JP5508724B2 - アンテナ構造体、通信用機器、及び、アンテナ構造体の製造方法 - Google Patents

アンテナ構造体、通信用機器、及び、アンテナ構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁界を発信する発信器との間で発生する電磁誘導により通信可能状態となるアンテナ構造体、通信用機器、及び、このアンテナ構造体の製造方法に関する。
RFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナモジュールとして、次のような数種類のものが従来から用いられている。第1に、FPC(FlexiblePrinted Circuit)やリジット基板を用いてコイルパターンを平面上に作成したアンテナモジュールがある。第2に、丸線を巻き線にしてコイルを作成したアンテナモジュールがある。第3に、FPCやFFC(Flexible Flat Cable)などをハーネスにして、そのハーネスをリング状にしてコイルを形成したアンテナモジュールがある。
上述したアンテナモジュールは、部品の配置、形状を考慮した設計により、適宜選択されて、電子機器に組み込まれて使用されている。
また、RFIDを用いたICカードに組み込まれるアンテナモジュールに要求される機能としては、カードの両面で使用できる事が好ましい。また、携帯電話機などの電子機器に組み込まれる形態では、他の部品の配置を考慮して、この機器の側面にリボン状のアンテナコイルとして配置される場合がある。(例えば、特許文献1を参照。)。
電子機器内にアンテナコイルを配置する場合、電子機器の金属製筐体や内部部品に使用されている金属の影響を受けないようにするため、透磁率の比較的高い磁性シートをアンテナコイルまたはその周辺に取り付けている。より具体的には、RFID用として用いられる代表的な周波数13.56MHzで透磁率(μ’)が30から80程度の磁気特性を有する磁性シートをアンテナコイルまたはその周辺に取り付けることによって、アンテナコイルから発生する磁界周囲に配置されている金属内での渦電流の発生を防ぎ、良好な通信性能がえられるよう、形状や組合せ等の最適化が行われている。
特開2004−364199号公報
上述したように、従来から、電子機器の形状や金属等の部品の影響を考慮してアンテナモジュールの設計を行っているが、機器の形状の複雑化や小型化のために、アンテナモジュールのサイズが十分に確保できない場合がある。その結果として通信性能が要求に満たないため、より通信特性の良好なアンテナモジュールが求められている。
より具体的には、アンテナコイルのインダクタンスなどの電気的な特性が変化することで、アンテナコイルとIC回路とからなる並列共振回路において、通信周波数のずれが発生し通信性能の劣化がおこる。したがって、このような観点から電気的な特性変化が少ないという意味において信頼性能が高くなるような設計が求められる。
また、アンテナモジュールの価格の低減が求められており、より汎用な材料から高性能なアンテナモジュールを開発することが求められている。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、様々な部材が集積される通信用機器のスペースを効率よく利用して内蔵することができ、コストを抑えつつ特性上良好なアンテナ構造体、このアンテナ構造体が内蔵された通信用機器、及び、このアンテナ構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための手段として、本発明は、通信用機器に内蔵され、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体において、上記通信用機器に内蔵される金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成される。
また、本発明は、通信用機器に内蔵され、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体の製造方法において、上記通信用機器に内蔵される金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させ上記アンテナ構造体を形成する。
また、本発明は、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体を内蔵する通信用機器において、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体を内蔵する通信用機器において、当該機器に内蔵される金属部材を備え、上記アンテナ構造体は、上記金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成される。
本発明は、通信用機器に内蔵される金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることによって、形状の安定化が図られたアンテナコイルを形成することができる。したがって、本発明は、汎用な材料を用いて、例えば変形等に起因するアンテナコイルの電気的な特性の変化を抑えることができ、結果として、コストを抑えつつ特性上良好なアンテナ構造体を、様々な部材が集積される通信用機器のスペースを効率よく利用して内蔵することができる。
無線通信システムの全体構成を示す図である。 アンテナモジュールが組み込まれる携帯電話機の形状を示す斜視図である。 フレキシブルフラットケーブルの形状について説明するための図である。 アンテナコイルの形状について説明するための図である。 絶縁性接着剤の膜厚に応じた通信特性の変化を示す図である。 第1の比較例に係るアンテナモジュールが組み込まれる携帯電話機の形状を示す斜視図である。 リーダーライターとの間で誘導結合しているときのアンテナコイルに係る通信特性について説明するための図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
<無線通信システム>
本発明が適用されたアンテナモジュールは、電磁波を発信する発信器との間で発生する電磁誘導により通信可能状態となる装置であって、例えば図1に示すようなRFID(Radio Frequency Identification)用の無線通信システム100に組み込まれて使用される。
無線通信システム100は、本発明が適用されたアンテナモジュール1と、アンテナモジュール1に対するアクセスを行うリーダーライター2とからなる。
リーダーライター2は、アンテナモジュール1に磁界を発信する発信器として機能し、具体的には、アンテナモジュール1に向けて磁界を発信するアンテナ2aと、アンテナ2aを介して誘導結合されたアンテナモジュール1と通信を行う制御基板2bとを備える。
すなわち、リーダーライター2には、アンテナ2aと電気的に接続された制御基板2bが配設されている。この制御基板2bには、一又は複数の集積回路チップ等の電子部品からなる制御回路が実装されている。この制御回路は、アンテナモジュール1から受信されたデータに基づいて、各種の処理を実行する。例えば、制御回路は、アンテナモジュール1にデータを書き込む場合、データを符号化し、符号化したデータに基づいて、所定の周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を変調し、変調した変調信号を増幅し、増幅した変調信号でアンテナ2aを駆動する。また、制御回路は、アンテナモジュール1からデータを読み出す場合、アンテナ2aで受信されたデータの変調信号を増幅し、増幅したデータの変調信号を復調し、復調したデータを復号する。なお、制御回路では、一般的なリーダーライターで用いられる符号化方式及び変調方式が用いられ、例えば、マンチェスタ符号化方式やASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が用いられている。
このようにして電子機器に組み込まれるアンテナモジュール1は、誘導結合されたリーダーライター2との間で通信可能となるアンテナコイル11と、アンテナコイル11に流れる電流により駆動してリーダーライター2との間で通信を行う通信処理部12とを備える。
アンテナコイル11は、ユーザ等によりアンテナコイル11がリーダーライター2から発信される磁界を受けるようにかざされると、リーダーライター2と誘導結合によって磁気的に結合され、変調された電磁波を受信して、接続端子11aを介して受信信号を通信処理部12に供給する。
通信処理部12は、アンテナコイル11に流れる電流により駆動し、リーダーライター2との間で通信を行う。具体的には、通信処理部12は、受信された変調信号を復調し、復調したデータを復号して、復号したデータを、当該通信処理部12が有する内部メモリに書き込む。また、通信処理部12は、リーダーライター2に送信するデータを内部メモリから読み出し、読み出したデータを符号化し、符号化したデータに基づいて搬送波を変調し、誘導結合によって磁気的に結合されたアンテナコイル11を介して変調された電波をリーダーライター2に送信する。
以上のような構成からなる無線通信システム100において、本実施形態に係るアンテナモジュール1は、様々な部材が集積される携帯型の通信用機器のスペースを効率よく利用して内蔵することができ、コストを抑えつつ良好な通信特性を確保するようにするため、図2に示すような構成を有している。以下では、アンテナモジュール1に係る構成に注目して説明する。
<アンテナモジュールの構成>
本実施形態に係るアンテナモジュール1のアンテナコイル11は、図2に示すような携帯電話機200において、この携帯電話機200の動作を制御する制御基板201の近傍に設けられたバッテリパック204が投入される二次電池投入部202の側面202aと、この携帯電話機200の筐体の壁面203との間に組み込まれる。また、アンテナコイル11の接続端子11aは、制御基板201に組み込まれる。なお、本実施形態に係るアンテナモジュール1は、二次電池投入部202と壁面203との間に設けられたスペースに組み込まれるが、携帯電話機200などの携帯型の通信用機器に内蔵される金属部材の側面に確保することができるスペースがあれば、このようなスペースに組み込むようにしてもよい。
このようにして、本実施形態に係るアンテナモジュール1は、二次電池投入部202などの金属部材の側面にアンテナコイル11を形成することで、様々な部材が集積される携帯電話機200などの携帯型の通信用機器のスペースを効率よく利用して内蔵することができる。
本実施形態では、携帯電話機200の具体的な形状として、二次電池投入部202の外形上を40[mm]×35[mm]の略矩形形状とし、二次電池投入部202の側面と筐体の壁面203との間には、幅が約1[mm]のスペースがあり、この形状的に制約されたスペースにアンテナコイル11が組み込まれるものとする。
また、アンテナコイル11は、汎用な材料を用いて、例えば変形等に起因するアンテナコイル11の電気的な特性の変化を抑えるため、二次電池投入部202の側面202aに、フラットケーブル111を、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成される。
ここで、一条のフラットケーブル111は、汎用な材料として、図3(A)に示すような、一条の平角線301が絶縁体302で被覆された信号線が複数本並列して配置されているフレキシブルフラットケーブル300を単線化に加工することで得られる。
本実施形態では、良好な通信特性を確保するという観点から、平角線301の断面形状が0.3×0.1[mm]である点が好ましい点を考慮して、図3(B)に示すような断面形状を有するフレキシブルフラットケーブル300を用いるものとする。
すなわち、フレキシブルフラットケーブル300は、図3(B)に示すように、平角線301の長辺が0.3[mm]であり、絶縁体302を介して隣接する平角線301、301の線間隔が0.35[mm]であるものとする。
また、フレキシブルフラットケーブル300は、平角線301の短辺が0.1[mm]であり、平角線301の長辺方向に平行な面を基準として膜厚0.05[mm]の絶縁体が、それぞれ平角線301の両面に被覆されている。すなわち、フレキシブルフラットケーブル300は、その外形上の膜厚が0.2[mm]であるものとする。
このような形状からなるフレキシブルフラットケーブル300に対して、その長辺方向に等間隔となるように、幅が0.65[mm]の切れ込み線C1、C2、C3を設定する。そして、この切れ込み線C1、C2、C3に沿って、フレキシブルフラットケーブル300を切断することにより単線化することで、上述した一条のフラットケーブル111が複数本形成される。
このようにして、一条のフラットケーブル111は、汎用な材料であるフレキシブルフラットケーブル300を切断して単線化されることで、加工性が良く容易に形成することができる。
以上のようにしてフレキシブルフラットケーブル300を単線化して形成されたフラットケーブル111は、図4(A)に示すようにして、外形上が40[mm]×35[mm]の略矩形形状からなる二次電池投入部202の側面202aに、例えばアクリル樹脂系接着剤(ADH)などの絶縁性接着剤112により接着されながら捲回されることで、アンテナコイル11として形成される。
ここで、アンテナコイル11を配置する際に、図4(A)に示すように、アンテナコイル11の内側に配置される二次電池投入部202内部に投入されるバッテリパック204の表面とアンテナコイル11内側との距離が、0.5[mm]以上とすることが、良好な通信特性を確保するという点から好ましい。
具体的に、フラットケーブル111を二次電池投入部202の側面202aに捲回させる方法としては、次のタイプ1とタイプ2との2種類がある。
まず、タイプ1に係る方法により巻き線数3で形成されたアンテナコイル11の断面図を図4(B)に示す。ここで、図4(B)は、図4(A)で示されるA−A’方向に切断した際の断面形状を示す図である。
すなわち、アンテナコイル11は、タイプ1に係る方法により、側面202aと、フラットケーブル111の平角線301の長辺とが平行となるように、フラットケーブル111を、絶縁性接着剤112により接着させながら、巻き線数3で捲回させることにより形成される。
また、タイプ2に係る方法により形成されたアンテナコイル11の断面図を図4(C)に示す。ここで、図4(C)は、図4(A)で示されるA−A’方向に切断した際の断面形状を示す図である。
すなわち、アンテナコイル11は、タイプ2に係る方法により、側面202aに対して、フラットケーブル111の平角線301の長辺が垂直となるように、フラットケーブル111を、絶縁性接着剤112により接着させながら、巻き線数3で捲回させることにより形成される。
このようにして、アンテナコイル11は、フラットケーブル111を、絶縁性接着剤112により接着させながら捲回させることにより形成されるので、形状の安定化が図れるとともに、フラットケーブル111内部の平角線301の線間隔を精度良く調整することができる。特に、タイプ1に係る方法では、平角線301の長辺と側面202aとが平行なので、タイプ2に係る方法に比べて、側面202aに密接して引き回しやすく、制約されたスペースにおいて、より容易にアンテナコイル11を形成することができる。
なお、側面202aと筐体の壁面203との間のスペースにおいて、フラットケーブル111を捲回でき、良好な通信特性が確保できれば、巻き線数は上述した3に限定されず、例えば巻き線数が2〜6の中で適宜選択するようにしてもよい。
上述したように、アンテナコイル11は、フラットケーブル111を、絶縁性接着剤112により接着させながら捲回させることにより、フラットケーブル111内部の平角線301の線間隔を精度良く調整することができる。
すなわち、アンテナコイル11では、当該アンテナコイル11を形成するフラットケーブル111の平角線301に、その長辺に平行な表面を基準とした膜厚が0.05[mm]のスペース材として、絶縁体302が被覆されている。さらに、アンテナコイル11では、絶縁体302の表面を基準とした膜厚d1のスペース材として、平角線301が被覆された絶縁体302の表面に絶縁性接着剤112により接着させながら捲回させることにより、フラットケーブル111内部の平角線301の線間隔を精度良く調整することができる。したがって、アンテナコイル11において、平角線301の線間隔dは、下記式で規定される。
d=0.1[mm]+d1
ここで、絶縁性接着剤112の厚みを変化させて平角線301の線間隔dを変化させたときの、アンテナコイル11の通信特性の変化について、下記の表1を用いて説明する。
なお、ωL/Rで表現される値であるQ値を評価指標として通信特性について評価するものとする。ω[rad/s]はアンテナコイル11の共振周波数であり、L[H]はアンテナコイル11のリアクタンス値であり、R[Ω]はアンテナコイル11の抵抗値である。また、リーダーライター2から発信される磁界の周波数は、RFIDなどの近距離無線通信で使用される代表的な磁界の発信周波数が13.56MHzであるものとする。このような通信環境において、リーダーライター2に対して、アンテナコイル11を離間させて通信を行える距離の上限値を最大通信可能距離とする。また、二次電池投入部202にはバッテリパック204が投入されているものとする。
Figure 0005508724
上記の表1から明らかなように、フラットケーブル111の平角線301の線間隔dを変化させることでアンテナコイル11の特性を変化させることができる。このような結果に基づいて、絶縁性接着剤112の膜厚d1を横軸にとって、Qを縦軸にとって変化させたとき、図5のように通信特性が変化する。このように、平角線301の線間隔dを大きくすることによって最大通信可能距離Tが向上するのは、隣接する平角線301の線間隔dが大きくなると近接効果を低減することができ、結果としてアンテナコイル11の抵抗値が減少してQ値を高くすることができるからである。
例えば、好適な通信条件として、Q値を41.50以上とした場合には、二次電池投入部202の側面202aにフラットケーブル111が絶縁性接着剤112の膜厚d1を50[μm]以上にして捲回されることで良好な特性を有するアンテナコイル11を形成することができる。しかし、この絶縁性接着剤112の膜厚d1が150[μm]以上とした場合には、アンテナコイル11の外形上が大きくなるため、約1[mm]のスペースに組み込むという観点から好ましくない。したがって、50〜150[μm]の範囲内で絶縁性接着剤の膜厚d1を選択する、すなわち、150〜250[μm]の範囲内で平角線301の線間隔dを選択するように調整すれば、形状的な制約条件を満たしつつ特性上良好なアンテナコイル11を形成することができる。
また、本実施形態に係るアンテナモジュール1の通信特性について、下記のような比較対象と比較して評価するものとする。
第1の比較例に係るアンテナモジュールは、図6に示すような二次電池投入部202の側面202aに断面形状が円形のワイヤーケーブル400を領域Sで示すようにハーネス上に絡ませて形成したアンテナコイル401を有するものである。
第2の比較例に係るアンテナモジュールは、0.3×0.1[mm]の平角線が絶縁材を介して3本平行に並んだフレキシブルフラットケーブルを、平角線の長辺方向が二次電池投入部の側面と直交するように捲回したものである。さらにこのフレキシブルフラットケーブルは、磁界が放射されてくる方向の反対側の面に、リーダーライターから発信される磁界をアンテナコイルに引き込むため、周波数13.56MHzでμ’が40、μ”が1となる透磁特性を有し、膜厚が250μmの磁性シートが貼り付けられている。
第3の比較例に係るアンテナモジュールは、第2の比較例に係るアンテナモジュールに対して磁性シートが設けられていないものである。
このような比較例に対して、本実施形態の実施例として、Q値が42以上となるようにタイプ1、2による方法により形成したアンテナコイル11を備えるアンテナモジュール1を、それぞれ第1、第2の実施例とする。
上述した比較例が3種類、実施例が2種類の合計5種類のアンテナモジュールのアンテナコイルについて、下記の表2により特性を示す。
Figure 0005508724
まず、第1の比較例に係るアンテナモジュールは、上述した好適なQ値を実現することができない。これは、捲回される導線の線間隔に応じてアンテナコイルの特性が変化する点を考慮すると、ワイヤーケーブルをハーネス上に絡ませて導線の間隔を密にしても、所望とする特性を実現するように精度良くこの間隔を調整することができないからである。
また、第2の比較例と第3の比較例とを比較すると、磁性シートが設けられている第2の比較例に係るアンテナモジュールが、好適なQ値を実現できている。しかし、第2、第3の実施例に係るアンテナモジュールは、外形上の幅が2mm程度あり、上述したようにスペースが1[mm]に形成しなければ行けないという形状上の制約を満たすことができない。また、第2の比較例に係るアンテナモジュールは、磁性シートを付けていることによりコスト的には高くなる。
これらの比較例に対して、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールは、寸法上、外形上の幅を1[mm]以下にすることができる。また、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールは、特性的には平角線を重ねる構造のためインダクタンスが高くなり、また、適切に線間隔dを調整することにより抵抗値Rの値を低く抑えることができ、結果として磁性シートをつけないでも好適な通信特性が実現されている。
次に図7を参照して、リーダーライターとの間で誘導結合しているときの通信特性について説明する。ここで、横軸には、通信に用いられる磁界の周波数を示し、縦軸には、周波数に応じた最大通信可能距離を示している。なお、リーダーライターから発信される磁界の周波数は、上述したように13.56MHzであるが、誘導結合により通信が行われているときには、13.56MHzよりも高い周波数、例えば13.86MHzまでの磁界の成分まで用いて通信が行われる。
図7から明らかなように、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールは、第1の比較例に係るアンテナモジュールに比べて、計測対象となった全ての周波数帯域において特性上高い傾向がある。これは、上述したように、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールの方が、第1の比較例に係るアンテナモジュールに比べて、導体の間隔を精度良く調整して密に捲回することができるからである。
また、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールは、磁性シートが設けられている第2の比較例に係るアンテナモジュールと同様の通信特性が実現されている。よって、第1、第2の実施例に係るアンテナモジュールは、磁性シートを設けなくても良好な通信特性を得ることができ、磁性シートを用いたアンテナモジュールに比べてよりコストを抑えることができる。
以上のように第1、第2の実施例で示したように、本実施形態に係るアンテナモジュール1は、汎用な材料を用いて、例えば変形等に起因するアンテナコイルの電気的な特性の変化を抑えることができ、結果として、コストを抑えつつ特性上良好なアンテナ構造体を、様々な部材が集積される携帯型の通信用機器のスペースを効率よく利用して内蔵することができる。
1 アンテナモジュール、11、401 アンテナコイル、11a 接続端子、111 フラットケーブル、112 絶縁性接着剤、12 通信処理部、2 リーダーライター、2a アンテナ、2b 制御基板、100 無線通信システム、200 携帯電話機、201 制御基板、202 二次電池投入部、202a 側面、203 壁面、204 バッテリパック、300 フレキシブルフラットケーブル、301 平角線、302 絶縁体、400 ワイヤーケーブル

Claims (4)

  1. 通信用機器に内蔵され、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体において、
    上記通信用機器に内蔵される金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成されるアンテナ構造体。
  2. 上記絶縁性接着剤が、アクリル樹脂系接着剤であり、
    上記平角線の長辺が略0.3[mm]、短辺が略0.1[mm]であり、導線間隔が150〜250[μm]のフレキシブルフラットケーブルを単線化してなる上記一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記二次電池投入部の側面に、上記絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成され、発信周波数が13.56[MHz]の磁界を発信する上記発信器と誘導結合されて通信可能となる請求項1記載のアンテナ構造体。
  3. 通信用機器に内蔵され、磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体の製造方法において、
    上記通信用機器に内蔵される金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させ上記アンテナ構造体を形成するアンテナ構造体の製造方法。
  4. 磁界を発信する発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナ構造体を内蔵する通信用機器において、
    当該機器に内蔵される金属部材を備え、
    上記アンテナ構造体は、
    上記金属部材の側面に、一条の平角線が絶縁体で被覆されたケーブルを、上記平角線の厚さ方向が上記側面と直交し、かつ、上記平角線の長辺方向に平行な面が重ね合わされるように、絶縁性接着剤により接着させながら捲回させることにより形成される通信用機器。
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