JP5499571B2 - 給紙装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給紙トレイを備えたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置等に用いられる給紙装置およびその給紙装置を備えた画像記録装置に係る。より詳しくは、給紙トレイに被記録媒体(用紙等のシート材)を収納するとき、および装置の筐体に給紙トレイを装着するときに、被記録媒体の迫り出しを防止することの可能な給紙装置およびその給紙装置を備えた画像記録装置に関するものである。
従来から、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像記録装置において、ハウジング(装置筐体)の下部に給紙トレイ(給紙カセット)を略水平方向に挿抜可能に配置した構成が知られている。この画像記録装置では、給紙トレイの挿入方向下流側には傾斜分離板が設けられ、ハウジングの内部には、給紙ローラが備えられている。そして、上面が開放された給紙トレイに堆積収容された用紙の最上面に給紙ローラが押圧された状態で給紙ローラが回転駆動されることにより、用紙の端部が給紙トレイの給送方向下流側に設けられた傾斜分離板の傾斜面に突き当てられて、最上層のみの用紙が分離される。分離された用紙は、画像記録部に搬送され、更には画像記録部により用紙に画像が記録されるのである。
ところで、給送方向下流側に設けられ、傾斜した構成の傾斜分離板は、用紙の送り出しを妨げないために、用紙が滑りだしやすい構成となっている。従って、給紙トレイの収容部に多数枚の用紙を収納する場合、傾斜分離板と反対側(給送方向上流側)に配置された後端規制板を一旦用紙の後端縁から離れた側に位置させて多数枚の用紙を収納した後、当該堆積させた用紙の後端縁を後端規制板にて押し付けて、用紙の先端縁(給送方向上流側の端縁)が傾斜分離板に当接させる。その際の後端規制板の押し付け方向への移動力が強い場合、用紙が傾斜面を滑って傾斜分離板の上端を乗り越えるように登ってしまう。また、ユーザが用紙を収納する際の力が強いと、同様に用紙が傾斜分離板を登ってしまう。
そこで、上記不都合を解消するために、特許文献1では、傾斜分離板の一部に、用紙の先端縁を規制するためのストッパが設けられ、給紙トレイを画像記録装置本体から抜き出すときには、ストッパは用紙と当接位置となるように、傾斜分離板の傾斜面よりも突出する一方、給紙トレイを画像記録装置本体内にセットする(押し込む)と、ストッパは用紙との非当接位置となるように、傾斜分離板の傾斜面から退避させる構成が提案されている。
他方、特許文献2では、傾斜した分離壁よりも用紙側に突出して用紙を整列させる仕切板が形成された給紙トレイが記載されている。この仕切板は給紙トレイを装置筐体に装填するときの勢いで、整列状態の用紙が崩れてしまうのを防止するために、装置筐体に装填された後に、仕切板を用紙と接触しない退避位置へ移動させる解除機構を設けている。
特開2001−2266号公報(図3〜図7等参照) 特開2008−120466号公報(図9、図10等参照)
しかしながら、上記のような構成を有する画像記録装置では、用紙の先端を規制するストッパや仕切り板等を移動させるための構成が複雑になってしまい、装置の大型化や部品点数の増加につながってしまうという問題があった。
本発明は、上記の従来の課題を解決すべくなされたものであり、ユーザが給紙トレイに用紙を収納する動作時、及び給紙トレイが給紙可能位置にセットされて、給紙トレイが急激に停止すると、給紙トレイ内に堆積された用紙が勢い余って傾斜板を乗り越える(はみ出す、迫り出す)など、用紙の堆積状態が乱れることを防止できる給紙装置およびその給紙装置を備えた画像記録装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、装置筐体内に、被記録媒体を堆積させて収容可能な上面開放状の収容部を有する給紙トレイと、当該給紙トレイに堆積された被記録媒体の最上層から一枚ずつ被記録媒体を所定の方向へと給送するための給送手段と、を有する給紙装置であって、前記給紙トレイは、前記装置筐体に対して挿抜可能であり、前記給紙トレイの挿入方向下流側に、上部側が下部側よりも前記挿入方向下流側に位置して傾斜した傾斜面を有し、下部側を中心として傾動可能に前記給紙トレイに形成された傾斜板と、被記録媒体の給送方向先端を規制する規制体と、前記給紙トレイが前記給送手段によって被記録媒体を給送可能となる給紙位置にある時には、前記傾斜板の傾斜面が前記規制体よりも被記録媒体側に位置し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも挿入方向下流側にある時には、前記規制体が前記傾斜面よりも被記録媒体側に位置するよう前記規制体と傾斜面との位置関係を変更する連係手段と、を備え、前記連係手段は、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向下流側にあるときの前記傾斜板の上端位置が、前記給紙トレイが前記給紙位置にあるときの前記傾斜板の上端位置よりも低くなるよう前記傾斜板を傾動させているものである。
上述のように、請求項1に記載の発明によれば、前記給紙トレイには上部側が下部側よりも前記挿入方向下流側に位置して傾斜した傾斜面を有して下部側を中心として傾動可能にされた傾斜板を備え、被記録媒体の給送方向先端を規制する規制体と、前記給紙トレイが前記給送手段によって被記録媒体を給送可能となる給紙位置にある時には、前記傾斜板の傾斜面が前記規制体よりも被記録媒体側に位置し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも挿入方向下流側及び前記給紙位置よりも挿入方向上流側にある時には、前記規制体が前記傾斜面よりも被記録媒体側に位置するよう、前記給紙トレイの挿抜動に応じて、前記規制体と傾斜面との位置関係を変更する連係手段とを備え、前記連係手段は、前記給紙トレイの挿抜動に応じて、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向上流側にあるときの前記傾斜板の上端位置が、前記給紙トレイが前記給紙位置にあるときの前記傾斜板の上端位置よりも低くなるよう前記傾斜板を傾動させているものであるから、給紙トレイの挿抜動のみで、当該給紙トレイへユーザが用紙を収納する際や、当該給紙トレイを移動させる際に、用紙の一部が傾斜板を乗り越える(はみ出す)ことがなく、用紙を給紙可能な正規の位置に保持できる。
また、請求項1に記載の発明によれば、給紙トレイが勢い良く押し込まれることで給紙位置よりも下流側に給紙トレイが挿入されても、規制体が傾斜面よりも用紙側に突出していることによって、用紙の一部が傾斜板を乗り越える(はみ出す)ことがなく、用紙を正規の位置に保持できる。また、給紙位置においては、規制体が傾斜分離板における分離面に対して後退(没した)状態となるので、給送手段にて給紙するときに、複数枚の用紙の先端縁(挿入方向の下流側端縁)を傾斜分離板における分離面にて衝突させながら 1枚ずつに分離し、最上層用紙のみを画像記録部に給紙するという給紙機能を発揮させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ユーザは給紙トレイを装置筐体に対して挿抜するという作業だけで、傾斜板を傾動させて、規制体の規制面が傾斜板における傾斜面に対して出没するようにできる。また、連係手段を小型で、且つ最小構成部品としながら、必要な機能を充足させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、規制体を2つの別部材で構成できるため、その配置等を自由に設計できる。
請求項6に記載の発明によれば、規制体を2つの別部材で構成した際も、ユーザは給紙トレイを装置筐体に対して挿抜するという作業だけで、傾斜板を傾動させて、第1規制体及び第2規制体が傾斜板における傾斜面に対して出没するようにできる。また、連係手段を小型で、且つ最小構成部品としながら、必要な機能を充足させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、給紙トレイを給紙位置もしくは給紙位置よりも挿入方向下流側に押し込んだときには、付勢手段が作用して、押込みの急激な衝撃を緩和させることができるとともに、給紙トレイを挿入方向上流側に自動で押し戻すことが可能となる。また、ロック手段により、付勢手段の付勢力に抗して給紙トレイを給紙位置に保持できる。
請求項8に記載の発明によれば、傾斜分離板の上端が、給送手段と衝突するなどの干渉することがなく、給紙トレイの収容部の高さが低く設計された装置本体から、円滑に給紙トレイを出し入れすることができる。
請求項9に記載の発明によれば、傾斜板の傾動状態を安定的に保持できるため、給紙トレイの挿抜時に傾斜板が不用意に傾動せず、給送手段と傾斜板との干渉が防止できる。
請求項10に記載の発明によれば、用紙の先端縁が規制体の規制部に対して滑りだすのを確実に防止できる。
本発明の一実施形態である多機能型の画像記録装置の全体斜視図である。 記録部及び給紙装置の左右中央部の側断面図である。 可動する傾斜分離板の第1実施例を示すための画像記録装置および給紙トレイの一部切欠き概略平面図である。 第1実施例の給紙トレイの斜視図であり、(A)は給紙作用可能な状態の斜視図、(B)は傾斜分離板が挿入方向下流側に倒れた状態の斜視図である。 第1実施例の給紙トレイの要部分解斜視図であり、(A)は給紙トレイから傾斜分離板を除いた状態の後収容部、(B)は傾斜分離板を表面側から見た斜視図、(C)は傾斜分離板を裏面側から見た斜視図、(D)は装置本体の奥側端の斜視図である。 傾斜分離板および装置筐体の一部を裏面側から見た斜視図である。 (A)、(B)及び(C)は第1実施例の作用説明のための要部斜視図である。 (A)、(B)及び(C)は、図7の(A)、(B)及び(C)に対応する要部断面図である。 (A)、(B)及び(C)は、第1実施例の作用説明図である。 可動する傾斜分離板の第1実施例の別例を示すための装置筐体および給紙トレイの一部切欠き概略平面図である。 (A)、(B)及び(C)は、第2実施例の作用説明図である。 第2実施例の概略平面図である。
[多機能装置1の基本構造]
図1に示すように、本発明の一実施形態である多機能型の画像記録装置としての多機能装置1におけるハウジング2(請求項でいう装置筐体に相当)の前側(図1において手前側)には開口部2aが開口されている。そして、その開口部2aには被記録媒体を堆積状態で収容する上面開放状の給紙トレイ3がX軸線方向に沿って挿抜可能に装着されている。その給紙トレイ3の上面に排紙トレイ33が装着されている。以下、一例としての合成樹脂製のハウジング2の開口部2aがある側を前(手前)とし、これを基準に装置の後(奥、背面)、左右、とする。また、前述したように、多機能装置1の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向とする。なお、この「挿抜」とは、給紙トレイ3がハウジング2に対して着脱可能なもののみならず、ハウジング2から給紙トレイ3の大部分を引出した状態でも、ハウジング2に対して給紙トレイ3が外れない(着脱不能な)ものも含む趣旨である。給紙トレイ3に収容される被記録媒体は、以下便宜上用紙Pと述べることとするが、被記録媒体は普通紙のみならず、はがきや封筒等の厚紙や光沢紙等の特殊紙、さらには樹脂フィルム等も含む概念である。
合成樹脂製のハウジング2の上部には、コピー機能やファクシミリ機能における原稿読取などのための画像読取装置5が配置されている。画像読取装置5は図示しない枢軸部を介してハウジング2の一側端に対して上下方向に開閉するように回動可能に構成されている。また、画像読取装置5の上面は原稿載置用のガラス板(不図示)で構成されており、このガラス板は、画像読取装置5の後端に対して枢軸を中心に上下方向に回動可能な原稿カバー体6で覆われている。原稿カバー体6を上側に開けてガラス板の上に原稿を載置し、ガラス板の下方において主走査方向に往復移動する原稿読取り用のスキャナ(例えばCIS:Contact Image Sensor)によって原稿の画像が読取られる。
ハウジング2の上面であって原稿カバー体6の前方には、各種操作ボタンを備えた操作パネル部7と、操作手順や実行中の処理の状態を表示するための液晶表示装置8とが設けられている。各種操作ボタンとしては、スタートボタンや、ストップボタンなどを含み、これらの操作ボタンを押下することにより、各種の操作が行われる。また、多機能装置1の設定状態や各種の操作メッセージなどが必要に応じて表示される。
次に、図2及び図3等を参照して記録部10及び給紙装置12について説明する。図2は記録部10及び給紙装置12の側断面図である。
[記録部]
記録部10(請求項にいう画像記録部)は、上面が開放された箱型のメインフレームにて支持され、図2の紙面に垂直な方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1及び第2ガイド部材15、16との間に形成される。記録部10における記録ヘッド14が下面側に搭載されたキャリッジ13は、用紙P搬送方向の上流側の第1ガイド部材15及び下流側の第2ガイド部材16に跨がって摺動自在に支持(搭載)されており、図2の紙面に垂直な方向に往復移動可能となっている。
キャリッジ13を往復移動させるために、用紙P搬送方向(矢印A方向)の下流側に配置された第2ガイド部材16の上面には、主走査方向(Y軸方向)に延びるように配置されたタイミングベルト(図示せず)がプーリ(図示せず)に巻回されており、そのタイミングベルトを駆動するCR(キャリッジ)モータ(図示せず)は第2ガイド部材16の下面に固定されている。
キャリッジ13に搭載されている記録ヘッド14の下面と対峙するようにY軸方向に延びる扁平板状のプラテン17は、前記両ガイド部材15、16の間であって、メインフレーム(不図示)の底板の上方に固定されている。メインフレームとハウジング2の基板59(図9参照)との間が後述する給紙トレイ3を収納し、且つ挿抜できるトレイ収納部となる。
また、プラテン17を挟んで搬送上流側には、用紙Pを記録ヘッド14の下面に送るためのレジストローラ(搬送ローラ)対18が配置されており、プラテン17の下流側には記録済みの用紙Pを、給紙トレイ3の上面に設けられた排紙トレイ33上に搬送するための排紙ローラ対19が配置されている。
[給紙装置]
次に、給紙装置12の構成について詳述する。合成樹脂材の射出成形品である給紙トレイ3の収容部は、後収容部3bとこの後収容部3bに対して進退移動可能に連結された前収容部3dとからなる。後収容部3bに対して前収容部3dを後退させて全長(X軸方向の長さ)を長くした状態で、給紙トレイ3の収容部に収容可能な用紙Pの最大サイズはリーガルサイズである。この場合、リーガルサイズの用紙Pは、その長辺がX軸方向に沿い、短辺がY軸方向に沿うように後収容部3bと前収容部3dとにわたって、その内部に堆積収容される(但し、図5(A)は排紙トレイ33及び前収容部3dを除去した状態の後収容部3bを示す)。また、A4サイズの用紙Pを堆積収容するときには、前収容部3dを後収容部3b内に押し込み、給紙トレイ3の長さ寸法を短くして使用する。給紙トレイ3内の用紙Pは、後述する給送手段20とUターン状の内外径の搬送路体22、23とを介して1枚ずつ記録部10に給送される。
後収容部3bは、底部3aと左右両側板3cと給送方向の下流側端(給紙トレイ3の挿入方向の下流側端でもあり、奥側でもある)に配置される傾斜分離板21とが備えられ、前収容部3dの給送方向の上流側端には把手部3fが設けられている。この給紙トレイ3への用紙Pの最大堆積量は、実施形態では普通紙で150枚程度、堆積高さはほぼ15mm程度とする。なお、傾斜分離板21は請求項にいう傾斜板に相当する。
合成樹脂材の射出成形品である排紙トレイ33は、後収容部3bの左右側板3cに上下回動可能に連結されている。排紙トレイ33は水平状態(図2参照)にて前収容部3dの左右両側板に載置されて、この前収容部3dと共に開口部2aから引き出して延ばすことができる構成である。排紙トレイ33の給紙トレイ3の挿入方向の下流側端に、補助トレイ部30が一体的に形成されており、補助トレイ部30には、葉書などの小サイズの用紙を複数枚堆積収容可能である。
給紙トレイ3における後収容部3bには、給紙トレイ3内の用紙Pの給送方向と平行な側縁を案内し、且つ位置決めするための一対のサイドガイド41が備えられている(図3、図4(A)及び図5(A)参照)。他方、前収容部3dには、用紙Pの給送方向上流側端縁に当接するようにX軸方向に沿って移動調節可能なリヤガイド37(図2参照)が設けられている。
傾斜分離板21は、給紙トレイ2の給送方向下流側に設けられており、上端側が下流側に向かうよう傾斜している。この傾斜分離板21の傾斜角度は、用紙Pの給送を妨げない角度に設定されている。また、傾斜分離板21における分離面21a(表面)のうち、左右中心部には、分離部材として、金属片からなり、上下方向に適宜間隔にて分離面21a(表面)から突出する分離爪57が設けられている(図5(B)参照)。なお、傾斜分離板21の詳細な構成については、詳述する。
一対のサイドガイド41は、給紙トレイ3の左右両側板3cの間の底板3a上にて用紙Pの給送方向(X軸方向、副走査方向でもある)と直交する方向(Y軸方向、主走査方向である)に広狭移動(広狭スライド)可能に設けられている。これらは公知のラック・ピニオンを用いた構成であり、一方のサイドガイド41を移動させると他方のサイドガイド41も移動する。一対のサイドガイド41により、給紙トレイ3の幅方向(用紙Pの給送方向と直交する方向)の中心線と用紙Pの幅方向の中心線とを一致させることができる。すなわち、用紙Pを給紙トレイ3のセンター位置に合わせることができる。
[給送手段]
次に、図2及び図3を参照しながら、給送手段(給紙ローラユニットともいう)20の構造について説明する。実施形態では、給送手段20における合成樹脂製のアーム体20cはメインフレームに取り付けられた駆動軸39を中心にして上下回動可能であり、アーム体20cは傾斜分離板21に近づくように延び、アーム体20cの先端部に左右一対の給紙ローラ20aが配置されている。駆動軸39からアーム体20cに設けられた歯車伝達機構(不図示)を介して給紙ローラ20aを回転駆動する。歯車伝達機構は複数個の伝達用の歯車及び遊星歯車を備えている。なお、実施例における一対の給紙ローラ20aは、給紙トレイ3におけるY軸方向の中心線を挟んで左右対称位置に設けられている(図3参照)。
給紙トレイ3から用紙Pを1枚ずつ分離にして給送するときには、給送モータ(不図示)が回転して駆動軸39を回転(図2で反時計廻り方向)させ、歯車伝達機構を介してアーム体20cは下向き方向に付勢される。そして、アーム体20cの先端部の給紙ローラ20aが給紙トレイ3に堆積された用紙Pの最上面に押圧され、且つアーム体20cに設けられた歯車伝達機構を介して給紙ローラ20aは給送方向(図2で時計廻り方向)に回転される。
[給送手段の退避手段]
次に、給紙トレイ3をハウジング2に対して、略水平方向に挿抜するときに、アーム体20cと給紙ローラ20aである給送手段20が給紙トレイ3の先端部(傾斜分離板21)に衝突(干渉)して挿抜不能にならないようにするための退避手段がについて説明する。退避手段は、アーム体20cに設けられた作動体としてのカムフォロアと、挿抜する給紙トレイ3の少なくとも一側板3cの上面に形成されて上記カムフォロアが摺接する誘導体としてのカム部44とからなる。この構成は公知のものであり、例えば、特開2007−624965号等に記載されている。
図2〜図4に示す実施例では、アーム体20cの基部寄り部位に、駆動軸39の軸線と平行状に延びるカムフォロアとしてのウイング43がY軸方向に沿って延びるように一体的に設けられている。
他方、上述したとおり、給紙トレイ3の一方の側板3c(上記ウイング43の延びる側に対応する)の上面には、当該給紙トレイ3の挿抜方向であるX軸方向に沿って高さが変化するカム部44が形成されている(図4(A)等参照)。このカム部44は、給紙トレイ3の傾斜分離板21に近い側での高さは高く且つ実質上水平状の第1部分44aと、この第1部分44aの給送方向上流側に形成されるV型の第2部分44bとからなる。
この構成により、例えば、図2のように、傾斜分離板21がUターン状の搬送経路体22、23の下端の位置に隣接するように給紙トレイ3がハウジング2に押し込まれ、用紙Pが給紙可能となる給紙位置に装着され状態では、ウイング43はカム部44における第2部分44bの最低高さの個所に対向して配置される。その状態では、給紙ローラ20aが給紙トレイ3の底板3aまたは堆積された用紙Pの最上面に当接し得るように、アーム体20cは先端側が給送方向下流側に向けて下方に傾斜する姿勢となる。
上記の状態から、給紙トレイ3をハウジング2から引き出すとき、まずウイング43がV型の第2部分44bに摺接しながら押し上げられる。これにより、アーム体20cも押し上げられる。給紙ローラ20a及びアーム体20cからなる給送手段20の下端が傾斜分離板21の上端よりも上に位置すると状態で、給紙トレイ3を引き出せば、且つ給紙ローラ20aは傾斜分離板21の上端縁に引っかかることなく乗り越えることができる。
逆に、給紙トレイ3をハウジング2内に挿入するときは、給紙トレイ3の先端部の傾斜分離板21の上端縁にて作動体を介してアーム体20cを押し上げる。これにより、給送手段が傾斜分離板21の上端縁を乗り越えると、給紙トレイ3の引出し時の逆の動作で、カムフォロアであるウイング43が給紙トレイ3のカム部44に沿って移動し、カム部44の高さが低くなる箇所では、図2のように、アーム体20cとその給紙ローラ20aが底部3aに近くなるように、下降できるのである。
[用紙のずれ動き防止手段(用紙のはみ出し防止手段)]
はみ出し防止手段は、ハウジング2(装置本体)への給紙トレイ3の挿抜時(特に挿入時)や給紙トレイ3への用紙収納時に、給紙トレイ3に堆積された用紙Pが傾斜分離板21から不用意にずれ移動せず、特に、給紙トレイ3に堆積された用紙Pの給送方向下流側への迫り出し(はみ出し)を、阻止するためのものである。
第1実施例では、図4)〜図7に示すように、傾斜分離板21は、その下部側を中心として、給紙トレイ3に対して回動可能に構成されている。
より詳しくは、左右に長い傾斜分離板21の両端における下部側に回動支点となるピン51が水平状に一体的に形成されており、この両ピン51が給紙トレイ3の左右側板3cに形成された軸穴52に回動自在に装着されている(図5(A)〜図5(B)参照)。
給紙トレイ3の挿入方向下流側端部には、第1規制体50が給紙トレイ3の側面からの投影方向において、三角形状に形成されて給紙トレイ3の底板3aから上向きに突出している。第1規制体50の斜面が規制面50aとなるもので、規制面50aには、摩擦抵抗の大きい部材が固定されるか、または表面処理されている。その場合、規制面50aは、傾斜分離板21における分離面21a及び分離爪57による用紙Pに対する抵抗摩擦よりも大きくなるように形成されている。なお、第1規制体は他の形状に形成されていても良く、規制面50aのように面状でなくても良い。すなわち、傾斜分離板よりも抵抗摩擦が大きく、傾斜分離板の回動に伴って、出没可能であればよい。
第1規制体50は、用紙幅方向(図4のY軸方向)に沿って複数(実施例では、給紙トレイ3の左右中心線を挟んで中央寄り部位に対称位置に2つ)設けられている。他方、傾斜分離板21には、各第1規制体50の配置位置に対応させて、第1規制体50の少なくとも規制面50aが通過できる窓孔53が形成されている。その場合、傾斜分離板21が窓孔53の個所で分離しないように、窓孔53の一部(例えば、上端部)で連結片54にて連結されている。なお、窓孔53の上下方向中途部に連結片54を設け、各第1規制体50の規制面50aには連結片54が嵌まる切欠き凹所を形成する。そして、規制面50aは、給紙トレイ3がセット位置に装着された状態では、傾斜分離板21の分離面21aよりも用紙側から退避した位置となり、セット位置以外の状態では、傾斜分離板21の分離面21aよりも用紙側に突出した位置となるよう配置されている。
さらに、傾斜分離板21を回動させるための連係手段が、ハウジング2に設けられ、上面に乗り上げ面55aを有したガイド部材55と、傾斜分離板21に設けられ、ガイド部材55の乗り上げ面55aに摺接可能な摺接部材56とを備えている。ガイド部材55は、ハウジング2における基板59の奥側に一体的に形成されており、乗り上げ面55aのうち挿入方向上流側に隣接して、摺接部材56を誘導する傾斜案内面55bが一体的に形成されている(図4(C)、図5(A)及び図5(B)参照)。他方、摺接部材56は傾斜分離板21の裏面である用紙Pと接触する面の裏側に斜め下向きに延びるように一体的に形成されている。さらに、ガイド部材55の上面には、乗り上げ面55aの挿入方向下流側に隣接した位置に、摺接部材56が落ち込む(嵌まる)凹部55cが形成されている(図5(C)、図8参照)。なお、連係手段の形状は上記に限定されることはなく、傾斜分離板21を回動させるための構成であれば他の形状であってももちろん良い。
そして、給紙トレイ3における奥板3eなどと傾斜分離板21の裏面との間に装架した引きバネ58等の付勢手段により、回動可能な傾斜分離板21が挿入方向下流側に向かって倒れる方向に付勢されている(図5参照)。
さらに、ハウジング2における基板59の奥側には、ハウジング3の挿入方向下流側端近傍(給紙可能状態となるセット位置)まで給紙トレイ3を押し込んだ時、当該給紙トレイ3を挿入方向上流側に押し戻すように付勢するダンパー手段61が設けられている。実施例では、ダンパー手段61は、基板59の奥側の左右両側に複数設けられ、挿入方向上流側に開口部を有する収納部61aと、収納部61aの開口部に対して挿入方向に沿って移動可能で、且つ所定量以上挿入方向上流側に突出することが規制された当接体61bと、収納部61aの奥側と当接体61bとの間に装架されて、当接体61bを挿入方向上流側に付勢する圧縮ばね61cとが備えられている(図5(C)及び図6参照)。
また、給紙トレイ3とハウジング2との間には、上記ダンパー手段61による付勢力に抗して、給紙トレイ3が給紙可能位置であるセット位置に装着された状態を保持するためのロック手段62が設けられている。実施例では、給紙トレイ3の底板3aの下面にフック体62aが設けられ、ハウジング2における基板59の上面に係合部62bが設けられている(図9参照)。なお、給紙トレイ3を挿入方向下流側に押し込むとき、フック体62aが係合部62bの上面側を乗り越えて後、フック体62aが係合部62bの挿入方向下流側端に係止して給紙トレイ3の移動位置を保持できる構成であっても良いし、フック体62aが係合部62bの一側面に摺接した後、フック体62aが係合部62bの挿入方向下流側端に係止する構成であっても良い。上記の構成により、給紙トレイ3の挿抜時に給紙可能なセット位置近傍で、クリック感を与えることができる。さらに、別の実施例としては、フック体62aと係合部62bとの配置位置は、給紙トレイ3の側板3cとハウジング2の側板内面とに設けられても良い。
上記の構成により、図7(A)、図8(A)及び図9(A)のように、給紙トレイ3がハウジング2のトレイ収納部の給紙可能なセット位置から適宜量引き出された状態では、アーム体20cは実質的に水平状態である。そして、この状態でハウジング2の開口部2aから用紙Pを給紙トレイ3に対して補給することができる。
この状態では、傾斜分離板21の上端側が、引きバネ58等の付勢手段により、挿入方向下流側に向かって倒れる方向に付勢されている。そして、摺接部材56はガイド部材55より低い給紙トレイ3の底板3a上に摺接するか、図示しないストッパにて傾斜分離板21の倒れ角度が規制されている。傾斜分離板21の高さはセット位置に装着された状態よりも低くなり、その高さは、上昇位置の給送手段20の給紙ローラ21aやアーム体20cと干渉しないよう、給送手段20の下端位置より低く構成されている。従って、さらに、この状態においては、第1規制体50の規制面50aが傾斜分離板21における分離面21aや分離爪57の先端に対して突出している。また、給紙トレイ3に堆積収容された用紙Pの先端縁(給紙トレイ3の挿入方向下流側端縁)が摩擦抵抗の大きい規制面50aに規制されて、用紙Pが不用意にずれ移動せず、特に、給紙トレイ3に堆積された用紙Pの給送方向下流側への迫り出し(はみ出し)を、当該給紙トレイ3の挿入時に効果的に阻止することができる。
その状態から給紙トレイ3が挿入されると、摺接部材56はガイド部材55における傾斜案内面55bに乗り上げた後、乗り上げ面55aと摺接する。これに伴い図7(B)、図8(B)及び図9(B)に示すように、一旦傾斜分離板21が起立する。図7(C)、図8(C)及び図9(C)に示すように、ユーザが給紙トレイ3を給紙可能なセット位置よりもさらに挿入方向下流側に移動させると、フック体62aは係合部62bを越えて挿入方向下流側に位置する一方、当該給紙トレイ3の奥板3eにてダンパー手段61の当接体61bを圧縮ばね61cの付勢力に抗して押し込むことになる。その状態では、摺接部材56はガイド部材55における傾斜案内面55bに乗り上げた後、乗り上げ面55aを乗り越え、凹部55cに摺接部材56が落ち込む(嵌まる)。これに伴い、一旦、傾斜分離板21が起立した後、傾斜分離板21が挿入方向下流側に向かって再度倒れて、第1規制体50の少なくとも規制面50aが傾斜分離板21における分離面21aより好ましくは分離爪57に対して用紙側に突出することになる。
従って、給紙トレイ3が急停止することによって、当該給紙トレイ3上の堆積した用紙Pが慣性力で、傾斜分離板21を乗り越えて挿入方向下流側に移動することを、第1規制体50の規制面50aにて規制できる。このため、給紙トレイ3に堆積された用紙Pの給送方向下流側への迫り出し(はみ出し)を効果的に防止することができる。また、ダンパー手段61によって、給紙トレイ3が停止する際の衝撃を緩和することができる。
この状態から、ユーザが給紙トレイ3から手を離すと、圧縮ばね61cの付勢力にて当接体61bを介して給紙トレイ3を給紙可能状態となるセット位置まで押し戻す(図7(B)、図8(B)及び図9(B)の状態参照)。
これに伴って、摺接部材56はガイド部材55の凹部55cから挿入方向上流側に戻り、乗り上げ面55aに乗り上げ摺接するので、傾斜分離板21は起き上がる。これにより、傾斜分離板21における分離面21aが第1規制体50の規制面50aよりも用紙側に突出する。そして、ロック手段62のフック体62aが係合部62bと係合して係止作用が発揮され、給紙トレイ3は、セット位置に装着されるとともに、不用意に給紙トレイ3が移動しない。この給紙可能状態では、給送手段20の給紙ローラ21aが給紙トレイ3に堆積収容された用紙Pの最上層に当接する。そして、給紙ローラ21aを所定方向に回転させることで、傾斜分離板21における分離面21a、特に分離爪57との協働作用により用紙Pが1枚ずつに分離され、記録部10に用紙Pが給送(搬送できる)のである。また、起立した傾斜分離板21の上端の高さ位置が高くなるので、その上端が搬送路体22等の下端に接近でき、且つ、給送手段20による用紙Pの分離給送作用を確実にすることができる。
逆に、セット位置から給紙トレイ3がハウジング2に対して挿入方向上流側に移動される(引き出す)と、摺接部材56が乗り上げ面55aから離反して、傾斜分離板21が低くなる方向に(挿入方向下流側に)傾動し、且つ第1規制体50の規制面50aが傾斜分離板21における分離面21aに対して突出するように構成されている。このため、給紙トレイ引き出し時においても、用紙Pが傾斜分離板21を乗り越えてはみ出すことがない。また、ユーザが給紙トレイ3を挿入方向上流側に引き出すときには、フック体62aが係合部62bの個所を通過するので、クリック感が生じる。
図10は、傾斜分離板21の第1実施例の別例であり、この実施例では、回動可能な傾斜分離板21は、給紙トレイ3における用紙Pの幅方向の一部に対応して設けられている。例えば、給紙トレイ3の左右方向の中心線に、用紙Pの幅方向の中心を合わせる、いわゆるセンター合わせの形態では、回動可能な傾斜分離板21は給紙トレイ3の左右方向の中心側に配置され、傾動しない固定傾斜分離板45は給紙トレイ3の左右側板3cに近い側に設けられている。回動可能な傾斜分離板21の回動中心となるピン51は固定傾斜分離板45に対して回動可能に枢支される。その場合も、第1規制体50は、給紙トレイ3に収容可能ないずれのサイズの用紙Pの幅方向に延びる端縁に当接可能に配置されている。例えば、幅寸法の小さい葉書に対しても対応できるように、給紙トレイ3の左右方向の中心に近い側に第1規制体50が配置されるべきである。この構成により、回動する傾斜分離板は小さくてよいため、回動動作が安定的になるとともに、傾斜分離板全体の剛性が確保できる。
図11及び図12は、はみ出し防止手段の第2実施例を示す。この実施例では、第1実施例の第1規制体50の構成に加えて、ハウジング2の基板59におけるガイド部材55の傾斜案内面55bの先端(挿入方向上流側端)よりも上流側であって、摺接部材56がガイド部材55に乗り上げるときに干渉しない(邪魔にならない)側方に、第2規制体63を立設させる。実施例では、基板59の左右中心線を挟んで一対設けられている。
第2規制体63は給紙トレイ3の側面からの投影方向において、三角形状に形成されている。第2規制体63の斜面が規制面63aとなるもので、規制面63aには、摩擦抵抗の大きい部材が固定されるか、または摩擦抵抗の大きい表面処理されている。その場合、規制面63aは、傾斜分離板21における分離面21a及び分離爪57による用紙Pに対する抵抗摩擦よりも大きくなるように形成されている。
傾斜分離板21には、各第2規制体63の配置位置に対応させて、第2規制体63の少なくとも規制面63aが通過できる窓孔64が形成されている。その場合、傾斜分離板21が窓孔64の個所で分離しないように、窓孔64の一部(例えば、上端部)で連結片にて連結されている。
さらに、給紙トレイ3の底板3aにおける挿入方向下流側端には、当該給紙トレイ3を給紙可能なセット位置に向かって押し込むとき、第2規制体63が底板3aと干渉せず通過でき、且つ、第2規制体63の少なくとも規制面63aが窓孔64に対して出没し得るように、案内ガイド溝65が切欠き形成されている(図12参照)。
傾斜分離板21を回動させるための連係手段のガイド部材55は、上面に乗り上げ面55aと、乗り上げ面55aのうち挿入方向上流側に隣接して、摺接部材56を誘導する傾斜案内面55bが一体的に形成されている。その他の構成は、第1実施例と同じであるので、図面には同じ符合を付して詳細な説明は省略する。
この第2実施例によれば、図11(A)のように、給紙トレイ3がハウジング2のトレイ収納部の給紙可能なセット位置から適宜量引き出された状態では、傾斜分離板21は、引きバネ58等の付勢手段により、挿入方向下流側に向かって倒れる方向に付勢されている。そして、摺接部材56はガイド部材55より低い給紙トレイ3の底板3a上に摺接するか、図示しないストッパにて傾斜分離板21の倒れ角度が規制されているので、第1規制体50の規制面50aが傾斜分離板21における分離面21aや分離爪57の先端に対して突出することになる。
そして、ユーザが給紙トレイ3を挿入すると、摺接部材56はガイド部材55における乗り上げ面55aを乗り上げる。これに伴い、傾斜分離板21が起立する。この状態では、傾斜分離板21の分離面21aは、第1規制体50の規制面50aよりも用紙側に突出している。また、第2規制体63は、傾斜分離板21よりも挿入方向下流側に位置する。その後、図11(C)に示すように、ユーザが給紙トレイ3を給紙可能位置よりもさらに挿入方向下流側に押し込むと、フック体62aは係合部62bを越えて挿入方向下流側に位置する一方、当該給紙トレイ3の奥板3eにてダンパー手段61の当接体61bを圧縮ばね61cの付勢力に抗して押し込むことになる。そして、第2規制体63が傾斜分離板21の窓穴64から挿入方向上流側に位置し、第2規制体63の規制面63aが傾斜分離板21における分離面21aより好ましくは分離爪57に対して突出することになる。なお、第1規制体50の規制面50aは傾斜分離板21における分離面21aより後退した位置にある。
上記の状態では、給紙トレイ3の急停止にて、当該給紙トレイ3上の堆積した用紙Pが慣性力で、挿入方向下流側に移動することを、第2規制体63の規制面63aにて規制できる。このため、給紙トレイ3に堆積された用紙Pの給送方向下流側への迫り出し(はみ出し)を効果的に防止することができる。
図11(C)の状態から、ユーザが給紙トレイ3から手を離すと、圧縮ばね61cの付勢力にて当接体61bを介して給紙トレイ3を給紙可能状態となるセット位置まで押し戻す(図11(B)の状態参照)。
そうすると、図11(B)に示すように、傾斜分離板21の分離面21aは、第2規制体63の規制面63aよりも挿入方向上流側に位置する(すなわち用紙側に突出する)こととなる。この給紙可能状態では、給送手段20の給紙ローラ20aが給紙トレイ3に堆積収容された用紙Pの最上層に当接し、給紙ローラ21aを所定方向に回転させることで、傾斜分離板21における分離面21a、特に分離爪57との協働作用により用紙Pが1枚ずつに分離され給紙される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記各実施例において、第1規制体50及び第2規制体63は1つでも良いし、3つ以上の複数であっても良い。さらに、固定配置されているだけでなく、可動であってもよい。
傾斜分離板21は、給紙トレイ3の幅方向の一部、例えば中央寄り部位にて固定傾斜板45に対して回動可能に装着されていても良いし(図12参照)、図3のように給紙トレイ3の幅方向の全体にわたって配置されていても良い。さらに、傾斜分離板21は、分離部材57を備えてなくても良い。また、傾斜分離板21は、給紙トレイ3に装着されておらず、装置筐体(ハウジング2)に設けられ、給紙トレイ3には、規制体のみが設けられていても良い。その場合も、給紙トレイ3の挿抜に応じて筐体側の傾斜分離板21を傾動させるための連係手段が給紙トレイおよび装置筐体に設けられる。さらに、ダンパー手段は、給紙トレイを給紙位置に戻す機構であればよく、ロック手段も、給紙トレイを給紙位置に保持する機構であればよい。
2 装置筐体としてのハウジング
3 給紙トレイ
3a 底部
20 給送手段
20a 給紙ローラ
20c アーム体
21 傾斜分離板
21a 分離面
50 第1規制体
50a 規制面
55 ガイド部材
55a 乗り上げ面
55c 凹部
56 摺接部材
61 ダンパー手段
62 ロック手段
63 第2規制体
63a 規制面

Claims (11)

  1. 装置筐体内に、被記録媒体を堆積させて収容可能な上面開放状の収容部を有する給紙トレイと、
    当該給紙トレイに堆積された被記録媒体の最上層から一枚ずつ被記録媒体を所定の方向へと給送するための給送手段と、を有する給紙装置であって、
    前記給紙トレイは、前記装置筐体に対して挿抜可能であり、
    前記給紙トレイの挿入方向下流側に、上部側が下部側よりも前記挿入方向下流側に位置して傾斜した傾斜面を有し、下部側を中心として傾動可能に前記給紙トレイに形成された傾斜板と、
    被記録媒体の給送方向先端を規制する規制体と、
    前記給紙トレイが前記給送手段によって被記録媒体を給送可能となる給紙位置にある時には、前記傾斜板の傾斜面が前記規制体よりも被記録媒体側に位置し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも挿入方向下流側にある時には、前記規制体が前記傾斜面よりも被記録媒体側に位置するよう前記規制体と傾斜面との位置関係を変更する連係手段と、を備え、 前記連係手段は、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向下流側にあるときの前記傾斜板の上端位置が、前記給紙トレイが前記給紙位置にあるときの前記傾斜板の上端位置よりも低くなるよう前記傾斜板を傾動させることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記連係手段は、前記装置筐体に設けられ、凹部を有したガイド部材と、前記傾斜板に設けられ、前記ガイド部材に摺接可能な摺接部材とを備え、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置から挿入方向下流側に挿入されると、前記凹部に前記摺接部材が嵌まり、前記傾斜板の上部側を前記挿入方向下流側に傾動させて、前記規制体を前記傾斜面よりも被記録媒体側に突出させることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記連係手段は、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向上流側にある時には、前記規制体が前記傾斜面よりも被記録媒体側に位置するよう、前記規制体と傾斜面との位置関係を変更し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向上流側にあるときの前記傾斜板の上端位置が、前記給紙トレイが前記給紙位置にあるときの前記傾斜板の上端位置よりも低くなるよう前記傾斜板を傾動させることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  4. 前記連係手段は、前記装置筐体に設けられ、乗り上げ部と前記乗り上げ部よりも挿入方向下流側に凹部を有したガイド部材と、前記傾斜板に設けられ、前記ガイド部材の乗り上げ部に摺接可能な摺接部材とを備え、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置よりも挿入方向上流側の位置から前記給紙位置まで挿入されると、前記摺接部材が前記乗り上げ面に乗り上げ摺接して前記傾斜板の上部側を前記挿入方向上流側に傾動させて、前記傾斜面を前記規制体よりも被記録媒体側に突出させ、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置から挿入方向下流側にさらに挿入されると、前記凹部に前記摺接部材が嵌まり、前記傾斜板の上部側を前記挿入方向下流側に傾動させて、前記規制体を前記傾斜面よりも被記録媒体側に突出させることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
  5. 装置筐体内に、被記録媒体を堆積させて収容可能な上面開放状の収容部を有する給紙トレイと、
    当該給紙トレイに堆積された被記録媒体の最上層から一枚ずつ被記録媒体を所定の方向へと給送するための給送手段と、を有する給紙装置であって、
    前記給紙トレイは、前記装置筐体に対して挿抜可能であり、
    前記給紙トレイの挿入方向下流側に、上部側が下部側よりも前記挿入方向下流側に位置して傾斜した傾斜面を有し、下部側を中心として傾動可能に前記給紙トレイに形成された傾斜板と、
    前記給紙トレイに配置された第1規制体と、前記装置筐体に配置された第2規制体と、を備えた被記録媒体の給送方向先端を規制する規制体と、
    前記給紙トレイが前記給送手段によって被記録媒体を給送可能となる給紙位置よりも挿入方向上流側の位置から前記給紙位置まで挿入されると、前記傾斜板における前記傾斜面が前記第1規制体よりも被記録媒体側に位置し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも挿入方向下流側に挿入されると、前記第2規制体が傾斜面及び前記第1規制体よりも被記録媒体側に位置するよう、前記規制体と前記傾斜面との位置関係を変更する連係手段と、を備え、
    前記連係手段は、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも前記挿入方向上流側にあるときの前記傾斜板の上端位置が、前記給紙トレイが前記給紙位置にあるときの前記傾斜板の上端位置よりも低くなるよう前記傾斜板を傾動させることを特徴とする給紙装置
  6. 前記連係手段は、前記装置筐体に設けられ、乗り上げ部を有したガイド部材と、前記傾斜板に設けられ、前記ガイド部材の乗り上げ部に摺接可能な摺接部材とを備え、
    前記第2規制体は、前記給紙位置における前記傾斜面よりも前記挿入方向下流側に配置され、
    前記給紙トレイが前記装置筐体に対して挿入されるとき、前記摺接部材が前記乗り上げ部に乗り上げ摺接して、前記傾斜板の前記上部側を前記挿入方向下流側に向かうよう傾動させて、前記傾斜面を前記第1規制体よりも被記録媒体側に突出させ、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置よりも前記挿入方向下流側であって前記傾斜面が前記第2規制体よりも挿入方向下流側となる位置まで挿入されるとき、前記摺接部材が前記乗り上げ部の挿入方向下流側に沿って摺接し、前記第2規制体を前記傾斜板の前記傾斜面よりも被記録媒体側に突出させることを特徴とする請求項5に記載の給紙装置。
  7. 前記給紙トレイが前記装置筐体に対して前記給紙位置よりも挿入方向下流側端部に接近するように挿入されたとき、当該給紙トレイを押し戻すよう付勢する付勢手段と、
    該付勢手段の付勢力に抗して前記給紙トレイを前記給紙位置に保持するためのロック手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の給紙装置。
  8. 前記給送手段が前記給紙トレイの底板に対して昇降可能であり、上昇位置の前記給送手段の下端より低い位置まで前記傾斜板が傾動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の給紙装置。
  9. 前記傾斜板は、前記挿入方向下流側に向かって倒れる方向に付勢されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の給紙装置。
  10. 前記規制体の被記録媒体を規制する規制部は、前記傾斜板における傾斜面よりも摩擦抵抗が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の給紙装置。
  11. 装置筐体内に、被記録媒体を堆積させて収容可能な上面開放状の収容部を有する給紙トレイと、
    当該給紙トレイに堆積された被記録媒体の最上層から一枚ずつ被記録媒体を所定の方向へと給送するための給送手段と、を有する給紙装置であって、
    前記給紙トレイは、前記装置筐体に対して挿抜可能であり、
    前記給紙トレイの挿入方向下流側に、上部側が下部側よりも前記挿入方向下流側に位置して傾斜した傾斜面を有し、下部側を中心として傾動可能に前記給紙トレイに形成された傾斜板と、
    被記録媒体の給送方向先端を規制する規制体と、
    前記給紙トレイが前記給送手段によって被記録媒体を給送可能となる給紙位置にある時には、前記傾斜板の傾斜面が前記規制体よりも被記録媒体側に位置し、前記給紙トレイが前記給紙位置よりも挿入方向下流側及び前記給紙位置よりも挿入方向上流側にある時には、前記規制体が前記傾斜面よりも被記録媒体側に位置するよう、前記給紙トレイの挿抜動に応じて、前記規制体と傾斜面との位置関係を変更する連係手段と、を備え、
    前記連係手段は、前記装置筐体に設けられ、乗り上げ部と前記乗り上げ部よりも挿入方向下流側に凹部を有したガイド部材と、前記傾斜板に設けられ、前記ガイド部材の乗り上げ部に摺接可能な摺接部材とを備え、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置よりも挿入方向上流側の位置から前記給紙位置まで挿入されると、前記摺接部材が前記乗り上げ面に乗り上げ摺接して前記傾斜板の上部側を前記挿入方向上流側に傾動させて、前記傾斜面を前記規制体よりも被記録媒体側に突出させ、
    前記給紙トレイが、前記給紙位置から挿入方向下流側にさらに挿入されると、前記凹部に前記摺接部材が嵌まり、前記傾斜板の上部側を前記挿入方向下流側に傾動させて、前記規制体を前記傾斜面よりも被記録媒体側に突出させることを特徴とする給紙装置。
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