JP4130952B2 - 製錬原料の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有価金属を含有する粉状等の製錬原料を加圧成形し、転炉等の溶融製錬工程に供給し有価金属を回収する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、銅類が回収対象となる有価金属を含有するリサイクル用製錬原料としては、電子基板焼却灰、切削屑、条材打抜き屑、条材切断片、針状金属(ワイヤー類)屑等がある。
このようなリサイクル用製錬原料は金、銀、銅等の銅族金属やパラジウム、白金等の白金族金属を含み、多くは、銅製錬工程におけるPS(ピアズ・スミス)型転炉に供給し、転炉造銅期に白カワ(銅硫化物)を酸化することにより発生する余剰熱を利用して、電解後の残基銅等の工程内繰返し物と共に炉内で溶融し粗銅として回収している。
【0003】
このPS型転炉(以下単に転炉という。)は、マグネシア煉瓦、マグクロ煉瓦等で内張りされた横型塩基性炉で、その一方側の側面下方に一列に複数の羽口が設けられ、炉上方に作業口が設けられている。操業は回分式で、溶鉱炉、反射炉、自溶炉等からの溶融カワ(銅、鉄の複合硫化物)は上方の作業口から炉内に装入し、羽口から空気(酸素富化空気の場合がある。)をこの溶融カワ中に直接吹き込み(吹錬ということがある。)、ケイ酸鉱(珪石)を少しずつ投入することによりカワ中の鉄が酸化鉄となって除去されケイ酸鉱と反応してカラミを形成するので、これを炉外へ流し出す。この造かん工程を2〜3回繰り返して得られる白カワに前記の工程内繰返し物や前記リサイクル用製錬原料等を装入する。引き続いて造銅工程において、空気の吹き込みで、白カワ中の硫化物のS分を酸化除去すると共に、鉛、砒素、アンチモン等の不純物を酸化あるいは揮発させて除き、有価金属を濃縮した電解アノード用粗銅を得る。
【0004】
転炉に供給する溶融カワ以外の原料のうち、三方押しプレス機等でプレス成形可能な故銅類については、冷材装入設備により装入可能な寸法形状にプレスした後、転炉へ供給している。三方押しプレス機でプレスしても成形できない原料もしくは成形できても十分な強度を得られない原料(粉体を除く)は原料装入用コンテナに入れクレーンを用いて転炉内に供給している。
【0005】
プレス成形できない原料のうち塊状物を含まない粉体状原料については、
(1)自溶炉で鉱石と共に溶融した後、溶融状態でカワとして転炉へ装入し処理する、
(2)粉体原料の水分を除去した後、そのまま前記原料装入用コンテナで転炉内に投入する、
(3)粉体原料の水分を調整してバインダーの添加を行った後、団鉱機で塊状化して乾燥後に転炉に供給する、
等のいずれかの方法で処理を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リサイクル用等の製錬原料には粉体、金属特に真鍮の切削屑、弾性の強い金属の条材およびその切断屑、ワイヤ屑、インゴット状の原料等がある。このうちインゴット状の原料以外の原料は、見掛け比重が小さく保管、搬送、転炉装入時に飛散し易い。すなわち、比重が小さいとそのままでは転炉での吹錬中に連続的に転炉へ供給することができないという問題がある。
【0007】
また、粒径10mm以下の粉体であれば団鉱機で100kg/cm程度の面圧を加えることで団鉱に成形することができるが、その際、水分の調整とバインダーの添加を行わなければ十分な強度が得られず、さらに成形した原料を転炉処理する前に乾燥して含有水分を除去する必要がある。また、この方法においては成形後のサイズが径50mm程度に限定され、原料中に径10mmを超える塊状物や金属片が混入している粉体状原料は成形できないという問題がある。
【0008】
粉体原料は保管時に水分を吸収し易く、また受け入れ当初から水分や油脂分が付着している場合が少なくない。水分を多量に含んだ原料を転炉に供給した場合、水蒸気爆発により炉内の融体や供給した原料が炉外に吹き出すという安全上にまで及ぶ問題がある。また、不燃性の油脂分を多量に含んでいる原料を転炉で処理した場合、黒煙が発生して転炉排ガスから製造される硫酸に着色が生じ硫酸の品質が劣化するという問題がある。
【0009】
粉体状の原料は自溶炉で処理することも可能であるが、硫化物のような酸化発熱が期待できないリサイクル等の製錬原料を処理する場合は原料の溶解のため自溶炉での燃料使用量が増加する。さらに、自溶炉へ供給した場合、カラミ中に混入することによる有価金属ロス量が増加するという問題がある。
【0010】
以上の種々の問題点に鑑み、本発明の目的は、保管、搬送、転炉装入時にも飛散することなく、処理が煩雑な団鉱成形手法によることなく、水分や油脂分を含有したものであっても不都合なくかつ安全に、使用燃料費の増加や有価金属のロスが懸念される自溶炉で処理する必要のないように、粉体状リサイクル原料を効率的に処理し、さらに有価金属を効果的に回収できる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、第1に、水分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2で加圧成形して脱水し、次いで該加圧に伴う発熱により水分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法を、第2に、水分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2金型内において所定時間圧力保持する加圧成形を行って脱水し、次いで該加圧に伴う発熱により水分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法を、第3に、油分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2で加圧成形して脱油し、次いで該加圧に伴う発熱により油分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法を、第4に、油分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2金型内において所定時間圧力保持する加圧成形を行って脱油し、次いで該加圧に伴う発熱により油分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法を、第5に、前記焼却灰がリサイクル用製錬原料である第1〜4のいずれかに記載の焼却灰の処理方法を、第6に、前記焼却灰が粒径が1μm〜300mmである第1〜5のいずれかに記載の焼却灰の処理方法を、第7に、前記製錬原料が溶融製錬工程の溶体中へ装入される原料である第1〜6のいずれかに記載の焼却灰の処理方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
転炉供給用原料で嵩比重が真比重の50%以下の原料で、粉体、シュレッダーダスト状の原料は、そのまま加圧成形のための受入れホッパーに供給する。金型内キャビティ径の50%以上のサイズの塊状物が含まれている場合は、予めスクリーンを通して塊状物を除去する。また条材は二軸破砕機等で300mm以下の長さまで切断した後、プレス装置の受入れホッパーに供給する。
【0013】
以下、図1に示した実施例による原料成形プレス装置Aの概略断面図を参照して説明する。受入れホッパー1に供給された製錬原料は適時この受入れホッパー1から供給ホッパー2に供給され、モーター駆動の斜降するスクリューフィーダー3によりスリーブ4内に供給される。さらに、スリーブ4内に供給された製錬原料は、油圧ユニット5により油圧駆動されるピストン6により円筒形状の成形金型7内に所定圧力で押し込まれ、所定時間加圧状態で保持される。そして、成形後、成形金型7に付設のスライドダンパー8を開き、ピストン6を移動させて成形原料を成形金型7外に排出する。前記スクリューフィーダー3はプランジャー手段に換えてもよい。
本発明の方法の原料は、銅、銅合金、銅化合物等銅類に限るものではないが、銅類において特に好適である。
【0014】
本発明に用いられる原料の種類は、粉体または粉体に近似した形状寸法の粉体状原料すなわち粒状、灰状、粉状、針状、シュレッダーダスト状、細片状、もしくは薄板状、またはこれらのうちから選ばれた2種以上の混合状(これらを準粉体と総称することがある。)の製錬原料であり、より具体的には、針状金属、金属粉、銅線、焼却灰、焼却金属箔、リードフレーム、条材等の原料が使用でき、いずれの原料も金、銀、銅、またパラジウムや白金等の白金族金属など有価金属のいずれかが含まれる銅、銅合金または銅化合物の単体または混合物が主体である。原料としては、有価金属である金、銀、銅、白金族金属が数ppm〜100%の範囲で含有されるものが多い。混合は、粉状、灰状など細かい物と針状金属、リードフレームなど大きい金属(10mm以上)で含まれる物を混合するとよい。こうすることにより比較的ハンドリングの良くない、すなわち飛散しやすい粉状、灰状の物を混合することができ、集荷時の数量、品位ともに変化が大きい場合でも安定して処理し、製錬工程へ供給することができる。
【0015】
本発明は、1μm程度の粒径のものから300mm程度の大きさのものまでの粉体および準粉体からなる粉体状原料に適用できる。
例えば、針状金属は、電気配線等に使われる銅線等を10〜30mm程度に切断されたものである。焼却灰は、主に電子基板を焼却して残存した焼却物であって、各種電子部品、基板の素材が含まれ、その他家庭電化製品の廃棄物が、1mm以下の粉状のものから数十mmの塊状のものまでが混在している。焼却金属箔は、金属の箔が焼却、または切断されたものであって、厚さは0.1mm程度である。リードフレームは、コネクター等の金属部品を打ち抜いた打抜き屑で、メッキなどが施されているものであり、5mmから30mm程度のものが混在している。条材は、金属で薄板状となっているもので、厚さは1mm以下からあり、短冊状に切断されているかアトランダムに折り畳み曲げてあるものが多い。表面に油等が付着している場合もある。切削屑は、金属の切削工程等で発生する金属の削り屑で、1mm〜100mm程度の長さのものが混在している。切削油などが付着している場合がある。
【0016】
上記原料は、見掛け比重(嵩比重)が0.3〜1.4g/cmであり、水分2%以上を含むものがほとんどである。含まれる水分は30%以下が好ましい。水分が30%を超える場合は、予め乾燥した方が安全上もコスト的にも有利になる場合がある。粉体、シュレッダーダスト状の原料であって、嵩比重が、原料成分、原料成分比率、係数等により計算される真比重の50%以上の場合はそのまま原料として使用できることがある。
【0017】
それぞれの原料は、単独で加圧成形することも可能であるが、金属の含有量、油分、水分の含有量等により組み合わせて使用できる。切削屑などに多い真鍮は加圧成型し難いが、焼却灰、リードフレームなどと混合すると成形性が向上する。また、酸化物が多い焼却灰は成形後の形状保持が難しいため、銅線等の単体金属と混合するのが好ましい。特に、原料の表面に凹凸があり、荒れているものがよい。これは成形時にその凹凸により、原料同士が絡み合い、形状保持性がよいのと、その凹凸の隙間より水分や油分が流出し、原料内の水分、油分が排出され易いためである。
【0018】
成形金型7の形状は、粉体状原料が圧縮できれば特に問わないが、特には円筒状のものがよい。円筒状であれば円断面の半径方向に均一に圧力がかかり、特に水分が抜けやすい。また成形後、転炉に投入する際、原料装入用コンテナでの引っ掛かりが少なくて詰まりが防止でき、自転的に転炉内へ落下するため装入ミスも少ない。
また、成形金型7の大きさは、後工程の設備仕様、工程の操業条件により決められるが、内径が30〜200mmで、高さは50〜200mmがよいが、内径に対して高さは等倍以上にならないようにする。これは成形後の圧縮原料の形状を保持するためと、水分や油分などを排除し易くするためである。この水分の排水性や後工程の管理の点からは、特に内径80〜150mmのものが好ましい。
また、成形金型7の材質は、強度、化学的安定性、コスト等を考慮して選択できる。
【0019】
原料の圧縮は、上記成形金型7を用いて、油圧プレス機等で行う。面圧は500kg/cm以上、4000kg/cm以下までが実用的であり、800〜3000kg/cmがもっとも前記原料等の処理には適している。
500kg/cmを下回ると成形性に劣り特に脱水性が不十分である。4000kg/cmを超える高圧プレスは不必要であり、加圧成形の効果も飽和し経済性からしても不利である。
プレス機構としては、圧力制御の点から特に油圧プレスが好ましく、プレス加圧時の保持圧力設定や時間設定がし易く、粉体状原料の圧縮には適している。
【0020】
受け入れホッパー1内、成形金型7入口付近で停滞しないように金型内径の50%以上の塊状物が入らないように予めスクリーン等で選別するとさらに好ましい。所定量の重量または容量にて原料をスクリューフィーダー3で切り出し、成形金型7内へ原料を装入する。
【0021】
成形時は、成形開始の初期圧から成形終了時の終期圧まで徐々に加圧力を上げていき、成形終了時から数秒間(1〜30秒間)、成形機の圧力をそのまま保持する。原料に応じて1〜3秒間でもよい。そして圧力を解除して成形が終了する。この成形の際に、原料中の水分、油分等は金型外へ脱水、脱油される。成形終期から圧力をそのまま保持するのはこの方が水分等を除去できるのと成形された原料内の残留応力を高めるためである。
【0022】
加圧成形終了後、成形原料を金型から取り出して放置すると、成形原料は圧縮残留応力に基づく内部摩擦熱により熱エネルギーを発生して発熱する。すなわち、プレスにおける加圧により残留応力を生じ、この残留応力は圧力保持後にやや急速に低下して解消されるが、成形原料の温度はこの残留応力解消過程において始めはやや緩やかに昇温し、昇温した後低下する。
この成形原料の発熱昇温によりさらに水分、油分が蒸発減量する。金型取出し後の放置時間は、操業状況等に対応させるが、室温で30分以上、12時間あれば十分である。成形原料の水分は、プレス直後は5%以下、さらに放置後3%以下となる。油分も減少し転炉用製錬原料として十分に使用可能である。
【0023】
成形原料の嵩比重は、真比重の60%以上となり、保管、搬送、装入時の原料飛散がなく、転炉吹錬中においても連続装入が問題なく行えるものとなる。
なお、以上において、水分、油分を含む原料についての効果を説明したが、本発明は、水分、油分を含む原料の処理方法に限られるものではなく、水分、油分を含まない原料に対しても好適に適用できるものである。
【0024】
加圧成形終了後、成形金型7から排出された成形原料は図2に示す転炉原料装入装置Bの原料ホッパー9に貯留する。原料ホッパー9に貯留した成形原料は適時定量抜き出しを行い、搬送コンベア10で転炉11まで運ばれ、転炉11の操業と連動して装入物スライダー12によって転炉作業口13に装入する。14は転炉フードである。上記装入物スライダー12は原料装入用コンテナとクレーンによる装入手段であってもよい。
【0025】
転炉の操業において、前記成形原料は、造銅期の吹錬中に装入されるのが好ましい。すなわち、造銅期における空気吹き込みで白カワを酸化することにより発生する余熱を利用し、工程内繰返し物と共に添加された成形原料中の金、銀、銅、白金族等の有価金属を最も効率的に回収できる。転炉装入時に原料中の金属はほとんどがそのまま転炉中の粗銅中に熔解するため回収効率がよい。粗銅はアノード鋳型に鋳込まれてアノードとして電解に供され、電解で回収されなかった残基銅も繰り返し原料となるので、有価金属の回収率は略100%といえる。
【0026】
前記原料成形におけるプレス加圧は一工程で済み、乾燥工程が不要となるので、転炉操業に連動させた作業とすることができ、トータル作業性は著しく向上する。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は実施例の記載に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0028】
〔実施例1〕 原料として、粒径が1μm〜1mmの範囲内のものが混在し、比重が0.8、水分が10重量%の焼却灰を使用した。この原料を用いて、目標とする成形サイズをφ120mm×高さ50〜80mmとし、図1に示した原料成形プレス装置Aにより成形金型7に供給した。
成形金型7に装入された原料を、プレス圧をそれぞれ800kg/cm、1500kg/cmおよび2000kg/cmとし、プレス時間(原料投入から排出までのサイクル時間)を20秒とし、圧力保持時間を2秒として成形し、成形性を評価した。その結果を表1に示した。
成形性はいずれのプレス圧においても良好であった。プレス圧力1500kg/cm以上の場合に成形後の成形原料の水分は5重量%であった。
【0029】
実施例1と同様に、試料2〜13についてプレス成形を行い、その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004130952
【0031】
〔実施例2〕 原料が、短いリードフレーム屑と金属箔との混合物からなる打ち抜き屑である試料No.12の場合と、針状金属と金属粉と基板焼却灰からなる混合粉体である試料No.13の場合について、実施例1の場合と同様に1500kg/cmおよび2000kg/cmのプレス負荷を懸けた場合の比重の変化をみた。結果を表2に示した。
なお、プレス後の比重は成形原料1個当たりの比重であり、プレス前の原料比重とプレス後の装入用コンテナ積載時の成形原料比重は嵩比重である。
その結果面圧1500kg/cm以上の負荷で成形原料の比重、特に見掛け比重が表2のように大きくなり、保管、搬送、転炉装入の効率が向上したことが確認された。
【0032】
【表2】
Figure 0004130952
【0033】
〔実施例3〕 原料が、電子基板焼却灰を主体とする試料No.3の場合について、実施例2の場合と同様にして、1500、2000kg/cmのプレス成形を行い、プレス直後と24時間成形原料を放置した場合の原料含有水分の状況をみた。その結果を表3に示した。
その結果、上記の面圧を負荷することで、原料中の水分が抜けることが確認できた。また、圧縮時に生じる発熱により、外部から熱を与えないでも原料中の水分がさらに低下することも確認することができた。
【0034】
【表3】
Figure 0004130952
【0035】
〔実施例4〕 実施例3で得られた成形原料を操業中の転炉に装入して順調に熔解されるかどうかの状況をみた。また、転炉排ガスから副生される硫酸に着色がないかどうかを調査した。その結果を表4に示した。
前記成形原料を、転炉の造銅期の吹錬中において、100kg投入した。この投入量は成形原料中の金、銀の含有量から計算し、金20ppm(wt)、銀1000ppm(wt)、銅30wt%の投入となる。投入は図2の転炉原料装入装置Bによって行った。投入時の成形原料の飛散、型くずれ等もなかった。
その結果、上記の方法で成形され脱水された原料を転炉吹錬中に装入した場合、残留水分による水蒸気爆発がなく、装入時および吹錬時の原料飛散もなくかつ黒煙の発生もなかった。また、この時の排ガスを使用してつくられた硫酸にも油分による着色はみられず、上記成形原料が転炉処理に適したものであることが確認できた。
【0036】
【表4】
Figure 0004130952
【0037】
【発明の効果】
面圧500〜4000kg/cmという比較的高い圧力でリサイクル用等の粉体状原料を加圧成形することによって、原料の形態、品位を問わず、また、水分、バインダーの有無によらず原料の加圧成形が可能になる。また、本発明による成形原料は、成形に伴う圧縮と発熱作用による脱水効果を有するため、水分を含んだ粉体状原料であっても、加熱乾燥を必要とせず、エネルギーと滞留時間削減の効果がある。
したがってまた、本発明の方法は、原料の保管、搬送時の原料飛散の防止および作業効率の向上効果を有する。また、転炉への原料装入においても原料の飛散や水蒸気爆発の恐れがなく、副産される硫酸への影響もなく、転炉吹錬中における原料供給が可能となり、転炉の休風時間を低減できる等転炉作業性の向上が可能となる。
さらに、本発明のリサイクル等の原料の処理方法は、連続作業が可能で、転炉操業に組み込んで実施でき、原料中に含まれる有価金属のロスが防止できるという効果と共に、転炉操業における一層の作業性の向上が期待できるという顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における原料成形プレス装置の概略断面図である。
【図2】実施例における転炉原料装入装置の概略断面図である。
【符号の説明】
A 原料成形プレス装置
B 転炉原料装入装置
1 受入れホッパー
2 供給ホッパー
3 スクリューフィーダー
4 スリーブ
5 油圧ユニット
6 ピストン
7 成形金型
8 スライドダンパー
9 原料ホッパー
10 搬送コンベア
11 転炉
12 装入物スライダー
13 転炉作業口
14 転炉フード

Claims (7)

  1. 水分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2で加圧成形して脱水し、次いで該加圧に伴う発熱により水分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法。
  2. 水分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2金型内において所定時間圧力保持する加圧成形を行って脱水し、次いで該加圧に伴う発熱により水分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法。
  3. 油分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2で加圧成形して脱油し、次いで該加圧に伴う発熱により油分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法。
  4. 油分を含み有価金属を含有する焼却灰を面圧500〜4000kg/cm2金型内において所定時間圧力保持する加圧成形を行って脱油し、次いで該加圧に伴う発熱により油分をさらに低下させて製錬原料とすることを特徴とする焼却灰の処理方法。
  5. 前記焼却灰がリサイクル用製錬原料である、請求項1〜4のいずれかに記載の焼却灰の処理方法。
  6. 前記焼却灰が粒径が1μm〜300mmである、請求項1〜5のいずれかに記載の焼却灰の処理方法。
  7. 前記製錬原料が溶融製錬工程の溶体中へ装入される原料である、請求項1〜6のいずれかに記載の焼却灰の処理方法。
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