JP5484682B2 - 無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法 - Google Patents

無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法に関し、特に演算量を低減させ、かつ等化特性の優れた適応等化処理を行う無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法に関する。
近年、高速大容量の移動通信方式が盛んに研究されており、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)に代表されるCDMA(Code Division Multiple Access)方式を用いた高速無線方式の開発も進んでいる。HSDPAでは従来の10倍以上の伝送速度を視野に入れて開発が進められているため、イコライザ(等化器)の実装も視野に入れた検討が行われている。
従来、伝送システムにおいては、イコライザを用いた等化と呼ばれる信号処理が行われる。これは、伝送路で生じた歪みを低減する処理のことであり、通常、受信側に設けた等化器によって歪んだ周波数特性を回復させることができる。
例えば、移動体通信では、無線信号はマルチパス(信号波が山やビルなどの反射によって複数の経路を伝搬する現象)を経由して受信側に到達するため、各波の到来時間は伝搬経路長によって異なり、送信波形には遅延歪みが発生する。また、反射・散乱等を繰り返して到達するために振幅歪みが発生する。
これらの遅延歪みや振幅歪みが生じると、送信パルスが、隣接するパルスと重なり合う符号間干渉が生じ、受信側では送信パルスを正確に見分けることができなくなる。
したがって、このような符号間干渉を除去し、伝送品質の劣化を補償するために、例えば、移動局の移動などによる伝送路特性の変化に追従して等化を行う適応イコライザを始めとする、イコライザと呼ばれるフィルタが用いられている。
ここで、適応イコライザとは、具体的には、所望信号(ある伝送路で復元されるべき送信信号)を参照して、自己のフィルタ出力をその所望信号に近づけるようにフィルタの重み係数(タップ係数)を調整する学習型のフィルタである(なお、この所望信号はトレーニング信号と呼ばれる)。また、適応イコライザには、トランスバーサルフィルタを用いたトランスバーサルイコライザがある。このようなトランスバーサルフィルタ型適応イコライザは、高速フェージングにも追従できるものである。
しかし、このようなイコライザでは、MMSE基準(Minimum Mean Square Error)により、重み係数(タップ係数)と呼ばれる合成ウェイトを求めるために、相関行列と伝搬チャネルで構成される一次方程式を解く必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−311083号公報 Simon Haykin著(鈴木博、府川和彦、大鐘武雄、高田潤一、村田英一、真田幸俊訳)『適応フィルタ理論』(科学技術出版)p.p.229−232,p.p.458−493
一般にイコライザは、合成タイミング数を増やすほど特性が良くなる。しかし、上記の一次方程式を解くための演算量は、合成タイミング数(すなわち、重み係数の個数)の3乗に比例して増加する。このため、最大合成タイミング数と演算量とのトレードオフに基づいて、イコライザの性能が制限されるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、重み係数の演算量を低減させ、かつ等化特性の優れた等化処理を行う無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法を提供することを目的とする。
この無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行う無線通信装置は、前記無線信号から相関関係を生成する相関関係生成部と、前記無線信号からチャネルベクトルを生成するチャネルベクトル生成部と、前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する拡張相関行列生成部と、前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成するチャネルベクトル拡張部と、前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する重み係数演算部と、受信アンテナによって受信された受信信号と、前記重み係数演算部によって算出された前記重み係数とを用いて復調信号を生成する合成部と、を有するイコライザと、を有することを要件とする。
このような無線通信装置によれば、イコライザが有する、相関関係生成部により、無線信号から相関関係が生成される。チャネルベクトル生成部により、無線信号からチャネルベクトルが生成される。拡張相関行列生成部により、相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列が生成される。チャネルベクトル拡張部により、チャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルが生成される。重み係数演算部により、拡張相関行列生成部によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解が重み係数として算出される。合成部により、受信アンテナによって受信された受信信号と、重み係数演算部によって算出された重み係数とを用いて復調信号が生成される。
また、無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザは、前記無線信号から相関関係を生成する相関関係生成部と、前記無線信号からチャネルベクトルを生成するチャネルベクトル生成部と、前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する拡張相関行列生成部と、前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成するチャネルベクトル拡張部と、前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する重み係数演算部と、受信アンテナによって受信された受信信号と、前記重み係数演算部によって算出された前記重み係数とを用いて復調信号を生成する合成部と、を有することを要件とする。
このようなイコライザによれば、相関関係生成部により、無線信号から相関関係が生成される。チャネルベクトル生成部により、無線信号からチャネルベクトルが生成される。拡張相関行列生成部により、相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列が生成される。チャネルベクトル拡張部により、チャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルが生成される。重み係数演算部により、拡張相関行列生成部によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解が重み係数として算出される。合成部により、受信アンテナによって受信された受信信号と、重み係数演算部によって算出された重み係数とを用いて復調信号が生成される。
また、コンピュータに、無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザの重み係数を演算する処理を実行させるイコライザ重み係数演算プログラムは、前記コンピュータを、前記無線信号から相関関係を生成する相関関係生成部、前記無線信号からチャネルベクトルを生成するチャネルベクトル生成部、前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する拡張相関行列生成部、前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成するチャネルベクトル拡張部、前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する重み係数演算部、として機能させることを要件とする。
このようなイコライザ重み係数演算プログラムを実行するコンピュータによれば、相関関係生成部により、無線信号から相関関係が生成される。チャネルベクトル生成部により、無線信号からチャネルベクトルが生成される。拡張相関行列生成部により、相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列が生成される。チャネルベクトル拡張部により、チャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルが生成される。重み係数演算部により、拡張相関行列生成部によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解が重み係数として算出される。
また、コンピュータが、無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザの重み係数を演算するイコライザ重み係数演算方法は、相関関係生成部が、前記無線信号から相関関係を生成し、チャネルベクトル生成部が、前記無線信号からチャネルベクトルを生成し、拡張相関行列生成部が、拡張相関行列生成部が、前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成し、チャネルベクトル拡張部が、前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成し、重み係数演算部が、前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出することを要件とする。
このようなイコライザ重み係数演算方法によれば、相関関係生成部により、無線信号から相関関係が生成される。チャネルベクトル生成部により、無線信号からチャネルベクトルが生成される。拡張相関行列生成部により、相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列が生成される。チャネルベクトル拡張部により、チャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルが生成される。重み係数演算部により、拡張相関行列生成部によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解が重み係数として算出される。
開示の無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法によれば、重み係数の演算量を低減させ、かつ等化特性の優れた等化処理を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示す無線通信装置1は、伝送路を介して伝搬し受信アンテナで受信された無線信号について、伝送路特性に応じた等化処理を行う。無線通信装置1は、イコライザ10を有する。また、イコライザ10は、相関関係生成部11、チャネルベクトル生成部12、拡張相関行列生成部13、チャネルベクトル拡張部14、重み係数演算部15、および合成部16を有する。
相関関係生成部11は、無線通信装置1に接続された図示しない受信アンテナで受信された無線信号に基づいて、その無線信号の相関関係を生成する。
チャネルベクトル生成部12は、無線信号からチャネルベクトルを生成する。このチャネルベクトルは、入力信号であり、すなわち、受信アンテナで受信され、イコライザ10に入力される無線信号である。
拡張相関行列生成部13は、相関関係生成部11によって生成された相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する。
チャネルベクトル拡張部14は、チャネルベクトル生成部12によって生成されたチャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部13によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成する。
重み係数演算部15は、拡張相関行列生成部13によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部14によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する。
合成部16は、受信アンテナによって受信された受信信号と、重み係数演算部15によって算出された重み係数とを用いて復調信号を生成する。
このような無線通信装置1によれば、イコライザ10が有する相関関係生成部11により、無線信号の相関関係が生成され、チャネルベクトル生成部12により、無線信号からチャネルベクトルが生成される。拡張相関行列生成部13により、拡張相関行列が生成され、チャネルベクトル拡張部14により、拡張チャネルベクトルが生成される。重み係数演算部15により、拡張相関行列と、拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって重み係数が算出される。
これによって、イコライザ10で用いる重み係数の演算量を低減させ、かつ等化特性の優れた等化処理を行うことができる。
次に、本実施の形態のイコライザ10の構成について説明する。
図2は、イコライザの構成を示す図である。
本実施の形態のイコライザ10は、受信信号が入力されると、重み係数10a(w´(i))に基づいて生成された復調信号を出力するフィルタである。本実施の形態のイコライザは、トランスバーサルフィルタ(Transversal filter)が用いられているが、必ずしもこれに限られない。
イコライザ10が有する上記の合成部16は、遅延素子16a、積算器16b、および加算器16cを有している。
図示しない受信アンテナで受信され、無線通信装置1(図1参照)に入力された無線信号に基づく受信信号が、合成部16に入力される。その一方、受信信号はイコライザ10が有する相関関係生成部11、チャネルベクトル生成部12、拡張相関行列生成部13、チャネルベクトル拡張部14、および重み係数演算部15(図1参照)にも入力され、これに基づいて重み係数10aが算出される。
遅延素子16aは、信号を所定の1単位時間遅延させる素子である。図示する例では、遅延素子16aが複数個(例えば、N個)設けられており、合成部16に入力された受信信号が遅延素子を一つ通過するごとに1単位時間ずつ遅延することになる。この受信信号の現在の値および受信信号を示すベクトルがN個の遅延素子16aにより遅延した、受信信号の各時刻における値が、次式(1)のN次のベクトルで示されるものとする。
Figure 0005484682
具体的には、この式(1)におけるx(n)は、受信信号の時刻nにおける値であり、x(n−1)は、遅延素子により1単位時間遅延した、受信信号xの時刻n−1における値である。同様に、x(n−N+1)は、遅延素子により(N−1)単位時間遅延した、受信信号の時刻n−N+1における値である。
重み係数(タップ係数)10aは、イコライザ10において受信信号xから復調信号を生成するための演算に用いられる係数であり、遅延素子16aの個数と同一の個数からなる係数(例えば、w´(0),w´(1),・・・,w´(N−1))である。
積算器16bは、それぞれの遅延素子16aから出力された受信信号と重み係数10aとを積算して、積算結果を出力する。このとき、各積算器には、受信信号のベクトルの各要素および重み係数の各要素のそれぞれ対応するもの同士(例えば、x(n)とw´(0)、x(n−1)とw´(1)、・・・、x(n−N+1)とw´(N−1))が入力される。そして、入力された両要素が各積算器により積算されて出力される。
加算器16cは、複数設けられた積算器16bにより出力された積算の結果をすべて加算する合成演算を行うことにより、復調信号を生成する。
このようにして合成部16は、入力された上記の受信信号および重み係数10a(w´(i))に基づいて復調信号を生成し、生成した復調信号を出力する。
次に、第1の実施の形態のイコライザ10における重み係数の演算について説明する。
一般に、トランスバーサルフィルタの重み係数を求めるためのWiener-Hopf方程式(以下、単に「方程式」とする)は、行列表現を用いると、次式(2)によって示される。
Figure 0005484682
Rは、受信アンテナで受信され無線通信装置1に対して入力された受信信号の相関行列(自己相関行列)である。wは、イコライザ10で復調信号の生成に用いられる重み係数のベクトルであるとする(図2参照)。この重み係数が方程式の未知数である。hは、後述するチャネルベクトルである。
また、式(2)の方程式の未知数が4の場合における行列およびベクトルの要素を、次式(3)に示す。
Figure 0005484682
ここで、相関行列R(M×M行列)は、受信パイロット信号uから、次式(4)のように求められる。
Figure 0005484682
また、チャネルベクトルh(i)は、イコライザ10に入力される受信パイロット信号u(ベクトル)と希望応答d(n)との相互相関ベクトルであり、次式(5)のように求められる。
Figure 0005484682
以上の方程式を解くことにより、トランスバーサルフィルタの重み係数を求めることができる。
図3は、第1の実施の形態の重み係数の演算を示す図である。
第1の実施の形態のイコライザ10(図1参照)では、上記の重み係数w´(i)を、以下のようにして算出する。
図示しない受信アンテナで受信された無線信号に基づく受信信号が、無線通信装置1に入力される。ここで、受信信号には、情報を伝達する情報信号および信号の同期をとるための同期信号の他、イコライザ10から出力される復調信号の目標となる希望応答d(n)と対応するパイロット信号が受信アンテナで受信されたものである受信パイロット信号uが入力される。
パイロット信号は、送信側において送信される無線信号に含められた信号であり、受信側である無線通信装置1においてその応答がサンプルデータ(希望応答d(n))として既知の信号である。このように応答が既知であるパイロット信号を無線信号に含めて送信側から送信することにより、受信側である無線通信装置1において重み係数を演算するために、パイロット信号に対応する希望応答d(n)を用いることができる。なお、例えば、パイロット信号をインパルス信号とすることにより、希望応答として系のインパルス応答を用いることもできる。
このように、このパイロット信号が受信アンテナにより受信された受信パイロット信号uは、受信信号の一部としてイコライザ10に入力される。パイロット信号は、所定のタイミングで無線信号に含まれている。このため、受信パイロット信号uは、上記の同期信号により特定可能である。
チャネルベクトル生成部12により、この受信パイロット信号uと、無線通信装置1において既知である希望応答d(n)とに基づいて、式(5)のようにチャネルベクトルh(i)が時間領域で生成される。
相関関係生成部11では、上記のようにして受信パイロット信号uから相関行列が生成される(式(4)参照)。
相関関係生成部11で生成された相関行列は、拡張相関行列生成部13により拡張されて、拡張相関行列R´が生成される。また、チャネルベクトル生成部12で生成されたチャネルベクトルh(i)は、チャネルベクトル拡張部14により、拡張相関行列R´と同一の次数となるように0を付加されて拡張チャネルベクトルh´(i)に拡張される。拡張相関行列R´および拡張チャネルベクトルh´(i)を用いて拡張した方程式を、次式(6)に示す。
Figure 0005484682
拡張相関行列R´は、元の方程式の係数からなる相関行列Rの要素および0を用いてさらに次数を拡張(例えば、図示の例では2倍に拡張)した巡回行列となっている。ここで、拡張相関行列R´の生成方法について図を用いて説明する。
拡張相関行列R´は、巡回行列であり、相関行列Rの要素が一つずつ右にずらして繰り返すように構成する。このとき、拡張相関行列R´は、式(6)では4次の相関行列Rを8次(8×8の行列)に拡張したものであるが、相関行列Rには係数がa〜gの7個しかないため、8×8の巡回行列を構成するには要素が不足することになる(この例の場合要素が1つ不足する)。したがって、不足する要素数を「0」で補うことにより、巡回行列を構成する。詳しくは後述するが、このように拡張相関行列R´を巡回行列とすることで、重み係数を求めるために必要な演算量を低減させることができる。
また、重み係数w(i)(ベクトル)も、拡張相関行列R´および拡張チャネルベクトルh´と時数を合わせるために、重み係数w´(i)(ベクトル)に拡張されるが、不足する要素が「0」で補われる拡張チャネルベクトルh´(i)と異なり、未知数(図示した例では、式(6)におけるw(4)〜w(7))を追加する。以上により、式(2)に示した方程式は、次式(7)に示すように拡張される。
Figure 0005484682
重み係数演算部15では、これらの拡張チャネルベクトルh´(i)、および拡張相関行列R´に基づいて、拡張された重み係数w´(i)が算出される。重み係数演算部15は、行列変換部15a、ベクトル変換部15b、逆数処理部15c、積算器15d、および逆変換部15eを有する。
ここで、上記のように拡張相関行列R´は、その要素が斜め方向に同じ値が並んでいる巡回行列である。このように拡張された拡張相関行列R´の各行ベクトルは、各行で一つずつ巡回シフトしたものになっている。したがって、拡張相関行列R´と拡張された重み係数w´との積(すなわち、R´w´)は、s(i)(拡張相関行列R´の一番左端の列ベクトル)とw´との畳み込み計算の結果となる。
畳み込み計算は、周波数領域では単純な掛け算になるため、一般的な方法で方程式を解くよりも少ない演算量(図5参照)で解くことができる。
これに基づいて、拡張相関行列R´のうちの一列(例えば、いちばん左端の一列)のみを抽出して抽出ベクトルs(i)とする。この抽出ベクトルs(i)を、次式(8)に示す。
Figure 0005484682
さらに、この抽出ベクトルs(i)のみを周波数領域に変換して変換抽出ベクトルS(k)を生成することにより、高速フーリエ変換の演算量も、拡張相関行列R´全体を変換する場合に比較して低減させることができる。なお、これに限らず、拡張相関行列R´の全体または異なる部分を周波数領域に変換してもよい。
この抽出ベクトルsと拡張された重み係数w´との畳み込み計算の式を、次式(9)に示す。ここで、*は畳み込み計算を示す。
Figure 0005484682
この式(9)を、周波数領域に変換すると、畳み込み計算は周波数領域では積算となるため、次式(10)のようになる。
Figure 0005484682
この式(10)に従えば、周波数領域の拡張された重み係数W´(k)は、両辺をS(k)で割ることにより、次式(11)のようになる。このようにして、周波数領域においてイコライザ10の重み係数を求めることができる。
Figure 0005484682
以上に基づいて、重み係数演算部15において重み係数を算出するための処理が行われる。
行列変換部15aは、拡張相関行列R´から抽出ベクトルs(i)を抽出し、抽出ベクトルs(i)について高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行う。このようにして、行列変換部15aは、抽出ベクトルs(i)の変換結果であるS(k)を生成する。また、本実施の形態の周波数領域における演算に必要なのはs(i)のみなので、拡張相関行列生成部13では、拡張相関行列R´を生成せずに、直接s(i)を生成してもよい。
ベクトル変換部15bは、チャネルベクトル拡張部14により拡張された拡張チャネルベクトルh´(i)を、高速フーリエ変換により周波数領域に変換することにより、拡張チャネルベクトルh´(i)の変換結果であるH´(k)を生成する。
逆数処理部15cは、変換結果S(k)の逆数1/S(k)を求める。
積算器15dは、ベクトル変換部15bで生成された変換チャネルベクトルH´(k)と、逆数処理部15cで生成された逆行列変換抽出ベクトル1/S(k)とを積算して、積算結果H´(k)/S(k)(式(11)参照)を出力する。
逆変換部15eは、積算器15dにより出力された積算結果H´(k)/S(k)を、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)により、時間領域に変換する。この変換結果が、拡張された重み係数w´(i)となる。
ここで、本実施の形態のイコライザ10では、この拡張された重み係数w´(i)のうちh´(i)に(0ではなく)未知数を設定したものに対応するw´(i)の要素(例えば、式(6)の例では、w(0)〜w(3))を、重み係数として採用する。
重み係数w´(i)の要素のうち採用しなかった残りのもの(例えば、この例の場合のw(4)〜w(7))は、採用したものに比較して十分小さい値となることがわかっているため、無視することができる。
以上により、本実施の形態のイコライザ10では、重み係数の算出に、フーリエ変換を3回行う必要がある。しかし、FFTを使ったフーリエ変換の演算量は、詳しくは図5において後述するが、O(nlog2n)の演算量であるため、通常の一次方程式を解くのに必要なO(n3)の演算量に比較して、演算量を大幅に低減することができる。ただし、本実施の形態では、相関行列Rが拡張されていることにより、方程式が変形されているため、求められた解(重み係数)は、本来の解とはわずかに異なる値になる。典型的な伝送路の伝搬環境では、この解の誤差はあまり大きくないため実用上問題になることはないが、より正確な値が必要な場合は、詳しくは後述するGauss-Seidel法などの反復計算により補正することによって、重み係数の正確性をより高めてもよい。
第1の実施の形態のイコライザ10は、このようにして重み係数を算出する。
なお、本実施の形態では、相関行列Rなどの拡張時において、行列などの次数を4から8と2倍に増加させている。しかし、相関行列Rの要素(方程式の係数)は、抽出ベクトルs(i)で示すと、抽出ベクトルs(i)中央付近の値(式(8)における、「0」、ならびにその両隣の「d」および「g」)は、小さな値になることがわかっている。
このため、例えば、次式(12)に示すように、相関行列Rの拡張時または抽出ベクトルs(i)の生成時において、上記の中央付近の値を省略することにより、畳み込み計算の演算量をさらに低減させてもよい。
Figure 0005484682
また、次式(13)に示すように、上記の中央付近に、さらに「0」を追加して、次数を増加させてもよい。
Figure 0005484682
次に、本実施の形態の無線通信装置1の機能について説明する。
図4は、無線通信装置の機能を示すブロック図である。
本実施の形態の無線通信装置1は、伝送路を介して伝搬し図示しない受信アンテナで受信された無線信号について、伝送路特性に応じた適応等化処理を行う。無線通信装置1は、イコライザ10、および出力部30を有する。また、イコライザ10は、相関関係生成部11、チャネルベクトル生成部12、拡張相関行列生成部13、チャネルベクトル拡張部14、重み係数演算部15、合成部16、目標信号受付部17を有する。
相関関係生成部11は、無線通信装置1に接続された受信アンテナで受信された無線信号に基づいて、その無線信号の相関関係(式(4)参照)を生成する。
チャネルベクトル生成部12は、無線信号からチャネルベクトル(式(5)参照)を生成する。このチャネルベクトルは、入力信号であり、すなわち、受信アンテナで受信され、イコライザ10に入力される無線信号である。
拡張相関行列生成部13は、相関関係生成部11によって生成された相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列(式(6)参照)を生成する。上記のように、本実施の形態の周波数領域における演算に必要なのはS(i)のみなので、拡張相関行列生成部13では、拡張相関行列R´を生成せずに、直接S(i)を生成してもよい。
チャネルベクトル拡張部14は、チャネルベクトル生成部12によって生成されたチャネルベクトルを、チャネルベクトルの要素を含むとともに拡張相関行列生成部13によって生成される拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトル(式(6)参照)を生成する。
重み係数演算部15は、拡張相関行列生成部13によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部14によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する。
重み係数演算部15は、得られた拡張解を重み係数の初期値とし、目標信号受付部17によって受け付けられた目標信号に基づいて重み係数を補正する。この目標信号は、無線通信装置1側において既知の信号であり、受信された無線信号に含まれる所定の信号と比較することで、伝送路が無線信号に与えた影響を重み係数に反映させる。上記の希望応答d(n)(式(5)参照)は、この目標信号として機能する。
重み係数演算部15は、行列変換部15a(図3参照)、ベクトル変換部15b(図3参照)、周波数領域演算部(図3の逆数処理部15cおよび積算器15d参照)、逆変換部(図3参照)を有する。
行列変換部15aは、拡張相関行列生成部13によって拡張された拡張相関行列を周波数領域に変換した変換行列を生成する。なお、上記のように、拡張相関行列生成部13において、拡張相関行列R´を生成せずに直接s(i)を生成する場合には、この行列変換部15aにおいてs(i)を周波数領域に変換することにより、変換結果であるS(k)を生成する。
ベクトル変換部は、チャネルベクトル拡張部14によって拡張された拡張チャネルベクトルを周波数領域に変換した変換ベクトルを生成する。
周波数領域演算部は、ベクトル変換部によって生成された変換ベクトルと、行列変換部によって生成された変換行列とに基づいて重み係数の周波数領域解を算出する。
逆変換部は、周波数領域演算部によって算出された各周波数領域解を時間領域に変換して拡張解を生成する。
合成部16は、受信アンテナによって受信された受信信号と、重み係数演算部15によって算出された重み係数とを用いて復調信号を生成する。
目標信号受付部17は、重み係数を補正するための目標信号を受け付ける。目標信号は、予め無線通信装置1が保持していてもよく、受信した無線信号と同時に外部から供給してもよい。
出力部30は、イコライザ10が有する合成部16によって生成された復調信号を出力する。
なお、拡張相関行列生成部13は、生成した拡張相関行列のすべての対角成分が同一でない場合には、拡張相関行列の対角成分に近似した値を用いてすべての対角成分を同一の値に揃えてもよい。これについては、詳しくは後述する(式(14)参照)。
また、重み係数演算部15は、拡張相関行列生成部13によって生成された拡張相関行列と、チャネルベクトル拡張部14によって生成された拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解いて得られた拡張解に基づき、拡張解を初期値とした反復計算によって解いて得られた解である反復解を重み係数として算出してもよい。これにより、拡張解を補正して重み係数を真の値により近づけることができる。この反復計算については、詳しくは式(15)から式(30)において後述する。
以上のようにして、本実施の形態の無線通信装置1では、イコライザ10で用いる重み係数の演算量を低減させ、かつ等化特性の優れた等化処理を行うことができる。
次に、相関行列の巡回する要素の値が異なる場合について、2倍のサンプリング周波数でオーバーサンプリングしたときの相関行列を示す次式(14)を用いて説明する。
Figure 0005484682
本実施の形態の拡張相関行列生成部13は、生成した拡張相関行列の巡回するべき各要素にばらつきがあり、それぞれ同一の値でない要素がある場合には、ばらつきがある各要素を、近似によってそれぞれ同一の値に揃えてもよい。すなわち、相関行列の斜め方向の要素の値が同じでない場合でも、対角成分(式(14)におけるaおよびa´)が同じ値であると近似して、周波数領域で重み係数を求めることにより、相関行列を巡回行列することができる。
例えば、W−CDMA受信機などによって、無線信号のもつ周波数よりも高いサンプリング周波数でサンプリングを行うオーバサンプル受信をするような場合、一般には相関行列の成分は、斜め方向に同じ値が並ばない。
式(14)には、2倍オーバサンプルの例を示したが、巡回する要素は、a,a´,a,…、およびb,b´,b,…などのように、斜め方向において交互に異なる値が並んでいる。しかし、これらaおよびa´の値は、比較的互いに近い値であるので、例えば、aをa´で近似する、またはa、およびa´を、それらの平均値(a+a´)/2などでそれぞれ近似して置き換えるなどして、本実施の形態のイコライザ10に適用することができる。
次に、上記の拡張解を反復計算により補正する場合について、次式(15)から次式(26)を用いて説明する。
以下に、重み係数演算部15で実行される処理である、繰り返し計算により1次方程式を解く方法である反復計算の例を示す。通常、これらの方式を使って解を正確な値に収束させるまでには、要素数nか、その数倍の繰り返し回数が必要になる。
しかし、上記のイコライザ10における重み係数演算部15により、ある程度正確な解(上記の拡張解)が求まっているのであれば、それを初期値とすることにより、以下に示すいずれかの方法を用いた場合にも、必要な繰り返し回数を大幅に減らすことができる。
<共役傾斜法(Conjugate gradient method)>
以下の(1)から(3)の演算により、この共役傾斜法を用いてRw=h(式(2)参照)を解くものとする。ここで、R†=Rを満たす(R†(ダガー)はRのエルミート行列である)。
(1)次式(15)のように初期値を設定する。ここで、w0には適当な値を設定するが、本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
Figure 0005484682
(2)次式(16)の演算を行う。
Figure 0005484682
(3)繰り返し計算することで解に近づいていくので、解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)(2)の演算を繰り返す。
<Gauss-Seidelの反復法(Gauss-Seidel iteration method)>
以下の(1)から(3)の演算により、このGauss-Seidelの反復法を用いてRw=hを解くことができる。ここで、Rを次式(17)に示す。wを次式(18)に示す。hを次式(19)に示す。
Figure 0005484682
Figure 0005484682
Figure 0005484682
(1)次式(20)のように初期値を設定する。同様に、w0には適当な値を設定するが、本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
Figure 0005484682
(2)次式(21)の演算を行う。ここで、mは演算の反復回数である。
Figure 0005484682
(3)解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)(2)の演算を繰り返す。
<Gaussの反復法(Gauss iteration method)>
これは、Gauss-Seidel の反復法の右辺のwj (m+1)を、wj (m)にしたものである。以下の(1)から(3)の演算により、このGaussの反復法を用いてRw=hを解くものとする。ここで、R,w,h,は、上記の式(17)から式(19)に示した通りとする。
(1)上記の式(20)のように初期値を設定する。同様に、w0には適当な値を設定するが、本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
Figure 0005484682
(2)次式(22)および次式(23)の演算を行う。ここで、mは演算の反復回数である。
Figure 0005484682
Figure 0005484682
(3)解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)(2)の演算を繰り返す。
<LMS(Least Mean Square)>
以下の(1)から(3)の演算により、このLMSアルゴリズムを用いてwを求めることができる。ここで、Mをタップ数(ベクトルである重み係数wの次数)、μをステップサイズパラメータとする。このμは、0<μ<(2/タップ入力電力)を満たすように設定する。このタップ入力電力を、次式(24)に示す。
Figure 0005484682
(1)重み係数の初期値w(0)を設定する。本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
(2)2つの既知量、時刻nにおける受信パイロット信号u(n)と、希望応答d(n)とに基づいて、次式(25)および次式(26)の演算を行う。
Figure 0005484682
Figure 0005484682
(3)解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)時刻n=0,1,2,・・・について、(2)の演算を繰り返す。
<NLMS(Normalized Least Mean Square)>
以下の(1)から(3)の演算により、このNLMSアルゴリズムを用いてwを求めることができる。ここで、LMSと同様、Mをタップ数(ベクトルである重み係数wの次数)、μをステップサイズパラメータとする。なお、このNLMSのμは、0<μ<2を満たすように設定する。
(1)LMSと同様に、重み係数の初期値w(0)を設定する。本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
(2)2つの既知量、時刻nにおける受信パイロット信号u(n)と、希望応答d(n)とに基づいて、上記のLMSで示した式(25)および次式(27)の演算を行う。
Figure 0005484682
(3)解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)時刻n=0,1,2,・・・について、(2)の演算を繰り返す。
<本実施の形態における新たな反復計算>
また、本実施の形態における独自の反復計算の一つとして、重み係数演算部15が、以下の演算(1)から(4)に示す処理を実行することにより、緩和的に解を収束させる方法も適用することができる。相関行列Rと重み係数w(ベクトル)の積Rwを含む方程式を解く計算には、重み係数wの次元をnとして、O(n2)の演算量が必要になるが、上記の重み係数演算部15により、O(nlog2n)の演算量で計算することができる。
(1)まず、この算出方法では、方程式Rw=hについて、次式(28)に示す拡大方程式を、左辺の行列を巡回行列となるように設定する。xn,ynは、wnと同次のベクトルである。ここで、w0には適当な値を設定するが、本実施の形態では、上記の重み係数演算部15において算出された拡張解を用いるとよい。
Figure 0005484682
このとき、式(28)においてx0=0として、本実施の形態の重み係数演算部15で実行される上記の処理(図3参照)により、w0を求める。同時に、y0(≠0)も求まる。
(2)次に、次式(29)を解いて、xnを求める。ここで、nは繰り返し回数とする。
Figure 0005484682
また、式(29)の右辺のαは0.7〜0.999が好ましいが、これに限らず適宜自由に設定することができる。
(3)次に、次式(30)を解いて、wn、ynを求める。
Figure 0005484682
このとき、式(30)の右辺のhは、式(29)の左辺で求められたh´ではなく、式(28)における(受信パイロット信号uから求められた)初期値のhである。
(4)解が収束するまで(または十分な解が得られるまで)(2)、(3)の演算を繰り返す。このとき、収束の判定条件を、yn=0としてもよい。
次に、本実施の形態の無線通信装置1におけるイコライザ10の重み係数の演算量の低減について説明する。
図5は、演算量の比較例を示す図である。図5に示す演算量の比較例50は、タップ数(重み係数の個数)Nが20個および40個の場合について、通常の一次方程式を解くときの演算量O(N3)、および本実施の形態の重み係数演算部15が重み係数を算出するときの演算量O(3(2Nlog22n))を比較した表である。
演算量の比較例50によれば、N=20の場合においては、本実施の形態の重み係数の算出の演算量は、通常の一次方程式を解いた場合の演算量に比較して、約1/13であり、N=40の場合においては、約1/42である。
このように、本実施の形態によれば、少ない演算量で重み係数を算出することが可能になるため、例えば、十分な演算能力を持たせることが必ずしも容易でない携帯電話などの携帯端末にも、適応イコライザを搭載することができる。また、同等の演算能力でも、よりタップ数の多い適応イコライザを搭載することができ、無線信号の受信品質の向上を図った無線通信装置を提供することができる。
以上のように、本実施の形態の無線通信装置1により、例えば、マルチパス環境上で高速データ伝送による移動体通信および半固定通信を行う場合においても、演算量を低減させ、かつ移動局の高速移動の追従性能も高く、等化特性の優れた受信処理を行うことが可能になる。
また、移動体通信の移動局において、イコライザの重み係数の算出に必要な演算量の低下により、機器の省電力化による小型化、低コスト化が図れる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上記の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
本実施の形態のイコライザは、複数の受信アンテナによって受信された同一の無線信号に基づく受信信号同士の相関関係に基づいて、等化処理を行う点で、第1の実施の形態と異なる。
第2の実施の形態における重み係数の演算について、式(31)から式(40)および図6を用いて説明する。
まず、式(31)から式(40)に基づいて、第2の実施の形態のイコライザ20における重み係数の演算について説明する。
第2の実施の形態に示すイコライザ20は、第1の実施の形態のイコライザ10を、複数の受信アンテナを持つ場合に応用したものである。すなわち、複数の受信アンテナ間の相関行列とチャネルベクトルとを、第1の実施の形態と同様に拡張して、周波数領域で解くことにより、イコライザ20の重み係数を求める。
ここで、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同様に、単独の受信アンテナで受信する場合のトランスバーサルフィルタの重み係数を求めるためのWiener-Hopf方程式(以下、単に「方程式」とする)を、改めて行列表現を用いて、次式(31)によって示すこととする。
Figure 0005484682
相関行列R´は、受信アンテナで受信され無線通信装置1に対して図示しない1個の受信アンテナで受信され、入力された受信信号の相関行列である。相関行列R´は、第1の実施の形態と同様、巡回行列である。相関行列R´を、次式(32)に示す。ここで、部分行列Aは、R´の各要素が巡回するように追加された部分行列である。
Figure 0005484682
重み係数w´は、第2の実施の形態において、イコライザ20で復調信号の生成に用いられる重み係数のベクトルであるとする(図2参照)。この重み係数が方程式の未知数である。重み係数w´を、次式(33)に示す。ここで、yは、相関行列R´に部分行列Aを追加したために、重み係数w´のベクトルの次数を合わせるために追加した未知数のベクトルである。
Figure 0005484682
チャネルベクトルh´は、第2の実施の形態におけるチャネルベクトルである。チャネルベクトルh´を、次式(34)に示す。このチャネルベクトルh´の下部の「0」は、同様に、チャネルベクトルh´の次数を合わせるために追加した0ベクトルである。
Figure 0005484682
以上に基づいて、受信アンテナが複数(ここでは2個とし、それぞれ受信アンテナAおよび受信アンテナBとする)あり、受信ダイバーシチがある場合の重み係数を求める方程式は、次式(35)のようになる。
Figure 0005484682
ここで、添字の数字は対応する受信アンテナの番号を示す。例えば相関行列R21は、受信アンテナB(「2」番目のアンテナとする)の受信信号に対する受信アンテナA(「1」番目のアンテナとする)の受信信号相関行列を表わす。相関行列R21†は、相関行列R21の随伴行列を示す。
相関行列R21†は、次式(36)のようにして生成する。ここで、u1,u2は、後述する受信パイロット信号である。
Figure 0005484682
上記の方程式である式(35)を、第1の実施の形態と同様に拡張したものを、次式(37)に示す。式(37)における左辺の行列で、点線で区切られた各領域(式(37)では4個に区切られた各領域)のそれぞれが、畳み込み計算の単位となっている。
Figure 0005484682
この式(37)を、式(32)から式(34)の関係を用いてまとめると、次式(38)のようになる。
Figure 0005484682
ここで、式(38)は、第1の実施の形態の受信アンテナが単独である場合と同様に、部分行列Rij´とwi´との積が、畳み込み計算になっていることに注目すると、方程式を周波数領域に変換すると、次式(39)のようになる。
Figure 0005484682
この式(39)に示す行列形式の方程式は、未知数が受信アンテナ数と同一(ここでは2個)の一次方程式である。このため、例えば次式(40)に示すように逆行列を用いるなどにより、容易に解くことができる。
Figure 0005484682
以上のようにして、複数の受信アンテナ間の受信ダイバーシチがある場合における、トランスバーサルフィルタの重み係数を求めることができる。
図6は、第2の実施の形態の重み係数の演算を示す図である。
第2の実施の形態のイコライザ20では、重み係数w=(w1´(k) w2´(k))Tを、以下のようにして算出する。ここで、相関行列は、第1の実施の形態と異なり、複数の受信アンテナによって受信された無線信号同士の相関関係を示す。また、チャネルベクトルは、複数の受信アンテナに基づくチャネルベクトルを示す。
第2の実施の形態のイコライザ20は、複数(例えば、受信アンテナA,Bの2個)の受信アンテナによって受信された無線信号に基づいて重み係数wを求めるために、それぞれ3個の相関関係生成部211,212,213および拡張相関行列生成部231,232,233、ならびにそれぞれ2個のチャネルベクトル生成部221,222およびチャネルベクトル拡張部241,242を有する。
第1の実施の形態と同様、受信アンテナA,Bで受信された無線信号に基づく受信信号が、無線通信装置1に入力される。ここで、受信信号には、情報を伝達する情報信号および信号の同期をとるための同期信号の他、イコライザ20から出力される復調信号の目標となる希望応答d(n)と対応する受信パイロット信号u1,u2が入力される。ここで、受信パイロット信号u1は、希望応答d(n)と対応し、受信アンテナAで受信された無線信号に含まれたパイロット信号が受信されたものとする。また、受信パイロット信号u2は、希望応答d(n)と対応し、受信アンテナBで受信された無線信号に含まれたパイロット信号が受信されたものとする。
第1の実施の形態と同様、パイロット信号は、受信側である無線通信装置1においてその応答がサンプルデータ(希望応答d(n))として既知の信号である。このように応答が既知であるパイロット信号を無線信号に含めて送信側から送信することにより、受信側である無線通信装置1において重み係数を演算するための希望応答d(n)を用いることができる。なお、例えば、パイロット信号をインパルス信号とすることにより、希望応答として系のインパルス応答を用いることもできる。
上記のように、受信パイロット信号u1,u2は、受信信号の一部としてイコライザ20に入力される。パイロット信号は、所定のタイミングで無線信号に含まれている。このため、受信パイロット信号u1,u2は、上記の同期信号により特定可能である。
チャネルベクトル生成部221により、この受信パイロット信号u1と、無線通信装置1において既知である希望応答d(n)とに基づいて、第1の実施の形態と同様に(式(5)参照)、チャネルベクトルh1(i)が時間領域で生成される。同様に、チャネルベクトル生成部222により、受信パイロット信号u2と、希望応答d(n)とに基づいて、チャネルベクトルh2(i)が時間領域で生成される。
相関関係生成部211では、第1の実施の形態と同様にして受信パイロット信号u1から相関行列が生成される(式(4)参照)。同様に、相関関係生成部213では、受信パイロット信号u2から相関行列が生成される。相関関係生成部212では、受信パイロット信号u1,u2から相関行列が生成される。
相関関係生成部211,212,213で生成された相関行列は、それぞれ拡張相関行列生成部231,232,233により拡張されて、拡張相関行列が生成される。また、チャネルベクトル生成部221,222で生成されたチャネルベクトルh1(i),h2(i)は、それぞれチャネルベクトル拡張部241,242により、拡張相関行列と同一の次数となるように0を付加されて拡張チャネルベクトルh1´(i),h2´(i)に拡張される(式(34)、式(35)および式(37)参照)。
重み係数演算部25では、これらの拡張チャネルベクトルh1´(i),h2´(i)、および拡張相関行列に基づいて、拡張された重み係数w´(i)が算出される。重み係数演算部25は、行列変換部25a1,25a2,25a3、ベクトル変換部25b1,25b2、逆行列処理部25c、積算器25d、および逆変換部25eを有する。
ここで、上記のように拡張相関行列は、巡回行列であるため、拡張相関行列と拡張された重み係数w´との積は、例えば、拡張相関行列のそれぞれの一番左端の列ベクトルを抽出した抽出ベクトルs11(i),s21(i),s22(i)を一つに接続したものとw´との畳み込み計算の結果となる。上記のように、畳み込み計算は、周波数領域では単純な掛け算になるため、一般的な方法で方程式を解くよりも少ない演算量で解くことができる。
これに基づいて、第1の実施の形態と同様に、拡張相関行列のそれぞれのうちの一列(上記のように、例えば、いちばん左端の一列)のみを抽出した抽出ベクトルs11(i),s21(i),s22(i)とする。
以上に基づいて、第1の実施の形態と同様に、重み係数演算部25において重み係数を算出するための処理が行われる。
行列変換部25a1,25a2,25a3は、抽出ベクトルs11(i),s21(i),s22(i)について高速フーリエ変換を行う。このようにして、行列変換部25a1,25a2,25a3は、抽出ベクトルs11(i),s21(i),s22(i)の変換結果であるS11(k),S21(k),S22(k)を生成する。
ベクトル変換部25b1,25b2は、チャネルベクトル拡張部241,242により拡張された拡張チャネルベクトルh1´(i),h2´(i)を、高速フーリエ変換により周波数領域に変換することにより、拡張チャネルベクトルh1´(i),h2´(i)の変換結果である(H1´(k) H2´(k))Tを生成する。
逆行列処理部25cは、変換結果S11(k),S21(k),S22(k)の逆行列を求める。積算器25dは、ベクトル変換部25b1,25b2で生成された変換チャネルベクトル(H1´(k) H2´(k))Tと、逆行列処理部25cで生成された逆行列とを積算して、積算結果(W1´(k) W2´(k))Tを出力する。この処理は、本実施の形態では、上記のように、式(40)の未知数2の一次方程式を解くことにより求める。
逆変換部25eは、積算器25dにより出力された積算結果(W1´(k) W2´(k))Tを、逆高速フーリエ変換により、時間領域に変換する。この変換結果が、拡張された重み係数(w1´(i) w2´(i))Tとなる。
ここで、本実施の形態のイコライザ20では、第1の実施の形態のイコライザ10と同様に、この拡張された重み係数のうち対応する拡張チャネルベクトルに未知数を設定したものに対応する要素を、重み係数として採用する。
本実施の形態のイコライザ20は、このようにして重み係数を算出する。これにより、複数の受信アンテナ間で受信フェージングが生じている場合にも、少ない演算量でイコライザの重み係数を算出することが可能になる。
以上のように、本実施の形態の無線通信装置1により、第2の実施の形態の効果に加えて、例えば、マルチパス環境上で高速データ伝送による移動体通信および半固定通信を行う場合であって、複数の受信アンテナを用いるときにおいても、演算量を低減させ、かつ移動局の高速移動の追従性能も高く、等化特性の優れた受信処理を行うことが可能になる。
また、移動体通信の移動局において、イコライザ20の重み係数の算出に必要な演算量の低下により、機器の省電力化による小型化、低コスト化が図れる。
以上、本発明の無線通信装置、イコライザ、イコライザ重み係数演算プログラムおよびイコライザ重み係数演算方法を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、上記については単に本発明の原理を示すものである。本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされ、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物や行程が付加されてもよい。また、本発明は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、無線通信装置1が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD(Hard Disk Drive)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)などがある。
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記では、イコライザ10,20を無線通信装置に適用したが、無線通信装置に限らず、その他の通信装置に対して広く適用することが可能である。
本実施の形態の概要を示す図である。 イコライザの構成を示す図である。 第1の実施の形態の重み係数の演算を示す図である。 無線通信装置の機能を示すブロック図である。 演算量の比較例を示す図である。 第2の実施の形態の重み係数の演算を示す図である。
符号の説明
1 無線通信装置
10 イコライザ
11 相関関係生成部
12 チャネルベクトル生成部
13 拡張相関行列生成部
14 チャネルベクトル拡張部
15 重み係数演算部
16 合成部

Claims (4)

  1. 無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行う無線通信装置において、
    受信した前記無線信号から相関関係を生成する相関関係生成部と、
    受信した前記無線信号からチャネルベクトルを生成するチャネルベクトル生成部と、
    前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する拡張相関行列生成部と、
    前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成するチャネルベクトル拡張部と、
    前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する重み係数演算部と、
    受信アンテナによって受信された受信信号と、前記重み係数演算部によって算出された前記重み係数とを用いて復調信号を生成する合成部と、
    を有するイコライザを備え、
    前記拡張相関行列生成部は、さらに、生成した前記拡張相関行列の巡回するべき各要素にばらつきがあり、それぞれ同一の値でない前記要素がある場合には、ばらつきがある各前記要素を、近似によってそれぞれ同一の値に揃えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザにおいて、
    受信した前記無線信号から相関関係を生成する相関関係生成部と、
    受信した前記無線信号からチャネルベクトルを生成するチャネルベクトル生成部と、
    前記相関関係生成部によって生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成する拡張相関行列生成部と、
    前記チャネルベクトル生成部によって生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに前記拡張相関行列生成部によって生成される前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成するチャネルベクトル拡張部と、
    前記拡張相関行列生成部によって生成された前記拡張相関行列と、前記チャネルベクトル拡張部によって生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する重み係数演算部と、
    受信アンテナによって受信された受信信号と、前記重み係数演算部によって算出された前記重み係数とを用いて復調信号を生成する合成部と、
    を有し、
    前記拡張相関行列生成部は、さらに、生成した前記拡張相関行列の巡回するべき各要素にばらつきがあり、それぞれ同一の値でない前記要素がある場合には、ばらつきがある各前記要素を、近似によってそれぞれ同一の値に揃えることを特徴とするイコライザ。
  3. コンピュータに、無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザの重み係数を演算する処理を実行させるイコライザ重み係数演算プログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    受信した前記無線信号から相関関係を生成するとともに、受信した前記無線信号からチャネルベクトルを生成し、
    生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成し、
    生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに生成された前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成し、
    生成された前記拡張相関行列と、生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する、
    処理を実行させ、
    前記拡張相関行列の生成では、さらに、生成した前記拡張相関行列の巡回するべき各要素にばらつきがあり、それぞれ同一の値でない前記要素がある場合には、ばらつきがある各前記要素を、近似によってそれぞれ同一の値に揃えることを特徴とするイコライザ重み係数演算プログラム。
  4. コンピュータが、無線信号の伝送路特性に応じた等化処理を行うイコライザの重み係数を演算するイコライザ重み係数演算方法において、
    受信した前記無線信号から相関関係を生成するとともに、受信した前記無線信号からチャネルベクトルを生成し、
    生成された前記相関関係を示す相関行列を含むとともに各行が巡回するように拡張した拡張相関行列を生成し、
    生成された前記チャネルベクトルを、前記チャネルベクトルの要素を含むとともに生成された前記拡張相関行列と行数が一致するように拡張した拡張チャネルベクトルを生成し、
    生成された前記拡張相関行列と、生成された前記拡張チャネルベクトルとを周波数領域で解くことによって得られた解である拡張解を重み係数として算出する、
    処理を含み、
    前記拡張相関行列の生成では、さらに、生成した前記拡張相関行列の巡回するべき各要素にばらつきがあり、それぞれ同一の値でない前記要素がある場合には、ばらつきがある各前記要素を、近似によってそれぞれ同一の値に揃えることを特徴とするイコライザ重み係数演算方法。
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