JP5503468B2 - 可変バルブタイミング動弁装置 - Google Patents
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したがって、カム軸の周囲に油圧駆動ピストンによる大掛かりなスライダ機構が構成されるので、部品点数も多く複雑で、可変バルブタイミング動弁装置が大型化し、コスト高となる。
前記スライダ機構(152)は、前記動弁カム軸(141)の中心軸孔(141h)に摺動自在に嵌挿されアクチュエータ(61)の動作を受けて摺動するスライドロッド(153)と、前記動弁カム軸(141)に軸方向に長尺に形成された長孔(141s)を貫通して前記スライドロッド(153)と前記可変カム部材(150)とを連結する連結部材(154)とを備え、前記動弁カム軸(141)の前記長孔(141s)の長尺端に前記連結部材(154)が当接することで、前記可変カム部材(150)の摺動が規制されるように構成され、前記動弁カム軸(141)は、冷間鍛造により、前記定常カム部位(142)と前記スプライン嵌合の部位(141c)が一体に形成されることを特徴とする可変バルブタイミング動弁装置である。
前記スライダ機構(152)は、前記動弁カム軸(141)の中心軸孔(141h)に摺動自在に嵌挿されアクチュエータ(61)の動作を受けて摺動するスライドロッド(153)と、前記動弁カム軸(141)に軸方向に長尺に形成された長孔(141s)を貫通して前記スライドロッド(153)と前記可変カム部材(150)とを連結する連結部材(154)とを備え、前記可変カム部材(150)は、前記動弁カム軸(141)の外周にスプライン嵌合すると同時にインロー嵌合し、前記動弁カム軸(141)は、冷間鍛造により、前記定常カム部位(142)と前記スプライン嵌合の部位(141c)が一体に形成されることを特徴とする可変バルブタイミング動弁装置である。
動弁カム軸(141)に対して可変カム部材(150)がスプライン嵌合により軸方向に摺動自在に取り付けられるので、動弁カム軸(141)に対する可変カム部材(150)の回転方向の相対位置精度は高く、連結部材(154)が貫通する動弁カム軸(141)の長孔(141s)の周方向幅(回転方向幅)の加工精度を下げることができ、加工性を良好にすることができる。
また、動弁カム軸(141)は定常カム部位(142)とスプライン部位(141c)が冷間鍛造により一体に形成されるので、動弁カム軸(141)の加工工数を削減しつつ、定常カム部位((142)のカム位相、リフト量、軸方向位置等の精度を向上させることができる。
動弁カム軸(141)に対して可変カム部材(150)がスプライン嵌合により軸方向に摺動自在に取り付けられるので、動弁カム軸(141)に対する可変カム部材(150)の回転方向の相対位置精度は高く、連結部材(154)が貫通する動弁カム軸(141)の長孔(141s)の周方向幅(回転方向幅)の加工精度を下げることができ、加工性を良好にすることができる。
また、動弁カム軸(141)は定常カム部位(142)とスプライン部位(141c)が冷間鍛造により一体に形成されるので、動弁カム軸(141)の加工工数を削減しつつ、定常カム部位(142)のカム位相、リフト量、軸方向位置等の精度を向上させることができる
可変カム部材(50,150)は定常カム部位(42,142)に間隙を存して近接するので、可変カム部材(50,150)が潤滑油の粘性により定常カム部位(42,142)に貼り付いて円滑な摺動変位が妨げられるのを防止することができる。
このEGR装置を特別専用のEGRバルブやEGRポート等を要せずに簡単な構造で構成することができる。
EGRのための可変カム部材(50,150)のカムのリフト量は小さいので、カム山に作用する力によるスプラインへの負荷は小さく、可変カム部材(50,150)を小型軽量化することができ、可変カム部材(50,150)の摺動をより良好にすることができる。
本実施の形態に係る内燃機関10は、同内燃機関10の後方に変速機を一体に備えて自動二輪車にクランク軸11を車幅方向である左右方向に指向させて横置きに搭載される。
なお、本実施の形態において、前後左右は、車両を基準としたときの前後左右に一致するものとする。
本自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘッドパイプ2hから後方へ左右一対のメインフレーム2m,2mが若干下向きに延出した後にさらに下方に屈曲して急傾斜部2ma,2maを形成して下端部に至っている。
またヘッドパイプ2hから斜め急角度に下方へ左右一対のダウンフレーム2d,2dが、側面視でメインフレーム2mの急傾斜部2maに略平行に延出している。
メインフレーム2m,2mの前部には燃料タンク6が架設され、燃料タンク6の後方にシート7がシートレール2s,2sに支持されて設けられている。
内燃機関10の若干前傾したシリンダの上部のヘッドカバー16の上方を燃料タンク6が覆う位置関係にある。
クランク室13Cの下方には底壁が幾らか下方に膨出してオイルを貯留するオイル溜め13Pが一体に形成される。
クランク室13C,ミッション室13M,オイル溜め13Pを形成するクランクケース13は、左右割り構造をしている。
クランクケース13の上に重ねられるシリンダブロック14,シリンダヘッド15およびヘッドカバー20は、クランクケース13から若干前傾した姿勢で上方に延出している(図2参照)。
一方、クランク軸11には駆動カムチェーンスプロケット35が嵌着されており、同駆動カムチェーンスプロケット35とその上方の前記被動カムチェーンスプロケット36との間にカムチェーン37が架渡され(図2参照)、クランク軸11の回転動力がカムチェーン37を介して動弁カム軸41の回転にクランク軸11の1/2の回転数で伝達され、クランク軸11に同期して吸気ロッカアーム44iと排気ロッカアーム44eを揺動して吸気バルブ33と排気バルブ34がそれぞれ所要のタイミングで開閉駆動する。
テンションスリッパ39は背後をテンショナリフタ39tにより押圧されている。
該動弁カム軸41は、中心軸孔41hを有する円筒状部材であり、軸方向中央に最大外径のスプライン形成部41cが6条のスプライン溝条41csを有して形成されており、スプライン形成部41cの右方に段部を経て縮径されたカム固定部41rが形成され、右端はさらに縮径されたジャーナル部41jを形成している。
一方、スプライン形成部41cの左方は、若干縮径した左側円筒部41lが形成されている。
一対の長孔41s,41sは動弁カム軸41の軸方向所定位置に所定長さで形成される。
なお、動弁カム軸41の左端にはキー溝41kが形成されている。
該動弁カム軸41は、冷間鍛造により精度良く成形される。
例えば、スプライン溝条41csは、冷間鍛造により形成され、後加工は不要とすることができる。
定常カム部材42は、排気カムロブ42eを左側に、吸気カムロブ42iを右側にして、動弁カム軸41のカム固定部41rに、右側からスプライン形成部41cに接するまで圧入されるので、排気カムロブ42eがスプライン形成部41cに隣接して一体化する。
図6を参照して、可変カム部材50は、内周面に動弁カム軸41のスプライン形成部41cの6条のスプライン溝条41csに嵌合する6条のスプライン突条50csが形成されており、外周面には可変カムロブ50eが右側部に形成されている。
可変カムロブ50eは、大部分の外周が排気カムロブ42eの基礎円と同径または若干小径の基礎円をなし、一部に僅かなリフト量の小さいカム山が突出している。
ピン孔50p,50pは可変カムロブ50eのカム山と約90度の位相角度を有する(図8参照)。
前記被動カムチェーンスプロケット36は、中央の円孔36cを動弁カム軸41のフランジ部材47より左側に露出した左端に嵌合し、対称位置に設けられた取付孔36h,36hをフランジ部材47のねじ孔47h,47hに合せてねじ48,48を貫通し螺合してフランジ部材47に固着する(図4参照)。
スライドロッド53は、中央大径部53cの両側がそれぞれ僅かに縮径しており、中央大径部に軸方向に直交してピン孔53pが穿孔されている(図7参照)。
連結ピン54は、可変カム部材50の外周溝50vの内径より短く、外周溝50vに嵌合される止め輪55により抜け止めされ、連結ピン54の両端が可変カム部材50のピン孔50p,50pに係合して可変カム部材50と一体に移動する。
動弁カム軸41が定常カム部材42を別体で備えているので、動弁カム軸41の可変カム部材50が摺動自在に嵌合されるスプライン形成部41cのスプライン溝41csを定常カム部材42が配置される直前まで加工形成することができ、可変カム部材(50)のスプライン嵌合による摺動を円滑にすることができる。
連結ピン54は両端を可変カム部材50の偶数条(6条)の厚肉のスプライン突条50csの対向するスプライン突条50csに係合し、可変カム部材50を径方向に大きくすることなく、連結ピン54と可変カム部材50の係合におけるスプライン突条50csでの係合代を大きくして係合を確実にすることができる。
したがって、可変カム部材50の軸方向端部に形成されたカム山がバルブに作用するときの反力を可変カム部材50に係合する連結ピン54が両端で略均等に受け、連結ピン54の一端の係合部に応力が偏り可変カム部材50の円滑な摺動を妨げるようなことを防止することができる。
なお、EGR用の可変カムロブ50eは、リフト量が小さくカム山が小さいので、カム山に作用する力によるスプラインへの負荷は小さく、可変カム部材50を小型軽量化することができ、可変カム部材50の摺動をより良好にすることができる。
こうして、可変カム部材50を軸方向に変位させるスライダ機構52が構成される。
このように、スプライン嵌合により動弁カム軸41に対する可変カム部材50の回転方向の相対位置精度は高いので、連結ピン54が貫通する動弁カム軸41の長孔41sの周方向幅(回転方向幅)の加工精度を下げることができ、加工性を良好にすることができる。
また、動弁カム軸41に対する可変カム部材50の軸方向位置は、連結ピン54が動弁カム軸41の長孔41sの左右長尺端で精度良く規制され、可変カム部材(50)の軸方向の位置精度を良好とすることができる。
なお、右側のベアリング46は、右軸受壁16Rの段部に当接して位置決めされ、左側のベアリング45は左軸受壁16Lにボルト58により固定される止め板59により左方を位置決めされて抜け落ちが防止されている(図4参照)。
この可変カムロブ50eによる排気バルブ34の開閉は、EGR(排気再循環)を実行するものである。
可変バルブタイミング駆動機構60は、アクチュエータとしての電磁ソレノイド61と同電磁ソレノイド61の駆動をスライダ機構52に伝達する揺動アーム65からなり、電磁ソレノイド61はヘッドカバー20の天井壁20uの上方に固定され、揺動アーム65はヘッドカバー20のカムチェーン室20cに揺動自在に枢支される。
突出ボス部22,22には、右側面から雌ねじが刻設されている。
電磁ソレノイド61の本体からは前後に取付フランジ部62f,62fが延出している。
この電磁ソレノイド61は、プランジャ61pを左側にして、中央突出部21に右側から取り付けられる。
そして、電磁ソレノイド61のプランジャ61pは、スライドロッド53をシリンダ14aの中心軸線であるシリンダ軸線方向に平行移動した位置にある。
図13の断面図を参照して、ガイド壁23,23は、中央空隙21cを挟んで相対面する前後側面21a,21aに沿って端面23a,23aを有して前後方向に延びて途中で斜め左方に屈曲して展開している。
そして、中央空隙21cを構成する前後側面21a,21aには所定位置に枢軸孔21b,21bが同軸に形成されている。
図4を参照して、動弁カム軸41の中心軸孔41h内を摺動するスライドロッド53は、ヘッドカバー20とシリンダヘッド15との合せ面S(弾性シール部材18の下面とする)と略同一面上にあり、揺動アーム65の下端はヘッドカバー20とシリンダヘッド15との合せ面Sより下方に若干突出している。
電磁ソレノイド61が消磁すると、コイルスプリング56の付勢力によりスライドロッド53が左方に摺動し、揺動アーム65を揺動してプランジャ61pが右方に押し込まれる。
すなわち、可変バルブタイミング駆動機構60,スライダ機構52,可変カム部材50によりEGR装置が構成されており、このEGR装置は特別専用のEGRバルブやEGRポート等を要せずに簡単な構造で構成することができる。
揺動アーム65は長尺方向がシリンダ軸線方向と略平行に(略上下方向に)指向して配設され、同揺動アーム65の支点Pが動弁カム軸41に固着された被動カムチェーンスプロケット36よりも上方に位置するので、レバー比rを大きく構成しながら揺動アーム65を動弁装置にコンパクトに組み込むことができる。
ヘッドカバー20が、揺動軸64を支持するとともに一対のガイド壁23,23を一体に形成するので、部品点数を削減した簡素な構造とすることができる。
なお、シリンダヘッド15の上面には、図10に示すように、ヘッドカバー20の取付けボス部20b,20bおよびノック穴20n,20nに対応する取付けボルト孔15b,15bおよびノック穴15n,15nが形成されている。
突条25の後端は周壁20sに達しており、オイル通路26は前端が天井壁20uの前半部中央辺りに至っており、突条25の所定4箇所にオイル通路26に連通する噴射孔27が下方に向けて穿設されている。
したがって、ヘッドカバー20はシリンダヘッド15に弾性シール部材18および弾性部材71を介して弾性支持される。
したがって、揺動アーム65の揺動をスライドロッド53にずれることなく安定して伝達することができ、電磁ソレノイド61の駆動による可変カム部材50の摺動変位を常に正確に行い、EGRの実行タイミングを精度良く実行することができる。
なお、ノック部材72は、オイル連結部のシールも兼ねている。
ヘッドカバー20に揺動アーム65を小組みした状態で、揺動アーム65の下端がヘッドカバー20より下方に突出しているので、シリンダヘッド15の上にヘッドカバー20を上方から被せるときに、揺動アーム65の下端がシリンダヘッド15側に設けられた動弁カム軸41から左方に突出したスライドロッド53に上から当接しないように、側方から揺動アーム65の下端の位置を確認しながら容易に組付けることができ、組付け性が良好である。
電磁ソレノイド61の取付円筒部62bが中央突出部21の円孔21hに嵌入されると、電磁ソレノイド61の消磁状態で後退したプランジャ61pが揺動アーム65の上端に当接して押し、揺動した揺動アーム65の下端は、コイルスプリング56により付勢されたスライドロッド53の左端に当接して若干押した図4に2点鎖線で示した状態となる。
すなわち、揺動アーム65は、下端がスライドロッド53を介してコイルスプリング56により付勢された状態にあり、自由に揺動しないようになっている。
このとき、図4に2点鎖線で示すように、スライドロッド53は左方に摺動して連結ピン54を介して可変カム部材50を左方に変位させて定常カム部材42から離れて排気ロッカアーム44eのローラ44erは排気カムロブ42eのみに接して、排気バルブ34は通常の排気バルブタイミングで開閉する。
この場合、可変カムロブ50eが定常カム部材42に当接すると、軸孔周縁部のみが定常カム部材42に接して接触面積が小さく、オイルの粘性による可変カム部材50の定常カム部材42への貼り付きが弱く、可変カム部材50が定常カム部材42から離れEGRを解除するときに、可変カム部材50の移動が遅れるような不具合は生じない。
このオイルは、揺動アーム65の揺動部分とガイド壁23,23との間隙にも浸入するので、揺動アーム65の揺動を滑らかにする。
本可変バルブタイミング動弁装置の動弁カム軸141は、前記実施の形態の動弁カム軸41と概ね同じく中心軸孔141hを有する円筒状部材であるが、定常カム部位142が一体に形成される点と可変カム部材150がスプライン嵌合すると同時にインロー嵌合するスプライン形成部141cとインロー外周部141iが形成されている点が異なる。
そして、動弁カム軸141は、定常カム部位142の右側に縮径されたジャーナル部141jが突出し、一方、スプライン形成部141cの左方は、若干縮径した左側円筒部141lが形成されている。
動弁カム軸141の定常カム部位142は、前記定常カム部材42と同じカム形状をしており、左側に排気カムロブ142e、右側に吸気カムロブ142iが形成されている。
長孔141sは幅広のスプライン溝条141csの幅より若干小さい幅広の周方向幅を有する。
なお、動弁カム軸41の左端にはキー溝141kが形成されている。
この動弁カム軸141は定常カム部位142を含め冷間鍛造により精度良く一体に形成される。
可変カム部材150の外周面には、右側部に可変カムロブ150eが形成されており、可変カムロブ150eはEGR用のカムロブで大部分が排気カムロブ142eの基礎円と同径または若干小径の基礎円をなし、一部に僅かなリフト量の小さいカム山が突出している。
所定の相対角度で4条のスプライン溝条141csに4条のスプライン突条150csがスプライン嵌合すると、可変カム部材150のピン孔150p,150pが動弁カム軸141の長孔141sに一致する。
ただし、ピン孔150pの内径より長孔141sの周方向幅は大きい。
スライドロッド53は、中央大径部153cの両側がそれぞれ僅かに縮径しており、中央大径部に軸方向に直交してピン孔153pが穿孔されている(図16参照)。
連結ピン154は、可変カム部材150の外周溝150vの内径より短く、外周溝150vに嵌合される止め輪155により抜け止めされ、連結ピン154の両端が可変カム部材150のピン孔150p,150pに係合して可変カム部材150と一体に移動する。
前記電磁ソレノイド61が駆動すると、揺動アーム65の揺動を介してスライドロッド53を摺動し、連結ピン154を介して可変カム部材150が右方に摺動変位して排気カムロブ142eに近接し、排気カムロブ142eによる排気バルブ34の通常の開閉タイミングとは別に、可変カムロブ150eによる排気バルブ34の開閉があり、EGR(排気再循環)が実行される。
60…可変バルブタイミング駆動機構、61…電磁ソレノイド、62b…取付円筒部、62f…取付フランジ部、63…ボルト、64…枢軸ボルト、65…揺動アーム、
141…動弁カム軸、141s…長孔、141i…インロー外周面部、141cs…スプライン溝条、142…定常カム部位、142i…吸気カムロブ、142e…排気カムロブ、
150…可変カム部材、150i…インロー内周面部、150cs…スプライン突条、152…スライダ機構、153…スライドロッド、154…連結ピン、156…コイルスプリング。
Claims (8)
- 内燃機関のクランク軸に連動して回転し吸排気の定常カム部位(142)により吸気バルブ(33)および排気バルブ(34)を開閉する動弁カム軸(141)と、
前記動弁カム軸(141)の外周にスプライン嵌合し軸方向に摺動変位してバルブタイミングを可変とする可変カム部材(150)と、
前記可変カム部材(150)を軸方向に摺動して変位させるスライダ機構(152)とを備えた可変バルブタイミング動弁装置において、
前記スライダ機構(152)は、
前記動弁カム軸(141)の中心軸孔(141h)に摺動自在に嵌挿されアクチュエータ(61)の動作を受けて摺動するスライドロッド(153)と、
前記動弁カム軸(141)に軸方向に長尺に形成された長孔(141s)を貫通して前記スライドロッド(153)と前記可変カム部材(150)とを連結する連結部材(154)とを備え、
前記動弁カム軸(141)の前記長孔(141s)の長尺端に前記連結部材(154)が当接することで、前記可変カム部材(150)の摺動が規制されるように構成され、
前記動弁カム軸(141)は、冷間鍛造により、前記定常カム部位(142)と前記スプライン嵌合の部位(141c)が一体に形成されることを特徴とする可変バルブタイミング動弁装置。 - 内燃機関のクランク軸に連動して回転し吸排気の定常カム部位(142)により吸気バルブ(33)および排気バルブ(34)を開閉する動弁カム軸(141)と、
前記動弁カム軸(141)の外周にスプライン嵌合し軸方向に摺動変位してバルブタイミングを可変とする可変カム部材(150)と、
前記可変カム部材(150)を軸方向に摺動して変位させるスライダ機構(152)とを備えた可変バルブタイミング動弁装置において、
前記スライダ機構(152)は、
前記動弁カム軸(141)の中心軸孔(141h)に摺動自在に嵌挿されアクチュエータ(61)の動作を受けて摺動するスライドロッド(153)と、
前記動弁カム軸(141)に軸方向に長尺に形成された長孔(141s)を貫通して前記スライドロッド(153)と前記可変カム部材(150)とを連結する連結部材(154)とを備え、
前記可変カム部材(150)は、前記動弁カム軸(141)の外周にスプライン嵌合すると同時にインロー嵌合し、
前記動弁カム軸(141)は、冷間鍛造により、前記定常カム部位(142)と前記スプライン嵌合の部位(141c)が一体に形成されることを特徴とする可変バルブタイミング動弁装置。 - 前記可変カム部材(50,150)が前記定常カム部位(42,142)と隣り合って配置され、
前記可変カム部材(50,150)が前記定常カム部位(42,142)から所定距離以上離れると前記可変カム部材(50,150)がバルブに作用せず、前記可変カム部材(50,150)が前記定常カム部位(42,142)に間隙を存して近接すると前記可変カム部材(50,150)がバルブに作用してバルブタイミングを変えるように構成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の可変バルブタイミング動弁装置。 - 前記定常カム部位(42,142)は排気カムロブ(42e,142e)を備え、
前記可変カム部材(50,150)が前記排気カムロブ(42e,142e)に近接すると前記可変カム部材(50,150)が排気バルブ(34)に作用して排気バルブタイミングを変えるように構成されることを特徴とする請求項3記載の可変バルブタイミング動弁装置。 - 前記連結部材(54,154)は、棒状をなし、前記スライドロッド(53,153)を垂直に貫通して、両端が前記動弁カム軸(41,141)の互いに対向して設けられた前記長孔(41s,141s)を貫通して前記可変カム部材(50,150)に係合することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載の可変バルブタイミング動弁装置。
- 前記動弁カム軸(41,141)の軸中心と前記可変カム部材(50,150)のカム山の頂点とを結ぶ直線に対して前記連結部材(54,154)が略90度の角度方向に指向して配設されることを特徴とする請求項5記載の可変バルブタイミング動弁装置。
- 前記動弁カム軸(41,141)と前記可変カム部材(50,150)は、偶数条のスプライン溝条(41cs,141cs)とスプライン突条(50cs,150cs)の嵌合によりスプライン嵌合され、
前記連結部材(54,154)は、前記可変カム部材(50,150)のスプライン突条(50cs,150cs)に係合することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項記載の可変バルブタイミング動弁装置。 - 前記連結部材(154)は、前記可変カム部材(150)のインロー内周面部(150i)に係合することを特徴とする請求項2記載の可変バルブタイミング動弁装置。
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