JP5514472B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子顕微鏡、電子描画装置、収束イオンビーム装置等の荷電粒子線装置に係り、特に電子銃あるいは、イオン銃部分の極高真空排気技術に関する。
従来の走査型電子顕微鏡(SEM)や電子線描画装置(EB)は、冷陰極電界放出型もしくは、熱電界放出型の電子源により構成される電子銃から放出される電子線を加速し、電子レンズで細い電子ビームとし、これを一次電子ビームとして走査偏向器を用いて試料上に走査し、SEMであれば得られる二次電子あるいは反射電子を検出して像を得るものであり、EBであれば、試料上に塗布されたレジスト膜上に予め登録されたパターンを描画するものである。電界放出型電子源の材料としては、汎用SEMの場合は、タングステンを用いている。なお、EBの場合には、LaBを用いることがある。
冷陰極電界放出型電子銃とは、タングステンの針状のチップを常温で使用する電界放出型電子銃である。針の先端に強電界をかけ、トンネル効果により電子を放出させる。輝度は〜108で熱電界(放出)型より良い。放出電子のエネルギー幅が熱電界型より狭く(〜0.4eV)、高いエネルギー分解能が得られる。熱電界型よりも微小なプローブが作れるが、全放出電流量は熱電界型より少ない。一方、熱電界型(通称ショットキー電子銃)とは、タングステンの針状のチップを電界下で加熱して電子を放出させる方式の電子銃である。タングステンチップに酸化ジルコニウムをコーティングしポテンシャル障壁を下げた(〜2.7eV)針を〜1800K に加熱し、ショットキー効果を利用して電子を放出させるものである。冷陰極型より放出電子のエネルギー幅が〜0.7eV とやや広いが、針を常時加熱しているため、その表面に残留ガスが吸着せず安定な放出電流(変動率〜1%)が得られる。輝度は 107〜108程度である。
上記電子源から良好な電子ビームを長期間にわたって放出させるには、電子源周りを高真空(10-8〜10−9Pa)に保つ必要がある。このために、従来においては、電子銃周りをイオンポンプで強制排気する方法が取られていた。さらに非蒸発ゲッターポンプを内蔵することにより、さらに高い真空度を得られるようにした荷電粒子線装置がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。これは冷陰極電界放出型電子源や熱電界型電子源(ショットキー電子源)において特に有効な手法である。
イオンポンプは,高電圧電極と磁石からなるポンプで,排気速度20L/s程度のものでも15cmから20cmの大きさがあるので,電子源近傍に内蔵することは困難である。そこで,電子源を含む電子銃と電子光学系からなる鏡筒(カラム)の脇に取り付けて用いるのが通常である。
非蒸発ゲッターポンプは、ガス分子を特殊な合金表面に化学吸着固定するポンプであり、一度加熱して活性化すると何らエネルギーを必要とせずに排気機能を継続できる。合金表面がガス分子で覆われるに従い、排気速度は減少するが再び加熱して再活性化すると、表面に吸着したガス分子は合金内部に拡散して永久吸蔵され、清浄な表面が露出して、再びガス吸着可能な状態に復帰する特長を有している。
また,特許文献3にあるような電界放出型電子源とは異なるフォトカソードを用いた電子源を備えた荷電粒子線装置がある。この電子源は特殊な材料であるガリウム砒素等を薄膜化し,その背面にレーザ光を絞って照射すると,照射されたフォトカソードが励起されて電子を放出するものである。この電子源は,時分割されたパルス状の電子ビームが必要な用途に適したものであり,光源サイズが大きいことや,電子の連続放出が困難であることから,本願が目的とする高分解能な観察には適していない。さらにフォトカソードの電子放出メカニズムは異なる物理を利用しているものであり,技術的には全く異なるものであるといえる。
米国特許4、833、362 特開2006−294481号公報 特表2002−500809号公報
Journal of vacuum science technology, vol.12, No.6; L. W. Swanson; A comparative study of the zirconiated and built up W cathode
しかしながら、超高真空に保ちたい電子源は,引き出し用の電界を生じさせる電極に囲まれた狭い領域に設置させており,電子源近傍でわずかなガス放出があると,電子銃室内の真空度は保たれても,電子源の極近傍の圧力は,急上昇して悪影響を及ぼすことがある。ガス放出源としては,SEMの場合なら観察サンプルから放出されたガスが試料室から上昇してきたり,電子源から放出される電子ビームが電子源近傍の電極に照射されたことによって表面に付着した原子が励起されて再放出されたりすることが考えられる。特に熱電界型電子源(ショットキー電子源)の場合には,非特許文献1に記載があるように微量の酸素があると放出電流が減少する悪影響を及ぼすことが知られている。
真空排気にイオンポンプのみを用いる場合には,電子源からイオンポンプの間に電極や磁気シールドなどがあり,コンダクタンスを下げるため,電子源近傍の有効な排気が困難になる課題がある。
一方,非蒸発ゲッターポンプを用いる場合には,別の課題がある。先に述べたように非蒸発ゲッターポンプは,ジルコニウム,バナジウム系の合金である。この合金を電子源近傍のいずれかに加熱用ヒータを備えて設置すればよいことは特許文献1にあるとおりである。ところが,非蒸発ゲッター合金を真空ポンプとして有効な排気速度を持たせるためには,合金表面積を広くせざるを得ず,実用的には1マイクロメートルから100マイクロメートル程度の微細な凹凸形状を成形することになる。これら微細な凹凸は先端が脆く,脱落する確率が高い。非蒸発ゲッター合金は,導電性であるため,高電圧がかかる電極が密集する電子光学系内に脱落すると,放電,ショートといった不具合を生じる原因となる課題がある。
非蒸発ゲッターポンプを用いる上でのその他の課題として,非蒸発ゲッター合金を活性化するための温度(活性化温度)と真空立ち上げ時に真空容器を加熱するベーキング温度との関係である。非蒸発ゲッターポンプを有効に動作させるには,10−4Pa程度の真空中で活性化温度に所定の時間保つことが必要である。そうすることによって,非蒸発ゲッター合金表面の付着ガス分子が合金内部に拡散し,清浄な表面が露出することによって再びガス分子を吸着可能となる。この現象は,非蒸発ゲッター合金の温度が室温まで下がっても持続するため,排気を継続するためになんらエネルギーを必要としない特長がある。この活性化温度を真空立ち上げ中に実施するベーキング温度以下にしてしまうと,ベーキング中に活性化が進行し,ベーキングによって生じる膨大なガスをベーキング中に吸着してしまい,排気速度低下や,ポンプの寿命が短くなる課題がある。
そこで、本発明の目的は、非蒸発ゲッターポンプを用いて電子ビーム放出した状態でも電子源近傍の真空度を10−8から10−9Paという超高真空に保ち,かつ脱落異物の影響を受けない荷電粒子線装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、電界効果型荷電粒子源(電子源、イオン源等)を配する真空容器と、補助真空ポンプとして引き出し用の電極面上の電界効果型荷電粒子源に対向し、且つ直接荷電粒子ビームと向かいあわない位置に非蒸発ゲッターポンプを備え,その非蒸発ゲッターポンプから脱落した異物が電子光学系に向かわないように、非蒸発ゲッターポンプを水平方向上向きとして溝内の底に落とし込むか,あるいは遮蔽手段で覆う構造を備える。もしくは,非蒸発ゲッターポンプ面の直上に電子線を見ない位置に設置し,非蒸発ゲッターポンプ下部に脱落異物を捕獲可能な凹部構造を有する手段を備える。
以下、本発明の特徴的な構成例を列挙する。
(1)本発明の荷電粒子線装置は、電界効果型荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを試料上に入射する荷電粒子光学系と、荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段と,真空排気手段により排気される真空室内を補助真空ポンプとして排気する非蒸発ゲッターポンプとを有し、電界効果型荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームの光軸が非蒸発ゲッターポンプ表面の垂直上にない位置に非蒸発ゲッターポンプを配置することを特徴とする。
(2)この構成の荷電粒子線装置において、電界効果型荷電粒子源は荷電粒子ビームを重力方向に放出するように配置されており,非蒸発ゲッターポンプを電界効果型荷電粒子源直下にある電極面上の荷電粒子ビームが通過する開口の周囲に形成された溝の凹部に備え,電極の背面に加熱手段を備えたことを特徴とする。
(3)前記の構成の荷電粒子線装置において,電界効果型荷電粒子源から放出される荷電粒子線が非蒸発ゲッターポンプを照射しないように非蒸発ゲッターポンプの一部を覆う遮蔽手段を備えたことを特徴とする。
(4)前記の構成の荷電粒子線装置において、電極の形状をカップ型とし,カップ型電極の外側側面に円筒型の加熱手段を備え,円筒型加熱手段の外周に非蒸発ゲッターポンプを備え,円筒状に備えられた非蒸発ゲッターポンプの外周を磁気シールド手段で囲んだことを特徴とする。
(5)前記の構成の荷電粒子線装置において,電界効果型荷電粒子源を含む真空容器の内周に非蒸発ゲッターポンプを備え,真空容器の大気側で非蒸発ゲッターポンプと真空容器の壁面を挟んで加熱手段を備え,非蒸発ゲッターポンプが真空容器壁面と磁気シールド手段で囲まれることを特徴とする。
(6)前記の構成の荷電粒子線装置において,電極周りに配置した非蒸発ゲッターポンプの活性化温度を500℃とし,真空容器の内壁に配置した非蒸発ゲッターポンプの活性化温度を350℃としたことを特徴とする。
(7)本発明による真空立上げ方法は、粗排気しながら大気側に備えた加熱手段を用いて略250℃以下でベーキングする工程と、この工程の条件に加えて電極に備えた加熱手段を用いて略450℃以下でベーキングする工程と,大気側に備えた加熱手段を用いて略350℃以上で非蒸発ゲッターポンプを活性化する工程と,電極に備えた加熱手段を用いて略500℃以上で前記非蒸発ゲッターポンプを活性化する工程とを含むことを特徴とする。
なお、電界放出型電子銃と呼ぶ場合、冷陰極電界放出型電子銃と、熱電界放出型電子銃(通称ショットキー電子銃)の両方を、電界効果型荷電粒子源と呼ぶ場合、更に電界効果型イオン源を含む点に留意されたい。電界放出型イオン源とは、ヘリウムや水素などの電界により偏極されたガス分子が,極低温に冷却された先端径0.1μm以下の針状金属の先端にひきつけられ,針先端で電離してイオン化されたイオン粒子が、電界に引かれて一方向に偏向放射されるイオン源である。
本発明によれば、荷電粒子源近傍の真空度を10−8から10−9Paという超高真空に維持可能で,しかも異物による不具合がない荷電粒子線装置と真空立ち上げ方法を提供できる。
実施例1の荷電粒子ビーム発生手段である電子銃の構成を説明する図である。 実施例1の非蒸発ゲッターポンプの配置構成を説明する図である。 実施例1の非蒸発ゲッターポンプの変形配置構成を説明する図である。 実施例1の電子銃の変形構成を説明する図である。 図4の電子銃構成に用いる電極構成を説明する図である。 実施例2の走査型電子顕微鏡の一構成例を説明する図である。 実施例3の他の走査型電子顕微鏡の一構成例を説明する図である。 実施例3に用いるカセット形非蒸発ゲッターポンプの構成例を説明する図である。 実施例4に用いる非蒸発ゲッターポンプの構成例を説明する図である。 実施例4に用いる非蒸発ゲッターポンプと電子源の加熱用回路の等価構成を説明する図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。なお、以下の説明は、電界放出型荷電粒子源として電界放出型電子銃を用いた荷電粒子ビーム発生手段を説明するが、電界放出型荷電粒子源として電界放出型イオン源を用いた荷電粒子ビーム発生手段にも適用できる。
図1に、電子銃を用いた実施例1の荷電粒子ビーム発生手段の構成を示す。以下、本実施例の電子銃について詳しく説明する。
真空容器である真空室には、電子源2が備えられ、下向きに電子を放出する。放出された電子ビームは開口14を通過して、さらに下に設けられる電子光学系を経て試料に入射することになる。電子銃内部は開口を隔てた差動排気構造をとっており,各室の排気にそれぞれ真空ポンプが備えられている。本実施例において、荷電粒子ビーム発生手段、すなわち電子銃とは、可動式バルブ10より上部にある構成を意味する。
電子源2を配する真空室は、真空配管15を介して、真空ポンプ8、バルブ9、粗排気ポート(粗排気口)12と結合している。真空ポンプ8としては、例えば、イオンポンプを用いても良い。真空ポンプ8の背面にはベーキング用の加熱ヒータ17がある。本真空室と開口14を隔てて繋がっているもう一方の真空室は,真空配管16を介して真空ポンプ11,バルブ13,粗排気ポート12と結合している。真空ポンプ11の背面にはベーキング用の加熱ヒータ18がある。本真空室より下流の真空室を隔てる開口は,可動式バルブ10により開閉ができ,真空と大気圧を分離することもできる。従って,何らかのトラブルにより電子光学系以降の真空が悪化しても,本バルブ10を閉止することによって,荷電粒子ビーム発生手段である電子銃室内の圧力増加を防ぐことができる。
次に各室に配置された非蒸発ゲッターポンプについて詳しく説明する。非蒸発ゲッターポンプとは,ガス吸着合金の一種であり,真空中で所定の温度に加熱して活性化すると,合金表面に付着したガス分子が合金内部に拡散し,表面に活性な面が形成され,周辺に漂うガス分子を吸着することによって排気するポンプである。合金としてはジルコニウム,バナジウム系の合金がよく用いられており,市販されている。活性化に必要な温度を活性化温度と呼ぶことにする。活性化温度は,合金が含む金属の割合によりある程度選ぶことができる。本実施例においては,設置する場所により活性化温度を変えることにより,効率のよい排気速度を長時間維持可能な方法を提供する。その具体的な内容については,後述の真空立上げ方法を説明する際に述べる。
さて,電子源2が配置される真空室の内壁面にはシート型の非蒸発ゲッターポンプ1があるが,このシート型非蒸発ゲッターポンプ1はシートの片面にのみ合金が成膜されたものである。このシート型非蒸発ゲッターポンプ1は,合金面を真空室の真空側にし,シート裏側を内壁面に接するように固定されている。このような構成にすることにより,非蒸発ゲッター合金面に直接接触する部材を避けることができるので,非蒸発ゲッター合金の脱落異物を低減できる効果がある。
この非蒸発ゲッターポンプ1の真空容器壁面を隔てた大気側には,加熱用ヒータ7がある。このヒータ7は真空立上げ時の加熱とその後に行われる非蒸発ゲッターポンプ1の活性化にも使用される。この使用方法の詳細については後述する。
電子源2の直下の、電子源2に対向する位置には電極4がある。この電極4の中央には開口14があり,電子源2から放出された電子ビーム(図示せず)が通過する。この電極4の構造を図2に示した。この電極4の形状は円板状であり,電子源2に面する面には,ドーナッツ状に溝4’が形成されており,非蒸発ゲッターポンプ6はこの溝4’内に非蒸発ゲッター合金面を上にして固定される。この非蒸発ゲッターポンプ6も上述した非蒸発ゲッターポンプ1と同様にシート型である。言い換えるなら、電子ビームの光軸が、非蒸発ゲッターポンプ6表面の垂直上に無い位置に配置される。より好適には、電子源2から放出される電子ビームが照射されない位置に非蒸発ゲッターポンプ6が配置される。本電極4の裏面には加熱用ヒータ5が備えられており,電極4と非蒸発ゲッターポンプ6を加熱することができる。なお、説明の都合上、非蒸発ゲッターポンプ6、非蒸発ゲッターポンプ1をそれぞれ第一、第二の非蒸発ゲッターポンプと呼ぶ場合がある点に留意されたい。
次に,荷電粒子ビーム発生手段である本電子銃を大気から超高真空排気する方法について説明する。まず,粗排気バルブ9,13を開放し,粗排気ポート12の下流側にある図示していない真空排気手段により真空排気を開始する。内部真空度が10−4Pa程度になる時間を見計らい,次のベーキング工程に進む。この真空度は,通常の電子銃では粗排気開始から1時間程度で十分に達することができるレベルである。次のベーキング工程では,前工程の真空排気に加えて各ヒータ7,17,18に通電し,真空容器全体を略150〜200℃に加熱する。この工程は,真空内壁面からのガス放出を抑えるために行うものである。時間的には長ければ長いほどガス放出は低減するが,実効的には10時間程度で十分である。
このベーキング工程に続けて電極4のベーキングを行う。電極4は,電子源2から放出される電子ビームにより照射される部品であり,電子の入射によりガス放出が励起されるため,他の部分よりも予めガス分子を低減しておく必要がある。そこで,400℃程度に加熱して表面に吸着しているガスや内部にある水素等を放出させる。各ヒータにより放出されたガスは粗排気ポート12を通って排気されるが,周りの壁面温度が低いと再付着して効果が低くなる。そこで,前工程で加熱した状態で電極4をさらに加熱することにより,ガス分子の再付着を避けている。本工程も10時間程度が目安である。このとき,真空ポンプ8と,もう一方の真空ポンプ11を稼動しておく。
次に電極4のベーキングに加えて,非蒸発ゲッターポンプの活性化を行う。この工程の段階では,非蒸発ゲッターポンプ1は,150〜200℃,もう一方の非蒸発ゲッターポンプ6は,400℃程度に加熱されている。ここで,非蒸発ゲッターポンプ1の活性化温度は350℃であり,もう一方の非蒸発ゲッターポンプ6の活性化温度は,500℃である。このように全工程までのベーキング温度よりも高い活性化温度としている点が重要である。こうすることにより,ベーキング中の活性化を防止でき,ベーキング中に発生する膨大なガスを吸収することがないので,非蒸発ゲッターポンプの排気速度の劣化や寿命を損なうことなく使用することができる。本実施例においては,非蒸発ゲッターポンプ1の活性化温度を350℃,もう一方の非蒸発ゲッターポンプ6の活性化温度を500℃とした。
本工程において,大気側のヒータ7と電極4の背面にあるヒータ5に通電する電圧を上げて活性化温度を越えるように設定すればよい。本実施例では,非蒸発ゲッターポンプ1の温度を400℃,もう一方の非蒸発ゲッターポンプ6の温度を600℃に上げて活性化した。この活性化は,1時間程度前記活性化温度を維持することによって実施した。なお,非蒸発ゲッターポンプの活性化時には加熱に伴うガス発生と水素を大量に放出する。このガス発生で真空ポンプ8,真空ポンプ11に負荷がかかるならば,本活性化工程中には真空ポンプをオフしておいたほうがよい。
非蒸発ゲッターポンプの活性化が終了したら,次の工程として各ヒータへの通電を停止し,室温まで自然冷却する。もし,前工程で真空ポンプをオフしていれば,真空ポンプをオンし,租排気ポートのバルブ9,13を閉止して真空度の向上を待てばよい。
以上の工程により,電子銃内部の電子源2近傍の真空度は,10−9Paより高いレベルに達することができる。
さて,超高真空に達した電子銃において,電子源2から電子ビームを放出すると放出された電子ビームは,図2に示すようにコーン状に広がりながら電極4に向かう。一般的によく知られた現象として電子線に照射された面からは励起されたガス分子が放出される。本電子銃においては,超高真空が必要な電子源近傍に新たなガス放出源が生じたことになり好ましくない。従来の構成では電子源2から離れた位置に真空ポンプ8や非蒸発ゲッターポンプ1が置かれていたために,このような電子線照射によるガスや電子銃の下流側から進入するガスの影響を避けられない課題があったが,本実施例では電子源2近傍の電子源2に対向する位置に非蒸発ゲッターポンプ6を備えることにより効果的に排気することが可能になるという大きな効果が得られる。さらに,電極4に溝4’を形成し,その溝4’内に非蒸発ゲッターポンプを上向きに置くことにより,非蒸発ゲッター合金の欠片が脱落することにより生じる異物の飛散による悪影響も防止できる。
本実施例における他の効果について説明する。図2に示すように電極4の上に備えられた第一の非蒸発ゲッターポンプ6は,電子ビームが照射されることのない位置に設置されている。これは,前述したように電子線照射によるガス放出を避けるためである。非蒸発ゲッターポンプ6の表面は排気速度向上のために微細な凹凸形状をしており,表面積が広いため,電子線が照射されると大量のガス放出の可能性が高く,特に重要な点である。
ここで,使用する電子源や電子光学系の制約から非蒸発ゲッターポンプ6を電子線照射領域まで広げて設置したい場合がある。その際には,本実施例の変形例として、図3に示すような構成が有効である。電極4の上部の電子線照射部に遮蔽版19を備える構造である。このような構造をとることにより,簡単に電子線照射によるガス放出を低く抑えながら,非蒸発ゲッターポンプ6を有効に備えることができる。
次に電子銃の構成を変えたもうひとつの変形例の構造について図4を用いて説明する。本変形例においては,先の実施例の電極4の形状を円板形状からカップ型形状の電極20に変えた場合である。このような構造をとることにより,電子源2近傍の壁面を内部ヒータにより高温でベーキング可能になるので,脱ガス量削減に効果がある。このカップ型電極20の他の構造は前実施例と同様であるので,ここではカップ型電極20について説明する。カップ型電極20の側面には円筒形状のヒータ24があり,本電極の加熱ができる。その円筒形状ヒータ24の周囲には非蒸発ゲッターポンプ21が巻きつけられており,これもヒータ24による加熱が可能である。図5は,このカップ型電極20の斜視図である。上向きに置かれる非蒸発ゲッターポンプ22、23は,前実施例の図1に示した非蒸発ゲッターポンプ6と同様に溝の中に置かれており異物飛散を防止できる。また,円筒形状のヒータ24周りに巻きつけられた非蒸発ゲッターポンプ21は磁気シールド25で覆われており,仮に異物が発生しても磁気シールドカバーにより補足されて電子線が通る領域には脱落飛散しない構造になっている。図5に明らかなように、本磁気シールド25の側面には穴が設けられており非蒸発ゲッターポンプ21の排気コンダクタンスを大きく取れるようになっている。なお、説明の都合上、この非蒸発ゲッターポンプ21を第三の非蒸発ゲッターポンプと呼ぶ場合がある。
本構造の電子銃の真空立ち上げ方法は,先の実施例の円板型電極4と基本的には同じである。異なるのは,カップ型電極20周りに備えた非蒸発ゲッターポンプ21,22,23の活性化温度である。本電子銃においては,非蒸発ゲッターポンプ21の活性化温度は500℃,非蒸発ゲッターポンプ22と23は400℃とした。ここで,ベーキング時のそれぞれの非蒸発ゲッターポンプの温度は,非蒸発ゲッターポンプ21が400℃,非蒸発ゲッターポンプ22,23は,300℃である。
実施例2においては、実施例1で述べてきた電子銃を走査型電子顕微鏡に適用した場合について説明する。図6は,走査型電子顕微鏡(SEM)の概略構成図である。図1に示した荷電粒子ビーム発生手段としての電子銃が、最上部に搭載されている。電子銃の下部には電子光学系28,対物レンズ31と試料室35が直列に配置され,電子線36が通過する開口を隔てて繋がっている。電子光学系室28の真空排気には,電子銃と同様に専用の真空ポンプ26が備えられている。大気からの真空排気用に,各室に排気ポート12が接続され,粗排気バルブ30により開閉できる。粗排気ポート12は試料室35に繋がっており,試料室35の真空排気はターボ分子ポンプ33による。
次に、本実施例における真空立上げ方法について説明する。大気から真空立上げする場合は、真空排気手段として試料室35に繋がれたターボ分子ポンプ33を駆動して装置全体の粗排気を行う。このときすべての粗排気バルブ9,13,30を開放しておく。全体の真空度が10−5Pa台に入ったら、装置のベーキングを開始する。このときの目標温度は、150から200℃の範囲で制御する。ベーキング時間は、8〜10時間程度でよい。ここから先の工程は、基本的に実施例1で述べたものと同様と考えてよい。異なるのは、電子銃よりも下流側の粗排気用バルブ30の閉止時期である。この粗排気バルブ30は、ベーキングが終了し、非蒸発ゲッターポンプを活性化する前に閉止しておけばよい。
このようにすることによって、活性化時に発生する大量の放出ガスの影響を受けることなく、夫々個別に備えられたイオンポンプにより超高真空に立上げが可能となる。
SEM像を観察する場合には,電子源2から放出される電子線36を通過させるため可動式バルブ10をバルブ駆動手段29により駆動して開口し,通過した電子線を電子工学系28と対物レンズ31により試料34の観察面に絞って走査することにより2次電子37を発生させ,それを検出器32で検出して図示しない制御手段により画像信号化して,図示しない画像表示手段に表示して画像化すればよい。
本実施例によれば,電子源2近傍の真空度が超高真空に保たれるので,SEM画像観察に用いる電子ビームの電流に変動がない安定した画像取得が可能となる。
図7を用いて、走査型電子顕微鏡装置に、別の構成の荷電粒子ビーム発生手段を適用した実施例3の構成について説明する。
実施例3の電子銃は、電子源2のある真空室38の開口を隔てて下流側にある真空室39を排気する真空ポンプ11に加えて,大排気速度を有する非蒸発ゲッターポンプ36を備えた構造を有する。
走査型電子顕微鏡では,図7に示すように画像観察する場合には電子線が通過する開口により,最も真空度の低い試料室と繋がるため,試料室のガスが電子源2近傍まで吹き上がる可能性が高くなる課題がある。この課題に対して電子源より下流側にさらに大排気速度を有する真空ポンプを導入することにより吹き上がるガスを排気することにより,電子源近傍の超高真空度維持が図れる効果がある。
図7の大排気速度を有する非蒸発ゲッターポンプ36としては,図8に示したカートリッジ型の非蒸発ゲッターポンプが有効である。すなわち、真空フランジにパイプを溶接して大気側からヒータ41を挿入できる部品40のパイプ周りに蛇腹状に束ねたシート型非蒸発ゲッターポンプ42を巻きつけて固定したカートリッジ型非蒸発ゲッターポンプ36である。このカートリッジ型非蒸発ゲッターポンプ36を図7の真空室39のポートに備えて用いる。なお、便宜上、この非蒸発ゲッターポンプ36を、第四の非蒸発型ゲッターポンプと呼ぶ場合がある点に、留意されたい。
真空立上げ方法は、実施例2とほぼ同等である。ベーキングの後、非蒸発ゲッターポンプを活性化する際に、カートリッジ型非蒸発ゲッターポンプ36のヒータ41に通電して真空内部の非蒸発ゲッターポンプ42を加熱して活性化すればよい。その他の工程は実施例2に示した方法と同じでよい。
以上、本発明の好適な実施例を電子源を光源とする走査型電子顕微鏡(SEM)について述べたが,本発明は、電子源に代わりイオン源を用いた,例えば集束型イオンビーム装置(FIB)についても同様に適用できることは,明らかである。この場合、電界放出型荷電粒子源としては、電界放出型イオン源が用いられる。
次に説明する実施例4は、冷陰極電界放出型電子銃を有する走査型電子顕微鏡に適用した場合の一構成例である。
冷陰極電界放出型電子銃とは、タングステンの針状のチップを常温で使用する電界放出型電子銃である。針の先端に強電界をかけ、トンネル効果により電子を放出させる。輝度は高く、熱電界(放出)型より良い。放出電子のエネルギー幅が熱電界型より狭く(〜0.4eV)、高いエネルギー分解能が得られ、高分解能な観察が要求される汎用用途の顕微鏡として使われることが多い。
冷陰極電界放出型電子銃は良好な電子を放出させるため、放出前にタングステン針の表面を覆う余分なガス分子等の物質を取り去る必要がある。このためにフラッシングと呼ばれる操作を行う。このフラッシングはフィラメントに固定されたタングステン針に電流を短時間流して加熱し、タングステン針表面に付着した余分な物質を除去するものである。したがって,タングステン針近傍は,ガス分子を極力少なく保つ必要がある。
本実施例においては、非蒸発ゲッターポンプをタングステン針近傍に設ける場合の装置構成と操作方法について説明する。このような構成において重要な点は,非蒸発ゲッターポンプ活性化の際の加熱時に発生するガス分子がタングステン針表面に付着して,電界放出電子の発生を抑制してしまうという不具合を避け,かつ,上記フラッシングの際にタングステン針表面から生じるガス分子を活性化後の非蒸発ゲッターポンプにより効率よく排気することにある。
次に,本実施例の内容を図面に添って説明する。図9は,本実施例の電界放出型電子銃の全体構成の概略を示している。電子源54が設置されるカラム51にはイオンポンプ56が備えられている。さらに,電子源54の周囲には金属のシートに焼結された非蒸発ゲッターポンプ53が円筒形状のセラミックヒータ52の内壁面に沿って設置され,電子源54の周囲を囲むように設置されている。
次に本実施例の電子銃周辺の真空立ち上げについて説明する。大気からの排気には図示しない粗排気ポートから,図示しないターボ分子ポンプを用いて10−5Pa程度の高真空とする。その後に,図示しないヒータに通電して電子銃カラム51を加熱して200から250℃に10時間程度維持してベーキングする。このベーキングが終了し,電子銃カラム51がまだ高温な状態で,定電流源50を用いて非蒸発ゲッターポンプ53を活性化する。このようにすることで活性化時に発生する大量のガスが電子銃カラム51の内壁面へ再付着することを防ぐことができ,室温に温度が下がった時点での到達真空度が高くなる。なお,活性化時間は非蒸発ゲッターポンプの仕様によるが本実施例で用いた非蒸発ゲッターポンプは800℃で10分間加熱して活性化した。
本実施例においては,非蒸発ゲッターポンプ53への通電加熱時に,同時に電子源54にも通電加熱することにより,非蒸発ゲッターポンプ53から発生する大量のガスが電子源54の表面に再付着しないようにしたことに特徴がある。上述したように電界放出型電子銃ではタングステンの清浄表面が露出していないと良好な放出電流を得ることができないものである。つまり,本実施例のように非蒸発ゲッターポンプを電子源54近傍に設けると,非蒸発ゲッターポンプからの脱ガスでタングステン針表面が汚染されて,良好な放出電流が得られない欠点があるが,本実施例を適用すれば汚染のない,活性化が可能であるほか電子源周りの真空度を高く維持することができる。
次に本実施例の通電加熱回路について説明する。図9の定電流源50の出力端子の一方は,スィッチ55に繋がれており,このスィッチ55は3端子(A,B,C)を切り替えることができる。端子Aにつないだ場合には通電されない。端子Bにつなぐと,電流は非蒸発ゲッターポンプ53を支持しているセラミックヒータ52に流れ,非蒸発ゲッターポンプ53を加熱する。その後,電子源54の端子から通電され電子源54も同時に加熱される。最終的に定電流源50から出た電流は,電子源54の他方の端子から定電流源50に戻り,直列回路が形成される。最後に,スィッチ55を端子Cにつなげると,電流は電子源54にのみ通電され,電子源のフラッシングを行うことができる。
図10はこの通電用回路の等価回路を示したものである。セラミックヒータ52の抵抗と,電子源54の抵抗が四角で示している。スィッチを切り替えることにより,A:通電せず,B:非蒸発ゲッターポンプ53と電子源54を直列に通電,C:電子源のみに通電の三通りが選択可能となっている。定電流源50が供給する電流は,電子源54を加熱する温度で一義に決まる値である。本実施例では,加熱温度により2〜8Aの範囲で用いた。セラミックヒータ52は,室温で抵抗が30Ω程度の仕様とした。非蒸発ゲッターポンプ53の活性化時には,スィッチ55を端子Bとし,2.5Aを通電した。この電流は,非蒸発ゲッターポンプの温度800℃程度,電子源54の温度1500℃程度の加熱に相当するものである。
上記の電子銃の真空立上げを実施したところ,電子源54近傍の到達真空圧力は10−9Pa以下の極高真空が得られることを確認した。
本実施例においては,非蒸発ゲッターポンプ53を電子源54を囲むように配置したが,その構成に制限されることはない。例えば,図1に示した実施例1の構成のように電子源2を上に臨む非蒸発ゲッターポンプ6にように配置しても良い。この際の加熱通電用の回路は,図10に示すものと等価であれば良く,特に変更することなく構成できる。この他にも配置・構成はいくつか考えられるが,非蒸発ゲッターポンプの活性化時に電子源も加熱可能な構成をとっていれば同様の効果が得られることは自明である。
以上説明した本発明は、電子顕微鏡、電子描画装置、収束イオンビーム装置等の荷電粒子線装置、特に電子銃あるいは、イオン銃部分の極高真空排気技術として有用である。
1…非蒸発ゲッターポンプ、2…電子源、3…磁気シールド、4…電極、5…ヒータ、6…非蒸発ゲッターポンプ、7…ヒータ、8…真空ポンプ、9…粗排気バルブ、10…可動バルブ,11…真空ポンプ、12…粗排気ポート、13…粗排気バルブ、14…開口、15…真空配管,16…真空配管、17…ヒータ、18…ヒータ、19…遮蔽板、20…カップ型電極、21…非蒸発ゲッターポンプ、22…非蒸発ゲッターポンプ、23…非蒸発ゲッターポンプ、23…非蒸発ゲッターポンプ、24…ヒータ、25…磁気シールド、26…真空ポンプ、27…ヒータ、28…電子光学系、29…可動バルブ駆動手段、30…粗排気バルブ, 31…対物レンズ、 32…2次電子検出器、33…ターボ分子ポンプ、34…試料、35…試料室、36…電子ビーム、37…2次電子、38…電子源のある真空室、39…真空室、40…カートリッジ型非蒸発ゲッターポンプのヒータ挿入部品、41…ヒータ、42…非蒸発ゲッターポンプ,50…定電流源,51…電子銃カラム,52…セラミックヒータ,53…非蒸発ゲッターポンプ,54…電界放出型電子源,55…切替スィッチ,56…イオンポンプ。

Claims (17)

  1. 荷電粒子源を有する荷電粒子ビーム発生手段と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを試料上に入射する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子ビーム発生手段と前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段と、前記荷電粒子ビーム発生手段を排気する補助真空ポンプとを備えた荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子源は電界放出型荷電粒子源で構成され、前記補助真空ポンプは前記電界放出型荷電粒子源の下部で、前記荷電粒子ビームの光軸に垂直な面の上面に設置された第一の非蒸発ゲッターポンプで構成されたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1記載の荷電粒子線装置であって、
    前記電界放出型荷電粒子源は前記荷電粒子ビームを重力方向に放出するように配置されており,
    前記電界放出型荷電粒子源の直下に、前記荷電粒子ビームが通過する開口を有する電極を備え、
    前記第一の非蒸発ゲッターポンプを前記電極の上面の前記開口の周囲に設置したことを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2記載の荷電粒子線装置であって、
    前記電極の面に加熱手段を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項2に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記電極は、前記電極の上面に形成された溝を有し、
    前記第一の非蒸発ゲッターポンプをシート形状とし,前記溝に設置したことを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項4に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記第一の非蒸発ゲッターポンプの前記荷電粒子ビームが照射される部分に遮蔽板を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項2に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子ビーム発生手段は、磁気シールド手段と、大気側外壁周りに加熱手段と,内壁に沿い,前記磁気シールドに囲まれた領域に設置された第二の非蒸発ゲッターポンプとを備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項2に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記電極はカップ型の形状を有し,前記カップ型電極は、その側面に円筒形状の加熱手段と,前記円筒形の加熱手段の側面に沿った第三の非蒸発ゲッターポンプを備え,前記第三の非蒸発ゲッターポンプの周囲を磁気シールドが囲んでいることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項7に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記磁気シールド側面には開口が設けられていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項2に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子ビーム発生手段は、前記電界放出型荷電粒子源が設置された領域と、前記電極の前記開口を介してつながる真空室を備え,前記真空室にメイン真空排気手段とサブ真空排気手段とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項9に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記メイン真空排気手段としてイオンポンプを用い,サブ真空排気手段として第四の非蒸発ゲッターポンプを用いることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    真空立上げの際に装置を加熱して脱ガスを促進するベーキングの温度よりも、前記第一の非蒸発ゲッターポンプを活性化する際の加熱温度を高く設定したことを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 荷電粒子源を有する荷電粒子ビーム発生手段と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを試料上に入射する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子ビーム発生手段と前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段と,前記真空排気手段により排気される前記荷電粒子ビーム発生手段内を排気する補助真空ポンプとを備えた荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子源は電界放出型荷電粒子源からなり、
    前記荷電粒子ビーム発生手段は、磁気シールド手段と、前記荷電粒子ビーム発生手段の内壁に沿っており,かつ,前記磁気シールド手段に囲まれた領域に設置された非蒸発ゲッターポンプと、その大気側外壁周りに前記非蒸発ゲッターポンプを加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記電界放出型荷電粒子源の直下に前記荷電粒子ビームが通過する開口を有する、カップ型形状の電極を備え、前記カップ型電極は、その側面に円筒形状の加熱手段と,前記円筒形の加熱手段の側面に沿った非蒸発ゲッターポンプと,前記加熱手段の側面に沿った非蒸発ゲッターポンプの周囲を囲む磁気シールドとを有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項13に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記磁気シールド側面には開口が設けられていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  15. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子ビーム発生手段は、前記荷電粒子ビームが通過する開口を介してつながる真空室を備え,前記真空室はメイン真空排気手段とサブ真空排気手段とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  16. 請求項15に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記メイン真空排気手段としてイオンポンプを備え,サブ真空排気手段として非蒸発ゲッターポンプを備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  17. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    真空立上げの際に装置を加熱して脱ガスを促進するベーキングの温度よりも、前記非蒸発ゲッターポンプを活性化する際の加熱温度を高く設定したことを特徴とする荷電粒子線装置。
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