JP5478984B2 - 送電装置および非接触型電力伝送システム - Google Patents

送電装置および非接触型電力伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、電磁誘導を利用して受電装置へ電力を伝送(送電)する送電装置、およびこの送電装置を備えた非接触型電力伝送システムに関するものである。
この種の非接触型電力伝送システムとして、下記特許文献1に開示されたデータキャリアシステムで利用されている非接触型電力伝送システムが知られている。このデータキャリアシステムは、応答器と、応答器へ電力を供給するために高周波の搬送波を送信すると共に応答器との間でデータを送受信する質問器とを備えている。また、質問器には、質問器を制御するための制御手段と、質問器のアンテナから送信された電力の強さをモニタするためのモニタ手段と、質問器のアンテナと送信回路とのインピーダンス整合を行うための整合手段と、整合手段に配置された複数のコンデンサを連続的な合成容量として指示させるための変換テーブル手段とが設けられている。この非接触型電力伝送システムによれば、アンテナから送信された電力の強度をモニタ手段によってモニタしつつ、これを基にして制御手段が整合手段のコンデンサ合成容量を加減して最も大きな電力が得られる点に整合させることができるため、アンテナの製造上のバラツキ、経年変化および湿度温度の変化などに対しても自動的に最適な整合状態に移行させることが可能となっている。
特開平10−303790号公報(第2−4頁、第1図)
ところが、上記したデータキャリアシステムで利用されている従来の非接触型電力伝送システムには、以下の改善すべき課題が存在している。すなわち、この非接触型電力伝送システムでは、質問器のアンテナから送信された電力の強度をモニタしつつ、質問器に設けた整合手段のコンデンサ合成容量を加減することにより、最も大きな電力が得られる点に質問器のアンテナと送信回路とのインピーダンス整合を行う構成を採用しているが、質問器と応答器との間の距離や、応答器に対する質問器のアンテナの向きによって質問器側でのアンテナのインピーダンスは様々に変化する。このため、この非接触型電力伝送システムには、質問器と応答器との間の距離や、応答器に対する質問器のアンテナの向きが変わる都度、上記のようにして、電力の強度をモニタしつつ、整合手段のコンデンサ合成容量を加減して、最も大きな電力が得られる点を検出しなければならないため、最適な整合状態に移行させるまでに時間がかかるという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、最適な整合状態に短時間で移行させ得る送電装置、および非接触型電力伝送システムを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の送電装置は、交流信号を発生する信号発生部、前記交流信号の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナ、および前記信号発生部と前記送信アンテナとの間に配設された第1整合部を有し、前記電磁場によって誘導電圧を発生する受信アンテナおよび当該誘導電圧に基づいて負荷に供給する電圧を生成する電圧生成部を有する受電装置に送電する送電装置であって、前記送信アンテナと前記受信アンテナとの間の結合係数を算出する結合係数算出部と、複数の前記結合係数について、前記送電装置および前記受電装置が整合状態となるときの前記第1整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶された記憶部と、前記算出された前記結合係数に対応する前記第1整合部の前記各パラメータについての前記設定値を前記記憶部を参照して求める設定値算出処理、および当該求めた設定値に前記各パラメータの値を設定する設定処理を実行する処理部とを備えている。
上記目的を達成すべく請求項2記載の非接触型電力伝送システムは、請求項1記載の送電装置と前記受電装置とを備えている。
また、請求項3記載の非接触型電力伝送システムは、請求項2記載の非接触型電力伝送システムにおいて、前記受電装置は、前記受信アンテナと前記電圧生成部との間に配設された第2整合部を備え、前記記憶部には、複数の前記結合係数について、前記送電装置および前記受電装置が整合状態となるときの前記第1整合部および前記第2整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶され、前記処理部は、前記設定値算出処理において、記算出された前記結合係数に対応する前記第1整合部および前記第2整合部の前記各パラメータについての前記設定値を前記記憶部を参照して求め、前記設定処理において、当該求めた設定値に前記第1整合部および前記第2整合部の前記各パラメータの値を設定する。
また、請求項4記載の非接触型電力伝送システムは、請求項2または3記載の非接触型電力伝送システムにおいて、前記受電装置は、前記処理部によって制御されて、前記受信アンテナを短絡状態および開放状態のうちの任意の一方の状態に移行させる短絡・開放部を備え、前記結合係数算出部は、前記受信アンテナが前記短絡・開放部によって前記短絡状態に移行させられたときの前記送信アンテナのインダクタンス値、および当該受信アンテナが前記短絡・開放部によって前記開放状態に移行させられたときの当該送信アンテナのインダクタンス値に基づいて、前記結合係数を算出する。
請求項1記載の送電装置および請求項2記載の非接触型電力伝送システムでは、送電装置が、送信アンテナと受信アンテナとの間の結合係数を算出する結合係数算出部と、複数の結合係数について、送電装置および受電装置が整合状態となるときの第1整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶された記憶部と、送電装置および受電装置が整合状態となる第1整合部の各パラメータについての設定値を算出された結合係数に基づいて求める設定値算出処理、並びに求めた設定値に各パラメータの値を設定する設定処理を実行する処理部とを備えている。
したがって、この送電装置および非接触型電力伝送システムによれば、公知の手法によって容易に算出し得る送電装置の送信アンテナと受電装置の受信アンテナとの間の結合係数を算出して記憶部を参照するだけで、算出した結合係数における送電装置および受電装置を整合状態とし得る第1整合部の各パラメータの値を短時間に求めることができるため、送電装置および受電装置を短時間に整合状態に移行させることができる。
請求項3記載の非接触型電力伝送システムでは、受電装置は受信アンテナと電圧生成部との間に配設された第2整合部を備え、記憶部には、複数の結合係数について、送電装置および受電装置が整合状態となるときの第1整合部および第2整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶され、処理部は、設定値算出処理において、送電装置および受電装置が整合状態となる第1整合部および第2整合部の各パラメータの設定値を算出された結合係数に基づいて求め、設定処理において、求めた設定値に各パラメータの値を設定する。
したがって、この非接触型電力伝送システムによれば、送電装置にのみ第1整合部を配設して送電装置および受電装置を整合状態とする構成と比較して、送電装置に対して受電装置が様々な距離に配置されたとしても、送電装置だけでなく、第2整合部が配設された受電装置についても、常に各装置間の距離の長短に応じた整合状態に移行させることができるため、電力の伝達効率の低下を最小限に抑えつつ、良好に電力伝送できる送電装置と受電装置との間の距離の範囲を広げることができる。
請求項4記載の非接触型電力伝送システムでは、受電装置は、処理部によって制御されて、受信アンテナを短絡状態および開放状態のうちの任意の一方の状態に移行させる短絡・開放部を備え、結合係数算出部は、受信アンテナが短絡・開放部によって短絡状態に移行させられたときの送信アンテナのインダクタンス値、および受信アンテナが短絡・開放部によって開放状態に移行させられたときの送信アンテナのインダクタンス値に基づいて、公知の手法(後述する式(1)の使用)によって結合係数を算出する。したがって、この電力伝送システムによれば、結合係数を自動的に算出すると共に、算出した結合係数に基づいて自動的に送電装置と受電装置とを整合状態に移行させることができる。
電力伝送システム1のブロック図である。 送電装置2における第1整合部13の回路図である。 受電装置3における第2整合部22の回路図である。 各結合係数kにおいて、第1整合部13および第2整合部22を構成する各可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値C1,C2,C3,C4を変化させたときの電力値W3の変化の様子を説明するための説明図である。 電力伝送システム1における電力伝送処理の動作を説明するためのフローチャートである。 図5の整合調整処理の動作を説明するためのフローチャートである。 送電装置2における第1整合部13Aおよび送信アンテナ12、並びに受電装置3における第2整合部22Aおよび受信アンテナ21の構成を示す構成図である。 送電装置2における第1整合部13Bおよび送信アンテナ12、並びに受電装置3における第2整合部22Bおよび受信アンテナ21の構成を示す構成図である。
以下、添付図面を参照して、送電装置および非接触型電力伝送システムの実施の形態について説明する。
図1に示す非接触型電力伝送システム(以下、単に「電力伝送システム」ともいう)1は、一例として送電装置2および受電装置3を備え、受電装置3が送電装置2から非接触で電力を受電すると共に、受電した電力を負荷(本例では、一例としてバッテリ)4に対して出力可能に構成されている。
送電装置2は、信号発生部11、送信アンテナ12、第1整合部13、反射電力計測部14、第1処理部15、第1通信部16、接続切換部17、インダクタンス測定部18、および記憶部19を備えて構成されている。信号発生部11は、交流信号S1を発生して出力する。また、信号発生部11は、第1処理部15によって制御されて、交流信号S1の出力電力値を変更可能に構成されている。
具体的には、信号発生部11は、交流信号S1を規定電力値W1aで出力する状態、および交流信号S1を規定電力値W1a未満の電力値W1bで出力する状態のうちの任意の一方の状態で動作可能となっている。また、信号発生部11は、出力している交流信号S1の出力電力値W1(規定電力値W1aと電力値W1bとを特に区別しないときには「電力値W1」ともいう)を出力電力情報として第1処理部15に出力する機能を備えている。
送信アンテナ12は、一例としてコイル形状(つるまきバネ形状や、平面コイル等のループコイル形状)に形成されている。また、送信アンテナ12は、受電装置3に配設された後述の受信アンテナ21と電磁結合する。第1整合部13は、信号発生部11と送信アンテナ12との間に配設されて(具体的には、信号発生部11と送信アンテナ12とを接続する伝送路に介装されて)、受信アンテナ21との間の距離に応じて変化する送信アンテナ12のインピーダンス(入力インピーダンス)に信号発生部11側のインピーダンスを整合させる(信号発生部11と送信アンテナ12とを整合状態に移行させる)。
本例では、一例として、第1整合部13は、図2に示すように、送信アンテナ12に対して直列(具体的には、送信アンテナ12および後述する可変コンデンサ13bからなる並列回路に対して直列)に接続された可変コンデンサ13a(静電容量値C1)と、送信アンテナ12に対して並列に接続された可変コンデンサ13b(静電容量値C2)とを備えて構成されている。また、第1整合部13は、可変コンデンサ13a,13bの各静電容量値C1,C2が第1処理部15から出力される制御信号S2によって別個独立して制御されることにより、送信アンテナ12(詳しくは、信号発生部11側から見た送信アンテナ12の入力インピーダンス)と信号発生部11(詳しくは、送信アンテナ12側から見た信号発生部11側の出力インピーダンス)とを整合可能となっている。
反射電力計測部14は、信号発生部11と第1整合部13との間に配設されて(具体的には、信号発生部11と第1整合部13とを接続する伝送路に介装されて)、信号発生部11から送信アンテナ12に出力された交流信号S1のうちの送信アンテナ12で反射されて信号発生部11側に戻る交流信号S1の電力値(反射波電力値)W2を計測して反射電力情報として第1処理部15に出力する。
接続切換部17は、一例として、図2に示すように、2つの切換スイッチ17a,17bを備え、第1整合部13と送信アンテナ12との間に配設されて(具体的には、第1整合部13と送信アンテナ12とを接続する伝送路に介装されて)いる。また、接続切換部17は、各切換スイッチ17a,17bの切換状態が第1処理部15から出力される制御信号S3によって制御されることにより、送信アンテナ12の接続状態を、送信アンテナ12が第1整合部13に接続される接続状態、および送信アンテナ12がインダクタンス測定部18に接続される接続状態のうちのいずれか一方の接続状態に選択的に移行させる。
インダクタンス測定部18は、一例として、デジタルマルチメータで構成されて、接続切換部17によって送信アンテナ12が接続された状態において、送信アンテナ12のインダクタンス値Lを測定して、第1処理部15に出力する。
第1処理部15は、一例としてCPUおよび内部メモリ(いずれも図示せず)を含んで構成されて、接続切換部17に対して制御信号S3を出力することにより、第1整合部13およびインダクタンス測定部18のうちの一方を送信アンテナ12に選択的に接続する接続処理、受電装置3に対して短絡・開放部27の接続状態(後述する通常接続状態、開放接続状態、および短絡接続状態のうちのいずれか1つの接続状態)を規定するための制御情報D3を送信する接続切換処理、送信アンテナ12のインダクタンス値Lを測定するインダクタンス測定処理、インダクタンス測定部18から入力した送信アンテナ12のインダクタンス値Lに基づいて、送信アンテナ12と受信アンテナ21との間の結合係数kを算出する結合係数算出処理、および信号発生部11に対する電力制御処理を実行する。すなわち、本例では、第1処理部15は、上記したように結合係数kを算出する結合係数算出処理を実行する結合係数算出部としても機能する。
また、第1処理部15は、算出した結合係数kにおける整合状態での第1整合部13および後述する第2整合部22の各パラメータ(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの各静電容量値C1,C2,C3,C4)の設定値を求める設定値算出処理、求めた各設定値に第1整合部13の各パラメータの値を設定すると共に、求めた第2整合部22についての各パラメータの設定値(本例では可変コンデンサ22a,22bの各静電容量値C3,C4)をパラメータ情報D1として第1通信部16を経由して受電装置3に送信する設定処理、および受電装置3の電力計測部24で計測された後述の電力値W3を第1通信部16を経由して受信する受信処理を実行する。
第1通信部16は、一例として無線送受信器で構成されて、受電装置3の後述する第2通信部26と通信可能に構成されている。また、第1通信部16は、受電装置3の無線信号についての受信強度D2を検出して受信強度情報として第1処理部15に出力する機能を備えている。
記憶部19は、一例として、不揮発性のメモリで構成されて、結合係数k毎に、送電装置2および受電装置3を整合状態に移行させるための第1整合部13および第2整合部22の各パラメータ情報(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの各静電容量値C1,C2,C3,C4)が予め記憶されている。この場合、結合係数kは、送電装置2の送信アンテナ12と受電装置3の受信アンテナ21との間の距離や、送信アンテナ12に対する受信アンテナ21の向きなどに起因して変化するパラメータであり、受信アンテナ21を開放状態にしたときの送信アンテナ12のインダクタンス値Loと、受信アンテナ21を短絡状態にしたときの送信アンテナ12のインダクタンス値Lsとを求めて、公知の下記式(1)に代入して算出される。
k=√(1−Ls/Lo) ・・・・ (1)
一方、本願出願人は、送信アンテナ12と受信アンテナ21との間の距離、および向きを変化させながら、結合係数kを種々変化させると共に、交流信号S1の電力を一定(規定電力値W1a)にした状態で、受電装置3において各結合係数kのときに負荷4に供給される電力(受電装置3の電力計測部24で計測される後述の電力値W3)を、第1整合部13および第2整合部22の各パラメータ情報(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値)を変化させつつ測定した。その結果、図4に示すように、いずれの結合係数k(一例としてkが、0.01,0.02,0.05,0.1,0.2の場合を図示している)においても、電力値W3がピークとなる、つまり、送電装置2および受電装置3の双方が整合状態となる各パラメータ情報(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値)の組み合わせが常に存在していることを本願出願人は見出した。なお、同図中ではZ軸を電力値W3とし、X軸を可変コンデンサ13bの静電容量値C2、Y軸を可変コンデンサ13aの静電容量値C1としているため、各△、□、○、▽、◇の印は、残りのパラメータである受電装置3側の可変コンデンサ22a,22bの静電容量値C3,C4の組を示している。
したがって、本願出願人は、各結合係数kにおいて、電力値W3(受電電力)がピークとなる各パラメータ情報(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値C1,C2,C3,C4)の組み合わせを予め実験やシミュレーションで算出して、記憶部19に記憶しておくことにより、上記式(1)によって結合係数kを求めると共に、求めた結合係数kに対応する各パラメータ情報を記憶部19を参照して求め、求めた各パラメータ情報を第1整合部13および第2整合部22に適用することにより、極めて短時間に送電装置2および受電装置3を整合状態に移行させることができることを見出した。したがって、記憶部19には、このようにして求めた各結合係数kに対応する各パラメータ情報(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値C1,C2,C3,C4)がデータテーブルとして予め記憶されている。
受電装置3は、受信アンテナ21、第2整合部22、整流部23、電力計測部24、第2処理部25、第2通信部26および短絡・開放部27を備えて構成されている。受信アンテナ21は、一例として送信アンテナ12と同一のコイル形状に形成されて、送信アンテナ12と同一のインダクタンスを有している。また、受信アンテナ21は、送電装置2の送信アンテナ12と電磁結合して(つまり、送信アンテナ12によって発生させられた電磁場により)、その両端間に誘導電圧V1を発生させる。
第2整合部22は、受信アンテナ21と整流部23との間に配設されて(具体的には、受信アンテナ21と整流部23とを接続する伝送路に介装されて)、送信アンテナ12との間の距離に応じて変化する受信アンテナ21のインピーダンス(出力インピーダンス)と整流部23側のインピーダンスとを整合させる(受信アンテナ21と整流部23とを整合状態に移行させる)。
本例では、一例として、第2整合部22は、図3に示すように、受信アンテナ21に対して並列に接続された可変コンデンサ22a(容量値C3)と、受信アンテナ21に対して直列(すなわち、受信アンテナ21および可変コンデンサ22aからなる並列回路に対して直列)に接続された可変コンデンサ22b(容量値C4)とを備え、第1整合部13と同一の回路に構成されている。また、第2整合部22は、可変コンデンサ22a,22bの各静電容量が第2処理部25から出力される制御信号S4によって別個独立して制御されることにより、受信アンテナ21(詳しくは、整流部23側から見た受信アンテナ21の出力インピーダンス)と整流部23(詳しくは、受信アンテナ21側から見た整流部23の入力インピーダンス)とを整合可能となっている。
整流部23は、電圧生成部の一例であって、受信アンテナ21に生じる誘導電圧V1を第2整合部22を介して入力すると共に、この誘導電圧V1に基づいて、バッテリ4に供給する電圧(本例では直流電圧)Voを生成する。具体的には、整流部23は、整流回路および平滑回路で構成されて、第2整合部22から出力される誘導電圧(交流電圧)V1を整流・平滑して電圧Voを生成すると共に、生成した電圧Voをバッテリ4に出力する。また、本例では、一例として、受電装置3内の各構成要素は、この電圧Voを整流部23から供給されて作動する。なお、整流部23から供給された電圧Voを充電するバッテリを備え(図示せず)、このバッテリの電圧で受電装置3内の各構成要素を作動させてもよい。また、整流部23に代えて、電圧生成部を、例えば、DC−DCコンバータ、AC−DCコンバータ、またはAC−ACコンバータで構成することもできる。
電力計測部24は、整流部23とバッテリ4とを接続する伝送路に介装されて、受電装置3からバッテリ4に供給されている電圧Voの電力値W3を計測して供給電力情報として第2処理部25に出力する。第2処理部25は、一例としてCPUおよび内部メモリ(いずれも図示せず)を含んで構成されて、送電装置2からパラメータ情報D1および制御情報D3を受信する受信処理、受信した制御情報D3で示される接続状態に短絡・開放部27を移行させる切換処理、受信したパラメータ情報D1に基づいて第2整合部22を制御して受信アンテナ21とバッテリ4(具体的には整流部23およびバッテリ4)とを上記の整合状態に移行させる整合処理、および電力計測部24で計測された電力値W3を第2通信部26を経由して送電装置2に送信する送信処理を実行する。第2通信部26は、一例として無線送受信器で構成されて、送電装置2の第1通信部16と通信可能に構成されている。また、第2通信部26は、送電装置2に受電装置3の存在を検出させるために、無線信号を定期的に出力する。
短絡・開放部27は、一例として図4に示すように、2つの接断スイッチ27a,27bを備え、受信アンテナ21と第2整合部22との間に配設されている(具体的には、受信アンテナ21と第2整合部22とを接続する伝送路に介装されている)。また、短絡・開放部27は、各接断スイッチ27a,27bの接断状態が第2処理部25から出力される制御信号S5によって制御されることにより、通常接続状態、開放接続状態、および短絡接続状態のうちのいずれか1つの接続状態に移行される。
この場合、短絡・開放部27は、通常接続状態では、接断スイッチ27aがオフ状態に、かつ接断スイッチ27bがオン状態に制御される。これにより、この通常接続状態では、受信アンテナ21は、その各端部が第2整合部22に(本例では、第2整合部22の可変コンデンサ22aの各端部に)通常状態で接続される。したがって、受信アンテナ21に生じる誘導電圧V1は、短絡・開放部27を介して第2整合部22に出力される。また、短絡・開放部27は、開放接続状態では、接断スイッチ27bがオフ状態に制御される。これにより、受信アンテナ21と第2整合部22とが切り離されて、受信アンテナ21は開放状態に移行する。また、短絡・開放部27は、短絡接続状態では、各接断スイッチ27a,27bが共にオン状態に制御される。これにより、受信アンテナ21は、各接断スイッチ27a,27bによって短絡されて、短絡状態に移行する。
次に、電力伝送システム1の電力伝送動作について説明する。一例として、送電装置2が所定位置に予め配設された状態において、バッテリ4に接続された受電装置3をバッテリ4と共に送電装置2の近傍に移動させて、バッテリ4を充電する例を挙げて説明する。
電力伝送システム1は、図5に示す電力伝送処理50を繰り返し実行する。この電力伝送処理50では、送電装置2の第1処理部15が、まず、受電装置3を検出する処理を実行する(ステップ51)。具体的には、送電装置2では、第1通信部16が、受電装置3の第2通信部26から出力される無線信号による受信強度D2を繰り返し検出して出力する。このため、この処理では、第1処理部15は、この受信強度D2が予め規定された基準強度に達したか否かを判別することにより、受電装置3の存在を検出する。
上記処理において受電装置3の存在を検出したとき(つまり、受信強度D2が基準強度に達したとき)には、第1処理部15は、整合調整処理を実行する(ステップ52)。この調整整合処理では、図6に示すように、第1処理部15は、まず、接続処理を実行して、接続切換部17に対して制御信号S3を出力することにより、送信アンテナ12がインダクタンス測定部18に接続される接続状態に移行させる(ステップ71)。
次いで、第1処理部15は、接続切換処理を実行して、第1通信部16を介して受電装置3に対して、短絡・開放部27を開放接続状態に規定するための制御情報D3を送信することにより、受信アンテナ21を開放状態に移行させる(ステップ72)。この場合、受電装置3では、第2処理部25が、受信処理を実行して、第2通信部26を介して制御情報D3を受信し、次いで、切換処理を実行して、制御情報D3の内容に沿った制御信号S5を短絡・開放部27に出力する。これにより、短絡・開放部27は、第2処理部25によって開放接続状態に移行させられる。
続いて、第1処理部15は、インダクタンス測定処理を実行して、送信アンテナ12のインダクタンス値Lを測定する(ステップ73)。このインダクタンス値Lは、開放状態の受信アンテナ21と結合している送信アンテナ12のインダクタンス値Loとなる。第1処理部15は、測定したインダクタンス値Loを記憶部19に記憶させる。
次いで、第1処理部15は、再度、接続切換処理を実行して、第1通信部16を介して受電装置3に対して、短絡・開放部27を短絡接続状態に規定するための制御情報D3を送信することにより、受信アンテナ21を短絡状態に移行させる(ステップ74)。この場合、受電装置3では、第2処理部25が、受信処理を実行して、第2通信部26を介して制御情報D3を受信し、次いで、切換処理を実行して、制御情報D3の内容に沿った制御信号S5を短絡・開放部27に出力する。これにより、短絡・開放部27は、第2処理部25によって短絡接続状態に移行させられる。
続いて、第1処理部15は、インダクタンス測定処理を実行して、送信アンテナ12のインダクタンス値Lを測定する(ステップ75)。このインダクタンス値Lは、短絡状態の受信アンテナ21と結合している送信アンテナ12のインダクタンス値Lsとなる。第1処理部15は、測定したインダクタンス値Lsを記憶部19に記憶させる。
次いで、第1処理部15は、結合係数算出処理を実行して、記憶部19に記憶されている各インダクタンス値Lo,Lsと上記式(1)とに基づいて、送信アンテナ12と受信アンテナ21との間の結合係数kを算出し(ステップ76)、続いて、設定値算出処理を実行する(ステップ77)。この設定値算出処理では、第1処理部15は、記憶部19に記憶されているデータテーブルを参照することにより、ステップ76において算出した結合係数kに対応する静電容量値C1,C2,C3,C4を、第1整合部13および第2整合部22における各可変コンデンサ13a,13b,22a,22bに対する設定値として求める
次いで、第1処理部15は、設定処理を実行する(ステップ78)。この設定処理では、第1処理部15は、第1整合部13に対して制御信号S2を出力することにより、第1整合部13を構成する各可変コンデンサ13a,13bのパラメータの値(静電容量値)を、ステップ77で求めた静電容量値C1,C2に設定する。また、第1処理部15は、受電装置3の第2整合部22についての各パラメータの設定値(本例では可変コンデンサ22a,22bの各静電容量値C3,C4)をパラメータ情報D1として第1通信部16を経由して受電装置3に送信する。
この場合、受電装置3では、第2処理部25が、受信処理を実行してこのパラメータ情報D1を第2通信部26を介して受信し、次いで、整合処理を実行して、受信したパラメータ情報D1に基づいて第2整合部22に対して制御信号S4を出力して、第2整合部22の各可変コンデンサ22a,22bのパラメータ値(静電容量値)を、ステップ77で求めた静電容量値C3,C4に設定する。これにより、送電装置2および受電装置3が整合状態に移行される。
最後に、第1処理部15は、接続処理を再度実行して、接続切換部17に対して制御信号S3を出力することにより、送信アンテナ12が第1整合部13に接続される接続状態に移行させる(ステップ79)。また、第1処理部15は、接続切換処理を再度実行して、第1通信部16を介して受電装置3に対して、短絡・開放部27を通常接続状態に規定するための制御情報D3を送信する(ステップ80)。この場合、受電装置3では、第2処理部25が、受信処理を実行して第2通信部26を介して制御情報D3を受信し、次いで、切換処理を実行して、制御情報D3の内容に沿った制御信号S5を短絡・開放部27に出力する。これにより、短絡・開放部27は、通常接続状態に移行する。これにより、整合調整処理52が完了する。なお、上記したステップ79,80の処理については、上記ステップ74の完了後であれば、整合調整処理52内のいずれのタイミングで実行してもよい。
次いで、第1処理部15は、小電力での送電を開始する(ステップ53)。具体的には、第1処理部15は、信号発生部11に対する制御を実行して、交流信号S1を電力値W1bで出力させる。これにより、信号発生部11から出力された交流信号S1が、反射電力計測部14および第1整合部13を経由して送信アンテナ12に供給されて、小電力での送電が開始される。また、反射電力計測部14は、反射波電力値W2を計測して出力する。
一方、受電装置3では、送信アンテナ12と電磁結合する受信アンテナ21に誘導電圧V1が発生し、整流部23が、短絡・開放部27および第2整合部22を介して出力されるこの誘導電圧V1を整流して電圧Voを生成する。これにより、バッテリ4に対する電圧Voの供給が開始されると共に、受電装置3内の電力計測部24、第2処理部25および第2通信部26がこの電圧Voの供給を受けて作動を開始する。具体的には、電力計測部24は、整流部23からバッテリ4に供給される電圧Voについての電力値W3の計測および第2処理部25への出力を開始する。また、第2通信部26は、送電装置2の第1通信部16との通信を開始する。
次いで、第1処理部15は、反射電力計測部14から出力される反射波電力値W2を取得し(ステップ54)、反射波電力値W2が予め規定されたしきい値以下であるか否かを判別する(ステップ55)。この比較の結果、反射波電力値W2がしきい値以下でないときには、第1処理部15は、ステップ52の整合調整処理において、第1整合部13および第2整合部22の各パラメータ(静電容量値)に対する設定が何らかの原因によって正常に行われていないと判別して、信号発生部11に対する制御を実行して、交流信号S1の出力を停止させ(ステップ56)、電力伝送処理を終了させる。これにより、非効率な電力伝送が回避される。
一方、ステップ55での比較の結果、反射波電力値W2がしきい値以下のときには、第1処理部15は、送電・受電電力測定処理を実行する(ステップ57)。この送電・受電電力測定処理では、第1処理部15は、まず、信号発生部11から交流信号S1の電力値W1bを取得して、内部メモリに記憶する。次いで、第1処理部15は、受電装置3の第2処理部25に対して電力計測部24で計測された電力値W3を第2通信部26を介して送信させる送信処理を実行させると共に、第1通信部16を介して電力値W3を取得して、内部メモリに記憶する。これにより、送電・受電電力測定処理が完了する。なお、受電装置3の第2処理部25が、電力計測部24からの電力値W3の取得と、第2通信部26からの電力値W3の送信とを繰り返し実行する構成を採用してもよい。この構成では、第1処理部15は、受電装置3から送信されてくる電力値W3を第1通信部16を介して受信すればよいため、第1処理部15が第2処理部25に対して電力値W3を送信させる送信処理は不要となる。
続いて、第1処理部15は、内部メモリに記憶されている各電力値W1b,W3に基づいて、伝達効率(比率)A(=W3/W1b)を算出して、予め決められた基準値以上であるか否かを判別する(ステップ58)。この判別の結果、伝達効率Aが基準値未満のときには、第1処理部15は、送信アンテナ12と受信アンテナ21との電磁的な結合状態が電力伝送には適さない状態にあると判別して、信号発生部11に対する制御を実行して、小電力(電力値W1b)での交流信号S1の出力を停止させて(ステップ56)、電力伝送処理を終了させる。これにより、非効率な電力伝送が回避される。
一方、伝達効率Aが基準値以上と判別したときには、第1処理部15は、送信アンテナ12と受信アンテナ21との電磁的な結合状態が電力伝送に適した状態にあると判別して、大電力での送電を開始させる(ステップ59)。これにより、効率の良い電力伝送が可能な状態において、大電力での送電が開始される。具体的には、第1処理部15は、信号発生部11に対する制御(電力制御処理)を実行して、交流信号S1を規定電力値W1aで出力させる。これにより、送電装置2から受電装置3に対して、規定の電力が供給されて、受電装置3に接続されたバッテリ4が電圧Voで充電される。また、第1処理部15は、この大電力での送電の実行中に、予め規定された停止条件が満たされたか否かを判別して(ステップ60)、この停止条件が満たされたと判別したときには、信号発生部11に対する制御を実行して、交流信号S1の出力を停止させる(ステップ61)。これにより、電力伝送システム1での電力伝送処理が完了する。この場合、停止条件としては、例えば、第1処理部15への電力伝送処理の強制停止信号の入力や、バッテリ4の充電が完了した旨の信号の入力などが挙げられる。
このように、この電力伝送システム1では、送電装置2の第1処理部15が、送信アンテナ12と受信アンテナ21との間の結合係数kに基づいて、送電装置2および受電装置3が整合状態となる第1整合部13および第2整合部22の各パラメータ(可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値)についての設定値を求める設定値算出処理、並びにこの求めた設定値に各パラメータの値を設定する設定処理を実行して、送電装置2および受電装置3を整合状態に移行させる。
したがって、この送電装置2および電力伝送システム1によれば、各結合係数kについて、送電装置2および受電装置3が整合状態となっているときの第1整合部13および第2整合部22の各パラメータの値を予め求めておくことにより、公知の手法(上記の式(1))によって容易に算出し得る送電装置2の送信アンテナ12と受電装置3の受信アンテナ21との間の結合係数kを算出するだけで、算出した結合係数kにおける送電装置2および受電装置3を整合状態とし得る第1整合部13および第2整合部22の各パラメータの値を短時間に求めることができるため、送電装置2および受電装置3を短時間に整合状態に移行させることができる。
また、この電力伝送システム1によれば、送電装置2に第1整合部13を配設すると共に、受電装置3に第2整合部22を配設して、送電装置2および受電装置3を整合状態とし得る第1整合部13および第2整合部22の各パラメータの値を、算出した結合係数kに基づいて求める構成としたことにより、送電装置2にのみ第1整合部13を配設して送電装置2および受電装置3を整合状態とする構成と比較して、送電装置2に対して受電装置3が様々な距離に配置されたとしても、送電装置2だけでなく、第2整合部22が配設された受電装置3についても、常に各装置2,3間の距離の長短に応じた整合状態に移行させることができるため、電力の伝達効率の低下を最小限に抑えつつ、良好に電力伝送できる送電装置2と受電装置3との間の距離の範囲を広げることができる。
また、この電力伝送システム1では、受電装置3は、第1処理部15(直接的には第2処理部25)によって制御されて、受信アンテナ21を短絡状態および開放状態のうちの任意の一方の状態に移行させる短絡・開放部27を備え、結合係数算出部として機能する第1処理部15は、受信アンテナ21が短絡・開放部27によって短絡状態に移行させられたときの送信アンテナ12のインダクタンス値Ls、および受信アンテナ21が短絡・開放部27によって開放状態に移行させられたときの送信アンテナ12のインダクタンス値Loに基づいて、公知の手法によって結合係数kを算出する。したがって、この電力伝送システム1によれば、結合係数kを自動的に算出すると共に、算出した結合係数kに基づいて自動的に送電装置2と受電装置3とを整合状態に移行させることができる。
なお、第1整合部13および第2整合部22を図2,3に示すように、2つのコンデンサで構成した例を挙げて説明したが、図7に示すように、3つのコンデンサで第1整合部13Aおよび第2整合部22Aを構成することもできるし、図8に示すように、1つのコンデンサとアンテナの一部となっているインダクタとで第1整合部13Bおよび第2整合部22Bを構成することもできる。なお、図7,8においては、整合部の構成の相違を説明するために必要な構成要素のみを図示しているが、各整合部を除く他の構成要素は電力伝送システム1と同一である。
この場合、図7の構成では、第1整合部13Aを構成する各コンデンサCa,Cb,Ccの直列合成容量値、コンデンサCaの静電容量値を各コンデンサCa,Cb,Ccの直列合成容量値で除算した値、第2整合部22Aを構成する各コンデンサCd,Ce,Cfの直列合成容量値、およびコンデンサCdの静電容量値を各コンデンサCd,Ce,Cfの直列合成容量値で除算した値が、電力伝送システム1の第1整合部13および第2整合部22を構成する各可変コンデンサ13b,13a,22a,22bの静電容量値C2,C1,C3,C4にそれぞれ対応する。
また、図8の構成では、送信アンテナ12における交流信号S1の印加点間のインピーダンスZ1、コンデンサCaの静電容量値、コンデンサCbの静電容量値、および受信アンテナ21における誘導電圧V1の出力端子間のインピーダンスZ2が、電力伝送システム1における各可変コンデンサ13a,13b,22a,22bの静電容量値C1,C2,C3,C4にそれぞれ対応する。これにより、図7,8に示すいずれの構成においても、上記した電力伝送システム1のとき(第1整合部13および第2整合部22を図2,3に示すように、2つのコンデンサで構成したとき)と同様にして、各整合部の4つのパラメータの値(静電容量値やインダクタンス値)の組合せの中で、電力値W3がピークとなるものが結合係数k毎に常に存在する。したがって、図7,8に示すいずれの構成を採用した場合においても、電力値W3がピークとなる各整合部のパラメータの組を結合係数k毎に予め求めておくことにより、電力伝送システム1と同様にして、結合係数kを算出し、算出した結合係数kに基づいて、各整合部を整合状態に短時間に移行させることができる。
また、第1処理部15が結合係数kを算出する結合係数算出部としても機能する構成について上記したが、第1処理部15以外の構成要素が、2つのインダクタンス値Lo,Lsに基づいて結合係数kを算出する構成を採用してもよいのは勿論である。一例として、2つのインダクタンス値Lo,Lsを測定するインダクタンス測定部18が結合係数kを算出して、第1処理部15に出力する構成を採用することもできる。
また、送電装置2および受電装置3の双方に整合部(第1整合部13、第2整合部22)を配設することにより、送電装置2にのみ第1整合部13を配設して送電装置2および受電装置3を整合状態とする構成よりも、電力の伝達効率の低下を最小限に抑えつつ、良好に電力伝送できる送電装置2と受電装置3との間の距離の範囲を広げることができる構成について上記したが、結合係数kに基づいて整合部のパラメータを求める構成については、受電装置には整合部を配設せずに、送電装置にのみ整合部を配設して、送電装置および受電装置を整合状態に移行させる電力伝送システムにも適用することができる。この構成では、送電装置2および受電装置3の双方に整合部13,22を配設して整合状態に移行させる上記の電力伝送システム1よりも送電範囲は狭まるものの、受電装置3に整合回路を配設する必要が無い分だけ、電力伝送システムの構成を簡略化することができる。なお、結合係数kに基づいて整合部のパラメータを求める構成については、受電装置にのみ整合部を配設して送電装置および受電装置を整合状態とする電力伝送システムに適用することもできる。
また、電力伝送システム1は、非接触で充電を行う様々な電気機器(電気カミソリ、電動歯ブラシ、バッテリ駆動方式の自動車)に適用することができると共に、送電装置2から電力が供給されているときにのみ作動して、この電力の供給が停止したときに作動を停止するバッテリ4を有さない電気機器(例えば、RFIDなどのICカード)にも適用できるのは勿論である。このようにバッテリ4を有さない電気機器に電力伝送システム1を適用したときには、これらの電気機器を構成する電気回路が電力伝送システム1の負荷となる。
1 電力伝送システム
2 送電装置
3 受電装置
4 バッテリ
11 信号発生部
12 送信アンテナ
13 第1整合部
15 第1処理部
17 接続切換部
18 インダクタンス測定部
21 受信アンテナ
22 第2整合部
25 第2処理部
27 短絡・開放部
S1 交流信号
V1 誘導電圧
Vo 電圧(負荷に供給する電圧)

Claims (4)

  1. 交流信号を発生する信号発生部、前記交流信号の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナ、および前記信号発生部と前記送信アンテナとの間に配設された第1整合部を有し、前記電磁場によって誘導電圧を発生する受信アンテナおよび当該誘導電圧に基づいて負荷に供給する電圧を生成する電圧生成部を有する受電装置に送電する送電装置であって、
    前記送信アンテナと前記受信アンテナとの間の結合係数を算出する結合係数算出部と、
    複数の前記結合係数について、前記送電装置および前記受電装置が整合状態となるときの前記第1整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶された記憶部と、
    記算出された前記結合係数に対応する前記第1整合部の前記各パラメータについての前記設定値を前記記憶部を参照して求める設定値算出処理、および当該求めた設定値に前記各パラメータの値を設定する設定処理を実行する処理部とを備えている送電装置。
  2. 請求項1記載の送電装置と前記受電装置とを備えている非接触型電力伝送システム。
  3. 前記受電装置は、前記受信アンテナと前記電圧生成部との間に配設された第2整合部を備え、
    前記記憶部には、複数の前記結合係数について、前記送電装置および前記受電装置が整合状態となるときの前記第1整合部および前記第2整合部の各パラメータについての設定値が予め記憶され、
    前記処理部は、前記設定値算出処理において、記算出された前記結合係数に対応する前記第1整合部および前記第2整合部の前記各パラメータについての前記設定値を前記記憶部を参照して求め、前記設定処理において、当該求めた設定値に前記第1整合部および前記第2整合部の前記各パラメータの値を設定する請求項2記載の非接触型電力伝送システム。
  4. 前記受電装置は、前記処理部によって制御されて、前記受信アンテナを短絡状態および開放状態のうちの任意の一方の状態に移行させる短絡・開放部を備え、
    前記結合係数算出部は、前記受信アンテナが前記短絡・開放部によって前記短絡状態に移行させられたときの前記送信アンテナのインダクタンス値、および当該受信アンテナが前記短絡・開放部によって前記開放状態に移行させられたときの当該送信アンテナのインダクタンス値に基づいて、前記結合係数を算出する請求項2または3記載の非接触型電力伝送システム。
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