JP5503333B2 - レーザ加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばフレキシブルプリント基板などの薄板状のワークをレーザにより加工するレーザ加工機に係り、特に、レーザによる加工前にワークのしわを除去することができるレーザ加工機に関する。
従来、フレキシブルプリント基板は、ビルドアップ工法の採用により、高多層基板であっても厚さが薄いため、レーザ加工機により加工されるようになってきた。このようにレーザ加工機でワークを加工する場合、ワークを加工テーブルのワーク載置面に載置し、ワーク載置面に吸着することにより固定した状態で、レーザ加工を行う。但し、厚さが薄い薄板基板の場合、基板の剛性が低いため、吸着時にしわ(凹凸)ができてしまう場合がある。レーザ加工では、レーザの焦点深度が許容値を超えてしまうと正常な加工ができないため、このようなしわにより加工不良が生じる可能性がある。この許容値は、例えば、COレーザの場合には±30〜100μm、UVレーザの場合には±100〜200μm程度である。したがって、しわの高低差がこの許容値を上回ると正確な加工が行えなくなる。
このため、シート状ワークのしわを除去する構造が知られている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載された構造の場合、ワーク載置面の上方に押さえ部材を配置し、ワーク載置面を跨ぐようにシート状ワークを配置した状態で押さえ部材を下降させ、この押さえ部材によりシート状ワーク全面を1度に押さえ付けしわを除去してから、ワークをワーク載置面に吸着している。
特開2006−136897号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載された構造の場合、ワークをワーク載置面に吸着する前にしわを除去する構成であり、ロール状のシートをワーク載置面を跨ぐように保持してからしわの除去を行っている。一方、レーザ加工機により加工するワークは、ロール状のシートばかりでなく、所定の面積を有する薄板状のものも存在する。このような薄板状のワークはワーク載置面に吸着してからしわの除去を行う必要があるが、このような薄板状のワークのしわの除去は、特許文献1に記載された構造で行うことは適さない。
即ち、特許文献1に記載された構造の場合、押さえ部材によりワーク載置面に載置されたシート状ワークの全面を1度に押さえつけてしわを除去するため、ワークがワーク載置面に吸着固定された状態では、押さえ部材の押さえ面としわとの摩擦力により、しわが伸ばされる前に押さえ面に押さえつけられ、しわの部分で折れ曲がってしまい、歩留まりが低下する可能性がある。
また、特許文献1に記載された構造の場合、押さえ部材はワーク全面を押さえつけるだけの大きさが必要になるため、装置全体が大型化することが避けられない。なお、仮に、押さえ部材をワーク全面に対して小さくした場合、ワーク全面のしわを除去するために、押さえ部材を位置を変えて何度もワークに押し付ける必要がある。即ち、所定の領域に押さえ部材を押し付けた後、この押さえ部材を上昇させ、次の領域に移動し、再度、この領域に押し付けると言う工程を何度も繰り返す必要がある。この結果、レーザ加工機にワークを搬入し、加工してから搬出するまでに掛かる時間(タクトタイム)が長くなる。
本発明は、このような事情に鑑み、ワークの加工による歩留まりの低下を抑えられ、また、タクトタイムを短くでき、更には装置全体を小型化できるレーザ加工機を実現すべく発明したものである。
本発明は、加工テーブル(4)のワーク載置面(41)に載置された薄板状のワーク(W)をレーザ加工するレーザ加工装置において、
前記加工テーブル(4)に対向して配置され、前記加工テーブル(4)に対し前記ワーク載置面(41)と平行に相対移動自在で、移動方向と直角方向の回転軸(73)を中心として回転自在なローラ(72)を有し、
前記ローラ(72)を前記ワーク載置面(41)に載置されたワーク(W)の表面に当接させつつ、前記ローラ(72)と前記加工テーブル(4)とを相対移動させることで、前記ローラ(72)ワーク(W)の表面上を転動することにより、ワーク(W)のしわを除去することを特徴とするレーザ加工装置にある。
なお、しわを除去するとは、レーザ加工に使用するレーザの焦点深度の許容値よりも、しわの凹凸の高低差を小さくすることである。例えば、レーザ加工にCOレーザを使用する場合には、この高低差を±30μm未満とする。また、UVレーザを使用する場合には±100μm未満とする。
好ましくは、前記ローラ(72)を、前記ワーク載置面(41)への押し付け方向に往復動させる往復動手段(71、83)を有し、
前記往復動手段(71、83)は、前記ローラ(72)を前記ワーク載置面(41)に載置されたワーク(W)に所定の力で押付可能である。
より好ましくは、前記ローラ(72)の表面、前記ローラ(72)と前記加工テーブル(4)との相対移動時に、ワーク(W)の表面に付着した異物を吸着可能である
更に好ましくは、ワーク(W)を着脱自在で、且つ、前記ワーク載置面(41)上と前記ワーク載置面(41)から外れた位置との間を、前記ワーク載置面(41)と平行な方向に移動可能な移動手段(8)を有し、
前記ローラ(72)は、前記移動手段(8)に固定され、前記移動手段(8)がワーク(W)を前記ワーク載置面(41)に載置して、前記ワーク載置面(41)から外れた位置に移動する際に、前記ワーク載置面(41)に載置されたワーク(W)の表面に当接しつつ、ワーク(W)のしわを除去する。
なお、上記カッコ内の符号は図面と対照するためのものであるが、これにより請求項の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、ローラワークの表面上を転動することによりワークのしわを除去するため、ローラ表面としわとの摩擦力を低減でき、しわが伸ばされることなくしわの部分で折り曲げられてしまうことを抑えられ、ワークのしわを除去する際の歩留まりの低下を抑えられる。また、ローラを転動させることによりワークのしわを除去するため、ローラがワーク上を転動しつつ通過するだけでローラの表面積以上の面積のしわを除去することが可能で、タクトタイムを短くできる。特に、ローラの長さをワークの幅以上とすれば、ローラがワーク上を転動しつつ1度通過するだけでワーク全体のしわを除去でき、タクトタイムをより短くできる。更に、ローラは、少なくともワークの幅に対応した長さを有すれば良く、表面積をワーク全面に対応した大きさとする必要もない(即ち、外径を必要以上に大きくする必要がない)ため、装置全体を小型化できる。
請求項2に係る本発明によると、ローラをワーク載置面に対して往復動させる往復動手段を有するため、ローラとワーク載置面との位置関係を厳密に規制する必要がなく、製造誤差による製品精度のばらつきを抑えられる。即ち、往復動手段がなければ、ローラをワーク載置面に対しワークの厚さを考慮して適切に配置し、この状態で移動させる必要があるため、製造誤差により製品の精度にばらつきが生じる可能性がある。これに対して、往復動手段によりローラをワーク載置面に対して往復動自在とすれば、往復動手段によりローラをワーク載置面に適切に配置でき、製造誤差による製品制度のばらつきを抑えられる。また、往復動手段によりローラのワークに対する押付力を調整すれば、ワークの材質に応じた加工も可能となる。
請求項3に係る本発明によると、しわを除去すると共にワーク上の異物を除去できるため、効率が良い。また、ワーク上の異物を除去できれば、その後に行うレーザ加工により加工不良が生じることを防止できる。
請求項4に係る本発明によると、ワークを移動させる移動手段と共にローラを移動させることができるため、装置の簡略化を図れる。また、移動手段が、ワークをワーク載置面に載置してワーク載置面から退避する際にローラによりしわの除去を行え、効率が良く、タクトタイムの短縮を図れる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工装置を示す概略構成図。 第1の実施形態で、しわを除去する工程を説明するための要部拡大図。 本発明の第2の実施形態で、ワークの搬送及びしわを除去する工程を説明するための要部拡大図。 本発明の第3の実施形態で、ローラと静電吸着手段の構成部分の要部拡大図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。まず、本実施形態のレーザ加工装置1を、図1により簡単に説明する。レーザ加工装置1は、ベッド2上に、門型のコラム3と加工テーブル4とを配置してなる。このうちのコラム3には、レーザ発振器31と、複数のミラー32a、32bと、ガルバノスキャナ33と、fθレンズ34が設けられている。ミラー32b、ガルバノスキャナ33、fθレンズ34は、レーザ照射ヘッド35内に配置される。レーザ照射ヘッド35は、加工テーブル4の上面と対向して配置される。
レーザ発振器31より射出されたレーザ光Lは、ミラー32a、32bを介してレーザ照射ヘッド35内のガルバノスキャナ33に導かれる。そして、ガルバノスキャナ33でレーザ光Lを直交2軸方向(次述するX軸及びY軸方向)にスキャンし、fθレンズ34により集光することで、加工テーブル4上に載置された、フレキシブルプリント基板などの薄板状のワークWをスキャンしながら加工する。
また、加工テーブル4は、図1の左右方向(Y軸方向)に移動可能なYテーブル5上に配置され、Yテーブル5は、図1の表裏方向(X軸方向)に移動可能なXテーブル6上に配置されている。Xテーブル6は、ベッド2上にそれぞれX軸方向に配置された1対のガイドレール61上に載置され、不図示のサーボモータなどの駆動源及びボールねじなどの動力伝達手段によりガイドレール61に沿って移動可能である。また、Yテーブル5は、Xテーブル6上にそれぞれY軸方向に配置された1対のガイドレール51上に載置され、不図示のサーボモータなどの駆動源及びボールねじなどの動力伝達手段によりガイドレール51に沿って移動可能である。この構成により、加工テーブル4は、直交2軸方向であるX軸及びY軸方向にそれぞれ往復移動可能としている。そして、加工テーブル4とレーザ照射ヘッド35との相対移動を可能としている。
また、加工テーブル4内には中空部が設けられ、この中空部は不図示の真空ポンプなどの真空源に接続されている。また、加工テーブル4の表面でワークWを載置するワーク載置面41には、複数の孔が形成され、外部と中空部とを連通している。真空部により中空部が減圧されると、中空部が負圧になってワーク載置面41に載置したワークWを複数の孔を介して吸着、固定する。なお、ワーク載置面41とXY平面とは平行である。
また、コラム3のレーザ照射ヘッド35と隣接する位置には、ローラユニット7が固定されている。このローラユニット7は、コラム3から加工テーブル4に向かって突出するように配置された往復動手段である駆動シリンダ71と、駆動シリンダ71の先端に回転自在に支持されたローラ72とから構成される。
駆動シリンダ71は、油圧又は空気圧などにより駆動され、ワーク載置面41に対して遠近動自在に、図1の上下方向(Z軸方向)に駆動する。そして、駆動シリンダ71の先端部に、X軸方向に配置された回転軸73を支持し、この回転軸73に軸受などを介して例えばゴムなどの弾性材製のローラ72を、回転軸73を中心とした回転自在に支持している。このローラ72は、軸方向の長さがワークWのX軸方向の幅よりも大きい円筒面からなる外周面を有する。なお、往復動手段は、駆動シリンダ71以外に、例えば、サーボモータなどの駆動源により回転駆動されるボールねじ機構としても良い。
上述のローラユニット7は、駆動シリンダ71によりローラ72をZ軸方向に往復動させ、このローラ72を加工テーブル4に対して遠近動させる。そして、ローラ72を加工テーブル4のワーク載置面41に載置されたワークWに、所定の力で押し付け可能としている。この押し付け力は、ワークWの素材に応じて、例えばワークWの材質、厚さなどに応じて調整可能である。
上述のように構成されるレーザ加工装置1によるワークWの加工工程について説明する。まず、不図示の搬送装置によりワークWを加工テーブル4のワーク載置面41上に、長手方向がY軸方向と略平行となるように載置する。そして、加工テーブル4の中空部に接続された真空源を駆動して、ワークWをワーク載置面41に吸着、固定する。この状態で、ローラ72は、加工テーブル4上のワーク載置面41から外れた位置に存在する。また、ワークWには、図2(A)に示すような、しわが生じている。ワークWをワーク載置面41に固定したならば、X、Yテーブル6、5を駆動して、加工テーブル4上のワークWのY軸方向の一端部をローラ72と対向する位置に移動させる。
次いで、駆動シリンダ71を駆動してローラ72をワークWに向けて移動させ、このローラ72をY軸方向一端部に所定の力で押し付ける。このときのY軸方向の位置関係は、図1に示すようになる。また、X軸方向の位置関係は、ローラ72のX軸方向の長さの範囲内にワークWのX軸方向の幅が収まる位置とする。好ましくは、ローラ72とワークWとのX軸方向中央部同士がほぼ一致するようにする。
この状態から、加工テーブル4をY軸方向一端側(図1の左方、図1、2の矢印α方向)に移動させる。すると、ローラ72は、ワークWの表面に当接しつつ、この移動方向と直角方向であるX軸方向に配置された回転軸73を中心として図1、2の矢印β方向に回転し、ワークWを所定の力で押し付けながらワークWの表面上を転動する。この際、図2の(A)→(B)に示すように、ワークWのしわがローラ72の転動により伸ばされ、除去される。具体的には、レーザ加工に使用するレーザの焦点深度の許容値よりも、しわの凹凸の高低差を小さくする。そして、ローラ72がワークWのY軸方向他端部に到達、或は、この他端部を通過した時点で、加工テーブル4のY軸方向の移動を停止すると共に、駆動シリンダ71によりローラ72を加工テーブル4から離れる方向に移動させ、ローラ72による押し付け力を解除する。
ワークWのしわが除去されたならば、加工テーブル4をレーザ照射ヘッド35と対向する位置に移動させる。そして、ワークWの加工部の所定領域をレーザ照射ヘッド35に対して位置決めし、レーザ光によりワークWの所定領域を加工する。次いで、加工テーブル4をX、Y軸方向に移動させて、ワークWの次の領域を同様に加工する。レーザ加工終了後は、真空源を停止し、ワークWのワーク載置面41への吸着を解除する。その後、搬送装置により加工後のワークWを加工テーブル4から搬出する。
本実施形態によると、ローラ72をワークWの表面上を転動させることによりワークWのしわを除去するため、ローラ72表面としわとの摩擦力を低減でき、しわが伸ばされることなくしわの部分で折り曲げられてしまうことを抑えられ、ワークWのしわを除去する際の歩留まりの低下を抑えられる。また、ローラ72の長さをワークWの幅よりも大きくしているため、ローラ72がワークW上を転動しつつ1度通過するだけでワークW全体のしわを除去でき、タクトタイムを短くできる。更に、ローラ72の長さは、ワークWの幅に対応したものであり、表面積をワークW全面に対応した大きさとする必要もないため、装置全体を小型化できる。
また、ローラ72をワーク載置面41に対して往復動させる駆動シリンダ71を有するため、ローラ72とワーク載置面41との位置関係を厳密に規制する必要がなく、製造誤差による製品精度のばらつきを抑えられる。また、駆動シリンダ71によりローラ72のワークWに対する押付力を調整すれば、ワークWの材質に応じた加工も可能となる。
なお、本実施形態は、レーザ照射ヘッド35及びローラユニット7をコラム3に固定して、加工テーブル4を移動させているが、レーザ照射ヘッド35及びローラユニット7を移動可能とし、加工テーブル4を固定しても良い。この場合、ローラユニット7をレーザ照射ヘッド35に固定して、同一の駆動源によりローラユニット7を移動させることが好ましい。また、この場合に、加工テーブル4をX軸方向に移動可能とし、レーザ照射ヘッド35及びローラユニット7をY軸方向に移動可能としても良い。更に、レーザ照射ヘッド35を固定し、ローラユニット7をY軸方向に移動可能としても良い。この場合、加工テーブル4は、X、Y軸方向に移動可能とし、レーザ加工を行う場合には加工テーブル4を移動させ、ローラ72によりワークWのしわを除去する場合にはローラユニット7を移動させる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図3を用いて説明する。本実施形態は、ローラ72をワークWを搬送する搬送装置であるキャリア8に固定した以外は、上述の第1の実施形態と同様である。したがって、重複する説明及び図示は、省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
キャリア8は、ワークWを着脱自在で、且つ、加工テーブル4のワーク載置面41上とワーク載置面41から外れた位置との間を、ワーク載置面41と平行な方向に移動可能な移動手段である。このために、キャリア8は、基部81のワーク載置面41と対向する側に複数の吸着パッド82を設けている。この基部81は、不図示の駆動手段によりワーク載置面41と平行な方向に移動可能で、且つ、往復動手段83によりワーク載置面41に遠近動自在である。即ち、図1のY軸方向とZ軸方向とに往復動自在である。このような駆動手段及び往復動手段83としては、サーボモータなどの駆動源及びボールねじなどの動力伝達手段が挙げられる。なお、往復動手段83としては、油圧又は空気圧により駆動する駆動シリンダとすることもできる。
また、複数の吸着パッド82は、ワークWの表面全体にほぼ均等に配置されるように、X、Y軸方向にそれぞれ並べて配置される。また、それぞれの先端面は、ワーク載置面41とほぼ平行な仮想平面上に位置する。また、それぞれの先端面には複数の孔が存在し、不図示の真空源に接続される。そして、複数の吸着パッド82をワークWの表面に近接或は当接させた状態で、真空源を駆動することにより、先端面の孔を介してワークWを複数の吸着パッド82に吸着、支持可能としている。
また、基部81の吸着パッド82を配置した位置から外れた位置には、ローラ72を回転自在に支持している。本実施形態の場合、第1の実施形態と異なり、ローラ72は駆動シリンダに支持されておらず、基部81のワーク載置面41と対向する側に設けた腕部74の先端に、X軸方向と平行に配置された回転軸73を中心として回転自在にローラ72を支持している。本実施形態では、腕部74、ローラ72、及び、上述の基部81をZ軸方向に往復動させる往復動手段83とによりローラユニット70を構成している。したがって、基部81の往復動手段83がローラ72を往復動させる往復動手段にもなる。
但し、上述の第1の実施形態と同様に、ローラ72を駆動シリンダ71などの往復動手段により、基部81に対して往復動させることもできる。また、この構成で駆動シリンダ71を空気圧により駆動する場合には、複数の吸着パッド82に接続される真空源を駆動源とすることもできる。例えば、真空源と接続する経路の途中で、駆動シリンダ71と複数の吸着パッド82との分岐部(例えば基部81内)に切り換えバルブを設け、駆動シリンダ71と複数の吸着パッド82との何れかを真空源に接続可能とし、使用状況に応じて切り換えるようにする。
また、ローラ72は、Z軸方向に関し、複数の吸着パッド82の先端よりもワーク載置面41側に突出するように配置している。このため、ローラ72のY軸方向の位置は、複数の吸着パッド82全部をワーク載置面41上に位置させた状態で、加工テーブル4から外れるように、複数の吸着パッド82から離隔して配置している。なお、ローラ72を駆動シリンダ71などの往復動手段により基部81に対して往復動させる場合には、ローラ72によりしわを除去する際に、ローラ72を複数の吸着パッド82の先端よりも突出するようにしても良い。この場合、ローラ72は、複数の吸着パッド82全部をワーク載置面41上に位置させた状態で、吸着パッド82の先端よりもワーク載置面41と反対側に位置させれば、Y軸方向の位置が加工テーブル4上となるようにしても良い。
上述のように構成される本実施形態のワークWの加工工程について説明する。まず、ワーク載置面41から外れた位置(待機位置)に置かれたワークW上にキャリア8を移動させ、真空源を作動させることにより、複数の吸着パッド82にワークWを吸着、支持する。なお、このワークWが置かれた待機位置は、ワーク載置面41のY軸方向他端側(図1の右側に相当)に外れた位置とする。次いで、キャリア8をこの待機位置からY軸方向一端側(図1の左側に相当)にワーク載置面41と平行に移動させる。この際、ローラ72が加工テーブル4と干渉しないように、図3(A)の鎖線で示すように、キャリア8を加工テーブル4に対して十分離れた上昇位置で移動させる。そして、キャリア8をワーク載置面41上に位置させる(搬入工程)。次いで、図3(A)の実線で示すように、このキャリア8をワーク載置面41に向けて下降させ、ワークWをワーク載置面41上に載置してから、真空源を停止し、複数の吸着パッド82による吸着を解除する(載置工程)。
次に、加工テーブル4に接続された真空源を作動させ、ワークWをワーク載置面41に吸着、固定する。また、キャリア8(ローラユニット70が往復動手段を有する場合にはローラ72)を上昇させてから、Y軸方向他端側に移動させ、或は、X、Yテーブル6、5(図1参照)を駆動して、加工テーブル4上のワークWのY軸方向の一端部をローラ72と対向する位置に移動させる。そして、ローラ72をワークWに向けて移動させ、このローラ72をY軸方向一端部に所定の力で押し付ける。この状態から、加工テーブル4の移動を停止させつつ、キャリア8を、図3(B)の矢印γで示すように、Y軸方向他端側に移動させる。すると、ローラ72は、ワークWの表面に当接しつつ、この移動方向と直角方向であるX軸方向に配置された回転軸73を中心として図3(B)の矢印β方向に回転し、ワークWを所定の力で押し付けながらワークWの表面上を転動する。この際、図3の(A)→(B)に示すように、ワークWのしわがローラ72の転動により伸ばされ、除去される。キャリア8は、ワークWのしわを除去した後も、そのままY軸方向に移動し、上述の待機位置に戻る。
即ち、キャリア8に固定されたローラ72は、キャリア8がワークWをワーク載置面41に載置して、ワーク載置面41から外れた待機位置に移動する(戻る)際に、ワーク載置面41に載置されたワークWの表面に当接しつつ、ワークWのしわを除去する。言い換えれば、本実施形態の場合、キャリア8の待機位置への戻り工程とワークWのしわを除去する平坦化工程とを同時に行っている。
ワークWのしわが除去されたならば、ワークWにレーザ加工を行い、レーザ加工終了後に、真空源を停止し、ワークWのワーク載置面41への吸着を解除する。その後、キャリア8を再びワーク載置面41上に移動させ、更に下降させることにより、複数の吸着パッド82を加工後のワークWの表面に当接させる。そして、複数の吸着パッド82に接続された真空源を作動させて、複数の吸着パッド82にワークWを吸着、支持した状態で、キャリア8を上昇させ、ワークWを加工テーブル4から搬出する。
上述のように構成される本実施形態によると、ワークWを搬送するキャリア8と共にローラ72を移動させることができるため、装置の簡略化を図れる。即ち、ローラ72を移動させるための駆動手段を別途設ける必要がなくなる。また、キャリア8が、ワークWをワーク載置面41に載置してワーク載置面41から退避する際にローラ72によりしわの除去を行え、効率が良く、タクトタイムの短縮を図れる。
なお、本実施形態の場合、加工後のワークWをキャリア8に吸着して搬送するようにしているが、この吸着の際にワークWに再度しわが生じることはない。即ち、しわが除去される前のワークWには、ゆがみが存在し、ワーク載置面41に吸着される際に、このゆがみによりしわが生じる。一方、ローラ72によるしわの除去の際には、ゆがみも矯正されるため、キャリア8により加工後のワークWを吸着してもしわが生じることはない。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図4を用いて説明する。なお、本実施形態は、ローラ72の表面を、ワークW(図1ないし図3参照)に付着した異物を吸着可能とした以外は、前述の第1の実施形態又は上述の第2の実施形態と同様である。したがって、重複する説明及び図示は、省略又は簡略にし、以下、第1、第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態の場合、ローラ72の表面に異物を吸着可能とするために、ローラ72の回転軸73に電源9を接続している。即ち、ローラ72は、アルミニウム合金などの導電性の金属製の回転軸73の周囲にウレタンゴムなどの弾性層75を配置してなる。そして、回転軸73に電源9を接続している。電源9により回転軸73に電圧を印加すると、ローラ72の表面が帯電する。したがって、この状態で、ローラ72をワークWの表面を転動させれば、静電気によりローラ72の表面に、ワークW上の粉塵などの異物を吸着できる。即ち、ローラ72の表面を静電的に帯電させ、ローラ72と加工テーブル4(図1ないし図3参照)との相対移動時に、ワークWの表面に付着した異物を静電的に吸着可能としている。一方、電源9による電圧印加を止めるか、異物吸着時とは逆極性の電圧を印加することにより、ローラ72の表面に吸着した異物を容易に脱離することができる。
本実施形態によると、しわを除去すると共にワークW上の異物を除去できるため、効率が良い。また、ワークWの表面に異物が存在した状態でレーザ加工を行うと、この異物の存在により加工不良が生じる可能性があるが、ワークW上の異物を除去できれば、その後に行うレーザ加工により加工不良が生じることを防止できる。また、ローラ72に吸着した異物を容易に脱離できるため、再度、ローラ72によりワークWのしわを除去する際に、異物によりワークWの表面を傷つけることもない。
なお、本実施形態の場合、ローラ72の表面を帯電させて、異物を静電的に吸着させる構成について説明したが、それ以外の構成で、異物をローラ72の表面に吸着させても良い。例えば、ローラ72の表面を弱い粘着性の材料により覆うようにしても良い。この粘着性は、ローラ72により異物を吸着でき、且つ、吸着した異物を除去し易い程度とすることが好ましい。
1 レーザ加工装置
2 ベッド
3 コラム
35 レーザ照射ヘッド
4 加工テーブル
41 ワーク載置面
5 Yテーブル
6 Xテーブル
7、70 ローラユニット
71 駆動シリンダ(往復動手段)
72 ローラ
73 回転軸
8 キャリア(移動手段)
81 基部
82 吸着パッド
83 往復動手段
9 電源
W ワーク

Claims (4)

  1. 加工テーブルのワーク載置面に載置された薄板状のワークをレーザ加工するレーザ加工装置において、
    前記加工テーブルに対向して配置され、前記加工テーブルに対し前記ワーク載置面と平行に相対移動自在で、移動方向と直角方向の回転軸を中心として回転自在なローラを有し、
    前記ローラを前記ワーク載置面に載置されたワークの表面に当接させつつ、前記ローラと前記加工テーブルとを相対移動させることで、前記ローラワークの表面上を転動することにより、ワークのしわを除去することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記ローラを、前記ワーク載置面への押し付け方向に往復動させる往復動手段を有し、
    前記往復動手段は、前記ローラを前記ワーク載置面に載置されたワークに所定の力で押付可能であることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記ローラの表面、前記ローラと前記加工テーブルとの相対移動時に、ワークの表面に付着した異物を吸着可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. ワークを着脱自在で、且つ、前記ワーク載置面上と前記ワーク載置面から外れた位置との間を、前記ワーク載置面と平行な方向に移動可能な移動手段を有し、
    前記ローラは、前記移動手段に固定され、前記移動手段がワークを前記ワーク載置面に載置して、前記ワーク載置面から外れた位置に移動する際に、前記ワーク載置面に載置されたワークの表面に当接しつつ、ワークのしわを除去することを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載のレーザ加工装置。
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