JP5509024B2 - 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法 - Google Patents

石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5509024B2
JP5509024B2 JP2010229925A JP2010229925A JP5509024B2 JP 5509024 B2 JP5509024 B2 JP 5509024B2 JP 2010229925 A JP2010229925 A JP 2010229925A JP 2010229925 A JP2010229925 A JP 2010229925A JP 5509024 B2 JP5509024 B2 JP 5509024B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
steam
exhaust gas
heating
condensate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010229925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012083031A (ja
Inventor
隆行 野口
正樹 片岡
敏之 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsukishima Kikai Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Kikai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsukishima Kikai Co Ltd filed Critical Tsukishima Kikai Co Ltd
Priority to JP2010229925A priority Critical patent/JP5509024B2/ja
Publication of JP2012083031A publication Critical patent/JP2012083031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5509024B2 publication Critical patent/JP5509024B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Description

本発明は、単位発電量当たりの石炭使用量やCO2排出量を削減し得る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法に関し、石炭を燃料とする石炭火力発電設備に適用可能なものである。
近年、石炭価格の高騰により、石炭火力発電所においては、高い水分を含有した高水分石炭を燃料として使用するようになってきている。しかし、高水分石炭を燃料とした場合、発電効率が低下して石炭の使用量が増加するだけでなく、CO2の排出量も増加する。さらに、石炭使用量が増加するのに伴い、石炭火力発電所の石炭破砕機やボイラの排ガスブロワの動力も増加する事から、経済的ではなかった。
また、石炭火力発電所において石炭を一般に乾燥しているが、この石炭の乾燥は、ローラーミル等の微粉砕機で石炭を微粉砕する際に、微粉砕機に低酸素濃度のボイラ燃焼排ガスを供給することで、石炭の粉塵爆発を防止しながら微粉砕と共に行っている。この際、微粉砕機に供給するボイラ燃焼排ガスの温度で、乾燥の調整をし、ボイラ燃焼排ガスから空気加熱器等で熱回収する熱回収前の高温排ガスと熱回収後の低温排ガスを適宜混合して温度調整をしている。
微粉砕機に供給するボイラ燃焼排ガスの量は、微粉砕機の風力分級能力等に関連するが、微粉砕機の振動の原因や過負荷の原因になるため、上限値と下限値がある。さらに、微粉砕機に供給するボイラ燃焼排ガスの温度は、微粉砕機の設計温度から上限値がある。従って、微粉砕機の仕様範囲を超えた高い水分を含有するような高水分石炭には従来対応できなかった。
尚、微粉砕機に供給されたボイラ燃焼排ガスは、石炭の乾燥により発生した水蒸気と共に微粉砕石炭を伴ってそのままボイラに供給される。但し、省エネルギーの効果はないので、発電効率の向上やCO2の削減にはほとんど寄与しない。
特開平7−279621号公報 特開平6−108058号公報 特開2005−172391号公報
この一方、蒸気タービンから蒸気を抽気して、該抽気蒸気を加熱源として空気を加熱し、微粉砕機に供給する方法も提案されている(特許文献1)。しかし、上記で説明したように高水分石炭にはこの特許文献1は適用できないし、微粉砕機での酸素濃度の上昇につながり、炭塵爆発の危険性が増大する欠点を有していた。
他方、蒸気タービンから蒸気を抽気して、該抽気蒸気を加熱源として石炭を乾燥する方法も、既に提案されている(特許文献2)。しかし、石炭の乾燥排ガスは、集塵機で除塵された後、大気に通常放出されていて、熱回収(主に蒸発潜熱回収)をこの特許文献2も経済的に行うことはできなかった。
尚ここで、石炭火力発電所の熱収支を考えると、入熱と出熱は概略次のようになる。入熱としては、燃料の熱量、燃焼空気(大気)の熱量、補給純水(室温)の熱量であり、また、出熱としては、復水器放散放熱量、排ガス熱量、機器等の放熱量、発電量である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減し得る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る石炭乾燥装置は、ケーシング内に装入した石炭を、ケーシング内に設けた加熱用蒸気を流通させる加熱路の壁面を通して間接加熱するのに伴い乾燥排ガスを排出する間接加熱型乾燥機と、
乾燥後の石炭を燃料とする石炭燃焼ボイラと、
前記石炭燃焼ボイラが発生する蒸気により駆動する蒸気タービンと、
蒸気タービンから排気される蒸気を復水する復水器と、
前記間接加熱型乾燥機からの乾燥排ガスと前記復水器からの復水を接触させて復水を加熱することで、乾燥排ガスのもっている熱を回収すると共に、この復水を前記石炭燃焼ボイラに送る熱回収手段を備え、
前記間接加熱型乾燥機から加熱用蒸気のドレインが排出され、排出された前記ドレインにより加熱して得たキャリアガスを前記間接加熱型乾燥機内へ送り込み、加熱に用いた後のドレインを前記加熱された復水と一緒に前記石炭燃焼ボイラに送ることを特徴とする。
請求項1に係る石炭乾燥装置の作用を以下に説明する。
本請求項の石炭乾燥装置によれば、石炭を装入して加熱することで乾燥した石炭を間接加熱型乾燥機が排出し、この乾燥された石炭を石炭燃焼ボイラが燃焼して蒸気等の熱媒体を発生する。また、石炭燃焼ボイラで発生した熱媒体により蒸気タービンを駆動し熱媒体の温度が低下するが、間接加熱型乾燥機から排出された乾燥排ガスより熱回収手段が熱回収して、例えば復水とされるこの熱媒体を再加熱してから、この加熱された復水を石炭燃焼ボイラに送る。
従って、本請求項の石炭乾燥装置によれば、蒸気タービンを駆動して温度が低下した熱媒体を熱回収手段が乾燥排ガスより熱回収して再加熱することで、従来用いられずに捨てられていた熱を有効利用できるようになった。このことから、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減することが可能となるのに伴い、例えば石炭火力発電所等の石炭火力発電設備においてより効率的な発電が出来るようになった。なお、キルン、流動層乾燥機等の直接加熱型乾燥機でも適用自体は可能であるが、間接加熱型乾燥機の方が、乾燥排気ガス中の露点が高く、潜熱回収が容易で、潜熱回収量も大きくなる。それに伴い、発電効率の向上もより得やすい利点がある。
ここで、入熱量を一定として発電量を増加させて発電効率を向上するには、復水器からの放散熱量を低減することや排ガス熱量を低減する事が有効である。これに伴い、従来は、蒸気タービンの途中から蒸気を抽気して、ボイラへの給水を加熱するいわゆる再生方式や、高圧蒸気タービンの排気蒸気をボイラで再過熱して次の蒸気タービンに供給するいわゆる再過熱方式により、復水器からの放散熱量を低減し発電効率の向上を果たしてきた。
これに対して、本請求項では、蒸気タービンの拙気蒸気を使用してボイラへの給水を加熱する再生方式を採用することによって発電効率を向上できるだけでなく、蒸気タービンの抽気蒸気の加熱源として、ボイラで燃焼させる石炭を予め乾燥する乾燥機の乾燥排ガスを用いている。このことで、発電効率を向上し、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減することができた。
また、本発明により、石炭燃焼ボイラに送られる復水の温度が高まって、より効率的な石炭乾燥装置となる。
請求項2に係る石炭乾燥方法は、石炭を間接加熱型乾燥機に装入し、前記間接加熱型乾燥機で加熱し、乾燥した石炭を排出すると共に乾燥排ガスを排出し、
次に乾燥した石炭を石炭燃焼ボイラで燃焼して蒸気を発生させ
この後、この蒸気で蒸気タービンを駆動し、
蒸気タービンを駆動して温度が低下した蒸気を復水器で復水にし、この復水を熱回収手段へ送り、
前記熱回収手段で、前記間接加熱型乾燥機からの乾燥排ガスと前記復水器からの復水を熱交換させて復水を加熱することで、前記乾燥排ガスが持つ熱を回収し、
この加熱された復水を石炭燃焼ボイラに送る、工程を含む石炭乾燥方法であって、
石炭を装入して間接加熱型乾燥機で加熱する際に間接加熱型乾燥機からドレインが排出され、
排出された前記ドレインにより加熱して得たキャリアガスを前記間接加熱型乾燥機内へ送り込み、
乾燥排ガスから熱回収した後の復水と前記加熱に用いた後のドレインを混合することを特徴とする。
請求項2に係る石炭乾燥方法は、請求項1の石炭乾燥装置と同様に、発電効率を向上し、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減することができる。
また、間接加熱型乾燥機から排出されるドレインを利用することで、発電効率のより一層の向上が図れるようになる。
以上に示したように本発明によれば、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減可能な石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、乾燥排ガスからの潜熱回収するための装置や、排ガスをキャリアガスとして供給するための装置といった簡単な設備の組み合わせで、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減可能な石炭火力発電設備を提供する事ができるようにもなる。
本発明の第1の実施の形態に適用されるスチームチューブドライヤの一部破断した斜視図である。 本発明の第1の実施の形態が適用される再過熱・再生方式の石炭火力発電設備を示す概略図であって、スチームチューブドライヤのキャリアガスがSTDキャリアガス加熱器で加熱される場合を示す。 本発明の第2の実施の形態が適用される再過熱・再生方式の石炭火力発電設備を示す概略図であって、スチームチューブドライヤのキャリアガスがボイラ排ガスとされる場合を示す。 本発明の第3の実施の形態が適用される再過熱・再生方式の石炭火力発電設備を示す概略図であって、乾燥排ガススクラバー及び間接型熱交換器を採用した場合を示す。
本発明に係る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法の第1の実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。まず、本実施の形態を説明するに先立って、理解を深めるために本発明の実施の形態に適用される間接加熱回転乾燥機であるスチームチューブドライヤ(以下適宜STDという)の例について、図1に基づき予め説明する。
図1に示すこのスチームチューブドライヤ1は、軸心周りに回転自在とされる回転筒30内において、両端板間に軸心と並行に複数の加熱管31が配管されていて、回転継手50に取付けられた熱媒体入口管51を通して、外部より送り込まれたSTD加熱用蒸気S11がこれらの加熱管31に加熱蒸気として供給され、各加熱管31に流通された後、熱媒体出口管52を介してこの加熱蒸気のドレインが排出されるようになっている。
そして、被処理物を回転筒30内に装入する為にスクリュー等を有した図示しない装入装置がこのスチームチューブドライヤ1には備えられている。この装入装置の挿入口53より回転筒30内にその一端側から投入された被処理物である例えば水分を含有した石炭や有機物などを、加熱蒸気により加熱した加熱管31と接触させて乾燥させるようなる。これとともに回転筒30が下り勾配をもって設置されていることで、排出口54方向に順次円滑に移動させて、回転筒30の他端側からこの被処理物を連続的に排出させるようになっている。
図1に示されるように、回転筒30は基台36の上に設置され、回転筒30の軸心と並行に相互に間隔を置いて配された2組の支承ローラ35,35によって、タイヤ34を介して支承されている。回転筒30の下り勾配および直径に合わせて2組の支承ローラ35,35間の幅およびそれらの長手方向傾斜角度が選択される。
一方、回転筒30を回転させるために、回転筒30の周囲には、従動ギア40が設けられており、これに駆動ギア43が噛合し、原動機41の回転力が減速機42を介して伝達され、回転筒30の軸心回りに回転するようになっている。さらに、回転筒30の内部には、キャリアガス入口61からキャリアガスCGが導入され、これらキャリアガスCGは被処理物である石炭や有機物に含有される水分が蒸発した蒸気を同伴してキャリアガス排出口62より排出される。
なお、上記スチームチューブドライヤ1の全体構成は一例であり、本発明は上記構成により限定されるものではない。
図2は、本実施の形態が適用される再過熱・再生方式の石炭火力発電設備を示す概略図である。
この図2に示すように、スチームチューブドライヤ1から排出される乾燥された乾燥炭DCが投入可能なように、微粉砕機2が配置されており、また、この微粉砕機2で粉砕されて粉状になった乾燥炭DCが投入可能なように、ボイラ3が取り付けられている。ボイラ3で発生した蒸気S1及びボイラ燃焼排ガスEG4が、第1過熱器4に送り込まれるようになっていて、この第1過熱器4を通過した過熱蒸気S2が高圧蒸気タービン7に送り込まれて、この高圧蒸気タービン7が駆動されるようになっている。
そして、この高圧蒸気タービン7は、低圧蒸気タービン8に連結されているだけでなく、図示しない発電機に繋がっていて、高圧蒸気タービン7と低圧蒸気タービン8とが連動して回転することで、電力を発生するようになっている。また、ボイラ燃焼排ガスEG4は第1過熱器4を通過して、ボイラ燃焼排ガスEG5として再過熱器5を通過するだけでなく、この後、ボイラ燃焼排ガスEG6として空気加熱器6に投入される。最終的には、ボイラ燃焼排ガスEG1となって、排ガスとされると共に、ボイラ燃焼排ガスEG2とされて微粉砕機2に送り込まれるようになっている。
他方、過熱蒸気S2が投入された高圧蒸気タービン7からは排気蒸気S3が排出され、再過熱器5に投入されて、この再過熱器5で再過熱されて再過熱蒸気S4となり、低圧蒸気タービン8に供給されるようになっている。これに伴い、この低圧蒸気タービン8からは排気蒸気S5が排出されるが、この排気蒸気S5は復水器9に送り込まれるようになっていて、この復水器9で排気蒸気S5が復水されてドレインD1となる。この復水器9は熱交換器11に繋がっていて、このドレインD1が熱交換器11に送り込まれるようになり、この熱交換器11で乾燥排ガスDEGと熱交換されて、乾燥排ガスDEGから熱回収する。
さらに、この熱交換器11はボイラ3に繋がっていて、このドレインD1は熱交換器11を通過してボイラ給水D2となって、ボイラ3に送り込まれるようになる。この際、低圧蒸気タービン8の途中から排出された蒸気の一部とされる抽気蒸気S9、S10及び、高圧蒸気タービン7の途中から排出された蒸気の一部とされる抽気蒸気S7、S8が、この途中に投入されて、ボイラ給水D2を加熱する。
他方、スチームチューブドライヤ1から排出されたドレインD3は、STDキャリアガス加熱器10で外気A3を加熱してキャリアガスCGとすると共に、ドレインD4となってボイラ給水D2に混合されるようになっている。
次に、本実施の形態が適用される石炭火力発電設備における手順を説明する。
図2に示すようにスチームチューブドライヤ1に石炭Cが供給されると、乾燥されて乾燥炭DCとなり、乾燥した乾燥炭DCを排出すると共に乾燥排ガスDEGを排出し、この乾燥炭DCが微粉砕機2で微粉砕される。他方、空気加熱器6前後の温度の相互に異なる出口燃焼排ガスEG6と出口燃焼排ガスEG1とが混合されて温度調整された排ガスEG2とされ、この排ガスEG2が微粉砕機2に供給され、この微粉砕機2が石炭を乾燥しながら微粉砕する。そして、この排ガスEG2が微粉砕物を同伴してボイラ3に供給され、このボイラ3内の図示しないバーナーで燃焼される。
ボイラ3で発生した熱媒体である蒸気S1は、第1過熱器4においてボイラ燃焼排ガスEG4により加熱されて過熱蒸気S2となり、高圧蒸気タービン7に供給され、この高圧蒸気タービン7を駆動する。この高圧蒸気タービン7の途中から蒸気の一部が抽出されて抽気蒸気S7、S8となり、ボイラ給水D2を加熱する。残りの大部分の蒸気は、高圧蒸気タービン7から排気蒸気S3として排出され、再過熱器5でボイラ燃焼排ガスEG5により再過熱されて再過熱蒸気S4となり、低圧蒸気タービン8に供給される。
低圧蒸気タービン8の途中から蒸気の一部は抽気蒸気S9、S10として排出され、同じくボイラ給水D2を加熱する。また、低圧蒸気タービン8の途中の1ケ所からSTD加熱用蒸気S11が抽気され、スチームチューブドライヤ1に供給される。この際のSTD加熱用蒸気S11の圧力は、3MPa以下望ましくはO.3MPa〜1.5MPaの範囲とされる。このSTD加熱用蒸気S11はスチームチューブドライヤ1で石炭Cを加熱して乾燥させ、凝縮してドレインD3となり排出される。このドレインD3は、STDキャリアガス加熱器10において外部から取り込んだ空気A3を加熱してキャリアガスCGとした後、ドレインD4となってボイラ給水D2の加熱に利用される。
低圧蒸気タービン8の排気蒸気S5は復水器9で復水した後、熱交換器11で乾燥排ガスDEGから熱回収されて再加熱された後、ドレインD4と混合されて昇温し、さらに、前述のように高圧蒸気タービン7及び低圧蒸気タービン8の抽気蒸気S7〜S10で加熱され、ボイラ給水D2となりボイラ3に給水する。
他方、再過熱器5から排出された出口燃焼排ガスEG6は、空気加熱器6でボイラ燃焼空気A1を加熱した後、燃焼排ガスEG1となって、大部分は図示していない排ガス処埋設備で処理された後、放出される。尚、空気加熱器6の代わりにボイラ給水を加熱する節炭器とすることもできる。
次に、本実施の形態に係る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法の作用を以下に説明する。
本実施の形態によれば、石炭Cを装入して加熱することで乾燥した乾燥石炭DCをスチームチューブドライヤ1が排出し、この乾燥された乾燥石炭DCをボイラ3が燃焼して蒸気である熱媒体を発生する。また、ボイラ3で発生した蒸気により蒸気タービン7,8を駆動し蒸気の温度が低下して復水となるが、スチームチューブドライヤ1から排出された乾燥排ガスDEGより熱回収手段である熱交換器11が熱回収して、復水とされるこの熱媒体を再加熱する。
従って、本実施の形態によれば、蒸気タービン7,8を駆動して温度が低下した復水を熱交換器11が乾燥排ガスDEGより熱回収して再加熱することで、従来用いられずに捨てられていた熱を有効利用できるようになった。このことから、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減することが可能となるのに伴い、例えば石炭火力発電所等の石炭火力発電設備においてより効率的な発電が出来るようになった。
さらに、スチームチューブドライヤ1から排出される乾燥排ガスDEGの露点が、通常80℃(0.546kg−H2O/kg−air)〜95℃であるのに対して、復水器9での復水の温度は通常30℃〜35℃とされている。この為、スチームチューブドライヤ1の乾燥排ガスDEGは、露点が40℃(0.04884kg−H2O/kg−air)程度まで復水で凝縮潜熱を回収する事ができる。
すなわち、スチームチューブドライヤ1から排出される乾燥排ガスDEGと復水との間で熱交換する間接型熱交換器である熱交換器11により構成され、この乾燥排ガスDEGと復水との間で熱交換するという簡単な装置で、この乾燥排ガスDEGの凝縮潜熱の約90%が回収できる。
以上より、上記方法で、スチームチューブドライヤ1に供給した熱量の大部分を回収できるので、ボイラ3で発生させる必要蒸気量は、ほとんど増加する必要がない。さらに、大気放散しているボイラ燃焼排ガス(通常120℃〜200℃)の一部をスチームチューブドライヤ1のキャリアガスCGとして使用すれば、40℃程度まで顕熱も回収できる。
次に、本発明に係る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法の第2の実施の形態を、図3を参照しつつ説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
第1の実施の形態ではSTDキャリアガス加熱器10により空気A3を加熱したが、本実施の形態では、ボイラ燃焼排ガスEG1の一部である排ガスEG7をキャリアガスCGとして用いるようにした。このことでも、排ガスの有効利用ができて、単位発電量当たりの石炭消費量やCO2排出量を削減することが可能となる。
次に、本発明に係る石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法の第3の実施の形態を、図4を参照しつつ説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
第1の実施の形態では、ドレインD1が熱交換器11に送り込まれて、この熱交換器11で乾燥排ガスDEGと熱交換されて、乾燥排ガスDEGから熱回収するようになっていたが、本実施の形態では、スチームチューブドライヤ1から排出される乾燥排ガスDEGが乾燥排ガススクラバー12に投入されるようになっている。
そして、乾燥排ガススクラバー12の循環液と復水との間で熱交換する間接型熱交換器13が、この乾燥排ガススクラバー12に隣り合って配置されている。従って、本実施の形態によれば、熱交換器が乾燥排ガススクラバー12及び間接型熱交換器13という簡単な熱交換器により、乾燥排ガスDEGの凝縮潜熱の約90%が回収できるようになる。
次に、本発明に係る実施の形態による効果の一例を以下に説明する。
下記の表1には、各条件について石炭の水分を25%、15%、10%、5%にそれぞれ乾燥させた場合の発電端効率の値を示す。尚、この際の主蒸気条件は、10MPaで540℃であり、再過熱・再生方式を採用した。
(表1)
水分率 25% 15% 10% 5%
STD 35.9% 36.2% 36.3% 36.4%
潜熱回収 36.3% 36.8% 37.0% 37.2%
潜熱回収+排ガス 36.4% 37.0% 37.2% 37.3%
ここで、下記に各条件の内容を説明する。
「STD」とは、タービンの抽気蒸気を加熱源としてSTDを通常に用いて石炭を乾燥した場合である。
「潜熱回収」とは、STDの乾燥排ガスDEGから熱回収(潜熱回収)しこれを熱源として、復水を加熱した場合である。
「潜熱回収+排ガス」とは、上記潜熱回収だけでなく、大気放出前のボイラ排ガスをSTDのキャリアガスCGとして使用することを付加した場合である。
上記のように、石炭を予備乾燥する事で発電端効率が向上することで、「STD」と比較して、「潜熱回収」や「潜熱回収+排ガス」の条件では、発電端効率が約O.5%〜1.0%程度向上していることが確認された。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、乾燥機のキャリアガスとしては、空気やボイラ燃焼排ガスの一部だけでなく、窒素ガス等の不活性ガスの何れか、もしくはこれらの混合したガスから選ぶことができる。
本発明は、樹脂、食品、有機物などの乾燥をはじめとして、木質バイオマスや有機廃棄物などの乾燥などを目的とした乾燥に応用できる他、他の産業用機械に適用可能となる。
1 スチームチューブドライヤ(間接加熱型乾燥機)
2 微粉砕機(微粉砕手段)
3 ボイラ(石炭燃焼ボイラ)
7 高圧蒸気タービン
8 低圧蒸気タービン
9 復水器
11 熱交換器(熱回収手段)
12 乾燥排ガススクラバー(熱回収手段、湿式スクラバー)
13 間接型熱交換器(熱回収手段)
30 回転筒(ケーシング)
31 加熱管(加熱路)

Claims (2)

  1. ケーシング内に装入した石炭を、ケーシング内に設けた加熱用蒸気を流通させる加熱路の壁面を通して間接加熱するのに伴い乾燥排ガスを排出する間接加熱型乾燥機と、
    乾燥後の石炭を燃料とする石炭燃焼ボイラと、
    前記石炭燃焼ボイラが発生する蒸気により駆動する蒸気タービンと、
    蒸気タービンから排気される蒸気を復水する復水器と、
    前記間接加熱型乾燥機からの乾燥排ガスと前記復水器からの復水を接触させて復水を加熱することで、乾燥排ガスのもっている熱を回収すると共に、この復水を前記石炭燃焼ボイラに送る熱回収手段を備え、
    前記間接加熱型乾燥機から加熱用蒸気のドレインが排出され、排出された前記ドレインにより加熱して得たキャリアガスを前記間接加熱型乾燥機内へ送り込み、加熱に用いた後のドレインを前記加熱された復水と一緒に前記石炭燃焼ボイラに送ることを特徴とする石炭乾燥装置。
  2. 石炭を間接加熱型乾燥機に装入し、前記間接加熱型乾燥機で加熱し、乾燥した石炭を排出すると共に乾燥排ガスを排出し、
    次に乾燥した石炭を石炭燃焼ボイラで燃焼して蒸気を発生させ
    この後、この蒸気で蒸気タービンを駆動し、
    蒸気タービンを駆動して温度が低下した蒸気を復水器で復水にし、この復水を熱回収手段へ送り、
    前記熱回収手段で、前記間接加熱型乾燥機からの乾燥排ガスと前記復水器からの復水を熱交換させて復水を加熱することで、前記乾燥排ガスが持つ熱を回収し、
    この加熱された復水を石炭燃焼ボイラに送る、工程を含む石炭乾燥方法であって、
    石炭を装入して間接加熱型乾燥機で加熱する際に間接加熱型乾燥機からドレインが排出され、
    排出された前記ドレインにより加熱して得たキャリアガスを前記間接加熱型乾燥機内へ送り込み、
    乾燥排ガスから熱回収した後の復水と前記加熱に用いた後のドレインを混合することを特徴とする石炭乾燥方法。
JP2010229925A 2010-10-12 2010-10-12 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法 Active JP5509024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010229925A JP5509024B2 (ja) 2010-10-12 2010-10-12 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010229925A JP5509024B2 (ja) 2010-10-12 2010-10-12 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012083031A JP2012083031A (ja) 2012-04-26
JP5509024B2 true JP5509024B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=46242088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010229925A Active JP5509024B2 (ja) 2010-10-12 2010-10-12 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5509024B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104329666A (zh) * 2014-11-13 2015-02-04 上海理工大学 过热蒸汽干燥制粉型燃煤发电***
CN105157398A (zh) * 2015-07-13 2015-12-16 华北电力大学 一种适用于空冷机组的两级原煤干燥***及原煤干燥方法

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102759259B (zh) * 2012-07-12 2014-06-04 西安交通大学 一种褐煤提质-发电联产***
WO2014112075A1 (ja) * 2013-01-17 2014-07-24 バブコック日立株式会社 乾燥コンベア装置、乾燥プラント、火力発電システム、乾燥コンベア装置の運転方法、火力発電プラントの運転方法
CN103206848A (zh) * 2013-03-29 2013-07-17 华润电力控股有限公司 一种降低褐煤电厂煤耗和水耗的***集成方法
CN108167037A (zh) * 2013-08-16 2018-06-15 冯伟忠 一种拓宽汽轮机抽汽利用的方法
KR101408147B1 (ko) * 2013-10-30 2014-06-17 주식회사 한국테크놀로지 재열증기를 이용한 석탄 건조 장치
JP6092087B2 (ja) * 2013-12-17 2017-03-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ボイラシステムおよびそれを備えた発電プラント
JP5736471B1 (ja) * 2014-01-10 2015-06-17 月島機械株式会社 金属微粉スラリーの固液分離・乾燥設備及びその方法
CA2936165C (en) * 2014-01-10 2021-08-03 Tsukishima Kikai Co., Ltd. System and method for solid-liquid separation and drying of fine-powder slurry
CN104165371B (zh) * 2014-08-19 2016-06-08 上海理工大学 开放制粉乏气暖风型锅炉机组
CN104165375B (zh) * 2014-08-19 2016-06-08 上海理工大学 开放制粉乏气暖风型锅炉机组
CN104165373B (zh) * 2014-08-19 2016-06-08 上海理工大学 开放制粉乏气暖风型锅炉机组
CN104165374B (zh) * 2014-08-19 2016-06-08 上海理工大学 开放制粉乏气暖风型锅炉机组
JP6506011B2 (ja) * 2014-10-31 2019-04-24 株式会社大川原製作所 乾燥システム
CN104329667B (zh) * 2014-11-13 2016-09-14 上海理工大学 过热蒸汽干燥制粉型燃煤发电***
CN107838010A (zh) * 2017-11-10 2018-03-27 无锡宇能选煤机械厂 内置物料干燥设备的振动筛选煤机
JP7486916B2 (ja) * 2018-11-13 2024-05-20 千代田化工建設株式会社 木質バイオマス燃料発電システム及び木質バイオマス燃料発電方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56119416A (en) * 1980-02-25 1981-09-19 Tsukishima Kikai Co Ltd Sludge drying and incinerating appatatus
JP2002322902A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Tsukishima Kikai Co Ltd 下水汚泥の熱分解ガス化発電システム
JP2009028672A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Nippon Steel Engineering Co Ltd 高含水廃棄物の処理方法および処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104329666A (zh) * 2014-11-13 2015-02-04 上海理工大学 过热蒸汽干燥制粉型燃煤发电***
CN105157398A (zh) * 2015-07-13 2015-12-16 华北电力大学 一种适用于空冷机组的两级原煤干燥***及原煤干燥方法
CN105157398B (zh) * 2015-07-13 2018-05-25 华北电力大学 一种适用于空冷机组的两级原煤干燥***及原煤干燥方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012083031A (ja) 2012-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5509024B2 (ja) 石炭乾燥装置及び石炭乾燥方法
KR101761319B1 (ko) 갈탄 건조 시스템 및 갈탄 건조 방법
JP5461100B2 (ja) 低品位炭を燃料とする火力発電プラント
WO2012132700A1 (ja) 石炭火力発電設備及び石炭火力発電方法
JP2013217588A (ja) 低品位炭の乾燥方法および低品位炭を燃料とする火力発電プラント
CN102353237A (zh) 一种集成于火力发电厂的高水分褐煤预干燥方法和***
JP6605934B2 (ja) 石炭焚ボイラおよび低品位炭の乾燥方法
JPH03504151A (ja) 電気的エネルギーおよびまたは加熱用熱とプロセス熱を発生する方法
JP5852252B2 (ja) 石炭焚きボイラ設備、石炭焚きボイラ設備における石炭の乾燥方法
JP5502698B2 (ja) 加熱処理設備及び方法
CN102859304B (zh) 驱动汽轮机发电设备的方法和由褐煤产生蒸汽的装置
CN107131018A (zh) 余热锅炉多余蒸汽驱动负载设备及发电的***及实现方法
JP6730661B2 (ja) 微粉化バイオマスの製造方法、及び微粉化バイオマスの製造装置、並びにボイラ装置
JPS6261861B2 (ja)
EP2909534B1 (en) Fuel preparation apparatus and method
JP2013088033A (ja) バイオマス前処理ユニット及びバイオマス・石炭混焼システム
CN103983088A (zh) 一种利用电站废热预干燥褐煤及水分回收的***和方法
JP2012078017A (ja) バイオマス貯蔵ユニット及び前処理ユニット
JP2011214818A (ja) 流動層乾燥設備
CN104775933B (zh) 一种发电内燃机余热梯级利用***
JP5591268B2 (ja) 加熱処理設備及び方法
JP2014070847A (ja) 動力発生設備
JP2013190145A (ja) 加熱処理設備及び方法
JP5897821B2 (ja) 汚泥焼却プラントにおける蒸気利用システム
JP6136338B2 (ja) ボイラ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5509024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350