JP5509834B2 - リサイクル原料の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば金、銀、銅といった貴金属等の有価物を含有したリサイクル原料を、溶融処理設備に投入して溶融処理するためのリサイクル原料の処理方法に関するものである。
電子機器等に使用される電子基板、フレキシブル基板等には、金、銀、銅、パラジウム等の有価金属が含有されている。また、写真用フィルムや映画用フィルム及び印画紙等には、銀が含まれている。
そこで、これら電子基板、フレキシブル基板、フィルム及び印画紙等の廃棄物をリサイクル原料として再利用することが提案されている。例えば、前述の廃棄物をロータリーキルン炉等の溶融処理設備において燃焼して燃焼灰とし、この燃焼灰を銅製錬炉等に投入し、銅製錬の過程で前述の有価金属を回収することが行われている。
ここで、フレキシブル基板、写真用フィルムや映画用フィルム及び印画紙等のリサイクル原料においては、嵩比重が小さいため、ロータリーキルン炉等の溶融処理設備への投入作業が煩雑となり、効率良く溶融処理を行うことができなくなるといった問題があった。
そこで、例えば特許文献1−4に示すように、嵩比重の小さなリサイクル原料を減容処理した上で、ロータリーキルン炉等の溶融処理設備に投入する方法が提案されている。
特開2005−074260号公報 特開平09−024360号公報 特開平07−150158号公報 特開平09−234449号公報
ところで、特許文献1−4に開示されているように減容処理を行った場合には、ロータリーキルン炉への投入が容易となり、溶融処理の効率が大幅に向上することになる。しかしながら、減容処理したリサイクル原料(減容処理物)においては、ロータリーキルン炉内において燃焼・溶融が不十分となり、ロータリーキルン炉内に生成するスラグの中に有価金属が吸収されてしまい、有価金属の回収率が低下するといった問題があった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、フレキシブル基板、写真用フィルムや映画用フィルム、レントゲンフィルム及び印画紙等の嵩比重の小さなリサイクル原料を、効率良く溶融処理することができ、かつ、有価金属の回収率を向上させることが可能なリサイクル原料の処理方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明に係るリサイクル原料の処理方法は、リサイクル原料を溶融処理設備に投入して溶融処理するためのリサイクル原料の処理方法であって、前記リサイクル原料は、金属含有フィルム及びフレキシブル基板であり、前記リサイクル原料を減容化して減容処理物を得る減容処理工程と、前記減容処理物を前記溶融処理設備に投入して燃焼・溶融させる溶融処理工程と、を備えており、前記減容処理工程においては、前記リサイクル原料を加熱して軟化させる加熱工程と、軟化した前記リサイクル原料を、成形孔の一端側から押し込んで成形体を成形する押出成形工程と、前記成形孔の他端から排出される前記成形体を、切断刃によって分断する分断工程と、を備え、前記押出成形工程において注水することにより前記減容処理物の比重を制御する構成とされ、前記成形孔においては、直径Dと長さLとの比D/Lが0.2以上0.4以下とされており、前記減容処理工程において、前記減容処理物の比重を、0.1以上0.4以下とするとともに、前記減容処理物の粒径を50mm以下とすることを特徴としている。
この構成のリサイクル原料の処理方法においては、リサイクル原料を減容化して減容処理物を得る減容処理工程において、減容処理物の比重を0.1以上としているので、嵩比重の小さなリサイクル原料を比較的容易に溶融処理設備に投入することができ、処理効率の向上を図ることができる。一方、前記減容処理工程において、減容処理物の比重を0.4以下としているので、溶融処理設備に投入した減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができ、スラグ中に有価金属が吸収されることを防止して、有価金属の回収率を大幅に向上させることができる。
また、減容処理工程において、減容処理物の粒径を50mm以下としているので、溶融処理設備に投入した減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができ、スラグ中に有価金属が吸収されることを防止できる。
また、前記減容処理工程においては、前記リサイクル原料を加熱して軟化させる加熱工程と、軟化した前記リサイクル原料を、成形孔の一端側から押し込んで成形体を成形する押出成形工程と、前記成形孔の他端から排出される前記成形体を切断刃によって分断する分断工程と、を備え、前記押出成形工程において注水することにより前記減容処理物の比重を制御する構成とされ、前記成形孔においては、直径Dと長さLとの比D/Lが0.2以上0.4以下とされている。
この場合、前記成形孔近傍に向けて注水することにより、軟化したリサイクル原料が押し込まれる成形孔近傍の圧力が変化し、リサイクル原料の成形孔への充填率が調整されることになり、減容処理物の比重を制御することが可能となる。また、成形孔から排出される成形体の硬さが低下するため、切断刃による分断工程を良好に行うことができ、減容処理物の粒径が小さく抑えられることになる。また、成形孔への充填率が必要以上に高くなることが防止され、さらに、焼き付きが防止されるため、成形孔のつまり等の発生を抑制することができ、減容処理を円滑に行うことができる。
また、前記減容処理工程の前段に、前記リサイクル原料を破砕する破砕工程、又は、破砕物輸送工程を備えていることが好ましい。
この場合、破砕工程、又は、破砕物輸送工程によって、細かく破砕された破砕物が減容処理されることになるため、減容処理を効率良く行うことができる。
さらに、前記溶融処理設備が、ロータリーキルン炉であることが好ましい。
この場合、炉本体が回転駆動するロータリーキルン炉において燃焼・溶融処理することにより、投入された減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができ、有価金属の回収率を向上させることができる。
また、前記リサイクル原料は、さらに金属含有紙を含むことが好ましい。
さらに、前記減容処理物を、シュレッダーダスト及びプリント基板類、ガラス類、スラッジ類と混合した後、前記溶融処理設備に投入する構成としてもよい。
また、前記減容処理工程の前段に、前記リサイクル原料の破砕物を縮分する縮分工程が設けられており、前記減容処理工程では、前記縮分工程で排出された破砕物に対して前記減容処理を行う構成としてもよい。
この場合、縮分工程によってリサイクル原料から評価用サンプルを採取するとともに、評価用サンプル以外のリサイクル原料の減容処理を行うことが可能となり、リサイクル原料のサンプリング作業と減容処理とを一貫して行うことができる。
本発明によれば、フレキシブル基板、写真用フィルムや映画用フィルム、レントゲンフィルム及び印画紙等の嵩比重の小さなリサイクル原料を、効率良く溶融処理することができ、かつ、有価金属の回収率を向上させることが可能なリサイクル原料の処理方法を提供することができる。
本発明の実施形態であるリサイクル原料の処理方法を実施するリサイクル原料の処理装置の概略説明図である。 図1に示すリサイクル原料の処理装置に備えられた減容機の模式図である。 図2におけるX方向矢視図である。 本発明の実施形態であるリサイクル原料の処理方法を示すフロー図である。 リサイクル原料の処理方法において実施される減容処理工程のフロー図である。
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照にして説明する。
本実施形態であるリサイクル原料の処理方法において処理されるリサイクル原料としては、例えば、フレキシブル基板、フィルム、印画紙等が挙げられる。これらのリサイクル原料は、金、銀、銅等の有価金属を含有しており、かつ、嵩比重が小さく取り扱いが困難なものである。
まず、本発明の実施形態であるリサイクル原料の処理方法を実施するリサイクル原料の処理装置について、図1を参照して説明する。
図1に示すリサイクル原料の処理装置10は、リサイクル原料をロータリーキルン炉等の溶融処理設備に投入する前の前処理を行う設備であって、リサイクル原料から評価用サンプルを採取するとともに、評価用サンプル以外のリサイクル原料を減容処理するものである。
このリサイクル原料の処理装置10は、リサイクル原料を破砕する破砕機20と、破砕物を移送する第1ベルトコンベア11及び第2ベルトコンベア12と、リサイクル原料の破砕物を貯留する1次貯留槽30と、1次貯留槽30から供給される破砕物を移送する第3ベルトコンベア13と、移送された破砕物を縮分する1次縮分機41と、縮分された破砕物を粉砕する粉砕機43と、この粉砕機43で生成された粉砕物を移送する第4ベルトコンベア14と、この粉砕物を貯留する2次貯留槽45と、2次貯留槽45から供給された粉砕物を縮分する2次縮分機47と、縮分された粉砕物(評価用サンプル)を回収するサンプル回収部49と、を備えている。また、本実施形態においては、第1ベルトコンベア11の上方に、外部で破砕されたリサイクル原料の破砕物を供給する破砕物供給部51が設けられている。
そして、1次縮分機41から排出される破砕物及び2次縮分機47から排出される粉砕物を回収する第6ベルトコンベア16と、回収された破砕物及び粉砕物を貯留する貯留槽55と、この貯留槽55から供給される破砕物及び粉砕物を減容処理する減容機60と、減容機60で減容処理された減容処理物を移送するベルトコンベア58と、減容処理物をストックする減容品ヤード59と、が設けられている。
ここで、1次縮分機41は、いわゆるカットバケット式の縮分機であって、一定間隔をおいて配設されたバケットが一定速度で移動されており、バケット内に落下した破砕物が粉砕機43へと供給され、バケット外に落下した破砕物が第6ベルトコンベア16によって回収される構成とされている。
また、2次縮分機47は、1次縮分機41と同様にカットバケット式の縮分機とされており、一定間隔をおいて配設されたバケットが一定速度で移動され、バケット内に落下した粉砕物が評価用サンプルとしてサンプル回収部49へと移送され、バケット外に落下した粉砕物が第6ベルトコンベア16によって回収される構成とされている。
そして、減容機60は、図2に示すように、原料投入口61が設けられた原料収容室62と、この原料収容室62の他端部(図2において左側)に配設された仕切板65と、仕切板65の他端側に配設された切断機67と、を備えている。
原料収容室62には、投入されたリサイクル原料を加熱する加熱ヒータ63と、リサイクル原料を仕切板65側へと搬送するスクリューコンベア64と、が配設されている。また、この原料収容室62には、仕切板65に向けて水を注入する注水する注水機70が配設されている。
また、仕切板65には、図2及び図3に示すように、その厚さ方向に貫通する成形孔66が複数形成されている。ここで、成形孔66は、断面円形をなしており、その内径が30mm以上50mm以下に設定されている。また、仕切板65の厚さ、つまり、成形孔66の長さは、150mm以上180mm以下に設定されている。
切断機67は、回転駆動軸68と、この回転駆動軸68によって回転される切断刃69と、を備えている。
ここで、本実施形態では、成形孔66の直径D及び長さLの比D/Lが0.2以上0.4以下に設定されている。また、この成形孔66は、例えばSUS材等の防錆材で構成されている。
次に、前述したリサイクル原料の処理装置10を用いたリサイクル原料の処理方法について、図4及び図5に示すフロー図を参照して説明する。
このリサイクル原料の処理方法においては、リサイクル原料を破砕機20によって破砕して破砕物を生成する破砕工程S1と、破砕物を貯留するとともに貯留された破砕物を攪拌混合する1次混合工程S2と、攪拌混合された破砕物を縮分する1次縮分工程S3と、縮分された破砕物を粉砕する粉砕工程S4と、粉砕物を貯留するとともに貯留された粉砕物を攪拌混合する2次混合工程S5と、攪拌混合された粉砕物を縮分する2次縮分工程S6と、を備えている。
そして、1次縮分工程S3でバケット外に排出された破砕物及び2次縮分工程S6でバケット外に排出された粉砕物を第6ベルトコンベア16によって回収する回収工程S11と、回収された破砕物及び粉砕物を貯留槽55に貯留する貯留工程S12と、貯留槽55から供給された破砕物及び粉砕物を減容機60で減容処理して減容処理物を得る減容処理工程S13と、減容処理物をロータリーキルン炉に投入して溶解処理する溶解処理工程S14と、を備えている。
粉砕工程S1においては、破砕機20によってリサイクル原料が破砕され、50mm×50mm以下の破砕物が製出される。破砕機20で製出された破砕物は、第1ベルトコンベア11及び第2ベルトコンベア12を介して、1次貯留槽30へと移送される。
1次混合工程S2においては、1次貯留槽30内に貯留された破砕物を攪拌機によって攪拌混合する。また、破砕物を、定量供給機によって一定量ずつ1次縮分機41へと供給する。
1次縮分工程S3においては、カットバケット式の1次縮分機41により、破砕物全量のうちの約10%分がバケット内に落下して粉砕機43へと移送されることになる。また、破砕物全量のうちの約90%分がバケット外に落下することになる。
粉砕工程S4においては、粉砕機43に備えられたハンマーブロックが破砕物に衝突されて、20mm×20mm以下の粉砕物が排出される。粉砕機43で製出された粉砕物は、第4ベルトコンベア14を介して、2次貯留槽45へと移送される。
2次混合工程S5においては、2次貯留槽45内に貯留された粉砕物を攪拌機によって攪拌混合する。また、粉砕物を、定量供給機によって一定量ずつ2次縮分機47へと供給する。
2次縮分工程S6においては、カットバケット式の2次縮分機47により、粉砕物全量のうちの約10%がバケット内に落下し、評価用サンプルとして採取されることになる。また、粉砕物全量のうちの約90%分がバケット外に落下することになる。
このようにして、リサイクル原料全量を100kgとした場合に、1次縮分工程S3において10kgの破砕物が得られ、この10kgの破砕物が粉砕工程S4で粉砕され、2次縮分工程S6において1kgの粉砕物が評価用サンプルとして採取されることになる。
また、1次縮分工程S3において90kgの破砕物が排出され、2次縮分工程S6において9kgの粉砕物が排出されることになる。
回収工程S11においては、1次縮分工程S3及び2次縮分工程S6でバケット外に落下した破砕物及び粉砕物を第6ベルトコンベア16によって回収する。
貯留工程S12においては、第6ベルトコンベア16によって回収された破砕物及び粉砕物を貯留槽55に貯留し、後段の減容機60に向けて破砕物及び粉砕物を移送する。
減容処理工程S13においては、まず、貯留槽55から供給された破砕物及び粉砕物を、減容機60の原料投入口61から投入する(原料投入工程S21)。すると、原料収容室62内において加熱ヒータ63によって、破砕物及び粉砕物が加熱される(加熱工程S22)。なお、本実施形態においては、この加熱工程S22における減容機60の操業温度は、90℃以上140℃以下に設定されている。
そして、加熱されて軟化した破砕物及び粉砕物は、スクリューコンベア64によって仕切板65側へと搬送され、仕切板65に設けられた成形孔66内に充填され、成形体とされる(押出成形工程S23)。このとき、仕切板65に対して注水機70から水が注入される。成形孔66の他端側から製出される成形体は、切断機67の切断刃69によって分断される(分断工程S24)。
ここで、押出成形工程S23において、仕切板65(成形孔66近傍)に向けて、注水機70から水が注水されることにより、製出される減容処理物の比重が0.1以上0.4以下となるように制御される。また、減容処理物の粒径が50mm以下となるように制御される。注水量については、破砕物及び粉砕物(リサイクル原料)の性状等によって異なるが、破砕物及び粉砕物(リサイクル原料)の投入量1kg当りで、0.03L/kg〜0.3L/kgの範囲内とすることが好ましい。
溶融処理工程S14においては、前述の減容処理工程S13において製出された減容処理物を、溶融処理設備であるロータリーキルン炉に投入し、炉本体内部で減容処理物の溶融処理が行われることになる。
上述の構成とされた本発明の実施形態であるリサイクル原料の処理方法によれば、リサイクル原料の破砕物及び粉砕物を減容処理して減容処理物を得る減容処理工程S13において、得られる減容処理物の比重を0.1以上としているので、嵩比重の小さなリサイクル原料を比較的容易に溶融処理設備に投入することができ、処理効率の向上を図ることができる。一方、減容処理工程S13において、減容処理物の比重を0.4以下としているので、ロータリーキルン炉に投入した減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができ、スラグ中に有価金属が吸収されることを防止して、有価金属の回収率を大幅に向上させることができる。
さらに、本実施形態では、減容処理工程S13において、減容処理物の粒径を50mm以下としているので、ロータリーキルン炉に投入した減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができる。
また、減容処理工程S13においては、リサイクル原料の破砕物及び粉砕物を減容機70の原料収容室62に投入する原料投入工程S21と、投入された破砕物及び粉砕物を加熱ヒータ63で加熱して軟化させる加熱工程S22と、軟化した破砕物及び粉砕物を、スクリューコンベア64によって仕切板65側に搬送し、仕切板65に形成された成形孔66に押し込んで成形体を成形する押出成形工程S23と、成形孔66の他端から排出される成形体を切断刃69によって分断する分断工程S24と、を備えているので、リサイクル原料の減容処理を効率良く行うことができる。
そして、押出成形工程S23において、注水機70によって仕切板65に向けて注水する構成とされているので、軟化したリサイクル原料が押し込まれる成形孔66部分の圧力が変化し、リサイクル原料の成形孔66への充填率が調整されることになり、減容処理物の比重を制御することが可能となる。また、成形孔66から排出される成形体の硬さが低下するため、切断刃69による分断工程を良好に行うことができ、減容処理物の粒径が小さく抑えられることになる。また、リサイクル原料の成形孔66への充填率が必要以上に高くなることが防止され、成形孔66のつまり等の発生を抑制することができ、減容処理を円滑に行うことができる。
また、減容処理工程S13においては、破砕機20で破砕された50mm×50mm以下の破砕物と、粉砕機43で粉砕された20mm×20mm以下の粉砕物と、を減容機60で減容処理する構成とされているので、減容処理を効率良く行うことができる。
さらに、溶融処理工程S14においては、炉本体が回転駆動するロータリーキルン炉に減容処理が投入される構成とされているので、投入された減容処理物を確実に、燃焼・溶融させることができ、有価金属の回収率を向上させることができる。
また、1次縮分工程S3及び2次縮分工程S6によって評価用サンプルを採取するとともにこれら1次縮分工程S3及び2次縮分工程S6において排出された破砕物及び粉砕物を回収して減容処理を行う構成とされているので、本実施形態であるリサイクル原料の処理方法によって、リサイクル原料のサンプリング作業と減容処理とを一貫して行うことができる。
さらに、本実施形態においては、リサイクル原料の破砕物を貯留するとともに破砕物を攪拌混合する1次貯留槽30を備えているので、1次縮分機41においてリサイクル原料全体から均一な破砕物を得ることができる。
また、2次縮分機47の前段に、粉砕物を貯留するとともに粉砕物を攪拌混合する2次貯留槽45を備えているので、2次縮分機47においてリサイクル原料全体から均一な粉砕物(評価用サンプル)を得ることができる。
さらに、本実施形態では、成形孔66の直径D及び長さLの比D/Lが0.2以上に設定されているので、成形孔66の閉塞を抑制することができる。一方、成形孔66の直径D及び長さLの比D/Lが0.4以下に設定されているので、減容処理が効率的に行われ、減容処理物の比重を大きくすることができる。
また、この成形孔66は、SUS材等の防錆材で構成されているので、成形孔66の内周面への錆の発生が抑制され、成形孔66の閉塞が防止される。
さらに、本実施形態においては、この加熱工程S22における減容機60の操業温度が90℃以上とされているので、貯留槽55から供給された破砕物及び粉砕物を、効率的に減容処理することができる。一方、加熱工程S22における減容機60の操業温度が140℃以下に設定されているので、成形孔66の内部での焼結が発生せず、成形孔66の閉塞を抑制することができるとともに、過剰な減容化によるエネルギーロスの発生を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態であるリサイクル原料の処理方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、処理するリサイクル原料の性状については、実施形態に限定されることはなく、様々な性状のものに適用することができる。但し、フレキシブル基板、フィルム及び印画紙等は、嵩比重が小さいため、本実施形態であるリサイクル原料の処理方法によって処理することにより、効率的に溶融処理を行うことが可能となる。
また、1次縮分機及び2次縮分機において排出される破砕物及び粉砕物を回収して、減容処理するものとして説明したが、これに限定されることはなく、リサイクル原料をそのまま減容処理するものとしてもよい。
さらに、減容機の構成については、本実施形態で例示したものに限定されることはなく、他の構成のものであってもよい。
また、減容処理物を、そのままロータリーキルン炉に投入するものとして説明したが、これに限定されることはなく、減容処理物をシュレッダーダスト、プリント基板類、スラッジ類、ガラス類等と混合した後に、ロータリーキルン炉に投入する構成としてもよい。
さらに、減容機の成形孔をSUS材で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の材質、例えばチタン、Cu、SS材で構成したものとしてもよい。
次に、本発明の効果を確認するために行った確認実験の結果について説明する。
〔実施例1〕
リサイクル原料として、フィルム、プリント基板、印画紙の混合物を準備した。比較例1として、実施形態において記載した減容機を用いて注水を行わずに減容処理を実施した。本発明例1として、実施形態において記載した減容機を用いて注水を行いながら減容処理を実施した。
比較例1及び本発明例1において、製出される減容処理物の粒径、比重、処理量等を評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 0005509834
注水を行わずに減容処理を実施した比較例1においては、減容処理物の比重が0.4を超え、粒径も50mmを超えていた。また、処理量が1時間あたり1tであった。さらに、減容処理中に成形孔の閉塞が発生し、減容機の操業を中断した。
一方、注水を行いながら減容処理を実施した本発明例1においては、減容処理物の比重が0.1以上0.4以下となり、粒径も50mm以下に調整されていた。注水によって成形孔への充填率が低下し、成形体の分断も良好に行われたためと推測される。また、処理量が1時間あたり1.5tとなり、比較例1に比べて処理効率が向上することが確認された。さらに、成形孔の閉塞はなく、良好に減容処理を行うことができた。
〔実施例2〕
次に、粒径、比重を変化させた減容処理物及びリサイクル原料をロータリーキルン炉に投入し、ロータリーキルン炉での溶融処理状況について比較した。溶融処理するロータリーキルン炉の温度を1000〜1200℃に設定し、炉本体の回転数を0.3rpmとした。リサイクル原料の灰化状況、スラグロス、処理量を評価した結果を表2に示す。
Figure 0005509834
減容処理物の粒径が50mmを超え、比重が0.4を超えた比較例2においては、ロータリーキルン炉内において、減容処理物を完全に燃焼・溶融させることができず、灰化が不十分であった。また、スラグロスが発生し、有価金属の回収率が低下した。
減容処理を実施せずにリサイクル原料をそのままロータリーキルン炉に投入した比較例3においては、灰化の状況は良好であってスラグロスも確認されなかったが、嵩比重が小さく、投入作業が困難となり、処理量が低下した。
一方、減容処理物の粒径が50mm以下、比重が0.1以上0.4以下とされた本発明例2−7においては、灰化の状況は良好であってスラグロスも確認されなかった。また、処理量も7t/日以上であり、効率的にリサイクル原料を溶融処理することが可能であった。なお、減容処理物の粒径にかかわらず、その比重が小さいほど処理能力が向上する傾向が認められた。
〔実施例3〕
次に、前述の実施形態における減容機の成形孔の直径Dと長さLとの比D/L、減容機の操業温度、を変化させ、減容処理の状況を確認した。なお、処理物としてフィルムを用いた。評価結果を表3に示す。
Figure 0005509834
成形孔の直径Dと長さLとの比D/Lが0.166以下のものでは、注水の有無や操業温度に関らず、成形孔の閉塞が発生した。
成形孔の直径Dと長さLとの比D/Lが0.188以上のものでは、注水を実施することで成形孔の閉塞がなかった。一方、注水を実施しない場合には、成形孔の閉塞や押出時の負荷上昇が発生した。
また、成形孔の直径Dと長さLとの比D/Lが0.5のものでは、減容処理物の比重が0.1よりも大きくすることが困難であった。
さらに、成形孔の直径Dと長さLとの比D/Lが0.2のものと0.4のものでは、操業温度の高い方が、減容処理物の比重が大きくなり、減容処理が効率的に行うことができることが確認された。
〔実施例4〕
次に、前述の実施形態における減容機の成形孔部分の材質を変更して、減容処理時の成形孔の閉塞状況について確認した。
処理物としてフレキシブル基板を採用した。成形孔の直径Dを3cm,長さLを16cm、D/L=0.188、とした。操業温度を120℃とし、33ヶの成形孔を備えた仕切板を用いて、減容処理を実施した。
成形孔をSS材(一般鋼材)で構成した場合、100時間の操業後に33ヶの成形孔のうち3つが閉塞した。一方、成形孔をSUS材(ステンレス材)で構成した場合、100時間の操業後に33ヶの成形孔で閉塞は発生しなかった。
これは、成形孔をSUS材で構成することで、成形孔の内周面に錆が発生することが抑制され、成形孔のスベリ性が向上したためと判断される。
66 成形孔
S13 減容処理工程
S14 溶融処理工程
S22 加熱工程
S23 押出成形工程
S24 分断工程

Claims (6)

  1. リサイクル原料を溶融処理設備に投入して溶融処理するためのリサイクル原料の処理方法であって、
    前記リサイクル原料は、金属含有フィルム及びフレキシブル基板であり、
    前記リサイクル原料を減容化して減容処理物を得る減容処理工程と、前記減容処理物を前記溶融処理設備に投入して燃焼・溶融させる溶融処理工程と、を備えており、
    前記減容処理工程においては、前記リサイクル原料を加熱して軟化させる加熱工程と、軟化した前記リサイクル原料を、成形孔の一端側から押し込んで成形体を成形する押出成形工程と、前記成形孔の他端から排出される前記成形体を、切断刃によって分断する分断工程と、を備え、前記押出成形工程において注水することにより前記減容処理物の比重を制御する構成とされ、前記成形孔においては、直径Dと長さLとの比D/Lが0.2以上0.4以下とされており、
    前記減容処理工程において、前記減容処理物の比重を、0.1以上0.4以下とするとともに、前記減容処理物の粒径を50mm以下とすることを特徴とするリサイクル原料の処理方法。
  2. 前記減容処理工程の前段に、前記リサイクル原料を破砕する破砕工程、又は、破砕物輸送工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル原料の処理方法。
  3. 前記溶融処理設備が、ロータリーキルン炉であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリサイクル原料の処理方法。
  4. 前記リサイクル原料は、さらに金属含有紙を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリサイクル原料の処理方法。
  5. 前記減容処理物を、シュレッダーダスト、プリント基板類、ガラス類及びスラッジ類と混合した後、前記溶融処理設備に投入することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のリサイクル原料の処理方法。
  6. 前記減容処理工程の前段に、前記リサイクル原料の破砕物を縮分する縮分工程が設けられており、
    前記減容処理工程では、前記縮分工程で排出された破砕物に対して前記減容処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のリサイクル原料の処理方法。
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