JP5501334B2 - コーティング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コーティング方法に関し、より詳しくは、火炎処理して基材表面を改質し、この改質した基材表面に適合するコーティング組成物を塗布するコーティング方法に関する。
コーティング剤を基材表面に塗布する上において、コーティング処理する基材の表面を火炎処理して基材表面を改質処理することは知られている。例えば、燃料として作用するケイ素含有化合物を含む燃料及び酸化剤混合物によって助燃される火炎により、ポリマー基材の表面を改質する火炎処理方法が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、屋外設備や車両の表面をコーティング剤によって処理し、タレ筋の付着を防止することが知られており、そのようなコーティング剤として、具体的には、例えば、テトラアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含む湿気硬化性シリコーンオリゴマー100質量部に対して、有機アルミニウム化合物を含む硬化触媒とを、20〜100質量部配合して得られる雨筋防止剤が、提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特表2001−500552号公報 特開2010−209217号公報
一方、上記のようなコーティング剤は、塗装面のみならず、木材面、金属面、ゴム・樹脂面などの種々の基材表面に処理される場合があり、また、そのような場合において、外観や防汚性、とりわけ、その防汚性を長期にわたって持続させるための防汚耐久性、さらには、速硬化性や基材表面に対する塗膜の密着性などの、より一層の向上が望まれている。特に、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレン、ABSなどの基材表面に対する速硬化性や長期にわたって持続する塗膜の密着性維持に一層の向上が望まれていた。
そこで、コーティング処理される基材の表面を改質処理することによって、上記の各種特性の向上を図ることが検討されており、具体的には、そのような表面改質処理として、プラズマ処理、紫外線(UV)照射処理、コロナ処理、フレーム処理などが存在する。
ここに、プラズマ処理とは、プラズマ中に存在するイオンやラジカルによって基材の表面を改質する処理である。また、UV照射処理とは、基材にUVを照射することによって基材の表面を活性化させる処理である。また、コロナ処理とは、コロナ放電現象を起こすことで、基材の表面が放電エネルギーを受けて表面エネルギーが高くなり活性化される処理である。また、フレーム処理とは、基材表面をガスバーナーの炎により酸化する方法で、2000〜5000℃のバーナーの炎を当てて−OH基などを少量生成させることにより、密着性を向上させる処理である。
しかしながら、プラズマ処理では、密着性は発現するものの装置が大規模になり、イニシャルコストやランニングコストが高くなる問題がある。また、紫外線(UV)照射処理は、密着性向上効果が弱く、人の目に有害などの問題がある。コロナ処理は、密着性を十分に発現させるためには処理時間を長くする、もしくは、放電部分と対象物との距離を短くしているが、放電部分の温度が部分的に数百度に達するため、基材表面が焼損する問題がある。フレーム処理はやや改質効果が弱く、時間経過で効果が消失するなどの問題点があった。
しかし、ケイ素含有化合物を含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって、基材表面を処理する方法、即ち、ケイ酸火炎処理された基材表面に、ある種のコーティング組成物を塗布すると、上記コーティング剤が基材の種類を問わず、長期にわたってその防汚性を持続させ、さらには、速硬化性、基材表面に対する塗膜の密着性などが優れる塗膜を形成できることが、鋭意研究の結果分かった。
そこで、本発明は、ケイ酸火炎処理された基材表面に、ある種のコーティング組成物を塗布することにより、外観に優れるとともに、速硬化性、防汚性、防汚耐久性および密着性にも優れる塗膜、特に高硬度の塗膜を形成できるコーティング方法を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明のコーティング方法は、ケイ素含有化合物と燃料化合物とを含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって、基材表面を処理した前記基材表面に、コーティング組成物を塗布するコーティング方法であって、
前記燃料ガス中のケイ素含有化合物の含有割合が、ケイ素含有化合物と燃料化合物との総量に対して1〜8質量%であって、そのケイ素含有化合物は、25℃における動粘度が1.5mm 2 /s以下のジメチルポリシロキサンであり、
前記コーティング組成物が、下記一般式(1)で示される25℃における動粘度が25mm 2 /s以下である低分子量の湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、希釈剤と、必要に応じて配合される艶出し剤または保護剤としての添加剤と、からなり、
前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が、コーティング組成物の総量に対して0.5〜50質量部であり、
前記硬化触媒の配合割合が、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量に対して2〜50質量部であることを特徴とするコーティング方法。
1 n Si(OR 2 4-n (1)
(一般式(1)中、R 1 は、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の単価水素基を示し、R 2 はアルキル基を示し、nは0〜3の整数を示す。また、R 1 およびR 2 は、同一またはそれぞれ異なっていてもよい。)
また、本発明のコーティング方法では、前記基材表面処理において、前記基材表面が、前記火炎を生じる火口と、前記基材表面との距離が、1〜5cmであり、前記火口からの前記火炎の噴出速度が、20〜100cm/sである処理条件において少なくとも2回処理されることが好適である。
また、本発明のコーティング方法では、前記基材表面が、木材面、金属面、ゴム・樹脂面および塗装面からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適である。
本発明のコーティング方法によれば、上記の火炎による処理によって、基材表面に水酸基(−OH)を増加させることができ、コーティング組成物のアルコキシ基との反応性を向上させることができるので、コーティング剤を単独で塗布するよりも速硬化性および防汚性の向上を図ることができる。
すなわち、ケイ素含有化合物と燃料化合物とを含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって処理された基材表面に、一般式(1)で示される25℃における動粘度が25mm 2 /s以下である低分子量の湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、希釈剤と、必要に応じて配合される艶出し剤または保護剤としての添加剤と、からなり、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が、コーティング組成物の総量に対して0.5〜50質量部であり、前記硬化触媒の配合割合が、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量に対して2〜50質量部であるコーティング組成物を塗布することで、基材の種類を問わず、高耐久性の防汚コーティングを可能とすることができる。
上記のことから、本発明のコーティング方法によれば、外観に優れるとともに、速硬化性、防汚性、防汚耐久性および密着性にも優れる塗膜を形成することができる。
本発明のコーティング方法では、まず、ケイ素含有化合物を含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって、基材表面を処理する。
ケイ素含有化合物は、燃料ガスにおいて、ガスの成分として含有される。
ケイ素含有化合物としては、例えば、シラン化合物、シロキサン化合物、シリザン化合物、シリルチオエーテル化合物などが挙げられる。
これらケイ素含有化合物は、環状であってもよく、線状(例えば、直鎖状、分岐状)であってもよく、また、環状部分および線状部分の組み合わせを有してもよい。
また、ケイ素含有化合物は、ケイ素原子からの1種以上のペンダント基を有する。
ペンダント基として、具体的には、例えば、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基など)、置換アルキル基(例えば、ハロゲン置換アルキル基など)、アリール基(例えば、フェニル基など)、置換アリール基(例えば、ハロゲン置換フェニル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基など)、置換アルコキシ基(例えば、ハロゲン置換アルコキシ基など)、エチレン性不飽和基(例えば、ビニル基、アリル基など)、アミノ基、ハロゲン原子などである。
これらペンダント基は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ペンダント基として、好ましくは、アルキル基、より好ましくは、メチル基が挙げられる。
そして、このようなケイ素含有化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ケイ素含有化合物として、好ましくは、シロキサン化合物が挙げられる。
シロキサン化合物として、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサン(例えば、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンなど)、ジヒドロテトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、ペンタメチルトリヒドロトリシロキサン、環状メチルヒドロテトラシロキサン、環状メチルヒドロペンタシロキサン、環状ジメチルテトラシロキサン、環状メチルトリフルオロプロピルテトラシロキサン、環状メチルフェニルテトラシロキサン、環状ジフェニルテトラシロキサン、末端がメチル封塞されたメチルヒドロポリシロキサン、末端がメチル封塞されたフェニルヒドロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。
これらシロキサン化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
シロキサン化合物として、低毒性、非腐食性、非発火性、純度およびコストの観点から、好ましくは、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
また、シロキサン化合物としてジメチルポリシロキサンが用いられる場合には、その動粘度は、例えば、3.0mm2/s以下、好ましくは、1.5mm2/s以下であり、例えば、0.3mm2/s以上、好ましくは、0.65mm2/s以上である。
動粘度が上記範囲のジメチルポリシロキサンをシロキサン化合物として用いれば、火口の目詰りを防止することができるとともに、少ない処理回数で、優れた濡れ性を実現することができる。
また、ケイ素含有化合物は、気体、液体(蒸気)または固体(粉塵)のいずれの状態で燃料ガスに含有されていてもよく、好ましくは、気体または液体(蒸気)である。なお、室温では液体のケイ素含有化合物は、好ましくは、蒸気として用いられる。
また、燃料ガスは、上記したケイ素含有化合物のほか、さらに、燃料化合物を含有することができる。
燃料化合物として、具体的には、例えば、天然ガス、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、エチレンガス、石油ガス、アセチレンガスなどが挙げられる。
これら燃料化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
燃料成分が、ケイ素含有化合物および燃料化合物を含有する場合には、ケイ素含有化合物と燃料化合物との総量に対して、ケイ素含有化合物の含有割合が、例えば、0.5〜16質量%、好ましくは、1〜8質量%であり、燃料化合物の含有割合が、例えば、84〜99.5質量%、好ましくは、92〜99質量%である。
また、燃料ガスは、上記したケイ素含有化合物および上記した燃料化合物のほか、さらに、酸化剤を含有することができる。
酸化剤は、上記した燃料成分と熱反応し、より熱力学的に安定した化学種を形成する添加剤であって、例えば、空気、酸素強化空気などが挙げられる。
これら酸化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
基材としては、特に制限されず、例えば、自動販売機や看板、標識などの屋外設備や車両などが挙げられ具体的には、木材建造物、自動車鋼板、混練樹脂部材およびそれらの表面に形成される塗膜などが挙げられ、基材表面としては、そのような基材の木材面(例えば、木材建造物表面)、金属面(例えば、鋼板表面)、ゴム・樹脂面(例えば、エラストマー表面、混雑部材表面)、塗装面(鋼板の裏面に形成される塗膜裏面、混練樹脂部材の表面に形成される塗膜表面)などが挙げられる。
さらに基材としては、コンクリート、石材、ガラスなどの無機材料、例えば、布帛などの繊維、例えば、皮革などが挙げられ、基材表面としては、それらの表面が挙げられる。
そして、基材表面を、上記燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって処理するには、例えば、公知の火炎処理装置を用いることができる。
火炎処理装置は、上記の燃料ガスを燃焼させ、火炎を生じさせるとともに、その火炎を火口から噴出し、基材表面に噴き付ける装置であって、市販品として入手することができる。
また、火炎により基材表面を処理する処理条件としては、例えば、火炎を生じる火口と、基材表面との距離が、例えば、0.5〜10cm、好ましくは、1〜5cm、より好ましくは、2〜4cmであり、火口からの火炎の噴出速度が、例えば、10〜200cm/s、好ましくは、20〜100cm/s、より好ましくは、30〜80cm/sである。
また、基材表面は、1回処理されてもよく、2回以上処理されてもよい。好ましくは、基材表面は、少なくとも2回処理される。また、処理回数は、通常、10回以下である。
処理条件が上記範囲であれば、より一層、外観に優れるとともに、速硬化性、防汚性、防汚耐久性および密着性にも優れる塗膜を形成することができる。
また、火炎処理装置のガス圧(噴出圧)は、例えば、0.01〜0.5MPa、好ましくは、0.02〜0.2MPaである。
次いで、この方法では、上記のように処理された基材表面に、コーティング組成物を塗布する。
コーティング組成物は、下記一般式(1)で示される25℃における動粘度が25mm 2 /s以下である低分子量の湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、希釈剤と、必要に応じて配合される艶出し剤または保護剤としての添加剤とを包含し、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が、コーティング組成物の総量に対して0.5〜50質量部であり、前記硬化触媒の配合割合が、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量に対して2〜50質量部である。
1 n Si(OR24-n (1)
1としては、例えば、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。
1において、非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリルなどの炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、o、mまたはp−メチルベンジルなどの炭素数7または8のアラルキル基が挙げられる。
1において、置換の1価の炭化水素基としては、上記した非置換の1価の炭化水素基の水素原子を、置換基で置換したものが挙げられ、このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素など)、ヒドロキシル、シアノ、アミノ、カルボキシルなどが挙げられる。これらの置換基は、同一であっても、それぞれ異なっていてもよく、また、例えば、1〜3個置換していてもよい。
1のうち、好ましくは、水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
2としては、例えば、アルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1−4のアルキル基が挙げられる。
また、R1とR2とは、各々独立し、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。
nは、例えば、0〜3の整数を示し、好ましくは、1または2を示す。
このようなアルコキシシラン化合物としては、具体的には、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、または、これらの混合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物とは、上記したアルコキシシラン化合物に水を加えて、触媒の存在下で攪拌しながら昇温することにより、部分的に加水分解を生じさせるとともに、縮合させることにより得られるものである。
これらアルコキシシラン化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物において、より好ましくは、上記一般式(1)においてR1が、水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基であるアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物が挙げられる。
このようなアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物を用いれば、防汚性、防汚耐久性および密着性に優れた塗膜を得ることができる。
アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の動粘度は、例えば、25mm2/s〈25℃〉以下であり、好ましくは、15mm2/s〈25℃〉以下である。
アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の動粘度が、25mm2/s〈25℃〉以下であれば、袈橋密度とともに、表面硬度が上がり、十分な防汚性および防汚耐久性を得ることができる。アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の動粘度が、25mm2/s〈25℃〉を超えると、架橋密度とともに、表面硬度が下がり、十分な防汚性および防汚耐久性を得られない場合があり、作業性、仕上がりに困難を生じる場合がある。
なお、このような湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物は、市販品として入手可能であり、例えば、X−40−2308(信越化学社製、アルコキシ基:メトキシ(含量65質量%)、動粘度(25℃)5mm2/s)、X−40−2651(信越化学社製、メチル基およびアミノ基含有、アルコキシ基:メトキシ(含量7質量%)、動粘度(25℃)25mm2/s)などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合は、コーティング組成物の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜85質量部、好ましくは、0.5〜50質量部、より好ましくは、1〜30質量部である。
コーティング組成物の総量100質量部に対して、アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が0.1質量部未満では、均一な塗膜を得ることができず、また、85質量部を超えると、塗膜形成は良好である一方、作業性、仕上がりに困難を生じる場合がある。
硬化触媒は、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物を硬化させ得る触媒であれば、特に制限されないが、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクチレート、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物、例えば、アルミニウムトリス(アセチルアセトン)、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)などの有機アルミニウム化合物、例えば、ジルコニウム(アセチルアセトン)、ジルコニウムトリス(アセチルアセトン)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機ジルコニウム化合物、例えば、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機チタニウム化合物などの有機金属化合物、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類や、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類などの酸、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基や、エチレンジアミン、アルカノールアミンなどの有機塩基などのアルカリ、例えば、アミノ変性シリコーン、アミノシラン、シラザン、アミン類などのアミノ化合物などが挙げられる。
これら硬化触媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
硬化触媒として、好ましくは、有機金属化合物、より好ましくは、有機チタニウム化合物、有機アルミニウム化合物、とりわけ好ましくは、有機アルミニウム化合物が挙げられる。
硬化触媒として、有機アルミニウム化合物を用いることにより、防汚性および防汚耐久性の向上を図るとともに、貯蔵安産性の向上を図ることができる。
なお、硬化触媒は、市販品として入手可能であり、例えば、DX−9740(有機アルミニウム化合物、信越化学社製)、CAT−AC(有機アルミニウム化合物、固形分50質量%、信越化学社製)、D−20(有機チタニウム化合物、信越化学社製)などが挙げられる。
また、硬化触媒の配合割合は、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜70質量部、好ましくは、2〜50質量部である。硬化触媒の配合割合が、上記の範囲内であれば、十分に硬化反応を進行させ、良好な防汚性および防汚耐久性を得ることができ、さらには、袈橋密度が過度に上昇することがないため、塗膜の白化やクラック(ひび割れ)などを防止することができ、優れた外観を得ることができる。
また、硬化触媒の配合割合は、コーティング組成物の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜30質量部、好ましくは、0.5〜15質量部である。コーティング組成物の総量100質量部に対して、硬化触媒の配合割合が0.1質量部未満では、均一な皮膜を得ることができず、また、30質量部を超えると、作業性が低下する場合や、仕上がりの外観が損なわれる場合がある。
また、コーティング組成物の調製においては、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物としては、予め硬化触媒が含有されている市販品を用いることができる。そのような市販品としては、例えば、X−40−2327(硬化触媒X−40−2309A;30質量%含有、信越化学社製)、KR−400(信越化学社製、硬化触媒DX−9740;10質量%含有、メチル基含有、アルコキシ基(含量45質量%)、動粘度(25℃)1.2mm2/s)などが挙げられる。これらの硬化触媒を予め含有した湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、コーティング組成物は、さらに、希釈剤を含有する。
希釈剤としては、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物および硬化触媒を溶解または分散できるものであれば、特に制限されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、エチルグリコールアセテート、酢酸アミルなどのエステル系溶剤、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン系溶剤、例えば、ミネラルスピリットなどの石油系溶剤、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサンなどのナフテン系溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、例えば、揮発性シリコーン(例えば、揮発性ジメチルポリシロキサンなど)などのシリコーン系溶剤などが挙げられる。これら希釈剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
希釈剤として、好ましくは、脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
希釈剤として、脂肪族炭化水素系溶剤を用いることにより、コーティング組成物の貯蔵安定性を、より向上させることができる。
また、希釈剤の配合割合は、コーティング組成物の総量100質量部に対して、各成分が配合された残余の質量部でよく、例えば、5〜98質量部、好ましくは、40〜96質量部である。希釈剤の配合割合が、上記の範囲内であれば、コーティング組成物の性能を有効に発揮させるとともに、良好な作業性、仕上がりを得ることができる。
そして、コーティング組成物は、上記した各成分を配合することにより、適宜調製することができる。
また、コーティング組成物には、その他に、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、艶出し剤または保護剤として一般に慣用されている、例えば、粘度調整剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、一般の顔料または染料および蛍光顔料などの着色剤、香料、界面活性剤などの添加剤を、必要に応じて適宜、配合することができる。
そして、このようにして得られたコーティング組成物は、上記火炎により処理された基材表面に塗布される。
基材表面に対する塗布は、特に制限されず、例えば、刷毛塗り、スポンジ塗り、スプレーコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング、フローコーティングなど、適宜公知の方法が用いられる。なお、塗布後は所定時間後に、必要により拭き取ることができる。
このようにして、基材表面に塗布されたコーティング組成物は、希釈剤などの溶剤成分が揮発するに伴って、硬化触媒および空気中の水分が作用して湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物が硬化し、基材表面に硬化皮膜が形成される。
基材表面に塗布されたコーティング組成物の硬化するまでの時間は、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下である。
コーティング組成物の硬化するまでの時間が上記上限以下であれば、優れた速硬化性を確保することができ、作業効率の向上を図ることができる。
そして、この硬化皮膜が、基材表面において良好に密着するとともに、良好な外観および防汚性および防汚耐久性を付与する。そのため、この硬化皮膜は、塗布直後、さらには、長時間経過後においても、基材表面に良好な防汚性および防汚耐久性を与えることができ、かつ、その表面を保護することができる。
したがって、例えば、自動販売機や看板、標識などの屋外設備や、車両、船舶などにコーティングすることにより、優れた外観、防汚性、防汚耐久性および密着性を確保することができ、また、例えば、看板や標識などにおいては、優れた視認性を確保することができる。
そして、この方法では、コーティング組成物が塗布される前に、基材表面が、ケイ素含有化合物を含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって、処理されている。
基材表面を火炎により処理すれば、基材表面が適度に粗され、その表面に、例えば、水酸基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)などの極性基が付着する。さらに、上記した方法では、ケイ素含有化合物を含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎を用いるため、基材表面に、水酸基(−OH)を含有するシリカを埋設することができる。
そのため、上記の処理により、基材表面に水酸基(−OH)を増加させることができ、基材表面と、コーティング組成物のアルコキシ基との反応性を向上させることができるので、密着性の向上を図ることができ、その結果、防汚性の向上を図ることができる。特に、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレン、ABSなどの基材表面に対する長期にわたって持続する塗膜の密着性維持の向上を図ることができる。
また、上記のように基材表面が処理されていれば、コーティング組成物の速硬化性の向上を図ることができる。
このように、本発明のコーティング方法によれば、外観に優れるとともに、速硬化性、防汚性、防汚耐久性および密着性にも優れる塗膜を形成することができる。
すなわち、ケイ素含有化合物と燃料化合物とを含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって処理された基材表面に、一般式(1)で示される25℃における動粘度が25mm 2 /s以下である低分子量の湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、希釈剤と、必要に応じて配合される艶出し剤または保護剤としての添加剤と、からなり、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が、コーティング組成物の総量に対して0.5〜50質量部であり、前記硬化触媒の配合割合が、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量に対して2〜50質量部であるコーティング組成物を塗布することで、基材の種類を問わず、高耐久性の防汚コーティングを可能とすることができる。
また、上記の火炎による処理によって、基材表面に水酸基(−OH)を増加させることができ、コーティング組成物のアルコキシ基との反応性を向上させることができるので、コーティング剤を単独で塗布するよりも速硬化性および防汚性の向上を図ることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
基材として、厚さ1.5mmの磨き鋼板(70mm×150mm)を用意し、その表面に、火炎処理装置(新富士バーナー)を用いて、火炎を生じる火口と基材表面との距離が3cm、火口からの火炎の噴出速度が60cm/sである処理条件において、2回(ガス圧0.1MPa)、火炎を噴き付け、10分間放置した。
なお、火炎は、燃料ガス(組成:ジメチルポリシロキサン(動粘度0.65mm2/s)2質量%、ブタンガス98質量%)により生じさせた。
一方、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物および硬化触媒として、KR−400(信越化学社製、硬化触媒DX−9740;10質量%含有、メチル基含有、アルコキシ基(含量45質量%)、動粘度(25℃)1.2mm2
/s)20質量部、希釈剤としてヘキサン80質量部を混合し、コーティング組成物を調製した。
そして、前記火炎により処理された基材表面に、コーティング組成物を、ロールコーターにより均一に塗布し、温度25℃、湿度70%の条件下において、7日間乾燥させ、塗膜を形成した。これにより、屋内試験用の試験片を得た。
また、基材として、厚さ1.5mmの白色塗装板(70mm×150mm)を用意し、上記と同じ条件により火炎を噴き付け、10分間放置した。
その後、前記火炎により処理された基材表面に、上記と同じコーティング組成物を、刷毛塗りにより均一に塗布し、温度25℃、温度70%の条件下において、2日間乾燥させ、塗膜を形成した。これにより、屋外試験用の試験片を得た。
実施例2〜28および比較例1〜8
表1〜5に示す処理条件とした以外は、実施例1と同様に基材を処理した。なお、実施例27では、燃料ガスにおいて、ジメチルポリシロキサン(動粘度0.65mm2/s)に代えて、動粘度1.0mm2/sのジメチルポリシロキサンを用い、また、実施例28では、動粘度1.5mm2/sのジメチルポリシロキサンを用いた。
また、比較例3では、ジメチルポリシロキサンを用いることなく処理し、さらに、比較例4〜5では、ジメチルポリシロキサンに代えて、アルミニウムエチレート、アルミニウム−sec−ブチレートをそれぞれ用いた。
また、表1〜5に示す処方とした以外は、実施例1と同様にして、湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物、硬化触媒および希釈剤を配合し、コーティング組成物を調製した。
そして、実施例1と同様にして、処理された基材表面にコーティング組成物を塗布し、乾燥させることにより、屋内試験用の試験片および屋外試験用の試験片を得た。
Figure 0005501334
Figure 0005501334
Figure 0005501334
Figure 0005501334
Figure 0005501334
表1−5中の略号の詳細を下記する。
X−40−2308:信越化学社製、アルコキシ基:メトキシ(含量65質量%)、動粘度(25℃)5mm2/sKR−400:信越化学社製、硬化触媒DX−9740(有機アルミニウム化合物);10質量%含有、メチル基含有、アルコキシ基(含量45質量%)、動粘度(25℃)1.2mm2/sX−40−2651:信越化学社製、メチル基およびアミノ基含有、アルコキシ基:メトキシ(含量7質量%)、動粘度(25℃)25mm2/sKF−9021:信越化学社製、シリコーンレジン/環状シリコーン、粘度2000mm2/sKF−880:信越化学社製、アミノ変性シリコーンオイルnax イージス RS クリヤー:日本ペイント社製、アクリル樹脂CAT−AC:有機アルミニウム化合物、固形分50質量%、信越化学社製nax ウルトラ #20 ハードナー:日本ペイント社製、ウレタン樹脂D−20:有機チタニウム化合物、信越化学社製nax マルチウレタンシンナー:日本ペイント社製、シンナー
評価
<火炎処理時のバーナー詰まり>
各実施例および各比較例において、火炎により基材表面を処理する際、バーナーの詰まりの有無を確認した。その結果を、表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
○:バーナーの詰まりを確認しなかった。
×:バーナーの詰まりを確認した。
<屋内試験>
(1)外観
各実施例および各比較例で得られた屋内試験用の試験片の外観を、目視により評価した。結果を表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
◎:ムラ、基材の変形および劣化が認められない。
○:ムラ、基材の変形および劣化がわずかに認められる。
△:ムラ、基材の変形および劣化が認められる。×:ムラ、基材の変形および劣化が著しく認められる。
(2)防汚性
各実施例および各比較例で得られた屋内試験用の試験片の塗膜面を上面にした状態で、カーボンブラック粉末を散布し、その上から、水を噴霧器によって塗膜表面が完全に濡れるまで噴霧した。10分後、流水により洗浄し、通風乾燥した後、塗膜面の汚染状態を目指により評価した。また、基準として、火炎処理および塗膜形成されていない基材表面の防汚性を、上記と同様に評価した。結果を表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
◎:ほとんど汚れていない。
○:わずかに汚れが認められる。
△:未処理基材ほどではないが汚れが認められる。×:未処理基材と同程度に汚れが認められる。
(3)密着性
各実施例および各比較例で得られた屋内試験用の試験片の塗膜面を、カッターにより1mm幅の碁盤目を100個(10行×10列)形成し、その上からセロハン粘着テープを強く押し付けた。その後、粘着テープを試験片表面に対して90度方向に向かって急速に剥がし、剥離せずに残っている碁盤目の個数を数えることにより、密着性を評価した。結果を表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
○:碁盤目が全く剥がれず、100個残っている。
△:残っている碁盤目の数が50個以上。
×:残っている碁盤目の数が50個未満。
(4)硬化性
各実施例および各比較例の屋内試験用の試験片を形成するときに、基材表面にコーティング組成物を塗布してから硬化(乾燥)するまでの時間を、指触により測定した。結果を表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
◎:硬化するまでの所要時間が30分以下。
○:硬化するまでの所要時間が30分を超過し60分未満。
△:硬化するまでの所要時間が60分以上。
×:実質的に硬化せず。
<屋外試験>
(1)防汚性(防汚耐久性)
各実施例および各比較例で得られた屋外試験用の試験片を、屋外にて、地面に塗膜面が垂直かつ北方を向くように設置し、また、降雨時には雨水が塗膜面を流れるように固定した。試飲開始後、1ケ月、3ケ月、6ケ月、12ケ月および24ケ月が経過する毎に、塗膜面の汚染状態を目視にて評価した。また、基準として、火炎処理および塗膜形成されていない基材表面の防汚性を、上記と同様に評価した。結果を表6に示す。
また、防汚性の評価後、水を含ませたタオルで塗膜面を拭くことにより、塗膜の防汚耐久性を評価した。結果を表6に示す。
なお、評価の指標を下記する。
◎:ほとんど汚れていない。
○:わずかに汚れが認められる。
△:未処理基材ほどではないが汚れが認められる。
×:未処理基材と同程度に汚れが認められる。
Figure 0005501334

Claims (3)

  1. ケイ素含有化合物と燃料化合物とを含有する燃料ガスの燃焼により生じる火炎によって、基材表面を処理した前記基材表面に、コーティング組成物を塗布するコーティング方法であって、
    前記燃料ガス中のケイ素含有化合物の含有割合が、ケイ素含有化合物と燃料化合物との総量に対して1〜8質量%であって、そのケイ素含有化合物は、25℃における動粘度が1.5mm 2 /s以下のジメチルポリシロキサンであり、
    前記コーティング組成物が、下記一般式(1)で示される25℃における動粘度が25mm 2 /s以下である低分子量の湿気硬化性を有するアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、希釈剤と、必要に応じて配合される艶出し剤または保護剤としての添加剤と、からなり、
    前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の配合割合が、コーティング組成物の総量に対して0.5〜50質量部であり、
    前記硬化触媒の配合割合が、前記アルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物の総量に対して2〜50質量部であることを特徴とするコーティング方法。
    1 n Si(OR 2 4-n (1)
    (一般式(1)中、R 1 は、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の単価水素基を示し、R 2 はアルキル基を示し、nは0〜3の整数を示す。また、R 1 およびR 2 は、同一またはそれぞれ異なっていてもよい。)
  2. 前記基材表面処理において、前記基材表面が、
    前記火炎を生じる火口と、前記基材表面との距離が、1〜5cmであり、前記火口からの前記火炎の噴出速度が、20〜100cm/sである処理条件において、
    少なくとも2回処理されることを特徴とする請求項1に記載のコーティング方法。
  3. 前記基材表面が、木材面、金属面、ゴム・樹脂面および塗装面からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコーティング方法。
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