JP5506345B2 - 荷電粒子線顕微鏡および当該荷電粒子顕微鏡の制御方法 - Google Patents

荷電粒子線顕微鏡および当該荷電粒子顕微鏡の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、グラフィカルユーザーインターフェース(以下GUIと略)を利用した簡単なボタン操作により観察条件の変更機能を有する荷電粒子線顕微鏡およびその制御方法に関する。
従来、荷電粒子線顕微鏡あるいは荷電粒子線顕微鏡を応用した各種装置のユーザは、研究機関における研究者や製造業における製造管理者あるいは分析担当者といった、いわゆる専門家に限られていた。ところが近年の技術進歩により、性能の割には非常に低価格の荷電粒子線顕微鏡が実現可能となり、それに伴い、小中学校などの教育現場や自動車修理工場といった、従来では全く想定できなかった場所への荷電粒子線顕微鏡の導入が進んでいる。このような場所での荷電粒子線顕微鏡のユーザは技術的な専門家ではないため、上述の低価格な荷電粒子線顕微鏡に対しては、性能よりはむしろ操作のしやすさが求められている。
一方で、例えば特許文献1に記載されるように、近年は荷電粒子線顕微鏡に対してもGUIの導入が進み、ほとんどの操作はモニタ上に表示されるGUI画面を通じて行うことが可能になっている。従って、現在の荷電粒子線顕微鏡は、一昔前の荷電粒子線顕微鏡に比べれば操作性はかなり向上しているといえる。
特開2006−190567号公報
従来の荷電粒子線顕微鏡で使用されているGUI画面は、技術専門家が使用することを前提に設計されている。従って、GUI上に表示される装置の動作設定画面は、従来、専門家が手作業で行っていた動作設定項目,動作調整項目あるいは設定順序をそのまま踏襲し、GUI画面に置き換えたものである。よって、GUI上に表示される設定項目,調整項目は非常に多く、しかも、ある設定項目で設定される制御パラメータと他の設定項目で設定される制御パラメータとは、互いに密接に関連しており、調整が非常に煩雑である。
たとえば、荷電粒子線顕微鏡は、一次荷電粒子線の照射条件を切り替えることにより、観察試料の表面形状をより反映した画像や観察試料内の組成をより反映した画像といった、観察条件の異なる画像を取得することが可能である。しかしながら、所望の観察条件に装置を調整するために、例えば電子源の加速電圧を変更すると、電子レンズや偏向器の調整など、他の荷電粒子光学系条件の変更作業が加速電圧の変更に伴い発生する。
更には、従来のGUI画面上に表示される動作設定項目あるいは動作調整項目は、荷電粒子線顕微鏡特有の専門用語で表示される。
従って、従来の荷電粒子線顕微鏡で使用されているGUI画面は、荷電粒子線顕微鏡に関する予備知識の無いユーザが気軽に操作できるとはとても言い難く、装置ユーザが操作に慣れるまでに非常に長い時間を要するという問題がある。
そこで本発明は、直感的で操作性に優れたユーザインターフェースを有し、テレビやコンパクト型デジタルカメラといった家電機器並みに操作の簡単な荷電粒子線顕微鏡を実現することを目的とする。
荷電粒子光学系の専門知識がなくても操作できるユーザインターフェースを実現するために、GUI上に表示されるボタン,アイコンなどのオブジェクトは、専門用語を廃し、全て装置ユーザの使用目的を直感的に示す日常語、例えば「視野探し」「画像確認」「フォーカス(の調整)」「観察倍率(の変更)」「観察条件(の変更)」などといった日常語とした。
また、ボタン,アイコンにより示されるユーザの使用目的を達成するために必要となる一連の処理をまとめて実行させる手段を設けた。
直感的で操作性に優れたユーザインターフェースが実現され、かつ荷電粒子顕微鏡に関する専門知識のない初心者であっても操作可能な荷電粒子顕微鏡が実現された。
本発明の1実施形態における荷電粒子線顕微鏡システムの全体構成図。 本発明の1実施形態1における荷電粒子鏡体の内部構成例を示す模式図。 本発明の1実施形態における荷電粒子線顕微鏡システムの操作画面の構成例。 観測条件モードと荷電粒子光学系の動作条件の関係を示す図。 観察条件ファイルの構成例を示す図。 本発明の1実施形態における荷電粒子線顕微鏡システムの全体動作フロー図。 アプリケーションプログラム,上位制御装置,制御回路間の連携動作を示す図。 コマンドテーブルの構成例を示す図。 本発明における荷電粒子線顕微鏡の調整画面の構成例を示す図。
(実施例1)
以下、図面を用いて実施例1について説明する。
図1には、本実施例の荷電粒子線顕微鏡の全体的なシステム構成について示す。図1に示した荷電粒子線顕微鏡システムは、実際に試料を観察する顕微鏡装置11と当該顕微鏡装置に対するユーザインターフェース機能を実現するパーソナルコンピュータ1(以下PCと略)により構成される。
荷電粒子顕微鏡装置11は、被観察試料に対して一次電子線を照射し二次荷電粒子を検出する機能を備えた荷電粒子光学鏡体14と上記被観察試料を格納する試料室15とにより構成される顕微鏡本体,顕微鏡本体に供給する制御電流ないし制御電圧値を制御する制御回路13,当該制御回路13を更に制御する上位制御装置12,上記PCに接続するための通信回線が接続される通信端子10などを含んで構成される。
上位装置12は、制御装置13を制御するためのプログラムが格納されるメモリと、プログラムを実行するプロセッサにより構成される。
制御回路13は、上位装置12から送信されるデジタルの制御信号を荷電粒子光学系の制御電流ないし制御電圧に置き換えるためのデジタル−アナログ変換器(DAC:Digital Analog Converter)と、DACを制御するための論理回路により構成される。回路の小型化,回路構成を柔軟に変更できるなどの利点があるため、制御回路13はFPGAにより構成される。
PC1は、顕微鏡本体で撮像された画像や顕微鏡本体の操作画面が表示されるGUI画面2、PC1上で制御される各種の情報が処理されるプロセッサ7、プロセッサ1901で実行されるソフトウェアが格納されるメモリ8、更にはプロセッサで今すぐには使用しないソフトウェア,データを格納する二次記憶装置6,上記顕微鏡装置11に接続するための通信回線が接続される通信端子9などを含んで構成される。メモリ8内には、後述する観察条件テーブルが格納され、GUIで入力された条件を制御回路13の制御条件に解釈する際にプロセッサ7により参照される。実際の製品形態では、PCとしては装置ユーザの準備する汎用のパーソナルコンピュータが使用され、観察条件テーブルやその他必要なソフトウェアを事後的にインストールすることにより、荷電粒子顕微鏡装置の制御機能が実現される。
図2には、荷電粒子光学鏡体14の内部構成に関する概略を示した。本実施例の荷電粒子線顕微鏡の荷電粒子光学鏡体14は、荷電粒子線を発生させる荷電粒子線源16,荷電粒子線源16で発生する荷電粒子を引き出すための陰極17,引き出された荷電粒子線を所定のエネルギーで加速して一次荷電粒子線19として試料29側に放出する陽極18,一次荷電粒子線19の光軸調整を実行するアライメントコイル20,ビーム電流量やビーム開き角を調整するための集束レンズ(第一コンデンサレンズ21および第二コンデンサレンズ22),一次荷電粒子線の走査を実行するスキャンコイル24,試料上でのビーム着地位置で一次荷電粒子線に含まれる非点収差成分を除去する非点収差補正コイル25,一次荷電粒子線を試料上に収束させる対物レンズ26,ビーム電流絞り27,一次荷電粒子線の照射により発生する散乱電子30を検出するBSE検出器28などを含んで構成される。
集束レンズが強励磁の場合、荷電粒子ビームが絞られるため、荷電粒子ビーム(荷電粒子線13)のプローブ径は小さくなり電流は少なくなる。このため観察試料29に入射する荷電粒子ビームのプローブ径が小さくなり、分解能が向上するため、観察試料の表面形状を反映した精細な観察像を得ることができる。
集束レンズが強励磁の状態で加速電圧を高くすると、観察試料29への入射角度が鋭角となるため、観察試料内部から試料組成情報を含む散乱電子23が発生する。このため、観察像は試料内部組成情報を含んだ画像となる。
逆に集束レンズが弱励磁の場合、荷電粒子ビームのプローブ径は大きくなり電流は増す。このため観察試料29に入射する荷電粒子ビームのプローブ径が大きくなるため、分解能が低下し、ぼやけた観察像になる。しかし、観察試料に入射する電流量が多いため多くの散乱電子23を発生することができる。また観察試料内に含まれる特定X線量も多く発生するため、観察像は分析用途に使用に向いた画像となる。
本実施例の荷電粒子線顕微鏡は、真空試料室の構造が簡単にできることから低価格なSEMに向いている低真空方式のSEMを採用している。低真空SEMとは、試料室の圧力を数十〜数百Paまで上げられるようにしたSEMのことであり、検出器としては、BSE検出器またはESD検出器(ガス増幅二次電子検出器)が使用される。
図3には、図1に示したGUI画面2に表示される操作画面の一例について示す。図3に示すGUI画面上には、「スタート/ストップ」「視野探し」「画像確認」「調整」、「静止画像」などのボタンが表示されている。「スタート/ストップ」ボタンは、荷電粒子光学鏡体の加速電圧をon,offするためのボタンである。また、実際には、「スタート/ストップ」ボタンの「スタート」[ストップ」の表示は、加速電圧がon/offの状態に応じて切り替わるようになっている。ユーザの視認性を考慮したためである。「視野探し」ボタンは、表示画像の視野を移動させる際に押されるボタンであり、このボタンが押された状態でGUI画面の上下左右に表示された視野移動ボタン34を押すと、矢印の方向に顕微鏡の視野が移動する。この視野移動は図示しない試料ステージの移動により実行される。「視野探し」ボタンが押された状態では早いビーム走査が実行され、表示される観察画像は荒くなるが視野の移動に追随できるため、観察画像を確認しながらステージを移動することができる。
「画像確認」ボタンを選択すると、遅いビーム走査が実行され、観察画像3には精細な画像が表示される。「調整」ボタンは、フォーカス調整や非点収差補正など、荷電粒子光学鏡体の調整を行いたい場合に押すボタンであり、「調整」ボタンを選択すると、ビーム走査領域の大きさが、「画像確認」を押された場合の走査領域よりも狭く設定され、かつ早い走査が実行される。「静止画像」ボタンを選択すると、ビーム走査が静止状態となり、GUI画面上には最後に走査された画像が表示される(最後に走査した1フレーム分のメモリ画像が表示され続ける)。
「観察倍率」ボタンは、観察画像の視野倍率を調整するためのボタンであり、+−の符号に応じて視野倍率が増減する。「観察倍率」ボタンの右側の「固定倍率」ボタンは、視野倍率を所定の既定値に自動設定するためのボタンであり、図3に示すGUI画面では1000倍,100倍と2つの値が準備されている。「明るさ」「コントラスト」の各ボタンは、表示画像の明るさとコントラストを、同様に+−の符号に応じて増減させるためのボタンである。「オート輝度」は「明るさ」「コントラスト」の調整を顕微鏡装置11の持つデフォルトの基準に応じて自動調整させるボタンである。「フォーカス」ボタンは試料に照射している一次荷電粒子線の合焦点位置を+−の符号に応じてオーバーフォーカス側・アンダーフォーカス側に移動させるためのボタンである。「リセット」ボタン45は、移動された視野を元の位置に戻すためのボタンである。
次に、以上説明した図1〜図3を用いて、観察条件の変更機能について説明する。図1に示すように、本実施例の荷電粒子顕微鏡システムの操作画面上には、観察条件ボタン4が表示される。詳細を図3に示した通り、観察条件ボタン4は、「表面」ボタン41,「通常」ボタン42,「高輝度」ボタン43の各ボタンにより構成される。装置ユーザは、荷電粒子線顕微鏡の画像観察中に、GUI画面2上に配置された「表面」、「通常」、「高輝度」の各観察条件ボタン4をクリックすることで、観察目的に合わせた観察条件モードに切り替えることができる。モード切り替えに伴う荷電粒子光学系の作動条件は、荷電粒子顕微鏡システムにより自動的に変更される。現在選択されている観察条件モードは、非選択の観察条件ボタンと区別するため、ボタン表示が点灯される。また、選択された観察条件ボタン4は、PCアプリケーションプログラムの終了時にPC上に記憶され、PCアプリケーションプログラムを再度起動する際に、従前の観察条件モードの選択状態が再現される。
本実施例の荷電粒子顕微鏡システムにおいては、「観察条件」とは、以下の通り、試料の特定情報を多く含む画像を取得するための画像取得条件を意味しビーム加速電圧,ビーム電流量およびビームプローブ径(試料上に到達する一次荷電粒子線のビームスポット径)を調整することにより、これらの観察条件を変えることができる。例えば、「表面」とは、観察試料の表面形状の情報を多く含む観察像のことであり、「通常」とは、観察試料の組成情報を多く含む観察像のことである。低加速電圧すなわち低エネルギーの電子ビームが観察試料29に入射した場合、観察試料の表面形付近から散乱電子23が発生し、観察像には試料の表面形状の情報が多く含まれることになる。逆に、高加速電圧すなわち高エネルギーの電子ビームが観察試料29に入射した場合、観察試料内部から散乱電子23が発生し、検出器28から得られる信号は観察試料の組成情報を多く含む観察像となる。「通常」モードの画像取得条件でビームプローブ径を大きくして得られる観察画像が「高輝度」であり、観察像が「通常」観察条件モードの像より明るくなるため、観察条件モードを「高輝度」と表現する。プローブ径が大きくなるため画像分解能は低下するが、照射電流量を大きく取れるため、EDX(エネルギー分散型X線分光)分析に適しており、X線分析機器が接続された場合には、「高輝度」ボタンは「分析」と変更して表示される。
以上説明した各観察条件と荷電粒子光学系の動作条件との対応関係を図4にまとめて示す。例えば、本実施例の場合には、「表面」観察条件モードでは加速電圧5kV、「通常」観察条件モードおよび「高輝度」観察条件モードでは加速電圧15kVを採用している。なお、図4に示す「低」「高」「大」「中」「小」といった関係は、「表面」「通常」「高輝度」各観測条件間の相対比較であり、加速電圧やビーム電流量の絶対値が大きいあるいは小さいことを意味するものではない。
各観察条件モードの選択により、加速電圧,ビーム電流量,プローブ径の各項目を調整する必要が生じるが、実際にはそれに付随して別の項目を調整する必要が生じる。従来の荷電粒子線顕微鏡のGUIは、上記各項目を個別に調整するように設計されていたため、操作性が非常に悪かったが、本実施例の荷電粒子線顕微鏡システムでは、各観察条件モードの選択に付随して発生する荷電粒子光学系の調整項目を「観察条件ファイル」としてひとまとまりにしてメモリ8あるいは二次記憶装置6内に格納している。
そこで、以下、加速電圧,ビーム電流量,プローブ径の調整に付随して発生する調整作業と観察条件ファイルについて説明する。
はじめに、上記「付随して発生する調整作業」について説明する。本実施例の場合、「表面」観察モードにおいては加速電圧が5kV、「通常」観察条件モードおよび「高輝度」観察条件モードでは加速電圧15kVに調整される。加速電圧は、陰極17と陽極18の電位差を変えることにより調整される。また通常は固定であるが、「高輝度」観察モードの場合、ビーム電流量も他の2条件よりも大きくする。
荷電粒子線源16の加速電圧を変更すると、集束レンズ面で荷電粒子線13のクロスオーバ点(ビームプローブの結像位置)が光軸に対する鉛直方向および水平方向の2方向の軸ズレが発生する。鉛直方向の軸ズレは集束レンズ21または22の調整により、水平方向の軸ズレはアライメントコイル20の調整により補正する必要があり、従って、加速電圧の変更により、集束レンズとアライメントコイル調整の必要が発生する。
また、ビーム電流量を大きくするために荷電粒子線源電流を大きくすると、クーロン効果によりプローブ径が大きくなる。所望のプローブ径の一次荷電粒子線を生成するためには、コンデンサレンズの調整による開き角の調整が必要となる。
さらに、観察条件を変更して加速電圧,ビーム電流量,プローブ径を変化させると異なった量の非点収差が現れる。従って、観察条件の変更に伴い、非点収差を補正するための非点収差補正コイル25の調整が必要となる。
以上のように、観察条件を変更すると、加速電圧と荷電粒子線源の調整だけではなく、コンデンサレンズ,アライメントコイル,非点収差補正コイルといった荷電粒子光学系の各構成要素の調整作業が発生する。従来の荷電粒子線顕微鏡のGUIは、これら各構成要素の調整を要素毎に個別に実行するように設計されていた。装置ユーザが専門家である場合には、観察対象に合わせて装置の最高性能が引き出せるように調整できる必要から、むしろ各構成要素を個別に調整できた方が良い。しかしながら、装置ユーザが専門家ではない場合、ユーザに操作の負担を感じさせないためには、関連する荷電粒子光学系の各構成要素の調整作業を目的とする観察条件毎にまとめてしまって、装置が自動実行するようにした方がよい。
このため、本実施例の荷電粒子線顕微鏡システムは、観察条件ファイルという概念を導入し、所定観察条件での画像取得を実行するために最低限必要な荷電粒子光学系の調整作業を観察条件ファイルに記述することとした。ある観察条件がGUI上の操作画面で指定されると、PC側は、指定された観察条件に合致する観察条件ファイルを読み出し、ファイルに記述された内容を図1に示す上位制御装置12が理解できる制御コマンドに変換して荷電粒子顕微鏡装置11側に送信する。これにより、GUI上の一度の操作で、相互に関連する調整作業を済ませることが可能となり、専門家でないユーザでも簡単に操作可能な荷電粒子顕微鏡システムが実現される。
図5には、本実施例の観察条件ファイルの構成例を示す。「表面」「通常」「高輝度」の各観察条件に合わせてテーブル1〜3の3つのテーブルが用意され、各テーブルには、それぞれの観察条件で最低限設定するべき荷電粒子光学系の調整項目である加速電圧,フィラメント電流(荷電粒子源電流),コンデンサレンズの作動条件,アライメントコイルへの供給電流値,非点収差補正コイルへの供給電流値の各値が記載されている。
観察条件の変更後に表示される観察像が、変更前の観察像に比べて輝度が著しく変化している場合がある。このような場合には、GUI画面の右側に表示された「オート輝度」ボタンを押すことにより、明るさおよびコントラストの自動調整(ABCC:Auto Brightness Contrast Control)が実行される。「オート輝度」ボタンの右側には明るさとコントラストをそれぞれマニュアル調整するための+−ボタンが付いているが、これは、明るさあるいはコントラストのいずれかを個別に変更して画質を調整したい場合があるためである。
ABCCは、具体的には、BSE検出器に接続されたアンプのゲインを調整することにより実行される。なお、本実施例では、明るさおよびコントラストの調整シーケンスは観察条件ファイルに含めていない。これは、ABCCで実行される調整は、観察条件変更後の観察像の明るさとコントラストを変更前の観察像の明るさとコントラストに近づけるような調整であり、従って、一度像を取得しないとプリアンプのゲイン調整量が定まらないためである。また、観察条件変更の前後で観察像の輝度がそれほど変化しない場合もありうるためである。
このため、変更前の観察条件により取得された二次荷電粒子信号の信号データは、次に観察条件が変更されるまでメモリ8内に格納され、観察条件変更後、ABCCが実行される際に呼び出され、観察条件変更後に取得された二次荷電粒子信号の輝度値(信号強度)と比較される。これにより、プリアンプのゲイン調整量が定まり、観察像の明るさとコントラストが適正に調整される。
なお、明るさおよびコントラストの自動調整シーケンスを観察条件ファイルに記述することももちろん可能であり、その場合には、ABCCの実行シーケンスを記述する新たなファイル(例えば、ABCC実行ファイルと呼ぶことにする)を観察条件ファイルに追加し、既存の「表面」「通常」「高輝度」の各観察条件テーブルの末尾に「ABCC実行ファイルを参照する」という条件を追加すればよい。
次に、図6〜図8を用いて、本実施例の荷電粒子線顕微鏡システムの動作について説明する。まず、図6には、本実施例の荷電粒子線顕微鏡システムの全体動作のフローチャートを示した。
PC1と荷電粒子顕微鏡装置11の電源を投入し、システムを立ち上げると、まず、観察条件ファイル5が二次記憶装置6からメモリ8に読み込まれ(S601)、観察条件テーブルが設定される(S602)。次に、PCのディスプレイ上にGUI画面が表示され(S603)、装置ユーザの観察条件の指定待ち状態になる。GUI上で観測条件が指定されると(S604)、指定された観測条件で画像の取得処理が実行され、GUI上の画像表示領域に観察画像が表示される(S605)。この後、荷電粒子線顕微鏡システムはアイドル状態である入力待ち状態(S606)と入力操作の有無の確認ステップ(S607)間をループしているが、画面上には観察画像は表示され続けている。
GUI画面上で何らかの操作が行われると、フローはS607の下流側に遷移し、荷電粒子光学系の動作状態の確認シーケンスが実行される(S608〜S613)。一連の確認シーケンスの最初には荷電粒子線源のエミッション状態と加速電圧がチェックされ(S608)、加速電圧が落ちている場合には、所定値まで加速電圧を復元させる処理(S609)が実行される。その後、スキャン条件の変更有無チェック(S610),観察倍率の変更有無チェック(S612)の各チェックが実行され、変更がある場合には、ステップ611またはステップ613で所定の変更処理が行われる。「スキャン条件の変更」とは、図3に示した「画像確認」「調整」、「静止画像」の各ボタン操作に対するスキャン条件の変更の意味である。
荷電粒子光学系の動作状態の確認シーケンスが完了すると、S607で入力された条件が観察条件を変更するものであるかどうかの判断ステップが実行され(S614)、観察条件を変更するものである場合には、GUIで入力された観察条件への変更制御が実行され(S615)、更に操作終了かどうかの判定ステップが実行される(S616)。S614での判断結果が、観察条件を変更するものでなかった場合には、直ぐにS616が実行される。
S616の判断結果、操作終了で無かった場合には、S605に戻って変更後の観察条件で画像が取得され、GUI上の観察画像表示領域に表示される。操作終了である場合には、現在時点の荷電粒子光学系の作動条件および指定されている観察条件のデータが二次記憶装置6に書き出され(S617)、システムがシャットダウンされる。このときGUI画面の表示も消える(S618)。二次記憶装置に書き出された上記の条件は、次回にシステムを起動させた際に参照され、前回終了時の観察条件モードが復元される。
次に、ステップ615で実行される観察条件の変更処理について図7,図8を用いて詳述する。
図7には、図6のステップ615で実行される観察条件変更処理の詳細を、PC1−上位制御装置12−制御回路13間のタイムチャートで示した。図7に示すとおり、観察条件変更処理は、基本的には、GUIで指定された観察条件に対応する観察条件ファイルをプロセッサ7が読み出して、ファイルに記載された荷電粒子光学系の調整条件を荷電粒子顕微鏡装置11に送信し、荷電粒子顕微鏡装置側の上位制御装置12が受信した調整条件を制御回路13に伝送してDA変換し、荷電粒子光学鏡体への制御電流あるいは制御電圧を生成し、荷電粒子光学鏡体に供給することにより実行される。
ところが、観察条件ファイルは人間が理解可能な形式で記述されているため、観察条件ファイルの内容は、上位制御装置12が理解可能な形式に変換される必要がある。本実施例の荷電粒子線顕微鏡システムは、この変換機能をPC側に持たせ、観察条件ファイルの内容を上位制御装置12の実行コマンドに変換し、変換されたコマンドを顕微鏡装置側に送信する構成を取っている。ここで、コマンドとは、PCにインストールされるソフトウェア(アプリケーションプログラム)と上位制御装置12間のデータ通信規則である。観察条件ファイルのコマンドへの変換機能(以下、コマンド変換と称する)は、先述の荷電粒子顕微鏡装置の制御用ソフトウェアをインストールすることにより実現される。原理的には、変換機能を顕微鏡装置側に持たせることも可能であるが、上位制御装置12あるいは制御回路13に汎用プロセッサ(CPUなど)を搭載することが必要となり、低コスト化の要請を考えると現実的ではないため、本実施例では、観察条件ファイルのコマンドへの変換機能をアプリケーションプログラムの形でPC側に持たせている。このアプリケーションプログラムは、CDROMやUSBメモリといった記録媒体に格納された形でユーザに配布あるいは市場に流通される。
図8(A)〜(C)には、コマンドの概念を説明する模式図をテーブルの形で示した。コマンドとは、概念的には、縦方向に調整項目(例えば加速電圧など、荷電粒子光学系のある構成要素の制御パラメータ)を並べ、横方向に対応する調整項目の設定値を配列したマトリックス(以下、コマンドテーブルと称する)で表現される。図8に示すコマンドテーブルでは、テーブルの1行目には、上から順に加速電圧,フィラメント電流,コンデンサレンズの設定電流,アライメントコイルの設定電流,非点収差補正コイルの設定電流の各調整項目が配列され、横方向には、各調整項目に対応する設定値が格納できる領域が5ビット分設けられた構造を有している。分かりやすさのため、図8では、1行目の設定項目欄に「加速電圧」や「フィラメント電流」といった単語を併記しているが、実際には、設定項目欄には各項目に対応する識別子のみが格納されており、単語が格納されているわけではない。コマンドテーブルのどの行の情報がどの設定項目に対応するかという規則は、PC側と上位制御装置12側で共有されており、従って、PC側から顕微鏡装置側にテーブルを送信すれば、観察条件ファイルの内容を送信することができる。
プロセッサ7上で動作するアプリケーションプログラムは、観察ファイルを読み出すと、観察ファイルに記載された設定項目に対応するテーブルの位置に、ファイルから読み出した設定項目の設定値を書き込む。例えば、観察条件ファイルから読み出した設定値が、コンデンサレンズに対しては8AB7Fという16進数の5ビット符号列で表される数値、他の設定項目に対しては0であったとすると、図8(A)に示すPC側のコマンドテーブルには、識別子=3、つまりコマンドテーブルの3行目に設定されているコンデンサレンズの設定値欄に“8AB7F”という数値が書き込まれ、他の設定値欄には数値“0”が書き込まれる。なお、数値データは2進または16進の符号列で表されるため、引数と呼ばれる場合もある。
コマンドテーブルの更新作業が終了すると、プロセッサ7は、通信端子9を介してコマンドテーブルを顕微鏡装置側に送信する。
上位制御装置12はアプリケーションプログラムから送信されて来たデータを、図8(B)(C)に示すコマンド受信テーブルに展開し、前回受信したコマンドテーブル(図8(B))と今回受信したコマンドテーブル(図8(C))の差を計算する。そして、前回受信したコマンドテーブルと今回受信したコマンドテーブルとで差異がある調整項目を抽出して、動作条件を変更すべき荷電粒子光学系の構成要素として採用する。
受信したコマンドテーブルの解釈が終了すると、上位制御装置12は動作条件を変更すべき構成要素に対応する処理関数を呼び出し、読み出した調整値をもとに制御回路13に対する制御信号を生成する。この処理を入出力制御(I/O制御)と呼ぶ。
図7に示すタイムチャートでは、アプリケーションプログラム(PC)側から送信されたコマンドテーブルが上位制御装置12で解釈された後、最初に加速電圧に対するI/O制御の要否が判断される。コマンドテーブルが図8に示す内容であった場合には、加速電圧の調整値は変更が無いので、加速電圧に対するI/O制御は実行されずにフィラメント電流に対するI/O制御の可否が判断される。加速電圧に対するI/O制御が必要である場合には、加速電圧に対する制御信号が生成され、制御回路13側に送信される。制御回路13側は、受信した制御信号から加速電圧の調整値を読み取り、DACにてアナログの制御電圧信号を生成し、荷電粒子光学鏡体内の陰極17または陽極18へ供給する。同時に、加速電圧が所定値に変更されたことを確認すると、上位制御装置12側に確認信号(Ack信号)を返す。
以下同じ要領で、フィラメント電流,コンデンサレンズ電流,アライメントコイル電流,非点収差補正コイルの各項目に対するI/O制御の要否判定が上位制御装置12により実行され、必要に応じて制御回路13に対して制御信号が送信される。各調整項目に関するI/O制御の実行順序は、基本的には、観察条件ファイル上での観察項目の記載順序に従って実行されるが、観察条件テーブルに、各調整項目の調整順序(I/O制御の実行順序)を示す情報を記載しても良い。
以上、本実施例の顕微鏡システムにより、初心者でも簡単に操作が可能な、非常に操作性の高い荷電粒子線顕微鏡が実現される。なお、以上の説明では、観察条件ファイルは、「表面」「通常」「高輝度」の3つに対応して準備されるものとしたが、観察条件ファイルの数を増やすあるいは減らすことにより、これ以外の観測条件を適宜設定可能であることは言うまでもない。また、低真空SEMだけではなく、通常の高真空SEMにも適用できることも言うまでもない。
(実施例2)
本実施例では、観察条件テーブルの修正機能を備えた荷電粒子線顕微鏡の構成例について説明する。以下の説明では、ハードウェアやソフトウェアの主要な部分については実施例1の荷電粒子顕微鏡システムと共通であるものとし、重複部分に関する説明は省略する。
観察条件テーブルに記載された設定値は、基本的には初期設定されたデフォルト値のまま変更せずに使用するが、荷電粒子光学鏡体の経時変化(劣化)や機差調整を行う際など、テーブルに記載された設定値を変えたい場合がある。そこで、本実施例では、観察条件テーブルの調整用のダイアログ画面を備え、テーブルの調整時にはGUI上にダイアログ画面を呼び出すことにより、テーブルの内容を調整可能とした。
図9には、図3のGUI上に表示される観察条件テーブルの変更ダイアログ画面の構成例を示す。図9の上側の図は、観察条件ファイル調整ダイアログ画面91が呼び出された状態のGUI画面を、下側には観察条件ファイル調整ダイアログ画面91の拡大図を示す。
本実施例では、図9に示すダイアログ画面は、GUI上からは直接呼び出せずに、一度パーソナルコンピュータ上で動作するOSのコマンドプロンプト画面に戻ってから、調整ダイアログ画面を呼び出すための特殊なコマンドを入力しないと呼び出せない構成としている。専門知識の無いユーザが観察条件テーブルを勝手に書き換えることを防止するためである。また、観察画像とダイアログ画面が同一GUI上に表示されるため、観察画像を見ながら設定値を調整することができる。
図9の下側の図に示す本実施例の観察条件ファイル調整ダイアログ画面91では、画面上に表示された設定値入力欄94に直接あるいはプルダウンキー95を使用して設定値を入力する。設定値入力欄の左側には、対応する設定項目の名称を示す設定項目表示欄93が表示される。設定値入力欄94に入力可能な数値は、上限値・下限値が設けられており、不適切な設定値は入力できないようになっている。これにより、装置限界を超える過剰な電圧値・電流値の設定を防止することができる。これらの上限値・下限値は、二次記憶装置6に格納されており、システム起動時に読み出されて、メモリ8内に格納され、図1に示すGUI合成部により参照される。また、調整を行う観察条件ファイルは、タブ92をクリックすることにより変更することができる。タブ92の名称は適宜変更することができ、変更するとGUI画面に表示される観察条件ボタン4の各ボタンの名称が連動して変更される。以上説明したGUI上の機能およびそれに付随する画面表示処理は、全て図3のGUI制御部により実行される。
基本的には観察条件ファイルの調整用ダイアログ画面としては、観察条件ファイルの記載項目に対応する設定値入力欄94があれば、基本的には機能するが、以下のような付加的な機能を備えていると便利である。
図9(B)に示す本実施例のダイアログ画面では、図5の観察条件ファイルの設定項目に準じた加速電圧,フィラメント電流,コンデンサレンズ電流,アライメントコイル電流,非点収差補正コイル電流の設定項目表示欄および設定値入力欄しか表示されていないが、Addボタン98操作により、上記以外の構成要素に対する設定項目表示欄および設定値入力欄を追加することも可能である。逆に、Deleteボタン99の操作により、使用しない設定項目表示欄および設定値入力欄を削除することも可能である。項目表示欄および設定値入力欄の削除操作は、Deleteボタン99をクリックした後に、設定項目表示欄あるいは設定値入力欄のいずれかを押し、Enterボタン101を押すことで実行される。
観察条件ファイル調整ダイアログ画面91で設定した各観察条件の各荷電粒子光学系条件の値は観察条件設定テーブルに書き込まれ、アプリケーションプログラムの参照データとしてメモリ8上に保持されるが、Writeボタン97をクリックすることにより二次記憶装置6へ記録される。Closeボタン100をクリックすると、観察条件ファイル調整ダイアログ画面91が閉じられ、元のGUI画面(図3に示す画面)に戻る。この際に、調整終了後のダイアログ画面での設定値と観察条件ファイルとが二次記憶装置に格納される。
本実施例のダイアログ画面は、メーカから派遣されるエンジニアが顕微鏡の経時変化(例えば電子源の交換など)の補正や機差補正の際に使用されることを想定している。このような場合に、過去の設定値を呼び出して参照できると便利である。そこで、WriteボタンあるいはCloseボタンのクリック時に二次記憶装置にダイアログ画面での設定値を格納する際に、変更後の設定値を保存した日時データも合わせて格納し、Readボタン96をクリックすると、過去に設定値のリストが日時データと対応させて一覧表示されるようにする。ユーザは、一覧表示されたリストの中から意図に適合する日時の設定値を選択し、Enterボタン101をクリックすることにより、過去の設定値が設定値入力欄94に表示される。
以上説明した付加機能およびそれに付随する画面表示処理も、全て図3のGUI制御部により実行される。
本実施例の観察条件ファイル調整ダイアログ画面により、観察条件ファイルの内容を書き換える機能を備えた荷電粒子顕微鏡システムが実現され、経時変化や機差調整などにも対応可能な荷電粒子顕微鏡システムが実現可能となる。
1 パーソナルコンピュータ
2 GUI画面
3 観察画像
4 観察条件ボタン
5 観察条件テーブル
6 二次記憶装置
7 プロセッサ
8 メモリ
9 荷電粒子光学鏡体
9,10 通信端子
11 顕微鏡装置
12 上位制御装置
13 制御回路
14 荷電粒子光学鏡体
15 試料室
16 荷電粒子線源
17 陰極
18 陽極
19 荷電粒子線
20 アライメントコイル
21 第一コンデンサレンズ
22 第二コンデンサレンズ
24 スキャンコイル
25 非点収差補正コイル
26 対物レンズ
27 ビーム電流絞り
28 BSE検出器
29 観察試料
30 散乱電子
33 リセットボタン
34 視野移動ボタン
41 表面ボタン
42 通常ボタン
43 高輝度ボタン
91 観察条件ファイル調整ダイアログ画面
92 タブ
93 設定項目表示欄
94 設定値入力欄
95 プルダウンキー
96 Readボタン
97 Writeボタン
98 Addボタン
99 Deleteボタン
100 Closeボタン
101 Enterボタン

Claims (7)

  1. 荷電粒子光学鏡体と当該荷電粒子光学鏡体を制御する制御装置とを備えた走査荷電粒子顕微鏡と、
    前記荷電粒子顕微鏡での観察画像が表示される観察画像表示領域を備えたグラフィカルユーザーインターフェースを表示する表示画面と、
    当該グラフィカルユーザーインターフェース上で指定された操作を実行するコンピュータとを備え、
    前記グラフィカルユーザーインターフェース上に、
    前記荷電粒子光学鏡体の加速電圧をon,offするためのスタート/ストップボタンと、
    前記表示画面上に表示される前記荷電粒子顕微鏡観察画像の視野を移動するための視野探しボタンと、
    前記視野探しボタンのクリック時よりも高精細な画像が表示される画像確認ボタンと、
    前記荷電粒子光学鏡体の調整を行う際にクリックされる調整ボタンと、
    前記荷電粒子光学鏡体での電子ビーム走査を静止状態にする静止ボタンと、
    表面ボタン,通常ボタンおよび高輝度ボタンの3つを含む観察条件ボタンが表示され、
    前記視野探しボタンのクリック時には、前記画像確認ボタンのクリック時よりも早いビーム走査が実施され、
    前記調整ボタンのクリック時には、前記画像確認ボタンのクリック時よりも早いビーム走査が実施され、かつビーム走査領域の大きさが画像確認ボタンのクリック時よりも狭く設定され、
    前記静止ボタンのクリック時には、前記ビーム走査が静止状態となり、前記観察画像表示領域には最後に走査された画像が表示され、
    前記表面ボタンのクリック時には、前記通常ボタンおよび前記高輝度ボタンのクリック時よりも前記加速電圧が低く設定され、かつビーム電流量が前記通常ボタンおよび前記高輝度ボタンのクリック時よりも小さく設定され、
    前記高輝度ボタンのクリック時には、前記通常ボタンおよび前記表面ボタンのクリック時よりも前記加速電圧が高く設定され、かつビーム電流量が前記通常ボタンおよび前記表面ボタンのクリック時より大きく設定されることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記観察画像表示領域に視野移動ボタンが表示され、当該視野移動ボタンをクリックすることにより、前記観察画面の視野が前記視野移動ボタンによって示される方向に移動することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記スタート/ストップの表示が、前記加速電圧がon/offの状態に応じて切り替わることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記グラフィカルユーザーインターフェース上に観察画像の視野倍率を調整するための観察倍率ボタンが表示されることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  5. 請求項2に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記グラフィカルユーザーインターフェース上に、前記視野移動ボタンの操作による観察画像の視野移動を元に戻すリセットボタンが表示されることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  6. 請求項1に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記通常ボタンのクリック時には、前記表面ボタンのクリック時よりも前記加速電圧が高く設定され、かつビーム電流量が前記表面ボタンのクリック時よりも大きく、かつ前記高輝度ボタンのクリック時よりも小さく設定されることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  7. 請求項1に記載の荷電粒子顕微鏡システムにおいて、
    前記走査荷電粒子顕微鏡にエネルギー分散型X線分光機器が接続された場合には、前記グラフィカルユーザーインターフェース上の高輝度ボタンが分析と変更して表示されることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
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