JP5498716B2 - 制動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に設けられる制動制御装置に関し、特に電動機械式ブレーキ及び液圧保持機能を備えた液圧式ブレーキを有するものに関する。
自動車等の車両では、通常走行時に用いられるサービスブレーキとして液圧式ブレーキを用い、駐停車時の車両の移動を防止するため機械式のパーキングブレーキを用いることが一般的である。
パーキングブレーキは、従来ドライバが手動によりケーブルを牽引して作動させるものが一般的であったが、近年電動アクチュエータによって作動する電動パーキングブレーキが普及しつつある。
液圧式ブレーキは、一般にドライバのブレーキペダル操作によって作動するマスタシリンダによって液圧を発生させ、各車輪のブレーキ装置に設けられたホイールシリンダで摩擦材を押圧する構成となっている。また、このような液圧式ブレーキにおいて、車両が停車しドライバがブレーキペダルから足を離した後も各ホイールシリンダの液圧を保持し、一時的に車両の動き出しを防止する液圧保持制御(ヒルスタートアシスト)を行うものが知られている。
例えば、特許文献1には、電動駐車ブレーキ及び油圧ブレーキの制御装置に伝達される制動指令を計算する制御装置を有し、勾配路に車両を停車させた場合であっても車両の動き出しを防止した技術が記載されている。
また、特許文献2には、ブレーキ液圧の保持状態が長時間継続されることによる液圧式ブレーキ装置の負荷を軽減することを目的として、変速機の非駆動ポジションへのシフトと連動して自動パーキングブレーキを作動させ、液圧保持を解除する技術が記載されている。
また、特許文献3には、ブレーキ液圧の保持状態が長時間継続されることによる液圧式ブレーキ装置の負荷を軽減することを目的として、ブレーキ液圧保持が開始されてから所定時間の経過後に自動パーキングブレーキを作動させ、液圧保持を解除する技術が記載されている。
特表2006−516941号公報 特開2006−315569号公報 特開2006−306351号公報
自動車等の車両には、停車判定及び傾斜判定が成立しかつドライバによるブレーキ操作が継続している場合には、その後にドライバがブレーキペダルから足を離しても電動パーキングブレーキによって車両の停止状態を維持するいわゆるヒルホールド機能が設けられる場合がある。
ヒルホールド機能を実現するためには、車両が停車した路面の傾斜を判定する必要がある。このような傾斜判定は、例えば車両の前後方向に作用する加速度を用いて行うことが一般的である。しかし、車両の停止直後には、車両のピッチング挙動等の影響によって加速度センサの出力が安定せず、精度のよい傾斜判定を行うことは困難である。すなわち、停車後早期に傾斜判定を行おうとすれば判定精度の低下は避けられず、逆にある程度精度のよい傾斜判定を行おうとすれば判定に時間がかかってしまう。
このため、停車直後に傾斜判定を行って電動パーキングブレーキを作動させようとすると、傾斜判定の誤りに起因する誤作動が多くなってモータや減速ギアの作動に伴う騒音や振動が頻繁に生じ、車両の商品性が低下してしまう。一方、十分に誤判定を低減できる程度に時間をかけて傾斜判定を行い、その後電動パーキングブレーキを作動させた場合、停車から制動力発生までのタイムラグが多くなってユーザに違和感を与えてしまう。
これに対し、誤作動しても作動音がほとんどしないため早期に作動させることができる液圧式ブレーキの液圧保持を用いて停車直後の車両のずり下がりを防止することも考えられるが、液圧保持を用いた場合であっても、電動パーキングブレーキの傾斜判定が成立する前にドライバがブレーキペダルから足を離してしまった場合には、電動パーキングブレーキが作動しないことになる。
本発明の課題は、電動パーキングブレーキの誤作動を防止しつつ安定したヒルホールド機能を確保できる制動制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、車両の停車を判定する停車判定手段と、車両が停車した路面の傾斜を判定する傾斜判定手段と、車両が停車した路面の傾斜を前記停車判定手段よりも短時間で簡易判定する簡易傾斜判定手段と、ドライバによるブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、前記停車判定手段による停車判定及び前記簡易傾斜判定手段による簡易傾斜判定がともに成立し、かつ、前記ブレーキ操作検出手段がブレーキ操作を検出した場合に液圧式ブレーキの液圧を保持する液圧保持制御手段と、前記停車判定手段による停車判定及び前記傾斜判定手段による傾斜判定がともに成立し、かつ、前記ブレーキ操作検出手段がブレーキ操作を検出し又は前記液圧保持制御手段が液圧を保持している場合に電動パーキングブレーキを解除状態から制動状態へ移行させるとともに、前記液圧保持制御手段が液圧式ブレーキの液圧の保持を開始してから前記傾斜判定手段による傾斜判定が成立するまでの間は前記電動パーキングブレーキを解除状態とする電動パーキングブレーキ制御手段とを備え、前記傾斜判定手段による傾斜判定成立後は、前記液圧保持手段は液圧保持を解除することを特徴とする制動制御装置である。
本発明によれば、早期に成立する簡易傾斜判定を用いて作動音がほとんどしない液圧保持を行い、その後に精度が高い傾斜判定を用いて電動パーキングブレーキを作動させることによって、電動パーキングブレーキの誤作動を防止して騒音や振動を防ぐことができ、また、停車直後の制動力を液圧保持によって確保して車両の動き出しを防止することができる。また、液圧保持が行われている場合には、ブレーキ操作が検出されなくても電動パーキングブレーキを作動させることによって、ドライバが停車直後にブレーキペダルから足を離してもヒルホールドを実行することができる。
本発明を適用した制動制御装置の実施例を含むブレーキシステムの構成を示す図である。 図1の制動制御装置におけるブレーキ液圧保持制御を示すフローチャートである。 図1の制動制御装置における電動パーキングブレーキ作動制御を示すフローチャートである。 本発明の比較例1である制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の比較例2である制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の比較例2である制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の他の例を示すタイミングチャートである。 実施例の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。 実施例の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の他の例を示すタイミングチャートである。
本発明は、電動パーキングブレーキの誤作動を防止しつつ安定したヒルホールド機能を確保できる制動制御装置を提供する課題を、停車判定及び傾斜判定が成立しかつ、ブレーキランプスイッチがオンの場合又はブレーキ液圧保持制御がオンの場合に電動パーキングブレーキを作動させることによって解決した。
以下、本発明を適用した制動制御装置の実施例について説明する。実施例の制動制御装置は、例えば、乗用車等の自動車に搭載され、液圧式のサービスブレーキ及び電動機械式の電動パーキングブレーキを制御するものである。
図1は、実施例の制動制御装置を含むブレーキシステムの構成を示す図である。
ブレーキシステムは、ホイールシリンダ11〜14、ハイドロリックコントロールユニット(HCU)20、ブレーキ液圧制御ユニット30、パーキングブレーキ41,42、電動アクチュエータ50、電動パーキングブレーキ制御ユニット60、車速センサ71、前後Gセンサ72、ヒルホールドスイッチ73、ブレーキランプスイッチ74、CAN通信システム100等を備えて構成されている。
ホイールシリンダFR(右前)11、ホイールシリンダFL(左前)12、ホイールシリンダRR(右後)13、ホイールシリンダRL(左後)14は、それぞれの位置の車輪を制動するサービスブレーキのキャリパに設けられ、ブレーキフルードの圧力(液圧)によってディスクロータにブレーキパッドを押圧するものである。
HCU20は、ブレーキフルードを加圧するポンプ及び加圧されたブレーキフルードの流路を切り換えるソレノイドバルブ等を備えている。また、HCU20は、ホイールシリンダFR11、ホイールシリンダFL12、ホイールシリンダRR13、ホイールシリンダRL14にそれぞれ接続されている。HCU20は、ブレーキ液圧制御ユニット30からの制御信号に応じて、各ホイールシリンダ11〜14の液圧を個別に制御可能となっている。
ブレーキ液圧制御ユニット30は、HCU20を制御して、各ホイールシリンダ11〜14の液圧を制御するものである。ブレーキ液圧制御ユニット30は、例えばCPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、及び、入出力インターフェイス等を備えて構成されている。
ブレーキ液圧制御ユニット30は、ドライバのブレーキ操作時にホイールロックの兆候が検出された場合に該当するホイールシリンダの液圧を周期的に減圧するアンチロックブレーキ制御、アンダーステア状態又はオーバーステア状態の発生時に、左右輪の制動力差を生じさせて回復方向へのヨーモーメントを発生させる挙動制御を行う。また、ブレーキ液圧制御ユニット30は、車両の停車後、ドライバがブレーキペダルから足を離した後も各ホイールシリンダ11〜14の液圧を保持するブレーキ液圧保持制御を行う。この点については後に詳しく説明する。
ブレーキ液圧制御ユニット30は、停車判定手段31、簡易傾斜判定手段32等を備えている。
停車判定手段31は、車速センサ71の出力に基づいて、自車両の停車を判定するものである。停車判定手段31は、自車両の車速が車速センサ71の検出限界速度(最低分解能)以下となって車速パルス信号の出力が途絶した際に停車を判定する。
簡易傾斜判定手段32は、自車両が停車した路面の前後方向における勾配を検出するものである。簡易傾斜判定手段32は、停車判定手段31が停車を判定した直後の前後Gセンサ72の出力に基づいて傾斜を判定する。簡易傾斜判定手段32は、例えば、5%以上の勾配を検出した場合には簡易傾斜判定を成立させる。簡易傾斜判定手段32は、後述する電動パーキングブレーキ制御ユニット60の傾斜判定手段62よりも短時間で傾斜判定を行うようになっている。
パーキングブレーキR(右)41、パーキングブレーキL(左)42は、それぞれ車両の左右後輪に設けられ、駐停車時等に車両の動き出しを防止する機械式ブレーキである。パーキングブレーキR41、パーキングブレーキL42は、電動アクチュエータ50によって制動状態と解除状態とを切り換えられる電動パーキングブレーキである。
電動アクチュエータ50は、パーキングブレーキR41、パーキングブレーキL42とパーキングブレーキケーブルを介して接続され、パーキングブレーキケーブルを牽引することによって制動力を発生させるとともに、弛緩させることよって制動を解除するものである。電動アクチュエータ50は、例えば電動モータとその回転を減速する減速機構、さらに左右のパーキングブレーキケーブルが接続されたイコライザ等を備えている。
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、電動アクチュエータ50を制御してパーキングブレーキR41、パーキングブレーキL42の制動状態と解除状態とを切り換え、制動状態における制動力を制御するものである。電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、例えばCPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、及び、入出力インターフェイス等を備えて構成されている。
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、停車判定手段61、傾斜判定手段62等を備えている。
停車判定手段61は、車速センサ71の出力に基づいて、自車両の停車を判定するものである。停車判定手段61は、自車両の車速が車速センサ71の検出限界速度以下となって車速パルス信号の出力が途絶した際に停車を判定する。
傾斜判定手段62は、自車両が停車した路面の前後方向における勾配を検出するものである。停車判定手段62は、停車判定手段61が停車を判定してから所定の期間にわたっての前後Gセンサ72の出力履歴に基づいて傾斜を判定する。傾斜判定手段62は、例えば、5%以上の勾配を検出した場合には傾斜判定を成立させる。
車速センサ71は、例えば、車輪を回転可能に支持するハブ部に設けられ、車輪の回転速度に応じた車速パルス信号を出力するものである。車両の車速は、この車速パルス信号の間隔に基づいて演算することができる。
前後Gセンサ72は、車両の前後方向における加速度を検出するものである。
ヒルホールドスイッチ73は、例えばキャビン内のインストルメントパネル等に設けられ、ドライバが後述するヒルホールド制御のオンオフ操作を入力する操作部である。
ブレーキランプスイッチ74は、例えば図示しないブレーキペダルのピボット部等に設けられ、ドライバがこのブレーキペダルを踏込んだ際にオンされるスイッチである。ブレーキランプスイッチ74は、ドライバによるブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段として機能する。
CAN通信システム100は、車載LANの一種であって、ブレーキ液圧制御ユニット30、電動パーキングブレーキ制御ユニット60、車速センサ71、前後Gセンサ72、ヒルホールドスイッチ73、BLS74等と接続され、これらの間での信号の授受を可能としている。
実施例の制動制御装置は、以下説明するヒルホールド制御を行う。ヒルホールド制御は、車両が傾斜路に停車した場合に、ドライバがブレーキペダルから足を離した場合であっても制動力を維持し、車両の動き出しを防止するものである。
ヒルホールド制御は、ドライバがブレーキペダルから足を離した後も各ホイールシリンダ11〜14のブレーキフルード液圧を保持するブレーキ液圧保持制御(ヒルスタートアシスト制御)、及び、電動パーキングブレーキを自動的に制動状態に移行する電動パーキングブレーキ作動制御を含む。
図2は、ブレーキ液圧保持制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:停車判定成立判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、停車判定手段31による停車判定が成立したか否かを判定する。
そして、停車判定が成立した場合はステップS02に進み、成立しない場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS02:簡易傾斜判定成立判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、簡易傾斜判定手段32による簡易傾斜判定が成立したか否かを判定する。
そして、簡易傾斜判定が成立した場合はステップS03に進み、成立しない場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS03:ヒルホールドスイッチ状態判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、ヒルホールドスイッチ73がオンであるか否かを判断する。
そして、ヒルホールドスイッチ73がオンである場合はステップS04に進み、オフである場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS04:システム正常判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、本体及び各センサ、HCU20等のシステムの異常有無を判断する。
そして、システムが正常である場合はステップS05に進み、異常がある場合には一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS05:ブレーキランプスイッチ状態判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、ブレーキランプスイッチ74のオンオフを検出する。
そして、ブレーキランプスイッチ74がオンである場合はステップS06に進み、オフである場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS06:ブレーキ液圧保持制御開始>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、ドライバがブレーキペダルから足を離した後に各ホイールシリンダ11〜14の液圧を、例えば1.5秒程度の所定の期間にわたって保持するブレーキ液圧保持制御を実行する。このとき、ブレーキ液圧制御ユニット30は、ブレーキ液圧保持制御を実行したことを意味する信号を電動パーキングブレーキ制御ユニット60に伝達する。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
図3は、電動パーキングブレーキ作動制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS11:停車判定成立判断>
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、停車判定手段61による停車判定が成立したか否かを判定する。
そして、停車判定が成立した場合はステップS12に進み、成立しない場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS12:傾斜判定成立判定>
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、傾斜判定手段62による傾斜判定が成立したか否かを判定する。
そして、傾斜判定が成立した場合にステップS13に進み、成立しない場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS13:ヒルホールドスイッチ状態判断>
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、ヒルホールドスイッチ73がオンであるか否かを判断する。
そして、ヒルホールドスイッチ73がオンである場合はステップS14に進み、オフである場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS14:システム正常判断>
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、本体及び各センサ、電動アクチュエータ50等のシステムの異常有無を判断する。
そして、システムが正常である場合はステップS15に進み、異常がある場合には一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS15:ブレーキランプスイッチ状態・ブレーキ液圧保持制御状態判断>
ブレーキ液圧制御ユニット30は、ブレーキランプスイッチ74のオンオフ、及び、ブレーキ液圧制御ユニット30におけるブレーキ液圧保持制御の実行有無を検出する。
そして、ブレーキランプスイッチ74がオンである場合、又は、ブレーキ液圧保持制御が実行されている場合はステップS16に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS16:電動パーキングブレーキ作動>
電動パーキングブレーキ制御ユニット60は、電動アクチュエータ50を作動させてパーキングブレーキケーブルを牽引させ、パーキングブレーキR41、パーキングブレーキL42を解除状態から制動状態へ移行させ、上述した傾斜判定の結果に応じて設定される目標制動力を発生させる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
以上説明した実施例による効果を、以下説明する本発明の比較例1,2と対比して説明する。
比較例1,2の説明において、上述した実施例と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
比較例1の制動制御装置は、実施例における簡易傾斜判定手段32による簡易傾斜判定結果を用いず、電動パーキングブレーキ制御ユニット60の傾斜判定手段62と同様の傾斜判定を用いてブレーキ液圧保持制御を開始するものである。
図4は、比較例1の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。図4において、横軸は時間を示し、縦軸はブレーキランプスイッチのオンオフ及び制動力を示す。また、図4において、電動パーキングブレーキの制動力を実線で示し、ブレーキ液圧保持制御による制動力を破線で示している(図5ないし図8においても同様)。
比較例1の制動制御装置においては、ドライバがブレーキペダルによってブレーキ液圧を十分にかけてから停車し、電動アクチュエータ50が作動してからブレーキペダルから足を離せば車両の動き出しは発生しない。
しかし、車両の停車後、傾斜判定の成立前にドライバがブレーキペダルから足を離してしまうと、ブレーキ液圧保持制御、電動パーキングブレーキともに作動せず、車両の動き出しが発生してしまう。
比較例2の制動制御装置は、ブレーキ液圧保持制御の開始条件は実施例と同様であるが、実施例のステップS15のように電動パーキングブレーキの作動条件にブレーキ液圧保持制御を考慮せず、ブレーキランプスイッチ74のオンを電動パーキングブレーキ作動の必要条件とするものである。
図5は、比較例2の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。
図6は、比較例2の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の他の例を示すタイミングチャートである。
比較例2によれば、図5に示すように、ブレーキ液圧保持制御が早期に作動することから、停車直後における車両の動き出しを防止することができる。しかし、図6に示すように、傾斜判定が成立する前にドライバがブレーキペダルから足を離してしまうと、電動パーキングブレーキが作動せず、ブレーキ液圧保持制御における液圧低下に応じて車両の動き出しが発生してしまう。
図7は、実施例の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の一例を示すタイミングチャートである。
図8は、実施例の制動制御装置におけるブレーキランプスイッチの状態及び制動力の推移の他の例を示すタイミングチャートである。
実施例によれば、図7に示すように、ブレーキ液圧保持制御が早期に作動することから、停車直後における車両の動き出しを防止することができる。また、図8に示すように、傾斜判定が成立する前にドライバがブレーキペダルから足を離した場合であっても、ブレーキ液圧保持制御が開始されていれば傾斜判定手段62による傾斜判断の成立後電動パーキングブレーキが作動するため、車両の動き出しを防止できる。
傾斜判定が成立後は、液圧保持を解除する。
以上説明したように、実施例によれば、早期に成立する簡易傾斜判定を用いて作動音がほとんどしないブレーキ液圧保持制御を行い、その後に精度が高い傾斜判定を用いて電動パーキングブレーキを作動させることによって、電動パーキングブレーキの誤作動を防止することができ、また、停車直後の制動力を液圧保持によって確保して車両の動き出しを防止することができる。また、液圧保持が行われている場合には、ブレーキランプスイッチがオフであっても電動パーキングブレーキを作動させることによって、ドライバが停車直後にブレーキペダルから足を離してもヒルホールドを実行することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
例えば、制動制御装置及びブレーキ装置の構成は、上述した実施例のものに限らず適宜変更することができる。例えば、停車判定や傾斜判定の手法として他の手法を用いることができる。また、電動パーキングブレーキの構成も、実施例のようにケーブルを用いるものに限らず、車輪ハブ部に駆動用モータを内蔵したタイプのものであってもよい。さらに、実施例ではブレーキランプスイッチのオンオフによってドライバのブレーキ操作を検出しているが、これに限らず、例えばブレーキ液圧に基づいてブレーキ操作を検出してもよい。
11 ホイールシリンダFR 12 ホイールシリンダFL
13 ホイールシリンダRR 14 ホイールシリンダRL
20 ハイドロリックコントロールユニット(HCU)
30 ブレーキ液圧制御ユニット 31 停車判定手段
32 簡易傾斜判定手段
41 パーキングブレーキR 42 パーキングブレーキL
50 電動アクチュエータ
60 電動パーキングブレーキ制御ユニット
61 停車判定手段 62 傾斜判定手段
71 車速センサ 72 前後Gセンサ
73 ヒルホールドスイッチ 74 ブレーキランプスイッチ
100 CAN通信システム

Claims (1)

  1. 車両の停車を判定する停車判定手段と、
    車両が停車した路面の傾斜を判定する傾斜判定手段と、
    車両が停車した路面の傾斜を前記停車判定手段よりも短時間で簡易判定する簡易傾斜判定手段と、
    ドライバによるブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    前記停車判定手段による停車判定及び前記簡易傾斜判定手段による簡易傾斜判定がともに成立し、かつ、前記ブレーキ操作検出手段がブレーキ操作を検出した場合に液圧式ブレーキの液圧を保持する液圧保持制御手段と、
    前記停車判定手段による停車判定及び前記傾斜判定手段による傾斜判定がともに成立し、かつ、前記ブレーキ操作検出手段がブレーキ操作を検出し又は前記液圧保持制御手段が液圧を保持している場合に電動パーキングブレーキを解除状態から制動状態へ移行させるとともに、前記液圧保持制御手段が液圧式ブレーキの液圧の保持を開始してから前記傾斜判定手段による傾斜判定が成立するまでの間は前記電動パーキングブレーキを解除状態とする電動パーキングブレーキ制御手段とを備え、
    前記傾斜判定手段による傾斜判定成立後は、前記液圧保持手段は液圧保持を解除すること
    を特徴とする制動制御装置。
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