JP5489831B2 - 炭素繊維シート、熱処理耐炎繊維シート及びそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維シート、熱処理が施された耐炎繊維のシート状加工物(以下、「熱処理耐炎繊維シート」ともいう)及びそれらの製造方法に関する。更に詳しくは、表面平滑性が優れ、シートの厚さの均一性が高い炭素繊維シート、及び焼成することにより前記炭素繊維シートになる熱処理耐炎繊維シート及びそれらの製造方法に関する。
炭素繊維クロスや炭素繊維フェルト、炭素繊維ペーパー等の炭素繊維シートは、軽量であって、機械的特性及び導電性に優れるため、燃料電池の電極材や、樹脂と複合化する補強繊維シート等として、広く工業的に利用されている。
炭素繊維シートは、フィラメント糸やステーブル糸等の炭素繊維を、製織や抄紙等によりシート加工して製造される。この製造方法においては、剛性の高い炭素繊維をシート加工するので、シート加工は困難を伴う。そのため、厚さの薄い炭素繊維のシート状物を作製することは困難である。
この問題を解消するために、炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を予めシート加工しておき、このシートを焼成して炭素繊維シートを製造する方法が提案されている。耐炎繊維は剛性が低いため、シート加工が容易である。
特許文献1には、炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維をバインダー材料と一緒に抄紙して耐炎繊維シートを作製した後、プレス圧をかけながら焼成することにより、厚さの薄い炭素繊維シートを製造する方法が開示されている。しかし、この製造方法は、焼成時に耐炎繊維が収縮するため、得られる炭素繊維シートにシワやウネリが発生する。そのため、表面平滑性が高い炭素繊維シートが得られない。
特許文献2には、炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を製織して耐炎繊維シートを作製した後、この耐炎繊維シートを焼成して炭素繊維シートを製造する方法が開示されている。しかし、この炭素繊維シートは、焼成時に耐炎繊維が収縮するため、シート面中央部の厚さがシート面外縁部の厚さよりも厚くなる。従って、この方法の場合も厚さの均一性が高い炭素繊維シートは得られない。
以上のように、従来表面平滑性及び厚さの均一性が高く、かつ厚さが500μm以下の薄い炭素繊維シートは得られていない。
特開2004−27435号公報 特開2003−268651号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、表面平滑性及び厚さの均一性が高く、かつ厚さが500μm以下の薄い炭素繊維シート及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を所定の条件で予め熱処理しておくことにより、耐炎繊維の熱収縮率(後述)が低下することを見出した(以下、熱処理が施された耐炎繊維を「熱処理耐炎繊維」ともいう)。また、繊維比重が所定範囲になるように熱処理を行うことにより、熱処理耐炎繊維が柔軟性を維持し、シート加工が容易に行えることを見出した。そして、この熱処理耐炎繊維をシート加工して焼成すると、シート厚さが薄くても表面平滑性及び厚さの均一性が高い炭素繊維シートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は、以下に記載のものである。
〔1〕
厚さ平均値が50〜500μmの炭素繊維シートであって、該炭素繊維シートの厚さの最大値と最小値との差が、該炭素繊維シートの厚さ平均値の10%未満であることを特徴とする炭素繊維シート。
〔2〕
(a)炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を不活性雰囲気下、500〜900℃で0.1〜60分間熱処理して、アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜15%の熱処理耐炎繊維を得る工程と、
(b)前記熱処理耐炎繊維をシート加工して熱処理耐炎繊維シートを得る工程と、
(c)前記熱処理耐炎繊維シートを不活性雰囲気下で焼成して炭素繊維シートを得る工程と、
を有する〔1〕に記載の炭素繊維シートの製造方法。
〔3〕
アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜15%である熱処理耐炎繊維から成る、〔1〕に記載の炭素繊維シート製造用の熱処理耐炎繊維シート。
〔4〕
(a)炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を不活性雰囲気下、500〜900℃で0.1〜60分間熱処理して、アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜15%の熱処理耐炎繊維を得る工程と、
(b)前記熱処理耐炎繊維をシート加工して熱処理耐炎繊維シートを得る工程と、
を有する〔3〕に記載の熱処理耐炎繊維シートの製造方法。
本発明の炭素繊維シートは、熱処理耐炎繊維をシート加工した後、焼成して得られる。熱処理耐炎繊維は、繊維比重が所定範囲に調整されているため柔軟であり、厚さの薄いシート状物に簡単に加工できる。また、この熱処理耐炎繊維は熱収縮率が小さいため、焼成後に得られる炭素繊維シートの表面平滑性及び厚さの均一性が高い。
(炭素繊維シート)
本発明において、炭素繊維シートとは、炭素繊維クロス、炭素繊維フェルト、炭素繊維ペーパー等のシート状物をいう。
本発明の炭素繊維シート(以下、「本炭素繊維シート」と略記する)は、厚さ平均値が50〜500μmであり、100〜400μmが好ましい。厚さ平均値が50μm未満の場合は、炭素繊維シートの強度が低くなり、取扱い性が低下する。厚さ平均値が500μmを超える場合は、シートの面方向に沿う厚さの均一性が悪くなる。厚さ平均値は、目付や、熱圧縮の際の温度や圧力を調整することにより、制御できる。
本炭素繊維シートの厚さの最大値と最小値との差は、該炭素繊維シートの厚さ平均値の10%未満である。10%以上の場合、炭素繊維シートの厚さの均一性が低く、炭素繊維シートの用途が制限される。
本発明において、炭素繊維シートの「厚さ」は、直径5mmの円形圧板を用いてシートの厚さ方向に1.2Nの荷重(61.9kPa)を負荷した時のシートの厚さを表す。「厚さ平均値」は、10cm角のシート面を碁盤の目状に9面に区分(即ち、約3.33cm角で9面に区分)し、区分された各面の中心部における厚さを測定し、これら9点の厚さ測定値を平均した値を表す。また、厚さの「最大値」及び「最小値」とは、上記9点の厚さの測定値における最大値及び最小値をいう。
本炭素繊維シートの繊維径は5〜20μmが好ましく、6〜13μmがより好ましい。扁平な断面の炭素繊維の場合、長径と短径の平均を繊維径とする。繊維径が5μm未満の場合は、単繊維直径が細すぎて繊維強度が低いため、シート強力が不足する。また、炭素繊維シートから脱落した炭素繊維が人体に悪影響を及ぼす可能性がある。繊維径が20μmを超える場合は、シートを構成する炭素単繊維の外周の形状がシート表面に浮き上がり、シート表面に凹凸が形成される。その結果、表面平滑性が悪化する。また、シート表面に形成される凹凸に起因して炭素繊維シートの接触電気抵抗が大きくなるため、電気抵抗が小さいことが要求される電極材料等の用途には好ましくなくなる。更に、焼成時に繊維強度が低下して炭素繊維微粉末が多量に発生する。
本炭素繊維シートの目付は30〜200g/mが好ましく、50〜150g/mがより好ましい。目付が30g/m未満の場合は、シート強力が低くなり、取扱い性が低下する。目付が200g/mを超える場合は、所期の厚さの炭素繊維シートを得ることが困難になる。
本炭素繊維シートの嵩密度は、0.2〜0.7g/cmが好ましい。嵩密度が0.2g/cm未満の場合は、シート強度が低くなり、シートの取扱い性が低下する。嵩密度が0.7g/cmを超える場合は、シートの面方向における厚さの均一性が悪くなる。
本炭素繊維シートは、その物性が上記範囲内にあれば、製造方法は特に限定されるものではないが、例えば以下の方法で製造できる。
(本炭素繊維シートの製造方法)
本炭素繊維シートは、炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を熱処理して得られる熱処理耐炎繊維をシート加工して熱処理耐炎繊維シートを得、この熱処理耐炎繊維シートを焼成することにより製造される。
耐炎繊維は、炭素繊維の前駆体繊維を空気中において200〜400℃で2〜5時間加熱することによって製造される。この製造方法は公知の方法である。前駆体繊維を構成する繊維原料は、ポリアクリロニトリル(PAN)系繊維、ピッチ系繊維、レーヨン系繊維等のいずれの繊維であってもよいが、強度、伸度の比較的高いPAN系繊維が好ましい。
PAN系繊維は、PAN系重合体を公知の湿式又は乾式紡糸によって得ることができる。PAN系重合体としては、アクリロニトリル単量体を単独重合させたもの、及びアクリロニトリル単量体とその他ビニル系単量体とを共重合させたものがある。その他のビニル系単量体としては、アクリル酸、イタコン酸、又はこれらのエステル類、塩類、アクリルアミド等の既知のビニル系単量体が用いられる。その他のビニル系単量体の共重合割合は、12質量%以内が好ましく、8質量%以内が特に好ましい。
上記のようにして得られる耐炎繊維は、不活性ガス中で500〜900℃に加熱することにより熱処理が施される。加熱温度が500℃未満の場合、熱処理耐炎繊維の熱収縮率が十分に低くならない。そのため、この熱処理耐炎繊維を用いて製造する炭素繊維シートは、シート表面にシワやウネリが多く発生し、表面平滑性及び厚さの均一性が悪くなる。加熱温度が900℃を超える場合、熱処理耐炎繊維の剛性が高くなって、シート状に加工することが困難になる。
加熱時間は、0.1〜60分間であり、0.2〜30分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。加熱時間が0.1分間未満である場合、熱処理耐炎繊維の熱収縮率が十分に低くならない。加熱時間が60分間を超える場合、熱処理耐炎繊維の剛性が高くなって、シート状に加工することが困難になる。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げられる。
熱処理は、熱処理耐炎繊維の熱収縮率を低減させるために、耐炎繊維を自由収縮させながら行うことが好ましい。
上記熱処理によって得られる熱処理耐炎繊維のアルキメデス法による繊維比重は1.35〜1.75であり、1.39〜1.70が好ましく、1.42〜1.68がより好ましい。繊維比重が1.35未満の場合、焼成時における繊維の熱収縮が大きくなり、得られる炭素繊維シート表面にウネリやシワが発生して、表面平滑性が悪化する。繊維比重が1.75を超える場合は、繊維の剛性が高くなり、シート作製時に繊維が折損してシートに毛羽立ちが生じる。
また、上記熱処理によって得られる熱処理耐炎繊維の熱収縮率は2.0〜15%であり、2.5〜12%が好ましく、3.0〜10%がより好ましい。熱収縮率が15%を超える場合、焼成時の繊維収縮が大きく、炭素繊維シート表面にウネリやシワが発生して、表面平滑性が低下する。また、炭素繊維シートのシート面に沿う中央部と外縁部との厚さに差が生じ易くなり、厚さの均一性が低下する。熱収縮率が2.0%未満の場合、繊維の剛性が高くシート加工が困難になる。
本発明において熱収縮率とは、非緊張下において1000℃で10分間焼成した際の繊維の収縮率をいい、下記式(1)により算出される値をいう。
Figure 0005489831
熱処理耐炎繊維は製織や抄紙等の公知の方法によりシート加工されて、熱処理耐炎繊維シートが製造される。熱処理耐炎繊維シートとしては、熱処理耐炎繊維クロス、熱処理耐炎繊維フェルト、熱処理耐炎繊維ペーパー等が挙げられる。
熱処理耐炎繊維クロスは、繊維長が30〜75mm、繊度が0.5〜3.4dtexの熱処理耐炎繊維を用いて、乾強度が16mN/dtex以上、撚り係数は150〜900回/mとなる熱処理耐炎繊維紡績糸を作製し、それを製織加工することで得られる。織組織は、平織、綾織、朱子織等のいずれでも構わない。
熱処理耐炎繊維フェルトは、繊維長20〜75mm、繊度0.5〜3.4dtexの熱処理耐炎繊維をニードルパンチ、ウォータージェット、エアージェット等でフェルト化して得られる。
熱処理耐炎繊維ペーパーは、繊維長1〜30mm、繊度0.5〜3.4dtexの熱処理耐炎繊維とバインダーを混抄又は含浸させて得られる。バインダーとしては、後工程の焼成処理時における残炭率が0.5〜50質量%の物が用いられる。具体的には、アラミド樹脂、フェノール樹脂、水溶性熱可塑性樹脂、又は熱可塑性有機繊維等が挙げられる。熱可塑性有機繊維としては、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維等が例示される。ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリブチルテレフタレート(PBT)繊維、ポリアリレート(PAT)繊維、及びそれらの繊維に属する共重合繊維を含む複合繊維等が例示される。ポリオレフィン繊維としては、ポリプロピレン(PP)繊維、及びそれに属する共重合物を含む複合繊維等が例示される。ビニロン繊維としては、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、及びそれに属する共重合体を含む複合繊維等が例示される。
上記のようにして得られる熱処理耐炎繊維シートは、面圧を付与することなく、又は1.0kPa以下、好ましくは0.1〜0.5kPaの面圧を付与しながら、不活性ガス中で焼成することにより、本炭素繊維シートとなる。面圧の付与は、好ましくは焼成中を通して、バッチプレス、間欠プレス、カレンダプレス、ベルトプレス、ローラー等への接触による接圧付与等を用いて行われる。焼成温度は1000〜2500℃が好ましく、1300〜2300℃がより好ましい。焼成温度が1000℃未満である場合、炭素繊維としての強度や電気伝導性が不足し好ましくない。焼成温度が2500℃を超える場合は、炭素繊維シートが剛直となり、強度が低下しやすい。更には、炭素微粉末が発生する等の不具合が生じやすい。
熱処理耐炎繊維シートの焼成時間は10〜60分間である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
各物性の測定、評価は以下の方法によった。
[目付]
10cm角のシートを120℃、1hr乾燥した後の質量値より算出した。
[厚さ平均値]
10cm角のシート面を碁盤の目状に9面に区分(即ち、約3.33cm角で9面に区分)し、区分された各面の中心部におけるシートの厚さを測定し、これら9点の厚さ測定値の平均値を用いた。厚さは、直径5mmの円形圧板でシートの厚さ方向に1.2Nの荷重(61.9kPa)を負荷した時の厚さを測定した。
[厚さ斑]
上記9点の厚さ測定値の最大値と最小値との差を厚さ斑とした。また、厚さ斑の、厚さ平均値に対する割合を百分率(%)で表した。尚、実用的にはこの厚さ斑が40μm以下であると、各種用途に問題なく使用可能である。
[比重]
アルキメデス法(溶媒アセトン)により測定した。
[熱収縮率]
長さ1mの熱処理耐炎繊維をバッチ炉中(非緊張下)で窒素雰囲気下、1000℃で10分間焼成後、焼成した繊維の長さを測定し、下記式(2)により算出した。
Figure 0005489831
[表面平滑性]
目視で評価した。シート表面にシワや毛羽、シートの面方向にウネリが見られない場合は○、見られた場合は×とした。
[実施例1〜4、比較例1〜4]
原料となる前駆体繊維は、ポリアクリロニトリル(PAN)系繊維を250℃の空気中で2時間加熱して耐炎化処理することにより製造した。
この耐炎繊維を表1又は2に記載する条件により加熱して熱処理を行った。その後、この熱処理耐炎繊維を表1又は2に記載する条件によりシート加工して熱処理耐炎繊維シートを作製した。得られた熱処理耐炎繊維シートは、表1又は2に記載する条件により焼成して、炭素繊維シートを得た。得られた炭素繊維シートの評価結果を表1又は2に示した。
Figure 0005489831

Figure 0005489831
表1に示すように、実施例1〜4においては表面平滑性の良好な炭素繊維シートが得られた。比較例1の炭素繊維シートは、耐炎繊維の比重が小さいため、炭素繊維シートにシワが発生し、良好な表面平滑性が得られなかった。比較例2の炭素繊維シートは、耐炎繊維の比重が大きいため、シートの炭素繊維が折れ、表面に毛羽が発生した。比較例3の炭素繊維シートは、耐炎繊維の収縮率が大きいため、炭素繊維シートの厚さ斑が60μmとなり、厚さの均一性が低かった。比較例4は、炭素繊維の比重が大きいために繊維が剛直であり、織物として製織できなかった。

Claims (4)

  1. 厚さ平均値が50〜500μmの炭素繊維ペーパーであって、該炭素繊維ペーパーの厚さの最大値と最小値との差が、該炭素繊維ペーパーの厚さ平均値の10%未満であり、該炭素繊維ペーパーの表面に毛羽を有さないことを特徴とする炭素繊維ペーパー
  2. (a)炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を不活性雰囲気下、700〜900℃で0.1〜60分間熱処理して、アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜7.0%の熱処理耐炎繊維を得る工程と、
    (b)前記熱処理耐炎繊維にバインダーを混抄又は含浸させて熱処理耐炎繊維ペーパーを得る工程と、
    (c)前記熱処理耐炎繊維ペーパーを不活性雰囲気下で焼成して炭素繊維ペーパーを得る工程と、
    を有する請求項1に記載の炭素繊維ペーパーの製造方法。
  3. アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜7.0%である熱処理耐炎繊維から成る、請求項1に記載の炭素繊維ペーパー製造用の熱処理耐炎繊維ペーパー
  4. (a)炭素繊維の前駆体繊維である耐炎繊維を不活性雰囲気下、700〜900℃で0.1〜60分間熱処理して、アルキメデス法による繊維比重が1.35〜1.75で且つ熱収縮率が2.0〜7.0%の熱処理耐炎繊維を得る工程と、
    (b)前記熱処理耐炎繊維にバインダーを混抄又は含浸させて熱処理耐炎繊維ペーパーを得る工程と、
    を有する請求項3に記載の熱処理耐炎繊維ペーパーの製造方法。

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