JP5486895B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、接続管挿入確認手段を備えたワンタッチで接続管を接続するための管継手に関し、特に、接続管を受け入れるための収容部を形成する外筒体と内筒体を備えた管継手において、接続管の挿入および接続操作が簡単で、かつ接続時、接続管が管継手の中の所望する任意の位置まで挿入され連結されていることを正確かつ容易に把握することができる専用の接続管挿入確認手段を備えたワンタッチ式の管継手に関する。
従来より、ワンタッチで接続管を接続するための管継手が知られている。例えば、実開平4−18793号公報(特許文献1)、特開2001−193883号公報(特許文献2)、特開2003−227592号公報(特許文献3)には、同心に配置された内側筒体と挿入口へ向けて縮径するテーパー面を備えた外側筒体との間に、接続管を係止するための歯または爪などの突起物を有する筒状のロックリングが軸方向に移動可能に内蔵されていることを基本構成とするワンタッチ式の管継手が開示されている。このタイプの管継手は、接続管を最深部まで挿入した後、引き戻すことにより、ロックリングを挿入口付近へ移動させ、そしてロックリングの突起部を外側筒体の挿入口付近に形成されたテーパー面との相互作用により、接続管の外周面に食い込ませるように縮径させることにより接続管の抜けを防止するというものである。
特開2005−172218号公報(特許文献4)には、上記特許文献1−3に記載された管継手と略同じ構成を有するものであるが、管継手の内部に挿入された接続管を内側から支持する内側筒体を具備していないタイプのワンタッチ式の管継手が開示されている。
また、WO2006/135227号公報(特許文献5)には、上記特許文献1−3に記載された管継手の他の変形例であって、外側スリーブおよび内側スリーブは共に挿入口の間隙を狭める向きのテーパー面を有しており、そしてそれらの間には接続管を受け入れることができるように、歯を有する同心に配置された外側グリップリングおよび内側グリップリングと、そして両グリップリングを最深部で連結する底部とからなる筒状のロックリングが軸方向に移動可能に配置されていることを基本構成とするワンタッチ式の管継手が記載されている。
さらに、管継手の内部に軸方向に移動可能なロックリングを有するタイプ以外のワンタッチ式の管継手としては、特開平9−236190号公報(特許文献6)、特開2006−118704号公報(特許文献7)、特開2008−164074号公報(特許文献8)に記載されているような、接続管を受け入れるための収容部を形成するために同心に配置された外側筒体と継手本体から延びた内側筒体とからなり、内側筒体の外周面には、接続管の内周面に食い込ませることにより抜けを防止する複数の放射状に伸びた歯または爪を有する環状のロックリングが固定されているタイプのワンタッチ式の管継手が知られている。
また、特開2002−106772号公報(特許文献9)、特開2003−307290号公報(特許文献10)に記載されているように、基本的に上記特許文献6−7に記載された管継手と同じ構造を有するものであるが、複数の歯または爪を有する環状のロックリングが内側筒体の外周面からではなく、外側筒体の内周面から接続管の外周面に食い込ませるように固定されているタイプのワンタッチ式の管継手も知られている。
さらに、本発明者等は、特許文献1−10に記載された管継手の改良型として、管継手の接続管収容部の中に、径方向へ向けて押圧されると軸方向へ伸長するように変形する湾曲したロックリングを備えることにより、接続管挿入時、ロックリングの爪部を有する自由端が周囲のテーパー壁との相互作用により、接続管の内周面及び/又は外周面を押し付けるように変位するワンタッチ式の管継手について特許出願(特許文献11)をしている。
これらの管継手は、管継手に対し、プラスチック材料からなる円管、若しくはアルミニウムの表裏面をプラスチック材料で挟んだ構造を有するアルミニウム三層管などの接続管をワンタッチで接続するため、前記接続管を管継手の中の所定の位置まで挿入するか、若しくは所定の位置まで挿入後、ロックリングの爪が食い込むまで引き戻す必要がある。もし、接続管が管継手の中の所定の位置まで挿入されていなければ、接続管が管継手から容易に離脱したり若しくは管継手との間でシール不良を起こすといった問題が生じるからである。
しかしながら、一般に接続管が管継手の中の所定の位置まで挿入されていることを確認するのは容易でないため、挿入状態を確認するために熟練技術者の感覚を必要としていた。このため、接続管が管継手の中の所定の位置まで挿入されないうちに接続操作が終了されたり、それとは逆に、接続管が管継手の中の最深部まで到達しているにもかかわらず、これに気付かずに挿入動作が継続され、接続管若しくは管継手が破壊されてしまうという問題があった。
また、上述の問題を解決するため、接続管が管継手の中の所定の位置まで挿入されていることを確認するのを容易化する手段として、特開平11−132374号公報(特許文献12)に記載されているように、管継手の外筒体に接続管の挿入状態を目視による確認を可能にするための確認孔や透明部分を設けているタイプの管継手が開示されている。
また、専用の接続管挿入確認手段を用いるものとしては、実開平6−62292号公報(特許文献13)、特開2001−324071号公報(特許文献14)、特開2002−89759号公報(特許文献15)に記載されているような、挿入された接続管との干渉により、管継手外筒体の貫通孔に遊嵌されている棒状の挿入確認部材が押上げられ、外筒体の外部へ突出するようにしたタイプの管継手や、特開2009−19645号公報(特許文献16)に記載されているように、外部へ突出した棒状の挿入確認部材を管継手の内部から支持しているシールリングを、挿入された接続管により取り除く結果、支持リングを失った挿入確認部材が外筒体の外周面から貫通孔の中へ没入するタイプの管継手などが開示されている。
しかしながら、これらのタイプの管継手若しくは接続管挿入確認手段は、確認孔や接続管挿入確認手段が設置されている位置まで接続管が挿入されたか否かを確認することができるのみであって、例えば収容部の最深部など、接続管が管継手の中の所望する任意の位置まで完全に挿入されたか否かを確認することはできなかった。
また、目視により接続管の挿入状態を確認するタイプの管継手の場合、暗所や閉所などでは有効に機能することができないという問題がある。さらに、専用の接続管挿入確認手段を用いるタイプの管継手の場合、その構造上の制約から、挿入確認部材の外部への突出代(突出高さ)又は貫通孔内部への没入代(没入深さ)を大きく取れないため、オペレータが前記挿入確認部材の凹凸状態を正確に確認することができないという問題もあった。
実開平4−18793号公報 特開2001−193883号公報 特開2003−227592号公報 特開2005−172218号公報 WO2006/135227号公報 特開平9−236190号公報 特開2006−118704号公報 特開2008−164074号公報 特開2002−106772号公報 特開2003−307290号公報 特願2009−78716号 特開平11−132374号公報 実開平6−62292号公報 特開2001−324071号公報 特開2002−89759号公報 特開2009−19645号公報
そこで、本発明は、上述されたような問題点を解決しようとするものであり、その目的とするところは、接続管の挿入および接続操作が簡単で、かつ接続時、接続管が管継手の中の所望する任意の位置まで挿入されていることを正確かつ容易に把握することができる専用の接続管挿入確認手段を備えたワンタッチ式の管継手を提供することにある。
そこで、本発明者等は、専用の接続管挿入確認手段を備えたワンタッチ式の管継手について鋭意検討を重ねた結果、放射状に延びた可撓性の棒状部材を有するC型リング状又はO型リング状の部品を管継手の収容部の中に配置し、前記棒状部材の長さを調整することにより、接続管挿入時、前記リング状の部品が接続管により奥方向へ押し込まれ、そして貫通孔に予めセットされた棒状部材が外筒体の外部から内部へ引き込まれることにより、管継手の収容部長さに対する接続管の挿入確認位置を自由に調節可能な本発明の管継手を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、継手本体と、接続管を受け入れるための収容部を形成する外筒体および内筒体と、そして前記接続管の挿入状態を確認するための接続管挿入確認手段とを備えた管継手において、前記挿入確認手段は、前記外筒体の内周面と外周面とを貫通する貫通孔と、前記貫通孔から軸方向内部側に延びて、前記外筒体の内周面上に形成されている溝部と、そして放射状に延びた可撓性の棒状部材を有し、かつ前記収容部の中に軸方向に移動可能に配置されるC型リング状又はO型リング状の挿入確認部材とから構成されており、接続管挿入前、前記棒状部材は、前記貫通孔の中から前記外筒体の外部へ突出するように配置されており、接続管挿入時、前記棒状部材は、前記挿入確認部材が前記接続管の先端部により軸方向内部側へ押し込まれることにより、前記外筒体の外部からその内周面上に形成された前記溝部の中へ収容されるように引き込まれることを特徴とするワンタッチ式の管継手が提供される。
本発明による専用の接続管挿入確認手段を備えたワンタッチ式の管継手では、C型リング状又はO型リング状の挿入確認部材から放射状に延びた可撓性の棒状部材は、接続管が挿入される前の初期状態では、外筒体の貫通孔から外部へ突出するように管継手の収容部の中に配置される。したがって、通常、棒状部材と繋がった挿入確認部材は外筒体の貫通孔の略真下に配置され、そして棒状部材は、その長さを調整することにより、オペレータが接続管挿入前の初期状態を容易に確認できるように外筒体外周面からの突出長さを自由に決定することができる。
一方、接続管が管継手の収容部の中へ挿入されると、挿入確認部材は収容部断面の全部又は一部を占有しているために接続管の先端部により当接され、そして管継手収容部の最深部まで押し込まれる。この時、棒状部材は挿入確認部材本体と繋がっているために、挿入確認部材の移動に伴なって、前記外筒体の外部から貫通孔を通ってその内周面に形成されている溝部の中へ引き込まれ、そして収容される。
このため、オペレータは視覚または指先などの触覚を利用して空となった外筒体の貫通孔を確認することにより、接続管が管継手に対し所定の位置まで挿入され、接続が完了したことを容易かつ正確に把握することができる。
また、このように本発明で使用される接続管挿入確認手段では、棒状部材の長さを、接続管の固定に必要な接続管の先端位置と外筒体の貫通孔との間の距離と実質上等しくなるように設計しておけば、接続管がその固定に必要な所定の位置まで挿入された時、棒状部材はすべて外筒体の外部から貫通孔の中へ、若しくは貫通孔を通って外筒体の内周面に形成されている溝部の中へ引き込まれ、そして収容される。このように、本発明の管継手は、接続管挿入確認手段の棒状部材の長さを調整することにより、管継手の収容部長さに対する接続管の挿入深度、すなわち接続管の挿入確認位置を自由に調節することができる。
また、棒状部材は、挿入確認部材本体に対し複数個配設してもよく、この場合は外筒体に棒状部材の数および位置に対応した貫通孔を設ける必要がある。
なお、棒状部材の長さが、貫通孔から接続管の先端位置までの距離と厳密に等しいのでなく“実質上等しい”としているのは、実際には貫通孔の長さに相当する外筒体の厚みや、棒状部材が曲げられて引き込まれる時の伸びや屈曲部の長さなど微小長さの分も考慮しなければならないからである。
本発明では、外筒体の内周面上に、少なくとも貫通孔から軸方向内部側へ向けて溝部が形成される。もし、外筒体の内周面上に溝部が形成されていなければ、接続管の挿入に伴なって収容部の中へ引き込まれる棒状部材が、接続管のさらなる挿入を阻害するように外筒体の内周面と接続管の外周面との間に挟み込まれたり、若しくは引きちぎられるという不都合を招くからである。
また、外筒体の内周面と接続管の外周面との間に形成されるスペースとして、外筒体の内径と接続管の外径の直径差により生じる単なる隙間部ではなく、溝部の形成を必要としているのは、前者の場合、挿入後の接続管と外筒体との間にガタ付きが生じ強固に固定できなくなるからである。外筒体の内径を接続管の外径と略同じ大きさに設計しておきながら、外筒体の内周面の一部に溝部を形成した場合は、ガタ付きのない接続管の挿入および固定が保証される。したがって、外筒体の内径と接続管の外径の直径差により隙間部を形成させる場合は、両者の隙間を連結するように外筒体の内周面から放射状に延びた複数のリブを設置することによっても、挿入確認部材の棒状部材を引き込む溝部を形成することができる。
また、外筒体の溝部は、外筒体の内径を接続管の外径より大きく設定しておき、その中に、軸方向に延びたスリットを有し、接続管の外径と略同じ大きさの内径を有するスリーブを装着することによっても形成することができる。すなわち、スリーブ装着後のスリット部分が、外筒体内周面上に形成された溝部に相当する。
スリーブの断面は、通常、外筒体の内周面上に密着するようにO型形状であるが、装着容易性を考慮して、外筒体の内周面上に装着する際その外径を小さく変形させることができるように断面の一部を切り欠いたC型形状とすることもできる。
このようなスリーブの使用は、外筒体の成形性や、挿入確認部材、ロックリング、シールリングなど内部部品の装着性を向上させる。特に後述するロックリングを使用するタイプの管継手の場合は、ロックリングの端部と当接することによりその動きを規制する径方向に平行な固定壁も、外筒体の内周面上に容易に形成することができるので便利である。
本発明では、棒状部材は、挿入確認部材の軸方向内部側への移動に伴なって、折れ曲がるように変形しながら外筒体内周面上の溝部の中へ収容される。このため、棒状部材及びこれを含む挿入確認部材は、柔軟性がありかつ引張り応力に強い材料から作られていることが好ましく、そのような材料としては、熱可塑性エラストマー、または合成ゴム若しくは天然ゴムなどが挙げられる。特に熱可塑性エラストマーの場合は、一般に合成ゴム若しくは天然ゴムに比べて一定荷重に対する伸びが小さいため、接続管の挿入確認位置に対応した長さを維持しながら、折れ曲がるように変形することが要求される棒状部材の材料として適している。
また、棒状部材の高度な変形特性を得るためには、その断面を扁平な形状とするなど形状を工夫することにより折れ曲がり易くしてもよく、特にリング状の挿入確認部材本体との付け根近傍の断面積を幅狭にしたり若しくは薄肉化することにより、他の部分より断面積を小さくした擬似ヒンジ構造を形成して、引き込み初期の高い折れ曲がり特性を得ることができる。
さらに、棒状部材の先端部の形状等は特に限定されるものではないが、オペレータの指先などによる確認を容易にするために、尖った形状や凹凸を有する表面など指先に刺激を与える形状とすることもできる。また、目視による視認性を向上させるため、棒状部材または棒状部材の先端部を蛍光色など目立つ色に着色することもできる。
本発明による専用の接続管挿入確認手段を有するワンタッチ式の管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に拡径するテーパー壁とを外周面にさらに有する前記内筒体と、そして片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の外向き爪部とを有し、そして前記内筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている内側ロックリングをさらに含んでおり、前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記内側ロックリングは、前記第1の外向き爪部が前記接続管の内周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記内側ロックリングの自由端は前記内筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の外向き爪部を前記接続管の内周面へ押し付けるように拡径されることを特徴とするものから構成することができる。
また、他の一の形態として、本発明による専用の接続管挿入確認手段を有するワンタッチ式の管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に縮径するテーパー壁とを内周面にさらに有する前記外筒体と、そして片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の内向き爪部とを有し、そして前記外筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている外側ロックリングをさらに含んでおり、前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記外側ロックリングは、前記第1の内向き爪部が前記接続管の外周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記外側ロックリングの自由端は前記外筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の内向き爪部を前記接続管の外周面へ押し付けるように縮径されることを特徴とするものから構成することもできる。
さらに、他の一の形態として、本発明による専用の接続管挿入確認手段を有するワンタッチ式の管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に拡径するテーパー壁とを外周面にさらに有する前記内筒体と、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に縮径するテーパー壁とを内周面にさらに有する前記外筒体と、片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の外向き爪部とを有し、そして前記内筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている内側ロックリングと、そして片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の内向き爪部とを有し、そして前記外筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている外側ロックリングをさらに含んでおり、前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記内側ロックリングは、前記第1の外向き爪部が前記接続管の内周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記内側ロックリングの自由端は前記内筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の外向き爪部を前記接続管の内周面へ押し付けるように拡径され、かつ前記外側ロックリングは、前記第1の内向き爪部が前記接続管の外周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記外側ロックリングの自由端は前記外筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の内向き爪部を前記接続管の外周面へ押し付けるように縮径されることを特徴とするものから構成することもできる。
本発明において、上述のように内部に内側ロックリング及び/又は外側ロックリング等をさらに含んでいる構造を有する管継手を使用する場合、管継手本体、内筒体および外筒体はいずれも筒形の形状を有しており、このうち管継手本体は内筒体を含み一体的に成形されていてもよい。また、管継手本体および内筒体はその内部に流体を流すための通路開口部を有しており、その先端部は流体の抵抗を少なくするためにファンネル形状とすることが好ましい。さらに、管継手の生産性やコスト面などを重視する場合は、管継手本体、内筒体および外筒体のすべての部品を一体的に成形することもできる。
管継手の外筒体が継手本体から分離しているタイプの場合、外筒体は継手本体へ回転不能に無理嵌めすることもでき、また、周方向に回転自在に遊嵌することもできる。外筒体を継手本体に対し回転自在に取付けた場合、接続時若しくは接続後に接続管が受ける曲げ応力や回転モーメントを容易に逃がすことができるため、破壊応力に対し比較的柔軟に対応可能な管継手を提供することができる。
また、継手本体、内筒体及び/又は外筒体の材料は比較的硬質なものであれば特に限定されるものではないが、プラスチック材料または金属材料から成形されていることが好ましい。特にプラスチック材料を使用する場合は、ポリフェニルサルホン(PPSU)樹脂またはポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂であることがより好ましい。
内筒体を含む継手本体および外筒体は同心上に配置されており、そして内筒体と外筒体との間には接続管を受け入れるための収容部が形成される。そして、管継手の収容部の中には、接続管挿入時、その周面を押圧する第1の爪部と、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の爪部とを有するロックリングが軸方向に移動可能に配置される。また、このロックリングは、内筒体の外周面または外筒体の内周面のいずれか一方に装着されていればよいが、管継手の落下、溶剤の付着、踏み付けなどにより片方のロックリングが破損した場合でも接続管を確実に把持できるように、その両方に配置されていることが好ましい。
このため、内筒体の外周面には、内側ロックリングを軸方向に移動可能に配置するため、径方向に平行な固定壁と軸方向外部側へ向けて連続的に拡径しているテーパー壁とが形成される。また、外筒体の内周面には、外側ロックリングを軸方向に移動可能に配置するため、径方向に平行な固定壁と軸方向外部側へ向けて連続的に縮径しているテーパー壁とが形成される。そして、内側ロックリング及び/又は外側ロックリングは、固定壁とテーパー壁との間に配置されることにより、内筒体の外周面及び/又は外筒体の内周面の固定壁との関係で軸方向への移動が実質的に制限される固定端と、テーパー壁との関係で軸方向への移動が許容される自由端とが形成される。したがって、内側ロックリング及び/又は外側ロックリングの固定端は自由端より軸方向部内側へ配置されており、自由端には引き抜き時、接続管を係止するための第2の爪部が配設される。
内筒体の外周面に配置される内側ロックリングは、片持ちの自由端を形成するために端部より複数のスリットが切られた筒状体であって、接続管挿入時、弾性変形により接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部と、上記自由端に配置されており、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の外向き爪部とを有する。
第1の外向き爪部の押圧機構は、内側ロックリングの膨らみ部がその断面形状においていわゆる尺取虫のような形状を有しているため、径方向内側へ向けて押圧されると撓み、その反力で挿入された接続管の内周面を適度に押圧する。また、スリットは、内側ロックリングの胴部を貫通するように軸方向に延びているため、スリットにより分割された膨らみ部が互いに干渉するのを防止しながら弾性変形するのを容易化する。
その結果、接続管を管継手の収容部の所定の位置まで挿入した後、引き抜き方向へ移動すると、内側ロックリングも、第1の外向き爪部が接続管の内周面に係止することにより接続管と共に引き抜き方向へ移動する。そして内側ロックリングの自由端は内筒体のテーパー壁領域へ進入し、テーパー壁との相互作用により第2の外向き爪部を接続管の内周面へ押し付けるように拡径する。
そして、このタイプの管継手では、第1の外向き爪部は挿入された接続管の内周面を適度に押圧するように内側ロックリングの本体により支持されており、他方の接続管の抜けを防止する第2の外向き爪部は、接続管を挿入後、引き抜き方向へ移動しない時、その内周面と略接触しないように後退して内側ロックリングの自由端により支持されているので、接続管を挿入する際、接続管が第1の外向き爪部より受ける挿入抵抗は小さいが、接続管が引き抜き方向へ移動すると、第2の外向き爪部がテーパー壁との相互作用により接続管を確実かつ強固に係止する。
一方、外筒体の内周面に配置される外側ロックリングは、片持ちの自由端を形成するために端部より複数のスリットが切られた筒状体であって、接続管挿入時、弾性変形により接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部と、上記自由端に配置されており、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の内向き爪部とを有する。
第1の内向き爪部の押圧機構は、外側ロックリングのくびれ部がその断面形状においていわゆる尺取虫のような形状を有しているため、径方向外側へ向けて押圧されると撓み、その反力で挿入された接続管の外周面を適度に押圧する。また、スリットは、外側ロックリングの胴部を貫通するように軸方向に延びているため、スリットにより分割されたくびれ部が互いに干渉するのを防止しながら弾性変形するのを容易化する。
その結果、接続管を管継手の収容部の所定の位置まで挿入した後、引き抜き方向へ移動すると、外側ロックリングも、第1の内向き爪部が接続管の外周面に係止することにより接続管と共に引き抜き方向へ移動する。そして外側ロックリングの自由端は外筒体のテーパー壁領域へ進入し、テーパー壁との相互作用により第2の内向き爪部を接続管の外周面へ押し付けるように縮径する。
そして、このタイプの管継手では、第1の内向き爪部は、挿入された接続管の外周面を適度に押圧するように外側ロックリングの本体により支持されており、他方の接続管の抜けを防止する第2の内向き爪部は、接続管を挿入後、引き抜き方向へ移動しない時、その外周面と略接触しないように後退して外側ロックリングの自由端により支持されているので、接続管を挿入する際、接続管が第1の内向き爪部より受ける挿入抵抗は小さいが、接続管が引き抜き方向へ移動すると、第2の内向き爪部がテーパー壁との相互作用により接続管を確実かつ強固に係止する。
内側ロックリングと外側ロックリングの両方を併用する場合、内側ロックリングの第1の外向き爪部と外側ロックリングの第1の内向き爪部は、軸方向において互いに異なる位置で接続管を押圧するように配置してもよく、また、互いに対抗する位置で接続管を押圧するように配置してもよい。また、第1の外向き及び内向き爪部と同様に内側ロックリングの第2の外向き爪部と外側ロックリングの第2の内向き爪部の場合も、軸方向において互いに異なる位置で接続管を係止するように配置してもよく、また、互いに対抗する位置で接続管を係止するように配置してもよい。
ただし、本発明で使用される接続管挿入確認手段の適用範囲は、上述されたような内側ロックリング及び/又は外側ロックリングを有するタイプの管継手に限られず、例えば接続管を受け入れるための収容部を形成するために同心に配置された外側筒体と継手本体から延びた内側筒体とからなり、内側筒体の外周面または外側筒体の内周面には、接続管の内周面または外周面に食い込ませるために放射状に延びた複数の歯または爪を有する環状のロックリングが固定されているタイプの管継手や、同心に配置された内側筒体と挿入口へ向けて縮径するテーパー面を備えた外側筒体との間に、接続管を係止するための歯または爪などの突起物を有する筒状のロックリングが軸方向に移動可能に内蔵されているタイプの管継手など、ロックリングの形式とは関係なく、どのタイプの管継手に対しても適用することができる。また、外筒体と内筒体により接続管の収容部が形成されているものであれば、内部にロックリングを備えていないタイプの管継手に対しても適用することができる。
本発明による管継手は、内筒体の外周面及び/又は外筒体の内周面上に接続管との間隙をシールするために少なくとも1つのシールリングを備えていることが好ましい。シールリングは、一般に内筒体の外周面及び/又は外筒体の内周面上に溝部を設け、その中に収容することにより固定される。また、その断面形状は特に制限がなく、O型、角型、凹型、リップ形状など様々な形状の断面を有するシールリングを採用することができる。
特に、上述されたような内側ロックリング及び/又は外側ロックリングを有するタイプの管継手である場合、従来の移動式のロックリングを有するタイプの管継手や環状のロックリングが内部に固定されているタイプの管継手のように、接続管挿入時、接続管の内周面若しくは外周面がロックリングの爪部により深く損傷を受けることが殆んどないため、高いシール効果を得ることができる。
本発明の他の面によれば、継手本体と、前記継手本体から軸方向外部側へ向けて延びた内筒体と、内外周面を貫通する貫通孔と、前記貫通孔から軸方向内部側に延びた溝部を内周面上に有し、そして前記内筒体の外側へ配置され、前記内筒体との間に接続管を受け入れるための収容部を形成する外筒体と、前記収容部へ挿入された接続管の内周面及び/又は外周面に対し、先の尖った突起物を押し付けることにより前記接続管の抜けを防止するロックリングと、そして放射状に延びた可撓性の棒状部材を有し、かつ前記収容部の中に軸方向に移動可能に配置されるC型リング状又はO型リング状の挿入確認部材とから構成されており、接続管挿入前、前記棒状部材は、前記貫通孔の中から前記外筒体の外部へ突出するように配置されており、接続管挿入時、前記棒状部材は、前記挿入確認部材が前記接続管の先端部により軸方向内部側へ押し込まれることにより、前記外筒体の外部からその内周面上に形成された前記溝部の中へ収容されるように引き込まれ、そして前記挿入確認部材の棒状部材の長さを調整することにより、前記管継手の収容部長さに対する前記接続管の挿入確認位置を自由に調節できることを特徴とするワンタッチ式の管継手が提供される。
このタイプのワンタッチ管継手においても、C型リング状又はO型リング状の挿入確認部材から放射状に延びた可撓性の棒状部材は、接続管が挿入される前の初期状態では、外筒体の貫通孔から外部へ突出するように管継手の収容部の中に配置される。したがって、通常、棒状部材と繋がって挿入確認部材は外筒体の貫通孔の略真下に配置され、そして棒状部材は、その長さを調整することにより、オペレータが接続管挿入前の初期状態を容易に確認できるように外筒体外周面からの突出長さを自由に決定することができる。
一方、接続管が管継手の収容部の中へ挿入されると、挿入確認部材は収容部断面の全部又は一部を占有しているために接続管の先端部により当接され、そして管継手収容部の最深部まで押し込まれる。この時、棒状部材は挿入確認部材と繋がっているために、挿入確認部材の移動に伴なって、前記外筒体の外部から貫通孔を通ってその内周面に形成されている溝部の中へ引き込まれ、そして収容される。
このため、オペレータは視覚または指先などの触覚を利用して空となった外筒体の貫通孔を確認することにより、接続管が管継手に対し所定の位置まで挿入され、接続が完了したことを容易かつ正確に把握することができる。
また、このタイプの管継手では、挿入確認部材部分の棒状部材の長さを、接続管の固定に必要な接続管の先端位置と外筒体の貫通孔との間の距離と実質上等しくなるように設計しておけば、接続管がその固定に必要な所定の位置まで挿入された時、棒状部材はすべて外筒体の外部から貫通孔の中へ、若しくは貫通孔を通って外筒体の内周面に形成されている溝部の中へ引き込まれ、そして収容される。このように、本発明の管継手は、確認部材部分の棒状部材の長さを調整することにより、管継手の収容部長さに対する接続管の挿入深度、すなわち接続管の挿入確認位置を自由に調節することができる。
また、棒状部材は、挿入確認部材本体に対し複数個配設してもよく、この場合は外筒体に棒状部材の数および位置に対応した貫通孔を設ける必要がある。
なお、棒状部材の長さが、貫通孔から接続管の先端位置までの距離と厳密に等しいのでなく“実質上等しい”としているのは、実際には貫通孔の長さに相当する外筒体の厚みや、棒状部材が曲げられて引き込まれる時の伸びや屈曲部の長さなど微小長さの分も考慮しなければならないからである。
本発明では、外筒体の内周面上に、少なくとも貫通孔から軸方向内部側へ向けて溝部が形成される。もし、外筒体の内周面上に溝部が形成されていなければ、接続管の挿入に伴なって収容部の中へ引き込まれる棒状部材が、接続管のさらなる挿入を阻害するように外筒体の内周面と接続管の外周面との間に挟み込まれたり、若しくは引きちぎられるという不都合を招くからである。
また、外筒体の内周面と接続管の外周面との間に形成されるスペースとして、外筒体の内径と接続管の外径の直径差により生じる単なる隙間部ではなく、溝部の形成を必要としているのは、前者の場合、挿入後の接続管と外筒体との間にガタ付きが生じ強固に固定できなくなるからである。外筒体の内径を接続管の外径と略同じ大きさに設計しておきながら、外筒体の内周面の一部に溝部を形成した場合は、ガタ付きのない接続管の挿入および固定が保証される。したがって、外筒体の内径と接続管の外径の直径差により隙間部を形成させる場合は、両者の隙間を連結するように外筒体の内周面から放射状に延びた複数のリブを設置することによっても、挿入確認部材の棒状部材を引き込む溝部を形成することができる。
また、外筒体の溝部は、外筒体の内径を接続管の外径より大きく設定しておき、その中に、軸方向に延びたスリットを有し、接続管の外径と略同じ大きさの内径を有するスリーブを装着することによっても形成することができる。すなわち、スリーブ装着後のスリット部分が、外筒体内周面上に形成された溝部に相当する。
スリーブの断面は、通常、外筒体の内周面上に密着するようにO型形状であるが、装着容易性を考慮して、外筒体の内周面上に装着する際その外径を小さく変形させることができるように断面の一部を切り欠いたC型形状とすることもできる。
このようなスリーブの使用は、外筒体の成形性や、挿入確認部材、ロックリング、シールリングなど内部部品の装着性を向上させる。特にロックリングを使用するタイプの管継手の場合は、ロックリングの端部と当接することによりその動きを規制する径方向に平行な固定壁も、外筒体の内周面上に容易に形成することができるので便利である。
本発明では、棒状部材は、挿入確認部材の軸方向内部側への移動に伴なって、折れ曲がるように変形しながら外筒体内周面上の溝部の中へ収容される。このため、棒状部材及びこれを含む挿入確認部材は、柔軟性がありかつ引張り応力に強い材料から作られていることが好ましく、そのような材料としては、熱可塑性エラストマー、または合成ゴム若しくは天然ゴムなどが挙げられる。特に熱可塑性エラストマーの場合は、一般に合成ゴム若しくは天然ゴムに比べて一定荷重に対する伸びが小さいため、接続管の挿入確認位置に対応した長さを維持しながら、折れ曲がるように変形することが要求される棒状部材の材料として適している。
また、棒状部材の高度な変形特性を得るためには、その断面を扁平な形状とするなど形状を工夫することにより折れ曲がり易くしてもよく、特にリング状の挿入確認部材本体との付け根近傍の断面積を幅狭にしたり若しくは薄肉化することにより、他の部分より断面積を小さくした擬似ヒンジ構造を形成して、引き込み初期の高い折れ曲がり特性を得ることができる。
さらに、棒状部材の先端部の形状等は特に限定されるものではないが、オペレータの指先などによる確認を容易にするために、尖った形状や凹凸を有する表面など指先に刺激を与える形状とすることもできる。また、目視による視認性を向上させるため、棒状部材または棒状部材の先端部を蛍光色など目立つ色に着色することもできる。
本発明によれば、放射状に延びた可撓性の棒状部材を有するC型リング状又はO型リング状の部品を管継手の収容部の中に配置し、前記棒状部材の長さを調整することにより、接続管挿入時、前記リング状の部品が接続管により奥方向へ押し込まれ、そして貫通孔に予めセットされた棒状部材が外筒体の外部から内部へ引き込まれることにより、管継手の収容部長さに対する接続管の挿入確認位置を自由に調節可能な専用の接続管挿入確認手段を備えたワンタッチ式の管継手を提供することができる。
この結果、オペレータは視覚または指先などの触覚を利用して空となった外筒体の貫通孔を確認することにより、接続管が管継手に対し所定の位置まで挿入され、接続が完了したことを容易かつ正確に把握することができるようになる。
本発明による一実施形態に係る管継手であって、上半分に接続管挿入前の状態を示し下半分に接続管挿入後の状態を示した、その中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図である。 図1の実施例の収容部の中に配置される挿入確認部材の斜視図である。 図1の実施例の外筒体の内周面上に装着されるスリーブの斜視図である。 他の実施例の挿入確認部材の斜視図である。 他の実施例のスリーブの斜視図である。 図1の実施例の内側ロックリングを示す斜視図である。 図6の内側ロックリングを、中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図である。 図1の実施例の外側ロックリングを示す斜視図である。 図8の外側ロックリングを、中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図である。 本発明による他の一実施形態に係る管継手であって、上半分に接続管挿入前の状態を示し下半分に接続管挿入後の状態を示した、その中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るワンタッチ式管継手について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
[実施例1]
図1には、接続管挿入確認手段6を備えた本発明の好ましい一実施形態に係るワンタッチ式管継手1であって、上半分に接続管挿入前の状態を示し下半分に接続管挿入後の状態を示した、その中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図が示されている。図1を参照して理解されるように、本発明の管継手1は少なくとも1つの接続管挿入ソケット2を備えていればよく、したがってその全体としての形状はI字型のみに限定されるものでなく、T字型、十字型であってもよい。
管継手1は、管継手本体3、内筒体4、外筒体5、内側ロックリング11および外側ロックリング12、接続管挿入確認手段6を含んでおり、いずれの部品も略筒状またはリング状の形状を有している。また、本実施例1では、管継手本体3は内筒体4を含み、射出成形により一体的に成形されている。管継手本体3および内筒体4はその内部に流体を流すための通路開口部30を有しており、その先端部31は流体の抵抗を少なくするためにファンネル形状を有している。さらに、管継手1の生産性やコスト面などを重視する場合は、管継手本体3、内筒体4および外筒体5のすべての部品を射出成形等により一体的に成形することもできる。
本実施例1で使用される接続管挿入確認手段6は、外筒体5に設けられた貫通孔50と、外筒体5の内周面に装着されたスリーブ7と、そして外筒体5と内筒体4により形成される収容部13に配置された挿入確認部材8より構成される。この接続管挿入確認手段6により、接続管10が管継手1の中の所定の位置までの挿入されたことが容易かつ正確に把握される。
図2には、収容部13に配置される挿入確認部材8の斜視図が示されている。挿入確認部材8は、O型リング状の挿入確認部材本体80と前記本体から放射状に延びた可撓性の棒状部材81からなり、その棒状部材81は、接続管10が挿入される前の初期状態では、外筒体5の貫通孔50から外部へ突出するように管継手1の収容部13の中に配置される(図1上側参照)。したがって、棒状部材81と繋がった挿入確認部材本体80は外筒体5の貫通孔50の略真下に配置され、そして棒状部材81は、その長さを調整することにより、オペレータが接続管挿入前の初期状態を容易に確認できるように外筒体外周面からの突出長さを自由に決定することができる。
外筒体5に設けられた貫通孔50は、外筒体5の内外周面を貫通する開口であればよく、その孔の位置や大きさ、形状に特に限定はない。ただし、貫通孔50の位置は、管継手収容部13内の接続管10の挿入確認位置又は最深部14との距離や、接続管挿入前に貫通孔50から予め突出させておくべき棒状部材81の長さなどとの関係を考慮して決定される。
一方、接続管10が管継手1の収容部13の中へ挿入されると、挿入確認部材8は収容部断面の全部又は一部を占有しているために接続管10の先端部により当接され、そして管継手収容部13の最深部14まで押し込まれる。この時、棒状部材81は挿入確認部材本体80と繋がっているために、挿入確認部材8の移動に伴なって、前記外筒体5の外部から貫通孔50を通って、スリーブ7により外筒体5の内周面に形成されている溝部71(又はスリット71)の中へ引き込まれ、そして収容される(図1下側参照)。
また、本実施例1で使用される接続管挿入確認手段6では、棒状部材81の長さを、接続管10の固定に必要な接続管10の先端位置と外筒体5の貫通孔50との間の距離と実質上等しくなるように設定すれば、接続管10がその固定に必要な所定の位置まで挿入された時、棒状部材81はすべて外筒体5の外部から貫通孔50の中へ、若しくは貫通孔50を通って、スリーブ7により外筒体5の内周面に形成されている溝部71の中へ引き込まれ、そして収容される(ただし、図1及び図10では棒状部材81の収容状態を誇張するため、棒状部材81の長さを必要とされる長さより短くして図示している)。したがって、本実施例1の管継手1では、接続管挿入確認手段6の棒状部材81の長さを調整することにより、管継手1の収容部長さに対する接続管10の挿入深度、すなわち接続管10の挿入確認位置を自由に調節することができる。
この結果、オペレータは視覚または指先などの触覚を利用して空となった外筒体5の貫通孔50を確認することにより、接続管10が管継手1に対し所定の位置まで挿入され、接続が完了したことを容易かつ正確に把握することができる。
なお、本実施例1では、接続管10の挿入状態をより確実に確認し易くする目的で、2つの棒状部材81が挿入確認部材本体80の中心に対し対称に設けられており、このため管継手1の外筒体5には、前記棒状部材81の数および位置に対応して2つの貫通孔50が外筒体5の中心軸51に対して対称に設けられている。
棒状部材81は、挿入確認部材8の軸方向内部側への移動に伴なって、折れ曲がるように変形しながら外筒体内周面上の溝部71の中へ収容される。このため、棒状部材81及びこれを含む挿入確認部材8は、柔軟性がありかつ引張り応力に強い材料から作られていることが好ましく、本実施例1では熱可塑性エラストマーから作られている。熱可塑性エラストマーは、一般に合成ゴム若しくは天然ゴムに比べて一定荷重に対する伸びが小さいため、接続管10の挿入確認位置に対応した長さを維持しながら、折れ曲がるように変形することが要求される棒状部材81の材料として適している。
また、棒状部材81の高度な変形特性を得るためには、その断面を扁平な形状とするなど形状を工夫することにより折れ曲がり易くしてもよく、本実施例1では、棒状部材81の挿入確認部材本体80との付け根近傍の断面積を幅狭にしたり(図2)若しくは図4に示されるように局部的に薄肉化することにより、他の部分より断面積を小さくした擬似ヒンジ構造を形成して、引き込み初期の高い折れ曲がり特性を得ることができる。
さらに、棒状部材81の先端部の形状等は、オペレータの指先などによる確認を容易にするために、尖った形状や凹凸を有する表面など指先に刺激を与える形状とすることもできる(図4参照)。また、目視による視認性を向上させるため、棒状部材81または棒状部材の先端部を蛍光色など目立つ色に着色することもできる。
図3には、外筒体5の内周面上に装着されるスリーブ7の斜視図が示されている。スリーブ7は、その端部70においてO型の断面を有する円筒形をなしており、その周面には、外筒体5の貫通孔50の位置に対応して軸方向に延びており、かつ互いに対向している2つのスリット71が形成されている。そして、本実施例1では、外筒体5の内周面にスリーブ7を装着することにより、貫通孔50から軸方向内部側へ向けて溝部71(又はスリット71)が形成される。
もし、外筒体5の内周面上に溝部71が形成されていなければ、接続管10の挿入に伴なって収容部13の中へ引き込まれる棒状部材81が、接続管10のさらなる挿入を阻害するように外筒体5の内周面と接続管10の外周面との間に挟み込まれたり、若しくは引きちぎられるという不都合を招くからである。
また、外筒体5の内周面と接続管10の外周面との間に形成されるスペースとして、外筒体5の内径と接続管10の外径の直径差により生じる単なる隙間部ではなく、溝部71を形成させているのは、前者の場合、挿入後の接続管10と外筒体5との間にガタ付きが生じ強固に固定できなくなるからである。
したがって、外筒体5の内径は接続管10の外径より大きく設定されており、そしてその中にスリーブ7を装着することによって接続管10の外径と略同じ大きさの内径を有する内周面が形成される。また、スリーブ7は、その装着容易性を考慮して、外径を小さく変形させることができるよう、図5に示されるような断面の一部を切り欠いたC型の断面を有するスリーブとしてもよい。
このようなスリーブ7の使用は、外筒体5の成形性や、挿入確認部材8、外側ロックリング12など内部部品の装着性を向上させる。特に後述する外側ロックリング12を使用するタイプの管継手1の場合は、外側ロックリング12の端部と当接することによりその動きを規制する径方向に平行な固定壁72を外筒体5の内周面上に容易に形成することができるので便利である。
再び図1を参照して理解されるように、本実施例1の管継手1の収容部13の中には、接続管挿入時、その内外周面を押圧する第1の爪部と、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の爪部とを有する内側ロックリング11および外側ロックリング12が軸方向に移動可能に配置される。ただし、本実施例1において、ロックリングが内筒体4の外周面および外筒体5の内周面の両方に装着されている必要はなく、そのいずれか一方に装着されていればよい。しかしながら、管継手1の落下、溶剤の付着、踏み付けなどにより片方のロックリングが破損し得ることを考慮すると、本実施例1のように内筒体4および外筒体5の両方に装着されていることが好ましい。
また、管継手1の内筒体4の外周面および外筒体5の内周面には、内側ロックリング11および外側ロックリング12を軸方向に移動可能に配置するため、径方向に平行な固定壁と軸方向外部側へ向けて連続的に拡径または縮径しているテーパー壁とが形成される。このため、内側ロックリング11および外側ロックリング12は、内筒体4または外筒体5の固定壁との関係で軸方向への移動が実質的に制限される固定端を形成し、かつテーパー壁との関係で軸方向への移動が許容される自由端を形成するように固定壁とテーパー壁との間に装着される(図1参照)。
図6,7には、本実施例の管継手1で使用される内側ロックリング11の斜視図および中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図が示されている。
内筒体4の外周面に配置される内側ロックリング11は、片持ちの自由端を形成するために端部より複数のスリット111が切られた筒状体であって、接続管挿入時、弾性変形により接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部112と、上記自由端に配置されており、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の外向き爪部113とを有している。
第1の外向き爪部112の押圧機構は、内側ロックリング11の爪部を支持する内側ロックリング自体の構造を弾性変形容易な構造とすることによって達成される。すなわち、内側ロックリング11の膨らみ部110はその断面形状においていわゆる尺取虫のような形状を有しているため(図1参照)、径方向内側へ向けて押圧されると撓み、その反力で挿入された接続管10の内周面を適度に押圧する。また、スリット111は、内側ロックリング11の胴部を貫通するように軸方向に延びているため、スリット111により分割された膨らみ部110が互いに干渉するのを防止しながら弾性変形するのを容易化する。
その結果、本実施例の管継手1では、接続管10を管継手1の収容部13の所定の位置まで挿入した後、引き抜き方向へ移動すると、内側ロックリング11も、第1の外向き爪部112が接続管10の内周面に係止することにより接続管10と共に引き抜き方向へ移動する。そして内側ロックリング11の自由端は内筒体4のテーパー壁領域へ進入し、テーパー壁との相互作用により第2の外向き爪部113を接続管10の内周面へ押し付けるように拡径し、第2の外向き爪部113により接続管10を確実かつ強固に係止する。
一方、図8,9には、本実施例の管継手1で使用される外側ロックリング12の斜視図および中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図が示されている。
外筒体5の内周面に配置される外側ロックリング12は、上述された内側ロックリング11と同様に片持ちの自由端を形成するために端部より複数のスリット121が切られた筒状体であって、接続管挿入時、弾性変形により接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部122と、上記自由端に配置されており、接続管引き抜き時、接続管を係止するために機能する第2の内向き爪部123とを有している。
第1の内向き爪部122の押圧機構は、外側ロックリング12の爪部を支持する外側ロックリング自体の構造を弾性変形容易な構造とすることによって達成される。すなわち、外側ロックリング12のくびれ部120はその断面形状においていわゆる尺取虫のような形状を有しているため(図1参照)、径方向外側へ向けて押圧されると撓み、その反力で挿入された接続管10の外周面を適度に押圧する。また、スリット121は、外側ロックリング12の胴部を貫通するように軸方向に延びているため、スリット121により分割されたくびれ部120が互いに干渉するのを防止しながら弾性変形するのを容易化する。
その結果、本実施例の管継手1では、接続管10を管継手1の収容部13の所定の位置まで挿入した後、引き抜き方向へ移動すると、外側ロックリング12も、第1の内向き爪部122が接続管10の外周面に係止することにより接続管10と共に引き抜き方向へ移動する。そして外側ロックリング12の自由端は外筒体5のテーパー壁領域へ進入し、テーパー壁との相互作用により第2の内向き爪部123を接続管10の外周面へ押し付けるように縮径し、第2の内向き爪部123により接続管10を確実かつ強固に係止する。
上述のような機能を達成し得るロックリング11,12の材料としては、硬質でかつ適度な弾性を有するものであれば特に限定されるものではないが、プラスチック材料または金属材料から成形することができる。特にプラスチック材料を使用する場合は、ポリフェニルサルホン(PPSU)樹脂またはポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などのエンジニアリングプラスチック材料から成形されていることが好ましい。
本実施例の管継手1は、内筒体4の外周面上に接続管10との間隙をシールするために2つのシールリング15,15’を備えている(図1参照)。シールリング15,15’は、内筒体4の外周面上に溝部16,16’を設け、その中に収容することにより固定される。また、シールリングの断面形状に特に制限がないが、本実施例1ではO型の断面を有するシールリング15,15’を使用している。
シールリングは、内筒体4の外周面上又は外筒体5の内周面上若しくはそれらの両方の周面上に配設することができるが、本実施例1の管継手1の場合、極力外部から侵入するチリや埃の影響を排除し、かつ外筒体5が何らかの原因で破損した場合でもシール状態が維持できるようにする目的で、内筒体4の外周面上にシールリング15,15’を配設している。また、このようなシールリング15,15’の配置は、管継手1へアルミニウム三層管のような円管が接続された場合、その端面において露出している金属部分が腐食するのを防止するのにも役立つ。
さらに、シールリング15は、本実施例1のように外側ロックリング12の第2の内向き爪部123と対抗する位置に配置することにより、接続管装着後の第2の内向き爪部123の押付け力を利用してより強固なシールを得ることができる。また、装着後の接続管10のガタ付き減少を図る目的で、本実施例のシールリング15,15’は、それらが取付けられる同じ側の内側ロックリング11を挟むようにその前方と後方に分けて配置されている。
[実施例2]
図10には、接続管挿入確認手段6を備えた本発明の好ましい他の一実施形態に係るワンタッチ式管継手1’であって、上半分に接続管挿入前の状態を示し下半分に接続管挿入後の状態を示した、その中心軸を通る断面で切り取った場合の断面図が示されている。図10を参照して理解されるように、本実施例2の管継手1’は、接続管10を係止するためのロックリング17が、放射状に延びた複数の歯または爪を有し、かつ外筒体5の内周面に固定される環状タイプのロックリングであること以外、実施例1の管継手1と同じ構造を有する。
したがって、本実施例2の管継手1’は、管継手本体3、内筒体4、外筒体5、固定式の外側ロックリング17および接続管挿入確認手段6を含んでおり、いずれの部品も略筒状またはリング状の形状を有している。また、本実施例2では、管継手本体3は内筒体4を含み、射出成形により一体的に成形されている。管継手本体3および内筒体4はその内部に流体を流すための通路開口部30を有しており、その先端部31は流体の抵抗を少なくするためにファンネル形状を有している。さらに、管継手1’の生産性やコスト面などを重視する場合は、実施例1の管継手1の場合と同様、管継手本体3、内筒体4および外筒体5のすべての部品を射出成形等により一体的に成形することもできる。
また、本実施例2の管継手1’において、接続管10の接続管挿入確認手段6は外筒体に設けられた貫通孔50と、外筒体5の内周面に装着されたスリーブ7と、そして外筒体5と内筒体4により形成される収容部13に配置された挿入確認部材8より構成されており、これは実施例1の管継手1の場合と同じである。したがって、本実施例2の管継手1’では、固定式の外側ロックリング17以外の各部品の機能および構成は実施例1の管継手1と同じであり、ここでは各部品の機能や構成についての詳細な説明は省略する。
本実施例2の管継手1’では、図10の上半分の中に示されるように、接続管10が管継手1’の収容部13の中へ挿入される前、O型リング状の挿入確認部材8の棒状部材81は、貫通孔50の中から外筒体5の外部へ突出するように配置される。そして、オペレータはその棒状部材81の存在を外部から目視または指などの触覚を用いて確認することにより、接続管10が管継手1’と未だ完全な状態で接続されていないことを容易かつ確実に把握することができる。
一方、接続管10が管継手1’の収容部13の最深部14の中まで挿入され、接続管10の接続および固定が完了すると、挿入確認部材8は収容部13の断面の全部又は一部を占有しているために接続管10の先端部により当接され、そして管継手収容部13の最深部14まで押し込まれる。この時、棒状部材81は挿入確認部材本体80と一体と繋がっているために、挿入確認部材8の移動に伴なって、前記外筒体5の外部から貫通孔50を通ってスリーブ7により外筒体5の内周面に形成されている溝部71(又はスリット71)の中へ引き込まれ、そして収容される。
この結果、オペレータは視覚または指先などの触覚を利用して空となった外筒体5の貫通孔50を確認することにより、接続管10が管継手1’に対し所定の位置まで挿入され、接続が完了したことを容易かつ正確に把握することができる。
1,1’・・・・・・・・・ ワンタッチ式管継手
2 ・・・・・・・・・・・・・ ソケット
3 ・・・・・・・・・・・・・ 管継手本体
30・・・・・・・・・・・・・ 通路開口部
31・・・・・・・・・・・・・ 先端部
4 ・・・・・・・・・・・・・ 内筒体
5 ・・・・・・・・・・・・・ 外筒体
50・・・・・・・・・・・・・ 貫通孔
51・・・・・・・・・・・・・ 中心軸
6 ・・・・・・・・・・・・・ 接続管挿入確認手段
7 ・・・・・・・・・・・・・ スリーブ
70・・・・・・・・・・・・・ 端部
71・・・・・・・・・・・・・ スリット,溝部
8 ・・・・・・・・・・・・・ 挿入確認部材
80・・・・・・・・・・・・・ 挿入確認部材本体
81・・・・・・・・・・・・・ 棒状部材
10・・・・・・・・・・・・・ 接続管
11・・・・・・・・・・・・・ 内側ロックリング
110・・・・・・・・・・・ 膨らみ部
111・・・・・・・・・・・ スリット
112・・・・・・・・・・・ 第1の外向き爪部
113・・・・・・・・・・・ 第2の外向き爪部
12・・・・・・・・・・・・・ 外側ロックリング
120・・・・・・・・・・・ くびれ部
121・・・・・・・・・・・ スリット
122・・・・・・・・・・・ 第1の内向き爪部
123・・・・・・・・・・・ 第2の内向き爪部
13・・・・・・・・・・・・・ 収容部
14・・・・・・・・・・・・・ 最深部
15,15’・・・・・ シールリング
16,16’・・・・・ 溝部
17・・・・・・・・・・・・・ 固定式外側ロックリング

Claims (10)

  1. 継手本体と、接続管を受け入れるための収容部を形成する外筒体および内筒体と、そして前記接続管の挿入状態を確認するための接続管挿入確認手段とを備えた管継手において、
    前記挿入確認手段は、
    前記外筒体の内周面と外周面とを貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔から軸方向内部側に延びて、前記外筒体の内周面上に形成されている溝部と、そして
    放射状に延びた可撓性の棒状部材を有し、かつ前記収容部の中に軸方向に移動可能に配置されるC型リング状又はO型リング状の挿入確認部材とから構成されており、
    接続管挿入前、前記棒状部材は、前記貫通孔の中から前記外筒体の外部へ突出するように配置されており、接続管挿入時、前記棒状部材は、前記挿入確認部材が前記接続管の先端部により軸方向内部側へ押し込まれることにより、前記外筒体の外部からその内周面上に形成された前記溝部の中へ収容されるように引き込まれることを特徴とする管継手。
  2. 前記挿入確認部材の棒状部材の長さを調整することにより、前記管継手の収容部長さに対する前記接続管の挿入確認位置を自由に調節できることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 前記溝部は、軸方向に延びたスリットを有するスリーブを前記外筒体の内周面へ装着することにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  4. 前記棒状部材は、その断面が扁平な形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  5. 前記挿入確認部材は、熱可塑性エラストマー、または合成ゴム若しくは天然ゴムから成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  6. 前記内筒体の外周面または前記外筒体の内周面は、前記接続管との間隙をシールするためのシールリングを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  7. 前記管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に拡径するテーパー壁とを外周面にさらに有する前記内筒体と、そして
    片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の外向き爪部とを有し、そして前記内筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている内側ロックリングをさらに含んでおり、
    前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記内側ロックリングは、前記第1の外向き爪部が前記接続管の内周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記内側ロックリングの自由端は前記内筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の外向き爪部を前記接続管の内周面へ押し付けるように拡径されることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  8. 前記管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に縮径するテーパー壁とを内周面にさらに有する前記外筒体と、そして
    片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の内向き爪部とを有し、そして前記外筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている外側ロックリングをさらに含んでおり、
    前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記外側ロックリングは、前記第1の内向き爪部が前記接続管の外周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記外側ロックリングの自由端は前記外筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の内向き爪部を前記接続管の外周面へ押し付けるように縮径されることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  9. 前記管継手は、径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に拡径するテーパー壁とを外周面にさらに有する前記内筒体と、
    径方向に平行な固定壁と、軸方向外部側へ向けて連続的に縮径するテーパー壁とを内周面にさらに有する前記外筒体と、
    片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の内周面を押圧する第1の外向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の外向き爪部とを有し、そして前記内筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている内側ロックリングと、そして
    片持ちの自由端を形成するために複数のスリットを有する筒状体であって、前記接続管挿入時、前記筒状体の弾性変形により前記接続管の外周面を押圧する第1の内向き爪部と、前記自由端に配置されており、前記接続管引き抜き時、前記接続管を係止する第2の内向き爪部とを有し、そして前記外筒体の固定壁とテーパー壁との間で軸方向に移動可能に配置されている外側ロックリングをさらに含んでおり、
    前記接続管を前記収容部の所定の位置まで挿入後、引き抜き方向へ移動する時、前記内側ロックリングは、前記第1の外向き爪部が前記接続管の内周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記内側ロックリングの自由端は前記内筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の外向き爪部を前記接続管の内周面へ押し付けるように拡径され、かつ前記外側ロックリングは、前記第1の内向き爪部が前記接続管の外周面に係止することにより前記接続管と共に引き抜き方向へ移動され、そして前記外側ロックリングの自由端は前記外筒体のテーパー壁領域へ進入し、前記テーパー壁との相互作用により前記第2の内向き爪部を前記接続管の外周面へ押し付けるように縮径されることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
  10. 継手本体と、
    前記継手本体から軸方向外部側へ向けて延びた内筒体と、
    内外周面を貫通する貫通孔と、前記貫通孔から軸方向内部側に延びた溝部を内周面上に有し、そして前記内筒体の外側へ配置され、前記内筒体との間に接続管を受け入れるための収容部を形成する外筒体と、
    前記収容部へ挿入された接続管の内周面及び/又は外周面に対し、先の尖った突起物を押し付けることにより前記接続管の抜けを防止するロックリングと、そして
    放射状に延びた可撓性の棒状部材を有し、かつ前記収容部の中に軸方向に移動可能に配置されるC型リング状又はO型リング状の挿入確認部材とから構成されており、
    接続管挿入前、前記棒状部材は、前記貫通孔の中から前記外筒体の外部へ突出するように配置されており、接続管挿入時、前記棒状部材は、前記挿入確認部材が前記接続管の先端部により軸方向内部側へ押し込まれることにより、前記外筒体の外部からその内周面上に形成された前記溝部の中へ収容されるように引き込まれ、そして前記挿入確認部材の棒状部材の長さを調整することにより、前記管継手の収容部長さに対する前記接続管の挿入確認位置を自由に調節できることを特徴とする管継手。
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