JP5497068B2 - カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、使用に際して生体内に導入されるカテーテルに関するものである。
使用に際して生体内に導入されるカテーテルとして、PTCA(経皮的冠動脈形成術)用のバルーンカテーテルなどが知られている。一般的なバルーンカテーテルは、例えば特許文献1に示すように、カテーテルチューブの遠位端側に内圧調節により膨張・収縮自在のバルーンが設けられており、血管内に生じた閉塞箇所や狭窄箇所を拡張するために利用される。
当該バルーンカテーテルは、その最も遠位端側となる先端部から近位側に向けた所定範囲に亘って先端チップが設けられている。先端チップは、血管の損傷を抑制するために、それよりも近位側の部分に比べて剛性が低くなるように形成材料が選択されている。
しかしながら、ガイドワイヤを利用して複雑に屈曲した血管内に上記バルーンカテーテルを導入する場合に、血管の屈曲半径が小さいと、先端チップの開口部が縦長に変形してしまうことが懸念される。また、導入目的箇所が石灰化により硬化している場合には、その硬化部分に先端チップが押し付けられた際に当該先端チップが潰れてしまうことが懸念される。
これに対して、上記特許文献1では、金属などにより形成された形状維持体を先端チップの軸線方向の途中位置に設けた構成が開示されている。これにより、当該形状維持体が設けられていない構成に比べ、先端チップの変形や潰れが抑制される。
特表2006−093274号公報
ここで、上記形状維持体を用いた構成では先端部の強度が向上しているが、強度をさらに向上させることが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、先端部の変形や潰れを抑制することが可能なカテーテルを提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。
第1の発明のカテーテル:管部が生体内に導入されて使用されるカテーテルにおいて、前記管部の遠位端部から近位側に向けた所定範囲に亘る先端領域は、当該先端領域に対して近位側にて連続する領域に比べて硬い材料を用いて形成されており、さらに当該先端領域は、前記遠位端部から前記所定範囲の軸線方向の途中位置に亘り全体が前記硬い材料により形成された導入先領域を有していることを特徴とする。
本構成によれば、遠位端部から少なくとも軸線方向の途中位置までの導入先領域はその全体が、先端領域に対して近位側にて連続する領域に比べて硬い材料を用いて形成されているため、当該導入先領域が上記連続する領域の形成材料により形成されている構成に比べ変形や潰れに対する耐性が高められる。したがって、変形や潰れの発生を抑制することが可能となる。
第2の発明のカテーテル:第1の発明において、前記先端領域は、前記導入先領域及び前記連続する領域の間に、当該連続する領域の形成材料と前記硬い材料とを含む遷移領域を有していることを特徴とする。本構成によれば、上記連続する領域と導入先領域との間に両者の材料による遷移領域が存在することで、両領域の接合強度を高めることが可能となる。さらに剛性を滑らかに変化させることが可能となる。
第3の発明のカテーテル:第2の発明において、前記遷移領域は、前記連続する領域の形成材料による層と、前記硬い材料による層とが、肉厚方向に積層されることで形成されているとともに、前記硬い材料による層が、前記遷移領域において前記管部の内周面を構成するように肉厚方向の内側に配置されていることを特徴とする。本構成によれば、上記のように接合強度を高めた構成において、先端領域における管部の内周面を硬くすることが可能となる。これにより、当該管部の管孔にガイドワイヤなどの導入部材が挿入される場合にその挿入時における摺動性を向上させることが可能となる。
第4の発明のカテーテル:第1乃至第3の発明のいずれか1において、前記導入先領域は、それよりも近位側に比べて細く形成されていることを特徴とする。本構成によれば通過性が向上する。この場合に、導入先領域はその全体が上記硬い材料を用いて形成されているため、上記連続する領域の形成材料により形成されている構成に比べ変形や潰れに対する耐性が高められる。したがって、上記連続する領域の形成材料により形成されている構成と同一の細さで比較した場合には変形や潰れの発生を抑制することができ、同一の強度で比較した場合にはより細くすることが可能となる。
第5の発明のカテーテル:第1乃至第4の発明のいずれか1において、前記導入先領域とそれに対して近位側に連続する領域との境界部分において前記管部の内周面に軸線方向に対して直交する方向の段差が生じないように、前記導入先領域が形成されていることを特徴とする。本構成によれば、管部の管孔にガイドワイヤなどの導入部材が挿入される場合における挿入作業の作業性の低下を抑えながら、導入先領域を設けることができる。
第6の発明のカテーテル:第1乃至第5の発明のいずれか1において、前記管部に固定されるようにして設けられ、流体の供給及び排出を通じて膨張及び収縮するバルーン部をさらに備え、当該バルーン部の前記管部に対する遠位側の固定箇所は、前記導入先領域よりも近位側に設定されていることを特徴とする。本構成によれば、バルーンカテーテルに上記導入先領域の構成を適用した場合において、バルーン部の固定箇所と導入先領域とが重ならないようにすることができ、剛性の局所的な高まりの発生を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
第7の発明のカテーテル:第6の発明において、前記先端領域は、前記導入先領域及び前記連続する領域の間に、当該連続する領域の形成材料と前記硬い材料とを含む遷移領域を有しており、前記バルーン部の前記管部に対する遠位側の固定箇所は、前記遷移領域よりも近位側に設定されていることを特徴とする。本構成によれば、遷移領域を有していることにより上記第2の発明の作用効果を奏することができるとともに、バルーン部の固定箇所との関係で剛性の変化をより滑らかなものとすることができる。
第8の発明のカテーテル:第1乃至第7の発明のいずれか1において、前記連続する領域は、前記硬い材料を構成する合成樹脂と同一の樹脂系のエラストマを用いて形成されていることを特徴とする。
本構成によれば、先端領域が硬い材料を用いて形成された構成において、その材料として合成樹脂が用いられていることにより、変形や潰れに対する強度を高めながら所定の柔軟性を付与することができ、屈曲した血管への追従性が向上する。この場合に、上記連続する領域は、上記硬い材料を構成する合成樹脂と同一の樹脂系のエラストマを用いて形成されているため、硬い材料により形成されている部分と上記連続する領域の材料により形成されている部分とを接合した場合に、境界部分での剥離が生じづらくなり、両部分の接合強度を高めることが可能となる。
第9の発明のカテーテル:第1乃至第8の発明のいずれか1において、前記硬い材料は、前記導入先領域の目視による確認が、当該導入先領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて行い易くなるように、その透明度及び色の少なくとも一方が設定されていることを特徴とする。本構成によれば、導入先領域の強度を高めることを通じてさらに目視による確認が行い易くなる。
第10の発明のカテーテル:第1乃至第9の発明のいずれか1において、前記硬い材料は、合成樹脂に対して所定の粉体が含有された材料であり、前記所定の粉体は、前記導入先領域の目視による確認が、当該導入先領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて行い易くなるように、その含有量が設定されていることを特徴とする。
本構成によれば、先端領域をある程度柔軟なものとしながら変形や潰れに対する強度を高める機能が合成樹脂により発揮され、目視による確認を行い易くするという機能が所定の粉体により発揮されている。よって、材料設計を容易なものとしながら、上記第9の発明にて説明した効果を奏することができる。
バルーンカテーテルの遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。 (a)バルーンカテーテルの構成を示す概略全体側面図であり、(b)バルーン及び外側チューブを縦断面の状態で示すバルーン及びその周辺の側面図である。 (a)〜(d)遠位端部分の製造工程を説明するための説明図である。 別のバルーンカテーテルの遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。 別のバルーンカテーテルの遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。 別のバルーンカテーテルの遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。 別のバルーンカテーテルの遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。
以下、バルーンカテーテルの一実施の形態を図面に基づいて説明する。先ず図2を参照しながらバルーンカテーテル10の概略構成を説明する。図2(a)はバルーンカテーテル10の構成を示す概略全体側面図であり、図2(b)はバルーン13及び外側チューブ15を縦断面の状態で示すバルーン13及びその周辺の側面図である。
図2(a)に示すように、バルーンカテーテル10は、カテーテルチューブ11と、当該カテーテルチューブ11の近位端部(基端部)に取り付けられたハブ12と、カテーテルチューブ11の遠位端側(先端側)に取り付けられたバルーン13と、を備えている。
カテーテルチューブ11は、複数のチューブから構成されており、少なくとも軸線方向(長手方向)の途中位置からバルーン13の位置まで内外複数管構造となっている。具体的には、カテーテルチューブ11は、外側チューブ15と、当該外側チューブ15よりも内径及び外径が小さい内側チューブ16と、を備えており、外側チューブ15に内側チューブ16が内挿されていることで内外2重管構造となっている。
外側チューブ15は、軸線方向の全体に亘って連続するとともに両端にて開放された外側管孔21を有する管状に形成されている。また、外側チューブ15は、ハブ12に連続する位置から遠位側に向けた所定範囲の領域がNi―Ti合金やステンレスなどの金属により形成された外側近位部22となっており、それよりも遠位側は外側近位部22に比べて剛性が低くなるようにポリアミドにより形成された外側遠位部23となっている。なお、外側近位部22を合成樹脂により形成してもよい。
内側チューブ16は、軸線方向の全体に亘って連続するとともに両端にて開放された内側管孔31(図1参照)を有する管状に形成されている。また、内側チューブ16は、その近位端部が外側遠位部23における軸線方向の途中位置に接合され、さらに図2(b)に示すように、外側チューブ15よりも遠位側に延出するように設けられている。
内側チューブ16の近位端部から外側チューブ15よりも遠位側となる途中位置まではポリアミドにより形成された内側近位部32となっており、それよりも遠位側はポリアミドエラストマやポリアミドを用いて形成された内側遠位部33となっている。この場合、内側近位部32と内側遠位部33とは両者の熱溶着により接合されているが、接着剤などを用いて接合してもよい。また、内側近位部32と内側遠位部33との接合部分には、造影用のマーカ34が設けられているが、この位置や数は任意である。
なお、外側遠位部23や内側近位部32を形成する材料は、ポリアミドに限定されることはなく、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマ、ポリイミド、ポリイミドエラストマ、シリコンゴム、天然ゴムなどといった他の合成樹脂を用いることもできる。
上記のように外側チューブ15及び内側チューブ16が設けられた構成において、外側遠位部23の遠位端部から内側遠位部33の軸線方向の途中位置に亘ってバルーン13が設けられている。
バルーン13は、ポリアミドエラストマにより形成されている。但し、流体の供給及び排出に伴って良好に膨張及び収縮可能であれば、ポリアミドエラストマに限定されることはなく、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドエラストマ、シリコンゴム、天然ゴムなどといった他の合成樹脂を用いることもできる。
バルーン13は、近位端部が外側遠位部23に接合されているとともに、遠位端部が内側遠位部33に接合されており、これら両端部間において外側遠位部23及び内側遠位部33の外周面を外側から覆っている。外側チューブ15の外側管孔21はハブ12を介して供給される圧縮流体をバルーン13内に導く流体用ルーメンを構成している。外側管孔21を通じて圧縮流体が供給されることでバルーン13が膨張状態となり、外側管孔21に対して陰圧が付与されて圧縮流体が排出されることでバルーン13が収縮状態となる。一方、内側チューブ16の内側管孔31はガイドワイヤを挿通させるためのガイドワイヤ用ルーメンを構成している。
なお、外側遠位部23及び内側遠位部33に対するバルーン13の接合は熱溶着により行われているが、これに限定されることはなく接着剤などを用いて行うようにしてもよい。また、バルーン13は複数羽式(具体的には3枚羽式)に形成されており、収縮状態においては複数の羽が形成されるようにバルーン13の膨張・収縮領域が折り畳まれ、さらにそれら複数の羽が内側チューブ16に対して軸周りに巻きついた状態となる。
次に、内側遠位部33の構成について図1を参照しながら詳細に説明する。図1はバルーンカテーテル10の遠位端部分を拡大して示す縦断面図である。
内側遠位部33は、軸線方向の途中位置を基準として、遠位側と近位側とで形成材料が異なっている。具体的には、内側遠位部33は、バルーン13よりも遠位側に延びているが、当該延出領域35の軸線方向の途中位置よりも遠位側の方が近位側に比べて硬い材料(すなわち、柔軟性の低い材料)により形成されている。
これら材料について詳細に説明すると、内側遠位部33においてその近位端部から延出領域35の途中位置までの領域であるベース領域36はポリアミドエラストマにより形成されており、ポリアミドにより形成された内側近位部32に比べて剛性が低く設定されている。ベース領域36が形成されていることにより、バルーン13により覆われた領域の遠位側を近位側(すなわち内側近位部32)に比べて剛性を低く設定することができ、当該覆われた領域において剛性が遠位側に向けて低くなるようにすることができる。
一方、内側遠位部33の遠位端部から近位側に向けた所定の範囲の領域である導入先領域37は、ベース領域36よりも硬い材料であるポリアミドを主材料とし、さらに当該ポリアミドに対して所定の粉体としてカーボンブラックが分散されている。
ベース領域36と導入先領域37とは両者の熱溶着により接合されている。この場合に、両領域36,37の主要な形成材料がポリアミド系樹脂で共通しているため、両領域36,37の境界部分での剥離が生じづらくなり、熱溶着による接合強度が良好に高められている。
なお、接合強度を良好に高める上では、導入先領域37をポリアミド以外の所定の合成樹脂を主材料として形成するとともにベース領域36をその所定の合成樹脂系のエラストマを用いて形成する構成としてもよい。例えば、導入先領域37をスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はポリイミド系樹脂を主材料として形成するとともに、ベース領域36を導入先領域37の主材料となった樹脂系のエラストマにより形成する構成としてもよい。
ベース領域36と導入先領域37との接合の境界は軸線方向に対して直交する面として形成されているのではなく、導入先領域37の近位端側がベース領域36に入り込むようにして両者の境界が形成されている。つまり、ベース領域36と導入先領域37との間には両者の材料による層がラジアル方向に積層された遷移領域38が存在しており、この積層は、導入先領域37から続く層がベース領域36から続く層に対して内側に配置され、前者の層が内周面を構成するように行われている。遷移領域38が設けられていることにより、ベース領域36と導入先領域37との境界の面積が広くなり、この点からも接合強度の向上が図られている。また、剛性が滑らかに変化することとなる。
ちなみに、遷移領域38ではベース領域36から続く箇所と導入先領域37から続く箇所とで断面が直線状となるような明確な境界が生じていなくてもよく、ポリアミド、ポリアミドエラストマ及びカーボンブラックがラジアル方向に均一又は不均一に分散された状態となっていてもよい。また、硬い領域の寸法を短くする上では、ベース領域36と導入先領域37との境界面が軸線方向に対して直交した面のみにより構成されるようにすることで、遷移領域38が不具備となっている構成としてもよい。
なお、導入先領域37と遷移領域38とが本バルーンカテーテル10における「先端領域」に相当し、ベース領域36が本バルーンカテーテル10における「近位側にて連続する領域」に相当する。
ベース領域36及び導入先領域37により構成される上記延出領域35は、内側管孔31の孔径を一定としながら外径を遠位側に向けて連続させて縮径させることで先細りしている。この場合、軸線方向の任意の位置における肉厚は軸周りに同一又は略同一となっており、外周面は遠位側に向けて連続したテーパ面となっている。延出領域35が先細りしていることにより、治療目的箇所への導入に際して血管内径が狭くなっている箇所を通過させる必要がある場合にその通過性を高めることができる。
特に、延出領域35のうち導入先領域37はその全体がベース領域36よりも硬い材料により形成されているため、延出領域35の全体がベース領域36と同一の材料により形成されている場合に比べてより縮径することが可能となる。つまり、延出領域35の全体がベース領域36と同一の材料により形成されている構成においては、ある程度縮径させてしまうと強度の低下に伴い、血管の屈曲部分においてガイドワイヤGに沿ってバルーンカテーテル10が進む際に先端開口39の周縁部がガイドワイヤGにより外側に押されて縦長に変形してしまう可能性が高まる。また、導入目的箇所が石灰化により硬化している場合には、その硬化部分に先端開口39の周縁部が押し付けられた際に当該先端開口39が潰れてしまうことが懸念される。これに対して、導入先領域37はベース領域36よりも硬い材料により形成されているため、上記のような変形や潰れを生じさせないようにしながら縮径させることが可能な下限値をより小さく設定することが可能であるとともに、同一の細さで比較した場合には上記変形や潰れの発生をより低減することが可能となる。
ちなみに、上記テーパ面はベース領域36に対するバルーン13の接合箇所から連続するように形成されている。そして、そのテーパ面は、バルーン13が収縮状態となり当該バルーン13の複数の羽が内側チューブ16に対して軸周りに巻きついた状態においてバルーン13の膨張・収縮領域の途中位置からバルーンカテーテル10の遠位端部に亘って連続的なテーパ状となるように形成されている。これにより、バルーンカテーテル10の遠位端部において軸線方向に対して直交する方向の段差が生じづらくなっている。なお、軸線方向(バルーンカテーテル10の長手方向)に対する延出領域35のテーパ面の角度は、軸線方向に対するバルーン13の接合箇所のテーパ面の角度よりも小さくしてもよく、これによりバルーンカテーテル10の通過性を向上させることができる。
導入先領域37の長さ寸法は、好ましくは0.01mm〜4.0mmであり、より好ましくは0.1mm〜0.5mmである。このような数値範囲とすることで、上記のような変形や潰れを抑制しながら、屈曲した結果への追従性も高めることが可能となる。また、遷移領域38の長さ寸法は、好ましくは0.1mm以上であり、より好ましくは0.3mm以上である。これにより、接合強度が高められる。
導入先領域37が硬い材料を主材料として形成された構成において、バルーンカテーテル10では導入先領域37の先端開口39との間でほとんど隙間が生じない外径のガイドワイヤGが使用される。そのため、上記のような縦長の変形が生じなければ、導入先領域37はその全体がガイドワイヤGに追従し先端開口39においてラジアル方向への膨らみが生じない。したがって、先端開口39の周縁が血管の内壁に押し付けられる可能性は低く、導入先領域37をベース領域36よりも硬い材料により形成したとしても、血管を損傷させてしまう可能性は低い。また、導入先領域37の主材料であるポリアミドはベース領域36を形成しているポリアミドエラストマに比べてガイドワイヤGに対する摩擦抵抗が小さいため、ガイドワイヤGの摺動性の向上も図られる。この摺動性の向上は、遷移領域38において内周面が導入先領域37から続く層により形成されていることによっても図られている。
遷移領域38及び導入先領域37は、バルーンカテーテル10全体で見た場合にバルーン13が設けられた領域と延出領域35との剛性が同一又は後者の方が若干大きい程度となるように形成されている。これにより、導入先領域37が設けられた構成において、バルーンカテーテル10は概ね遠位端側ほど剛性が低くなっており、力の伝達性及び耐キンク性の向上が図られている。但し、これに限定されることはなく、バルーン13が設けられた領域よりも延出領域35の方が、極端に剛性が大きい構成としてもよい。
ここで、導入先領域37には既に説明したとおりカーボンブラックが分散されている。これにより、延出領域35の目視による視認性の向上が図られている。つまり、ポリアミドやポリアミドエラストマは透明性を有しており、薄肉化することで延出領域35が先細りされていると、延出領域35の先端の目視による確認が行いづらくなる。これに対して、不透明の粒子であるカーボンブラックが導入先領域37の主材料であるポリアミドに分散されていることにより、延出領域35の先端が不透明なものとなり、延出領域35が先細りされていたとしても目視による確認が行い易くなっている。
目視による確認を行い易くするために分散する材料はカーボンブラックに限定されることはなく、他の有色のフィラーや粉体を用いることで、延出領域35の先端の透明度を低下させてもよい。フィラーや粉体の材料としては、カーボンナノチューブ、タングステン、金、白金、イリジウム、バリウム、硫酸バリウム、ビスマス、酸化ビスマス、オキシ炭酸ビスマス、次炭酸ビスマス、酸化ジルコニウム、タンタル、コバルトクロム合金、ヨウ化ナトリウム、銀―タンパク質コロイド、ヨウ化銀―ゼラチンコロイド、ステンレス、チタンなどを用いるようにしてもよい。この場合、目視による確認を行い易くすることに加えて又は代えて放射線に対する造影性を付与することができる。ちなみに、上記各材料のいずれかを、強度向上のために含有させるようにしてもよい。
図1等ではカーボンブラックをドットにより示すが、バルーンカテーテル10を目視した際にはカーボンブラックがドットとして認識されることはなく、導入先領域37の全体が黒色で染められていると認識される程度となるようにカーボンブラックの含有量が設定されている。また、当該含有量は導入先領域37の強度の向上にさほど寄与しない範囲で設定されている。具体的には、粒径が3nm〜500nmのカーボンブラックをポリアミドに対して0.1重量%〜30重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%となるように含有させるとともに均一に分散させた材料を用いて導入先領域37が形成されている。これにより、導入先領域37における柔軟性をある程度確保しながら、目視による確認を行い易くなっている。なお、目視による確認を行い易くする上では、導入先領域37の色は黒色に限定されることはなくオレンジ色などの他の色であってもよい。
次に、内側遠位部33の製造工程について図3を参照しながら説明する。図3(a)〜(d)は内側遠位部33の製造工程を説明するための説明図である。
先ず図3(a)に示すように、準備工程として、ベース領域36を構成するための第1チューブ41をポリアミドエラストマにより形成するとともに、導入先領域37を構成するための第2チューブ42をカーボンブラックが分散されたポリアミドにより形成する。この場合、第1チューブ41において第2チューブ42が挿入される端部側には、その自由端側の開口の周縁から軸線方向にスリット45が形成されている。
その後、図3(b)に示すように、第2チューブ42を第1チューブ41に挿入する挿入工程を行う。この場合、第2チューブ42は第1チューブ41内に一部のみが挿入された状態となる。また、第1チューブ41の内径は第2チューブ42の外径よりも若干小さいものとなっているが、上記のようにスリット45が形成されていることにより、第2チューブ42の挿入に伴い第1チューブ41の壁部が外側に広がり、当該挿入が可能となっている。
その後、図3(c)に示すように、第1チューブ41と第2チューブ42との熱溶着工程を行う。この場合、第1チューブ41及び第2チューブ42の管孔内に金属により円柱状に形成された熱溶着用治具D1が配置されるとともに、第1チューブ41の外周面側に熱溶着器D2が押し当てられることで熱溶着が行われる。これにより、一体化チューブ46が形成される。当該一体化チューブ46では、第2チューブ42が挿入された側の端部において、第1チューブ41による層が外側となり第2チューブ42による層が内側となるように両者の層がラジアル方向に積層された状態となっている。この積層された領域では、内径及び外径が一定又は略一定となっている。
なお、第2チューブ42を第1チューブ41に挿入する前に第1チューブ41の内周面及び第2チューブ42の外周面の少なくとも一方にポリアミドを利用した熱溶着用の接着剤を塗布しておき、その塗布面を挟んで内外に重なった部分を熱溶着するようにしてもよい。当該接着剤について具体的には、ポリアミドを沈殿させる所定の溶媒にポリアミドを入れたものが考えられる。これにより、接合強度の向上が図られる。
その後、図3(d)に示すように、先ず一体化チューブ46において上記積層された領域から外側に突出するように存在している第2チューブ42のみの領域47を切断する切断工程を行う。また、当該切断工程後に、一体化チューブ46においてラジアル方向に積層された端部側の外周面を研磨する研磨工程を行う。この場合、当該積層された端部側は軸線方向の任意の位置における軸周りの肉厚が同一又は略同一となるようにしながら、先細りさせる。そして、当該研磨工程では、軸線方向の途中位置から先細り側の端部に亘って第2チューブ42による層が外周面にて露出するように研磨を行う。これにより、ベース領域36及び導入先領域37を有する内側遠位部33の製造が完了する。
なお、上記研磨工程を、上記一体化チューブ46に対する内側近位部32の接合が完了した後に行うようにしてもよく、上記一体化チューブ46に対するバルーン13の接合が完了した後に行うようにしてもよい。特に、一体化チューブ46に対してバルーン13を接合した後に研磨工程を行うことで、バルーン13の膨張・収縮領域の途中位置からバルーンカテーテル10の遠位端部に亘る連続的なテーパ状を形成し易くなる。
次に、バルーンカテーテル10の使用方法について簡単に説明する。
先ず血管内に挿入されたシースイントロデューサにガイディングカテーテルを挿通し、押引操作して冠動脈入口部まで導入する。次いで、ガイドワイヤGをバルーンカテーテル10の内側管孔31に挿通し、冠動脈入口部から狭窄箇所を経て末梢部位まで導入する。続いて、ガイドワイヤGに沿ってバルーンカテーテル10を、押引操作を加えながら狭窄箇所まで挿入する。
この場合に、既に説明したとおり、バルーンカテーテル10の遠位端部の目視による確認が行い易くなっていることにより、バルーンカテーテル10に対するガイドワイヤGの挿通作業や、ガイディングカテーテルへのバルーンカテーテル10の導入作業を行い易くなっている。また、ベース領域36の柔軟性が高められていることにより、既に説明したとおりバルーン13が設けられた箇所において剛性を遠位側に向けて除々に小さくすることができ、力の伝達性や屈曲した血管への追従性が高められている。また、ベース領域36の遠位側には当該ベース領域36よりも硬い材料により形成された導入先領域37が設けられていることにより、既に説明したとおり、先端開口39の変形や潰れの発生が抑制される。
その後、加圧器を用いてハブ12側からバルーン13内に圧縮流体を注入することにより、バルーン13を膨張させて閉塞箇所や狭窄箇所を拡張させる。その後、バルーン13内に注入された圧縮流体を抜き取ることによりバルーン13を収縮させ、バルーンカテーテル10の体内からの抜き取り作業を行う。
なお、バルーンカテーテル10は上記のように主として血管内を通されて、例えば冠状動脈、大腿動脈、肺動脈などの血管を治療するために用いられるが、血管以外の尿管や消化管などの生体内の「管」や、「体腔」にも適用可能である。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
導入先領域37の全体がベース領域36よりも硬い材料を用いて形成されていることにより、導入先領域37がベース領域36の材料により形成されている構成に比べて変形や潰れに対する耐性が高められる。したがって、導入先領域37がベース領域36の材料により形成されている構成と同一の細さで比較した場合には変形や潰れの発生を抑制することができ、同一の強度で比較した場合にはより細くすることが可能となる。
また、導入先領域37を形成している主材料は合成樹脂(具体的にはポリアミド)であるため、変形や潰れに対する強度を高めながら所定の柔軟性を付与することができ、屈曲した血管への追従性の向上は図られている。
また、導入先領域37にはカーボンブラックが分散されており、その含有量はバルーンカテーテル10を目視した際に導入先領域37の全体が黒色で染められていると認識される程度となっている。導入先領域37を先細りさせた構成においては、通過性が向上する反面、当該部分の目視による確認が行いづらくなり、治療を行う場合にバルーンカテーテル10の挿入作業が行いづらくなる。そして、かかる挿入作業の低下は導入先領域37を細くしていくほど顕著なものとなる。これに対して、導入先領域37の強度を高めることを通じてさらに目視による確認を行い易くしており、変形や潰れの発生を抑制するだけでなく、通過性と目視による確認の行い易さという相互に矛盾する両機能の向上が図られている。
また、導入先領域37をある程度柔軟なものとしながら変形や潰れに対する強度を高める機能がポリアミドにより発揮され、目視による確認を行い易くするという機能がカーボンブラックにより発揮されている。よって、材料設計を容易なものとしながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
また、導入先領域37が形成された構成において、延出領域35における内側管孔31の孔径は一定となっている。これにより、ガイドワイヤGを挿通させる場合に内側管孔31の内周面に引っ掛かりづらくなる。
本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施しても良い。
(1)図4に示す変形例のバルーンカテーテル50では、内側遠位部51においてベース領域52と導入先領域53との遷移領域54がバルーン13における遠位側の接合箇所の位置まで入り込んでいる。換言すれば、バルーン13の遠位端部は遷移領域54に対して接合されている。これにより、バルーン13が設けられた領域と導入先領域53との間にベース領域52が存在することはなく、軸線方向の途中位置に剛性の小さい箇所が局所的に存在しづらくなる。よって、耐キンク性の向上が図られる。
(2)図5に示す変形例では、バルーンカテーテル60の遠位端部におけるテーパ部分が導入先領域61のみにより形成されている。これにより、先細りさせることに伴いラジアル方向の強度が低下する領域のみについて、形成材料の硬さを利用した強度の向上を図ることが可能となる。また、当該構成では、ベース領域62と導入先領域61との遷移領域63は、導入先領域61から続く層の方がベース領域62から続く層に比べて薄くなるように形成されている。
(3)図6に示す変形例では、バルーンカテーテル70においてバルーン13よりも遠位側に導入先領域71、遷移領域72及びベース領域73が存在しているが、遷移領域72では、導入先領域71から続く層と、ベース領域73から続く層との境界が傾斜している。また、図7に示す変形例では、バルーンカテーテル80においてバルーン13よりも遠位側に導入先領域81、遷移領域82及びベース領域83が存在しているが、遷移領域82では、導入先領域81から続く層が外周面を構成し、ベース領域83から続く層が内周面を構成している。これら変形例であっても、導入先領域71,81を設けたことによる効果や、さらに遷移領域72,82を設けたことによる効果を奏することができる。
(4)ベース領域36が存在しておらず、内側近位部32が導入先領域37と隣接している構成としてもよい。この場合であっても、内側近位部32を形成している合成樹脂よりも硬い材料(又は硬い合成樹脂)を利用して導入先領域37を形成することで、内側近位部32を形成している材料により導入先領域37の全体を形成する構成に比べて、導入先領域37をより細くすることが可能となる又は変形や潰れが発生する可能性が低減される。
(5)導入先領域37をベース領域36よりも細くするための構造としては、連続的なテーパ状とする構成に限定されることはなく、例えばベース領域36よりも導入先領域37を細くするように軸線方向に直交する方向の段差が形成されている構成としてもよい。この場合、当該段差がベース領域36と遷移領域38との境界部分に形成されていてもよく、遷移領域38の途中位置に形成されていてもよく、導入先領域37の途中位置に形成されていてもよい。また、かかる構成においては、導入先領域37の外径は軸線方向の全体に亘って同一であってもよい。
また、ベース領域36におけるバルーン13よりも遠位側の領域は外径が一定であり、遷移領域38及び導入先領域37が先細りさせて形成されている構成としてよい。また、遠位端部の強度を単に高める上では、遷移領域38及び導入先領域37が先細りしていない構成や、これらの領域の外径がベース領域36の外径と同一である構成としてもよい。
(6)ベース領域36よりも細く形成された導入先領域37の全体が金属により形成されていてもよい。この場合であっても、当該導入先領域37をNi―Ti合金といった超弾性合金で形成することで、導入先領域37に所定の柔軟性を付与することができる。
導入先領域37(第2チューブ42)の主材料がポリアミドエラストマであってもよい。この場合、ベース領域36の主材料をポリアミドエラストマよりも柔軟な材料としてもよく、ベース領域36の主材料をポリアミドエラストマとしながら、他の樹脂や化合物を含有させることで、導入先領域37をベース領域36よりも硬くしてもよい。また、導入先領域37の主材料及びベース領域36の主材料を、共にポリアミドエラストマとするといったように、同一の樹脂材料としながら、カーボンブラックといった所定の粉体を導入先領域37に含有させる量を調整することで、導入先領域37の方がベース領域36よりも硬くなるようにしてもよい。
(7)導入先領域37の目視確認を行い易くするためには、多数の粉体を合成樹脂に分散させた材料により導入先領域37を形成する構成に代えて、不透明の合成樹脂又はベース領域36や内側近位部32よりも透明度の低い合成樹脂により導入先領域37を形成するようにしてもよい。この場合、粉体を分散させる必要がない点で、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
また、導入先領域37の色及び透明度の両方をベース領域36と相違させる構成に代えて、ベース領域36と比べて透明度は同程度であるものの色が相違するように導入先領域37が形成されていてもよく、ベース領域36と比べて色は同一であるものの透明度が相違するように導入先領域37が形成されていてもよい。
(8)内側遠位部33の製造方法は、上記実施の形態におけるものに限定されることはなく、例えば第1チューブ41と第2チューブ42との熱溶着を行う場合に、外周面側からの熱や圧力の付与に際してシュリンクチューブ、ゴムチューブ又はシリコーンチューブを利用する構成としてもよい。また、例えば導入先領域37、遷移領域38及びベース領域36を有する内側遠位部33が射出成形により形成される構成としてもよい。
また、上記実施の形態における製造方法において、第1チューブ41にスリット45を形成するのではなく、フレア状にして、そこに第2チューブ42をねじ込むようにしてもよい。又は、第2チューブ42の挿入端を縮径させてから第1チューブ41にねじ込むようにしてもよい。この縮径方法としては、シュリンクチューブを利用する方法や、削ることでテーパ状にする方法が考えられる。また、第1チューブ41を第2チューブ42に挿入する工程を採用してもよい。この場合であっても、スリット、フレア状及び縮径などの手段を採用できる。
(9)ベース領域36と遷移領域38との境界、及び遷移領域38と導入先領域37との境界を含む部位において内側管孔31の孔径が遠位側に向けて連続的又は段階的に小さくなるように形成されていてもよい。例えば、内側管孔31の周面においてそれら各境界部分を跨ぐ領域が、遠位側に向けて縮径されるテーパ状に形成されていてもよい。
(10)本発明を適用するカテーテルは、ガイドワイヤGの近位側を導出させるポートが軸線方向の途中位置に設けられたRxタイプのカテーテルに限定されることはなく、当該ポートが近位端部に存在するオーバーザワイヤタイプのカテーテルであってもよい。また、バルーンカテーテルに限定されることはなく、導入先側の先端の強度を高める必要がある他のカテーテルであってもよい。例えば血栓を吸引するための吸引カテーテルであってもよく、閉塞箇所又は狭窄箇所に遠位端部を押し付けて通過させるためのカテーテルであってもよい。
(本明細書の開示範囲から抽出される他の発明について)
以下に、本明細書の開示範囲内において課題を解決するための手段欄に記載した発明以外に抽出可能な発明について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
(A1)管部が生体内に導入されて使用されるカテーテルにおいて、
前記管部の遠位端部から近位側に向けた所定範囲に亘る先端領域は、当該先端領域に対して近位側にて連続する領域に比べて細く形成されており、
さらに、当該先端領域において前記遠位端部から少なくとも前記所定範囲の軸線方向の途中位置までの領域は、当該領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて目視による確認を行い易くなるように、その透明度及び色の少なくとも一方が設定されていることを特徴とするカテーテル。
先端領域を上記連続する領域に比べて細く形成した構成においては、通過性が向上する反面、先端領域の目視による確認が行いづらくなり、治療を行う場合にカテーテルの挿入作業が行いづらくなる。そして、かかる挿入作業の低下は先端領域を細くしていくほどより顕著なものとなる。これに対して、先端領域において遠位端部から少なくとも所定範囲の軸線方向の途中位置までの領域は目視による確認が行い易くなるようにその透明度又は色が設定されており、通過性と目視による確認の行い易さという相互に矛盾する機能を共に向上させることができる。
(A2)前記先端領域において前記遠位端部から少なくとも前記所定範囲の軸線方向の途中位置までの領域は、合成樹脂に対して所定の粉体が含有された材料により形成されており、前記所定の粉体は、当該領域の目視による確認が、当該領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて行い易くなるように、その含有量が設定されていることを特徴とする上記(A1)に記載のカテーテル。
本構成によれば、先端領域をある程度柔軟なものとする機能が合成樹脂により発揮され、目視による確認を行い易くするという機能が所定の粉体により発揮されている。よって、材料設計を容易なものとしながら、上記(A1)にて説明した効果を奏することができる。
なお、上記(A1)の発明に着目した場合、上記実施の形態においてバルーンカテーテル10の導入先領域37がベース領域36よりも硬い材料により形成されていなくてもよい。例えばベース領域36と同一の合成樹脂を主材料として形成されていてもよく、ベース領域36の方が硬い材料により形成されていてもよい。
10…バルーンカテーテル、11…管部としてのカテーテルチューブ、36…近位側にて連続する領域としてのベース領域、37…先端領域の一部を構成する導入先領域、38…先端領域の一部を構成する遷移領域、50…バルーンカテーテル、52…近位側にて連続する領域としてのベース領域、53…先端領域の一部を構成する導入先領域、54…先端領域の一部を構成する遷移領域、60…バルーンカテーテル、61…先端領域の一部を構成する導入先領域、62…近位側にて連続する領域としてのベース領域、63…先端領域の一部を構成する遷移領域、70…バルーンカテーテル、71…先端領域の一部を構成する導入先領域、72…先端領域の一部を構成する遷移領域、73…近位側にて連続する領域としてのベース領域、80…バルーンカテーテル、81…先端領域の一部を構成する導入先領域、82…先端領域の一部を構成する遷移領域、83…近位側にて連続する領域としてのベース領域。

Claims (8)

  1. 管部が生体内に導入されて使用されるカテーテルにおいて、
    前記管部の遠位端部から近位側に向けた所定範囲に亘る先端領域は、当該先端領域に対して近位側にて連続する領域に比べて硬い材料を用いて形成されており、
    さらに当該先端領域は、
    前記遠位端部から前記所定範囲の軸線方向の途中位置に亘り全体が前記硬い材料により形成された導入先領域と、
    当該導入先領域及び前記連続する領域の間に設けられ、当該連続する領域の形成材料と前記硬い材料とを含む遷移領域とを有しており、
    前記遷移領域は、前記連続する領域の形成材料による層と、前記硬い材料による層とが、肉厚方向に積層されることで形成されているとともに、前記硬い材料による層が、前記遷移領域において前記管部の内周面を構成するように肉厚方向の内側に配置されていることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記導入先領域は、それよりも近位側に比べて細く形成されていることを特徴とする請求項に記載のカテーテル。
  3. 前記導入先領域と前記遷移領域との境界部分において前記管部の内周面に軸線方向に対して直交する方向の段差が生じないように、前記導入先領域が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
  4. 前記管部に固定されるようにして設けられ、流体の供給及び排出を通じて膨張及び収縮するバルーン部をさらに備え、
    当該バルーン部の前記管部に対する遠位側の固定箇所は、前記導入先領域よりも近位側に設定されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載のカテーテル。
  5. 記バルーン部の前記管部に対する遠位側の固定箇所は、前記遷移領域よりも近位側に設定されていることを特徴とする請求項に記載のカテーテル。
  6. 前記連続する領域は、前記硬い材料を構成する合成樹脂と同一の樹脂系のエラストマを用いて形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載のカテーテル。
  7. 前記硬い材料は、前記導入先領域の目視による確認が、当該導入先領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて行い易くなるように、その透明度及び色の少なくとも一方が設定されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載のカテーテル。
  8. 前記硬い材料は、合成樹脂に対して所定の粉体が含有された材料であり、
    前記所定の粉体は、前記導入先領域の目視による確認が、当該導入先領域が前記連続する領域の形成材料により形成されている場合に比べて行い易くなるように、その含有量が設定されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載のカテーテル。
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