JP5508718B2 - ナノ熱電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、適切な支持材料、これは場合によりに熱電材料を含む、の溶解物または溶液を電界紡糸することによりナノワイヤまたはナノチューブを製造するための方法と、ナノワイヤおよびナノチューブと、これらのナノワイヤおよびナノチューブの熱電加熱、発電、センサまたは温度制御への使用とに関する。
熱電エネルギー変換において高い効率を持つ新しい熱電的に活性な材料を見出すことには大きな意義がある。熱電材料の特性は、通常は無次元のパラメータZTで表されるいわゆる性能指数Zに要約される。最大効率を達成するためにこのパラメータZTを最大化する必要がある。
ZT = S2σT/λ
ここに、
S:ゼーベック係数、μV/K
σ:導電率、S/cm
T:Kで表した温度
λ:熱伝導率、W/(m K)
50年以上も前に冷却用途に特に好ましい材料としてBi2Te3が発見されて以降、達成された最大ZT値は約1で停滞している。ZTが2よりも大きくなれば、熱電システムはたとえば空調用などの従来技術と競争できるようになろう。熱電技術の応用部門と応用分野はパラメータZTに直接依存している。
ナノ構造材料では量子効果が起こり、これによって電子散乱とフォノン散乱との分離が可能になり、導電率を実質的に保持しながら熱伝導率の低減が可能となる。この領域においては、導電率が熱伝導率に直接比例するというヴィーデマン・フランツ則に基づく古典的な関係は限定的にしか適用されない。
λ/σ = aT
ここに
σ:導電率、S/cm
T:温度、K
λ:熱伝導率、W/(m K)
a:比例係数
理論的考察においてZT = 6までのZT値がたとえばビスマスの1次元構造、いわゆるナノワイヤについて論じられている。これらのワイヤの直径は約10 nmである。
この桁の大きさでの実験研究は本質的に非常に難しい。ナノワイヤを作る方法もあまり知られていない。
Physical Review Letters, Vol.88, No.21, 216801−1から216801−4ページにビスマスナノワイヤを製造する方法が開示されている。この目的のために融けたビスマスを高圧の下でAl2O3またはシリカゲルでできた適切なテンプレートの孔に導く。この方法により作ることができるビスマスワイヤの太さはこの方法の性質上40から50 nmより大きく限定される。さらにシリカゲルでできた対応する鋳型からの蒸着による直径7 nmのナノワイヤを製造する方法が開示されている。この方法においてもワイヤの長さが限定される。
Thermoelectric Material 2003, Research and Applications, 3から14ページに直径4
から200 nmのナノワイヤを製造する方法が開示されている。これらのワイヤは、Al2O3あるいはSiO2のような電気的に非伝導材料でできた鋳型にビスマス、アンチモンおよび亜鉛のような金属を堆積させることにより作られる。この堆積はその金属を真空チャンバで蒸発させ、その金属蒸気を鋳型の管状の溝に沈着させる方法により行われる。
Eur. J. Inorg. Chem., 2003, 3699から3702に多数のビスマスナノチューブが平行に配置されているアレイを製造する方法が開示されている。この目的のために、BiCl3の水溶液を亜鉛粉末で還元する。余剰の亜鉛粉末を除去したあとに黒い粉末が残るが、その中にビスマスのナノチューブが互いに平行に配置されている。
今日までに知られているナノワイヤを製造する方法の総括がAdv. Mater. 2003, 15, No.5, 353から389ページに記載されている。この開示された方法は金属を気相から適切な寸法形状の多孔性材料の鋳型へ堆積させること、適切な化合物の溶液あるいは溶解物を、もし場合によりには圧力の下に、前記鋳型に導くこと、あるいはナノワイヤあるいはナノチューブを作るためのナノ粒子の自己配列を含む。
Angew. Chem. 2004, 116, 1356から1367には、適切な形状のテンプレートをナノチューブを形成する材料の溶液で濡らすことによりナノチューブを製造する方法が開示されている。
記述されているこれらの方法は、ナノワイヤを配列するために形成用の母型を保存しなければならないという欠点を有する。したがって実験的に有利な長さの自由なナノワイヤを既知の方法により得ることができない。形成用の母型の存在は熱伝導率には逆効果である。達成可能な絶対長さは短く、例えば100 μmまでである。さらに気相から極度に狭い溝への材料の堆積は溝の詰まりを引き起こす可能性があり、そのために形成されたナノワイヤは連続的でない。母型中に埋め込まれた短いナノワイヤの実験あるいは応用目的のために接触することは困難である。したがって実際に接触したワイヤの数に依存する制御とこのようにして行われた試験結果には問題がある。
ナノメータ範囲の直径を持つ重合体ファイバは電界紡糸法により得ることができる。
Adv. mater. 2004, 16, No.14, 1151−1169ページに非常に多数の適切な材料、たとえばいろいろな重合および共重合体、Al2O3、CuO、NiO、TiO2−SiO2、V2O5、ZnO、Co3O4、Nb2O5、MoO3およびMgTiO3、の電界紡糸法によるナノファイバ製造方法が開示されている。この目的のために適切な材料の溶解物または溶液が細い荷電したノズル、たとえば注入器の先端、から反対極性に荷電したあるいは接地された板の方向に噴射される。電荷を帯びた溶解物あるいは溶液の静電的誘引力はこのビームを非常に大きく加速し、その結果直径がナノメータ範囲に細くなる。材料ビームが対極に当たるまでの間に、再び固化する程度にまで溶剤が蒸発あるいは溶解物が冷却する。このようにしてナノメータ範囲の直径を持つ、理論的には無限の糸を得ることができる。
DFE 101 16 232 A1には、キャビティの内径あるいは中空ファイバの内径が100 500 nmまでの、内部が被覆された中空ファイバを製造する方法が開示されている。この方法で製造されたファイバの長さは50 μmから数mmまたはcmである。ナノメータ範囲の直径を持つファイバは、分解性の無機あるいは有機材料、特に重合体、から選択した第一の材料の溶液または溶解物に、元素周期律表のIa、Ib、IIa、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb;Vb、VIb、VIIbおよびVIIIb族またはそのいずれかから選択した触媒として活性な第二の材料を混合した材料の電界紡糸法で得られる。このファイバは分解性でない第三の材料で被覆されている。第一の分解性材料を適当な方法で除去したあと、内部が第二の触媒として活性な材料で被覆された、第三の分解しない材料の中空のファイバが得られる。
本発明の目的は、少なくとも1種の熱電的に活性な材料を含み、充分な長さを有するナノワイヤおよびナノチューブを製造する方法を提供することであり、それによって上述の取扱および接触に関する欠点を避けることができる。本発明の目的はさらに少なくとも1種の熱電的に活性な材料を含むナノワイヤおよびナノチューブを充分な量を均一な品質で得ることができる、簡単で安価な方法を提供することである。
この目的は少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを処理することによりナノワイヤを製造する方法により達成され、この方法は以下を含む。
(A) 少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物と、少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含む溶解物または溶液を供給すること、
(B) 少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを得るために、工程(A)による溶解物または溶液を電界紡糸すること、
(C) 場合により、電気的に絶縁されたファイバを得るために、得られたファイバを非伝導体で被覆すること、
(D) 場合により、熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換すること、
(E) 場合により、支持材料を除去すること、工程(C)から(E)はどのような順序を行ってもよい。
この目的はまた少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを処理することによりナノチューブを製造する方法により達成され、この方法は以下を含む。
(F) 少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物を含む溶解物または溶液を供給すること、
(G) 少なくとも1種の支持材料のファイバを得るために工程(F)による溶解物または溶液を電界紡糸すること、
(H) 少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを得るために、工程(G)で得られたファイバを少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物により被覆すること、
(I) 場合により、電気的に絶縁されたファイバを得るために、得られたファイバを非伝導体で被覆すること、
(J) 場合により、熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換すること、
(K) 場合により、支持材料を除去すること、工程(I)から(K)はどのような順序で行ってもよい。
ナノワイヤを製造する方法およびナノチューブを製造する方法は共に少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバの処理を含む。
個々の工程(の詳細を以下に説明する。
工程(A):
本発明によるナノワイヤを製造する方法の工程(A)は、少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含む溶解物または溶液の供給を含む。
好ましい実施例において、支持材料は重合体またはゾル・ゲル方法により得られる材料である。特に好ましい実施例において、支持材料は重合体である。支持材料がゾル・ゲル方法により得られるとき、適切な前駆化合物の溶液を工程(A)で使用する。
本発明によりナノファイバの製造方法で使用できる適切な重合体は、少なくとも2つの異なる単量体から成り、電界紡糸法で紡糸できる、すべての知られている単独重合体および共重合体である。
好ましい重合体は、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリウレタン、天然高分子、ポリラクチド、ポリグリコシド、ポリαメチルスチレン、ポリメタクルレート、ポリアクリロニトリル、ラテックス、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドまたはそのいずれかから形成されるポリアルキレンオキシド、およびこれらの混合物から成る群から選択された重合体である。この重合体はさらに好ましくはポリラクチドまたはポリアミドである。
本発明に従って使用できる重合体は当業者に公知である方法で製造できるか、または市販されている。
上記の重合体の溶液が本発明による方法の工程(A)でナノファイバの製造に使用されるとき、この溶液はすべての溶剤または溶剤の混合物を含んでよい。これらは好ましくは常圧で160℃未満の温度で、さらに好ましくは110℃未満で蒸発し、また熱電的に活性な材料またはその前駆化合物は少なくとも部分的にその中に溶解できる。
一般に溶剤として塩素系溶剤たとえばジクロロメタンまたはクロロホルム、アセトン、エーテルたとえばジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、炭素原子が10個未満の炭化水素たとえばn−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、蟻酸、水、液体亜硫酸、液体アンモニアおよびこれらの混合物から成る群から選択した溶剤が使用される。使用される溶剤は好ましくはジクロロメタン、アセトン、蟻酸およびこれらの混合物から成る群から選択した溶剤である。
本発明の方法において支持材料はまたゾル・ゲル方法によっても得ることができる。この目的のために支持材料の適切な前駆化合物の溶液が工程(A)で使用される。
ゾル・ゲル方法において材料の作成、すなわち堆積、はいずれの場合にも液体ゾル状態から出発し、これをゾル・ゲル転換により固体ゲル状態に変換する。ゾルとは水または有機溶剤中に非常に細かく分布(分散)している大きさが1 nmから100 nmの範囲の固体粒子の分散を指す。ゾル・ゲル方法は一般的に有機金属重合体に基づくゾル系から出発する。液体ゾルからセラミック材料への移行はいずれの場合もゲル状態を経由して行われる。ゾル・ゲル転換の際に溶液中のナノ粒子の3次元的架橋結合があり、その結果ゲルは固体の特性を得る。このゲルは空気中での制御された処理によりセラミック材料に変換される。この処理は本発明の方法においてファイバの紡糸の際に実行される。適切なゾル・ゲル系がたとえば、“Das Solo−Gel−Verfahren(ゾル・ゲル方法), H.K.Schmidt, Chemie in unserer Zeit, 35, 2001, No. 3 176−184ページ”に記述されている。
本発明によるナノファイバ製造方法の工程(A)において、上記の支持材料が熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物と混合される。
好ましい実施例において、熱電的に活性な材料は、テルル、アンチモン、珪素、硼素、およびゲルマニウムから成る群から選択された少なくとも1種の元素を含む少なくとも1種の化合物であり、またその熱電的に活性な材料は酸化物、方砒コバルト鉱、クラスレートおよびビスマスから成る群から選択されるか、またはそのいずれかである。
適切な酸化物の例はNaCo2O4またはBi2−xPbxSr2Co2Oyのような層状格子を持つ酸化コバルトで、ここにx = 0から0.6、y = 8 +σである。“Chemistry, Physics and Material Science of Thermoelectric Materials Beyond Bismuth Tellurides”, Kluwer Academic/Plenum Publishers, New York 2003, 71 87ページより。加えて適切なものはCu Co OまたはBi Sr Co Oに基づくウイスカである。さらに酸化物に基づく熱電的に活性な材料としてとりわけ好ましく適切なのは次の一般式(I)の混合酸化物である。
SrTiOmSn (I)
ここに
0 ≦ n ≦ 0.2、
2 ≦ m ≦ 2.99、 特に2 ≦ m ≦ 2.5
である。
適切な酸化物はR.Funahashi et.al., Jpn, J. Appl. Phys. Vol 39 (2000)に開示されており、たとえばCa2Co2O5、NaCo2O4あるいはCa2Co4O9である。
適切なテルル化物の例はテルル化ビスマスおよびテルル化鉛に基づくテルル化物で、たとえばBi2Te3あるいはPbTeである。テルル化ビスマスまたはテルル化鉛に基づく熱電的に活性な材料はさらにドープしてもよい。ドーピングのための適切な元素は元素の周期律表の3族または5族から選択され、その量は当業者に公知である。上述の化合物のドーピング法は当業者に公知である。
適切なアンチモン化合物の例はZn4Sb3である。アンチモン化合物は好ましくは中程度の温度範囲、すなわち100から400℃の温度で使用される。
適切な珪化物の例はFeSi2とその変種である。その特別な安定性の故に珪化物は宇宙飛行部門の応用に好んで使用される。
適切な硼化物の例はB4CおよびCaB6またはSrB6とその変種である。この硼化物はまた適切な元素でドープしてもよい。ドーピングのための適切な元素は元素の周期律表の3族または5族から選択され、その量は当業者に公知である。上述の化合物のドーピング法は当業者に公知である。
硼化物の特徴は低密度である。したがって硼化物は好ましくは熱電的に活性な材料の低密度が重要な要素である用途で使用される。
適切なゲルマニウム化物の例は珪素/ゲルマニウム合金である。これらの合金は特に高温部門、すなわち500℃を越える温度での用途に適している。
適切な方砒コバルト鉱(skutterudites)の例はChemistry, Physics and Material Science of Thermoelectric Materials, Kluwer Academic/Plenum Publishers, New York , 121 146ページに開示されており、例えばCoSb3、Fe0.5Ni0.5Sb3である。
適切なクラスレートの例はChemistry, Physics and Material Science of Thermoelectric Materials, Kluwer Academic/Plenum Publishers, New York, 107 121ページにあり、例えばタイプI:X2E46たとえばSr8Ga16Ge30あるいはタイプII:X8Y16E136、例えばCs8Na16Si136、Cs8Na16Ge136である。
好ましい実施例において、熱電的に活性な材料はビスマス、Bi2Te3、PbTeおよびその混合物から成る群から選択される。
本発明により使用可能な熱電的に活性な材料は当業者に公知の方法により作成可能である。
本発明による方法の工程(A)において熱電的に活性な材料をそのまま、または適切な前駆化合物の形で溶解物または溶液に導入することが可能である。適切な前駆化合物は、化学的および物理的またはそのいずれかの方法により熱電的に活性な材料に変換できるすべての化合物、錯体または混合物である。
好ましい実施例において、熱電的に活性な材料の前駆化合物は熱電的に活性な材料の塩または錯体である。
工程(A)において、少なくとも1種の支持材料または支持材料の前駆化合物と共に少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を溶液中にあるいは溶解物として供給することができる。
少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物と少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物、好ましくは少なくとも1種の重合体、の溶液を作成するために、当業者に公知のすべての方法を使用することができる。少なくとも1種の支持材料の溶液は熱電的に活性な材料またはその前駆化合物の溶液と混合することができ、その場合前述の溶剤または溶剤混合物の群から選択した同じ溶剤または異なる溶剤を使用することができる。混合は超音波または熱の作用の下で攪拌することにより実行できる。適切な反応器は当業者に公知である。溶液中の少なくとも1種の重合体の濃度は一般的に少なくとも0.1重量%、好ましくは1から30重量%、さらに好ましくは2から20重量%である。熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物の質量と重合体の質量との比は一般的に10:1まで、好ましくは1:1から3:1である。
工程(A)で溶解物を使用する場合、溶解物は当業者に公知のすべての方法により作成できる。その1つの例は重合体または重合体混合物の融点またはガラス転移温度より上の温度に、少なくとも10℃、好ましくは少なくとも30℃、最も好ましくは50℃だけ融点よりも高い温度に加熱することである。好ましい実施例において、溶融は減圧下または保護ガス雰囲気中で、好ましくは窒素および希ガス、たとえばアルゴン、またはそのいずれかを含む雰囲気中で行われる。
本発明による方法の工程(A)で使用される支持材料が重合体であるとき、熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物はポリマー鎖に共有結合できる。共有結合した形を持つ熱電的に活性な材料またはその前駆化合物を有する重合体はその物質が既に共有結合している単量体の重合化により得ることができる。この方法の利点は、熱電的に活性な材料またはその前駆化合物が重合体中に、したがってファイバ中に、非常に均一に分布していることである。適切な方法はたとえばJ. Am. Soc. 1992, 114, 7295−7296, Chem. Mater. 1992, 4, 24−27およびChem. Mater. 1992, 4, 894−899に説明されている。
工程(B):
本発明によるナノワイヤ製造方法の工程(B)は、少なくとも1種の支持材料、好ましくは少なくとも1種の重合体と、少なくとも熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むファイバを得るために、工程(A)の溶解物または溶液の電界紡糸を含む。
電界紡糸方法は知識に詳しい専門家に知られており、たとえばAdv. Mater. 2004, 16, No. 14, 1151−1169ページに記述されている。この目的のために、本発明による方法の工程(A)で供給される溶液または溶解物は一般的に溶液または溶解物の細い噴流が出来るように電荷を帯びた細いノズルを通ってポンプで送られる。ノズルの代わりに当業者に公知のその他の構成を使うこともできる。紡糸装置は、ノズルに相対してノズルと逆極性に帯電した、または接地されたコレクタを含み、これによってノズルにより帯電した噴流はコレクタに誘引される。一般的に5 kVから100 kV、好ましくは10 kVから50 kVの電圧が印加される。ノズルとコレクタとの間の適切な距離は当業者に公知である。発生した電界が溶液または溶解物の噴流中に存在する粒子を加速し、この加速により噴流は非常に細くなり、直径がナノメータ領域になる。このコレクタは一般的に、溶剤の蒸発または融点以下の温度に冷却する結果として固化したナノワイヤを巻き上げるまたは適当な方法で集めることができるように設計されている。
重合体溶解物が工程(A)で使用されるとき、紡糸ノズルを離れる前のこの溶解物の温度は使用される単独重合体または共重合体の融点またはTGより少なくとも10℃、好ましくは少なくとも30℃、さらに好ましくは50℃高い。
電界紡糸は、少なくとも1種の支持体、好ましくは少なくとも1種の重合体と、少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むファイバを提供する。
場合により、電界紡糸のあと洗浄および清浄化工程(を行う。一般的に、得られたファイバの清浄化は不要である。
本発明による方法の工程(A)で供給され、また工程(B)で少なくとも1種の支持材料または支持材料の前駆化合物と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含む溶液または溶解物の電界紡糸は、少なくとも1種の支持材料、好ましくは重合体、と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むファイバを提供する。
工程(B)で得られるファイバの長さは原則として制限はない。連続方法のお陰でどのような長さのファイバでも得られる。
好ましい実施例において、製造されたナノファイバはドラムに巻かれる。ドラムが少なくとも全幅にわたってすくなくとも一回ナノファイバにより覆われたとき、紡糸作業を中断し、長さがドラムの円周に相当する多数のナノファイバの平行な配置を得るように、ナノファイバをファイバに対して直角にドラムに沿って切ることができる。
別の好ましい実施例において、ドラムの代わりに金属枠を使用することもでき、その上に製造したファイバを巻く。この実施例において、ファイバの平行な配置は自動的に発生する。このような方法はたとえばR. Dersch et al., J. Polym. Sci. Part A: Pol. Chem., Vol. 41, 545−553, 2003に開示されている。
工程(B)で得られる個々のファイバの太さは200 nmより細く、好ましくは50 nmより細く、さらに好ましくは20 nmより細い。
工程(C):
本発明によるナノワイヤを製造する方法の随意的な工程(C)は、電気的に絶縁されたファイバを得るために、工程(B)で得られたファイバを非伝導体で被覆することを含む。
少なくとも1種の支持材料、好ましくは重合体、と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むナノファイバを被覆するために、当業者に公知のすべての方法を使用することができる。
例には気相堆積、スパッタリング、回転塗布、浸漬被覆、噴霧またはプラズマ堆積を含む。工程(B)で得られたナノファイバを非伝導体溶液中に含浸しまたはそれを噴霧し、続いて溶剤をたとえば加熱により、場合によりは減圧下で、除去することにより非伝導体を適用するのが好ましい。適切な溶剤は、それに非伝導体が容易に溶けるが、工程(A)で供給された少なくとも1種の支持材料がほとんど溶けないすべての溶剤である。
本発明による方法の工程(C)において当業者に公知のすべての非伝導体を使用することができる。
好ましい実施例において、非伝導体は芳香族または脂肪族の単独重合体および共重合体およびその混合物から選択される。
使用する非伝導体が単独重合体または共重合体のとき、この材料はまた対応する単量体がファイバの有る場所で重合し、その場で形成される重合体または共重合体がファイバの上に堆積するようなやり方で、工程(B)によるナノファイバに適用できる。
重合体または共重合体のうち、ポリ(p−キシレン)、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリフェニール、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリオキサゾール、ポリスルフィド、ポリエステルアミド、ポリアリーレンビニレン、ポリラクチド、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、ポリスルホン、有機的改変セラミック(ormocer)、ポリアクリレート、シリコン、全芳香族コポリエステル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメタクリロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ネオプレン、Buna N、ポリブタジエン、ポリテトラフルオロエテン、変性または非変性セルロース、アルギン酸塩またはコラーゲン、これらの単独重合体または共重合体およびその混合物から成る群から選択されたものは特に好ましい。
説明した重合体は当業者に公知の方法により作成できるか、または市販されている。
非伝導体はさらに好ましくはポリ(p−キシリレン)またはポリテトラフルオロエテンである。
非伝導体は好ましくはファイバの上に気相堆積によりもたらされる。
本発明の文脈において、被覆するとは工程(B)において得られるファイバが非伝導体によって少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%程度まで被覆されることを意味する。
本発明による方法の随意的な工程(C)を実行しないとき、本発明による方法は外部を電気的に絶縁しないナノワイヤを提供する。
工程(D):
本発明による方法の随意的な工程(D)は熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換することを含む。
本発明による方法の工程(D)は少なくとも1種の重合体に混合された熱電的に活性な材料の前駆化合物が工程(A)で使用されているとき実行されなければならない。
前駆化合物は当業者に公知のすべての方法により熱電的に活性な形に変換することができる。
0酸化状態にある熱電的に活性な材料が錯体中にあるとき、当業者に公知の方法により自由な、錯体を形成しない熱電的に活性な材料に変換できる。1つの例はこれらの錯体の他の金属または金属カチオンとの反応であり、これは熱電的に活性な材料の対応する錯体よりも熱電的に活性な材料の錯体配位子を持つ、より安定な錯体を形成する。
使用する熱電的に活性な材料の前駆化合物が、熱電的に活性な材料がより高次の酸化状態にある塩または錯体であるとき、前駆化合物は還元により熱電的に活性な材料に変換できる。この還元は電気化学法または湿式化学法により実行することができる。適切な還元剤は水素化物、亜鉛のような卑金属および水素であり、熱電的に活性な材料の前駆化合物の気相の水素による還元は本発明による方法の好ましい実施例である。
本発明によるナノワイヤを製造するための方法の好ましい実施例において、工程(A)で使用される熱電的に活性な材料の前駆化合物はビスマスの塩であり、さらに好ましくは三塩化ビスマスである。これらのビスマスの化合物は水素を使った還元により熱電的に活性な材料ビスマスに変換できる。
この還元は一般的に当業者に公知の方法により実行され、また好ましくは純水素中で少なくとも250℃の温度で少なくとも20分間実行される。
工程(E):
随意的な工程(E)は工程(A)で使われる支持材料、好ましくは重合体、の除去を含む。
支持材料、好ましくは重合体、の除去のための適切な方法は当業者に公知である。例には熱的、化学的、放射線誘発的、生物的、光化学的方法、またプラズマ、超音波、加水分解あるいは溶剤による抽出の手段による方法を含む。溶剤の抽出または熱による分解が好ましい。材料に依存して分解条件は10−500℃で0.001 mbarから1 barである。除去は完全にまたは比率にして少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%行われる。
支持材料の除去は熱電的に活性な材料のみ、またはそれを上記の比率で含むナノワイヤを提供する。
本発明により工程(A)で付加された支持材料が除去されず、したがって少なくとも1種の熱電的に活性な材料に加えて少なくとも1種の支持材料、好ましくは1種の重合体を含むナノワイヤを得ることも可能である。
工程(C)、(D)および(E)は任意に行われる。すなわちどれも実行しない、また1つ、2つまたは3つの工程(を実行することも可能である。
さらに工程(C)、(D)および(E)の順序は随意である。つまりたとえば工程(B)のあとに工程(C)、(D)および(E)またはそのいずれかを実行することができる。
工程(C)、(D)および(E)の順序が異なる理由は、異なる支持材料および熱電的に活性な材料またはそのいずれかが記述したプロセスステップの異なる順序を引き起こすからである。たとえば、工程(E)における支持材料除去は工程(B)でファイバを非伝導体で被覆する(工程(C))前に実行するのが賢明であるかもしれない。さらに熱電的に活性な材料の前駆化合物の変換(工程(D))を支持材料の除去(E)のあとに行うこともできる。
好ましい実施例において、本発明によるナノワイヤを製造する方法の各工程は(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の順序で実行される。
本発明はまた、少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを処理することによりナノチューブを製造する方法にも関係し、この方法は以下を含む。
(F) 少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物を含む溶解物または溶液を供給する、
(G) 少なくとも1種の支持材料のファイバを得るために、工程(F)による溶解物または溶液を電界紡糸する、
(H) 少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを得るために、少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を持つ工程(G)で得たファイバを被覆する、
(I) 場合により、電気的に絶縁されたファイバを得るために、得られたファイバを非伝導体で被覆する、
(J) 場合により、熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換する、
(K) 場合により、支持材料を除去する。工程(I)から(K)はどのような順序でも行える。
本発明によるナノチューブを製造する方法の工程(F)から(K)の詳細を以下に説明する。
工程(F):
本発明によるナノチューブを製造するための方法の工程(F)は少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物を含む溶解物または溶液の供給を含む。
好ましい実施例において、支持材料は重合体またはゾル・ゲル方法により得られる物質である。特に好ましい実施例において、支持材料は重合体である。支持材料がゾル・ゲル方法により得られるとき、適切な前駆化合物の溶液が工程(F)で使用される。
本発明によるナノチューブを製造する方法の工程(F)において、本発明によるナノワイヤを製造する方法の工程(A)と同様の支持材料、好ましくは重合体、および溶液を使用することができる。単独重合体または共重合体を使用することが特に好ましい。最も好ましくは重合体がポリラクチドまたはポリアミドである。
少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物を含む溶液または溶解物は当業者に公知であるすべての方法により作成できる。
少なくとも1種の支持材料を含む溶液の作成および溶解物の作成のために、本発明によるナノワイヤを製造する方法の工程(A)に関して述べたと同じ事が適用できる。重合体を使用するとき、溶液中の少なくとも1種の重合体の濃度は一般的に少なくとも0.1重量%、好ましくは1から30重量%、さらに好ましくは2から20重量%である。
工程(G):
本発明によるナノチューブを製造するための方法の工程(G)は、少なくとも1種の支持材料を含むファイバを得るために、工程(F)による溶解物または溶液の電界紡糸を含む。
電界紡糸方法は知識に詳しい専門家に知られており、たとえばAdv. Mater. 2004, 16, No.14, 1151−1169ページ参照。
電界紡糸に関して、本発明によるナノワイヤを製造するための方法の工程(B)で述べたと同様のことが適用できるが、工程(G)においては少なくとも1種の支持材料を含むファイバを紡糸する点が異なっている。
場合により、工程(G)に続いて洗浄および清浄化工程(を行う。一般的に、得られたファイバの清浄化は不要である。
工程(G)で得られるファイバの長さは原則として制限はない。連続法によりどのような長さのファイバでも得られる。
好ましい実施例において、製造されたナノファイバはドラムに巻かれる。ドラムが少なくとも全幅にわたってすくなくとも一回ナノファイバにより覆われたとき、紡糸作業を中断し、長さがドラムの円周に相当する多数のナノファイバの平行な配置を得るように、ナノファイバをファイバに対して直角にドラムに沿って切ることができる。
別の好ましい実施例において、ドラムの代わりに金属枠を使用することもでき、その上に製造したファイバを巻く。この実施例において、ファイバの平行な配置は自動的に発生する。このような方法はたとえばR. Dersch et al., J. Polym. Sci. Part A: Pol. Chem., Vol. 41, 545−553, 2003に開示されている。
工程(G)で得られる個々のファイバの太さは200 nmより細く、好ましくは50 nmより細く、さらに好ましくは20 nmより細い。
工程(H):
本発明によるナノチューブを製造する方法の工程(H)は、少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むファイバを得るために、工程(G)で得られたファイバを少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物で被覆することを含む。
工程(G)で得られたファイバを少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物で被覆することは、当業者に公知であるすべての方法により行うことができる。
工程(G)で得られたファイバは、たとえば気相堆積、スパッタリング、回転塗布、浸漬被覆、噴霧またはプラズマ堆積により被覆することができる。気相堆積による被覆が好ましい。
適切な熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物に関して、本発明によるナノワイヤの製造方法の工程(A)について述べたのと同じ事が適用できる。
ナノチューブを製造する方法において、使用する熱電的に活性な材料はより好ましくはビスマスである。
本発明の文脈において、被覆するとは工程(H)において得られるファイバが少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物によって少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%程度まで被覆されることを意味する。
本発明によるナノチューブの製造方法の工程(H)は一般的に洗浄および清浄化の工程(を含むこともできる。好ましい実施例において、洗浄および清浄化工程(は実行されない。
工程(H)においてファイバに適用される少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物の層の厚さは一般的に1 nmから100 nm、好ましくは5 nmから30 nmである。
本発明によるナノチューブの製造方法の工程(H)において、少なくとも1種の支持材料を含み、少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物の層により被覆されたファイバが得られる。
工程(I):
本発明によるナノチューブを製造する方法の随意的な工程(I)は、電気的に絶縁されたファイバを得るために、得られたファイバを非伝導体で被覆することを含む。
非伝導体で被覆することに関して、本発明によるナノワイヤの製造方法の工程(C)について述べたと同様の事が適用できる。
工程(H)で得られる少なくとも1種の支持材料、好ましくは少なくとも1種の重合体、と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むナノファイバを被覆するために、その際に熱電的に活性な材料またはその前駆化合物が少なくとも1種の重合体を外層として持つナノファイバを被覆するが、当業者に公知であるすべての方法を使用することができる。
非伝導体は好ましくは気相堆積によりファイバに適用される。
使用する非伝導体はより好ましくはポリ(p−キシリレン)またはポリテトラフルオロエテンである。
随意的工程(I)を実行しないとき、本発明による方法は外部が電気的に絶縁されていないナノチューブを提供する。
工程(J):
本発明によるナノチューブを製造するための方法の随意的工程(J)は熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換することを含む。
熱電的に活性な材料の前駆化合物を熱電的に活性な材料に変換することに関して、本発明によるナノワイヤを製造するための方法の工程(D)について既に述べたのと同じ事が適用できる。
随意的工程(J)は、工程(G)によるファイバに、熱電的に活性な材料の前駆化合物が工程(H)において適用されるときにのみ実行されなければならない。工程(H)で熱電的に活性な材料がファイバに適用されるとき、工程(J)は実行しなくてよい。
工程(H)でファイバに熱電的に活性な材料の塩が適用されるとき、この実施例において工程(J)が実行される。
工程(K):
本発明によるナノチューブを製造するための方法の随意的な工程(K)は、支持材料、好ましくは重合体、の除去を含む。工程(K)が実行されないとき、本発明による方法は支持材料で満たされたナノチューブを提供する。
本発明によるナノチューブを製造するための方法の工程(K)における支持材料の除去に関して、本発明によるナノワイヤを製造するための方法の工程(E)について既に述べたのと同じ事が適用できる。
一般的に支持材料、好ましくは重合体、は工程(K)において少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも70%程度まで除去される。
好ましい実施例において、支持材料は溶剤抽出により除去される。一般的にこの目的のために工程(F)で使用した支持材料を容易に溶かすが、場合により、工程(I)で適用された非伝導体をほとんど溶かさないすべての溶剤および溶剤の混合物を使用することができる。
このナノチューブは200 nmより小さい、好ましくは50 nm未満、さらに好ましくは10 nm未満の直径と、20 nmより小さい、好ましくは10 nm未満の壁厚と、および少なくとも1 mm、好ましくは少なくとも10 mm、さらに好ましくは少なくとも100 mmの長さとを有する。連続法のお陰でナノチューブの長さに制限はない。
工程(I)、(J)および(K)はどのような順序で行ってもよい。好ましい実施例において、工程(I)、(J)および(K)は(I)、(J)、(K)の順序で実行される。
本発明はまた、少なくとも1種の熱電的活性材料を含み、200 nmより小さい、好ましくは50 nm未満、さらに好ましくは10 nm未満の直径と少なくとも1 mm、好ましくは少なくとも10 mm、さらに好ましくは少なくとも100 mmの長さとを有するナノワイヤに関する。
本発明はまた、少なくとも1種の熱電的活性材料を含み、200 nmより小さい、好ましくは50 nm未満、さらに好ましくは10 nm未満の直径と、20 nmより小さい、好ましくは10 nm未満の壁厚と、および少なくとも1 mm、好ましくは少なくとも10 mm、さらに好ましくは少なくとも100 mmの長さとを有するナノチューブに関する。
本発明はまた本発明によるナノワイヤまたはナノチューブの熱電加熱、発電、センサ、通信または温度制御への使用に関する。
センサの例にはCCDアレイ、ガスセンサ、半導体素子あるいはCPU上のセンサがある。
熱電加熱の例にはヒーター、補助ヒーター、空調ユニットがある。
本発明によるナノワイヤおよびナノチューブまたはそのいずれかを使った温度制御の利点は非常に正確な温度制御が可能ということである。さらにこのような温度制御システムは非常に速くまた正確に応答する。
発電に使用する例は石炭、鉱油、天然ガスまたは木材のような化石燃料の燃焼、触媒燃焼、廃熱または太陽による加熱である。この場合、本発明によるナノワイヤまたはナノチューブを上記の方法で加熱することにより、ナノワイヤまたはナノチューブにおける熱電的に活性な材料により電流が発生する。
実験または応用目的に対する本発明によるナノワイヤまたはナノチューブの解析は、当業者に公知のあらゆる処理および方法によって実行することができる。
実施例:
実施例1:
ナノチューブの製造:
ビスマスナノチューブのために使用したテンプレートは電界紡糸したPA66ファイバである。
ファイバ製造:
蟻酸(p.a. 98−100%)中の15% m/m PA66の溶液を紡糸する。紡糸は金属カニューレ(0.6mm径)の付いたPE注入器から直径155 mmで3500 rpmの速度で回転するアルミニウムのローラ上に行う。印加される電圧はローラ上の−2 kVに対して注入器カニューレに+22 kV(いずれも接地に対して)、カニューレとローラの間隔は約60 mm(電界強度 E = 400 kV/m)である。注入器の押出は溶液がカニューレ先端に連続的に供給されるように適切に調節する。
ファイバの製造をより良く行うためにアルミニウム箔またはPEフィルムをローラ上に貼り付け、その上にファイバを堆積させる。ファイバがフィルムから確実にうまく剥がれるように、複数のファイバの層を堆積させる必要がある。それには少なくとも15から30分間の紡糸時間が必要である。適用したフィルムまたは箔と形成したファイバとはローラに対して直角に切断される。このようにして得られたファイバの長さは約487 mmである。
ビスマス層の蒸着:
このファイバはフィルムから薄いシートに移され、約25 x 25 mm2の真鍮のホルダに固定される。蒸着は抵抗加熱蒸着装置で行われ、試料は溶けたビスマスビーズを含むモリブデンボートの約150 mm上に取り付けられる。真鍮のホルダは蒸着の間ファイバの方向に沿って軸の周りを約20 rpmで回転する。蒸着は水晶発振器による層の厚さ制御が行われる。均一な被覆を達成するために、蒸着は約1−2 nm/min という非常に低い速度で行われる。
実施例2:
紡糸にビスマス塩を組み込むことによるナノワイヤの製造:
ポリD,L−ラクチド/BiCl3ナノファイバの製造:
11% PDLLA / 16.5%BiCl3 (m/m) のアセトン溶液を紡糸する。紡糸は金属カニューレ(0.45mm径)の付いたPE注入器から回転するアルミニウムのローラ(155 mm径、3500 rpm)上に行う。印加される電圧はローラ上の−2 kVに対して注入器カニューレに+13 kV(いずれも接地に対して)、カニューレとローラの間隔は約60 mm(電界強度 E = 250 kV/m)である。注入器の押出は溶液がカニューレ先端に連続的に供給されるように適切に調節する。
ファイバの製造をより良く行うためにPEフィルムをローラ上に貼り付け、その上にファイバを堆積させる。ファイバがフィルムから確実にうまく剥がれるように、複数のファイバの層を堆積させる必要がある。それには少なくとも10から20分間の紡糸時間が必要である。適用したフィルムと形成したファイバとはローラに対して直角に切断される。このようにして得られたファイバの長さは約487 mmである。
ポリパラキシレン被覆:
被覆は“Speciality Coating Systems” SCSから市販されているユニット (Labcoaater(登録商標)1, Parylene Deposition Unit Model PDS 2010)を使ってGorhamによるCVDプロセスにより行う。使用した出発物質は[2,2]−パラシクロファンである。この単量体を175℃までの温度で蒸発させ、650℃で熱分解してキノジメタンを作る。それから最大55 mbarの圧力、30℃未満の温度で薄膜状にファイバ上に堆積/重合させる。被覆のためファイバはできるだけあらゆる側から自由にアクセスできるように金属枠に巻かれている。この処理において約250 nm厚の層を得るのに500 mgの単量体が必要であった。
ポリテトラフルオロエチレン被覆:
この被覆はスパッタリング技術を使って行う。スパッタリングチャンバは10−6 mbarまで排気し、それからプラズマを開始する(圧力は約10−3 mbarに上昇)。ポリテトラフルオロエチレンのターゲット(約50 mm径)をファイバ試料から約50−60 mm離して置く。ファイバは約25 x 25 mm2の真鍮のホルダに固定し、ファイバの方向に沿って軸の周りを15 rpmで回転させる。この堆積は約5 nm/minの速度で行う(水晶発振器で測定)。
金属ビスマスへの還元:
還元は制御ユニットにより温度の上昇下降が可能な管状炉の中で行う。このプログラムは3つの部分を提供する。すなわち、加熱(30分間以内に260℃まで)、熱処理(260℃で20分間)、冷却(約30分間で室温へ)である。冷却は炉の制御が規定するよりもゆっくりと進行し、周囲条件に依存する。還元を開始する前に試料は管状炉の中で排気され(約0.1 mbar)、それから水素でフラッシュされる。還元している間中、試料の上を緩やかな水素の流れが連続的に通過する(約5 ml/min)。
金属ビスマスへの還元とそれに続くPDLLAコアファイバの除去:
この目的のために5つの部分が提供される。すなわち加熱(30分間で260℃まで)、熱処理(260℃で20分間)、加熱(10分間で270℃まで)、熱処理(270℃で5時間)、冷却(30分間で室温まで)。冷却は炉の制御が規定するよりもゆっくりと進行し、周囲条件に依存する。
還元を開始する前に試料は管状炉の中で排気され(約0.1 mbar)、それから水素でフラッシュされる。還元している間中、試料の上を緩やかな水素の流れが連続的に通過する(約5 ml/min)。
270℃に加熱している間に、ガス供給/パージは保護ガス(アルゴン)に切り替えられ、それから炉はその後の熱処理の間に圧力が約0.5 mbar以下となるように排気される。
実施例3:
紡糸にBi粒子を組み込むことによるナノワイヤの製造:
Biナノ粒子の製造:
製造はアルゴン雰囲気で行う。
固定したシュレンク容器に最初25 mmolの脱気して無水テトラヒドロフランTHFで2度洗浄した水素化ナトリウムNaHを満たし、それから20 mlのTHFを加え、この混合物を65℃に加熱する。THF 5 ml中の10 mmolのtertブタノールを加え、懸濁液をしばらく攪拌する。勢いよく攪拌しながら、5 mmolの粉末状のBiCl3を加え(全部を一度に)、溶液を65℃に30分間保つ。加えるとすぐに溶液は黒色に変わる。続いて溶液を室温まで冷却し、20 mlの無水THFを加え、一晩攪拌してから、回転式蒸発器で濃縮する。電子顕微鏡下で見える約5 nmの大きさの粒子の黒い粉末が残る。
ポリD,L−ラクチド/Biナノファイバの製造:
4% PDLLA/4% Bi粒子(m/m)のジクロロメタン溶液を紡糸する。紡糸は金属カニューレ(0.45mm径)の付いたPE注入器から回転するアルミニウムのローラ(155 mm径、3500 rpm)上に行う。印加される電圧はローラ上の−2 kVに対して注入器カニューレに+13 kV(いずれも接地に対して)、カニューレとローラの間隔は約60 mm(電界強度 E = 250 kV/m)である。注入器の押出は溶液がカニューレ先端に連続的に供給されるように適切に調節する。
ファイバの製造をより良く行うためにPEフィルムをローラ上に貼り付け、その上にファイバを堆積させる。ファイバがフィルムから確実にうまく剥がれるように、複数のファイバの層を堆積させる必要がある。それには少なくとも10から20分間の紡糸時間が必要である。適用したフィルムと形成したファイバとはローラに対して直角に切断される。このようにして得られたファイバの長さは約487 mmである。
PDLLAコアファイバの除去:
この目的のために3つの部分が提供される。すなわち加熱(30分間で270℃まで)、熱処理(270℃で5時間)、冷却(30分間で室温まで)である。冷却は炉の制御が規定するよりもゆっくりと進行し、周囲条件に依存する。
管状炉はプログラムの開始前に、全プログラムの進行中の圧力が約 0.5 mbar以下となるように排気される。

Claims (5)

  1. 少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物を含むファイバの処理によりナノワイヤを製造する方法であって、
    (A)少なくとも1種の支持材料または支持材料の適切な前駆化合物と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含む溶解物または溶液を供給する工程と、
    (B)少なくとも1種の支持材料と少なくとも1種の熱電的に活性な材料または熱電的に活性な材料の前駆化合物とを含むファイバを得るために工程(A)による溶解物または溶液を電界紡糸する工程と、
    (D)場合により、熱電的に活性な材料の前駆化合物を活性な形に変換する工程と、
    (E)支持材料を除去する工程と、
    を、前記工程(D)及び(E)を任意順序として含み、
    熱電的に活性な材料がテルルおよび硼素から成る群から選択した少なくとも1種の元素を含む少なくとも1つの化合物を含み、または熱電的に活性な材料がアンチモン化物、珪化物、ゲルマニウム化物、方砒コバルト鉱、クラスレート、ビスマス、Na2Co2O4、Bi2-xPbxSr2Co2Oy (但しx = 0から0.6、y = 8+σ)、Cu-Co-OまたはBi-Sr-Co-Oを主成分とするウイスカ、一般式(I)
    SrTiOmSn (I)
    (但し、0 ≦ n ≦ 0.2、2 ≦ m ≦ 2.99)
    の混合酸化物、Ca2Co2O5、Ca2Co4O9およびこれらの混合物から成る群から選択されることを特徴とする方法。
  2. 支持材料が重合体またはゾル・ゲル方法により得られる材料である請求項1に記載の方法。
  3. 重合体がポリラクチドまたはポリアミドである請求項2に記載の方法。
  4. 熱電的に活性な材料の前駆化合物が熱電的に活性な材料の塩または錯体である請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 熱電的に活性な材料がビスマス、Bi2Te3、PbTeおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項1から4のいずれかに記載の方法。
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