JP5509676B2 - 竪型炉の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、安定した低還元材比操業を実施するための、高炉等の竪型炉の操業方法に関する。
近年、炭酸ガス排出量の増加による地球温暖化が問題となっており、製鉄業においても排出CO2の抑制は重要な課題である。これを受け、最近の高炉操業では低還元材比(低RAR)操業においてCO2排出量を削減する方法が強力に推進されている。尚、RARはReduction Agent Ratioの略であり、銑鉄1t製造当たりの、吹き込み燃料と炉頂から装入されるコークスの合計量である。高炉は主にコークスおよび微粉炭を還元材として使用しており、低還元材比、ひいては炭酸ガス排出抑制を達成するためにはコークス等を廃プラスチック、LNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)、重油等の水素含有率の高い還元材で置換する方策が有効である。水素含有率の高い還元材を高炉で用いる技術として、高炉にLNGを羽口より吹き込み、製銑工程で排出される炭酸ガスを低減させる低炭酸ガス排出製鉄法が知られている。
一方、排出されるCO2を高炉ガスより分離、回収し、CO2排出量を削減する方法もある。例えば、高炉送風気体として酸素を使用し、高炉羽口部に燃料と前記酸素を送風する高炉操業において、高炉より回収した高炉ガスから炭酸ガスを除去し、炭酸ガスが除去された高炉ガスを加熱した後、前記羽口に吹込む方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の技術は、省エネルギーの観点から行なうものである。高炉ガスを直接羽口に吹き込んだ場合には、高炉ガス中のCO2によりコークスが消費される反応(ソリューションロス反応)が起こる。そのため、高炉ガス中のCO2を除去して、CO2が除去されたガスを高炉羽口に吹き込む方法を用いることで、CO2と装入したコークスとのソリューションロス反応を軽減するものである。特許文献1における高炉ガスからのCO2の除去方法としては、炭酸ソーダまたは炭酸カリウム溶液もしくはエタノールアミン等の炭酸ガス吸収剤を用いた吸収法が開示されている。
また、酸素富化率が10体積%以下の羽口熱風吹込みを行なっている高炉操業において、炉頂温度が110℃以下となった場合、炉頂ガス量の10体積%以下の量のガスをシャフトガスとして高炉シャフト上部から高炉内に吹き込む方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、シャフトガスとして、製鉄所でガスホルダーに貯蔵されている高炉発生ガス、または高炉発生ガスとコークス炉発生ガスとの混合ガスや、炉頂ガスの一部を循環させて吹き込む方法で、シャフトガスを脱炭酸後に吹き込むこと、500℃以上に加熱して吹き込むことが記載されている。
CO2の化学吸収法については、炭酸ガス吸収剤を用いた方法として、アルカノールアミン法、熱炭酸カリ系の方法も開示されている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1では、CO2吸収能力は溶液1リットル当り、31〜118gと記載されている。この方法で高炉の炉頂から排出される排出ガスからCO2を除去するためには、膨大な量の吸収剤を必要とする。また、吸収剤の種類によっては設備の腐食等についての考慮も必要である。
特開昭55−113814号公報 特開2008−214735号公報
小野田正巳著 「日本エネルギー学会誌」日本エネルギー学会、vol.88、2009年、p.278
上記のように、溶銑を製造する高炉プロセスより、経済的にCO2排出量を削減するために高炉ガスからCO2を回収してその排出量を削減する方法は、従来技術においては以下の問題点がある。
特許文献1に記載の方法においては、CO2の除去方法はエタノールアミン吸収液等の炭酸ガス吸収剤を用いる化学吸収法であり、CO2の除去効率は吸収剤の性能に依存する。
エタノールアミン等の吸収剤によるCO2吸収を、モノエタノールアミン(MEA:C25O−NH2)を例として説明する。CO2吸収は、次の反応式で進行する。
2(C25O−NH2)+CO2 ⇔ (C25O−NH3)+(C25O−NHCOO
この反応は、約40〜60℃の温度では右へ進み、MEAはCO2を吸収する。CO2を吸収したMEA(CO2リッチMEA)を約100〜120℃程度に加熱すると逆に反応は左へ進み、CO2を分離する。CO2を放出したMEAは再びCO2の吸収液として利用する。CO21モルに対して理論的に1モルの吸収剤を必要とするが、非特許文献1によれば、CO2との接触を考慮すると、吸収剤1リットルに対してCO2の吸収が31〜118gであるから、1トンのCO2を吸収するためには、8.5〜32.3キロリットルの吸収剤を必要とし、膨大な吸収剤が必要となる。
また、非特許文献1によれば、CO2を吸収した吸収剤の再生には100〜120℃程度の温度が必要となり、1トンのCO2あたり約2〜4.0GJの分離回収エネルギーを必要とする。例えば、通常の高炉における高炉ガス発生量は1500Nm3/t−溶銑、CO2濃度は約22体積%であり、CO2発生量は650kg/t−溶銑(炭素換算177kg/t−溶銑)である。この値から計算されるCO2除去のためのエネルギーは1.3〜2.6GJ/t−溶銑と算出される。この値は炭素換算で40〜80kg/t−溶銑に相当し、CO2回収にはさらにその約50mass%の炭素をエネルギーとして必要とする。
一方、特許文献2には、具体的なCO2除去方法が記載されていない。
高炉ガス中には硫黄成分、ダスト成分、水分等が含有されており、それらの成分は吸収剤を劣化させるとともに、CO2吸収効率を低下させる。例えば、硫黄成分は吸収剤と反応し、ダスト成分は吸収剤中に懸濁し、配管およびポンプ類の摩耗の原因となる。したがって、高炉ガスからCO2回収を行うためには、低コストで、効率の良い方法を用いる必要がある。
一方で、CO2を削減して、安定した低RAR操業を行うとともに、高炉の生産性も維持向上させることが望ましい。高炉の生産性(出銑比で評価する。出銑比:高炉容積1m3、1日当たりの溶銑の生産量、単位はt/m3/d)は鉄鉱石の還元性、コークスの反応性(CO2と反応するソリューションロス反応)に依存する。また、操業的には、高炉内の圧力損失(炉内通気性)、炉内での溶銑・スラグ成分のフラッディング、炉頂部(装入面)での装入した原料(鉄鉱石、コークス)の流動化の可否で決定される。通常の高炉操業は0.25〜0.5MPa(abs)の送風を行い、0.16〜0.3MPa(abs)の炉頂圧力で高炉ガスが排出されることから、通常はその操業条件範囲内での生産性を考慮している。
以上のことから、本発明の目的は、上述のような従来技術の課題を解決し、高炉等の竪型炉の炉頂から発生する発生ガスからCO2を容易に分離回収することを可能とするとともに、竪型炉の生産性を向上させることのできる、竪型炉の操業方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)鉄鉱石から溶銑を製造する竪型炉において、炉頂ガスの圧力が0.4MPa(abs)を超える操業を行い、前記炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収することを特徴とする竪型炉の操業方法。
(2)炉頂ガス中のCO2分圧を0.3MPa(abs)以上とする操業を行い、前記炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収することを特徴とする(1)に記載の竪型炉の操業方法。
(3)炉頂ガスを昇圧後に、前記炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収することを特徴とする(1)または(2)に記載の竪型炉の操業方法。
(4)CO2を分離回収した後の炉頂ガスを、竪型炉の羽口から吹き込むことを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載の竪型炉の操業方法。
(5)竪型炉の羽口から吹き込む送風ガス中の酸素濃度が30体積%以上、100体積%未満であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれかに記載の竪型炉の操業方法。
(6)竪型炉のシャフト部に予熱ガスを吹き込むことを特徴とする(5)に記載の竪型炉の操業方法。
本発明によれば、竪型炉操業を高圧化することにより、エタノールアミン等の吸収剤を用いずに、CO2を経済的に分離でき、CO2排出量を低減できるとともに、高圧化にともない竪型炉の生産性を従来に比較して大幅に向上させることが可能となる。
また、本発明方法を用いることで、還元剤(コークス)に従来よりも低品位(低強度)のものを使用しても生産性を維持することができるので、より経済的に竪型炉の操業を行うことができる。
本発明の一実施形態を示す、高炉およびその周辺設備の概略図。 CO2の温度−圧力曲線を示すグラフ。 CO2の液化に必要な炉頂圧力と高炉ガス中のCO2濃度との関係を示すグラフ。 本発明の他の一実施形態を示す、高炉およびその周辺設備の概略図。 本発明の他の一実施形態を示す、高炉およびその周辺設備の概略図。
竪型炉として高炉を用いた場合について、以下に本発明を説明する。本発明においては高炉羽口より、送風ガスを吹込む際に、通常よりも送風圧力を高くして炉頂ガスの圧力が0.4MPa(abs)を超えるように炉内の圧力を高めた高圧下で高炉の操業を行うものであり、これにより炉上部より排出される炉頂ガス(高炉ガス)中のCO2分圧を上昇させて、炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収する。なお、(abs)とは、圧力が絶対圧基準であることを示している。高圧下で高炉の操業は、炉上部より排出される炉頂ガス(高炉ガス)中のCO2分圧が0.3MPa(abs)以上となるように行うことが好ましい。この際に炉頂ガス中のCO2分圧が0.52MPa(abs)未満である場合は、炉頂ガスを昇圧して、炉頂ガス中のCO2分圧を0.52MPa(abs)以上に高めた後に、炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収する。従来の高炉操業に比較して、炉内圧、炉頂圧を、より高圧化した状態で操業を実施することにより、以下の(a)〜(e)の効果がある。
(a)高圧化により、鉄鉱石の還元速度が増大するため、生産性が上がり、従来よりも被還元性の低い鉄鉱石が使用可能となる。
(b)炉頂圧を高圧化することで、すなわち、高炉内圧力を高圧化することで、炉内のガス流速が減少し、装入面での装入原料の流動化が緩和され、高出銑比で高炉操業を行うことができる。
(c)高出銑比操業を前提とすれば、高炉容積をコンパクト化することが可能となり、これにより強度の低いコークスが使用可能となる。
(d)高圧下で高炉操業を実施することで、炉頂から排出される炉頂ガスも高圧で回収され、その圧力を利用して、すなわちCO2の相変態を利用してCO2の回収をすることができ、CO2の回収が容易である。さらに相変態を利用する場合はCO2を液化CO2として回収することができるために、輸送時の液化が不要となる。
(e)CO2回収を温度、圧力のみの操作で制御して行うことが可能であり、CO2回収量が多い場合も、化学吸収法を用いる場合のように多量の吸収剤を用いる必要が無く、化学吸収法に比較して、エネルギー的にも有利である。
本発明の一実施形態を図1を用いて説明する。図1は高炉1およびその周辺設備の概略図である。図1においては、炉上部より排出される炉頂ガス(高炉ガス)4の一部を昇圧機5で昇圧し、CO2分離機7に導入してCO2を液化CO210として回収後、CO2が除去された炉頂ガスを高炉に吹込み可能な圧力まで昇圧機11で昇圧し、高炉羽口3に吹込む方法を用いている。
高炉1は羽口3から熱風、補助還元材、酸素2を吹込み、高炉1上部からは鉄鉱石およびコークスが装入される。本実施形態においては、たとえば操業の圧力は炉頂圧が1MPaになるように、炉内での圧力損失を考慮し、羽口部3から加圧された熱風を送風している。このためには熱風炉で発生した熱風を昇圧機等を用いて加圧して送風すればよい。溶銑温度は約1500℃である。炉頂部より炉頂ガス4の一部は分岐され、昇圧機5に供給される。昇圧機5で炉頂ガスは加圧され、CO2分離機7に導入される。CO2分離機7は冷熱8により冷却され、炉頂ガスからCO2が液体CO2として分離される。CO2の分離方法については以下で詳述する。CO2が除去された炉頂ガスは昇圧機11により、高炉羽口に還元材として吹込まれる。
本発明ではCO2を化学吸収法を用いることなく高炉ガス(炉頂ガス)から分離するために、高炉ガスの圧力を高める操業を行う。高炉ガスの圧力を高めることで、高炉ガス中のCO2ガスの分圧も高まり、CO2を液体として分離することが容易となる。CO2分離を経済的に実施するための高炉操業の圧力はCO2が液化する条件であればよい。図2を用いてこの原理を説明する。図2はCO2の温度−圧力曲線であり、三重点が黒丸、臨界点が白丸で示されている。CO2は、0.52MPa(abs)、−56.6℃以上の温度と圧力条件下で液化する。これ以下の条件では気体あるいは固体として存在する。すなわち、高炉ガス中のCO2分圧が0.52MPa(abs)以上となるような炉頂圧力(炉頂での高炉ガス圧力)の高炉操業条件であればよく、炉頂圧力は高いほど好ましいことになる。図3に高炉ガス中のCO2分圧が0.52MPa(abs)となるのに必要な炉頂圧力と、高炉ガス中のCO2濃度との関係を示す。例えば、高炉ガス中のCO2濃度が22体積%の場合は2.4MPa(abs)の炉頂圧力が必要であり、CO2濃度が40体積%であれば、炉頂圧力は1.3MPa(abs)以上あればよい。これ以下の炉頂圧力の条件ではCO2は気体あるいは固体として存在し、固体として存在あるいは回収する場合には配管内等で析出し、閉塞等のトラブルの原因となる。
CO2を液体として分離するには必ずしも高炉ガス中のCO2分圧が0.52MPa(abs)以上となるような炉頂圧力の高炉操業を行わなくても良い。必要な圧力が不足している場合は、図1に示すようにCO2分離機の前に昇圧機を設置し、昇圧することができる。炉頂圧力が高ければ、その昇圧エネルギーも軽微ですむ。炉頂における高炉ガス中のCO2分圧が0.3MPa(abs)以上であれば、昇圧のエネルギーを、通常操業の場合に昇圧してCO2を液体として分離する場合の1/2程度にすることができる。
高炉ガス中のCO2濃度は高炉下部からの送風ガスの組成および鉄鉱石との還元平衡によって決定される。すなわち、送風ガス中の酸素濃度が高ければ高いほど、炉頂ガス中のCO2濃度(分圧)は高くなる。CO2分圧が高くなるほどCO2を液体として分離することが容易となるので、送風中の酸素濃度を高めることが好ましい。送風中の酸素濃度を30体積%以上とすると、この効果が顕著である。
送風中の酸素濃度は高ければ高いほど好ましいが、送風中の酸素濃度を高めた場合、炉内のガス量が減少し、高炉上部の熱量が不足する。これを防止するためには、高炉シャフト部に予熱したガスを吹き込み操業することが好ましい。高炉シャフト部に予熱したガスを吹き込み操業する一実施形態を図4に示す。図4においては、予熱ガスとして、CO2が除去された炉頂ガス(高炉ガス)をバーナ等の燃焼炉12で燃焼し、高温のガスとしてシャフト部に吹き込んでいる。また炉頂ガスを用いる他に、予熱ガス製造は、LNG、重油等の別途燃料を燃焼させることで行ってもよい。
シャフト部に吹き込む予熱ガスの組成として、酸素を含まないガスを用いることが好ましい。酸素を含むガスを用いると、還元中の鉄酸化物(Fe23、FeO)を再酸化させるためである。尚、酸素を含まないガスとは、O2としての酸素ガスを含まないガスであることを意味する。従って、燃焼炉12に供給する酸素13の量は、高炉ガス組成(ダストも含む)から算出される燃焼に必要な理論酸素量に対して1以下とすることが好ましい。予熱ガス製造のために高炉ガスの燃焼に用いるガスとしては、酸素13の替わりに空気を用いることもできる。
シャフト部に吹込む予熱ガスの温度は高炉ガスの燃焼条件にもよるが、吹込む位置の炉内温度よりも高い温度とする。吹込む位置の炉内温度以下である場合は、熱量を増やすのではなく、炉内を逆に冷やしてしまうためである。シャフト部に吹込まれる予熱ガスの圧力は吹込む位置の炉内圧力より高いことが好ましく、高炉操業により炉内圧力は変動するが、吹込む位置の炉内圧に対して、0.02〜0.1MPa(abs)ほど昇圧すればよい。
シャフトガスの吹き込み位置は高炉シャフト部の上部であり、高炉本体の高さのおよそ上部1/3以内の領域(炉内容積5000m3クラスの高炉では装入面から、装入面の下方約10m以内の領域)とすることが好ましい。
通常、高炉の炉頂から排出される高炉ガスの温度は、高炉操業のトラブルを回避するために100℃以上である。そのため、高炉ガスからCO2を分離するためには、高炉ガスを冷却する必要がある。冷却に必要なエネルギーは電気等を用いることができる。好ましくは、LNGの気化の際に発生する冷熱を用いれば、高炉ガス冷却のためのエネルギーが節約できる。LNGは液化天然ガスであり、メタンが主成分で、エタン、プロパンを含んでいる。天然ガスを輸送する際には、メタンの沸点(−161.5℃)程度に冷却し、液化する。LNGは使用先で、ガス化し、ガスとして利用する。その際に冷熱が発生するので、この冷熱で高炉ガスを冷却することができる。
図5に本発明の他の一実施形態を示す。図5においては、CO2を分離する前の炉頂ガスを燃焼炉(バーナ)12に供給し、予熱ガスとして高炉シャフト部に吹き込む方法である。また、昇圧した炉頂ガスをCO2を除去した炉頂ガスとともに高炉羽口3に吹き込み、高炉ガス中のCOおよびH2を還元剤として使用することも可能である。
炉内容積約3200m3の高炉において、条件1〜6の操業試験を実施した。表1に各操業条件、シャフトガス吹き込み条件、炉頂温度等を示す。
Figure 0005509676
条件1は炉頂圧力0.3MPa(abs)、出銑比2.4t/m3/dでの通常操業、条件2が炉頂圧を1.1MPa(abs)での操業、条件3は炉頂圧を1.6MPa(abs)での操業、条件4は炉頂圧が1.1MPa(abs)で出銑比5.4t/m3/dでの操業、条件5は炉頂圧が1.1MPa(abs)でPCR300kg/t−pigでシャフトへのガス吹込みを行った操業、条件6は炉頂圧が1.1MPa(abs)で高反応性コークスを使用した場合の操業である。スラグの滴下を阻害しない指標であるスラグのフラッディング指数は全て100%未満であり、いずれの条件においても操業可能であった。フラッディングとは炉下部からのガスによりスラグの滴下が阻害される現象であり、その指数が100%の時にスラグが滴下しない条件である。
得られた高炉ガス(炉頂ガス)をそのまま、あるいは一部を抜き出し、圧力が低いものはCO2分離機に必要な圧力まで、昇圧して、CO2を分離した。昇圧に必要であったエネルギーを表1に併せて示す。
以上のように、通常の高炉操業に比較して、高圧化ならびに、酸素濃度が高い条件で送風し、高炉操業を行うことで、効率よくCO2が分離されることが分かる。特に、高反応性コークスを用い、送風の高圧化と酸素富化とを行い、シャフトガス吹き込みを行った条件6では、CO2の分離に必要な昇圧のエネルギーをミニマムとすることが可能となり、高炉の生産性も向上する。
1 高炉
2 熱風、補助還元材、酸素
3 羽口
4 炉頂ガス
5 昇圧機
6 炉頂ガス
7 CO2分離機
8 冷熱
9 排熱
10 液化CO2
11 昇圧機
12 燃焼炉
13 酸素

Claims (5)

  1. 鉄鉱石から溶銑を製造する竪型炉において、炉頂ガスの圧力が0.4MPa(abs)を
    超える操業であって、炉頂ガス中のCO 2 分圧を0.3MPa(abs)以上とする操業を行い、前記炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収することを特徴とする竪型炉の操業方法。
  2. 鉄鉱石から溶銑を製造する竪型炉において、炉頂ガスの圧力が0.4MPa(abs)を
    超える操業を行い、前記炉頂ガス中のCO 2 を液体CO 2 として分離回収する竪型炉の操業方法であって、
    CO2を分離回収した後の炉頂ガスを、竪型炉の羽口から吹き込むことを特徴とする竪型炉の操業方法。
  3. 鉄鉱石から溶銑を製造する竪型炉において、炉頂ガスの圧力が0.4MPa(abs)を
    超える操業を行い、前記炉頂ガス中のCO 2 を液体CO 2 として分離回収する竪型炉の操業方法であって、
    竪型炉の羽口から吹き込む送風ガス中の酸素濃度が30体積%以上、100体積%未満
    であることを特徴とする竪型炉の操業方法。
  4. 炉頂ガスを昇圧後に、前記炉頂ガス中のCO2を液体CO2として分離回収することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の竪型炉の操業方法。
  5. 竪型炉のシャフト部に予熱ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の竪型炉の操業方法。
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