JP5490285B2 - シール構造及びこれを備える回転機械 - Google Patents

シール構造及びこれを備える回転機械 Download PDF

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Description

本発明は、シール構造及びこれを備える回転機械に関するものである。
一般に、蒸気タービンやガスタービン等の回転機械におけるロータの周囲においては、該ロータと静翼等の静止側部材との間のクリアランスを最小とすることにより、流体の漏れ量を極力低減することが、回転機械の性能向上の観点から重要である。
そこで、ロータの外周面から周方向沿って突出するフィンと、静止側部材の該フィンと対向する箇所に切削性の高いアブレーダブル材を溶射したシール部材とを備えるシール構造が採用されている(下記特許文献1参照)。このようなシール構造では、ロータの回転時に該ロータと静止側部材とが接触した場合であっても、アブレーダブル材が切削されることで接触箇所における発熱の低減を可能として、回転機械の性能を維持するようにされている。
ここで、シール部材は、周方向に沿って延在する環状部材であって、その内周面にはアブレーダブル材を溶射して形成されたアブレーダブル皮膜が形成されている。
特開2009−174655号
しかしながら、上記の特許文献1に記載のシール構造では、シール部材を設ける必要があるため、製造上手間であるとともに、加工費が高くなりコストが嵩むという問題点がある。
一方、シール部材を省略して、静止側部材にアブレーダブル材を直接溶射する技術が考えられる。
ここで、ロータの回転時には、隣接する静翼の内側シュラウド同士で軸方向にせん断力が生じるため、アブレーダブル材が該せん断力を負担しなければならない。しかしながら、アブレーダブル材は切削性が高いため、静翼に直接溶射しただけのアブレーダブル材は該せん断力により破損し、さらには静翼から脱落する可能性があるため、単純に溶射するだけでは適用できない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、アブレーダブル材に損傷が生じた場合でも該アブレーダブル材の脱落を防止することができるシール構造を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るシール構造は、ロータの外周面から周方向に沿って突出するフィンと、内側シュラウドの内周面に、前記フィンと対向するようにアブレーダブル皮膜が形成された静翼とを備え、前記内側シュラウドの内周面に凹凸形状が形成されており、前記アブレーダブル皮膜が前記凹凸形状に沿って形成され、前記凹凸形状は、前記内側シュラウドの内周面からその内部に向かって形成された凹部により構成され、前記内側シュラウドの内周面は、前記凹部の延在方向に交差する断面形状が直線状に形成されていることを特徴とする。
このようなシール構造では、アブレーダブル皮膜が凹凸形状に沿って形成され、該凹凸形状部分にアブレーダブル材が入り込んで硬化し溶着するため、接着面積が増大し、強固に接着することができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜は強固に接着しているため、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、凹凸形状は、例えば、内側シュラウドの内周面からその内部に向かって形成された凹部により形成されている。よって、アブレーダブル皮膜が凹部の内部に入り込んでいるため、確実に接着力を向上させることができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造は、前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記内側シュラウドの内周面から該凹部の底部に向かうにしたがって幅が次第に広くなるように形成されていることが好ましい。
このようなシール構造では、アブレーダブル皮膜の接着面積が増大させることができる。また、アブレーダブル皮膜に脱落する方向に力が作用する場合には、凹部の底部に向かって形成された面に対応するアブレーダブル皮膜の傾斜面には抵抗力が作用するため、より強固に接着することができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜は強固に接着しているため、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造は、前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記内側シュラウドの内周面から膨らむ円弧状に形成されていることが好ましい。
このようなシール構造では、アブレーダブル皮膜の接着面積が増大させることができるため、接着力を向上させることができる。
また、本発明に係るシール構造では、ロータの外周面から周方向に沿って突出するフィンと、内側シュラウドの内周面に、前記フィンと対向するようにアブレーダブル皮膜が形成された静翼とを備え、前記内側シュラウドの内周面に凹凸形状が形成されており、前記アブレーダブル皮膜が前記凹凸形状に沿って形成され、前記凹凸形状は、前記アブレーダブル皮膜の外周面からその内部に向かって形成された凹部により構成され、前記凹部の底部をなすアブレーダブル側底部は、前記凹部の延在方向に交差する断面形状が直線状に形成されていることを特徴とする。
このようなシール構造では、アブレーダブル皮膜が凹凸形状に沿って形成され、該凹凸形状部分にアブレーダブル材が入り込んで硬化し溶着するため、接着面積が増大し、強固に接着することができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜は強固に接着しているため、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造では、前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記アブレーダブル皮膜の外周面から該凹部の底部に向かうにしたがって幅が次第に広くなるように形成されていることが好ましい。
このようなシール構造では、アブレーダブル皮膜の接着面積が増大させることができる。また、アブレーダブル皮膜に脱落する方向に力が作用する場合には、凹部の底部に向かって形成された面に対応するアブレーダブル皮膜の傾斜面には抵抗力が作用するため、より強固に接着することができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜は強固に接着しているため、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造では、前記凹部は、前記周方向に延在するように形成されていてもよい。
このようなシール構造では、周方向にわたってアブレーダブル皮膜の接着力を向上させることができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造では、前記凹部は、前記ロータの軸線方向に延在するように形成されていてもよい。
このようなシール構造では、軸方向にわたってアブレーダブル皮膜の接着力を向上させることができる。よって、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも、該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造では、前記凹部は、前記周方向に隣接する前記内側シュラウド同士の境界線上に形成されていてもよい。
このようなシール構造では、隣接する内側シュラウドの境界線上に凹部が形成し、該凹部にアブレーダブル皮膜を入り込ませることができる。よって、該境界線に隣接する内側シュラウド間のせん断力が生じるところ、アブレーダブル皮膜の入り込み分のせん断力を低減することができるため、静翼のねじれによる変形を防止することができる。
また、本発明に係るシール構造では、前記内側シュラウドの内周面及び前記アブレーダブル皮膜の外周面の一方側には、前記内側シュラウドの内周面及び前記アブレーダブル皮膜の外周面の他方側に形成された前記凹部に対向して第二の凹部が形成され、前記凹部及び前記第二の凹部との間に挿入されたピン部材を備えていてもよい。
このようなシール構造では、例えば、内側シュラウド側に凹部が形成されている場合には、該凹部とピン部材との嵌合及び接着により該内側シュラウドの軸方向変位を低減させることができる。また、第二の凹部とピン部材との接着によりアブレーダブル皮膜の接着力を向上させることができる。
また、本発明に係る回転機械は、上記のうちのいずれか一に記載のシール構造を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上記のうちのいずれか一に記載のシール構造を備えているため、所望のシール機能を発揮しつつ、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
本発明に係るシール構造及びこれを備える回転機械によれば、凹凸形状部分にアブレーダブル皮膜が入り込んで硬化、溶着することで強固に接着することができるため、アブレーダブル皮膜に損傷が生じた場合でも該アブレーダブル皮膜の脱落を防止することができる。
本発明の実施形態に係るガスタービン(回転機械)の概略図である。 本発明の実施形態に係るシール構造の斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のX−X断面図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のX−X断面図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のX−X断面図である。 本発明の第四実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のX−X断面図である。 本発明の第五実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のX−X断面図断面図である。 本発明の第六実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のY−Y断面図である。 本発明の第七実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のY−Y断面図である。 本発明の第八実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す図1のY−Y断面図である。 本発明の第八実施形態に係るシール構造の構成部材である静翼を示す断面図である。
(第一実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第一実施形態に係る回転機械について説明する。
本発明に係る第一実施形態について、図1を参照して説明する。ガスタービン(回転機械)1は、圧縮空気を生成する圧縮機2と、圧縮機2で生成された圧縮空気に燃料を混合して燃焼させて燃焼ガスMを生成する燃焼器3と、燃焼器3で生成された燃焼ガスMを作動流体として回転駆動するタービン4とを備える。
圧縮機2及びタービン4にはロータ5が挿通されている。圧縮機2は、ロータ5が挿通された圧縮機ケーシング2aと、ロータ5とともに回転可能な圧縮機動翼2bと、圧縮機ケーシング2aに固定された圧縮機静翼2cとを有する。圧縮機動翼2b及び圧縮機静翼2cは、周方向Rに複数、放射状にそれぞれ設けられている。圧縮機動翼2b及び圧縮機静翼2cは、軸方向(軸線方向)Pに交互に設けられており、周方向Rに設けられた複数の翼によってそれぞれ1段を構成し、それぞれ複数段設けられている。そして、吸気された空気は、圧縮機静翼2c間を流通し、下流側の圧縮機動翼2bの回転により圧縮されることを繰り返すことで、圧縮されて圧縮空気が生成される。
また、タービン4は、ロータ5が挿通されたタービンケーシング10と、ロータ5とともに回転可能なタービン動翼20と、タービンケーシング10に固定されるタービン静翼(静翼)30とを有する。タービン動翼20及びタービン静翼30は、径方向Qに延在し、周方向Rに複数、放射状にそれぞれ設けられている。また、タービン動翼20及びタービン静翼30は、軸方向Pに交互に設けられており、周方向Rに設けられた複数の翼によってそれぞれ1段を構成し、それぞれ複数段設けられている。そして、燃焼器3から流入した作動流体である燃焼ガスMは、タービン静翼30間を流通し、下流側のタービン動翼20を回転させることを繰り返すことで、タービン動翼20が固定されたロータ5にトルクを与えて回転させる。
また、燃焼ガスMが高圧側から低圧側に漏出するのを防止するためシール構造7が軸方向Pに沿って複数設けられており、以下に該シール構造7について詳細に説明する。
図2に示すように、シール構造7は、ロータ5の外周面から突出する複数のフィン40と、タービン静翼30とを備えている。
複数のフィン40は、ロータ5の外周面から周方向Rに沿って突出しており、軸方向Pに間隔をおいて配設されている。また、フィン40は、該ロータ5の外周面を基端部40aとして、該基端部40aからタービン静翼30側に向かうにしたがってその幅を狭くするように先端部40bが形成されている。このように、複数のフィン40,40…は、軸方向Pに向かって、一のフィン40の基端部40a、先端部40b、隣接するフィン40の基端部40a、先端部40b…が交互に配設されている。
タービン静翼30は、ロータ5側に設けられた内側シュラウド50と、該内側シュラウド50に形成されたアブレーダブル皮膜60と、該内側シュラウド50から径方向に延在する翼本体70と、該翼本体70の端部に設けられた外側シュラウド80とを有している。
内側シュラウド50は、Z型シュラウドと呼ばれ、径方向Q内側から見た形状がZ型を成している。また、内側シュラウド50は、隣接する内側シュラウド50との間からの高温ガスの漏れを抑えるとともに、翼本体70のねじれを抑えるためにZ型を成している。
また、内側シュラウド50は軸方向Pに配設され、周方向Rに隣接する内側シュラウド50と互いに当接して配されている。
また、図3に示すように、内側シュラウド50の内周面50aには、凹凸形状が形成されている。本実施形態では、内側シュラウド50の内周面50aからその内部、換言すると径方向Q外側に向かって凹部51が周方向Rに延在するように形成されている。
凹部51は、シュラウド側基部51aと、内周面50aから略直角に設けられた一対のシュラウド側壁部51bと、該一対のシュラウド側壁部51bを連結するとともにシュラウド側壁部51bと略直角に設けられたシュラウド側底部51cとを有している。
また、アブレーダブル皮膜60は、内側シュラウド50の内周面50aに、フィン40(図2参照)と対向するように、本実施形態ではアブレーダブル材が溶射されて形成されている。また、アブレーダブル皮膜60は凹凸形状に沿って形成され、本実施形態ではアブレーダブル皮膜60は凹部51のシュラウド側基部51aからシュラウド側底部51cまでにわたって溶射され、凸部61が形成されている。
凸部61は、アブレーダブル皮膜60の外周面60aから内側シュラウド50の内部に向かって突出しており、アブレーダブル側基部61aと、外周面60aから略直角に設けられた一対のアブレーダブル側壁部61bと、該一対のアブレーダブル側壁部61bを連結するアブレーダブル側天部61cとを有している。
また、凹部51のシュラウド側基部51aと凸部61のアブレーダブル側基部61aとが接着し、凹部51のシュラウド側壁部51bと凸部61のアブレーダブル側壁部61bとが接着し、凹部51のシュラウド側底部51cと凸部61のアブレーダブル側天部61cとがそれぞれ接着している。
なお、アブレーダブル材としては例えばニッケル基合金が採用される。
図2に示すように、翼本体70は、腹側を構成する腹側面71と、背側を構成する背側面72とで形成されている。
腹側面71は、背側面72側に向かって膨らむように湾曲しており、背側面72は、腹側面71と同じ側に向かって膨らむように湾曲している。
外側シュラウド80は、軸方向P及び周方向Rに隣接する外側シュラウド80と互いに当接して配されている。
このように構成されたシール構造7を備えるガスタービン1では、内側シュラウド50に形成された凹部51内にアブレーダブル材が凸部61として入り込んで硬化し溶着するため、内側シュラウド50とアブレーダブル皮膜60との接着面積が増大する。よって、該接着面積の増大にともない内側シュラウド50とアブレーダブル皮膜60とは強固に接着する。さらに、凹部51は周方向Rに延在するように形成されているため、周方向Rにわたって内側シュラウド50とアブレーダブル皮膜60との接着力を向上させることがきる。したがって、ガスタービン1を稼動させた際にたとえアブレーダブル皮膜60に損傷が生じた場合でも、アブレーダブル皮膜60が内側シュラウド50から剥がれて脱落することを防止することができる。
また、本実施形態ではアブレーダブル材を内側シュラウド50に直接設けることができる。よって、内側シュラウド50に設けられたシール部材にアブレーダブル材が溶射される従来の構造と比較すると、シール部材が不要となった分だけロータ5とタービン静翼30との距離を近づけることができる。よって、タービン4如いてはガスタービン1全体として、設備を小型化することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係るガスタービン201について、図4を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態におけるシール構造7では、内側シュラウド50に形成された凹部51の一対のシュラウド側壁部51bはシュラウド側基部51aに対して略直角に形成されている。一方、本実施形態におけるシール構造207では、シュラウド側壁部251bはシュラウド側基部251aに対して略直角に形成されているが、シュラウド側壁部251dはシュラウド側基部251aに対して鋭角に形成されている。
すなわち、内側シュラウド250の凹部251は、凹部251の延在方向(周方向R)に直交する断面において内側シュラウド250の内周面250aから凹部251のシュラウド側底部251cに向かうにしたがって幅が広くなるように形成されている。本実施形態では、シュラウド側壁部251bはシュラウド側基部251aに対して略直角に形成されているが、シュラウド側壁部251dはシュラウド側底部251cに向かうにしたがって対向するシュラウド側壁部251bから離れるように形成されている。このようにして、凹部251の延在方向(周方向R)に直交する断面において、凹部251のシュラウド側基部251aにおける幅261eよりもシュラウド側底部251cにおける幅261fの方が広くなっている。
また、アブレーダブル皮膜260の凸部261は、凹部251に対応した形状であり、アブレーダブル側壁部261dはアブレーダブル側天部261cに向かうにしたがってアブレーダブル側壁部261bから離れるように形成されている。
このように構成されたシール構造207を備えるガスタービン201では、シュラウド側壁部251d、アブレーダブル側壁部261dが傾斜して設けられているため、内側シュラウド250とアブレーダブル皮膜260との接着面積をより増大させることができる。また、アブレーダブル皮膜260に脱落する方向である径方向Q内側に力が作用する場合に、アブレーダブル側壁部261dには、脱落を防止するように径方向Q外側に向かって抵抗力が作用する。よって、内側シュラウド250とアブレーダブル皮膜260とをより強固に接着することができるため、アブレーダブル皮膜260に損傷が生じた場合でも、アブレーダブル皮膜260が内側シュラウド250から剥がれて脱落することを防止することができる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態に係るガスタービン301について、図5を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第二実施形態におけるシール構造207では、シュラウド側壁部251bはシュラウド側基部251aに対して略直角に形成され、シュラウド側壁部251dはシュラウド側基部251aに対して鋭角に形成されている。一方、本実施形態におけるシール構造307では、シュラウド側壁部351b,351dともに、シュラウド側基部351aに対して鋭角に形成されている。
すなわち、内側シュラウド350の凹部351は、凹部351の延在方向(周方向R)に直交する断面において内側シュラウド350の内周面350aから凹部351のシュラウド側底部351cに向かうにしたがって幅が広くなるように形成されている。本実施形態では、シュラウド側壁部351b,351dは、シュラウド側底部351cに向かうにしたがって互いに離間するように形成されている。このようにして、凹部351の延在方向(周方向R)に直交する断面において、凹部351のシュラウド側基部351aにおける幅361eよりもシュラウド側底部351cにおける幅361fの方が広くなっている。
また、アブレーダブル皮膜360の凸部361は、凹部351に対応した形状であり、アブレーダブル側壁部361b,361dは、アブレーダブル側天部361cに向かうにしたがって互いに離間するように形成されている。
このように構成されたシール構造307を備えるガスタービン301では、シュラウド側壁部351b,351d、アブレーダブル側壁部361b,361dが傾斜して設けられているため、内側シュラウド350とアブレーダブル皮膜360との接着面積をより一層増大させることができる。また、アブレーダブル皮膜360に脱落する方向である径方向Q内側に力が作用する場合に、アブレーダブル側壁部361b,361dには、ともに脱落を防止するように径方向Q外側に向かって抵抗力が作用する。よって、内側シュラウド350とアブレーダブル皮膜360とをより一層強固に接着することができるため、アブレーダブル皮膜360に損傷が生じた場合でも、アブレーダブル皮膜360が内側シュラウド350から剥がれて脱落することを防止することができる。
(第四実施形態)
以下、本発明の第四実施形態に係るガスタービン401について、図6を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態におけるシール構造7における内側シュラウド50の凹部51では、シュラウド側基部51aとシュラウド側壁部51bとは略直角をなし、シュラウド側壁部51bとシュラウド側底部51cとも略直角をなしている。一方、本実施形態におけるシール構造407における凹部451は、凹部451の延在方向(周方向R)に直交する断面において内側シュラウド450の内周面450aから膨らむように円弧状に形成されている。
すなわち、内側シュラウド450の凹部451は、内周面450aから内側シュラウド450の内部に向かって膨らむ半円形状をなしている。
また、アブレーダブル皮膜460の凸部461は、凹部451に対応した形状であり、外周面460aから外方に向かって膨らむ半円形状をなしている。
このように構成されたシール構造407を備えるガスタービン401でも、内側シュラウド450とアブレーダブル皮膜460との接着面積を増大させることができるため、内側シュラウド450とアブレーダブル皮膜460とを強固に接着することができる。
(第五実施形態)
以下、本発明の第五実施形態に係るガスタービン501について、図7を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態におけるシール構造7では、凹部51は内側シュラウド50の内周面50a側からその内部に向かって形成されている。一方、本実施形態におけるシール構造507では、凹部561はアブレーダブル皮膜560の外周面560aからその内部に向かって形成されている。
すなわち、凹部561は、アブレーダブル側基部561aと、外周面560aから略直角に設けられた一対のアブレーダブル側壁部561bと、該一対のアブレーダブル側壁部561bを連結するとともにアブレーダブル側壁部561bと略直角に設けられたアブレーダブル側底部561cとを有している。
また、凸部551は、凹部561に対応した形状であり、内側シュラウド550の内周面550aからアブレーダブル皮膜560の内部に向かって突出しており、内側シュラウド基部551aと、内周面550aから略直角に設けられた一対のシュラウド側壁部551bと、該一対のシュラウド側壁部551bを連結するシュラウド側天部551cとを有している。
このように構成されたシール構造507を備えるガスタービン501でも、内側シュラウド550とアブレーダブル皮膜560との接着面積を増大させることができため、内側シュラウド550とアブレーダブル皮膜560とを強固に接着することができる。
また、内側シュラウド550及びアブレーダブル皮膜560のいずれか一方に選択的に凹部を設けて、他方に凸部を設ければいいため、設計の自由度が広がる。
(第六実施形態)
以下、本発明の第六実施形態に係るガスタービン601について、図8を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態におけるシール構造7では、凹部51は周方向Rに延在するように形成されている。一方、本実施形態におけるシール構造607では、凹部651は軸方向Pに延在するように形成されている。
すなわち、凹部651は、周方向Rに隣接する内側シュラウド650,650…同士の境界線654の径方向Q内側であって、軸方向Pに沿うとともに、周方向Rに間隔を有して複数形成されている。
また、凹部651の内部には、アブレーダブル皮膜660が凸部661として入り込んで形成されている。
このように構成されたシール構造607を備えるガスタービン601では、凹部651は軸方向Pに延在するように形成されているため、軸方向Pにわたって内側シュラウド650とアブレーダブル皮膜660との接着力を向上させることがきる。
また、隣接する内側シュラウド650,650…同士の境界線654では、該内側シュラウド650,650…間のせん断力が生じるところ、アブレーダブル皮膜660が凹部651に凸部661として入り込んでいる分のせん断力を低減することができる。よって、タービン静翼630のねじれによる変形を防止することができ、ガスタービン601自体の安定性を向上させることができる。
(第七実施形態)
以下、本発明の第七実施形態に係るガスタービン701について、図9を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第六実施形態におけるシール構造607では、凹部651は周方向Rに隣接する内側シュラウド650,650…同士の境界線654の径方向Q内側に形成されている。一方、本実施形態におけるシール構造707では、凹部751は内側シュラウド750それぞれの軸方向Pの寸法内に形成されている。
すなわち、凹部751は、内側シュラウド750の軸方向P寸法の略中央であって、軸方向Pに沿うとともに、周方向Rに間隔を有して複数形成されている。
このように構成されたシール構造707を備えるガスタービン701でも、凹部751は軸方向Pに延在するように形成されているため、軸方向Pにわたって内側シュラウド750とアブレーダブル皮膜760との接着力を向上させることがきる。
(第八実施形態)
以下、本発明の第八実施形態に係るガスタービン801について、図10,11を用いて説明する。
ここで、図10は本実施形態に係るシール構造807における図1のY−Y断面図であり、図11はシール構造807の内側シュラウド850部分を切断した断面図である。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第六実施形態におけるシール構造607では、凹部651は、内側シュラウド650の内周面650aからその内部に向かって形成されているものだけで構成されている。一方、本実施形態におけるシール構造807では、凹部は、内側シュラウド850の内周面850aからその内部に向かって形成されている凹部851と、該凹部851に対向してアブレーダブル皮膜860の外周面860aからその内部に向かって形成された第二の凹部862とを有している。また、凹部851と第二の凹部862との間にはピン部材890が挿入されている。
すなわち、図10に示すように、凹部851は、周方向Rに隣接する内側シュラウド850,850…同士の境界線854の径方向Q内側に、周方向Rに間隔を有して内側シュラウド850の内周面850aからその内部に向かって複数形成されている。また、図11に示すように、凹部851は、一の内側シュラウド850につき、軸方向Pに間隔を有して2箇所形成されている。
なお、上記数値は一例であり、3箇所であってもよく当該数値に限定されるものではない。
また、図10に示すように、第二の凹部862は、周方向Rに隣接する内側シュラウド850,850…同士の境界線854の径方向Q内側に、周方向Rに間隔を有してアブレーダブル皮膜860の外周面860aからその内部に向かって複数形成されている。また、図11に示すように、第二の凹部862は、一の内側シュラウド850につき、軸方向Pに間隔を有して2箇所形成されている。
また、ピン部材890は、棒状部材であり、一端890aが凹部851のシュラウド側底部851cに、他端890bが第二の凹部862アブレーダブル側底部861cに配設されている。
また、シール構造807の製造方法としては、内側シュラウド850の凹部851にピン部材890を挿入し、アブレーダブル材を溶射してピン部材890を凹部851に定着させるとともに、アブレーダブル皮膜860を形成する。
このようにシール構造807を備えるガスタービン801では、ピン部材890は、隣接する内側シュラウド850,850…同士を周方向Rに強固に結合するとともに、軸方向Pへの変位を低減されることができる。
また、アブレーダブル材を溶射する際には、ピン部材890の他端890b側が突出しているため、アブレーダブル材の溶着を良好として、アブレーダブル皮膜860を形成することができる。よって、ピン部材890を介して、内側シュラウド850とアブレーダブル皮膜860とを強固に接着することができる。
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
また、上記の実施形態においては、回転機械の一例としてガスタービンを例に挙げて説明したが、蒸気タービン等の他の回転機械にも適用可能である。
1,201,301,401,501,601,701,801…ガスタービン(回転機械)
5…ロータ
7,207,307,407,507,607,707,807…シール構造
30…タービン静翼(静翼)
40…フィン
50,250,350,450,550,650,750,850…内側シュラウド
50a,250a,350a,550a,650a,850a…内周面
51,251,351,451,561,651,751,851…凹部
60,260,360,460,560,660,760,860…アブレーダブル皮膜60a,260a,360a,560a,860a…外周面
654,854…境界線
R…周方向

Claims (10)

  1. ロータの外周面から周方向に沿って突出するフィンと、
    内側シュラウドの内周面に、前記フィンと対向するようにアブレーダブル皮膜が形成された静翼とを備え、
    前記内側シュラウドの内周面に凹凸形状が形成されており、前記アブレーダブル皮膜が前記凹凸形状に沿って形成され、
    前記凹凸形状は、前記内側シュラウドの内周面からその内部に向かって形成された凹部により構成され、
    前記内側シュラウドの内周面は、前記凹部の延在方向に交差する断面形状が直線状に形成されていることを特徴とするシール構造。
  2. 請求項1に記載のシール構造において、
    前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記内側シュラウドの内周面から該凹部の底部に向かうにしたがって幅が次第に広くなるように形成されていることを特徴とするシール構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシール構造において、
    前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記内側シュラウドの内周面から膨らむ円弧状に形成されていることを特徴とするシール構造。
  4. ロータの外周面から周方向に沿って突出するフィンと、
    内側シュラウドの内周面に、前記フィンと対向するようにアブレーダブル皮膜が形成された静翼とを備え、
    前記内側シュラウドの内周面に凹凸形状が形成されており、前記アブレーダブル皮膜が前記凹凸形状に沿って形成され、
    前記凹凸形状は、前記アブレーダブル皮膜の外周面からその内部に向かって形成された凹部により構成され、
    前記凹部の底部をなすアブレーダブル側底部は、前記凹部の延在方向に交差する断面形状が直線状に形成されていることを特徴とするシール構造。
  5. 請求項4に記載のシール構造において、
    前記凹部は、該凹部の延在方向に直交する断面において前記アブレーダブル皮膜の外周面から該凹部の底部に向かうにしたがって幅が次第に広くなるように形成されていることを特徴とするシール構造。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシール構造において、
    前記凹部は、前記周方向に延在するように形成されていることを特徴とするシール構造。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシール構造において、
    前記凹部は、前記ロータの軸線方向に延在するように形成されていることを特徴とするシール構造。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシール構造において、
    前記凹部は、前記周方向に隣接する前記内側シュラウド同士の境界線上に形成されていることを特徴とするシール構造。
  9. 請求項7に記載のシール構造において、
    前記内側シュラウドの内周面及び前記アブレーダブル皮膜の外周面の一方側には、前記内側シュラウドの内周面及び前記アブレーダブル皮膜の外周面の他方側に形成された前記凹部に対向して第二の凹部が形成され、
    前記凹部及び前記第二の凹部との間に挿入されたピン部材を備えることを特徴とするシール構造。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のシール構造を備えることを特徴とする回転機械。
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