JP5490182B2 - 電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法 - Google Patents

電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法に関する。
近年、電動機は、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、適宜、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。こうしたPWM方式のインバータ駆動の電動機では、巻線の中性点電位が零とならないため、軸受の外輪と内輪との間に電位差(以下、軸電圧という)が発生する。この軸電圧にはインバータのスイッチングによる高周波成分が含まれており、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に電流(以下、軸電流という)が流れ軸受内部に電食が発生する。電食が進行した場合、軸受内輪、軸受外輪または軸受転動体に波状摩耗現象が発生し、この摩耗現象に起因した異常音が電動機における不具合の主要因の1つとなっている。
従来の電動機では、軸受内輪と外輪を電気的に接続することにより、軸受内部に流れる電流が低減され、軸受内輪、軸受外輪または軸受転動体における波状摩耗の発生が抑制され、波状摩耗現象に起因した異常音の発生が抑制される(例えば下記特許文献1参照)。
特開平9−291943号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される電動機は、軸受内輪と外輪を電気的に接続する際に、回転に伴って動作する可動部と非可動部とが接触する構成を利用しているため、長期使用時に、摩耗により軸受内輪と外輪とが電気的に未接続となり、軸電流抑制効果が低下するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、長期使用時においても、軸受の電食を抑制することが可能な電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電動機は、環状の固定子鉄心を有する固定子と、この固定子の内側に配置され、前記固定子鉄心と対向して回転軸の外周側に配置された永久磁石を有する回転子と、前記回転軸の一端を回転自在に支持する第1の軸受と、前記回転軸の他端を回転自在に支持する第2の軸受と、前記回転軸の軸線方向において前記固定子と前記第1の軸受との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、前記回転子を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板と、前記回転軸の軸線方向において前記第1の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第1の軸受の外輪と電気的に接続された第1の導体リングと、前記回転軸の軸線方向において前記第2の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続された第2の導体リングと、前記固定子鉄心および前記駆動回路基板を一体的に成形すると共に、内部に前記回転子を収容可能に形成された凹部が設けられたモールド樹脂と、前記凹部の開口部を塞ぐようにして前記モールド樹脂の内周部に嵌め込まれると共に、前記第2の軸受の外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケットと、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、長期使用時においても、軸受の電食を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る電動機100の側面断面図である。 図2は、電動機100の主要部を模式的に示す図である。 図3は、回転軸10および基板側導体リング16−1の横断面、または回転軸10および反基板側導体リング16b−1の横断面を示す図である。 図4は、導体リング組立を示す斜視図である。 図5は、実施の形態2に係る電動機100の製造工程を示す図である。 図6は、実施の形態3に係る空気調和機300の構成図である。
以下に、本発明に係る電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る電動機100の側面断面図であり、図2は、電動機100の主要部を模式的に示す図である。図3は、回転軸10および基板側導体リング16a−1の横断面、または回転軸10および反基板側導体リング16b−1の横断面を示す図であり、図4は、導体リング組立を示す斜視図である。図1に示される電動機100は、主たる構成要素として、固定子6と、駆動回路基板4と、回転子14と、基板側軸受15a(第1の軸受)と、反基板側軸受15b(第2の軸受)と、基板側導体リング16a−1(第1の導体リング)と、反基板導体リング16b−1(第2の導体リング)と、モールド樹脂2と、導電性ブラケット20とを有して構成されている。電動機100は、例えばインバータで駆動されるブラシレスDCモータである。なお、図1では、電動機100の構成のうち回転軸10を中心として左側半の分みを示しているが、右側半分についても同様である。
固定子組立3は、電動機100の構成要素の内、固定子6、および駆動回路基板4を組み立てたものである。回転子組立15は、電動機100の構成要素の内、回転子14、基板側軸受15a、および反基板側軸受15bを組み立てたものである。
モールド固定子1は、回転軸10を中心とする概略円筒状に形成され、固定子組立3とモールド樹脂2とから構成されている。固定子組立3は、モールド樹脂2により一体的に成形される。固定子組立3は駆動回路基板4等を含んでいる。ただし、駆動回路基板4等は、強度的に弱い構造であるため低圧成形が望ましく、駆動回路基板4等を一体に成形するには、例えば不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂(モールド樹脂2)が用いられる。
駆動回路基板4、および固定子6は、モールド樹脂2により機械的に結合されて一体的に成形されている。モールド樹脂2は、電動機100の外郭を構成すると共に、モールド固定子1の基板側面(図1の上側)にて軸受ハウジング部2bを構成する。軸受ハウジング部2bは、基板側軸受15aの外輪15a−1を取り囲んで支持する。
モールド樹脂2には、モールド樹脂2の負荷(ファン等)側の面とは反対側の面(図1の下側)に設けられた開口部からモールド固定子1内部へ回転子組立15を収容可能に形成された例えばすり鉢状の凹部19が設けられている。開口部は、図1において導電性ブラケット20が設けられている部分である。なお、導電性ブラケット20は、例えば導電性の金属をプレス加工して製造される。
固定子6は、巻線7、固定子鉄心8、およびインシュレータ9で構成される。固定子鉄心8は、厚さが例えば0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、および接着等で積層されて製作される。固定子鉄心8は、環状で、内周側に複数個のティース(図示せず)を備え、ティースにはインシュレータ9が施される。インシュレータ9は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いて、固定子鉄心8と一体に又は別体で成形される。インシュレータ9が施されたティースには集中巻の巻線7が巻回される。複数個の集中巻の巻線7を接続して、例えば、三相のシングルY結線の巻線が形成される。但し、分布巻でもよい。
駆動回路基板4は、軸受ハウジング部2bに保持される基板側軸受15aの近傍にてモールド固定子1に内蔵されている。具体的には、駆動回路基板4は、回転軸10の軸線方向において基板側軸受15aと固定子6との間に配設され、軸線方向に対して略垂直に配置されている。駆動回路基板4には電動機100を駆動するための電力変換回路(図示せず)が実装され、電力変換回路は、インバータ回路などを含んで構成される。インバータ回路は、回転子14を回転駆動するための交流電力を直流電源から変換生成する。インバータ回路からの電圧は、駆動回路基板4と巻線7とを電気的に接続する端子(図示せず)を介して巻線7に印加される。なお、駆動回路基板4には、インバータ回路の他にも例えば、位置検出用磁石11が発生する磁束密度変化によって回転子14の回転速度もしくは回転位置を検出するホール素子や、駆動回路基板4と電動機100の外部の回路(図示せず)とを電気的に接続する接続リードなどが実装されているが、図1ではこれらの図示を省略している。
駆動回路基板4の中心には回転子組立15(回転軸10)を挿通するための穴が設けられている。
回転子14は、回転軸10と、回転軸10の外周部に設けられた円環状の回転子絶縁部12と、回転子絶縁部12の外周側に周設され固定子鉄心8と対向して配設された永久磁石である回転子磁石13と、回転軸10の軸線方向において回転子磁石13と駆動回路基板4との間に設けられる位置検出用磁石11とを有して構成されている。回転子14は、回転軸10を中心に回転自在であり、固定子6からの回転磁界によって回転力を得て回転軸10にトルクを伝達し、回転軸10に設けられた図示しない負荷(例えば空気調和機の室内機および/または室外機に内蔵されるファン)を駆動する。
回転子絶縁部12は、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁すると共に、回転軸10と固定子鉄心8とを絶縁するために設けられる。回転子磁石13、回転軸10、および位置検出用磁石11は、例えば縦型成形機により射出された回転子絶縁部12で一体的に形成される。回転子絶縁部12には、例えば、PBT (ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂が用いられるが、これらの樹脂にガラス充填剤を配合したものも好適である。回転子絶縁部12には、誘電体層を構成する。
回転子磁石13には、熱可塑性樹脂に磁性材を混合して成形された樹脂磁石、希土類磁石(ネオジム、サマリウム鉄)、またはフェライト焼結磁石等が使用される。
回転軸10の軸線方向において、ファン等が取り付けられる回転軸10の負荷側(図1の上側)には基板側軸受15aが取り付けられ、負荷側と反対側(図1の下側)の回転軸10には反基板側軸受15bが取り付けられる。回転軸10は、これら基板側軸受15aおよび反基板側軸受15bによって、回転自在に支持される。
基板側軸受15aは玉軸受けであり、回転軸10と一体的に回転する内輪15a−3と、軸受ハウジング部2bの内周面に嵌め込まれる外輪15a−1と、これらの内外輪間に配置された複数個の転動体15a−2とを備えて構成されている。
反基板側軸受15bは玉軸受けであり、回転軸10と一体的に回転する内輪15b−3と、導電性ブラケット20の内周面に嵌め込まれる外輪15b−1と、これらの内外輪間に配置された複数個の転動体15b−2とを備えて構成されている。導電性ブラケット20は外輪15b−1と接触して電気的に接続されている。
基板側導体リング16a−1は、回転軸10の軸線方向において基板側軸受15aと回転子磁石13との間に配置され、駆動回路基板4に設けられた穴を貫通するようにして配置されている。基板側導体リング16a−1は、リング状であり、導電性の部材から形成される。基板側導体リング16a−1は、回転軸10を含む回転子14および基板側軸受15aと接触せずに、回転軸10の周囲を覆うように回転軸10と同軸的に配置され(図3)、回転軸10との間に静電容量を形成する。なお、図3では、回転軸10と基板側導体リング16a−1、または、回転軸10と反基板側導体リング16b−1について、回転軸10と垂直な面による断面構成を示している。図3に示すように、回転軸10と基板側導体リング16a−1(または、反基板側導体リング16b−1)との間には空隙21が形成されており、基板側導体リング16a−1(または、反基板側導体リング16b−1)と回転軸10とが非接触であることを示している。基板側導体リング16a−1は、同じくリング状の基板側導体リング保持部16a−2の内周側に圧入されて保持されている。基板側導体リング保持部16a−2は、例えばその軸方向の長さが基板側導体リング16a−1に比べて短寸である。基板側導体リング16a−1は、基板側導体リング保持部16a−2と共に基板側導体リング組立16a(第1の導体リング組立)を構成する(図4)。なお、図4では、基板側導体リング16a−1および基板側導体リング保持部16a−2から構成される基板側導体リング組立16a、または、反基板側導体リング16b−1および反基板側導体リング保持部16b−2から構成される反基板側導体リング組立16b(第2の導体リング組立)を示している。基板側導体リング組立16aは、凹部19に圧入することによりモールド固定子1に固定される。すなわち、基板側導体リング16a−1は、基板側導体リング保持部16a−2を介して、モールド固定子1により支持されている。
基板側導体リング保持部16a−2は、例えば導電性部材で形成することができる。この場合、基板側導体リング保持部16a−2と外輪15a−1とが基板側リード線16a−3を介して電気的に接続される。これにより、基板側導体リング16a−1は、基板側導体リング保持部16a−2および基板側リード線16a−3を介して、外輪15a−1と電気的に接続される。なお、基板側導体リング保持部16a−2が絶縁性部材で形成される場合は、図2に示すように、基板側導体リング16a−1と外輪15a−1とを基板側リード線16a−3で直接接続することができる。なお、図2では、基板側導体リング保持部16a−2および反基板側導体リング保持部16b−2の記載を省略している。図2は、基板側導体リング保持部16a−2および反基板側導体リング保持部16b−2がいずれも絶縁性部材で形成された場合の主要部の構成を模式的に示したものであり、図1と同一の構成要素には同一の符号を付している。
反基板側導体リング16b−1は、回転軸10の軸線方向において反基板側軸受15bと回転子磁石13との間に配置されている。反基板側導体リング16b−1は、リング状であり、導電性の部材から形成される。反基板側導体リング16b−1は、回転軸10を含む回転子14および反基板側軸受15bと接触せずに、回転軸10の周囲を覆うように回転軸10と同軸的に配置され(図3)、回転軸10との間に静電容量を形成する。反基板側導体リング16b−1は、同じくリング状の反基板側導体リング保持部16b−2の内周側に圧入されて保持されている。反基板側導体リング保持部16b−2は、例えばその軸方向の長さが反基板側導体リング16b−1に比べて短寸である。反基板側導体リング16b−1は、反基板側導体リング保持部16b−2と共に反基板側導体リング組立16bを構成する(図4)。反基板側導体リング組立16bは、凹部19に圧入することによりモールド固定子1に固定される。すなわち、反基板側導体リング16b−1は、反基板側導体リング保持部16b−2を介して、モールド固定子1により支持されている。図1に示すように、凹部19の形状に応じて、反基板側導体リング保持部16b−2の外径は基板側導体リング保持部16a−2の外径よりも大きい。
反基板側導体リング保持部16b−2は、例えば導電性部材で形成することができる。この場合、反基板側導体リング16b−1は、反基板側導体リング保持部16b−2および導電性ブラケット20を介して、外輪15b−1と電気的に接続される。すなわち、反基板側導体リング保持部16b−2は、モールド樹脂2の内周部2aに導電性ブラケット20が組み付けられた際、この導電性ブラケット20の外周側の当接部20aと当接して電気的に接続される(図1)。なお、反基板側導体リング保持部16b−2が絶縁性部材で形成される場合は、図2に示すように、反基板側導体リング16b−1と外輪15b−1とを反基板側リード線16b−3で直接接続してもよいし、あるいは、反基板側導体リング16b−1と導電性ブラケット20とを反基板側リード線16b−3で直接接続してもよい。いずれの場合も、反基板側導体リング16b−1と外輪15b−1とが電気的に接続される。
回転子組立15がモールド固定子1の開口部から凹部19内へ挿入された際、回転軸10に取り付けられた基板側軸受15aが軸受ハウジング部2bに組み込まれる。そして、回転軸10の一端は、軸受ハウジング部2bを貫通し、この回転軸10には上述したファン等が取り付けられる。一方、回転軸10の他端には、反基板側軸受15bが取り付けられており、導電性ブラケット20がモールド樹脂2の内周部2aへ圧入され開口部を塞ぐようにして嵌め込まれる際、この導電性ブラケット20の内側に反基板側軸受15bが組み込まれる。
以下、動作を説明する。インバータのスイッチングに伴い、基板側軸受15aおよび反基板側軸受15b(以下、単に「軸受」とも言う)の内外輪間に電圧が誘起されたとき、回転軸10と基板側導体リング16a−1および反基板側導体リング16b−1(以下、単に「導体リング」とも言う)との間が高周波的に導通状態になる。これは、回転軸10と導体リングとが近接して配置されていることによって、回転軸10と導体リングとの間に静電容量が形成され、軸受内外輪間に誘起される電圧の高周波成分に対して回転軸10と導体リングとの間が低インピーダンス(導通状態)となるためである。これにより、軸受内外輪間を通流していた軸電流が回転軸10と導体リングとの間に流れるため、軸電流が低減する。従って、内輪、外輪、または転動体における波状摩耗の発生が抑制され、波状摩耗現象に起因した異常音の発生が抑制される。
以上説明したように、本実施の形態に係る電動機100は、環状の固定子鉄心8を有する固定子6と、この固定子6の内側に配置され、固定子鉄心8と対向して回転軸10の外周側に配置された永久磁石(回転子磁石13)を有する回転子14と、回転軸10の一端を回転自在に支持する第1の軸受(基板側軸受15a)と、回転軸10の他端を回転自在に支持する第2の軸受(反基板側軸受15b)と、回転軸10の軸線方向において固定子6と第1の軸受(基板側軸受15a)との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、回転子14を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板4と、回転軸10の軸線方向において第1の軸受(基板側軸受15a)と永久磁石(回転子磁石13)との間に配置され、回転軸10と接触せずに回転軸10の周囲を覆うように配置されると共に、第1の軸受(基板側軸受15a)の外輪15a−1と電気的に接続された第1の導体リング(基板側導体リング16a−1)と、回転軸10の軸線方向において第2の軸受(反基板側軸受15b)と永久磁石(回転子磁石13)との間に配置され、回転軸10と接触せずに回転軸10の周囲を覆うように配置されると共に、第2の軸受(反基板側軸受15b)の外輪15b−1と電気的に接続された第2の導体リング(反基板側導体リング16b−1)と、固定子鉄心8および駆動回路基板4を一体的に成形すると共に、内部に回転子14を収容可能に形成された凹部19が設けられたモールド樹脂2と、凹部19の開口部を塞ぐようにしてモールド樹脂2の内周部に嵌め込まれると共に、第2の軸受(反基板側軸受15b)の外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケット20と、を備えるようにしたので、インバータのスイッチングに伴い軸受内外輪間に電圧が誘起された場合、本電圧に含まれる高周波成分に対して軸受内外輪間が回転軸10と導体リング(基板側導体リング16a−1および反基板側導体リング16b−1)を介して導通状態となり、軸受内外輪間を通流していた軸電流が回転軸10と導体リングを経由して流れるため、軸電流が低減する。
本実施の形態に係る電動機100は、上記特許文献1に記載の従来技術のように可動部と非可動部とが接触する構成でないため、摩耗による不具合が発生せず、従来技術に比べて、長期使用時においても、軸受の電食を抑制することができる。
また、本実施の形態では、固定子鉄心8と回転軸10との間には、誘電体層(回転子絶縁部12)が設けられているため、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁することができると共に、回転軸10と固定子鉄心8とを絶縁することが可能である。そのため、回転子14のラジアル方向のインピーダンスが高くなり、回転子14から固定子6へ流れる軸電流を低減することが可能である。
また、図1に示すように、上記誘電体層(回転子絶縁部12)は、例えば、回転軸10と回転子磁石13との間に設けることができる。これにより、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁することが可能となり、回転子14のラジアル方向のインピーダンスが高くなり、回転子14から固定子6へ流れる軸電流を低減することが可能である。
また、モールド樹脂2は、熱可塑性樹脂であるため、低圧成形が可能となり、強度的に弱い駆動回路基板4等を容易に一体成形することが可能である。
実施の形態2.
図5は、本実施の形態に係る電動機100の製造工程を示す図である。電動機100の構成は、実施の形態1で説明した通りである。以下、図5を参照して、電動機100の製造方法について説明する。
(1)固定子6および駆動回路基板4を製造する(ステップS1)。
(2)固定子6に駆動回路基板4を組み付け、固定子組立3を製造する(ステップS2)。
(3)固定子組立3を熱硬化性樹脂(モールド樹脂2)にて一体成形しモールド固定子1を製造する(ステップS3)。
(4)モールド固定子1の軸受ハウジング部2b内に基板側軸受15aを挿入後、基板側導体リング組立16aを凹部19内に圧入する(ステップS4)。
(5)回転子14を製造する(ステップS5)。
(6)モールド固定子1の凹部19内に回転子14を収納する(ステップS6)。この際、基板側導体リング16a−1に回転軸10を挿通させ、回転軸10を基板側軸受15aの内輪に圧入する。
(7)凹部19内に反基板側導体リング組立16bを圧入し、この際、反基板側導体リング16b−1に回転軸10を挿通させ、回転軸10を反基板側軸受15bに圧入させる(ステップS7)。
(8)導電性ブラケット20をモールド固定子1の凹部19に圧入し凹部19の開口部を塞ぐ(ステップS8)。これにより、電動機100が製造される。
このような製造工程を採用することによって、本実施の形態に係る電動機100を効率良く製造することが可能となる。
実施の形態3.
図6は、本実施の形態に係る空気調和機300の構成図である。空気調和機300は、室内機310と、室内機310に接続される室外機320とを備える。室内機310は室内機用送風機(図示せず)を搭載し、室外機320は室外機用送風機330を搭載している。
室外機用送風機330および室内機用送風機は、それぞれ駆動源として実施の形態1で説明した電動機100を内蔵している。空気調和機300の主用部品である室外機用送風機330および室内機用送風機に電動機100を搭載することにより、空気調和機300の耐久性が向上すると共に、基板側軸受15aおよび反基板側軸受15bから発生する電食による騒音を軽減することができる。これら軸受の電食によって特に問題となるのは騒音であり、空気調和機300の室内機310は、居住空間で長時間使用するために静音性が求められ、電食の耐力を向上することが製品の信頼性に大きく寄与する。なお、電動機100は、空気調和機300の他にも、例えば換気扇、家電機器、工作機などに搭載して利用することができる。
なお、本発明の実施の形態に係る電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略するなど、変更して構成することも可能であることは無論である。
本発明は、電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法として有用である。
1 モールド固定子
2 モールド樹脂
2b 軸受ハウジング部
2a 内周部
3 固定子組立
4 駆動回路基板
6 固定子
7 巻線
8 固定子鉄心
9 インシュレータ
10 回転軸
11 位置検出用磁石
12 回転子絶縁部
13 回転子磁石
14 回転子
15 回転子組立
15a 基板側軸受
15b 反基板側軸受
15a−1,15b−1 外輪
15a−2,15b−2 転動体
15a−3,15b−3 内輪
16a 基板側導体リング組立
16a−1 基板側導体リング
16a−2 基板側導体リング保持部
16a−3 基板側リード線
16b 反基板側導体リング組立
16b−1 反基板側導体リング
16b−2 反基板側導体リング保持部
16b−3 反基板側リード線
19 凹部
20a 当接部
20 導電性ブラケット
21 空隙
100 電動機
300 空気調和機
310 室内機
320 室外機
330 室外機用送風機

Claims (17)

  1. 環状の固定子鉄心を有する固定子と、
    この固定子の内側に配置され、前記固定子鉄心と対向して回転軸の外周側に配置された永久磁石を有する回転子と、
    前記回転軸の一端を回転自在に支持する第1の軸受と、
    前記回転軸の他端を回転自在に支持する第2の軸受と、
    前記回転軸の軸線方向において前記固定子と前記第1の軸受との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、前記回転子を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板と、
    前記回転軸の軸線方向において前記第1の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第1の軸受の外輪と電気的に接続された第1の導体リングと、
    前記回転軸の軸線方向において前記第2の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続された第2の導体リングと、
    前記固定子鉄心および前記駆動回路基板を一体的に成形すると共に、内部に前記回転子を収容可能に形成された凹部が設けられたモールド樹脂と、
    前記凹部の開口部を塞ぐようにして前記モールド樹脂の内周部に嵌め込まれると共に、前記第2の軸受の外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケットと、
    を備えることを特徴とする電動機。
  2. 前記第1の導体リングは、第1の導体リング保持部を介して前記モールド樹脂に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記第1の導体リング保持部は、導電性部材で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動機。
  4. 前記第1の導体リング保持部と前記第1の軸受の外輪とが第1のリード線を介して接続され、
    前記第1の導体リングは、前記第1の導体リング保持部および前記第1のリード線を介して、前記第1の軸受の外輪と電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の電動機。
  5. 前記第1の導体リング保持部は、絶縁性部材で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動機。
  6. 前記第1の導体リングは、第1のリード線を介して、前記第1の軸受の外輪と電気的に接続されることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
  7. 前記第2の導体リングは、第2の導体リング保持部を介して前記モールド樹脂に固定されていることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の電動機。
  8. 前記第2の導体リング保持部は、導電性部材で形成されていることを特徴とする請求項7に記載の電動機。
  9. 前記第2の導体リング保持部は前記導電性ブラケットと接触しており、
    前記第2の導体リングは、前記第2の導体リング保持部および前記導電性ブラケットを介して、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続されることを特徴とする請求項8に記載の電動機。
  10. 前記第2の導体リング保持部は、絶縁性部材で形成されていることを特徴とする請求項7に記載の電動機。
  11. 前記第2の導体リングと前記導電性ブラケットとが第2のリード線を介して接続され、
    第2の導体リングは、前記第2のリード線および前記導電性ブラケットを介して前記第2の軸受の外輪と電気的に接続されることを特徴とする請求項10に記載の電動機。
  12. 第2の導体リングは、第2のリード線を介して前記第2の軸受の外輪と電気的に接続されることを特徴とする請求項10に記載の電動機。
  13. 前記固定子鉄心と前記回転軸との間には、誘電体層が設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の電動機。
  14. 前記誘電体層は、前記回転軸と前記永久磁石との間に設けられていることを特徴とする請求項13に記載の電動機。
  15. 前記モールド樹脂は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の電動機。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の電動機を内蔵したことを特徴とする空気調和機。
  17. 環状の固定子鉄心を有する固定子と、この固定子の内側に配置され、前記固定子鉄心と対向して回転軸の外周側に配置された永久磁石を有する回転子と、前記回転軸の一端を回転自在に支持する第1の軸受と、前記回転軸の他端を回転自在に支持する第2の軸受と、前記回転軸の軸線方向において前記固定子と前記第1の軸受との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、前記回転子を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板と、前記回転軸の軸線方向において前記第1の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第1の軸受の外輪と電気的に接続された第1の導体リングと、前記回転軸の軸線方向において前記第2の軸受と前記永久磁石との間に配置され、前記回転軸と接触せずに前記回転軸の周囲を覆うように配置されると共に、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続された第2の導体リングと、前記固定子鉄心および前記駆動回路基板を一体的に成形すると共に、内部に前記回転子を収容可能に形成された凹部が設けられたモールド樹脂と、前記凹部の開口部を塞ぐようにして前記モールド樹脂の内周部に嵌め込まれると共に、前記第2の軸受の外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケットと、を備えた電動機の製造方法であって、
    前記固定子に前記駆動回路基板を組み付け、固定子組立を製造するステップと、
    前記固定子組立を前記モールド樹脂にて一体成形してモールド固定子を製造するステップと、
    前記モールド固定子の軸受ハウジング部内に前記第1の軸受を挿入後、前記第1の導体リングおよび前記第1の導体リングを保持する第1の導体リング保持部からなる第1の導体リング組立を前記凹部内に圧入するステップと、
    前記凹部内に前記回転子を収納し、前記第1の導体リングに前記回転軸を挿通させ、前記回転軸を前記第1の軸受の内輪に圧入するステップと、
    前記第2の導体リングおよび前記第2の導体リングを保持する第2の導体リング保持部からなる第2の導体リング組立を前記第2の導体リングに前記回転軸を挿通させて前記凹部内に圧入し、前記回転軸を前記第2の軸受に圧入させるステップと、
    前記導電性ブラケットを前記凹部内に圧入し前記開口部を塞ぐステップと、
    を含むことを特徴とする電動機の製造方法。
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