
図5の一番目の図,二番目の図は、それぞれ、上アーム(2_UP)の出力電圧,下アーム(2_UN)の出力電圧を示す。三番目の図は上アーム(2_UP)と下アーム(2_UN)との差電圧を、四番目の図はカスケードレッグ20_Uの出力端子である中点6_Uの電圧を示す。
内側カスケード電圧V2UPと内側カスケード電圧V2UNとの差は、三相交流系統7側の出力電位に相当し、系統電位に相当するV6_Uとほぼ等しいことがわかる。
V2UPとV2UNとの差電圧とV6_Uの電圧とのベクトルを違えることにより、三相交流系統7から流れる電流を制御できる。
また、V2UPとV2UNとには、三相側と単相側との双方の周波数成分が重畳している。
図6の一番目の図と二番目の図は、それぞれ、上アーム(2_UP)の出力電圧と下アーム(2_UN)の出力電圧を示す。三番目の図は上アーム(2_UP)と下アーム(2_UN)との和電圧を、四番目の図は単相交流出力電圧を示す。
内側カスケード電圧V2UPと内側カスケード電圧V2UNとの和は、単相側の単相交流出力端子間の電圧(V25C+V25D)とほぼ等しいことがわかる。
この2つの和電圧を制御することにより、単相側から流れる電流を制御できる。
図7,図8は各部のリプル電流波形を示す。
図7の一番目の図と二番目の図は、それぞれ、リアクトル5_UPに流れる電流とリアクトル5_UNに流れる電流を示す。三番目の図はリアクトル5_UPに流れる電流とリアクトル5_UNに流れる電流との差電流を、四番目の図は三相交流系統7のU相から電力変換システム101のU相レッグ20_Uに流れる電流を示す。
図8の一番目の図と二番目の図は、それぞれ、リアクトル5_UPに流れる電流とリアクトル5_UNに流れる電流を示す。三番目の図はリアクトル5_UPに流れる電流とリアクトル5_UNに流れる電流との和電流を、四番目の図は単相交流出力端子25Cから単相交流出力端子25Dに流れる電流を示す。
三相交流系統7側から50Hzの周波数の交流電流i7Uを入力し、単相側から60Hzの周波数の交流電流i25を出力できていることがわかる。
なお、鉄道変電システムは三相交流から単相交流を生成する必要がある。
したがって、本実施形態の電力変換システム101は、鉄道変電システムの三相交流/単相交流変換用の電力変換システムとして利用することができる。
つまり、50Hzの三相交流系統における60KV程度の電圧を有する三相交流を、60Hzの20KV程度の電圧を有する単相交流に変換することができる。
第1の実施例の電力変換システム101は三相交流を単相交流に変換することを特徴としたが、第2の実施例は単相交流を単相交流に変換することを特徴とする。
この電力変換システムは、わずか二つのレッグ数で、単相交流を単相交流に変換することができる。
図2は第2の実施例の電力変換システム101の構成を示す。
第1の実施例の電力変換システム101は三相交流系統7に接続されており、三つのカスケードレッグ20(20_U,20_V,20W)を有していたが、第2の実施例の電力変換システム101は単相系統71に接続されており、二つのカスケードレッグ20(20_U,20W)を有する。
動作原理については、単相交流出力端子25Cから単相交流出力端子25Dに流れる電流が、二つのレッグ(20_U,20W)に流れる。これ以外は第1の実施例と同じである。
つまり、入力される第一の単相の交流電圧と出力される第一の単相の交流電圧と異なる第二の単相の交流電圧とは、電圧,周波数,位相の少なくとも一つを変換したものであるといえる。
第1の実施例の電力変換システム101は三相交流を単相交流に変換することを特徴とし、第2の実施例の電力変換システムは単相交流を単相交流に変換することを特徴としたが、第3の実施例の電力変換システムは三相交流を三相交流に変換することを特徴とする。
図4は第3の実施例の電力変換システム101の構成を示す。
第3の実施例の電力変換システム101は、第1の実施例と同様に、三相交流系統7に接続される。
ここでは、三相交流系統7の各相をU相,V相,W相と呼び、電力変換システム101のそれぞれの三相交流出力をそれぞれR相,S相,T相と呼ぶ。
電力変換システム101は、三つの単相出力電力変換器900から構成され、R相電圧を出力する単相出力電力変換器900を単相出力電力変換器900R、S相電圧を出力する単相出力電力変換器900を単相出力電力変換器900S、T相電圧を出力する単相出力電力変換器900を単相出力電力変換器900Tと呼ぶ。
単相出力電力変換器900のそれぞれの主要部の構成は第1の実施例の電力変換システムと同じである。
但し、単相出力電力変換器900が出力する単相出力電力は、通常互いに120度ずつ相違する。第3の実施例の電力変換システム101のレッグ数は九と多いが、単位セル120を構成するIGBT451に電流定格の低いIGBTを適用しても大容量の電力変換システムを実現できるというメリットがある。
つまり、入力される第一の三相の交流電圧と出力される第一の三相の交流電圧と異なる第二の三相の交流電圧とは、電圧,周波数,位相の少なくとも一つを変換したものであるといえる。
本発明の交流を交流に変換する電力変換システムは、特に、三相交流を単相交流に変換する電力変換システムに有効であり、例えば、鉄道変電システムに利用できる。
2 カスケードアーム
5 アームリアクトル
6 カスケードレッグの中点
7 三相交流系統
20 カスケードレッグ
25 単相交流出力端子
71 単相交流系統
101 電力変換システム
120 単位セル
400L,400R 単位セル入出力端子
406 直流コンデンサ
411 IGBTレッグ
451 IGBT
452 ダイオード

Claims (5)

  1. 単位セルをカスケードに接続した構成を有して複数相の交流電圧を単相の交流電圧に変換する電力変換システムにおいて、前記カスケードに接続された各々の単位セルは、直列したスイッチング素子を並列接続し更に直流コンデンサを並列接続して前記直流コンデンサの電圧を正及び負として選択可能に出力するフルブリッジ構成であり、前記単位セルをカスケードに接続したカスケードレッグを3つ並列に接続し、前記カスケードレッグの各々の中点に交流電圧を位相が異なるように入力し、前記3つのカスケードレッグが並列接続した両端の端子を出力とするものであって、前記3つのカスケードレッグの各々が前記両端の端子に同じ周波数で同じ位相の交流電圧を出力し、且つ、前記前記3つのカスケードレッグの各々の中点の電圧が前記入力した交流電圧と等しくなるように、前記3つのカスケードレッグの各々のセルについて前記直流コンデンサの電圧を正として出力するか、負として出力するか、出力しないかのいずれかに制御することを特徴とした電力変換システム。
  2. 請求項1において、前記カスケードレッグは三つとして構成され、前記三つのカスケードレッグの中点にU相、V相、W相のそれぞれの交流電圧を入力し、前記三つのカスケードレッグの両端がそれぞれ電気的に接続され、前記両端の端子から交流電圧を出力することを特徴とした電力変換システム。
  3. 請求項2において、三つのそれぞれのカスケードレッグは、それぞれU相、V相、W相として入力される交流電圧と出力される単相の交流電圧との差電圧を、それぞれのカスケードレッグの両端の端子から出力することを特徴とした電力変換システム。
  4. 請求項1において、前記カスケードレッグは、前記カスケードレッグの中点の両側に、複数の前記単位セルを有するカスケードアームを有し、前記中点とそれぞれのカスケードアームとの間にそれぞれアームリアクトルを有することを特徴とした電力変換システム。
  5. 請求項1において、前記単位セルは、IGBTとダイオードとを組み合わせたIGBT並列体を直列に二つ接続したIGBTレッグを並列に二つ接続し、前記IGBTレッグに並列に直列コンデンサを接続し、前記二つのIGBTレッグ並列体の間に入出力端子を接続することを特徴とした電力変換システム。
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